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かのん「へえ、北海道って砂金が採れるんだ」
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更新しようとしたら落ちていたので再スレ立てしました。
ちゃんと完結させるつもりなのでお付き合いよろしくお願いいたします。
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きな子「そうっす。浜頓別のウソタンナイ川で砂金採りの体験もできるっす!」
かのん「砂金…サラッサラの金…うーん、いい響き」ウットリ
きな子「最盛期は2トンの金が採れたっす」
かのん「2トン!?」ガタッ
かのん「今の価値だと…いちじゅうひゃくせんま…二百億!?」
かのん「一生ゴロゴロして遊んでギター弾いて歌って、すみれちゃんイジって生きていけるじゃん!」
きな子「まあ、そうっすね」
かのん「よーし!ゴールデンウィークはみんなで砂金採りに北海道へ行こう!!」
かのん「そうと決まれば〜恋ちゃんに部の遠征費ってことでお金せびりに行こうっと!」ダッ
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北海道 道北の山奥
かのん「ハァ……ハァ……」
かのん「よし、きな子ちゃんが教えてくれたのはこの川の上流だね」
かのん「ちぃちゃん、ここでテント張ろう!」ヨイショ
千砂都「みんなー!ここだって、一旦休憩して設営しよう!」ドサッ
メイ「ふう……千砂都先輩、ポンプ背負ってまだ元気とか体力ありすぎだろ……」ヘトヘト
すみれ「……まったく、砂金採りの前に山歩きなんて聞いてないったら聞いてないわよ」ストン
すみれ「それに、大丈夫なの?アレ」ユビサシ
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可可「……パタリ」グッタリ
夏美「ゼエゼェ…マニー…じゃなかった、世の中ゴールドですの…」ニャハ…
メイ「意地でもついてくる銭ゲバ夏美はともかく、なんで可可先輩も連れてきたんだよ?」
かのん「砂金採りって、国有地ではグレーなんだ」
かのん「もし見つかったら、可可ちゃんに」チラッ
可可「ワタシニホンゴワカラナイ。ホリツシラナイ」
かのん「……ってね」
すみれ「何が、ってね、よ」ハァ
かのん「だって、東京組の四季ちゃんには砂金採りの道具作ってもらったし、きな子ちゃんはいったん実家に帰省してからこっち来るんだって!」
かのん「恋ちゃんは、最初は断っていたけど……私が耳元で」
かのん「……禁断のセカイ。きっとみんなびっくりするだろうなーって、ささやいたらすぐお金出してくれたし」
かのん「みんな適材適所だよ!」
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千砂都「……テントはこれでよし!」
千砂都「そっちは張れた?」
可可「できマシタ!」
かのん「よし!じゃあ準備しよっか」
すみれ「ポンプにガソリン入れるわね。メイ、あんたは四季が考案したフルイを組み立てて」
メイ「わかった」ガチャガチャ
夏美「この荷物、意外と重いですの……う゛っ」腰ピキッ
すみれ「ほら、半分持ってあげるから」ヒョイ
夏美「ありがとですの……ハッ!」
夏美「ゴールドの分け前は譲らないですの!」💦
すみれ「何言ってんの。当たり前でしょ、仲間なんだから」
すみれ「まあ、その……いろいろあって、私が夏美たちを信じなきゃいけないってのもあるし……」モミアゲクルクル
夏美「すみれ先輩……」ジーン
かのん「はい、みんな集合ー!」
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たすかる
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かのん「準備できたから、砂金の採り方を説明するね!」
かのん「この川の底や側面の土と小さい石ころを、このシャベルみたいなカッチャですくって、作ってくれたフルイに入れる」ヨイショ
ザッ
かのん「必ず二段重ねになってるフルイのうち、上のほうに入れてね!」
かのん「ちぃちゃん、下の斜めに傾いている長いフルイに玄関マットを敷き詰めて」
千砂都「……かのんちゃん、こう?」
かのん「そうそう!ありがとう」
かのん「えっと、あとは……メイちゃん、チューブ繋いだポンプを動かして!」
メイ「わかった」
千砂都「あ、ポンプが吸った川の水が出てきた!」
かのん「で、すみれちゃんは水が出てきた方のチューブを持って、フルイの土砂を洗って」
すみれ「ええ」ジャバジャバ
-
かのん「すると、石は上に残って、水と泥と細かい砂が下に落ちてきて……下のマットが砂だけ集めていくんだ」
かのん「可可ちゃん、砂がついたマットを全部こっちに」
可可「はいデス」
かのん「最後にマットを真ん中がちょっとヘコんでる、このシンバルみたいな丸いパンニング皿にのせて、川の水にさらして砂を皿に洗い落とすんだ」
かのん「この大事な作業は……」チラッ
千砂都「……」ウズウズ
かのん「ちぃちゃんにお願いしよっか」
千砂都「!」パアッ
-
千砂都「任せて、かのんちゃん!」
千砂都「うーん、この皿とってもマルだぁ♡」ウットリ
千砂都「よーし」ジャブ
千砂都「わ、水とっても冷たい……」
かのん「大丈夫?」
千砂都「うん、大丈夫。で、マットを洗うんだね」バシャバシャ
かのん「マットはとっていいよ」
千砂都「お皿にたまった砂はどうするの?」
かのん「中の砂が皿いっぱいに大きく円をかくイメージで皿を動かしてみて」
千砂都「こう?」
かのん「そうそう!で、水にさらしながら皿を動かして、真ん中のくぼみにたまっていく黒い砂以外は全部落としていいよ」
かのん「あ、ちぃちゃん、最後の作業はリズミカルで丁寧にお願いね」
千砂都「了解だYO!」ジャバジャバ
かのん「終わったらちょうだいね」
千砂都「……」一点集中
メイ「中の砂が綺麗に丸をかいて落ちていく……千砂都先輩すげぇな」
夏美「さすがマルの鬼……精密機械レベルですの」
-
千砂都「かのんちゃん、できたよ」ハイ
かのん「ありがとう!」
かのん「……皿を少し傾けて、水をちょっとかけながら黒い砂の塊を伸ばすと中から……」
チャプチャプ
かのん「……出た!」
みんな「おおー!」
✨砂金✨
可可「満是金砂!」ピョンピョン
メイ「すげー!」
夏美「ご、ゴールドですの!」ウルウル
すみれ「なに泣いてんのよ!でもよく調べてて……すごいわね、かのん」
かのん「ふふふ……私の身体には世界中の黄金を求めるスペイン人の血が流れているからね!」ドヤッ
かのん「さあ!これでも1gも無いんだから、みんなで100g目指して頑張ろう!!」
みんな「おー!」
ワイワイ
「……」ガサッ
-
かのん(こうしてLiella!砂金採りキャンプが始まった)
かのん(可可ちゃんに焚き火の用意と番をお願いして、残りのメンバーはゴム長姿に着替えて砂金採りすることに)
夏美「ゴールド!ゴールドですの!」ザクッザクッ
メイ「おい!泥がハネるだろっ!もう!」
すみれ「コラ!あんまりはしゃぐとすぐバテるわよ!」
かのん「あはは……」
すみれ「そういえば」チラッ
すみれ「かのん、なんで四季は来なかったの?」
すみれ「いつもならメイのあとついてきそうだけど」
かのん「あー、実はね」
かのん「大事なことお願いしているんだ」
すみれ「?」
かのん「このあと東京に持ち帰る砂金入りの砂から、金だけ抽出できる薬品の調合をお願いしてるんだ」
かのん「思ったより薬剤のコストが結構かさんじゃったけど、なんとかなったよ」
かのん「これも、恋ちゃんのくれた“遠征費”のおかげだね」
すみれ「……ちゃんと恋にお礼するのよ」
かのん「もちろん!帰りにスーパーでイチゴひとパック買って持っていくつもりだよ」
-
千砂都「うー、水冷たい!」
千砂都「五月なのに北海道の川って冷水みたいだなぁ」
かのん「!」
かのん「ちぃちゃん代わろっか?」ヒョコ
千砂都「えっ、いいの?」
かのん「うん。テントのたき火であったまったらいいよ」
かのん「ちょうどコーヒーもあるよ!お母さんに頼んでオリジナルブレンドの豆もらってきたんだ」
千砂都「じゃあ……お言葉に甘えちゃおうっかな」ジャブ
かのん「いいよいいよ、甘えちゃって」ヒョイ
千砂都「まーるくだよ、まーるく!」タッタッ
かのん「あはは……わかってるって」フリフリ
かのん「みんなも休みたいときは休んでいいからね!」
夏美「はいですの!」
メイ「わかった」
すみれ「……」
かのん「?」
-
かのん「すみれちゃんどうしたの?」
すみれ「えっ……ああ、何でもないわ」
かのん「たき火のところで休んでくる?」
すみれ「今はいいわ。掘ってる夏美やメイと違って、私はバケツの石と泥をフルイにひっくり返して洗って捨ててるだけだし」ジャブジャブ
かのん「そう……ほどほどにね」
すみれ「わかってるわよ」フリフリ
すみれ「……」ジャブジャブ
すみれ「……」イシアツメ
ガラガラ
ポイッ
-
メイ「はい、すみれ先輩」バケツ
すみれ「ええ」
ドサッ
すみれ「はい」
メイ「どうも」タッタッ
すみれ「……」ジャララ
すみれ「地味な作業の連続……」ジャブジャブ
すみれ「そんな私に、ちょっとくらい何かイイコトあってもいいじゃない……」ボソッ
すみれ「……あっ!」
✨金色に光る角ばった石✨
すみれ「これって……!」
すみれ「金塊!?」クワッ
すみれ「ギャラクシィィィー!!!!」(絶叫)
-
可可「すみれ!?」タッタッ
千砂都「どうしたの?」
夏美「なにがあったんですの」
メイ「どうしたんだよ、大声出して」
すみれ「見てこの石!見なさいったら見なさい!」
✨金色に光る角ばった石✨
メイ「おい……これ……」
夏美「すごいですの!」
千砂都「1キロくらいあるんじゃない!?」
メイ「1キロってことは……いくらになるんだ?」チラッ
夏美「1273万円ですの!!」つスマホ
可可「すごいデス、すみれ!」
すみれ「フフン、ショウビジネスで培った審美眼のたまものよ!」ドヤッ
-
かのん「……」ヒョコッ
かのん「……すみれちゃん、その石、見せて」
すみれ「はい、かのん。どうよ、これ」トクイゲ
かのん「……」ジーッ
すみれ「……」ソワソワ
かのん「……ハァ」
すみれ「?」
かのん「えいっ!」ポイッ
ボチャン
みんな「ああああああああ!」
-
夏美「がってぇーむ!1273万が川の中ですの!!」
メイ「おわーっ!」
可可「アイヤー!」
すみれ「ちょっと!!」
千砂都「カノンチャンナンデ!?」
かのん「あれ、金じゃないよ」
みんな「へ?」
かのん「……あの石、黄鉄鉱だったんだ」
-
可可「オウテッコウ……デスカ?」
かのん「うん、色が金に似てるけど別の鉱石なんだ」
かのん「石の形がやたら角ばってたでしょ?」
メイ「お、おう……」
かのん「あれが黄鉄鉱の特徴なの。結晶の状態でよく見つかるんだ」
かのん「で、金のほうは細かい粒子がくっついて出来るから、いびつな形になるはずなんだ。砂粒やそこら辺の石みたいなふうにね」
かのん「黄鉄鉱は光沢もあって色が似ているから、金と間違えやすいんだ」
夏美「そうだったんですの……でも、なんか価値がありそうだったですの……」
かのん「ないよ。どこにでもある石だからね」
千砂都「危うく荷物ふやすとこだった……かのんちゃんはやっぱりすごい!」
かのん「私に流れるスペインの血が、これは金じゃないと騒いだのさっ」ドヤッ
かのん「それにしても……」チラッ
すみれ「?」
かのん「……ププッ」
-
すみれ「なっ、何よ……」
かのん「あ、いや、すみれちゃんが黄鉄鉱を見つけるって、面白いなーって」チラッ
かのん「すみれちゃんらしいな、って」チラッ
すみれ「どーいう意味よ」イラッ
かのん「黄鉄鉱って、別名、愚か者の金っていうんだ」
かのん「おっきい金塊だと思って……ギャラクシーって鳴き声あげて……ショウビジネスの審美眼……ウケる」プププ
かのん「最っ高にすみれちゃんらしいよ!あははは」ゲラゲラ
すみれ「かぁーのぉーん!」クワッ
かのん「ひぃいいい!」
すみれ「今日という今日は許さないわよ!」グニー
かのん「いひゃい、いひゃい……ほっぺたちゅねらないれぇ……」涙目
可可「なんだ、いつものグソクムシでしたネ」ハァ
夏美「……ぬか喜びですの」
メイ「ま、すみれ先輩らしいっつうか、なんつーか」
千砂都「マルじゃない、バツだね」フルフル
すみれ「ちょっとぉ!!」
アハハハ
かのん(ぎやかに過ごしていくうち、日が暮れてきたので初日の砂金採りはいったん切り上げることにした)
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前スレ読んでたから更新たすかる
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黄鉄鉱きれいなんだよね
子供の時すごい価値のある物だと思って保管してた
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夕方 テント前のたき火
メイ「くぁーっ!疲れたぜ!」グッタリ
夏美「クタクタですの……」
千砂都「二人ともおつかれ!掘るの大変だったでしょ?」
千砂都「はい、コーヒー」
メイ「いや、千砂都先輩ほうが大変だったでしょ」ドウモ
夏美「ずっと冷たい水に素手をつけてましたの」アリガトデスノ
千砂都「え?あはは……パンニング皿の上できれいなマルを描くことに集中しすぎてたからそうでもなかったよ」
メイ「さすがマルの鬼だ……」
かのん「みんなおつかれー」タッタッ
かのん「おかげで砂金もだいぶ集まったよ」
千砂都「どれぐらいになりそう?」
かのん「うーん、黒い砂……砂鉄を取り除けば、だいたい20gになりそうだよ」
メイ「うへー、山歩きのあと重労働してこれっぽっちかよ」ゲッソリ
夏美「真夏の引っ越しバイトくらいですの……」ハァ
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かのん「そうかな?人の入った土地じゃ、1日1gも採れないのが普通なんだ」
かのん「でも私たちは20gも採れてる……これってすごいと思うんだよね。それもみんなの力と四季ちゃんの装置と、この土地のおかげだよ!」
千砂都「確か……きな子ちゃんがいうには、ここってほとんど人が入ったことない土地なんだよね?」
かのん「そうそう!アイヌも明治の開拓者も寄り付かなかった山だって!!」
メイ「へえ、秘境なんだ」
かのん「そんな手つかずの川で採れる……たっぷりの砂金……」
かのん「しかも砂金って、金鉱石よりほぼ純度の高い24金だから〜」ウットリ
かのん「お金に換えたら、きっとびっくりするよ!」ニヤッ
かのん「それに初日だし、あと二日もある!明日はきな子ちゃんも合流するから、頑張ろ!」
夏美「もとよりそのつもり!世の中……」
メイ「ゴールドですの、だろ?」
夏美「他人の決め台詞をとるなですの!!」
すみれ「アンタたち、ご飯出来たわよ」
可可「夕ご飯はすみれの特製カレーデス!」ピョンピョン
みんな「わーい!」タッタッ
すみれ「手を洗ってきなさいったらきなさい!!」クワッ
-
千砂都「さっきからいい香りがしてたんだよねー」
メイ「先輩のカレー楽しみ」ワクワク
夏美「ですの」
かのん「神津島で中華料理つくってたもんね」
可可「すみれは料理だけは得意……」ゴチン
可可「痛いデスゥ〜!おたまは殴るものじゃないデス!!」
すみれ「はいはい。余計なこと言ってないで配膳を手伝いなさい」
すみれ「……今回のカレーは野外だから火が通りやすいように具を小さめにしたわ」
すみれ「ルーは自分で作ったの。で……」
すみれ「せっかくのキャンプだし、この季節だから……可可に頼んで山菜を探させたの」
すみれ「そしたらフキを見つけたから入れたわ。ちゃんと下ごしらえをしてあるから美味しく……」
みんな「いただきまーす!」
すみれ「話を最後まで聞きなさいよっ!」
かのん(すみれちゃんの作った美味しいカレーを食べた私たち。食後の片付けを済ませると)
かのん(そのあとオニナッツチャンネルの撮影に付き合わされたあとに眠気がきたので、みんなすぐテントで休んだ)
かのん(こうして、砂金採りキャンプ初日が終わった)
「……」ガサッ
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皆けっこうノリノリなのかわいい
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もう少し取らないと全員の旅費のがまだ高いな
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四季のおかげでLiella!ジェットとかいうトンデモ出てきたからホントなんでもあり
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恋ちゃんだけお留守番かいな
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朝
可可「ふぁ……」ゴソゴソ
メイ「おはよう、可可先輩」
千砂都「おはYO!」
すみれ「ようやく起きたわね、お寝坊さん」
可可「早上好……ありぇ?」
夏美「……」ボー
可可「ナツナツ、どうしまシタか?」
メイ「あー、興奮して眠れなかったみたいだぜ?テントで横になってもブツブツ言ってたし」
夏美「ゴールド、ゴールドが呼んでるですの……」ガンギマリ
すみれ「昨日あんなに金を見たから、エンジンかけっぱなしみたいね。夏美、アンタのファンがその顔みたら気絶するわよ」
メイ「どんだけ執念深いんだよ……」ヤレヤレ
すみれ「可可、朝ごはんにするから、顔洗って歯を磨いてきなさい」
可可「はいデス」
千砂都「あ、可可ちゃん!川岸にいくなら、かのんちゃんを呼んできて」
可可「かのんは何してるデス?」
千砂都「いつものヨガだよ」
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川岸
かのん「……」アグラカキ
かのん「……スゥ」
かのん「サーターナーマ。サーターナーマ。サーターナーマ……」
かのん「この地の黄金を私の手に……」
かのん「……ハァ」
かのん「!」
可可「かのん、朝ごはんデスよ」タッタッ
可可「なにシテたです?」
かのん「瞑想だよ。目を閉じて集中してたんだ」スクッ
かのん「よし、今日もいっぱい頑張ろう!」
かのん「カイエン買って、青山の土地を手に入れる!私を叶える物語のために」グッ
可可「……?よくわからないデスが、行きマスよ」
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すみれ「ようやく来たわね」ジュー
すみれ「パンにスクランブルエッグと焼きスパム。デザートに焼きりんごよ」
かのん「やった!私の大好物があるじゃん!」ウキウキ
すみれ「キャンプといえばこれだもんね」
かのん「ありがとう!すみれちゃん!」
千砂都「じゃあ、食べよっか!」
可可「ハイ!」
みんな「いただきーす!」
かのん(朝ごはんを食べたあと、可可ちゃんの強いすすめでお台場のスクールアイドルが歌う歌に合わせてラジオ体操をした)
可可「これで大丈夫デス」
すみれ「まるでドカタみたいね……」
千砂都「じゃあ、ご安全に!!」
かのん(こうして、Liella!砂金採りキャンプ二日目が始まった)
-
期待
-
どかちー思い出した
-
かのん「今日はもう少し上流でやろう!川の形が曲がっているあたりに金がよくたまるんだ」
かのん「私もちぃちゃんと皿で砂金を探すから!ペースあげていこう」
千砂都「ういっす!ポンプ動かすよ」グイッ
ゴゴゴゴ
かのん「じゃあ始めよっか!!」
夏美「ゴールド!ゴールドですの!!」ガッガッ
メイ「だから泥がハネるだろって!まったく……」
ドサッ
メイ「よいしょ……」
メイ「はいバケツ……あっ、先輩」
可可「すみれはテントでたき火の番デス。イシ洗うのはククがやりマス」ヒョイ
可可「……メーメーは金がいっぱいとれたらどうするデスか?」ジャブジャブ
-
メイ「えっ、ど、どうするって……まぁ、そうだな……」💦
メイ「……」カァッ
メイ「もらった金でイヤリング作りてぇな……その、し、四季にプレゼントするんだ」メソラシ
メイ「ひ、秘密だからな……!」💦
可可「大丈夫デス!ククはかのんと違ってクチは頑丈デス」フンス
メイ「そっか、そうだよな」ニコッ
かのん「……」耳ダンボ
かのん(相思相愛のしきメイ尊いなぁ)ニヤニヤ
かのん「ん?皿の砂の中に何か……」ヒョイ
✨キラーン✨
かのん「あっ、これ、ナゲットだぁあああ!!」
-
千砂都「かのんちゃん!?」
可可「どしたデスか!?」タッタッ
かのん「見てこれ」キラーン✨
千砂都「わぁ、あずき豆くらいの砂金だ!」
かのん「ナゲットだよ。砂金の巨大版って感じかな、5gありそう」
かのん「なかなか見つからなくて……ゲームでいうとこのアルティメットレアなんだ!」
メイ「……恋先輩がソシャゲに百万円つぎ込んでようやく出てくるようなもんか」フーン
かのん「ナゲットが採れるってことは、ここらへんによく金が集まるってことだよ」
夏美「じゃあ、こういうのが他に見つかるかもしれないってことですの!?」ズイッ
かのん「か、可能性はないこともない、んじゃないかな……顔近いよ……」
夏美「よーし!川の形を変えるくらい掘って、掘って、掘りまくりですの!」ニャハー
メイ「ホント、カネがらみのときだけスタミナやべぇな」ヤレヤレ
ワイワイ
すみれ「……なんか川岸の方がにぎやかね」
すみれ「さてと、私はたき火の燃料をあつめてこないと」スクッ
-
メイかわいい
-
めっちゃおもろい
-
タイトルだけでなんか笑えるw
-
期待
-
すみれ「いい感じに燃えやすい木なら……流木ね」
すみれ「川の方、もっと上へ行ってみようかしら」タッタッ
川 上流
すみれ「んー、ひんやりして気持ちいいわ!」
すみれ「……思った通り。川岸にいっぱい集まっているじゃない」
ガラガラ
すみれ「こんなものかしら」
すみれ「そろそろご飯の支度しないと……んっ?」
キラッ✨
すみれ「川の底に何か光るものが……」ザッ
すみれ「石ひっくり返して」チャプ
ヒョイ
すみれ「ギャラッ……これ、金の粒じゃない!」
すみれ「大豆くらいの大きさ……うん、これはたぶん本物の金ね!」
すみれ「他にあるかも!あたりの石ひっくり返してみましょ」
ザバッザバッ
-
すみれ「……すごい。もう3つも見つけたわ」
✨キラキラ✨
すみれ「ふっふっふ……これであのかのんも、私に頭が上がらないわね」ニヤッ
すみれ「マウントはとれるときにとって……」
ガササッ
すみれ「……え?」クルッ
巨大熊「……グォオオ」
すみれ「ギャラッ……!」
-
始まったな
-
次回、平安名死す!
-
ピンチ過ぎて草
-
すみれ「ギャラクシッ……んぐっ!」バッ
すみれ(声を出して刺激しちゃダメ……)
熊「ブォオ……!」仁王立ち
すみれ(な、なんて大きな熊ったら大きな熊よ……!2m以上ありそうじゃないっ!)
すみれ「……」キョロキョロ
すみれ(死んだふり?いや、逆効果よ……あの牙にやられる……)
すみれ(ならあの手しかないわね)
すみれ「……」ズッズッ
すみれ(前を向いたまま無言でゆっくり後ずさりして、距離を取るっ!)
すみれ(そして全速力で逃げるったら逃げる!)
すみれ(バイバイしちゃえば!?いいじゃない)
すみれ「……」ザッザッ
すみれ(もう少し、もう少しよ……)
熊「!」ダッ
すみれ「……嘘、突進してきた」
すみれ「ギャラクシィイイイー!」全力ダッシュ
-
可可「……!すみれの声がしたデス」
かのん「そうかな?きっと空耳だと思うんだよね」
メイ「あ、あれ、上流!」ユビサシ
夏美「すみれ先輩が川岸沿いに走ってきたですの」
ギャラクシィー!
かのん「本当だ、いつもの鳴き声」
千砂都「ねぇ、すみれちゃんの後ろ、何か……」
熊「グォオー!」ダッダッ
すみれ「熊よ!熊ったら熊よ!」
メイ「あ……」
夏美「ひいいい!」
可可「アイヤー!熊出現了!!」
千砂都「やばいYO!」
かのん「な゛ん゛て゛つ゛れ゛て゛き゛た゛の゛ぉ゛!」
-
支援
-
熊「グォオー!」
夏美「向こう岸ですの!」
メイ「おう!逃げるんだよォ!」バシャバシャ
可可「すみれ!」
すみれ「こっちよ!」ダッ
熊「!」
ポンプ
熊「グォオー!」ブン
ガシャン
かのん「あっ、ポンプが!」
千砂都「とにかく逃げるよ!木の上に登ろう!」ダッ
熊「!」
フルイ装置
熊「ブォオッー!」ブン
バコン
かのん「ああああ!フルイまで壊した!私のゴールドラッシュが……!」ウルウル
かのん「あ゛ん゛ま゛り゛な゛ん゛し゛ゃ゛な゛い゛!」スルスル
千砂都「かのんちゃん!?いま下りたら危ないよ!」
-
ヒュンッ
熊「グォッ……!」ゴツ
ヒュンッ
熊「ブオッ」ゴツン
かのん「この!この!このアホグマ!」ヒュン
かのん「よくも邪魔したなー!」ヒュン
すみれ「あのバカ、熊に石を投げてる……」
熊「グォオー!」ダッ
かのん「ひいいい!」
かのん「いたっ!」ドテッ
千砂都「かのんちゃん!」ダッ
かのん「ちぃちゃん!ありが……あっ!」
熊「ブォオッー!」仁王立ち
千砂都「危ない!」バッ
かのん「……!」
「千砂都先輩、かのん先輩!伏せるっす!」
-
千砂都とかのん「!」バッ
バンッ
熊「グッ」
バンッ
熊「ブォオオ……」グラッ
ドシン
熊「」
千砂都「倒れたみたい。よかった……」
かのん「動かなくなったね……」
かのん「あ、ありがとう!きな子ちゃん」
上下二連散弾銃を構えたきな子「……」ガチャッ
カポン(排莢音)
きな子「……ふぅ」
きな子「みんな大丈夫っすか!?」
メイ「何とか……」
夏美「ピンピンですの!」
すみれ「こっちは大丈夫……」
可可「デス」
きな子「よかったっすー!」ウルウル
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きな子かっこいい
-
きな子が猟銃を扱えるという風潮
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支援
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きな子「みんなケガがなくて本当によかったっす!あんな熊はじめて撃ったから……」
熊「」
かのん「ねえ、あの熊って死んだの?」ユビサシ
きな子「気絶してるだけっすよ。ゴム弾の当たり所が良かったみたいっす」
千砂都「いいところに来てくれて助かったよー!」ダキッ
きな子「えへへ」テレテレ
メイ「間一髪、タイミングばっちりだったな」
きな子「実はこっちにゆっくり行くつもりだったんっす。けど……」
きな子「家に帰って先輩たちとここの山でキャンプすることを話したら、早く行けっておじいちゃんに叱られたっす」
きな子「昔から金があるって噂だけど、大きな熊が襲ってくるから誰も寄り付かない山だって」
きな子「これを持っていけ、と言われて翌朝すぐ家を出たっす」
上下二連散弾銃
すみれ「アンタ、銃が使えるのね……」
きな子「はいっす!札幌以外の道民はみんな使えるっす!」
すみれ「本当なのそれ」ボソッ
可可「きなきな、かっこいいデス!」ピョンピョン
メイ「さすが試される大地、だな……」
夏美「ナマ銃すごいですの!倒れた熊と一緒にエルスタにあげて、さっそくいいね稼ぎですの!」パシャパシャ
夏美「熊のとなりに立って、自撮りモードですの」タッタッ
ガササッ
みんな「!」
-
!?
-
小熊「クゥー」
夏美「なんだ、小さい熊ですの」
千砂都「びっくりした……」
すみれ「きっと子供ね」
メイ「か、可愛い、じゃねーか……」ポッ
熊「」
小熊「!」ダッ
小熊「クゥー、クゥー!」スリスリ
熊「」
千砂都「あの熊、この子の母親だったんだ」
可可「なんだか可哀想デス……」
小熊「クゥー!」
熊「!」パチッ
熊「……グゥ」ヨロッ
夏美「ひいっ……!起き上がったですの!」
きな子「大丈夫っす。命の危機を感じた動物はすぐ怯えて逃げ出すはずっす」
熊「グウゥ……!」
メイ「お、おい!こっちをにらみつけて動かねぇぞ!」
きな子「……逃げないみたいっすね、やっぱり」ガサゴソ
きな子「これで完全に止めるしかないっす」スッ
千砂都「きな子ちゃん、それ」
カポッカポッ(スラッグ弾装填)
きな子「……冬眠開けの親子熊は、手負いの獣よりはるかに危険っす!」ガチャン
-
かのん「ちょっと!きな子ちゃん!」バッ
きな子「かのん先輩!?射線の前に立ったらダメっす!!」
かのん「その弾って、なんていうか……当たったらいけないヤツだよね!?」
きな子「はいっす!貫通力と胴体破壊に優れたスラッグ弾っす!」
かのん「待てと!」
かのん「親子だよ!子供連れだよ!ファミリアだよ!」
かのん「あ、最後のはスペイン語なんだけどね、知ってる?」
きな子「……威嚇が効かなければ最後の手段っす。親子でも全力で狩るのみっす!」
かのん「き、聞いてない」ガーン
熊「グルル、グゥ……」
かのん「襲ってこない……なんかうなってるだけ?」
かのん「ねぇ、きな子ちゃん。何言っているかわかる?」
きな子「……もう川を汚さないで、って言ってるっす」
熊「……」コクコク
かのん「!」
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🐻に正論を言われる人気スクールアイドルグループ
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動物の気持ちがわかるけど仲間の為に殺生を躊躇わないきな子、心が強すぎる
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かのん「ってことは、私たちを襲ったのは砂金採りをやめさせるためだったの?」
千砂都「だからポンプとフルイ装置を先に壊したんだね」
熊「ブォ、ブゥオー!」
きな子「そうみたいっす……きな子たちを銅を採掘しに来た人間だと思っていたみたいっすね」
メイ「銅?銅って、あの金銀銅の銅か?」
夏美「銅じゃなくてゴールドですの!!勘違いでブチ壊したですの!!このアホグマ!!」ムキー
熊「グゥオッ!!」
夏美「ひぃいいい!」
すみれ「両方とも落ち着きなさいったら落ち着きなさい」
熊「グゥウ……」
きな子「もともと自分たちは、ここの近くにある別の山に住んでいたが、昔、人間たちが銅を採るために山を荒らしに来たっす」
きな子「人間が銅と一緒に出てきた毒の石を川に捨てて、毒の水に森と仲間たちがやられて住めなくなったので……」
きな子「……この山に逃げてきたらしいっす。一族代々、最後の場所をずっと人間から守ってきた、らしいっす」
すみれ「だから他の場所と違って、この川で砂金がよく採れたって訳ね……」
千砂都「ねえ、毒の石ってなんだろう?」
メイ「さあ?」
きな子「きな子、おじいちゃんから聞いたことあるっす。このあたりの山は金や銅とかがたくさん採れる代わりに、砒石が出てきて山と川をひどく汚してきて、鉱山開発会社と住民がよくもめたらしいっす」
可可「ところで、ヒセキ、ってなんデス?」
すみれ「ヒ素を多く含んだ鉱石のことよ。ヒ素は昔からネズミ捕りに使われていた毒になるの……地学の授業で話してたわ」
かのん「知らなかった、すみれちゃんすごい!!」
すみれ「アンタねぇ……去年テストが簡単だから地学を選択しようって言って一緒に受けたじゃない」
かのん「そうだっけ?アハハハァ……」ポリポリ
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メイ「つまり、私たちが機械を持ち込んで川を荒らしていたから……」
小熊「クゥ、クゥー!」スリスリ
熊「ブォオオ……」
メイ「……この子が住める場所を守るために襲いかかってきたんだな」
かのん「……」
千砂都「なんか悪いことしちゃったね、私たち」
かのん「……」
すみれ「怒って当然よね」
かのん「……そうかな?私たち銅を採りに来たわけじゃないじゃん」
かのん「川でちょっと金をもらいに来ただけなのに……」
可可「か、かのん……?」
かのん「全部壊すのはあんまりなんじゃない!?」
夏美「そうですの!せっかくのゴールドラッシュでマニーがっぽりが台無しですの!」
すみれ「ちょっとアンタら、自然環境を守るのは人間として当然よ」
かのん「だってぇ、私の幸せプランがぁ……許せないよぉ……」ウルウル
きな子「……きな子も、そう思うっす」ガチャン
みんな「!」
-
メイ「お、おい、その銃を下ろせよ……」オロオロ
可可「きなきな、なにゆえ熊サンに向けるデス……?」
きな子「……ヒト慣れした熊は、また人間を襲うようになるっす!だから今、止める、っす!!」
きな子「もちろん熊の気持ちもわかるっす……だけど」
きな子「きな子は、先輩たちを、Liella!の大切な仲間たちを襲ったのを許せるほど立派じゃないっす!」ググッ
熊「!」
小熊「クゥー」ウルウル
すみれ「引き金に指をかけるのをやめなさいったらやめなさい!」
千砂都「後戻り出来なくなっちゃうよ!」
千砂都「ねえ、かのんちゃん!どうしよう!」
かのん「え゛っ!?私に振るの、ちぃちゃん!」
かのん(ど、どうしようって……私はどうすれば……)チラッ
散弾銃を構えたきな子「……」
かのん(熊の親子を狩って、大量の金をじっくり根こそぎ採っていくか……)チラッ
小熊「……」ウルウル
かのん(そ、そんな目でみないでよぉ……)
かのん(わ、私は……)グッ
かのん(……ごめんなさい!私に流れるスペインの血……)
かのん(コンキスタドールに、私はなれないや)
-
いったんここまでデス
明日中に完結させるつもりですが、大丈夫でしょうか…
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ええやん
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楽しみにしてます
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保
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かのん「……きな子ちゃん、ありがとう」スッ
かのん「Liella!のみんなを大事に思ってくれて」
かのん「大丈夫、私たちは気にしてないよ」
かのん「……まぁ、ちょっと怖かったし、もう少し金が欲しかったけどね」アハハ
きな子「かのん先輩……」カタカタ
かのん(銃の先が小刻みに震えている……やっぱり撃ちたくないんだ)
かのん「ねえ、きな子ちゃんはどうしたい?」
かのん「きっと……みんな同じ気持ちだと思うよ」
きな子「きな子は、きな子は……でも……」チラッ
きな子「夏美ちゃん、ゴールド楽しみにしてたっす」
夏美「オニナッツはマニーが好きですの、でも……」
夏美「誰かの涙で得たマニーは、嫌ですの!!」キッパリ
メイ「ああ、そうだな」
すみれ「きな子、みんなアンタと同じよ」
可可「デス!!」
千砂都「マルだよ、マル」
かのん「ほらね」
かのん「きな子ちゃんはどうしたい?」
きな子「……きな子は、撃ちたくないっす」
かのん「……熊にも守るものがあった、それだけだもんね」ニコッ
かのん「銃を、下ろしてくれる?」
きな子「はいっす……!」
-
かのん「熊さん」ザッ
熊「……!」
小熊「クゥ?」
かのん「ごめんなさい!大事な場所を荒らしちゃって!」
かのん「私たち帰るね!ここは絶対秘密にするから、安心していいよ!ラブライブ優勝したLiella!に誓って約束する!」
かのん「その代わり、採った金はもらうね!口止め料だから!」
夏美「すさまじいマニー欲ですの!」
かのん「ね、ね?それだけはいいでしょぉ?」クネクネ
すみれ「アンタねぇ……」
熊「……」ジッ
かのん「……」
熊「……」クルッ
小熊「!」タッタッ
ガササッ
可可「……いったみたいデスね」
千砂都「ふぅ……」
メイ「うぁ……すげえ汗かいたぜ」
すみれ「こんな経験は二度とゴメンよ……」
きな子「かのん先輩の気持ち、熊に届いたみたいっす!」
かのん「よ゛か゛っ゛た゛あ゛あ゛あ゛あ゛」ペタリ
かのん(こうして、砂金採りキャンプはちょっとしたアクシデントで終了となった
-
かのん(熊との約束通り、私たちは荷物をまとめて山を後にした)
夏美「あの熊……もう襲ってこないですの?」
メイ「きな子、だ、大丈夫だろ?」
きな子「はいっす!熊は賢いっす。一度決めたことはやり通すっす!」
千砂都「じゃあ安心だね」
かのん「はぁ、もう少し砂金採りたかったなぁ」タメイキ
すみれ「そういえば……コレ」ゴソゴソ
かのん「あっ!おっきなナゲット!!」
すみれ「……熊に出会って、すっかり忘れてしまっていたわ。これ、金でしょ?」
かのん「うん!すごい」キラキラ
可可「すみれもたまにはやりマスね」ゴチン
可可「あぅー!」
すみれ「一言余計ったら余計よ」
メイ「ところで、かのん先輩」
メイ「キャンプの予定は明日までだったのに切り上げて、この後どうするんだ?」
かのん「うーん……野宿?」
すみれ「嫌よそれ!」
きな子「よかったら、きな子の家にみんなで泊まるっす!」
千砂都「えっ、いいの!?」
きな子「いいっすよ!おじいちゃんに銃を返すついでっす」
きな子「お母さんに連絡して、ジンギスカンとラーメンサラダを作ってもらうっす!」ポチポチ
みんな「わーい!」
かのん(山を下りた私たちは、このあときな子ちゃんの家に泊まり、北海道グルメと温かいお風呂を楽しんで東京に帰った)
-
放課後 結ヶ丘科学部部室
かのん「失礼しまーす、できた?」ヒョコッ
千砂都「うぃーっす!」
可可「しきしき、ただいまデス」
すみれ「精練をアンタに任せっきりにして、悪かったわね」
四季「いえ、得意ですから……」
夏美「帰ってきたですの!」
きな子「っす!」
メイ「ただいま、四季」
四季「……」ムスッ
メイ「なにスネてんだよ……」
四季「メイとキャンプ、行きたかった」ツーン
四季「私がキャンプ好きなの知ってるのに……」
メイ「あー、悪かったって!次の休みはみんなで行こうぜ!」
四季「……約束、だから」ジッ
メイ「わかってるって」
かのん「アハハァ……ごめんねぇ」
かのん「で、四季ちゃん!金を取り出せた!?」ワクワク
-
四季「はい先輩。北海道から送られてきた砂に水銀を入れて金アマルガムをつくり、高熱を加える灰吹き法で水銀を飛ばして精練しました」
四季「先輩にお伝えした計画通り、精練はシアン化物を利用した青化法を用いたかったのですが……」
四季「青酸カリウムがこの部にないのと、私の年齢が購入制限にかかるので、原始的な水銀を用いました」
四季「なお、水銀の燃焼で有害ガスが発生するため、安全な処理のための追加予算が必要となり、恋先輩にLiella!のためとだけお伝えして資金調達を……」
かのん「あー!わかった、わかったよ!」ブンブン
かのん「とにかくありがとう!!」
夏美「よくわからないから、早く夏美たちにゴールド見せるですの!!」ソワソワ
四季「わかった」スクッ
四季「……これ。重量53g、比率99.9%まで純度を高めた」スッ
✨丸い金塊✨
かのん「おおー、熊に襲われたぶんを引いてもおつりがくる大きさじゃん!」
千砂都「金のマンマルだぁ!!」
可可「キンキラキラキラ金曜日デス!」ピョンピョン
夏美「ご、ゴールドですのぉおおお!!」
きな子「夏美ちゃん大興奮っすね」
すみれ「こら、そんな大声を出すと……」
恋「あ、みなさんこちらにいましたか!」ガラッ
みんな「!」
-
今回はここまでです
完結まであと少しになります
急用で更新できず、すみませんでした
-
ええんやで完結楽しみにしてる
-
ついに恋ちゃん登場楽しみ
-
これがほんとの金玉
-
期待
-
かのん「れれれ、恋ちゃん!本日はお日柄も良いですね!」バッ
すみれ「あ、隠した」
恋「はい。今日は良い天気ですね!」ニコッ
恋「ところで、みなさんお揃いで何をなさっているのですか?」
恋「部室にいらっしゃらないので、もしやと思い、科学部にお邪魔したら、やはりみなさんがいました!」
かのん「あっ、あのね!北海道遠征の総括をしていたんだ!」
かのん「あ〜キツかったけど有意義だったね!ちぃちゃん部長!」チラッ
千砂都「……ういっす!いっぱい運動した!」
メイ「まぁ確かに、熊に追いかけ回されたからな!」
夏美「いい運動だったですの!」
恋「そうだったんですか。かのんさんの思いつきに乗って、遠征費を出したかいがありました!」パァッ
かのん「そうそうそう!あ……恋ちゃん、お土産があるよ!」ガサゴソ
かのん「ジャーン!イチゴふたパック!!」
恋「わぁ……!ありがとうございます!」
千砂都「あまーい練乳もあるYO!」
恋「嬉しいです!」ニコニコ
可可「良かったデスねレンレン、部室で食べまショウ!」
恋「はい!」ウキウキ
かのん「じゃあ私たちはしばらくしてから部室に行くね!」
きな子「恋先輩、食べて待っててほしいっす!」
恋「はい!では後ほど!」タッタッ
ガラガラ
ピシャン
かのん「ふう……金をごまかすためにスーパーのイチゴひとパック増量しておいて良かったよ」
-
かのん「恋ちゃん、もういなくなったよね?」
可可「……廊下にいないデスよ」キョロキョロ
夏美「いいですの?恋先輩に秘密で……」
かのん「いいのいいの!去年いろいろあったから、これくらい許してくれるよ」
きな子「いろいろって、何っすか……?」
すみれ「いろいろよ、いろいろ」
四季「……それで、先輩方」
四季「この金塊、人数分をどう分けましょうか?」
四季「夏美いわく……」
夏美「現時点で時価総額71万円ですの!!」スマホ
四季「……だそうです」
かのん「あー、それなんだけどね」
かのん「北海道のきな子ちゃん家に泊まったとき、ある提案をしてみんな賛成してもらったんだけど」
かのん「実は……分けないで加工することにしたんだ。ね、メイちゃん?」
メイ「……あ、ああ、そうなんだ」
四季「そう。どんな加工?」
かのん「それはね……」
-
待ってる
-
今月中完結厳しいようなら移住先で続き書いてほしいな
-
六月 部室
千砂都「うぃーす!」ガラッ
かのん「うぃーす!ちぃちゃん」
千砂都「うーん、いつみてもマルだぁ……キラキラだぁ!」ウットリ
夏美「相変わらず棚のアレ、見とれてますの」
きな子「毎日飽きないのすごいっす!」
すみれ「そりゃそうよ。千砂都の強い希望で四角じゃなくて、コインにしたんだもの」
かのん(みんなで苦労して採った砂金は溶かして、ひとつの金貨になった)
かのん(楽しかった北海道の冒険の思い出を形にして残したい……私と同じ思いだったのはうれしかった)
かのん(その金貨は透明アクリルケースに入って、置物のように棚に飾っている)
メイ「……しっかし、ラブライブ優勝盾の横に置いたらサマになるなー」
四季「可可先輩のデザインで真ん中にLIella!の刻印と模様………とても器用」
可可「粘土でカタをつくるのに苦労したデス」ドヤッ
かのん「ねえみんな」
かのん「この棚にさ、いろいろなLiella!の思い出を集めていきたいね!」
千砂都「そうだね!私たちの卒業まで、いっぱいにしたいな」
可可「これから入ってくる後輩サンに自慢するデス」
すみれ「自慢って……まあ私たちがいた証は残していきたいわね」シミジミ
-
かのん「あっ、そうだ!メイちゃん!」
かのん「四季ちゃんにあげたいものがあるんじゃないのー?」
メイ「うぇえ!?いきなり何だよ!」
かのん「せっかくみんないるんだからさ、ね?ね?」クネクネ
四季「?」
かのん「ほらほらほらー、いま渡すチャンスじゃん」ニヤニヤ
メイ「んなっ、それは17日に……」
四季「そんなに待てない。メイ、今ほしい」
メイ「……わ、わかったよ」ガサゴソ
メイ「なあ、これ、受け取ってくれるか?」スッ
小箱
四季「……うん。開けていい?」
メイ「……」コクリ
-
四季「これ、金のピアスだ……」
メイ「少し分けてもらったんだ。ちょっとだから、イヤリングに出来なかったけど……」
四季「……」ジッ
メイ「い、いらないなら返してもいいから……」
四季「うれしい……メイ、ありがとう」
メイ「お、おう……!」カアァ
かのん「若いっていいねぇ!」
千砂都「そうだねえ」
すみれ「アンタたちも若いでしょうが」
ガラッ
恋「さあ、皆さん!そろそろ練習を始めましょう!」
千砂都「あっ!そうだった!」
かのん「よーし、新入生歓迎ライブ頑張るぞー!」
みんな「おー!」
終
-
乙
-
エピローグ
かのん(このあと、みんなのおかげで歓迎ライブも大成功をおさめた。そして、ライブから数日後……)
夏美「マニーですの、ゴールドですの!!」ニャハー
きな子「夏美ちゃん、それ捕らぬ狸の皮算用っすよ……」
ガラッ
かのん「ふたりともおはよう!」
かのん「ん?なに読んでるの?」ズイッ
夏美「雑誌の月刊ラーですの!これ見て欲しいですの!」
かのん「……ドラゴントライングルに眠る、キャプテンキッド百億の黄金伝説!?」
かのん「──へえ、そこに海賊のお宝があるんだ」
かのん(スペインの血が騒いだ私が発したその一言から始まった、黄金探しの旅で)
かのん(まさか民間軍事会社オハラの傭兵に追い掛け回される大冒険の幕開けだなんて……このときの私は思いもよらなかった)
かのん(私たちどうなっちゃうのー!?)
つづく?
-
盛大に乙
菊地秀行のエイリアンシリーズみたいな次回作も期待していいんですか
-
>>86
訂正です
かのん「……ドラゴントライアングルに眠る、キャプテンキッド百億の黄金伝説!?」
×ドラゴントライングル
〇ドラゴントライアングル
アが抜けてました
-
乙!
随所に散りばめられたテンポの良いギャグや掛け合いがすごく良かった
-
笑ったわ おつ
-
乙
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https://i.imgur.com/AY8uevp.jpeg
-
https://i.imgur.com/YDFrkog.jpg
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