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『ジャスティス・クロス』ロールスレッド
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ーーー215X年ーーー
完全に統一された世界の中、人々は永遠の平和を手に入れた。
1つの機関に支配された彼らは、しかしその体制を良くは思っていないのだろう。だが、彼らには何もできない、ただ、ただこの時間を過ごすだけだーーー
ーーー「かの機関」を除いては。
「機関」は反旗を翻す為に軍事力を極秘裏に増強し、打開策を練っていた。
そして、この「世界」を巻き込んだ、二大勢力の決戦が、始まろうとしていたーーー。
-
【前哨戦ーー威力偵察・捕縛任務】
予告された日の約1週間前。彼らは陽動として1つの作戦を立てた。
能力者2人を送り込み、威力偵察すると同時に可能な限り殲滅、武装を破壊するという物だ。
侵入方法は至って簡単。輸送機を用いた空挺だ。
パラシュートではなく、衝撃緩和フィールドによるやや強引な空挺だが。
ーーーーーーーーーー
〈敵部隊補足、至急迎撃部隊は迎撃を行ってください〉
そんなアナウンスが鳴り響く。
各種迎撃兵器が展開され、侵入者を抹殺するべくターゲットを補足するーーー。
【GMより】最初だけ特殊な動きになりますのでご注意ください。
まず、「襲撃側お二人」は空挺によるロールを行って貰います。その際に、地上からの機銃斉射が待っています。そして、地上に降り立って貰います。
その後「防衛側お二人」がモブによる突撃ロールをしてください。
その迎撃開始より、雑談所で話した順番となります。
「襲撃側二人」空挺開始、着地
↓
「防衛側二人」モブによる突撃
↓
「シュバルト」
↓
「イムカ」
↓
…
となります
-
【近未来世界――人工島「ネオ」】
【そこはカノッサにより襲撃が決定し、近いうちに本格的会戦が発生するだろう】
【そして、現在少数のカノッサ機関員に与えられた任務とは――】
【―――「陽動と敵戦力の把握、可能ならば武装・敵兵に損害を与える」こと】
―――偵察か。
そういう類の任に就くのも、果たして何時ぶりかのことやら………――
【言葉を漏らすは、黒い軍服に身を包む男】
【大抵黒いマント姿でいることの多い彼だが、軍事行動を行う今回は最初から脱ぎ捨てている】
【軍服とはいえ現代人の連想する迷彩ではなく、近世〜近代ヨーロッパを思わせる前時代的なものだ】
【彼が出身世界で一騎兵としてよく務めていた任務が、奇しくも再び舞い込んできたことになる】
【尤も、最初は騎馬ではなく、輸送機からの着地となるのだが】
―――『Creete mythoe』
……ハッ!!
【敵方からの迎撃は当然容易に予想されるものだ】
【盾代わりになる魔法陣を前方に展開し、加えて支給されたエネルギーフィールドを展開】
【防御力としてはそれほど高くない二つの防壁だが、重ね掛けによって銃撃に対してもある程度の抵抗力を期待できるだろう】
―――着地、完了だ。
【バリアは既に破れたが、落下中の機銃掃射は受け切る】
【そして、人工島の地に足をついた】
-
【ネオ上空にて】
「偵察ねー…あんまり好きじゃないんだけど」
これから襲撃する島を見下ろし、ポツリと呟く少女。
彼女の性格上、偵察よりも殴り込みの方を好むのだが、可能ならば殲滅とのことだ。多少暴れすぎても問題ないのだろうが。
「…さて、行きますか。エルド!」
今回の作戦のもう一人の参加者は先に降り立ったようだ、後を追い空へと飛び出す。
襲いくる一斉掃射を火の壁で防ぎつつ、地面へと降り立つ。
「こちらも着地完了したわ」
さて、敵さんはどう動く?
-
【近未来世界――】
この世界の情報は概ね掴んだ。
平和のための機構が変質した独裁体制。そしてそれに抵抗する人々。
そこにはさしたる感慨は無い。イムカの世界も抑圧の世界であり普遍的な認識を持っていたからだ。
(大抵の場合、構築された支配体制を崩せば残るのは長きに渡るカオスだ。
新たな支配者を頂くか、分裂して疲弊するか。抵抗組織の諸君がマトモな想像力を有していればいいがな)
ゆえに防衛側に世界移動者として雇われたとて、相手に対する敵愾心も無ければ躊躇も無い。
報酬に用意された資材とデータ・コーデックスのために力を尽くす。それだけである。
≪空にセンサー感!敵襲!敵襲!!≫
ヴゥォオオオオオオオオオオオ!!!!!!!
敵襲を知らせる警戒音が鳴り響き、人工島ネオのサーチライトが一斉に上空に向かって輝く。
まるでヘッジホッグのような光の棘を生やしたような基地。
【GM→空挺部隊を降らす輸送機に目掛けて対空砲の弾幕を放てますか?】
【効果はともかく振ってくる連中に鉄と熱のお出迎えみたくな】
「警戒班は即応防御位置へ。防衛班はついて来い。妙な雰囲気だ。
無線周波数は私のヴォクス・キャスターに。担当オペレーター、サーボスカルとの情報同期。
タレットは―――」
【出身世界にあって上級政治将校の位階にあるイムカ】
【GM→イムカに与えられた指揮裁量権はどんな感じ?】
>>3-4
「GOGOGO!」
「侵入者!侵入者!!」
「警戒!警戒!」
センサーに感のあった侵入者の効果ポイントに警備兵達が走っていく。
錬度と戦力は低いのはお決まりではある。
【索敵は鈍く、思いっきり見つけやすい敵は兵達=モブ!】
-
………あれか…
こんなアナログな輸送機に乗るのは久し振りだ。と感想を漏らすジョシュア。近未来の乗り物であっても彼にとっては過去の遺物なのだ。
後部ハッチから顔を覗かせ、遥か数万フィート下方の島を眺め、躊躇することなく飛び降りた。
(慣れたものだな…)
身体を地面と垂直にし加速、機銃弾の間をすり抜けながら島を目指す。ジョシュアはパラシュートを装備していない。被弾率が低いのはその為だ。
行動数百フィートまで一気に降下すれば身体を地面と平行に、そしてスラスターを吹かして減速する。
くっ…………!!!
ドスン!と大きな音を立てて着地する。その衝撃波で周りの草木は放射状に揺らいだ。
膝立ちの状態からゆっくりと立ち上がると素早くアサルトライフルを背中から抜き出して構える。
まずは機銃の破壊からか、それとも塹壕を潰すか。
いずれにせよまずは敵の出方を見る為にジョシュアは岩陰に身を隠した。
-
「来たぞ!カノッサ機関員だー!」
「怯むなー!迎え撃てっー!!」
着地したカノッサ機関員に、銃を構え勇ましく向かっていく兵士達。
「いくらカノッサの能力者といえどこの数です!!攻め続ければ勝ち目はある!」
そう叫んだのは、まだ若い兵士。新米兵士だが、将来が期待されている優秀な人物だ。
(父さん、僕を……守ってください!)
そして、以前カノッサとの戦いで父を失っていたのだった。そのため、カノッサに対する恨みは強かった。
「カノッサの好きにはさせない!みんな、行きますよ!!」
「オーッ!!」
正義感に溢れる新米兵士は、仲間と共に突撃を開始する。この先に待っている結果も知らずに……
-
【一面の空、警報と銃声が煩い】
【見上げれば必殺の弾丸が超速で連射され、そして爆ぜている】
【少し遅れて爆発音、連続して聞こえる爆発音】
(……越境者、だかなんだか知らないけど……)
【半人(タェンティース自身)は辟易していた】
【世界はやはり怒号と慟哭に塗れている】
【ふん、と鼻息、ブレードを引き抜いて戦闘態勢】
【麾下の兵たちが突撃を開始して行く】
【この近未来に於いて標準的な兵装の彼等、その背を見詰める半人の瞳は明るくはない】
「GOGOGO!!」
【お約束の怒声、お約束の突撃、そしてお約束の展開】
【彼等を待ち受ける運命を、多分予測しているからだ】
-
>>5>>7-8
【島全体を包み込む警報音】
【それは防衛側に警戒を喚起すると同時に、侵入者を出迎える】
【やがて敵兵が駆けつけてくることは想像に難くない】
早速のお出迎えか。
来い、『魔馬アレイオン』……――『Sevin heibvep』!
【召喚魔術――馬の容をした魔獣『アレイオン』を召喚する】
【既に自ら走っていたシュバルトは、馬に背後から追われる形になり】
【ジャンプをすると着地時に騎乗することとなる】
――『Sevin gliwn』
【次いで馬上でピストルを召喚】
【マスケットという旧時代的なフォルムだが、所謂魔導兵器という、魔力を燃料として発砲する兵器だ】
【やがて現れる敵兵に対し、まずは1秒間間隔で次々に魔力弾を発射】
【尚、これでは徒歩の味方とは位置が離れることになるが、】
【後続の味方の攻撃を助けるために前線でまずは敵をかく乱できればよし】
【もし分断されても、騎兵の機動力と突撃力なら敵を突破して味方と合流できると考える】
-
>>9
「グワー!」
アワレ!モブ兵Aは突然のアンブッシュに頭部と股間に銃弾を喰らって即死!!
「グワー!」
アワレ!モブ兵B・Cは突然のアンブッシュに頭部と股間に銃弾を喰らって即死!!
「グワー!」
アワレ!モブ兵D・Eは突然のアンブッシュに頭部と股間に銃弾を喰らって即死!!
【他にも色々アワレ!しそうだがそこは結果は一緒なので省略!!】
【警備兵はシュバルトの突破力に対応できず早速混乱状態に陥っている!!】
−−−−−−−−−−−−
「突破されているな。オペレーター…カノッサのエージェントの可能性が高いと判断していいな。
私も出る。私の裁量権承認の通達は来ているはずだ。小隊指揮分隊(プラトーン・コマンドスカッド)として行動する」
ガード4名。そして単発式レーザー収束銃を持ったヘヴィウェポン兵が一名。
さしずめ、今回のイムカはプラトーン・コマンダーの役割を担うといったところか。
「敵に先行している尖兵がいる。追随しようとしても無駄だ。各ポイントで防御を固め、時間を稼げ。
敵の攻勢限界点まで耐え切ればいい。スタミナも物資も能力も無限ではあるまい。防衛の強みを生かせ」
>>9
突破してしばらく、シュバルトに無駄に追随し、そしてあえなく撃退されいく兵の数が減っていく。
これは早々に秩序を取り戻したと考えてよいだろう。
【防御堅めに入ります→他の味方への合流かあえて単独で突っ込むかの選択肢を強いる意味で】
-
「あーあ、先走っちゃって…フラム!」
馬に乗って先行するシュバルトの背を見届け、現れるモブ兵達を1m弱の火球で一掃しつつ進む。
生憎フーには機動力がないためゆっくりと進むしかない。シュバルトが取りこぼしたモブ兵を片付けながら後を追う。
もしシュバルトの足が止まればしばらく後に追いつくだろう。
「…数と士気はそこそこ、精度はたいしたことないわね」
モブ兵を蹴散らしながら冷静に分析。向こうの統率はある程度とれているようだ。
優秀な指揮官でもいるのだろうか?だとすれば出来るだけ早めに潰しておきたいところだが、前線に出てこないかぎり簡単にそこまで辿り着けはしないだろう。
-
>>9
「うわああああ!!」
「ひ、ひいいい!!」
悲痛な叫び声をあげ倒れていく兵士達。
新米「っ!?そんなっ!?」
新米兵士と共に突撃した兵士達も、その魔力弾の餌食となり……
「ぐわああああ!!」
「嫌だぁ!死にたくないぃ!!」
次々に物言わぬ死体へと変わっていく。運良く新米兵士は無事であったが……
新米「くっ!よくも皆をっ!!」
「やめろ!一旦退くぞ!やっぱり、俺達じゃかなわなかったんだ!」
新米兵士に退くように言ったのは、この兵士の親友である男だ。
新米「だ、だけど……」
親友「いいから早く逃げるぞ!……っ!?ぐわあっ!!足がっ!?」
そう言い合っている間に、足に魔力弾を受け膝を付いてしまった親友。もうこの新米の親友の兵士は逃げることは出来ないだろう……
>>11
親友「くそっ!足をやられた!俺は……俺はもう駄目だ……お前はさっさと逃げるんだ!」
新米「嫌だっ!!友であるあなたを置いていくなんて……僕には出来ない!!」
親友「馬鹿野郎!!お前まで死んじまうぞ!!俺の事は……おい!馬鹿!お前、本当に!!」
足をやられた親友をあろうことか背負って撤退しようとする新米兵士。こんな状態では、逃げられるはずもない……
新米兵士は優秀な人物であったが、兵士としては優しすぎることが問題となっていた。いつか、その優しさで命を落とすと……今、まさにその時が迫っている。
二人の背後に迫る火球。それを避けられるはずもなく……
親友「ぐわああああ!!」
新米「う、嘘だっ!?そんな!?わああああああ!!!」
炎に包まれる二人の兵士。親友を捨てて逃げれば、生還できた可能性があったかもしれなかったが……
新米「う……うう……父……さん……」
最期の一言は、それだけだった。跡に残されたのは、無惨な二つの焼死体であった。
>>ALL
紫狼「……ちくしょう!!カノッサの奴ら!!好き放題やりやがって!」
そんな兵士達の最期を目の当たりにして、怒りを露にする頭と腕に包帯を巻いた男。
紫狼「もうこれ以上は好きにさせねぇ!!行くぞ!マウ!」
ついにカノッサとの戦いだ。だが、相手は以前手も足もでずに負けたシュバルトに、紫狼の弱点である炎を操るフー。
まともに戦えば、紫狼とマウも先の兵士達と同じ運命を辿るだろう。
-
「シュバルトとフーが先行…まぁこれなら前線の押し上げは平気か…」
一人別働隊として迂回ルートを進むジョシュア。孤立しているが故に総火力は低いが面制圧攻撃には滅法強い。
高台を進みつつ後方の敵モブ兵を狙撃し、シュバルトが処理すべき敵兵の数を減らしておく。
これでシュバルトも進みやすくなるだろう。喰い残しはフーが片付けてくれる筈だ。
「俺は中遠距離以降の敵を請け負う。前線の雑魚共は任せたぞ」
そう無線で2人に告げると一方的に通信を切る。おそらく会話による位置情報の漏洩を恐れた為であろうが、流石に電源までは落としはしなかった。
「一度に攻撃出来る兵士の数は限られてる…物量戦ではどうしても余剰兵力が生まれるからな……そこを…突く!」
狙撃を再開、モブ兵を正確にワンショットワンキルで屠ってゆくが、ふとそのオプティクスはとある人物を視界に入れ、動きを止めた
>>8
「………ッ…!?」
その人物は半人半機の剣士、タェンティースだ。理由は彼女の容姿にあった。
似ているのだ。自分がかつて守れなかった少女に。
ジョシュアは嫌な想像を振り払うようにして首を振り、再びオプティクスを覗いた。
狙うは彼女の頭。初弾を避けられることを想定し、アサルトライフルのスイッチをセミオートからバーストへと切り替える。
「………あれは手練れだな…仕留める…確実に…」
距離200。巨木の上、葉っぱの影から正確に狙い、トリガーを引いた。
キュイというチャージ音が届くよりも先か後か、最初の光弾が到達すれば少し遅れて2発。多少のばらつきを伴って初弾を追従するであろう。
>>ALL
戦場には勇敢に躍り出て戦士に肉薄するような勇者も居れば、影からその魂を刈り取る死神も存在する。
ジョシュアは後者だ。最新の装備に身を包み、地獄の炎の如く光る紅の光弾を伴って冷酷にもその命を奪う。
戦場での油断や躊躇による停滞はそれ即ち、彼による狙撃を誘うことになるだろう。
例え親愛なる上官、異界の剣士、正義感に溢れる若者のいずれが相手であろうとジョシュアは躊躇なくその命を奪い去ってゆくつもりだ。
そこに情けや容赦など存在しない。戦場に於いてジョシュア・アーリントンは完全なる殺戮人形(ウォーマシン)として存在するのみだ。
-
【焼けたナイフがバターを切るように、いとも容易に突破されて行く防衛線】
【予定調和とすら思える圧倒的戦力に於ける蹂躙、阿鼻叫喚の地獄絵図】
【果たして半人が辿り着くまでに殲滅されてはいないだろうか? しかしその心配は杞憂に終わった】
(……?)
(……なるほど、あれが……)
【話にあった『精鋭』ってやつか】
【戦場の中に於いて理不尽なまでに輝き、目を引き、それでも決して消える事のない際立つ炎】
【例えるならそれだ、一騎当千の猛者や指揮官という奴は】
【炎は灯台のように兵達を照らし導き、彼等を襲う死の嵐からの脱出を可能としている】
……
【ようやっと戦線に到達、周辺を睥睨すれば】
(見えるのは……単騎駆けを仕掛ける馬に乗った異能、炎を撒く異能……)
(味方は……兵隊と、コマンドスカッド?と名乗った部隊長、それと包帯の男……)
【これが軍隊の戦いか、と減少の勢いをなくし始めた、それでも喪失を前提としたいのちの防壁を見てやがてブレードを構え直す】
【さて行くか、と半歩身を乗り出した直後である】
>>13
……っ!?
【猛烈な怖気、そして先程まで自身がいた場所を通り抜ける殺気の塊】
(危な……っ、何っ!?)
【思わず振り返りその軌道を追おうとすれば左腕を襲う狂ったような衝撃】
【肘から先が吹き飛び、地面に落ちるより咄嗟に素早くその場から消えるように跳躍】
【何処へという訳ではない、ただその被狙撃箇所から逃れるためだ】
【結果として味方と分断され、更に場所の知れぬスナイパーからは未だ狙える地点に辿り着いた半人】
(……何処から……!?)
【ブレードを抜き身のまま、狙撃手の姿を求めて首と目線を鶏のように動かしている】
-
>>ALL
フン……随分と脆い統率だな。
まぁ敵もいきなり精鋭レベルを使うわけでもあるまい。
【導火線に火をつける役割は果たした】
【後は、爆発たる後方の味方の攻撃が如何に敵に損害を与えるか】
【結果は狙い通りだった】
【自分が散らかした敵兵を、後続のフーが確実に、一人一人片づけてくれている】
【更には無線の通り、ジョシュアの援護射撃により、前線の二人に掛かる負担は低くなっている】
(防御陣形に入ったか―――如何やら司令官はまともな奴らしい)
(ここは……――)
【――後続のフーの接近を待つのが得策だと考える】
【単純に奥に進めば進むほど敵兵は増えるだろうから、その分包囲される危険性は高まる】
【それに今回の目的は本格的な攻撃ではない】
【敵に損害を与えるのは付随的な目的であり、とりあえず陽動と、敵兵力の把握さえできればそれで十分なのである】
>>12
【怒声とともに兵士達の代わりに出現した、包帯の男と猫】
【馬上からその姿を捉える】
お前は……ここにも来ていたとはな。
まぁどこだろうと構わん。立ちふさがるなら―――討つ。
【純然たる敵意】
【そして、接近――先ずは馬上からの魔力弾発砲を三発、1秒間隔だ】
【接近戦を仕掛ける前の牽制といったところだろう】
>>14
他にも来ていたか……
【だがタェンティースは現在ジョシュアの射撃に狙われている模様】
【今は狙う相手ではないと判断した】
-
>>12>>14
≪こちら、イムカ・グリムナーだ。防衛隊員、これより観測された敵情報を送る≫
警備兵達の犠牲により敵の情報がある程度は手に入っているはずだ。
イムカは手元に集まったそれらを紫狼とタェンティースに送信する。
もっとも、タェンティースは既に敵が攻撃を開始してしまったようだが。
−−−−−−−
【防御側視点で手に入った情報】
敵はカノッサ機関のエージェント達と考えて間違いは無い。戦力から威力偵察と破壊工作が目的と推察。
占拠を目的とするには数が少なすぎるし、完全破壊を目的とするには特殊兵装の痕跡がないため。
・一人は遊撃手として先行する魔術めいた異能を有する能力者。能力の詳細は未だにつかめていない。
・一人は火炎使い。高火力を誇るのは自明。複数兵に対しての範囲攻撃も行なえるだろう。
・一人は能力者というよりハイテクアーマーを着装した特殊兵だ。兵士として非凡なセンスを持つ。
≪敵の目的は防衛能力の評定と迎撃設備の破壊と考えていいだろう。大規模攻勢の前兆だな≫
【観測情報の共有化を図ります】
−−−−−−−
「見知った顔に…曹長か。まあ、カノッサと敵対すればこうもなる」
相変わらずの無表情で一人ごちた後に回線を再び開く。
≪兵達が生命を賭して得た情報だ。活かせ…無駄死にはするな。オーバー≫
−−
>>15
「敵の足が止まったな。合流のためだろう。位置情報算出」
ヴォクスキャスターでそれぞれの防衛設備への支援要請を行なう。
シュバルトと紫狼が早々に交戦に入った。ならば――
【敵の合流までのほんの僅かなタイミング。倒すにせよ消耗を強いるにせよ…今だ】
「ヘヴィウェポン…!!」
「了解(コピー!!)」
「本領を発揮しないうちにカタを付けれればいいがな」≪ブラスターモード:エリミネーター/バースト≫
シュバルトの意識が紫狼に向いたその一瞬!
単発式レーザー収束銃を持つヘヴィウェポン兵にロングショットを命令!
「―――!!」
【三点バーストで発射されるイムカのブラスターレーザー。狙いは騎馬の脚部!これは回避行動を強いるための牽制!
真の狙いは――!!】
「チャージ完了!テーッ!!」
【一秒のチャージを終え、キンと収束した破壊レーザーが解き放たれる!!】
ジュヴァ!と大気を切り裂きながら、イムカの牽制と時間差でシュバルトに向かって伸びるレーザー!
【意識的アンブッシュからのロングレンジレーザー攻撃!】
-
>>12>>15
そろそろ単純作業にも飽きてきた頃、ようやく先行していたシュバルトに追いつく。同時に対峙する紫狼の存在にも気づく。
「やっと追いついた…あれはあんたに任せていいのね?」
シュバルトの敵意を感じ取り、邪魔はしない方がいいだろうと判断。ならば自分は回りのモブ兵を片付けておこうか。
>>13-14
「あっちも…任せてよさそうね」
タェンティースにも一瞬意識を向けるが、こちらも邪魔になってはいけないだろう、ジョシュアに一任する。
>>16
そして目標を探そうと周囲に目を向けると、視界に入るのはシュバルトに向かうレーザー攻撃。
「さてとっ…!?エルド!」
咄嗟にレーザーとシュバルトの間に炎の壁を発現。攻撃の主はどうやら見知った顔のよう。
「あら、また会ったじゃないの。今度は逃がさないんだから!」
前回の事を余程根に持っている模様。
-
>>15
「今度こそ!今度こそてめぇに勝つ!!」
1対1ならまだ勝ち目はある……だろうか?だが、複数を相手にしたら勝ち目は無くなるだろう。
(なるべく複数は相手にしないようにするべきだな……)
「攻めるぜ!!バンテージ・シールド!」
包帯を硬質化させ盾状にし、量腕に纏う。やがてそれは、紫狼の姿を覆い隠さんとするほどの大盾になる。その盾で魔力弾を防ぎつつ接近を試みる。
だが、この技は盾が大きすぎて正面が見えなくなってしまうという弱点があった。そのため、紫狼は次に受ける攻撃に対する反応が遅れるだろう。
>>16
兵達が命を落としてまで掴んだ情報。新米兵士の、親友兵士の、他にもたくさんの兵士の死を無駄にしないためにも、これは役立てなければ。
紫狼としては、気をつけたいのはやはり火炎使い。彼女には、1対1でも勝ち目は無いだろう。戦闘は避けるべきなのだが、頭に血が昇りやすい紫狼。戦闘を避けるなど出来るのだろうか……
>>17
横目で相手の位置を確認する紫狼。弱点の炎使いが居る位置は、常に把握しておくべきと考えたのだ。
だが、そのぶん目の前の相手への注意が不十分となる。そこで、マウの出番だ。紫狼の目の届かない範囲は、マウの目がカバーする。そして、危険が迫れば紫狼の顔を叩いて注意を呼びかけるのだ。
-
>>14
「……………」
(狙い通りだな…)
膨大なローレンツ力によって弾き出された荷電粒子の弾丸は凄まじい運動エネルギーと熱量を伴って半人へと迫る。
初弾は回避されるがそれは予想通り。セオリー破りの3点バーストによる狙撃は一定の効果を得たようだ。半人は追従する弾丸によって片腕を喰われた。
(獲った。あいつは終わりだ…)
あの傷ではいずれ出血で死ぬだろう。そう思ってオプティクスから目を離そうとした刹那、ジョシュアの動きは再び止まった。
奴が見ている。此方を。今一瞬だけだが目が合ったのだ。
これほどまでの重傷を負っても傷口からは血液らしきものは一切流れていない。オイルのような赤黒い何かが滴っているのは確認できるが。
(アンディだと…?馬鹿な、データに無い機種だ…まさか…)
(『あの世界』から持ち込まれたとでもいうのか…)
ジョシュアは確信する。こいつは『ヤバい』代物だと。
近付かれたら終わりだ。ジョシュアは木から滑り降りると茂みに支給されたプラズマグレネードを隠し、信管のみを作動させた。
アーマーから発せられる信号によって安全装置が飛び、瞬時に起爆する仕組みだ。
「これで良し……まぁ、アイツの機動力を削ぐことは出来た筈だ…」
「ワンマンアーミーだ…派手に行こうか」
更に機動力を削ぐ為にジョシュアは半人の脚を狙って弾丸を2トリガー、高速の3点射を二度行う。
どのみちこの攻撃で半人には位置を悟られる筈だ。せめてこれで脚にダメージを与え接近を防ごうという心づもりだろう。
>>18
「あいつ、目立つな……牽制掛けておくか」
ついでに眼に入った紫狼とマウにも狙撃。こちらは3点バーストではなく精度を重視した単発だ。
この攻撃はどちらかと言えば紫狼というよりフーに集中しているマウを狙ったもの。
大気の流れ、コリオリの力などによる弾道のブレを予測し、正確に照準を合わせてトリガーを引く。
完全なるアウトレンジ攻撃。紫狼は果たしてどう反応するか。
-
>>15-18
【事前にデバイスとリンクさせていたのだろう、イムカから送られた情報が網膜ディスプレイに転送され視界の隅に表示される】
【そして狙撃手の、『特殊兵』の姿ない存在を知った】
(……なるほど、特殊兵……)
【自身の名と、了解と短い返答を告げる】
【どちらにせよ『火炎使い』は熱に弱い半人では相手に取れないし『遊撃手』は味方と交戦中】
【ならば今半人がしなければならないのは、】
(『特殊兵』の位置の特定……そして可能ならば撃破……!)
【左腕の喪失部分からぼたぼたと落ちていた血ともオイルともつかない液体が、自己修復機能により止まった】
【ブレードを納刀、右手に単発式収束銃をホルスターから抜き放って構える】
>>19
……
【あれか?と是非を問うより体は自然と駆け、ジョシュアのスポットであった巨木へと迫る】
【途中響く発砲音、それより前に半人は派手に宙を舞っていた】
【音速を超えるエネルギーの粒子が脚を攫い、直撃とまではいかずともそれを止めた結果慣性により100kgを超える体躯を浮かせていたのだ】
(……っ、これくらい……っ!)
【着地、向こう脛の辺りにダメージ、しかし擦り傷であり致命ではない】
【再度駆け出しながら大まかな位置を狙い収束銃のトリガーを絞る】
【微かなラグの後、一発の光線が巨木へと向かって伸びるだろう】
【最も狙いはダメージにより機体バランスが悪く、散漫なものではあるが】
【そしてその光線の到着、或いは通過からワンテンポ遅れてブレードを持ち直した半人が辿り着くだろう】
-
>>16>>17
―――くっ……なんだ……!?
【嘶きと共に接近の速度を失う魔馬】
【イムカのブラスターレーザーで脚部に損傷を負った為だ】
【彼女の狙い通り、動きは止まった】
―――うおぉっ……!!?
【そして馬上のシュバルトを狙い撃つ本命のレーザー】
【先ほどの牽制と、目前の紫狼に気を取られた自分に代わり攻撃を察したフーが炎の壁を展開する】
【だがレーザーの威力に負ける――貫通】
【隙を衝いたそれに対処しきれず、右腕の肩に近い辺りが焼き焦がれ、半ば落馬するような不格好な形で急所への直撃を避けた】
出所は奥か……随分と必死な……
【防壁に多少勢いを削がれ軽減されたものとはいえ、シュバルトは右腕に負ったダメージは少ないものではない】
【大怪我とまではいかないまでも、今後の右腕の使用には支障をきたすものだった】
>>18>>19
【紫狼への牽制は盾に阻まれたが、もとより牽制が命中することには期待していなかった】
【が、今やシュバルトは攻撃を受け落馬してしまっている】
【これは目前の紫狼に致命的な隙を晒すことになるが――――】
【―――紫狼とマウへと延びていく直線を目視】
【ジョシュアの牽制だ】
(―――中々やるじゃないか)
【折しも自分は人間の兵士に助けられた】
【人間といえばシュバルトの最も忌み嫌う存在だが、実力があれば認めるようだ】
【その援護によって生じるであろう紫狼とマウの隙を狙うことを意図し、接近――】
【そして、紫狼の目前で跳躍】
【紫狼の真上で空中回転し、同時に左手を真下に向け―――】
―――『Sevin tookeir』!
【その左手から、漆黒の稲光を放つ悪魔の雷を放つ】
【その後はシュバルトは、妨害がなければ、背中を紫狼に向けた状態で着地するだろう】
【人間を捨てた身体能力で、一連のアクロバティックな動作を息をするが如く容易に成した】
-
>>17
「君か。久しいな」
小隊指揮分隊(プラトーン・コマンドスカッド)の中に何時ぞやの女兵士が居た。
否、以前の世界では兵士であったが、今回は小隊指揮官(コマンダー)としてである。
恐らく、本来の姿はこちらの方なのであろう。
≪タレットの射撃点を算出。座標を送る≫
≪了解(コピー)、座標確認しました。タレット照準補正≫
【同時に幾つかの布石を処理する。並行思考は政治将校としては当然のスキルだ】
≪警備部隊、防衛バンカーへの後退完了しました。我々は不甲斐なく――≫
≪よし、持ち場から動くな。ここで貴様らが死ぬ事こそが今回、敵の狙いなのだ。無駄死には命令違反と定める≫
「カノッサのエージェント。中々の気迫だ。が、それは果たして私の生命に届くかな?」
無駄口であろうか。否、こうしている間にも着々と準備を整えていく喰えない女だ。
彼女の率いる小隊指揮分隊は散開し、一度に範囲攻撃で巻き込まれないように位置どっている。
さらには防衛側…基本的に時間の経過は防御側にこそ有利に働く。
「ガード2名は少年と合流!決して彼を単独にさせるな。私はパイロマニア(放火魔)に当たる」
イムカとガード2名は散開しながらダッシュ。フーへと向かう。
範囲攻撃に優れた相手である以上、数を無闇に保っても益にはならないと判断。
【ガードにショットガンで牽制射させながら距離を詰める】
【ショットガンは近接でないと意味は無いというゲーム的な風潮があるが、
実際は遠距離では面攻撃に優れた銃器だ。威力こそばら撒かれるがその範囲は馬鹿にはできない】
>>18>>21
「ガード2名は少年と合流!決して彼を単独にさせるな。私はパイロマニア(放火魔)に当たる」
「了解(コピー!)」「了解(コピー!)」
−−−−−−−−−−
★ガードの性能…肉壁扱いなので牽制射・盾以上の性能はありません。
【レーザーショットガン】LS
威力中、至近距離で人体貫通。10発同時発射。
【防衛シールド改】
レーザー銃の掃射なら一応耐えられる程度。
−−−−−−−−−−
警備兵より優れた装備を有するガードが二名、紫狼と合同せんとしている。
>>19>>20
≪敵狙撃点、確認しました≫
≪よし、射撃は一回だ。彼女(タェンティース)にギフトしてやろう≫
基地のレーザータレットが砲塔を向ける。算出したスナイパーの位置…ジョシュアに対してだ。
接敵距離が近くなりすぎれば、巻き込みかねないのでこの一回の射撃のみが援護となる。
≪光学モニター…捉えました。距離算出…仰角2度上げレーザーロック!照準固定!≫
≪タェンティースだったな。一撃だが支援砲撃(ストライク)を行なう。上手く利用しろ。オーバー!≫
光学モニターがジョシュアの射撃光を捉えた。照準レーザーがその位置をロックする!
【ジョシュアの兵装の機能ならば恐らくレーザーロックを認識しアラートを鳴らすだろうか?】
≪環境特性入力・・・演算終了確認!テェッ!!≫
ドッ!!レーザー精密射撃砲タレットより莫大な光が解き放たれる。
それは一度限りの友軍。半人に対するギフトであり兵士に対する鋭き牙!
【タェンティースの射撃と同時にレーザータレットより精密狙撃レーザー砲が解き放たれた!】
-
>>21
「あっちゃー…」
レーザーが炎の壁を貫通するのを見て思わず額に手を当てる。罪悪感をちょっとだけ感じてしまうがここは戦場、過ぎたことを言っても始まらない。
見たところ致命傷は負っていないようだ。ならば自分はもう一人を相手にするべきだろう。
迫り来るイムカ達と対峙するが、意識は僅かにシュバルトに傾けているため
なにかあれば多少は対応できるだろう。
>>22
そしてイムカの言葉を聞き、その顔を歪める。どうやら琴線に触れたらしい。
頭に血が上っているせいか、イムカの時間稼ぎにも気づかない。隙をつくならその視野の狭さだろうか?
「うっさいわね!無駄口叩けるのも今のうちなんだから!フラム!」
言い返しながら火球を二つ発現、1m程のそれらは横に並び
ショットガンを防ぎつつイムカ達を燃やし尽くさんと直進する。
-
//>>23の名前はミスです
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>>19
紫狼の肩のマウに弾丸が迫る。マウがやられれば紫狼は無能力になってしまう。なんとしてでも防がなくては。そう考えたマウは、紫狼の肩から跳躍し、銃弾に向かって硬質化した包帯の爪を降り下ろす。
これにより、マウに迫る驚異は去ったが……
「マウ!?今離れたら駄目だ!!」
そう、マウが紫狼から離れたため、紫狼の腕の包帯の盾は消滅。無能力状態になってしまったのだ。マウはそこそこ離れた位置まで跳んだため、すぐには戻ってこれない。
「くっ!誰か救援を頼む!」
このままでは絶好の的。危機を感じ、紫狼は叫ぶ。
>>21
「ぐわあああああ!!!」
救援は間に合わず、無能力状態では逃げる事も叶わず、電に打たれる紫狼。
離れた位置からやっとマウが駆けつけるも、紫狼が受けたダメージは大きい。
「く……こいつやっぱり強ぇぜ……いや、こいつ“ら”か……」
何とか立ち上がり、マウを肩に乗せる。やはり、複数を相手にするのは厳しい。
「だけど、まだ終わりじゃねぇ!まだ俺は戦える!」
口ではそう言うが、やはり辛そうだ。
>>22
「来てくれたか!」
ガード二名と合流、これで複数対複数。戦力としてはちょっと心許ないが……
「よし!ここから反撃だ!!マウ!スフィンクス・モード!そして、ガードを一人乗せろ!」
なんと、ガードとマウを組ませる作戦らしい。戦力として心許ないガードだが、無能力状態の紫狼(しかも負傷している)よりは遥かにマシだ。マウは翼の生えたライオンの姿になり、ガードの側まで走る。
「もう一人の奴は、俺を守ってくれ。悔しいが、今の俺に出来ることはこんな指示を出すしか無さそうだからな。」
そう言うと、紫狼の護衛を担当させられたガードにシールドを展開させるよう指示を出す。
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>>20
(何かこっちに向け……?不味い…!)
「ぐぅうぅゥッ……!」
ふと気付いた時にはもう遅い。半人の射撃がジョシュアの乗っている巨木を削り取る。
紅い光条が周りの木々を自然発火させながらその幹を抉り、吹き飛ばした。
「くっ……まだまだ……!」
が、そこまで。巨木は依然として倒れず、そこに鎮座する。それを確認してジョシュアはタェンティースを睨みつけ、立ち上がってライフルを構える。
モード:フルオート。超音速の弾丸によってその四肢を喰らい、装甲を削がんと狙いを定めた瞬間、その刹那──
放たれたレーザーの収束。先程の射撃よりも遥かに強力なそれはジョシュアの潜んでいる巨木をまるごと蒸発させるだろう。
迫るタェンティースを目の前にしてもジョシュアは動かなかった。いや、動けなかったのだ。
「………嘘だろ──」
その一言だけを残してジョシュアは強烈な熱波に晒されながら砂煙の中に飲まれる。
幹のど真ん中を撃ち抜かれた巨大な樹はついに倒れ、大きな噴煙を上げながら炎上する。
カノッサ側のメンバーに対するジョシュアからの通信は途絶えたが、ジョシュアは黙ってやられる男ではない。置き土産は用意してある。
その場に辿り着いていたタェンティースの足元で作動したプラズマグレネードが閃光と共に破裂した。
-
>>22
ストラっ……えっ?
……うわぁっ!?
【思わず聞き直してしまう耳慣れない軍事用語、元来この半人は民間組織の生まれだ】
【だがそれは即座に身を持ってして援護であると知る事が出来た、まるで太陽を直視したかのような圧倒的な光の牙に依って】
さ、さんきゅー、さー……
【やや呆気に取られつつも何とかしどろもどろに支援に対する感謝を、黒い疾風の如くに駆けながら述べる】
>>21
>>25
【救援を求める紫狼の声が通信機器に届くも、しかし半人自身の行動には殆どの影響を及ぼす事はなかった】
【それは『特殊兵』ジョシュアに向けて駆け出している最中の出来事であったが故だ】
【だがそれでも一瞬視線を送り、そして収束銃の銃口を紫狼の背後に立つ『遊撃手』シュバルトに向けてトリガーを絞った】
【1秒のラグの後発射されるエネルギーの粒子】
【だがその1秒、駆ける半人の人外の速度も合間って相当な照準のズレを生み出している】
【恐らくそのままであれば、シュバルトの正面を文字通りの光速で唸って行くだろう】
>>26
(良しっ!これで……!)
【巨木を丸ごと掻っ攫う閃光、恐らくあの近辺にいたとすれば『特殊兵』の無力化には成功だろう】
【半ば確信を帯びて辿り着いたその地帯、もうもうと上がる煙が邪魔だが念のため視界をサーモグラフィに頼ったモードに変更し索敵】
【ふと何かを捉え、解析のために一瞬見詰め、あとは脱兎】
……っ!?!?
【しかし間に合わない、背後から迫るプラズマフィールドの展開速度からの逃避には】
-
>>22>>25
【紫狼にダメージを与えることはできた】
【が、直後にガード二人が現れた―――これはシュバルトに油断を許さぬ状況だった】
増援か……下らん。
―――纏めて捻り潰してくれる……
【相手に対しては言葉による威圧。だが心の内では考えていることは存外冷静だ】
(先の雑兵共と比べれば装備が充実しているな――どういう兵器だ?)
(まぁいいさ―――様子を見る。それに装備が豊富であればあるほど機動力は鈍るというものだ)
【尤も、仮に軽量化された武装であるとしたらその限りではなくなるが】
【――――束の間の観察】
【ガードの一人はスフィンクスモードのマウに乗るという――】
【もう一人は紫狼を護るべくシールドを展開するという――】
【ダメージのある紫狼のほうを執拗に狙っても、確実にマウとその背中の兵士の苛烈な妨害に遭う】
【ならば――まずはより厄介なほうを潰すべきだと考える】
――――『Sevin sniverd』
【召喚魔法。直前に左手のピストルを捨てた後、同じ手に呼び出したのはサーベル】
【サーベルとはいえ、刃の幅はやや広めでその分の重量もある特殊な形だ】
【そして、刀身には何処のものとも知れぬ言語で魔術的な文字列が刻まれていた】
【紫狼を護るガードの援護を警戒しつつマウの側へと向き直り、徐々に歩を成す】
【接近戦を挑まんとする意図だろうか】
>>27
―――――!?
【スフィンクスモードのマウに向かい歩む途上】
【タェンティースの射撃が文字通りの"光速"で横切る――否、その速さに一瞬の閃光としか思えなかった】
【命中こそしなかったものの、シュバルトの注意が紫狼を護るガードの他に、タェンティースの側にも拡散し、マウとの戦いに集中が困難になっただけでも一応の効果はあったか】
-
>>23
「伏せッ!」
「了解ッ!(コピー)」
イムカの号令で火球を飛ばされたガードは素早く伏せる。
一時的に行動が阻害されてしまうが、殺されるよりはよほどいい。
能動的な異能を持たないイムカには数の有利を無闇に削ぐのは厳に慎まれるべきことだ。
【しかし同時に明らかなこともある。ガードはあくまで牽制・数というプレッシャー以上の役には立たない】
【武装はともかく反応速度、即応性がワンテンポ遅い。サイカーとの戦いにおいてこのペナルティは安くない】
「――!!」
ボゥ!!とイムカのリフラクターフィールドにフーのフラムが接触する。
イムカの表面で炎が爆裂し、フィールドは放電すると共にそのエネルギーを減少させる。
「シールド減少、イエローゾーン!!だがっ!!」
撒かれた炎の残滓よりイムカの影がスライディングのような状態で飛び出す。
少しでもシールドの消耗を抑えようと命中する面積を小さくしようとしたのだ。
≪ブラスターモード:エリミネーター/バースト≫
【スライディングで滑り込みながら、フーの下方よりブラスターを構える。ブラスターレーザーの近距離三連射!!】
>>26
フーとの交戦下にあってもサーボスカルによる戦況の把握は怠っていない。
そして、狙撃レーザーの破壊とそこにいたジョシュアを認識している。
レーザーエネルギー残滓と噴煙により詳細は解らない。
(どうした曹長…貴様はその程度の男だったのか?)
-
>>29
「っ…やばっ…アーグ!」
予想だにしていなかった攻撃に、対応が僅かに遅れる。
スライディングで接近してきたイムカに咄嗟に火炎放射を放つが、優れた身体能力を持っているわけでないフーに
近距離からの連射を躱せるはずもなく、腹部に二箇所、腕に一箇所被弾してしまう。
「あーもうさいっあく!超痛い!」
大声で喚くが、痛みのおかげで幾分か冷静さは取り戻せた。
気がつけばジョシュアからの通信は途絶え、自分もシュバルトも負傷している状態だ。これ以上は厳しいだろうか。
-
>>28
ガードA「なっ!?ライオン!?さっきまで猫だった筈では?」
驚きつつもガードAはマウに跨がる。
紫狼「説明は後だ!俺に従ってくれ!」
ガードB「君は戦わないのか?」
紫狼「残念ながら、俺は今、無能力状態なんだよ。つまり、俺達三人は能力者じゃない。だけどな!無能力者だろうが、知恵と工夫次第で能力者に勝つことだって出来る筈だ!だから、それを思い知らせてやろうぜ!俺達三人で!散っていった兵士達のためにもな!と、話は後だな、護衛を頼む!」
ガードA「散っていった兵達か……あの新人も死んでしまったんだな……ああ、やってやろう!」
ガードAは死んだ新米兵士の面倒をよく見ていたようで、寂しそうな表情を見せる。恐らく、あの新米兵士は彼のことを父親のように慕っていたのだろう。
ガードB「君を見ていると、なんだか昔を思い出すよ。了解!シールド起動!」
ガードBはシールドを展開。その後ろに紫狼も回り込む。
紫狼「奴の狙いはやっぱりマウに行ったか……そして、奴の今の武器はサーベルか……よし、マウ!爪で迎えうて!」
サーベルに爪で対抗するつもりだ。マウはシュバルトへ接近し、指示通りに硬質化した包帯の爪を降り下ろす。
が、単調な攻撃、防ぐのは簡単だろう。
ガードA(……駄目だ、そんな攻撃では防がれてしまう……)
ガードAにもそれが分かっていたようで……
-
>>27 >>29
立ち込める噴煙、何も見えないそのフィールドの上空、ふと何かが煌めいた。
たちまちその光を中心に空へと広がってゆく波紋、直後に戦場に、ヴン!!!と爆音が鳴り響いた。
空気を切り裂き震わせ、草木を破壊のエネルギーで薙ぎ倒すソニックブームの爆音だ。
その爆音よりワンテンポ早く煙の中へと向かって落ちてゆくポッド。それはIASCのものだ。
ポッドが着地すると衝撃波でその一帯を覆っていた土煙は取り払われ、大きなクレーターの中心に跪いている兵士の姿がサーボスカルに映る。
「ゲホッ、ゲホッ……!ドロップ…リクエスト……ARC-922…承認」
それは紛れもないジョシュア・アーリントンだ。アーマーは塗料が剥げ、バイザーは表面が溶融しているように見える。
身体の周りにパリパリと静電気のような物を暫く纏わせていたが、それはやがて直ぐに収束しアーマーを覆うエネルギーシールドへと姿を変えた。
アサルト・アーマー搭載のシールドにより熱波を逃れたのだろう。着弾点より5m以上離れて居なければ即蒸発だった筈だ。
「OSATを甘く見るなよ……この…雑兵共がァァ…………!!」
担いでいるのは長さ1mを超える火砲。ARC-922、非対称無反動カービンだ。
原子リアクターによってありったけの電力を注ぎ込み、引き出されたローレンツ力で亜光速の弾丸を相手に叩き込む狙撃手の最終兵器。
ジョシュアはそれをバイポッドを立てて地面に倒し込み、殺気迸る眼光でスコープを覗く。
オプティクス:IRNV(赤外線ナイトヴィジョン)。発射から間も無い。より大きな熱量を出している物体がタレットの筈だ。
ジョシュアはIRNV越しに見える目標を適当に選定し、弾丸を滅茶苦茶に打ち込み始めた。
キィンッ!!……キィンッ!!キィンッ!!!
耳をつんざく金属音が数キロ先まで響き渡る。それは鋼鉄の咆哮。ジョシュア・アーリントンという一兵士の怒りの咆哮だ。
【取り敢えず相手陣地の固定兵装、熱量が一番高いものにレールガンによる狙撃を敢行】
-
>>29
【背部表面がほぼ炭化し、一部内部組織や骨格が露出しそれでも腰に帯びた月光とそして偶然に体の影となったブレードは無事だ】
【衣服は灼熱に依り焼き払われ、所々が焼け焦げたレオタード状のバトルスーツと肩に掛けた黒い布切れのみの出で立ちとなっている】
【うつ伏せに倒れ、ブレードを持ったままの右腕でなんとか起き上がろうと足掻くその顔は能面のように無表情】
【ヒトで言うところの意識を断ち切られプログラムのみが、設定した拠点(この場合防衛基地ネオの内部)への帰投を試みているのだ】
【プラズマグレネードの威力は素晴らしい、人外の反射と速度を持ってしても逃れる事が出来ない事がそれを改めて証明している】
(……っ……わ、た、しは……?)
(じ、どう、きかん……ぷろぐら、む……?)
(ヤられた、の……?)
……っ、うぅ……!
【混濁した意識の中でただぼんやりと、意識の水面とそうでない所の接触点で思考する】
【走馬灯に近い幻影を見て、ガラスの瞳にじんわりと光が宿った】
【そして先ず感じるのは痛み、津波のように押し寄せる暴力的な痛み】
【ぎりっと歯を軋ませて食い縛り、それらを遮断して脂汗を滲ませる】
……ひっ!?
【怯えるような声を上げて身を伏せる】
【それをさせたのは他でもない、ジョシュアの憤怒の化身たる火砲の吼え猛り】
(マズイ、着弾地次第では……)
(……クソっ、行ける……?)
【あんなもの、直接狙われなくとも今の状態では爆発で軽く死ねてしまう】
【先のプラズマグレネードの爆発で収束銃は失われた、武器は二刀のブレードしかない】
(……やるしかないだろう……っ!)
【かこん、全身……とは言え炭化した背面部は除く……の排熱ハッチが開き覗く稼働部が赤熱を帯びて発光し始める】
【肘から先のない左腕を地面に叩きつけるようにしてその反動で無理やり体を起こし、駆け出した】
【赤い残光を軌跡として描き目指すはジョシュアの構える火砲】
【近接が叶えばその銃身部に月光を突き刺すようにして振るうだろう】
【最も半人の軌跡は直線的なモノではあるが】
-
>>31
【彼らの云う散って逝った兵士達――それは紛れもなく、自分たちカノッサの所業だ】
【それを悔いることもない、同情することもない。ここは戦場だ――】
フン……くだらん……耳障りな……!
お前ら『人間』のその努力……全て水泡に帰してやる……!
『悪魔』の力には及ばぬこと……思い知らせてやろう!!
【そして何より――自分は『悪魔』――それに近い存在、だ】
【まともな心を持つ人間ならば、例え敵に対してもこの状況では同情を禁じ得ないだろう】
【彼らは今、大切な仲間を失う悲しみに襲われ、それと格闘しつつ目の前の敵とも戦っている】
【それは大層立派なことであるし、悲壮なものだ】
【―――だが、この男――シュバルトは違った】
【人間らしい心を失い、ただ冷酷――否、残酷とすら言えるニヒリストに傾いていっている】
【もはや同情という言葉は、彼の辞書にはない――】
――――………!!
【そして、迫り来て振り下ろされるマウの爪をサーベルで防ぐ】
【だが、弾かれた――常人を超えた腕力とはいえ、所詮片腕の力では限界がある】
【サーベルはシュバルトの左手から明後日の方向へと飛ばされていく】
【これで決定打を与えうる手段は失われたか―――?】
……『Scht――
【――――否、違う】
――sniverd』!!
【紡がれた射出魔法。この場合の射出物は"サーベル"だ】
【独りでに剣先の向きを定め、飛んでいくサーベル】
【その狙う先は、マウに乗る兵士―――これこそが、シュバルトの狙いだった】
【わざとサーベルを弾かせることで敵の油断を誘い、しかも思わぬ方向からの奇襲を狙う】
(………そろそろ限界か。)
(前哨戦程度でこれ以上消耗するわけにはいかん。)
(目的は――達した……)
【まずは、ここという戦場の手応えを味わうことができた】
【そして、敵軍の装備・防衛能力なども―――】
こんなものはほんの前哨戦――
次は――本格的に潰す……!
【云うと、その場からシュバルトは立ち去っていくことになる】
//そろそろ飯なので落ちることになります……申し訳ない
//ということで……シュバルト離脱です
-
//>>33追記
【背後、遠く、半人の視界には収まらない風景】
【先のジョシュアへの砲撃を行ったレーザータレットの表面がべこんと激しくヘコみ、装甲板の合間より炎を噴き出す】
【そして暫く周囲を照らしていたが内部の可燃物に引火し派手に起爆、隣接していたタレットの1門を巻き込んで消滅した】
【轟音と熱波が頬を撫でるだろう、この戦場に遍く存在する生きるモノたちの】
-
>>29
「チィ…!!」
苦し紛れの火炎放射だったのだろうが、その熱量と威力は馬鹿にはならない。
炎の呑まれ、イムカのシールドは放電と共に破壊されるl。
【軍服のプラスティールとセラマイト合金装甲も能力者の悪魔の焔に対しては荷が重い】
【炎の呑まれた黒のトレンチコートを脱ぎ捨てる。身体の各所に火傷の痕跡】
「こちらも大概だな。髪が少し焦げてしまった」
髪よりよほど重篤な火傷を負いながらも、そのような言葉を口にするイムカ。
精神的優位を得るための演技が半分。単なる天然が半分といったところだ。
(タレットは2門破壊されたか。…まあ、こんなところだろうな)
【戦力の消耗は最小限の抑えたが、同時に多くの情報を与えてしまった】
【※タレットが襲撃側の破壊目標オブジェクトかどうか曖昧なままだったので被害規模はなんともいえない】
「・・・どうする?お嬢さん」
ジャギ、ジャギ!小隊指揮分隊と、そしてイムカ自身の銃口が傷を負ったフーに向けられる。
ブラスターとショットガンが半包囲している格好。だが――
「(>>31-34)…あまり馬鹿にするなよ。下郎が」
そして、フーと向かい合ったままノールックで銃を側面に向ける。
サーボスカルが捉えている。狙いは飛翔するサーベル。BLAM!!
【マウを狙った兵士に向かい飛翔するサーベルにブラスターレーザーが疾駆する!】
【フーにとっては隙といえば隙だ。千載一遇でもあろう。問題はどうやって傷を負った状態で速やかに離脱するかか?】
-
>>36
「ほんとあんたのその態度、腹立つわね」
天然が混じったイムカの態度は敵対する者にとっては苛立たせるものでしかなく、それはフーにとっても例外ではない。
既にタレットが2門破壊され、一応目的は果たしただろう。このまま撤退してもいいが向けられた銃口がそれを許さない。
しかし唐突にイムカの銃口が余所を向く。これが撤退できる最後の機会だろう。
「あーもう、次こそは絶対息の根を止めてやるんだから、プロクス!」
炎の波は相手を呑み込むというより、フーの盾として発現され緩慢な動きでイムカとその小隊に向かう。
その隙に出血の止まらない傷口を抑えながら撤退。次は徹底的に潰すと心に決めて。
//ここで〆ますね、お疲れ様でした
-
>>34,>>36
紫狼「やった!!」
ガードA(馬鹿な……手応えがなさ過ぎる……これはまさか……罠!?)
サーベルが弾かれ、勝ちを確信した紫狼。だが、ガードAはその違和感に気づく。これは罠だと。急ぎレーザーショットガンを構えようとするが、気づいた時にはもう遅かった。
ガードB「マズい!退けっ!!」
紫狼「え?」
ガードA「ぐぅっ……」
ブラスターレーザーにより、軌道がずれて即死は免れた。だが、ガードAの胸にサーベルは深く突き刺さる。そして、そのままマウの背中から地へと落ちた。
紫狼「そんな……おい!おっさん!大丈夫か!?おい!!」
敵は去った。だが、これは……
仰向けに倒れるガードAの元へ駆け寄る紫狼。マウは止血しようと、包帯を巻くが……
ガードA「大丈夫……ではないな。」
残念ながら、傷は致命傷のようで……
紫狼「おっさん……俺が……俺がマウに接近を命じたばっかりに……すまねぇ……すまねぇ……」
紫狼の瞳から、涙がこぼれ落ちる。
ガードA「君のせいじゃない。私が気づくのが遅かっただけだ……」
紫狼「でもよ……」
ガードA「そんな顔をするな……まったく、ここは戦場だぞ。君も“兵士としては優しすぎる”みたいだな。」
ガードAはあの新米兵士のことを思い出す。彼とこの目の前の少年紫狼は、どこか似ていた。
ガードA「いいか……私の最期の言葉だ。君はもっと冷静になりたまえ。冷静に戦場を見渡し、不足の事態にも対処するんだ……」
紫狼「なんだよ……こんな時に説教かよ……」
ガードA「癖なんだよ……ついな……ぐうっ!」
吐血するガードA。どうやらもう駄目のようで
紫狼「おっさん!!」
ガードA「あの世であいつにまた説教してやる……かな……」
紫狼「おっさぁぁぁん!!……うう……くそっ……ちくしょう……」
ガードB「撤退するぞ。これ以上の戦闘は不可能だ。」
泣いている紫狼を見て冷静にそう判断する。
紫狼「なんで……なんで、あんたはそんなに平気で居られるんだよ!同僚が死んだんだぞ!」
ガードB「ああ、死んだな。」
紫狼「てめぇ!!なんで!あいつは死んだってのに!!」
冷たく思われる態度のガードBにつかみかかる紫狼。
ガードB「だからこそだ。ここで泣きじゃくっていて、敵に狙われたらどうする。それで、ここで君が死んだら、死んでいったあいつはどう思う?……私だって本当は泣きたいさ、叫びたいさ。だが、今はそんな場合じゃない。……私達は死んでいった者のためにも冷静にならねばならない。」
紫狼「……わかったぜ。もう、泣くのはやめる。」
ガードBから手を離し、涙を拭いた。
ガードB「……それでいい。よし、撤退するぞ。ライオンもこっちへ来るんだ!」
こうして、二人と一匹は撤退をした。死んでいった者達のためにーー
/自分もここで落ち。皆様、長い時間お疲れ様でした。
-
>>33
「………ざまァみろ…雑魚共が…」
爆散し周りの兵士や兵器を巻き込んで吹き飛ぶ砲塔。逃げ惑い、烈火に焼かれて死んでゆく兵士達を見てそう吐き捨てた
怒りで我を忘れ、次に狙うは破壊目標の防衛用兵装だ。周りのことすら見えていない。
しかしトリガーが引かれ、撃鉄が降りても弾丸が放たれることはなかった。突き刺すようにして振るった実体剣がジョシュアのレールガンの銃身を切り裂いたのだ。
レールガンはその長銃身があって始めて成り立つもの。0から100に加速するものではなく0から1、2と段階を踏んで100へと到達するものだ。
すなわちその銃身が切り裂かれてしまえば加速が不可能となる。タェンティースが斬撃によって弾丸をせき止めたのは丁度この「1」に該当する場所だったのだ。
「なっ………」
「く、そ……っ…貴様ァァッ!!」
呆気に取られるジョシュア。しかし次の瞬間には太腿のホルダーから拳銃を引き抜き、タェンティースの顎を殴打するようにして振るうだろう。
もっとも、斬撃を放ったまま動きがなければの話だが。
攻撃の成否に関わらずジョシュアはタェンティース目掛けてハンドガンを乱射しながら森の中へ逃走してゆく。
作戦は一先ず成功といった所か。貴重な情報をいくつも手に入れた。
しかしジョシュアの心は晴れない。まるで何かドス黒い霧のようなものが彼の心を覆っているかのように、彼の心は暗い感情に包まれていた。
/それじゃあ自分も落ちです。お疲れ様でした〜
-
>>39
(……やった!?……っ!?)
【無論その兵器の特性を知った上での攻撃ではない、ただの結果論に値するもの】
【しかし砲弾を吐き出す事を不可能な状態にまで追い込んだその行動は予測以上の成果と、そしてそれに対する欣喜にも等しい感情と一瞬の硬直を生み出す】
【全くそれに等しいタイミング、振り下ろされるは】
……がっ!?……!?!?!?
【顎を砕く銃尻、よろめく体を貫く幾重もの弾道】
【そのまま仰向けに倒れ時折痙攣するように動く半人】
【やがて医療班が駆け付け、基地の施設へと運ばれて行くその体】
【森の中に消えて行った青年を、炎と共に消えた少女を、堂々たる態度で歩き去った悪魔を】
【彼等の力を刻み込まれた結果だった】
-
【ーー本戦ーー】
前哨戦から1週間が経った。
決戦が予告されたこの日、双方は異様な雰囲気に包まれている。
それも当然、この戦争の行方は、この世界の命運をも左右しているのだから。
ーーーさぁ、始めよう。二つの正義が交わる戦争を。
【襲撃側へ】
襲撃側は空挺及び揚陸によって上陸を行ってください。揚陸時、迎撃兵器による迎撃を受けます。
【防衛側へ】
襲撃側が空挺及び揚陸を行ってきます。それらを迎撃兵器で迎撃した後に戦闘を行います。
-
>>41
自分が襲撃側の依頼を受けた理由――――それは、奴らが気に入ったから。
自由のために、支配から脱するために戦う、自由を愛する自分にとってそれはとても好ましい理由。
別に防衛側でも良かった、くだらない理由で奴らが戦うのなら。
だが、敢えて襲撃側を選んだ。金ではなく、信念を見込んで。
「システム起動」
「システム、オールグリーン確認」
アーマーの起動を確認、視界がさらにクリーンに開ける。
眼下には本日のパーティー会場。見下ろせばそこには様々な兵器。
「へへ、今日は派手に暴れさせてもらうぜ!」
「言っておくが俺は傭兵だ、好きに行動させてもらうからな!」
事前に全部隊にそう伝達する。所詮は使い捨ての傭兵なのだから、それくらいやっても文句は言われまい。
「そんじゃ――――――」
「レギン=ハースト、出るぜ!」
そして、投下。輸送機から元気よく飛び出し、自由落下する。
これから迎撃してくるであろう兵器群を狙い撃つため、両手にレーザーライフル持って、チャージしながら。
-
/ごめんなさい名前ミスりました…
-
【カノッサ揚陸艇――艦内】
【決戦の時を間近に控えた緊張感は、その場をも例外なく支配していた】
【そして遂に時は訪れた―――開かれた重厚なハッチから、カノッサの軍勢が一斉に島に雪崩れ込んでいった】
遂にこの時が来たか……
愉しませてくれよ――――"地獄"の戦場を。
そして――"地獄"を生き抜いた俺は、また一歩『悪魔』に近づくだろう。
さぁ……時は来たぞ……ハハハハハハハ!!!
【同胞らの部隊に混じり、一際異様な黒服の者達が上陸を始める】
【それは『レーザーアームドキャバルリー』―――時代遅れも甚だしい軍馬による騎兵隊だが、光学兵器で武装している】
【たった15人に過ぎない小部隊だが、その分大軍には為しえない柔軟な機動力もある】
【始まった―――防衛側の迎撃だ】
【黒馬に乗ったシュバルトが先頭を切って率いる15人の騎兵たちは、その移動力と小規模性を生かし、砲撃を巧みに避けつつ安全地帯と思われる砲撃の死角まで移動する】
-
レトロチックな強襲揚陸艦の中、ジョシュアは銃を抱えて椅子に腰掛けていた。
真っ赤な証明に照らされながら到着を今か今かと待ち続けるその部隊を運ぶ揚陸艦の周囲では爆発、硝煙、飛び散るフラグメント。そしてレーザーによって蒸発した金属の匂いが充満する。
「………今回の作戦で全てが決まる…」
「頑なにその非生産的な政治体制を崩そうとしない政府軍を打ち滅ぼし、カノッサ監視下の元に新政府を立ち上げる…ま、メイジイシンみたいなものだな…」
軽口を叩く部隊員を黙らせブリーフィングを始めるジョシュア。一通りのミッションプランを説明すれば
そして間も無く揚陸艦の口が大きく開いた。出撃の合図だ。
分隊は盾を装備した重装兵士が2名。高出力プラズマライフルを装備したマークスマンが2名、そして分隊長にジョシュアだ。
遠距離で撃ち合う為のスポット部隊。実質カノッサ側の指揮部隊となるだろう。
「………気負うなよ、出撃!!」
エアクッション艇が岸辺に乗り上げれば、ジョシュアはそこから一直線に浜辺へと走り出す。
その手にはレールガン。まずは防衛兵装を無力化し、部隊の消耗を抑える手だてだ。
部隊を防御陣形で展開させ、レールガンで大型砲台のうちの一つを狙撃した。
同時に無線封鎖を解除、近くの分隊へと状況報告を開始する。
-
【前哨戦においては敵の兵器破壊こそ許した】
しかし、兵員の収拾と炎を操る能力者を実質撃退したことにより基地内でイムカの発言力は強化された格好となる。
もちろん、ここではイムカ・グリムナーは客将に過ぎず指揮権限は限定される。またそうであらねばならない。
しかし、戦い慣れしていないであろう者達に戦訓と提案を与える立場は手に入れたのだ。これは大きい。
「射線は密度と立体的射線を持った十字砲火を旨とすることです」
・火砲の位置を最適化する提案を行なった。堡塁と火点を無数に配置。
「掩蔽壕は有機的連携を。分隊の配置提案をこちらに」
・支とう点と、野戦構築陣地を相互支援。縦横にそれを構築。
(が、日数は限られている。そして敵突破力は尋常ではない。厳しい戦いになるな…)
こうまでしても不足はあまりにも多く、そして残された時間はあまりにも少なかった。
提案、転科訓練、指揮系統の確認などあまりにも膨大な作業量をこなす日々。
そしてついに、この時を迎えたわけだ。
−−−−−−−−−−−−−−−−−
【防衛側】
>>42>>44>>45
基地全体には既にヘッジホッグと呼ぶべき対空砲による空挺部隊に撃墜が行なわれている。
特に注目すべきは命中精度はともかく運用面でやや難があるレーザーのみならず、
兵器庫に眠っていた対空砲の砲撃を織り交ぜていることだ。
【正に殺人機構と呼ぶべきレーザー高射砲とそれをカヴァーするように対空砲の対空榴弾が襲撃側を出迎える】
それは上陸部隊に対しても同様である。最適化された高密度な十字砲火が、
艦を爆裂させ、上陸艇に内部の乗組員ごと風穴を空けんと無慈悲なる鉄飛礫が振るわれるのだ。
【濃密な弾幕によって上陸前に可能な限り減らす意図だ】
「先ずはここで可能な限り出血を強いねば話にならんからな」
戦術モニターを腕を組んで見守るイムカである。
-
【以前の戦闘に於いて受けた手傷】
【その遍くを世話になり、なし崩し的な前回とは異なり恩義での出兵を嘆願した半人】
【快諾の元に受け入れた基地側から与えられた任務は単純なもので、マシンのスペックを活かした遊撃】
【丁度いい、お誂え向きだと首を縦に振ったのは記憶に新しい】
【兵隊を率いるのには、少なくとも今の思考ユニットでは不向きだ】
【連続する炸裂音の重なる暴力の狂想曲】
(……空挺兵、騎兵、そして狙撃手)
【膨大なエネルギーの奔流を吐き出し続けていた大型砲台が火を噴き無力化されるのを轟音、それと弾幕の減少に知る】
【この爆撃の歓迎の中、確りと脅威となるべき存在を把握し的確に撃ち抜く敵の技能に】
【圧倒的な踏破力を武器に必殺の嵐の中、生体兵器でもないはずの軍馬を駆る敵の迅速性に】
【剣山の如き銃線の中、それらを掻い潜り空挺を行う敵の過剰なまでの勇猛さに】
【戦術モニタ越しのそれら全てに粟立ち、しかし折れぬよう拳を強く握った】
-
>>46>>47
「さあて、まずは出来る限り砲台をぶち壊しますかね」
ここで撃ち落とされては元も子もない、しかしレギン本人は至って余裕の表情。
アーマー越しでは誰も分からないが、少なくともこの状況は余裕で打破出来ると考えているようで。
「…………よし、チャージ完了、発射」
数秒後、チャージが完了して青く発光しているレーザーライフルの引き金を引く。
蒼い閃光が砲台目掛けて直進し、それは小さな爆発を起こして砲台を撃ち抜くだろう。
そして何事もなければ同様の事を繰り返して砲台を数台破壊した後、無事に着陸するだろう。
-
「ついに来たのか……カノッサ機関員……まってろよ、マーウェスのおっさん。あんたの仇は俺がとってやるからな……」
前回の戦いで自分を助けてくれたガードA(マーウェスという名らしい)を失った紫狼。その左の瞳は、怒りに燃えていた。
「……行くぞ!マウ!俺達が一番槍だ!ここで活躍して、後続の士気を高めるんだ!」
だが、怒るだけでなく、冷静に戦おうという意思もあった。ガードB(レーベンという名らしい)の言葉を忘れていなかったのだ。
そして、少年と猫は戦場へと立つ。
-
>>46>>47>>49
所定の通り、俺達は味方歩兵隊と交戦中の敵部隊を側面及び背後から次々に衝き、遊撃を行う。
間違っても敵正面からの突撃など考えるな―――お前ら『人間』には早すぎる荒業だ。
【騎兵隊長シュバルトは、自分以外の隊員全員に口頭で告げる】
【或いは極端な防御性能を以ってすれば正面も苦ではなかろうが、それで機動力を犠牲にするのは余りにも惜しい】
【故に、機動力と突撃力という騎兵独特の能力を生かした正統派戦術を採ることとなる】
目標は見えた――突撃開始、蹂躙せよ……
【そして―――進撃の火蓋は斬って墜とされる】
【パカパカと地を蹴る小気味良い軍馬の足音が15頭分重なり、地鳴りのような重々しいメロディーを奏でる】
【そしてそれは、敵軍に手向ける死への葬送曲の序曲と同義】
【ただ純粋な殺意だけを伴った無機質な、されど生物の躍動感を交えた矛盾した響きを伴って】
【まずは光学ピストルによる牽制、次いで一斉に光学サーベルの光の刃が灯り】
【砲を保有する敵陣地の一つに、側面から奇襲を仕掛けた――――】
-
>>48
KABOOOOM!!
チャージレーザーの照射を受けて砲塔が一門爆発四散!
即座に危険な敵と認識されてレギンに向けられるヘッジホッグはさらに強まるだろう。
「多機能型バトルアーマー持ちだ。マーキングを打て」
単独でレーザー砲塔を一門破壊する存在は目立つ。
ゆえにその動向が現に監視されるのは当然といえるだろう。
【既に大規模な攻勢が始まっている。現状どう動くかは自由行動を得ているレギン次第だろう】
【→襲撃戦をイメージしたアクションをやればGMか自分が反応しますです】
>>49
「………」
さて、出撃する少年にどう言葉をかけるべきか。冷静になれ?それはない。
彼もその必要性は既に自覚しているだろうし、その言葉に意味は無い。
「少年…後ろは任された。存分に働いてくるのだな」
紫狼と同じく客分…色々あって客将の扱いだが、
イムカは常の無表情のままに、出撃する少年にそう言葉した。
>>50
≪ポイントX3にカノッサのエージェント…「騎兵」を確認しました≫
≪随行部隊を迎撃。騎兵の動向から眼を離すな≫
【しかし、イムカは「騎兵」には突破される可能性が高い事は承知している。
だが、「騎兵」そして、有機的に連動するだろう随行兵に対し無防備である選択肢などない】
ダダダダダダダダッ!!!
接近を許すまいと掩蔽壕より十字交差する銃弾と砲撃が騎兵隊に見舞われる。
有機的な方陣を形成する火点は全方位を十字砲火でカバーするよう配置が行なわれた。
【莫大な鉄とレーザー砲撃がカノッサを出迎える】
【地面が爆ぜ、あるいはガラス化し、イオンと硝煙の香りが立ち込める正に死地である!】
>>47
「厄介な目標は捉えているな」
戦術モニターを見やるイムカ。すでに基地中で戦闘が開始されている。
敵の攻勢限界点まで耐え切らねばならないが、果たして準備不足の中それは可能か?
「私達は恐らくここの兵士達に比べて戦力としては高く見積もれる。
これは自惚れではなく既定の事実だ。同時に敵にも対応力が極端に高い個体がいるだろう」
それはタェンティースも存在を既にマークしていることであろう。
「自分の役割は承知しているな。――任せた」
-
>>カノッサALL
「………さて…」
高みの見物、という訳にはいかない。コマンドポストとしてやるべき事は戦況の把握。
スポッターたるジョシュアの分隊員達はそれぞれオプティクスで敵の陣営観察、収集したデータをジョシュアへと転送してゆく。
フェイスガードの下。バイザーに覆われたその表情は伺えない。ジョシュアはモニターに表示される情報を分析し、統計し、吸収する。
現代の戦闘においてインテリジェンスというものは極めて重要なものだ。ジョシュアはそれを熟知している。
故に先ずは動かず、敵の出方を待つ。それが最善の選択肢だ。
今回は負傷したフォティヤの代わりに傭兵を雇い入れてある。あまり聞かない名だが…まぁ、このミッションが彼の試金石になるろう
そしてレギンはみるみるその頭角を現していった。彼は『強い』。
「早速だな。全部隊に連絡。レギンの強化外骨格が対空砲を破壊。現時点で残存している輸送機と爆撃機は無事に帰れそうだ。帰りの足に困ることもないだろう」
「全軍進撃、ヤバくなったら言えよ、すぐに援護射撃をブチ込んでやる…」
援護要請の受け入れ準備は万端、プラズマライフルで敵の塹壕を狙い撃ちにしつつ他の部隊から孤立しないように前進を続ける。
ジョシュアのレールガンが火を噴き、最後の大型砲台が爆炎と轟音を上げて爆発、巨大な破片(フラグメント)が島中へと四散した。
「主要な敵戦力はいつもの三人、包帯男と猫、アンディの剣士、そしてあのイムカ・グリムナーか…」
「……グリムナーは俺がやる。今日こそ…決着を付ける…!!」
-
>>51
……えぇ、心得ております
【以前の戦闘に於いて受けた傷、完全な修復を終えたはずのそれが痛む幻覚を感じる】
【もちろんそんなことはあるはずのない夢幻の産物ではあるのだが】
畏まりましたイムカ様……後詰はお願い致します
【恭しく、しかし嫌味っぽさを与えぬ所作で一礼】
【紫狼に続き戦場の只中へと、人外の速度を持ってして駆け出して行く】
>>49
【ご武運を、先陣を斬る紫狼とマウに一言だけ告げた】
【半人の役割は恐らく紫狼とマウと被るであろう遊撃】
【ならば拡散し、少しでも敵を撹乱すべきと判断したが故だ】
【その肩にちょこんと乗っかる愛らしい猫の姿に後ろ髪引かれる形ではあったが】
>>all
【イムカと紫狼と別れ、単独での撹乱を開始せんと機動を始める半人半機】
【無限とすら思える砲弾の嵐の中、敵の先陣部隊へと突撃をとの狙いがあるようだ】
【最も今はまだ、先陣とは一定以上の距離があるのではあるが】
-
>>50>>51>>52>>53
「よっと…………着陸成功、っと」
ガシャン、とアーマーの鈍い音が響き渡る。
ここからが本番、自由に動き、状況に応じて臨機応変に対応しなければならないのだから。
仮にどこかが苦戦していれば、通信さえ入れてくれれば真っ先に駆けつけるだろう。
「さて、それまでは……攪乱と、砲台の破壊に務めますかね」
自分の装備は割と様々な状況に対応出来るのだ。
自身の行動の結論を出し、駆け出す。
その速さは普通の人間より二回り程大きい体躯に見合わず、常人より素早い。
邪魔があればレーザーライフルで撃ち抜きながら、真っ直ぐに敵の最前線へと突き進むだろう。
-
>>ALL
(くっ……この状況、俺には少し辛いぜ……)
一番槍として飛び出したはいいが、敵の攻勢は凄まじく、思うように戦えない紫狼。
(一人で動けるのも限界がある……)
「だけど、ここで退くわけにはいかねえっ!マウ!スフィンクス・モードだ!」
まずは敵の攻撃の手を弱めるべき、そう考えた紫狼は、ライオンの姿となったマウに跨がり、上空へ飛び上がる。
「カノッサ機関のクソッタレども!!俺はここだぜ!さあ、撃ってみな!!撃てるもんならな!」
そして、地上に向かい挑発をする。自らが囮になり、敵の攻撃をこちらに誘い、他の者を助けようという作戦だ。
-
>>ALL
《『ネオ』迎撃要塞システム起動用意》
突然のアナウンス。それを予想していた者は極一部に違いない。
味方である防衛側にさえ伝えられなかったその「兵器」は、突如姿を表した。
《第一フェイズーーヘブンズゲート起動》
施設の屋上から出現した高さ3m程の円錐状の物体は、既にその頂点にエネルギーを収束させている。
そのエネルギー量は、見なくとも分かるだろう。
周囲の温度を僅かばかり上昇させたそのエネルギー塊は、それを感じた兵士たちに威圧感を与えるのだろう。
だが、勿論威圧などの為に行われている訳でも無い。
《ヘブンズゲートーー上空発射までノコリ一分デス》
-
>>51
(―――何……迎撃だと?)
(この陣地には「側面」――否、「背面」すらもなかったと云うことか)
(これは一杯喰らわされた――――が)
―――フッ……
―――フフ…………
―――ハハハ……ハハハハハハハ!!!
これが戦場の臭い――そうだ、争い、潰し合おうじゃないか……!!
俺の求めていた『地獄』は――正にここにある!!
【途端に狂気を孕んだ語調】
【自部隊兵士は次々に敵の銃弾・光線の前に負傷・落馬を余儀なくされていく】
【そんな中、隊長たる男だけが嗤っている―――】
さあ、付いてこい。
この地獄の中を生き延びたい奴―――『悪魔』になりたい奴だけな……!!
【15人だった部隊は現在シュバルトを入れて6人】
【一気に半数以下にまで落ち込んだ数で、如何に攻めるか―――】
【選択の余地はない―――"突破する"】
【ここまで来て"退却"という選択はない、できるのは、この鉄と光の暴風を掻い潜り、当初の目的であった「敵陣を踏みにじる」ということ】
【黒い厚刃のいつものサーベルを携えたシュバルトを先頭に、残りの5人が光学サーベルを構え陣地の敵兵群を浸食し始める】
【こちらに敵の攻撃が集中するのは負担だが、悪いことばかりではない―――別方向から攻めてあった襲撃側歩兵隊がその分の攻撃を免れ、攻勢をつけ始めている】
>>55
フッ……やはりか。"奴"も来ていた。
【上空に飛翔したその姿を認める。何度も戦場では相見えた存在、カノッサへの敵対者―――】
【1人と1匹に向けられる視線の主は、地上で黒馬を駆ける黒い軍服の機関員】
【その後ろには、光学サーベルを持った5人の騎兵が続き、敵陣を侵しかけている】
//注:敵陣地に接触はし始めても、まだ施設には侵入していないってことでお願いします
//イメージとしては、野外で陣形を組む多数の敵部隊の一つに攻撃をかけているような感じです
-
>>56
「………何だ?」
知らされていなかった兵装の突然の出現。
これは確かに敵の意表をつくべく厳に情報統制が敷かれていたのであろうが。
(撃てればいい。が、失敗に終わった時には士気に多大な影響が出る!!)
これは危険な賭けだ。虎の子と見せ付けることの意義は大きいが、
完全なる失敗に終わったときの影響も極めて大だ。少なくとも戦果を残す事が必要だ。
「砲撃に対する支援行動を行う!重火器分隊(ヘヴィウェポンスカッド)は陣を構築!!
小隊指揮分隊(プラトーンコマンドスカッド)、古兵分隊(ベテランスカッド)は私について来い!!」
同時にイムカは司令部に通信を繋げる。
≪極秘兵器の稼動を確認しました。防御機構の詳細の提示を願います。
これより我が小隊は兵器の防衛任務に従事します≫
>>54
「撃て!撃てェエエ!!!」
しかしそんな彼にいつまでも行動の自由は与えない。
徐々に土嚢と鉄条網、そしてレーザー防衛網からなる防衛網による行動抑制を行いながら、
レギンを火砲の集中点へと誘っていく。
「レーザー照射!ロックしました」
「撃て!!」
垂直に飛ぶ一つのミサイル。それは宙空でバカリと外殻を破り、
内部に内包した無数の小型ミサイルを吐き出す――多弾頭誘導弾!!(サブ・ミュニション・ディスペンサー)
防衛陣の数少ない虎の子の兵器のひとつだ!!
【無数の火力がレギンに向かって殺到する】
>>57
「騎兵・・・いや悪魔(ディアブロ)め!!」
ダダダダダダダッ!!と火力の集中が行なわれるが・・・当たらない!!
そして、陣に切り込まれ血しぶきが舞い散る。
確かに騎兵に対して十字連射は有効だったかもしれない。しかし、突破されれば蹂躙されるのみ!!
【防衛陣の一角が崩れました→紫狼にフェイズ移行】
>>52
秘密兵器の下へと駆けながらイムカはレーダーとは異なる感覚。
いわば戦場勘と呼ぶべきモノを感じ、ふと、その方角を向いた。
「…来るのか?曹長」
一瞬、左右非対称の表情を作り、すぐに無表情に戻る。
「因果だな」
-
>>56
「………ッ!!」
突如上空からジョシュアを照らす光環(ヘイロー)。ジョシュアはそれを見上げ、なんだなんだと困惑する兵士達を尻目に1人戦慄した。
「なっ……ヘヴンズゲート……ッ!?」
噂には聞いたことがある。旧時代の大量破壊兵器だ。まさかこの人工島にそんな大掛かりなものを隠し持っていたとは。
ジョシュアは咄嗟にレールガンを構えるが、すぐにそれが愚行だと気がついた。彼はレールガンを捨て、自爆させる。
レールガンで狙撃しても一撃で破壊出来なければ狙われる。そして狙われればこんな小規模な部隊など一巻の終わりだ。撤退するか…否。
「……突撃だッ!分隊突撃ッ!!奴の照準の懐を潜れッ!!」
>>58
放火の中を疾風怒濤の勢いで駆けるジョシュア分隊。その周囲を防衛火器による砲火が焼き尽くす。
史上最も小規模な最前線のコマンドポスト。史上最も小規模な入玉だ。
「………終わりにしましょう。コミッサー」
それから暫くしてイムカが振り向いた方角にはジョシュアの分隊があった。盾兵二名。射手が同じく二名。そして中央にはジョシュアが悠然と歩いている。
小規模が故にここまで近付く事が出来たのだろう。現在ジョシュアと相対しているのはイムカ達だけのようだ。
ジョシュアが銃を抜けば分隊員達は散り散りになって土煙の中へと消え去る。他の分隊からの支援要請に備え別所へと身を隠したのだろう。
その場にはハンドガンを携えたジョシュア1人となった。
-
>>56
……!?
(ヘブンズ……!?一分!?何を……!?)
【ジジジと肌を熱されているような怖気、それは己とは全く異なるベクトルで造られたのであろう兵器に依って産み出されたモノだ】
【秘密兵器、切り札。チープな言い方をすればそれに当たるのだろう】
【だがしかし、それは……】
(……なんだろう、この感覚……くそっ!)
【言い表せない、焦燥や失意……ネガティブな波となって飛沫を纏い半人のこころの海を揺らした】
>>55
……!?……っ……
【無茶をする、と顔を顰める】
【ただそれは同じ場所で、短い時を過ごした即席の……それでも仲間に対する老婆心にも似た感情だ】
【そして同時に、敢えて注意を惹きつける為に行っているのだとも理解る】
【ならば自分が成すべき事もしかり】
(……彼(紫狼)の意志を無駄にする訳にはっ!!)
【上空を疾駆する獅子、それ等に気を取られているカノッサの兵士をブレードで斬り捨てて薙ぎ突き進む】
>>54
>>58
(……あれはっ!?)
【そんな中での邂逅、光銃を放つそれは巨大なアーマーロイドに見える】
【だがそんな事はどうでもいい、マーキングにもある恐らく文字通りの『大物』だ】
【『大物』へと飽和するミサイルの群れ、大凡全てを焼き尽くす暴力であろうが果たして】
【ブレードの高周波モードを起動させる】
【ぶぅん、と羽虫の羽撃きにも似た音が低く響いた】
【そして彼我の距離を殺さんと、肉迫せんとミサイルの後詰としてレギンを目掛けて一気に駆ける】
【果たして接敵が叶えばソニックブレイドを袈裟斬りに振るうだろう】
【阻害されたとしたら歯を軋ませながらもしかし、回避に重点を置いて付かず離れずの一定の距離を保つはずだ】
【注意を惹きながら、次の砲撃に依る隙を狙うのだ】
-
>>56
「………おいおい、マジかよ?」
「滅茶苦茶な兵器を作るもんだ、ともかくあれをぶっ壊さねえと……」
此方を蹂躙するための、虐殺するための兵器か。
優先ターゲットにする必要がある、まずは施設へと接近しなければ。
>>58>>60
「ちっ、予想はしていたが………さすがにお堅い守備だな!」
「ちっ、五月蝿い蝿をブンブン飛ばしやがって……」
レーザーライフルを連続発射し、ミサイルを撃ち落としていく。
それは一つ一つ撃ち落とすという非効率的なものではなく、誘爆を利用して少ない弾数で終わらせた。
そしてミサイルを凌いで、施設に接近しようと駆けるがそこに新たな敵。
「ちっ、情報にあった例の機人か……!」
厄介な奴に目を付けられてしまったらしい、片腕の武器をレーザーライフルからレーザーブレードに切り替える。
出力を上げれば、ジュウ、と熱を帯びた音。
そして機人から振るわれた剣を下から受け止める。
そのまま弾いてやろうと思ったが、機人は此方から距離を取る。
「ちっ、そういう事かよ……!」
砲撃の狙いを定めるための囮、というわけか。
「付き合ってらんねぇな、お嬢ちゃん!」
軽くチャージしたレーザーライフルを放ち、レギンはそのまま機人を無視して施設に向かって駆けるだろう。
ライフルが当たるかどうか、レギンを追うかどうかは、機人次第だ。
-
>>56
(なんだありゃ?あんなの聞いてねぇ……よな。うん。)
忘れっぽい紫狼、また忘れていたのかと記憶を辿るが、聞いた記憶は無い。そもそも、今回の戦いについてはちゃんと覚えるようにしていた筈だ。
(つまり、とっておきの切り札ってことか……)
ならば、あれを守ろう。すぐに結論を出した。
>>57
(やっぱし居たか……)
何度も対峙した相手、マーウェスを討った相手。すぐにでも殴りかかりに行きたかったが、その気持ちを抑える。冷静にならなければ。ここで感情のままに動けば、作戦もパーだ。
(今は堪えるときだな……)
>>60
「ナイスだ!」
紫狼の行為は無駄にならずに済んだようだ。だが、一安心している場合ではない。
次なる紫狼の行動は……
>>ALL
「奴等はあの切り札を狙ってくる筈だ。だから、あっちへ向かうぞ。あれの破壊をなんとしても阻止するんだ!」
向かうはヘブンズゲート近く。兵器の破壊を防ぐべく、スフィンクスマウは空を駆ける。
「全速で行くっ!!」
-
>>56
(なんだ――敵の隠し玉か?)
(ここからでは距離差を埋められん――他に任せるとしよう)
>>58
【敵兵と相対する騎兵たち】
【ある者は馬を正面から衝突させ、ある者は突撃の勢いの儘にサーベルで焼き斬る】
【皆思い思いの攻撃手段を以て敵を倒し、返り血を浴びていく】
【それはシュバルトも例外ではない】
ハハハハハハハハ!!!蹂躙しろ!!
ここで無様に逃走する奴や、無残にやられる奴は愚劣な『人間』だ!!
戦え!そして地獄を生き残れ!
――――それが叶った奴だけが―――『悪魔』だ!!
【―――それは強さへの希求であり、弱さへの絶望でもある】
【幾らこの手が血に染まっても構わない――否、寧ろそれを望んでいる】
【一人一人の歪んだ意志のもとに、敵陣につけた傷口を徐々に広げていく】
>>60
【位置的に紫狼とマウが近いというのならば】
【敵陣を突っ切り、狂鬼の如く立ちふさがる敵兵を排除していく騎兵6人が見えるかもしれない】
【その先頭を切る男=シュバルトは黒馬に跨り、前時代の黒い軍服を着ている】
-
>>62
≪支援ご苦労。さて、突破力の高い騎兵が君を見つけたようだ。
防衛に来てくれるのはいいが、引き寄せすぎないようにな≫
下手に寄せすぎると不確定要素としてシュバルトを引き込んでしまう可能性を短く告げた。
>>59
「…酷い顔だな。曹長」
髪を手繰りバッと離す。金糸の髪が空の青と不思議なコントラストを造った。
それはあまりにも戦場に不釣合いに見えて何処か馴染んでもいるようで。
慄然とした雰囲気は何時かのイムカ・グリムナーと何一つ違いはないだろう。
【グッ…っとハンドサインを小隊指揮分隊と古兵分隊に示すイムカ。同時に兵達はばらけた。
今のジョシュアの兵数で対抗する。それはライオンの檻を目一杯広げるのと変わらぬ愚行であると考えたのだ】
【ジョシュアと同じく分隊員は退き、防御に着く。横槍による奇襲の隙など与えないと言わんばかりに】
「互いに立場を違えたな…いや、予感はあった」
スッと粒子短銃がホルスターより引き抜かれる。
そのイムカの瞳は敵に向けられるもので、鋭い殺意があり、
そしてここまでリスクを承知で一気に駆けてきた彼への畏敬があった。
「しかし私もここで君に…お前に殺されてやるわけにはいかん」
粒子短銃が真っ直ぐにジョシュアに向けられる。
「戦わざるを得ないようだな」
二人の――遠未来と近未来の異なる時代の兵器を有する兵士。どちらが――!?
「―――!!」≪ブラスターモード:エリミネーター/バースト≫
【ドッ!!ブラスターレーザーの三連射が放たれる!!死闘開始】
-
>>58>>防衛側兵士
【イムカ及び防衛側→ヘブンズゲートの詳細データ送信】
【データ内容を以下に明記】
・上空20mより水平方向に30個の光球を発射する。
・それらの存在時間は10分間で、それらは半径100m以内に存在する生物に対して直径10cmの誘導レーザーを発射する。
・一応味方識別は可能だが、誘導性能が低いため流れ弾の危険性が非常に高い。無差別殺傷兵器と言われる所以である。
・また、レーザーは着弾地点で小爆発を起こす。
・発射された光球は10分間ランダムで動きつつ、3秒に1発レーザーを発射する。
・安全地帯は本基地付近である。
《可能な限り情報伝達を頼む》
《元より使用する予定は無かったのだがな…》
>>ALL
《ヘブンズゲート発射用意ーーーノコリ30ビョウです》
ーーー2回目のアナウンス
少しづつエネルギーを溜め込む光の球に、兵士達は何を思うのだろうか。
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>>64
「………どっちがです。引き攣っていますよ。コミッサー」
イムカの言葉をそっくりそのまま返したジョシュアは何時にも増して重装備。
ライフル二挺、同じくハンドガンが二挺。そしてナイフが二本だ。
「俺もあなたとはこんな形で出逢いたくはなかった…」
ヘルメットを脱ぎ捨てたジョシュアの目もまた獲物を狩る兵士の眼。初めて相対した時のそれと同じものであった。
背中のライフルを一つパージ、小さなアームに弾き出されたそれはがしゃんと音を立てて地面に転がる。
「殺させはしませんよ。俺以外の…誰にも…」
にやりと微笑むジョシュア。恐れを彼は抱いていなかった。
それは必然。覚悟を以って臨んだこの戦場で決着をつける為にここへと来たのだから。
「…では、始めましょうか」
異様なまでの殺気を放ちつつイムカへと歩む。右頬を三つの光条が掠めた。いや、掠めさせたのだ。ジョシュアはそれを回避した。
シールドによって保護されたアーマーには一つの傷もなく、頬から滴り落ちた鮮血すらも弾き飛ばしてしまう。
ジョシュアはハンドガンをイムカへと寸分の狂いなく向け、引き金を引いた──
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>>61
ちっ……!逃がしはっ!!
【脱兎、囮の目論見を看破し駆け出すレギン】
【いい判断力だ、ライフルの狙いも上々である】
【焼け焦げた頬がそれを証明していた】
【追撃をと動く半人の動きが、しかし唐突に止まった】
>>65
……?
……っ、……!!
【視界の隅に表示される情報の渦、戦争の只中に於いて思わず動きを止めてしまった半人を責められる立場にあるものはどれだけいるのだろう】
【無差別殺傷兵器、スイッチ一つで行われる機械による浄化】
【これが軍隊の戦争か】
【以前の戦いに於いても感じた疑問が今改めて半人のこころを強く蝕む】
【なるほど確かに、味方の被害を抑えそして敵を殲滅すればそれだけ死者は減るだろう】
【だが、それは果たして数字だけで見ても良いモノなのだろうか?】
……違う……
【充填されるエネルギーのうねり、耳を劈く無機質なチャージ音】
……違うっ
【睥睨、そして一歩を踏み出す半人】
……違うっっ!!
【即座に飛翔、体各所に存在する排熱ハッチが小気味良い音ともに開き赤熱した内部駆動系がその軌道上にぼんやりと赤い残光を描く】
【狙いはヘブンズゲート、目的はその発動の阻止】
【右手にソニックブレイド、左手に月光】
【もしも即座に発見出来るボトルネックが存在すればそこを狙い人外の速度と力を持ってして切り刻まんと両の刃を振るうだろう】
【そうでないとすれば、発射口の付近を矢張り破壊せんと狙うはずだ】
>>ALL
【防衛側兵器、ヘブンズゲートに飛翔する半人】
【その目的は防衛ではなくそれの起動の阻止或いは破壊にあると知るのは、恐らく容易であるはずだ】
-
>>67
「……………………ん、なんだ?」
唐突に自分を追う機人の動きが止まる。
そして次の瞬間には、ヘブンズゲートに向かって飛び去った。
「…………けっ、甘いな」
「何の躊躇いもなくこっちの兵士を斬り捨てる癖に、殲滅するのは駄目なのかよ」
「自分の手で終わらせなきゃ気が済まねーのかってんだ」
などと、飛んで行った機人に文句を言ってみるがもちろん届くはずもなく。
むしろこちらにとっては好都合、ああいう甘さが戦争の勝敗を決めるわけで。
「………ま、おかげ様で楽になった、遠慮なく勝たせてもらうぜ!」
>>ALL
邪魔者が消えた今、もう自分を止めるものはない。
ヘブンズゲートを破壊しようと、施設に接近する。
「さてさて、俺は一足先にジョーカーを切るとしよう」
『―――――リミッター、解除』
『熱量増大、出力上昇――――』
機械的なアナウンスと共に、視界はさらにクリーンに広がる。
アーマーの真っ赤になった放熱板が開き、頭部の装甲が展開される。
『―――――コンプリート』
「それじゃあ、行くぜぇ!!」
ブーストを点火し、地面を滑るように高速で施設へと突っ込む。
狙いはヘブンズゲートの破壊のみ、だ。
-
>>64
「ああ、そうか……そういう危険性もあるのか。」
引き寄せ過ぎてしまったら、兵器を守るのも難しくなってしまう。
(ここは、兵器に近付き過ぎないべきか……だけど、あいつとあいつの部下どもを相手にしたらさすがに勝てないしな……)
>>63
そう言って、そちらを見る。とても一人で相手をして勝てる人数ではない。
(一か八か……危険だが試して見るか……)
「おい!機関員ども!!俺はここだぜ!落としてみろよ!!」
シュバルトは挑発に乗るような奴ではないと紫狼は分かっていた。だが、部下の騎兵達はどうだろうか?そう考え、上空から挑発する。尤も、紫狼には彼等と戦うつもりはない。兵器発動までの時間稼ぎが目的だ。
>>65
兵器の詳細に目を通す余裕もない紫狼。故に自分が守ろうとしている兵器が、いかに危険なものか知らないでいた。
-
―――『Creete mythoe』
【騎兵突撃の混戦の渦中にあってもやはり抵抗する敵兵】
【抵抗手段は銃剣からナイフ、誤射覚悟の銃撃など、多種多様に渡るが】
【シュバルトを狙うそういった類の攻撃は全て、彼と黒馬の目前に現れた円形魔法陣に防がれていった】
無駄だ……雑魚共め。
―――『Scht rlyley』
【空いた左掌を前方に向けると、発せられた複数の光線は魔法陣を通して太いうねりとなって敵兵を飲み込んでいく】
【紫狼の挑発に乗らず、然し警戒はしながらシュバルトが敵兵の相手をしていると】
>>69
【騎兵は互いに近い位置を保ちつつも、混戦の中にあって各個散開していた】
『な……なんだあいつは……望むところだ!』
『へっ…悪いが手柄は俺のものだ!』
【挑発に乗り、5人の騎兵のレーザーピストルによる光線が次々に飛ぶ】
【連射間隔は1秒と決して早くはなく、しかも統制はなく各々無秩序に任意射撃をするのみ】
【恐らく、避けやすい部類の攻撃には入るか】
-
>>65
≪ヴォクス・キャスター起動。サーボスカルコネクト。オペレーター、無線封鎖解除。
第一重要案件として防衛守備全部隊に通達≫
戦闘の渦中であっても淀みなく指示を行なう思考の並列化。
これは終焉の遠未来の将校の必要スキルの一つである。
≪全部隊に通達!これより30秒後に防衛兵器の照射が行なわれる!!
これは我々の切り札だ!!敵を一斉に射抜く力を有するがその威力ゆえに巻き込まれる可能性がある。
如何ながら賭けの要素が強い≫
肉声ではなく思考をそのまま声→通信に変換して伝えている。
≪だが、これは敵を撃滅するカードだ。敵の接近を許すな!弾幕を厚くしろ!そして――我々が勝つぞ!!≫
誘導が甘いという情報から至近戦を避けるよう察知し、全軍に通信を発した!
>>67
≪…互いに譲れぬ者があるから衝突するのが戦争だ――感傷で戦意を失うのはいい。逃げるなとは言わん。
だが、抵抗している者達の意志は穢すな。アレに希望を持って戦う兵達は確かに存在する。
私はそれを裏切ることはしない。多くを救う代償に多くを殺すのか君は≫
これは発動阻止という美句麗句ではないとイムカは断じた。
忌むべき兵器。しかしそれに縋ろうとする兵達の闘う意志までも、全てをご破算にしようとしているだけだと。
≪確かに忌むべき力だ。私達は等しく正しくない。そして――君は間違えている≫
>>66-67
やるしかなかった。非情であるのではない。酷薄である必要もない。ただ、問われるべきは意志だ。
自分が決断するしかない。これは他者に背負わせていいものではない。
≪重火器分隊!!歩兵分隊!!上空より迫る敵を撃墜せよ!!≫
そう、イムカは温存していたのだ。兵を。
特に迎撃の力に特化した重火器分隊に関しては防衛に集中させ分散配置を行なっている。
小隊指揮分隊はジョシュアの率いた兵に対してプレッシャーを与え続け、
【この局面にいたるまでイムカは直接指揮の兵を一兵たりとも損耗していない!!】
ドッ!!レーザーライフルが、レーザーマシンガンが、
各所に設置され既に十字砲火点を完成させていた大口径固定機銃が、対空兵器が、弱き銃火から強き銃火まで!一切喝采!!
これこそ軍隊からなる集団による火力!個では為しえぬ質量が一斉に対空に放たれたのだ!!
【このために兵を配置していた。特に重火器分隊を温存していた。
イムカはよもや味方に向けても放たれることになったそれを――入念に準備していたのだ!!】
【→(>>58)で重火器分隊に陣を構築させています】
>>69
≪少年。今、古参分隊を向かわせた!もってくれよ!!≫
いつぞやと同じようにイムカは紫狼に支援を送る。
決して兵を使い捨てはしない。無駄に死なせはしない。使い尽くす。
これがイムカの戦訓であり、優先されるべきことだ。
【ゆえに決して紫狼を見捨てない】
>>66
「引きつっているか…中々鋭いな曹長。少々厄介な事案がな」
ジョシュアとの戦いに没頭できればそれは良いことかもしれない。
しかし事態の変遷が、状況がイムカにそれを許さない。並行思考…哀しい力かもしれない。
【だが、事態は予断を許さずただ進行するのみ】
「弾道が読まれているか」
ならばより強力な一撃、あるいは回避しえない距離にまで踏み込む必要があるだろう。
そして向けられるジョシュアのハンドガンの銃口。イムカは回避を――行なわない!!
【放たれる光。イムカの伸びるそれはイムカに届く直前に偏向フィールドによって弾かれる】
【シールドのパワーが減少。しかし、イムカは防御よりも攻撃を選択した】
≪撃ち続ける!このまま!!≫
三点バーストの光が矢継ぎ早にジョシュアに向かい弾幕が形成される。
光条、光条、光条、光条、光が激しくジョシュアに降り注いで――
≪ブラスターモード:エリミネーター/ピアシング≫
弾道を読むならば――連射をフェイクとし、著しく弾速が強化されたピアシングレーザーを撃ち込む!
これがイムカの狙い!!
BLAM!!周囲の大気を一瞬でイオン化させ、鋭い衝撃波を纏ったピアシングレーザーがジョシュアに放たれた!!
【コンバットベルトに手を掛け、ピンを引き抜いた】
-
>>ALL
《ノコリ15ビョウです、総員、コウタイジュンビを御願いシマス》
警告が遅すぎるのはもう気にする暇もないだろう。寧ろ、あえて遅くしているのだが。
能力者同士の戦いが起こっていない別の戦場では、防衛側が後退し、基地付近で防衛戦を行っていた。
>>67>>71
《(急速接近する物体確認ーーー半人ーー照合ーー味方兵士)》
味方兵士である認識をしたヘブンズゲートは、迎撃を行う様子は無い。
しかし、結果的にはイムカの部隊が迎撃を行っている。それ以前にこの兵器は大層な迎撃兵器など積んでいないのだがーーー。
ーーーーさて、この状況。防衛側隊員はどう判断するだろう?
命を守るために安全地帯まで後退するか?敵を押し留める為にリスクを負うか?
はたまた、情報を得ていないのかーーー。
兎にも角にも、その「分岐点」まで残り15秒だ。
-
>>68
【甘さ故に、信念故に恐らくその兵器に依る戦争の終結が生み出す恩恵を思考する事を放棄している】
【守護する兵たちの、仲間達の意思を踏み潰してまで我を通さんと感情で動くだけの半人は正しく戦争に於いてのイレギュラーであり欠陥(ジャンク)品】
(……だけどそれがっ……!!)
【図らずとも結果として一時的な共同戦線を結ぶ事となったとアーマーソルジャーと半人半機】
【少なくとも半人側からすれば、レギンへの攻撃の意図は一切に存在しない】
(なんだって言うかっ!!)
【殺す為だけに産み落とされた兵器】
【だがその行動は、それとは真逆の理を目指しただ鬼人の如くにブレードを振るい続けている】
>>71-72
通信状況が、とてもネガティブです……
【この劣悪な環境に於いても、恐らくとてもクリアに聞こえるだろう短い返事】
【軍用に造られた訳ではないと、いつか淡々とした会話の中で告げた事もあったかもしれない】
【故に不器用なものだ、その必死に取り繕った付け焼き刃の軍用語の使い方は】
……わたしは、正義を語れません
でも、ひとのいのちを奪うのはせめて……!
【指先ではないはずだ、あってはならないはずだ】
【交わらない、互いの思考は】
【いのちの取捨選択を、感情の暴走に任せて放棄した半人とは恐らく確実に】
【それはルーキーが陥る重篤な病、決して珍しい事ではないだろう】
【問題としてはそのクランケが、】
……ぅぅうぁぁぁぁっっっっ!!!!
【一兵卒の新人とは次元の異なる生命力を誇る事か】
【圧倒的な、面に対する制圧火力】
【それは半人の体を削り貫き撃ち抜いて、血ともオイルともつかぬ液体と体を構築する物質を空に舞わせた】
【砂嵐のように歪む世界。違う、火砲に曝され続けノイズが走っているだけだ】
【吼え猛り、超硬度を誇る月光を持ってして最低限の身を防ぐがそれでも被害は致死に等しい】
【ソニックブレイドを持つ腕を、投擲目的で構えるもそれが成就される事は遂になかった】
【重装兵の火砲が右腕を半身ごと吹き飛ばしたが故に】
【やがて宙にあったその体は堕ち、だけれどもギラギラとした瞳の輝きは……焔は消えていない】
【月光を支えに尚も立ち上がりよろめきながらも破壊へと歩み、跳び】
【そして未だ人外の力を持ってして振るうだろう、味方のいのちを護る兵器への向けて】
-
>>70
「そんな攻撃、屁でもねぇぜ!」
空を飛び回り、光線をかわしていく。
(よし……このまま兵器発動まで持ちこたえれば……)
これで、兵器を破壊するには不十分な戦力となったと思っている紫狼。
>>71
「恩に着るぜ!さすがにキツかったからな……」
騎兵達の光線を避けつつ言う。
>>72
「いいっ!?もうそれだけしかないのかよっ!?」
(このままこいつらの攻撃を避けつつ後退か……やるしかないよな……)
残り時間はあまりにも少ない。なんとか後退しなければ……
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>>74
【混戦にある程度の鎮静が齎される】
【騎兵突撃、更には別方向からのカノッサ歩兵の攻撃で敵兵の数もまばらになってくる】
【ある程度の余裕の生まれた状況の中、シュバルトが馬上からの視線を空中の紫狼にくれる】
囮か……成程――少々知恵を付けてきたようだな。
以前なら俺の姿を見るなり息の詰まりそうな殺気を向けられたものを。
【過去を懐かしむわけではない、が、この状況にどこか物足りなさを感じずにはいられないシュバルト】
【戦場を彩るものとは何か―――それは第一に"憎しみ"、"恨み"――彼はそう考えていた】
【地獄を齎すには、地獄を齎すだけの負の感情の発露、それが最も望ましい】
【そしてその地獄で戦い、生き残ることほど"面白い"ことはなかった】
【世界の空虚さの中に見出した、数少ないニヒリストの愉悦】
そいつは狙うな―――標的は他にいる。
ほら……来たぜ……お前らの狙うべき相手がな―――
【紫狼に気を取られる部下達を制止し、自らが指をさした先の光景に意識を向かわせる】
【―――イムカが遣わした、紫狼への援軍――古参兵だ】
敵の数は多くない――取り囲み、確実に殲滅しろ。
【無機質な言葉に導かれるまま、3人はそのままピストルで古参兵を狙い撃ち、2人は光学サーベルを再展開して古参兵の背後に回らんと馬を駆ける】
【この状況が空中の紫狼からも見えていたとすれば、果たしてどう対応するか――?】
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>>71
無数の光条はジョシュアを誘うようにバラ撒かれた。ジョシュアはそれを回避する為に走り出した。
ソルダートフトゥーロの身体能力を以ってしても弾丸の完全なる回避は不可能だ。だからジョシュアは遮蔽物を利用して射線を乱しつつイムカとの距離を縮めてゆく。
「どうしたんです、コミッサー!狙いが甘い…そんなもの、あなたの全力では無い筈だッ!」
「………俺を愚弄しているんですか、コミッサー!!」
岩から飛び出し、残りの弾丸を回避。狙いが甘い。カウンター狙いかと素早く推測。
あまりにもセオリー通りの戦い方にジョシュアは辟易した。イムカの照準は手加減されていたとしても、あまりにもジョシュアを狙うには粗雑な面が見え隠れしていたからだ。
「甘いと言っている……!!」
どれだけ弾速が疾くとも射線が見えていれば怖いものなどない。脚を振り抜きその反動で宙を舞い、ピアシングレイを回避する。胴廻し回転蹴りと同じ要領だ。
繰り出された本命の一撃もジョシュアの左肩を掠め、走行を吹き飛ばすのみ。致命打たり得るものではまるでない。
しかしその衝撃波は侮れるものではなく、ジョシュアのカーボンが移植され強化された肋骨ですら悲鳴を上げている。
口の中に広がる血の味を思考の片隅に追いやりつつジョシュアはそう吐き捨てた。
「今のあなたからは、あの時感じたようなピリピリするものを感じない…」
「早く俺に見せて下さいよ…あなたの本気を…ッ!!」
土を踏みしめイムカへと駆ける。シールドを全面集中させ、強度を上げた上での突撃だ。
ヘヴンズゲートの射程もここまでは及ばない。これなら──
右手にはナイフ。左手にはハンドガンだ。背中にマウントしてあるアサルトライフルは先程もう一つをパージしたアームとしっかり繋がっている。
装備確認はOK。『隠し球』もある。心残りはイムカのその態度だ。まるで手を抜いているかのようなその戦いぶり。
その裏にあるイムカの苦悩を知る由もなく、拳銃を乱射しながら肉薄したジョシュアは逆手のナイフを振るう──
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>>ALL
「ちっ、邪魔を………するな!」
イムカが用意していた部隊。
だが、そんなものなどリミッターを解除した今となってはただの有象無象。
しかし、それらを片付けるのには時間がかかる。
それでも突き進む、射程にさえ入ればこちらのもの。
プラズマグレネードを投げ込み、レーザーライフルで撃ち抜く。
爆発するグレネードは2mの範囲内にいる敵兵を吹き飛ばし、レギンの通る道が開かれるだろう。
「…………ここだ!」
そして、切り開かれた道を進めばヘブンズゲートがレーザーライフルの射程内に入る。
「………シュート!行けぇ!」
邪魔が無ければそのまま引き金を引き、レーザーライフルは真っ直ぐにヘブンズゲートへと向かうだろう。
これはあの機人の心意気を買った、レギンなりのプレゼントだ。
-
>>74
「待たせたな坊主!!」
ここでついに紫狼の戦果は実り、古参分隊(ベテラン・スカッド)が到着する。
古参分隊は歴戦の古強者で構成された部隊。
カノッサと敵対するこの世界において古参と呼ばれるまで生き延びたこと自体が
彼等の能力の確かさを証明しているといえるだろう。
【カウントダウンが近づく中、古参分隊が紫狼に合流を果たす】
>>75
「ハッ!!悪魔(ディアボロ)が。あまり…見くびるんじゃねぇ!!」
到着した古参分隊は背後より迫る攻撃をお互いが背中合わせとなり死角をカバー。
光学サーベルを回避し、ショットガンを乱射する!!
【または隙あらばシュバルトに向かい手榴弾を投擲!】
「オオオオオオオオォオオオオオオオオッ!!」
交錯する騎馬!マシンガン!サーベル!ショットガン!!
筋肉隆々の鍛え上げられた生粋の5人の戦士達。雑魚であるわけがない。
「カノッサの能力者(サイカー)!!あまり…モータル(無能力者)を舐めるなッ!!」
>>73
「ふっざ!!けるなぁ!!!!!」
重武装分隊(ヘヴィウェポンスカッド)の男達もまた、彼女と同様に自らの信念のために闘っている。
前回の戦闘。確かに生き残った。が、それは施設破壊という恥辱に塗れた生存であった。
【ゆえに兵科転換し、この日のために訓練を重ね、そして勝つためにここにいる】
【なのにそれが…理解しがたい恐るべき裏切り行為により無に帰そうとしている。
これに怒りを覚えない者などいない!!】
戦争の中で戦争と敵と、そして自分の中の〝何か〟と戦い続けている兵達。
戦場の名を残すことなく、時には容易に蹂躙される兵士達。
【その全ての集大成。その全ての意志の集約こそが怒りとなりタェンティースへの銃弾に乗り移って放たれるのだ】
【濃密なる火砲。それは怒りを伴い常以上の収束十字砲火となってタェンティースに対して間断なく放たれる】
【原初の感情!機械の持った感情とはまた別の意志の収斂こそが彼女に襲い掛かる】
>>76
(………)
「分かった、曹長」
このとき、確かにイムカは笑みを向けた。
兵達は既に覚醒した。命令だけでなく、ましては殺すためだけでもなく、
己の克己心のための戦いに以降した。
【あまりに容易に殺されすぎた。あまりに容易に敗北した。あまりに容易に裏切られた。
その複数の感情の波がすでに新たな力を生んでいる。もう――イムカが手を焼く必要はない】
【ゆえに――このとき、イムカが向けたのは獰猛かつ透き通るような笑みであった】
「セイッ!!」
イムカはあえてジョシュアに突っ込んだ!!互いのシールドとシールドが至近で干渉し合い、凄まじい放電現象を生み出す!!
【イムカのシールドが衝撃と共に霧散!!問題なし!!】
黒旋根をコンバットベルトより引き抜き、逆手のナイフを捌く。以前には無かった兵装。
瞬間、アメジストの眼に獰猛な光が灯る!!
「―――ッ!!」
至近、密着状態でジョシュアに粒子短銃を向ける。
策は互いにあるのだろう。それが発動するかは未知数。だが、ここは勝負の刻だ。
【旋棍を前に出しながら、一気に密着状態に。動きを阻害する意図がある!】
【そして、超至近で腕を捻じ込むように入れて!!】
「パワーアシスト!フルパワー!!」
ズンと脚が沈む!体重移動を的確に行いパワーアシストが加わった
ゼロ距離――そこに突き出さんと掌打をジョシュアに向かって伸ばした。
-
>>ALL
《ヘブンズゲート起動用意ーーカウントダウン開始ーーー5》
運命の分岐点を示すカウントダウンが始まる。絶望と、希望と。
《4ーーー3ーーー》
1つ、1つ数が減るーーー
《2ーー》ガァアン
ーーー中、1つの金属音が響いた。
《イィイ…ジ》ピチュン
僅かなノイズ。そして更に命中する光線。
《ヘブンズゲー…キ》ドォオオオオオン
カウントダウン終了と共に上空で巨大な爆発が起きた。その音は、島の全土に伝わるのだろうか。
同時に振りまかれた光球、その数、8。
明らかに少ないその球は、4つほど能力者たちへ向かって行った。
1つがジョシュア。1つはレギン。残りの2つはまだ浮遊状態にある。
瞬時に放たれた直径10cmの光線が、ジョシュアとレギンをターゲットしていたーーー。
-
>>77
「ここっで何処だ機械野郎がああああ!!」
そこで向けられたのは名もない歩兵たちの銃火。
彼等とて木偶にあらず。恐るべき背信行為により怒りとそして克己心に目覚めた兵達。
「ふざけるな!ふざけるな!あまり俺たちを舐めるなぁ!!」
【レギンのレーザーライフルに向かって放たれた複数の銃弾!】
【モータルの意地!!さあ、この交錯する刻――どうなる!?】
-
>>79
//ジョシュアさんは兵器の射程外の描写がありますよー
-
>>78
「………!」
(笑っ────)
弾丸を掻き分けて突っ込んで来たイムカと真っ向から衝突するジョシュア。両者のシールドは紫電を迸らせて弾けた。
アラートは聞こえない。リチャージもされてはいない。システムがイカれたか、とジョシュアは舌打ち、ナイフを弾かれた反動を利用して蹴りを繰り出す。
だが蹴りは呆気なく躱され、お互いに短銃を構えた状態で肉薄し格闘、その末にジョシュアの身体は吹き飛ばされる。
イムカの重い一撃がジョシュア速度に打ち勝ったのだ。ジョシュアはついに痩せ我慢の証である血反吐を飲み込むことが出来ず、吐き出してしまう。
しかし吹き飛ばされている間もイムカに追撃の隙を与えることはない。背部のアームが駆動しアサルトライフルが肩へとマウントされる。
そうしてトリガーが電子制御で引かれ、ジョシュアは両手に武器を持ったまま弾幕をバラ撒く(それも吹き飛ばされる中)という荒技をやってのけたのだ。
土煙をあげて着地し、口から垂れる血を拭えばイムカへと笑みを向ける。その額から冷や汗が垂れた。
「………最高だ…やはりあなたは強い…」
「……それでこそコミッサー…いえ、それでこそイムカ・グリムナー!!!」
やっと誇り高き一対一の決闘へと持ち込めた。その喜びを噛み締め、にやりと笑うジョシュア。その背後より、非情にも大量破壊兵器の魔の手が迫る。
敵陣深くへと潜り込んだジョシュアは普通に考えればヘヴンズゲートの射程外に居る。それ故に自分の位置まで攻撃が及ぶことなど知る由もないのだった。
そして、イムカと向き合うジョシュアへと光の渦が迫る──
-
>>78-79
【ぶつかり合いにも満たない、結果として生まれたものは】
【確固たる信念の渦に対するは感情、生の感情】
【当人に取ってしてみればどれ程のものであろうと、それらを審判するのはいつだって他者なのだ】
【果たして半人の望みは叶わない、奇跡は起こらぬ故にそう呼ばれる】
【一身に浴びるは砲弾の嵐、殺す事で護る矛盾を帯びた……されど強きこころを持ってして破綻を拒む事の出来る者達の理念】
【ぷつん】
【視界が途切れた、意識もそれと同じく】
【続けて巻き起こる爆発、降り注ぐ光球】
【千切れながらに爆風に飛ばされた半人のそのパーツが、一片たりとも発見される事は、遂になかった】
//タェンティース大破、リタイヤですー
-
>>81
(//失礼しました)
>>79は
/レギンとシュバルトに光球が1つづつ飛んで行きます。
/3秒に1発のペースで低誘導レーザーが発射されます
-
>>83
「ちっ………………!」
やられたか、裏切った結果がこれとは。
だが、機人にも思う事があっての結果だろう。
だから責める権利など誰にもない。
「………………さぁて、俺がぶっ壊さなきゃ駄目みたいだな」
決意を新たに、施設へと突き進む。
>>ALL
機人がやられた事によって、こちらが直接動かねばならなくなった。
なので向こうから放たれた弾幕など意に介す事なく、突き進む。
数発か被弾し、脳が一瞬揺れるが、致命的なダメージには至らない。
そして、起動したヘブンズゲートより光線が降り注ぐ。
「ちっ………!」
どうやら誘導性は悪いらしく、回避は容易だ。
だが、発射間隔が短い、しっかりと見極めなければ回避は困難である。
さて、施設はもう目前に迫っている。
このまま突入してヘブンズゲートの破壊したいところだが、防衛側も黙ってはいないだろう。
-
>>75,>>78
「なっ!?まさか……救援の兵を……!?てめぇら!そいつを殺らせはしねぇぞ!!マウ!」
急ぎ古参兵を助けに向かおうとする紫狼だったが……
古参兵は予想以上に強かった。
「つ、強ぇ……っと、見とれてる場合じゃなかったな!マウ!俺達も行くぞ!!狙うは大将だ!」
古参兵に続き、攻撃を仕掛ける紫狼とマウ。狙うはマーウェスの仇、シュバルト。彼に向かい、上空から鋭い爪を向け降下する。
だが、その攻撃は、前回の戦いでマーウェスが命を落とす原因となった時とそっくりだった……
-
>>78>>79
フ………―――
【サーベル片手に背後を取らんとした騎兵2人の目論見は、古参分隊の背中合わせ、更にはショットガンの反撃という形で脆くも崩された】
【乱射された弾丸は一つの弾幕を形成し、それは2人を捉え、落馬――否、戦死にまで追い込ませるのに十分であった】
【『レーザーアームドキャバルリー』、残り3人】
ハハハハハ……ハハハハ!!
愉しませてくれる……この"地獄"を彩るには相応しい相手だ!!
いいだろう……敵対する者は、能力者も無能力者も、全てを虐殺してやろう!
『ヒト』と『魔』の力の差――思い知るがいい……!
【慣れた手綱裁きのターンで手榴弾とその爆発を回避すると、隊長シュバルト自らが突撃する】
―――『Sevin fyeem』!
【召喚された黒い炎はシュバルトの右手のサーベルに収束し、長大な刃を形作る】
【この世ならざる色で不気味に燃え上がる刀身は、一度振り抜けば複数の敵を同時に斬り払うには十分なリーチであって】
【それは恰も炎の波のように、古参分隊に襲いかかる】
【背後では、更に1人の騎兵が光学ピストルで1秒間隔の援護射撃を発している】
(―――だが"あれ"は、既に攻撃開始したか……)
【ヘブンズゲートの光球が自らを1本のレーザーで狙い撃つのが見え、古参兵への攻撃の前にレーザーを黒炎の刃で弾く】
【だがそれが結果的には攻撃の遅れとなり、古参兵たちに少しの余裕を与えることになるだろう】
>>86
『隊長を攻撃するつもりだ!止めるぞ!』
【黒炎の長剣を右手に古参兵に迫りつつあったシュバルトは、マウの攻撃に対処する手段がない】
【が、シュバルトの背後で控えていた2人の騎兵がそれぞれ1秒間隔の援護射撃をし、横から紫狼とマウを狙い撃たんとした】
-
>>85
「ハァ…ハァ…ハァ…!!」
能力者に四つ向かったならば残りは敵兵士の掃討を開始していることだろう。
ゆえに攻撃を行なうという一時目標。発射というタスクはクリアしたというわけだ。
問題はどこまで維持できるかということだが――
【精神が肉体を凌駕した状態で戦い続けている兵士達。
その自覚しえぬ限界点はきっと突然に訪れることだろう】
「あの光の弾っころと連動して打ち込め!脚を止めるんだ!!」
リミッター解除の状態はいつまで相手が持つかは解らない。
が、攻勢限界点は互いに近いはず。
【回避が容易だが数が多い光弾と連携して、レギンへの火線を集中させる兵士達】
【彼等もまた苦しい。気力のみで集中を繋いでいる。そうどちらも苦しいのだ。楽などない】
【剣山のような弾幕は光弾を有機連動して回避ポイントに〝置く〟カタチで放たれる】【徐々に精度が乱れてきているが】
>>86-87
「坊主!ノーミソはクールになっ!!」
紫狼に警告を発しながら、奇矯な笑い声をあげるシュバルトを睨むベテラン達。
彼らに強大なる〝魔〟が迫る。
「ウオオオオオオオオオッ!!」
シュバルトの突撃。一斉に伏せる古参分隊。
シュバルト指揮の兵士の銃弾がそのうち一人を捉え、回避行動を鈍らせる。
【ザン!!と黒き炎を纏ったサーベルがその古参兵の胴体を深く斬り付ける!!即死!!】
「グウウウウッ!!」
そして残りの古参兵は身体を炙られながらも、シュバルトの攻撃の後れもあり回避に成功。
「ハアアアアアアッ!!」
そしてすれ違い様に一斉にサブウェポンのピストルが彼の騎乗する馬。そして彼自身に全弾連射される。
無理な姿勢によるものであり、決して命中精度はよくないだろうが。
「――!!坊主!!敵が狙っているぞおおおおおおッ!!」
そして伏兵の存在に気付いたベテランが紫狼に叫んだ!!
>>82
//防衛兵器の狙いがジョシュアからキャンセルされましたのでそこは省きますです
「――ハッ。それでいい」
追撃をしかけようとしたイムカであったが、これはジョシュアの布石。
そのアサルトライフルの弾幕に阻まれ横っ飛びで回避する。
【すでにシールド無く、イムカの肩口を深く抉る銃弾。弾幕の一つを回避しそこねた。が、いい】
「辛気臭い顔などお前には似合わんよ。曹長。
張り詰めるのは結構だが周囲と部下にそれは伝播する。
まあ、責任の一端は私にあるというのは自惚れかな」
黒旋棍を一回転させて止める。再び、粒子短銃をジョシュアに向けた。
「どうやら防衛兵器が動いたようだ。兵士達の士気に感謝だな」
右腕を前に出し、左手の粒子短銃を乗せる。
空気が透き通っている。戦場、それ以外を考える必要はない。
(クッ…流石に限界が近いか…。これで最後にする)
「―――行くぞ!ジョシュアッ!!」
タッ!!脚が駆ける。外套が宙を舞った。≪ブラスターモード:エリミネーター/バースト≫
ドンドンドンドンドン!!!金糸の髪がたなびく。
【弾幕を張りながら!イムカはジョシュアに向かって突撃する!!】
-
>>88
「はぁっ、はぁっ……!」
【さすがのレギンも、かなりきつい状況だ】
【息は切れ、集中力と気力も限界に達する頃】
【依頼を終えたら大量の金を手に入れられるという事実が、彼を突き動かす】
「おらぁっ、とっとと降参しな!」
敵兵達にレーザーライフルを放ちながら駆ける。
あの弾幕自体はどういうと言う事がなく、ともかく注意すべきはあのレーザーのみ。
だが、見事にレーザーを回避するためのポイントを弾幕で塞がれ、足が一瞬止まってしまいヘブンズゲートは直撃する。
「ぐああっ………!」
腕の部分が焼け焦げ、鋭い痛みと脳に激しい衝撃が走る。
「ぐ、こ、の……」
「クソッタレ共がああぁぁ!」
それでも臆する事なく、レーザーライフルを連射し続ける。
そしておまけに時間差で、最後のプラズマグレネードを投げ込む。爆発すれば2mの範囲内にいる敵兵は吹き飛ばされるだろう。
相手の精度は段々と落ちてきている、再び地面を滑るように、進む。
これさえ乗り切れば、施設に到着だ。
-
>>87,>>88
その爪がシュバルトに届くことはなかった。
「!?くっ!マウ!攻撃は中止だ!敵の攻撃を回避だ!」
マウは上へ飛び、攻撃を回避しようとする。だが、少し遅く翼を撃たれ地へと落ちてしまった。紫狼も肩を撃たれ、包帯が赤く染まる。仇をとることは叶わず……
「ちくしょう!あと少しだったのに!」
飛行能力を失い、体力も限界だ。これ以上の戦闘は厳しい。
「だけど、ここで退いたらこの世界は……」
-
>>88
ジョシュアはライフルをパージした。どうやら弾切れらしい。先の白兵戦に於いてエネルギーを消耗し、殆ど弾切れに近い状態だったのだろう。
先程のパージは片方のライフルの残存エネルギーをもう片方へと移したが故の行動だったのだ。デッドウエイトは排除する。それがジョシュアのスタイルなのだから。
ジョシュアは立ち上がり、イムカを見据える。そうしてこう告げた。
「………コミッサー、あなたは強く、何より美しかった……だから俺は…あなたに惹かれた」
「ですが…やはり俺たちはこうして殺し合わなくてはならない。何故なんでしょうね、こんな悲しい事が起こってしまうのは…」
ジョシュアにとってイムカは全霊を賭けても護りたかった存在。だが運命は二人を引き裂く。
それほどまでにこの道程は重く、分厚い壁としてジョシュアの前に立ちはだかったのだ。ジョシュアはその壁を壊すことはなかった。
「俺が勝ったら……俺が勝ったら」
「いえ……これで…終わりにしましょう、コミッサー…イムカ・グリムナー」
──俺の物になってください。そんなことすら言えなくて。ただただ想うのは、この闘いが終わった後の『虚無感』への恐怖。
迫るイムカへと一直線に駆けたその手には二振りのナイフ。ジョシュアも全力だ。
迫る光弾。かつて自分の命を奪ったあの。
その光弾にかつての光景が重なって見えた。必死に自分を蘇生しようとするイムカの姿が。
ジョシュアの動きが一瞬止まる。自分はこのまま死んでしまった方がいいのかもしれない。その方が世界の、みんなの為に──
────ジョシュアはぁっ、いなくならないで下さいねぇっ……?──
「……う…ォオァアアアあぁぁぁぁああぁああああッ!!!!!」
雄叫び、自分の為に涙を流したあの子の為に。死ぬわけにはいかない。
ジョシュアは身を捩ってその弾丸を躱す。が、全てとはいかない。その腹を二発の弾丸が貫き、内臓を焼き、熱波と電磁波でナノマシンを死滅させる。
それでも、ジョシュアは突き進むのをやめない。
「うぁあああぁぁあああっ!!!イムカァァァアアアァァァアッッ!!!!!!」
そして最後の最期。ジョシュアはついに『壁』を打ち破るった。
彼女の名を呼び、彼女へと手を伸ばし、そして……
「…イムカ……」
──肉薄。ジョシュアの、その手から武器が落ちる。そしてジョシュアは血に塗れた手を伸ばし、イムカの頬へ触れようと。
-
>>88
【古参分隊のありったけの弾丸】
【それは標的の脇に逸れたものも多々あれ、攻撃後の隙もあり、数で押してシュバルトを落馬に至らしめるには十分なものだった】
くっ!!……小賢しい。
【役目を終えた黒馬は、出迎えるように足元に現れた円形魔法陣に泥沼のように沈み込んでいった】
【もはや大軍を相手取る戦闘は困難に近いだろう。ここからは、少数の敵味方による決戦となる】
――『Sevin gliwn』!
【紡がれた召喚魔法、それはシュバルトの開いた左手に一丁のピストルを齎す】
【形状こそ古風なマスケットタイプだが、魔力により1秒間隔の連射が可能な魔法銃である】
【その銃口の狙う先は――ひとりの古参兵、紫狼に伏兵の存在を警告している兵だ】
【味方への警告を隙とみて、その引き金は今引かれた――】
『隊長の援護に入る!』
【また、その他の古参兵には、先ほど紫狼とマウを狙っていた3人の騎兵が光学ピストルを放つ】
>>90
【今、紫狼とマウを狙っていた騎兵3人は古参兵たちに標的を変えた】
【また、シュバルトも標的は同様】
【或いはこれが隙となるか】
-
>>89
「嫌だっつってんだろこの野郎ッ!!」
互いに射撃を続ける歩兵達とレギン。正に意地の張り合いだ。
そこには理念も下手をすれば明確な敵意すらも既にないのかもしれない。
【レギンが味方についた連中が自由を求めて面白い連中だったならば
相手方の彼等も歪であろうが、それを維持するために戦い続ける連中だった】
「グワーッ!!」
そしてレギンが投げたプラズマグレネードが炸裂。歩兵達はついに吹き飛ばされその隙をさらけ出した。
均衡する意地と意地の衝突はレギンにその軍配をついにあげたのだ。
【手間取ったうちにどれだけヘブンズゲートによる被害がカノッサに出ただろうか?】
【兵士達の覚醒。それが思いもよらぬところでレギンを削った現象の名だったのだろうか】
>>90
「ハッ!坊主…世界がどうとかお前さんが考えることかよ。ちょっと気張りすぎだぜ?」
ショットガンとアサルトライフルを構えた古参兵達は紫狼の言葉に笑みを向ける。
それは決して侮りの色が混じったものではない。
「ガキはガキらしく目の前だけを見ておけばいいんだよ。大人にもちったあ世話焼かせろや!!」
>>92
「ハァ…ハァ…!!」
「チィ…悪魔(ディアブロ)退治ってのはキツイぜぇ…!!」
古参兵もかなりの消耗だ。当然だ。能力者…悪魔と対峙している。
そのプレッシャーたるや並ではないだろう。それでも古参兵達は紫狼に言葉を送るほどに強がる。
「チィ…グッ!!」
紫狼に言葉していた兵は肩と脇腹に銃弾をくらって倒れる。即死ではないが戦闘不能だろう。
「クッソ!!」
二人は騎兵に向かって横っ飛びで銃弾を回避しながらアサルトライフルとショットガンを斉射。
脚や肩に風穴を空けられながらも反撃する。
「悪魔ってのは…人間が殺るもんだろうがッ!!」
そして古参兵はシュバルトと相対する。何らの特殊な力も持たぬモータル。
その目的はただ一つ。狙いが外れた紫狼のために隙を見出すこと。
【防衛兵器の光弾もある。事態は急速に収斂しているはずだ】
>>91
「………」
取り落とされた武器。それは――イムカの左胸を貫いている。届いていた。
イムカは口から一筋の血を流しながら――ジョシュアの頬を触らせる。
「そうだな。生命力が高い癖に妙に死に急ぐところがあったが――ふん、届いたか」
ガシッ!!そのままジョシュアの身体を掴んで、
「曹長が率いた兵達!!居るのだろう!!私の〝反則勝ち〟だ!!回収に来い!!」
イムカはハンドサインを送る。決して小隊指揮分隊に射撃をさせぬように。
「ナノマシンが焼けている!!緊急治療が必要なのは明らかだ。
少なくとも〝私達と君達〟の戦いはこれ以上継続する必然は無い!!
それでもなお…不必要な戦いを行なうというならば――殲滅する!!」
-
>>93
「やった………!」
隙が出来たのを見逃さずに、一気に駆け抜ける。
意地の踏ん張り合いは、こちらの勝ちという事だ。
そして、いよいよ施設に突入だ。
ついにヘブンズゲートを破壊し、戦いを終結させる時が来た――――――!
>>ALL
施設の侵入に無事成功したレギン。
このまま何の邪魔もなければ屋上へと駆け上がり、ヘブンズゲートを破壊へと移るだろう。
-
>>93
「へっ……そうだな……俺は少ない脳味噌で色々余計なことを考えてたみてぇだ……」
もう一度、冷静になって戦場を見渡して見ようと、無駄な考えを捨てる。
>>92
(ちっ……俺はもう死んだも同然ってか……)
標的を古参兵達に集中した敵を見て、内心苛立つ。紫狼は恐らく、逃げることは出来るだろう。
(……ここで逃げて、生き延びるか……手負いの状態で奴等と戦うか……勝てる見込みは、殆ど無ぇよな……)
だが、紫狼には選択肢は一つしか無かった。
「けど……やるしかねぇよな。ここで逃げたら、多分一生後悔する。悪ぃな、マーウェスのおっさん。俺、やっぱり冷静にはなれねぇや。」
スフィンクス・モードを解除し、肩にマウを乗せる。飛行能力を失った今は、紫狼が動いた方が良いと判断したのだ。
「うおおおぉぉ!!食らいやがれぇ!!こいつは龍の鱗をも貫く包帯のドリルだっ!!バンテージ・ツイスト!!」
肩の流血により、赤く染まった腕の包帯を円錐螺旋状に変え、回転させる。そして、轟音を鳴らし突撃。狙いは勿論シュバルトだ。
-
>>93
戦場に吹き荒れる暴力の暴風の中、奇妙なまでに静かなこの一帯。誰にも邪魔されることのない聖域のその中心で、決着は着いた。
ジョシュアの一撃がイムカの二つのうちの一つの心臓を穿ち、そしてジョシュアが戦闘不能に陥ったのだ。
意識が飛びかねない痛みのその中でジョシュアはにっこりと微笑んで、こう遺した。
「………勝てなかったな、結局…………でも、悔いは…ない……」
そして、痛みに身体を震わせつつ
「……………ありが……」
今生の別れを惜しむかのように愛しげにイムカのその頬を撫でると、ジョシュアの腕はずり落ちた。
崩れ落ちる刹那、身体を掴まれ地に伏すことはなかったが、腹部からは一眼で致死量だと判る程の血液が滴り落ちている。
『な、内蔵の8割の蛋白質が変性している…これでは助けようが……』
『この場を凌いだとして第一、母艦まで保つかどうか…』
投降し、ジョシュアを回収しに出てきた隊員達もまた首を横に振った。
中身が殆ど焼けてしまっているのでは助けようが無いと。ジョシュアは今、手詰まりにあった。
シミュレータでジョシュアの命を奪った一撃。それを再びジョシュアへと浴びせ、イムカは彼を死の淵へと追いやったのだ。
敵の主力兵士を無力化。完全なる勝利とは言えないが、これは戦術的に見れば立派な勝利なのだろう。
本来ならば喜ぶべきなのだろうが…
-
>>93
【両陣営の光線と銃弾が飛び交う――正に銃撃戦の様相を呈していた】
【熾烈なそれを制するのは、果たして――】
『ぐわっ!』『うおお!!』
【遂には馬ごと倒れ行く騎兵たち】
【それは経験の差であると同時に、意地の勝利であると云えるやもしれない】
フン……最後に頼れるのは結局自分の力ということか……
奴らも、所詮は『人間』だ――
【この男に、散り行く仲間達へ侮蔑以外の手向けの言葉はなかった】
>>95
【相対する古参兵】
【更には、ヘブンズゲートの光球からの3秒おきのレーザー】
【それらへ対応することはできる、が、それは致命的な隙を作ることになる】
【見過ごすべからざる、紫狼とマウという存在のとっての隙】
【更に、今シュバルトを護るべき騎兵は既にいない】
【これ以上とない隙】
――――――!?
【半人半魔としての感覚がその殺気を捉える】
【―――が、既に遅い】
『Sevin fye――
【それは包帯を武器とする紫狼にとっての弱点たる、炎を呼び出す魔法】
【だが、詠唱を紡ぎ終える暇も与えられなかった――不発】
ぐ……おおおおおおお!!!!
【そして、龍をも貫くそのドリルは恐らく悪魔に対しても例外ではない】
【遂に、回転と轟音を伴ったそれがシュバルトの腹部を貫き、抉った!】
く………くくくく……やってくれる……『人間』如きがぁ……
だが――――これでいい……これで……俺の―――『貴様ら』への憎しみはぁぁ……!!!
【地獄の戦場を彩るのは、第一に敵への憎しみ―――】
【それはシュバルトの考えだが、人間への憎しみを深めた彼は、いずれ自分の身を以てそれを証明することになるか】
【抉れた腹部の軍服の隙間からは、明らかに人間のものでない黒い外皮がみられる】
【そして、攻撃後の紫狼の包帯は、緑と黒の混じったような気味悪い色の返り血を浴びるだろう】
【最後の言葉と同時、馬のときと同様に足元に出現した魔法陣】
【それはやはりシュバルトを泥沼のように沈め、どこかへと運んでいくだろう】
【烈しい戦いは、紫狼と古参兵たちの勝利に終わった―――】
-
【ジャスティス・クロス本戦】
【判定ーーー>>94レギン=ハーストによる施設内侵入による襲撃側勝利】
侵入された機関は、その後残った兵士達により完全に機能を停止した。事実上の崩壊だ。
この決戦により残ったものは、崩壊した施設と、人々の自由。
失われたものは、絶対管理と、秩序。
これによりこの世界が向かって行く方向は決まったと言えよう。
《ーーカノッサ機関という、正体不明の機関により起きた反乱により、「メナ」はその能力を失った。それが正しい選択だったのかは分からない。ただ、その後暫くは、この状況を喜ぶ事にした。》
ーーーーー歴史資料より。著作者不明。
あの後、島はどうなったのだろうか?
崩壊した土地と、瀕死になった兵士達は
それは当事者に聞いてみるしか無いだろうが、少なくとも、この争いは終結を迎えたのだったーーー。
-
>>95>>97
「………」
決着は訪れた。それは狂騒めいた戦いとはあまりに対照的な決着。
悪魔は侮蔑と呪いの言葉と共に魔方陣へと消えていった。勝利、あまりにもおぼつかぬ勝利…なのだろうか。
「アイツ…憎しみと呪いしかねぇ。敵だがなんつーか…ああ、まだるっこしい」
シュバルトという悪魔に触れた。それは強い。強いが…それ以外あるのだろうか。と思った。
ただ強い。ただただ強いのだ。
「坊主。終わったな」
古兵たちは全員突っ伏した。悪魔と対峙したプレッシャー。そこからようやく解放された小さな小さな勝利だった。
>>96
「前にも言ったはずだ。ジョシュア――勝手に死ぬ事は許さん。命令だ」
静かに告げるイムカ。ここからはジョシュアの戦いだ。
イムカが援護できるのは今の言葉を贈ることだけ。
【ようやく鬱屈から解放された彼を再び見れたのだ。再び合間見えたいという欲もある】
「救急スプレー。あと昇圧剤をぶち込め。メディパックならくれてやる」
これで戦わずして強力な兵士達を無力化できるのだ。
無駄な争いを避ける。これは背信行為には当たるまい。
「泣き言など聞く耳を持たん。母艦とやらまで持たせろ。それが貴様らの任務だ。
降下兵の生命力は折り紙つきなのだろう。ならばその生命力を信じ最善を尽くせ」
何故、先程まで敵だった者に当然のように命令しているのか?であるが
それがイムカ・グリムナーなのだから仕方ない。
【ヘブンズゲートが破壊される。さて、どちらに勝利が――】
全く不確定要素だらけだ。色々と。曹長率いる部隊にここまで切り込まれたことも。
これほどの重傷を負わされたことも、このような戦いが出来たことも。
「我々は――貴官等のような敵手をまみえられた事を光栄とする!!」
【そして、イムカと、小隊指揮分隊はジョシュア等に敬礼を贈った】
-
──人工島『ネオ』での戦闘から11時間後、新世界、セントラルタワーIASC本部にて──
「………フリードリヒ、ジョシュアは…」
『─────、─』
『──』
『──、────────』
「…そうか、残念だ」
『─』
「…皆聞いてくれ、ジョシュアを載せたフリゲートがネオより離脱後、M11宙域付近で撃墜されたらしい」
「あの辺りは暗礁宙域…IASCのステーションも無い。もはやジョシュアは…」
『─、──』
「………さて、新世界到来後初めてIASCで死人が出てしまったようだ…しかも数多くの」
「事態は急を要する。このままではIASCの信用失墜に繋がりかねん…そこでだ、勇敢なるOSAT諸君、君達にこの任務を授ける」
「……受け取ってくれたな…説明は以上だ。解散」
-
>>97
「はぁ……はぁ……あいつ……化け物じみた強さだとは思ってたけど……マジで化け物かよ……」
包帯に付着した君の悪い血を見て呟く。その正体と、彼の憎しみに生きた心地がしなかった。
「仇はとれなかったな……けど、この戦い“は”俺達の勝ち……だな……マウ……」
そう、この戦い“は”……
>>99
「ああ……終わったな。救援感謝するぜおっさん達。……だけど、俺とマウのカノッサ機関との戦いは、まだ終わって無い。」
と、真剣な表情を見せる紫狼。
「ま、暫くは体を休めねぇ……とな……」
紫狼、マウ、共にそのまま眠るように気を失った。
目覚めた時には、この世界はどうなっているのか……そして、一人と一匹の戦いは今後どうなるのか……
-
―――――――戦いが終結して、しばらくの後。
その後、無事に金も得たのでこのまま帰ろうと思ったら敵方の指令が依頼してきた。
どうやら、兵士の逃亡を手伝って欲しいとの事。
機関との契約は終わり、自由の身となったのでもちろん快諾。
というわけで現在、兵士達を乗せた車両群を護衛すべくイムカと同じ車両に乗っている。
周囲からは恨みつらみの声、そして何より痛いくらいに突き刺さる目線。
まあ、傭兵なんでそこんとこはご愛嬌。結局金が全てです。何と言われようが。
「……………」
それに仕事をほっぽり出すつもりもないし、というわけで追手が来たらすぐに迎撃する次第。
「いやぁ、それにしてもアンタの指揮は見事だったな」
と、明るくイムカに話しかける。
この傭兵、結構フレンドリーなのである。
-
【―――】
通信を傍受。基地の陥落と降伏。
なんという、欺瞞と保身に充ちた敗北か!!
【そして権力者たちが期待しているような甘さは恐らくは徹底的に裏切られる。
間違いなく彼等には酷薄なる未来のみが待ち受けるであろう】
「こんなのアリか!俺たちは負けていない。まだ!戦える!」
「そうだ!ちくしょう!!武器を捨てて投降?なぶり殺しになれってか!?」
革命期の敵兵に対する扱いなど相場は決まっている。
優先も糞もない。過去の遺物として一緒くたに肉挽き機に放り込まれるのだ!!
(さらに裏にいるのはカノッサか…。この勇戦に値段をつけるのだろうが…納得はいかないな)
生き延びたとして、PMCとして組み込まれるのもまた気に食わないだろう。
それは兵士達共通の感情だ。時代の仇花として消えるには敗北感が足りなすぎた。
「…馬鹿馬鹿しい。撤退するぞ。嬲り者も組み込まれるのもゴメンだ。――回線を開け」
>>101
「おい、気絶するにゃ…まあ、いいか」
ベテランスカッドは紫狼を背中におぶり、ギュッと帯で固定する。
「小さな英雄さんだな。カノッサの糞人体実験に晒すわけにゃあ…いかねえよな」
「同感同感。さて、もう一仕事いきますか」
そうして、古兵分隊は…満身創痍の身体を推してさらなる激烈なる戦いに身を投じるのだ。
その背にまだ少年のあどけなさを残した護衛対象を背負いながら。
−−−−−−−−−
−−−−−
−−−
>>102
「全く、君にはしてやられたよ。結局は敗残の将だ。誇るべきことなどない」
すぐさま戦闘に参加していた敵方の奇妙なる戦力が傭兵であることを調べ上げ、
その戦力を突破に生かすべく、相当無茶をさせるに相応しい金額で雇っていた。
「まあ、金と物資なら不足は無いよ。基地にはもう必要なかったからな」
要するに徹底的にパクって…もとい徴発したのだ。敗北主義者共には必要あるまい。
当然の土産という奴である。
「私の指揮に褒めるべき点があるとすれば兵数を損なわずに済んだのは僥倖だよ。
あのような戦いで死なせるには惜しい兵達になった」
左胸を深く抉る傷も生々しく、全身に傷を負いながらもこの逃亡生活を続けている。
そろそろ目ぼしい拠点も見つかるだろう。金なら不自由は無い。
【兵士はここに留まる者、戦いを終えて隠遁する者、あるいは――別の世界に戦いを見出す者。
行く末は様々だ。また、そうであらねばならない】
「しばらくは戦乱の世となるだろうか。革命期とはそういうものだ。
三日天下か、支配の確立か。まだ荒れるぞ。この世界は…」
-
>>103
「へへへっ、お褒めに預かり光栄だ」
「まあ、強くないと食ってけないんでね」
「悪く思うなよ、俺は奴らの思想が面白そうで乗っかったのあるが、やっぱり金もデカイんだ」
金は命より重い…!とでも言いたげな感じだが、もちろん金ばかりではない。
この男は基本的に自由を愛し、一つの組織に留まり続ける事をあまり快く思わない。
従って、自由を求める機関に同調したのは事実であり、反論するつもりもないのだが。
「へへ、これからあいつらの支配がどうなるか見ものだな」
「どっちに転んでも、俺からすれば良い飯の種になるんだが」
「また反乱するようなら呼んでくれよ?」
「どっちにつくかは、気分と金次第、だがな」
所詮は戦争屋、戦いが無ければ食ってけない。
なのでこの状況は歓迎すべき事態である。
……やはり、周囲の兵士からは睨まれ続けるが。
-
>>104
「私に言うな、所詮は客将。この世界の行く末にまでは介入できんよ」
この新たな支配の不満を持つ連中は多い。軍団を形成している者もいる。
先ずはそこと合流・拠点とする。そして兵士達に行く末を決めさせる。
データコーデックスの取得から始まったイムカの仕事はそこまでとなるだろう。
「この世界はこの世界の者が責任を負うべきだからな」
そしてデータの他に得た者。分隊のいくつかは〝イムカ〟にこそ着いていくらしい。
終焉の遠未来。その過酷なる戦場が彼等を待っている。
「君のチャンネルは教えてやってくれ。君を雇い入れる柔軟性は身に着けさせておくさ」
そうして無表情なままにイムカ・グリムナーはヌカ・コーラを口にした。
【この世界がどうとなるかはわからない。が、敗残の客将となったイムカは確かに幾つかの得難い成果を手に入れたのだった】
-
>>105
「ははは!まあ、それもそうか」
さすがに、部外者が世界の行く末まで決めてしまっては世話ないか。
そういう観点から考えればレギンは見事に命運を変えてしまったわけだが――当人にそんな自覚などなく。
所詮「依頼」であり、それを傭兵としてそれを果たしたに過ぎないのだ。
「あぁ、そうしておこう」
「まったく、面白くなってきやがった!」
ははは、と笑いながら景色を眺める。
どうやら追手が来る事はなさそうだ、無事に護送は終わるだろう。
さて、次はどんな依頼が待っているのか。
頭の中は、ただそれだけしか考えていなかった。
/では今度こそ終了で、ありがとうございました!
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