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『スウィート・メモリーズ』ロールスレッド

1 : スウィート・メモリーズ:序章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/06/30(月) 20:07:56 ???
──人工惑星、マグノリア。
それは2800年代における技術全てを駆使して創り上げられた人類の英知の結晶。人類文明発達の証だ。

アステロイド帯に分布する小惑星や隕石を重力誘導によって一つの場所に集め、衝突の衝撃によって融解させる──
そうして出来上がった小規模な原子惑星、表面張力によって丸く象られたそれが冷えるのを待てば人工惑星の出来上がり。そこは凡ゆる恒星から離れた極寒の惑星。絶対零度にも近しいその惑星に生命の痕跡はない。
惑星誕生からまだ数十年。異常な早さで構築された小さな星に生命が宿ることは決してないのだ。


2 : スウィート・メモリーズ:序章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/06/30(月) 20:08:28 ???
──マグノリア宙域、高速フリゲート艦「オクチャーブリスカヤ・レヴォリューツィヤ」内部にて──

「さて、惑星が見えたな…あれが人工惑星、マグノリアだ…真っ白な、美しい惑星(ほし)…」
「もし君達が科学の発達した世界に住んでいるのだとしたら…ここを基盤とし世界線移動を行う船舶をサポート及びケアする為の基地を建設しようという計画はニュースでも聞いたことがあるだろう」

ブリーフィングルームでコーヒー片手に指揮を執るのは美しき女性士官、マリア・カーネイジだ。彼女は今回能力者達を直々に導き、そして作戦をサポートするオペレーターとしてこの場に参加している。
破壊された探査機がほぼ全てロシアのものである事からプロジェクトの主導はロシアなのだろう。提供された人員やフリゲートは確かにロシアのものだ。

しかしUSN長官としての面子もあるのだろう。アメリカ代表であるマリア・カーネイジはわざわざロシアの問題に首を突っ込んで来ていたのだ。
なによりここで作戦を成功させ、探査機をアメリカへ持ち帰ってしまえば東側諸国が西側へ頭が上がらなくなるだろうという目論見らしかったが…

──そんな浅はかな作戦は通用しないようだ。『いざという時』の為に屈強な兵士達が常にマリアを取り囲んでいる。まだ若いマリアの策略などはお見通しといった様子だ。
そのためかマリアもどこかつまらなさそうな表情。だが直ぐに気を取り直して能力者達へと作戦(オペレーション)を伝える。

クリーム色と桃色のグラデーションがかかったような不思議な色をした長い髪の毛を弄りながらつまらなさそうにこつこつと机をペンで叩きつつこう続けた。

「その為の第一歩。無人探査機を送り込みこの惑星の環境をリサーチし、生活環境発達に役立てる…というのをUSNでも行なっていてな」
「だが依頼でも伝えた通り、探査機がある地点において、殆ど同タイミングで消え失せてしまった」
「だが衛星による観測では大規模な爆発も、不審な天体の接近も確認されてはいない…」

そうこうしている内にフリゲートは大気圏へと突入。機体は激しい揺れに襲われつつ赤熱し、真っ赤に燃える。だが内部居住区はそれすら気にならないほどに快適の極み。マリアのコーヒーは波紋一つ立っていない。
コーヒーを啜りつつマリアは淡々と作戦を説明してゆく。これといって美味しいところも無い仕事。サッサと終わらせて帰ってしまいたい本心が見え隠れしていた。

「つまり、だ…まぁ、我々にも何があったか検討もつかないという訳だな…だから君達を呼んだ」
「大気圏突入フェイズが完了し次第君達には私のオペレートに従ってこの惑星探査してもらう…そこらじゅうの地下から水蒸気のようなものが吹き出しているのでな、通常兵器の類は直ぐに凍り付いてしまい、役に立たないのだ」

「まぁ、支給品として全身を覆う防寒スーツを用意してある。背中のボンベが空にならない間は確実に生きていられるだろう…」
「コケたりしてスーツに穴を開けるなよ、即死で済めばいい方だが…苦しんで死にたくはないだろう?」

裏のありそうな笑顔。不気味な程に明るいその表情能力者達に向けつつ立ち上がる。マリアはこつこつと足音を響かせながら能力者達の元へと歩み寄った。
そうして能力者達の肩を掴むとぐるりと身体を180度反転させ、その背中をぽんと押す。能力者達の目には「エアロック」と書かれた看板が目に入るだろう。

「さぁ、地表が見えてきた…エアロックに行って着替えてこい」
「君達の着陸が終わればオペレートを開始する。フリゲートは着陸出来んのでな、大気圏外で待たせてもらうよ、君達の帰還は」
「……それでは能力者諸君、張り切って出動してきたまえ…!」

マリアの激励と共に船は急制動。時速数千km/hという超高速から一気に静止状態へと移行する。
能力者達の投下準備は完了。彼らがエアロックで着替え終われば巨大なハッチが大きな音を立てて開き、目下5mの位置にはダイヤモンドダストに覆われた氷の大地が広がっているだろう。
作戦開始の合図と共に能力者達は順番に飛び降り始める。能力者の投下が終わればフリゲートはまた静止から亜音速へと一瞬で加速、惑星を後にした。

──マリアのコーヒーには、変わらず波紋一つ立たない。


3 : スウィート・メモリーズ:序章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/06/30(月) 20:09:12 ???
【ロール開始です。参加者は順次登場ロールをどうぞ】


4 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】 :2014/06/30(月) 20:27:34 ???
【会話の内容はほとんど、右から左に垂れ流されて行った】
【かつての家族とのほんの少しの再会、そして再度の唐突の離別】
【果たしてぼんやりとした虚無感がニアを襲い、しかしそれでも生あるモノに対する運命の奔流は轟々と流れ続けてまるで木の葉の如くに押し流して行く】

【目の前、兵士達に囲まれてそれなのに顔色一つ変えずコーヒーを啜り淡々と仕事をこなす相手をただぼんやりと見ていた】
【途中少しの空腹、そういえば最後に食事をしたのはあの再会の夜だったか】
【ずるり、水っぽい音を立てて細めの触腕を一本生やして口に運んで噛みちぎる】
【味のない、埃塗れのジェルを食べている感触】

……ともかくぅっ、
【『食事』を飲み込んでから口を開く】
【食事中は歓談以外は慎むべき、尊敬すべき父の教えだ】

なぁんか知らないですけどぉ……
UAVが役に立たないからぁっ、最後は人力ってっ、そう言う事ですってんですかぁっ?
【間延びした声を挙げて首を傾げ、ともあれ仕事の内容はある程度把握した様子】
【いざなわれるようにしてエアロックルームへコツコツと歩き、サイズの合う防寒着を手に取れば端っこでコソコソと着替え始めた】
【腰のアタッチメントに月光をセット、タイドメイカーが使えないであろう環境ではこれに頼るしかない】

……これぇっ、う、動き辛ぁ……っ
【両手の指を広げ、閉じて、ぐーぱーぐーぱー】
【何度か繰り返してぶー垂れている合間に眼前の壁から光と冷気が溢れ出す】
【ゆっくりと開いた先、凍てつく世界に怖気と畏怖を覚えるも一瞬】

……はぁいっ、行ってきますってんですよぉっ
【身を翻し、降下を始めた】
【その影は小さく小さく、やがて吹き荒れる雪風に掻き消されていった】


5 : 名無しさん :2014/06/30(月) 20:34:40 ???
ある意味で適任者。ある意味で不的確。
情報生命という存在は、こういう場にこそ使い道がある、といえるかもしれない。
なんにせよ、ボンベが切れようが服がやぶれようが、自分は絶対に死なない自信が彼女にはあった。
否、自信というよりは確信ですらある。
なんらかの事故で“死んだ”としても、己はあの艦の中で再構築されるのだろう。

「今どき、宇宙開発に西も東もないと思うのだけど」

一応、建前として防寒具は装備。
本性がバレて研究用に捕獲されてもシャレにならないし、チームメンバーを不安にさせるのもマイナスだろうし。

エアロックから身を躍らせつつ、スーツの各部をチェックしましょう。
端末機能があるなら、行方不明の探査機の細かいスペックくらいは入れてきてるハズ。


>>4
「あら、探査機は航空型なの?」

ローバー型だとなんとなく思ってたので情報持ってるぽい方に確認メッセージを


6 : 澪【獣化】 :2014/06/30(月) 20:35:43 ???
フードの少女は微睡んでいた。
報酬につられて依頼を受けたはいいものの、偉いらしい女性の難しい話を聞き流しているうちに眠気が襲ってきたのだ。うつらうつらとしている間にどうやら説明は終わったらしい。
全く聞いていなかったが、依頼を受諾する際に目的は聞いているのでどうにかなるだろう。眠気を覚ますために両の頬をパンッと両手で軽くはたく。

意識がはっきりしたところで、女性からGOの合図。適当な防寒着を手に取るともそもそと着替える。
かなり動きづらいがどうやらこれがないと活動もままならないという。一時の辛抱だ、とりあえずは我慢しておこう。
【GMへ:この防寒着は外部の情報(聴覚・嗅覚など)はどの程度把握できる物だろうか?】

さあ、ハッチは開いた。あとは白銀の大地に飛び出すだけだ。

「…いってきます…」

誰にともなく呟き、極寒の地に降り立つ。
即座に周りに目を向け、危険はないかを確認するが…。


7 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/06/30(月) 20:41:18 ???
>>2
「そういうのってアレだろ? 大概はじょうじょう言ってるへんな人型が異常繁殖してるんだろ?」
もふもふと防寒着の動き心地を確認しながら言うのは 一山いくらでいそうなチンピラその1

「まぁいいや とりあえずイッチョ逝って見ますか デモンレッグ!!」
凍て付いた大地でも ちょっとコンビニ行って来るぐらいのテンションで足に青い霧を纏い フリゲート艦から飛び降りた


8 : 【デス】>>192【魔剣士】 :2014/06/30(月) 20:47:17 ???
>>2
・・・・・・・・・・・・

【超高速で飛行する飛行機、厳密には恐らく違うのだろうがこの男から見れば飛ぶものは何であろうと全て飛行機だ】
【その中でマリアの口から紡がれる言葉は一切耳に入っていない、聞いたところでアナログな頭ではどうせ小難しい事は覚えていられないからだ】
【だから完全に外部から入ってくる音声は全てシャットアウト、何をするべきかは分かっている、タブン。目を閉じて来る瞬間を待ち続けていた】
【そうしていれば肩を掴まれ背中を押される感覚に目を開く、恐らくは目的地に着いたのだろう、目の前にはエアロックと書かれた看板】
【その中に入ればこの作戦において命綱と言えるであろう防寒ジャケットを着込む】
【動きづらい、全身を包む違和感を頭の隅に追いやり、音を立て開く巨大なハッチから外を見れば目に飛び込んでくるのは美しい白銀の世界】
【フン、と軽く鼻を鳴らして、一切の迷いもなにも消し去って飛び降りる、果たして何が待ち受けるのか、そんな僅かな期待を抱きながら】


9 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/06/30(月) 20:55:30 ???
(名 前 が き え て た


10 : スウィート・メモリーズ:序章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/06/30(月) 20:57:12 ???
>>ALL

さて、能力者が着地した氷の平原はこれまた広く、足元はダイヤモンドダストに覆われて何も見えない。
足元にクレバスがあっても気付けないような危険な状況下、能力者を導くのはマリアの声だけだ。

『…ここを北に真っ直ぐ進めば大きなクレバスにブチ当たることもなく目的地である山脈に辿りつける。腕のモニタを見てくれ。方角が判る筈だ』

能力者達が着用している防寒着は宇宙服がジャケットを羽織ったようなものだがそこまで分厚いものではない。スーツ内部と外気とは完全に遮断されてはいるが遮音性はそこまで高くなく、普通に外の音は聞こえるようだ。
ただそれ故にタンクの中のエナジーが切れてしまえばものの数分で防寒着の中は絶対零度にも近い恐るべき極低温状態へと誘われるであろう。

マリアの指示通り進めば一同を待ち受けているのは巨大な山脈。ROVが破壊されたのはこの麓にある洞窟の内部のようだ。
アキレスの軽口にマリアは極めて無機的に返す。フリゲート衛星からのスキャンで生体反応がこの惑星から検出された事はないのだ。

『じょうじょう言ってるヘンな人型が繁殖している確立は限りなく低いだろう。この惑星に生命反応が確認された事はない』
『……今までも、そして…これからも』

寂しそうな口ぶりとは裏腹にマリアは内心腑煮え繰り返る心地だった。ブリーフィングの際、雇い入れた能力者の8割がボーッとしていたり居眠りぶっこいていたり…
とにかく精鋭のユニットとして雇った筈の能力者があんな適当な連中だったとは思いもしなかったのだ。所詮は有象無象の中の一人か。

『………さて、無人探査機が消息を絶ったのこの洞窟の中だ。足を滑らせるなよ…注意して進め』

【洞窟侵入時に於いて各キャラが警戒するか否か、どこをどれだけ観察するかによって展開が左右されます】


11 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/06/30(月) 21:06:19 ???
>>10
「フンヌ!!」
ズシャ!!と着地完了 青い霧を解除する

「あらそう? それは残念 でもわかんねぇぞ?」
会ったらとんでもないことになるのに まったくのんきなものである
あと ブリーフィングを聞いた感想は 『長い 産業で頼む』 この一言である

「とりあえず注意しよう だって滑ったらさむいし」
足元の滑りやすい場所だったりを警戒しながら進む


12 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】 :2014/06/30(月) 21:09:56 ???
>>5
んえっ?
探査機ってっ、そう言うもんじゃないってんですかぁっ?
【何処かで聞いた気がする声、いつかの酒場でいのちの在り方について話した声】
【最もそれより強い印象としてあの『ひよこたまご』の絶妙な味を思い出してしまう】
【吹き荒れる嵐の中にあって通信機の性能は上々のようだ、生唾を飲み込む音が耳に届くであろう】

【因みにニアのいた世界、宇宙開発は行なわれてはいるが大半が未開】
【詰まる所ただニアは未知なのだ、WALL.E的な探査機の存在を】

>>10
ま、まぁっしろぉっ……
なぁんにも見えないってんですけどっ……!?
【ニアは義足であり、尚且つ隻眼だ】
【常人よりハンディを背負い活動するには過酷を超えた環境、慎重にならざるを得ない】
【想像していたよりハードだった現実にたじろぎながらも何とか進み、じょうじょう言ってる人型とはなんだろうと首を傾げるある程度の余裕が生まれたのは洞窟の入り口付近】

このっ、なかですかぁっ?
……むぅっ
【腰ミノ一丁で槍を携え、焚き火の周りをじょうじょう歌いながら回る謎の新人類達の姿が脳裏を過る】
【子供染みた空想の産物ではあるが、結果としてそれはニアの歩を止めて警戒心を働かせる事に一役買った】
【スローな歩幅で他の能力者の後ろに位置していた場所取りも加わり、観察を行う時間も充分以上ではあるようだ】
【最もそれは隻眼に依る狭い、常人の半分の世界の出来事ではあるが】


13 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/06/30(月) 21:13:33 ???
>>10
(あ、乗るんだ、そのネタ)
マリアさん、意外とお茶目把握。
あと聞いてない連中にイラッとしてたのはこちらもなので、そこにも同情。
……8割って、メンバー5人だから残り2割は自分か、もしかして。

「さて、親鳥さん、こちらの動きが見えてるなら、
 もう少し詳しくROVのスペックとか経過とかの情報が欲しいのだけど」

情報生物は先程からしきりに足元を気にしていた。
行方不明になって時間が経っている上に、風も強い以上殆ど見つからないだろうが
場所が洞窟であり、ローバーが雪道を越えてきたのなら、そこに轍が残るだろう、と。

メンバーは顔見知りが3に知らない顔が一人。その知らない顔の一人はコミュ症のかほり。
……大丈夫かしらね、これ。

>>12
「UAVって無人の飛行機のことよ?」

茶々入れるの忘れない人でした。
このあたり、彼女は昔の仲間にいろいろ仕込まれたそうです。

「ゆっくり行きましょうね」


14 : 澪【獣化】 :2014/06/30(月) 21:15:57 ???
>>10
犬は喜びなんとやら。降り立った氷の大地に澪も尻尾を振って駆け回りたくなる衝動に駆られるが、どうにか踏みとどまる。誤ってクレバスとこんにちはなどしては目も当てられない。

さて、指示された通り全員でまとまって北に直進する。
道中視界にはいるのはただただ白い地面だけ。自分達以外の生物がまったく確認されないあたり、この星に他の生命体が存在していないというのも事実なのだろう。

そんな事を考えていたら、目的の洞窟に着いたようだ。警戒する様子も見せず、さっさと奥に入っていく。
実際は洞窟という閉鎖的な環境に危険を感じ、人間を遥かに上回る聴力をフル活用して素早く周囲を確認しながら進んでいるのだが。


15 : 【デス】>>192【魔剣士】 :2014/06/30(月) 21:23:49 ???
>>10
【僅かな期待を抱きながら降り立った世界は何も見えない、殆ど一寸先は闇、と言って良いほど視界が悪い。まあ、厳密に言えば闇とは違うのだが】
【ともかくこの先当てずっぽうに歩き回れば待っているのは滑落死か、今頼りになるのは無線機から聞こえるマリアの声だけだ】
【殺そうと思えば何時でも殺せるのである!】
【遮音性の低い防寒着からは外の音がバッチリ聞こえてくる、煩い、物凄く煩い】
【風の音にたまに遮られる無線機からの声に耳を傾けながら進んでいけば目に入るのは洞窟、滑落死は避けれたよ、やったね】
【未知の危険が蠢く洞窟にてこの男が気を付ける点は以下の2つだ】
【崩落の可能性、洞窟が崩れれば能力者の集団は一網打尽!】
【そして足場の悪さ、危険は忘れた頃にやって来る、油断をすれば即スリップだ】
【ずんずんと、しかし警戒は怠らず、真っ直ぐと洞窟の邑久へと突き進んでいく】


16 : スウィート・メモリーズ:序章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/06/30(月) 21:38:45 ???
>>11
『ま、この宙域にそんなのがゴロゴロしている訳が無い…気楽に行こう』

惑星が小さいこともあり重力、大気濃度共にそれ程高い訳ではないようだ。故に転ぶ危険性も少ない。
しかし油断は禁物だ。洞窟の中には思いがけない場所に溝や飛び出した岩などが点在している。服を引っ掛けて破いてしまえば一環の終わりだ。

『はっはっは、寒いじゃ済まないぞ?服に穴が空いたら30秒で氷漬けだ』

「長い」の一言でブリーフィングを蹴られた手前、「こいつ早く氷漬けにならねーかな」などと内心思うマリアではあったが、このプロジェクトで死者が出てしまっては本末転倒だ。
とりあえずはアキレスの無事を祈りつつ事の行き先を見守ることとする。

>>12
『さて、頑張ってくれよ?ここからが本番だ…』

ダイヤモンドダストは洞窟の中にまで満ちている。それは不幸にも洞窟の中にまで及ぶ深く小さなクレバスをニアの目から隠す役割を果たしていたようだ。
ニアの義足はすとん、とその溝へと落ちた。
何も出来ずにいれば小さな身体はそのままクレバスの中へとオサラバするだろう。

『お、おい………!?』

>>13
ご明察、誉高き1/5はアメリアの事である。彼女が唯一まともにブリーフィングを聞いていた人物なのだ。
そんな訳かアメリアに対してだけはマリアは少し親切。やはり真摯にクライアントの説明を聞く姿勢は素晴らしいものだとマリアはぼそりと呟いた。

『ROVは6輪走行タイプ。それ程丈夫ではないからな、プラズマグレネードの一撃でも受ければバラバラだろう』
『消息を絶つ間際まで此方が収集していたデータによればクレバスに落下したり落石に挟まれ身動きが取れなくなった訳ではないようだ。いきなり破壊されたらしい』

現時点で開示出来るだけの情報をアメリアに提供。過不足があればそれに応じて情報の内容を変えるだろう。

>>14

『……走り回るなよ?死ぬぞ…』
『追いかけっこなら地球に帰ってから幾らでも相手してやる。フリスビーだって好きなだけ投げてやるから今は我慢しろ…分かったな?』

一面の銀世界を眼前に興奮を隠しきれない澪の心情をマリアは即座に察して静止。
澪の素性を知ってか知らずか意味深な台詞を吐きながら任務に集中しろと澪を諭す。

『………返事』

マリアが承諾の返事をさせようと呼び掛けたその刹那。うじゅる、と澪の背後で何かが蠢いた。

>>15
ずんずんと誰よりも先に突き進んでいけばなんとも呆気無い。早速破壊されたROVが発見された。
まず損害状態を確認するか、それとも仲間に知らせるか。
マリアもこの事には気が付いていないようで、特に反応はなかった。


17 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】 :2014/06/30(月) 21:46:46 ???
>>13
それってぇっ、探査機とぉ違うってんですかぁっ?
……あ、さ、先ぃ、行って下さいってんですよぉっ……
【義足、というよりはただの棒を片脚代わりにしているニア】
【もちろん牛歩だ、任務に於いては大凡アメリアとは真逆……根本で不適格】
【後方、取り残されない程度にまで離れた他メンバーの背中を追っている】

>>16
はっ、はぁいっ……
【洞窟の中に入れば少しは改善されるであろうと踏んでいた純白の視野】
【それは見事裏切られ、焦燥的な反応となって通信に応じる】

……えっ?……ひぃっ……っ!?
【ふわり浮遊感、どっと吹き出す脂汗、短く高い悲鳴】
【腰に帯びた月光をザイル代わりに抜かんと手を動かすが、グローブにこびり付いた氷に阻害されて反応が遅れる】

>>all
【後方から短く甲高い悲鳴、底無しの闇に文字通り片脚を取られたメンバーのひとりの少女のものだ】


18 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/06/30(月) 21:47:54 ???
>>16
作戦内容を簡潔にわかり易く説明するのも上司の義務なんだぞぅ
という言葉がどこから出てきたか分からないが

「そういう脅しはナシの方向で頼むぜオイ・・・」
30秒で氷漬けという言葉におっかなびっくり 足元に注意しながらドンドン進む

「それで? そのロブ?とか言う目標まであとどれくらいよ?」


19 : れーたん :2014/06/30(月) 21:55:41 ???
>>16
「…犬扱いしないで…」

人間からすれば犬も狼も大差ないと思うだろうが、澪にとっては重大な問題のようで。ツッコミどころがズレていると思うのは気のせいではないだろう。
しかしマリアの言葉には心惹かれるものがあったらしい、今尻尾を自由に動かせれば無意識にちぎれんばかりに振っていただろうが。

「……っ!?」

マリアの返事の催促に返す余裕もなく、背後から聞こえた音に振り向く。先程までの軽い雰囲気とはうって変わり、それこそ獰猛な獣のような凶暴性を心に秘めて。
金の瞳は警戒心により細められ、本能からか喉の奥から凡そ人間の物ではないグルル、という唸り声を背後にいるだろう何かに向けて発する。

>>17
後方からの少女の悲鳴も優秀な耳は捉えたが、何分こちらも手が離せそうにない。
何があったか把握はできないが、自力でどうにかしてもらうか他の人に任せるしかない。


20 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/06/30(月) 21:57:50 ???
>>16
「直前に加速度や温度の急速な変化は計測していない、ということでよろしいかしら」

ハウスキーピングデータの解析が終わってる、というのはありがたい。
モノが6輪なら、それが通った道は、少なくとも自分たちが歩く分には困らないだろうというのも。

「視覚の一部、そっちに回すわ。
 酔わないように注意して」

通信プロトコルをあわせて、自分の感覚の一部を通信ラインへ移譲。
スーツにも視覚センサー載せてるかもしれないが、観測者の注意がどこにあるかも
情報として価値あるはず。


>>17
「地面を走るのも、宇宙空間に留まるのもいるから」

さて、移動が大変そう、というのは理解した。
うむ。ちょいと手助けしましょう。

【召喚術式起動で黒犬を呼び出し。
 さくっと首の後ろ咥えて持ち上げてくれる+そのままお乗り下さい】

「あたし、後衛型だもの、一番前に出てもしょうがないのよ」

ゆったり最後尾を付き合うそうです


21 : 【デス】>>192【魔剣士】 :2014/06/30(月) 22:04:50 ???
>>16
【呆気ない、あまりにも呆気ない】
【先に何があるのか、そんなことを考えながら突き進んでいけばそこにあったのは破壊されたROV】
【拍子抜け・・・!気持ちが悪いほどあっさりと見付かってしまった】

・・・・・・・・・・・・

【仲間に連絡するべきか、それともどの程度損害を受けてみるか調べてみようか】
【下手に弄くるのはよした方がいいかもしれない、間違ったら脆いROVはこの男の腕力でボロボロの機体に止めを刺されるかもしれない】
【しかし、この男に配慮なんて物はなかった】
【突如として地を蹴るこの男・・・!何をするのか・・・!それは連絡でも・・・!調べるわけでもなかったっ・・・!】
【暴挙・・・!圧倒的・・・暴挙・・・!ROVに触れる寸前、なんとこの男は刀を降り下ろすっ・・・!】
【まさに配慮の欠片もないっ・・・!動かなければ・・・!ぶ壊してみろっ・・・!】

>>17
【背後から聞こえる悲鳴、恐らくは仲間の内の一人だろう、しかしデスは以外にもこれをスルー】
【きっと誰かが助けてくれるでしょう、そんな勝手なことを考えていた】


22 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】 :2014/06/30(月) 22:06:44 ???
>>20
【ひゅぉぉぉ、大地の切れ目から亡者のモノとまごわんばかりに聞こえる星の声】
【犬に加えられ宙ぶらりんになりながらそれを聞いて、ふーふーと荒い胸式呼吸を続けている】
【ひょいと持ち上げられたその体、黒犬の背に跨り隻眼をしぱしぱと動揺】

あっ、ありがとぉっ、ございますっ……
【なんとかそれだけを返す事が出来た】

>>19
>>21
【後方を歩くアメリアに救出され、結果として無事だった様子】


23 : スウィート・メモリーズ:序章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/06/30(月) 22:18:48 ???
>>17
『にっ……ニアッ!?おい!』
『ニアが墜ちたッ…!!誰かニアをカバーしろッ!!』

随伴するクアドローターからニアの姿は確認出来ない。ダイヤモンドダストのせいだ。
墜ちてしまえばそこまで。最早手遅れかもしれないがなるべく早く死者を出すことは避けたい。小さないのちを救う為にマリアは叫んだ。

>>18
『ROVが消えた地点まではあと15m弱。目の前だ。先行しているデスならもう接触しているかもしれんが……ッ』

『待て、デスに随伴させているクアドローターの映像を受信した…!ROVが発見されたようだ。急げ…!』

そこにクアドローターからのデータが飛んでくる。デスがROVを発見したのだ。
マリアは嬉々としてそれをアキレスに報告するが…

『あ゛ッ……!?』

悲鳴のような短い声、がしゃんと何かをひっくり返すような音を立てた後にマリアの通信はそこで途切れた。

>>19
『はは、済まん済まん………っと、どうした?澪…』

なんだろうか、上ずっている声が限りなく可愛らしいと大の犬好きであるマリアはそう感じる。
しかしそれも束の間、ばっと振り返り唸り声を上げる澪の様子をおかしいと察知したマリアはすぐにクアドローターを向かわせた。

『……生体反応、金属反応、共にゼロ…何も無いぞ』

すぐさまクアドローターが澪が見つめている一点をライトアップ。同時にスキャンを行う。しかしそこには何も存在していなかった。
大丈夫かと澪に声を掛けるマリア。万一に備えクアドローターを澪の近くに配置しておく。

>>20
『ああ、この分ではEMPやプラズマに焼かれた訳でもあるまい…まぁ、そうだな…あり得る線としては…』
『っと、ROVが発見されたようだ。これから回収作業を……!?』

アメリアから貰った視覚情報をサブモニターに投影、すまんなと一言礼を述べて情報を解析中、他のクアドローターから通信が入った。
ROV発見の報に嬉々として舞い上がるマリアであったが、不意に短い悲鳴を上げた。

『で、デスがROVを破壊……』

>>21
『お、ROVを発見したようだなっ』
『良くやったぞ、これさえ持ち帰ればレヴォリューツィヤで解析し、原因を探ることg……』

『………は…?』

突然の出来事。いや、あまりにも突然すぎてマリアの思考回路が置いていかれるほどの突飛な行動。
何故この男は回収目標であるROVを破壊したのだろうか。真っ二つになったROVは無残にもその場に転がった。


24 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/06/30(月) 22:26:30 ???
>>23
「おっけーい」

返ってきたのはゆるい返事 なんか後ろの方で悲鳴が聞こえましたが 振り向いても黒い犬に乗った初対面の触手っ娘がいただけなので 
きっともう自分に出来ることはないのでしょう ですがその後の悲鳴と なにかが 倒れる音

「アレ? オイ もしもーし?」
声をかけるも一行に反応はない なのでとりあえず目標地点に参りましょう

>>21>>23
さて あの後何事も無くやってまいりました目標地点 多分あの輪切りにされた物体がソレなんでしょう
「・・・・・・・・・・・・・・」

まるでクロ高(古)の生徒の如く劇画調な顔になりながらROVを見ている
それはひょっとしてギャグでやっているのか? 問いえればきっと高得点だったんでしょうが そんな余裕何処にもありません


25 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】 :2014/06/30(月) 22:26:55 ???
>>23
いっ、生きてぇっ、ニアはぁっ、生きてますって、んですっ……よぉっ……
【体が大地の裂け目に飲み込まれる直前、アメリアの黒犬に依って救援されたようだ】
【バクバクと心音が煩い。果たして高性能なマイクがそれをマリアに伝えていないだろうか】
【黒犬の背に跨りそんな不安を抱えていた】

……えぁっ?
なっ、なぁんだぁ、もう見つかりましたかぁっ?
【目標物……ROVと言うのか……発見の一報を受けて頬が緩む】
【じゃあこれでお終いですかねぇ、なんて呑気に構える】

……えっ?は、破壊……っ?


26 : 澪【獣化】 :2014/06/30(月) 22:29:56 ???
>>23
「…何か聞こえたから…」

思わず振り返ったが、そこには来た道があっただけ。マリアからも何もいないと言われ、仕方なしに再び前に向き直り前進するが今まで以上に周囲への警戒を強くする。
聞き間違いか?いや、そんな筈はない。今のは確かに何かが蠢いている音だった。

澪は自分の感覚をなによりも信頼している。これまで数多の魑魅魍魎と争い、その度にこの鋭敏な五感と勘で危機を脱してきた。
マリアを疑っているわけではない。ただ、機器類では計測できない何かが存在している事も十分あり得るのだ。
先までの軽快な足取りとは対照的に、何があっても即座に対応できるよう慎重に歩を進めていく。


27 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/06/30(月) 22:32:35 ???
>>22
「貸しておくから、好きに乗ってなさいな」

普段から乗り物としてこき使ってるからね。
ご自由にどうぞってやつです。
こういう危険があるまで出さなかったあたり、制限がある能力なのは伝わるかしら。

>>23
「マリア。視覚情報に魔力視のパラ載せるから、通常カメラとの差分検索をお願い。
 それと、“裏切り者を処断するか”は早めに決めて。
 あたしはクライアントの意志に従うわ」

確保対象の破壊、という状況に対して即臨戦態勢を取ることに決定したようです。
杖一本でなんとかしようってんだから、この黒魔女も肝が座ってるというか。
ついでに異能視の情報可視化もやっておきます。
見えるものは少しでも多いほうがいいでしょう、お互いに。


>>21
さて、追い付いてきた味方は明確に戦闘態勢でした。
でも最初の口上は他の人に譲って自分は最後尾。
……上下左右を制限された洞窟内部で杖持ちが最後尾にいる意味がわからない異能者なら
それはそれで楽でいい、とか考えてますゆえ


28 : 【デス】>>192【魔剣士】 :2014/06/30(月) 22:38:47 ???
>>23
【やらかした、鈍すぎるこの男にでもそれはわかった】
【ROVを勢い余って破壊してしまったこの男、どうやらこの男はこの男でかなり手荒な方法で"分解"を試みたようだ】
【あまりにも軽率、ブリーフィングをよく聞いていれば破壊するには至らなかったのだろうが・・・】
【ともかく、不味いことをしてしまったのは確かだ、しかし弁明する余地は無いことは明らか、男は内心諦め気味】

>>24,27
・・・・・・・・・・

【終始無言、普段通りデスの表情は無表情、二人にはまるでこれを破壊したことを全く反省していないようにも見えるかもしれない】
【じーっと真っ二つに両断され、完全に沈黙したROVを見詰めている】


29 : スウィート・メモリーズ:序章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/06/30(月) 22:52:14 ???
>>24
『………済まない、待たせたな』
『昇進どころか私の首が飛びかねない事態に少し目眩がしてしまっただけだよ』

『………さて、どうしようk…っ…!!?』

>>25
『助かったのは何よりだが、その犬は何だ…?』
『確かさっきまでは居なかった筈だが……まぁいい』

『このままでは不味いな…くっ……』

>>26
『……一応警戒は続けておこうか、それに越したことはないからな』
『さて、澪…君が後ろの謎の気配に気を取られている間に回収すべき目標が破壊されてしまった』

『まぁ、最も不味いのはそれを破壊したのが味方だということなのだg……』

>>27
『あぁ、了解した…便利だな、異能というものは…』
『気持ちは判るがここで処分は行えん。何よりこのプロジェクトで死者を出す訳にはいかんのだからな…』

『…待て、差分のノイズか…?洞窟の天井付近に何かへばりついて──』

>>28
『………さて、何か言い残すことは無いか?』
『これは重大な国際問題に発展しかねないぞ…君の処遇は帰還後にこちらで決めさせて貰う…覚悟は出来ているだろうな』

『…ん…何だ。待て…今何か、ROVの中から這い出して───』

>>ALL
どちゃり、洞窟の天井から何か巨大な塊が湿った音を立てて落下して来る。
赤い光のラインを身体中に走らせた流体状のそれはROVを飲み込み、あっという間に吸収してしまう。

ROVが覆い隠されるその刹那、クアドローターはROVの心臓部付近で助けを呼び求めるように紅く発光する『ナニカ』を見た──

『何だ!?何が起きて…何が落ちて来たんだ!?』
『生体反応無し…無人兵器か!?いや、金属反応もない……馬鹿な、有機体だと……!?』
『ROVをやったのはこいつらかっ……!!』

困惑するマリアをよそに流体状のそれはまるで貪欲に食物を貪るようにクアドローターを飲み込んだ。
流体状のそれに触れた瞬間クアドローターは分解され、一瞬で溶けて無くなってしまう。

『不味い、に、逃げ──』

途切れる通信。クアドローターがやられたのだ。
まるで真っ黒なラバーがドロドロに溶けたようなそれは全身に紅い光のラインを走らせながら能力者達へと迫る。
その体積は軽く洞窟を埋め尽くす程。甲高い異音放ちながら能力者達へと謎の物体の奔流は迫る。

『どうやらあいつに直に触れたら取り込まれるらしい…特別な加工を施された武具や闘気や魔法での攻撃ならあるいは…』


30 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】 :2014/06/30(月) 23:04:43 ???
>>27
はっ、はぁいっ……
あのぉっ、噛んだりぃ……しませんよねぇっ?
【少しでも余裕が出てくれば気にするのはそんな事ばかり】
【とはいえ乗り心地には割とご機嫌らしくわさわさと背中を撫でてみたりしている】
【制限等に関しては犬が寒がりなのかなぁなんて思っているようだ】

>>27
>>28
……
【じりっ、黒犬に跨りながらも『空気の変調』を敏感に察し臨戦態勢】
【右手には月光が握られ、後方に位置したアメリアのその少し前に配置している】

>>29
あぁ、これは多分っ……
っ!?
【アメリアの、と伝えようとするがそれが言葉として発される事は遂になかった】
【形容し難き異様が顕著する様を見て言葉を失ったからだ】

逃げっ……って、えっ!?えぇっ!?
【黒犬に逃走を指示してみるが、それはぺしぺしと脇腹を平手で叩くだけだ】
【能力が使用出来るのであればここまでの混乱もないのだが、この場合はそれには当たらない】
【一応は迫るアメーバ(仮)に月光を振って抵抗してはいるが効果は果たして】
【黒犬は恐らくその騎手よりもずっと素早く状況を把握したらしい、逃走体制に入る】


31 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/06/30(月) 23:05:07 ???
>>29
「あぁ・・・えと 御愁傷様・・・?」
なんて声をかけていいんでしょうか? しかもアメリアタンにいたっては臨戦態勢ですし

このなんとも気まずい雰囲気の中 突如現れたのは きっといろんな意味で救世主なのでしょう 少なくt目お沈黙を破ったという意味では

「な・・・・・なななななななnnnnnnnなにあれrrrrrrrrrrrr」
めっちゃ動揺してる めっちゃビビッてる

なんかよく分かりませんが生体だそうです 目の前でROVがクリームのように溶けて 化け物のご飯になってしまいました
しかも満足してないのか こちらをロックオン

Q.どうしますか?
A.逃げましょう

「これならじょうじが出てきたほうがましだよぉぉぉぉぉおおおおお!!!!」
デモンレッグを開放 足に青い霧を発生させながら来た道を戻る


32 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/06/30(月) 23:11:46 ???
>>29

「生体でも金属でもないあたしみたいのがいるんだから、
 多少はそういうのの可能性も想定してたけど、
 ナマで見ると結構くるわね、これ」

知識の中で近いのはスライム系の上位種だろうか。
多くの場合状態異常態勢があって黒死蝶の相性が悪い相手。
ましてや無傷からのペインも大した火力にはなりえない相手。
つまり、致命的に相性が悪い。
かといってクライアントの意志を尊重すると言った以上、デスをエサに撤退、というわけにもいくまい。

「観測手に徹するわ。
 こっちが使える知覚、全部載せるから帯域の確保をお願い」

デスが食われるならそれはそれ。
安全距離をある程度確保しつつ、じりじりと退きましょう。
ダッシュするタイミングは他メンバーにあわせる予定です。

>>30
わんこは比較的意志を汲んでくれます。
ちゃんと後退してくれますよ。


33 : 澪【獣化】 :2014/06/30(月) 23:20:06 ???
>>29
「…え?嘘でしょ…?」

唐突に告げられた事実。さすがにそれが非常に不味い事だというのは澪でも理解できた。
だからこんなに険悪な空気なのかと一人納得するが、それよりも澪の頭は先程の音の正体でいっぱいいっぱいだった。
その思考を遮るように、どちゃりという音。

「うわっ…なにこれ…」

聞き覚えのある音と同時に見たこともない物体が落下してくる。
瞬時に分かった。音の正体はこの謎の物体だと。そして決して触れてはならないという事も。
現時点で対処法はない。途切れる直前の通信は確かに逃げるよう指示していた。
ならばやるべき事は一つ。

「…入り口まで退避…出来ればこれを閉じ込めたい…」

背を向けて全力で出口へ走る。
この洞窟を崩して謎の物体を外に出さないようにしたいところだ。こいつなら自力で這い出てくるだろうが、時間が稼げれば十分。
周りが意向を汲んでくれるかが問題なのだが。


34 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】 :2014/06/30(月) 23:32:17 ???
>>31
ちょっ、ちょっとぉっ!?
速ぁっ……
【青く煙るオーラの様なモノを脚に纏いその勢いは脱兎の如く】
【黒犬に跨りその背を見送り思わず茫然、はっと我に返り状況を理解した】

>>32
……早いとこ逃げましょうってんですっ!
【タイミングを計っているのか、駆け出さずにいるアメリアに声を掛ける】
【黒犬は既に来た道に顔を向けており、ニアはその上から手を差し伸べている】
【恐らく2人乗りも可能かなと踏んでの行動だが果たして】

>>33
【黒犬に跨り並走、現時点では閉じ込めの案は伝わってはいない】
【だが一応同じようなことを考えてはいるらしく、ほとんど体を動かさずに済む分頭をフル回転させているようだ】


35 : 【デス】>>192【魔剣士】 :2014/06/30(月) 23:33:33 ???
>>29
【不味い、非常に不味い。自分がしたことはとても、国際問題にまで発展するレベルの事をしでかしたのだから】
【ここから帰還すれば自分は晴れて犯罪者】
【両断されたROVと呆気に取られるアキレス、アメリアとその後方に位置するニア、アメリアとニアは完全に戦闘モードに移行している】

・・・・・・・?

【どうこの状況を脱しようか、そんなことを考えていれば天井から汚い音を立てながら落下する1つの物体】
【それは生物とも、機械とも言えないような見た目をしていて、一瞬のうちに2つに別れたROVを飲み込んでしまった】
【デスの行動により張り詰めていた空気は更にピンと張り、辺りは一瞬のうちに修羅場と化した】
【迫る液体のような何か。消え去ったROVの様子を鑑みてもあれはかなり危険な代物なのだろう】
【逃げるか、戦うか、道は2つに1つ。そしてデスは選ぶ、戦う道を】
【スラリ、鞘から抜き放たれる白銀の刀は、真っ直ぐと怪物へと向けられ、その刀身は紫色の魔力に包まれる】
【どちらにしろここから逃げ延びてもいい方向には向かないだろう、ならばせめて自分の出来ることをするだけ】
【紫色の魔力に包まれた刀は、怪物の動きに合わせるようにバックステップするとと同時に真っ直ぐと縦に振られる】
【魔力を刀身に孕んだ一撃、魔法の位置に属するかは不明だが果たして・・・?】


36 : スウィート・メモリーズ:序章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/06/30(月) 23:42:57 ???
>>ALL
じゅるりと伸びる流体。まるで触腕のような形状を模ってしなり、クアドローターを捕まえて握り潰した。

『ちぃぃっ…!また一機クアドローターが食われたかっ……!!』
『奴等は機械等の文明的なものを優先して喰いに来てるらしい…!!私達も今全力でそっちへ向かっている!なんとか迎えにくるまで保たせろっ!』

どうやらマリアのフリゲートも全速力で降下しているらしい。超音速の物体の接近を示すソニックブームの爆音が地上で鳴り響いた。

>>30
うじゅるうじゅると触手をしならせながらニアを狙う流体は月光に切り裂かれ、真っ二つになって落ちてゆく。
しかし何度か切り裂かれた後、なんと触手はバターナイフのように薄く、そして硬く変化した。
そうして月光切り裂かれることなく打ち合い、ニアの首を刈り取らんと触腕を唸らせるのだ。

形状変化に硬質化。そして高度な学習能力。特異な見た目もあってだろうか、これはもはや『アメーバ』の範疇に置けるような代物ではないとマリアは察した。

>>31
『なっ…お前、テンパり過ぎだろう…アキレス…』

全速力で逃げるというアキレスの判断は正解だったようだ。うじゅるうじゅると音を立てながらアキレス達の後を追う流体はあまり速いものではなかった。
少なくともジョギング程度のスピードだろうか、気を抜けばあっという間に喰われることは間違い無いが、振り切れない速さという訳ではない。

>>32
『了解した。近く領域、量子波アンプリファイド……119%!』
『アメリア!お前はさっさと逃げろ!観測は残ったクアドローターで引き受ける!』

アメリアの協力もあって流体の観測は比較的捗ってはいた。しかしこの絶望的状況を逃れた訳ではない。
マリアはアメリアに逃げるように促し、残った3機のクアドローターを流体正面に集中させ、バックで退避しながらメインカメラで観測を続ける。

>>33
『存外、ただ単に不和の元という訳でも無かったらしい、デスは…!』
『あのままROVを持ち帰っていれば危うく私たちが喰われていたかもしれなかった…くそ、考えただけでもおぞましい…!』

そう吐き捨てるマリアであったが、これでも上級士官の端くれ、ろくな策が思いつかない訳でもないらしい。

『閉じ込めたいのならば任せておけ…私に案がある…!!』

にやりとモニターの前で不敵に溢すのは笑み、自信満々の表情で(澪からは見えないが)そう告げた

>>35
『デス、お前は大変な事をしでかしてくれたが…案外手柄になるかもしれんぞ、これは流石の私も予測してはいなかった…!!』

相対するデスに対しすかさずフォロー。あのままROVをレヴォリューツィヤへと持ち帰っていれば今よりも大変な事態に陥っていたかもしれない。
意図せずともROV内の流体を叩き斬ってそれを未然に防いだデスはある意味賞賛すべき相手だ。
流体は真っ二つに斬られ悲鳴を上げるように異音を撒き散らしたが、それも束の間。怒り狂ったようにべちゃべちゃと暴れながら突っ込んでくる。

『そいつに攻撃は無駄だ!今は逃げろ!置いて行くぞ!?』

デスを怒鳴りつけて逃げるように促す。勝ち目のない戦いなどマリアがこの世で最も嫌悪しているものを目の前で繰り広げられたくなかったのだろう。
それはただ単にデスに死んで欲しくなかったという事の表れでもあるが。

>>ALL
暫く走ると見えてくるのは光。誰もが待ち望んだ希望の光だ。
洞窟はついに出口へと差し掛かった


37 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/06/30(月) 23:54:32 ???
>>34-35
「あぁ、やっぱりそうなるのね。
 ニアは先に行きなさい!」

どうせあの類の戦闘者は、ここで闘いを挑むのに決まっているのだ。
それはどう足掻いても変わらない生き筋というもの。
故に、“自分も生き筋を通させて貰う”と決めた。
もう決めた。
幸いにして、“彼”は戦闘技能については相応のものを持っている。
なら、自分の切り札の1つは開帳できる。

>>36
「マリア。ぎりぎりまで粘るわ。
 あとはお願いね? あまり艦を離さないで、この通信を最後まで維持して。
 大丈夫。無茶はしないから」

彼女の周囲に湧き出すのは、様々な種類の黒死蝶。
ゲーマーどもがモルボル蝶と呼称する、複数の状態異常もたらす鱗粉をばらまく技。
手数を増やせばどれか1つくらい通るだろう、と。
それで足止めになれば十分。
そして、スーツと本隊の通信ラインが維持されているならば、
自分はそこを通って本隊に直帰できる。

【選択は足止めに残り、最後の最後でリターンホームしますね☆ミ】


38 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/06/30(月) 23:59:03 ???
>>34
「逃げるんだよォォォーッ 脇目も振らずダットサンだこのやろぉぉぉぉおおおおお!!!!」
アキレス君 逃げ足だけなら 世界一(字あまり

我先に駆け出す必死さがきっと他の人への警告になる・・・と思う きっと メイビー

>>36
「ウルサイ馬鹿!! お前が生命反応が確認されたことは無いなんてフラグ立てるからこうなったんだろうが!!
 謝罪と賠償を請求すっぞコラ!! 詫び石も大歓迎だぁぁぁぁぁあああああああ!!!!」

生来からの軽口叩き おかげで心配されることが皆無な男である

そして見えてきました希望の光

「いぃぃぃぃぃぃぃぃぃやっほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぅ!!!!」
勢いそのままに洞窟から飛び出そうとしています


39 : 澪【獣化】 :2014/07/01(火) 00:02:02 ???
>>36
「…最悪、私達は全滅してただろうね…」

よくよく考えれば、回収するのは能力者達なのだ。
運搬という注意が散漫しがちな中姿を現されていたら、結果は言わずもがなだろう。
それを避けられただけよいのだろうが、結局は結果論だ。

「…なら、作戦は任せる…」

頭を使うよりも実際に動く方が澪は得意だ。一人外と上級士官、どちらに作戦を託すかなど一目瞭然。
顔こそ見えないが少し楽しそうな声色に、少々の不安と多大な期待を感じさせた。

「…やっと、外、だけど…」

ようやく光が見え、そのまま外に飛び出す。耳を突き刺す爆音に顔を顰めるが、後方の物体よりはまだマシだ。
何人か残っているようだが、手助けに向かうべきか否か。その葛藤がほんの少しだけ澪に迷いを抱かせる。


40 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/07/01(火) 00:02:41 ???
>>38
「ほぉぉぉぉぉぉぉぉぉ・・・・・・・お?」
勢い良く飛び出そうとして 後ろを振り向けば そこには足止めしようとしているアメリアの姿
ターンホーム? 知らん

「何考えてんだバカチン!! 逃げるんだよォォォーッ」
大急ぎで踵を返し アメリアの首根っこに手を伸ばす そのままグワシと掴んでまた逃亡しようとしているらしいです


41 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】 :2014/07/01(火) 00:06:25 ???
>>35
お前ぇっ!!
なぁにしようってんですかぁっ!!
【とっとと逃げるってんですよ!強化された肺機能から発されるシャウトは壮絶に洞窟内に響く】
【何にせよこの状況、応戦よりも逃走を判断するのは自明の理だ】

>>36
もっ、モノマネぇっ!?
……こンのぉっ……!!
【頬を掠める必殺の畏怖、背筋が凍るのはこの極寒のせいだけではないだろう】
【早々に抵抗を切り上げ、跨る黒犬は反転来た道を疾駆せんと構える】

>>36
>>37
はぁぁっっ!?お前もぉっ!?
あぁぁっ、もぉぉっっ……!!

……ぃぃっいけってぇんですってばのぉっっ!!

【爆発的咆哮、防寒着の脊髄部分を貫き発生する人の腕程の八本の触腕】
【形容し難き学習アメーバ(仮)に背を向けたまま発されたそれは少し伸びた先で八葉、花弁のように開き即座に凍てついて行く】
【メンバーとアメーバ(仮)の間に作り出す、洞窟の道を塞ぐように展開した触腕の檻】

【無論隙間だらけ、強度も低い】
【だが獲物としてそれを捉えたとすれば】
【少なくともその『食事』の時間分は稼げると踏んだらしい】

ひぃっっ……!寒っ……や、やばぁっ……!
【触腕を根元から切り離し、もう一本を生やし防寒着に空いた穴を塞ぐ】
【通常であれば本体から離れればあとは気化していくタイドメイカー、しかし凍り付いたお陰でそれは起こらない】

>>38
……あれがぁっ、正しい姿ってんですよねぇっ……?
【こんな状況にも関わらず染み出すは苦笑】
【因みにニアも逃走にウェイトを置いているため、先陣を切って逃げるアキレスを責める事など出来るはずもない】


42 : 【デス】>>192【魔剣士】 :2014/07/01(火) 00:24:53 ???
>>36
何・・・・?

【紫色の魔力を纏った魔神刀による一撃は、正中線を真っ直ぐと描き、その凄まじい切れ味を持ってして怪物を切り裂いた】
【液体状の物を切り裂いた僅かな手応えに薄ら笑いを浮かべる間もなく、耳障りな怪音を洞窟に反響させながら迫る怪物】
【効かない、放たれた一撃はこの怪物にダメージを与えるどころかただ怒り狂わせてしまうだけという全くの逆効果であった】
【もう一度攻撃を加えるか?いや、怒りに支配されたこの怪物には先程と同じ一撃など最早牽制の意味も持たないだろう】

(逃げるしか道はないか・・・)

【脳内に僅かに浮かび上がる焦燥、攻撃は効かない、おまけにこちらが触れれば即お陀仏だ、相手が悪すぎた】
【無線機から響く怒声、そして突如として洞窟内に響く叫び声、否、咆哮とも呼べるその音に顔を顰めながら目を向ければ】
【能力者達に割り入るように発生した触腕は極低温により一瞬にして凍りつき、まるで檻のように怪物の行く手を阻む】
【なるほどそういうことか、やろうとしていることは察することができた、時間稼ぎか】
【デスは決断する、デスにとっては苦渋とも言える決断を】
【右手に握る刀をもう一度深く握り込めば、僅か一瞬の動作で鞘に納められる】
【そう、逃げを選んだ。剣士が敵に背中を見せることはあってはならないこと、それがこの男の美学でもあった】
【しかし今は、そんな下らないものにすがり付くのはやめよう。足止めをしようとするニアとアメリアに一瞬視線を向ければ】
【その身体能力を持ってして駆け出す、今はただ、逃げることだけを考えて】


43 : スウィート・メモリーズ:序章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/01(火) 00:33:47 ???
>>37
『くっ……絶対に帰って来いよ!?死んだら許さないからなっ!!』

艦は『ピッタリ』着けられるから平気な筈だ。マリアは無線通信の出力を最大まで上げる。
あまりの無線強度に全ての周波数でマリアの声が響き渡る大惨事に。ブリッジのクルー達はたまったものではない。

『帰ってこなかったら…泣くからなっ!!』

>>38
『ほっ…!ホントなんだっ!生体反応無いんだからなっ!?』
『ホラ見ろ!このグラフを見てみろっ!(見れない)ほらっ!無いだろっ!?』

『わ、詫び石…?詫び石が何かは知らんが…生きて帰って来たらなんでもしてやるっ!だから帰って来いっ!』

>>39
『とっておきの策があるが一回きりだ。さっさと"飛び乗れ"よ…!?』

意味深な忠告。もし不敵な笑みと共に放たれたその言葉に『嫌な予感』を感じたのならば、この光景は見事に澪の『嫌な予感』を的中させるだろう。
目の前に広がる光景はドリフトする戦艦。こんなものは滅多に見られるものではない。

>>41>>37
『やった!動きが止まっ……!!?』

タイドメイカーの檻に阻まれ、アメリアの蝶に群がられた流体は呻き叫び声を上げて暴れまわる。
結果としてこの連撃は流体に対する極めて有効な足止めとなったらしい。流体の移動スピードは大きく下がる。
しかしまだだ。流体は檻を突き破ってニア達を追う。しかし逃げ切れぬスピードではない。このまま走り抜けばあるいは──

>>42
『待たせたな……!迎えに来たぞ、諸君!!』

その傍をデスが駆け抜ければ全ての人員が洞窟から出たこととなる。少し遅れて洞窟から出てくるであろうあの流体に対しての"策"。
それを引っさげた戦乙女マリアが遥か上空から降りてくるのが見える。時速数千km/hという馬鹿げた速度で。

>>ALL
洞窟から飛び出した一同の目に飛び込んできたのは巨大なヴェイパーコーンを引きながら地面へと突撃してゆくオクチャーブリスカヤ・レヴォリューツィヤ。しかしその主砲の砲門は明後日の方向を向いている。
正直な所、悠長に着陸している時間はない。あの流体が洞窟の中から這い出てくるのは時間の問題なのだから。
かといってほぼ斜め45度の角度で地面に突撃してゆくフリゲートはどう見ても急ぎすぎ。誰があれを無事でいられると思うだろうか。しかしフリゲートが地面と接触するかしないかというその刹那。

『行くぞッ!!スラスター噴射ッ!!錨降ろせぇぇぇっ!!』

船首及び船尾から姿勢制御用のスラスターが噴射される。ぐるりと姿勢を変え、水平になったかと思えば次は船首から錨が地面へ打ち込まれ、フリゲートの動きがガクンと折れるようにして変わった。
更にここからが真骨頂。錨に引っ張られるようにして向きを変えた戦艦の砲門はしっかりと洞窟を狙っていたのだ。なんということだろう。マリアは始めからこれをする算段で地表へと突撃したのだった!!!
三門の主砲が火を噴く。爆炎と共に砲弾が放たれ、氷の洞窟の入り口を吹き飛ばして崩落させたのだ。

そして氷の大地をハッチを開いたまま真っ白な雪煙を巻き上げながらドリフト、レヴォリューツィヤはガリガリガリと氷を削りながら能力者達の目の前までハッチを持ってきた。

『飛び乗れぇぇぇぇぇぇっ!!!!』

叫ぶマリア。飛び移るチャンスは一瞬。ここで全てが決まる──


44 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/07/01(火) 00:42:15 ???
>>43
「よーし言質とったどー!!」

アメリアをお持ち帰りしながらもう片手でガッツポーズ さて何をしましょうかと考える前にこの危機的状況をどうにかしましょう
というか思い切りこっちに突っ込んでくるフリゲートとか予想GUY過ぎます

「あらやだマリアタンたら大胆さんなんだからもう・・・アキレス トんじゃう!! いぃっヤッホウ!!」
青い霧を脚部に纏ったまま ものすごい勢いで跳躍する


45 : スウィート・メモリーズ:序章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/01(火) 00:43:23 ???
【補足:マリアはハッチで両手を広げて能力者受け止めるべくスタンバイしてます。命綱?知らない】


46 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/01(火) 00:49:33 ???
>>40
>>41
(´・ω・`)←こんな顔になった。
アメちゃんは基本的にいいかっこしいなので、残念賞具合がひどいwww

>>43
あ  か  ん
このままあそこに突っ込んだらいろいろひどいことになる!

「お先に!!」

にゅるん、とスーツが突然軽量化。
出現場所はさっきの通信スペースへ。
……なんという手のひら返し。なんというヘタレ。
まさしく脱兎。

あとでお説教されてもいいです。ハイ


47 : 澪【獣化】 :2014/07/01(火) 00:50:37 ???
>>43
「飛びのっ…?えっ、ちょっ…!?」

嫌な予感は見事に的中したと言えるだろう。
ドリフトする戦艦。洞窟の入り口を通行不可にする砲撃。開くハッチ。
ほんの僅かな間に目まぐるしく事態は動くが、するべき事は見逃さない。

走ってきた勢いをそのままに、ハッチに向かって跳躍する。
凡そ少女が跳べる距離ではないが、そこは人外。そのままハッチに勢いよく飛び込む。


48 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】 :2014/07/01(火) 00:52:32 ???
>>43
>>45
>>45
良ぉっしっ、やぁりましたねぇっ!
【義足での移動であれば呑み込まれていたであろうアメーバ(仮)の津波】
【それらを後方に置き去りにする黒犬の疾駆する速度は相当のモノだ】
【因みにアメリアの(´・ω・`)には気が付いていない】
【最もニアのその機動力の大半を受け持ってくれている時点で、足を向けて寝られない訳だが】

……あっ、あははぁっ、はぁで過ぎですってばってのぉっ……

いっけええぇぇっっっ!!!

【キリングフィールドからのエスケイプを高らかに叫び、同調するようにして黒犬は飛翔】
【宙を舞いながら、ばっちこい状態でスタンバっているマリアに向けてニアを放り渡す】
【結構な勢いで結構な質量のモノがぶつかるだろう、そのままであればほぼ確実に】


49 : 【デス】>>192【魔剣士】 :2014/07/01(火) 00:58:17 ???
>>43
【全力で洞窟を駆け抜けていけば、やっと見えた洞窟の終わり。小さかった出口は近付くにつれてだんだんと大きくなり、出口はもう目の前】
【そして洞窟を抜け出せば、真っ白な光景の中にポツンと1つ存在する豆粒のようなものがデスの目に飛び込んでくる】
【その僅か数秒後、音など優に置き去りにするほどの速度。豆粒ほどの大きさだったものはいつの間にかすぐ目の前に存在していた】

【一瞬にして洞窟を破壊し、ほんの数瞬の間に目の前へと持ってこられるハッチ】
【強く踏み込み、高く飛翔。地面に綺麗な足跡を残しながら砲弾の如く飛んだデスの体は、真っ直ぐとハッチの中へと飛び込んでいく】


50 : スウィート・メモリーズ:序章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/01(火) 01:10:40 ???
>>ALL
『うっ……ぉぉおおおおおぁぁぁあああっ!!!!』

能力者一同がハッチに飛び入った直後に戦艦は最大船速で発進、黒煙の尾を引きながらあっという間に雲の上だ。

そしてマリアは飛び込んでくる一同を必死に抱き留める。その時の勢いは凄まじいもので、ゴロゴロと床を転がり、エアロックの一番奥の壁へとぶつかってやっと停止した。
どれだけ転がってもその手を離さなかったことからどれだけ能力者達を救いたかったかがひしひしと伝わってくるだろうが、余りにもその戦術は奇抜なものだった。

『うっ…ぉ…おかえり…よく無事に帰ってこれたなぁ…うぅ…っ』

ハッチは閉まる。フリゲートは既に大気圏を突破しようとしていた。船内は本部に状況を報告する為に大忙しだ。

首がいつ吹っ飛んでもおかしくない程の軍規違反を犯しながらも能力者達を護り切ったマリアは自分が抱き留めている能力者達に頬擦りしながら帰還を歓迎した。
周りのロシア兵達は呆れるばかりだったが、まぁこんなのも悪くはないといったご様子。

『はっ……あ、アメリアは何処だ?アメリアが居ないぞっ!?』
『あ、アメリア…まさか……い、いやぁ……いやだぁあぁぁっ…私は認めないぞぉぉっ……!!』

しかしマリアはある違和感に気付く。そうだ、アメリアが居ない。
やはりあんな死亡フラグを立ててしまっては脱出は叶わなかったのか。今は亡きアメリアのことを想いひたすらのボロ泣き。
部下が見ているのも構わずに大泣きだ。


51 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/07/01(火) 01:21:44 ???
>>50
皆で仲良く艦の中にウェルカム はて なにやらスーツが軽いような?

「あれ? アメリア?」
青い霧を霧散させ 空のスーツを持ち上げる はて? 中身は何処逝った?

「・・・・ダメだ 腹が減って頭が回らん」
スーツを放り投げて床の上に大の字になる 腹の虫の大合唱が五月蝿かった

//すまぬ 先にノシる


52 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/01(火) 01:23:18 ???
>>50
後ほど艦橋に帰ると、どこぞの魔術師の如くティータイムに洒落込む黒いのがおります。
しかも、さっきのハッチの映像をリピート再生しておられます。

存分に締めあげてあげてね☆ミ

//
おつさまでした


53 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】 :2014/07/01(火) 01:25:50 ???
>>50
……ぷはぁっ
【マリアの抱擁の中で先ずニアが行ったのはヘルメットを脱いでの呼吸】
【髪が汗でぺったりと張り付いているのが不快だ、風呂に入りたい】

えっ、えぇとぉっ、大丈夫だってんですかぁっ……?
【色々とだ】

あ、アメリアぁっ?
あれぇっ?さぁっきアキレスが引っ張ってましたよぉっ?
【ドライな性格だと、自身の彼女に対する評価を訂正しなければならない】
【随分と起伏の激しいものだ、マリアは】
【防寒着を次々に脱ぎ捨てながらはてと首を傾げた】

>>51
あー、ニアもお腹空きましたぁっ……
うぅっ、カルボナーラ食べたいなぁっ……

>>52
【黒犬は座したまま、果たして送還されるだろう】
【最後にチラリと隻眼を向けたニアは、ありがとうございましたぁと間延びした声で黒犬に向けて頭を下げた】


54 : 澪【獣化】 :2014/07/01(火) 01:29:56 ???
>>50
「っ…いったぁ…」

ゴロゴロと転がり壁に頭をぶつけたが、どうにか皆大きな怪我もなく帰ってこれた。
とりあえず窮屈な防寒着を脱いでその辺に放り投げると、安堵からかそのままこてん、とマリアに体を預ける。
防寒着を脱ぐついでにフードも脱げてるかもしれないが、気にする気力ももはやない。

「ひゃっ…?え、アメリア…?」

急に大泣きするマリアに肩を震わせて驚くが、そこでようやくアメリアがいない事に気づく。
アキレスが引っ張っていたのは見ていたが、果たしてどういうことなのだろう。


55 : 【デス】>>192【魔剣士】 :2014/07/01(火) 01:32:08 ???
>>50
【ヒュンと風を切りながら空を舞うデス、しかしそこで大変なことに気付いた】
【ちょうどハッチの着地点、そこには両手を広げながら待ち構えるマリアの姿】
【危ない、空中で姿勢を変えようとするも失敗、敢えなくマリアと正面衝突】
【何せ数人の人間を同時に抱き留めたのだ、その勢いと衝撃は相当のものだったのだろう。数人の能力者達がボールのように転がっていく】
【ゴツン、頭を襲う鈍い衝撃。頭をぶつけたようです】

・・・・・・・・

【ガンガン鳴り響く頭の痛みを振り払いながら立ち上がれば、神妙な面持ちで適当な椅子へと座る】
【頭の中に渦巻いていたのはこの先の展開、裁判にでも掛けられるのだろうか、そんなことを考えていた】


56 : スウィート・メモリーズ:幕間 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/01(火) 19:46:36 ???
──マグノリアでの不明物体襲撃事件から3日後、大型航宙戦艦「ケーニッヒ」館内──

「…さて、諸君……臨時議会に召集された理由は分かっているな?」

緊急的に開かれたのは近隣宇宙統治連合理事会(NSAC)における会議。
円卓には各惑星各国の首脳。その補佐としてかなりの政治的重鎮達。錚々たる顔ぶれだが…その中でも一際目立つのは明るい髪色の女性、マリア・カーネイジだ。
目立つというのも比較的悪い意味ではあるが、とにかく彼女は最年少であるにも関わらずここ数日の手柄で議会内の発言力を急激に伸ばしていったダークホースとして様々な場所から目を付けられているのだ。

ともかく、そのマリアを筆頭とするNSACのメンバーは謎の流体状物質について議論を交わし、とうとう謎の物体に対する措置を確定させた。

「えー、では…本議会責任者のマリア・カーネイジからだ。あの物体についてだが…異世界から迷い込んできた無人兵器の類と断定し、当然殲滅処置を行なう」
「さて、説明を行う前に…だ。いつまでも"あの物体"じゃあ面倒だからな…僭越ながらアイツの呼称を決めさせて貰おうか」

「ヤツの名だが…Greed(グリード)。貪欲なモノという意味だ。どうだ、ピッタリだろう?」

これまでの調査によってあの怪物。グリードは非生命体、非金属物質として仮定されていたが、X線スキャンの結果面白い事実が発覚したのだ。
それは構造が地球のナノマシンと酷似していること。さらに有機体ではあるが、その性質は金属に極めて近しいものであるということ。
これを受けてマリア達はグリードを人為的に造られたモノであると断定した。金属探知や生命探知に引っかかることなく、様々な性質を学習し、吸収して強くなる有機ナノマシン──

貪欲。マリアがそう例えるのも納得だが…さらに不可解なことにはグリードは有機物の他に金属を好んで食べるのだ。
金属を好んで摂取する反面、金属反応が無い。これは金属の原子をグリードの構造体に変質させているのではないかという学者の見解も多く見られるが…真相は未だ深い闇の中である。

暫し議論を交わせば議会は閉会。一先ずはグリードをあの惑星に閉じ込めたままにしておくことになったらしく、各国の首脳は渋い顔つきで会場を去ってゆくこととなった。
一人会場に取り残されたマリアは円卓に並ぶコーヒーを眺めながら物思いに耽る。

「……グリード…もしデスが奴を発見し、即座にROVごと切り刻んでいなければ…奴は最大の餌場であるオクチャーブリスカヤ・レヴォリューツィヤまで忍び込んでいた事だろう」
「…グリードの存在によってROV破壊の件もうやむやにして誤魔化す事が出来た…まぁ、これでデスはお咎めなし…か」

「それよりも気になる…グリードは何処から来たのか…奴は一体何処まで進化するのか…」
「まさかこの宇宙全体に奴が分布しているなんてことは…ふふ、まさかな………ッ!?」

──うじゅる。あの忌まわしい音が再び聞こえてきた気がしてマリアはがたりと椅子を鳴らしながら振り向いた。
しかし後方の大きな窓に広がるのは広大な宇宙空間。不気味なまでに真っ黒なそれは星一つ移さず──

────星一つだと?おかしい。宇宙空間では大気による光線の減衰はほぼない。何処からか差し込んだ恒星の光がアステロイドなりなんなり──


そして、マリアのコーヒーに波紋は立った


57 : スウィート・メモリーズ:第一章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/04(金) 19:35:12 ???
USN主力戦艦『ケーニッヒ』のシグナルロストから20時間後、火星にてケーニッヒは墜落した。
火星圏、エリシウム海岸周辺の防空基地から観測された映像には炎上しつつ墜落するくの字に折れ曲がった船体からパーツが剥離し、船が空中分解してゆく様子が収められている。

やがて船は地面に叩きつけられ大きな火柱を上げて爆発し、そのせんたいは爆炎と黒煙の中に消えていった。
その映像を能力者達と大画面の空中投影モニターでまじまじと見つめる男、USN長官補佐、ジェラルド。

「………生存者、居るんでしょうかねぇ…これ」

パチンと指を鳴らせばモニターはしゅんと音を立てて消え、やや薄暗かった部屋の照明の輝度が元に戻った。
くるりと椅子を回転させて能力者達の方を向くジェラルド。飄々とした感じのややなよっちいスーツ姿に黒縁の眼鏡が映える。知的な印象を与える男だ。
やや無気力にも見える彼は意外にも感情的な部分に支配されて思考する人物らしい。この映像を見てもまだ、マリアを捜索しに行くことを諦めてはいないのだ。

「……おそらく光学でしか観測されなかった理由はナノ兵器、グリードによって船体を覆い尽くされて居たからでしょう」
「グリードは生体反応、金属反応共に無く…一切のレーダー波を吸収します。そのため即座にグリードに包まれた船体は我が方のレーダーから消えたのです」
「そして闇に紛れたまま役22時間、宇宙を時速2300kmで彷徨い…はるか彼方の火星に不時着…いえ、墜落した」

淡々と説明を続けるジェラルドの表情は不気味と言っていい程に起伏が少ない。しかし彼とて人間。コンピューターではない。
生きとし生けるものが持ち合わせている『感情』を基とした思考。グリードへの強い憎しみを感じさせる刺々しい言葉を添えて立ち上がった。

「では能力者の皆様、始めましょうか…戦争を」

ジェラルドは偵察用クアドローターの起動シークエンスに入る。参加する能力者の人数分これを用意し、一人につき一機随伴させるのだ。
かつてマリアも行なっていたこのオペレート方法。ジェラルドは普段それを行うことなどないのだが…今日は、今日だけは違う。

そこに見えるのはマリアへの明確な敬意。ジェラルドは敬愛する上司であるマリアへの敬意を以ってこの作戦に臨むのだ。
能力者達を戦神の地、火星へと誘う降下艇が今彼等を乗せ、大気を突き破って火星の大地に降り立った。

『さぁ、作戦開始ですよ。まずは手始めに船体外壁の周囲を歩き回ってみましょうか』

砂塵吹き荒れる火星の大地の上、クアドローターと能力者達を降ろし、その役目を終えた降下艇がハッチを閉じて飛び立つ。
目の前に広がる墜落現場には無数のクレーターが出来上がり、そこだけまるで別世界であるかのような雰囲気を醸し出していた。


58 : スウィート・メモリーズ:第一章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/04(金) 19:44:24 ???
【導入完了です。登場ロールをどうぞー】


59 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】E.対塵ゴーグル :2014/07/04(金) 19:51:56 ???
>>57

……っ

【ニアは言葉を失っていた】

【最悪の二文字のみを連想させるには容易な映像を映し出していたモニターは消え、ジェラルドに依る機械的な最終ブリーフィングが始まる】
【「あの」マリアの部下だと言うからどんな変わった人物かと思えばやはり少し不思議だ】
【ドライな中に時折見え隠れする熱っぽさ、熱情。ニアは彼を嫌いになれそうになかった】


ーーーーー


【水っぽい音は吹き荒れる砂塵に覆われて消える】
【タイドメイカーに依って生み出された触腕4本を脚代わりに体を支え、地面から少し浮いた所で胡座をかくようにして脚と義足を組み合わせていた】
【まるで蜘蛛のような運びで歩を進めるニアの傍、クアドローターがぴったりと追従】

あっ、あのぉっ!
なぁんにも見えないんですけどぉこれぇっ!

【ゴーグル越しの隻眼を細めながら追従者へと叫ぶその声は大きい】
【タイドメイカーのギラつく表面にもすっかり砂が積もってしまった】
【クレーターへと入れば少しはマシだろうかと、手近な一つを目指し触腕の動きを早める】
【途中不安そうに、砂塵の影として映る他のメンバー達の姿を確認した】


60 : 澪【獣化】 :2014/07/04(金) 19:57:39 ???
>>57
前回のブリーフィングとは違い、真剣な顔つきでモニターを見つめる少女。
とても生存者がいるとは思えない凄惨な映像を見て、それでも望みを捨てる事は決してしない。
例えそれが希望的観測だとしても、諦めた時点で可能性は0になってしまう事を澪は知っていたからだ。

明かりがつき、眩しさに少し目を細める。
墜落現場にはあの生物はいるのだろうか。前回はどうにか逃げ切る事が出来たが、今回も上手く避けられるとは限らない。
気を引き締めてかからなければと、軽く頬を叩いて気合をいれた。


さて、火星に降り立ったはいいが吹き荒れる砂塵に数m先も見えない状況だ。これでは捜索もままならない。

「…とりあえず、クレーターの方に行こうか…」

そう他のメンバーに告げると、匂いを頼りに目的地へと歩き出す。


61 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/04(金) 20:02:45 ???
>>57
〜『…待て、差分のノイズか…?洞窟の天井付近に何かへばりついて──』〜

思い出す記憶。
あの時、限定的な魔法視力であっても、機器経由で十分に差分を取ることができた。
それは逆説的に、“グリードは観測不可能ではない”ということを示唆している。

噛みしめる言葉
時速2300km
受け取ったイメージは、“遅い”というものだった。
文字通り、彷徨ったまま火星軌道まで到達した、ということだろうか。

「戦争、戦争ね。墓掘りの間違いじゃないかしら」

死と共に歩むモノとしては、そのあたりの機微はわかっていても無視するものである。



そして降り立った先。

「あぁ、そういえば戦争の女神の星だったわね。
 なら戦争も正しいのかしら」

今回は最初から異能系知覚フルスロットルで回線垂れ流しである。
生命反応と金属反応を持たず、ステルス性能を持つ不定形など、
彼女にとってはそれほど珍しい相手ではない。
ゴーストやゴーレム・ドールタイプの敵ならごく普通の相手である。
ましてや、自分の異能視で捉えれたのであれば、むしろ此方寄りと見たほうが良さそうだ。
少なくとも、魂は持っている。
ならば、霊核もまたあるはずの相手だ。

何を恐れることがあろうか
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

移動するメンバーの後方につきながら、ちょっと不気味笑い中


62 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/04(金) 20:08:30 CcsIhEF6
「あーあーあー………」

ブリーフィング、どう見ても絶望的な状況下である事を伺うに充分な映像。
それを見てレギンは、声を上げる。
しかしそれに危機感といったものは見受けられない。どうにも楽観的というか、なんというか。
それは自信の表れか、それとも本当に楽観的に見ているのか。
まあ、結局やる事はいつだって一つ。依頼を果たすのみだ。

――――――――――――

「よっと………」
「わーお、こいつはすげえな、隕石でもこうはなんないぜ」

さて、黒一色のアーマーを装着した男が火星の地面へと降り立ち、軽口を叩きながら軽く体を動かす。
どうやら、地上と何ら変わりなく動けるらしい。

「しかし、ひっでぇ視界だな……」

吹き荒れる砂嵐は視界を閉ざす。ノイズも結構ひどいものだ。
[
「おい、全員居るな?」
「俺が先行して様子を見る、ついてこいよ!」

そしてこの場にいる他の能力者にそう告げ、最前列でクレーターに向かうだろう。









63 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/04(金) 20:09:07 CcsIhEF6
/色々ミスってるけど気にしないでください


64 : スウィート・メモリーズ:第一章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/04(金) 20:22:46 ???
>>59
『我慢してください。火星はこういうものです』
『まぁそれもあと少しの辛抱。この先を抜けてクレーターへと進めば砂嵐も収まる筈です』

居住区以外には草木一本たりとも生えていない死の大地と紅い空を持つ惑星(ほし)。
まさに死の惑星と形容すべき惑星であるこの場所の最も死に近い場所で一行は死へと歩を進める。

崩れた戦艦が視認出来る距離まで来れば砂嵐は徐々に晴れ、数十秒も待てば地球と変わらぬクリアな視界を得られるだろう。
そしてまずニアには待機命令──周囲を警戒するよう命令が達せられる。

>>60
『まずは外周をクリアリングです。脅威が居ない"安全圏"を確保してから内部へと侵入しましょう』

澪へと戦術的なアドバイスを送るジェラルド。まず澪が行うべきは外周の安全の確保。
戦艦の残骸に突入するのならば周囲の安全が保証されてからだ。何も策を労せずに突っ込むのは無謀。愚の骨頂だ。

『…外周はそれ程長くはありませんが…ざっと6、700m程でしょうか…とっとと終わらせてしまいたいですね。…貴女、脚に自信は?』

>>61
『……これはれっきとした戦争ですよ。人類と、それを脅かすものの…』

ジェラルドの声色は明るいものではない。マリアを失うかもしれないこの状況。彼もまた苛立ち、焦燥しているのだ。
アメリアにはまずニアと共に待機命令が下される。待機といってもただボーっと突っ立っているのではなく辺りを警戒しろとのことだ。

グリードは厳密には魂というものを持たない。ロボットやただのプログラムに近しい存在だ。
さらにグリードにはまだ謎が多い。一体どれだけのグリードがこの地点に存在しているのか…それすらも把握出来ていないのだ。

>>62
『待って下さい』

ジェラルドは容赦無く先行しようとするレギンを制す。

『装甲は厚いようですが機動力はイマイチですね…無策に突っ込むよりもまずは周辺の索敵から行った方がいいでしょう』
『砂嵐も晴れてきたので…あなたには光学での索敵を頼みましょうか。その"眼"は飾りではないでしょう?』

それはレギンの乗り込んでいる機械兵のセンサー類の性能を見込んでのことだ。
それにグリードは金属類を好む。もし今この近辺にグリードが居たとして…始めに襲われるのは間違いなくレギンである。
いくら装甲が厚かろうとひとたび包まれ、取り込まれてしまえば死亡は必至。ジェラルドはそれを恐れた。


65 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】E.月光.防塵ゴーグル :2014/07/04(金) 20:31:11 ???
>>60
ど、同感ですねぇっ……

【こんなんじゃ何も見えない、と腐るニア】
【因みに砂塵に混ざって生臭い匂いがその鼻に届くかもしれない】
【タイドメイカーの触腕が放つ、なんとも嫌な海くささだ】

>>61
そーいえばぁっ……
ジェラルドも言ってましたけどなぁんで戦争だってんですかぁっ?

【前回とは異なり前衛よりでずんずん進むニア】
【この状況下に於いてある意味呑気な質問はポジティブと捉えるかそれとも】

>>62
あー、ちょっ、ちょっとぉもうっ!
……なぁんだって突っ走っちゃうんですかってのぉっ……

【触腕を脚代わりに少し離れた後ろからその背を追う】
【最もバトルアーマーの機動力には叶わず、距離は広がる一方ではあるが】
【ともあれジェラルドの指示により、それがこれ以上となることはないか】

>>63
むぅっ、こういうものですかぁっ……

【火星】
【以前探索した場所は正直ニアに取って未知に溢れ過ぎておりイメージが掴めずにいたが、今回は別だ】

【身近な惑星、そしてそこに今こうしている】
【不謹慎だとは分かる、マリアの身を案ずるこころにただ一つの偽りもない】
【だがそれでも、ニアの中の探究心や好奇心を刺激して止まないのだ、その事実は】
【それを覆い、隠し、誤魔化す】
【その術にニアは、余り明るくはない】

……はぁいっ、わぁかりましたってんですよぉっ

【待機、そして警戒を命じられたニア】
【間延びした……しかしどこか浮ついた返事の後にタイドメイカーの触腕を更に伸ばす】
【地上7m程の位置に体を持ち上げ、晴れてきた周囲を隻眼で見回した】

……むむっ、あれがぁ……

【墜落した宇宙船が視界に入るや否や、駆け付けたい衝動に駆られるも何とか抑える事に成功】


66 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/04(金) 20:35:52 CcsIhEF6
>>64
「ちっ……………そいつもそうか」
「だが俺が最前列に立つ事には変わりないからな」

まあ、一理ある。一理あるのでそれに納得する事にした。
自分が間違っていると分かっているのに反論する事など、愚かな事でしかない。
それに素直に従えば良いだけどの話。
警戒しつつ足を止め、システムを切り替える。

『システム、スキャンモード』

無機質な女性のアナウンス、同時に視界には天候、温度、湿度など、周囲の様子が事細かに伝えられる。
さて、敵が居るならば真っ先にアラームが鳴るが、果たして―――――?

>>65
しばらく進んだところで立ち止まった。スキャンして周囲を索敵するのである。

「どれどれ、宝物の一つや二つ、反応でもしてくれねえかな?」

などと、無線をオンにした状態のまま軽口を叩く。


67 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/04(金) 20:38:03 ???
>>64
「まぁ、そういう考え方もあるわね」

嫌いではないし理解も示すが、本質は違うところかなぁ、と。
人間同士の戦争の方がよほどエグい気がするのだ。
少なくとも今回の相手は、兵器として考えた方がよく
であるなら、“まだマシ”なのではなかろうか、と。
生き残ったほうがひどい目に合うパターンが多い中で
確実に致死性の選択肢を選んでくれるだけマシというものではあるのだが。

「前回、あたしに“視られた”ことに気付いてから自己進化で克服したとしたら
 それこそ厄介な相手になるわよねぇ」

そういえばエネルギー反応も薄いんだったかしら?

>>65
「主観で語るなら、戦争よりはその直前。
 前哨戦くさいと思うのよ。 あれは優秀な斥候だわ。
 観測データの出力先があるなら、ね?」

その状態から、戦闘艦を1隻沈めてるんだから
場合によっては開戦直後かもしれない、とも考えたり。
どっちにしろ、そのうちゲートに呑まれれば協力はここでおしまいかも?

「必要なら、またわんこ出しておくけど。
 とりあえずは言いつけ通り周辺警戒としましょうか」

抱っこしてもらえれば、広域スキャンできたかもかなー、と思いもしましたが
ま、今回は他メンバーにまかせましょう


68 : 澪【獣化】 :2014/07/04(金) 20:38:13 ???
>>64
「足…?んー…そこそこある、かな…」

言いながら軽く屈伸して体を温める。ジェラルドの言わんとする事を察し、いつでも走り出せる状態だ。
もちろん自分が適任だと自覚しているというのもあるが、思いっきり走れるというのに少し喜びを感じているのも事実。

「…周りに危険がないか確かめればいいんだよね…じゃあ、ちょっと行ってくる…」

言うが否や、勢いよく裸足で駆け出す。
その顔に、僅かに笑みが浮かんでいるのに気づく者はいないだろう。


69 : スウィート・メモリーズ:第一章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/04(金) 20:46:26 ???
>>ALL
辺りを警戒する一行。しかしそれらしいものは一向に見当たらなかった。
それぞれ索敵を終え、結果をジェラルドへと報告する。

それを聞いたジェラルド半信半疑でクアドローターの高度を上げ、周辺をスキャンする。
スキャン完了。クアドローターはいつも通りの低空飛行へと戻る。そして沈黙。ヘッドセットから偶に聞こえるのは無線機越しの唸り声。

『………敵影ありませんね。外周はクリアです。進みましょう…』

納得はいかないものの渋々といった様子で進撃を開始する許可を出す。これにより各自が自由に行動出来るようになった訳だ。
クレーターには舳先、格納庫、ブリッジ、機関室の四つの大きな残骸が転がっている。それぞれが何処に行くかは当人の判断次第だ。
手分けして探すのが定石ではあるが、一箇所に集結して生存率重視で行動するのもまた一興。


70 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】E.月光.防塵ゴーグル :2014/07/04(金) 20:53:18 ???
>>67
前哨、斥候……ははぁーっ……
しかしまぁっ、全面戦争なぁんて考えたくない相手ですよねぇっ……

【なるほどなぁと吐息、続けて少し弱腰】
【相手が本能のみで動くのか、それとも統制されたシステムに組み込まれた兵隊なのか】
【根本それすらも思慮の中になかったらしく前回の逃走劇を思い出して地上7m、ぶるりと震えた】
【因みにわんこの申し出には丁重にお断りを入れる】
【今回は一応身を守る程度なら出来るし、それに召喚に於けるデメリットの存在を前回から学習したのかなんとなく察したらしい】

>>69
>>all
はぁいっ、わぁかりましたぁっ
えぇとぉっ、分散して行きますかぁっ?
だとしたらぁっ、ニアはあれに行ってみますねぇっ

【と、地上付近まで降下して指差したのは機関室だったらしき部位】
【無論言葉の通り、集中しての探索が提案されればそれに乗る事だろう】


71 : 澪【獣化】 :2014/07/04(金) 20:54:36 ???
>>69
ぐるっと一周してきたが、特に変わった物は見受けられなかった。
どことなく違和感を感じるが、気にしてもしょうがない。捜索を進める事にする。

>>all
「…私は、みんなでまとまって動いた方がいいと思うけど…」

索敵では何も引っかからなかったとはいえ、油断は禁物。
もともとが群れで行動する生き物だからか、未知の場所でばらけて動くのを澪は好まないのだ。
何があるか分からない今、分散するのは危険だと他のメンバーに提案してみる。


72 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/04(金) 20:58:54 CcsIhEF6
>>69
>>ALL
周囲に敵影なし、このまま進んでも良いという許可も下りた。
スキャンモードを継続したまま、前へ進む。

「はん、四つを全部見て回れって事か」
「じゃあ、俺はブリッジを見てくるぜ。一番可能性が高いからな」
「分散して捜索した方がもちろん効率は良いが……油断だけはするなよ」

と、全員に通信を送り、ブリッジへ。
スキャンモードで生命反応を確認するだけの仕事だ、いないならいないですぐに他の場所の捜索に移る事もできるだろう。

>>.71
「なら、俺と行くか?嬢ちゃん」
「分かれちまうみたいだし、それなら俺と一緒の方が安全だと思うぜ。盾になれるしな」

分かれてしまったものは仕方ない、と澪に自分に付いてくるよう提案する。
もちろん、断る事も可能だ。


73 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/04(金) 21:00:08 ???
>>ALL
「さて、あたしたちの目的は遺体の収容と生存者の捜索よね?
 なら、人が確実にいた場所。あるいは情報が入手できる場所を優先するべきじゃないかしら」

4つの残骸を確認しつつ、指をさしたのはブリッジブロックである。
あそこなら、生きた端末が一機でもあれば航法データや観測データのログ
上手く行けば遺体拾いのお仕事もできるんじゃないでしょうか、と。
グリードがエネルギーを優先的に狙うのであれば機関部もありだったけど
ここは必要なものの優先順位をとりたい。

「完全に別れても非効率
 でも、単独では襲われたらアウト。
 まとまってか、別れるとしても2班くらいが限度ね」

とりあえず自分の行き先を主張しつつ妥協案提示。
こいつ、他4人がまとまって他目指しても単独でブリッジ殴りこむ気や


74 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/04(金) 21:00:13 CcsIhEF6
/下のは>>71です


75 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/04(金) 21:01:52 ???
あら、カウントミスったわ


76 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】E.月光.防塵ゴーグル :2014/07/04(金) 21:03:20 ???
>>71-73
むむっ、そうしますかぁっ?
じゃあっ、みんなであそこに行ってみますかぁっ

【体を支える触腕をずるりと動かし目線を合わせて尋ねる】
【そして指差したのはブリッジ、勿論合理的な判断に対して文句もない】


77 : 澪【獣化】 :2014/07/04(金) 21:07:42 ???
>>all
「んーと…2班…」

アメリアの言葉に、その発想はなかったと悩み始める。澪ちゃんだからね、多少残念でもしかたない。

「えっと…じゃあ、二人があっち(ブリッジ)、私とニアがあっち(機関室)で分かれればいい、のかな…?」

効率と安全性の二つを合わせて考えた結論。
あっちと言いつつ指を差しているのは名称が分からないからだが、気にしない。


78 : スウィート・メモリーズ:第一章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/04(金) 21:13:48 ???
>>ALL

どうやら話は纏まったようだ。ジェラルドはこほんと咳払いすると全員へ無線通信。今後の行き先を伝える。

『………決まりですね。まずは全員でブリッジ。次は…そうですね、戦力を分散さでてみましょうか』
『澪さんが舳先、レギンさんが格納庫、アメリアさんとニアさんは機関室へ。こんな配分で如何でしょう?』

それらの結論をもとに自分なりのミッションプランを組み立て、事細かにそれを説明する。
戦力配分のバランスを考えてみてもレギンと澪は単独での戦闘が可能だろう。これならば戦死の危険性は少ない。

『……では、行きましょう。まずはブリッジです。要人が居るのであれば…自然と其処に辿り着くでしょうから』

『まぁ…生きていればの話ですが』

一言付け加えて作戦会議を終了。レギンを戦闘に臨戦態勢を取り、防御の陣を展開。ブリッジへと進撃する。
結果から言えばそれは呆気ない程に円滑に進み、各々はブリッジへと辿り着いた。
ブリッジの残存パーツは多く。この中だけでも手分けして捜査する必要がありそうだ。

『……複数の生体反応がありますね。ここは手分けして捜索しましょう。電源が死んでいるようですが…扉はこじ開けてしまっても構いません。救助してください』


79 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/04(金) 21:21:28 CcsIhEF6
>>ALL
「……………ケッ、寂れてやがらぁ」
「嵐の前の静けさか、それとも本当に何もないのか……」
「俺としては後者が良いんだがな」

自分を先頭にブリッジへと向かったが、途中で敵に出くわす事もなく円滑に事は進んだ。
さて、ブリッジの閉ざされていた扉をレーザーブレードで焼き切り、内部へと侵入。

「広いな……」
「ここは分かれるぞ、何があるか分からんから各自警戒をしてな」

そう言って一人で探索を開始する。


80 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/04(金) 21:22:23 ???
>>78
>>72
まぁ、最初は順当に、というもんでしょう。
困ったのは電源死亡の方かも?

「レギンの鎧から電源供給できないかしらね。
 クアッドコプターからでもいいけど」

ドアはまぁしょうがない。
生体反応の追尾については、優秀な鼻と耳の持ち主がおりますのでそちらに。
扉の破壊も、あのごっつい触手なら多分いけるでしょう。
医療系スキルは高くないし、ここは情報収集に徹しましょう。

「機関部に行くだけの時間が取れるかの方があやしいわよ、これ」

場合によっては自分で潜る気なので、かなり慎重気味ですね。


81 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】E.月光.防塵ゴーグル :2014/07/04(金) 21:22:25 ???
>>78
はぁいっ、わぁかりましたぁっ
……むぅっ

【何度目となるだろう肯定、クアドローターのカメラ視点を見ているとしたら律儀に頭を下げる絵図さえ届いているだろう】

【生きていればの話】
【何処か素っ気ないような、そうドライな言い回しに続けて頬を膨らせた】

……えっ?
生命反応ぉっ!?
わっ、わかりましたぁっ
……大丈夫ですかってんですよぉっー!?

【手近な扉をタイドメイカーで抉じ開け瓦礫を投げ捨てながらほぼ全力でのシャウトの呼び掛け】
【強化された肺機能から来る胸式の叫びは非常に煩い】


82 : 澪【獣化】 :2014/07/04(金) 21:24:20 ???
>>78
「…問題ない…」

ジェラルドからの通信に短く返す。
そうと決まれば話は早いと、レギンの背に隠れるようにしてブリッジに向かう。

こじ開けた扉の先はごちゃごちゃとしていて、とても一人ですぐに済ませられそうにない。
自分はまず生存者を探すべきだろうと、鼻と耳をフルに使い捜索を開始する。


83 : スウィート・メモリーズ:第一章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/04(金) 21:42:21 ???
>>79
『…グリードはセンサー類には映りません。どうかお気をつけて』

随伴するクアドローターから響くジェラルドの声はレギンを気遣うものではなく『一兵士の損失』を恐れたもの。
軍事作戦に必要な冷徹さを兼ね備えた男。ジェラルドは先の作戦を指揮したマリアとはまた違った雰囲気を醸し出す。

暫く探索すれば目に入るのはバッテリー送電用のケーブル。アーマーのジェネレータに繋げば一部の機器は復帰しそうだが、送電中は無防備になるだろう。

>>80
『現実的ではありませんね。クアドローターのバッテリーでは数秒と保たないでしょう』
『ジェネレータを搭載しているレギンさんのアーマーからならばそれも可能でしょうが、リスクが大きい』

適材適所。情報戦を主とするアメリアにとってこの状況はある意味致命的。何か出来ることはないかとコンソール辺りを探ることがあったのならば足元の違和感に気付くかもしれない。
足元には床下格納用の小さな扉。おそらく火器収納用のものだろうが…扉の取手にいくつかの弾痕が確認出来る。

>>81
『………随分とまぁ、元気ですね』

耳を劈くようなシャウトに返事を返すものはいない。しかし『何か』がその声に反応したようだ。
自らの居場所を知らせる為に手近なものを投げて物音を立てたのだろう。ニアの足元でからんころんと軽いなにかが転がる音がした。

>>82
「……ぅ…」

澪の感覚器官を持ってすれば生存者の捜索は容易いだろう。案の定生存者はすぐに見つかった。

ワイシャツ姿の中年男性。白いワイシャツはドス黒い液体のようなもので濡れている。血だ。
血の匂いを辺りに充満させながら中年男性は呻き、澪の方へと這ってゆく。


84 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】E.月光.防塵ゴーグル :2014/07/04(金) 21:47:06 ???
>>83
……っ!?

【投げ寄越された何かにビクリと震え、しかし直ぐにその正体とそして投擲元を探るべく動く】
【足元に転がる物体が別段異常なモノで無ければそれでも一応可能ならば拾い上げ、そしてその出元にいるであろう『何か』を救出せんと触腕をうねらせるだろう】


85 : 澪【獣化】 :2014/07/04(金) 21:50:14 ???
>>83
「…っ…誰か、いるの…?」

うめき声と充満する血の匂い。澪が気づくには十分すぎた。
此方に這ってこようとする男性に駆け寄ると、そっと体を支えて傷の具合を確認しようとする

「…大丈夫…?他の人達は…?」


86 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/04(金) 21:52:16 CcsIhEF6
>>83
>>ALL
「けっ、言われなくても分かってる」

もちろんこれはレギンという一個人を心配したものではないだろう。
あくまで戦力が失われるのを恐れているだけ。
まあ、使い捨ての傭兵は所詮こんなものだ。

「さてさて、どうするかねぇ……」
「送電するのは良いが、身動きは取れなくなるし……」
「………いや、動けなくても反撃くらいはできるか」

なるべく遮蔽物の多いところを背にし、全方位から襲われる事のないようにする。
そしてよし、と気合を入れてアーマーのジェネレータ部にケーブルを繋ぐ。

「こちらレギン、これより機器の復旧のために送電を開始する」

と、通信を入れる。
同時に送電開始。しばらくはこの状態のままだ。


87 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/04(金) 21:59:21 ???
>>83>>86
「ま、貴方も経験豊富そうだし、やっぱりそうなるわよね」

電源供給の選択には同意の意志を。
かくなる上は、どれだけ短時間で必要な情報を抜き出せるかである。
そこの判断を預かるのは自分、というわけか。

「ジェラルド。必要なアクセス権限他全部、預けてもらえる?
 それとも、クアッドを通して自分でやる?」

すでにアクセスモードへ。
例の蓋は、一旦放置。
というか、あそこに弾痕がついた理由を考えると厄ネタしかないので
なるべく後に回したいのが本音。
あの中からグリードが出てきてもまったく驚きません


88 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/04(金) 22:03:10 CcsIhEF6
>>87
「あぁ、そっちは任せたぜ」
「電力の方は任せろよ」

どうやらシステムにアクセスしてくれるようだ。
ならばこちらは電力供給に専念するのに、アメリアが作業を終えるまでの辛抱か。


89 : スウィート・メモリーズ:第一章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/04(金) 22:09:44 ???
>>84

足元に転がる物体は金属のかけら。おそらく剥離した壁の破片だろう。別段珍しいものではない。
金属片を投げたものの正体は一人の女性。スーツ姿の女性はぐったりと地に伏せたまま動くことはない。

『…スキャン完了……体温はまだ暖かいですが…死んでいます』

ジェラルドの声が冷酷にそう告げる。女性はニアに助けを求め、そして救出が叶うことなくこの世を後にしたのだ。
と、不意に女性の身体は瓦礫の隙間に吸い込まれ消えていく。
直後、床が崩落し女性の遺体は完全に瓦礫に紛れて消えてしまった。辺りに砂煙が立ち昇る。

『なっ……!グリードか…?ニアさん、念の為戦闘態勢を』

>>85
男性は壁にもたれ掛かって肩を抑えながら呻くと顔を上げて澪を見た。
その顔は蒼白。まるで生きている人間のものには見えない。

「はぁっ……はぁーっ…わ、わた、わたしは…はっ!…はぁっ…」
「あ、あいつらは…あの化け物はどこに…!?」

半ばパニック状態の男性は澪の肩を掴んで揺さぶろうと手を伸ばす。
受け入れて宥めるか、突き放すかは澪次第だ。

>>86>>87
レギンが送電用ケーブルと接続を開始。非常用のバッテリーに電源が蓄えられてゆく。
それと同時にコンソールが指導。しかしこの行為はグリードの目を惹く結果となった。
グリードは基本的に文明的なものを好んで攻撃する。つまりは鉄屑同然だったコンソールを一度再起動すればそれは必然的に…

『……!後ろです、傭兵(マーセナリー)…』

送電の最中、天井からどちゃりと音を立てて落ちてくるのは漆黒の流体。まるで溶けたゴムのようなそれは身体中に紅いエネルギーラインを走らせている。
グリードだ。個体の大きさは小さいが、数は2。ジェラルドはレギンに送電を中止するように訴えかける。

『アメリアさん。レギンさんの送電によって非常用のバッテリーにいくらか充電された筈です。アクセス権限を全てあなたに預けますので、これを使ってデータをサルベージしてください』

クアドローターから光球が放たれアメリアへと届けられる。アクセス権限とパスワードを物理データ化し譲渡したのだ。

『稼働限界は2、3分秒程でしょう。データはクアドローターが受け取ります。あなたはデータのサルベージに集中して下さい。私はレギンさんとグリードを迎撃します。データは任せましたよ…!』

クアドローターに引っさげられた機関銃が黒く、鈍く光った


90 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】E.月光.防塵ゴーグル :2014/07/04(金) 22:17:28 ???
>>89
え……っ?
……は、はいっ、わかり……ましたぁっ

【死】
【幾度となく目の当たりにしてきたし、寧ろ与える立場にもあった】
【それでもやはり、立ち位置と言うモノは「ヒト」のこころを大きく左右する】
【救えると思った矢先に失われたそれは気落ちを露骨に態度として表し、先程は耳を覆う程であった声もまるで消えいるように小さい】

……!?
はっ、はいっ!
こいってんですよぉてんですってばのぉっ……!

【……が、しかし危機に面してまでそうしていられる程弱くもないのもまた事実】
【ギリっと歯を噛み締め、敵の襲来に備え触腕をしならせる】
【数は4本、体を支える2本と更に攻撃用に鎌首を擡げる2本だ】


91 : 澪【獣】 :2014/07/04(金) 22:17:56 ???
>>89
「…とりあえず、落ち着いて…」

伸ばされた手を掴み、金の瞳で男性の目を見つめる。
パニックに陥っている人間を落ち着かせる時、重要なのは自分も慌てない事だ。
何やら他の場所から不穏な空気が漂っているが、それを目の前の男性に悟らせてはならないと、冷静に努める。

「…今は大丈夫…こっちにあいつらは来てない…」


92 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/04(金) 22:20:03 CcsIhEF6
>>89
>>ALL

「ちっ、もう少し待てねえのかって……!」

送電を中断、ケーブルが自動的に外される。
敵のお出ましだ、レーザーライフルを二丁構えて戦闘態勢。

「よう、せっかち共」
「文字通り、お熱い歓迎をしてやるぜ!」

一丁ずつ別々のグリードへと照準し、70%程チャージした後、黒い液体へとレーザーが放たれる。


93 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/04(金) 22:22:13 ???
>>89
ここからは時間との勝負、というわけか。
データサルベージの優先順位は割とお任せ。
とりあえずは墜落直前の艦内情報を集中的に狙うけどね。
あとは、姉さんのログを優先かしら。


「迎撃、任せたから!」

ここからはAIキャラ兼冒険者の面目ってところでしょう。
データの海からほしい情報を抜き出し、片っ端から支援機のストレージへ移動です。
ブリッジ端末の処理能力とかも上乗せしかなり気合い入りモード。

【使えるものを抜いたかはGM判定にお任せ】


94 : スウィート・メモリーズ:第一章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/04(金) 22:42:12 ???
>>90
『救えなかったことを気に病む必要はありません。むしろ生きていたことが奇跡なのですから…』
『それよりも今は目の前の"問題"の対処です。さて……どうなるか…』

砂煙が晴れた後の窪みにマシンガンを向けつつクアドローターがライトで照らす。すると──

『………おっと』

なんとそこには大量の生存者達が。一つ下のフロアで全員固まって救助を待っていたのだ。
しかしそこにもマリアの姿はない。一体マリアは何処へ消えたのだろうか?そもそも彼女は無事なのだろうか。

>>91
『伸ばされた手を掴んだ』。その行動は澪の命運を分けると言っても良い程の効果をもたらすこととなった。
男性は「よかった」と安堵の声を漏らす間もなく口から大量の黒い液体を澪へと向けて勢い良く吐き出したのだ。

それはゲルのような柔らかさ、それでいて硬質な金属のような艶やかさを併せ持つ真っ黒な流体。グリードだ。
一体何l、いや何十lものグリードが男性の身体に侵入していたのだろう。グリードを吐き終えた男性はカラカラに干上がり、まるで骨と皮だけの干物のように変わり果てていた。

グリードは蛋白質を取り込み自分のものとする。それは対象が能力者とて例外ではない。
接触=吸収。長期間の接触≒死でもあるのだ。もし触れてしまったのならすぐにでも澪の身体に激痛が走るだろう。もし全身に浴びてしまったのなら、それ相応の痛みが。

>>92
『さて、陽動は私に任せて下さい』

そう言い終わるか言い終わらないかのうちに二機のクアドローターのマシンガンが火を噴いた。
射出されたのは通常の弾丸ではない。グリードの動きを鈍らせる為の高性能焼夷弾だ。
3000度もの高熱がグリードを焼き、悲鳴を上げさせる。そこにレーザーによる止めが加わり、グリードは一瞬で消し炭と化した。

『………抜群の連携です。パートナー』

妙に得意げなジェラルド。そんな彼はさておきアメリアもデータの回収に成功したようだ。

>>93
稼働時間の短さからさほど大容量のデータは送れない。適当なファイルサイズの映像や音声を適当に抜き取ってクアドローターへと送り込むアメリア。
アメリアのクアドローターはグリードの迎撃を終えたようで、いつの間にやらその場へと戻ってきていた。

『……おっと、これは…中々良いものを発掘してしまいましたね、アメリアさん』

アメリアの発掘したデータにご満悦のジェラルド。一体中には何が入っていたのだろうか…?

>>ALL

各員のクアドローターが一斉に映し出したのは墜落直後の外部カメラの映像。
火星表面で襲いかかるグリードをサーベルで薙ぎ払い、拳銃で吹き飛ばしながら後退するマリアの姿だ。

『………さすがマリア様です。ゴキブリ並みの生命力』

何故か得意げな声色のジェラルド。マリアが無事だと分かってかなりのご機嫌なようだ。
確かにマリアの生存は部隊の士気を上げることにも一役買っているのだろうが…

『…まぁ、これで墜落直後はピンピンしていた事がわかりました。残りの生存者も確保完了したようですし…さっさと仕事を終わらせて帰りましょう』


95 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/04(金) 22:48:14 CcsIhEF6
>>94
>>ALL
「……………おい、なんだよピンピンしてるじゃねえか」

何だかあまりに元気過ぎて拍子抜けだ。自力で帰れるんじゃないかと思うくらいである。

「じゃあ、とっととこんなところ出ようぜ」
「各自、襲いかかるグリードを撃退しつつ、任務目標の保護を頼む」
「要人の身柄の確保は俺がやるから、サポートを頼むぜ」

と通信を入れ、とっととブリッジを出る。

「さて、どこに居るのかね……」

システムをスキャンモードに切り替え、まずはマリアがどこに居るのかを探りだす事にした。


96 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】E.月光 :2014/07/04(金) 22:52:59 ???
>>94
……はいっ……

【答えは矢張り覇気無く、もう少し早くに来れなかった現実を恨む】
【運命の巡り合わせと言うモノは残酷だ】
【あの夜、漆黒の羽撃きをまたふと思い出してしまいその痩せた体はかたかたと小刻みに震えた】

あっ……生きてぇっ……!?
よかったぁってんですよぉっ……
えぇとぉ、USNのジェラルドの依頼でぇっ、救出に来ましたよぉっ

【一転、生還者達を見付ければ隻眼から漏れた液体を拭い微笑み掛ける】
【救助に来た旨を告げるその風貌は、4本の触腕を操るどうにもエイリアンめいてはいるが】

えーとぉっ、マリア……マリアはいないんですってんですかぁ?


97 : 澪【獣化】 :2014/07/04(金) 22:57:35 ???
>>94
「…はっ…!?」

突然に吐き出される黒い液体。それが何かを判断する前に、本能的に後ろに飛び退いていた。
数瞬の後、その正体を悟ると同時に事前に渡されていたバリアを展開。
澪を取り込まんと襲いかかるグリードを弾き飛ばすが、男性の手を掴んでいた両手には触れてしまっていたらしい。
接触時間は短かったものの、その痛みは壮絶。声こそ上げないが澪の表情は苦悶に満ち、無意識に腕を庇うようにして後ずさっていた。

マリアの生存は確認したらしい。ならば後は探すだけ。
グリードに気をやりながらも、全神経を嗅覚に集中させてマリアの匂いを探す。


98 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/04(金) 23:04:16 ???
>>94
「必要なら、そっちに移動しなかった私室の動画データもあるけど」

検索に引っかかったのですわ。
まぁ、アップするかどうかは、後で別交渉でしょう。
法外な料金のふっかけがくるとは思うけど。

「さて、やるべきことは、他にまかせて
 こっちはグリードと何が出来るかを考えましょうか」

先ほど、端末を稼働させたときはアーマーや稼働端末を追っていた。
ということは、自分はターゲット範囲外なのか、それとも他に狙うべきものがあるのか。
むしろ気になるのは、彼らがある程度相互に連携をとれていることか。

「やっぱりとっ捕まえるしかないわよね。
 しかも、この世界にない技術を使った方法じゃないとダメよね」


能動的に動かない、という選択を取りやがった。
というかアイテムバッグの確認作業。
……この中になら、入れれるかしら


99 : スウィート・メモリーズ:第一章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/04(金) 23:12:50 ???
>>95
非異能保持者でありながらあの働きぶり。本当に地球まで自力で帰って来れるのではないかという奮闘ぶりである。
取り敢えずはどこへ行ったのかを探す為にその辺りをスキャンしつつ歩き回ることに。

『…私が偵察機(リーコン)となります。グリード撃破は任せますよ』

さっさと出て行くレギンに追従しつつ辺りを偵察。グリードの襲撃に備える。
そしてさり気なくレギンの行き先候補には格納庫を強く推しておいた。当初のミッションプラン通りに行動させることが生存への近道であるからだ。

>>96
『…ふむ、大方先ほどの女性は逃げ遅れたのでしょう…もはやシェルターに篭る体力も残されてはいなかった…』

ニアの過去をジェラルドは知らない。故にその涙の理由(わけ)もジェラルド知る所ではなかった。
しかし生存者を見て安堵したように微笑むニアを見ればジェラルドは内心安堵する。

先程の様子からどうにもこの少女が抱えている"闇"。それは果てしなく大きな、深いものであるとの考えに至っていたからだ。
ジェラルドはニアへマリアが生存していることを伝え(>>94)、生存者の救助をUSNに任せて他の場所へと回るべきだとニアに伝える。
沸き立つ歓声の中、ジェラルドは一人安堵の海の中でため息を吐く。

>>97
ぐじゅりぐじゅり。自らの両手が焼け、溶ける匂いが充満する。
その様子を見ていたクアドローターは素早く戦況を判断。襲いかかってきたグリードから逃げるように澪へと提案する。

『澪さん…このグリードは放置してここは後退するべきです』

『グリードは捕食の意思が無い限りは触っても無害ですが…今のあなたは完全に捕食対象と成り果てている』
『格闘による能動的な攻撃は通用するでしょうが…負傷し、動きが鈍った状態でカウンターを受けてしまえば…あなたは…』

>>98
『……(言い値で買いましょう)』

他のメンバーに聞こえないようボソっと。どうやらアメリアの目論見は上手いこと行ったよう…?

『……なんて言う訳が無いでしょう。軍事機密法違反の適応例です。処罰される前にそのデータは返却するように』

なんて言いつつやはり内心データが欲しいようだ。没収という名目でデータはクアドローターのHDDに格納された。

『………アメリアさん、何を…』
『………………まさかその中に入れるのですか、グリードを…』

正気の沙汰とは思えないといった声色だ。ジェラルドから見ればアメリアはマッドサイエンティストか何かにでも見えているのだろうか?


100 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】E.月光 :2014/07/04(金) 23:22:19 ???
>>99
……はぁいっ、わかりましたぁっ

【要救助者をUSNに託し、提案通り移動を開始する】
【ブリッジを終えれば確か……】

機関室にっ、アメリアと一緒に行くんでしたっけぇっ?

【クアドローターのカメラに向けて首を傾げた】
【その様子からは暗い部分は窺い知れず、恐らくは多数の救助者を発見出来た事で持ち直したらしい】
【肯定の指示があればそれに従い移動を開始するだろう】


101 : 澪【獣化】 :2014/07/04(金) 23:22:42 ???
>>99
「…分かってる…」

この程度ならしばらくすれば自然と治るだろう。自分の体が溶ける匂いとはなんとも気持ち悪いが、今はそんな泣き言を言っていられる状況ではない。

触れた物を捕食するグリードと主に近接攻撃を得意とする澪。相性の良し悪しは一目瞭然だ。
くるりと背を向け、脱兎の如くその場から離れようとする。
ブリッジから飛び出す事が叶えば、そのまま当初の予定である舳先に向かうだろう。


102 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/04(金) 23:23:18 CcsIhEF6
>>99
>>ALL

「それじゃあ各自捜索にあたってくれ」
「先程言われた事を覚えているな?俺はこれから格納庫に向かう」
「そして要人を発見したら連絡を入れろ、以上」

取り敢えずこれからの行動の方針を指示し、言われた通りに格納庫へと向かう。
鬼が出るか蛇が出るか、どちらにせよグリードが出るのは間違いない。
まあ、邪魔をするなら排除するまでだ。


103 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/04(金) 23:31:50 ???
>>99
チッ
データ没収されやがった。
どうしてくれようぞ。

「んー、放り込んでもいいんだけど、でもね。
 本気で勝つなら、どっかで捕獲しないと無理なのよね」

中からとりだしたのはポーションの瓶。
中身をだばっと捨てて、もう片方の手に電磁場発生器持ってニヤリ。

「んじゃ、行きますか」

こいつ、一部を瓶詰めにしたタイミングで吹っ飛ばす気か。

「ダメ元よ。
 保険はかかってるから安心なさい!」

とうっ


104 : スウィート・メモリーズ:第一章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/04(金) 23:46:15 ???
>>100
『そうです。その通り…ですが彼女は少々忙しいようでして』
『機関室には澪さんと一緒に行って下さい。彼女ならばあなたとの相性もそこまで悪くはないでしょう』

アメリアにはアメリアなりの"特命"がある。よってジェラルドはニアへ澪との共闘を促した。

>>101
『…まぁ格闘攻撃でもグリードを倒すことは不可能ではありません。例えば…"拳に砂をまぶす"…等』

グリードの性質的に身体を金属以外の無機物で身体をコーティングしてしまえばグリードに吸収されるスピードは極端に低下するのだ。長時間触れなければ格闘攻撃でも十分に戦える。
ジェラルドの機転を効かせたアドバイス。この理論がもし正しければ澪のグリードに対する戦闘力は跳ね上がるだろう。

>>102
『……ふむ。相手が先程のグリードのようなものだけだと良いのですが』
『生憎グリードは…そうです。ジェルやスライムのようにくっついて巨大化するタイプの兵器なのです』

『巨大なグリードは先程のように上手くはいきませんよ。なにしろマリア様の戦艦を落とすくらいですからねぇ…』

レギンに追従しつつグリードの情報を与えるジェラルド。グリードは一種のナノマシンのようなものの集合体だ。
生物でもなく、金属でもない自律兵器…それらの中間である未知の構造体によって構成されているのだ。

『さて…格納庫ですが…特に何もありませんね、ここは後回しに──』

格納庫に到達。そこから立ち去ろうとした矢先──突如『それ』は現れた。
両手に剣を構え。背中に銃を差した人型のグリード。筋肉質な体つきに兵士の着用するコンバットアーマーを着込んだような出で立ちだ。
ただ一つ、人間と違うのはその身体が黒一色に染め上げられ、全身にグリードの証である紅いエネルギーラインが迸っていることだ。

>>103
データを没収して間も無く、アメリアのグリード捕獲作戦が始まった。
彼女の言うことは正しい。ワクチンが無ければ病気を予防するのが難しいように、グリードもまた予測不可能なのだ。
それ故にアメリアは捕食され、解析される危険を冒してまでグリードと接触するのだ。

ちなみにガラス瓶というアメリアの選択は正しかった。この世に存在する全ての物資の中でグリードが最も嫌うのが『珪素』だ。
ガラスで包んでしまえば小さいグリードならば脱出は不可能となる。


105 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】E.月光 :2014/07/04(金) 23:53:51 ???
>>104
むむっ?
そうなんですかぁっ?
……アメリアはぁ、まぁたなんか無茶しないといいんですけどぉっ……

【以前洞窟内で身を呈してグリードの侵攻を阻まんとしたあの姿を思い出す】
【その数倍は無茶な事をしでかしているとは知る由もなし】

>>104
>>101

あー、でもぉっ、澪はもう行っちゃってるっ?
……間に合いますかねぇっ、おぉーいっ、おぉーーいっ!

【ブリッジを後にして澪の背に呼び掛けてみる】
【もし声が届けば共に機関室へ向かうよう提案し、そして向かうだろう】


106 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/04(金) 23:54:28 hDnNjkCU
>>104
「何か弱点みたいな箇所はないのかよ?」
「なかったら最悪、逃げる事になるぜ」

そういう奴と出くわした時の打開策を聞く。
戦艦をも落とす奴に弱点が無かったら、対処のしようがない。

そして格納庫に到達。

「何もねえな、じゃあとっとと次に―――」

突如、人型のグリードが現れる。
どうやら簡単に行かしてはくれないようだ。

「――――は、行けなさそうだからこいつを片付けるか」

レーザーブレード二刀に武装を切り替え、相手の出方を伺う。


107 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/04(金) 23:54:48 ???
>>104
「こればっかりは、連中が一番食べにくいあたしがやるべき仕事よねぇ」

ナマモノ連中にはちょっと任せられないお仕事です。
連中が、情報の集合体という物質ですらない存在を食えるかどうかは
一度特攻してみないとわからないというものである。
最悪、食われても“最寄りの町で”をポチって艦へ戻ればいいのだ。

「じゃ、もう一度ぽちっと。
 “2~3秒ならいける”んだもの」

ク ア ッ ド を つ な ぐ バ カ
あとはまぁ、湧いて出てきたら作戦開始ですよ、と


108 : スウィート・メモリーズ:第一章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/04(金) 23:55:28 ???
>>104
【すみません、澪さんに「行き先変更:機関室」のオーダーを追加し忘れてました】


109 : れーたん :2014/07/05(土) 00:02:03 ???
>>104>>108
「…ああ、なるほど…」

難しい事は澪に理解できないが、なんとなく納得はいった模様。
幸いここは砂塵の吹き荒れる大地。自身の手足を砂塗れにするのは容易だろう。
屋外に出て立ち止まると、しゃがみこんで剥き出しの手足に砂を塗していく。

「…了解…ニアと行けばいいんだよね…」

>>105
このくらいでいいか、と立ち上がれば自分を呼ぶニアの声。

「…機関室だよね…?行こっか…」

ジェラルドの指示に従ってニアと共に機関室に向かう。


110 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】E.月光 :2014/07/05(土) 00:05:09 ???
>>109
はぁいっ、行きましょうってんですよぉっ
……手ぇ、汚れてますけどぉっ……?

【間に合って良かったぁ、なんて呑気に構えながら4本の触腕で体を支えて歩く】
【途中手足の砂の付着に気が付いたらしく、はてと首を傾げた】
【やがて2人は機関室へと辿り着くだろう】


111 : スウィート・メモリーズ:第一章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/05(土) 01:17:37 ???
>>ALL

『無茶、ですか……』
『(まぁ、無茶と言えば無茶かもしれませんねぇ…"アレ"は…)』

二人の姿を見守りつつ思案するジェラルド。自体は混迷を極めてはいるが、悪い流れではない。
少なくとも先程まではそうだった。

二人格納庫まで向かうニアと澪。二人が格納庫へと辿り着き、中へと侵入したのならば倒れているマリアと戦艦のエンジンに群がるグリードの大群が目に入るだろう。
マリアは辛うじて生きているようだがその身体は酷く傷付き、右腕は骨折して血を滲ませている。

マリアを担いで機関室から逃げ帰るように走り去ればブリッジに居た生存者を迎え入れる為の降下艇が2機待機していた。
それにマリアを乗せ、自らをも乗せれば他の仲間をジェラルドと共に呼び降下艇へと集合させる。

兵士型のグリードを退けたレギン。グリードの肉片を捕獲したアメリア。そしてマリアの救出に成功した澪とニア。
其々が目的を達成した今、もはやこの場に留まる理由はない。降下艇はハッチを閉じ、大勢の生存者と共に地球への帰路を辿る旅路へと就く──

//リアルの都合で今から福知山まで行かなきゃいけないのでイベントを一度締めさせて頂きます。
//皆さんにご迷惑をお掛けしてしまい本当に申し訳ありません


112 : スウィート・メモリーズ:第三章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/13(日) 13:05:03 ???
人工惑星 マグノリア赤道付近──

雪の大地を掻き分けながら進み、やがて辿り着いたのは氷の平原。宇宙船の残骸が無造作に転がっているその平野の真ん中で能力者達はあるものを捜索していた。
宇宙船の残骸には英語でなにやら書かれていた。英語──という事は大方地球の船だろう、最近墜落した民間船舶となると限られてくる。

「気温9℃。まぁ暖かい方だが…どうだ、グリードは見つかりそうか…?」

クアドローターから響くマリアの声は何時も通りの落ち着いた、というよりどこか気だるそうな声。
今回の任務では一度たりともグリードと遭遇していないのだ。兵士型はともかく普通の雑魚グリード達とも能力者が邂逅を果たすことはなかった。

晴天、しかし薄暗い空。その所々に緑がかったオーロラが見える。ゲートが発する強烈な電磁波の影響だろうか。
吹雪もダイヤモンドダストも無いこの区域が唯一能力者達が防寒着無しで生存出来る地域だと行っても過言ではないだろう。
出来ることならば身軽故に自由に戦闘行動が可能なこの地域で奴を見つけてしまいたい。部隊をこの場所に展開したのはそんな想いもあっての事だ。

「…あいつが観測されたのは3時間前、この場所でだ…まだそれ程遠くまでは離れていない筈だがな…」

ぼやくマリアの側ではジェラルドがコーヒーを淹れる音が響いている。普通指揮官は暖かい司令室でコーヒーを啜りながら任務が完遂するのを待つだけなのだろう。
そう考えればマリアはある意味では「献身的な上司」と言えるだろうか。


113 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/07/13(日) 13:20:36 ???
>>112
ジゥゥゥゥゥゥゥ・・・・

とこれで5パック目のウィ○ーinゼリーを口の中に流し込むのは 一見すると何処にでもいそうなチンピラその1
その正体は流浪のアーティスト兼能力者のアキレスである 今日はそれなりに軽装で動き易い格好である

「今のところ見当たらないなぁマリアタン 本当にまだこの辺にいるのかい?」
パックは後ろにポイと投げ捨て リュックから新しいゼリーを取り出す

能力を使うには自身のカロリーを消費する 今の内に栄養補給を済ませるべく ゼリーの蓋を開け パックを握ってゼリーを胃の中に流し込んだ

「んでなんだっけ? 今回はそのグリースだかなんだかってのをデストローイすればいいんだっけ?」
と依頼の内容を確認します


114 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>140 :2014/07/13(日) 13:22:59 ???
>>112

(なるほど、確かに過ごしやすい気温ではある)

 氷河惑星で任務に従事する者はマイナス80℃前後までは
 いかほどの事も無い気温である。9℃であれば専門兵科でなくとも支障は無い。

【そんなイムカはというと、リンゴをシャリシャリと蒼いナイフで切りながらコーヒーを飲んでいる。
 正直、探索任務をやる気があるのかないのかであるが―――】

「サーボスカルによる広域サーチはさせている。私自身はアレだ。英気を養うのが効率的だな」

 と、まあこのような屁理屈で、いかにも「献身的ではない上司」な雰囲気で暢気していた。

【上空ではけなげな浮遊髑髏が周囲を探査しています】
 【なお、刃物の扱いが不得手というか才能が皆無なのかリンゴは皮のほうに果肉が大量にくっついている有様】


115 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/13(日) 13:23:16 CcsIhEF6
>>112
「ふぃー……さて、この前のアイツを探すんだったよな」

見渡す限りの雪の大地―――――人工星、マグノリア。
そんな極寒の星が、今回の舞台だ。
アーマーを装着した男は、周囲を見渡す。
平野を見回せば、宇宙船の残骸が疎らに散らばっている。

「それにしても綺麗だなぁ……」

当の本人は至ってお気楽ムード、空のオーロラを見上げて感慨の声を漏らす。

「うっし、それじゃあそろそろお仕事を始めますか」

そうして暫くの後、仕事モードに切り替え。
スキャンモードに切り替え、目標の熱源を探知。

「さてさて、鬼が出るか蛇が出るか…」


116 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/07/13(日) 13:29:07 ???
>>114
「あ イムカタン俺にもリンゴ頂〜戴」
空になったパックをこれまたポイと棄ててイムカにオネダリするアキレス

索敵? きっと素敵なイムカタンがナントカしてくれるよ!!

>>115
とそこに現れたのは

「あ スゲェトニ○・タ○クみたい何ソレ」
なんか食いついた パワースーツとかオトコノコだよね

「スゲェなにこれリパルサ○レイとか出るのこれ」
なんかめっさ食いついてます


117 : ライサ :2014/07/13(日) 13:29:53 zBHHt7K2
「……少しは、温かくなるかしら」

そう言って、身の丈に合っていない
ぶかぶかのジャケットのファスナーを閉じた。
動作の主は、輪郭がわずかに丸みを帯びているような、
不恰好で腕の立たなさそうな子どもだ。
格好には色気のかけらもなく、
また、その目つきはやけに鋭い。

(見知った顔もいる、か……
……依頼内容は調査だったはず、なら……)

別段能力を駆使するわけでもなく、
あたりを見渡しながら、子どもは前進する。


118 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>140 :2014/07/13(日) 13:34:09 ???
>>116

「仕方の無い奴め」

 リンゴの芯をポイっと投げ渡すイムカ。殆ど実がついていない悲惨な有様である。
 なお、イムカ自身は残った皮をシャリシャリと無表情に齧り始めた。
 皮がシャリって鳴っている時点でオサッシである。

【本気で刃物の扱いが不得手というか才能皆無レベルで軍人としてそれってどうなの?である】


119 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/13(日) 13:39:12 CcsIhEF6
>>114
「うわぁ…………マリアの爪の垢でも煎じて飲ませたいな………」

イムカの方をチラリと横目で見て、ため息をつく。
マリアを見習って欲しいものだ、まったく。

「てか刃物の扱いが下手とかどうなんだよ、軍人として」

接近戦にでも持ち込まれたらどうするのだろう、不安がレギンの頭を過る。

>>116
「アイア○マ○じゃねえからな」

なんか食いついてきた、でもアーマーって浪漫の塊。

「どうだ、かっこいいだろ?」

内心ドヤ顔で、アーマーを見せつけるレギンであった。

>>117
「よう、あんまり一人で行くんじゃねえぞ?」

前進する子供に忠告。
万が一があった時にあまり離れられては助けに行くのに時間がかかるのだ。


120 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/07/13(日) 13:47:03 ???
>>118
「うわーいy」
キャッチしたリンゴに殆ど身は付いてませんでした
暫し自身のリンゴと イムカの食べている皮を交互に見たあと

「ブキッチョ(ボソリ)」
一言呟いてから少ない実を歯で削るように食べ始めた

>>119
「ア○ア○マ○って書くとニホンのヒーローみたいだよね」
レギンの顔は交換が聞くのでしょうか?

「すっげコレ スッゲェ 今度グラフィティのデッサンに使おう」
ポケットから携帯を取り出してレギンのアーマーを撮影したりしています

>>117
「そしてそこにいるのはライサタンではないか 危ないぞこんなところにいたら」
なんか前に一緒に逃げたことのある少女を見かけて声をかけた

「化け物が出たらイムカタンの影に隠れていなよ? 危ないから」


121 : スウィート・メモリーズ:第三章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/13(日) 13:49:06 ???
>>113
「離れたとしても衛星からは追跡出来る距離に居る筈なんだ、それがこうも素早く逃げられる訳が…」

ぶつくさとぼやくマリアの傍でジェラルドがコーヒーをコトンと置く。
出来上がったコーヒーに口を付けている間だけはマリアのぼやきは中断されるのだ。

「そうだ、あんな強力なグリードがそこら中に居てはたまらんからなぁ…そいつが火星の奴と同じ奴か調べて、あわよくば斃してしまえということだな」

アキレスにも理解できるように噛み砕いて任務概要を説明するマリア。
何故だろう、彼女の声から少し頬を緩めたような感じがするのは。
どうやらマリアタンなどと可愛い呼び名で呼ばれ。彼女はモニターの向こうでにやけるのを堪えていたらしい。

>>114
「ちょっと待て、お前…やる気あるのか…」

索敵を続けるうちにUAVから空撮されたお寛ぎ状態のイムカを見てマリアは索敵の手を止める。
初めはカンカン状態でクアドローターを使ってイムカに詰め寄っていたものの、最終的にはすっかり言いくるめられたようだ。

「そういう事ならまぁ、構わんが…給料分は働いて貰うからな、傭兵(マーセナリィ)」

恨めしそうにサブカメラでイムカを睨みつけながらクアドローターはまた高度を上げていった。

>>115
「前回に引き続き君が相手か、レギン…」

レギンの隣でホバリングしつつマリアはレギンへと声を掛ける。

「奴は正直、戦闘レベルでは君一人で勝てん相手だったと思う、それを撤退するまで持ち堪えるとは…よくやってくれたよ」

正直前回の任務に於けるレギンの活躍ぶりには目を見張るものがあった。間接的とはいえ自分が助かるきっかけになったのがレギンによる電力供給なのだから。
少なくともマリアはその点に於いてレギンに感謝していた。

>>117
「新顔か、無口な奴だな…だが腕は立つと聞いている…この任務が君にとっての試金石となるだろう」

今回が初参加となる少女へとクアドローター越しに語りかけるマリア。その声色は優しげであるが、どこか冷淡なものがあった。
新顔にプレッシャーをかけるつもりは無いが、役に立たなければ切り捨てる…といった所であろうか

「…まぁ、存分にその手腕を振るってくれよ」

ともかく来るものは拒まずのこの部隊に於いてマリアは誰一人として特別扱いするつもりは無いらしい。

>>ALL
「高熱源体、北方より接近…いや待て、分離したぞ……?」

突如レーダーに映る熱源。北方50km地点から凄まじいスピードでこちらに迫って来る。
しかし熱源は突如停止する。距離にして役2km、レーダーには何も写ってはいないが空撮では黒い点が確認できる。
レーダーのエコー以外は何も映らないその不自然さに気付いたマリアは声を上げる。目標はブースターより射出されたのだ。

「いや違う、射出された…!?目標からは熱源もレーダー波の反響もない…グリードだ!奴が来るぞ!」

マリアが全員に通達するよりも疾く、地面目掛けて黒い影が突っ込み、雪煙を上げて着地した。


122 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>140 :2014/07/13(日) 13:57:16 ???
>>121

「任せろ。サーボスカルは優秀だ」

 だから自分は何もせずともOKと声に出して言わない奥ゆかしさである。
 何かが間違っていると思うならそれはきっと心が狭いからだろう。うん。

【そうしていると、こちらが探さずともどうやら事態は動いたらしい】

 サーボスカルの探査領域に熱源反応。そして奇妙な動きはイムカも同時並行的に確認した。

「(>>115-117)高速でこちらに向かってくる物体を検知!来るぞ!」

 全員に警告を発しながらリフラクターフィールド発生装置を起動させ、
 雪煙をあげる黒い影に向かって粒子短銃を構える。

【この雪原にカヴァーポジションを取れそうな障害物は存在するか?】
 【周囲の見晴らしはどの程度良好か?】


123 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/07/13(日) 14:01:42 ???
>>121
そんなこんなでゼリー食ったりリンゴ食ったりレギン撮ったりと まるで仕事をしていないノンキな男であるが
高熱原体接近のお知らせを聞いて顔を強張らせる

「なんだよせっかくだから空気読んであと一時間ぐらいゆっくりしていけよ」
携帯をポケットにしまい リュックを背負う

「え 何分離? 一体何を言ってr」
と問い合わせる前に黒い影が雪を巻き上げ着弾した


「ウワッチ!! なんだマリアタン分離とか言われてもなにがなんだかわかんねぇぞオイ もっと詳しk・・・いや今はいいや!! デモンレッグ!」
今詳しい説明を受けても聞いている暇はないでしょう

とりあえず行動開始 足に青い霧を纏い高速移動

「やーい化け物ここまでおいでー!!」
手に持ったリンゴの芯を投げつけながらグリードの周りを走り回ろうとします


124 : ライサ :2014/07/13(日) 14:02:36 zBHHt7K2
>120
「……そうします」

子どもは素直にコクリ、と頷く
仮にも戦力として数えられているのだが……

>>119
「……ご忠告どうも」

ふぅ、とため息をつくと、レギンの後方へ忍んでやろうと、
ぴたりと立ち止ったとき

>>121
「……!」

探す手間が省けたと思いながらも、少女は身構える

(真っ向から立ち向かうのは、無謀もいいところ
……どうするか)


125 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/13(日) 14:06:26 CcsIhEF6
>>120
「ジャパニーズヒーロー?」
「俺は仮○ライ○ーが好きだな」

あれも一種のアーマーか、どちらにせよロマンがあってかっこいい。
ちなみに交換は効きません、だって人間だもの。

「ハハハ、上手く描いてくれよ?」

ポーズなどをとって写真に応じている。
ノリは結構良い方らしい。

>>121
「褒めても何も出ねえぜ?それくらい強くなきゃ食っていけんのでね」

自信満々に言い放つ。
自分の力を売っているのだから、強くなければ死ぬのみ。
弱肉強食の世界、それが傭兵なのだ。

「それにしても……」

イムカの方を見て、諦め気味にため息をつく。
やる気はあるのだろうか。

――――

>>121>>122
「………っと、お出ましか!」
「これより迎撃に移る!」

現れたグリードに、両手のレーザーライフルの銃口を向ける。
チャージが終われば、早速撃つだろう。


>>124
「気をつけろ、手強いぞ!」

レーザーライフルを構えながらライサに向かって強い口調で言う。
味方のフォローもしなければならないから、何が起こっても大丈夫なように身構えておかねば。


126 : スウィート・メモリーズ:第三章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/13(日) 14:09:22 ???
舞い上がる雪煙、暫く漂っていたそれは瞬く間に旋風のような斬撃に切り裂かれ、衝撃波と共に霧散した。
着地の衝撃によって形成された小さなクレーターの中心で逆手の双剣を振り終えたまま静止する人影。鍛え抜かれた肉体のようなシルエットを持つそれは紛れもなく闘士──

「そ、兵士型(ソルジャー)グリードだ!!総員戦闘態勢!全力を持ってして叩き潰せッ!!」

圧倒的な威圧感を齎す覇気を周囲に滾らせながらクレーターを踏み締め、『それ』はその淵まで歩み寄った。
頭の部分には大きく亀裂が走り、胸の装甲板には溶融したかのような弾痕が残されている。それ即ち戦闘によるダメージ。
この兵士型グリードは火星のものと同個体だ。それも以前よりも力を増している。マリアはそのグリードをクアドローターで撮影し、戦慄した。

ぱっくりと割れていたのだ、口元にあたる部分が。
そして撮影した兵士型グリードの口元は歪に歪んだ笑みを湛えていた。さも嬉しそうに歯を剥き出しにして。
強行な装甲に覆われ本体と言える部分が保護されているのだろう、戦闘から数日経過しているのに自己再生が行われていないのも頷ける。

やがてグリードは徐に棒立ちの体勢となり、双剣を逆手から順手へと戻した。
そのまま此方を見つめてくる兵士型グリード。どうやら向こうから仕掛けてくる気は無いらしい、というよりも待っているのだろう。此方の攻撃を。
双剣の刃渡りは90cm〜100cm。漆黒というよりはマットな質感を持つ片刃で細身の直刀だ。よく観察すれば高速で振動している事が分かる。

>>122
【周囲にカバーポイントのようなものは少ない。辛うじて船舶の残骸がひとつふたつ転がっている位だろうか】
【周囲の視界は変わらず良好。舞い上がった雪煙も兵士型によって吹き飛ばされた模様】

>>123
投げつけられたリンゴの芯はノールックで真っ二つに切り裂かれた。アキレスが周囲を走り回ってもグリードは無反応のままだった。
しかし警戒を怠っているような呑気な性格ではないらしい。ゆらゆらとその身体を揺らし始める。


127 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>140 :2014/07/13(日) 14:21:37 ???
>>126

(なるほど、中々に条件はよくないな)

 カバーポジションの確保や罠を仕掛けるといった事が不自由な環境であると把握。
 そしてあの双剣。喰らえば一発でフィールドが剥がれるのは間違いない。

「仕掛ける」≪ブラスターモード;エリミネーター/バースト≫

 純粋な戦闘員はレギンと自分だ。リスクの高い役目は当然請け負わねばならない。
 彼等が動きやすい状況を整える意味でもそれは必要だった。

【敵を中心に弧を描くように走りながら距離を詰める】
 【そして移動射撃!ブラスターレーザーの三連射を矢継ぎ早にグリードに向けて殺到させた!】

「(>>121-25)奴の刃!高振動ブレードかその類である可能性が高い!触れたら分子レベルで切り刻まれかねないぞ!!」

【ここでピアシングレーザーを選択しないのは迎撃態勢十分の敵に対して、
 傷痕に貫通レーザーを捻じ込むのは現段階においては成功確率は極めて低いと考えたからである】


128 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/07/13(日) 14:27:51 ???
>>127
「え mjd?」
なにそれ 生け作りとか余裕ですやんといわんばかりの表情 どんな表情だそれは

とりあえずあの剣がヤバイ者であるということは把握 十分に注意しましょう

>>126
なにせ投げつけたリンゴをノールックカットですもん

「おーけい ならばこうだ!! チェンジアーム!!」
一端高速移動はやめて腕に青い霧を発生させる うまい具合に背後に回りこみましたゆえ 足元の石を拾い上げ

「こんにゃろ!!」
またも投擲 だが腕力強化が発生しているので その一投はプロ野球選手も真っ青なレベルの一撃となる・・・はず


129 : スウィート・メモリーズ:第三章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/13(日) 14:39:48 ???
>>127
ブラスターのバースト射撃はグリードを一撃で仕留めるには威力不足だ。しかし手数で言えば殺到する高速の弾丸を三つ同時に防ぐことなど不可能。
そこでグリードは防御を諦め回避運動へと移行する。あたかも見知った攻撃であるかのように初撃と二発目を潜り抜け、回避が困難な三発目をブレードで叩き斬った!

ギャリィン!!と甲高い金属音のようなものが鳴り響く。イムカの観察眼が見抜いた通りあのブレードは高周波ブレードだ。
切れ味は鋭く強度も極めて高い危険な得物。しかし高周波モードは長続きしないようで、ブラスターの弾を叩き斬ったと同時にブレードの振動は停止した。

『成る程な…いいぞ、攻撃を続けろ』

隣ではマリアが何かを察したようにして頷いている様子が伺える。

>>128
そして兵士型はアキレスから投げつけられた岩石に素早く反応し、それを切り払った。
リンゴや岩石程度でも切り払うということは当たればダメージにはなるのだろうか?
そしてもう一つ気になる所として、先程切り払ったブラスターとは違い今回は甲高い金属音のような音は響かなかった。振動が停止している為だろうか。

「……………」

ともあれ、兵士型はそのままアキレスの方へと向き直り、ぐっと身を屈める。
強靭な肉体による跳躍、デモン・レッグには及ばぬがそれでも中々の速度を誇る。
そのまま一気にアキレスとの距離を詰め、ブレードを一薙ぎせんと腕をしならせた。

//お二人落ちられました?


130 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/13(日) 14:41:15 CcsIhEF6
/あれ、>>125への返信を舞っていたのですが…すいません


131 : スウィート・メモリーズ:第三章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/13(日) 14:45:43 ???
>>130
//すみません、下で個別に返していたのはキャラごとの補足です。お二人とも特に行動が無かったので補足は省いてしまいました。


132 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/13(日) 14:46:38 CcsIhEF6
>>131
/なるほど、了解です。すぐにお返しします!


133 : ライサ :2014/07/13(日) 14:47:40 zBHHt7K2
>>126-129
「……切り刻まれるのは勘弁」

前方で待ち構えるそれは、一見非の打ちどころのなさそうな化け物がいる。
その事実が、少女の頭脳の回転を促す。

(……考えてどうにかなる相手というわけではなさそうだけれど)

悠長に思考を巡らせていると、状況が変化していたことに気付く
見れば、化け物がアキレスに襲い掛かろうとしているではないか

「……!」

アキレスに近づこうとする化け物の目の前に、ライサは耐久性を高めた厚い板ガラスを召喚する。
その大きさはちょうど化け物ぐらいだ。


134 : スウィート・メモリーズ:第三章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/13(日) 14:47:47 ???
>>132
//ありがとうございます、お待ちしてますね〜
//次からはこういった誤解を生まないように尽力します。


135 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/13(日) 14:52:43 CcsIhEF6
>>126->>129
「来やがったな!今度こそ仕留めてやる!」

傷跡から察するに、前回戦ったのと同個体だろう。
それにしても、笑っているように見えるのは気のせいか。
否、気のせいではない。間違いなく笑っていた。さも嬉しそうに、人間のように。
人間の事を学習してこうなったのかは兎も角、得物が高周波ブレードとなっては容易くこのアーマーも切り裂かれてしまうだろう。

アキレスの方へ奴は向かっている。
その隙に手を打てるか―――?そのままダッシュし、チャージした二丁のレーザーライフルを発射する。


136 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/07/13(日) 14:54:36 ???
>>129
「あ これアカンやつや・・・とりあえずレッグ」
なんかこっち向きやがった 屈みやがった

「お願い早く替わって代わって変わって換わって・・・・」
こっち着てます 凄い着てます 青い霧は腕と足とで切り替わるのに三秒ほどかかるんです直ぐには動けないんです

「ヤバイやばいやばいやばいやばいや来た!!」
足元に力が漲るその瞬間後ろを向いて思い切り駆け出す
ブレードのなぎ払いから辛うじて逃げ出すも リュックが両断され食料やらスケッチブックやら塗料やらがバラバラとその場に落ちる

「うわくっそやりやがったなこのクソヤロウ 絶対ブッコロす!! 主にイムカタンが!! や〜いこ〜こま〜でお〜いで〜!!」
本当なら自らの手でやってやりたいが 実力不足は否めない そして自分の十八番は囮になることである

自分のケツをペチペチ叩きながら思い切り逃げ回る イムカやレギンに攻撃が逝かないようにするのが自分の仕事だろうと考えての行動である


137 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>140 :2014/07/13(日) 14:55:42 ???
>>129

「レーザーが斬られた。あの刃、耐光学兵器処理済か」

 サーボスカルに敵の武器たる双剣のスキャニングを行なわせる。
 高周波ブレードであることにアタリはほぼついているが。
 そして、同時に入るマリアからの通信。

≪了解(コピー)≫

 ブラスターレーザーの牽制射撃を続行しつつ、イムカは別の手も思案する。
 集団戦で敵近接にアキレスがいる以上、広範囲火力はやや扱いにくい状況。
 このタイミングでのグレネードの使用は些か問題がある。

(異星種(ゼノ)の類であることは明白だが…)

 後腰の鉄塊。墳弾短銃の神秘的ロックはかかったままだ。
 独自の封印機構は例えイムカの生命が危機に瀕しようと独自の規範を崩すことはない。

「ならば――」

 弧を描く機動で動きつつも徐々に距離を詰めていくイムカ。
 危険度は高まるがその分、弾幕をより濃くするというリターンもある!

【イムカは徐々に危険域に接近!決断的機動!
 同時に三連バーストのブラスターレーザーは短機関銃めいた密度となる!!】


138 : スウィート・メモリーズ:第三章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/13(日) 15:13:00 ???
>>136
ギリギリで攻撃を回避したアキレス。それを恨めしそうに見つめる兵士型は防御を捨て、全速力でアキレスへ肉薄しようと脚に力を込めた。
大地が窪む程の脚力で氷の地面を蹴り、圧倒的な加速によって再びアキレスとの距離を詰めようとするが──

>>133
「───!?」

分厚いガラスの板、いや、もはやガラスの塊レベルのそれに阻まれアキレスへの接近を防がれた兵士型(ソルジャー)。
ガラスと勢い良く衝突し、分厚いガラスの破片をアキレスへと飛び散らせると共に衝突の衝撃でよろけて失速する。

これは好機(チャンス)だ。敵はまるで手練れの戦士のような狡猾な知性を持ったグリード。そう同じ手を何度も喰らうような相手ではないだろう。
つまりそのグリードの意表を突いたこの瞬間こそがグリードを仕留める足掛かりとなる。たたみかけるならば今だ。今しかない。

>>135
ガラスにぶち当たりよろける兵士型に向かって撃ち込まれたレーザーは真っ直ぐ、的確に兵士型を射抜こうと唸りながら迫る。
バランスを大きく崩しているこの状況。普通ならば避けることも防ぐことも不可能だ。
しかし──

「………!!」

超反応。脚を蹴り上げ空中で胴をぐりんと回転させてレーザーを躱す。
しかし全てを避け切った訳ではない。二発目のレーザーが右腕を掠め、肘から先を消し飛ばした──

「…………──」

しかし致命には至らない。すぐさま受け身を取って着地すればその断面からブレードごと腕を再生さえた。
ブレードはグリードによって構成されたもの。替えはいくらでも利くようだ。

>>137
続いて叩き込まれるブラスターの雨、片膝を突いたまま360°全方位から降り注ぐ光条を双剣で打ち払い、切り流してその身を護る。
初めのうちはギャリンギャリンと甲高い音が鳴り響いていたが、それはやがてじゅうじゅうと何かが焼けるような音へと変わっていった。

「やはりか…ヤツはブレードを振動させている間しかレーザーを弾けんらしい。さらにブレードを振動させるのは奴自身のスタミナ…」
「つまり勝算はこうだ、大きな一撃を防がせて奴のスタミナを切らし、その好きに一気に畳み掛けるッ!!」

堪らず呻き声を上げる。グリードを尻目にマリアが歓喜に沸く。どうやらマリアの目論見は正しかったらしい。

>>ALL
「うぁああアアァアああァァア゛ッッッ!!!!!」
マリアがそう言ったのが遅いか早いか、耐え兼ねた兵士型は咆哮を上げる。
それと同時に周囲には強烈な衝撃波が吹き荒れ、肉薄していた能力者達を吹き飛ばすだろう。

クアドローターもその衝撃で全機が破壊されてしまう。どうやらここからはマリアのナビゲート無しで進めなくてはならないようだ。
兵士型も本気だ。もはや逡巡している暇はない。それは即ち一瞬で死へと繋がる。


139 : ライサ :2014/07/13(日) 15:24:37 zBHHt7K2
豪快に割られたガラスの破片は、細粒状になって飛び散った。

「……ッ!」

少女がガラスを召喚してよろめいた矢先だった。
強烈な衝撃波に巻き込まれて、なすすべもなく少女は吹き飛ばされた。

「…………」

幸い、雪が少女の落下の衝撃を和らげたため、大事には至らなかったようだ


140 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>140 :2014/07/13(日) 15:27:44 ???
>>138

「――!!」

 ブラスターを撃ち込みながら距離を詰めていたイムカであったが、
 直後、強力な衝撃波が全周囲に吹き荒れる!

【衝撃波が偏向フィールドを打ち据える。ノックバックはシールドでは防げない】
 【地面は雪原。とっかかりが無いためここは後退を余儀なくされる】

(強力な一撃といったな。ならば――)

 ノックバックの勢いが弱まったところで地面を思いっきりぶん殴る!
 雪塵が上方に向かって爆発的に舞い上がり、イムカ自身の姿を隠した。

【粒子短銃の各部位が放熱のため展開する】

≪ブラスターモード:エリミネーター/ピアシング≫

 雪塵の真白い視界の中でイムカは粒子短銃を構える。
 塞がれた視界。一見してイムカ自身ですら照準を合わせられない。
 だがそれは欺瞞である!上空のサーボスカルを見よ!
 イムカにアクセスされたそのサードビューにはくっきりと醜悪なるグリードの姿が捉えられている!

【雪塵の奥より一瞬輝く紅き閃光。それは瞬時に雪を蒸発させ、空気を燃焼!イオン化させる!】
 【ピアシングレーザーが光り輝く牙と化し、一直線上のあらゆるモノを蹂躙しながらグリードに突き立てんと放たれた!!】


141 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/07/13(日) 15:32:21 ???
>>133>>138
「チョチョチョまばばばばばばばばばば」
なんか盛大にガラスが飛んでくる あ 腕に当たった

防寒着をさっくり切り裂いて飛んでいくガラス片 分厚い生地を使っていたので肌までは切れなかったのは幸いなことである
後ろを見ればなんか失速してるグリードさんの姿

「よっしチャンス うぉおおおおおおおおおおおお―――」
好機といわんばかりに突進するも グリードの咆哮により弾き飛ばされ 雪にまみれてゴロゴロと転がる

「うぇ・・・ペッペ 口の中に入った・・・んでなんだっけ? スタミナ切らせてボコる だっけ?」
だが相手のスタミナを切らせるほどの攻撃を持ち合わせていない いや 切り札を使えば分からないが アレは切られると自身も傷がつく ならば

「やっぱり俺ってばサポート上手ってな アキレス 吶喊します イヤッホゥ!!」
デモンレッグの脚力をもってグリードに急接近 そして体を投げ出し

「サッカーでやったら一発レッド退場キーック!!」
グリードの足を狙ったスライディングキックで グリードの動きを制限させようとする


142 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/13(日) 15:39:52 CcsIhEF6
>>138
「ちっ、再生とは厄介な奴だ…!」

まさかあの状態で回避されるとは思いもしなかった。
しかも再生と来た、つまるところ無傷と同義。
だが、マリアの情報により勝機は見えた。

「よし、次こそ行けるっ…!?」

そして、耳を劈く咆哮。
雪と共に衝撃波が此方に向かって、放たれる。両の腕を顔の前に出して何とか凌ぐ。
しかし、クアドローターは破壊されてしまった。

「マリア、無事か!?」

乗っていたマリアの安否を確認。通信が生きていれば返答できるか。

「くそっ、本気ってわけか…」

再びレーザーライフルをチャージ。
誰かが大きな一撃を放てば、発射されるだろう。


143 : スウィート・メモリーズ:第三章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/13(日) 15:54:58 ???
>>139
吹き飛ばされた少女に対する追撃などは特にない。見れば遠くでグリードと三人とが戦闘を繰り広げているのが確認できる。
状況は優勢。このまま行けばグリードを仕留めることも夢ではない

>>140
イムカの銃撃、それはまさに必殺の一撃。
うまく当たれば兵士型を一撃で仕留められるであろう強力な攻撃だ。
兵士型はそれを切り裂こうとブレードを振るう。が、先程の全方位攻撃の影響か思うように身体に力が乗らない。ブレードを振るう力は弱々しくまるでレーザーを切り払えはしなかった。
そのまま勢いに押され、ブレードは弾き飛ばされる。さらに勢いを失わぬピアシング・レイは兵士型の顔面を装甲もろとも打ち砕こうと迫った──

>>140
が、しかし。イムカの攻撃は兵士型の顔面から逸れる。
いや、逸れたのではない。兵士型がバランスを崩して転げたのだ。ピアシング・レイは兵士型のヘルメットに当たる部分を抉り、粉々に砕け散らせた。

グリードはモロに攻撃を受けダウン。疲弊していることもあり暫くは立てないようだ。

>>141
クアドローターは破壊され粉々に砕け散って炎を上げながらそこらじゅうに散らばっている。
しかし元より人を乗せて飛行出来るサイズではないのでマリアの心配は無用だろう。マリアは今頃駆逐艦のブリッジで慌てて能力者達を迎えに行く準備の真っ最中だ。

>>ALL

「くっ……かはっ…」

辛うじて起き上がった兵士型の顔、それは黒い肌に純白の短髪。そして赤い瞳を持った青年のものであった。
そしてその顔の造形は…ニュースを欠かさず見ている者ならば恐らく目にしたことがあるだろう、行方不明になり、恐らく死亡したと報じられていた筈のジョシュア・アーリントンのものであった。


144 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/13(日) 16:00:48 CcsIhEF6
>>143
「…………………あん?」

兵士型の顔が、露わになった。
いや、そもそもグリードに顔などあったのか?
しかも、それは、死んだはずの顔。

「おいおいおいおい…死人がなんでここに居るんだよ?」

まさかこれも、グリードの仕業なのか。
それとも、本人なのか。

「取り敢えず、どういう事か説明してもらおうか」

銃口を向けながら目の前の、ジョシュアと思わしき青年に話しかける。


145 : ライサ :2014/07/13(日) 16:06:00 zBHHt7K2
>>143
「……どこかで見た顔、か
どこで見た顔だったか……」

呼吸を整えながら、少女はよろよろと立ち上がる
そうすると、ヘルメットに隠されていた顔を目にした。

「……どうするべき、かしら」

視界がぶれる。先ほどの衝撃波のせいだろうか。
なんにせよ、少女は三人と再び合流すべく歩き出す。
ガラスを召喚し追撃をかけようにも、距離が離れすぎていた
下手な位置にガラスを召喚しようものならば、味方も巻き込みかねない。


146 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/07/13(日) 16:06:42 ???
>>143
ゲシッとスライディングキックが決まり よろけたグリードの傍を通り過ぎるレーザーをみて アキレスはこう思った

“やっちまったあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・!!!!!”
と そしてヘルメットの破片を撒き散らしながら倒れるグリード はて? 中から何か出てきたぞ?

この見覚えのアル顔は・・・


「あれ? ジョッシュだ」
基本的にニュースはその世界を皮肉るために見ているので ネタになら無そうなニュースはほぼ右から左に聞き流している
なのでジョッシュが死んだなんぞということは覚えていなかった

「お〜い ジョッシュ〜 死んでる〜? 死んでてもいいから返事して〜」
言葉のノンキさとは裏腹に 青い霧こそ展開してないが かなり本気のフルスイングビンタをジョシュアの頬に放つ


147 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>140 :2014/07/13(日) 16:14:20 ???
>>139

「ライサ、大事はないな。態勢は立て直しておけ。まだ終わっていない」

 イムカは前に駆けながら途中、ライサに言葉少なく口にした。
 敵の討伐が最優先され、ライサはその次。一見して酷薄に思えるかもしれないが、
 敵の速やかな妥当が結局は味方勢力の無事に繋がるという思考からである。

「中から人が出てきたな。君の能力、檻の類は造れるか?展開によっては〝アレ〟の確保に必要になる」

>>143

「……チッ、ややこしくなったな」

 至近まで接近すると彼に躊躇なく銃を向ける。
 これで揺らぐほどイムカの軍人精神はヤワではないのだ。

≪マリア、応答しろ。雇われにはやや手に余る事態だ。判断を仰ぎたい≫

 無線封鎖を解除し、索敵とサードビューに回していたサーボスカルのリソースの全てを通信につぎ込む。
 これで上手く繋がれば御の字であるが果たして?

【サーボスカルとヴォクス・キャスター(遠未来の士官用無線機)を併用して通信の回復を試す】

「(>>144)レギン、妙な動きをしたら手足を撃ち抜け。それで止まらねば射殺する」

 レギンと共に銃口を向ける。イムカの眼は明らかに敵を見る眼だ。
 そうであらねばならない。かつて曹長が尊敬を言葉した軍人であり続けるためにも。

【そうしながら片手でコンバットベルトよりスローイングナイフを引き抜く。
 それは振るう度に蒼い軌跡を描く神秘的なマテリアルで鋳造されたナイフの片割れが基となっている】

「………」

【反応の有無を確かめる。試行というにはあまりにか細いモノであったが】


148 : スウィート・メモリーズ:第三章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/13(日) 16:25:54 ???
>>144
「ぐ……ぁァ………ぅ…」

突如露わとなった兵士型の正体はIASC史上最強を謳われた『看板商品』のジョシュア・アーリントンだった。
レギンに銃口を突きつけられた状態となっってもジョシュアの口から漏れるのは虚ろな唸り声。まるで何かに取り憑かれているかのような──

「……マ、リア…」

どうやらヘルメットが砕けた事によって自我のようなものが芽生え始めているらしい。頭を抱えて『ジョシュア』は苦しみ悶え、再び膝を突いた。

>>145
近付くライサを睨むジョシュア。恐らく先程のガラスの罠からの連撃が相当効いたのだろう。
恨み辛みの籠った視線のようなものを向け、口からは言葉にならない呪詛のようなものを垂れ流していた。

しかしある程度まで距離を詰められると諦めたのかふいと顔を逸らす。
それと共にスパァンと綺麗なビンタがアキレスによって叩き込まれた。

>>146
「……うグッ…ぁ……」

なんといきなり飛んできたガチビンタ。スパァンと良い音を立ててジョシュアの顔をミートする。
さすがのグリードであってもガチビンタには驚いたようだ。ジョシュアは目を見開いたが…やがてまた苦しみ始める。

どくん、ジョシュアの身体にグリードと同じ真っ赤なエネルギーラインが浮かび上がり迸る。そしてその脈打つようなエネルギーラインは全て胸へと通じていた。
戦闘中には気づかなかったが、ジョシュアの胸を見ればマットブラックのアーマーの中心に紅い宝玉のようなものが埋まっている。

>>147
「……っ…!」
「…く、ァ………ぅあアっ…」

イムカ自体にはジョシュアは特に何の反応も示してはいない。しかし目の前に短剣の片割れ『エクソダス』が翳されるとその反応は一変する。
急に玩具を取り上げられた赤子のように唸り声を上げ、悲壮感溢れる顔でイムカの持つエクソダスへと手を伸ばした。

ジョシュアの腰、弾薬ポーチの中できぃんと何か金属板のようなものが鳴る音。その音はイムカのナイフからも発せられている。
そう、二振りの短剣、エクソダスとエグザイルが共鳴しているのだ。

『……………』

無線から返事は無い。回線は繋がっているようで、ザーザーと軽いノイズが流れているのだが…


149 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/13(日) 16:35:47 CcsIhEF6
>>147
「おー、怖い怖い。言われなくてもそうするけどな」
「別に俺が引導を渡してやっても良いんだぜ?あんたの因縁の相手なら、お譲りするけどな」

ジョシュアの様子を眺めながら、イムカにそう言う。
そういえばこんな顔も出来たのか、とあの冷徹な軍人の目を見て思った。

>>148
「それにしてもなんだこいつ、様子がおかしいな…」

まるで赤子のように唸り、顔で感情表現をするだけ。
一体全体どうなっているのか、果たしてこれは本当に人間なのか、グリードなのか。
胸の方を見れば、何か宝玉のような物が埋まっていて、そこにグリードのエネルギーラインが集中している。

そして、イムカとジョシュアのナイフが共鳴しあって、金属音が発せられている。
これから何が起こるのか、銃口を向けながらただ固唾を呑んで見守るしかない。


150 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/07/13(日) 16:37:26 ???
>>148
「だから返事しろっての」
もう一撃必要か? と手を振り上げましたが なにやら胸の中心部に赤い宝石っぽいものが

「なにこれ? もう三分経ったっけ?」
それにしては点滅も警報もないですがね

とりあえず青い霧を腕から出して

「良く分からんがコレ取ったらどうにかなるかね?」
宝玉をデモン・アームの鋭いつめで穿り出そうとする


151 : ライサ :2014/07/13(日) 16:39:58 zBHHt7K2
>>147-148

「……問題ありません、なにも」
イムカの問いかけに、少女は一見すればなんでもないように答える

三人と、人とも化け物とも取れるそれを、正確に捕捉できる位置まで
少女は接近した。
だが、それは巻き添えに遭いかねないことを意味する。
そうして、檻を精製できるかと問われて

「ガラス製ならば、可能です
……集中さえすれば」
言って、息を吐く。
そして、その手を敵とみなしたそれへと伸ばす


152 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>140 :2014/07/13(日) 16:49:58 ???
>>148

「生死は定かではないが再利用されたようだな。曹長」

 幻覚の類ではなく、周囲の反応。そしてマリアという言葉。
 これがジョシュア・アーリントンの成れの果てであると定める。

【兵士としての意志と尊厳の全てが一顧だにされず資源として敵対勢力に再利用される。
 これは終焉の遠未来にあっても憤怒と悲劇に彩られているが、同時にさして珍しくも無い】

≪チッ…環境か条件か知らんが…おい、応答しろ。こちらイムカ・グリムナー≫

 再度呼びかける。通信というものは繋がらなかったからといって諦める選択など基本的に存在しない。

「エグザイルは解るのか。完全に洗浄されたわけでもないらしい。
 いっそ慈悲をくれてやったほうがいいかもしれないが――」

 この場合の慈悲とは勿論、銃弾の事だ。
 イムカは政治将校としての毅然とした態度を崩さない。崩すわけにはいかない。

【マリアとのラインは維持し続ける】

>>149

「誰が撃ったとて大差はあるまい。センチメンタリズムは不要だ」

 因縁とか個人的な友誼はこの場では不要。
 あくまで目の前の〝グリード〟は敵であり、捕獲できるか射殺するかのどちらかだ。

>>150

「危険な代物と考えるならば引き抜け。
 それを切っ掛けに死ぬかもしれんが、それならばそれでコレの命運だったのだろうよ」

 洗脳を維持しているための機構かもしれないし、生命維持のための機構、あるいはその両方かもしれない。
 しかし、最善を選び取るには判断材料があまりにも少ない。
 ゆえに可能な範囲で判断するしかないのだ。

>>151

「ああ、捕獲だろうが遺体の運搬だろうが…注意を払うに越した事はない。
 未知の化け物だ。どう転ぶか知れたものではないからな」

 ライサの側に歩を向ける。
 何かがあった時には集中する彼女を即座に援護できる位置取りを確保するためだ。


153 : スウィート・メモリーズ:第三章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/13(日) 17:04:18 ???
>>149
人種として、ジョシュアはコーカソイドである。しかし目の前の『ジョシュア』肌はネグロイドのように黒く、全身にはエネルギーラインが迸っている。その中心には紅い宝玉。
様子を伺う限りはジョシュアは人間には見えない。姿形以外はほぼ全ての要素がグリードなのだ。

しかし解せない部分もある。それは人間を捕食しないということ。
通常のグリードならば人間を殺傷しようとはせず、そのまま捕食するだろう。

>>150
アキレスがジョシュアの宝玉を抉り出そうとすればジョシュアはそれに抵抗するかのようにアキレスの腕へと掴みかかる。
しかしそれは功を奏さず、ジョシュアの宝玉はアキレスによってアーマーから離脱させられた。

すると宝玉は大した衝撃を与えていないにも関わらず破損し、パキンと音を立てて粉々に砕け散った。
その瞬間ガクンと肩を跳ねさせて項垂れるジョシュア。その肌の色は段々と元の白い肌へと戻っていき…そしてジョシュアは意識を失ったようにばたりとその場へ倒れた。

>>151
魔力を込めたその腕を此方へと向けたその瞬間、凄まじい殺気が少女を襲った。ジョシュアが素早く反応し、少女を睨み付けたのだ。
しかしその直後ジョシュアは意識を失った。アキレスによって無力化されたのだ。

みるみるジョシュアの身体は人間のそれへと戻ってゆく。つまりあれはグリードではなく『元人間』であったということだ。

>>152
『………………………』
何度呼び掛けても無線からは何も帰ってこない。ザーザーとエコーが鳴り響くだけだ。
ばたりと倒れたジョシュア。意識を失っただけのようで絶命してはいないようだ。
肌色は元の白へ、髪色は白のままだがもうグリード化はしていないらしい。

そしてジョシュアが倒れて数瞬、無線越しにマリアの声が響く。

『………見てしまったようだな、ジョシュアを。そしてジョシュアと私が関係している事も…知ってしまったらしい』

>>ALL
『残念だが君達には…ここで果てて貰うことになる』

突如辺りに鳴り響く無慈悲な声。上空から姿を表したのは駆逐艦、「オクチャーブリスカヤ・レヴォリューツィヤ」だ。
オクチャーブリスカヤの砲門は能力者達の方を向いている。明らかにジョシュアごと能力者達を抹消するつもりらしい。

『…ジョシュアが起きれば私とグリードの関係を君達に話してしまうからな、そうなれば計画もおじゃんだからなァ…』

くつくつと喉を鳴らしながら冷淡にそう告げるマリア。
こうも簡単に能力者達を裏切れる女。カーネイジ(虐殺)の名は伊達ではなかったようだ。


154 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/13(日) 17:15:07 CcsIhEF6
>>152
「やれやれ、どこまでも現実主義だねぇ」
「俺はロマンがある方が好きだけどな」

まあ良いや、と相変わらずの軽い口調だ。

>>153
さて、ジョシュアの方を見れば明らかにどう見ても人間のそれではない。
完全にグリード、しかし何故か人間を捕食しようとしないのは何故か?
そして、宝玉が砕かれればジョシュアの肌は白く戻る。これにはさすがに驚愕を隠せない。

「おいおいおいおい、なんだこりゃ……」
「まさかグリードの正体は元人間……なんて、悪趣味な事はないよな」

もしそうだったとしたら、あまりにも悪趣味。悍ましいやり方だ。

ジョシュアは意識を失ってしまったらしい、これからどうするかと思案したところでマリアから通信が入る。
そして、上空には駆逐艦。
そうか、つまりはそういう事。マリアは此方を"裏切った"のだ

「裏切りか……よくもまぁ、やってくれたじゃねえか」
「お前の計画が何だか知らねえけど、このツケはたっぷりと払ってもらうからなぁ!」

すぐさま、砲門の向いていない方へと向かって駆ける。
上空にいる敵を、どう叩けば良い?乗り込めれば、こちらのものなのだが。


155 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>140 :2014/07/13(日) 17:18:16 ???
>>153

「……騙して悪いが、か。古典的ではあるがな」

 イムカは特に常の無表情を崩さぬままにライサに顔を向ける。

「(>>152)捕獲というより保護だな。この状態では流れ弾で死にかねん。
 ライサ〝保護するためのを檻〟を構築してくれ。(>>150)アキレス、運ぶのは任せる。
 艦砲相手だ。生存確率は極めて低いだろうが、諦めるよりは建設的だ」

 駆逐艦と生身では流石に規模に差がありすぎる。絶望といってもいいだろう。
 しかし、最善を希求する。後悔は死んだ後にすればいい。

「(>>149)レギン、クライアントの裏切りを確認だ。君の流儀はこの場合どうなっている」

 情勢は極めて劣悪だが、それでも鼓舞するイムカ。
 さて、奇跡は来るか、ここで犬死にか、または――

【脳の奥が疼く。艦砲をマトモに受けて何処まで因果を操作できる?
 恐らくは生存する世界線を見出せずにそのまま即死だろうが――】
【偏向シールド、パワーアシスト正常。墳弾短銃は使用不可。サーボスカル観測開始。手札の確認を終了】


156 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/07/13(日) 17:25:36 ???
>>153
「え? なにどういうこと?」
宝玉を引っぺがし 倒れたジョシュアと なんかよく分からんことになっているマリア

>>155
「とりあえず・・・どうしようか? いや運ぶのは任せろーだけどさ」


157 : ライサ :2014/07/13(日) 17:33:01 ???
>>153

「……とんだ貧乏くじね」

開いていた右手を閉じる
すると、人が数人入れそうな、
堅固なガラスで形作られた檻が
アキレスらの近くに出現した

その形状は、檻というよりはドーム状の結界に近い
回り込めば、人一人がどうにか入れそうな隙間を見つけられるだろう


158 : スウィート・メモリーズ:第三章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/13(日) 17:46:03 ???
艦砲は最新の高性能爆薬をたっぷり詰めたHE弾。一撃で硝子のドームを容易く砕く威力。斉射によって能力者達をこの地形ごと消し去ってしまうつもりだろう。
艦砲は全てで4つ。そのいずれもが能力者達を狙い続けるのだ。逃げ場はどこにも無い。
防御も回避も不可能なこの状況に於いてもはや全ての行動は無駄な足掻きだろう。マリアはそれを上空から見下ろしながら嘲笑う。

『抵抗する気か…?面白い…しかし君達の貧弱な武装ではこのオクチャーブリスカヤに傷一つ付ける事はできんよ、諦めて死ぬがいい…』

『ふふっ…ふはっ…!!ふははははh──』
低い声で「撃て」と能力者達の死を告げるマリア。そして辺りにはマリアの嗤笑が響いた。
しかし艦砲は放たれることなく、マリアの声はそこで途切れる。そして──

ヴ ン !!!

──閃光。続いて耳を劈く爆音。そして最後に襲い掛かるのは殺人的な衝撃波だ。
突如上空は爆炎に覆われ、横っ腹に風穴を開けられくの字にへし折れたオクチャーブリスカヤが破片を撒き散らしながら山岳へと墜落する。
東方の空にはまさに蒼天の霹靂、巨大な稲妻を迸らせながら突き出す鋼鉄(くろがね)の塊があった。

その塊は徐々に伸びてゆき、やがてその全貌が明らかとなった。それは巨大な戦艦だ。
その全長は500mをゆうに超えているだろうか、艦首に描かれている戦乙女(ヴァルキリー)のイラストが豆粒のように微かに映った。
そして各々のヘッドセットにノイズが鳴り響き、やがて壮年男性の声が続いた。

『こちらIASC第8艦隊所属、U.S.S.ヴァルキリー、艦長だ。カノッサ機関からの要請によって貴官達をたった今救助しに来た』

『さて、君達は聞かされていないとは思うが…地球へグリードの群れが大挙して押し寄せている。奴等はゲートを通じて新世界全てを襲撃するつもりらしい…』
『そんな事は断じてあってはならない。戻るぞ、地球へ。あの青い星をグリード色に染めるなんて持っての他だ』

救助に来たのはまさかのIASC。更に続けられた言葉には地球が襲撃されているという一報だ。
ともかく一行はUSSヴァルキリーへと搭乗し、いち早くマグノリアから脱出する。

ジョシュアの生存とマリアの裏切り、そしてIASCの介入とグリードの侵攻。
IASCの艦内医務室において激変する状況の流れに翻弄される能力者達へとジョシュアの口から真実が語られることとなった──


159 : スウィート・メモリーズ:第三章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/13(日) 17:48:40 ???
【お疲れ様でした。「スウィート・メモリーズ:第三章」、これにて終了となります】
【〆のレスには返信されてもされなくてもどちらでも構いません】
【それでは重ね重ねになりますが、長期のイベントお疲れ様でした】


160 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>140 :2014/07/13(日) 21:37:58 ???
>>156

「………」

 死線の際にある状況。生存確率が極めて低い状況下にあってもイムカは抗おうとした。
 そして、運命…否、神なる皇帝陛下は此度の死地においても忠実なる兵に祝福を賜ったのだ。

【砲撃の間際に発せられる閃光。粉々に破壊され墜ちゆくオクチャーブリスカヤ】

「…皇帝陛下の祝福あれ」

 僅かに滲んだ汗を拭い、イムカは両目を閉じる。
 世界を越えてなお感じられる皇帝陛下の息吹。堅牢なる忠誠を新たにする。

≪こちら銀河帝国上級政治将校イムカ・グリムナーだ。貴官の救援に感謝する≫

 ヴォクス・キャスターを起動し、返答を送る。
 カノッサの名が出たが、己の立場上の問題はこの際、捨て置く。

≪ゲート?世界修正力の影響は…いや、辿り着かれる可能性があるだけで十分脅威だな。
 了解した。乗艦許可を。怪我人が一名。MIA判定のジョシュア・アーリントン上級曹長だ。
 実験動物とされていたようで衰弱が酷い。医療班を準備しておいてくれ。オーヴァー≫

 そうして通信を終了して…ガラスの籠に入ったジョシュアを一瞥する。

「戦死の許可は出していない。命令遂行にはやや迂遠に過ぎるな…馬鹿野郎が」

 僅かに震える指先を誤魔化すように長い髪に滑らせる。
 金糸の髪は空とのコントラストをあらわにして美しい広がりを見せるのだった。


161 : スウィート・メモリーズ:幕間 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/14(月) 21:19:29 ???
──ジョシュア救出から10時間後、医療区画隔離病棟での尋問の一部を記録した音声データ──

22:41:31
「…あれは俺が人工島"ネオ"での戦闘で負傷した時の話だった…コミッサーと刺し違えた俺はナノマシンと一緒に全身を焼かれて一旦心停止状態に追い込まれたんだ」
「俺はコミッサーに情けを掛けられ、味方の兵士に回収されて治療を施されたらしい…」

「しかし俺が地球へ帰る事はなかった…俺の乗っていた船はグリードの手によって撃墜され、偶然生き残った俺はグリード化させられたんだ」
「知性の高いグリード…幹部級(エグゼクティブス)グリードとでも呼ぼうか…そいつは俺を喰おうとはしなかった。俺を操って手駒としようとした…」
「俺はナノマシンが焼き切れていた。そこで幹部級グリードがナノマシンの代わりにグリードそのものを俺の血液中に注入したんだ…グリードは血管を浸透して身体中へと染み渡る…つまりグリード自体がナノマシンの代わりを果たしたんだ」
「幹部級の手際は慣れたものだった。俺の他にも兵士型(ソルジャー)にされた奴も居るんだろうな」

「グリードの基本構造はナノマシンと同じ。サイズもナノマシンとほぼ同じだ。まぁ人間が作ったものだから当たり前か」
「どういう意味かって?そのままの意味に決まってるだろう、グリードは人間が生み出したんだ」

────
22:48:11
「グリードはゲートを通じてやってきた異種なんかじゃない。人類が生み出した災厄だ…!」
「グリードは科学と魔術によって生み出された非金属無機生体兵器…生命反応を持たず、金属でないナノマシン…それが奴等の正体だ」
「端的に言えば奴等は失敗作…獰猛で、放っておけば無限に成長し進化する恐ろしい奴等だ…そして奴等の大半は食物が少なく、奴等の動きが最も鈍る氷の人工惑星、マグノリアへと封印された…」
「しかし封印用のカプセルすら食い破り、奴等は再び姿を表したんだ…おそらくそれが例の探査機失踪事件の原因…」

「何故俺にそれが分かるかって?そりゃあベラベラ話してくれたからな、"グリード本人"が」
「あんたらが従っていた"マリア・カーネイジ"…奴はグリードが擬態した"偽物"だったんだよ…火星から救出された時点でな…!」


162 : スウィート・メモリーズ:幕間 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/14(月) 21:20:00 ???
────
23:00:02
「マリア・カーネイジ…彼女は火星で突如襲撃して来たグリードによって殺された。俺はその現場に居たんだ。グリードによって操られた状態でな…」
「彼女は不時着後、片腕片脚を骨折した状態でグリードとやりあっていた…が、拳銃は弾切れ、サーベルも絡め取られ…機関室まで追い詰められたんだ」
「俺はマリアの様子をずっと伺っていた…マリアは最後まで抵抗するのを諦めはしなかったが…最終的に幹部級に拘束され…無惨にも殺された」
「マリアの腹を後ろから貫いて、それから刃物のように変形し文字通り"八つ裂き"にしたグリード…それは瞬く間にマリアを取り込み、彼女の姿へと変貌していった…」

「マリアに擬態したグリードは幹部級グリードの中でも特に知性を持った奴だったらしい…奴はどのグリードよりも狡猾で、人間らしく振る舞うことが出来た…」
「あんたらだって彼女がグリードだとは微塵も想いはしなかっただろう?それだけ奴は擬態に長けていたんだ…」
────
23:04:54
「話を戻そうか、俺は…そうだ、そうして俺は幹部級グリードにあの洗脳装置を付けられ、"彼女"の近衛として手足のごとくこき使われたんだ」
「だがマリアのエグゼクティブスはどうやら俺を消したかったらしい、何度も俺を危険地帯に送り込み…時には能力者部隊を差し向けた」
「今回の戦闘で能力者の部隊と殺りあったのは9回目だ…これまでに56人殺した」
「エクソダスとエグザイルで人を斬らなかったことだけが唯一の救いか…そういえばエグザイルはまだ"あの人"が持ってるんだったな。…まぁ、あげちゃってもいいか…」
────
23:13:13
「オレの身体の中にはまだグリードが居る…分かるんだ。地球のグリード達と共鳴して、蠢いてる…」
「ナノサイズの小さな奴等だが…この世に存在するどんなナノマシンよりも数百倍も危険な代物だ…やっぱり殺処分でもされるんだろうか、俺は」
「ほら、こうしてあんたらとだって強化ガラスの仕切りで隔てられてるんだからな…この送風口はガス注入用か?」
「ま、どっちでもいいや…さて、これでマリアの正体についてはもう分かっただろう、彼女は途中ですり替わっていたんだ…グリードが擬態した偽物のマリアとな」
「帰ってくれ…これ以上は何も話すつもりはない」
────
02:39:18
「…まだ帰らないのか、あんたは」
「お仲間は全員帰ったのに…マリアにご執心なんだな、…ジェラルド・ニックソンって言ったか」
「残念ながらもうマリアについて話せる事は何もない。帰ってくれ、頼むから…」

「…何、マリアはもういい?USNが俺の事を知りたいのか…?変わった奴だな」
「洗脳されているとき意識はあったのか、か…そうだな、割と鮮明に。だが身体の自由は効かなかった…闘争本能に身体を委ねる感じだ」
「だが一度戦闘を始めれば意識は恍惚に染まり…俺はまるで興奮と殺意に溺れた働きアリみたいに人間を殺す為だけの機械となった」
「おかげで戦闘中の記憶は殆ど無いんだ。まぁ…一つだけ言えるのは…俺がグリードになっている間、人を殺す事は完全に快楽となっていたことだな」
「殺せば快楽が得られる…快楽を得る為にまた殺す。朧げな意識の中で獣のように暴れ回る自分の姿を吐き気がするような自己嫌悪の中で見つめ続けるんだ」
「思い出したくもない…おぞましい甘美な記憶(スウィート・メモリーズ)…」

【…音声はここで途切れている】


163 : ジョシュア・アーリントン【ソ%ダート"^ ◆LEC8hBoBEs :2014/07/16(水) 21:36:03 ???
──ジョシュア救出から19時間後、USSヴァルキリー 医療区画隔離病棟──

内装は清潔に整い、決して何も無い訳ではないのに恐ろしい程に殺風景に感じられる真っ白な病室。そのベッドの上でジョシュアは横になっていた。
グリードの侵食から解放されたもののまだジョシュアの体内にはグリードが残留しているのだ。隔離病棟からは出られず、部屋の外では銃を構えた兵士が2人──『万が一』に備えて待機している。

「…何とかICUから出る事は出来たものの…部屋から出ることすら許されない、なんてな」
「まああの分厚いガラス板に仕切られてないだけマシってものだが…はぁ…ワールシュタットの皆は無事なのか…?」

肌身離さず所持していた愛剣エクソダスを持つことすら許されずに隔離され、つまらなさそうに一人嘆くジョシュアだったが…
──どうやら最先任上級曹長という立場はやはり好待遇らしい。専属のナースらしき女性が部屋に入り、ジョシュアに耳打ちする。

『アーリントン上級曹長、面会です』

「…面会か…運が回ってきたみたいだな、退屈で死にそうだったんだ…通してくれ」

隔離病棟への来客とは珍しい。ジョシュアは幾許かの不安と期待を胸に半身を起こし、来客を待つ。
鬼が出るか蛇が出るか…果たしてどんな変わり者が自分を訪ねて来たのだろうか。


164 : 澪【獣化】 :2014/07/16(水) 21:52:05 ???
>>163
ほんの少しだけドアが開き、ひょっこりと顔を覗かせたのはまだ成長しきっていないだろう少女。
フードををかぶっているその少女はジョシュアが起き上がっているのを確認すると、おずおずと部屋の中へと入ってくる。

「…お見舞い…」

短く告げると片手に持っていた小さな花束を差し出す。澪が自ら摘んできた天然物だ。

「…本当は食べ物にしようと思ったんだけど…駄目って言われたから…」

言いながらジョシュアが身を預けているベッドの隣に椅子を持ってくるとそのまま腰掛ける。
どうやらそのまま居座るつもりらしい。


165 : ジョシュア・アーリントン【-OFFLINE-】 :2014/07/16(水) 22:07:50 ???
>>164
(…フード…?)

ぴょこんと顔を覗かせて入って来た少女を見てジョシュアは僅かに眉を顰める。誰なのだろう、この少女は。
そうして顔を注視しているとあることに気付いた。そうだ、彼女は──

「…キミは、あの時の……火星の子か…!」

彼女はかつて火星で敵対した少女。自分が剣を振りかざした相手の一人だ。戦闘時の恍惚状態に於いてもこの少女の記憶は微かにあった。
驚異的な瞬発力と脚力を誇る獣人の少女。確か名前は──

「──レイ、だっけか…確かマリアにそう呼ばれていたよな…」
「…あの時は…済まなかった。俺は…君達に剣を向けてしまった…そしてマリアをも…救えなかった…」

それでもジョシュアは澪への感謝を忘れなかった。今、自分が生きてこの場所に居るのはこの少女達のお陰。
本来ならば少女達に頭も上がらない筈だ。どんな理由があるにしろ、彼女達を傷付けてしまったのは自分。そんな状態にも関わらず彼女は自分を心配して見舞いにまで来てくれた。

「…ありがとう。大切にするよ」

澪が差し出した花束を受け取るとにっこりと、優しく、けれど弱々しくジョシュアは微笑んだ。
花束を近くに置いてあった花瓶に差し込む。少女の持ってきた花は紛れもない天然物。地球への道中で停泊した火星の花だろうか。
地球圏まであと3時間弱、そこに入ればグリードとの最終決戦が始まる。彼女達はまた戦禍の渦中へと赴くのだ。
兵士の身でありながら何もしてやれない自分にジョシュアは歯噛みした。そして隣に座る澪の目を暫しじっと見つめると目を伏せ、「ありがとう」と重ねた。


166 : 澪【獣化】 :2014/07/16(水) 22:34:36 ???
>>165
自分の事を覚えてくれていたことが嬉しかったのか、金の瞳をぱっとジョシュアに向けて頷く。
と言っても澪もジョシュアのことはよく知らない。周りの人から聞いたのも先日救出されてからの話のみだ。
それ以前にもメディアなどで顔くらいは目にする機会はあっただろうが、生憎この少女はそういうものには一切興味がない。

「…気にしなくていい…過ぎた事…」

ジョシュアの謝罪に本心から返す。澪からすれば群れからはぐれていた仲間を連れ戻しただけのこと。
例え周囲に複雑な思惑があったとしても、彼女の中でそれは決して変わらない。

「…それに…マリアを助けられなかったのは、私達も同じ…」

思い出すのはあの日、火星で偽のマリアを救出した時のこと。
あの時自分が気がついていればもっと事態はマシになっていたかもしれない。そう考えれば責任は自分にもあるのだ。
ジョシュア一人に全てを抱え込ませるつもりなど毛頭ない。

「…元気になったら、もっといろいろしようね…?」

そっと目を伏せるジョシュアの顔を覗き込んでそっと呟く。
澪にジョシュアの焦燥は理解できない。それでもどうにかしたいと思ったのだろうが、口から出たのは単純な激励だけだった。


167 : ジョシュア・アーリントン【-OFFLINE-】 :2014/07/16(水) 22:53:27 ???
>>166
「……!」

視線を伏せていればさらり、柔らかい栗色の髪が視界の端で揺れる。
自分の顔を覗き込む澪を見てジョシュアは意外そうな表情を見せた…が、それは直ぐにいつもの柔和な表情へと変わっていった。

「…元気になったら…色々、か…よし、俄然やる気が出てきたな…」

澪の励ましを聞いてジョシュアは初めて屈託の無い満面の笑みを浮かべた。それは今までのような弱々しい微笑みではなく新たな希望と決意に満ち溢れた顔付きだ。

「でもその前に地球を救わないと、だ…。俺達にはまだやるべき事が山程あるんだ。だから…」

自信と活力に溢れた微笑みを含んだ顔付き、澪を横目で見つめながらそう続ける。
死の淵に瀕し、能力を失い、翼を捥がれても…それでもなお彼は生きることを諦めてはいない。絶対に諦めなどしない。

「だから…それが全部終わったら…2人でキャッチボールをしよう。どこか広い原っぱの上で…」

と、不意にジョシュアは澪と約束を交わす。それはかつてマリアが澪と取り付けた口約束と酷似した内容だ。
澪との約束を果たせなかったマリア。いつか遊んでやろうとしていた事、そしてそれを果たせなかった事はジェラルドから聞いていたのだ。
その点に於いてもジョシュアは澪に申し訳無さを感じつつ…出来る限りの贖罪を。責任を持って償いを果たそうとした。

「……な?」

自分を救い出してくれた他の能力者達にも礼を言わなくてはとジョシュアは想いを募らせる。
ニアやレギン、アキレスなどの顔馴染み。そしてイムカ。彼らもジョシュアを救った能力者達のうちの一人だという。世界は狭いものだとジョシュアは一人苦笑した。


168 : 澪【獣化】 :2014/07/16(水) 23:10:46 ???
>>167
ジョシュアから不意に告げられた約束。それは今はもう果たされることのない約束と酷似していて。

「っ…うん…絶対、だよ…?」

だからこそこの約束は絶対に破るわけにはいかない。
これからどんな戦いが待ち受けていようとも、自分が約束を破る側になって目の前の青年を悲しませたくない。
そっとジョシュアの手に自らの手を添え、決意を固めるように澪もまた笑みを浮かべた。
この先の戦争で負けられない理由がまた一つ、澪の心に刻まれる。

「…どうしたの…?」

急に一人苦笑するジョシュアに、何か嫌なことでも思い出したのか、とこてんと首を傾げた。


169 : ジョシュア・アーリントン【-OFFLINE-】 :2014/07/16(水) 23:27:35 ???
>>168
待つ身としては少女にこの約束をたださせるだけなのは辛い。「見ているだけ」というのはジョシュアのポリシーに反する。
だが此処から抜け出して戦場に駆け込んだ所で自分に何が出来る?そもそも戦場に辿り着く前に脱走兵として拘束、或いはその場で処分されてしまうかもしれない。
だからこそ。だからこそジョシュアは秘策を持ち合わせていた。

「…ああ、絶対…だ」

強く澪の手を握り返すジョシュアの顔は笑顔だが…きっと勘の鋭い澪ならばジョシュアの笑みの裏に何か悪巧みのような物を感じとれるだろう。
ぞくぞくと寒気がするようなおぞましいオーラ、グリードの気配にも似たそれを。

「ううん、何でも無いさ…」

次の瞬間にはもう先程のおぞましい気配は無いいつも通りのジョシュア。澪を安心させるかのようにその髪を撫でようと。
と言っても澪はジョシュアの『普段』を知らないのだろうが…

…と、ジョシュアは不意にもう一人の来客の気配を感じ取る。誰かが此方に向かっている…?ジョシュアは首を傾げた。


170 : アキレス>178 ◆eZKgukyN3c :2014/07/16(水) 23:33:39 ???
そこへガラッと慌しくドアが開く 入ってきたのは

「HEEEEEEEEEEEEEEEEYジョ〜ッシュ!! 遊びに着てやったぜ!!」
いつも底抜けにノンキな声と共にアキレス参上 どこか息がきれているように見えるのは気のせいだろうか?

「こんなクッソ空しい部屋にいたんじゃ気が滅入るだろ? 俺がジョッシュの大好きなブツを持ってきてやったぜ」
そういってリュックを下ろし ジッパーをあけて中から取り出したのは 雑誌でした

「それじゃそれを見て元気だしな!! 俺はちょっと野暮用」
雑誌を放り投げ また慌しくドアを閉めてどこかに行ってしまいました

雑誌はバサッとベッドの上に着地しました 雑誌のタイトル?

【 P L A Y B O Y 】

そしてアキレスが出て行って少したって 艦内でラクガキ行為をした不届き者を探す旨の放送が流れたのであった


171 : 澪【獣化】 :2014/07/16(水) 23:45:17 ???
>>169-170
「……ぅ……?」

何故だろう、笑みを浮かべているはずなのにどこか嫌な予感がした。
冷たいなにかが背筋を這うような感覚が澪を震わせるが、それも一瞬のこと。

髪に触れようと伸ばされる手をおとなしく受け入れんとするが、不意に慌ただしい足音を耳に捉える。
どうやらこちらに向かっているらしい、閉じられた扉に目を向ける。

そして現れたのは顔なじみ。走ってきたのだろうか、ぜいぜいと息を切らしていて。

「あ…アキレス…って、え…?」

あまりの急展開に頭がついていけない。
一方的にまくし立てて去ったアキレスの背に手を振るが、それよりも気になるのは本の内容。
ジョシュアへの物だとは分かっているため触れようとはしないが、気になってはいるのか興味津々にベッドの上の雑誌を眺めている。
幸いなのは澪がアルファベットを読めない事だろうか。


172 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>140 :2014/07/17(木) 00:02:03 ???
【と、馬鹿(褒め言葉)も何だかんだで通した兵士達が今度は何やら騒がしい】

「アナタは通すなと――」
「友人の見舞いだ。私にやましいことなど何一つ無いぞ」
「我々の知るところでは――」

 押し問答…というより何か微妙にかみ合っていない会話が洩れる。
 制止しているのは兵士達で、もう片方の声は無闇に尊大でそして聞く耳を持っていない風。

【数秒後。バチーッと電気ビリビリ的な音がすると】

「ふむ、長い軍務の疲労で失神したようだ。管理がなっていないな。仕方ないから無断で入室しよう」

 なんと!過酷なる軍務疲れか兵士二人は突如失神!
 これもUSSヴァルキリーのブラックカンパニーめいた労働実態が垣間見える瞬間である!!

【入室数秒前】【プレイボーイはもちろん出しっぱであろう!】


173 : ジョシュア・アーリントン【-OFFLINE-】 :2014/07/17(木) 00:05:05 ???
>>170
「っ……アキレスっ!」

勢い良く開くドア。病室に入って来たのは明るい雰囲気を振り撒きまくる男、アキレス。
見知った顔の登場にジョシュアもどこか嬉しそうだがその表情は一瞬にして曇った。手元の携帯端末の艦内通知欄に『ラクガキ被害のお知らせ』と大きく表示されていたのだ。
十中八九犯人は目の前のコイツ。ただ彼も自分を助けてくれた恩人(ガチビンタは相当効いたが)。今日位は好きにさせてやろうと。

「はは、違いないな…それでアキレスは何をくれるんだ?」

息を切らしたアキレスが喘ぎと共にジョシュアへ贈り物があると告げる。その言葉にジョシュアは思わず瞳を輝かせた。
この色の無い世界は退屈極まりない。アキレスと澪の贈り物があれば当分退屈はしなさそうだと踏みつつ投げられた雑誌を受け取ると…

【 P L A Y B O Y 】

「……………………」

──ジョシュアは即座に無言で雑誌を花瓶に差した。

「………アイツめ…」

今更ながら、といった感じで流れる艦内アナウンスを聞き流しながらそのまま駆けていくアキレスの背中を見つめる。
アキレスの心遣いは嬉しいが贈る品が贈る品だ。女の子も目の前に居るのにそんな物を渡して来るとは…確信犯なのだろうか。
ともかく花瓶にはこの戦艦には不釣り合いな程美しい花とある意味でこの空間には不釣り合いなプレイボーイがぶっ刺さっている。

>>171
「…あんな奴だが根は良いヤツなんだ…って、澪なら知ってるか…その様子だと…随分見知った仲なんだろう…?」

アキレスの乱入によって中断された手の動き、それが再び行われることはなく、ジョシュアは手を引っ込める。
渡されたブツがブツなだけに澪の反応を伺っているようだ。まぁやましい妄想を抱きさえしなければ危惧すべき事態には至らないだろう。
先程のアキレスの行動を知らない第三者が乱入してきた場合はまた話が違って来るのだが…


174 : 澪【獣化】 :2014/07/17(木) 00:17:19 ???
>>172-173
「うん…何回か、いろんなところで会ってる…」

引っ込められた手を少しだけ名残惜しそうに見やるが、何やら扉の向こうが騒がしい。
集中して聞いていると、聞こえてくる声の一つがまた知り合いのものであることに気づく。

「…あ、イムカ…?」

二人目の知り合いに思わずその名を呟く。
もちろんジョシュアとイムカの関係など、澪は全くもって知らないのだが。
とにかくそのまま開くであろう扉に視線をやる。

ちなみに雑誌についてはなんとなく触れてはいけない物だと思ったのか、意識から外すことにした模様。


175 : ジョシュア・アーリントン【-OFFLINE-】 :2014/07/17(木) 00:17:54 ???
>>172
ガラガラっと扉の開く音。今度は何だと扉の方を見たジョシュアはそのまま凍り付く。
地に伏し痙攣する兵士達、恐れ慄き腰を抜かして倒れる看護婦。そして悠然と部屋へ立ち入るイムカの姿。
ドアが閉じられるとその凄惨な光景は視界から消え、病室には再び静寂が訪れた。

「…こ、コミッサー…どうしてここに…」

どうやらイムカが出向いてくるのは全くの予想外。今度こそ始末でもされるんじゃないかと引き攣った笑みを浮かべ、内心ビクビクしながらイムカへと問い掛ける。
イムカがジョシュアを撃ってからジョシュアが完全に回復する今まで、かなりの時間が経っている。イムカジョシュアは殺し合いの末、久方振りに合間見えたという事になるが…

花瓶にぶっ刺さったプレイボーイ、非武装のジョシュア、警備兵はもう居ない。果たして──


176 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>140 :2014/07/17(木) 00:31:12 ???
>>174-175

「やあ、澪。君もいたか。君はすんなり通れたのに私の時は散々愚図るとは。一体どういう了見だ」

 先程思いっきり行なった暴虐などアッサリと思考の彼方に追いやって、
 自分の扱いに対する不平不満を口にする。

【勿論、無表情なままなので何処まで本気かは定かではない】

「…どうしてもこうしても無いだろう。負傷した知己を訪ねるのに私はいちいち理由探しから始めねばならないのか?」

 率直に言葉するイムカである。久方ぶりというのにいつも通りなイムカ。
 何時だってそうだ。今回もそぅだ。それが時にジョシュアを振り回したこともあるかもしれない。

「ああ…ところで…ふむ」

 イムカは視線をじーっとプレイボーイに向ける。
 それだけならいい。よかった。が、ここには澪が居るのだ!!

「私も初心な娘という年齢でもないからな。男としてはそういうのが必要なのはわかる。
 が…流石に羞恥心というか…女性にそういうのは…なんだ。露出にそういったのを見出す嗜好というなら殴るが」

 誤解が生まれようとしています。デンジャラス的状況である!


177 : ジョシュア・アーリントン【-OFFLINE-】 :2014/07/17(木) 00:45:14 ???
>>174
「…………おっ…と…」

澪の視線に気付きなんだか悪いことしてしまったかなと後悔、そのまま暫しの静寂を過ごす。
沈黙だけでもお互いの事が分かり合える。そんな事を考えていた刹那、扉の向こうの声に気付けば──

「────ッ」

ほんの一瞬、ほんの僅かな一瞬だけ。ジョシュアは獰猛な殺気を放った。
穏やかな心の奥底に眠る獰猛な闘争心が顔を見せようとしていたがジョシュアはハッとしたような顔付きになり、闘気を収める。瞬間殺気は消え失せ静寂が再び病室を支配する。

ジョシュアは澪にすがりつきたい気持ちすらあったがここで甘える訳にはいかない。
助けてオーラを全身で放ちながらイムカと対峙する

>>175

「…コミッサー…」

イムカ・グリムナー。心の底から彼女を慕い、そして敬愛していた筈なのに──彼女を見る度に殺そうとするようになったのは何時からだろう?
何度も何度も敵対し剣を交え、敗北の苦汁を舐めさせられて来たからか?それとも勢力が違うから?

違う。
「…コミッサー、俺は…!俺を…」
違う。違う。違う!
「…どうしていつも俺を助けるんです。魔人の時も…ネオの時も…今回だってそうだ、貴女は俺を『人として』殺そうとした…!」
「何故…何故俺をここまで…?俺はあなたに剣を向け反逆した身なのに…それにも関わらず…!」

ジョシュアはずっと心中に抱えていた疑問を吐露する。イムカの鉄仮面の奥底はジョシュアには見えない。せめて『曹長』ではなく『ジョシュア』として。
一人の人間同士として自分と語り合って欲しい。鉄仮面の奥底の腹の中をぶつけて欲しいと──

「…プレイボーイはアキレスの私物です。気にしないで下さい」

そんなジョシュアにはお構い無しにイムカはプレイボーイの事を指摘する。ジョシュアは表情一つ変えず、真剣な顔付きでそう答えた。


178 : 澪【獣化】 :2014/07/17(木) 01:00:22 ???
>>176-177
扉が開く直前、一瞬だけだったが確かに澪は感じた。ジョシュアが放つ獣のように獰猛な殺気を。
不覚にも突然のことに肩をビクッと聳やかすが、数秒もしないうちに今度は助けを求めるようなジョシュアのオーラ。
なんなんだと困惑するが、とりあえず握られたままの手に少しだけ力を入れる。彼女なりの励ましだ。

そして開かれる扉。
顔を合わせて早々文句を垂れ流すイムカに向かってばっさりと言い放つ。

「…日頃の行いだよ…」

果たしてどの口が言うのだろうか。誤用なのか本気なのかはおそらく本人にしか分からないだろう。

「……うーん……」

それにしても、と澪は小さく呟く。
どうやらこの二人は知り合いらしい。それも何やら複雑な事情があるようだ。
自分は席を外した方がいいのではないかと思うが、いた方がいいのではないかとも思う。
要は迷っているのだ、二人の間に入るか否か。


179 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>140 :2014/07/17(木) 01:17:49 ???
>>177-178

「………」

 腕を組んで壁に寄りかかる。そして澪の方を見て、溜め息。
 どうやら自分の見舞いは彼女と違ってジョシュアの傷に障る類だったようだ。

「澪、どうやら邪魔をしたな。手短かに済ませる」

 そして、ジョシュアに向かい合う。

「相変わらず物事を複雑にして苦しんでいるな。私の動機か。知りたいのは」

 長い金糸の髪に指先を触れさせる。僅かに甘くほろ苦い蜜柑の皮の香り。

「私を好いてくれている。そう私が思い込んだからだよ。
 助けたかった。そして、寄生体に尊厳を奪われるなど冗談ではなかった」

 端的だ。そしてこれがイムカの動機でもある。
 だが、自分がただ苦しめる存在だというなら、とんだ見当違いも甚だしかったことになる。
 いつも苦しそうだ。立場による敵対に対する認識のズレがいつの間にかこうなってしまった。

「以上だ。澪、後は頼んだよ。私にはどうやら」

 彼を癒すのは自分の役割ではないのだろう。
 澪に向けるのは鉄仮面の彼女らしからぬ笑み。少し寂しそうであった。
 そして、恐らくは澪にだけ僅かに届くような小さな声で

「人の心が解らないようだ」

 そうして、ドアは閉まった。僅かに甘く、苦い香りだけを残して。


180 : ジョシュア・アーリントン【-OFFLINE-】 :2014/07/17(木) 01:47:09 ???
>>178 >>179
握っていた手を強く握り返せばジョシュアの緊張は和らぎ、先程まで張り詰めていた空気もどこか弛緩する。
澪からの応援を受けてジョシュアの緊張も解れてきたようだ、だんだんと口を開くようになってきた。
ジョシュアが黙りこくった時は大体テンパっている時だ。そんな時こそ落ち着かなくてはならないのだが…ジョシュアは兵士としての性能は一流でも人間性に欠陥があるのだ。
若すぎる。それがジョシュアの抱えた唯一にして最大の弱点。無能力者にも関わらず能力者達と闘う事も可能なスペック。それを有しているにも関わらずジョシュアが敗北してばかりいる原因がこれだ。
愛着、雑念、躊躇、憤怒…どれも兵士として持ち合わせてはならないものばかり。それを抑える為には精神的に成長する必要があるのだが…

(………ありがとう、澪…)

今は澪がストッパーの代わりを果たしてくれている。ジョシュアはそれに感謝しつつイムカと向き合うが──

「…動機…俺はずっとそれが知りたかった…何故貴女がこんなにも俺を育て上げ、助けたのか…」
「俺とあなたは敵対する身、いつだって殺せた筈だ…!なのに…!」

そこまで行ってジョシュアの口は止まる。遮るように発せられたイムカの言葉をジョシュアは信じられないと言った顔で聞き届ける。
目の前は一瞬にして真っ暗、どうしようもない後悔と悔恨の念の津波に襲われ、飲み込まれてゆくような感覚だ。

「………っ…!」

「……ぁ…待っ…待って下さい!コミッサー…待っ……」

今迄ずっとイムカは自分を敵に回しても平気なのだと、死ぬか敵に回ればそこまでなのだと思っていた。
しかし違う。ジョシュアは彼女の鉄仮面の下のジョシュアを思いやる気持ちに気付いていなかっただけだったのだ。
そうで無ければ自己犠牲の果てに倒れたジョシュアを必死で助けたり人間として一生を終わらせようとしたり…彼女がここまで自分を気にかけてくれる訳が無いのだ。無いのだろうに──

「俺、コミッサーに何てことを…俺、俺は……!」

『最低だ』そう口には出さなかった。否、出せなかった。口に出してしまえば積み重ねた想いが一気に堰を切ったように溢れ出してしまいそうだから。
そして、ジョシュアの中で何かがぷつりと音を立ててキレた。ジョシュアはただ俯いたまま澪の手をぎゅっと強く握り締め、後悔に震えている。

「…澪…殺してくれって言ったら…やってくれるか…?」
「なんて…冗談だよ……強く…ならなくちゃな、俺も…」

笑えない冗談。今のジョシュアなら本当に自死を遂げてしまいそうな悲壮感だが…いかなる状況でも無理矢理前を向くのがジョシュアの才能。イムカと始めて戦った時に見抜かれた生まれ持っての才だ。
次の瞬間にはその瞳に覚悟が宿る。先程よりもより一層強固な覚悟だ。ジョシュアは我が身を犠牲のしてでもこの仲間達を守り抜くと、そう心に強く刻んだのだ。

「…もう今日は寝るよ。おやすみ…澪、澪『も』ゆっくり休むんだぞ…戦いに備えてな」

消灯時間、がしゃんという音と共に隔離病棟の電源は全て落ちる。ドアは電動だが軽く、力でこじ開ける事は不可能ではないだろう。帰ろうと思えば自室まで帰れる筈だ。
ジョシュアは闇の中布団に潜り込んで深く呼吸を整える。隠された監視カメラにも、澪にも、誰にも見られないよう、深く。

緑色の光、生命の息吹を感じさせる光がその身体を駆け巡った──


181 : 澪【獣化】 :2014/07/17(木) 19:19:36 ???
>>179
「……」

二人の会話に黙って耳を傾ける。事情が分からない澪には口を出す資格も権利もないと判断したためだ。
もし澪が今に至るまでの経緯を聴いたとしても、人間の考える事は分からないと言い放つだろう。
異種族間ならまだしも人間同士で争うなど、種族単位で群れて行動していた澪には考えられないことだ。
もっとも今の澪には二人の会話から事情を推察するより他にないのだが。

「…あ…イムカ…」

もう行くのか、という問いは言葉にならなかった。
これまで見せたこともない寂しそうな笑みを向けるイムカを引き止めるなど、澪には到底できなかったのだ。
柑橘類の香りを纏って退室しようとするイムカ。その小さな呟きを聞き逃すはずもなく。

「っ…そんなことっ…」

ない、と言い切る前に閉められた扉。
そもそも今の言葉がイムカに届いたかすらも澪には分からない。それでも否定が口をついて出たのは、澪が本心からそう思っていることの表れだろう。
追いかけて声をかけたい衝動に駆られるが、後を頼まれたのだ。駆け出したくなるのを必死に堪え、椅子の上で困惑するのみだった。

>>180
そしてイムカが去り、三度二人きりになった病室。静寂が支配する中、ジョシュアの震えが握られた手から伝わっていた。
沈黙に耐えきれなくなってきた頃、ジョシュアからの突然の懇願。一瞬言葉に詰まるが続いた言葉にホッと胸を撫で下ろす。

「…馬鹿なこと言わないで…」

ビクッと体が強張り、冗談だと言われるまで緊張は取れなかった。
それほどまでに今のジョシュアは精神的に参っているように見えたのだ。人の手を借りずとも自らで生を終わらせてしまうのではないかと思わせるほどに。

しかし次の瞬間、それは杞憂であったと思い知らされる。
瞳に宿る確固たる意志だけではない、纏う空気が変わった。どこがどう、と聞かれれば説明はできないだろうが、確かに澪はそう感じたのだ。
きっともう大丈夫。根拠はないがそう確信すると布団に潜り込んだジョシュアの体をポンポンとあやすように軽く叩く。

「…わかった…おやすみなさい…」

照明が落ち、闇に閉ざされる。いつの間にか消灯時間になっていたようだ。
音を立てないように立ち上がり、静かに扉を開けて部屋を後にする。少々暗いが澪は常人よりも夜目がきく、これくらいは問題ないだろう。
一度だけ病室に目をやると、自室へと歩き出す。グリードとの最終決戦はもうすぐだ。

真っ白な病室で、小さな花束だけが闇の中で色鮮やかな花を咲かせていた。


182 : スウィート・メモリーズ:終章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/19(土) 19:46:33 ???
──地球、首都上空33000フィート──

気圧は極低く、気温は氷点下50℃にまで低下する超空。白い船体を女神の衣のように輝かせて降下するUSSヴァルキリー。
赤熱した表面装甲はやがて元通りの真っ白へと戻り、高度33000フィートに高度を固定して巡航する。
そしてその頃、ヴァルキリーのブリッジでは慌ただしく管制が行われていた。世界の命運を握る戦力投入。そのプロセスは他でも無い自分達が支えるのだ、と。

「──大気圏突入、完了しました!減速終了、速度を780mphに固定、高度固定、QNE適正。33000ft到達、降下シークエンス開始!」
「ハッチオープン、減圧開始!ドロップポッドにジェット燃料を充填開始、イグニッションまであと2分!」
「地上までの投下コースを計算…高度150mにてマニューバ、ビ、ビルの間を縫うことになります…!」
「大丈夫だ!何時もやってるだろうが、緊張すんじゃねェ!」

騒がしい管制室から少し離れた船体最下層、様々な投下システムが張り巡らされたドロップセンター。ジョシュアがレールガンの投下に使っていた小型ポッドと同じ形の物もそこにあった。
そう。ここは地表へと物資や兵員を供給する区画だ。これから能力者達はドロップポッドに乗り込み、侵略者蠢く地表へと降下する事となる。

能力者達がドロップ用のアーマーと呼吸器を着用し、ポッドに乗り込むと端のモニタに軍服姿の士官が投影された。ワールシュタット艦長ともう一人、ヴァルキリー艦長だ。
ワールシュタット艦長はおもむろに口を開く。幾多もの戦場を駆け抜け、生き残ってきた司令官の持つ重みというものが確かに感じられる声色だ。

「…まず、君達には感謝している。ジョシュアを連れ戻し、地球防衛作戦に参加してくれることを私は嬉しく思い…」
「──君達と共に戦える事を光栄に思う」
「それだけだ。これ以上の言葉は不要だと…私は思う」

発せられた言葉は決して多くの、という訳では無い。しかしその言葉はしっかりと能力者達の心に刻み付けられる筈だ。
地球を、全境界線を死守する為にこの世界の全ての兵力が今注がれている。魔導もルーンも知らない金属の礫と爆薬、そして光条だけがこの世界を支えているのだ。

ドロップポッドのハッチは閉じ、中にオレンジ色のジェルのようなものが詰められ始める。
おそらく衝撃を緩和する為のものなのだろう。アーマーのお陰でジェルと触れ合う事は無いが──如何せん気持ち悪い感触は伝わって来る。

「ジェルが少し冷たいだろうが我慢してくれ、これが無ければ減速時のGでこの箱がミンチ製造機になってしまうのでな」

緊張を解そうとしているのだろうか、ヴァルキリーの艦長が笑えない冗談を飛ばす。
彼の話によるとポッドはリニアレールで地表へ投下後、地表150m地点でジェット燃料を噴かせてマニューバ。ビルの間を縫ってビル街中央へと着陸するらしい。

なんでもビル街中央の高層ビル上には巨大な四つ脚型のグリードが陣取っていて近寄れないのだとか。
四つ脚のグリードは指揮官クラスのグリードと想定されている。恐らくこのグリードを倒せば他のグリード達は自我を失い、自分自身を喰らって対消滅するらしい。
これはアメリアの持ち帰ったサンプルから分かったこと。彼等は何処からか一種の交信波のようなもので指示を出されているらしく、それを絶たれると自我を保てなくなり『全て』を喰らい始める。無論自分自身ですらその例外に及ばない。

そしてその交信派は四つ脚のグリードから発信されている──あれが全グリードのサーバーなのだ。
グリード・サーバと名付けられたそれを撃破するのが今回の目標。しかし相手が市街地に陣取っている為に主砲による空爆は行えない。29世紀の先進技術を駆使した艦砲は威力が大き過ぎるのだ。地上に向ければ街ごと消し飛んでしまう。
その威力はかつて能力者達に向けられたオクチャーブリスカヤの主砲の比ではない。それこそ単艦で国家一つを崩壊させられるような──

「…という訳でこれからは支援は行えない。君達にはグリード・サーバの懐に潜り込んで貰い、周囲のグリードを殲滅、何とかしてグリード・サーバをビル街から引き離して欲しい」
「そうすれば副砲による艦砲射撃でグリード・サーバをこの世から完全に消し去ってやる事も可能だろう…市街地にも多少の被害はあるだろうが…グリードを滅ぼすのにこれ以外の道は無いだろう」
「さぁ作戦開始の合図だ、ドロップに備えておけ。ドロップ終了後にアーマーはパージするんだ。いつまでも着込んでおくなよ、デッドウエイトになるからな…」

「まぁいい…うまくやれればそれでいいさ…IASC全クルーより諸君の健闘と勝利を祈る」
「────地獄へ、降下準備を」


183 : <削除> :<削除>
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184 : <削除> :<削除>
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185 : <削除> :<削除>
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186 : スウィート・メモリーズ:終章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/19(土) 20:09:33 ???
「投下まで秒読み…5…4…3…2…投下(ドロップ)開始!」

合図と共に能力者達を乗せたポッドはリニアレールを滑走し加速、垂直方向に真下へと打ち出された。
時速にして約1300km/h。空気を切り裂きながらドロップポッドは地表へと突き進んでゆく。

順調に高度を下げ目標である高度150m地点に到達、ドロップポッドはジェット噴射によって軌道制御マニューバ。ほぼ直角に軌道を変えてビル街へと飛来する。
ビルの間を縫って目標地点へ──その過程で巨大なグリードがビルの上に居座っているのが確認出来るだろう。
そのサイズは約100m。ツインタワーのそれぞれ屋上に足を付け、街中の。いや、世界中のグリードへと交信波を送り続けている。

グリード・サーバの姿を確認しているその最中、仲間のドロップポッドがひとつ、レーダーの端に消えた。高層ビルへと突っ込んだのだ。
突っ込んだポッドは澪のもの。ポッドの損傷は激しいが、澪自身致命傷に至る怪我は負っていないだろう。

しかし問題は損傷はしたポッドをグリードが包んでいる事だろう。破損した外装甲から内部に侵入しようとジェルを掻き分けて入ってくる。
他の能力者達は無事ビル街の中心に着陸出来た模様。ツインタワーの丁度中間に位置する地点だ。上を見ればグリード・サーバの腹が拝める場所。

「澪がロストしたか…君達はこれから周囲のグリードを一掃してくれ。爆破チームがツインタワーの片側を爆破し、グリードを叩き落とす」
「グリードが落下したら能力者、お前達の本領発揮だ。奴にありったけの火力をブチ込み街郊外まで後退させるんだ」
「そこにヴァルキリーが副砲をブチ込む。こいつで奴は消し飛ぶ筈だ…!そうすればこの地域のサーバは消滅し、ここら一帯のグリードはすべて自壊する…」

一通りのミッションプランを伝え、無線通信は途切れてしまう。通信機器の不調か、それとも…
ともあれ立ち止まる訳にはいかない。一抹の不安を抱きつつ能力者達は作戦行動を開始するのだった。


187 : スウィート・メモリーズ:終章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/19(土) 20:10:18 ???
【序文投下完了です。皆さんロールをどうぞー】


188 : <削除> :<削除>
<削除>


189 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/19(土) 20:23:32 ???
>>186
『概要はわかったけれど、甘いわね』

アーマーとかジェルとか嫌だったんで降下機体の機器類内部に逃げてたり。
情報生命、こういうときマジ便利。
ついでに、マニューバ中の補佐もやらなきゃいけないかしら、とも。

「お姉様たちだったら、どれだけヒトが残っていようが最初から主砲叩き込んでるでしょうに。
 街ごと消し飛ぶ? 街、いえ、国1つ生贄にしてもお釣りがくる相手でしょうに」

このお嬢さん、フレンドリーファイアにあまり抵抗がないというか
得られる利益が上なら嬉々としてやるタイプです。

「いえ、むしろコワイのはそこかしら。
 あたちたちが失敗したら、それが街ごと消せるだけの理由になるもの。
 当然、そのときはあたしたちごとになるのね」

あるいは、この地点にそれを躊躇させるだけの価値があるか。
まぁ復興拠点としては価値が高いのは間違いないけど、本当にそれだけ?
この世界規模の危機を起こす相手が冗長系を用意していない可能性は?

「……戦略を考えるのはあたしのしごとじゃない、か」

この場で必要なのは火力と名言があった。
ということは、火力面に劣る自分は、比較的フリーな立場、ということになる。
情報状態から実体モードに在り方をシフトさせたけど、まずまわりの動きを確認しましょうか。

「最悪、ミスった一名のとこに援軍に行く必要もあるわけよね。
 オペレーターさん? 澪のとこに通信は繋げれる?」


190 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>140 :2014/07/19(土) 20:26:22 ???

「ドロップポットか。成る程、懐かしいな」

 ドロップポッドの表面に触れるイムカ。
 かつて選抜歩兵分隊(ストームトルーパースカッド)に所属していた時には
 よくコレの揺れを衝撃に耐えていたものだと懐かしくも思った。

【が、感慨は一瞬。今は闘争の刻だ】


 ドロップポッドに搭載され、そして急落下を開始。
 凄まじいGが発生するだろうが、イムカの強化された肉体ならば、問題はない。
 衝撃と揺れ、装甲の一枚向こうでは熱と摩擦の地獄が形成されていることだろう。

「澪がロストか。生きていると良いがな…」

 大気圏降下作戦中の撃墜。激烈なる勢いで下降するドロップポッドは
 迎撃こそは困難を極めるだろうが、着地時のトラブルは存外に少なくない。
 感情は今は余計だ。遮断する。生存は祈るがそれ以上の感傷は必要ない。

【そしてトロップポッドは地表と衝突する寸前に乱暴にバックファイア!!
 激突速度を無理矢理に殺す!!このGは最悪を極めるが降下作戦とはこういうものだ】

 バシャ!!と開く音と共に、イムカはアーマーを乱暴に剥す。
 ジェルはすぐさま空気と反応。気化し消滅。さて、ここからが本番だろうが。

≪………≫

(通信エラー。再度の騙して悪いが…はやや手が込みすぎているがさて――)

 最悪はデータ取りの後に捨て駒か?とも考えがよぎったが、
 疑いだしたらきりが無い。先ずは最善を尽くそう。後悔は死んだあとすればいい。


191 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】E.月光 :2014/07/19(土) 20:27:46 ???
漆黒。 不慣れなアーマー越しにひんやりと冷たいジェルに包まれながら、月光を抱く様にかかえていた

黒塗りの刀身はなんの感情をももたらす事はないが、こうしているとこれを託してくれた大切な人を思い出す
ワールシュタットの艦長の短いしかし魂に響く激励
その中の名前に改めて安堵、彼の生還は夢ではなかったのだと頬は緩んだ

こうしていると胎児に戻ったようだ
産み落とされてから未だ数ヶ月、それでも濃密な時の流れを体験したニアのこころは戦争の颶風の中の目の如き平静に満たされている
心音は確かに時を刻み、直ぐに来るであろう動乱を待ち侘びる
ヒトとして生きる事を臨んだこの身であるが、それでも今はもう一度だけ

「み、ミンチぃっ? かぁん便してくださいってんですよぉっ……」

苦笑、唇を尖らせてから苦笑
最後の、簡単なブリーフィング
要するにあれだ、殲滅すればいいんだ

「……はぁいっ、地獄へお散歩してきますってんですよぉっ」

もう一度だけ兵器としていよう
こころの奥底、青く輝く炎が灯るのを感じる、いいテンションだ

「お土産ぇっ、期待してて下さいねぇっ?」



かつて兵器として生きていた頃、降下訓練などは無論行った事はない
依ってポットからの脱出も、アーマーのパージも不慣れなモノだ
最もそれは澪の状況に対する通信の余りの淡白さと安否の不安からくる動揺も手伝ってはいるのだが

「……あぁ、もうっ! べったべたするってんですよぉっ!」

剥ぎ取るようにしてアーマーを脱ぎ捨て、真紅のレオタード状のバトルスーツの戦闘衣装へと切り替わる
月光を右手にタイドメイカー6本を脊髄の辺りから生み出し内半分で体を浮かせて支えた
宙ぶらりんで胡座をかくように義足と脚を組み隻眼で一度グリード・サーバーを睥睨、続いた澪の撃墜したであろうビルもだ
やがて視線を落とし周囲のグリードに対して3本の触腕を蛇の鎌首の如くにしならせた


192 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/19(土) 20:29:14 ???
//こんどは途中送信やらかした
  >>189追加

「……繋がらないときたかぁ。
 通信の再立ち上げ、こっちからやるわけね……」

とりあえず手元の通信機器で出来る範囲のことを確認する作業からスタートするようです


193 : ハルト :2014/07/19(土) 20:31:15 ???
>>182>>186
…なるほどね
一番でかいグリードが標的でなんとか町から追い出せってことか

【作戦の概要を聞き、ジェルの不快感に顔を歪めながら反駁する】
【いつの間にかいた知らない世界。だが、この状況を放っておくことができず、途中からでもと参加を試みた】

強そうな能力者に強い敵、か
俺が足を引っ張らないか心配だな

【聞いた話によると、敵は人や物を吸収するらしい】
【自分程度では役に立たないのではないか、という不安を抱きながら投下されるのを待つ】

すぅー…はぁー…
よし、やってやる!

【深呼吸をし、心を落ち着かせると同時に小型船から投下される】
【アーマー等で緩和されているとはいえかなりのGが襲ってくる】

………ッ!
あれが、目標か…!

【息が苦しくなり、呼吸が難しくなる】
【そんな中ビルの上にいる巨大なグリードを確認する】
【そして、無事に着陸しポッドから降りる】
【途中で一つのポッドがはぐれるというハプニングがあり、搭乗者の身を案じるながらアーマーを脱ぐ】

よし、行くか

【通信が途切れ一瞬、何かあったのかと思いつつもそんな事を考える余裕はない】
【辺りを警戒し、緊張しながら歩きだした


194 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/19(土) 20:34:04 CcsIhEF6
>>186
「さぁて、ショウタイムの始まりだぜ!」

降下しながらも余裕綽々。レギンはこんな状況でも相変わらずのテンションである。
どんな状況でも変わらぬレギンに安心感を覚えるか、それとも危機感がないと思うのか。

ドロップ時のアーマーはこちらの元々装備している上に追加装備している。よってジェルの感触が伝わってくる事はなかった。
大気圏から突入し、地表がグングンと迫り、轟音と共にあっという間に到着。
ドロップ用のアーマーをパージし、ポッドの中から元々のバトルアーマーの状態で登場。

「おいおい、澪の奴は大丈夫なのかぁ?」
「場合によっては助けに行かねえといけないな…」
「んで、本部との通信は途絶えたと…やれやれ、やるしかねえな」

周囲のグリードを殲滅するべく、二丁のレーザーライフルを両手に携えながら歩き出した。


195 : 澪【獣化】 :2014/07/19(土) 20:38:31 ???
>>186
アーマーのお陰で直に触れているわけではないが、ジェルのせいでどうも居心地の悪いポッド。その中で澪は自分だけではとても到達出来ないであろう速度に身を委ねていた。
外に目を向ければ今回の標的である巨大なグリード。
その姿を今のうちに観察しようとした瞬間、予想だにしない衝撃が澪を襲った。

「うぁっ……」

驚きと衝撃に声を上げるが、ポッドとジェルのお陰か行動に支障が出るほどではなかったようだ。
それよりも問題なのは、破損したらしき箇所から伺えるグリード。このままではなす術もなくお陀仏だ。
とにかく優先すべきはポッドからの脱出。周りの状況はそれから把握すればいい。

そこまで思い至ってから、行動に移すのは早かった。
いつ能力を発動したのだろうか、赤く染まった瞳で破損が著しいであろう一点を睨みつける。
そのまま脚に力を込め、ポッドから飛び出さんと弾丸のように破損箇所へと体当たりをくらわせる。
もし脱出が叶えばポッドからある程度距離をおき、即座にアーマーを脱ぎ捨てるだろう。


196 : スウィート・メモリーズ:終章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/19(土) 20:57:12 ???
>>189
アメリアが通信を繋げようと悪戦苦闘していると不意に通信が回復した。
しかしそれはヴァルキリーのものではない。ヴァルキリーの艦長とは明らかに声色が違うのだ。

「こちらはU.S.Sハルピュイアだ。君達は戦時防空無線の周波数帯域に侵入している」
「すぐに通信を止め、そこから退去しろ。ここは戦場だ」

刹那、USSハルピュイアと名乗ったその艦らしきものが上空を通過する。
どうやら大型戦艦はヴァルキリーだけではない、この地区には戦艦が少なくとも2隻常駐しているようだ。

>>190
ポッドがら飛び出し、迅速に展開したイムカを狙うのは二体のグリード。ソルジャータイプだ。
ジョシュアとは違い剣と盾のようなものを装備している。盾は硬く分厚い。ブラスターでも抜けるか怪しい所だ。
ソルジャーはじりじりと距離を詰め、二人一気に飛びかかった!
一体目は縦に剣を振り抜き、もう一体はシールドバッシュによりイムカのバランス崩すつもりらしい、剣を構えずに突っ込んでくる。

>>191
周囲に展開する雑魚グリードは3体。しかしグリードは突っ込んでは来ず、ニアを見るなり動きを変えたのだ。
なんとグリードは三体で合体し、身長2m程の細長く奇妙な塊となった。その頭はハンマーのように大きく、角ばっている。

「そいつはハンマーヘッドだ!気を付けろ嬢ちゃん!」

OSATの兵士が叫ぶ。ハンマーヘッドと呼ばれたそれはそんなに危険なものなのか──
僅か5cmにも及ばないひょろひょろした胴体ではあの頭をしならせて殴打する事すら難しい。

しかしハンマーヘッドの脅威は打撃攻撃に非ず。突如ハンマーヘッドの頭がまるでウニのように尖る
そして射出されたのは棘。ペットボトル程の大きさ、さらに鋭利な返し付きのトゲだ。

>>193
氷矢が飛び出した先には通常型のグリード。個々の戦闘力は低いが如何せん数が多い。
グリードは氷矢の周囲を完全に包囲し、じりじりと距離を詰めてくる。

「おい、グリードは初めてみたいだな!そいつらにはあんまり触れない方がいいぜ!」
「いざって時にはしょうがねぇが、通常型のグリードに触れるとドロドロに溶かされちまう…!」

少年に注意点を教授するのは周囲で銃をぶっ放しているOSATの兵士。彼等は手練れらしく、グリードから常に一定の距離を保って攻撃を続けている。

>>194
レギンと対面するのは大型のグリード。身長は3m程、無数の足を持つ。上半身が大きく肥大し、頭は無い。
大型のグリードは周囲のOSAT兵士にシルバーバックと呼ばれているらしく、その言葉に違わずグリードの背は銀色に輝いている。
よく観察すればそれはグリードに吸収された金属の成れの果てのようだった。背面に装甲があるのだとすれば、その下には何か弱点のようなものがあるのだろうか…?

しかしシルバーバックはレギンに思考する暇を与えない。レーザーのチャージが完了する前に叩き潰そうと駆け、地響きと共に迫る。
その速度はかなりのものだ。振り切る事は難しい──

>>195
ポッドを突き破り脱出する澪。破損していたこともあり脱出は容易だった。
そしてさらに運のいい事にポッド周辺の床が大きく抜ける。ポッドはそのままグリード諸共高層ビルの外壁を転がり落ちていった──

さて、脱出に成功したはいいがここは何処なのだろう?仲間と通信を行う機器も今回はない。
しかしここはあくまでも人工物。辺りを見回すとフロア案内が目に入るだろう。

【ツインタワー北館、66F】


197 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/19(土) 21:08:57 CcsIhEF6
>>196
「ちっ…!こいつ、速い!」

チャージが間に合わない。全体の8割程チャージしたところで発射せざるを得ない状態になってしまった。
かなり中途半端な威力になってしまうが、果たして。

「蜘蛛みたいな野郎だな、こいつ!」

どこかに弱点がある。
そんな思考すら出来ない状態だ。
レギンは武器を両手の武器をレーザーブレードに切り替える。
蒼く発光した刀身が、バチバチと絶え間なく空気を焼く。

「接近戦か、受けて立つぜ!」

近づいてきたグリードにレーザーブレードで迎え撃つだろう。


198 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/19(土) 21:10:56 ???
>>196
「なら使ってもいいチャンネル教えなさい。
 あと無線機からIFF流すから、所属の確認を。
 ついでに、ここらには他にも兵士がたくさんいるのよ」

適当に話題を引き伸ばしながら、手持ち端末からハルピュイアとやらの諸元を探しましょう。
他にもこっちが受け取ってる命令コードの確認要請とかね。
なんで通信権限使ってこんなことしてるんだろう。
上手く他の兵士の影になる位置取りしてるけれども、大丈夫かしら、これ。

動かない/動けないリソースを使って、黒死蝶の数を増やしておきます。
深く考える時間が作れないのは困ったものですね……。


199 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】E.月光 :2014/07/19(土) 21:11:15 ???
>>196
「えぇっ? はんまぁへっどぉっ……?」

如何にも兵器然とした呼称、いつぞやの自身を思い出す
だがしかし過去の海に潜るなんて事はしない、出来ない
目の前に対峙する敵に対して最も有用な行動を起こさねばならないのだ

「これってぇっ、なぁんか弱点なんかあるんですかぁっ!?」

OSATの兵士に叫び返し、脚代わりの触腕で右前に機動し接近
呼称があると言う事はもしやしたら同個体の戦闘データが存在するかもしれないとの判断

「うえっ!? ……なぁっ……!?」

放たれた棘はニアへと迫り、直前で攻撃用触腕の一本を貫く
もし貫通すればそれはニア本体を掠めるだろう

「こンのぉっ……その名前で遠距離って詐欺ですってんですよぉっ!!」

ほぼ同時、残りの2本を振るい片方で刺突片方で左からの薙ぎ払いの軌跡でハンマーヘッドを狙った


200 : 冷泉氷矢【氷結】 :2014/07/19(土) 21:12:16 ???
>>196
ッいきなり囲まれたか!
でも初戦が通常型でよかった
別のだったらまだ勝手が分からないしな!

【囲まれているので大差はないが、通常型のグリードでよかったと僅かに安心する】
【初戦が特殊なグリードであれば訳が分からずにやられた可能性がある】
【そして兵士の声を聞き、少しでも距離をとろうと後ろに下がる】

兵士の人!教えてくれてありがとう!
…俺だって能力者なんだ
負けてたまるか!

【ある程度下がるとこちらに迫るグリードの前方の地面に三つの尖った氷を作り出す】
【これで迫ってくるグリードを串刺しにする気だ】

この力がどこまで通じるか分からない
それでも全力でやってやる!


201 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>205 :2014/07/19(土) 21:14:00 ???
>>196

「ソルジャー型。貴様等も元人間か?悪いが助ける暇など無いぞ」

 挟み撃ち。いきなりの不利な態勢。しかしイムカの表情に焦りは無く常の無表情のまま。
 もっとも、彼女の場合は危機的状況ならば表情が露になるかといえば疑問符が付いたが。

「――解りやすいな!下衆がッ!!」

 双方向より襲い掛かるソルジャー型に対し、イムカがとった手段。
 それは、ガントレッドのパワーアシストを全開にした地面へのぶん殴り!!

【ドウン!!と衝撃と共に大地が揺れる。空振りする剣戟。イムカは何処に行った?
 それは――地面を殴った衝撃で空高く跳躍!!丁度シールドバッシュを仕掛けていたソルジャーの斜め後方。
 拳のエネルギー反動によりその身を跳ね飛ばしていたのだ!!】

≪ブラスターモード:エリミネーター/ピアシング≫

 イムカにのみ届く無慈悲なる音声と共に粒子短銃の各部が解放され、エネルギー粒子が光輝く。

「シュート」

 ギン!!と空気を振るわせる残響!!
 ピアシングレーザーが大気を瞬時に燃焼・イオン化させながら、
 猛烈なる勢いでソルジャー型の頭部から股間までと登頂より縦に貫かんと襲い掛かった!!


202 : 澪【獣化】 :2014/07/19(土) 21:17:52 ???
>>196
「…あぶな…」

まさに間一髪と言うべきだろう。ポッドから脱出し、振り返ってぽつりと呟く。
あのままポッドに留まっていればどうなっていたかは明白だ。

さて、仲間との通信手段もない。ここがどこなのかも分からない。絶望的な状況だが、ひとまず当面の危機は去った。
能力を解除し、一息ついて周囲を見回せばこの場所の案内図らしき物が目に入る。
ざっと目を通して得た情報によると、どうやら超高層ビルの特に高いフロアにいるらしい。

通信手段がないのだ、とにかくは仲間との合流を最優先すべきだろう。
自身が乗って来たポッドがぶち抜いた穴から外の様子を確認する。
仲間がいると思しき場所に当たりをつければ、階段を探して猛烈な勢いで下り出すだろう。


203 : スウィート・メモリーズ:終章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/19(土) 21:44:31 ???
>>197
ドシュドシュウ!!と続けざまに放たれたレーザーライフルはシルバーバックに直撃し、青色の爆炎を撒き散らす。
その胴体に大きな穴を開けたものの致死には至らない。勢いを殺さずお返しとばかりに猛然と肉薄しレギンを殴りつけるべく腕を振るった。

しかしその攻撃はレーザーブレードによって阻まれる。シルバーバックは右のレーザーブレードを躱してクロスカウンター気味に腕をレギンに向かって突き出し、左手で左から迫るレーザーブレードの根元を掴んだ。
じゅうじゅうと手が焼けるが切り落とされる事はない。焼ける速度を上回る速さで再生しているのだ。
突き出された拳は鉄骨をもへし折る威力。まともに喰らえば大ダメージは避けられない。

>>198
「そういう問題ではな──IFFだと?」

「…ほう、ただの民間人ではないようだが…どちらにせよここはUSSヴァルキリーとUSSハルピュイアの作戦区域だ。立ち去って貰おう」
「兵士が居ると言ったな。当たり前だろう、それはうちの兵士だ。ハルピュイアのな」

アメリアと会話を交わすハルピュイアの士官。その後ろではグリード達が黒死蝶に阻まれ動けなくなっていたが──
不意にグリード達は赤く光りだす。あの脈打つような光だ。
暫くするとグリード達は瞬く間に黒死蝶を喰い破り、霧散する…いや、霧散したのではない。
グリードは再集合し巨大な蝶の形となる。度重なる黒死蝶の使用によってグリード達は耐性を獲得し、黒死蝶を解析し我がものとしたのだ。

>>199
「ハンマーヘッドは寿命が短い!頭の一部を弾丸として飛ばすんだ!」
「頭を飛ばし切ったら勝手に枯れて死ぬぞ!」

OSATの兵士によればハンマーヘッドは自らの身体の一部を攻撃に転用しているらしい。
消耗の激しい攻撃特化型ということだろうか──その棘は非常に鋭く、破壊力も高い。

>>200
「おうよ!死ぬなよ坊主!」
陽気に手を振る兵士の側面をハンマーヘッドの弾丸が掠める。「あぶねっ!」と声を荒げながらそれを避けた兵士はもう氷矢の方を伺うことはなくなった。
余所見は死を生む。それは氷矢とて兵士とて例外ではないのだ。グリードは大きく距離を詰めていた。

後ろに下がればそれだけ背後からのグリードに近づくという事だ。背後から二匹、時間差で側面から4匹が氷矢目掛けて飛びかかった。

>>201
「────!!」

ジュバァッ!!と蒸発するような音を立てながら兵士型は頂点からピアシング・レイに串刺しにされる。
赤熱しながら崩れ去るその顔は紛れもない人間のものだ。その顔は苦痛から解放されたかのように安らかなものだった。

もう一体のグリードはイムカの射撃を警戒し盾を構えながら再び距離を詰める。何度も同じ手を喰うような相手ではない。
その動作には奇襲に対する確実な警戒が表情を見せていた。
上方に警戒しつつ剣を横薙ぎに振るう──

>>202
ツインタワー北館。それはなんとグリード・サーバが陣取っているビルの一つ。そしてOSATが爆破しようとしているビルそのものだ。
ブリーフィングで手短にそれを説明された記憶が澪にあるのならここに留まることは危険と察知出来るだろう。
上に登ればグリードの親玉を確実に叩けるという事も。

ビルの外壁を覗けば暫くは急な斜面が続くようだ。上手く使えばショートカットになるかもしれない。眼下の交差点には仲間の姿もある。しかし斜面は40階あたりで途切れていた。
つまり外壁から脱出しようとし、下手をすれば澪は40階分の高さから飛び降りる事になるのだ。外壁からの脱出は難しいだろう。
となれば残るは非常階段。階段は上にも下にも続いている。登るか降りるかは…澪の自由だ


204 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>205 :2014/07/19(土) 21:53:09 ???
>>203

(チッ…)

 憎しみと憎悪に染まった表情の方がよほどいい。慈悲ではなく殺意によるものだというに。
 罪悪感の侵入を許すわけには行かない。そうなれば反応は鈍り、重大な過失に繋がる。

【僅かな感傷を即座に排してもう一体のソルジャータイプと向き合う。
 先程のはむしろ不意打ちに等しい攻撃であった。次、同じ手が通用する道理などあるまい】

「クッ!?」

 そして盾を構えての前進、斬るというスタンダードな攻撃連携。
 シンプルなる動作。それゆえに付け入る隙が小さい!!

【横薙ぎされる剣を、大きな動作でしゃがんで回避。バチバチとフィールドに干渉してエネルギーゲインが減少する】

(距離…一対一では厳しいか!?)

 連撃のシールドバッシュを警戒し、側面に周りこむようにステップ。
 低い姿勢で粒子短銃を片手で構える。

≪ブラスターモード:エリミネーター/バースト≫

 斜め下方向より、ブラスターレーザーの三連射を射出する。


205 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/19(土) 21:53:57 ???
>>203
「ん、ちょっと確認。
 このIFFコード、ヴァルキリー所属のもののはずよ?
 それが通じてないってことは、“あたしたちをここに寄越したのは誰?”
 なりすます相手がいる状況で、これは本当にヤバいわ。
 急いで確認して頂戴。それまでは、そっちからチャンネルの変調を変えてつないでおいてね」

さて、後ろ側で、いい具合に黒死蝶を“食った”連中がいるようで。
あぁ、これで足りないぶんが補えるわけです。

「一つ残念ね、グリードさん? 
 お陰で、あたしの火力、今回は足りそうよ。
 次回からのアドバイスはね、拾い食いはやめたほうがいい、ってこと」

その黒死蝶は“模倣してはいけないものだ”。
グリードであると同時に、黒死蝶である存在となった今、
それを制御下に置けない理屈はどこにもない。
むしろ、サーバとつなぐラインをこの黒エルフに与えたようなものだ。

「とりあえず、身内との通信が終わるまでそこで待っていなさい」

蝶というモチーフは、彼女の術印。
模倣に使ったのは彼女の術エフェクト。
繰り返して言おう。仮にサーバからの指示コマンドが生きていたとしても
上位コマンドは“此方のものだ”


206 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】E.月光 :2014/07/19(土) 21:56:43 ???
>>203
「それってぇっ……弱点って言いませんよぉっ!?」
「……っ……!」

容易く貫かれた攻撃用触腕、衝撃波はその表皮を波立たせてやがてぶちりと吹き飛ばした
予想以上の破壊力に背筋を凍らせ、直後側頭部の肉を灰色の髪ごと抉り穿ちながら殺意の塊は通過する
ワンテンポ遅れて音と、そして痛みがやって来た

(……攻撃するより、消耗させろってんですかっ……!?)

フリーの左手で傷口を抑え顔を顰めながら残り全て……5本のタイドメイカーを『脚』にまわす
攻撃を捨て、機動力を上げて撹乱し消耗させんと狙う腹積もりらしい
ニア本体の高さの変調も織り交ぜつつ、ハンマーヘッドの周囲を撹乱機動


207 : 冷泉氷矢【氷結】 :2014/07/19(土) 22:01:58 ???
>>203
やばっ!
逃げきれないし、防ぐしか!

【陰で後ろから飛びかかられたことに気づき、慌てて氷壁を作る】
【だが急いで作ったせいで氷が薄く、すぐにひびが入る】

次は横からか!
武器を作る暇もないな!

【壁が破られたので後ろに軽く走りながら周りに大きく氷山のような形の氷を作る】
【これでグリードの攻撃を阻害するか、あるいは串刺しにしようと】
【だが、時間がなかったためこの氷も薄い】
【四匹もいるグリードならすぐに砕けるだろう】

逃げてる間に武器を作らないと!

【目前に迫るグリードを見ながら氷の槍を作り出す】
【そして、槍をグリードへと突き出した】


208 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/19(土) 22:04:04 CcsIhEF6
>>203
「くそ、こいつは骨の折れる……!」

相手は再生するのだ。
つまり、ダメージなど恐れずにこちらへ向かってくるという事。
意思というものが彼らにあるのかどうかはこの際置いておいて、これは実に恐ろしい事実だ。
どんな痛みを与えようと、弱点を突いて仕留めない限り何回でも向かってくる。

「ぐっ、―――らぁっ!!」

迫る拳。僅かに身体をずらして、肩辺りに命中させる。衝撃は和らぎ、ダメージは抑えられる。
だが、鉄骨すらへし折る威力なのだからそんな事をしたところで結果はお察し。
激痛が脳を通して、自身の殴られた部分へと走る。
対するレギンは、レーザーブレードの出力を上げながらそのままグリードの体を両断しようとする。
蒼色の輝きは強さを増し、熱量も共に増大。
そして、右手のブレードも突き出してグリードの体を貫こうと迫った。


209 : 澪【獣化】 :2014/07/19(土) 22:08:27 ???
数階降りたところでふと足が止まる。ついさっき見たここのビル名にどうも聞き覚えがある気がするのだ。
どうしても拭えないその疑問に、少しだけその場に留まり記憶の糸を辿る。
その先端は先程受けたブリーフィングに繋がっていた。

そうだ、思い出した。確か目標のグリードが陣取っているのがツインタワーだったはず。
一旦下に降りて仲間と合流するか、先行して上へと昇るか。迫られる選択にしばし立ち止まったまま思案する。

「…行こう…」

振り返り、目指すのは上へと向かう階段。
グリード・サーバを目指し非常階段を駆け上がる。


210 : 澪【獣化】 :2014/07/19(土) 22:09:56 ???
//>>209>>203にです…


211 : スウィート・メモリーズ:終章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/19(土) 22:28:38 ???
>>204
大きな盾を装備している為かソルジャーの振り向きはそれほど俊敏ではない。イムカが回り込むことは容易なことであった。
しかし忘れてはいけない。そのシールドは当たりどころによってはピアシングですら防ぎ切るシールド。バースト射撃は呆気なく無効化されてしまう。

バーストを防ぎ切ったソルジャーはシールドを捨て、しゃがんで隙だらけとなったイムカに剣を両手で突き刺すように振り下ろす──

>>205
「……何を言ってる?USSヴァルキリーは健在だ。現在ハルピュイアの後方約500mより地上へ70mm機銃で火力支援を行っている」
「ヴァルキリーは5分前にIFFのコードを更新している。我が艦にもその連絡は伝わってきている…君たちがヴァルキリーの戦力ならばそれは確実に通達されている筈だぞ」
「…問い合わせてみよう。君達が本当にヴァルキリーのクルーなのか…私も知っておかねばなるまい」

アメリアの言動とヴァルキリーの行動は一致していない。さらに今回は騙して悪いが…という訳でも無いらしい。
ヴァルキリーは黙々と仕事をこなしていた。アメリアもそれは目視出来るだろう。
だがふとヴァルキリーの機銃掃射が止む。いや、航行に必要な設備以外の動力が全てカットされたのだ。証明やレーダーに至るまで、全ての電源が落ちている。

「────!?」
背後ではギギ、ギギ、と異音を立てながら巨大な蝶の形をしたグリードがノイズのように震えながら硬直していた。
見事に乗っ取られた形となったグリード。一体アメリアはこのグリードをどうしようというのか。

>>206
「……………」

黙り込む兵士。もう一人も同じくだ。
そんな事にはお構いなしのハンマーヘッドはニアへと目掛けて棘を飛ばし続ける。
しかし暫くしてその攻撃は無駄だと気付いたのかハンマーヘッドは攻撃の手を緩めた。
しかしそれは攻撃を諦めるという事では無い。なんとハンマーヘッドは残りの頭を丸ごと空へと打ち上げたのだ。

萎びて枯れる茎状の胴体。それが地面に倒れ伏した直後に振ってくるのは…広範囲に降り注ぐ棘の雨だ。

>>207
次々と生み出される氷の壁は薄く、作りの粗いものだ。グリードはそれを瞬く間に消化し、消し去ってしまう。
しかしその時間稼ぎは無駄では無かった。グリードの動きが僅かばかり鈍ったのだ。異能で生成された氷がナノマシンに影響を及ぼしたのか。

そのまま槍で一網打尽にされるグリード達。瞬時に穴だらけにされ、その身体は泡立ちながら蒸発していった。

>>208
熱量を増大したブレードはシルバーバックの身体を焼き切り、じわじわと背中側のコアへ迫ってゆく。
コアを破壊力されまいとシルバーバックは防御を捨て、レギンのアーマーを滅茶苦茶に殴りつけようと両手を振るい続けた。
しかし結局はコアを焼き切られてしまい、ばしゃりとその場に倒れ込んで蒸発していった。

>>209
階段を駆け上がると見えるのは陽の光。もう夕方だからか、空は異様に紅く、おぞましい雰囲気を放っている。
ドアを抜けるとそこは一面にグリードが広がる、まさに『地獄』であった。

グリード・サーバは澪の存在に気付くが、特に行動を起こすことは無い。グリード・サーバの巨体は南北のツインタワーに跨るようにして保持されているのだ。むしろ動けないといった方が正しいだろう。
グリード・サーバの再生能力は凄まじく、偶に撃ち込まれるミサイルをそのまま取り込み無効化してしまう程だ。

辺り一面にうじゅうじゅと蠢く小型のグリードが澪の脚目掛けて這い寄って来る。


212 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/19(土) 22:41:24 ???
>>211
「はいはい、こっちの飛行ログも送ってあるから確認してほしいわ。
 たしかにヴァルキリーから射出されてるのが確認できるわよー。

 それと、通信オペレータじゃなく戦術オペレータに
 この通信ラインに今から乗るデータを共有させてあげて。
 できれば解析もお願い。上手く行けばサーバグリードの指令コマンドの生データになるわ」

にやり。
さて、仕掛けるとしますか。
サーバグリードからの通信を黒死グリードを経由して受け取り
そのコードを変調解析して、その結果をリアルタイムで通信網にアップ。
通信プロトコルさえわかれば、同様のものの複製ができるでしょう? というところ。

「さて、一番必要なのは停止コードだけど、
 ま、ゲットするのに手っ取り早いのはコレよね。
 はい、突撃」

でっかい黒死蝶グリードに黒エルフが命じたのはサーバ機への特攻でありました。
選択した状態異常は“燃焼”
ゲーム用状態異常としてはオーソドックスなそれだが、あのサイズにぶちかませば
結果はどうなるかしら


213 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】E.月光 :2014/07/19(土) 22:43:27 ???
>>211
「あ……い、いぃえっ、別に文句って訳じゃっ……」
「……えっ……?」

返らぬ問い掛け、怒りを買ってしまったかと慌てて弁明
戦法としての方針を立てられただけでも上等だと切り替える
だがそんな思考も束の間、目の前には枯れ枝のように倒れるハンマーヘッドの胴体部

「……っ!?」

そらを見上げ戦慄、慌ててタイドメイカーの全膂力を行使し縮めてそして一気に力を爆発させ飛び退く
それは棘の雨からの脱出に対しては容易な加速を生み出しニアを運ぶ
……が

(……まずっ……これってぇっ……!?)

広範囲に対する飽和攻撃
それはつまり周囲に展開する兵士にも被害を齎すだろうと怖気
地面を吸盤で掴み無理矢理軌道変更、先に声を交わした2人の兵士達の元へ
兵士達にタイドメイカーを振るい弾き飛ばさんと、死の雨の範囲から逃さんと唸らせる

「……ぃぐっ……!?」

故に結果がどうあれニアは至らない、完全な脱出には
黒い雨は義足を破壊し、有機的な右脚や背中を穿つ
浮世絵の波飛沫と思しき血飛沫が周辺を穢した
ニアの体は不自然な体勢で地面を滑り、ビルの壁にぶつかるまで赤い軌跡を描いていた


214 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/19(土) 22:47:34 CcsIhEF6
>>211
「……………はぁ、やったか」
「ったく、余計なもん作るなってんだ」

何とか倒すことに成功したらしい。
こんなものを作った研究者達に文句を言いつつ。

「…………他の奴ら、無事だよな?」

案ずるは、他の能力者、仲間達。
痛めた肩を軽く回しながら、次へと向かう。


215 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>205 :2014/07/19(土) 22:48:29 ???
>>211

「グ…ッ!!」

 歯噛みし、ステップの勢いを殺さずに粉塵に塗れながら前転回避するイムカ。
 フィールドにまたも刃が接触し、勢いが弱まったことで寸でで回避に成功したが、

【イムカの周囲で放電現象。これは即ち、偏向フィールドが尽き、霧散したことを意味する!!】

「拙いな…」

 正面で相対するには打撃力が足りない。至近距離で打ち合うのも無謀というもの。
 グレネードを用いるにも距離が近すぎる。イムカの得意レンジの内側に入られてしまっている。
 手数が足りない。追い詰められている。有効な手段は――!?

【コンバットベルトの蒼い金属…ナイフに指先が触れる】

「やってみるさ」

 自在刀を人差し指と薬指の間に挟んで投擲!!しかし態勢が悪かったのか苦し紛れか、狙いは大幅に逸れ(?)
 スローイングナイフは回転しながら全くの明後日の方向に消えていった。

「さあ、来い」

 身を起こし粒子短銃を再び構えるイムカ。
 バシャリと各部が再度展開する。エリミネーター/ピアシング。
 敵とて学習しているだろう。真正面から命中する道理はない。
 トリガーにかかる指。目線。威圧。全てを観察され、タイミングが測られていると考える。

【粒子短銃を構えたまま機を待つイムカ】

 ギャギャギャギャギャギャ――明後日の方向に消えていった自在刀〝エグザイル〟は、
 低軌道を描きながら徐々に方向転換。ソルジャータイプの背後、アキレス腱の位置に狙いを定め、
 まるで意志を持ったブーメランのような機動で強襲する。

(タイミングは奴の隙が出来るその一瞬。見逃すな。そして視線をやるな。悟られるな)

 イムカの眼は自在刀の機動を一切見ていない。全ての制御は――空に浮かぶ忠実なるUAV。
 すなわち、サーボスカルによるサードビューで行なっている!

(―――今ッ!!)

 エグザイルがソルジャーの後脚を強襲するタイミングでピアシングレーザーを放った!


216 : 冷泉氷矢【氷結】 :2014/07/19(土) 22:50:31 ???
>>211
ふぅ、なんとか倒せたな
本当にやばかった、動きが鈍ってくれなかったら死んでたな
一人の時以外は支援に回った方がいいかもなぁ

【なんとかグリード達を倒し、一息つく】
【攻撃にしろ防御にしろ中途半端なのを痛感し、支援に回ることを考える】

まぁ、とにかく進まないと
ボスを倒さないといつまでたっても襲われ続けるし

【槍を持ったまま、再び辺りを警戒しながら進み始める】


217 : 澪【獣化】 :2014/07/19(土) 22:56:05 ???
>>211
非常階段の終着点に広がる光景に思わず息を呑む。
ビルを跨ぐように足をつけ鎮座するグリード・サーバ。
時折撃ち込まれるミサイルすら飲み込んでしまう有様に、生半可な攻撃は通用しないことを思い知らされる。
ならば足場を破壊してしまえばいいが、一面に蠢くグリードがそうはさせない。
戦闘において体術を主とする澪にとって、現状なす術なしと言わざるをえないだろう。

澪の素足へと迫るグリードから目線を外さず、かつ接触しないよう後退りする。できればこの場から階段で離脱し、仲間を呼びに行きたいところだ。


218 : スウィート・メモリーズ:終章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/19(土) 23:19:58 ???
>>212
「…む、こ、これは………確かにヴァルキリーのデータと一致する…が、何故ヴァルキリーはIFFの変更を君達に伝えなかった…?」
「通信にも応答しない…クソ、どういうつもりだ…ヴァルキリー…!」

憤る司令官を尻目にアメリアはグリード・サーバの発する交信波をデータ化して回線へと送った。
グリード・サーバの発するプロトコルさえ解読してしまえばグリードに対する策は大幅に増える──が、アメリアは何か肝心な事を失念してはいまいか。
グリードは人間が作り出した兵器だ。即ちハッキング対策も立ててあるということ──

「な、何だこのデータは…!?おい貴様!何を──!!」

そこでハルピュイアとの通信は途切れた。ヴァルキリーと同じ状況だ。ハルピュイアの動力は主エンジンを除いて全てダウンしている。
これで謎は解けただろう。ヴァルキリーは運悪くグリード・サーバのプロトコルを解読しようとし、カウンターハッキングを受けたのだ。
無効化されながらも墜落しないように動力を保持させ続けられる理由、それは──

「おい見ろ!ヴァルキリーが…!!」

>>213
ニアを撃ち抜いた鋼鉄の雨は使命を果たしたとばかりに砕け散り、じゅわじゅわと蒸発し始めた。
ハンマーヘッドの脅威から救われた兵士達はただ呆然と少女の行く末を見守るだけだ。

一方のニアはガリガリと路上を滑っていき、そのままビルに激突して止まる。その場にはレギンと氷矢の二人が佇んでいた。
>>214 >>216
グリードを仕留め取り敢えずは安堵するふたり。
何度も何度も殴られ手負いのレギンとほぼ無傷の氷矢。そんな二人のもとへと吹き飛んでくるのは触腕を従わせた少女、ニアだ。
どうやら空中で被弾し制御を失って墜落したらしい、その傷は致命にも近しい。

>>215
「────ッ…!?」

アキレス腱に突き刺さるエグザイル。それはソルジャーの腱をしっかりと両断し、その体勢を崩したのだ。
そこに叩き込まれたピアシング・レイは胸のコアごとグリード・ソルジャーの上半身を蒸発させた。
グリードはばたりと倒れ、そのままじゅわじゅわと泡立ち消滅してゆく。

>>217
ふと、後退りする澪の視界の端に紅く輝きながらグリード・サーバへと特攻する何かが見える筈だ。
それはアメリアの放った巨大な黒死蝶。燃え上がりながらグリード・サーバの横っ腹に突っ込んだそれは瞬く間にグリード・サーバを燃焼させる。
グリード・サーバが火を振り払おうと身を捩った瞬間、ビルが大きく揺れ、自由落下特有の内臓が持ち上がるような感覚に襲われる。
味方のOSATによってビルが爆破されたのだ。勿論彼等は澪が現場に居るなどとは微塵も考えはしなかったのだろう。

崩れ始めるビルの屋上。絶対絶命の状況だ。だが神は澪を見放しはしなかった。
瞬間、後方から緑色に輝く光。何かが澪の身体を抱き抱えたかと思えばそのままビルから飛び降りたのだ。

>>ALL
能力者達の時間稼ぎによって無事ビルは爆破され、グリード・サーバは能力者達の前へと落ちる。
グリードサーバは怒り狂い、のたうち回って暴れるが…その咆哮は上から痛烈な一撃を貰い、半ば舌を噛むような形で中断された。
怒りに震え咆哮するグリード・サーバを踏んづけるようにして降りてきたのは澪を抱えた人影だ。

「…っとっと…ったく、遅くなっちゃったな…」
「ヴァルキリーのクルーが俺のグリードが暴走したとか言うからICUの見張りを全員張り倒して抜け出して来ちゃったよ…はは」

「………みんな、ただいま」

澪を降ろして人影はヘルメットを外す。それは漆黒のボディアーマーに身を包んだジョシュアだったのだ。
彼の身体、コアのあった辺りからは緑色のエネルギーラインが脈打つように流れている。
それはグリードと同じものなのだが…グリードとは違いはっきりとした生命の息吹を感じられるものだった。


219 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/19(土) 23:33:02 CcsIhEF6
>>213>>218
「………!」

歩いた先には、ニアがいた。
かなり負傷しているのが伺える。レギンは急いで彼女の下へと駆け寄った。

「おい!大丈夫か!?」

ニアの顔を覗き込み、状態を確認する。
回復のスキルは持ちあわせていない、よってこの場で取れる行動はただ一つ。

「誰か!誰か来てくれ!」

と、声を張り上げ、ニアの救援を求めるのだ。
助けが来るまでニアを守っていた方が良いか。

すると、ビルは爆破され、グリード・サーバは暴れ狂う。
しかし、それは緑の閃光によって中断された。
そこから出てきたのは―――――

「遅えんだよ!ジョシュア!」


220 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>205 :2014/07/19(土) 23:33:07 ???
>>218

 ギャギャギャギャ―パシィ!!
 イムカは右手で役目を果たした自在刀を掴む。付着した血飛沫が舞い散った。
 廃熱する粒子短銃を降ろすと、目線を消滅するグリードにやった。

「――終わりだ寄生体。そして、帰還ご苦労」

 寄生体と、兵士に侮蔑と敬意を表し、イムカは残心する。
 まだ、戦いは終わっていない。任務は今だ半ばなのである。

【このタイミングでビルが爆破。無事、グリード共の眼を引くことに成功したらしい】
 【しかし状況はあまりにも奇妙である。何が起きているのだろうか?】

 そうしてサーバーに近づけば、そこには――…澪を抱えたジョシュアの姿。
 先日まで重傷で再びIRCに担ぎ込まれたはずの先任曹長の姿である。

「…作戦参加は既定の段取りに乗っ取らねばならぬものなのだがな」

 常の無表情を崩さぬままにジョシュアに告げるイムカ。
 こういう時に奇妙にピントがずれた発言かもしれないが、まあ、いつものことだ。

「合流ご苦労。曹長、作戦要綱に代わりはないか?
 このサーバーを街の外に追いやり、しかるのちに砲撃だったな」

 ジョシュアに自意識の光があることを確認すると、
 ミッションの進行にのみ意識を向ける。イムカはあくまでイムカらしい対応である。


221 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/19(土) 23:33:11 ???
>>218
「うあー、なんで全部終わる前にそっちからアクセス開いてるのよ……」

ウィルスとか仕込んであったんなら、まず自分にかかってるというか
間に自分というファイアウォール挟んでおいて、なんで先に艦の防壁抜かれてるカナ?
というか、このタイミングで乗っ取られるってことは、グリードに双方向通信仕掛けた!?
なんで送信オンリーライン使わなかったし!!?

「あー、うん、たぶん最初から種が仕込まれてたか」

意外と根っこ深いなぐりーど。
解析に乗せたら起きだすトロイでも仕込んでたんだろう。
そういうことにしておこう。あたしのせいじゃないやい!!
とりあえず、この通信機に残ったログは、あとで別ルートで用途考えようそうしよう。



……火炎蝶は意外といけそうだ。今後はレパートリーに入れよう
で、落ちてきたヤツだけども。

「そこで登場するのがあんたなの!!!??」

ゲームキャラとしてツッコミを入れずにはいられなかったようです。


222 : 冷泉氷矢【氷結】 :2014/07/19(土) 23:35:49 ???
>>213>>214>>218
…人か?
おーい!あんた無事か?

【警戒しながら歩いていると前方を歩くレギンを見つけれ】
【相手が無事かどうか確認しているといきなり少女が地面を滑ってくる】

おいおい、やばそうな転がり方してたぞ!
大丈夫か!

【ビルに激突したニアに駆け寄る】
【どうやら銃で撃たれたようでかなりの傷を負っている】

…やばいな
このままじゃ危険だ


223 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】E.月光 :2014/07/19(土) 23:40:38 ???
>>218-219
>>222
ビルの外壁にぶつかり崩れる褐色の肌の少女
従える全てのタイドメイカーは急激に萎びはじめ、即座にカラカラに渇いて折れる
地に伏して尚右の手にしっかりと握られる月光は健在、しかしその刀身は瞬く間に主の血に染まって行く
ひゅーひゅーと空気の漏れる音、背に穿たれた穴からは奇妙な色の液体が溢れる
隻眼をか細く開き救援のレギンと氷矢の2人を虚ろに眺め、そしてその向こう側に立つジョシュアの姿を風景として確認
一瞬右の口角が上がった気がするが果たして、ゴホッと血を吐き意識を闇に落とした
血色は悪く、また呼吸も非常に荒く細い
ただし逆を言えばまだ存命である


224 : 澪【獣化】 :2014/07/19(土) 23:48:26 ???
>>218
ジリジリと後退していると、ふと視界に入ったちらつく紅い輝き。それが何かを判別する前に、燃え上がる黒死蝶はグリード・サーバへと特攻していった。
炎による熱から逃げようとグリード・サーバが身を捩るとほぼ同時に、突如襲った激しい揺れに体がふらつくが、どうにか両の足は地につけたままだ。

何事かと現状を把握する間もなくビルの崩壊が始まる。
徐々に傾く足場、見下ろせば遥か下にある地面。
このまま行けばアスファルトと口付けではすまないだろう、自らの死を覚悟して目を閉じた。

瞬間、何者かに抱えられる感覚。その匂いには覚えがあった。

「…って…ちょっと待って…」

抱えられたままとはいえ慣れない急降下は恐怖をもたらす。
目を一層強く閉じ、ぎゅっとしがみつく。フードは風圧でとっくに意味をなしていない。獣耳がぴょこんと頭の上に鎮座していた。

無事に着地できたらしい、地上で下ろされてようやく目を開ける。
そして自分を助けてくれた人物に微笑みかけた。

「…ありがと、お帰り…」


225 : スウィート・メモリーズ:終章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/20(日) 00:04:11 ???
>>219 >>222 >>223
無事であった仲間達の顔を見て僅かに頬を緩めるジョシュア。しかしその表情はニアを見て曇った。

「………待ってろ、ニアは俺が治療する」

ジョシュアはニアへと近付く彼の能力である【ソルダート・フトゥーロ】は他人にナノマシンを流し込んで治療する事が出来るのだ。
これだけの傷を治療する為には殆どのナノマシンをニアへと注がなくてはならない。
ナノマシンを失えば最悪生命維持が困難になり死に至るのだが…ジョシュアは躊躇いなくニアへと全ナノマシンを注いだ。

ニアの身体へ触れるとナノマシンが腕伝いに血管の中を通ってニアの身体へと流れ込んでゆく。ジョシュアのナノマシンはゼロだ。
しかしジョシュアは涼しい顔。何故なら彼にはとっておきの隠し球があったからだ。
かつてグリードと同一となった身。彼は自身の体内に残存しているグリードをナノマシン代わりに【ソルダート・フトゥーロ】を再現しようというのだ。

>>220 >>221

「くっくっ…二人とももう少し喜んでくれても良かったのになぁ…」

喉を鳴らして笑うジョシュア。エネルギーラインは徐々に細くなってゆき、最終的には掠れるようにして消えていった。
どうやらジョシュアはグリードを降(くだ)し、我が力としたらしい。その身体からは並の人間を遥かに凌ぐ力を内包していた。

「さて、これからのミッションプランだけど…俺たちは後ろのコイツを郊外まで追いやらなくちゃならない…でも戦艦は二つともオフラインだ。ハッキングされちゃったからな…」

ミッションプランを纏めて振り返るジョシュア。だが仮にこれが上手く行ったとしても作戦の遂行には欠かせない戦艦という存在が失われた今、敵を郊外まで追いやってもとどめとなる有効打は与えられない。
「そこで」と、ジョシュアはイムカとアメリアの顔を交互に見比べる。自信に満ちた笑みだ。

「そこで俺はある助っ人を用意した。状況を説明したらすぐにミュンヘンから飛んで来てくれるってさ。…さぁ、早速お出ましだ!!」

ヴァシュウウウウウッ!!!

耳を劈き高層ビルのガラスを揺るがす爆音が辺りに響き渡る。上空には直径1kmにも及ぶ大きな光の穴(ワームホール)。
稲妻を轟かせながら発生したそれの中から空間を突き破って一気にこの空域に侵入してきたのは全長4500m超の巨体──

「………IASC最強の戦艦、ワールシュタット…!!!」
「これなら火力不足は無い筈だ。さぁ皆、カーテンコールの準備は良いか!?」

>>224 >>ALL
「…ただいま、澪…!死ぬならやることやった後にしないとな…さあ、終わらせるぞ…!!」
「ドロップリクエスト…!!」

ジョシュアは天高くに手を掲げて叫ぶ。それに呼応してワールシュタットからジョシュアへと向けてポッドが発射された。
ポッドは地面に突き刺さり、ダンパーによってスライドし二つに割れる。ジョシュアはその中からレールガンを引きずり出し、その砲身を伸ばしてグリード・サーバへと向けた。

「さぁ皆、最後の仕事だ…アイツを向こうの広場まで吹き飛ばすぞ…!」
「…こいつで、グランドフィナーレ…!!」

コンデンサ電力が行き渡り、レールガンのチャージが開始される。ジョシュアは最大火力を以ってグリードを吹き飛ばすつもりだ。
しかしそれだけでは足りない。能力者達全員の、最強の一撃をによって100mの巨体は始めて動くのだ──


226 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>205 :2014/07/20(日) 00:15:26 ???
>>221>>225

「悪くないな。まるでアメリカンコミックだ」

 イムカがアメリカンコミックを誤解しているのか正しいのかそれは謎である。
 彼女のサブカルに対する知識など所詮はオタッシャレベルもいいところであると付け加えておく。

「火力勝負か。大仰なのは苦手なのだがな」

 コンバットベルトからクラックグレネードを引き抜く。
 対装甲手榴弾。イムカが有する火器では封印された墳弾短銃を例外として最も高火力の武装である。
 投擲フォーム。まるで引き絞るかのような構えを取り、パワーアシストを全開にしたそれを矢の如く放つ。

【勢い良く跳んでいくクラックグレネート!】


227 : 冷泉氷矢【氷結】 :2014/07/20(日) 00:19:43 ???
>>219>>223>>225
治療、できたのか?

【ナノマシンを送り込んだ事が分からず少し疑問に思う】
【だが、ナノマシンの力で傷が癒え始めたのを見て本当に治療できたのだ、と理解する】

でっけぇなあ!
こんな兵器がありゃあグリード相手でもいけそうだな!

【巨大なワームホールの中からでてきた巨大な戦艦】
【その攻撃力を想像して一気に敵を片づけることができそうだ、と思う】

さぁてやるか!

【手に持つ槍を限界まで巨大化させる】

これが、俺の、全力だ!!

【それを全力で投げつけるる】


228 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/20(日) 00:21:17 ???
>>225
ハルピュイアやヴァルキリーの砲でも街ごと消す前提なのに
それよりさらに大型艦の火砲とか大丈夫なの!?
前提条件いろいろひっくり返ってない!!?

「あー、とりあえず大火力戦闘になるなら、あたしは体育座り確定だから」

切り札の一発もさっきぶっ放したしね。
もう一度グリードの逆侵食は無理でしょう。
カウンターされるとわかっててわざわざ擬態するのもいないし。

「一番いいところで見物してるから、頑張りなさいね」

黒死蝶は基本的に数をばらまき、相手の動きを制限するタイプの能力なのである。
ま、周辺にばらまいて、横槍してくる生き残りに麻痺だの石化だのぶちこむのが役割でしょう。
クラウドコントローラらしいと言えばらしい戦闘です


229 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】E.月光 :2014/07/20(日) 00:29:36 ???
>>225
>>227
じじじっ……
体内に注がれたナノマシン達が声ならぬ声を発しながら即座に治癒を開始した
代謝を驚異的な速度にまで引き上げて血を、肉を。 次々と再生させて行く
蒼白の顔色に生気が宿り、落ち窪んでいた隻眼も戻る

「……っ……」

それでも苦痛は伴うモノで、顔を顰めてしかしそれ即ち覚醒を意味する
ふらりふらふら、よろけながら月光を失った義足代わりに立ち上がり周囲の状況を確認

「あーっ……」
「……助けて貰っちゃいましたってんですねぇっ……」

レギンと氷矢、ジョシュアに脂汗を滲ませながら苦笑
やはり即座に完全復帰とはいかずにふらりふらふらビルの外壁を背に座り込んだ

「……再開の祝砲、花火ぃ……見せて下さいってんですよぉっ……?」

にっ、と歯を見せて微笑み見守るだろう
戦いの終焉を、人類の勝利のその瞬間を
ワールシュタットの巨影が、よく晴れたそらを覆った


230 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/20(日) 00:39:08 CcsIhEF6
>>225>>229
「あぁ、助けてもらっちゃったんだぜ」

ニアが目を覚ませば、笑いかけるレギンの姿が見えただろう。
もう安心、後は―――――――終わらせるのみ。

「さぁて、ショウダウンだ!」

両手のレーザーライフルのチャージを開始。
同時に、アーマーのリミッターも解除する。
銃口から放たれる蒼い輝きは増していき、限界率を超えてもなお大きくなり続ける。

「―――――――――行けぇ!!」

限界を超えてチャージされ、溜めに溜まった一撃が放たれる。
真っ直ぐに、蒼いエネルギーがグリード・サーバへと吸い込まれるように。


231 : 澪【獣化】 :2014/07/20(日) 00:39:28 ???
>>225
「…これで、最後…」

そう、本当にこれで全て終わらせる。この場全員の最大火力をもって。
問題は巨体であるグリード・サーバを正確に広場まで持っていけるか。方向によっては失敗する場合もあるだろう。
ならば自分の役目は明確だ。しっかりと目的地に導いてやればいい。

能力を発動、次の瞬間少女がいた場所には代わって四つ足でアスファルトを踏みしめる狼が。
姿が変わると同時に吹き飛ぶグリード・サーバへと走り出し、ぴったりと並走する。
そのまま体をぐっと押し当て、開けた広場とグリード・サーバ、能力者達の攻撃がちょうど一直線になるよう調節せんと力を込める。
その姿はさながら少々乱暴な牧羊犬と言ったところか。
例え体が多少焼けようと溶けようと、死にさえしなければ構わない。どうせそのうち治るのだから。
十分だろうと判断すれば巻き込まれないよう即座に離脱、能力者達のいる方へと走って戻ってくるだろう。


232 : スウィート・メモリーズ:終章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/20(日) 00:53:06 ???
『お、おい見ろ、ヴァルキリーがっ…!』

上空ではヴァルキリーがバランスを崩しハルピュイアへと接近している。やはりグリードのハッキングでは完全なる起動制御は不可能なのだ。
残された時間は少ない。ヴァルキリー衝突前にグリードを始末してハッキングを解除し、衝突を回避しなければ──
さもなければ多大な犠牲を生むことになる。それを阻止する為に、そして仲間の為にジョシュアは撃鉄に指を掛けた。

「撃てぇぇぇぇえええぇぇええッッッ!!!!」

ガギンッ!!と撃鉄が降ろされる。その刹那に射出された弾丸はグリードに直撃しその巨体を揺らす。
追撃とばかりに突き刺さる氷の槍がグリードを貫き、槍もろともグリードを引き摺りながら動かす。そこにもう一発レールガンが撃ち込まれ、ようやく巨体が浮いた。
さらに撃ち込まれるレールガン。巨体は徐々に押され、ビル街から離れてゆく。そこにイムカのグレネードが直撃し、衝撃波でグリードはさらに加速した。
砕け散った氷槍の破片が続けざまに撃ち込まれるレールガンの熱で蒸発、辺りに水蒸気が立ち込める──
その水蒸気すら掻き散らすように撃ち込まれるレールガンの雨。澪のサポートによって全ての攻撃が命中したようだ。グリードは堪らず転げながら吹き飛ぶ。
そして澪が離脱した瞬間、圧倒的な熱量を持ったレーザーライフルの一撃が飛来。ジョシュアの最後の射撃と同時に着弾した。
蒼い大爆発と共にグリードは地に落ち、その動きを止める。能力者達の全火力を集中させた事によりグリード・サーバはビル街から離れた広場へと追いやられた。後は──

きらり、上空が輝く。
ワールシュタットの300mm対地機関砲による一斉掃射だ。高性能爆薬を詰め込んだ砲弾が広場にクレーターを作り、土煙が辺りを覆う。
そしてとどめの一撃、副砲による艦砲射撃だ。4発の榴弾がボロ雑巾のようになったグリード・サーバへと叩き込まれ、グリードもろとも『消滅した』。

「…250mm対消滅砲…使用後1年は空間断層が残る代物。市街地じゃ使えない訳だ」

一気に砂煙が晴れクリアになった視界。綺麗に抉り取られた地形を見てジョシュアは呟く。
グリードは消滅、このサーバによって指揮されていた極東地域のグリードも自壊し後を追うように消滅した。
上空ではコントロールを取り戻したヴァルキリーとハルピュイア。地上では兵士達が歓喜に沸いている。

世界中に分布したグリードも順調に駆逐されている様子だ。街頭テレビからはその様子が報道されている。
この極東が落とされていればそこを拠点としてグリードはさらに数を増やしていた筈すんでの所で世界は救われたのだ。

【お疲れ様でした。これにてイベント終了となります】


233 : ウルリック【牙狼】>>204 :2014/07/20(日) 00:57:18 ???
【とある別の境界線世界】

>>232
「…グリードの支配が達成された可能性世界の消滅か。なかなかやる」

 一匹の柴犬は僅かに口角を吊り上げ、あの悲しい灰色の世界への黙祷を捧げた。


234 : イムカ・グリムナー【最善への希求】>>205 :2014/07/20(日) 01:03:17 ???
>>232

「やはり、艦砲射撃は力強くていい」

 圧倒的な破壊力による一撃に対しての感想である。
 爆風の余波を受けながら腕を組んでサーバーの最後を見やる。
 これで任務は達成だろう。報酬のコーデックスを受け取れば全て終わりだ。

(貰うものを貰ったら速やかに去るべきだな)

 カノッサ機関と通じているならば、イムカとしてはこれ以上のUSSとの接触はリスクが発生する。
 そしてジョシュアにはそも合わせる顔が無い。

「………」

 爆炎、そして世界ネットワークで配信されるニュースを背にイムカはこの場を後にするのだった。


235 : 冷泉氷矢【氷結】 :2014/07/20(日) 01:08:53 ???
>>232
…すげぇ威力だ

【圧倒的な砲撃の威力に思わず呟く】
【同時にこれで終わったのだ、と安心する】

…勝ったんだな
よし、んじゃそろそろ行きますか

【感傷に浸るのも束の間、すぐに切り替え歩き出す】
【また、別の世界に行くのなら次は楽しい世界がいいな、なんて思いながら】


236 : 【レギン=ハースト】>>198【機人装甲】 :2014/07/20(日) 01:08:58 CcsIhEF6
>>232
「わーお……こりゃあすげえな」

大規模な爆発、轟音。
しばらくの後、それら全てが収まり、静寂が周囲を支配する。
後に残ったのは瓦礫と、綺麗に切り取られた大地のみ。

「さぁって、これにて閉幕。だな」
「とっとと金を貰って、オサラバしますかね!」

全てを見届け、報酬を頂くべく踵を返す。
やれやれ、任務完了だ。
今回も、良い仕事だった。


237 : ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】E.月光 :2014/07/20(日) 01:13:07 ???
>>232
「……お土産ぇっ、忘れちゃいましたねぇっ……」

きん、きんっ
鈴の音に良く似た軽い金属音が響く
終焉を意味する熱い風が吹き抜けて少し、ビルの外壁に背を預けたまま座るニアは愛刀の腹を指で弾いていた
隻眼を閉じ微かに微笑み奏でる旋律
満身創痍、されどこうして今生きている……生かさせて貰えている
最愛の父親にそれを伝える為に

きん、きんっ……

鈴の音に良く似た軽い金属音は、雄大なそらに響く


238 : アメリア@ちんちくりんNPCだーくえるふ :2014/07/20(日) 01:13:09 ???
>>232
「さて、バレたらヤバイことたくさんやらかした側としては
 報酬貰う側には入れないわよねぇ」

逃げ出す算段をとっととつけたほうがよさそうである。
あのタイプの攻撃なら確実にもよれるとはいえ、わざわざ死ににいくタイプではなし。

「まぁ、対処法が構築されたのなら、この先は余程のことがないかぎり勝てるでしょうし」


ま、逃げて、どっかで再会できればそれでいいや


239 : 澪【獣化】 :2014/07/20(日) 01:33:02 ???
>>232
能力者達の元へ戻り振り返れば、まるで鉄槌のように空から放たれる一斉掃射。
響く轟音が聴覚を使い物にならなくする。
舞い上がった砂塵が一気に晴れ、その先に見えたのは能力者、いや、人類の勝利だった。

やっと終わった、と言葉にはならなかった。
疲労か安堵か、能力を解除し人の姿に戻るとほぼ同時に路上へ倒れこむ。
負傷によるものではない。少し観察すれば安らかな寝息を立てているのが分かるだろう。
眠りに落ちる直前、もういないはずのマリアが笑いかけてくれているような気がした。


240 : スウィート・メモリーズ:最終章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/21(月) 13:32:16 ???
────あの戦いからはや2ヶ月。各国の主要都市はすっかりグリードの襲撃による被害から復興を果たし、その都市機能を回復させていた。
ここは極東首都、東京。ジョシュア達が激戦を繰り広げた街だ。上空にはワシントンから寄港したワールシュタットが空いっぱいにその雄姿を湛えている。

ツインタワー北館跡地には巨大なグリード記念碑が立てられ、人類の勝利を祝う詩(うた)がその石碑に刻みこまれていた。
漆黒の身体に大理石の衣をまとった戦乙女(ヴァルキリー)の姿をした石碑はその姿から『讃美歌の礎』と市民たちから親しまれ、街の象徴となり今日も変わらずその漆黒の肢体を輝かせている。

唯一復興がままならない状態なのは首都郊外の広場。ワールシュタットによる艦砲射撃をまともに喰らったあの広場だ。
そこは元々緑地公園だった。しかし今は巨大なクレーターと化しバリケードに囲まれ、その姿は見る影もない。
次元断層の残留によって一般人の立ち入りは禁止されているのだ周囲には駐日米軍OSAT部隊の兵士が数人、銃を構えて佇んでいる。

やはりいわくつきスポットだからだろうか、都市伝説の類は後を絶たず湧き上がってくる。
真夜中にドンパチの音と魔人のような悲鳴が聞こえて来たり…どこまで本当かは分からないがこの次元断層に近付くを持たない民間人達は噂の真相を知る由もない。

「……………」

そんなビル街を高地から見下ろす青年、ジョシュア・アーリントンはどこか寂しげな表情で風に吹かれる。
吹き抜ける一陣の風。オリーブドラブのフライトジャケットが風にはためき、握っていた花束の花びらが何枚か舞い散った。
ジョシュアはおもむろに口を開き、振り返らず自分の背後に立つ壮年の男性に語りかけ始める。その声色は暗い。

「皮肉ですよね、この街を守る為に何人もの兵士が犠牲になったのに…余所者のOSAT(オレら)は死人も無しで…その手柄を根こそぎ奪ったんだ」

『……是非もなかろう。我々が居なければこの世界は終わっていたのかもしれんのだからな。現にお前たちだってワールシュタットがミュンヘン掃討を済ませていなければ、今頃は…』

対する男性の声は落ち着いたいつも通りの口調。彼はUSSワールシュタットの艦長を務めるジェイク・S・ケネディ中将だ。
ケネディの言葉に反抗するかのようにジョシュアは語気を強める。強大な力を持つ者達の責任として能力やオーバーテクノロジーを保有しない者たちを蔑ろにしてしまってはならないとジョシュアは感じたのだ。

「それでも、オレは…ここを護ろうとした兵士達の事を忘れることはありません。この花束は…その餞(はなむけ)です」

誰へとなくそう呟くとジョシュアは花束をそっと丘の上に置いた。誰の墓標も無いが、確かにこの地に眠る英霊達への尊敬の気持ちの表れとして花束は大地に添えられたのだ。

「帰りましょう、ワールシュタットへ。俺にはまだやらなきゃいけない事がある…会いたい人だって沢山居るし、果たしたい約束だってあるんだ」

そう言うとジョシュアは片手をフライトジャケットのポケットに手を突っ込みながら振り返る。もう片方の手に掴んでいるのは新品の野球ボールだ。
真上にボールを投げてはノールックでキャッチ。それを延々と繰り返しながらジョシュアはケネディへと着いてゆく。
二人がその場から立ち去った後も草木と花束は風に吹かれて揺れ、朝露に日光を反射させながらきらきらと輝き続けた。

英雄の証は種を撒き、いずれそこは真っ白な花が咲き乱れる花畑となるだろう。この花畑を護るのはこの時代に生きる人間だ。
ジョシュア達がまたこの場を訪れるとき、人は自らの手で自らを守る事できるか──
花束は、その賭けでもあった。


241 : スウィート・メモリーズ:最終章 ◆4J0Z/LKX/o :2014/07/21(月) 13:34:43 ???
【スウィート・メモリーズ、これにて完結です。イベント参加者の皆様、本当にお疲れ様でした】


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