■掲示板に戻る■ ■過去ログ 倉庫一覧■
希「洋食屋さんに行ったんよ」
-
今日はな、凛ちゃんと区役所に行った帰りにな、馴染みの洋食屋さんに寄ったんよ
「つ、疲れたにゃあ〜!暑いにゃあ〜!」「ほら、もうちょっとやから、我慢我慢」
イベントの設定資料やら夏休みの課題資料やら楽曲用資料やら、千代田区図書館※でまとめて借り出しに来るのに、一番体力有り余ってそうな凛ちゃん連れてきたんはええけど、思ってた以上に重いし暑いしで・・・
(※区役所ビルの10階にある。涼しく綺麗な上蔵書も多いので、実は周辺のビジネスマンの憩いのスポットとなっている)
ちょっとダイエットに〜って自転車で来たんが裏目に出てしもたん。素直に地下鉄で来ればよかった・・・
しょうがないんで涼むのとランチとを兼ねて、途中でウチの馴染みの洋食屋さんに寄ったんよ
レンガ造りの小さいけれど洒落た造りに純白のノレンのかかった、なんだか懐かしい匂いのするお店なんよ
「ごめんくださ〜い!」引き戸を開けて店内に入ると、なんとお客さんが一人もおらん。おっかしいなぁ、結構有名なお店やのに・・・
「・・・ああ、希ちゃんかい。ごめんねぇ、今日はお休みなのよ」
と、奥からお店の女将さん、割烹着を着た小柄なお婆ちゃんが出てきたん。「お休みの札が表に出てなかったかねぇ。」「あっ、希ちゃん!ホントだにゃ!お休みの札がある!」
あちゃあ・・・ウチも暑さでボーっとしとったんやなぁ・・・。と、呆然としとるウチと凛ちゃんを見て、お婆ちゃんは急にケタケタと快活そうに笑い出した
「まあ、折角来てくれたんだ、あまりお構いもできないけど、冷たいお水とハヤシライスでよければおあがりなさい」「え、ええのん?」「やったー!ハヤシライス!」
古いけれど、清潔に設えられたテーブルに座り、お婆ちゃんの持ってきてくれた冷水を飲んで一息つく。あぁ^〜生き返るわぁ〜
「・・・ここはな、昭和の初め頃からある名店でな、有名な文学者・作家さんたちもよく通ったっていうお店なんよ」「へぇ〜。あ、サインがいっぱい飾ってある!・・・ええっと・・・谷しげ元のぶ・・・!?谷繁監督って作家さんだったの!?」
・・・えっ?そんなにマジマジとサインを見たことはなかったんやけど、ウチでも知ってるような作家さんのサインがいくつかあるのは知ってた。でも、谷繁って、あのマキちゃんがベイスターズ日本一の年に横浜球場でホームランボールをキャッチ※したっていうあの谷繁さん・・・!?
(※1998年のベイスターズ日本一の年にホームランボールをキャッチすることは、理論上16年あれば可能。やったね!)
「他にも・・・あっ、これ野村克也と古田!梨田監督に佐世保の漁師さんのもある!え〜何で?希ちゃん!」・・・いや、ウチが聞きたい。何で?
「ああそれねぇ、お婆ちゃんがお嬢ちゃんたちみたいに若い頃にちょっとあってね。それでその子たちも遊びに来てくれたんだよ」振り返るとお婆ちゃんが実にカクシャクと、歳を感じさせない滑らかな身のこなしでハヤシライスを持ってきてくれとった
「わー!ハヤシライス!いっただきマース!!」サインのことなどコロッと忘れたかのように、凛ちゃんがハヤシライスに飛びつく。「希ちゃんもお食べ?」「あ、はい・・・」ちょっと釈然とせんけど、ウチもハヤシライスを受け取った
ツヤツヤと白く輝くお米さんの上にかかった上品な茶色のソース。ほのかな赤ワインとデミグラスソースの芳香がウチの鼻腔をくすぐる。「・・・いただきます!」
一口、スプーンですくって食べる。美味しい!繊細やけど優しく、素朴な美味しさ。それでいて、食べていると、なんだかとってもよそ行きな気分。そして、サラサラとした食感で、いくらでも流し込める!まさに洋食の魔法や!
-
「ご馳走さま!」お会計をしようと立ち上がると、お婆ちゃんがキビキビと寄ってくる。このお婆ちゃん、いくつなんやろ・・・?えらいしっかりしてるけど・・・
「ああ、よく食べたねぇ。さすが、若い子だ・・・今日は特別な日だからね、お婆ちゃんのおごりだよ」「「え、ええっ!?」」いやはや、ありがたいんやけど、なんとも太っ腹やなぁ・・・
それでな、丁寧にお礼を言って店を出る直前、お婆ちゃんが訊ねてきたんよ。「お嬢ちゃんたち、女学校の部活の友達かい?」「ハイッ!」凛ちゃんが元気に答える。そしたらお婆ちゃん、なんとも嬉しそうに顔をほころばせた
「そうかい。じゃあ、ずうっとそのご縁を大事にするんだよ?楽しい青春を共に過ごした友達ってのはね、本当の一生のお友達になれるんだから。」そういって、お婆ちゃんはまた、嬉しそうに微笑んでくれたんよ
お店のノレンをくぐる。「洋食すず川」の文字が分かれて、猛暑の日差しがウチらを直撃する。うわぁ、やっぱり暑いわぁ・・・
店を出たところで銀髪の、もの凄くお歳を召した感じなんやけど上品で、針金でも入っているように凛としたお婆ちゃんとすれ違う。「・・・ごきげんよう。」「・・・ご、ごきげんよう」その老婦人はそのまま、お店の中に入って行ったんよ。あれ、特別な日って、ひょっとして・・・
「うにゃぁ〜!暑いけど元気出た!凛ちゃん頑張るよぉ〜!!」「ええな!その調子や!ウチも頑張るで!」ウチらは気合を入れて重い重いペダルを漕ぎ出した。・・・一生の友達、か・・・
「ごきげんよう、小梅さん」「ごきげんよう、晶子さん」
(※お盆なので、スピリチュアルにのんたんが小梅婆ちゃんの幽霊に遭う話にしようか迷ったけど止めました。ホラーはカニバルニキの方が上手いもんね!あと、小梅とカッスいくつだよってツッコミも無しの方向で宜しく)
「大正野球娘。」(第一話)http://www.nicovideo.jp/watch/1389753825
-
まぁた真姫ちゃんが間に合ってしまったのか
コラボノッゾレすき
※注釈くるおしいほどすき
-
凛ちゃんとかいう名誉野球民
でも確かサッカーが得意とかいう設定があったような
-
>>3>>4
アリシャス!
皇居の北と南の部活女子同士ってことで考えたのだけど、いかにものんたん野球知らなそうだしというので
凛ちゃんに急遽登板願ったんですが・・・ラブライブと野球って、意外と接点持たせづらい・・・
-
サンキューKO梅
(ここで東京節スタート。かな恵、音程を間違える)
-
注釈ノッゾレニキすき
安心して読めるし
-
いいですわゾ〜これ(賞賛)
■掲示板に戻る■ ■過去ログ倉庫一覧■