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とある軽音少女の黒い日常
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けいおん!と『とあるシリーズ』のコラボです。
少々、きつい場面もあります
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今宵は満月。
とあるビルの屋上から鉄の匂いが漂う。
「・・・・・・本当馬鹿みたいだね。この仕事は」
ボブヘアーの前髪をピンで留めた少女は月を見上げながら呟く。彼女の顔には赤い液体がついていた。
「そして、こんな仕事をしている私に近づく人もバカだね」
彼女は後ろを振り返り階段に向かう。向かう際に先程まで彼女と戦闘を繰り広げていた男
の死体を跨いでいった。
翌日、午前七時
とあるビルの屋上には防具着を着た警備員(アンチスキル)が屯っていた。
「はぁ、これは今月で三回目じゃん?」
一人の髪は後ろで纏めているだけの女性が口を開いた。手と足がありえない方向に曲がっている死体を見つめながら
「いえ、四回目です。報告の結果を教えましょうか?」
「よろしくお願いじゃん」
「はい、死亡した男性の名前は青山快、研究者です。推定時刻は昨夜の午前3時過ぎです」
女性の眉がピクリと動いた。報告をした男性に目を合わせた
「・・・・・・研究者。これもまたじゃんか」
「そうですね。三件とも研究者が死亡していますね」
「まあ、まだ学生たちに被害が及んでないのがいい事って考えるのが清潔じゃん?」
「そうですね。遺体の方はどうしましょうか?」
「いつもと一緒でいいと思うじゃん?」
「分かりました」
男は別の班に指示を伝えに行った。その際、女性、黄泉川愛保は空を見上げていた
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>彼女の顔には赤い液体がついていた。
ペンキつけてんじゃねーよ
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まだー?
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待ってる
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まだかな――?
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学園都市、総人口は二百三十万、八割は学生が示す。そして、最も科学の技術の発達が進んでおり、名前の通り学校が多く存在する。
無論、裏の闇も多数ある都市でもある。
そんな、闇と幾つか戦闘を繰り広げてきた平凡(?)な高校生、上条当麻がベンチに座って項垂れていた。
簡単に説明しよう。
朝起きる→居候のシスター(インデックス)にご飯を食べさせる→オカズが三日三食同じ→お肉が食べたいと言って噛み付かれる→あと少しで入金日なので少しくらい贅沢をしてもいいと思い、シスターの意見を承諾→お金を全部引き出す→買い物に行く途中、女の子がチンピラに絡まれているのを見つけ助けに入る→一人だけと思いきや後から数人出てきて女の子と一緒に逃げ、途中で二手に分かれ逃走→チンピラが全員彼を追いかけた→不幸だ!、っと一度叫び逃げ回った→逃げ切れたがお金がないことに気づく→現在に至る
上条「あっははは、これから三日間どうすっかな・・・・・・。上条さん家はもう食料がついているのに」
下を見続けるこの男は世界で一番不幸な男なのだ。それは本人でも自覚してるのだがかなり心が痛む。そんな彼に黒のツインテールでラインのあるフード付きのコートを着用し肩からギターケースを下げた少女が彼の前に立った
「あの、さっきはありがとうございました」
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上条「ああ、さっきの・・・・・・。大丈夫だったか?」
上条は顔を上げて少女を見る。その顔には生きる元気がない思いが出ていた。少女はそんな彼の顔を見て顔を引きつらせながら
「何かお困りのようですけど、よ、よかったら話聞きますよ?」
上条「・・・・・・聞いてくれますか?」
「は、はい」
上条「実はな。かくかくしかじか」
「それじゃ、私のせいでもありますね。なら少しだけお金、貸してあげますよ(SSって便利なところがあるからいいよね)」
上条「ほ、本当ですか?上条さんは夢でもみてるのではないのでしょうか」
上条は自分の頬を引っ張り始めた
「ゆ、夢じゃないので頬を引っ張るのやめてください!」
上条は頬を引っ張るのをやめると少女からお金を受け取ろうと手を伸ばしたが、途中でその手を止めた。冷静に考え、今日あったばかりの名前も知らない女の子からお金を借りていいのだろうか?しかも、お金を失くしたのは自分がチンピラどもから逃げてたからだ。そう考えると
上条「やっぱ、お金はいいよ。よくよく考えたら金失くしたのってアンタを助けた代償だと思えばいいしな」
この台詞を少女が聞いた瞬間、顔が赤面する。上条にとっては当たり前の言葉なのだが、女の子にこの言葉は心を射止める。
上条「?何赤くなってるんですか。って、ええ、ちょっと?」
上条が心配になり、梓の肩に手を伸ばす。その直後、彼は右から殺気を感じ振り向くと
「私の先輩に何やってるのよおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
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叫び声とともに電撃が上条に飛んできた。彼は右手で電撃を打ち消す。
上条「み、御坂、危ないだろうが!この人に当たったらどうするんだよ!」
御坂「アンタが人の先輩に手を出したからでしょうが!」
「美琴、人に向けて電撃打つってどうかと思うけど?」
御坂「いいんですよ。こ・い・つ・に・は!」
上条「よくねえよ。って、今、お前先輩って言ったか?」
御坂「そうよ。中野さんは常盤台の卒業生よ」
梓「自己紹介まだでしたね。私は桜が丘高校、一年の中野梓っていいます」
上条「俺は上条当麻、よろしくな」
梓と上条が右手を出し、握手する。その前に、美琴が上条の右手をパシッと叩いた
上条「痛ッ!何するんだ!」
御坂「アンタ、握手するときは左手使いなさい。中野さんの能力は・・・・・・」
中野「美琴、自分で説明するからいいよ。私の能力は太陽発電(サンパワー)でレベルは4です。名前の通り、太陽の光で電気を体内で発電して貯めとくことができるんです」
上条「そうか。それだったら、右手で触れちまうとやばいな」
梓は首をかしげる。
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待ってるぜ
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ついに動き出したか
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マダー?
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