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「新入生は日野下花帆くん」√綴理

1名無しさん@転載は禁止:2024/10/15(火) 23:38:44 ID:DjQxiI6w
とってもいい天気。
窓から覗く日差し。ぽかぽかのお日様。

最高の目覚めだったけど、絶対におかしな光景。

どうして実家の私の部屋?

花帆「なんで寮じゃ……あ、あれ?」


もう一つの違和感。
壁には何故か学ラン……男の子用のものがかけられていた。
どうして?

気になって近づいていく、その前に。
鏡に映ったあたしの姿。

花帆「え……へ、へぇ!?」

髪は短く、胸は平坦。
そこに映る人を、それでも脳はあたし自身だと言っている。

可愛げな顔を──自画自賛?──しているけれど、そこに映るのは……間違いなく男の子だった。

花帆「なっ……なんじゃこりゃ〜〜〜!?」

2名無しさん@転載は禁止:2024/10/15(火) 23:42:21 ID:DjQxiI6w
☆☆☆
☆☆☆

とんでもない状況だけれど、あたしはわずかな望みにかけて、共学になった蓮ノ空へ。

この世界の蓮ノ空はどうやら、なんでもいいから部活動に入る必要があるらしく。

どうした物かと困っているところだ。
身体が弱いから運動部は避けたいし……。
それに本当は。

入りたい『クラブ』はある。
変わらずにある物。
蓮ノ空、学院スクールアイドルクラブ。

でも今のあたしでは……。

部室の前まで行って、分かりきっている事が頭の中で何周も駆け巡る。

体力もない、そもそも今の性別だって男子。
入れる……気がしない。

もしここに、梢センパイ達がいたとして、受け入れてくれるかも分からない。

……やっぱり帰ろう、そう思って引き返そうとした時。

綴理「……あれ、おきゃくさん、かな?」

花帆「!」

綴理……センパイ。

3名無しさん@転載は禁止:2024/10/15(火) 23:44:33 ID:DjQxiI6w
一先ず明日再開。
綴理は口調が捉えきれないかもしれないので、多少の違和感はご愛嬌で。

4名無しさん@転載は禁止:2024/10/16(水) 00:28:58 ID:tNFGuZ12
綴理の独特な雰囲気が好きだからだいぶ期待してる

5名無しさん@転載は禁止:2024/10/16(水) 02:21:54 ID:9AV9eogc
綴理ヒロインでのこの手のSSは他にあまり見たことないからとても楽しみ

6名無しさん@転載は禁止:2024/10/16(水) 04:10:00 ID:KXdxNurs
つづかほというカップリング自体が珍しい気がする
書くの難しそうですけど、楽しみにしてます

7名無しさん@転載は禁止:2024/10/16(水) 15:57:19 ID:rUeqU632
公式4コマで綴理が「花帆は僕と一番気が合う」って言ってたからね
そういうことだよ

8名無しさん@転載は禁止:2024/10/16(水) 23:42:57 ID:JktCk6DA
部室の前で立ち尽くしていたら声をかけられた。

綴理センパイはあたしの顔をじっ〜……と見ている。
ぽへー、とも言えるかも。

綴理「ボクは夕霧綴理。……きみは?」

花帆「あっ……日野下、花帆です」

いきなり自己紹介。

綴理「……スクールアイドルクラブに興味が、あるの?」

花帆「えっ!? え、えと、その、ぼくは……」

興味どころか、って話だけど。
上手くそこからを言葉にできずに、もじもじとしていると。

綴理「……大丈夫、最初はみんな不安だよね」

花帆「え……」

綴理「興味を持ってくれたなら、ボクは嬉しい。……少し、見ていく?」

花帆「は、はい……!」

綴理センパイ……なんだか包容感が増しているような?
今の綴理センパイ相手だと、なんだかどこへでもほいほいとついて行ってしまいそうになる。

実際、そのまま部室内へ。

9名無しさん@転載は禁止:2024/10/16(水) 23:50:50 ID:JktCk6DA
綴理「そういえば、ちょっと気になったんだけど……どうしてかほは、制服違うの?」

花帆「……へ?」

……制服が違う?
まさか、と思った時には、綴理センパイが制服を脱ぎだしていた。

花帆「わ、わぁ!? つ……夕霧センパイ!?」

綴理「綴理でいいよ」

花帆「や、そ、それどころではなく!?」

10名無しさん@転載は禁止:2024/10/17(木) 00:23:02 ID:kkIgVXw2
花帆「な、なんで制服を……!?」

綴理「衣装に着替えて、踊ってるところをみてもらおうかとおもって」

花帆「あ、あの……綴理センパイ! たぶん勘違いしてる事が……!」

あたしの事……女の子だと思ってる!?
今は男の子なんだから、ここはちゃんとはっきりさせておかないと……!

綴理「大丈夫? うつむいて……おなか痛い?」

花帆「い、いえそうじゃなくて……!?」

着替えるのを途中で止めたのか、上下が下着姿だった。

花帆(だ、だれか助けて〜!)



梢「……綴理? 今日は随分と早い……あら、その子は?」

そんなあたしの声が届いたのか、梢センパイが部室にやってきてくれた。

梢「……何、してるの?」

綴理「こず。この子、かほ。スクールアイドルに興味があるんだって」

梢「そうではなくて……とりあえず、一度制服を着なさい。……男の子の前で、そんな格好をしないの」

綴理「……? 男の子?」

花帆(や、やっぱり……!)

☆☆☆

綴理「男の子だったんだ」

花帆「で、できれば制服でわかって欲しかったです……」

11名無しさん@転載は禁止:2024/10/17(木) 00:36:30 ID:kkIgVXw2
綴理「ごめんね。かわいいから、男の子って思わなかったんだ」

花帆「あ、ありがとう、ございます……?」

綴理「男の子なのに、かわいいね」

褒められてるのか絶妙なラインだけど、綴理センパイの中では褒めてくれているんだよね。

綴理「というより、かほがかわいいのかな?」

花帆「……あ、あんまり言わないでくださいよぅ」

なんだか段々照れてきちゃう。

慈「そうそう。可愛いって言われる事がコンプレックスな子もいるんだから」

梢(私も可愛いって思っていたとは言わないでおきましょう……)

☆☆☆

そしてあたしは、スクールアイドルクラブのマネージャーとして活動する事になった。

12名無しさん@転載は禁止:2024/10/17(木) 00:37:00 ID:kkIgVXw2
また明日に。

13名無しさん@転載は禁止:2024/10/17(木) 03:54:23 ID:l0Jgvrac
綴理ちゃん√きたー!

14名無しさん@転載は禁止:2024/10/17(木) 23:16:59 ID:kkIgVXw2
☆☆☆

あたしがスクールアイドルクラブのマネージャーになってから、約2ヶ月。
スクールアイドルクラブの活動も大切だけど、それとは別に学校行事も当然あるわけで。

体育祭……。

花帆(でも多分見学になるかな……)

正直、あたし自身が驚く程に体力が持たない。
普通の生活は出来るけれど、走ったり激しい運動は避けるべきで。

1種目くらいなら大丈夫かもしれないけど……。
 
「ねー、日野下くん何出る?」
「うちには男子がいるんだから、かなり有利なはず」

入学した当初こそ、扱いがぞんざいだったけど、あたしの事を理解してくれたクラスメイト。

その結果というべきか、妙な期待が集まっていた。
一応、身体が弱い事は話してはいるんだけどね。

15名無しさん@転載は禁止:2024/10/17(木) 23:31:37 ID:kkIgVXw2
☆☆☆

そしてあたしが出る事になったのは。

さやか「借り物競走だったですね」

花帆「なんとかハードなやつは避けられたよ〜」

部室でそんな会話。

綴理「かほ、むりしちゃダメだよ」

花帆「あはは……もちろんです」

……実を言うと、あたしも少しは体力をつけようかとランニングに参加した事があった。

でもその結果、あたしはバテバテになって……。

綴理『かほ……大丈夫?』

綴理センパイにおんぶされて部室まで戻ってきた日もあった。
それ以来、綴理センパイから結構体のことを心配される。

今回の体育祭の話題がでたら、一言をくれるくらいには。

花帆「ゆっくりマイペースでいきますっ、大丈夫です!」

綴理「うん、わかった。応援、するね」

16名無しさん@転載は禁止:2024/10/17(木) 23:49:13 ID:kkIgVXw2
☆☆☆

夏の日差しと言うにはまだ涼しく、春と言うには暖かすぎる。

要はちょうどいいくらいの気温。
いつもの様に部室に向かうと。

花帆「あれ……」

綴理「……zzz」

すやすやと、部室内の簡易ソファで寝息を立てていた。
座ったまま器用に。

花帆「わぁ……気持ちよさそう」

カーテン越しの、わずかな日差し。
暑すぎない心地いい感じ。
きっとそれを浴びているうちに、ウトウトしてきちゃったのがよく分かる。

……いまあそこでお昼寝したら、すっごく気持ちいいだろうなぁ。

花帆「……ちょっとだけ、ほんと。少し座って目を閉じるだけ……」

欲に負けて、あたしは綴理センパイの隣に腰掛ける。

綴理「むにゃむにゃ……」

すごい……寝言で本当にむにゃむにゃ言ってる……!

綴理「……zzz」

17名無しさん@転載は禁止:2024/10/18(金) 23:53:51 ID:CKiqf6Ik
起きたらセックスしてたんだね

18名無しさん@転載は禁止:2024/10/19(土) 00:15:10 ID:OLJOOsvE
明日は虹7thを楽しみましょう。

19名無しさん@転載は禁止:2024/10/22(火) 00:23:08 ID:5ZO8ArxY
7thものすごく良かったですね。
その代償みたいに信じられないくらい体調を崩したのでそのうち再開します。

20名無しさん@転載は禁止:2024/10/22(火) 02:29:16 ID:AQRnWQzY
新楽曲とアニガサキ振り返り良かったですよねぇ
体調お大事にです

21名無しさん@転載は禁止:2024/10/22(火) 10:45:27 ID:RV2HJ9rc
いつまでも待ってます!

22名無しさん@転載は禁止:2024/10/26(土) 23:33:20 ID:OABVJCv.
……寝顔、綺麗だなぁ。
あまりじろじろ見ているものでもない、ってわかってるんだけど、ついつい見てしまう。

花帆「……」

綴理センパイの隣に腰掛ける。
横顔がまた綺麗で、それだけで絵になる。

そうしてずっと見ていると、なんだか段々と。
陽の光がぽかぽかしているからかな。

花帆「ふぁ……」

あくびが一つ。

花帆(……少し、目を閉じるだけ)

23名無しさん@転載は禁止:2024/10/27(日) 00:31:47 ID:4pr/p6g2
そんな言い訳をしていたら、あたしの意識はうっかり夢の中へ。

そこではあたしのスクールアイドルの事。

目一杯体を動かして、皆でラブライブ!を目指して。
そんな遠くなってしまっていた日々。

形は違えど、今もそれを追いかけてはいるけれど。
あたし自身が手に入れるものじゃないから。

あたしの世界は……。

花帆「……あ、れ」

頬に乾いた跡。
それを確かめるよりも早く、気付いた事。

綴理「あ、おきた?」

花帆「つ、綴理センパイ!?」

綴理センパイの膝の上だった。

☆☆☆

綴理「ん……」

お昼寝しちゃってた。
まだ誰も来てない……と思ったけど、隣にかほが居た。

かほもすやすやと眠っちゃっていた。
けど、ひとつ違うとしたら、

花帆「み、んな……」

何か口に零して、ぽろぽろと涙が溢れていた。

綴理「……」

どうしてあげたらいいか。
ボクは、ボクに出来る事。

わからなかったけど、かほの頭を膝に乗せてあげた。

24名無しさん@転載は禁止:2024/10/27(日) 23:01:14 ID:pX.sazus
おかえりなさい!

25名無しさん@転載は禁止:2024/10/28(月) 16:25:00 ID:aavqGgs6
かほの頭は小さくて、ボクの膝の上にすっぽり収まる。

いやな夢を見ちゃってるのかな。
寂しそうな顔。

やっぱり、男の子が一人だけなのはそうなのかな。

26名無しさん@転載は禁止:2024/10/31(木) 00:00:59 ID:Tvw9nDX2
待ってるぞ

27名無しさん@転載は禁止:2024/10/31(木) 09:27:23 ID:FnI9FXK6
……そういえば、こずもめぐにも言われてた。
2年生になったら、入学してきた1年生を優しく導いてあげようって。

たぶん、いま一番それが必要なのは……。

綴理「大丈夫……ボクが居てあげるから」

そう言うとこころなしか、少し表情が和らいだ気がする。

☆☆☆

花帆「ご、ごめんなさい、その。膝……借りてしまって」

綴理「ううん、いつでも貸してあげる」

28名無しさん@転載は禁止:2024/10/31(木) 12:08:34 ID:RV3f2mMw
綴理センパイの膝枕うらやま

29名無しさん@転載は禁止:2024/10/31(木) 12:18:31 ID:2Zp/gQBE
絶対いい匂いする

30名無しさん@転載は禁止:2024/10/31(木) 17:21:56 ID:FnI9FXK6
綴理「いやなこと、あったら教えてね。また膝枕してあげる」

花帆「い、いえいえ! そんな悪いですから……!」

綴理「悪くないよ?」

綴理センパイはきょとんとしてそう返す。

綴理「……かほは嫌?」

花帆「えっ、いやそんな事は……」

綴理「じゃあ、いつでも言ってね」

花帆「は、はい……」

31名無しさん@転載は禁止:2024/11/01(金) 09:21:44 ID:R/cZR2d2
善意100%の膝枕許可に、あたしはたじたじ。
うぅん、綴理センパイの距離感の近さが今は中々に……。

普段だったら何も問題はないんだけど、今のあたしは男の子だし。

……とは言っても、心は変わっていないはずなんだけど。

ドギマギするって事は、心が身体に引っ張られているのかな。

32名無しさん@転載は禁止:2024/11/01(金) 17:12:28 ID:R/cZR2d2
☆☆☆

それからというもの、綴理センパイは随分とあたしの事を気にかけてくれる。

なんだかお姉ちゃんが出来た気分。
でも綴理センパイの、男女分け隔てなく接してくる感じが……今はちょっぴり毒かもしれない。

「何見てるの?」ってすすす、っと隣に来たり、何の気もなしに一口飲んだ後のジュースを「美味しいよ、飲んでみる?」って渡してきたり。

やっぱりどうしてもドキッ、としてしまう。

33名無しさん@転載は禁止:2024/11/01(金) 17:40:06 ID:R/cZR2d2
☆☆☆

綴理「……」

かほは何をしたら喜んでくれるかなって最近よく考える。

そんな時、ボクがしてもらって嬉しかった事を思い出してみる。……さやにお弁当作ってもらった事とか。
だから。

綴理「さや、お弁当の作り方、教えて欲しい」

さやか「……え? 綴理先輩が作る、って事ですよね?」

綴理「うん」

さやか「お昼の分から私が作りますけど……」

綴理「ううん、ボクが食べるためじゃなくて。かほにあげるの」

さやか「花帆くんに……?」

綴理「うん。ボクがかほにあげるんだ」

☆☆☆

さやか「……という事があって」

慈「なんと……綴理が誰かに施しの精神を」

34名無しさん@転載は禁止:2024/11/01(金) 17:41:37 ID:R/cZR2d2
さやか「こ、これはつまりそういう事、なんでしょうか」

梢「いえ……さやかさんが考えている様な事ではないとは思うわ」

慈「私もそう思うね〜、無意識にそういう事しそうだしね」

35名無しさん@転載は禁止:2024/11/02(土) 10:05:14 ID:FIA2D6nY
恋愛脳村野

36名無しさん@転載は禁止:2024/11/02(土) 11:35:37 ID:va8.W6Ns
ムラムラ村野

私の綴理先輩に…!許せない!
みたいにならないのかね

37名無しさん@転載は禁止:2024/11/02(土) 22:26:53 ID:qLlgeids
瑠璃乃「綴理先輩取られちゃう〜、って不安?」

さやか「い、いえ、そういう事ではないのですが……ただ、綴理先輩が誰かを……というのが想像できなくて」

梢「綴理にも、そうしてあげたい気持ちが出来たって事ね」

さやか「……」

瑠璃乃「あ、複雑そうな顔してる」

慈「まぁ〜、綴理にも母性ってものが目覚めたかもね。さやかちゃんはしっかりしてるから、その分ね」

38名無しさん@転載は禁止:2024/11/04(月) 00:19:11 ID:HjW2j//g
さやか「いえ……私としては、もしも綴理先輩が花帆くんを……という事なら、変な事を言ったりしないか心配で」

瑠璃乃「むしろさやかちゃんの方が母性が溢れちゃってたか〜」

梢「ふふ、そうね……とにかく、今は2人を見守りましょう」

☆☆☆

綴理「……できた」

さやか「後は花帆くんに渡すだけですね」

さやに教えてもらって、かほに渡す為のお弁当が出来上がる。さやがいつも作ってくれるお弁当と比べると見劣りするけど、かほ、喜んでくれると良いな。

さやか「……あの、綴理先輩」

綴理「どうしたの、さや」

さやか「……どうして突然、花帆くんにお弁当を……と思って」

39名無しさん@転載は禁止:2024/11/04(月) 00:47:33 ID:26vEDKLw
続きを…続きを頼むぜ…

40名無しさん@転載は禁止:2024/11/04(月) 00:51:21 ID:HjW2j//g
綴理「……かほが、さみしくないように」

綴理「ボクがしてもらって嬉しかった事を、かほにしてあげたいんだ」

さやか「それは……かほくんが、その。男の子だからというのは、関係あったりするんですか?」

綴理「? かほが女の子でも、同じ事するよ?」

さやか「……そうですね。すみません綴理先輩、今のは忘れてください」

さやか(あんまり詮索する事じゃ、ないですね)

☆☆☆

綴理「かほ〜」

お昼休み。
食堂に向かおうとしていた所、教室の入り口前に綴理センパイがいた。

花帆「綴理センパイ? どうしたんですか?」

綴理「お昼、一緒に食べよ?」

2つの包み。
お弁当が入ってる、って事なのかもしれないけど。

花帆「綴理センパイが作ってくれたんですか?」

綴理「うん。さやみたいに上手じゃないけど……」

花帆「いえ! すっごく嬉しいです! お天気も良いですし、屋上で食べませんか?」

☆☆☆

場所を変えて屋上へ。
綴理センパイが作ってくれたお弁当。
意外、と言ったら失礼だけど、本当に驚いた。こんな事をしてくれるなんて、思っていなかったから。

あたしの為に……。

花帆「いただきます……!」

何故か食べる所をじっ〜と見られている。
少し緊張したけど、味はしっかりとわかる。
美味しい!

花帆「すっごくおいひいです!」

☆☆☆

花帆「すっごくおいひいです!」

かほが笑って、ボクに言う。
その笑顔を見た時、ボクの胸の奥がむずむずとした。

うまく言葉に出来ないけど。
お弁当、渡せて良かった。
そう思えたんだ。

41名無しさん@転載は禁止:2024/11/04(月) 00:57:29 ID:HjW2j//g
それからは、ぺろりと平らげてしまったかほ。

綴理「かほ、ちょっとお昼寝、する?」

花帆「え?」

綴理「ほら」

ぽんぽん、と膝を叩く。

花帆「じ、じゃあ……お言葉に甘えて……」

かほがボクの膝に。
お日様と、風が心地いい。
ボクもうとうとしそうになる。

綴理「……」

花帆「……」

このなんでもない時間。
ボク、好きだな。

かほもそうだったら、嬉しいな。

42名無しさん@転載は禁止:2024/11/04(月) 00:57:46 ID:HjW2j//g
また明日に。

43名無しさん@転載は禁止:2024/11/04(月) 01:17:23 ID:26vEDKLw
うおおおお!

44名無しさん@転載は禁止:2024/11/04(月) 22:57:00 ID:HjW2j//g
☆☆☆

慈「わ〜……明確に甘やかしてるね」

梢「中々に珍しい光景よ、これは……」

瑠璃乃「ふつ〜にイチゃついてるよねぇ」

さやか「あんな顔してる綴理先輩、見たことないです……」

慈「うぅ〜ん、美人なやつが朗らかな表情してると……」

梢「なぜだか悔しい気持ちもあるけれど、様になっているわね……」

45名無しさん@転載は禁止:2024/11/04(月) 23:43:21 ID:yzfResrY
期待

46名無しさん@転載は禁止:2024/11/05(火) 00:00:45 ID:fc8YbUwc
☆☆☆

綴理先輩がお弁当を作って、一緒に食べる事が続いていた。

そうなってくると当然、クラスの皆にも噂をされたりするもので。

「ねぇねぇ、最近夕霧先輩とよく一緒にいるけど……」
「どういう関係なの〜?!」

花帆「部活の先輩で……」

綴理センパイは1年生の中でも話題になっていて、そんなセンパイと、学院で唯一の男子のあたしが一緒にいれば、こうなっちゃうよね。

でも綴理センパイはさやかちゃんの事も大切にしているから、毎日一緒っていうわけでもないけど。

☆☆☆

そしてそれから少し日が過ぎて、体育祭がやってきた。

47名無しさん@転載は禁止:2024/11/05(火) 00:24:27 ID:fc8YbUwc
梢「花帆、あなたは体が丈夫じゃないのだから、無理をしてはダメよ?」

花帆「はい! 気をつけます!」

梢「また倒れたりしたら大変なんだから……」

花帆「はい……また?」

梢「え? あ……いえ、なんでもないわ。体育祭を楽しみましょう」

☆☆☆

様々な競技があり、梢センパイの100m走、綴理センパイの障害物競走、慈センパイのパン食い競争、さやかちゃんと瑠璃乃ちゃんの二人三脚。

そしてあたしの借り物競走。な

48名無しさん@転載は禁止:2024/11/05(火) 00:37:43 ID:fc8YbUwc
これなら走りだけじゃないし、なにがお題になるかが重要。
簡単なものだったらいいんだけど。

花帆「えっ〜と……」

中身のお題を確認する。

『最近よく一緒にいる人』

花帆「こ、これは……」

いや、こういう時によくありそうな『好きな人』とかじゃなくて良かった!

この場合なら、やっぱり……!

花帆「綴理センパーイ!」

☆☆☆

─実行委員テント─

「あ、ねぇ……借り物競走のお題の紙さ、ちゃんと用意した?」

「もう始まってるのに? そりゃああそこにあるけど、今まさにグラウンドに」

「いや印刷ミスでさ、裏表に別々のお題書かれちゃってるのあったでしょ? 混ざってたら面倒くさい事になりそうじゃん」

「あー……まぁもう始まっちゃったし! なんとかなるでしょ!」

☆☆☆

49名無しさん@転載は禁止:2024/11/05(火) 00:45:44 ID:fc8YbUwc
慈「お? 花帆くんこっち来てるよ」

梢「お題の目星があるのかしら」

花帆「はっ、はっ……綴理センパイ、ふぅ……一緒に、来てもらえますか?」

綴理「ボク? うん、いいよ」

慈「へ〜、綴理かぁ、お題は……えっ」

花帆「えっとですね、内容は……」

梢「花帆……あなたは、中々度胸があるのね」

花帆「へ?」

綴理「かほ、早く行こ」

花帆「あっ、そうですね! 行きましょう綴理センパイ!」

綴理センパイの手を引いて、ゴールへ向かって走っていく。

梢「……綴理、なんとも思っていないのかしら」

慈「さぁねぇ……あまり深く考えてないだけかもよ。『大好きな人』、なんてさ」

梢「それもそうかもしれないわね……」

50名無しさん@転載は禁止:2024/11/05(火) 00:51:30 ID:fc8YbUwc
花帆「はぁっ、はぁっ……」

綴理「かほ、大丈夫?」

花帆「は、はい。大丈夫です……よし! お題の確認、お願いします!」

「は〜い。え〜と……」

花帆「えっと、内容は最近よく一緒にいる……」

「おっ、オッケーです! オッケー! ゴールゴール!」

花帆「え? まだ全部言ってな……」

「大丈夫! もう見せてもらったから!」

花帆「?」

綴理「ほら、かほ。いこ?」

花帆「うぇ、は、はい……?」

51名無しさん@転載は禁止:2024/11/05(火) 00:53:26 ID:fc8YbUwc
紙を渡して、なんだかよくわからずにゴール。

花帆「でもいっちば〜ん!」

綴理「わーい、ぱちぱち」

花帆「綴理センパイがあの場所にいてくれたおかげで、走るキャラやが」

52名無しさん@転載は禁止:2024/11/05(火) 00:58:02 ID:fc8YbUwc
紙を渡して、なんだかよくわからずにゴール。

花帆「でもいっちば〜ん!」

綴理「わーい、ぱちぱち」

花帆「綴理センパイがあの場所にいてくれたおかげで、走る距離が少なくて済みました!」

綴理「うん。……ねぇ、かほ?」

花帆「はい! なんですか綴理センパイ?」

綴理「……ボクも、かほの事、好きだよ」

花帆「へ、へ?! も、もうなんですか急に〜……」

綴理「……? あれ? そういう事、じゃないの?」

花帆「そういう事……?」

綴理「……うぅん、やっぱりボクにはまだ難しい事みたいだ。でも、かほに悪く思われてないって知れて、良かった」

花帆「……?」

綴理「じゃ、まだまだ体育祭、たのしもー」

花帆「お、おー!」

53名無しさん@転載は禁止:2024/11/05(火) 00:58:25 ID:fc8YbUwc
また明日に。

54名無しさん@転載は禁止:2024/11/05(火) 01:25:45 ID:HVuMcxcQ
楽しくなってきやがった

55名無しさん@転載は禁止:2024/11/05(火) 01:26:02 ID:jYIIVigI
そろそろニヤニヤタイムに突入ですかな?(・∀・)ニヤニヤ

56名無しさん@転載は禁止:2024/11/05(火) 01:54:10 ID:j84A2Jmg
花帆くん側が好きだと伝えても理解してもらえないパターンかと思ったが…
これはコレで

57名無しさん@転載は禁止:2024/11/05(火) 04:10:53 ID:.oJH0McY
何やら気になるところがあるのだけれども…
楽しくなってまいりました!

58名無しさん@転載は禁止:2024/11/06(水) 00:14:01 ID:RdlgjHc6
☆☆☆

体育祭が終わり、皆でお疲れ様会という事で部室でお菓子やらジュースやらを持ち込んでまったりと。

さやか「そういえば、梢先輩の100m走、歓声がすごかったですね」

瑠璃乃「めぐちゃんの時も盛り上がってたね〜」

花帆「それなら綴理センパイの時も……」

話も盛り上がり、少し経った頃。
綴理センパイがお手洗いに行ってる間に、なんだか皆がそわそわしだす。

花帆「……なんだか皆さん、そわそわしてません?」

慈「あー……いや、ね」

瑠璃乃「それもそうっていうか……」

さやか「むしろ花帆くんが堂々としすぎていると言いたいくらいなのですが……」

59名無しさん@転載は禁止:2024/11/06(水) 00:24:16 ID:aezGJeYw
さやかちゃん、ルートに入ってないのに下の名前呼びなの…?
サイボーグさやかはどこに行ったのさ

60名無しさん@転載は禁止:2024/11/06(水) 00:24:50 ID:RdlgjHc6
花帆「?」

梢「……今のうち、綴理がいない内に聞いてしまうけれど……花帆、その……」

花帆「は、はい」

梢「あなた……綴理の事が、好きなのよね?」

花帆「え? ……まぁ、そりゃあ、好きですけど」

そう言うとなぜだか皆かっ

61名無しさん@転載は禁止:2024/11/06(水) 00:33:40 ID:RdlgjHc6
そう言うとなぜだか皆「わぁ……」とわちゃわちゃとしだす。

……何か、あたしの知らない所で話が進んでる?

花帆「あの、皆さん何か……僕の知らない何かがあるような……」

そう言いかけた時、タイミング良く、または悪く綴理センパイが戻ってきた。

綴理「よいしょ……」

綴理センパイが隣に座る。

綴理「……どうしたの? かほ」

花帆「あ、いえ……なんでもないです」

……まぁ、いっか。

62名無しさん@転載は禁止:2024/11/06(水) 00:46:48 ID:RdlgjHc6
でもあたしはすぐに知る事になる。
一体何が起こっていたのかを……。

☆☆☆

それはお昼休みが始まってすぐ、綴理センパイが来るのを待っていた時。

「ねぇ日野下くん……噂で聞いたんだけどさ。夕霧先輩と付き合ってるって本当?」

花帆「え、えぇ!? そんな訳ないよ! ぼくなんかじゃ、綴理センパイと釣り合わないって……」

「でもさでもさ、体育祭の時の借り物競走でさ、お題の『大好きな人』でさ……夕霧先輩、連れて行ったんでしょ!?」

花帆「え? ……え、ぇえ!?」

な、なにそれ?!
大好きな人って……あたしのは最近よく一緒にいる人だったはずじゃ。

花帆(あっ、まさか……!)

そういえば……今回の借り物競走のお題の用紙に、ミスがあったとかって聞いた気がする。
もしかしてあの時の紙……裏側にそう書いてた!?

でももしそうだとしたら……あの時の梢センパイたち、噂を知ったさやかちゃんたちも知ってるよね……。

体育祭後のプチ打ち上げでの皆の様子がおかしかったのって、それが原因!?

63名無しさん@転載は禁止:2024/11/06(水) 00:53:51 ID:RdlgjHc6
花帆(え……じゃあ、まって……)

綴理センパイ、それを分かった上で来てくれた?

それにあの時……綴理センパイは。

『……ボクも、かほの事、好きだよ』

あれ、って……。

花帆(えっ、えっ、えええっ〜〜〜!?)

一気に顔が熱くなる。
そんなそんな、だって、そんなの……!

綴理「かほー」

花帆「ひゃっ!? つ、綴理センパイ!?」

ぽむ、と背後からあたしの頬を両手で包んで驚かされる。
でもそれどころかじゃない。

だってもうあたしは、今この瞬間から。

花帆「あ、あ、あ……!」

綴理「……かほ? 顔、赤いよ? 大丈夫?」

こつん、とおでことおでこを合わせられる。
周囲の黄色い歓声。

目と目が合う。

綴理「わ、熱い……体調、悪くない?」

花帆「だ……」

意識するなって方が無理だよ……!

花帆「しゅ〜……」

綴理「わ、かほ……!」

限界超えてしまって、気絶。
綴理センパイが呼んでる声がするけど。
返事なんて出来るはずもなかった。

64名無しさん@転載は禁止:2024/11/06(水) 00:54:28 ID:RdlgjHc6
また明日に。

65名無しさん@転載は禁止:2024/11/07(木) 00:30:59 ID:At/Eslbo
☆☆☆

目を覚ますと保健室のベッド。
あぁ、そっか……あたし、あの時気絶しちゃったんだ。
恥ずかしすぎて……。

花帆「ぅ、うぅん……」

昼休みからそこそこの時間が経っている長いお昼寝をしていた気分。

綴理「あ、かほ。起きた?」

花帆「……つ、綴理センパイ」

綴理「急に電源が切れたみたいになって、びっくりしたよ。……もう、元気?」

花帆「は、はい……あの、綴理センパイ」

あたしとしても……確かめないといけない。

花帆「あの……借り物競走の時のお題……なんですけど」

花帆「なんて……書いてありましたか?」

綴理「うん。……大好きな人、だって」

花帆「……その」

花帆「どう、思いましたか……?」

66名無しさん@転載は禁止:2024/11/07(木) 00:42:03 ID:At/Eslbo
綴理「……」

そこにいるのは、確かに綴理センパイのはず。
なのに。
いつもと違う雰囲気が漂う。
ミステリアスな綴理センパイじゃない。

綴理「うん。……嬉しかった。そう思ったよ」

髪を耳にかきあげて、ただただ美人な綴理センパイ。
天然と言いたいわけじゃないけど、そんな気配が消えていた。

だからこそ、そんな言葉の一つ一つにドキドキして仕方ない。

花帆「……あの、その」

布団にくるまって、何を言えばいいか。
あれは事故だった……とは、言いたくなかった。

67名無しさん@転載は禁止:2024/11/07(木) 00:57:39 ID:At/Eslbo
でもどうしよう。
あたしは、今、綴理センパイの事をすごく意識してしまっている。

だから、今後どういう距離感で接するべきか分からない。

花帆「綴理センパイ……これからも、ぼくと仲良くしてくれますか?」

綴理「うん、もちろん」

花帆「……ありがとうございます」

☆☆☆

慈「かぁっ〜……甘酸っぱすぎて、しょっぱい物が食べたくなっちゃう」

梢「でも、とりあえずは先輩と後輩が続きそうな様子ね」

瑠璃乃「花帆くん、照れまくりだね〜」

さやか「綴理先輩も……そうみたいです」

慈「え? そう? 普通っぽいけど……」

さやか「耳を見て下さい……」

瑠璃乃「わっ……すごい、赤くなってる」

梢「綴理にも……照れる、なんて気持ちがあったのね」

慈「ポーカーフェイスは完璧なもんだね……」

☆☆☆

綴理「……」

かほをお部屋に送って、ボクも自室に。

綴理「大好きな人……」

そう思われる事。
良い気分。

でも、やっぱり。
何か違う。

さやに言われるのと、違う。

綴理「ボク……どうしたんだろ」

ボクだって、少しくらいは分かることもある。
男の子に、そう言われたら……そういう事。
つきあいたい、って事かもしれないってこと。

かほにはそう伝えられたと思ったんだ。

68名無しさん@転載は禁止:2024/11/07(木) 00:59:31 ID:DTUpt/JI
平仮名表記かほ呼びが好き
かほー、ってのて呼ぶのも好き

69名無しさん@転載は禁止:2024/11/07(木) 01:02:06 ID:At/Eslbo
……恋愛とかは良くわからないけど。
かほなら、嫌じゃなかったから。

応えようと思った。
でもどうやら違うみたい……ボクの勘違い?
……それなら、さっきの保健室での反応は、なんだったんだろう。

なんだかボクだけ、いろいろ考えちゃってるみたいだ。
かほの事をたくさん。

だからその日の夜は、うまく寝付けなかった。

☆☆☆

綴理「って言うことがあって、最近はさやに起こしてもらわないと起きられない日が多い」

慈「それを全部おっぴろげて話してくれるの、すごいところだと思う……」

梢「聞いてるこっちがドキドキしてしまうわね……」

70名無しさん@転載は禁止:2024/11/07(木) 01:02:56 ID:At/Eslbo
また明日に。

71名無しさん@転載は禁止:2024/11/07(木) 23:37:13 ID:At/Eslbo
2年生だけの会議。
ボクの悩みを2人に聞いてもらっていた。

梢「……綴理の気持ちはどうなの?」

綴理「ボクは……うぅん」

ボクの気持ち。
それを問われると、上手く答えられない。

慈「まだいろんな物が分からない感じかぁ……」

72名無しさん@転載は禁止:2024/11/08(金) 23:40:38 ID:Fc8Zi9ck
慈「それなら、難しい事いろいろ考えないでさ、綴理の好きな様にやりたい様にやればいいと思うよ」

綴理「……ボクの、やりたいように?」

73名無しさん@転載は禁止:2024/11/09(土) 00:00:05 ID:y8CX1.Mk
梢「そうね……花帆がもしそうなら……それはそれでいいし、慈の言う通り、何も気にしないで過ごす方が綴理も楽じゃないかしら?」

綴理「そうだね……うん。そうしてみるよ。ありがとう、2人とも」

☆☆☆

それからボクは、こずとめぐの言葉通り、普段通りにかほと接する事にした。

綴理「かほ、ごはん食べよ」

一緒に、ボクが作ったお昼ご飯食べて。

綴理「今日もいいお昼寝日和だね」

かほの寝顔を眺めて。

綴理「かほ、今日もお疲れ様」

☆☆☆

さやか「……綴理センパイの距離感が近い?」

瑠璃乃「今更な気もするけど〜……そんなに?」

花帆「うん……あ、でもね? 嫌ってことじゃないの。ただ……」

瑠璃乃「花帆くんも男の子だし、しかも綴理先輩めちゃ綺麗だから、困っちゃうよね〜」

74名無しさん@転載は禁止:2024/11/11(月) 01:10:14 ID:ZtIR6aKM
待ってる

75名無しさん@転載は禁止:2024/11/11(月) 02:52:17 ID:V9t8iZBg
花帆「う、ん……そうなの」

瑠璃乃「ありゃ、素直に認めたね」

花帆「だってさ……やっぱりそうでしょ? 最初は、なんていうか、不思議な雰囲気のおかげでというか、そのせいでというか……うやむやになってたけど、綴理センパイって綺麗だし……あんなに近くにいられたら……」

瑠璃乃「ドキドキしちゃう?」

花帆「する……」

さやか「確かに……わたしたちも忘れそうになりますけど、花帆くんって、男の子でしたね」

花帆「ぼ、ぼく何なの?」

76名無しさん@転載は禁止:2024/11/11(月) 03:15:51 ID:V9t8iZBg
でも綴理センパイにドキドキしちゃうのは事実なわけで。
生活に支障が出そうだから……。

瑠璃乃「……っていうかさぁ、花帆くんって。結局のところ、綴理先輩の事……好きなの?」

花帆「……それは」 

……どうなんだろう。
ドキドキもするし、意識もするけど。

それが果たして、その感情なのか。
あたしが普通の男の子なら、きっとその答えをまだ簡単に考えられたんだろうけど。

あたしは、そう言うわけにもいかない。

さやか「……まぁ、まぁ。今はいいでしょう。それも大切ですが、夏休みに入ったら始まる合宿の為に、外泊申請しにいきましょう」

花帆「そうだね」

あんまり考えすぎても、なのは確かにそう思っていた。だからここで空気の流れを変えてくれたさやかちゃんには感謝だね。

77名無しさん@転載は禁止:2024/11/11(月) 09:17:24 ID:39r3SiQQ
僕、何なの

78名無しさん@転載は禁止:2024/11/11(月) 17:35:00 ID:V9t8iZBg
☆☆☆

そして夏休みに突入し、合宿が始まる。
梢センパイの別荘に集まり、早速練習…と思っていたけれど。

慈「初日くらい思いっきり遊びたいよね〜」

水着に着替えて海へ向かう。
あたしも日焼け止めを塗ってから向かう。

79名無しさん@転載は禁止:2024/11/11(月) 17:35:12 ID:V9t8iZBg
また明日に

80名無しさん@転載は禁止:2024/11/11(月) 23:28:20 ID:fGQulSHo
おいおいおいおい

続きが待ち遠しいぞ

81名無しさん@転載は禁止:2024/11/12(火) 09:26:32 ID:sQU49ejo
☆☆☆

綴理「かほ、一緒にお城つくろ」

綴理センパイに誘われ、砂浜で砂の城を作る。
さやかちゃんも加わって、3人で。

本格的な物になっていって、夢中で作り上げていった。

さやか「あ、穴……繋がりました!」

花帆「わっ、ふふ……びっくりした」

さやかちゃんと手が触れ合う。

花帆「それにしても、こんなに立派なのが作れちゃうなんてびっくりしちゃった!」

さやか「そういう大会があったら優勝出来ちゃいそうですね」

綴理「そうだね……」

82名無しさん@転載は禁止:2024/11/12(火) 12:38:14 ID:qsG2JeAQ

さやと花帆の手が、

こういう時、花帆もさやも無意識にギュッと恋人繋ぎしてるんでしょ、僕知ってるよ、

83名無しさん@転載は禁止:2024/11/12(火) 12:39:10 ID:qsG2JeAQ
なんかそれっぽく見えちゃったけど、
>>82>>1の書き込みじゃないです

84名無しさん@転載は禁止:2024/11/12(火) 13:35:04 ID:WNEr5L9Y
>>83
ちゃんと説明してくれて偉い

85名無しさん@転載は禁止:2024/11/12(火) 13:47:15 ID:C6Q14Qrg
責めっ責めのさやかちゃんがグイグイ来て、つづセンがモヤるのください
言葉少なに花帆くん抱き寄せて去っていくのもアリです

86名無しさん@転載は禁止:2024/11/12(火) 17:47:23 ID:sQU49ejo
綴理「かほ、こっちもトンネルあけよ」

綴理センパイが手を伸ばして、もう一つトンネルを開けようとする。

あたしもそこを掘っていく。
すると案外すぐに開通した。

花帆「あっ、繋がった! 綴理センパ……」

綴理「……」

綴理センパイの手が触れたと思ったら、ぎゅっと握られる。
見えないから尚更驚いてしまった。

花帆「綴理センパイ……?」

綴理「……」

さやか「? どうしたんですか?」

花帆「あ、いや……」

離してくれないからどうにもできない。
悪い事してるわけじゃないけど、どうしたものか……。

慈「うぉ〜い、皆〜、ご飯にするよ〜」

慈センパイが遠くから皆を呼ぶ。
そのおかげか、綴理センパイも手を離す。

綴理「いこっか」

花帆「あ、は、はい……」

87名無しさん@転載は禁止:2024/11/12(火) 17:54:17 ID:sQU49ejo
☆☆☆

皆でお昼を食べて、練習に入る。
それを終えた後は、お風呂に入って……そんな時だった。

梢「これは私の不手際なのだけれど……ここにはダブルベッドが3つしか無くて……」

という事は、誰かがあたしと同じベッドに……なんてなってしまう。でもそれは、あたしとしても止めておくべきなんだろうと感じている。男子だし、ね。

花帆「あの、ぼくはソファとか使うので、気にせずに……」

綴理「ボク、かほと同じベッドでいいよ」

さやか「え!」

花帆「でも綴理センパイ、それは……」

綴理「1人だけ別のところなんて寂しいよ。……かほは、ボクとは嫌?」

花帆「い、いえそんな事は……」

綴理「じゃあ、決まり」

88名無しさん@転載は禁止:2024/11/12(火) 17:56:44 ID:NJalR34Y
いや、ダメだろ…

89名無しさん@転載は禁止:2024/11/12(火) 21:13:47 ID:gAckAOws
つづたん可愛い

90名無しさん@転載は禁止:2024/11/13(水) 02:19:15 ID:7XF1xLOM
積極的な綴理、良いですね…

91名無しさん@転載は禁止:2024/11/13(水) 08:51:29 ID:koAsxux.
あまりにも堂々とした物言いに、誰も異議を唱えられない。

……え、あたし。今夜綴理センパイと寝るの?

☆☆☆

そんなこんなで、気付けば綴理センパイと同じ部屋に2人きり。
……余計な事は考えない様にしよう。もう、眠るだけだし。

慈センパイにも「変な気起こしちゃダメだよ」なんて言われたけど、そんなつもりも度胸もない。

92名無しさん@転載は禁止:2024/11/13(水) 09:02:01 ID:koAsxux.
綴理「かほ、おやすみ」

花帆「おやすみなさい……」

ダブルベッドに2人、正しい使い方。
なのにどうにも落ち着かない。
当たり前かな……普通ならこんな状況はやってこないんだから。

ドキドキして、眠気なんかずっと消えたままだ。

花帆(うぅん……)

寝返りをうつ。
気を紛らわせる様に。

そして少し目を開けると、綴理センパイがじっ、とあたしの顔を見つめてきた。

93名無しさん@転載は禁止:2024/11/13(水) 16:44:11 ID:2eYEuNiU
更新がすごく嬉しい

94名無しさん@転載は禁止:2024/11/13(水) 17:58:47 ID:koAsxux.
目があった時にドキッとした。
まさかこっちを見ているとは思わなかったから。

花帆「つ、つ、綴理センパイ? ど、どうしたんですか……?」

綴理「……ううん」

綴理センパイがあたしの頬に触れる。
もうさっきからドキドキしっぱなしでどうにかなってしまいそう……。

綴理「初めてかほを見たときから思ってたけど……かほ、やっぱりかわいい」

そう言ってニコリと微笑む。

花帆「っ、あ……か、からかわないでくださいよぅ……」

綴理「からかってないよ?」

95名無しさん@転載は禁止:2024/11/14(木) 08:57:41 ID:iJILnoxw
花帆「っ〜〜〜……も、もう! 寝ますよ!」

もう顔を直視できないから、綴理センパイに背を向ける。
このままじゃ、綴理センパイにおかしくされてしまいそうだから。

綴理「……おやすみ、かほ」

☆☆☆

ボク自身も、どうしてしまったんだろうと思った事。
昼間、海でお城を作っていた時。

さやに。
さやが。
ちょっと嫌だった。

さやの事大好きなのに。
どうしてそんな気持ちが過ぎったのか分からない。

だからあの後ごめんね、って謝ったら「何がですか?」って言われた。

96名無しさん@転載は禁止:2024/11/14(木) 09:13:13 ID:iJILnoxw
このもやもやとした物がなんなのか。
分からないけど、嫌じゃない。

ボクはこれが嫌いじゃない。

綴理「でも……」

後ろ向かれるのは、ちょっと寂しい。

綴理「……」

☆☆☆

花帆「……う、ぅん……」

……暑い。
夏、だからじゃない。
この熱は……。

花帆「ん、ん……!?」

目を覚ましたら、あたしは何故か綴理センパイの腕の中だった。

綴理「……zzz」

すやすやと寝息をたてて、あたしの事を抱き枕みたいにして。
綴理センパイの顔が、ほんとうに、本当にすぐ目の前に。
息が顔に当たるくらいに……。

花帆「つ、綴理センパイ……」

起こそうとして声をかけようとすると、ドアをノックする音。このノックは……!

梢『綴理? 花帆? もう時間だけれど、起きてる?』

花帆(わ、わ……!)

かちゃり、とドアの開く音。
このまま起きていたら……よりも、いっその事……!

梢「あ、あら……まぁ……」

いっその事、寝たフリをして一旦乗り過ごす……!

梢「……や、やっぱり2人は既にそういう……? い、いえ……止めておきましょう……」

そう言って梢センパイが外に出ていく。

慈『起きてた?』

梢『い、いえ……もう少しだけ、寝かせておきましょう』

97名無しさん@転載は禁止:2024/11/14(木) 09:21:15 ID:eq0y6jJI
こず、ありがとう

98名無しさん@転載は禁止:2024/11/14(木) 17:56:20 ID:iJILnoxw
慈『なんで? もう起こしておかないと』

梢『いえその……と、とにかく。先に準備を始めていましょう?』

足音が遠ざかる。
……梢センパイ、ありがとうございます。
それと同時にごめんなさい……。

というか早く起きないと……。

花帆「つ、綴理センパイ……起きてください」

綴理「んー……」

反応はするけど起きてはくれない。それどころか抱きしめる力が少し強くなる。

花帆「んん……!?」

顔が胸に沈められる。
ふにりとはっきりと分かる……わかる!?

花帆(だ、だめだよこんなの……!)

99名無しさん@転載は禁止:2024/11/15(金) 09:00:55 ID:V57v6L7g
すっごく大きいわけじゃないけど、確かな存在感。
今のあたしにはとんでもない刺激だった。

綴理「ん……かほ……?」

どうやらようやく目を覚ましてくれた綴理センパイ。

綴理「おはよ、かほ」

なのに変わらずあたしを胸に抱き寄せたまま。

もっと、こう。綴理センパイにはあたしを男子として認識して欲しい。
この距離感は、後輩の男の子にしていい近さじゃない。

花帆「あっ、あの! もう皆起きてるみたいなので、ぼくたちも……」

☆☆☆

梢「……花帆、一つ聞きたいことがあるのだけれど」

花帆「あっ、はい。なんですか?」

梢「その……綴理と……ど、どういう関係なのかしら?」

花帆「え? え、と……先輩と後輩です」

梢「そうではなくて……もっと、こう親密な……」

花帆「……そういう関係じゃないですよ。ぼくと、綴理センパイは」

100名無しさん@転載は禁止:2024/11/15(金) 09:08:37 ID:V57v6L7g
梢「……そう、なのね?」

うぅ……やっぱりあんなの見られたら、色々疑われるよね。

梢「……花帆、もし悩み……があったら、私や慈を頼るのよ。……綴理について、話せる事は話すから」

それが何を意味するか。
あたしは応援されているという事で。

やっぱり傍から見ても、そう見えているのかな。

101名無しさん@転載は禁止:2024/11/18(月) 00:16:36 ID:XWyawHHY
明日再開です。

102名無しさん@転載は禁止:2024/11/18(月) 02:14:52 ID:n0ti2zLI
綴理の誕生日だったよ

103名無しさん@転載は禁止:2024/11/18(月) 10:59:01 ID:TGLiMG3w
楽しみすぎる

104名無しさん@転載は禁止:2024/11/18(月) 22:35:20 ID:XWyawHHY
いやでも……あたしは実際どうしたいんだろう。

綴理センパイにも、どうしてほしいんだろう。
……やめてほしいような、やめてほしくないような。

そう思うのなら、多分あたしはやめてほしいとは思っていないのかも。

でもやっぱり恥ずかしいから、控えて欲しい気も……。

花帆(考えても仕方ないかな。それを伝える気もないし……)

105名無しさん@転載は禁止:2024/11/18(月) 23:55:13 ID:XWyawHHY
☆☆☆

慈「さぁ〜てさて。夜もいい感じに深くなってきたところで、お待ちかねの肝試しだよ〜」

それほどお待ちかねでもなかったけれど、慈センパイの提案で肝試しをする事に。

昼間は緑が綺麗な林道だったのに、夜になればおどろおどろしい。

慈「昼の間に、ゴール地点にこのお札を置いてきてるからさ、それを取ってきたらオッケーね!」

さやか「はい」

慈「ん? どうしたのさやかちゃん」

さやか「これはそれぞれ一人で行くんですか? ……一人きりだと、怖くて」

慈「まぁさすがに1人はキツいって思ってたから、ペアでやるつもりだよ」

106名無しさん@転載は禁止:2024/11/19(火) 00:10:13 ID:SdJj541g
そしてそのペアはくじ引きで決める。
その結果は。

綴理「ん。ボクとかほだね」

花帆「よろしくお願いしますっ」

トップバッターのあたしたち。
2人で一緒に、その林の中へ。

☆☆☆

慈「今いい雰囲気の2人がペアになるのも、何かの運命なのかねぇ」

瑠璃乃「仕込み……とかじゃないんだよね?」

梢「用意したのは私だから、それは無いわよ、瑠璃乃さん」

さやか「とにかく私は2人のこれからが気になって仕方ありません……」

107名無しさん@転載は禁止:2024/11/19(火) 00:15:11 ID:SdJj541g
梢「……そうね、本当に」

梢(言えないわね……あの事は)

ほし

108名無しさん@転載は禁止:2024/11/19(火) 00:25:57 ID:SdJj541g
☆☆☆

花帆「わ、わぁ〜……暗い……」

綴理「夜だからね」

綴理センパイとその林の中を歩き続ける。
それほど遠くはないけど、この夜の暗闇が不安を煽るから。

花帆「……綴理センパイは、こういうの、怖くないんですか?」

綴理「怖いとは思わないよ。歩いてるだけだし、かほも隣にいるし」

花帆「……」

……今だから、聞けることもあるかもしれない。
2人だけだし……。

花帆「あの、綴理センパイ。聞きたいことがあって」

綴理「うん、なに?」

109名無しさん@転載は禁止:2024/11/19(火) 00:33:30 ID:SdJj541g
花帆「綴理センパイは、ぼくを……ど、どういう……その……」

綴理「?」

花帆「あの、今日の朝とか……ぼくの事抱きしめて寝てたり……その前の夜だって、あんな風に……かわいいとか言ったり……」

花帆「……ぼくの事、どう思ってるんですか?」

考えても仕方ない、なんて思っていたけど。
やっぱりはっきりさせたい、あたしは。

110名無しさん@転載は禁止:2024/11/19(火) 00:40:10 ID:SdJj541g
綴理「どう、って言われると難しいけど……かほ、それってさ。すき、とか。どうとかっていう話?」

花帆「……っ、そ、その好きは……」

綴理「男女の?」

花帆「へっ、ぁっ、は、はい……」

……そう言うって事は。
綴理センパイの中で、何かしらの答えがあるんだ……!

綴理「……正直に言うね。ボクもよくわからないんだ」

花帆「え……」

綴理「ボク、かほの事好きだよ。でも、さやも好きだし、昨日かほにしたことは、さやにもする。そういう意味だと、ボクのこの好きは、もしかしたら男女のそれじゃ、ないのかもしれない」

綴理「……かほは?」

花帆「ぼく、ですか?」

綴理「かほは、ボクの事はどう思ってるの?」

111名無しさん@転載は禁止:2024/11/19(火) 00:46:29 ID:SdJj541g
花帆「ぼく、は……」

あたしの気持ち。
そんなの……そんなの……!

花帆「……ぼくも、まだわからないんです。でも、正直に話すと……綴理センパイに抱きしめられたり、隣で寝たりすると、やっぱり……照れくさくて……でも嫌なわけじゃなくて」

自分の気持ちに、整理がつかないというべきかもしれない。

花帆「綴理センパイの事は、好きです。もしかしたら……こ、これからその。変わってくるかも、しれないんですけど……」

綴理「……きらいに、なるってこと?」

花帆「ち、違います! 男女の好きになるかもってことで……! あ……」

思わず口走り、顔が熱くなる。

綴理「……そっか。じゃあ、ボクもそうなるかも」

月明かりに照らされる綴理センパイ。

綴理「ボクもいつか……かほの事、本当の意味で好きになるかもね」

112名無しさん@転載は禁止:2024/11/19(火) 00:46:44 ID:SdJj541g
また明日に

113名無しさん@転載は禁止:2024/11/19(火) 02:41:27 ID:nMXHoJtQ
花帆さんという立場ならともかく、男性側がそんな風に聞いてしまうのも何だか…とは思うわ
後輩だから許されるのかしら…?

114名無しさん@転載は禁止:2024/11/19(火) 23:30:29 ID:SdJj541g
☆☆☆

慈「お、帰ってきた」

瑠璃乃「結構遅かったね〜……って、花帆くん、なんか顔赤くない?」

梢「なんか、どころか明確に真っ赤ね……」

花帆「……」

さやか「あの、なにかあったんですか?」

綴理「何も無いよ。ね?」

花帆「あ、は、はい……」

梢「……」

☆☆☆

女性陣で入浴。
花帆には悪いけれど、私達の後に。

そこで話は、どうしてもあの事についてになる。

慈「綴理、花帆くんになにかしちゃったわけ?」

綴理「うぅん、何もしてないよ」

梢「でもあの顔を見たら、そうとは思えないわ」

さやか「なにか無意識にとんでもない事をしてしまったんじゃ……」

瑠璃乃「ありえるかも……」

115名無しさん@転載は禁止:2024/11/20(水) 01:07:23 ID:wiGYZfhU
ただただ私たちも、綴理たちの事が気になって仕方ない。

綴理「うぅん……変な事は、話してないけど」

それから話してくれた事の内容。
それは私達からすれば、どうして綴理がそうも平然としていられるの不思議なものだった。

慈「あ、あんたって子は……そんな思わせぶりなこと言ったの!?」

綴理「でも、そうじゃないかな。ボクがこれから、かほに対してどんな気持ちになるかは、わからないよ」

さやか「それはそうかもしれませんが……」

綴理「それに、ボクも気になるから」

綴理「本当の意味で、好きになるって事」

慈「興味がある、って事でいいの?」

綴理「うん、ある」

梢「それは……花帆に?」

綴理「うん、そうだね……ボクもそれを知りたいから」

綴理「かほの事、好きになってみたい」

116名無しさん@転載は禁止:2024/11/20(水) 22:51:43 ID:wiGYZfhU
梢「……そうね。綴里、一つだけ言えるとしたら」

梢「今夜は、2人きりで寝るのは、やめておきなさい……」

☆☆☆

ということなので。

花帆「これは果たして正解なんですか……?」

瑠璃乃「まぁ最初からこれでも良かったかもだし〜」

さやか「花帆くんが男子だからって理由だけで、1人ぼっちなのも、やっぱり申し訳ないですから」

梢「最初からこうするべきだったかもしれないわね」

慈「これも合宿っぽくていいね」

6人でシーツをかき集め雑魚寝。
ベッドと比べれば確かに寝心地は良くはない。

けどこれにしかない良さもある。

綴里「……zzz」

慈「あ、もう寝てる」

117名無しさん@転載は禁止:2024/11/20(水) 23:26:02 ID:wiGYZfhU
梢「私たちも早く寝ましょう」

☆☆☆

綴里「ぅうん……といれ……」

変な時間。
起きるにはまだまだ早い。

戻ってもう一眠り。

綴里「うぅん……」

☆☆☆

さやか「……ん。……ふぁ……」

ぱちりと目を開きあくびを一つ。

さやか「もう朝……綴里せんぱ……」

い、と続けられなかった。

さやか「なっ……!」

綴里先輩が花帆くんの隣で眠りこけていた。

さやか「ちょ、ちょっと綴里先輩! これじゃ皆で集まった意味が……!」

118名無しさん@転載は禁止:2024/11/21(木) 07:18:56 ID:Tyk7i9l6
単に隣なだけなら良くないか…?

119名無しさん@転載は禁止:2024/11/22(金) 00:16:45 ID:q0Cc7eus
綴理「むにゃむにゃ……」

さやか「むにゃむにゃ言いながら抱きついちゃだめです!」

☆☆☆

さて、そんな事もあったけど。
3日間の合宿が終了。
正直、大体皆で遊んでいただけなんだけど。

楽しかったから良いんだ。
でも、ぽっかりと。
心に穴があいた、ってよく聞くけど、まさにそれだ。

綴理「部屋が広く感じちゃうや」

大きな別荘だったからね。

綴理「ベッドも……」

ふたりで、寝ていたしね。

120名無しさん@転載は禁止:2024/11/26(火) 08:50:23 ID:e7tipjIs
待ってる

121名無しさん@転載は禁止:2024/11/26(火) 17:41:55 ID:xJi7iisE
明日再開します

122名無しさん@転載は禁止:2024/11/26(火) 19:51:01 ID:BknnjeMg
楽しみ

123名無しさん@転載は禁止:2024/11/27(水) 10:19:35 ID:BdMOPXIY
綴理「……あ、でも」

別に、会えないわけじゃない。
ボクから会いに行けばいいだけだった。

☆☆☆

花帆「あっ、綴理センパイこんにちは……どうしたんですか?」

綴理『えっとね。かほ、明日ボクと遊びに行かない?』

花帆「……それって」

綴理『ボクと2人だけなんだけど……』

花帆「……行きます。行きます!」

124名無しさん@転載は禁止:2024/11/27(水) 15:30:01 ID:BdMOPXIY
思わず食い気味に答える。
まだ合宿から1日しか経ってなくて、楽しかったなとふけっていたところだった。

……綴里センパイと、もっと遊びたいと思っていたところだったから。

綴里『じゃあ、明日』

花帆「……ち、ちなみにどこに……?」

綴里『……特に決めてなかった。かほはどこか行きたいところある?』

花帆「……それなら」

☆☆☆

──2人で出る所を見られたら恥ずかしいからと、時間差で待ち合わせを。

先についていたあたしは、駅前で綴里センパイを待つ。

125名無しさん@転載は禁止:2024/11/27(水) 17:01:33 ID:BdMOPXIY
……これデートだよね。
あたしのうぬぼれじゃなかったら。

いやでも綴理センパイはそういうのは意識してないだろうし……。

でも、2人で遊びにと誘ってもらえた時点で、その特別感にあたしはソワソワしてしまう。

花帆「今日の格好変じゃないかな……」

お店のガラスを、姿鏡に見立てて。

Tシャツと、大きめのゆとりのあるデニム。
男の子の格好がよくわからないから、自分なりに調べた結果がこれだった。

綴理センパイ、おしゃれだから緊張しちゃうな……。

綴理「かほ、おまたせ」

花帆「うひぃっ!?」

ドッキーン、と心臓が口から飛び出るかと思った。

綴理「どうしたの?」

花帆「あっ、い、いえ何も……!」

126名無しさん@転載は禁止:2024/11/27(水) 17:09:03 ID:BdMOPXIY
振り返って綴理センパイの姿を上から下に。
偶然にも綴理センパイもTシャツに大きめのデニム。
狙ったわけじゃないけど、お揃いコーデみたいな事に。

ただあたしと違うのは、綴理センパイはタックインしてるから、そのおかげで……。

花帆(足、なが〜い……)

身長も171cmあるわけだし、スラッとした綴理センパイの等身がもうわけわからない事になる。

綴理「かほ、今日はベルトしてる?」

そう言いながらあたしのシャツをめくって確認される。

127名無しさん@転載は禁止:2024/11/27(水) 17:15:02 ID:uRcUa3kA
お揃いイイね

128名無しさん@転載は禁止:2024/11/27(水) 17:20:57 ID:BdMOPXIY
それから、有無も言わさずにあたしも綴理センパイと同じ様にタックインにされた。

綴理「……うん」

花帆「わぁ……」

綴理「これで、お揃いだね」

くすりと笑う綴理センパイ。

綴理「いこ、かほ」

☆☆☆

2人で向かった先は博物館。

綴理「外のおっきなクジラ、すごいね」

花帆「等身大らしいですよ、あれ」

129名無しさん@転載は禁止:2024/11/27(水) 17:32:15 ID:BdMOPXIY
博物館、久しぶりに来たけれど。
小さい頃に来た時よりも、感じ方が違うからなのか、見る物全てが新鮮で回っているだけで面白い。

多数の種類の蝶の剥製。

130名無しさん@転載は禁止:2024/11/27(水) 23:36:46 ID:FizWSbhg
この2人はさぁ
やっぱ自然体が一番いいんだよね
本能の赴くままに選ぶ選択肢が同じなんだよ
だから公式漫画でも「かほは僕と一番気が合う」ってなってるんだよね

131名無しさん@転載は禁止:2024/11/28(木) 09:31:26 ID:UATwmYME
恐竜のオブジェクト。
古代の生き物の化石。
その時代のあたしたちの先祖。

綴理「ボクたちが、この時代に産まれてたらどんな事考えてたのかな」

花帆「なんでしょう……今と違って、娯楽なんてないですし」

綴理「ボクはね、きっとスクールアイドルやってると思う。……あ、でも学校がないんだ」

花帆「それならアイドル……それに、元祖のスクールアイドルですね!」

綴理「……でも。やっぱり皆と一緒がいいな」

132名無しさん@転載は禁止:2024/11/28(木) 18:16:18 ID:UATwmYME
花帆「ぼくもです。……そう考えたら」

綴理「運命みたい……」花帆

同じ事を考えていたみたい。
あたしと綴理センパイの声が重なる。

綴理「かほもそう思った?」

花帆「だって、あと1年、2年違っただけでも、ぼくたちが揃う事も無かったかもって思うと……特にぼくなんかは、蓮ノ空が共学になってなかったら……」

綴理「たしかに。よかった、本当に……」

133名無しさん@転載は禁止:2024/12/01(日) 23:52:12 ID:UbfMSeXI
綴里「良かったよ、かほが来てくれて」

花帆「あ、へへ……」

少し照れくさい。
それを誤魔化すかのように、鼻先をかく。

綴里「よし、次のところにいこ」

そう言って、綴里センパイがあたしの手を握る。

花帆「あっ、え、と……」

あたふたしていると、綴里センパイがくすりと微笑む。

花帆「あ、へ、へへ……」

綴里「……いこ」

134名無しさん@転載は禁止:2024/12/02(月) 00:36:40 ID:zahs/tuw
それから、広い館内を時間が許す限りふたりで回った。
楽しかった、本当に……。

帰りたくない、なんて思ってしまうくらいだった。

花帆「全部回れないとは思わなかったですね……こんなに広いと、一日じゃ難しいんですね」

綴理「この続きは、また今度だね」

花帆「……あの、綴理センパイ」

綴理「その時も、また2人でいこう」

花帆「……! はい!」

☆☆☆

花帆「ふぅ……もうこんな時間なんだ」

綴理センパイとのお出かけが終わって自室。

花帆「……綴理センパイ」

ベッドに寝転がり、綴理センパイの事を考えてみる。
綺麗で、身長も高くて、ちょっと不思議な時もあるけど。

花帆「……」

握ってくれた手。
嘘みたいにしっとりしていて、ずっと握っていたかった。

花帆「……すき、だよね。あたし……綴理センパイの事」

だってこんなにドキドキして、一緒にいて楽しいし。
ずっと綴理センパイの事ばかり考えているし……。

でも、この気持ちを……伝える勇気がない。

花帆「……あたしじゃ、綴理センパイと釣り合わない」

135名無しさん@転載は禁止:2024/12/02(月) 00:39:38 ID:zahs/tuw
綴理センパイには、もっと身長だって綴理センパイよりも高くて、かっこよくて、頼りがいがある人じゃないと……。

花帆「それに比べてあたしは……」

身長も、綴理センパイより16cmも低いし。
かっこよくもないし。
こんなのじゃ、頼りがいもないし。

花帆「……でも、だからって諦めちゃ、ダメだよね」

あたしには、あたしに出来る事。

136名無しさん@転載は禁止:2024/12/02(月) 00:54:02 ID:zahs/tuw
花帆「よし! もっと自信をつけるために……明日からトレーニングだ!」

☆☆☆

綴理「今日はたのしかったなぁ」

お風呂も済ませて、ベッドに潜り込んで眠る前に、今日の振り返り。

かほも楽しそうで良かった。
また一緒に行く約束もした。

かほの手、小さかったな。
ちっちゃくて、かわいい。
かほの好きなところ。

ちっちゃいから好きってわけじゃないよ?
ただ、それがかほ、って言うこと。

かわいい後輩には対して、そう思うのは普通の事だよね。

だからもっといろんなところに行って、いろんなかほを見てみたい。

その為には……。

綴理「あ……そっか」

それなら。
ボク、わかったかも。

綴理「……今日はもう遅いから、明日にしようかな。かほも寝てるかも」

ボク1人じゃ出来ない事。

137名無しさん@転載は禁止:2024/12/02(月) 00:54:45 ID:zahs/tuw
また明日に。
猛烈にさやかほがやりたいので、綴理の次はさやかにします。

138名無しさん@転載は禁止:2024/12/02(月) 00:58:56 ID:WWtdOyPo
期待
今のつづかほを最後までしっかりやり切ってもらえると非常にありがたい

139名無しさん@転載は禁止:2024/12/02(月) 17:24:51 ID:6Nc44bXg
さやかいいですね!
今回の髪下ろした姿も最高でした

140名無しさん@転載は禁止:2024/12/02(月) 22:50:22 ID:zahs/tuw
☆☆☆

綴里「というわけで、ボク、かほに告白してみようと思ってるんだ」

ボクがそう言うとこずとめぐが飲んでたものを吹き出した。きたないよ。

梢「……ど、どういう心情なのかしら、綴里?」

慈「昨日までそんな話してなかったよね?」

綴里「うん、今日言ったからね」

141名無しさん@転載は禁止:2024/12/02(月) 23:52:28 ID:zahs/tuw
慈「いやいや、そもそも綴里。……え、好きになったって事?」

綴里「いろんな所に、一緒に行きたいんだ」

梢「……」

慈「……」

綴里「……それじゃだめ?」

梢「だめ、だなんて事は一切ないのだけれど……」

慈「……いや、待って。梢、ちょい……」

めぐがこずに耳打ちして何かをこそこそと。

慈(自覚がないだけで、綴里が誰かにこんなに執着するなんて中々ないし……素直に応援しよう)

梢(……そうね。私達がとやかく言う問題でもないものね)

梢「……頑張ってね、綴里」

綴里「うん、任せて」

☆☆☆

142名無しさん@転載は禁止:2024/12/02(月) 23:56:16 ID:zahs/tuw
花帆

143名無しさん@転載は禁止:2024/12/03(火) 00:06:15 ID:KVMEfnkM
花帆「えっほ、っ、ふ……!」

皆のトレーニングに混ざって、あたしもランニング。
体力つけて、もっと……!

でも……!

花帆「は、はひ〜……」

いきなりはそんなに続かない。
木陰で一休み……。

綴里「……かほ、大丈夫?」

花帆「あ、綴里センパイ……」

スポーツドリンク片手に綴里センパイが隣に。

144名無しさん@転載は禁止:2024/12/03(火) 00:28:15 ID:KVMEfnkM
☆☆☆

手渡したスポーツドリンクをごくごくと飲むかほ。

花帆「ふは……ありがとうございます、綴理センパイ」

綴理「……うん。……かほ、あのね」

花帆「? はい、なんですか?」

綴理「えっと、ボクね……」

……あれ。

綴理「ボクは……」

……どうしたんだろう。その次の言葉が出てこない。
付き合お、って言うだけでいいのに。
どうしてなんだろう。喉の奥が震えてる。

145名無しさん@転載は禁止:2024/12/03(火) 00:44:50 ID:KVMEfnkM
綴理「……」

花帆「綴理センパイ?」

綴理「あ……」

顔を覗き込まれて、思わず反らしてしまう。
……今日のボクはなんか変だ。
伝えるのは、やめておこう。今日じゃないのかもしれない。

綴理「ごめんね、やっぱりなんでもない」

☆☆☆

綴理「っていうことがあって……」

慈「思ったよりも素直に相談に来てくれるな……」

梢「頼ってくれるのはいい事じゃない」

綴理「……ボクだけじゃ、分からないことだから」

梢「……でも。綴理。一つ分かった事はあるわ」

慈「そうそう。恋心わからな〜い、って感じでクールには振る舞ってるけど……花帆くんが好きだって事は、本当みたい」

梢「意識していないなら、いつもの綴理なら普通に伝えられていたはずよ。そうじゃない、というのなら、それは……」

綴理「……ボク、かほの事。好き?」

慈「……それなら、綴理。もし私が、花帆くんとお付き合いする為に、今から告白してくる、なんて言ったらどうする?」

綴理「え……だ、だめ。それは……だめ」

146名無しさん@転載は禁止:2024/12/03(火) 00:45:09 ID:KVMEfnkM
また明日に。

147名無しさん@転載は禁止:2024/12/03(火) 01:31:56 ID:86S3f9Ko
独占欲強めの嫉妬、よき

148名無しさん@転載は禁止:2024/12/03(火) 03:46:43 ID:JAguNudQ
恋心芽生え始めた綴理ちゃんいいぞぉ〜

149名無しさん@転載は禁止:2024/12/03(火) 23:14:48 ID:KVMEfnkM
慈「ふふん、そう感じるなら、綴里はさ……」

綴里「め、めぐ。だめだよ? 絶対……」

慈「うん、冗談、冗談だから……」

綴里「うん……」

梢「その反応が見られれば、十分ね」

☆☆☆

いまでも分からない。
あの時言葉に詰まったことが。

150名無しさん@転載は禁止:2024/12/03(火) 23:32:17 ID:KVMEfnkM
何がボクをそうさせたのか。
いろいろ考えてみたけど、もしかしてボクは……怖かったのかもしれない。

もしもかほが……ボクを受け入れてくれなかったら。
……そんな事はないって、思ってはいる。

そう思うのは、ダメなのかな……。

かほも……ボクの事、好きだと、思うんだけど……。
……かほ、『も』?

151名無しさん@転載は禁止:2024/12/03(火) 23:59:27 ID:KVMEfnkM
綴理「あ、あれ……」

おかしいな、顔が熱い。
風邪……引いてるわけじゃない。
元気だよ。

なのに……。

綴理「ぅ……」

そうか……これがそうなんだ。
初めての気持ち。
誰かを好きになるって事。

こんな気持ちになるんだ。
面白い。
面白くて、不思議。

次こそは。

綴理「がんばるぞっ」

152名無しさん@転載は禁止:2024/12/04(水) 00:34:22 ID:zGzrbXwE
☆☆☆

花帆「ふぎぎ……!」

腕立て伏せ……。

花帆「むぎぎ……!」

腹筋……。

花帆「んむむ……!」

スクワット……。

花帆「はぁっ……!」

中々くたびれる……疲れる……でも!

花帆(いつか自信を持って、綴理センパイに……!)

綴理「かほ」

花帆「あれ、綴理センパイ……今日は練習、お休みの日ですよ?」

綴理「うん、知ってる……かほに会いに来た。……かほ、また一緒に博物館に行きたいなって……」

花帆「えっ! あ、もちろん、綴理センパイが良ければ……!」

綴理「……でーと、だね」

花帆「はい、デート……っと!?」

綴理「……博物館でーと」

花帆「あの、その……そうですね……えへ……」

☆☆☆

慈「くぁ〜……もう早く付き合っちゃえばいいのに」

さやか「あぁ……今夜はお赤飯です……」

瑠璃乃「さやかちゃん、まだ早いと思う……」

梢「……本当に、好きになったのね、綴理」

☆☆☆

そして、あの日行った博物館に。

花帆「あっ、すみません綴理センパイ。お待たせしちゃいましたかね……」

綴理「ううん、全然」

153名無しさん@転載は禁止:2024/12/04(水) 00:45:32 ID:zGzrbXwE
……あたしも15分前についたのに、綴理センパイはより早く来ていた。

綴理「いこ」

当然のように、あたしの手を握って歩く。

☆☆☆

2度目の博物館。
前回は回れなかった場所へ。
あたしたちが一番テンションが上がったのは、恐竜の歴史。

古代のロマンに取り込まれていた。

花帆「こんなのが生きていたって思うと……不思議ですね」

綴理「うん……かほは、ペットにするならどれがいい?」

花帆「そうですね……プテラノドン! 背中に乗せて、空を飛べたら楽しそうですよね!」

そんな空想の話で盛り上がる。
そうしていれば、時間が過ぎていく……。

154名無しさん@転載は禁止:2024/12/04(水) 00:47:51 ID:zGzrbXwE
花帆「……もうこんな時間ですね」

綴理「うん……」

二人の時間も終わる。
デートの時間が終わる。

当たり前みたいに、2人で出かけたこの時間も、もう終わる。

綴理「……」

そうだ。ボクは、こんな時間をもっと過ごしたい。
その気持ちを伝えるんだ。

綴理「かほ。ちょっと、そこのベンチで一休みしよ」

155名無しさん@転載は禁止:2024/12/04(水) 00:55:33 ID:zGzrbXwE
かほと2人でベンチに腰かける。

綴理「……ね、かほ。今日……楽しかった?」

花帆「そんなの当たり前です! ……綴理センパイと出掛けられて……とっても楽しかったです」

綴理「……ボクも」

綴理「……楽しかったんだ、本当に」

かほの目を見つめる。

綴理「ボク、かほと一緒に遊びに行くの、好きなんだ」

綴理「どこかに……というより。かほと行く事に意味がある」

綴理「もっと、たくさん。これからも……色んなところに」

花帆「は、はい……綴理、センパイ……?」

向かい合って、かほの手を両手で握る。

綴理「だから、かほの時間。ボクにもっと分けてほしい」

綴理「ボクは……かほが好きだから」

花帆「……!」

綴理「だから……ボクと、お付き合いしてほしい」

花帆「あ……」

☆☆☆

156名無しさん@転載は禁止:2024/12/04(水) 00:59:30 ID:zGzrbXwE
……夢を見てるのかと思った。
綴理センパイからの言葉に。

花帆「あ……」

まっすぐの瞳に、あたしはただ狼狽える事しか出来ない。
でも、答える言葉は分かる!

花帆「ぼくも……好きです。綴理センパイが……」

綴理「……ほんと? ……うれしい」

花帆「わ……!」

綴理センパイに抱きしめられる。
……あたしも、控えめに抱きしめ返す。

綴理「……これからは、ボクの彼氏だね」

157名無しさん@転載は禁止:2024/12/04(水) 00:59:42 ID:zGzrbXwE
また明日に。

158名無しさん@転載は禁止:2024/12/04(水) 01:27:35 ID:IiFYCKqY
後方腕組み監視ニキになってしまう

159名無しさん@転載は禁止:2024/12/04(水) 03:48:17 ID:mYvKDzqE
エンダアアアアアイアアアウィルァアルウェイズラァァァァビュウウウウウアアアアーー

160名無しさん@転載は禁止:2024/12/04(水) 21:50:05 ID:zGzrbXwE
☆☆☆

あたしにとっては、初めての恋人で、彼女。
こんな状況だけど、あたしは素直にそれが嬉しかった。

というか、すっごく浮かれていた。

さやか「じゃあ、綴里センパイとは……」

瑠璃乃「無事に付き合う事になったんだ〜」

花帆「うん、へへ……」

さやか「良かったです、色々と……でも、先輩を含めた私達以外には言わない方がいいかもしれませんね」

花帆「え、どうして?」

さやか「……綴里センパイの熱烈なファンがこの事を知ったら……」

花帆「……あ〜……?」

瑠璃乃「うわ、確かにやばそ」

花帆「そうだね……そうしよっと」

161名無しさん@転載は禁止:2024/12/04(水) 22:26:41 ID:zGzrbXwE
確かに、この事はあまり広げない方がいいかも。

☆☆☆

花帆「えっ〜と……」

梢「いいのよ花帆、あなたは悪くないわ」

慈「お気にのぬいぐるみみたいに抱えられちゃって」

綴里「……♪」

膝の上に乗せられて、ぎゅっとハグ。
部室に来るなり、「ここだよ」って膝をポンポンとするものだから。

綴里「」

162名無しさん@転載は禁止:2024/12/04(水) 23:19:04 ID:6TffapzA
逆身長差いいゾォ

163名無しさん@転載は禁止:2024/12/04(水) 23:21:01 ID:zGzrbXwE
綴里「だって、かほはボクの彼氏だし」

花帆「……」

慈「お〜、照れてる照れてる」

花帆「そ、そりゃそうですよ……」

梢「ふふ……まぁ、節度ある行動を、ね?」

☆☆☆

ちなみに……夏休みはもう終わっている。
学園生活は再開している。

だから、なるべく、くっついたりとかは……と思ってるんだけど。

綴里「かほ、手、小さいね……指も綺麗」

お昼休み、中庭のベンチで。
さすがに近すぎる距離で、綴里センパイがあたしの手を握って。

花帆「あ、あの綴里センパイ……」

綴里「うん?」

花帆「もうちょっと離れた方が……」

綴里「かほは嫌?」

花帆「い、いえ嫌じゃない……です」

綴里「じゃ、いいよね」

花帆「うぁ……」

164名無しさん@転載は禁止:2024/12/04(水) 23:31:37 ID:zGzrbXwE
綴里「ね、かほ。今日お部屋に行っていい? もっとお喋りしたい……」

花帆「へっ!? えとえと、……」

綴里「て」

165名無しさん@転載は禁止:2024/12/04(水) 23:41:33 ID:zGzrbXwE
綴里「……だめ?」

花帆「だ、だめじゃないです……!」

うぅ……あたし、綴里センパイにお願いされたらなんでもオッケー出しちゃうかも……。

綴里「じゃあ、練習が終わったら」

花帆「はい……」

☆☆☆

お風呂も終わって、部屋で綴里センパイを待っていた。
あたしの方から行こうとしてたけど、ボクが行くからと。

ノック音。
ドアを開ければ、お風呂上がりの綴里センパイ。

綴里「やっほ」

166名無しさん@転載は禁止:2024/12/05(木) 00:29:01 ID:KHsF.kJ2
花帆「ど、どうぞ〜……」

綴理センパイが部屋に入ると、ふわりと良い香りが。
……特別なものじゃなくて、なんならあたしも同じシャンプーのはずなのに。

花帆「……あれ、綴理センパイ。もしかして眠たい、ですか?」

綴理「うん……練習、張り切りすぎたからかもしれない」

なんだかポヤポヤとしていて、ふわふわしている。

花帆「眠たかったのなら、また明日でも……」

綴理「うぅん……今日が良い……」

167名無しさん@転載は禁止:2024/12/05(木) 00:52:42 ID:KHsF.kJ2
それなら……と練習についてと、ラブライブ!について。
隣同士でお喋りをしていたけど……。

綴理センパイはやっぱりおねむのようで……。

綴理「かほ……今日はもう寝よう?」

花帆「そうですね、じゃあ帰りはお気をつけ、ってっ、て……!?」

綴理センパイに抱かれ、ベッドにダイブ。

綴理「一緒に寝よ……?」

花帆「そ、それは……ぼくたちには早い気が……!」

綴理「もう、一回一緒に寝たことあるのに?」

う……確かにそうだ。

綴理「おやすみー……」

花帆(あう……)

だ、だめだ……だって、こんなのドキドキして寝られそうにないし……。

花帆(……い、いや。ここは逆転の発想! あたしだって……綴理センパイをドキドキさせてみせる!)

そう心で誓い、あたしからも綴理センパイを抱き返す。

綴理「ん……」

綴理センパイの吐息が耳に。

綴理「おやすみ〜……」

ゾクゾクとした。
そんなふうに、囁かれたのは。
ずるい……。

168名無しさん@転載は禁止:2024/12/05(木) 00:52:58 ID:KHsF.kJ2
また明日

169名無しさん@転載は禁止:2024/12/05(木) 12:37:58 ID:jfiV6Hfs
ごめん、表記揺れだけどうしても気になっちゃう
里ではなく理

170名無しさん@転載は禁止:2024/12/05(木) 19:57:26 ID:KHsF.kJ2
>>169本当ですね、途中から変わってしまってました

171名無しさん@転載は禁止:2024/12/05(木) 22:58:16 ID:KHsF.kJ2
こうなってしまったらあたしはもう、綴理センパイの抱き枕。
もう開き直って、あたしからも抱きかえす。

……綴理センパイの全身。
柔らかい……。

花帆(特にここがふにふにしてて……)

あれ……ここ胸かな……。

花帆(……)

あまり考えないようにしよう……。

172名無しさん@転載は禁止:2024/12/05(木) 23:46:56 ID:KHsF.kJ2
☆☆☆

穏やかな眠りだったと思う。
理由はもちろんわかってる。
腕の中のかほ。

その温もりが快眠に繋がった……。

綴理「あれ……」

もうこの時間って……。
携帯にも、さやから「どこにいるんですか!?」ってメッセージが。

綴理「あー……」

お寝坊しちゃった。みたい。

173名無しさん@転載は禁止:2024/12/06(金) 00:56:22 ID:UK7lrea6
綴理「ん〜……」

もう授業も始まってる時間……。

綴理「……あ」

かほの携帯にも、さやからのメッセージ。

さやか『まさかなんですが、流石にそんな事はないと思いますが……綴理先輩と一緒にいますか?』

綴理「えーと……今、かほの部屋に一緒にいるよ、っと……」

ボクの方で返事をしておいた。
するとすぐに返事が来た。

さやか『まさか一夜を共に……?』

なんだかちょっと難しいけど、一緒に寝たよとは伝えた。

☆☆☆

さやか「ええっ!?」

「む、村野さん?」

さやか「はっ! す、すみません……」

あまりの驚きに思わず……。
……確かに二人は、今は恋人同士です。
合宿の時も、一緒に寝るという事はありました。

だからこそ、今の2人が一緒に夜を過ごしたって、その……。

さやか(い、いけません、先輩とクラスメイトでそんな事を考えたら……!)

174名無しさん@転載は禁止:2024/12/06(金) 00:58:04 ID:UK7lrea6
さやか√は栞子風でやっていきたいところです。
我ながらなんだかんだあれが一番だと思っています。

175名無しさん@転載は禁止:2024/12/06(金) 01:30:13 ID:680CdynE
期待してる

176名無しさん@転載は禁止:2024/12/06(金) 09:01:32 ID:PxMpfOX.
ムラムラ村瀬

177名無しさん@転載は禁止:2024/12/06(金) 11:33:55 ID:WrJXSbUg
村野です

178名無しさん@転載は禁止:2024/12/06(金) 23:54:38 ID:UK7lrea6
いえしかし……綴理先輩なら……。

綴理『いいよ……かほの好きにして……』

花帆『綴理センパイ……』

さやか「いけませんっ!!」

「村野さん!?」

☆☆☆

花帆「いやぁ〜……あんな時間まで寝ちゃうとは」

綴理「すやすやだったね」

179名無しさん@転載は禁止:2024/12/10(火) 09:18:18 ID:8R9f01rc
……結局、二人して教室に行ったのは昼過ぎだった。
あたしと綴理センパイの事は、さやかちゃんが伝えてくれていたらしい。……ちゃんと謝ってきた。
でもどこかそわそわとしていたけど……どうしたんだろ? 

クラスメイトにもどうしたのって心配されたけど、そこはなあなあにして誤魔化した。素直に言うわけにもいかないから……。

花帆(……あんまり、当たり前みたいに一緒にいるけど)

こんな事が続いたら、皆にも怒られちゃうね……気をつけよう。

☆☆☆

綴理「……うーん」

あまり頻繁に外出が出来る訳ではないから、ボクは部屋でも出来る事を考えていた。

そういうの、お家デートって言うの? 
ボクたちの場合はお部屋だけど。

180名無しさん@転載は禁止:2024/12/10(火) 09:39:25 ID:8R9f01rc
お部屋で出来る事。
映画を見たり、おしゃべりしたり。
普段とそんなに変わらない……そう思っていた時。

綴理「……いい雰囲気になったら、キス?」

いい雰囲気っていうのがよくわからないけど、キスをするものなんだ。

そういえばしたことないや、キスって。
かほはしたことあるのかな。、

181名無しさん@転載は禁止:2024/12/10(火) 10:15:53 ID:emOMohFE
期待

182名無しさん@転載は禁止:2024/12/10(火) 12:52:38 ID:XndtgAWE
ヒロイン側の心情が多めで嬉しい

183名無しさん@転載は禁止:2024/12/10(火) 16:52:02 ID:8R9f01rc
☆☆☆

綴理「やっほ」

花帆「いらっしゃいませ〜」

今日も放課後、お風呂後にかほのお部屋に。
携帯の小さな画面で、肩を寄せ合って映画を見たり、スクールアイドルについてお話したり。

綴理「もうすぐ地区予選……ボクたちも頑張るよ」

花帆「はい! ぼくも全力で応援します!」

184名無しさん@転載は禁止:2024/12/10(火) 18:06:48 ID:8R9f01rc
満面の笑みで答えてくれる。
ボクもそれに応えられる様にしないと。

綴理「……あ、かほ。まつ毛になんか、埃が……とってあげる。目、閉じて」

花帆「あ、はいっ!」

かほが目を閉じてボクの方を。

綴理(……あれ)

こういうシチュエーション……昨日見たサイトに書いてあった。 

綴理「……」

今が、もしかして。
その『良い雰囲気』ってやつなのかな。

綴理「……かほ」

花帆「? はい?」

目を閉じたまま答える。

綴理「いやだったら、……押しのけてね」

花帆「へ──」

ちゅ、と少し触れる。
唇と唇が。
というよりも、ボクが一方的に押し付けただけ。

花帆「……!?」

かほもびっくりしたみたいに、身体が跳ねる。
けど。

花帆「……」

……嫌じゃない、って事みたいだ。

185名無しさん@転載は禁止:2024/12/10(火) 18:07:22 ID:8R9f01rc
また明日に

186名無しさん@転載は禁止:2024/12/11(水) 17:32:17 ID:/edqjriE
綴理「……もう一回良い?」

ボクの我儘に、かほはこくりと頷いた。

今度は不意打ちじゃないよ。

187名無しさん@転載は禁止:2024/12/11(水) 18:17:50 ID:/edqjriE
かほはベッドのシーツを小さく握っていて、ぎゅっと目を閉じている。

ボクはそんなかほの手を握る。
緊張が溶け出したのかな、かほからも握り返してくれる。

綴理「……これ、楽しいね」

キスって楽しい。
もっとしたい……。

花帆「んっ……!?」

求めすぎて、勢いつきすぎてかほを押し倒してしまった。
身動きが取れないかほの唇をはむはむと。

188名無しさん@転載は禁止:2024/12/12(木) 09:18:18 ID:2YWIYhpg
唇が離れると、かほの顔が茹でダコみたいに真っ赤だった。

花帆「つっ、綴理センパイ……」

綴理「ごめんね、夢中になりすぎちゃった」

かほを起こして、一度冷静に。

綴理「初めてだった?」

花帆「そりゃそうですよぅ……」

綴理「ボクも」

なんだかぽわぽわとした空気。
心地いいような、ムズムズするような。

なんだろう、これ。

189名無しさん@転載は禁止:2024/12/12(木) 09:28:09 ID:2YWIYhpg
綴理「かほ……またいつかしていい?」

花帆「もちろんです……」

ボクも、かほも。
ずっとドキドキしてる。
きっと理屈じゃないんだと思う。

ボクがかほを好きで。
花帆も……ボクの事が好き。

だから……いつか……。

190名無しさん@転載は禁止:2024/12/12(木) 17:52:44 ID:2YWIYhpg
☆☆☆

花帆「は、はぁ〜……緊張した……」

……朝になって、綴理センパイが部屋を先に出てから溢れた一言。

花帆「……でもバレて、ないよね……」

実を言うと……あの時、押し倒されたとき。
ちょっと……固くなってしまって……。

花帆「綴理センパイがそういうことに対してどう思うかわからないけど……」

あたしは気まずいと思ってしまうから。

花帆「……もっとゆっくりでいいよね! そういう事ばかり考えても、ダメだし……」

191名無しさん@転載は禁止:2024/12/13(金) 09:30:52 ID:Mdvf1W06
☆☆☆

それから時間が経って。
あたしたちが開催したのは、地区予選突破おめでとうの会。

慈「いやぁ〜、新生蓮ノ空、地区予選突破だ〜!」

さやか「次は全国……」

瑠璃乃「キンチョーかもだけど、今日はまったり楽しもう〜!」

192名無しさん@転載は禁止:2024/12/13(金) 18:19:00 ID:Mdvf1W06
花帆「これも皆さんが頑張っていたからですよ!」

梢「かほの献身的なサポートがあった事も、この結果の一つよ。そうでしょう? 綴理」

綴理「うん、いっぱい助けてもらった」

皆でお菓子やら料理やらを囲んでまったりと。
話は次第に、ラブライブ!から離れた内容になってくる。

慈「しかし……綴理と花帆くんがねぇ」

193名無しさん@転載は禁止:2024/12/15(日) 02:10:54 ID:ZZX8yU2A
あたしたちの話。
綴理センパイとの話。

慈「私と梢からすれば、綴理が異性に興味がある事が驚き」

梢「ちょっと、私は何もそこまで……」

でも、それも分かる気がする。
不思議な人だから、そういう場面を想像できないから。

194名無しさん@転載は禁止:2024/12/17(火) 00:12:04 ID:r/dYtWs6
だから、付き合うとかは心の何処かで難しいだろうなと考えていた。

慈「まぁ、花帆くんが思う綴理の好きなところは、いろいろ想像出来るけど、逆はなかなか思いつかないね」

綴理「ボクの、かほの好きなところ? えっとね……」

うんうんと唸りながらあたしの好きなところを探しているらしい。
でも中々出てこない……?

綴理「……困ったな。いっぱいあるからどれから言えばいいか、わからない」

花帆「綴理センパイ……」

慈「こらこら、二人だけの世界に入らないよ」

195名無しさん@転載は禁止:2024/12/17(火) 00:13:28 ID:XCoTO4N2
更新待ってた

196名無しさん@転載は禁止:2024/12/18(水) 00:15:18 ID:GNezpF9Q
あたしの手を握って、じっ……と見つめている。
そしてそのまま顔がゆっくりと近づいてきて……。

綴理「んむぐ」

ギリギリのところで、空いていた片手で綴理センパイの唇を受け止める。手のひらに感触。

花帆「綴理センパイ……! だ、だめですよぅ、皆が見てる前で……!」

あたふたしてると、視線がものすごく集まっていることがよくわかる。

さやか「つ、綴理先輩! こんなお昼から……!」

慈「……お二人とも、既に済ませることは済ませてるようで」

197名無しさん@転載は禁止:2024/12/18(水) 00:15:48 ID:GNezpF9Q
明日しっかり更新で。

198名無しさん@転載は禁止:2024/12/18(水) 00:36:54 ID:x.fGrkVs
わくわく

199名無しさん@転載は禁止:2024/12/18(水) 23:50:34 ID:GNezpF9Q
花帆「い、いやそういうことではぁ……」

梢「……とやかくは言わないけど、適切なお付き合いをね?」

☆☆☆

花帆「綴理センパイ……その、一応キスとかそういうスキンシップは、皆の居ない所で……」

綴理「今ならいいの?」

花帆「えっ、まぁ〜……今は? 二人きりですし……」

綴理「じゃあ、こっち。見て?」

花帆「ぁ……」

……こういうの、彼氏側からリードするような物だと思ってるんだけど。

それなのに、あたしは……。

花帆「ふ、ん、ん……!」

綴理「……ん……」

男女を逆にした方がいいんじゃないかってくらい、綴理センパイにリードされっぱなし。

綴理「……かほ」

花帆「は、はい……」

綴理「来週、またお出かけしない?」

……また随分と、不思議なタイミングのお誘い。
でももちろん嫌じゃないから、あたしもそれに乗る。

☆☆☆

綴理「かほと行きたい所、いっぱいあるけど。決められなかった」

花帆「それで商店街をぶらぶらしよう、って事ですね!」

200名無しさん@転載は禁止:2024/12/18(水) 23:54:15 ID:GNezpF9Q
そうして2人で特に目的もなく、目に入ったお店に入ったり、何か小腹が空いていたら軽く食べたり。

そんな時だった。

「わ……すごい美人」
「どっかのモデル?」

少し通りすがった女性が、綴理センパイを見てそう言っていた。

201名無しさん@転載は禁止:2024/12/19(木) 00:07:56 ID:siTmsbrs
「隣のちっちゃいのは……彼氏?」
「いや……弟とかじゃない? 彼氏……じゃ、釣り合ってないでしょ」

花帆「……!」

それは心の何処かで、あたし自身も感じていた事だった。
綴理センパイとあたしは……。

202名無しさん@転載は禁止:2024/12/19(木) 00:29:59 ID:siTmsbrs
綴理「……かほ?」

花帆「あっ、はい!」

綴理「どうしたの? ぽっー、としてたけど」

……綴理センパイは。
そのあたり、どう思うんだろう。

あたしが彼氏で……。

☆☆☆

だけど、そんな事を考えても仕方ない。
言われちゃったのなら、綴理センパイに見合うようになるんだ!

だから、走り込みや筋トレに懸命に励んだ。
この小柄な体も、なんとかしたいから。

203名無しさん@転載は禁止:2024/12/19(木) 23:02:12 ID:siTmsbrs
すぐには無理かもしれないけど、あたしは育ち盛りのはずだし、背だってまだ伸びるかもしれないし。

綴理センパイよりも大きくなるかな……。

無理ではないよね?

もっと牛乳飲もうかな……。
頼れる彼氏になるんだ。

204名無しさん@転載は禁止:2024/12/19(木) 23:31:02 ID:siTmsbrs
『隣のちっちゃいのは……彼氏?』
『いや……弟とかでしょ? 彼氏……じゃ、釣り合ってないでしょ』

花帆「……」

あたし、こんなに人に、しかも知らない人に言われた事を気にするタイプだったっけ。

……ううん、そういう事じゃない。
その言葉の内容に、自覚があったから。

釣り合ってないのは、分かってる。

だからあたしが、そこにたどり着けるように頑張らないと。

☆☆☆

綴理「……かほ、最近元気、無い?」

205名無しさん@転載は禁止:2024/12/20(金) 01:08:36 ID:DszStqkk
花帆「えっ……そ、そうですか?」

綴理「わかるよ。何か、嫌なこと、あった?」

綴理センパイのこういうところには敵わない。
ちゃんとあたしの事をよく見てくれている。

その気持ちに甘えたくなる。
……でもそれだけじゃダメだよ。

花帆「綴理センパイ……どうしてぼくの事を好きでいてくれるんですか?」

花帆「ぼくは……背も高くないし、かっこいいわけでもない。頼りがいも、あるわけじゃないです」

花帆「ぼくも綴理センパイの事、好きです。でも……たまに思うんです。ぼくなんかじゃ、綴理センパイには……んむっが」

両手で頬を包まれる。もにゅもにゅと揉まれて喋れない。

花帆「ぬぁ、ぬぁにを……」

綴理「かほ。ボクはね、そんな事はどうでもいいんだ」

綴理「かほの背が高くなくても、かっこよくなくても、頼りがいがなくても。それに、かほは、かほの事。分かってないよ」

206名無しさん@転載は禁止:2024/12/20(金) 01:13:46 ID:DszStqkk
綴理「かほは確かに、背は高くないよ。でも、ボクにとってはそんなの問題じゃない。かっこよくないって言ってたけど、そうは思わないよ。……頼りがいがない、なんてそんな事ないよ」

綴理「かほはボクだけじゃなくて、皆のためにあれだけお手伝いしてくれてた。ボクたちが練習してる間も、いろんなことを。ボクたちは、しっかりかほの事を頼ってたよ」

綴理「……かほ。泣いてる」

花帆「ご、ごめんなさい……そんなつもりじゃ、なかったのに……」

綴理「……大好きだよ。伝わってほしいな、ボクの気持ち」

207名無しさん@転載は禁止:2024/12/20(金) 01:19:25 ID:DszStqkk
綴理「……かほ」

頬に当てた手のひら。
その親指が、あたしの口にかかる。

花帆「ふぁむ……」

綴理「……男女にとって、すごく大切な愛情表現」

綴理「……してみる?」

それは。
あたしの思い違いじゃなかったら。

そういう、事になるんだけど……。

花帆「……綴理センパイ、ぼくは、んむ……!」

有無を言わせず、綴理センパイがあたしの唇を防ぐ。
いつも、二人だけの夜の部屋。

綴理センパイが、本当にあたしにだけ聞こえる声で、そう囁いた。

綴理「……しよ?」

あたしはただ、頷く事しかできなかった。

208名無しさん@転載は禁止:2024/12/20(金) 01:19:37 ID:DszStqkk
また明日に

209名無しさん@転載は禁止:2024/12/20(金) 01:34:22 ID:P7hmCpZE
綴理からの想いの描写が丁寧で好き

210名無しさん@転載は禁止:2024/12/21(土) 00:35:26 ID:dEgEcgj2
あたしは心の何処かで、綴理センパイはそういう事に興味はないと思っていた。

そして、言い方は悪いかもしれないけど、あたしは綴理センパイに対して、性知識に乏しいというか。
ピュアというか、純粋というか。

子供のように感じていた事があった。
でもそれは間違いだった。
綴理センパイは、あたしなんかよりもずっと大人だった。

花帆「ぁっ、ぁ、綴理センパイっ、はっ……」

綴理「ん、ちゅ……」

あたしを押し倒して、首筋にキス。
その最中にあたしのシャツのボタンを一つずつ外していく。

あたしはされるがまま。
……抵抗する気もないけど。

211名無しさん@転載は禁止:2024/12/21(土) 00:46:49 ID:dEgEcgj2
剥き出しにされたあたしの体。
綴理センパイの唇が、首筋から鎖骨、鎖骨から胸、胸から……。

花帆「んひっ……!?」

ちゅぱっ、と吸い付いて離れた。
乳首に知らない感覚。

情けなく声が漏れる。

舌で乳首全体を、じっくりと舐め回される。
たまについばんで、吸い付いて……。

……こんな快感があるなんて知らなかった。

綴理「……いっぱい勉強してきたから。かほが、喜んでくれそうなこと。全部してあげるね」

212名無しさん@転載は禁止:2024/12/21(土) 01:06:46 ID:dEgEcgj2
綴理「……効果は、あったみたいだね」

綴理センパイの手があたしのパンツの中に潜り込む。
自分でも信じられないくらいに、ガッチガチになっていた。

綴理センパイのしっとりとした柔らかな手のひらに包まれる。そしてそのまま、優しく丁寧に上下に……。

人に触られる事なんて初めてだった。
いや、それどころか……快感を得るために触ることすら今までなかったから。

なにもかも、あたしには刺激的すぎた。

213名無しさん@転載は禁止:2024/12/22(日) 01:22:56 ID:K/0r8lRc
☆☆☆

かほの体。
男の子の体。

もちろんこんな風に触れる事なんて初めて。

こうやって出来ているのは、恋人同士のあれこれを調べていた時に、こういうエッチな事が関連に出てきたから。

彼氏がされたら嬉しい事、喜ぶやり方。
そういったものをたくさん調べた。勉強しておいた。

それが活かされてるみたいで嬉しい。

花帆「うっ、ぁ、綴理センパイっ……!」

乳首を舐めてあげるとかほが切なそうな声でボクの名前を呼ぶ。

それがどうにも可愛らしくて、ずっとしてあげたくなる。

214名無しさん@転載は禁止:2024/12/24(火) 09:18:16 ID:jtPkZuNQ
仕事を納めたら再開です。
AqoursFinale行けるか不安になるこの頃です。

215名無しさん@転載は禁止:2024/12/26(木) 01:50:45 ID:BnFV1xyE
待ってる

216名無しさん@転載は禁止:2024/12/27(金) 21:12:14 ID:D7LZMyNA
続きが待ち遠しいです

217名無しさん@転載は禁止:2024/12/28(土) 21:47:58 ID:qPJsnVyo
明日再開です

218名無しさん@転載は禁止:2024/12/28(土) 22:07:19 ID:0c1/pnfw
わぁい

219名無しさん@転載は禁止:2024/12/29(日) 23:14:23 ID:ENcfq8ag
手のひらでピクピクと震えて、生き物みたい。
手を止めるとそれがより一層よくわかる。

それと、かほも我慢出来ないのか、腰をかくかくと動かせて、ボクの指の輪っかに擦り付けている。

花帆「綴理センパイっ、ぼく、あの、もう何か……!」

綴理「でちゃいそう? いいよ、いつでも……あ」

でもどうしよう、精子……溢したりしたらお掃除大変だよね。受け止める場所……。

綴理「はむ……」

花帆「っ!? あっ、あっ!?」

口の中で一際大きく膨張した気がする。
それが、射精しているからだって、初めて知った。

どくん、どくんって脈打って、その度口内に精子が流れ込む。
何とも言えない苦味と、粘り気。

生臭くて、ドロドロ……。

綴理(でも、嫌じゃないや)

☆☆☆

花帆「綴理センパイっ、あの、ぼく、何か……!」

あたしはまだ射精した事なくて。
でも、この下半身にこみ上げてくるグツグツとした感覚。

何かあたしの体に起きようとしている。
それが射精って事はなんとなく分かるけど。

知らない事を前に、少しだけ怖くもあった。

220名無しさん@転載は禁止:2024/12/29(日) 23:26:53 ID:ENcfq8ag
腰が浮く。
へこへこと快感を求めて。

花帆(あぁっもうっ、で、でちゃう、でちゃうっ……!?)

綴理「はむ……」

その寸前に、綴理センパイがあたしのもう限界のそれを咥えた。

花帆「っ!? あっ、あっ!?」

口内の温かさを感じる前に、もう射精してしまっていた。

腰が抜けるようだった。
ずっと弱い電流が、腰から前に来るみたいな……。

どくどくと、綴理センパイの口の中に……。

221名無しさん@転載は禁止:2025/01/01(水) 01:27:31 ID:/cgid8Nc
綴理「ん……んむ、ん……」

え……綴理センパイ、飲んでる……?

花帆「そ、そんな……き、汚いですよ……!」

綴理「んーん……」

口に含んでから、ごく……と喉を通る音。
べぇ、と口の中から無くなった事をアピールされる。

綴理「きたなくないよ、かほのだから平気」

222名無しさん@転載は禁止:2025/01/01(水) 01:27:48 ID:/cgid8Nc
今年もよろしくお願いします。

223名無しさん@転載は禁止:2025/01/01(水) 01:34:29 ID:Z2hTYbo.
頼むぜ
期待してるよ

224名無しさん@転載は禁止:2025/01/01(水) 05:30:49 ID:6NudVitY
ことよろ〜
楽しみにしてます

225名無しさん@転載は禁止:2025/01/01(水) 23:37:36 ID:/cgid8Nc
そして綺麗にしてあげるからって、また咥えて。
隅々まで舌で舐め取って、亀頭に吸い付いて……。

花帆「ぁ、あ、ぁ……!」

身体から力が抜ける。
もうダメだ……あたし、もう何も考えられない。

綴理「ん……まだカチカチ」

初めての射精に興奮が冷めないのか、勃起が収まらない。

226名無しさん@転載は禁止:2025/01/02(木) 00:03:49 ID:rRqKvhSU
あたしのやりたい事。
この状況においては、一つに絞れなかった。

でもまずは。
あたしもしてもらったように。
綴理センパイに……というより。

あたしが、綴理センパイに触れたかった。

綴理「ボクのカラダ……見てもそんなに、いいものじゃないとおもうけど……」

何をそんなに卑下するのか分からない。
もしかしたら、胸の大きさの事を言っているのかもしれない。だけどそれが何だって言うんだろう。

スレンダーなその身体には、あたしは釘付け。
綴理センパイの、というだけでとんでもない付加価値なんだから。

227名無しさん@転載は禁止:2025/01/02(木) 00:16:26 ID:rRqKvhSU
花帆「……」

綴理「ん……」

お返しと言わんばかりに、あたしも綴理センパイの胸を食む。

初めて、人の……乳首を口にした。
その行為自体に、あたしが快感を得ることはないんだけど。
そうしたくなったのは、本能に従った結果だった。

228名無しさん@転載は禁止:2025/01/02(木) 23:41:12 ID:rRqKvhSU
でも。

綴理「……お腹に当たってる」

体が密着するから、あたしのおちんちんが綴理センパイのお腹に押し付けるように。

でもこの後は……きっと……。
だけどその前には、あたしもしてもらったお返しに、綴理センパイの為に尽くさないとね。

229名無しさん@転載は禁止:2025/01/02(木) 23:48:23 ID:rshBsVF2
花帆くんのごんぶとチンポでスレンダーなつづせんの身体を壊れるぐらいにガンガンにぶち犯して欲しい

男性主体の正常位で何度も何度も、何度も

230名無しさん@転載は禁止:2025/01/03(金) 00:57:39 ID:ZnXAm6qY
したことは無いけど、あたしがそれをされたら気持ちいいだろうなって事を……。

花帆「綴理センパイ、体、触りますね……」

綴理センパイの大切な所。
処理しているのか、元々かなり薄いのか産毛程度しか生えていない。
そこに片手で蓋をするように

231名無しさん@転載は禁止:2025/01/03(金) 01:28:22 ID:ZnXAm6qY
蓋をするようにして、唾液で濡らした中指をクリトリスに合わせる。

上下に擦るように動かせ、常に中指が触れている状態。
その間は……無言に耐えられないから、綴理センパイにキス。

キスをしながら、綴理センパイのお股を弄るなんて想像もしていなかった。
これ……大丈夫かな、ちゃんと出来てるのかな。

なんというか、綴理センパイが……感じるというか、乱れる姿が想像できないから、反応が無いと不安になりそうで。

綴理「んっ……ぁ……」

花帆「──」

本当に、本当に聞き間違いなんじゃないかと、幻聴なんじゃないかと思うほどだった。

あまりにもか細くて、吐息が漏れただけのような声。
思わず指を止めてしまった。

綴理「かほ……やめないで……?」

花帆「ぇ、あ、はい……」

気付けば指には、唾液以外の液体がついていた。

☆☆☆

かほにそこを弄られると体をよじりたくなる。
疼いて、どこかに逃げ出したくなる。

これが気持ちいい……って事なのかな……。

232名無しさん@転載は禁止:2025/01/03(金) 22:19:47 ID:ZnXAm6qY
もっと触ってほしい。
この先を教えてほしい。

かほの手で……。

綴理「ぁう……!」

ピリピリとお股から痺れてくる。
むずむずして疼いて。
何かが来そうな、この感覚。

綴理「かほ、かほっ、ボク、ボク何か……!」

花帆「……『イき』そうですか?」

……いきそう?

花帆「あの、えっと……一番気持ちよくなって、体がふわぁ〜……としたら、イクって言うんです」

綴理「イク……」

ぁあ……なら……。

綴理「うっ、うぅ……あ……!」

イク……。

綴理「かほっ、かほ、イク、イっちゃう……!」

腰が浮く。
花帆の言う通り、ふわっと浮きそうで。

頭がぽっ〜とする……。

233名無しさん@転載は禁止:2025/01/03(金) 22:39:21 ID:ZnXAm6qY
ただ、そんな霧がかかった様な頭でもはっきりわかる事が一つ。

綴理(気持ちよかった……)

イクってこんなに気持ちいいんだ。
知らなかった。
嬉しい……かほで知る事が出来て。

そして……。

綴理「この先……する?」

花帆「し、したいです……! あ、でも綴理センパイ……ごめんなさい、こんな日が急に来るって思ってなくて、その。避妊具とか持ってなくて……」

あぁ……そっか。
ボクの中に出しちゃったら、赤ちゃん出来ちゃうかもしれないから……そのままはまずいんだ。

綴理「じゃあ、出ちゃいそうになったら、外に……出来る?」

花帆「が、頑張ります……!」

234名無しさん@転載は禁止:2025/01/03(金) 22:53:54 ID:ZnXAm6qY
☆☆☆

まさか、こんな日が来るなんて。正直に言うと心の準備が出来ていない。

綴理センパイの股の間に入って。あたしのソレを、綴理センパイの中に……。

花帆「ふわっ……」

まだ先っちょが入っただけなのに。
綴理センパイの中が熱くて……。
気持ちよくて……!

花帆「う、ぁ……」

感動して動けなくなっていた。
すると綴理センパイが。

綴理「かほ……焦らしちゃ嫌だよ……」

ぎゅっと、あたしの両手を、綴理センパイの両手で恋人繋ぎ。

花帆「っ、全部入れます……」

……あたしのが全部入りきった時、ものすごい幸福感に包まれる。

花帆「綴理センパイ……動きます……」

235名無しさん@転載は禁止:2025/01/03(金) 23:26:00 ID:ZnXAm6qY
そう言い出すまでに、たぶん10分くらいはかかっていた。
落ち着く為……その間を誤魔化す様に、キスをしたりして時間を稼いでいた。
綴理センパイもそれに気分が乗ったのか、動き出す頃にはうっとりとした表情になっていた。

不慣れな腰振り。
あたしと綴理センパイの太ももがぱちぱちとぶつかり合う音が、今そういう行為をしているんだと教えられる。

とにかくあたしは気持ちがいい。
綴理センパイも、引っかかるのが気持ちいいのか、腰を引く時に声が漏れているように見える。

236名無しさん@転載は禁止:2025/01/03(金) 23:26:15 ID:ZnXAm6qY
また明日に

237名無しさん@転載は禁止:2025/01/04(土) 00:11:58 ID:mgv.Wze2
良いところで区切るな

238名無しさん@転載は禁止:2025/01/04(土) 23:37:20 ID:99UCYL0U
次第に呼吸が粗くなっていく。
お互いに余裕が無くなって、意識から本能だけで動き出す。

綴理センパイがあたしを抱き寄せ、鼻が触れる程の距離。

綴理「かほっ、かほっ、ちゅー、ちゅーして……」

花帆「〜〜〜っ!」

もうどうにかなっちゃいそうだった。
綴理センパイに、舌を吸い取るようなキスして、一心不乱に腰を振って。

花帆「んむ、綴理センパイっ、センパイ……!」

239名無しさん@転載は禁止:2025/01/04(土) 23:51:43 ID:99UCYL0U
もっとずっとこうして抱き合って、綴理センパイと気持ちよくなっていたい。
でもそれも限界がくる。

花帆「でるっ、ぁっ、あ……!」

にゅぽんっと引き抜く音。
綴理センパイのお腹に精液が飛び散る。
勢いがつきすぎて、綴理センパイの顔にまで飛んでいた。

綴理「んっ……」

花帆「はぁっ、はっ、あ、ごめんなさい……!」

綴理「ううん……大丈夫」

呼吸を整えるあたしたち。

綴理「かほ……気持ちよかった?」

花帆「それはもう……たまらなく」

綴理「ボクも……またしよーね」

頬についた精液を舐めて、そんな一言。
そうだ……別に今日だけじゃないんだ。
綴理センパイと、出来るのは……。

240名無しさん@転載は禁止:2025/01/05(日) 22:42:14 ID:COSNF3zk
綴理センパイの隣で、寝息を聞いているとそれを強く実感出来る。

あたし、今すごく幸せ……。

☆☆☆

でも、そんなあたしたちの状況とは関係なく、時間は進むし。

対面する事実。
結論から言えば、蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブは優勝を逃した。

全員パフォーマンスに問題は無い、そう思っていたけれど……全国の壁は高かった。

この日ばかりは、綴理センパイもどこか物静かだった。

241名無しさん@転載は禁止:2025/01/06(月) 00:56:50 ID:tXbWZK5Y
続きが楽しみ

242名無しさん@転載は禁止:2025/01/06(月) 22:53:16 ID:VL1E7Ioo
皆次に向けて頑張っていこう、そう励ましあって。
その後は、綴理センパイはあたしの部屋に来ていた。

特にこれと言ってよう

243名無しさん@転載は禁止:2025/01/07(火) 23:52:21 ID:Pu6.7dTQ
皆次に向けて頑張っていこう、そう励ましあって。
その後は、綴理センパイはあたしの部屋に来ていた。

特にこれと言って用はないけれど、今はあたしと一緒に居たいと部屋に2人。

だけど、部屋に入ってからも綴理センパイは何も喋らなかった。
ただ、あたしをまたぬいぐるみの様に抱きかかえている。

あたしもそのまま、好きなようにしていてもらう。
綴理センパイの好きなように。

244名無しさん@転載は禁止:2025/01/08(水) 00:04:51 ID:MTfkmxIQ
そう言えば聞こえはいいけど、実のところ、なんて声をかけてあげればいいか分からなかったから。

ただ黙っている事しか出来なかった。

そんな時間がどれだけ続いたか、考えそうになったときだった。
綴理センパイがあたしの後頭部に顔を埋める。

245名無しさん@転載は禁止:2025/01/08(水) 00:26:58 ID:MTfkmxIQ
頭に直接響くように。
綴理センパイのすすり泣きが聞こえる。

花帆「……綴理センパイ」

綴理「……かほ、ごめん。かほに、優勝するボクたちを見てほしかった」

綴理「ごめん、ごめんね……」

花帆「そんな風に言わないでください……」

まるで、勝てなかった事が悪いみたいに。

花帆「確かに優勝は出来なかったかもしれません。でも、ぼ」

246名無しさん@転載は禁止:2025/01/08(水) 00:29:33 ID:MTfkmxIQ
頭に直接響くように。
綴理センパイのすすり泣きが聞こえる。

花帆「……綴理センパイ」

綴理「……かほ、ごめん。かほに、優勝するボクたちを見てほしかった」

綴理「ごめん、ごめんね……」

花帆「そんな風に言わないでください……」

まるで、勝てなかった事が悪いみたいに。

花帆「確かに優勝は出来なかったかもしれません。でも、ぼくにとって、いっちばんのスクールアイドルは蓮ノ空の皆です!」

花帆「次こそは、次こそはやってやりましょう!」

綴理「……ありがとう、かほ」

247名無しさん@転載は禁止:2025/01/08(水) 00:31:44 ID:MTfkmxIQ
さやか√以降も負けたとかの件は、大体毎回同じですがいれておきます。

248名無しさん@転載は禁止:2025/01/08(水) 18:21:40 ID:tfvMBQvQ
把握

249名無しさん@転載は禁止:2025/01/09(木) 23:37:09 ID:NAiFpFD6
綴理「……今日はこのまま、ここにいて良い?」

あたしの指に、綴理センパイが指を絡めてそう言う。
断るわけもなく、あたしも一緒に居たいと返した。

綴理「……今日は、少し寒いね」

250名無しさん@転載は禁止:2025/01/10(金) 23:20:47 ID:14W9HRSM
確かにもう季節は冬だった。
暖かいお布団で眠るのが幸せな季節。

外も暗くなっている。
もう入浴も済ませているから、もう後は眠るだけ。

それだけなんだけど。
それだけで済むわけもなかった。
こんな夜だから。

251名無しさん@転載は禁止:2025/01/12(日) 22:03:27 ID:DzxxUJus
まだか

252名無しさん@転載は禁止:2025/01/12(日) 22:57:36 ID:KeQ.Y9dQ
しばらく先で良いから104期キャラも出して欲しい

253名無しさん@転載は禁止:2025/01/12(日) 23:30:03 ID:Pj9F1y0g
>>252
確かにしばらく先にはなると思いますが、104期ももちろんやります。

254名無しさん@転載は禁止:2025/01/12(日) 23:38:09 ID:Pj9F1y0g
少し、悔しさを紛らわせたい夜。
それをしてあげられるのは、今あたしだけ。

だから、キスもあたしから。

綴理「ん……」

綴理センパイをそのまま押し倒す。
今日のあたしは、いつもより強引に。

嫌な事なんて忘れさせてあげる……なんて、言えたらいいけど、あたしが忘れられそうにないから言えない。

255名無しさん@転載は禁止:2025/01/14(火) 18:24:00 ID:1Vzr5s/w
花帆「……そういう気分じゃなかったら、言ってください」

綴理センパイはそれには答えず、ただあたしの目をみつめていた。

あたしがしてもらったように、綴理センパイの体を労る。
首筋に唇を触れ、じらすように。

256名無しさん@転載は禁止:2025/01/15(水) 10:15:26 ID:eFh1Qz2E
綴理センパイの手首を撫で、そのままスムーズに恋人繋ぎ。

綴理「ん……」

綴理センパイからのキス。
この頭の中に直接響くような、キスの音。
あたしたちが激しく、舌を絡めれば絡めるほどそれは強くなる。

……そんな時、ふと思い出す。

慈『良い? 私や梢と違って、花帆くんは彼氏って立場。いざってときは、花帆くんにしか出来ない事があるんだからね』

要は……たぶん、こういう日の事を伝えたかったのかもしれない。

モヤモヤとしたものの発散を、こういった性行為でなんて……って思うかもしれないけれど。

あたしにしか出来ないことだから。

257名無しさん@転載は禁止:2025/01/15(水) 18:36:19 ID:eFh1Qz2E
あの日、綴理センパイと初めてをしてからも、何度か行為を重ねていた。

お互い最初こそ無我夢中だったけど、段々と何が気持ちよくて、何がそうでもないのかを理解してくる。

そして共通の認識として、すぐに始めるよりも。
時間をかけてキス、ハグ……身体に触れる方が、気持ちも昂って、感じ方が全然違う。

258名無しさん@転載は禁止:2025/01/15(水) 18:36:50 ID:eFh1Qz2E
目標は1月以内に終わらせる事です。

259名無しさん@転載は禁止:2025/01/15(水) 22:28:54 ID:R8ny42G2
じっくりと長めに頼む

260名無しさん@転載は禁止:2025/01/16(木) 10:08:46 ID:5b0jd7Yc
精神的な支えと言っても、いろんな形があると思う。
辛い時に側にいる。それも正しい、なんならそれが一番の正解に近いかもしれない。そこに加わるこの行為。

この学園の、また学園外の綴理センパイのファンには知られちゃいけない事。
だからこそ。
だからこそ、あたしは精一杯尽くす。

綴理センパイの中に中指を入れる。
唾液で濡らせていたけど、必要もなさそうだった。

ぐっ……と指を内側に寄せる様に。
わずかな突起を感じるその部分に押し当てる。

綴理「あっ……」

そのスポットに触れると、綴理センパイと言えど冷静を保てなくなる。初めてココで気持ちよくなっていた時、わけがわからないと言った様子で半泣きになっていたから。

爪を短く切るエチケットも気付けば身についていた。過剰なくらいに。身だしなみの為、というより。
いつでも出来るようにという意識に変わっていた。

261名無しさん@転載は禁止:2025/01/16(木) 10:14:27 ID:5b0jd7Yc
綴理「はっ、ぁっ、あっ……!」

もう片方の手でクリトリスを同時に弄る。
これをすると綴理センパイは、綴理センパイじゃなくなる。

綴理「だ、めっ、だめっかほっ、かほ……!」

枕を握りしめて快感に堪らえようとしている。
でも綴理センパイは、いつも我慢出来ずに……。

綴理「ふっ、ふうっ、ふっっぅ……!」

ぷしっ、と軽く潮を噴く。
あたしの身体にかかり、マーキングされてる気分になる。

でも綴理センパイは「ごめんね」って言うんだ。

綴理「っ……つぎ、ボクがしてあげる」

262名無しさん@転載は禁止:2025/01/16(木) 17:53:57 ID:5b0jd7Yc
ベッドに腰掛けるあたしの股の間に、綴理センパイの頭。
亀頭を咥えて、口内でねっとりじっくりと、舌で舐め回す。

唾液でテラテラとしたところに、裏筋に舌全体を押し当て、左右に。
あたしは……これが本当に。
大好きと苦手、その気持ちが2つある。

ものすごく気持ちいいんだけど……腰がガクガクと抜けそうになって、怖くなってくる。

263名無しさん@転載は禁止:2025/01/17(金) 09:32:42 ID:rQ2yUibU
正直、コンドームをつけた時の挿入と、無しのフェラチオなら後者の方が快感は大きい。
トータルでの幸福感って事なら、もちろん話は変わってくるけど。

こんなものを咥えさせて、射精するまで奉仕してもらって。自分で言うのもなんだけど、どれだけ好いてもらっていれば、こんな事をしてくれるんだろう。

それを思うと、すごく嬉しいんだ。
あと、シンプルに気持ちがいいから。

悶えながら、ふと目を下にやると、綴理センパイと目が合う。
ドキッとする。ずっと、あたしの顔を見てたのかと思うと。

意識すると、一気に込み上げてくる。

264名無しさん@転載は禁止:2025/01/17(金) 09:51:10 ID:rQ2yUibU
もっとこのまま気持ちよくなっていたかったけど、油断していた所に綴理センパイがいきなりスパートをかけた。

口をすぼめて、ぐぽぐぽと下品な音が響く。
我慢していた分、その緩急についていけず、あっけなく射精してしまう。
綴理センパイの口内にたくさん……。

綴理「んっ、ん……」

咥えたまま、ごくりと飲み込んでいた。
そしてそのまま綺麗にする様に、軽くフェラチオを続けてて……。

綴理「かほ……したい……」

あたしの乳首を舐めながら、股間を撫でて、そんな懇願。
そんなの、あたしからお願いしたかった。

265名無しさん@転載は禁止:2025/01/17(金) 10:02:46 ID:rQ2yUibU
コンドームをつける。
いつかの外出をした時に買ってきた。
……綴理センパイが一気に5箱くらいレジに持っていってるのを見たときは、なんとも言えない複雑な気持ちになったものだよね。
9割近くは嬉しいでいっぱいだった。

綴理「いっぱいしよ……」

花帆「はい……」

一回出しても全然萎えない。
綴理センパイ相手ならいくらでも出来てしまいそう。

☆☆☆

かほが入ってくる。
ボクの中に。
それをボクの身体はすんなり受け入れる。

かほの体を抱きしめて、全身でかほを感じたい。
コリコリと気持ちいい所に当たる。

おへその下あたり。
ゾリゾリと、かほのちんちんの、出っ張ってるところが引っかかってすごく気持ちいい。

気持ちいいのに、幸せなのに涙が出て泣いちゃうんだ。

綴理(このまま……ずっと気持ちいいままで……)

そう考えていた時、不意に。
こつん、と奥を突っつかれるような感覚。

266名無しさん@転載は禁止:2025/01/17(金) 10:07:37 ID:rQ2yUibU
綴理「ひっ!?」

腰が反る。
耐えられないくらいの刺激がボクを襲った。

なに、なに、いまの。
かほとは、これまで何度かえっちしてきたけど。

こんなのしらない。

267名無しさん@転載は禁止:2025/01/17(金) 10:12:30 ID:rQ2yUibU
花帆「綴理、センパイ……?」

かほが変な声を出したボクを心配そうな顔で見ていた。

綴理「……大丈夫、大丈夫だよ……か、ほ。ちょっと……奥に押し当てて、グリグリしてみてほしい……」

ボクがそうお願いすると、かほは素直に言った通りにしてくれた。
それが……。

綴理「ほっ、おっ、ぉ……♡ ぁ、ぁっ……♡」

どうしよう、どうしよう……ボク……これ……。

綴理(き、きもち、いぃっ……♡すごいっ、奥に当たるのダメ……♡)

268名無しさん@転載は禁止:2025/01/17(金) 10:15:13 ID:rQ2yUibU
きっと、今のボクは、かほにしか見せられない顔になってると思う。
声も、かほ意外には聞かれたくないくらい甘えたものになってると思う。

それらを全部許せるのも、かほだから。

花帆「っ、綴理っセンパイ……あっ、ぁ……うっ……!」

花帆(し、締め付けがっぁ、ぁっ、はぁっ……!)

269名無しさん@転載は禁止:2025/01/17(金) 10:21:41 ID:rQ2yUibU
花帆「ごめんなさいっ、ぼくもう……」

綴理「うんっ、うん♡ だして、ボクもいく、イク……♡」

かほがボクの中で射精してる。
コンドームを破っちゃいそうな勢いで。
ボクもそれと同時に、今までにないくらいの絶頂。

まだしたい……今の、もう一回……♡

270名無しさん@転載は禁止:2025/01/17(金) 23:54:59 ID:gLqX6aLs
❤️

271名無しさん@転載は禁止:2025/01/20(月) 00:03:50 ID:yBUYsZIY
それからはどれだけの時間が経ったか分からない。
ただ気付いた時には朝日が昇りかけていた。

花帆「はぁっ、はぁ、っ……も、もう出ない……」

綴理「おつかれ、さま……♡」

いっぱい頑張ってくれたかほを腕の中でよしよししてあげる。

綴理「……汗いっぱいかいちゃったね。あ、そうだ……」 

朝……って言っても、まだまだ早いし。
多分、誰も居ないだろうし。

綴理「かほ、お風呂いこ」

☆☆☆

流石にまずいんじゃないかな、バレたらどうしようなんて考えながらも、結局一緒に大浴場まで来てしまった。

確かにこんな、朝って呼ぶにはまだ早い時間誰もこないし、大丈夫なんだろうけど。

わざわざしっかり服を着直して、また脱いで。

二人だけで、この広さのお風呂に。
体を洗いっこして、ゆっくりとお湯に浸かる。

綴理「きもちいーね……」

花帆「はい……」

272名無しさん@転載は禁止:2025/01/20(月) 00:59:03 ID:yBUYsZIY
ちゃぷんとお湯が揺れる。
その音だけが響いている。

……あ、こういう時に言うのかな、エモいって。

綴理「普段は一緒に入れないから、嬉しいね」

花帆「そうですね……でも、そこは仕方ないですよ」

綴理「うん……あ、そうだ」

何かいい事を思いついたのか、ぽんと手をつきながら。

綴理「いつか、お外にお泊りに行こう。大きいお風呂があるところとか」

花帆「お泊りですか。……2人で、ですよね?」

綴理「ボクはもちろんそのつもりだよ。お風呂も、夏に泊まったこずの別荘があるから」

273名無しさん@転載は禁止:2025/01/20(月) 01:07:01 ID:yBUYsZIY
花帆「使わせてくれますかね……」

でもきっと、梢センパイは使わせてくれる。

綴理「じゃあ、決まり。……いっぱい、2人でいられるね」

……綴理センパイが相手だと、いつもドキドキさせられる。
あれだけ行為を重ねても、こうやって一緒にお風呂に入っていても。

……それでも、あたしは綴理センパイの彼氏なんだ。

花帆「はい! ……楽しみにしてます」

☆☆☆

時間は少し飛び、2月に。
2月といえば、そう。

綴理「さや、チョコレートの作り方を教えてほしい」

274名無しさん@転載は禁止:2025/01/20(月) 19:48:30 ID:JxN.rze2
使わせるわけないでしょ…

275名無しさん@転載は禁止:2025/01/20(月) 23:51:28 ID:yBUYsZIY
2月といえばバレンタインデー。
って、めぐが言ってた。

ボクも去年いっぱい貰った。
でも一から作って、誰かに渡すのは初めてだ。

星型のチョコレート。
かほ、喜んでくれたらいいな。

さやか「きっと喜んでくれますよ、絶対」

綴理「ありがとう、さや」

☆☆☆

というわけで渡しに来たわけなんだけど。

276名無しさん@転載は禁止:2025/01/21(火) 00:12:03 ID:wRvRRq5.
かほの教室に行くまでに、たくさんの子たちに囲まれちゃった。
いっぱいチョコレートくれた。嬉しいけど、今日に限っては。かほの元へ行く前には、お部屋においておこう。

277名無しさん@転載は禁止:2025/01/21(火) 00:34:25 ID:I3Qtq.56
花帆くんもモテるからなぁ

278名無しさん@転載は禁止:2025/01/22(水) 00:06:17 ID:jqPA41No
改めてかほの教室に向かうと。
今度はかほが囲まれていた。

「日野下くん、チョコあげるー」
「私もー、友チョコ!」
「あ、あの……わたしも……」

花帆「わっ、みんな……ありがとう!」

かほも皆からチョコレートを貰っていた。
かほも嬉しそう。

……。
あれ。

……なんで嬉しそうなの?

綴理「?」

あれ、ボク。
なんか、今ちょっとモヤモヤしてた。なんでだろ?

279名無しさん@転載は禁止:2025/01/22(水) 00:20:05 ID:jqPA41No
ボクだって、皆から貰えたら嬉しい。
それはかほだって同じだ。

同じ……。 
おなじ……。

綴理「……」

☆☆☆

梢「……それで、まだ渡していない、って事?」

綴理「うん……」

慈「これは……重症だね」

280名無しさん@転載は禁止:2025/01/22(水) 00:44:24 ID:jqPA41No
慈「あと、綴理にもそういう気持ちが芽生えるんだってびっくりしてる」

綴理「……そういう、気持ち?」

その『そういう気持ち』について教えてくれた。
要は、好きなのに、ちょっぴり……怒っちゃう事。

梢「……でも、綴理。これだけは言えるけれど、花帆は、綴理の事を一番に考えているはずよ」

綴理「そう、なのかな……」

梢「もちろん。……来月、2人で出かけるのでしょう? その時にきっとそう思えるはずだから」

綴理「……うん」

281名無しさん@転載は禁止:2025/01/22(水) 00:52:11 ID:jqPA41No
慈「よしっ、それなら今度こそしっかり、持っていけーい!」

☆☆☆

時間を改めて、かほの部屋。

綴理「かほ、これ……受け取ってほしいな」

花帆「わぁっ、ありがとうございますっ、綴理センパイ!」

喜んで受け取ってくれた。良かった、一番の笑顔に見える。

282名無しさん@転載は禁止:2025/01/24(金) 12:24:35 ID:tw7DC0sY
楽しみ

283名無しさん@転載は禁止:2025/01/25(土) 00:50:23 ID:dEyMK37k
明日再開です

284名無しさん@転載は禁止:2025/01/26(日) 23:18:03 ID:zQFRE2vM
……ちゃんとそう思ってる。
そう思ってるのに。

まだもやもやしてるボクがいる。
どうすればこれ、無くなるのかな。
どうしたら……。

花帆「わ、星型だ……綴理センパイの手作り、なんですか?」

綴理「うん。さやに教えてもらって……」

285名無しさん@転載は禁止:2025/01/26(日) 23:30:19 ID:zQFRE2vM
嬉しそうに食べてくれる。
それを見たら、心が落ち着いた。

綴理「……かほ、ボクといられると嬉しい?」

花帆「え? それはもちろん! すっごく嬉しいです!」

屈託のない笑顔。
ボクはそれだけで良かったと思えた。

綴理「……ありがとう、かほ」

286名無しさん@転載は禁止:2025/01/27(月) 01:18:29 ID:HL5fCwPY
優勝だ、優勝

記念に結婚だ

287名無しさん@転載は禁止:2025/01/28(火) 09:28:54 ID:zZsScUI2
☆☆☆
その日からまた数日が経ち。
迫るホワイトデーに、ボクはそわそわしてた。

その日は、一緒にお外でお泊りの予定だから。
こずが「あまり羽目を外しすぎてはだめよ」って言いつつ、あの日の別荘を一日使えるようにしてくれた。

いっぱい2人で居られる。
そう考えると今からが楽しみだった。

288名無しさん@転載は禁止:2025/01/29(水) 09:30:14 ID:FyJoGWR2
そしてホワイトデーがやってくる。
海が綺麗だけど、泳ぐには少し冷える。
その代わりというわけではないけど、浜辺を2人で散歩。

花帆「こうやって、のんびりとしてるのも良いですね」

289名無しさん@転載は禁止:2025/01/30(木) 09:38:29 ID:QHI6YGQE
こずの別荘の前に広がっていた海。
その潮風を浴びながら、ボクはあの日の事を話す。

綴理「ボクね、実を言うとバレンタインデーの時……かほにムッとしてたんだ」

花帆「えっ、ど、どうしてですか?」

綴理「……かほが、他の女の子に。デレデレしてたから……」

花帆「そんな事ないですよ〜! ボクが綴理センパイ以外になんて……!」

綴理「……ほんと?」

290名無しさん@転載は禁止:2025/01/31(金) 09:47:59 ID:8/N3vZAk
花帆「ほんとです! ぼくは……綴理センパイが居てくれたら、それだけで……」

花帆「それだけで、すごく幸せで……」

綴理「かほ……」

……ボクが色々考えていた事は。
余計な心配だったみたいだ。

かほはボクが大好きで。
ボクもかほが大好きだ。

それだけで十分だった。

疑う事が、何よりもボク自身が傷付ける事だった。

291名無しさん@転載は禁止:2025/01/31(金) 09:59:48 ID:8/N3vZAk
花帆「……綴理センパイ? ……綴理センパイ!?」

ボクは海へ向かって駆け出した、飛び込んだ。

花帆「っ、綴理センパイ〜!」

かほが走って追いかけてくる。
手を伸ばして起き上がらせようとしてくれたけど、ボクはそれを引っ張って、一緒にずぶ濡れに。

292名無しさん@転載は禁止:2025/02/01(土) 21:48:04 ID:CVwn204w
アジアツアーDay1良かったですね。明日も楽しみです。
再開はその後に。

293名無しさん@転載は禁止:2025/02/02(日) 00:13:34 ID:IJCevv.c
乙乙

294名無しさん@転載は禁止:2025/02/04(火) 23:27:41 ID:VSiRZEXg
花帆「わっ、ひゃあっ冷たい……!」

服が濡れる事なんて気にしない。
今はただ、気の向くままに。

それからは、何をしているかは分からないけど、とにかく海ではしゃいでいた。
もみくちゃになって、海に飛び込んで。

どうしてこんな事がこんなに楽しくて、おかしくて笑っちゃうのか。

きっと、かほとならなんだって楽しいんだ。

ひとしきり楽しんだ後は、濡れて冷えてしまった体を暖める為にお風呂に。

もうボクもかほの裸には慣れてきた。
でもかほはそうじゃないみたいだ。

295名無しさん@転載は禁止:2025/02/04(火) 23:46:03 ID:VSiRZEXg
綴理「……まだ少し恥ずかしい?」

花帆「は、恥ずかしいというか……いやすみません、やっぱり恥ずかしいです……」

綴理「でも、ボクの体、いっぱい触ってるのに?」

初めてした日からも、何度かしてきた。
その時のかほは……いつもと違って、なんだかたくましくて。かほに言われることに素直にうんって従ってしまう。

花帆「……そ、それとこれとは別なんですっ!」

296名無しさん@転載は禁止:2025/02/04(火) 23:59:37 ID:VSiRZEXg
花帆「……でも、慣れた事は一つあります」

綴理「……? なに?」

花帆「……綴理センパイに、好きって言う事です」

花帆「最初は……言うのも照れてましたけど、今はもう平気です!」

綴理「……そっか」

じんわりと胸の内側が暖かくなる。
お風呂だけが原因じゃない。

綴理「……ボクも、いっぱい伝えるよ、かほに」

297名無しさん@転載は禁止:2025/02/05(水) 00:10:35 ID:jvD4HH0s
これ以上はのぼせそうだったからお風呂から上がる。

ご飯を食べて、だらだらとスクールアイドルの配信を観たりして。
眠たくなってきたから、2人でベッドに。
仲良く一つのベッドに潜り込む。

……二人とも、あえてそのベッドを選んだから。

298名無しさん@転載は禁止:2025/02/05(水) 00:27:27 ID:jvD4HH0s
合宿をしようと泊まったあの日も一緒のベッドで眠ったけど。

今日は、向かいあって、顔を眺めて。

綴理「静かだね」

花帆「はい、すごく……」

綴理「……ね、かほ。好きって言って」

花帆「え……」

綴理「慣れてきたんだよね?」

いじわるかな、と思ってもボクは今言ってほしかった。

花帆「……好きです」

綴理「……うん」

☆☆☆

299名無しさん@転載は禁止:2025/02/05(水) 00:31:11 ID:jvD4HH0s
花帆「……好きです」

綴理「……うん」

ベッドの中で向かい合って、綴理センパイに好きと伝える。

綴理「もっと……」

花帆「好きです、綴理センパイ……」

綴理「……」

綴理センパイの顔が近づいてくる。
もう鼻と鼻がくっつきそうなほどに。

綴理「……もっと、言って?」

花帆「……好きで、ふんむ……!」

言い切る前に綴理センパイの唇で塞がれる。
なんとなくわかっていたけど、避ける気もなかった。

300名無しさん@転載は禁止:2025/02/05(水) 00:31:59 ID:jvD4HH0s
WonderfulRush本当に最高でしたね。
また明日に。

301名無しさん@転載は禁止:2025/02/06(木) 00:07:52 ID:PhIfHsNM
綴理「……ボク、ホワイトデーに欲しいもの、決めたよ」

花帆「……なんです、か?」

あたしの上に跨って、まるで獲物に狙いを定めた獣のような視線で。

綴理「かほが欲しいな」

花帆「……ぼくはもう、綴理センパイのものですよ」

綴理「……かほの全部が、ほしい」

☆☆☆

綴理「んっ、んむ……」

かほのを口いっぱいに頬張って、かほの為に尽くす。

花帆「ぁわ、っ、う……」

口の中でびくびくと反応する。
かほの口から切なそうに声が漏れている。

綴理「ひもひーい……?」

花帆「っ、はい……」

302名無しさん@転載は禁止:2025/02/06(木) 00:15:45 ID:PhIfHsNM
花帆「あっ、あっ綴理センパイっ、ぼく……」

綴理「でちゃう? うん、いーよ、はい……えぁ……」

んべ、と口を開けて舌を出す。
そのまま手で刺激しながら、かほが出しちゃうのを待つ。

花帆「っ、ぁっ、あっ……!」

綴理「んっ……」

勢いよく飛び出した精液は舌の上に、口の中に。
全部気持ちよく出せるように、手でしごき続けた。

綴理「ん、んっ……」

ごくりと飲み込めば、生臭さが鼻を抜ける。
……ボクも興奮してきたみたいだ。
おへその下あたりがムズムズしてきた……。

303名無しさん@転載は禁止:2025/02/06(木) 00:31:14 ID:PhIfHsNM
綴理「かほ……しよ……?」

ポーチの中を探す。
持ってきているコンドームを探す……けど。

綴理「あれ……」 

無い……。
どうしよう、忘れてきちゃったんだ……。

綴理「……」

かほもまだまだ元気いっぱい。
……ここまでして、我慢させちゃったら、可哀想だよね。
うん、きっとそうだ。

だから……。

☆☆☆

花帆「い……いいんですか、綴理センパイ」

綴理「うん……ちゃんと、外に出せば……大丈夫」

横たわったままのあたしに、綴理センパイが馬乗り。
俗に言う騎乗位、って呼ばれる体位。

綴理「ぁっ、ぅ、ん……」

花帆「ぁ……」

にゅぷぷ……と一ミリの壁もなく、生で綴理センパイの中に。

熱くて、にゅるにゅるでぎゅうぎゅうで……。
腰が抜けそうなほど気持ちいい……。

304名無しさん@転載は禁止:2025/02/06(木) 00:42:25 ID:PhIfHsNM
綴理「うごくね……」

タンタンタンっとリズムよく弾ける音。
綴理センパイがあたしの為に動いてくれてる、その事実があたしの興奮に繋がっていた。

でも気持ちよすぎて全然持たないかも……。

花帆「綴理センパイっ、すと、すとっぷ……」  

綴理「ん……?」

ピストンをやめて、グリグリと股を押し付けるように。

花帆「少し、休憩……で、でちゃいそうで……」

綴理「……」

少し落ち着いて、まだ動けそうになる。
あたしからも頑張って動いてみる、綴理センパイの為に。

305名無しさん@転載は禁止:2025/02/06(木) 00:42:51 ID:PhIfHsNM
綴理「うごくね……」

タンタンタンっとリズムよく弾ける音。
綴理センパイがあたしの為に動いてくれてる、その事実があたしの興奮に繋がっていた。

でも気持ちよすぎて全然持たないかも……。

花帆「綴理センパイっ、すと、すとっぷ……」  

綴理「ん……?」

ピストンをやめて、グリグリと股を押し付けるように。

花帆「少し、休憩……で、でちゃいそうで……」

綴理「……」

少し落ち着いて、まだ動けそうになる。
あたしからも頑張って動いてみる、綴理センパイの為に。

306名無しさん@転載は禁止:2025/02/06(木) 00:56:47 ID:PhIfHsNM
花帆「ぁっ、はっ、ぅ……!」

でも困った事に、本当に生での行為が気持ちよすぎてっ……これ以上は。

花帆「綴理センパイっ、ごめんなさいぼくもう……!」

一度降りてもらって……というつもりなのに。
綴理センパイは腰を振るのをやめない。
それどころか更に早めてきて……!

花帆「っ、つっ、つづっ綴理センパイっ、なんっ、だめっ、そんなにしたら、ぁっ、ぁっあ……!」

抵抗しようとしても体に力が入らず、なにより体の大きさで負けていて、ジタバタとしか出来ない。

花帆「だめっ、だめだめだめっ、あっ、ぁっ、いっ、いっ、ぁ……!」

こめかみに尋常じゃない程の力が入る。
必死に耐えようとするけれど、そんな抵抗も。

綴理「……だしちゃえ♡」

花帆「っ──」

蕩けた声色の綴理の命令に。
あっけなく射精してしまった。

花帆「あっ、ぁ、あ、は、ぁ……」

天にも昇る気分。
頭がぽっーとする……だめ……な、中に出すの……だめなのに、気持ちよすぎる……。

307名無しさん@転載は禁止:2025/02/06(木) 00:57:41 ID:PhIfHsNM
また明日に

308名無しさん@転載は禁止:2025/02/06(木) 17:12:44 ID:Cput2LZA
ヤッチャったねw 綴理 花帆

309名無しさん@転載は禁止:2025/02/07(金) 00:17:19 ID:Co4VuAog
溶けそうだ……。
溶けて、無くなって……。

綴理「かほ、かほ……♡」

搾り取る様に腰をくねらせて、一滴も溢さない意志を感じる。

花帆「ぅっ、ううっ……!」

一回だけじゃない物足りない……まだ……したい……。
でもそれよりも問題が。

花帆「ご、ごめんなさい……中に……」

綴理センパイだって、これがどういう事なのか理解してるはず。妊娠するかもしれないのに、こんな……。

綴理「ん……いいよ、今日は……大丈夫」

……もちろん、大丈夫な日なんて物は本当は無くて。
それを鵜呑みにして「それなら」と言ってはいけないって分かってる。

分かってる、分かってるんだけど。

310名無しさん@転載は禁止:2025/02/07(金) 00:37:08 ID:Co4VuAog
……いや、それでも。

花帆「綴理センパイ……やっぱり駄目ですっ、これ以上は……いろいろと危ない、ですから……!」

誘惑に負けないでよく言った、すごいぞあたしと褒めてあげたい。
綴理センパイにここまでされて、流されないでNOと言えるなんて、あたしも成長して──

綴理「……ボク、かほとなら赤ちゃんできちゃっても、いいよ……?」

無理だ。
ぷっちーん、と頭の中でなにかが弾けた気がした。

そして気付けば、あたしは綴理センパイを押し倒していた。

311名無しさん@転載は禁止:2025/02/07(金) 00:50:20 ID:Co4VuAog
綴理「ぁ……♡」

花帆「っ、綴理センパイから言い出したんですからね……!」

抜かずにそのまま腰を振り続ける。
綴理センパイの中で、精液がぐちゃぐちゃと混ざり合ってすごい音を出していた。

花帆「ぼくはっ、綴理センパイには最高のスクールアイドルになってほしいって思ってるのに……!」

綴理「うん、うん……♡」

花帆「お、おこってるんですよ! ぼくは……!」

言葉と行動が伴っていない。
でももうあたしも、心がぐしゃぐしゃなんだ。
妊娠なんてしたらスクールアイドルなんて続けられないから、こんな事は駄目だって気持ちと。

それでも、あたしとそうなっても良いって思われて嬉しい気持ちが混ざり合って。
性欲と倫理観が喧嘩していた。

綴理「……今夜だけだから、今夜だけは何も考えないで、ずっとしよ……♡」

花帆「〜〜〜っ!」

312名無しさん@転載は禁止:2025/02/07(金) 01:01:12 ID:Co4VuAog
結局のところ、あたしも意志が弱いだけ。
もう理性なんて捨てて、ただひたすら綴理センパイを求め続けた。

☆☆☆
【22:50】

綴理「あっ、ぁ♡ すごいよっ、かほ、きもちぃ、きもちいい……♡」

花帆「またっ、で、ます……!」

綴理「いいよ♡ っ、ぁ……でてるね……♡」

☆☆☆
【1:37】

綴理「おしりっ、叩いて、ぱちーんって……♡」

花帆「こうっ、ですか!?」

綴理「いっ……♡」

☆☆☆
【3:16】

綴理「えぁ、んむ……」

花帆「く、口っ、出しますからね……!」

綴理「んふ、いーよ……♡ 飲むから……♡」

☆☆☆
【6:09】

もう何回出したか分からないし。
どれだけ繰り返したか分からない。

ただ空が明るくなってきた事に驚いていた。

313名無しさん@転載は禁止:2025/02/07(金) 01:01:56 ID:Co4VuAog
明日終了予定。
その後さやかです。

314名無しさん@転載は禁止:2025/02/07(金) 09:35:18 ID:06jGJuQg
綴理のあとにさやかって、もうドルケストラ物語じゃん

315名無しさん@転載は禁止:2025/02/07(金) 23:40:03 ID:Co4VuAog
あたしの体力も限界に近付いていた。

……もう体に付着している液体が、精液なのか愛液なのか分からない。

身も心も溶けて混ざりあって、あたしたちはつながって、一つになっているみたいで……。

花帆「っぅ、う、つっ、綴理……センパイ……!」

綴理「かほっ、かほっ……♡」

綴理センパイの首筋に噛み付く。
甘噛だけど、マーキングするみたいに。

綴理「ぁっ、いっ、……かほっ、ボクもう……♡」

花帆「ぼくも……!」

最後に思い切り、腰を押し当てて。
綴理センパイの奥深くまで届く様に。
もうからっからになっている事が、よく分かる。

これ以上は一滴も出せない。
逆に言えば、あたしの全部を綴理センパイに吐き出したことになる。

316名無しさん@転載は禁止:2025/02/07(金) 23:58:23 ID:Co4VuAog
綴理「もうおなか……たぷたぷ……♡」

花帆「はぁっ、はぁっ、はぁ……ふぅ……」

綴理「いっぱいがんばったね……かほ、すごかった……♡」

……応えたかったけど、眠気が突然襲ってきて、そのまま気絶するかのように落ちてしまった。

その寸前に、おでこに軽く綴理センパイがキスをした。

綴理「おやすみ、かほ……」

☆☆☆
☆☆☆

それから、また数日後。
 
花帆「そういえば……ちゃんと渡してなかったので」

ホワイトデーからは過ぎてしまったけれど、お返しにバームクーヘンを。

綴理「お返し? ……もう貰ってるよ」

花帆「へ? そうでしたっけ……わっ!」

ぎゅっ、と綴理センパイがあたしを抱きしめる。

綴理「ボクにとって……大切なものは、もうここにあるから」

花帆「綴理センパイ……」

綴理「ずっと一緒にいようね」

……学校を卒業しても。
ずっと、一緒にいられたら。

あたしはそう願っている。
綴理センパイと、ずっと、ずっと……。

綴理√END

317名無しさん@転載は禁止:2025/02/07(金) 23:59:54 ID:Co4VuAog
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/10627/1738940368/

さやか√です

318名無しさん@転載は禁止:2025/02/08(土) 13:18:12 ID:xxol0v8U


319名無しさん@転載は禁止:2025/02/08(土) 13:52:43 ID:feX0Rsf2
乙です
乙女綴理ちゃん可愛かった

320名無しさん@転載は禁止:2025/02/08(土) 16:28:21 ID:JIZtQ20M

良かった

321名無しさん@転載は禁止:2025/02/08(土) 16:46:45 ID:vSzwsMh2
乙でした

322名無しさん@転載は禁止:2025/03/24(月) 11:15:15 ID:UI3uKcMI
めちゃくちゃよかった


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