な、流れで、勢い…
キスして…
大井っち寝てたと思う…よねぇ
唇、カミシメ…はひふっ
提督、来年こそ…
よし、初詣してこよ…
よーしよしよし！
大広間で大騒ぎしてる金剛さんたちの声を耳にし
先に眠りについた駆逐艦の子達の寝顔を見て
ひとり近くの神社へお参りに行った
今年も、これからもこんな平和な鎮守府でありますように、って祈ったんだ
ただで貰った甘酒片手に石段を降ってたら
一人で提督が登ってきた
ねえ、提督
どうして私に声かけてくれなかったのさ
私も登りお参りし直すよ
ああ…加賀さんとデキてる提督はいなかったんやね…
去年はありがと、今年もよろしくね
べ、別に特別なお願いとかはないけどさ
もう一度…
左手、強く握ってくれたら、嬉しいかな…
嬉しい…嬉しい…
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/20196/1420023577/l50
「私の想いも届きますように」ってね
一緒に楽しみたいことも今すぐには思いつきそうもないし
もう夜中だから寄り道もできないけど
なんかさあ…提督と手を繋いで
夜空見上げて鎮守府へ帰るだけでも
私、とっても幸せだな
ー完ー
あちゃあ、電気もう消えちゃってぇ…
もうみんな寝てるみたいだねぇ〜
それじゃあ提督、私は大井っちを起こさないように部屋に戻りますよ〜
…じゃあ戻りますから…
戻ります…
…提督、おやすみなさい…
大井っちを起こさないように帰ってきた
さっきまで左手を握ってくれたのを思い出し
感触と温もりを右手でさすって思い出してたら
自分の勇気のなさに
涙が止まらなくなってきた
やっぱり私の想いなんて
私の勢いのキスなんて
提督の加賀さんへの思いの前には
吹けば飛ぶようなものなのかな