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梓「黒髪ロングの義姉妹」
-
〜中野家!
ボワ-・・・
梓母「……うん、こんな感じかしら?」カチリ
梓「ありがとうお母さん、髪整えてくれて。結ぶのは自分でやるね」
梓母「昔はいつも『お母さん結んでー』って催促してたのに……」
梓「そ、それは小学生の時まででしょ! もうっ」
梓母「はいはい、でももう高二なんだしそろそろツインテじゃない髪型にしてもいいんじゃないかしら?」
梓「う……それはまあ、高校を卒業する時ぐらいまでには考えとくから今は気にしないで」
梓母「たまには普通に髪下ろしても悪くないとは思うけど…」
梓「それはそうなんだけど、その」
梓母「その、なに?」
梓「だからその……澪先輩と、かぶっちゃうし……」ボソボソ
梓母「あっ、なるほど自分の好きな先輩と同じ髪型なんて恐れ多いってことね、ふむふむ」
梓「ちょ、ちょっと好きだなんて! あくまで憧れの先輩なだけなんだからね!///」
梓母「はい、はい。えーと今日は確かBSで石合さんの三界ネコ歩きが昼頃に……」
梓「ちょっとお母さんったらー!」バタバタ
・・・
梓「お母さんたら自分から言っといてさっさと話を打ち切っちゃって……」ブツブツ
「おーい、梓っ」
梓「そりゃ確かにもっと私の事見てほしかったり、唯先輩ほどではなくてもたまにはぎゅって……え?」
澪「よっ、おはよう梓」
梓「み、澪先輩!? おひゃ、おはようございますっ」
澪「どうしたんだ? 何かぶつぶつ言ってたみたいだけど」
梓「い、いえ別に! 今日はちゃんと練習出来ればいいなあってちょっと口に出てただけで」
"
"
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澪「あ……そうだな、ごめん」
梓「い、いえそれより朝こうして会えるなんて珍しいですね」
澪「ああ、今日は律が日直で珍しく先に学校に行ってるから少し遅めに家を出てきたんだ」
梓「そうなんですか、ともあれ朝から澪先輩に会えてなんだか嬉しいです」
澪「私も朝から梓の顔が見れて嬉しい…かな」
梓「澪先輩…///」
澪「……こほん、さっ行こうか」
梓「は、はい///」
澪「今日はいい天気だし、ちょうどいい感じに風が出てて気持ちいいな」
梓(澪先輩の髪、風になびいて綺麗だなあ……)
澪「ほら梓、置いてくよ」
梓「す、すいません、行きましょう」
・・・
キ-ンコ-ン・・・
梓(ふー、やっと放課後……6時間目が自習っていうのもかえって退屈だったなあ)
澪「梓、お疲れ」
梓「澪先輩! お疲れさまですっ!」
澪「お、少し疲れ気味の顔だったのに急に明るくなったな」
梓「そ、そうですか?」
澪「うん、やっぱり梓には笑顔が似合うよ」
梓「///」
澪「さ、こんな階段の近くで話すのもなんだから部室に行こう」
梓「は、はいっ」
-
ガチャ
梓「澪先輩、他の先輩方は?」
澪「ああ、今日は三人とも掃除当番だから少し遅れてくるよ」
梓「そうですか……ではちょっとだけですけど二人きりですね」
澪「そ、そうだな……ああそうだ、今日は私がトンちゃんに餌上げる日だったな」タタッ
梓(もう、ここで話をそらすなんて澪先輩らしいというかなんというか、でも)
澪「これくらいの量で、と……トンちゃん、ごはんだぞー」
梓(やっぱり澪先輩の髪、黒くてつやつやで長くて綺麗)
梓(ちょっと触ってみたいな……ちょうど今は澪先輩と二人だけだし)
梓「よしっ」
澪「ん、どうかした梓?」
梓「澪先輩、髪さわってみてもいいですか?」
澪「えっ!? どうしたんだ急に」
梓「い、いえ特に理由はないんですけどまだ他の先輩方も来てないですし」
梓「二人きりの時でなければお願い出来ないかなって思ったので…」
澪「そんな、大げさだよ」
梓「と、とにかくその……触ってみても、いいですか?」
澪「うん、変に引っ張ったりとかしなければ構わないよ」
梓「あ、ありがとうございます! で、では」スッ
-
澪「ん、どうぞ」
梓「し、失礼します……」
サラッ
梓「ふわあっ、さらさらです」
澪「そ、そう? ありがとう///」
梓「こんなに長くて綺麗でさらさらで、そしていい香りがして……こういうの甘美っていうんでしょうか」サラサラ
澪「もう、褒めすぎだよ。そんなに褒めても何も出ないぞ」
梓「これだけ綺麗な黒髪ロング、いつも保てるよう何かしているんですか?」
澪「え? うーん……」
梓「もし何かあるなら、是非聞きたいです」
澪「そうだな……月に1回は美容院に行ってきちんとしたトリートメントしてもらったりしてるよ」
梓「おお、何だか本格的ですね」
澪「いや、マ……母さんが月1でいつも美容院に行く時にせっかくだからって私も一緒に連れてってくれるだけだよ」
梓「でもそれだけ澪先輩のお母さん、澪先輩のこと大事にしているんですよ」
澪「う、うん、そうかもしれない、感謝してるよ///」
梓「ふふっ、他にはありませんか?」
澪「んー……あとは家で髪洗う時はシャンプーやリンス、トリートメント類は美容院で売られているものを使わせてもらってるよ」
梓「やっぱり、市販の安いものとは違いが出るんですか?」
澪「うん、やっぱりさらさら感とつやの違いが大きいみたいだ」
梓(私、安物のシャンプーしか使ってないなあ……今度お母さんに相談してみようかな)
-
澪「けど梓だって髪、綺麗じゃないか」
梓「えっ、そんなことないですよ」
澪「ううん、梓の髪さらさらしててつやのある髪だなってずっと思ってたから」
梓「だからそんなことは…」
澪「む……ならさ、私も梓の髪触っていい? 出来れば髪解いた状態で感触確かめてみたい」
梓「ええっ!? は、恥ずかしいです///」
澪「じゃあ…帰りに鯛焼き二個、ご馳走するから」
梓「! どうぞ、遠慮なくいくらでも触って確かめてみて下さい!」シュルッ
澪(は、早い)
澪「あ、ありがとうな。じゃあ……」スッ
梓「ど、どうぞですっ」
サラッ
澪「あ、やっぱりさらさら……長くて綺麗で甘い香りもするよ」
梓「な、なんだかくすぐったいですね」
澪「普段のツインテールとのギャップかな、なんだかドキドキするよ」サラサラ
梓(私はこうして澪先輩に触れられているだけでドキドキしちゃいます…///)
ガチャ
律「ういーす、お待たー!」
紬「待たせてごめんね、二人とも」
唯「あっ、今日のあずにゃん髪下ろしてるんだ、可愛いー!」ダキッ
梓「ど、どういたしまして…です」
澪「三人とも、掃除おつかれさま」
律「おうっ、それでどうして今日の梓は髪下ろしてるんだ?」
澪「ちょっと梓とお互いの髪の話してて、そこからかくかくしかじか」
律「いや、かくかくしかじかなんて説明されても分からないって…」
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"
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紬「まあ! お互いに確かめ合ってたなんて素晴らしいわ」
律「なぜ分かる、というか待て何を確かめ合ってた?」
澪「ムギ、あながち間違ってないけどその言い方は誤解されるからやめてくれ///」
梓「さ、そろそろ離れてくだ……さいっ」グイッ
唯「むう、一味違ったあずにゃん分をもうちょっと補給したかったんだけど」
梓「それより今日はきっちり練習しますよ、いいですね?」
唯律「「えー!」」
澪「えーはいいから準備してやるぞ、一息付くのはそれからな」
紬「うふふ、はーい♪」ニコニコ
梓「なんだかムギ先輩ご機嫌ですけど、どうしたんでしょう?」ヒソヒソ
澪「さ、さあ」
・・・
律「ううーん、今日はお茶前に練習したからかなり練習した感じしたなあ」
唯「そうだねえ……ふう」
梓「私はこれくらい練習出来た方が手応えを感じられていい感じです」
澪「そうだな、じゃあ梓行こっか」
梓「はいっ」
紬「二人ともこれからどこへ?」
澪「ああ、ちょっと梓の買い物に私もちょっとね」
梓「は、はい! 私は弦の替えを、澪先輩は新しいピックを買いに行くというので一緒に」
律「いやなんとも、全く二人とも練習の虫だなあ」
唯「えー、虫じゃなくて猫だよあずにゃんと澪ちゃんはー」
律「いや、そういうことじゃなくてだな」
澪「私も猫って……まあいいか、じゃあ三人とも今日はここで」
梓「また明日です!」
紬「ええ、また明日ね」
唯「うん、またね〜あずにゃん!」
律「また明日なー澪にゃん!」
澪「おい、私にまでにゃんをつけるんじゃない」ポコン
律「うぬぬ、ばれたか」
-
・・・
梓「…………」ソワソワ
澪「梓、お待たせ。鯛焼き二個買ってきたよ」
梓「やったあ! 澪先輩大好きです!」ダキッ
澪(か、軽い)
澪「ほら、座って座って」
梓「す、すいません、はしゃぎすぎました…///」パッ
澪「あずきとカスタード、一個ずつでよかったかな?」
梓「はい!」
澪「あと缶コーヒー、喉につまったら大変だしさ」
梓「ありがとうございます、こんなにご馳走になって申し訳ないです」
澪「いいよ、梓にはいつも助けてもらってるしそのお礼もかねてさ」
梓「そんな、私だって澪先輩にはいつも支えていただいてますから…」
澪「まあその、それはそれとして冷めないうちに食べて」
梓「は、はい……あむ」
澪「美味しい?」
梓「美味しいです!」パァァ
澪「お、今日一番の笑顔が出たな」ナデナデ
梓「えへへ……」
・・・
梓「ごちそうさまでした、澪先輩」
澪「ん、どういたしまして」
梓「そろそろ行きましょうか?」
澪「もう少しゆっくりしていかないか? 今の所この公園は私達の貸し切りみたいだしさ」
梓「それも…そうですね、二人きりですし」ポス
澪「梓?」
梓「ちょっとだけ…こうして肩にもたれさせてください」
澪「梓…」ギュ
梓「ん……」
-
純「いやー悪いね憂、買い物に付き合わしちゃって」
憂「ううん、私もちょっと食料品を買い足ししたかったから」
純「ゴムも買ったし、これで万全ってものだよ」
憂「か、髪留めのゴムね///」
純「あれ? あそこの公園のベンチにいるのって澪先輩に…」
憂「梓ちゃんだね、髪下ろして澪さんの隣にいるから何だか澪さんの妹みたい」
純「ちょっ!? あの日本人形ったら澪先輩から肩抱かれて……お母さんゆるしませんよ!」
憂「めっ! 二人の邪魔しちゃダメだよ純ちゃん」
純「ぐむ……まあ憂がそう言うなら仕方ない」
憂「ほら、お姉ちゃん待たせたくないし行こう?」
純「へーい」
純(くそーあずキャットめ、覚えてろーい)
梓「!?」ピクッ
澪「梓、どうかした?」
梓「い、いえ、なんでもないです」
梓(一瞬、寒気を感じたような……気のせいだよね)
梓「それよりこうして寄り添ってるとお互いの髪、絡まっちゃいそうです」
澪「うーん……それはそれで一興かな」
梓「どうしてですか?」
澪「だって絡まったら梓ともうしばらく離れないでこうしていられるからさ」
梓「み、澪先輩ったら…///」
澪「私、梓が傍にいるとすごく落ち着くというか……心が安らぐんだ」
梓「澪先輩」
澪「だから私ももうちょっとこうしてたいって思ってて……いいかな?」
梓「はい、澪先輩が望むなら私ずっと澪先輩の腕に抱かれてます」
澪「もう、梓ったら」
梓「えへへ…」
-
・・・
〜数日後!
梓(褒めてくれると嬉しいんだけど、どうかなあ……)ソワソワ
澪「梓、おはよう」
梓「澪先輩っ、おはようございます!」
澪「お、今日は朝から髪下ろしてるんだな梓」
梓「はい、それだけじゃなく昨日の夜は新しいシャンプーとトリートメントを使ってみたんです」
澪「もしかして、それで髪を見てほしくて今日朝早く一緒に登校しましょうって誘ってくれたのか?」
梓「は、はい! どうですか?」クルッ
ファサッ
澪「おお……」
梓「み、澪先輩?」
澪「はっごめん、いつもより更に綺麗でつやつやでいい香りも漂ってきたから思わず心奪われちゃったみたいだ」
梓「そ、それは大げさですよ澪先輩///」
澪「そうかな?」
梓「でも……嬉しいです、ありがとうございますっ」
澪「ふふっ、おかげで朝からすごく元気出てきた! 早く家を出たことだし学校に着いたら少し二人で朝練しよっか」
梓「いいですね、やりましょう!」
澪「よし、じゃあ行こう梓っ」
梓「はい!」
おしまい!
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何か物凄く甘い澪梓だね。
梓が乙女だ。
二人だけじゃなく他のメンツが出てるのもいい。
-
素晴らしい澪梓だ
乙乙
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