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イノセント・ワールド --蹂躙するは鉄屑の巨人--

1 : 蹂躙するは鉄屑の巨人 :2014/08/21(木) 19:39:16 ???
--とある魔法世界、封印の遺跡--

ビャンコ「はぁ……はぁ……勝負あり、ね」

洗い息をあげるビャンコの側には彼女の従える式神が一体
異国の魔術によって呼び出されたらしき使い魔の残骸が複数
これまた異国の魔道士と言った風体の男が一人
男は気を失っているのか、仰向けになって白目をむいている

ビャンコ「さて、と……思いのほか手間取った事だし、早いところ例の物を……っと」

【側に控えていた式神を送り返すと足早に遺跡の奥へと踏み入って行く】
【疎らに置かれた松明の灯りを頼りに長い通路を数分も進むと広い空間へと辿り着いた】
【その空間を漂う空気がどこか重く感じられるのは、生きたモノが彼女一人だけであるからだろうか】

ビャンコ「……! ……あったわ、コレが……」

【静けさの中を進むと、空間のちょうど中央と思われる場所に置かれていたモノに気付く】
【他でも無い、ソレこそが彼女がこの遺跡に踏み込むことになった原因であった】
【人の形をしたソレは、目で見てハッキリと分かる程に厳重に封印がなされていた】

ビャンコ「よし、それじゃあさっさと済ませ……っ!」

【瞬間、その空間に生じたのは新手の気配とも罠の発動とも違う】
【しかし彼女にとっては嫌という程に慣れ親しんだ感覚】

ビャンコ「このタイミングで、飛ばされるの? ……最悪」

【飛ばされる、この場合は別の世界への移動を指すソレが今ここで行われることに明らかな不満を表す】

ビャンコ「こんなコトならこんな依頼なんて請けたりするんじゃなか……っ!?」

【恐らくは次の瞬間にでも訪れるであろう世界の移動に身構えていたが】
【目の前の空間が歪み、自らを異世へと運ぶはずのソレが彼女を包み込む直前】
【彼女の程近くにあった人形までも巻き込んで行くのであった】


2 : 蹂躙するは鉄屑の巨人 :2014/08/21(木) 19:40:54 otEXAeEI
--現代日本風世界、某都市--

--数時間前

「なに? 街中で不審者? 全身に小石を貼り付けてる?」

【その日、普段はこれと言って変わった事件など起きはしない街で奇妙な通報が度重なる】
【曰く、コスプレをした女が血相を変えて走り回ってただの】
【砂場の砂が突然立ち上がって人の形になって去って行っただの】
【およそ白昼夢でも見たのでは無いかと言ったような内容ばかりである】

「新手のパフォーマンスかなんかじゃないのか? 」
「そんな届けはされてない? だったら、しょっぴいて事情を聞き出せ!」

【度重なる通報や報告に苛立ちを覚えたのか、受話器を荒々しく下ろす男であったが】
【何故こうも苛立ちが収まらないのか男自身も不思議なほどであった】
【苛立ちを沈めるべくタバコを吸おうと、その場を離れて非常階段に向かう】
【タバコを口に咥え、もどかしそうに扉を開くと】

「……な、ん……あ……ぁぁ……?」

【そこにあったのは、そこにある筈のない巨大な壁の如きモノであり】
【その壁のような物はよくよく見れば岩石などが集まって出来た物らしく】
【不思議なコトにギシギシと石のこすれるような音を立てつつ動いているのだ】
【男は本来ある筈のない壁の頂上へとゆっくりと視線を向ける】
【壁は真っ直ぐでは無く緩やかな曲線を含みつつ続いており】
【壁の頂上にはボコりとこれまた丸みを帯びたモノが乗っかっており】
【ソレがどうしてか人の頭の形に見えるなどと思ったからなのだろうか】
【そこにあった凹凸がどこか、歪んだ笑みを形作った気がした】


3 : 蹂躙するは鉄屑の巨人 :2014/08/21(木) 19:46:03 ???
--現在

「き、来たぁぁぁ!! 逃げろぉぉぉ!! 逃げるんだぁぁぁぁっ!!」

【数時間前まで街を包んでいた平穏は悲鳴と怒号にすげ代わり】
【目前で轟音を立てて崩壊するビルの如く、人々の安息は文字通り崩れ去った】
【たち並ぶビルの間を悠然とも言える足取りで歩くソレは巨大な人型をしていた】
【そして歩みを止めると、子どもが戯れに積み木を崩すかのような気楽さでビルを破壊している】
【その様子を巨人……人の形をした暴威の権化のほど近く】
【巨人の視界から逃れるような位置から覗き見る人影が一つ】

ビャンコ「……っ……マズイわね、このままだと」

【全身に傷を負い、やっとの事で追いついた先で目にした光景に唇を噛み締めつつも見ているしか無いと言った様子だ】


4 : タェンティース・イムエト E.ブレード&月光 :2014/08/21(木) 20:12:14 ???
>>3
「全く、なんなんですか本当に……!」

恐らくは争いを抑圧し、平穏を手に入れた世界
生まれ故郷の世界と見てくれは似てはいたが、平和を享受するここは半人にとって上等に思えた

それを切り裂く阿鼻叫喚
何事かと周囲を探るのは自然だ
そして橙色を帯び始めたそらを見つめたその先に駆動する巨躯
逃げ惑う人々、押し流されそうになりながらそれに逆らう
ビルが破壊され瓦礫が落ちる
突然の陰りに気が付きなんとかぺしゃんこになる事は防いだ

「……っ!?」
「あ、あなたっ! 越境者……!?」

ふ、と視界の端に捉えた人影
逃げ行く訳でも、現実から目を背けている訳でもない
その傷だらけの立ち振る舞いはこの世界に在らず、思わず声を張り上げる


5 : カルム・メルヴィル :2014/08/21(木) 20:14:31 ???
>>3>>4
「いやぁ、マズイですねぇ、怖いですねぇ」

カルム・メルヴィルはまさしく災難といえる状況を見ながら傍にいる人影に声をかけていた。
転移した矢先、状況を把握しようとする前に状況が彼の目に飛び込んできた。
いつもならば戦闘に備えて役立つ魔術を思い出そうとしたり逃走経路を考えたりするのだが、今回はその気にすらならなかった。
何せ相手はただでさえ小さいカルムがさらに小さく見えるような大きさだった。

「お姉さんは何かご存知ですかぁ? いや、知ってそうですけど」

何をするにせよ、人懐っこいカルムはとりあえず近くにいたビャンコに声をかけたのだった。


6 : 紫狼なか :2014/08/21(木) 20:17:40 ???
>>3
「おいおいおい!なんだよこれ!?ゲート潜ったらすぐにこんなのって有りかよ!?」

人々と共に逃げるのは、頭と腕に包帯を巻いた男。その肩には同じように包帯を巻いた猫が一匹。
どうやらこの男、ゲートを潜ったら運悪くこの巨人の目の前に出現してしまったらしい。

「だー!ちくしょう!逃げてても埒があかねぇ!!街が破壊されてるのを黙って見てるのも性に合わねぇしな!俺は戦うぜ!他に戦える奴はいるか!?」

逃げ切れないと悟り、戦うことを決意する。だが、一人では厳しい相手。誰か共に戦える者が居ないか声を上げる。


7 : 澪【獣化】 :2014/08/21(木) 20:21:39 ???
>>3
安寧の最中突如として現れた巨大な異形は、一瞬で平和な街を混沌へと突き落とした。
その巨体は立ち並ぶビル群から顔を出し、大分離れていたであろう当てもなくのんびりと歩いていた澪の目にもはっきりと確認出来る程だった。
木霊するは逃げ惑う人々の悲鳴。恐怖に駆られる彼らの声に、よく音を拾う優秀な耳を呪ってしまいそうになる。
平穏な地は唐突な攻撃に弱い。まるでそれを体現しているような状況に澪は思わず駆けていた。巨人の目線からは外れるようビルの物陰から物陰へと、逃げ惑う人々の波に逆らうように。
ふと、覚えのある匂い。偶然か必然か、それは澪の進行方向からのもの。

「…ビャンコ…!…大丈夫…?」

知った顔に駆け寄るが、呼びかける声は傷だらけのビャンコを見るなり彼女を心配するものへと変わる。
巨人の様子を横目で確認するのも忘れない。


8 : ミッユキーン ◆rF8einrntM :2014/08/21(木) 20:24:41 ???
>>3
「な、何なのこれ………!?」

突然、文字通り『崩壊』した平和な日常。
まるで巨人のような、巨大な人型が現れたのであった。
手を振るえばビルが倒れ、足踏みをすれば大地が震える……。

「これ、結構ダメなパターンじゃないの……?」
「そもそも、どうすればいいの……こんなでっかいの」

怪獣映画ばりの巨人の襲来。
この余りにも大きすぎる怪物を撃破などできるのだろうか……。


9 : 帆村深雪【灼熱極地面】>>220 ◆rF8einrntM :2014/08/21(木) 20:25:22 ???
名前ミス


10 : 蹂躙するは鉄屑の巨人 ◆NPX6M15AVM :2014/08/21(木) 20:38:15 ???
>>6
【巨人の死角となりそうな位置で何やら町並みから浮いた雰囲気の物達が集まりつつある】
【その内の一人は明らかに戦闘後と言った風体であり】
【他の物と比べて事情を把握している可能性が見て取れる】
【近づいて行けば事情を説明しようとする所であろう】

>>7
ビャンコ「……! 貴女……こんな所で会うなんて、ね……」

【見知った顔が目の前に現れた事も彼女にとって救いとはならなかったのか】
【ほんの一瞬、表情を悲痛な物へと変えるがすぐに唇を噛み締め顔を上げる】

>>all

ビャンコ「……これだけの越境者がいたなんて ……不幸中の幸い、って所かしらね」

【現れた自分以外の越境者の姿を見ると絶望と焦燥で暗く沈んでいた瞳に僅かの光が戻る】
【越境者達に向けていた視線を再び巨人の方へと向けるとゆっくりと話し始める】

ビャンコ「見てれば大体の察しはつくでしょうけど……アレはこの世界のモノじゃないわ」
「アレはこの世界とは違う世界から境界を超えて来たモノ……と言うか……」
「私が境界を超えるのに巻き込まれるような形で来た……予定外の越境者って所ね」

【告げられた言葉は予想通りとも予想外、両面を内包するようなことであり】
【詰まる所は目の前の惨劇の原因は目の前の彼女にある、とでも言うべき告白で有った】

………… ガラゴロゴロ

【巨人は自らが破壊したビルをその腕と足とを駆使して砕いている】
【その行為は子ども染みていながらも何処か神聖さを帯びた儀式を行っているようにも見える】
【そして一頻り破壊を続けると瓦礫の上へと登り動きを止める】

ビャンコ「……! マズイわ、アレを止めないと……また大きく……っ!!」

【巨人の動きを見て何が起きるかを察知したのか慌てて声を上げる】
【既に近隣に残るビルを超える背丈を持った巨人が更に大きくなる】
【そんな信じ難い事態が起きるとのことだが果たしてどう言ったことだろうか】
【ビャンコの言葉に反応して巨人を攻撃すべきか、はたまた何が起こるのかを見極めるべきか】
【その判断は各々へと任せられる】


11 : タェンティース・イムエト E.ブレード&月光 :2014/08/21(木) 20:48:37 ???
>>10
「予想外の越境者……」

なるほど、と言葉を反芻しては小さく頷く
越境や世界の理自体が把握出来てないのだ、それ以上を知りたがるのはナンセンスと言うモノ
ならば起こさなければならない、この惨禍へのアクションを

「大きく? ……なら、その前にっ」

右手でブレードを抜き放ち、そして左には月光を
二刀の物理ブレードを携えて、巨大な影へと駆け出した
人知を越えた身体能力を活かし飛翔、巨人の脚の脹脛部分に斬りかかるだろう


12 : カルム・メルヴィル :2014/08/21(木) 20:57:29 ???
>>6>>7>>8>>10
「うわー、マジですかー。まだでかくなるとか引くわー」

巨人がさらに巨大になるのを見てカルムはどこか人ごとのように言っていた。気が遠くなりそうだった。
ビャンコの説明はつまり、自分たちは選りすぐりの不幸であり、その上それを振り払うのに時間制限がついているということだった。
そんなに大きいなら背丈を分けてくれよ−−とさえカルムは思った。

>>11
カルムが現実逃避をしている間に超越者の一人が駆け出していた。それが視界に入ってカルムの意識はやっと現実に戻った。

「えー、マジでやるんですかー!? こんなでっかいの無理だってー!」

そう言いながらも物陰に伏せて魔力を前方の空間に集中させていた。戦わなくてはならないことぐらいは理解していた。
集った魔力は水球となり、タェンティースが狙う場所目がけて放たれた。


13 : 帆村深雪【灼熱極地】>>220 ◆rF8einrntM :2014/08/21(木) 21:00:55 ???
>>10,all
「……越境者なの?」

たまたまそこにいた越境者数人を発見したようだ。

>>11
「大きく……なっていく?」

周囲の瓦礫を取り込み、巨大化していくという巨人。
このままでは、少なくとも片付くとも思えない。

「それなら……その前にやるしかない」

少しの溜めの後、いつもより大きな熱球を巨人の足にぶつけようと。

……もし周囲に熱を放つものがあれば、それを利用できるだろう。


14 : 紫狼(包帯男)&マウ(包帯猫) :2014/08/21(木) 21:01:01 ???
>>10
「アンタは……そうか、あのデカブツはアンタと一緒に来ちまったって訳か……こりゃ厄介だな……」

ビャンコに近づき言う。だが、その表情には怯えや恐怖などは無く

「けど、やるしかねぇよな!何、心配ご無用!俺には龍の鱗をも貫いた必殺技があるんだぜ!あんな奴、粉砕してやるぜ!」

かつて、龍の鱗を貫いた必殺技。確かに紫狼は持っていた。とは言え、その技を当てるには接近しなければならない。簡単に勝てる相手でないのは紫狼にも分かっていた。

「って!おいおい!?まだでかくなんのかよ!?ちくしょう、成長期か!?成長期なのか!?」

さらに大きくなる敵に驚愕の表情。これ以上でかくなる前に仕留めたいところだ。紫狼はすぐに駆け出した。

「てめぇが成長期なら……こっちは究極体だ!!食らいな!バンテージ・スピア!!」

まずは試しに攻撃。腕の包帯を硬質化し槍のような形状へ。そして、十分に接近したところで足を狙い突きを放つ。恐らくはダメージにならないと思うが……


15 : 澪【獣化】 :2014/08/21(木) 21:01:54 ???
>>10
「…こんなところで、会うなんてね…」

どうせ会うなら先程までのような平穏な時がよかったと、澪もまた苦笑をもらす。
しかし今は再会に喜ぶ場合ではない。こうしている今も巨人は破壊活動に勤しんでいるのだから。

「…なるほど…」

ビャンコの話を黙って聞いていれば、合点がいったのか小さく頷く。
自身が原因であるという告白には言及せずただ観察するように巨人へとまた目を向けた。

「…あれ以上大きく…?それは困る…」

ただでさえとてつもない大きさだというのに、これ以上巨大化してはどうにもならないだろう。
だからこそ、いつの間にやら赤く染まった瞳で巨人を見据えたまま走り出す。
接近が叶えば巨人の脛辺りへと、大きく跳躍してドロップキックを放つだろう。


16 : 蹂躙するは鉄屑の巨人 ◆NPX6M15AVM :2014/08/21(木) 21:24:26 ???
>>all
【テェンティースの二刀が切り裂き、周囲で燃える車の炎を吸収した穂村の熱球が焼き付き】
【紫狼の包帯の槍と澪のドロップキック、カルムの水球魔法が切り裂かれた箇所の瓦礫を吹き飛ばした】
【その結果、棒立ちとなっていた巨人はその重量を支えることができず】
【切り裂かれた左足の膝を瓦礫に突き刺すようにして大勢を崩す】
【どうやら越境者達の攻撃は瓦礫の塊とも言うべき肉体を持つ巨人にも有効であるようだった、が】

ゴ ガ ラ ラ ラ ラララララララアァァァ!!

【切り裂かれた左足に、自らに敵意を向ける者達が存在することを今更気付いたようだ】
【全身を構成する瓦礫全てを震わせるようにして怒りの咆哮をあげる巨人】
【左腕を地面に付けると立ち上がろうとする素振りを見せる】
【驚くべきことに先程膝の辺りで切り裂いた筈の左足がふくらはぎ程の位置まで再生している】
【どうやら足元の瓦礫がある限りすぐさま再生が始まるようだ】
【また、ただ立ち上がるだけで止める筈も無く、牽制のつもりなのか】
【空いている右腕を近くにいる能力者達を払いのけるように振り抜く】
【近くを飛ぶ虫を払うかのような動作だが、その腕の持つ質量からして受ければ虫ケラの如く潰されかねないだろう】


17 : タェンティース・イムエト E.ブレード&月光 :2014/08/21(木) 21:35:40 ???
>>16
「……っ!?」

咄嗟月光の刀身を盾代わりに構えるも、木の葉の如く吹き飛ばされる半人
数十mの空中体験の後、背中を強かにビルの外壁にぶつけて地に落ちる

「いっ……っ、つ……!」
「……再生? ……瓦礫のゴーレム、ですか……」

自身の体に宿るイムエト(マッドゴーレム)の力を彷彿とさせる、しかし段違いに早い再生能力を目の当たりにしつつ立ち上がる
ダメージがないわけではないがまだまだやれる
ブレードを持ち直して再度駆け出せば肉迫し飛翔、左腕の肘関節付近を狙い斬りつけんと狙った


18 : 紫狼(包帯男)&マウ(包帯猫) :2014/08/21(木) 21:42:41 ???
>>16
「元は瓦礫だったからか、崩れやすかったみたいだな!この調子で……」

この調子でいける。そう思っていた。だが、崩れた部位は再生しており

「げっ!再生すんのかよ!?だったら、粉微塵に砕いて二度と再生出来なくしてやる!」

再び攻撃を加えようと包帯の槍を構えるが

「うおっ!?」

巨人の振るう右腕に怯み、後退してしまう。

「……こんなん食らったらひとたまりもねぇな……だったら、てめぇの攻撃の届かねぇ場所へ移動してやる!マウ!スフィンクス・モードだ!」

肩の猫、マウに声を掛けるとマウは地に下り、包帯で全身を覆い、翼を生やしたライオンの姿へと変化する。紫狼はそれに飛び乗ると

「行っけえぇ!!目指すはあのデカブツの頭の上だ!!」

頭の上ならばきっと攻撃は出来ない筈。そう考え、頭の上目掛けて飛んでいく。


19 : 澪【獣化】 :2014/08/21(木) 21:42:57 ???
>>16
「…防げた…?」

着地と同時に巨人の左足を見やれば、なるほど打撃攻撃は有効らしい。体勢を崩した巨体に追い打ちをかけんと動くが、それは怒りに満ちた咆哮に遮られた。
次いでズン、と何かが地に着いた音。見れば起き上がろうとしているのか、左の手がそこにあった。

「…だったら…」

能力者達に迫る不吉な影。構えられた右腕が振り抜かれる前に澪は駆け出していた。
目指すは巨人の左手。急いで駆け寄れば体を構成する岩石に手をかけ、その身体能力を生かし素早く登り始めるだろう。
上手くいけば上まで登り頭部の破壊を目指し、巨人の気がこちらに向けば囮としてひたすら逃げ回る算段だ。
無論一連の行動に妨害が入ればその限りではないのだが。


20 : カルム・メルヴィル :2014/08/21(木) 21:45:18 ???
>>16>>17
「うわぁ、攻撃効いたよ! 質量差やばいから効かないかと思いましたよ!」

自分たちの攻撃が何とか通じたことでカルムは喜びの声をあげた。
しかし瓦礫の巨人が咆哮をあげて、その上足が再生するのを見てげんなりした表情に変わった。

「うわ、こわっ! 声こわっ! 再生うざっ!」

ぎゃあぎゃあと喚きながら視線を素早く切り落とされた左足、胸部、頭部に移す。
瓦礫がある限り再生するならば、再生速度を上回る速さで破壊するか、活動を司る部位を破壊するかのどちらか。
彼我の戦力差からカルムは前者は不可能と判断していた。

(常識的に言えば頭か心臓……頭を狙うなら首から、心臓なら背中からですかねぇ?)
(でもまともな遠距離攻撃ができそうなのは僕だけですか……)
(ならやはり、無力化しませんとねー)

戦闘の方向性を確認した後、さらにいくつかの水球を作り出す。
そしてそれらのうちの一つから左腕に向けて少量の水をレーザーのように一直線に放つ。

>>19
「……うん?」

その後、ふと見れば自分が破壊しようとしている左手から登ろうとしている人影が見えた。
澪が間に合うかどうかはカルムには分からなかったが、念のため、彼女の真下に小さな水球をクッション代わりに設置しておいた。


21 : 蹂躙するは鉄屑の巨人 ◆NPX6M15AVM :2014/08/21(木) 22:09:10 ???
>>all
【敵対者をまとめて払いのけることこそできながったものの、その内の一人を吹き飛ばしたからなのか】
【先程と同様にその全身の瓦礫を震わせ、しかし今度はどこか愉快そうな音をガラゴロとさせる巨人】
【だが逃げること無く尚も向かってくる敵対者達を目にすると、その音も再び苛立たしげな音へと変わる】

>>17>>20

【斬りつけた刃は肘関節のあるべき箇所を確かに捉えた、にも関わらず斬撃は凄まじい抵抗によって半ばで止まってしまう】
【よくよく見ればこの巨人、肘があるにも関わらず関節らしき継ぎ目が全くない】
【どうやらこの巨人、動く際には瓦礫自体が流動的に動いて体を動かしているようだ】
【随って本来なら急所になり得る関節部分が他の箇所と変わらない強度を保っているようだ】

【そうこうする内に切り裂いた部分が再生を始めてしまう】
【刀もろともに取り込まれようとしたその時、カルムの水魔法によって再びうでが切り裂かれる】
【この隙に刀を引き抜けば取り込まれずに脱出が可能だろう】

>>18>>19

【一人は左腕を駆け上り、もう一人は別の生き物に乗って頭目掛けて殺到する】
【自らの身体を這い上がり、そして頭部に群がろうとするソレらに不快感も露わにゴロゴロと音を鳴らす】
【再生した左足をしっかりと地面に付けると上半身を仰け反るように反らせ】
【自由となった左腕で自らの頭もろとも吹き飛ばしかねない勢いで拳を振るう】


22 : タェンティース・イムエト E.ブレード&月光 :2014/08/21(木) 22:17:59 ???
>>21
「しまっ……!」
「……っちィ!!」

構造自体が人体と大きく異なるのか、と今更ながらに気が付くが既に遅い
咄嗟慌ててブレードの高周波モードをオンに
刀身が超高速振動に打ち震え、羽虫の鳴き声と思しきノイズが響く
ソニックブレイドを掴んだまま巨人の肘を蹴り飛ばし反動で脱出、着地
目の前には先程斬りつけた左脚が存在していた
ならばと再度脹脛目掛けてソニックブレイドと月光を振るう
切断ではなく、細かなダメージを連続して与えバランスを崩さんと狙っているようだ


23 : 澪【獣化】 :2014/08/21(木) 22:26:18 ???
>>21
動く左腕に時折両の手も使いながら、順調に上へと駆け上がっていく。
不満気な唸りが耳に届く頃には既に肩先も目前といったところまで迫っていたが、嫌な予感は拭いきれなかった。
上から見下ろす形で視界に入るのは仰け反った背中。そして徐々に持ち上がる左手に、考えるより先に動いていた。

「…やばっ…」

頭部付近を目掛けて振るわれた拳の直撃を避けるため、そしてその際の衝撃に振り落とされないようただその場で立ち止まりしがみつく。
澪の現在地は左肩の先端とも言える場所。直撃は免れるだろうという判断からだ。


24 : 紫狼(包帯男)&マウ(包帯猫) :2014/08/21(木) 22:36:03 ???
>>21
「っ!やべぇ!予想以上の勢いだ!!」

迫りくる巨人の左腕。それは紫狼の予想を上回る勢いで振るわれた。

「くっ!駄目だ!このままじゃ、マウもろともぶっ飛ばされちまう!仕方ねぇ、一旦スフィンクス・モードを解除だ!」

スフィンクス・モードのまま避けるのは困難だと判断し、解除を命じる。的が小さくなれば、避けることができると考えたのだ。だが、ここは空中。こんな所で飛行能力を失えば、当然落ちることになる。落下しながらの回避は困難だ。なんとか身体を反らすも、巨人の左腕は紫狼の脇腹を捉えていた。

「ぐっ!!流石にキツいぜ……」

ミシミシと肋骨が折れる嫌な音がする。口元からは真っ赤な血が流れ出す。

「こりゃ、もう俺は戦えねぇな……“俺は”な……」

紫狼は多量の血を宙に舞わせ落下していく。落下のダメージも合わせて戦闘の継続は出来ないだろう。“紫狼”は

「だがな……マウがまだ居るぜ!!」

その猫はスフィンクス・モードを解除したおかげで攻撃を食らわずにすんだのだ。そして、再び空中でスフィンクス・モードを発動。相手が左腕を引く前に、次の攻撃がくる前に、一気に近づくつもりだ。


25 : カルム・メルヴィル :2014/08/21(木) 22:40:16 ???
>>21
「……あれ?」

水と刀による同時攻撃は決まったが予想通りとはいかなかった。
カルムはそのことに違和感を覚えたものの、距離のせいで何が起きているのか把握はできずにいた。

「うぅん」

味方が近接戦闘をしているため、遠距離からの攻撃はタイミングが難しかった。
背負った剣は飾りでなく、こういった規格外の相手にも有効であると考えてはいたが……。

「いや、あんな化け物に近づくとか正気じゃないでしょ」

有効であると認識することと自信があることは違った。少なくともカルムにとっては。

作り出した水球のすべてが一つとなり巨大な水柱となって巨人の左腕へと迫る。
質量と速さが生む衝撃はかなりのものだがカルムの目的は左腕に水をまとわりつかせることだった。
水柱は当たれば急速に集まり、重りのように動きを縛る働きをする。


26 : 蹂躙するは鉄屑の巨人 ◆NPX6M15AVM :2014/08/21(木) 22:50:18 ???
>>22
【細かな斬撃に切り替えたことにより高周波ブレードの斬れ味もあってか刃が途中で止まるといったことは無い】
【だが斬撃を幾度も受けているにも関わらず巨人はまるで堪えた様子が無い】
【と言うよりも寧ろ、攻撃されていることにも気付いていないといった様子だ】
【そして何度も攻撃する中で斬りつけてもすぐさま再生して行く傷口の周囲】
【細かな破片とでも言うべき大きさとなった瓦礫は巨人に取り込まれずに残っているのを目にするだろう】

>>23 >>24

【瓦礫の拳は巨人の頭部の一部を巻き込み、盛大に頭部の瓦礫をぶちまけながら振り抜かれる】
【自らの頭部を損壊させたにも関わらず巨人はまるで気にした様子も無く】
【自らの剛腕によって吹き飛んだ敵対者に欠けた頭部を向けて笑うかのような轟音を響かせる】
【吹き飛んだ紫狼に気を取られ、マウと澪へには意識が及んでいないようである】

>>25
【水柱の直撃を受けた左腕に引っ張られるような形で巨人自体も大勢を崩れさせる】
【かなりの質量の水が腕にまとわり付くは煩わしいのか】
【水を振り払おうと肩ごと振り回し始める】
【それに伴ってより一層、他の能力者達への意識が疎かになっている】

>>all
ビャンコ「四肢への攻撃は直ぐに再生……頭部の破壊にも躊躇なし……なら、やっぱり」
「ソイツの巨体は継ぎ足し可能な鎧みたいなもので、攻撃してもダメージは無いわ!」
「狙うなら人間大の大きさの本体! 場所は……胴体の何処かよ!」

【更なる巨大化を防ぎつつも再生力の高さと自らの破壊すら厭わない様子から導き出した結論を叫び伝える】
【ビャンコの言が確かならば、巨大な全身の中でも一際大質量、高密度な瓦礫の集合している胴体の何処かに本体と呼ぶべき物があるようだ】


27 : タェンティース・イムエト E.ブレード&月光 :2014/08/21(木) 22:59:41 ???
>>26
「ここまで無反応だと……」

寂しくなっちゃいますね、焦燥を覚えながらも軽口を独りごち呟いた
先程受けたダメージが今頃になって響く、激しい動きをすれば内部に鈍痛を湛える

「本体……胴体、ですか……」

厳しいなと内心
自身に出来るのはほぼ近接戦闘のみ
ならばこのまま機動力を少しでも削ぐ事に集中すべきだろうか?
了解しましたとビャンコに叫び返し、腕を振り回す巨人の脚に斬撃を試みる

>>24
「……?」
「……あれはっ……!?」

と、二刀を振るい続けている途中何かに気が付き月光を納刀
落ち行く紫狼をキャッチしようと駆けてそして跳んだ


28 : カルム・メルヴィル :2014/08/21(木) 23:06:08 ???
>>26
絡み付いた水はそれなりの阻害になるものの動きを止めきるほどではなかった。
巨人が何度も腕を振り払ったため、付着した水もどんどん減っていく。

「ですよねー。でも流動してるんだったらもしかすると心臓部? も変えれるかもなぁ」

時間を稼いでいる間にカルムはもう一度魔力を周囲に浸透させていく。
広範囲かつ高密度の胴体部分を狙うには先ほどまでのような魔術では足りないと判断したためだ。
ひとまず攻防はほかの超越者に任せることとした。


29 : 澪【獣化】 :2014/08/21(木) 23:12:19 ???
>>26
自壊も厭わず振り抜かれた拳。直撃はしなかったものの脳漿のように飛び散る瓦礫は澪に思うように行動することを許さなかった。
吹き飛び落下していく紫狼に歯噛みしながらも思考を巡らせるのは止めない。
巨人の意識が自分に向いていない今、振り落とされない事だけ気をつけつつもビャンコの叫びを聞き更に深く考える。
弱点は頭部でなく胴体のどこかにある本体。ふと、その言葉に一つの可能性が頭を掠めた。もう一つの、人体における絶対とも言える急所を。

「…やるしか、ないかな…」

賭けるにしてはあまりにも薄い勝ちの目。それでも今自分が左側にいるからという直感に身を任せ、左肩から飛び降りるように駆け下りた。
目指すは人間ならば心臓があるであろう場所。半ば落下しつつも途中途中の岩石を足場にし、渾身の回し蹴りを放った。


30 : 紫狼(包帯男)&マウ(包帯猫) :2014/08/21(木) 23:16:08 ???
>>26,>>27
「ぐ……やべぇ……落下の衝撃に耐えれるか俺の身体……」

想像以上にダメージが大きく、落下が迫るにつれ恐怖が増してくる紫狼。マウから離れ、無能力状態のため包帯をクッション代わりにして衝撃の軽減も出来ない。このまま地面に激突か……

「うわああああっ!!ってあれ?痛くねぇ……」

と思われたが、タェンティースにキャッチされ、大事には至らなかった。

「タェンティースか……悪ぃ、助かったぜ……ああ、紐無しバンジーは心臓に悪い……」

落下の恐怖は余程のものだったらしく、青ざめた顔面の紫狼。だが、休んでいる暇は無い。次に紫狼がやるべき事は、マウに指示を出すことだ。

「なるほど、胴体の何処かか……聞いたか?マウ!敵の攻撃に警戒しつつ胴体を狙って弱点を探すんだ!どんなに強い奴だって弱点は存在する筈だ!マウのストレンジ・バンテージが火に弱いようにな!」

ビャンコの言葉を聞き、マウに指示を出す。マウはそれに従い、まずは腹部を狙い爪を立て突撃する。


31 : 蹂躙するは鉄屑の巨人 ◆NPX6M15AVM :2014/08/21(木) 23:30:15 ???
>>27
【繰り返される斬撃により巨人の足元には細かな瓦礫の欠片がゆっくりと、しかしうず高く積み上げられていく】
【そうする内に巨人の足を斬りつけた後の再生が徐々に遅くなっていく】
【どうやらビル一つ分の瓦礫をここまでの攻防の中で殆ど使い切ってしまった様だ】
【その事実に未だ巨人は気付いていないが、供給が無くなりつつあることに気付くのは時間の問題だ】

>>29 >>30
【澪の回し蹴りとマウの突撃は奇しくも同一のタイミングであった】
【それぞれの攻撃箇所はことなったものの、ほぼ同一ベクトルの攻撃を受けて巨人の体が僅かによろめく】
【ダメージについては澪の物よりもマウの攻撃箇所の方か僅かに損傷が幾らか見える】
【しかし、巨人の身体全体がゴロゴロと波打つと攻撃箇所を埋めるべく体の各部から瓦礫を寄せ集め始める】
【そしてその瓦礫の流れは損傷の大きな腹部では無く、胸部わ優先しているように見えるだろう】

>>all
【胴体の再生に際して、自らの周囲の瓦礫がなくなりつつあることに巨人が気付く】
【どこか焦りを感じさせる挙動と唸り音を響かせると】
【まだ手を出していないビルに向かって進み始める】
【どうやらビルを破壊して瓦礫を補充しようとするつもりのようだ】


32 : タェンティース・イムエト E.ブレード&月光 :2014/08/21(木) 23:37:34 ???
>>30
「……ご無事でしたか、紫狼様」

傷の具合を見れば無事とは言えないが、それでも地面に叩きつけられるよりはいいだろう
間に合った事に安堵、細身の右腕一本で紫狼の体を抱えながら着地

「えぇと、如何致しましょうか……?」
「……っ!? す、少し我慢をっ!」

このままでは戦えない、しかし怪我人を放置するのも非常に心苦しく憚られる
一応尋ねては見るが、しかし巨人の動きに気が付き紫狼を抱えたままで駆け出そうと
無論拒まれればその場に下ろしてから行動を起こすが

>>31
「このっ……行かせるかっ!!」

ソニックブレイドを左腕に飛翔、巨人の脚を駆け登り背中に到る
そこから更に飛び上がり一転、落下の勢いと振り抜きの速度、自重を付随した縦一閃を放つ
その軌道は人間であれば背骨になぞり、腰元までを斬り裂かんとの狙いだ


33 : カルム・メルヴィル :2014/08/21(木) 23:42:22 ???
>>31
「そこかー!!」


34 : カルム・メルヴィル :2014/08/21(木) 23:45:54 ???
//ご、誤爆

>>31
「そこかー!!」

溜め込んだ魔力を大量の水に変化。それらの水を胸部に向けて強烈に放射する。
時間を少しかけた分、衝撃は申し分ない。


35 : 澪【獣化】 :2014/08/21(木) 23:49:10 ???
>>31
「…っ…硬いっ…」

重力に引っ張られながらとはいえ渾身の力で放った蹴りだ。しかし与えられたダメージは見る限り大きいものではない。
落ちながらも胴体を注視していれば身体を修復せんと蠢く瓦礫。先程攻撃を加えた場所に向かってるように見受けられるそれに、空中で必死に手を伸ばす。
上手く掴めれば再び胸部を目指し打撃を加え、それが叶わなければ所々突き出た瓦礫を足場に地上へと着地するだろう。


36 : 紫狼(包帯男)&マウ(包帯猫) :2014/08/21(木) 23:51:18 ???
>>31
「どうだ!?……ちっ、腹じゃねぇのか……ん?待てよ……」

弱点は腹部でなかったことに落胆する。だが、紫狼はそれを見て何かを思いついた素振りを見せる。

「弱点……つまり……そうか、わかったかも知れねぇ!奴の弱点の場所!マウ!奴の弱点はーー」

腹部と胸部の再生速度の違いに気付いたのだろうか?

「股間だ!!股間を狙え!!弱点つったらそこしかねぇ!!」

気付いていませんでした。そんな肝心な時に頼りにならない主人を無視し、マウは次は胸部を狙い爪を向け突撃する。


>>32
「俺は平気だ……こんなん唾つけときゃ治る。」

そう言って、無理矢理立ち上がるが辛そうな様子。

「それに、俺を抱えたままじゃ戦い辛いだろ。」


37 : 蹂躙するは鉄屑の巨人 ◆NPX6M15AVM :2014/08/22(金) 00:12:23 ???
>>32 >>33
【背後から背中を駆け上るタェンティースを振り払うこともせず走り続ける】
【そうして放たれた斬撃をモロに受けることとなるが構わず走ろうとする】
【斬れ味の鋭いブレードの一撃はその鋭さ故に高い再生力を持つゴーレムには決定打とならない為である】
【だが、追って放たれた怒涛の水流が状況を一変させる】
【切り裂かれたコトによって大量の水流が巨人の内部へと流れ込み】
【内部からの圧力によって巨人の胴体のかなりの割合を占める大きな瓦礫が押し流されていく】

>>34 >>35
【タェンティースとカルムによってビル巨大な瓦礫の多くが流された胴体は他の部位から急速に瓦礫を集めようとするものの】
【瓦礫を流動する為に必要な密度へと達していない為に再生が覚束ない】
【その為、大振りな瓦礫の内側の幾分か小振りな岩や石が集まっている球状の部位が露出している】
【それは先程の澪の放った攻撃の延長線上に当たる位置であり】
【マウと澪が再度の攻撃を放ったことにより、未だに瓦礫と結びついていた部分から引き剥がされ】
【幾らかの岩石を飛び散らしながら球状のそれが巨人から弾き飛ばされる】
【するとビルに向かって突き進んでいた巨人がその動きを止め、重心の崩れたソレはただの瓦礫の塊となりながら崩れていく】

>>all
ビャンコ「!! アレよ! あの中に本体がいるわ! また大きくなる前に……っ!」

【巨人の胸部から飛び出したソレも大きさで言えばまだそれなりの大きさを持っている】
【ビャンコの声が響いた直後、岩石がガラガラと音を立てると球状の形が一部崩れて突出し始める】
【岩石は先程の瓦礫と同じように自由に流動するようだ】
【突き出して来た二本の形状から、岩石に足を生やそうとしているようだ】


38 : タェンティース・イムエト E.ブレード&月光 :2014/08/22(金) 00:20:16 ???
>>36
「分かりました」
「……どうかご無事で」

信用するしかない、この場合その言葉を
だが付け足した一言は極めて本音、こころから出た本心の言葉
紫狼を下ろし、そして巨人へと駆ける

>>37
「あれに……!?」
「ならっ……!!」

ゴツゴツしい岩石の鎧に包まれた球体
それを目視しビャンコの言葉を聞けば一目散
途中降り注ぐ瓦礫に巻き込まれそうになりつつも駆け抜け、コンクリの地面に小さなクレーターを残す勢いで飛翔
本体の閉じ籠る殻に迫れば、全力全霊での飛び蹴りを放つだろう


39 : カルム・メルヴィル :2014/08/22(金) 00:21:33 ???
>>37
「間に合え……ッ!」

球体−−恐らくはコアだろう−−が現れたのを見てカルムは慌てて片手に魔力を込める。
手の中に少量の水を生み出し、それを球状に固めて射出した。


40 : 澪【獣化】 :2014/08/22(金) 00:30:47 ???
>>37
マウと共に放った攻撃によって姿を現した球体のそれ。
まさかと頭を掠める疑念はビャンコの叫びによって確信へと変わる。

「…今っ…!」

崩壊が始まった巨人から再び形作ろうとする本体へと跳躍、同時にその姿は獣のそれへと変貌していく。
今が絶好の機会であろう、獲物を噛み砕かんと球体へ飛びかかる。


41 : 紫狼(包帯男)&マウ(包帯猫) :2014/08/22(金) 00:35:48 ???
>>37
「マウ!そこじゃねぇ!股間を……って、あれ?合ってた?なんだよ、股間が弱点じゃなかったのか。」

さすがに股間が弱点はないだろう……
なんにせよ、マウはその球状が弱点だと理解している。

「あの中に本体が……よーしっ!マウ!いっちょやってやれ!」

『ガゥ!』

承知した、と低く唸るマウ。そして、鋭い包帯の爪を立てるとーー

『グオオオォ!!』

迫りくる瓦礫を弾きつつ、球状に向かって勢いよく突撃する。
そして、有翼のライオンはその爪を振るう。

「食らいやがれ!!これが必殺のスフィンクス・バンテージ・クローだ!!」


>>38
「心配すんなよ。俺だって能力者だ。」

尤も、今は機関に能力を奪われている為、無能力者であるが……

「ま、今は無能力状態だけどな……」

紫狼自身もそれを忘れる筈はなく、 巨人へと駆けていったタェンティースを見て呟いた。最後まで戦えなかった自分、マウが居なければ戦えない自分に悔しさを覚えながら。


42 : 蹂躙するは鉄屑の巨人 ◆NPX6M15AVM :2014/08/22(金) 00:47:06 ???
>>38
【降り注ぐ瓦礫を潜り抜けて岩石の塊へと迫るタェンティース】
【その間に球状の塊から二本の足を生やしたソレは立ち上がって逃げようとするが】
【急激なサイズと形状の変化によってコントロールが覚束ないのだろう】
【スムーズな逃亡とはいかず、飛び蹴りをもろに食らうと球状の塊の一部を撒き散らしながら転がっていく】

>>39
【カルムの放った水魔法は転がる岩石にぶつかり纏わり付くものの岩石を吹き飛ばすには至らない】
【塊の大きさこそかなり小さくはなったものの、外側の瓦礫と比べて高い密度になっているのだろう】
【岩石がスピーディに流動して纏わり付いた水を弾き始めている】

>>40
【その身の牙と爪を振るう澪の攻撃は流動する岩石の鎧に阻まれて本体へは届かない】
【しかし繰り返される事で岩石の鎧も少しずつ砕け飛び散り厚みを減らしつつある】

>>41
【そしてそこに先程の獣が音を立てて迫るのを察知すると】
【いよいよもって万事休すと観念したとでも言うように岩石をブルブルとま震わせ】

>>all
【突如として岩石の塊が爆発するかのように周囲へと弾け飛ぶ】
【それは最早岩石の礫による散弾とでも呼ぶべき物であり】
【纏わり付く者達を振り払う為の苦肉の策と言ったところだろう】
【数十mもの範囲に弾け飛んだ岩石の中心でノッペリとした印象を与えるであろう】
【本体と思しき人間大のソレは脇目も降らずに走り始める】
【走る間も足元の瓦礫の欠片が体表を伝って纏わり付き始めている】
【だが能力者達の攻撃を防げる程の物では無い】


43 : 蹂躙するは鉄屑の巨人 ◆NPX6M15AVM :2014/08/22(金) 00:49:57 ???
>>42 追加
【能力者達に背を向けて走り去ろうとしているがその速度は決して速いとは言えず】
【後ろ姿からはそれまでに無い必死さが感じられる】


44 : タェンティース・イムエト E.ブレード&月光 :2014/08/22(金) 00:55:24 ???
>>42
「ようやく終わりましたか……」

飛び蹴りから着地
追撃を受け静かになった岩の塊を見てふぅと吐息
さて正体をと歩み寄る
ブレードの高周波モードはバッテリーの限界に達して途切れ今は通常モードで左手に携えられていた
月光は刃引き型の鞘に納められ、黒く輝く刀身を夕焼けに輝かせている

「あれら全てが鎧だったなんて……」
「……っ!?」

ふ、と崩れ落ちた瓦礫の山に視線を移す
そしてその瞬間と同じくして飛散する岩の礫
反応が遅れた、ほんの刹那の一瞬
右腕と左脚のイムエトを弾き飛ばし、
こめかみを穿ち有機体の一部と血ともオイルともつかぬ液体を撒いた

「っ、つっ……!」

油断したか、と思うまでもなく手足を失いバランスを崩して倒れた
残された左腕と右脚で立ち上がろうとするも、無論上手くはいかない
ただ事の成り行きをここに来て、見守るだけの立場となってしまった


45 : 澪【獣化】 :2014/08/22(金) 00:59:05 ???
>>42
「……ッ……!?」

最後の抵抗であろうか、その衝撃で本体からは弾かれ、勢いよく飛び散る礫もまた体を傷つけた。
しかし痛みはない。頭にはただ背を向けて走るか弱い本体だけがあった。
逃げる獲物に獣の本能が刺激されたのか、四つ足を駆ってそれを追う。体を汚す自らの血には目もくれぬまま。
追いつけばその命を奪おうと踊りかかる。これで最後と言わんばかりに。


46 : カルム・メルヴィル :2014/08/22(金) 01:00:05 ???
>>42
「さ、さすがに威力不足でしたか……」

用意のできていない状態からでは万全の攻撃とはならなかったが、ある程度は覚悟していた。
攻撃を放った後、改めて十分な大きさの水球を作り出し、走り出した本体に向けて発射する。
水球は命中すれば爆発し、衝撃でもって破壊ないし転倒させようとする。


47 : 紫狼(包帯男)&マウ(包帯猫) :2014/08/22(金) 01:02:05 ???
>>42
岩石の礫は、スフィンクス・マウの翼を貫き地に落とすには十分な威力だった。

『グゥ……』

翼をやられ、地に落ちるマウ。傷付き、しばらくは飛ぶことは出来ないだろう。だが、もう飛ぶ必要はなさそうだ。

「チャンスだ!行け、マウ!猫科の速さを見せてやれ!!」

紫狼が言うまでもなく、マウは牙を剥き出しにして本体に向かい走り出した。捕らえられれば、その爪と牙でズタズタにされるだろう。


48 : 蹂躙するは鉄屑の巨人 ◆NPX6M15AVM :2014/08/22(金) 01:15:17 ???
>>46
【最も早く逃走する巨人の本体を捉えたのはカルムの水魔法であった】
【直撃し爆発した水の勢いによって瓦礫の中へと吹き飛ばされる】
【水によって足から伝わり始めていた瓦礫の欠片も殆ど吹き飛び】
【瓦礫の中に飛ばされた際の衝撃で人形の体の各所にはヒビが入り透明な何かがドロリと零れ始めている】

>>45 >>47
【瓦礫の中に倒れた人形に迫るは2体の獣】
【迫りくるソレらにノッペリと平らな顔を向けたまま】
【辿り着いた獣達の牙と爪を受けて呆気なくその身を砕け散らせ】
【どの様な表情も形作る事の出来ない平らな顔の頭だけが一つ】
【瓦礫の山の彼方に沈む夕陽を見つめ続けていた】


//目標の撃破によりイベントクリアです!長時間のお付き合いありがとうございました!
//エピローグなどは明日にでも上げさせていただきますです


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