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唯「オズにゃん」
-
「ありがとう、ありがとう!」
「あの人が魔女を倒した英雄だって?」
「サインしてー!」
唯「えっとこれはどういうこと?何があったの?憂」
憂「竜巻に家ごと吹き飛ばされて気が付いたら家が悪い魔女を押し潰してたみたいだよ、お姉ちゃん」
唯「憂…なんでそんな姿になっちゃったの?」
憂「わからない。気が付いたら犬になっちゃってた」
姫子「東の悪い魔女、曾我部恵は『澪ファンクラブ』という悪の組織を創設して私達から搾り取るだけ搾り取っていたのです!」
エリ「縞パンツを強制したり、ゲロ甘な詩を読み聞かせたり…うぷ」
曜子(私もそこのメンバーだけど)
唯「あ、そうなんだ。それよりここはどこ?私元いた場所に帰りたいんだけど…」
風子「ここはオズの国だけど、元いた場所って?」
唯「オズの国…ねえみんな、日本って知ってる?桜ヶ丘って知ってる?私そこから来たんだけど…」
ざわざわ
アカネ「日本?」
エリ「知らない」
姫子「そんな国聞いたことないけど」
唯「そんな…私もう帰れないんだ…」
唯「お父さん、お母さん…みんな…」
唯「うっ、うえぇええんっ」
憂「ちょっ、お姉ちゃん落ち着いて!」
"
"
-
姫子「困ったなー、こういう時はやっぱ北の良い魔女が頼りになると思うよ」
信代「おーい、噂をすれば北の魔女が来たぞー」
和「私がどうかしたのかしら?」
唯「あー、和ちゃん!」
和「私はノドカじゃないわ。北の魔女よ。何を困っているの?」
唯「かくかくしかじかでお家に帰れないのです」
和「そうなんだ、じゃあ私生徒会行くね」
唯「待ってよ!!」
和「何?」
唯「助けてくれるんじゃなかったの?魔女なんでしょ!」
和「別に助けるなんて言ってないわ。この方向音痴の私に迷子の相談なんてするのが悪いのよ」
唯「聞いてないよ!魔法で方向音痴治せないの!?」
和「魔法にも限界はあるのよ」
唯「そんなぁ」
和「しょうがないわね。とりあえず東の悪い魔女が履いていた縞パンツを上げるわ」ズルッ
唯「いらないよ」
和「持ってるだけでいいから。目の前で履き替えてくれたらもっといいけど」
憂「うーがるるるるる…」
和「…かみ殺されそうな勢いね。いいから持っていきなさい」
和「私は何の力にもなれないけど、オズ大王様ならあなたを元の世界に返してくれるかもしれないわね」
和「オズ大王様はエメラルドシティーに住んでるけど、さっきも言ったように私は方向音痴だから案内できないわ」
和「地図もあげる」ハイ
唯「地図があるのに迷うの?」
和「エメラルドシティーまでの道には危険がいっぱい潜んでいるわ」
和「オズの国には、四人の魔女が住んでいるの。一人死んでしまったから今は三人だけど。北と南の魔女はいい魔女で、東と西の魔女は悪い魔女よ。その西や東の魔女がいくつも罠を仕掛けてくるの」
和「見知らぬ森に入り込んでクマに追われたり、海を超える羽目になったり」
和「着くのに一週間かかったわ」
いちご「全部方向音痴のせい」ぼそっ
和「なんか言った?」
いちご「別に」
唯憂「…」
和「まあ、そんな危険な真似をしないで一緒にここに住んだらどう?みんな歓迎するわよ。勉強もしなくていいしアイスもお菓子も食べ放題で一日中ちやほやされてゴロゴロできるわ」
唯「うう…どうしようかな」
憂「あっさり迷っちゃダメだよお姉ちゃん!」
和「特に私はあなたを気に入ったので手厚くねっとりと奉仕してあげるわ。主に性的な意味で」
唯「意地でもおうちに帰ってやる!」
和「残念ね、これは私からの贈り物よ」オデコチュッ
唯「うええ」ゴシゴシ
憂「がるる…」
和「じゃあ私、生徒会行くね」スタスタ
唯「…行っちゃった…」
-
地図を頼りに、エメラルドシティへの道をパンツ持って憂と歩いてると…
律「いえーい!カカシだよん!」
唯「あーりっちゃん!」
律「私はりっちゃんじゃねえ、カカシだ!」
唯「いま私たち、おうちへ返してもらいにオズの魔法使いのところへ行こうとしてるんだ」
律「へー、それはいいな。私も行っていいか?」
唯「いいけど、なんで?」
律「私は全身藁でできているから脳みそがない!おまけに胸もないんだ!だからウィザードに脳みそと胸をもらいに行きたいんだ!」
唯「なるほど、りっちゃんにぴったりの役だね」
律「どういう意味だよっ」
唯「じゃありっちゃん、37+86は?」
律「なんだそれくらい!…えーと…」
律「ン〜…」
律「降参だ!」
唯「あははっ、正解は〜…」
唯「…あれ、む〜?」
憂「123でしょ、お姉ちゃん」
唯「おお、憂いたんだ」
憂「さっきからいたよ…」
律「うぉ、この犬しゃべった!てか、さっきの正解…?」
唯「…憂、132×679は?」
憂「89628」
律・唯「…」
この場で一番賢いのは犬だということが分かったけどそれでもエメラルドシティへの道を歩き続けたよ!
-
紬「しゃらんらしゃらんら〜私はブリキよ」
唯「やあムギちゃん。私たちこれからオズの魔法使いのところに行くんだ」
紬「まあ、ちょうどよかったわ。私もオズの魔法使いのところへ行くのが夢だったの〜」
唯「どうして?」
紬「私はお金も美貌も欲しい侭にしているけれど、いかんせんブリキでできているから心がないの。人間らしく、何かを愛したい。だから魔法使いに心をもらいに行きたいの」
唯「心がない…つまり心無いっていうことだよね!心無いムギちゃんは普段何してるの?」
紬「貧しい人の目の前で『私はこ〜んなにお金持ちでこ〜んなに贅沢しています。ああお金持ちって大変ね』というポーズをとり続けるの〜」
律「ひでぇ」
憂「心無い人ですね」
紬「あなたたちはいったい何を頼むの?」
唯「私はおうちに帰してもらうんだよ〜」
律「私は脳みそと胸をもらいに行くんだ」
紬「ふ〜ん」ボイーン
律「…」
紬「ああ胸が重すぎて肩がこるわ〜」
律「うるせぇ冷血!大体なんでブリキのくせに胸が揺れるんだよっ」
-
もう少し歩くと急に誰かが襲い掛かってきたよ。
?「がおーーーーーーーっ!!」
憂「きゃあっ」
唯「ラ、ライオン!?」
律「んー、なんだこいつ」トコトコ
唯「あー、ダメだよりっちゃん!」
律「ほれ」つ虫
澪「きゃーーーーーっ!!」
唯「…あれ?」
律「ほれほれ」つんつん
澪「いやあああああああああっ、やめてえ、に、逃がしてえっ」
紬「…ふむ」
澪「見えない聞こえない見えない聞こえない…」ブツブツ
澪ちゃんは怖がりのライオンさんでした。納得の配役です。
澪「私は百獣の王ライオンなのに臆病なんだ。勇気がないんだ」
澪「東の魔女率いる澪ファンクラブに追い掛け回されているうちに臆病になっちゃったんだ。勇気が欲しいよ」
唯「心配しなくても、その魔女なら私が倒したよ!」エッヘン
憂「家が偶々落ちて来ただけでしょ、お姉ちゃん」
澪「ほ、本当か!?ありがとう!!」ウエーン
律「なあ澪、勇気が欲しいなら、私たちと一緒にオズの魔法使いのところに行こうぜ!」
澪「そしたら、私に勇気をくれるかな?」
律「ああ、きっとくれるさ!」
こうして澪ちゃんも仲間に加わりました。
"
"
-
唯「もう半分まで来たよ。途中でティータイム挟んだけど2時間も経ってないのに」
憂「あの人、やっぱりとんでもない方向音痴だったんだ…」
澪「あの人って?」
唯「北の魔女。自称いい魔女だけど、なんか変な人だったよ」
律「あーあの人の方向音痴は本当有名だよ」
律「私の畑をズカズカ踏みつけていくし」
紬「私のお茶とお菓子横取りしていったし」
澪「私の縞パンツを勝手に盗撮していた」
唯「本当にいい魔女なの?」
紬「仕返しに目の前で金持ちアピールをしてやったら悔し涙を浮かべていたわ。きっと貧乏人なのね」
律「魔女のくせに貧乏人とはこれいかに」
さわ子「悪かったわねえ、魔女のくせにって!!」
憂「きゃっ!?」
律「な、なんだよお前はいきなり!」
さわ子「魔女のくせに男の一人も見初められなくて悪かったわねえ!」
律「いや、そんなこと言ってないけど」
唯「あのーもしかして、悪い西の魔女さん?」
澪「ひいぃ、ミエナイキコエナイ」ブルブル
さわ子「そうよ。あの男…もっと若い子がいいって何様のつもりよ!!自分だって若くないくせに!ああ、あんたたちがうらやましい!」
律「何の話だ」
さわ子「あなた、東の魔女を倒したそうだけど、可愛い顔してるじゃない」グイッ
唯「っ」
さわ子「!これは、キスマーク!」
さわ子「キイイー!!こんな小娘にも相手がいるなんて!!」ポロポロ
律「な、なんだ?」
さわ子「覚えてなさいよ!!」ダッ
唯「た、助かった…」
紬「大丈夫?」
澪「なんだったんだあいつは…」
律「おい唯、それより額のこれ…」
唯「ああ…多分北の魔女にキスされた跡だよ」
律「き、キスされたのか!?」
澪「///」
紬「まあっ」キラキラ
憂「そのおかげで助かったみたいだけど…」
唯「どのみちもう関わりたくないよ」
-
そんなこんなでとうとう私達はエメラルドシティに着きました。
律「すげー!!」
澪「まさにエメラルド…至る所に宝石が」
紬「こんなの私の家では珍しくもないわ。石ころみたいなものよ」
唯「目を輝かせて言っても説得力ないよムギちゃん」
律「さっそくお城に着いたぜ!」
唯「時間短縮を図ったね」
斉藤「ようこそ。今大広間にお呼びします」
紬「唯ちゃんが帰ったらあなた、私の使用人にならない?」
斉藤「考えておきます」
澪「大王様ってどんな人なのかな、怖いよ」
律「何言ってんだよ、勇気をもらいに行くんだろ」
大広間のディスプレイに映ったのは、猫耳つけた可愛い女の子でした。
梓「にゃんにゃん、みんなのアイドルあずにゃんで……にゃっ!?な、何勝手に映してるんですかー!」アワワ
律「うわあ」
梓「や、やめるです見るなです偉大なる大王様のイメージがあああああ!!」
澪「こ、この人がオズの大王様?」
紬「女王様だったのね」
律「そこかよ」
唯「王様なのにかわいいー。さっきあずにゃんって言ってたけど、オズだからオズにゃんだー」
梓「にゃああああああああっ!!」
しばらくお待ちください
梓「ゴッホン、どこの馬の骨とも知らないやつがぞろぞろと…いったい何の用ですか?」
律「今更偉そうにしても無駄だからな」
唯「オズにゃん♪」
梓「うるさいです黙るです要件を言うです!!」
唯「こんにちは。私は平沢唯です。こっちは妹の憂。今は犬だけど……私たち、竜巻に飛ばされてここの国に来たんだけど、桜ヶ丘に帰してほしいんです!」
律「私からもお願いするぜ!唯は東の魔女を倒した英雄なんだ!唯を帰してやってくれ!そして私に脳みそと胸をくれ!」
梓「黙るです!胸のことを私に言うなです!」スカッ
律「…」
澪「あ、あの私からもお願いするよ。唯を帰してやってほしい。そして、私は勇気がほしいんだ」
紬「私は心がほしいの。愛する心を!」
梓「ふむ、仕方ないですね叶えてやるです。ただし条件があります」
唯「条件?」
梓「さっき東の魔女を倒したとか言いましたよね。今度は西の魔女を倒してほしいです」
唯「えええー!」
律「西の魔女ってあの人だよな、また面倒くさい…」
澪「うう…怖いよお」
紬「あの、何かほかの条件ではダメかしら?私なら、この古臭いお城にあるよりもっと莫大なお金をプレゼントするわ。改修費用だって」
梓「うるさいですブリキ沢庵!!早く魔女を倒してくるです!!」キーッ
律「余計なこと言いやがって!」
-
森の中
澪「うう、暗いよ怖いよ…」
律「よしよし、私が守ってやるからな」
紬「ハアハア」///
唯「あそこが魔女の家だね。どうやって倒せばいいんだろう」
グウ〜
唯「おなかすいたよぉ〜」
律「まったく唯は」
唯「ムギちゃんお菓子」
紬「ごめんなさい旅の途中で全部なくなっちゃったの」
紬「主に唯ちゃんが食べたせいで」
唯「えへへ」
憂「クンクン、お姉ちゃんこっちからおいしそうな匂いするよ」
唯「本当だ。甘いお菓子でも置いてるのかな〜」フラフラ
律「おい唯!」
唯「あー、一口ケーキが落ちてる」ハム
憂「お姉ちゃん駄目だよ拾い食いしちゃ!」
澪「犬に拾い食いを注意される飼い主…」
唯「ムグムグ。あーこっちにもお菓子がある」ヒョイパク
律「待て、おい、唯が憂ちゃん抱いたままどんどんあっちに行っちゃうぞ!」
紬「唯ちゃん!」
憂「お姉ちゃん戻らなきゃ!」
唯「大丈夫これ食べてから…」ヒョイ
ガチャ
唯憂「あ…」
さわ子「ふはははは!ひっかかったひっかかった!いまどきこんな古典的な罠に!」
律「西の魔女!くそ、なんて卑怯なことを!」
澪「こんな罠に引っかかるほうも引っかかるほうだけどな」
唯「うわーん!ここから出してよー!」モグモグ
憂「食べるか泣くかどっちかにしなよお姉ちゃん」
さわ子「じゃ、この子たちはさらっていくわ!」バッ
-
魔女の家
唯「うわーん!帰りたいよー出してよー!」ビービー
さわ子「…」
唯「おとうさーん!おかあさーん!りっちゃーん!澪ちゃーん!ムギちゃーん!」ウエーン
さわ子「うるさいわよっ!!」
唯「」ビクッ
憂「あの、魔女さん。どうして私たちを捕まえたんですか?」
さわ子「」ビク
憂「…もしかして、私たちが東の魔女を倒したから?」
唯「え?倒してないよたまたま家が落ちちゃっただけだよー!」
憂「黙ってて!!」
唯「」
憂「それなら…謝ります。私も仲間が、家族が大事な気持ちはわかりますから」
さわ子「…」
唯「…」
さわ子「…違うわよ」
さわ子「彼氏が振るときに言ったのよ。『僕はもっと、天然な女の子がいい』って」
さわ子「だから、魔法を使ってあなたの天然力を吸い取ってやろうと思ってねえ」
唯「ええ、私天然じゃないよー」
さわ子「あんな罠に引っかかるほどの天然は私初めて見たわよ!でなきゃ天然を超えた何かよ!!」
さわ子「まあいいわ。準備ができたらあなたの天然力を吸い取るから。あ、その犬も黙らせるわ」
憂「天然じゃないお姉ちゃんなんてお姉ちゃんじゃないよ…」
こそっ
律「まずい、これは非常にまずいぞ。魔女に能力を吸い取られると死んでしまう!」
紬「天然って能力なのね」
澪「で、でもどうすりゃいいんだよ…出て行ったら私たちまで」
律「まあ見てな。どうやら魔女は男に飢えている。だから…」ヒソヒソ
-
ピンポーン
さわ子「こんな時間にお客さん。いいこと、声を出さないでね」
ガチャ
律「こんばんは、お嬢さん」
さわ子(まあ、低身長でさわやか女顔のイケメン!)///
律「一目見てあなたに惚れました。今夜はあなたと…」ダキッ
さわ子「そ、そこまで言うなら…」うっとり
澪「…よし、魔女はもう律以外目に入っていない。今の内だ」こそっ
紬「カチューシャ外したりっちゃんはイケメンになる…さわ律もいいかも」///
澪「おいボーっとするなっ」
ガチャ
唯「助かったよ澪ちゃ」
澪「しっ」
律「さわ子先生、あなたはお美しい」
さわ子「もう、正直なんだから」
イチャイチャ
澪「よし、こっそり…」
さわ子「あぁん、もっと甘えていい?」しなっ
むにゅ
律「…?」
さわ子「」ムニムニ
さわ子「小さいけど…ある…」
律「ち、小さくて悪かったな!」
さわ子「あ、あんたこの前の案山子!」
さわ子「はっ!」
澪「やばい!」
さわ子「待てー!!」
律「逃がすもんか!」ガッチリ
さわ子「く、小癪な!」
魔女がステッキを振ると、途端に律の体が浮き上がり壁に叩きつけられた。
律「くっ!」
澪「律!律に手を出すなぁあああああああ!!」ガオオオオオオオオオオオ!
さわ子「きゃっ!な、なによ貴女」
紬「りっちゃんを守ろうとする澪ちゃん素敵」ウルウル
さわ子「ふん、逃げようったってそうはいかないわよ」
ドアがバタンとひとりでに閉じられた。
澪「な、なんだこれ身体が動かない」
さわ子「ふふふ、あとで貴方達にもいけにえになってもらうから。まず唯ちゃん貴方よ!」
唯(どうしようなんとかしなきゃ……)
唯「魔女さんは、男の人にモテたいんだよね。オズの国で一番モテてるのって誰かな?」
さわ子「……東の魔女が生前夢中になっていた秋山澪……今行方不明だけど、絶世の美女らしいわ。ファンクラブができるくらいなんだもの、きっとすごいんでしょうねえ」
律「おいそれって」
澪「///」
さわ子「そして美貌の秘密になっているのは縞パンツというもっぱらの噂…ああ、私も縞パンツほしい!」
澪「」
律「とんでもないデマが…」
唯「フフフ―実はその縞パンツがここになるのです!」バッ
さわ子「こ、これは伝説の縞パン!よこせっ」バッ
澪「おいっ!!なんでそれ持って」
律「どうどう」
さわ子「フフフこれで私も…」ハキハキ
さわ子「んっぁあああああああああ!?」ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ
律「な、なんだ!?」
憂「引っかかりましたね…そのパンツには、ローターが仕組まれていたんですよ!多分東の魔女がお楽しみだったんでしょう」
澪「」
紬「ハアハア」///
さわ子「うぅ、だめえ…」ガクッ、プシャアアアア
律「勝負あったな」
澪「」チーン
-
オズの城
律「たのもー!」バンッ
梓「い、いきなりなんですか!ここは王様の部屋ですよ!」
唯「近くで見るオズにゃんは可愛いなあ」しげしげ
梓「な、何を言ってるですか!帰るです!」///
律「帰らねーよ。魔女を倒したんだから約束守ってくれないとな」
梓「嘘…そんな、本当に」
澪「いや、証拠もあるんだ。これがその写真」
梓「…なんか卑猥な格好で倒れて縛られてますね。あんたたち変態ですか?」
澪「ち、違うよ!かくかくしかじかでなぜかこうなった」
律「変態はムギだけで十分だぜ」
紬「あん?」
唯「というわけで約束通り魔法で家に帰してほしいんだ」
梓「……」
律「どうしたんだよ?」
梓「皆さん…」
梓「だましていてごめんなさい。実は私は魔法使いなんかじゃないんです。ただの人間です」
一同「えーっ!?」
律「そんな…私たちとの約束はどうなるんだよ!」
梓「安心してください。もうあなたたちはほしいものを持っています」
梓「澪先輩は唯先輩達を助け出そうと危険に立ち向かいました。律先輩は魔女を倒すために頭を使いました」
紬「私は?私は?」
梓「ムギ先輩はすでに百合を愛する心を持っています」
紬「」
律「あの、胸の方は」
梓「黙るです!そんなの私だっていろいろ試したけどうまくいかなかったです!」
梓「ていうか魔女にもまれてちょっとだけ大きくなってるじゃないですか!」
澪「本当だ」ムニムニ
律「なんでだろう、嬉しくない」
梓「それではこれで」
唯「あのっ、私たちは!?お家へ帰れないの?」
梓「…すみません。私はただの人間なんです」
梓「唯先輩たちを家には…帰せません…」
唯「そんな…じゃあ私、もう帰れないんだ…」
唯「お父さん、お母さぁん…」ウエーン
憂「お姉ちゃん…」
律「…まあ、こうなったら、ここでずっと私たちと暮らさないか?ここはいいところだよ」
紬「そうよ。おいしいお茶もお菓子も出すわ」
澪「わ、私も唯たちと、離れたくないよ…」
唯「みんな…」
梓「…もしかしたら、南の魔女が助けてくれるかも」
憂「南の魔女?」
唯「ってたしか、いい魔女だよね?…本当にいい人なのかなあ?」
梓「まあ、いい加減でウザくてKYで非常識だけど、いい奴と言えないこともないよ」
梓「別名、モップの魔女とも言われている」
唯「モップ…」
律「そんでその、南のモップはどこに住んでるんだ?」
澪「律、魔女が抜けてる」
梓「砂漠の端に住んでいますね。ここからは何日もかかります」
紬「そんな…」
唯「…」
唯「でも、私は行くよ。何としても、お父さんとお母さんの所へ帰りたい…!」
憂「お姉ちゃん、私も!」
唯「みんなはもう帰っていいよ。ここからは私一人で」
律「何言ってんだ!ずっとついてくぜ!」
澪「そうだそうだ、唯も憂ちゃんも仲間なんだ、ここまで来たら一蓮托生だ!」
紬「私、砂漠に行くのが夢だったの〜」
唯「みんな…!」
律「よーし、みんな、何としてでも南の魔女に会いに…!」
ガチャ
純「おーす梓!久しぶりー!ドーナツ持ってきたよ!」
梓「……」
唯憂律澪紬「……?」
純「あ、あれー?なんか空気が重いぞ?ていうかなんか、人いっぱいいるし…人?」
梓「この……KYモップがあーーーー!!」ゲシッ
純「痛い!何すんの梓!」
-
律「つまりこのモップみたいな髪型の人が南の魔女ってわけか」
純「モップ言うなあ!久しぶりに何日もかけて梓のとこに遊びに来て早々、なんでこんな痛い思いしなきゃなんないの…」ヒリヒリ
唯(…魔法で飛べたりとかしないのかな)
唯「じつはかくかくしかじかで」
純「ふむ。それなら帰せますよ。律先輩たちはどうします?」
律「私たちもやっぱ、生まれ故郷に帰してもらいたいかな」
律「唯たちを見送った後で」
澪「私も、最後の最後まで唯たちといたい!」
紬「唯ちゃん達だけじゃない、みんなと、なるべく長くいたい…」
純「わかりました。ですが、もう時間がありません。今すぐ帰さないと…」
律「…わかったよ。じゃあな、唯」
唯「…うん!」
純「では」
純「ミラクルマジカルピュアジュ〜ン!」
梓「センス無!」
ゴオオオオオオオオオオオオオオオ…
唯「わあぁっ」
律「唯ー憂ちゃん達者でなー」
澪「私たちのこと忘れないでくれよー」
紬「いつかまた会いましょう!」
唯「うん、みんなありがとー…あ」
ぐいっ
唯「オズにゃんもよかったら一緒に来ない?」
梓「にゃっ!?」ドキッ
憂「お姉ちゃん!?」
梓「純…」
純「まあ何かあったら私が魔法で迎えに来るから、楽しんで来たら?王様にも休暇は必要だよん」
梓「///」
唯「それじゃあさよならー!よろしくね、オズにゃん」
ゴオオオオオオオオ…
-
チュン、チュン…
唯「う〜ん…むにゃむにゃ」
憂「お姉ちゃん起きて、遅刻しちゃうよ」
唯「んー、おあよー憂、元の姿に戻れたんだね」
憂「元の姿?」
唯「およ?なんか堅いものが」
『オズの魔法使い』
唯「そっか…昨日、この絵本呼んで寝ちゃってたんだ…」
学校
唯「という夢を見たんだよ〜だから今日、オズにゃんの誕生日にはこの絵本上げるね、おめでとう!」ハイ
梓「意味わからないです。何で唯先輩が変な夢見たからと言って私が絵本なんか貰わなきゃいけないんですか。ていうかなんですかオズにゃんって」
唯「オーズにゃん♪」ギュッ
梓「にゃ、やめてくださいっ!」///
律「梓〜貰ったものに文句垂れるのはよくないぞ」
紬「そうよ、とっても素敵なお話だったもの!」
澪「ムギが言ってるのは唯の夢の方だろ」
梓「くっ…そこまで言うなら…ありがとうございます」///
唯「えへへ。ところで他のみんなは何をあげるの?」
律「私は頭脳を」ハイ
澪「私は勇気を」ハイ
紬「私は百合を愛する心を」ハイ
梓「な……ふ、ふざけるなです――――――!!」
律「冗談だよ、冗談!」
さわ子「私の扱いが気に食わないんだけど」
終わり
-
ストーリーうろ覚え。
憂があんまりしゃべらないのは犬だからです。
あずにゃんおめでとう。
"
"
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