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希「日比谷公園でランチしたんよ」

1 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2014/08/19(火) 21:29:46 Wot6/O6M
今日はな、えりちと穂乃果ちゃんと一緒に、日比谷公園にある「松本楼※」に行ったんよ
(※明治36年創業の、日本屈指の老舗洋食店。ポーツマス条約焼打、大震災、新左翼学生による焼打と、歴史的事件に日比谷公園で起きるたびにとばっちりで焼失しては再建されてきた)
といっても、ただ三人でランチしに行った訳やなくて、他校の生徒会とうちの生徒会の親睦交流会、という名の、まあやっぱり女子会なんやけどな
広い公園の奥、濃緑の林の中にひっそりと立っている瀟洒な洋館であるお店につくと、もう先客は来てたみたいやった
「おー、絢瀬ちゃん、東條ちゃん、ひっさしぶり〜!あ、その子が新しい生徒会長っていう、えー、河嶋?」「高坂穂乃果です」快活そうに挨拶してきたツインテールの小柄な女の子に、キリッとした片眼鏡の娘が囁く
「あ、あの。初めましてっ!高坂穂乃果ですっ!ふつつかものの生徒会長ですが、よろしくお願いします!」
穂乃果ちゃんがペコッと頭を下げた。「あ、宜しくね。私は大洗の生徒会長、角谷杏。で、こっちの二人が」「河嶋桃だ」「あ、あの、小山柚子です。よろしくね、穂乃果ちゃん」

「でも、ホントに久しぶりね、杏ちゃん」通された窓際のテーブル、晩夏の木漏れ日が蜂蜜色の髪をキラキラと輝かせる中、えりちが微笑みながら言った
久しぶり、か。知り合ってから半年ちょっと。その間、電話やメールでしきりにやりとりはしてきたんやけど、直接逢って話すのは、出会ったあの日以来になるんやなぁ・・・
あの日、ウチらが初めて出会ったんは、このお店のすぐ近く、文部科学省の廊下だったんや。杏ちゃんたちはお役人に呼ばれて廃校の勧告を受けた直後、ウチらは理事長のおつきで。結局ウチらは部屋の外で待たされたんやけど、今考えるとあの時、理事長も廃校に関する話をお役人にされてたんやろなあ・・・
「そういえば、あの時、桃ちゃんが大泣きしてたんをウチのとこの理事長が見つけて慰めたんがきっかけやったっけ?」「う、うるさいっ!!そんなこと言わなくていい!!」桃ちゃんが真っ赤になる
「それで理事長さんが、『ご飯でも一緒にどう?』って連れてきてくださったのが、このお店でしたよね・・・」柚子ちゃんが目を細めながら言った
「あの時、この店でオムライスをご馳走になりながら南さんに言われたこと、まだ覚えてるよ。『昔、このお店のご主人だった人が支援者の一人でね、辛亥革命のリーダー孫文もこのお店に来たことが良くあったらしいの。その孫文はね、こう言ってたの』」杏ちゃんがそっとつぶやくと、、
「『自分がやれると信ずるなら、たとえ山を移し、海をくつがえすほど困難なことでも、いつかは成し遂げることができる。自分がやれないと思うなら、たとえ掌(てのひら)を返し、枝を折るほど容易なことでも、永遠に成し遂げることができない』ね。私もよく覚えているわ」えりちもそう答えた
ウチたちには何も言わなかったけど、理事長なりの覚悟があの時すでにあったんやろなぁ・・・。信じて迷わず突き進めば必ず道は開ける、だからもし廃校の決定と戦うというのなら、どこまでもその道をお行きなさい、私も応援するわ。そう言った時の理事長は毅然としていたけど、ちょっと寂しげでもあったな・・・
「ね!まずはそのオムライス、食べましょ!食べて、元気になって、それから私たちが大洗の廃校阻止のために何が出来るか、それを話しましょ!私たちも信じて突き進んで道を切り開いたんだもの!大洗だって、きっと!」
ウチらのしんみりした空気を察したのか、穂乃果ちゃんが努めて明るく言った。・・・せやな、まずはお腹いっぱい食べる。それがウチの信条やもんな!


2 : アイカツおじさん :2014/08/19(火) 21:31:51 ???
拡大するコラボノッゾレすき


3 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2014/08/19(火) 22:13:04 Wot6/O6M
(※このSSは、プラウダ戦前、ラブライブ2期開始時あたりの時間設定で書いてます。なに、色々無理矛盾がありそう?気にするな!人類とて必死だ!)

「うわぁ!オムライス、いい匂い!」穂乃果ちゃんが目を輝かせる
卵さんはフワッフワ。そこに赤茶色の香ばしいハヤシソースがたっぷりと。スプーンで卵さんをそっと崩すとチキンライスさんがさっくりと流れ出る。それをスプーンに載せ、ハヤシソースをからめて口元に運ぶ
んふっ!おいひい〜!ケチャップで食べるオムライスさんも大好きやけど、洋食屋さんの芳醇なハヤシソースで食べるオムライスさんの美味しさといったら、もう、スピリチュア〜ン!!
「美味しい!美味しい!」杏ちゃんが口いっぱいにオムライスを詰め込みながら繰り返す。・・・なんか複雑な気持ちになるのは何故なんやろな?
やがてみんな綺麗にたいらげる。お腹いっぱいになると、なんでもできちゃいそうな気になれるんやから、人間て不思議やな

「さてと!それじゃ、私たちが大洗のために何ができるのか、考えましょー!!」食後の紅茶を前に、穂乃果ちゃんがはりきる。さすが新生徒会長やね?
「そう。私たちも廃校の危機にあるって判ってから、角谷さんたちには色々と知恵を貸してもらったり、励ましてもらってたんだもの。今度は私たちがお返ししなきゃ」えりちも語気を強める
「そんな。私たちは南理事長のお言葉に励まされたことの恩返しができればって、それだけだったんだから。ね?」柚子ちゃんが杏ちゃんに同意を求める。杏ちゃんのいたずらっぽい瞳が一瞬、猛禽類のようにきらめく。ん!?
「そうかそうか。そうまで言ってもらっちゃ、お断りするのも失礼ってもんだよにー!じゃ、河嶋ー」「はい。・・・これを」満面の笑みの杏ちゃんに促された桃ちゃんが、おもむろにカバンからDVDを取り出して穂乃果ちゃんに手渡す
「それ、大洗の名物、あんこう音頭の歌と踊りを収めたDVDなんだ。私たちもパレードしながら踊ったんだよ!それを全国区で有名なμ'sに歌って踊ってもらいながら、大洗の戦車道応援メッセージをネットで流してくれたら助かっちゃうんだけどな〜?」
アカン!何故かわからんけど、ウチのスピリチュアルな勘がこれはアカンと告げとる!!「ちょっとま」「分かりました!音乃坂生徒会長としてお約束いたします!」ニッコリ笑顔で力強く頷く穂乃果ちゃん。あ、終わったな・・・

「・・・ありがとうね。あの時、スクールアイドルで学校を救うことを決意してくれて」
東京港に停泊中の学校艦に帰るためゆりかもめに乗る三人を見送ったあとの帰り道、えりちが穂乃果ちゃんに言った
「え?絵里ちゃん、そんなのもういいよ〜。絵里ちゃんたちと一緒に頑張ったからできたことなんだもん」穂乃果ちゃんが少し照れたように笑う
当初あんなにスクールアイドルに反対したえりち。あくまで自分の道を押し進んだ穂乃果ちゃん。その二人が今、こうして互いに感謝しながら笑い合ってる。不思議なもんやな、ほんと人生って不思議なもんや・・・
「さて、じゃあ早く帰って『あんこう音頭』の練習しましょ!」「そうね、マキちゃんが、デビューをTVで見守ってファンになったっていう鈴木あみのlove the island※で行くつもりだったけど、次はこれで決まりね!」
明るく頷き合う二人を見ながらウチは、何故こうも嫌な予感がするのか、それも不思議でしょうがないなぁ・・・
(※鈴木あみのデビューは1998年7月1日。やったね真姫ちゃん、間に合うよ!)


4 : アイカツおじさん :2014/08/19(火) 22:15:14 ???
まぁた真姫ちゃんが間に合ってしまったか


5 : 名前なんか必要ねぇんだよ! :2014/08/19(火) 22:58:33 G0EtVC8A
あの全身タイツで踊るのか…


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