律｢ふっふっふ、澪ちゃん。最近悩んでいるだろう？｣
澪｢な、何故それを…｣
律｢りつっくまには全部お見通しさ！さあ話してみたまえ！｣
澪｢…いや、それ私のクマの人形…｣
律｢さあさあ！遠慮せず！りつっくまは澪ちゃんの味方だよ！｣ｽﾞｲｯ
澪｢だからそれは私の…はぁ、まあいいか…｣
律｢え〜っと…りつっくまは、澪ちゃんが心配だな〜、と…｣
澪｢へえ、めずらしいな。律が素直にそんなセリフ言うなんて｣
律｢りつっくまがだよ！りつっくま！｣
澪｢ふ〜ん。それにしてはりつっくまの後ろの人の顔が…｣
律｢うるへー！////｣
澪｢ふふっ。じゃあせっかくだから聞いてもらおうかな？｣
律｢まかせるっくま！｣ｴﾍﾝ
澪(語尾はそれでいいのか…)
澪｢えーっとさ、実は律の事なんだけどね｣
律｢えっ？わた…律ちゃん？｣
澪｢うん｣
律｢な…何かした…っくま？｣
澪｢キスをするときに…さ…｣
澪｢律のやついつも強張るって言うか、固まるって言うか…。うん…。とにかく、嫌なのかな〜？って｣
律｢うぇ？！｣
澪｢どう思う？りつっくま？｣
律｢だ、どどどどどど、どう、どうって？｣
"
律｢い、いや、そんな事は、ない…けど…｣
澪｢ないけど？｣
律｢だって、澪…ちゃん、がね…｣
澪｢私が？｣
律｢真面目な顔するし…｣
澪｢…それ意外にどうしろと｣
律｢だから、その！それが、あの、………ちょっと、ちょっとだけ！ちょっとだけ！かっ、かっこ…いくて…だから…ドキドキ…する……………っくま｣
澪｢…｣ﾌｲｯ
律｢…笑うなっくま…｣
澪｢笑ってない｣
律｢じゃあ何で後ろむいてんるっくまー？｣ﾑｽｯ
澪(お前のせいだよ！/////)ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ
律｢むー｣
澪｢こほん｣
律｢むー｣ｼﾞﾄｰ
澪｢それでー、だな。あー、律は、うん。ちょっと強引にされるのも好きぶぁ｢くまちゃんあたーっく！｣ﾎﾞﾌｯ
澪｢何するんだ？！りつっくま！｣
律｢こっちのセリフだし！｣
澪｢なんだよ！そもそも、人に散々ロマンチックとか言っといて！一番ロマンチックなのに弱くて乙女思考なのはお前じゃないか！｣
律｢違うし！全然違うし！乙女じゃないし！｣
澪｢乙女だし！｣
律｢なにぃ！くらえ！くまちゃんあたーっく！｣
澪｢おっと｣ﾋｮｲ
律｢ありゃ？｣ｽｶｯ
澪｢そうやって、照れ隠ししちゃう辺りが乙女なんだよ｣ｸﾞｲｯ
律｢わっ…｣
澪｢ん〜、とにかく律は嫌じゃないんだろ？｣
澪｢嫌か？｣
律｢う…｣
律｢ズルいよ澪…｣
澪｢言っておくけど、私今かなり有頂天になってるから本当に嫌なら言わないと…｣
律｢澪のバカ｣
律｢嫌なわけ、ないじゃんかぁ…｣ｷﾞｭｯ
澪｢……時々思うけど、お前のそれはワザとか？｣
律｢それ？｣
澪｢あぁ、いいんだ、うん｣
律｢？｣
澪｢律…｣
律｢ひゃい！｣ﾋﾞｸｯ
澪｢また緊張してる｣ｸｽｸｽ
律｢澪が余裕ありすぎるんだよ｣
澪｢ないよ。律の事で頭一杯だもん｣
律｢嘘だぁ｣
澪｢本当だよ｣
律｢だって余裕そうな顔して…んむ…ん…｣
律｢澪…ちょっと…ん…ふっ…待っ…｣
澪｢ぷは…｣
澪｢無理。お前焦らしすぎ｣ﾁｭｯ
律｢んん…｣
スルスル
律｢んー！｣
律(や…お腹…)
澪(…そろそろ胸も…)
ふにっ
律｢あっ…｣
澪｢ほら、口離すな｣
律｢や…手…｣
澪｢手？ああ、気持ちいいんだ？｣
律｢ちが…っ…はっ…｣
澪(えろ…)
律｢みっ…お…待ってって…｣
澪｢あー、うん。｣
澪｢最初に嫌って言わなかった律が悪いよね。うん｣
奇しくも、澪のブレーキを壊してしまった律。
こうして暴走の夜は更けていく。
床に転がったぬいぐるみが、２人の行為に目を背け、熱を増した空気から聞こえる甘い声だけが澪の頭を支配した。
end