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サーナイトSS総合スレ
1 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/10(火) 13:25
サーナイトのSS執筆スレです。
投稿してくれる神の降臨を随時募集しております。

・sage進行+(;´Д`)ハァハァ+マターリでお願いします。
・煽り・荒らしは放置。
・投稿SSに対する過度の叩きはご遠慮下さい。

2 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/10(火) 15:34
スレ立て乙です

3 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/10(火) 20:47
かちゅとか使ってない人はこっち見にくいっぽ。

4 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/10(火) 20:52
うむ

5 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/11(水) 00:41
誰も書かないなら、漏れのヘタレSS公開しちゃっていい?

6 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/11(水) 00:42
いいよ
モウマンタイ

7 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/11(水) 00:54
10分後くらいに公開できる。

8 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/11(水) 00:55
マターリ待つなりよ

9 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/11(水) 01:00
10分後くらいって響きが(・∀・)イイ!
期待してまたーり待ちまする。

10 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/11(水) 01:03
「ずっと預けっぱなしにしてしまったけど、大丈夫かな・・。」
サトシはポケモンセンターを目指して、気付かぬうちに駆け足になる。
預けたままのサーナイトのことを想うと、胸が痛む。
危ないから待っていてくれ、と言って出掛けたきり、3日も会っていない。
今となっては、サーナイトを置いていった事を後悔している。
やっとポケモンセンターに着いた。
他のポケモンには目もくれず、まずサーナイトを出す。
「サーナイト、ごめんな…。」
3日間も1人でいたサーナイトの瞳は潤んでいる。
それもそのはずだ、ゲットして以来、ずっとサトシと一緒にいたのだから。
「わたし、1人で寂しかったんだよ、もう帰ってこないかもしれないと思った…。」
そう言うとサーナイトは、サトシの胸に飛び込んだ。
サトシの体をしっかりと抱き締め、胸に顔をうずめる。
すると我慢していた寂しさが溢れ出たのか、サーナイトのつぶらな瞳からは、
いくつもの滴が流れ落ちた。
サトシは少し驚いたが、サーナイトを優しく抱き返す。
よく考えてみれば、サトシはサーナイトを抱いたことなんてなかった。
柔らかく美しい体、長めのすらりとした腕、鮮やかな緑色のしなやかな髪。
この全てを、こんなに間近で感じたことなんてなかった。

11 名前: 10 投稿日: 2002/12/11(水) 01:04
「サーナイト、本当にごめん。」
そう言ってサトシは、サーナイトの顔をそっと起こした。
まだ泣いているサーナイトの顔をじっと見つめる。
そしてしっかりと抱き直し、顔をゆっくりと近付けた。
(あっ…。)
サーナイトの声が、声になるよりも前に、優しく唇を重ねた。
(もう絶対に離さない…。)
その口付けは、いつまでも終わらなかった。

静かな時が、ゆっくりと流れる。

もう2人に言葉なんていらない―。


あ、期待してた?ごめんよ〜。
シチュエーションおかしいし、文章もおかしいし、全部おかしい。( つд`)

12 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/11(水) 01:07
よく頑張った!
アンタはエライ。

ただ・・・
サトシじゃないほうがよかったかナァ・・・

13 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/11(水) 01:09
大丈夫。おかしくないでつ。萌えに萌えました。

……いろんな部分が熱くなってきたので、ちょっと席を外してきます。

14 名前: 10 投稿日: 2002/12/11(水) 01:09
>>12

感想ありがとうございます。
実はSS初挑戦です(゚∀゚)アヒャ
サトシじゃない方がよかったでつか。
それくらいしか思いつかなくて・・。

15 名前: 10 投稿日: 2002/12/11(水) 01:11
>>13

ありがとうございます。
こんなヘタレでもよかったら何度でも書きまつ。

16 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/11(水) 01:11
初神降臨キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
おかしくなんかない、萌えられればオールオケーイ。

17 名前: 12 投稿日: 2002/12/11(水) 02:33
やばい、10たんに触発されてなんか書きたくなったよう・・・
っていうかチョット書いてみた
夜中に書いてるし、推敲もしてないからちょっとおぼつかない文だけど
暇だったら見てって。

ttp://210.143.102.80/upload/source/8310.txt

いじめネタから入るけど・・・まだ書きかけだから許してね。
ちゃんと救えるようなシチュエーション入れる予定なので。
完全版が書けたらまたうpします・・・反応次第だけど。

18 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/11(水) 17:59
>柄の悪そうなオニスズメ
に何故かワラタ。
どんどん書いちゃって下さい(´ー`)

19 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/11(水) 18:19
>>17
先が気になる

20 名前: 12 投稿日: 2002/12/13(金) 00:10
出だし書いたあと、いろいろ設定を考えたら結構大変になってきちゃったw
なんか凄く時間がかかりそうなので、当分続きは完成しないかも。ゴメンネ

あ、時間と質は比例しないからそこんとこ注意すること(・∀・)

21 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/13(金) 00:29
SS書いてみましたんで、投稿しようと思いまつ。
ちと長いですが、どうかお付き合い下さいませ。。。
あ、ちなみにエロありです。
「Another Mind」

22 名前: Another Mind 投稿日: 2002/12/13(金) 00:30
「割と、綺麗な部屋じゃん」
少年はそう呟くと、リュックを床に置き、ベッドに腰を下ろした。
彼の名はカイト。ポケモンマスターを目指して旅を続ける少年である。少ない予算と相談をしながら決めた本日の宿にさっき到着したばかりだ。
シャワーを浴び、買ってきた軽い夕食を済ませた後、カイトはリュックから一つのモンスターボールを取り出した。
「さてと…出ておいで、サーナイト」
カイトがモンスターボールを投げると、光の中から優美な姿をしたポケモンが現れた。ほうようポケモン、サーナイトである。
「マスター、今日もお疲れさまでした」
サーナイトは、カイトに向かってにっこりと微笑みながらそう言った。
「ああ、サーナイトもお疲れさま。ま、ここ座んなよ」
「はい、失礼します」
カイトがベッドの隣にスペースを空けると、サーナイトはゆっくりとそこに腰を下ろした。

23 名前: Another Mind 投稿日: 2002/12/13(金) 00:31
サーナイトは、現在のカイトのパーティーの中では一番の古株である。
当時はまだラルトスであった彼女と出会ったのは、まだ旅を始めて間もない頃、出発して初めて訪れた街の、はずれにあった草むらでのことであった。幸い、捕まえた当初から彼女はよくなついてくれ、カイトのために一生懸命闘ってくれた。カイトの方も、そんな彼女に対する愛着はどんどん増していき、今では、ポケモンセンターに預けている時間すらもどかしいほどの、かけがえのないパートナーである。
彼女が人語を話せると分かったのは割と最近、彼女がサーナイトに進化してからのことだ。やんちゃで、少しおてんばな少女のような姿だったキルリアが、これほどまでに美しい姿に進化したことにも驚いたが、進化し終えたサーナイトに、
「やっとお話できますね、マスター」
と話しかけられた時には面食らった。しかし、もともと孤独な一人旅で、時には話し相手が欲しかったカイトにとっては、これは嬉しい誤算であった。それ以来カイトは、一日の終わりにはサーナイトをモンスターボールから出し、その日にあったことを語り合うのが日課となっていた。
 月の綺麗な夜である。明かりを消した室内で、窓から差し込む月明かりに照らされて深い赤色に輝くサーナイトの瞳を見ていると、何一つ隠し立てなどできないような気持ちになる。心の中に澱む、モヤモヤしたことを全て吐き出してしまいたくなる。
ひとしきり談笑した後、カイトは、以前から少し気になっていたことを彼女に尋ねてみることにした。

24 名前: Another Mind 投稿日: 2002/12/13(金) 00:33
「…お前さ、俺と旅をしてて、寂しくなることってないか?」
「え?」
少し驚いたような表情で、サーナイトは聞き返した。
「いや、その…俺とお前は、だいぶ長く旅を続けてきて、俺は本当に楽しいんだけど…でも、お前ももともとは野生のポケモンで、友達とかと遊んで暮らしてたわけだろ?…もし、そうだった頃の方が、今よりも楽しかったとしたら…」
「そんな…」
「俺はさ…お前には本当に幸せであって欲しいんだよ。だって…」
そこまで言って、カイトは口ごもった。
うつむいて、何か言いたそうにしているカイトの手を、サーナイトがそっと握った。
「そんなこと言われたら、私は悲しいです」
「え?」
サーナイトの意外な返事に、カイトは戸惑った。
「だって…私は今、本当に幸せなんですもの。確かに、最初の…ほんの最初の頃は、時々ちょっと寂しいって思うときもありましたけど、でも、そんなの本当に最初だけで…マスターと旅をしていくうちに、この人は本当に私のことを大切に想ってくれているんだっていうのが分かってきたから…だから、そんなマスターと一緒にいるのが、今の私の一番の幸せなんです」
「サーナイト…」
「だから…私といることに、疑問を感じたりなんかしないで下さい」
「…ごめん…ごめんな、サーナイト」
サーナイトの心からの返事に、カイトは申し訳なくなって、必死に謝った。そんなカイトを、サーナイトは微笑みながら見つめていた。

25 名前: Another Mind 投稿日: 2002/12/13(金) 00:34
しばらくの沈黙の後、サーナイトが口を開いた。
「…じゃあ、私からも一つ、聞いていいですか?」
「何?」
少し顔を赤らめているサーナイトの口から出たのは、驚くような質問だった。
「私のこと、好きですか?」
「えっ…!」
「私は…マスターのこと、大好きです。マスターは、私のこと、好きですか?」
「…」
衝撃的だった。それは、それまで抑えていた感情の堰を破るのに十分な言葉だった。
カイトは、サーナイトに握られていた手を強く握り返しながら叫んだ。
「好きだよ!サーナイト…お前が、好きだ!」
それを聞いたサーナイトの瞳から、大粒の涙がこぼれ落ちた。
「愛して…ますか?」
「愛してる!…愛してるよ…!」
カイトは、サーナイトを引き寄せ、強く抱きしめた。
「…嬉しい…」
そう言って涙を流し続けるサーナイトの唇に、カイトは自分の唇を重ねた。

26 名前: Another Mind 投稿日: 2002/12/13(金) 00:34
二人はベッドに倒れ込み、何度も唇を重ねた。カイトは、覆い被さるようにサーナイトを抱き、彼女の唇の間に舌を割り入れた。サーナイトも、それに呼応するように、舌を絡め合わせた。
「んふ…」
唇を離すと、粘度を増した唾液が長い糸を引いた。
すぐさまカイトは、サーナイトの美しい緑色の髪を撫でながら、耳、首筋と、口づけを繰り返していった。
「ああっ…マスター…マスタぁぁ…」
右胸の辺りを執拗に愛撫しながら、左胸、脇と口づけていくと、サーナイトの折れそうに細い体が何度も跳ね上がった。
「やぁ…あんっ…」
太股をゆっくりと撫でながら、少しずつロングスカートのようなベールの裾をめくり上げていく。脚の付け根を暫く撫で回した後、中心部を下からゆっくりと指でなぞると、そこにはもう濃厚な愛液がしとどに溢れ出しているのが分かった。
「あああんっ!」
サーナイトの腰が、より一層強く跳ね上がった。

27 名前: Another Mind 投稿日: 2002/12/13(金) 00:36
「見せて…」
カイトは、サーナイトの両膝を持ち上げると、ゆっくりと開いていった。
「やぁ…恥ずかしい…です」
サーナイトは抵抗しようとするも、快感と、更なるそれを求める気持ちでうまく脚に力が入らない。結局、サーナイトは大股開きの格好にさせられてしまった。カイトは、その興奮しきった秘部の両脇に指を当て、そっと力を込めた。粘り気で閉じていた陰唇が、湿った音を立てて開いた。
「ひぁ…」
「綺麗だね…」
カイトは、心からそう言った。薄桃色の肉の中心から絶え間なく溢れ出す蜜が、月明かりに照らされてキラキラと輝いていた。
カイトがそこに口づけようとすると、サーナイトがカイトの両肩を掴んで制した。
「…ずるいです、マスター」
「え?」

28 名前: Another Mind 投稿日: 2002/12/13(金) 00:37
「マスターも、服、脱いで欲しいです」
「あ…ご、ごめん」
カイトはようやく、自分が服を着たままであることに気が付いた。いそいそと服を脱ぎ捨てたカイトの股間に屹立する象徴を見て、サーナイトは思わず感嘆の声を上げた。
「うわぁ…」
サーナイトが感心している間もなく、カイトはサーナイトを再び寝そべらせ、股間に顔を埋めた。
「はああっ!んっ…あんっ…ああん!」
カイトの舌が動くたびに、鋭い快感が体を駆け抜ける。脳髄まで痺れてしまうような感覚に、サーナイトは酔いしれた。
クリトリスを舌で刺激しながら、その下方にある小さな膣口を、カイトは少しずつ指で広げるように愛撫する。絡みつく粘膜は少しずつ広がり、内部が指を引き込むように蠢く。
「やあんっ…マスタぁぁ…それ、入れたいですか…?」
「ん?…う、うん」
「私、大丈夫ですから、もう…」
「分かった」

29 名前: Another Mind 投稿日: 2002/12/13(金) 00:39
カイトは、痛いほどに硬く勃起した象徴を、サーナイトの膣口に向けて定めた。
「入れるよ」
「はい…」
亀頭がゆっくりとサーナイトの中に埋もれていく。きつい抵抗感があり、なかなか奥に進まない。
「いっ…んうぅ…」
「ちょっと…我慢してくれ」
カイトは少し力を込めて、ぐっと奥まで挿入した。
「んんんっ…!」
「全部…入ったよ」
「ああ…嬉しい…私、マスターとひとつになってるんですね…」
「ああ…痛いか?」
「ん…でも、大丈夫ですから…動いて下さい」
「分かった」
カイトは、ゆっくりと動き始めた。

30 名前: Another Mind 投稿日: 2002/12/13(金) 00:39
「あんっ!あっ、ああん、あっ…!」
カイトが腰を打ち込むたびに、サーナイトの腰が浮き上がる。初めての痛みの奥に感じる微かな快感は、サーナイトの中でだんだんと膨れあがっていった。
「ああんっ、んっ…いいっ…!マスター…、気持ちいいですか…?」
「ああ、気持ちいいよ…どうにかなりそうだ…」
「だめぇ、凄いっ…!はあっ…マスターのが…いっぱいっ…!」
サーナイトの暖かい膣肉が象徴をきつく締め付け、内部の蠕動が極上の快感をカイトに与える。一気にカイトは、絶頂の淵にまで追いつめられた。
「んんっ…もう…出そうだ…」
「あ…はっ、出して下さい…そのまま…私も、もうっ…!」
カイトはもう一度サーナイトをきつく抱きしめて、唇を重ね合わせた。そしてそのまま、サーナイトの膣内に思い切り射精した。
「んんんんっ!…」
熱い精液が流れ込む快感と喜びで、サーナイトは涙を流して絶頂を迎えた。

31 名前: Another Mind 投稿日: 2002/12/13(金) 00:41
行為の後、しばらく経ってサーナイトが口を開いた。
「マスター、本当はね…分かってたんです。マスターが私を好きだってこと」
「えっ!…あ」
カイトは仰天したが、すぐに理解した。そうだった。サーナイトは、トレーナーの気持ちが読めるのだ。
「嬉しかった…だって私は、それよりずっと前からマスターのことが好きだったから」
「サーナイト…」
「…でも、同じくらい、悲しかった」
「え?」
「分かったんです、マスターのもう一つの気持ち…『ポケモンを好きになるなんておかしい』っていう気持ちが」
「あ…」
その通りだった。カイトはずっと自分の気持ちに戸惑っていた。人間である自分が、ポケモンであるサーナイトを愛するなど、あってはならないことなのではないかと。カイトは、自分のそのような気持ちがずっとサーナイトを傷つけていたことを悟り、カイトの中にはとてつもない罪悪感がこみ上げてきた。

32 名前: Another Mind 投稿日: 2002/12/13(金) 00:41
「ごめん!本当にごめん…でも!」
「ええ…でも、マスターの中で、私を好きだっていう気持ちは、もう一つの気持ちよりどんどん大きくなっていった。本当の『好き』まで、あと少しだって思ってました。…それで、さっき、マスターが私に言ってくれたことが背中を押してくれて、本当になれるかなって思って…勇気を出して聞いてみたんです。そうしたら…」
「…そうしたら?」
「消えたんです。私が、『マスターが大好き』って言った瞬間に、マスターの中のもう一つの気持ちが…。そして、マスター、心の中で叫んでくれましたよね。『人間かポケモンかなんて関係ない、俺はサーナイトが好きなんだ』って」
「…」
再び、サーナイトの瞳から大粒の涙がこぼれ落ちた。
「本当に、嬉しかったんです…」
「サーナイト…」
カイトは、指先でそっとサーナイトの涙を拭い、きつくサーナイトを抱きしめた。
「大丈夫。もう、迷わない」
「マスター…」
カイトの腕の中で、サーナイトは止めどなく涙を流し続けた。

「マスター、私、命をかけてマスターを守りますから」
「…そういうの、本当は俺がいうべき台詞なんだけどなあ」

おわり

33 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/13(金) 00:43
以上です。乱筆、乱文失礼致しました。
あと、えちいのが嫌いな人には、ごめんなさい。。。

34 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/13(金) 00:48
>>22-32
上手い(・∀・)イイ!!
えちぃシーンもさることながら、
"ロングスカートのようなベールの裾"っつう
表現の巧みさに思わず拍手。
俺自身、たいしてSSも読んだり書いたりしないし。
感想もヘタレなヤシだけど、やっぱ上手いSSだと
進んで読んで、感想書きたくなるよ・・・っと、
これからも期待してやすぜ。

35 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/13(金) 01:57
(・∀・)イイ!!初の長編SSを堪能しますた。

(´-`).。oO(ここは本家と違って安心してSSでマターリできていいなあ)

36 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/13(金) 10:57
>>35
だねぇ、最初はギャラドス一筋だった漏れも着付けばボックス内は
ラルトスと卵で埋め尽くされてんだもの。SSではまってきた♂は種馬用に一匹ですが...
人間とサーナイト。子供は....たまごなんだろうか。
邪心かwすまん

37 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/13(金) 11:16
サーナイトたんは願いのパワーで人間になれるとおもってます。

38 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/13(金) 11:29
な..なるほど。そうだ、そうに違い無い方向で...

39 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/13(金) 15:58
神キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!
激しく(・∀・)イイ!!でつ。
ただエロいだけじゃなくて、終わり方も(・∀・)イイ!!

40 名前: 12 投稿日: 2002/12/13(金) 21:21
うわぁ・・・スゲェ・・・激しく(・∀・)イイ!!
濡れ場の表現がかなり萌えます。
たまらんSSでした。どうもありがとうございます。

とりあえず完敗です。出直してこよっと・・・(w

41 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/13(金) 22:20
サーナイトはシンクロあるいはトーレスで人間とヤッた場合は普通に普通な子供が生まれます。
っていうかそう思いたい。

SSサイコー!!!

42 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/13(金) 23:13
(・∀・)イイ!
表現うまいねぇ、神に感謝。

43 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/13(金) 23:48
いや、素直に文章力があってうまいなぁと思いますた。


(;´-`).o○
(漏れも12たんと同じく感化されたんだけどとてもこんなレベルのものは書けないわけですが
 それでも書いていいでしょうか…なんて聞けないよなぁ…)

44 名前: 12 投稿日: 2002/12/13(金) 23:57
俺が言うと説得力に欠けると思うのだが、書いてもかまわないと思う。
むしろ、俺だけに限ればЩ(゚Д゚Щ)カモーンって感じ。

それにしても>>22さんは神。
文章に無駄がないし、書き慣れてるなって気がする。

45 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/14(土) 00:56
>>43
SSに最も必要なのは文章力じゃあないと思ってまつ。
少なくとも今のところここにはそんな理由で叩く香具師はいなそうだし、
とにかく漏れからもЩ(゚Д゚Щ)カモーン

46 名前: 10 投稿日: 2002/12/14(土) 02:18
>>22たん神でつ。
マジで萌えますた(;´Д`)ハァハァ
>>43
書いてみたらいいと思うよ〜。
ここの住人は、こんな漏れのヘタレSSでも黙って読んでくれるわけで(w
てことで漏れからもЩ(゚Д゚Щ)カモーン

47 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/14(土) 03:16
>>43氏じゃあないが、
漏れも即興でSSをあげてみたのでここに晒してみまつ。
あまり推敲していないので文法・語法上の間違いは勘弁(;´-`)


48 名前: ある冬の、朝 投稿日: 2002/12/14(土) 03:17
ミシロタウンの朝。
木々の間から吹く冷たい風を感じて、俺は目を覚ました。
「……寒」
誰へともなく呟き、少し乱れたシーツを自分の身体に思いきり寄せる。
ベッドのそばに掛けてある時計を見ると、時刻はAM8:30。
休日とはいえ、俺にしてはかなり遅い時間帯だ。
「………?」
…と、そこで普段の朝の風景とはまた少し違う事に、俺は気がついた。
いつもならすぐ隣に寝ているはずの者の姿が、今日に限っては消えていたのだ。
「…ああ」
また俺は一人ごちて、昨晩の出来事をやっと思い出していた。
「昨日は随分激しくしたからなー…」
自分らしかぬ時刻の起床の原因を理解しつつも、頭の中には「もう一つ」の疑問が浮上してきていた。
「…なんであいつが俺より早いんだ?」
何もせずに寝た時でも、あいつが俺より早く起きている所は見た事が無い。
(まーいちいち悪戯しながら起こすのも楽しみの一つではあるんだけどな…
あの、起き抜けのぼーっとした表情が…また…)
もはや朝の定例行事となりつつある、その行為を思い出してみる。
「…いかん」
興奮してきた。
昨夜あれだけしておきながら、節操の無い奴と自分でも思う…。

49 名前: ある冬の、朝 投稿日: 2002/12/14(土) 03:17
とその時、廊下の床板がぎしっ、と鳴る音が微かに聞こえてきた。
(…ありゃ?)
今、お袋はハジツゲタウンに観光ツアー、旅行中のはず。
親父だってトウカのジムの方にいるはずだし、万一こちらに来ているとしてもこんな静かな足音は立てない。
(…という事は)
とりあえず…俺は狸寝入りを決め込む事にした。

シーツを頭までかぶり、出来るだけ自然な体勢でベッドに転がる俺。
きぃ、と静かにドアの開く音がして、また静かな足音が俺のそばまで近づく。
「…マスター…」
朝のまどろみの中に、未だいるような俺の耳に届く小さめの声。
(…やっぱり…サーナイトか)
昨夜を共にした相手であり、俺の愛するポケモン…ヒト。
「マスター、起きてください。朝ですよ」
ゆさゆさと優しく俺の体が揺さぶられる。
(さて、どうリアクションするか…)
せっかくこんな珍しいシチュエーションなのだ、何もしない方が男がすたる!
勝手な理屈を立て、俺は取るべき行動を決めた。
「マスタ………きゃあっ!?」
俺を起こそうとするサーナイトの手をおもむろに引っ張り、ベッドに引きずりこむ。
「マ、マスター…起きてたんですか?」
狸寝入りをやめ、顔を出した俺をサーナイトが驚きの表情で見つめる。
俺は少し笑っただけで答えずに、無理矢理隣に寝かせた彼女の口唇を奪う。
「ん…ん、く………」
容赦なく舌を侵入させ、サーナイトの口の中を味わう。
「……ん、ん…んぅ……んく、ん……」
唾液を流し込むと全く抵抗も無く飲み込んでくれる。
「…サーナイト……」
男の性質、先ほどの朝の回想もあり、すでに俺はその気満々になってしまっていた。
唾液の糸を引かせながら口を離すと、今度は顔を胸の方へ近づける。
「……やぁっ…だめ、マスター…駄目、です…!」
サーナイトがぐいっと俺の顔を掴み、とどめようとする。

50 名前: ある冬の、朝 投稿日: 2002/12/14(土) 03:18
(…………?)
その行動にいつもと違うものを感じた俺は一度顔を上げ、顔を覗きこんだ。
「…嫌だったか?」
「い、嫌なんかじゃないんです!…ただ…その、……」
口に手を当て、真っ赤になって俯いてしまうサーナイト。
「ただ?」
「……朝…ごはん………作って、みたんです…」
朝ごはん。
その単語に俺の頭は一瞬固まり、その単語の意味する所を考え…
「もしかして…今日、早かったのは…」
「…はい…。ごはんを作って、ました…。…夢だったんです。一度マスターを私が起こして、朝ご飯を食べて頂くのが…」
思い当たる節はあった。
昨日だか一昨日だか、台所の「料理の本」関連のものが少し散らばっていたような気はしたし、
TVをつけっぱなしにしている時は、何故か料理番組にチャンネルが多く回されていたような…。
「あの、ですから…続きは、ご飯の後で…」
サーナイトをずっと抱きしめ続けていた事に気づいた俺は、はっと手の力を緩めた。
「……ごめんな」
俺のために。
疲れていたというのに、わざわざ慣れない早起きまでしてくれた、この少女に。
俺は、精一杯の思いをこめて、謝った。
「…謝らないでください。その…少し、嬉しかったですし…」
「サーナイト…」
最後に。もう一度だけキスをして、俺たちは居間へ向かった。
いたずらに身体を重ねる事だけが、愛という訳じゃない。
こんなとりとめも無い事だったが、俺はそれを感じずにはいられなかった。
自分の短慮と、彼女の献身を感じずにはいられなかった、朝。
そんな、冬の朝だった――――。




…サーナイトの「人間の料理」の腕が、まだまだ精進の余地があるものであった事は、蛇足である。

51 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/14(土) 03:19
晒しますた。
一人称なのは気まぐれで…

52 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/14(土) 03:38
 萌えました。
 単純なワンシーンでしかないですが、楽しかったです。

…愛が感じられました。いいなw

53 名前: 22 投稿日: 2002/12/14(土) 09:52
遅ればせながら、コメント下さった方々、どうもありがとうございました。
またいい案が浮かんだら書こうと思っておりまつ。できれば、ラルたんキルたんをからめたいなあ…。

>>47
かなーり萌えますたですよ(;´Д`)ハァハァ
愛が溢れてる感じがたまらないです。漏れも朝ごはん作ってもらいたいなあ…。

54 名前: 12 投稿日: 2002/12/14(土) 21:28
朝ごはんってイイね!
萌えるお話、御馳走様でした。

寝ぼけ眼なサーナイトって可愛いんだろうな・・・
俺もいたずらして起こしてミテェ(w

( ´−`).o○(いい加減名無しさんに戻ろうかな・・・)

55 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/14(土) 21:43
サーナイト主人公の呼び方
本命・マスター
対抗・ご主人様
要注意・呼び捨て
穴・あなた
大穴・思いつかなかった・・・スマソ

56 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/14(土) 22:01
さて、>>43に書き込みした者なわけですが。

>>44-46
ありがとう。・゚・(ノД`)・゚・。
萌えるかどうかなどと考えられるレベルではないわけですが
それでもよければちまちまと書き始めることにします。
……夜勤休みてぇな…(;゚∀゚)

>>55
大穴は「お兄ちゃん」に3000ペリカ。

57 名前: 風翠(i3SOFIYA) 投稿日: 2002/12/14(土) 22:52
>55
個人的には「さん」づけあたりがベター。

58 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/14(土) 23:48
ご主人様だと。
主人→サーナイト→そのた下っ端ポケモンの連絡伝達。

59 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/16(月) 21:18
サーたん・・・

60 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/17(火) 20:18
萌えますた!!

……書きたいンだがなあ、SS……。あー、時間がー。

61 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/21(土) 21:22
萌えー

62 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/21(土) 22:02
いっそのことリレー小説ってのはどう?
だが、濡れが小説書けんという大問題が!!!

63 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/21(土) 22:26
>>62
おもしろいね、それ
書き出しさえあればいけそう・・・

64 名前: 62 投稿日: 2002/12/21(土) 22:39
63
やっぱし言い出しっぺがかけぬのは問題だと思われ。
誰か勇気あるものはおらぬのか?

65 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/21(土) 22:50
リレー小説やるならエロにするときは許可とらんといかんだろうな。
しかしいい考えだと思う。

主人公・・・名前未定
サーナイト・・・♀
それ以外の登場人物を出すとすればどうするか・・・?

66 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/22(日) 08:20
>>65
リレー小説はまともにやったことないからわからないのだが
他の登場人物は始める前から設定しなくてもいいかも。
書き手の考え次第で出せばいいんじゃない?新たなキャラは。
そのキャラをどう表現し、どこまで伝えるかで生きるか死ぬかかかってくるけど
まあ、その辺は書き手さんの能力次第ということで(^^;

で、肝心のサーナイトと主人公はだけど・・・
○サーナイトは♀で主人公は♂。
○主人公の名前は書きだしっぺが決めるということでいいだろうか・・・?
○あと、主人公の容姿はGBA版♂主人公でOK?
○細かい設定等は、きっと作者さんごとに理想があると思うので定めない。
こんなところかな・・・?

67 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/22(日) 13:41
>>66
そんな感じかな。
やるなら参加していいかな?
>>10だけど・・(汗

68 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/22(日) 15:36
リレー小説ってボケになりそうで恐いっちゃー恐いんだが…(==;
設定は>>66の提示で良いと思う。

69 名前: 47 投稿日: 2002/12/22(日) 18:55
久しぶりに来たらこんな話に。
やるなら漏れも参加させてもらいたいでつ

それと…
感想くれた皆様ありが㌧(ノД`)
精進します。

70 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/22(日) 21:10
いざリレー小説となったら新スレ立てたほうが良いのかな?

71 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/22(日) 21:14
>>70
その方がいいな
リレーより単発を書きたい人もいると思うし

72 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/22(日) 21:36
立てますた。 リレー小説スレ

73 名前: 47 投稿日: 2002/12/29(日) 04:00
ここの活性化を祈願してまたSS書きますた。
激しく18禁なんでダメな人はスルーでお願いします。
というわけで捧げ物ドゾー↓

74 名前: 媚薬サータソ 投稿日: 2002/12/29(日) 04:02
彼女の、自らの秘所を弄る手が一際激しくなった時。
「あっ、あ、ああっ…ああああんっ!」
高く抜ける声を上げて、俺の目の前で彼女は絶頂に達した。
「マ、マスタ、ぁ…はぁ…ん…」
身体をまだ細かく震わせながら、サーナイトは俺にしなだれかかってきた。
「気持ち良かった?」
俺は聞きながらサーナイトの艶やかな長い髪を優しく撫でてやる。
と、それだけで彼女はまた小さく喘ぎを漏らした。
どうも髪を触るだけでももはや快感になるらしい。
「はぁ…ん、は、はい…。」




そういう効果があるポロックがあると聞かされたのはつい昨日だった。
「ふ…やはりまだ知らなかったようだね」
目の前のダイゴさんが口の端をゆがめて笑う。
…この人の性格は未だに把握できない。
確かに一度ポケモンリーグ最終戦で勝利を収めはしたものの、あれは本当にまぐれのようなもので
まだまだ地力は彼の方が上だ。
チャンピオンという事で風格もあり、尊敬してはいる…のだが…
「じゃあ一つこれを君にあげよう。なに、礼はいらないさ」
また同じような笑みだ。
この人が何を企んでいるかはそりゃ気になったが、実際俺の中では、
この手の中のポロックの効果の方に心惹かれていた。
それでなくとも、最近は多少マンネリ化気味のような傾向があったから―――

75 名前: 媚薬サータソ 投稿日: 2002/12/29(日) 04:03
…で、こんな事になってしまっている訳だが。
「マ、マスター…私、もう…」
濡れた瞳で、ベッドに腰掛けた俺の膝に頬をすり寄せてくるサーナイト。
普段からは想像も出来ないサーナイトの痴態に、俺も加虐心が首を擡げてくる。
「…欲しい?」
「はい…マスターの、欲しいんです…。私、身体がなんだか…熱くて…」
熱い吐息と視線に、俺も理性が倒壊し、すぐにでも直接可愛がってやりたくなるが…
ここは一つ我慢だ…!
「そ、そんなに欲しいなら…まずは口で奉仕してくれないとな」
「え…」
すぐに抱いてもらえると思っていたのだろう、サーナイトの顔に困惑の色が浮かぶ。
「嫌なら、今日はこれで終わりにするかな…」
我ながら卑怯と思いつつ、何とか誘導しようとしてみる。
「あっ、あ…ま、待って、下さい…。ご奉仕、します…からぁ…」
そうすると案の定、サーナイトは涙ながらに訴え、俺の足にしがみついてきた。
普段だったら言葉を詰まらせ、真っ赤になって俯いてしまうような彼女だったから、この反応が楽しくてしょうがない。
「じゃあ早くしろ…俺の気が変わらない内にな」
俺が命令口調で言うと、サーナイトはやっぱり真っ赤になりながら俺の膝元に跪き、俺のズボンからそれを取り出した。
「…あぁ…マスターの、もう硬くなってます…」
甘い吐息に、俺もぞくっと背筋が震えてしまう。
「んっ…はむ、ん、んむ…ぅ」
サーナイトは俺のモノを口に含むと、優しく舌と口で愛撫を始めた。
敏感な先端部分を舌で舐めたり奥まで咥えこんだりと、
口奉仕自体は以前から何度もやってきた事なので、技術はそれなりのものになっていた。
「あむっ、ん、んん………ちゅっ、んふ、はぁ…ぁ……」
恍惚の表情を浮かべ懸命に俺に奉仕してくれる。
口の端から唾液をこぼすまで、ひたむきに俺のを舐めた。
何より、妖精のような美しい姿を持ったサーナイトを隷属させる背徳感が俺の興奮を限界まで引き出していた。
「ああっ、サーナイト…もう、出るぞ!」
俺はそれだけ言い放ち、彼女の頭を引き寄せる。
「んっ!?ん、んむっ、んんーっ…!」
喉の奥まで強引に突かれ苦しげな声をあげるが、それも興奮を助長させるものに過ぎなかった。
「……出るっ……!」
彼女の頭を掴んだまま、直接喉の奥に流し込む。
「ンっ…!ん、ん……んく、ん…こく、ん…」
無理矢理飲まされているにも関わらず、サーナイトは嫌がらずに俺の出した精液を飲み下してくれた。
やがて彼女が全てを飲み干し、俺が手を離した時。
「マスターの…おいしいです…」
口唇に指を当て、淫靡ともとれる様な笑みを浮かべた。

76 名前: 媚薬サータソ 投稿日: 2002/12/29(日) 04:03
「マスター…今度は、私の中に…お願い、します…」
ベッドに寝転び、はしたなく足を広げる。
彼女のそこは、もう愛液でびしょびしょになっていた。
「サーナイトはいやらしいな…俺のをしゃぶって、こんなに濡らして」
既に前戯の必要が無いのは明らかだったが、サーナイトの秘部に指を這わせてみる。
「あんっ!…ち、違うんです…私、なんだか今日は変なんです…
すごく身体があつくって…んあっ、すごく…えっちな気分になっちゃってるんです…」
俺は指の数を二本に増やし、ぐちゅぐちゅと中をかき混ぜながら言葉責めを続けた。
「そっか…サーナイトは、淫乱な娘になっちゃったんだな…」
「んっ、ん、そ、そんな…私、淫乱じゃ、あ、あああっ!」
びくびくっ、と快感に身体を震わせ涙を流しながら否定する。
「大丈夫、俺はサーナイトがどんなに淫乱な娘になっても好きなままだからな…」
一度出したにも関わらず全く衰えの無いモノを取り出し彼女の入り口につける。
「あっ、あ、マスタぁ…うれしい、です…」
俺の言葉が嬉しかったのかこの行動が嬉しかったのかは判別できなかったが、
俺ももう我慢の限界、一気に彼女の膣内へモノを挿入した。
「あっ!あ、あああああっ!!」
その途端サーナイトは身体を大きく震わせ、大きく声を上げた。
「…入れただけでイっちゃったのか?」
「はぁ、ん…ご、ごめんなさい…だって、気持ち良くて…」
責められるかと思い小さくなるサーナイトに優しく口付けし、俺はすぐに激しく腰を動かし始める。
「ああっ!?んあ、ふ、あああっ!」
俺が突然に激しくしたため、サーナイトは息をつく事もままならないように喘ぎ始めた。
「あんっ、んっ、ん…あん、んん、んあああっ…」
喘ぎながら涙をぽろぽろ流し、必死に俺に抱きついてくる。
俺も腰を動かす速度を少し緩め、彼女の背中に腕を回し抱いてやる。
「マスターの、凄いっ…あんっ、気持ち、いいんです…!」
ぐちゅぐちゅと結合部から漏れる卑猥な音が、尚更に俺達の興奮を高めた。
「わ、わたしっ、もう!あんっ、またイっちゃいます…ごめんなさい、マスタぁ、ああんっ、ああっ!!」
もう限界というふうに、サーナイトが俺に限界を知らせた。
「ああ、イって、いいぞ…俺も、もう…っ!!」
最後に、今までで最も激しく腰を使う。
「あ、ああああああーーっっ!!!」
やがて絶頂に達したサーナイトが俺のモノを激しく締め付けてきた時、俺もサーナイトの膣内にありったけの精液を注ぎこんだ…。




「…マスター…ひどいです。せめて事前に知らせてくれれば…」
後日。今後の明るい夜の生活のためにもと、先日の痴態の原因を話すと案の定サーナイトは口を尖らせた。
「は、はは…悪かったって。でもこういうのって知ってたら面白くないし、それに……いつもより気持ち良かっただろ?」
「あぅ…マ、マスター…意地悪です…」

「…でも、ダイゴ様はどうしてそんなものを持っていたのでしょうか?」
「…そりゃやっぱり同じような目的じゃ……
あ?でもダイゴさんのお気に入りとか言ってたポケモンは確か…」
……………
「……?マスター、顔が青いですよ…?」
「い、いや何でもない…まさかな、はははは…」
この日以来、俺は決してダイゴさんに心は許すまいと誓った…。

77 名前: 47 投稿日: 2002/12/29(日) 04:06
〜以上〜
なんか方向性も定まらんまま書き始めたので
えらく中途半端でスマソ…
口語的なものと文語的なものが混じってる感じだ…。

78 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/29(日) 12:14
(・∀・)イイ!!オチには単純にワラタ。
謎が多い男だよな、ダイゴはw

79 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/29(日) 14:27
真昼間から元気になってしまいますた!(・∀・)
こんなサーたん、手持ちに入れたいかもw
楽しませていただきました。ありがとうございます。

ごっつい鋼ポケ相手にハァハァするダイゴたんにもハァハァw
「出て来いユレイドル、僕に絡みつけ!さあ、遠慮せずに!!」


(;;´Д`)

80 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/29(日) 16:34
>>79
ユレイドノレワラタ

81 名前: 22 投稿日: 2002/12/29(日) 20:45
激しく(・∀・)イイ!!でつ…興奮させていただきますた。
ていうかオチがいい。醍醐×団場流な光景が浮かんでしまいますた…。
んー、新作が書きたくなってきた。いい案ないかなぁ…。

82 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/29(日) 21:54
なんだか木のみ名人の畑がみんなその原料となる木の実で埋まりそうな予感が・・・・・・。

83 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/29(日) 23:54
むしろ全国津々浦々全ての畑が。

84 名前: 47 投稿日: 2002/12/30(月) 01:00
感想くれた皆様、どうもです(;´Д`)
年末という事で時間は余っているがネタが思いつかない…。
ネタ提供してくれる神の方いたらおながいします(ノД`)

85 名前: 78 投稿日: 2002/12/30(月) 16:57
>>79
いや、むしろメタグロスの腹にある口で(ry

86 名前: 43 投稿日: 2002/12/30(月) 16:59
 |;´Д`) >>47 ごちそうさまですた…(;´Д`)ハァハァ
           オチには笑わせてもらいましたです。

 |;゚∀゚) 以前予告したとおり、書いてみたには書いてみたんですが
      正直、このレベルの後にこんなもん晒すと雰囲気壊しそうで
      申しわけないったらありませんええホントに(つД`)

 |;゚∀゚)ノ ジュウミンノミナサマ、モウシワケアリマセン…
       http://www.geocities.co.jp/Playtown-Darts/5439/sirSS.txt

87 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/30(月) 19:23
>>86
むしろ(・∀・)イイ!!

88 名前: 33 投稿日: 2002/12/30(月) 20:35
>>86
現実で言われていることとリンクしているのが衝撃的だった・・・
やっぱ愛が大事なんだなーって
産み分けなんかして天才ラルトス作りに精を出すのも良いけど
初めてゲットしたラルトスを大事にサーナイトにするほうがやっぱ愛があるよナァ・・・

なんかしんみりさせていただきました〜
ちょっぴり㌢かもw

89 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/30(月) 20:39
↑あ、すみません。僕、このスレの33じゃないです・・・
このスレの33と言うと最初に18禁本格SSを投稿した方でいらっしゃるのに・・・
はしたないミス、申し訳ない。

90 名前: 名無しさん 投稿日: 2002/12/31(火) 22:55
>>86
(・∀・)イイ!
愛だな、愛。

91 名前: 珊瑚 投稿日: 2003/01/01(水) 14:27
>>86
(・∀・)イイ!!ね

92 名前: 43 投稿日: 2003/01/01(水) 21:06
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Darts/5439/sirknightSS.txt
>>86を↑のアドレスに変更しますた。
…誰だよ本スレにリンク貼ったの…こんなん貼ると荒れるからヤメレ。・゚・(ノД`)・゚・。

>>87-91
こんなクソ長いの読んでくれてありが㌧(;´Д⊂)
なんというか、次書くことがあれば少しでもエチーなシーンが
書けるようにしたいです…その他は>>88のおっしゃるとおりですな。

93 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/01/01(水) 21:20
>>92
ファイルが見つかりません、と出てしまってまつ(つД`)

で、ちょっと思ったんだけどSS保存庫みたいなのっているかなぁ?
本家過去ログ倉庫はあるけどこっちはないからさ。
まあ、そこまで需要があるとは思えないんだけどw

94 名前: 43 投稿日: 2003/01/01(水) 22:18
>>93
スマソ。ローカルでファイル名を間違えてました。>>92のままでOKです。

SS保存庫はどうしましょうか…需要はとにかく、少しでも必要があるなら
自分が作るか>>93様に委託するかどちらかで作ってみたいですね。
なんだかんだ言って、まとめたほうが読みやすいのは事実だと思いますし。

95 名前: 93 投稿日: 2003/01/01(水) 23:10
>>94
僕、今後忙しくなりそうで対応できない気がするので
出来れば他の方にお願いしたい・・・(言い出しっぺがこれですみません)
あと、HPスペースとしてはジオが一番手頃だと思うんですけど
全く別に個人サイトをジオに構えているもので・・・
>>43氏にお願いしたいんですけど、よろしいでしょうか・・・?

96 名前: 43 投稿日: 2003/01/02(木) 09:13
>>95
了解です。
お気づきかもしれないですが自分過去ログ倉庫を勝手に作りやがった
張本人なんで、こっちのほうの保管および補完も責任持って行わせていただきます。

…実はページ作るのすらこのサーナイトたん倉庫が始めてなんで
技術が全く伴わないのが申しわけないのですが、それでもよければ(つД`)

97 名前: 93 投稿日: 2003/01/02(木) 23:35
>>43
よろしくおねがいします。
でも、過去ログ保管庫の方だったとは・・・
共々頑張ってください!

98 名前: 43 投稿日: 2003/01/04(土) 12:37
ちょっと告知のためageてみる。

遅くなりましたが、萌えスレ過去ログ倉庫
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Darts/5439/sirknightop.html
にSS保存庫を追加しますた。真ん中あたりにあります。
…遅れたわりには手を抜きすぎてる気もしますが(;´Д`)スマソ…

もう一つくらいここで書いてもいいものかな自分…

99 名前: 47 投稿日: 2003/01/04(土) 13:06
グッジョブ!いい仕事してますな

100 名前: 47 投稿日: 2003/01/04(土) 13:06
ついでに愛を込めて100ゲト

101 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/01/04(土) 13:51
>>98
乙カレー。

>もう一つくらい書いてもいいのかな
もちろん大歓迎。っていうかむしろ書いて欲しいぐらいです。
楽しみに待ってます、頑張ってください(^ー^)

102 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/01/05(日) 18:55
おいら小説作っても良いかな? ちとダークかもしれんが…

103 名前: サーナイト親衛隊3番隊長 投稿日: 2003/01/05(日) 19:02
>>102
いいんじゃネーの?

104 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/01/05(日) 22:14
雨の中 1匹のポケモンの姿があった それが私だ
私はなぜかマスターに捨てられていた いや、正確にはいつの間にかココにいた…というべきであろうか?
とにかく私はマスターに役に立たないと言われ、捨てられたのだと心中そう思った

それからしばらくしてロケット団と名乗る組織に拾われたのである
ロケット団は私をポケモン捕獲に利用してはいたが私は拒まなかった
むしろ拾われた恩を返すために…とそう思っていたからだ

様々な活躍もあってか私はボスであるサカキ様の忠実なる右腕としてサカキ様のそばにいた
ある日の事、サカキ様は私を突然呼び出した
『サカキ様…一体何の用でしょうか?』
「ふふふ… とりあえずまずはこちらに来てもらおうか?」
『は、はい…』

…連れて行かれた先はとある拷問室であった 拷問を受けていたのは私の知らないポケモンであった
『あのポケモンはい、一体…』
「彼の名前はミュウツー 我々ロケット団に逆らった愚か者だ」
『ミュウツー…』
ミュウツーは傷だらけでありながらも、サカキをずっと睨みつけている
私はそんなミュウツーを見て何かを感じていた…

「ミュウツー… いい加減に私の言う事を聞いたらどうだ?」
「黙れ! 誰が貴様の言う事なんか!」
「ふっ、まぁ良い… もうお前には用は無いのだからな」
「なっ… なに?」
「…サーナイトよ、アイツを殺せ」
『えっ?』
私は驚いた あのサカキ様が私に殺せと命令したのはこれが初めてだからだ

「殺せといっている… 早く殺すんだ」
『サカキ様… なぜ殺すのですか…?』
「裏切り者は例え以前の私の右腕でも容赦はしない… さぁ、殺せ!殺すんだ!」
『・・・。』

私は今までサカキ様を尊敬していた… けれども今のサカキ様はなにかが違う
いや、もしかしたらこれが本来のサカキ様の姿なのかもしれない
私はどうしても我慢できなかった ポケモンを殺す事なんて私には出来ない…
しかし、サカキ様に拾われた恩がある… 私はどうしようかと悩んでいた

105 名前: 104 投稿日: 2003/01/05(日) 23:13
「どうした! 早く殺せ! 私の言う事が聞けないのか!!」
『…はい、サカキ様』
私はサイコキネシスを撃つ構えを取ったがミュウツーの鋭いにらみで思うように集中できない
『・・・。』
「早く殺さないか! さぁ、サイコキネシスだ! サーナイト!!」
『…で、できません』
「な、なぜだ! なぜやらん!!」
『私にだって感情はある ポケモンを殺すことなんて私には私には出来ません!』
「…ふっ、やはりアイツのポケモンだけのことはあるな… この出来そこないめ!!」
『アイツのポケモン…?』
「おっと… 口を滑らしてしまったか… まぁ良いわ。貴様はもう私に逆らったのだから教えてやろう 真実をな…」

〜過去〜
「もう貴方には付いて行けない! 私はロケット団を脱退する!」
「ふっ、そうか… ならば脱退するが良い」

脱退したロケット団の団員はサカキの右腕であった
彼が脱退したのはロケット団にとっては大きな痛手であった それに彼は正義感が強いため
いつ警察に通報されるかとロケット団は焦っていた
「こうなればヤツを…ヤシロを殺すしかないな…」
「そのようですね…サカキ様」
「うむ…」

雨の中 とある道路にて…
「お、お前達は…」
『マスター… この人達は一体…』
「サカキ様の命令で殺すことにした 悪く思うなよ」
ロケット団達は銃をサーナイトとヤシロに構える
「さぁ、死んでもらおうか!!」
「サーナイトよ…」
『…マスター?』
「…逃げろ」
『…えっ?』
ヤシロは突然サーナイトを抱き始めた!!
『ま、マスター…』
「お前だけは死なせるわけにはいかない… さぁ、逃げるんだ」
『まさか… そんな事…ないですよね?』
「大丈夫だ、安心しろ 後でかけつける」
『ぜ、絶対ですよ! 絶対ですからね!』
サーナイトはこの場から逃げだした!

106 名前: 104 投稿日: 2003/01/05(日) 23:34
「ま、まてぇ!」
ロケット団団員がサーナイトを追いかけるがヤシロがそれを妨害する
「私のサーナイトには指1本も触れさせん! 触れさせてたまるものか!」
「くっ… ならば死ねぃ!」
ロケット団団員は銃をヤシロに構える だが!
「ふっ、お前達はもう下がっても良い やはり私が殺す事にしよう」
「さ、サカキ様… なぜここに…」
「ふふふ… 元は幹部だった男だ 私に殺されるのが本望だろうよ」
「さ、サカキ…」
「さてと、もうお前の顔は見飽きた 死ね」

ダーン!!! ダン!ダン!ダン!

『今の銃声はまさか… まさか…』
サーナイトが心配してかけつけるとそこにはマスターの無残な姿があった
『ま、マスター!!! そ、そんな… どうして… どうして…』
「ふふふ… こいつは良いシーンではないか…」
サーナイトはサカキを睨みつける!
「ほお… どうした? 私が殺したのだよ この銃でな! くくく…」
『あ、貴方が… 貴方がマスターを… マスターを!!!!」
「殺して何が悪い? ヤツは私を逆らったのだよ」
『だからって… マスターを殺さなくても… 許せない… 許せない! 貴方だけは絶対…』
「マスターの敵討ちか? だが怒りで場の雰囲気が読み取れてはいないようだな」
『えっ?』
その瞬間 突然フーディンがスプーンでサーナイト殴る!
『うっ…』 バタン!
サーナイトはその場で気絶した

「さて… こいつはなにかと使えそうだな… フーディン!」
「はっ」
「こいつの記憶を消せ… マスターに捨てられたとして新しく我々ロケット団が利用する」
「サカキ様の鬼ですな…」
「ふっ、私はとうに鬼になっておるわ さぁ、やれ」
「はっ」
フーディンが気絶したサーナイトに念を送る… そして記憶の無くなったサーナイトは気絶したままロケット団の手によって
雨の中、マスターに捨てられたとして設定されたのであった

107 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/01/05(日) 23:43
ぱんぱかぱん

108 名前: 104 投稿日: 2003/01/06(月) 00:02
〜現在〜
『マスターは私を捨てたわけではなかった…』
「ふふふ… あの時はとても素晴らしかったぞ! ふははははは!ふははははは!!!」
『…許せない!』
「!?」
『貴方だけは… 貴方だけは!』
私はサイコキネシスをサカキに向けて撃つ!
「ぬ、ぬおおおおおおお!!!」
サカキは壁にたたきつけられ気絶した

私はミュウツーを束縛する鎖を外した
『ミュウツー… さぁ、貴方も一緒に逃げるのです』
「サーナイト… 何故私まで助ける!? お前一人で逃げれば良いものを…」
『貴方から何かふしぎな力を感じ取った… だから私は真実を知る事が出来た』
「ふっ、私にはもう体力が残っているわけでもないのだがな… とりあえず感謝する」
そう言うとミュウツーは傷ついた体を抑え、私と共にロケット団から逃げ出した

「さ、サカキ様! 大丈夫ですか?」
「おのれぇ… こうなればミュウツーもサーナイトも殺せ! 殺せ殺せ殺せ殺せ殺せェ!」
「は、はいぃ!」
サカキはもはや常人では無くなっていた もはや狂った鬼と化していたのである
「やつらはきっと近くの町に向かっているはずだ! 必ず見つけ出せ!」

『ミュウツー、大丈夫ですか?』
「あ、ああ… 自己再生を使いたいところだが傷が治りきらない…」
『ミュウツー…』
「サーナイト、脱出したのは良いがこれからどうするつもりだ?」
『私は… 何処か静かな所で暮らそうかと…」
「サーナイト… お前は私とは違う。お前は新しいトレーナーを探すのだ!」
『…えっ?』
「私はミュウというポケモンから生まれた遺伝子ポケモン… ポケモンであってポケモンではない だが、お前は違う お前は立派なポケモンだ」
『ミュウツー…』
「だから生きて…生きていつか新しいトレーナーを探せ! 分かったな?」
『ミュウツー、貴方こそ…』

「楽しい会話はそこまでだ! ミュウツー、サーナイト!」

『!?』
私とミュウツーの前にはサカキとその幹部達が立ち塞がっていた

109 名前: 104 投稿日: 2003/01/06(月) 00:46
「ふふふ… もう逃げられんぞ」
『くっ、もうココまで…』
「さて… お前らはここで消す事にしよう」
サカキと幹部達は一斉にポケモンを出す その数は圧倒的であった

「サーナイトよ… お前には失望したよ。まったく…この出来そこないめ!」
『私は出来そこないなんかじゃない! 1つのポケモンとして…生きるんだ!」
「ふふふ… まだそんな世迷言を…死ね!」
サカキ達のポケモンが一斉に私とミュウツーを襲い始める!

『ミュウツー、貴方だけでも逃げなさい 貴方はこんな所で死ぬようなポケモンなんかじゃない』
「サーナイト…」
『さぁ、ここは私に任せて…」
「サーナイト」
突然ミュウツーは私を抱きしめる!
『ミュ、ミュウツー?』

ミュウツーは私にテレポートをし始めた
「お前はこんな所で死ぬようなポケモンではない…」
『ミュウツー!! なぜ私のテレポートを!? はやく解除…』
「さらばだ サーナイトよ…」
そう言うとミュウツーは私をテレポートで何処かへと送っていった

「なっ!? おのれミュウツーめ! サーナイトを逃がしたか…」
「サカキ様 サーナイトは我々に」
「そうはさせん!」
サーナイトを追いかける幹部達の前にミュウツーが立ちふさがる!
「貴様らの好き勝手にさせるわけにはいかない!」
「くぅ、サカキ様…」
「おのれぇ… どこまでも邪魔をしおってぇ!」
「サカキよ、私はしぶといぞ さぁ、かかって来い!」
「言われなくても… おい、殺せ!! ヤツは生かしておくな!」

110 名前: 104 投稿日: 2003/01/06(月) 01:19
(…ここは何処であろうか? ミュウツーは?サカキは?)

「…ん? どうやら眼を覚ましたみたいじゃのう?」
『!? あ、貴方は一体?』
「わしか? わしの名前はオーキド博士というもんじゃ お前さんはワシの研究所の前に倒れておったのじゃよ」
『そ、そうですか…』
「見たところ御主、ずいぶんとうなされていたようじゃが… お前の主人はどうしたのじゃ?」
『それが…』
私はオーキド博士にこれまでのいきさつを話した
「…なんと!? ロケット団から逃げ出したと…」
『はい… ミュウツーはテレポートを私に…』
「…そうか、マスターもいなくてさぞ寂しかっただろうに… 所で肝心のミュウツーはどうなったのじゃ?」
『ミュウツーはその後、何処へ行ったか知りません』
「そうか… これからどうするつもりだ?」
『とりあえず私は何処かで静かに暮らそうと考えています』
「ふむ… ところで御主、新しいマスターが欲しくないか?」
『新しいマスター…ですか?』
「そうじゃ… 今度10歳になる新米トレーナーが相手になるがのう」
『新米トレーナー… 誰ですか?』
「ふふふ… それは見てのお楽しみじゃ お〜い」

部屋から少年が出てきた
「ユウキ、今日からこのサーナイトがお前のポケモンじゃ 大事にするのじゃぞ」
「え? こんなにカッコイイポケモンで良いの?」
「…サーナイトよ、これからはこの少年と旅に出てくれんか?」
『ええ、良いですよ これからもよろしくね』
「うん!」

私は新しいマスターを手に入れた マスターはまだトレーナーとして未熟だけど以前のマスターと変わらない愛情を私に注いでくれた
〜終わり〜

111 名前: 104 投稿日: 2003/01/06(月) 01:20
よく見たら誤字が多い… 憂鬱だ… しかも変なストーリーだ ははは(藻

112 名前: サーナイト親衛隊3番隊長 投稿日: 2003/01/06(月) 18:59
サカキアホや・・・・・・
たとえサーナイトが拒否せずともサイコキネシスでミュウツー倒そうとするとは何たる無謀・・・。
タイプの相性ぐらい勉強してきなさいや・・・。

とまあ、サカキのアホを検証するのはここらへんにしておいて・・・。
かなりよかったです。 最初からサーナイト・・・いいなあ・・・・・・。

113 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/01/07(火) 15:17
>>111=104
そんなに悪くない。むしろ良いと。サーナイトかわいそう・・・
俺も書いてみたいが思い浮かばん・・・思いついたら書くが何年かかるやら。

114 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/01/07(火) 18:02
>>113
ガンガレ サーナイトへの愛があればなんにでも思いつくはずさ

115 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/01/08(水) 15:15
えーと、ここに出てきたのは締め手なんですけど、なんだか自分も書きたくなってきて。
初めてだし、へたれだと思いますのでご勘弁を。

116 名前: あの時 投稿日: 2003/01/08(水) 15:16
「私は…私は…」
 涙が止まらなかった。泣きたくなんてないのに、あれから泣かないと誓ったはずなのに。




 昔のことだ。

 知らない人間に捕まった。
 はじめは怖かったけど、人の優しさを知った。
 彼は私を信用し、また私も彼を信用した。
 彼には夢があった。
 大きな夢だった気がする。
 人間の言葉を理解する前だったから、よくは覚えていない。
 首をかしげる私の頭に、彼は優しく手をのせてくれた。

 私は戦った。
 自分の力を試したかったし、彼もそれを望んだ。
 嫌な戦いではなかった。
 戦いで、たくさんの人間と知り合えた。

 長い旅をした。
 洞窟を抜けることもあれば、海さえも渡った。
 旅の中で私は成長した。
 危険なときもあった。
 私は彼を全力で守った。
 彼を失うのは、私にとって生きる目的をなくすのと同じ事だ。
 だから守った。

 私が傷つくと、彼は大いに嘆いた。
 無理をするなと、叫ばれた。
 叫ばれ、私は泣いた。
 泣く私を彼は胸に抱き、君が一番大事なんだと囁いてくれた。
 嬉しかった。
 彼がなんと言おうと、私は彼を守ろうと決意した。
 泣くのも、今日で最後だと。




 マスター、私は、あなたを守りきることができましたか?

117 名前: あの時 投稿日: 2003/01/08(水) 15:18
「サーナイト、サーナイト!!」
「無駄だ。もう助からん」
 泣き叫ぶカイトに、マグマ団リーダーマツブサは冷たく言った。
 カイトの腕には、胸から血を流すサーナイトが抱かれていた。
 海底洞窟。その最奥でカイトはマツブサを追いつめたつもりだったが、マグマ団リーダーの実力は予想以上だった。
 戦闘目的で鍛えられたポケモン。その恐ろしさを、カイト身をもって知ることとなった。
「クロバットとバクーダまではよくやった。…まァ、相性まで無視してこいつにかかってきた度胸も認めるべきか」
 マツブサの前には悪タイプでも有数のポケモン、グラエナが鋭い眼光でこちらを睨んでいたる。
 その口は、赤く血で染まっている。
「攻撃直前のひかりのかべの動きも早かったな。それが無ければ、即死で間違いはなかったが」
 マツブサが喋っている間にも、サーナイトの傷口からは血が溢れていた。
「バシャーモ、ライボルト、ゴルダック、オオスバメ、アブソル、そしてサーナイト。どれも後一押しだった。惜しいモノだな」
 カイトのポケモンすべてが全滅だった。
 グラエナを前にサーナイトは出せないと思ったが、マグマ団を止めなくてはならないという気持ちが先走ってしまった。
「お前だけが最後の生涯だったが、これでマグマ団の願望が………」
 眠ったままのグラードンを見上げ、マツブサは狂喜している。
 カイトは、悔しさで堅く目をつむった。
「もう……駄目なのか……」
 その時、項垂れるカイトの頭に聞き慣れた声が響く。
(諦めないでください……)
「!?」
(私です。サーナイトです)
 驚いた。まさかとは思ったが、瀕死のサーナイトがカイトにテレパシーを送っていた。
「サーナイト!だいじょ」
(マスター、私の言うとおりにしてください)
 カイトの言葉を遮り、サーナイトはさらに続ける。
(バシャーモのモンスターボールを、私の手に……)
 もう冷たくなってきているサーナイトの手に、ボールを握らせた。
 サーナイトの手に包まれたボールが、淡く光り出す。
 その時、カイトはサーナイトの行動を理解した。
「サーナイト、君はまさか………!」
(マスター、後は頼みました………)
 サーナイトの手から、モンスターボールが落ちる。
 サーナイトから力を送られたバシャーモは、体力が全回復していた。
「サーナイト!なんでそんな無茶を………いや、ありがとう…」
 サーナイトを、静かに地面へ寝かせた。その体は、動く気配を見せない。
 ゆっくりと立ち上がり、マツブサに向かって叫んだ。

118 名前: あの時 投稿日: 2003/01/08(水) 15:18
「マツブサ!もうお前の悪事は終わりだ!!」
と同時に、
「いけ、バシャーモ!」
体力が全回復したバシャーモがマツブサへと飛び出す。
 突然のことにマツブサが困惑する。
「馬鹿な!………ええィ、迎え撃てグラエナ!かみくだくだ!!」
 マツブサへ飛びかかるバシャーモに、グラエナが飛びついた。
「バシャーモ、ブレイズキック!!」
 炎のまとった足で、マツブサの最後の一匹を蹴り飛ばす。
 グラエナはマツブサのすぐ後ろの壁へたたきつけられた。
「何故、こんな事が………!…………なんだ?」
 マツブサが驚愕の表情を浮かべるとともに、突然あいいいろのたまが光だし――――







 最初に目に映ったのは、白い天井。
 顔を横にずらすと、見慣れた“彼”の顔。
「サーナイト」
 その彼に名前を呼ばれた。
「マスター……?私は………」
 死んだと思った。しかしここは、ポケモンセンターの個室のベッドの上。そのすぐそばには彼。
「無事でよかったよ。ダイゴさんとアオギリさんがここまで運んでくれたんだ。もう少しで、君も危なかったって」
 彼の言葉一つ一つが胸に染みた。自然と目頭が熱くなる。
「私は…私は…」
 涙が止まらなかった。泣きたくなんてないのに、あれから泣かないと誓ったはずなのに。
 泣き顔の私の顔へ、彼は微笑みを浮かべた。
「泣かないで、サーナイト。あの時も言ったろ」
 そう言って、あの時のように彼は私を胸に抱き寄せ、
「君が一番大事なんだ」
 囁いてくれた。




 嬉しかった。
 昔、彼に会えたことが。


FIN

119 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/01/08(水) 15:21
>>115を、変換ミス等で書き直し。
ここに書き込むのは初めてなんですけど、自分も書きたくなってきて。
小説なんかは初めてだし、へたれだと思いますのでご勘弁を。

120 名前: 78 投稿日: 2003/01/08(水) 19:52
こっちはアオギリが悪人サイドだったから、素直に萌えられないよ…。

121 名前: サーナイト親衛隊3番隊長 投稿日: 2003/01/08(水) 20:50
>>120
下に同じ・・・。

122 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/01/08(水) 21:12
サーナイトがマスターの為に力を振り絞ってバシャーモの体力を回復させた…

これだけでおいらはもう感動だよん〜!!

123 名前: サーナイト親衛隊4番隊長 投稿日: 2003/01/20(月) 00:25
月の輝く夜 その月から生まれる光は夜行性のポケモンを活発にさせる
…ここはホウエン地方の何処かの草原 夜の草は静かにゆらゆらと揺れていた

そんな夜の草原は様々ポケモン達の月の光がとても美しく夜中に草原を探索するトレーナーにとってまさに美しいものであった
ただ… 草原の小さな丘には昨日も今日も哀しい泣き声がする

その丘にはサーナイトがいた なぜいたのかは知らないが普通このあたりでは見かけないポケモンだ
「どうしたの?」とナゾノクサがサーナイトに話すがなにも答えない ただ泣いているだけであった

草原にいるポケモン達はサーナイトの所へ集まり出した そしてナゾノクサと同じように「どうしたの?」と話す
けれどもサーナイトはやはりただ泣いているばかりであった
と、そこへ1匹のポケモンがやってきた ラルトスである。ラルトスは泣いているサーナイトの気持ちを知るため
サーナイトの今の気持ちをシンクロしたのである

「どうだった? ラルトスちゃん」
「…なんだか哀しい思い出…」
「哀しい思い出って?」
「なにか… 分からない。けど哀しい思いでなんだよ」

124 名前: サーナイト親衛隊4番隊長 投稿日: 2003/01/20(月) 21:28
「いったいどうしたのじゃ?」
後から遅れてやってきたポケモン それはフーディンであった
フーディンはこのあたりでは相手の心を読み取る事ができる能力を有している

「さっきから皆集まって何をしておるのじゃ? ワシにも教えてくれんかのう?」
フーディンは他のポケモンからサーナイトの話を聞き、そっとサーナイトを見つめる

「…これからわしがこやつの過去を探る。このまま泣いていては元も子もないからのう」
フーディンは腕をサーナイトの頭上に乗せる サーナイトは始めは拒んでいたが次第に大人しくなっていた
哀しみを分かってもらいたいのであろうか? サーナイトは泣くのをやめて目を閉じた
「では行くぞ 過去を見せてくれ」
フーディンはサーナイトの哀しい思い出を探った

125 名前: サーナイト親衛隊4番隊長 投稿日: 2003/01/20(月) 22:22
…フーディンはサーナイトの心の中を探る…
「むぅ? こ、これは…」

(や、やめて やめてください! やめて!)
「や〜い! 泣き虫ラルトス泣き虫ラルトス!」
「こらぁ! 何をしとるかこのガキ!!!」
「うわぁ、かみなりオヤジのゲンコツじいさんだ! 逃げろ〜!」

かみなりオヤジと呼ばれたゲンコツじいさんは子供にいじめられていたラルトスを擁護する
「大丈夫か? おお可哀想に…さぞ痛かったことじゃろう 今すぐ手当てをしてやるぞ」
(・・・。)
「まったく酷いもんじゃ。わしら人間はポケモンを大切にするという心を忘れてしまったのかのう?」
(おじいさん…)
「まぁ、とにかくワシの家に来なさい わしの家なら安全じゃよ ほほほ…」

ゲンコツじいさんは傷ついたラルトスを自分の家で育てることにした
始めはラルトスも途惑っていたがまるで娘のように可愛がるゲンコツじいさんの優しさに心を開いて行ったのである

そして何年か過ぎて… ラルトスもいつのまにかサーナイトに進化していた
ゲンコツじいさんはもう以前のような威厳は無かったがサーナイトに対して惜しまぬ愛情を注いでいた

126 名前: 47 投稿日: 2003/01/22(水) 22:30
あ?いつのまにか新作が…グッジョブ!なんか絵本チックだ…。
( ´−`).o○(漏れもまた書いていいものだろうか…いい加減ウザいと言われるかな…)

127 名前: サーナイト親衛隊4番隊長 投稿日: 2003/01/25(土) 00:00
(おじいさん…!?)
ある時ゲンコツじいさんが部屋で倒れていました
(おじいさん! おじいさん!)
サーナイトは何度も何度も叫びましたがゲンコツじいさんは返事をしません
(おじいさん… 誰か、誰か助けて おじいさんが… おじいさんが…)

ゲンコツじいさんが倒れているのを見て近くの人がすぐに病院に通報しました
しかし時既に遅く、ゲンコツじいさんの容態は次第に悪化していったのです
次第に顔色も悪くなり 元気だったあの姿も今はもう…

「もう… 明日が峠かと…」
医師からそれを告げられた時、サーナイトは泣きながら哀しみました

128 名前: sa-nai 投稿日: 2003/01/26(日) 14:31
>>127 いい話ですな〜〜(滝涙)

129 名前: サーナイト親衛隊4番隊長 投稿日: 2003/01/27(月) 00:40
意識の無いゲンコツじいさんをサーナイトは泣きながら見守っていました ずっとずっと…
でもゲンコツじいさんは目を覚まそうとしません でもサーナイトはいつまでもゲンコツじいさんを泣きながら見守っていたのです

そして翌日 ついに運命の日がやってきました
(おじいさん… 本当に、本当に死んじゃうの?そんなの嫌だよ… ねぇ…おじいさん)
ゲンコツじいさんの心拍が次第に小さく、そして遅くなっていってきました
そして心拍がだんだんと無くなっていき… そしてついに…

「お亡くなりになられました…」
と医師がそう言うと突然サーナイトは突然泣き叫びました
(おじいさん… おじいさん…!)
病室に響き渡るサーナイトの涙溢れる声 哀しみが病院全体へ、そして外へと響き渡ったのでした

(おちついてください! おちついてくださいサーナイトさん!)
側にいた看護婦のラッキーがサーナイトを慰めようとしますがサーナイトは泣きながら
もう二度と動かないゲンコツじいさんの体を揺すっていたのです
(サーナイトさん落ちついて! 落ちついて!)
看護婦のラッキーがサーナイトを抑えこみますがサーナイトはそれを拒みます
(離して! おじいさんが死んだんなんて嘘よ! 嘘よ…!)

すばらくして何とか落ちつきを取り戻したサーナイトは育ての親でもある
ゲンコツじいさんを失った哀しみでいっぱいになっていきました
その哀しみはどこまでもサーナイト自信を束縛し 元の元気だったサーナイトの姿はもう無いのでした

130 名前: サーナイト親衛隊4番隊長 投稿日: 2003/01/30(木) 23:27
〜現在〜
サーナイトの過去は苦々しくフーディンの頭上に駆け巡った
「フーディンさんどうでしたか?」
「…人間か。」
「人間?」
「人間というのもは醜いよのう ヤツらは我々ポケモンに哀しみしか与えぬ存在だ」
「フーディンさん…」
「わしも以前人間に仕えた事がある…。その人間もまたこやつの哀しみと同じものをわしに与えた。それ故にわしはこやつの気持ちが良く分かる…」
『・・・。』
「わしはこやつを救いたい… あの時の哀しみをもう二度と繰り返してはならんのじゃ そのためにはまず、こやつの心を癒す必要がある」
「癒すって…どうすれば…?」

と、その時 ポケモン達の中からジュペッタが出てきた
「俺にまかせな」
「…!? ジュペッタか… 癒す方法があるのか?」
「俺様はぬいぐるみポケモン。あんたの能力で哀しみの元となった人間っていうヤツを憑依させてくれ」
「ジュペッタ…」
「勘違いするな 俺はただのお人よしなんだよ 別に辛い過去があるから救いたいなんて思っちゃいねぇよ」
「だがな… 憑依は命を削る荒業だぞ もしそれでおまえが万が一のことにでも…」
「良いから早くやれ!」
「…わかった」
実はジュペッタもサーナイト、フーディン同様に哀しい過去を持っていたのであった
彼は自分の同じ境遇を持つサーナイトの為に命を張ろうとしているのであった

131 名前: サーナイト親衛隊4番隊長 投稿日: 2003/02/02(日) 23:29
「ではいくぞ…」
フーディンはスプーンを曲げながらジュペッタに強力な念を送る
「ぐっ、ぐああああ…」
ジュペッタはその念を痛みを堪えながら強く受けとめる…
そしてその念がジュペッタの胸中を駆け巡り、ジュペッタは突然気絶したのである
「だ、大丈夫かジュペッタ!」
あわててジュペッタに駆け寄るフーディン だが、ジュペッタの様子がおかしい…

「こ、ここは…どこじゃ?」
「!?」
どうやら憑依が成功したようだ。ジュペッタにゲンコツじいさんが宿ったようだ

132 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/02/07(金) 22:57
グッジョブでつ。続き待ってます。

133 名前: サーナイト親衛隊4番隊長 投稿日: 2003/02/09(日) 19:21
「あなたがゲンコツじいさんですか?」
「いかにもワシがゲンコツじいさんじゃが…なにか用かね?」
「…あなたにどうしても会いたがっている人がいる」
「誰じゃ? 死んだワシに会いたいというのは…」
「実に覚えはないのですか?」
「いや、もしかしたら…。と、とにかく会ってみようではないか」



そしてゲンコツじいさんはサーナイトの所へやってきました
「やはりサーナイト お前だったのか」
「…?」
「わしじゃよサーナイト 覚えておらんのか?」
「お、おじいさん… おじいさんなの?」
「…いままで寂しい思いをさせてすまなかった…」
「うう… お、おしいさん!!」
サーナイトとゲンコツじいさんは抱き合った!

「おお…よしよし。寂しかったか?」
「う…うん」
「・・・。」
「フーディンさん。申し訳ないのですが…2人きりで少し話したことがあるのじゃ。もう少し憑依時間を延ばして欲しいのじゃ」
「うむ…了承した」

134 名前: 投稿日: 2003/02/10(月) 13:30
ホシュ( ´ロ`)ウモァー

135 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/02/10(月) 15:10
ここは保守しなくても大丈夫だよ

136 名前: サーナイト親衛隊4番隊長 投稿日: 2003/02/23(日) 13:13
「…さて、やっとで二人きりになったのう」
「・・・。」
おじさんは申し訳なさそうにサーナイトを見つめる そして涙をポロリと流した
「す、すまん! 本当に、本当にすまん!」
「お、おじいさん…」
「わしがあの時、お前を哀しませたから今もお前は辛い思いをしている。わしはなんだ? わしは辛い思いをしたか? いや、していないな。仮にあったとしてもお前の苦しみには遠く…」
「これ以上言うのはもうやめて!」
「!?」
「もう…いいんだから… 私こうしておじいさんに会えるだけでも嬉しいのですから…」
「さ、サーナイト…ううう」

「おじいさん…今まで渡したくても渡せなかったものがあるんだけど…受け取ってくれるかな?」
「ん?なんじゃ?」
するとサーナイトはおじいさんの頬に唇を近づける
「なっ!?」
「そう言えば1度もキスをしていなかったね おじいさん大好きだよ」
「こ、これ! その唇はお前の好きな奴にするべきもんじゃろ! わしには合わんよ!」
「でもおじいさんが好きなんだよ」
「そ、そうなのか…?」
「うん」
「…いや!やっぱりダメじゃ! それは大事に取っておきなさい」
「う、うん…おじいさんがそこまで言うならば…」
サーナイトは唇を近づける事をやめた



「さてと…そろそろ時間かのう」
「えっ?」
「そろそろこやつの体も限界じゃよ… それにワシも未練が晴れて体が軽いのじゃよ」
「お、おじいさん…」
「例えワシはこの世からいなくなろうともお前の心にはいつまでも居る。だからもう哀しむでないぞ」
ゲンコツじいさんの体が段々とジュペッタから抜けて行く
「ま、待って!行かないでおじいさん!」
「もう忘れたのか! ワシが消えようともお前の心には残る!」
「・・・。」
「サーナイト… いつまでも哀しむでないぞ…」
そう言うとゲンコツじいさんはジュペッタから離れ、そして天高く空へと消えて行きました

「おじいさん… おじいさん… うわぁ〜ん!!」
サーナイトはその場で泣いて泣いて泣きまくりました。でも、おじいさんの言う事を思い出すとすぐに泣き止めました

「ジュペッタさん、フーディンさん。本当に…本当にありがとうございました」
「…もう大丈夫なのか?」
「はい、私はもうおじいさんのことで哀しみません」
「そうか… もし良ければここで暮らさないか?」
「は、はい…」

夜の草原は哀しみから瞬く間に喜びへと変わりました     おしまい

137 名前: サーナイト親衛隊4番隊長 投稿日: 2003/02/23(日) 13:14
長い間待たせて済みませんでした これで一応お話しは終わりです
やっぱり勢いだけで作れませんね ははは…

138 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/02/23(日) 20:41
>>137
ええ話でよかったです。

139 名前: サーナイト 投稿日: 2003/02/24(月) 17:00
待ちまくりましたがいい話です。
こういうモノを見た後にウケが来ると良いのですが。
誰かハァハァ出来る受けモノキボンヌ。

140 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/02/25(火) 20:58
>>139に禿同

141 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/03/01(土) 14:30
>>139
ぅお〜〜

142 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/03/01(土) 21:29
いっそ自分で書いてみれば。ってそう簡単に書けるなら苦労は無いが。
漏れはリア厨だからエロは思いつかないし普通のSSもヘタレでつ。
もうだめぽ。

143 名前: サーナイト親衛隊4番隊長 投稿日: 2003/03/01(土) 22:39
あっしはまだ18歳に達していないのでエロ小説は書けませぬ

144 名前: サーナイト親衛隊3番隊長 投稿日: 2003/03/01(土) 23:14
>>143
ならば直接書けなくとも、エロに繋がるような展開にすれば間接的に貢献したことになるぞ。
まあ私はノーマルすら書けんが。 文才無いから・・・。 ホントは書きたい。

145 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/03/03(月) 00:49
コッソリ書いてみたけど書きかけだよぅ(´・ω・`)
キルリアネタです、えちのチョット手前です。下手くそなのでつまんなかったらごめんなさい。
続きは、明日ぐらいには書きたいかも。

ttp://cgi.members.interq.or.jp/hokkaido/asato/upload/jam3ddr/OB000317.txt

146 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/03/03(月) 16:26
>>145
神キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
キルリアたんハァハァ

147 名前: カブ人(kABu/NsA) 投稿日: 2003/03/03(月) 19:58
あ゙〜>>145マンセー
さいこーでつ

未成年がエロ書いたら犯罪なのか?

148 名前: (AhoNiShI) 投稿日: 2003/03/03(月) 21:27
犯罪にはならない。実際漏れも書きまくっとる。

149 名前: サーナイト親衛隊3番隊長 投稿日: 2003/03/03(月) 22:30
とはいえ未成年じゃ書きにくいものもあろう。

150 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/03/03(月) 23:06
というか未成年がここに来ている時点で問題なわけで。

151 名前: (AhoNiShI) 投稿日: 2003/03/04(火) 15:50
まあそうだが・・・
ところで漏れも神として降臨したいんだが、
一つ質問。サータソのおっぱいを書き表すのってOK?

152 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/03/04(火) 16:00
>>151
俺はOK。

153 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/03/04(火) 16:01
>>145
激しくつづきが読みたいでつ

154 名前: (AhoNiShI) 投稿日: 2003/03/04(火) 18:35
では・・・明日昼3時から4時の間に公開しまつ。
>>145
漏れも読みたい。こするだけではなく早く入れてほしい。

155 名前: 145 投稿日: 2003/03/04(火) 21:43
思いのほか反響があって嬉しいです。
続きですが、妹と共同使用のパソなんで寝てからじゃないと書けないんですわw
遅れた代わりに2バージョン用意する予定なんで、待っててくださいな・・・。

156 名前: 154(AhoNiShI) 投稿日: 2003/03/05(水) 15:05
では、そろそろ公開したいと思います。
感動も何もしないただの得ろ小説になってしまいましたが
読んでやって下さい。ではまた後で。

157 名前: 154(AhoNiShI) 投稿日: 2003/03/05(水) 16:22
すいません。
ちょっと遅くなります。
小説書くのサボって4回も抜いてました。

158 名前: 154(AhoNiShI) 投稿日: 2003/03/05(水) 16:47
きょうは何とかジムリーダーである自分の父親に勝つ事ができ、今夜はトウカにある自分の家に泊まる事にしていた。
が、母はカナズミまでいったきり、親友の家で一晩を明かす事にしたらしく、父も父で子に負けたのが悔しかったらしく、
朝までジムで特訓をすると言って家に帰らないらしい。家に着いた俺は食事を済まし、風呂に入り、ベッドに座り込む。
そしてとうとうこの時が来た。俺はモンスターボールからサーナイトを出す。
「今日はケッキング2体にヤルキモノを1体倒してかなり疲れただろ」
「はい、とても疲れました」
「俺も結構大変だったよ。それでさ、今日はその疲れを癒したいと思わないか?」
「な、何の事ですか、マスター?」
「それはな…」
そう言って俺はサーナイトを抱き寄せ、顔を自分の方へ近づける。
「こういうふうに…」

159 名前: 154(AhoNiShI) 投稿日: 2003/03/05(水) 16:48
「あ…ん……」
俺はサーナイトの口の中にそっと舌を入れ、サーナイトの口の中を味わう。
「ん…んん…」
口の中を舐め尽くした後、舌を抜き、首筋から胸のほうへと舌を這わせていく。
「はぁ…あああん……気持ち…いい…です……」
「ん?服が邪魔だな…」
そういって俺はサーナイトの赤い心臓のような部分の両脇を持ち、横に引っ張って服を脱がす。
「胸もいいねぇ…」
そう言って、乳輪に沿って乳首を舐める。
「あは…あ…あん…ああん…」
サーナイトの体は、びくん、びくんと震えている。
「さああそこの方はどうなってるかな…?」
俺はサーナイトの白いベールの裾を持ちさっとめくると真紅に輝くサーナイトの性器が露になった。

160 名前: 154(AhoNiShI) 投稿日: 2003/03/05(水) 16:49
もちろんそこには愛液がたっぷりで、いつでも俺のモノを受け入れられるようになっていた。
俺はその穴を親指と人さし指で広げるようにしてその入口に口をもっていく。
「やあ……恥ずかしい……です…ああっ!あっ!ああああん!!」
俺が愛液を口ですすると彼女は色っぽい叫び声を上げる。
が、口を付けたままでは彼女がいく時の顔が見れないので穴を広げていた2本の指で彼女のあそこの中を掻き回す。
「あんっ!あはんっ!あああっ!いくうっ!!」
彼女のあそこはぐちゅぐちゅといやらしい音を立てる。
「はあっ!ああん!ああああん!」
どうやら彼女の性感は限界を超えたらしく、指を抜くと大量の愛液が溢れ出してきた。
顔を真っ赤にしたサーナイトは、
「マ、マスターの、いじらせて下さい…」
「まったく、えっちだな。しょうがないなもう…」

161 名前: 154(AhoNiShI) 投稿日: 2003/03/05(水) 16:49
そう言うと、サーナイトはすぐに俺のチャックを下ろし、俺のモノをしっかりと握ってちゅぱちゅぱと音を立てて舐め始めた。その暖かい手が俺を更に興奮させた。
「んっ…んんっ…あむっ…んんっ…」
30秒もしないうちに、俺のモノは白濁液を彼女の口の中に発射した。それをおいしそうに飲み、今度は、
「マスターの…入れて下さい…」
と言い出した。さっき出したはずの俺のモノはもう天を仰いでいた。硬くなった先端部をサーナイトのあそこに向け、一気に押し込んだ。
「ああああんっ!!」
サーナイトは快感の悲鳴を上げた。彼女の秘所はもう十二分に濡れていたので何の抵抗も無く入れる事ができた。
そして、俺は腰を素早く動かしはじめた。
「あああん!あっあっあっあっあああん!あああんっ!!マスター…私…もう…いっちゃいそうです!あんっ!」
「うっ…俺も…もう…出るぞっ!!」
「あはああん!!」
ドピュッルルルルルルルルル―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――「ハァハァ…気持ちよかったよ…」
「は、はい……あの、マスター」
「何?」
「また、疲れたら、マスターの入れてくれますか?」
「ああ、もちろんな…」
そう言って、俺はサーナイトを強く抱きしめ、唇を重ね合せた。
おしまい

162 名前: 154(AhoNiShI) 投稿日: 2003/03/05(水) 16:51
ふう…なんとか書けたよ。
って言うかなんか「俺」がただのエロ小僧になってしまったな。

163 名前: 145 投稿日: 2003/03/07(金) 00:33
>>154
乙カレー。
確かにエロエロ小僧にナットルナw
サーナイトの体に対する新境地も開けたし、それだけではないと思うけどね。

続き、1本目が書けますた。
読めばわかると思うんですけど、スタミナ切れです。
最後の方、収束感に欠けています。
2本目のほうはもとよくしたいな・・・。

ttp://cgi.members.interq.or.jp/hokkaido/asato/upload/jam3ddr/OB000684.txt

164 名前: 154(AhoNiShI) 投稿日: 2003/03/07(金) 09:42
2本目も早く公開してほしいでつ。
漏れ的にサータソに進化してほしい…

165 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/03/07(金) 17:32
>>163
キルリアもイイ!

166 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/03/07(金) 20:45
>>163
(・∀・)イイ!!と思ったのでつが、なんだかバッドエンドっぽいですね。

167 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/03/08(土) 21:11
>>164に同意

168 名前: 145 投稿日: 2003/03/08(土) 21:22
>>164
進化か・・・。二本目は「別の展開の続き」を書こうと思ってたけど
進化して欲しいとなると考え直しだナァ・・・。
まあ、がんばってみますわ。幸せな展開にしてあげよっとw

169 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/03/10(月) 11:48
>>154
まさかお前…。
あの人か!?
いや…漏れの勘違いかもしれんな…。
しかし、午後3,4時にうpする言ってるあたり…。
勘違いだったらスマソ。

スレ違いな罠

170 名前: 154(AhoNiShI) 投稿日: 2003/03/10(月) 16:52
そう、漏れはその「あのひと」さ。
ところでエヴァンゲリオン↓
http://koto_fla.tripod.co.jp/haramiburo.html

171 名前: 碧(169) 投稿日: 2003/03/10(月) 18:09
>>170
スレ違いやめとけ。
あと、他スレでも154ってのはどうかと。
コテハン作れ。

172 名前: サーナイトの心臓 投稿日: 2003/03/10(月) 18:25
コテハン苦手だが…まあいいか。
じゃあ新ネームは…サーナイトの心臓って事で。

173 名前: 投稿日: 2003/03/11(火) 10:11
長々とスレ違いスマソ。
しかし、サーナイトの心臓は中1でこんなモノかけるんだなw
まぁこれからもがんがれ。

174 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/03/11(火) 11:14
>>173
厨1とな!?
それはビックリだw

175 名前: サーナイトの心臓 投稿日: 2003/03/11(火) 12:03
ぎく…
どこでそれを…
まあしょうがないか……

176 名前: サーナイトの心臓 投稿日: 2003/03/11(火) 12:04
って言うか厨がここに来てたら
問題でしょうか?

177 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/03/11(火) 20:33
僕も厨です。

178 名前: サーナイトの心臓 投稿日: 2003/03/11(火) 20:45
お互いガンバろうや。

179 名前: サーナイト親衛隊3番隊長 投稿日: 2003/03/11(火) 21:17
問題ないよ。
ただエロ小説はどうかと思う。

180 名前: 投稿日: 2003/03/11(火) 23:36
サーナイトの心臓へ
何か小説書けない漏れが言うのもなんだが、
色々他の神が書いた小説読んで(サーナイトに限らず)勉強しる。
情景描写とかがしっかりしてくればなかなか良くなるんじゃないかと。

じゃあ

181 名前: サーナイトの心臓 投稿日: 2003/03/12(水) 08:06
わかつた。
じゃあ今度からはいろいろ考えるっす。

182 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/03/12(水) 09:12
暇があったら掲示板来なよ<サーナイトの心臓

でわでわ。

183 名前: サーナイトの心臓 投稿日: 2003/03/12(水) 20:13
よし!
今度は少しソフトな物にも挑戦してみようかなと思ってみる漏れ。

184 名前: サーナイトの心臓 投稿日: 2003/03/13(木) 17:46
サーナイト萌えスレに
いけなくなりました。リンクキボン。

185 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/03/14(金) 09:30
>>184
倉庫落ちしたようです。

186 名前: サーナイトの心臓 投稿日: 2003/03/14(金) 20:42
いけるようになった
サータソハァハァ…
神こね〜な〜

187 名前: 投稿日: 2003/03/16(日) 12:28
おまいが神にな(ry

188 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/03/16(日) 14:47
ハァハァできないSSにどのくらい需要ありますか?

……ついでに、♂サーナイトのSSに需要はありますか?

189 名前: 彷徨う混沌 投稿日: 2003/03/16(日) 15:06
漏れは♂のサーたんも好きでつ。
サーたん♂のティムポをチュパチュパしたい。(;´Д`)ハァハァ

190 名前: サーナイトの心 投稿日: 2003/03/16(日) 17:51
>>187
ちょっとお待ち
>>188
まあ書きたいなら書いてもOKぐらい。
あとコテハン替えました。理由はサーナイト萌えスレ10にあるので、夜露死苦。

191 名前: 普通の物語 投稿日: 2003/03/21(金) 18:38
俺とサーナイト−いやラルトスだった−との出会いは結構昔ではあったが、捕まえたきりボックスに預けたまんまで
一度としてバトルに使ったことはなかった。
そんなある日、キナギのじいさんに「八つ当たり」の技マシンをもらいたいとふと思いついた。
そこでパソコンの電源をつけて、ふと目に入ったのは「ラルトス Lv5」であった。
彼女は鳴き声しか覚えておらず、レベルも低い。ひそかにちょうどよいとおもった。
そいつをボックスから引き出し、チャンピオンロードに向かった。
まあ、当然出てくるポケモンといえばLv40台が大半。Lv4で太刀打ちできるものではない。
心の底では申し訳ないと思ってはいたが、好奇心が勝っていた。
それまでに下準備として復活草や力の粉も買いだめしておいた。
彼女は勇敢だった。
鳴き声しか発することはできなかったが、
それでも力いっぱいだった。
復活草を俺はやった。この繰り返しが続いた。

完全に、嫌われた。

結局やつあたりの技マシンはゲットできたし、ラルトスはボックスに預けたまま。
何も、気にすることはなかった。
しかし、一週間ほどするとたまに彼女の夢を見た。一ヶ月経ったらもはや見る夢といえば
その夢しかなかった。ハリテヤマに踏みつけられ、倒れる。そこに苦々しい薬を与えられられるが
またも、倒れる。毎晩魘された。つらかった。申し訳ない気持ちが、よみがえってきた。

そして、再びパソコンの前に立っていた。俺は、今からでも遅くないと微かに思った。
彼女は人の心を読む力を持っていたので通じ合うのに時間はかからなかった。
俺の心からの謝罪を、素直に、素直に受け止めてくれた。
俺は、精一杯の愛情を注いだ。彼女もそれに応えてくれた。
いつしかラルトスからキルリア、そしてサーナイトへと進化していた。
レベルも着実に上がっていった。
もはや切っても切れない関係になった。もう昔のことは忘れたのだろうか、
俺といる時間が心地よくなっているらしい。
彼女に聞いてみた。もう昔のことは気にしていないか−−
すると悲しそうな顔をするのだった。やはりおぼえているらしかった。
「すまん、あの時は、俺・・・」
「もういいんです。ずいぶん謝ってくれたんだし、もう、あのことは忘れてください。」
その一言がうれしかった。

うれしかった。

今はバトルタワーに挑んでいる。悪タイプが来ない限り、かなりの実力を発揮している。
100連勝も間近だ。そんな、俺たちの絆の裏ではあのような過去があったことは誰も知るまい。

192 名前: 191 投稿日: 2003/03/21(金) 18:39
ひねりも何もなくてスマソ。エロ期待組にはスマンカッタ。

193 名前: 191 投稿日: 2003/03/21(金) 18:41
あげとこうかな一応

194 名前: サーナイトの心 投稿日: 2003/03/21(金) 19:19
いや、感動だよ。ちょっといじめられシーンが恐かった…
今度は得ろ期待。

195 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/03/22(土) 00:02
すげーよかったよ。

196 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/03/22(土) 16:08
ヨカターヨ。実際にありそうなぶん、余計に・・・。

197 名前: 管理人 投稿日: 2003/03/28(金) 21:44
久し振りに管理人登場
ずいぶん人が増えたな

198 名前: サーナイト親衛隊3番隊長 投稿日: 2003/03/29(土) 21:34
>>197
でもなんだか停滞気味です。
管理人自らリレーSSに参加してくれたらとっても嬉しい。

199 名前: 管理人 投稿日: 2003/03/30(日) 06:55
>>198
OK.
時間が空いてるとき進んでるところまで読んで書きます。

200 名前: 京都 投稿日: 2003/03/30(日) 11:27
乙でせ

201 名前: 47 投稿日: 2003/04/01(火) 18:28
久しぶりに来た…
なんだかリア厨の方(悪い意味でなくて)が
増えているようだが、この状況で陵辱・鬼畜系をやるのはまずいだろうか…

202 名前: サーナイト親衛隊3番隊長 投稿日: 2003/04/01(火) 21:26
>>201
いいや、問題ないと思います。
自分で自分の制御が出来ない奴は(少なくともコテ使っているような奴や、サーナイト大好きな奴)いないだろうから・・・。
万一いても巡り巡って自分に被害が来る。

203 名前: 投稿日: 2003/04/01(火) 23:01
>>201
漏れは鬼畜系はあまり好きじゃないけど。。。
まあ書きたいなら書いてくれるに超した事はないので。

204 名前: サーナイト親衛隊3番隊長 投稿日: 2003/04/06(日) 21:15
鬼畜っていってもいろいろあるしな・・・・・・。
どういうのか教えてくださいな。

205 名前: 47 投稿日: 2003/04/07(月) 13:30
悪いのに捕まって色々されるとか…
でも最近時間が無くて書けない罠

206 名前: サーナイト親衛隊3番隊長 投稿日: 2003/04/07(月) 21:26
最終的にバットエンドじゃなければよし。
あくまで私的に。

207 名前: キルリ愛 投稿日: 2003/04/12(土) 06:53
誰かーーー
もっとエロSS書いてーーー

208 名前: 第二厨 投稿日: 2003/04/15(火) 18:00
>>207
今考え厨。
もうチョット待ってもらいたい。
学校にいき授業もてにつかないくらいサーナイトに萌えてしまった。

209 名前: 第二厨 投稿日: 2003/04/15(火) 18:02
サーナイトのオナーニSSはだめでつか?

210 名前: サーナイト親衛隊3番隊長 投稿日: 2003/04/15(火) 18:34
>>209
萌えられりゃなんでもあり。

211 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/04/15(火) 23:57
>208
キボンヌー

212 名前: キルリ愛 投稿日: 2003/04/16(水) 16:36
かけたら教えてーーーー

213 名前: 第二厨 投稿日: 2003/04/16(水) 18:32
日常の会話で「サーナイト最高、萌え」とか言うと。
皆に「キモッ、一般人はポケ門なんかに萌えないよ」
とか言われます。


どうせ俺は変わり者ですよ。ポケモン厨ですよ

214 名前: 第二厨 投稿日: 2003/04/16(水) 18:34
ここに直接書いてもイイですか。
8時30分ごろまたここにくるのでお楽しみに!

215 名前: (OqpX3Bq2) 投稿日: 2003/04/16(水) 19:13
>>213
大丈夫。漏れもポケモン厨。
>>214
期待してます。

216 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/04/24(木) 22:31
初めまして。今までROMらせて頂いていた者です。
私も影響されてサーナイトSSを書いているのですが、そのうち投稿させて頂いてよろしいでしょうか。
何だか途中から萌え要素を忘却してますが。

217 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/04/24(木) 23:33
>>216
もちろん(・∀・)イイ!!
私も1度、SSとは言えないような文章を投稿させていただいたのですが、
このスレの住人は萌えてくれたよ(;´Д`)

218 名前: 216 投稿日: 2003/04/25(金) 21:38
>>217
どうもです。
ただ、何と言うか、今書いている小説なんですが……長いのですよ。無駄に。
今、八章までできてるんですが、全然終わりそうになく、とてもショートストーリーなんて呼べる代物ではありません。
加えて、変に鬼畜いところがありまして、最初の方だけ読むと「作者はホントにサーナイト好きなんかゴルァ」状態です。
一応、最後はハッピーエンドにしたいと思っていますが。

219 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/04/26(土) 00:59
長!ってか、そんだけ出来てるなら少しうpすれば?
読み疲れるってのもあるわけだし…

220 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/04/26(土) 01:02
連載物のSSなんて珍しくないから気にするな。

221 名前: 216 投稿日: 2003/04/26(土) 11:38
では

○読んで頂く前の御注意
・この物語の「マスター」はゲームに出てくる主人公ではありません。年齢は高校生くらいで、黒いコートを着た青年みたいなものをイメージして頂ければ結構です。
・全編通して殺伐としています。マターリできる保証はありません。ただ、最後はハッピーエンドにしたいと思っています。
・鬼畜な部分がありますが、筆者はサーナイト萌えです。それだけは事実です。
・誤字、脱字、推敲すべきところなどを発見しましたら、何なりと申し上げて下さい。
・この物語はフィクションです。ポケモンの性格、設定など、ゲームとは違うことがあります。御了承下さい。

222 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/04/26(土) 11:42
一章「私のマスター」
今日は私のマスターの話をしましょう。
私のマスターが今持っているポケモンは私、サーナイトだけです。昔は私の他にもマスターに仕えるポケモンがいたのですが、とある事情でいなくなってしまいました。新しいポケモンも捕まえないままで、今は私一人がマスターにお仕えしているのです。

私のマスターは乱暴な方でした。捕まえられたときからずっと、厳しく育てられてきました。無理な戦闘と無理な命令が毎日、しかもそれには必ずマスターの拳が付き物でした。連日連夜、私たちは殴られ、蹴られました。
何かしらで傷付いたときも、きずぐすりを頂けるなんてことは皆無です。ポケモンセンターに連れて行ってくれることですら、ごくまれでしかありません。恐らく、ジョーイさんに色々と注意を受けるのが嫌なのでしょう。
私のマスターは、それこそ鬼のようでした。いつかは必ず心を開いてくれると信じていても、マスターの様子が変わる気配はありませんでした。
オオスバメ。傷付いた翼で飛ばされました。明らかに骨が変な風にくっついていました。
クチート。いつの日かマスターに噛みついて、思い出すのもおぞましい目に遭っていたのを覚えています。
マリルリ。出会ったときはあんなに賑やかだったのに、最後に見た彼は魂の抜けた人形のようでした。
マッスグマ。道具を拾ってこないと蹴られました。いつもボールの中で泣いていました。
ジュカイン。パーティのリーダー格だった彼は、ただ黙っていました。ずっと黙っていました。内に激しい憎悪を秘め、それでもずっと耐え続けていました。
私達はマスターの奴隷でした。所有物でした。

ある夜のことです。
マスターと私達は、とある川のほとりで野宿をしていました。
他のポケモン達は既に、地面に無造作に置かれたモンスターボールの中に入って休んでいましたが、私だけはマスターの使った食器を洗っていたので、ボールから出ていました。食器を片付け終わったら自分でボールに入るように言われていたので、私はいつも通りに済ませてしまおうと考えていました。
ですが、その日は何を思ったか、私は川辺で煙草を吹かしているマスターの横顔をふいと見てみたのです。
そのとき、月の光に照らされるマスターを見た瞬間でした。私が初めてマスターの気持ちを感じ取ることができたのは。
初めて感じたマスターの気持ち。それは“寂しさ”でした。ただの寂しさではありません。混沌と虚無の支配する渦の、先の先のそのまた先にようやく見出せる、所詮一握りでしかないにもかかわらず、それでいて全ての本質であるような、今まで見たこともない、そしてこの先も見ることがないと思われる、そんな寂しさが垣間見えたのです。
「マスター」
私は知らない間に話しかけていました。
「何だよ。終わったら戻れと言っただろうが。このカス」
いつもの反応でした。マスターは話しかけると十中十不機嫌で、決まって私を罵るのです。そんなことは分かっています。
「今夜だけでいいですから、お側にいて宜しいでしょうか」
マスターは私の突飛な行動に少し戸惑ったようでしたが、またいつもの見下す目付きで「勝手にしろ」と吐き捨てるように言いました。
私はマスターのすぐ隣に座りました。
静かな所でした。小川のせせらぎと虫ポケモンの奏でる旋律が微かに耳に入ってくるだけです。
「……マスター、マスターはなぜポケモントレーナーになったのですか?」
徐に私は訊きました。初めて感じたマスターのことを、もっと知りたくなったのでしょう。
「お前、いつから俺に質問できるほど偉くなったんだ?」
「す、すいません……。マスターのことが、知りたくて……」
「そういう干渉がうざいって言ってんだろうが」
「すいません……」
「……大した理由はない。ただ故郷で暮らすのが嫌だっただけだ。トレーナーは建前でしかねぇ」
「……」
「どいつもこいつも、俺をじろじろ見やがる。死んだ方がマシだったな」
「……あつっ」
突然、私の右腕に痛みが走りました。見ると、マスターが吹かしていた煙草を私の腕に押し当てたようです。
「マスター……、何を……」
「ホント、クソだな。みんなクソだ。クソさ加減が半端じゃねぇよ。なあ、サーナイト」
そう言ってマスターは、いきなり私の首を掴んで押し倒しました。そして私の腰の辺りに馬乗りになりました。
「マ、マスター……?」
「熱いか。熱いよな。そりゃそうだよな」
そう言って、マスターは私の体にまた、小さく丸い火傷を作りました。何度も、何度も。マスターの顔は、どこまでも無表情でした。
私は避けようとはしませんでした。
悲しかったから。マスターの心も、体も。

その夜はずっと、マスターの人形でした。

223 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/04/27(日) 01:03
なんか痛いですな・・・
ハッピーエンドになれるのかどうか

224 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/04/27(日) 10:21
二章「反乱」
あの日以来、マスターと私の間で何かが変わったということはありませんでしたが、私の心の中にはあのマスターの気持ちが残り続けていました。体に付けられた無数の火傷が消えていこうとも、それが消えることはありませんでした。
――もっとマスターのことが知りたい。
本気でそう思っていました。それまで鬼でしかなかったマスターのことを、見てはいけないこの世の闇にしか感じられなかったマスターのことを、本気で。
しかし、天は私に十分な有余を与えてはくれなかったのです。

いつもと何の変わりもない夜でした。
特にこれと言って断言できる確かな理由はないのですが、今思い出すとその日の夕方は、マスターの暴力がいつもより少しだけ酷かったのではないかと感じます。
皆がボールに入る前、リーダー格のジュカインが他のポケモン達に、何やら耳打ちをして回り、最後に私の近くに寄って来ました。向こうの方で煙草を吹かしているマスターに聞こえないように、ジュカインは囁きました。
「今夜、マスターの寝込みを襲う」
「えっ」
私は突然の申し出に言葉を失いました。
そんな――、マスターを、私達ポケモンが襲うだなんて――。
「お前、後片付けで少し遅れるだろ。マスターが熟睡したころを狙って、俺達をボールから出してくれ」
マスター――
「他の奴らの了解は得た。後はお前次第だ」
私は――
「俺達はマスターに復讐する」
そう言い残してジュカインはボールに入ってしまいました。
一人残された私は、ただ愕然とするしかありませんでした。

ほどなくして、マスターは寝息を立て始めました。
私は悩んでいました。それこそ板挟みになって。
私がモンスターボールを開ければ、私達はマスターから開放され、晴れて自由の身となるわけです。それこそ、暴君から解き放たれた市民のように。
――しかし、同時にそれはマスターの死を意味しています。私がマスターに対して抱いていた気持ちは一生残るのです。
私がこのまま何もしなければ、当然ながらマスターは無事です。マスターは何も知らないまま、日常を繰り返すことになるでしょう。
――そして、ジュカインを初め他のポケモン達が、私を何と言うでしょう。彼らにとっては鬼でしかないマスターを助けるなど、とても考えられないことに違いありません。そのとき、私は完全に孤立するのでしょう。本当にもう、仲間はいなくなります。
「……」
私は首を振って考えを消しました。
他に、残る手段は一つ。私はジュカインのボールのスイッチを押しました。
「ん? どうかしたのか?」
「あ、あの……、その……」
私ができることはただ一つ。
「ど、どうか、考え直して頂けないでしょうかっ」
説得でした。
「だめだ」
見事に一蹴されました。
「……」
「お前はエスパーポケモンだから、俺達が知らない何かを感じ取っているのかもしれないが、結局あいつは俺達に何をしている? 俺達はもう、我慢の限界なんだ」
「そんな……」
「お前が嫌なら、見ているだけでもいいし、今すぐ逃げても構わない。ただ、俺達は――」
「……」
ジュカインの冷静な解析は的を射てました。本当、冷静な彼なら説得できると思っていたのですが、まったくの逆でした。
「俺達はマスターに復讐する」
そう言って、ジュカインの「つるのむち」が、私の反応する間もなく、四つのモンスターボールのスイッチを叩きました。
「ジュカイン……、皆……」
闇の中、エスパーでなくとも感じ取れる殺気が、痛いほど伝わってきます。
「この瞬間を待ちわびた」
かまいたちのような鋭い眼差しでマスターを見据えるオオスバメ。
「待ってたよ。あいつの喉笛食いちぎれって、アタイのクチが言ってんのさ」
後頭部から生える顎を、狂ったかの如く開閉させるクチート。
「…………いいの? ……ぼくもやっちゃって、いいの?」
虚ろな瞳でふらふらとよろけながら、何やら小声で呟いているマリルリ。
「いいんだよ。あいつさえいなくなれば、もう何も怖がらなくてもいいんだから」
勇気付けるようにマリルリに寄り添うマッスグマ。
私は、自分の考えの甘さを実感しました。
もう、マスターの味方なんて、本当に、
――私だけ。

225 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/04/27(日) 14:26
(・∀・)イイ!こういうダークな展開好きよ。

226 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/04/28(月) 00:18
続き気になる…うpキボン

227 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/04/28(月) 10:04
三章「私は」
私は一体、何がしたかったのでしょうか。
いつの間にか知らないうちに、自分の中でも気が付かないうちに、私はただ一人、ジュカイン達の前に立ち塞がっていました。
「行くぞ」
「了解した」
「ふっふ、いよいよだねぇ」
「……うん」
「大丈夫」
私は――
「――て、下さい」
皆が足を止めます。私は、
「……やめ、て、下さい……やめ――」
ただ、繰り返し、繰り返し、訴えて――
「きゃははははは。何言ってんのぉ、サーナイトぉ」
先陣を切ってクチートが笑い出しました。巨大な顎からはヨダレがだらだらと零れ落ちています。
ジュカインが「静かにしろ」と注意し、他の皆に制止を掛けました。
「何でやめなきゃなんないのぉ? あんなサイテーの奴をさぁ、どぉしてかばってんのぉ?」
「そ、それは……」
それは……一体なぜでしょうか。
自分ではあると思っていた“理由”というものが、一向に見つかりません。私のマスター像を変えたあの日のこと、それは“理由”と呼べるのでしょうか。
「サーナイト……」
私をしっかりと見据えているのはジュカイン。他の四体は、いずれも厳しい視線を向けていました。クチート辺りは今にも飛びかかってきそうな勢いです。
「それはマスターが……、本当は、とても寂しい人だから……」
無理に絞り出すように、私は言葉を発しました。
どうなってもいい。私のこと、どんなに軽蔑しても構わない。いくら傷付けても恨まない。だから――
「だから……、許してあげてください……」
しばしの沈黙。長いような、短いような、沈黙。
でも、私にとってその沈黙の間が、マスターにされてきたどんな虐待行為よりも痛かったのです。
完全に落胆しきったという風なオオスバメの視線が、
果てしなく憎悪に満ちたクチートの視線が、
不思議なものでも見ているかのようなマリルリの視線が、
裏切り者とでも言いたげなマッスグマの視線が、
どこか哀れむような、しかしあらかじめ予想していたかのようなジュカインの視線が、
地面に膝を衝き、手を衝き、涙を流す私に、一斉に向けられていたのが、一生忘れられないほどの痛みでした。
それこそ、心も体も、全部壊れてしまうくらいに。
――それこそ、マスターのように。

ごそっ
「!」
実際、マスターが寝返りを打っただけなのでしょうが、事実上、それが全ての合図になりました。
「悪いけどぉ、アタイはあんたの気持ちとか全然わかんないねぇ。リカイフノーなのよっ!」
「月は満ちた。もう遅い」
本能を剥き出しにしてマスターに突っ込んでゆくクチート。続くオオスバメ。
「や、やめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
私は全身に力を込め、サイコキネシスで二体を吹き飛ばしました。
その音が響いたのか、マスターが起き出したような――
「……やだ。マスターが起きちゃう。……ボク、やだよぉ」
「サーナイト、正直あなたには失望したよ。それなら、マリルリの気持ちはどうなるんだよ」
すてみタックルを仕掛けるマリルリ。私に反論しつつ後を追うマッスグマ。
私は――
私は再び力を込め、サイコキネシスを/――
「ああっ!」
突如、私の背中に激痛が走りました。
私は四体に気を取られていて、背後から迫るリーフブレードに気が付かなかったのです。
「……ジュ、ジュカイン……」
「悪いな。傷付けたくはなかった。でも、もう決めたんだ。俺達は――」
皆、本気でした。全ては決まっていました。
でも、それでも、私は何を言われようと、何をされようと、私は、
私は――

「私はマスターを守ります」

どんっ
マリルリとマッスグマ、そしてジュカインを、私は吹き飛ばしました。
私は決めました。いえ、もしかしたら、あの日から既に決まっていたのかもしれません。
「……サーナイト?」
後ろからマスターの声がします。マスター、大丈夫ですよ。私が、いますから。
「主の思考に合わせる気はない。今、終わらせる」
「サーナイトっ! あんたもっ、同罪っ!」
「……いやだぁ。いやだよぉ」
「今まで共に戦ってきたつもりだったんだけどね、マスター相手に」
「……決めたのか」
五体が、一斉に来ました。
マスター――。
全ては、マスターのために――。

228 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/04/28(月) 18:56
(・∀・)イイネ

229 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/04/28(月) 23:08
激しく続きが気になる。

230 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/04/29(火) 02:53
クチート萌え

231 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/04/29(火) 10:28
四章「その先の幻想」
『一つ訊きたいのだがな、サーナイト』
『ジュカイン……』
『お前はマスターの何なのか?』
『私は、マスターの?』

「な、何やってんだよ、お前ら! サーナイト!」
当然ながら、マスターは状況がよく理解できていないようです。
私が一人、立っていて、他の五体のポケモンが地面に突っ伏しています。そればかりでなく、中心に十六畳余りのクレーターが口を開けており、そこら中から焦げ臭い煙が立ち込めています。
「マスター、少し下がって頂けないでしょうか」
私はマスターの方へ振り向いて一礼をし、対峙します。マスターの“敵”と。

『マスターは俺達を命あるものとして扱ってくれない。それは身に染みているはずだ』
『……』
『それはもしかしたら、マスター自身が命あるものとしての生き方を拒んでいる、ということなのかもしれない』
『……』
『どちらにしろ、マスターの側にいるということは、自らも命あるものとしての生き方を検討していかなければならないということだ』
『……私は』
『それで俺はお前に問う。お前はマスターの何なのか。何であるのか』
『……私は、マスターの……』

ふらつきながらも五体は立ち上がりました。
もし、ここでマスターの息の根を止められなかったら、どうなるか。私も想像したくありません。
「殺す、殺す、殺してやらぁ!」
クチートが疾走し、後頭部の顎を突き出します。もはや「かみくだく」ではなく、完全に殺意が入った「くいちぎる」と化したその攻撃を、私はサイコキネシスで再び――
「!」
気付くのが遅過ぎました。五体のポケモンに二回ずつ、計十回のサイコキネシスを使っていた私のサイコパワーは、もう、
「あああああっ」
クチートの顎から生えた鋸のような牙が、私の体に食い込みます。
「本気(マジ)で殺し合うことになるたぁ、思ってなかったねぇ。ホントに殺したい奴はあんたの後ろなんだけどさっ」
激しい痛みに耐える私を睨むクチート。
私の体が、染まってゆきます。赤く、赤く。

『俺がまだ、キモリだったころ。マスターに捕まえられたとき、俺はこの人の“相棒”になりたいと思った』
『……マスターの、一番最初だったんですね』
『そうだ。しかし、実際は違った。マスターは俺に“道具”でいることを要求した』
『道具……』
『人間のポケモンに関する考え方はいろいろなもんでね。俺達は最低ランクの穴にハマっちまったということさ』
『……』
『俺達はその穴を抜け出す。お前は残ると言う。それは好きにしたらいい。ただ、訊いておきたい。その穴でどうするか』
『……私は、マスターを……』

232 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/04/29(火) 10:29
その隙に他の四体がマスターに向かって行きます。
「だめぇっ! やめてえっ! 皆っ、復讐なんてしないでっ! ……するなら私を殺して! ……それで、気が済んだら、もう、野生に帰って。……マスターは、もう、許してあげて……お、お願い、ですから……」
私は薄れる意識の中で訴えましたが、聞き入れられるはずがありませんでした。
「おい、やめろ! お前ら!」
マスターが襲われています。ごめんなさい。すぐ助けます。助けたいのですが、私にはもう力がありません。反撃できないんです。本当、だめですよね、私ったら。全然マスターの期待に応えられなくて、すいません。私はマスターの隣にいたいのに。ずっと側にいて、ずっと守っていたいのに。マスターがどんなことを言ったって、どんなことをしたって、私はマスターを恨みません。怒りません。呪いません。だって私が望んだことですから。私が、心の底からそうありたいと願ったことですから。私が、マスターとそうである道を選んだのですから。間違いはないです。明確な理由なんてないのに。慄然とした動機なんてないのに。マスターのこと、鬼としか思っていなかったくせに。でも、今の気持ちに間違いはありません。マスター、私、あの夜のこと、忘れた日はないんですよ。決して綺麗とは言えないけれど、ずっと心に仕舞い続けている、大切な思い出なんです。生まれてから、今までの間で、一番特別な記憶なんです。だって、マスターの気持ちが初めて見えた瞬間なんですから。とても悲しかったけれど、だから、だからこそ私は、マスターのことがもっと知りたくなったんです。マスターに対する私の気持ちが、決まったんです。マスター、私はあなたのことが――

『正直な話、俺はマスターの本性を知らない。一番の古株なんだがな。あの人は内面を見せてはくれないんだ。いや、もっとも内面なんて元から存在しない、虚無な男なのかもしれないがな。とにかく、鬼畜的な外面しか判別できないのだから、俺達にとっちゃ鬼か悪魔でしかない。あの人と比べたら、最近の悪ポケモンですら天使に見える』
『……マスターは、そんな人じゃあ……』
『そう、お前は違う。あのマスターから、俺達には分からない何かを感じ取った。そしてお前は、マスターと共にいることを選んだ』
『……マスターは……マスターは、寂しいから、あんなことをしているだけで、本当は、本当は……』
『ほう』
『本当は……、とても、優しい方なんです…………』
『……所詮、それは幻想だな。寂しいというのは本当かもしれないが、その先は根拠すらない』
『……』
『ただ、お前はそれを望んでいる。そして、そのように彼を変えたいと思っている。更に、そのために彼と共にいることを決定している。そこで、そこでだ、お前は“何として”マスターの側にいようとするのか』
『……………………』
――アナタハマスターノドレイナノ?
『私………………』
――アナタハマスターノショユウブツナノ?
『私は、…………』
――アナタハマスターノニンギョウナノ?
『私は、マスターの……』
――アナタハマスターノドウグナノ?
『私は、マスターの――でいたい』
『それが、聞きたかった』

「マスタあああああああああああああああ!」

マスター、私はあなたのことが好きです。
心から、愛してます。

233 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/04/30(水) 10:47
五章「選択」
その後の記憶はありません。私が再び意識を取り戻したとき、私は誰かに運ばれていました。
誰かの背中に全体重を任せていました。誰でしょう。後姿にはどこか見覚えがあるような――
「……ま、マスター?」
「何だよ」
私は、
「! おい、しめつけんな、この……」
意識が未だに朦朧としている中、マスターを後ろからできる限りの力で抱きしめていました。
「……マスター、私、嬉しいです」
「うるさい、調子に乗んな。お前がモンスターボールまでふっとばすから、センターまで担いで行くしかなくなったんだろうが」
マスターが何と言おうと、私の気持ちは変わりません。
マスター、信じて、いいんですよね。
マスター、
……。

私はまた、意識を失ったらしく、気が付いたときは見知らぬベッドに横たわっていました。
「……」
確か、ジュカイン達がクーデターを起こして、私がそれを止めたんですが歯が立たなくて、その後どうなったか分からないけどマスターが私を背負ってポケモンセンターまで連れて行くって……あ、すると、ここはポケモンセンターなのですね。それにしては見たことない光景ですが……と、向こうのガラスに「特別治療室」とあります。すると私は――
と、
「ま、マスター」
マスターがベッドの隣にあるソファでだらしなく寝ているのに、私はようやく気が付きました。
マスター、私をここまで運んできてくれたんですね……。
「!」
そこまで思考が行きついた瞬間、あからさまに私の心臓が高鳴りしだしました。
「私……」
私は勝手に一人で真っ赤になっていました。
マスター……、
マスター……、
マスター……、マスター……、
マスター……、マスター……、マスター……、マスター……、マスター……、マスター……、マスター……、マスター……、マスター……、マスター……、マスター……、マスター……、マスター……、マスター……、マスター……、マスター……、マスター……、マス/
「おい」
心臓が止まるかと思いました。
いつの間にか起きていたマスターが、ソファに座りなおして私を見据えています。
「な、何でしょう、マスター」
「昨日何があったか、簡単に説明しろ」
そうでした。私達の修羅場の最中、マスターは寝ていたのでした。
私は昨夜あった事実だけを、順を追って話しました。その上でどうしても話さなければならないこと――ジュカイン達がクーデターを起こした理由、つまり、日ごろのマスターの行為について私達が感じていること――については、私なりに言葉を選んだつもりでしたが、マスターはただ無表情のまま、耳を傾けているのか、傾けていないのかといった状況でした。
「……」
「……あの」
再び、私の中で大きな鼓動が起きました。
マスターの“寂しさ”が、私の中にどっと溢れ出し、私の瞳にはいつの間にか――
「……マスター、私……」
「サーナイト」
「は、はい」
「何で、俺を助けた。俺に味方した」
「!」
――ここで、私は真実を打ち明けるべきなのでしょうか。
それはつまり、私の本当の気持ちをマスターに告白することを意味しています。
心臓が、私の心臓が、鼓動が、私の鼓動が、止まりません。
「それは……」

234 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/04/30(水) 10:48
――でも、マスターはどうなのでしょうか。唐突な、余りに唐突な私の気持ちを受け入れて下さるのでしょうか。
それに、――私はポケモンです。マスターは人間です。私がマスターに告白なんかしたら、きっとマスターは周りから冷たい視線で見られるでしょう。そういうことを一番嫌うのは、マスターです。私も、そんなことは望んでいません。
――
私はマスターが好きです。ですが、否、だからこそ私は、距離を置かなければいけません。
私がマスターの側にいるためにも。
――私は、――私の返答は――
「……私はマスターのポケモンです。……当然のことをしたまでです」
「……そうか」
マスターはその顔を横に向け、すっと立ち上がりました。そして、ゆっくりと歩き出します。
「あ、あの、マスター……、私、マスターに訊きたいことが……」
「話し掛けるな。うざい」
「……」
振り向いたマスターは、いつもの見下すような目付きをしていました。
私は、――私は、目から涙が零れ落ちていることに気が付きました。寂しさで溜まり、悲しさで封切られた私の涙はシーツを濡らすだけでした。
「もう動けるだろ。さっさと来い、このクソが」
「……はい」
これで、よかったんです。これで……。

ポケモンセンターを出て、マスターと私はフレンドリーショップに向かいました。ですが、店の前まで来たとき、マスターは立ち止まってしまいました。
「……どうかされましたか、マスター?」
「そう言えば、金がなかった。所持品の入ったバッグまでお前が……」
「えっ、ど、どういう事でしょうか……」
昨夜、私は一体何をしたのでしょう。何か、マスターのご迷惑になることを――
「覚えてないのか。俺が襲われてるとき、お前はクチートに噛まれて死にそうになってたけどな、突然起きあがったかと思うと、しゃれにならねぇ爆発が起きた。それで何もかも吹っ飛んだ。他の奴らはジュカインが連れて行ったように見えたがな」
私、そんな事を――
「おかげで所持品も、お前以外のポケモン達も、全部なくなった。お前のせいでな」
マスターが私を睨みます。当然です。マスターに対してこんな仕打ちを与えてしまうなんて、私はマスターに仕えるポケモンとして失格です。反乱を止めるのに、もっと冴えたやり方があったに違いないのに。私が至らないばかりに、マスターは――
「……申し訳御座いません、マスター」
マスターは、無言で私の腹部に拳を入れました。周りの人が見ている中、私は地面に倒れました。
「出来損ないが。来い」
立ち去ろうとするマスターに、私は声を掛けました。唐突に。何の考えもなしに。
「マスター」
「何だよ」
「どうして、私を助けてくださったのでしょうか?」
「……」
それは、最後の望みだったのかもしれません。その答えが、マスターと私の架け橋になるような、そんな甘い願いを心のどこかで抱いていたのでしょう。
――マスターは――
「別にお前は死んでも構わなかったがな。やっぱ、新しくポケモン捕まえて育てるのが面倒だと思った。それだけだ」
躊躇も抵抗もないように、実にさらりとマスターは答え、再び私を置いて歩き出しました。
「……」
全て、普段のままでした。
当然と言えば当然です。私から、マスターと距離を置くことを選んだのですから。
でも、私の中に残り続ける気持ちは何なのでしょう。
マスターも救い出せないまま、私も満たされないまま、――結局、私は何もできていません。
所詮、叶わない想いなのでしょうか。私は、どうしたらいいのでしょうか。
こんなとき、あのリーダー格なら何と答えたでしょうか。

「私は、マスターの……」
一体、何だというのでしょうか。

235 名前: キルリ愛 投稿日: 2003/04/30(水) 15:43
ええ話や・・ (自分的に)

236 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/04/30(水) 16:34
いや、コイツは客観的に見て凄いぞ・・・

237 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/04/30(水) 19:01
good job

238 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/05/01(木) 03:56
なんかこう、固体値みて生ませまくってたりするのも、
こういう主人公と変わらんのかなと思って少々欝。

239 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/05/01(木) 10:22
六章「本当の顔」
マスターが森の中を歩いて行きます。三歩後ろを私が続きます。
あれ以来、一言も言葉を交わしていません。マスターの会話嫌いは今に始まった事ではないのですが、今日は二人の間に虚無な空気が漂っています。私がボールに入っていないため、それが直に伝わってくるのです。
私は黙ってマスターについていきます。
マスターの方も何をするでもなく、ただ歩いて行くだけです。
ただ歩いていただけ。本当にそれだけをしている間に日は沈み、空を闇が支配しました。
と、何時間ぶりに、マスターが歩く方向を変えます。先には小屋が見えました。今夜はこの小屋で夜を過ごすようです。
そういえば、私はマスターの所持品を全て抹消してしまったのでした。当然、寝袋もないわけで、野宿は不可能です。
そこは小屋と呼ぶにふさわしいスペースしか持ち合わせていない空き家(そもそも空き家じゃなかったら、マスターは泊まったりなんかしませんが)でした。この辺りを旅するトレーナーのために建てられたもののようです。
「……」
相変わらず無言のまま、マスターは灯りもつけずに床にごろんと寝転びました。
「……」
どうしようもないので、私もマスターと距離を置いて横になりました。
と、
「お前」
何時間ぶりにマスターの声が聞こえました。私が「は、はい」と答える間に、マスターは起きあがって天井にある電球を付けました。
「そういえば、罰を受けていなかったな」
私の背筋に寒気が走ります。どんな些細なことでも振るわれた、マスターの拳。
他のポケモン達を逃がし、マスターの所持品を抹消し、その上センターまで運ばせてしまった私は――どうなってしまうのでしょうか。
マスター――。
全てが暴力による制裁で、鞭による強制で、鉄柵による束縛で、命令による弾圧で、拷問による崇拝だったマスター――。
でも本当は、違うんでしょう? マスター、理由はどうであれ、私をセンターまで運んでくれた、それが、私は嬉しかったんです。
本当に、私は――
――「別にお前は死んでも構わなかった」
私は――
――「死んでも構わなかった」
私――
――「構わなかった」
――
どうしてでしょうか、マスター。あなたの一言が、胸から消えません。
日常的に言われていた台詞のはずなのに、――何だかとても、悲しいんです。
「マスター……」
「泣いたって無駄だ。お前は俺の奴隷でいろ」
マスターの気持ちは、見えません。ずっとそうでした。いつの日か私が感じたマスターの気持ち、それは――
――本当だったのでしょうか。本当に、私はマスターから、気持ちを感じ取ったのでしょうか。
本当に、マスターの言った通り、私は道具に過ぎなかったのではないでしょうか。
私には、わかりません。
マスターは私の首を左腕で持って押さえつけ、右手でポケットから何か取り出しました。
「今の所持品はこいつとお前だけだ。クソふざけんなよ」
「! やっ、やめて下さいっ、マスター!」
マスターは、右手に持つ――
――カッターナイフで、私の胸に切り込みを入れました。あたかも、切れ味を確かめるために紙を切ってみるかのように。
「いやぁっ!」
「叫ぶな」
繰り返し、きわめて機械的に、マスターは行為を続けました。無表情のまま。
何度も何度も凶器を走らせ、何度も何度も私はうめき声を上げ、何度も何度も体には赤い線がつきました。
胸部が終わったら左腕を切り裂き、
――これが、本当のマスター――
左腕が終わったら右腕を切りつけ、
――これが、マスターの本心――
右腕が終わったら顔を切りかかり、
――これが、私の望んだ未来――
顔が終わったら腹部を切り苛み、
――これが、――
腹部が終わったらロングスカートのようなヒレにまで――体中、余すところなく、しっかりと切り込みが入りました。
一通り傷つけ終わると、マスターは私の腰をがっしと踏みつけ睨みつけます。当然、腰も傷ついているので、私は痛みにうめきますが、そんな私に構わずマスターは告げます。
「お前は俺から全てを奪ったクソポケモンだ。分かったか」
「……はい」
「お前は外に出ろ。ずっとドアの前で立ってろ」
「……はい」
私はただ黙って小屋を出ました。言われた通り、ドアの前で立っていました。

240 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/05/01(木) 10:22
吹いてくる風が傷にしみます。腹部の傷を腕で被っても、腕にも満遍なく傷があるのでどうしようもありません。
「マスター……」
私は泣きました。涙がまた、頬の傷にしみます。
私には、わかりません。
これから、どうやってマスターと接していけばいいのでしょう。私は、マスターの“何”なのでしょう。
これで本当に、よかったんでしょうか。
「少なくとも、お前が不服ならいいはずないだろ」
昨夜も聞いたはずなのに、凄く久しぶりな懐かしさを感じる声が、私の耳に入りました。
「え?」
「そして俺が不服だ。かつての、仲間として」
彼は、木の上からじっと私を見据えていました。
かつてのマスターのパーティにおけるリーダー格、そして、昨日起こったクーデターの立案者――ジュカインが、どこか哀れむような、しかしあらかじめ予想していたかのような視線を、向けていました。

241 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/05/01(木) 13:14
いい意味で痛み多きSS、この後の展開が楽しみです。
他のポケモン達もしっかりとキャラが立っていて、凄いなと思いつつ拝読いたしました。

>>238
ちょっとマジレス。
観賞魚のブリーディングでは、より優秀な個体を得るための淘汰が常について回ります。
奇形などの使えない個体を大型肉食魚に食わせて処分しているブリーダーの話を聞いて、
ショックを受けたことがあるのですが……そういった淘汰の業を背負う覚悟がなければ、
ブリーダーであり続けることは出来ないのだそうです。
プロ意識に由来するとはいえ冷酷であることに変わりはありませんが……

ポケモンのブリーディングも、求める個体以外を野に放し、それが産まれるまで交配し続けることに対して
色々と割り切りが必要なのかもしれません。
(サーナイトや萌えに結びつくかは謎として、これをSSの題材にしてみたくなりました。
 ……需要あるんだろうか……)

ただ、人型した生き物が相手だと罪悪感もひとしおかも。

242 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/05/02(金) 10:35
七章「かつての仲間」
昨日の出来事のはずなのに、もう何年も経過しているような気がするのは気のせいでしょうか。
憎悪に満ちたかつての仲間を裏切って、マスターの前に立ちはだかって、クチートに噛みつかれ、その後――
「……あの後、皆さんはどうされたんですか?」
「クチート達か。全員「つるのむち」で捕まえて避難した。今は付近の洞窟で休養しているが」
「予測、してたんですか?」
「警戒はしていた。「サーナイト」という種族はトレーナーを守るとき、命をかけるという。まして献身家なお前のことだ」
ジュカインは何でもないという風に、ふっと目をそらします。
「……」
私は、思わず俯いていました。ジュカイン(このひと)は一体、どこまで知っているのでしょう。昔からです。何だか全てを見透かしているかのような、憧れと恐れを同時に抱かせるその言動が差すものとは――
「あいつらのことなら、無事だ。大した怪我はない。お前は随分と重症みたいだが。こっちの方が」
ジュカインは胸に手を当てて見せます。私は黙ったままそれに答えます。
「お前は昔から控えめな奴だったからな。抵抗はあると思うが……」
彼はいきなり答えの部分から入りました。
実に率直に、
「お前がマスターの側にいたいのなら、妥協はするな」
そう、言いました。
「そんな……」
「昨日、お前はマスターの何でありたいと言った? 思い出してみろ」
「……」
「それであるには、中途半端に距離を取ろうとするんじゃない。それでは以前と何も変わらない。マスターの暴力、暴言が辛くなった。それはお前がマスターのことを想っている証拠だ」
「……」
「当然、その道も辛い。マスターは必死に抵抗するだろうからな」
ジュカインは、すっと目を細め「だからな、俺は」と続けます。
「かつての仲間として、お前を辛い目に合わせたくはない。だから、もう一つ道がある」
私の目の前にある、もう一つの道。リーダー格の示す、もう一つの道。
それは――
「来ないか? 俺達のところに」
仲間としての、提案でした。

長い沈黙に挿入されるかのように、すっと風が吹き、そして止みます。
「今更、皆のところへ戻るだなんて……」
「あいつらには、俺から言っておいた。だから安心していい」
ジュカインが手を差し伸べます。
私には、わかりません。
この先をマスターと共に歩んで行けば、皆はどうなるのでしょうか。
この先をマスターと共に歩んで行かなければ、皆はどうなるのでしょうか。
私は、どうするべきなのでしょうか。
私は――
「私には、わかりません」私はジュカインを見ます。
「マスターと一緒にいろと言ったり、こっちに来ないかと言ったり、ジュカイン、あなたは――」
涙声で問いました。
「あなたは一体、何を望んでいるんですか?」
と、ジュカインが、私に目を合わせます。
長い時間を共に過ごしてきたのに、今まで見たことのない、否、見せたことのない視線でした。
ジュカインは――
「お前が望むように、俺は望んでいる」
最初から決まっていたかのように、すらりと答えました。
「……」
「お前がマスターの側にいたいのなら、気持ちも新たに残ればいい。お前が辛いのなら、俺達のところへくればいい。それだけの話だ」
ジュカインが、不意に木の枝から飛び降ります。そして私に歩み寄ります。
私には――、私には――、私には――
「お前は昔から世話焼きで、一途で、そのくせ控えめで。それでいつも自分を犠牲にしてたな。でも、お前は決めなきゃいけない。お前の意志で。相談したいことがあるなら、いくらでも乗ってやる。言いたいことがあれば、いくらでも言えばいい。だから――」
私の前で、彼は立ち止まります。私は――
目の前の、この大きな存在に、すがり付くように。
何もわからない、子供のように、ただ。
「お前の未来はお前の意志で決めろ」
――彼の胸に体重を任せました。そして泣きました。
彼の胸で、咽び泣きました。
「私……、自信がないんです。マスターの気持ち、本当に感じ取れたのか。私はマスターが好きです。でも、私が感じた気持ちが幻想だったら、私の想いは意味がなくなるんです。私、それが怖くて……」
ためていたものを吐き出しました。彼は黙って受けとめました。
彼は私の髪をなで、答えます。
「昨日、俺は言った。『所詮、それは幻想だ』と。しかし、そんなこと気にしないかのように、お前はマスターを守った」
彼は微笑みかけます。
「そのとき俺は思った。お前が信じてさえいればお前達は変われる。だから――」
彼は言います。
「お前は自分を信じていればいい」
そのまま、
しばらく、そのままでいました。
かつてのリーダー格は、頼りになる兄のように、しっかりと私を支えていました。

243 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/05/02(金) 18:20
今日始めてここを知りました。
続き楽しみにしています。
がんばってください。

244 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/05/02(金) 19:00
この小説って、実はサーナイト×ジュカイン!?

245 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/05/02(金) 19:16
とっても内容が深くなりそうな話ですな・・・

246 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/05/03(土) 10:50
八章「想い」
――ただ静かな空間に、ただ静かな時間が流れます。
「……ジュカイン」
「ん?」
「私……やっぱり、マスターが、……好き。たとえそれが、幻想でも」
「そうか」
少し間を置いて、私は言い忘れていたことを――
「ありがとう」
「それは、どうも」
「他の皆にも、宜しくって、伝えてください。やっぱり私はマスターの側にいたい」
私は、ジュカインの提案を断りました。思えば、昨日もそうだったんですよね。
また悩んで、また決めたんです。
「それは、お前の意志だな」
「はい」
「なら、いい」
しばらく泣いているだけで、随分と落ち着きました。
私は彼の胸から顔を上げました。よく考えたら、凄く恥ずかしいことをしたのかもしれません。
「……」
「そう赤くなるな。お前の本命はマスターだろ」
そう言われて、ますます赤くなってしまう自分がいました。
ジュカインは笑いました。こんな彼の笑顔、始めて見たかもしれません。
と、ジュカインが気が付いたように「ところで、昨日の傷は大丈夫か?」訊いてきました。
「あの傷なら、ポケモンセンターに入ったときに治りましたよ」
ジュカインは顔を背けます。
「そうか…………悪かったな」
「い、いえ、私こそ……」
お互いに、無言になります。利害の衝突による対立は、常に悲しさと空しさを残します。
「……あいつらには復讐は諦めるよう、俺から話す」
「恨んでないんですか? マスターのこと」
「恨んでるな。今すぐ八つ裂きにしたいくらいに。だがな――」
彼はまた、私の髪に手をかけ、
ゆっくりと、
「それ以上に、お前を応援してやりたい」
答えました。そんな彼を見て、私はまた、泣いてしまいました。
「じゃあ、そろそろ行かないと、あいつらが怪しむんでな」
そう言って、背を向けて走り出そうとした彼に、私は「ジュカイン」と声を掛けます。
「私……、あなたのこと、忘れません」
彼は、笑みを浮かべ、返しました。
「忘れろよ。お前とお前が想う人との、明日の青空(ハッピー・エンド)のために」
それだけ、
言い残して、次の瞬間にはもう、闇の中へと消えていきました。
私はただ、立ち尽くしていました。しばらくしても、夢うつつな感覚が消えませんでした。
私の、マスターへの確かな想い。それだけを残して。

夜明けごろになって、私の頭に何かが落ちました。空を見上げると、気分を鬱にさせる色が延々と広がっています。
そのまま見続けていると、再び私の顔を冷たいものが撃ちました。まぎれもなく、雨です。
ほどなくして、大地に恵みをもたらすのに十分なほどの水が、絶えることなく降り注ぎ出します。
小屋の周辺には雨宿りできるスペースがなかったので、私は雨の中、ずっとその場でマスターを待っていました。
全身の傷に雨水がしみこみ、悲鳴をあげます。それに、夜からずっと立っているので疲労も私を襲います。
「……」
意識が朦朧としてきました。でも私は、いつでもマスターをお迎えできるように、何とか平静を保とうと努力しました。
私の体内時計が正午を廻っても、マスターは一向に現れません。その間に、天候は「バケツをひっくり返したような」と比喩するに相応しい「ざんざん降り」と化していました。
私は待っていました。ただ、待っていました。今の私ができることなんて、本当にそれくらいですもの。
流石にこんな酷い雨じゃあ、出かける気になんてなりませんよね。でも、私は待っています。いつまでも、待っています。
傷の痛みもだんだん麻痺してきましたし、疲れてきても気温のおかげで体が硬直して、倒れることなんてできませんし、お腹が空くのも、もうどうでもいいです。
マスター、私はあなたを信じています。本当のあなたがどうであれ、信じて待っています。
もし、私が感じたマスターの気持ちが幻想であっても、私のマスターに対する気持ちは決して幻想にはならないでしょう。
あなたのことを想うと、胸が高鳴ります。あなたの顔を見ると、私の顔が赤くなります。あなたの気持ちを覗くと、とても切なくなります。あなたの側にいると、あなたは私を傷付けます――でも、それでも、私はあなたの側にいたい。何があっても、私はあなたの隣にいたい。

日が暮れ、再び夜が来ました。雨は飽きることなく降り続け、真夜中には雷まで鳴り出す始末です。
でも、夜が明けるころにはこの雨も上がっているはず。
そしたらまた、一緒に歩いて行きましょうね、

――マスター。

247 名前: 「月下の抱擁」(番外編) 投稿日: 2003/05/03(土) 22:43
番外・一「新緑」
昔からだ。
昔からお前はそうだった。
俺がマスターを見るのを止めた後も、お前はマスターを見ていた。
そればかりじゃない。お前の、マスターを見る目は、いつの日か変わった。
お前は何かを感じとって、俺は何も感じ取れず、
対峙した。
お前は言った。「マスターは寂しい」と。俺には分からなかった。だから、お前に託すしかなかった。
……託す? いや、違うな。俺はマスターの幸せを願ってたんじゃない。
お前だ。お前だけは、どうしても不幸なるべきではない。そう、俺は確信していた。
だから、お前にマスターを託したんじゃない。マスターにお前を託したんだ。お前が想う人として。
お前には、どうしても幸せでいて欲しい。
もしお前がマスターを憎んだならば、俺はこの身が滅ぼうともあいつを切り刻み、この世から葬り去ろう。
もしお前がこの俺を憎んだならば、俺は二度とお前の眼前には現れない。自らの手で、この身を滅ぼすかもしれない。
俺は――お前に惹かれていた。そういうことなのだろう。
昔から。
昔からお前は、健気で、一途で、献身家で、
俺は、そんなお前が心配だった。
そこに、お前の幸福はあるのか、お前はもう少し、自分のために生きてもいいんじゃないか。そう、尋ねてみたかった。

昨日、か。お前は俺達の前に立ちはだかった。
俺は試した。本当にお前がマスターのことを想っているのか、極限まで追いこんで。
あのときのリーフブレードの後味の悪さは、俺の手元に一生残り続けることだろう。
お前は、決めた。少し強引だったが、俺と、他の奴らの忍耐も、限界だった。許して欲しい。
そして、俺達とお前は、別の道を歩み始めた。

ただ、やっぱりお前には酷な未来だっただろう。
お前は悩んで、迷って、戸惑った。マスターに、自分の気持ちを告げることを、躊躇した。
思い切りが必要だったのに、お前は少し、謙虚だった。結果、自らを疑った。
俺はお前のもとへ行った。だが、俺には支えることしかできなかった。もう、お前と俺は、別の道を歩んでいるのだから。
お前は俺の胸の中で、泣いた。俺はただ、受け止めた。
こんなことも、最初で最後だろう。

「あなたのこと、忘れません」お前は言った。
「忘れろよ」俺は答えた。
だが、お前のことを、俺は忘れたりしないのだろう。決して、できないだろう。

248 名前: 「月下の抱擁」(番外編) 投稿日: 2003/05/03(土) 22:43
「ジュカイン」
そう呼ばれて、俺は下を見る。俺が腰を据えている木の根元で、クチートが俺を見上げていた。
「何だ?」
「あんた今までどこ行ってたのさ。ひょっとして、マスターんとこかい?」
「そんなわけ、ないだろ」
クチートは疑わしそうな目で、俺の顔をまじまじと見る。
もしサーナイトが戻ってくるようなことがあったら、責めずに迎えてやってくれ。そう言って納得はさせたものの、彼女の表情は随分と攻撃的だ。本当に帰ってきたときに、お前に飛びかからないでいられるかどうかは実に怪しい。ちなみに、こいつらはお前達の居場所は知らないから、安心していい。
「どうも怪しいんだけど」
なおもこちらを見つめるクチートを、俺は「つるのむち」で俺の目の前に引っ張り上げてやった。
「きゃっ!」
「こっちの方が、よく見えるだろ」
「ちょっと、あんた何すんのよ! ふざけんじゃないよ!」
クチートは乱暴に俺の膝に立つ。
「とにかくアタイはねぇ、あの野郎を上から下までばらばらにしてやらないと、気が済まないのさ。あの素敵な夢見マゾも同罪っ! あんたが居場所を知ってるんなら、さっさと吐きなっ! 一人でもアタイは行くよっ!」
相当に気が立っているようだ。まあ、こいつら(特にクチート)の説得には結構な時間が掛かることくらい、予想はできている。マリルリの心のケアは、更に月日を数えることになりそうだ。
しかし、「夢見マゾ」とはいかがなものか。
「あのなぁ……」
「クチートよ、もう少し落ち着いたらどうだ」
ふと、俺の頭の上辺りから声が降ってくる。声色、口調からしてオオスバメだろう。
「拙者はジュカインを信じている。そう苛つくな。見苦しいぞ」
こちらは妙に落ち着いている。昔からそういう奴だったが、どうやら彼が一番説得しやすそうだ。
「どーしてそうも、あんた達は冷静でいられるのさ! あの野郎がアタイらにしてきたこと、忘れたのっ!」
「拙者とてマスターが憎い。しかし、今は傷を癒すのが先決であろう」
「心の整理もしないとな」
「むきーっ! じゃー、アタイのクチの疼きを、誰か何とかしてくれーっ!」
ここが木の枝の上だということを忘れて暴れまくるクチートに、オオスバメは「相変わらずだな」とでも言いたげな視線を投げて、枝から飛び立った。
「では、拙者はマッスグマとマリルリの手助けをしてこよう」
「頼んだ」
マッスグマとマリルリは木の実の採集をしている。もっとも、お前達の行き先を模索しているのかもしれないが。
……いや、俺が仲間を信じなくてどうするのだろう。あいつらは木の実を探している。そう、信じなければ、な。
「このーっ! 逃げんなぁーっ!」
「なら、俺の腕にでも噛みついてみるか?」
そう言って、俺は右腕をクチートの目の前に出してみる。
「うぅぅぅ……」
クチートはしばらく唸り――噛みついた。
小さい方の口で。
後ろの大顎とは対照的に、こちらの口は弱々しい。本気で噛んできたので血は出たが、大した傷ではない。
彼女は俺を睨んでいた。睨んで、泣いていた。必死になって、こらえていた。
お前とは丸で逆の方を向いているが、彼女もまた、懸命に生きていた。
俺はそんな彼女の頭を撫でた。

しばらくして、オオスバメ、マッスグマ、マリルリが帰ってきた。幸い、いざこざはなかったようだ。
「これだけあれば、十分でしょ」
「……重いよぉ。ボク、疲れちゃったよぉ」
そんなに持ってこなくてもよかったのに、相当の量の木の実を、あいつらは運んできた。
「いや、地元の子が木の実がたくさんあるとこ知ってるって言うから、ついつい遠くの方まで行っちゃってね」
「行き過ぎだ。マリルリの体力が持たぬ」
「もーだめ。一ミリも動けないよぉ」
こういう場面を見ていると、本当に俺達は昨日あんなことをしでかしたのかと事実を疑いたくなってくる。
このままでいい。そう、皆が思える日がいつか来ることを、俺は祈ってみる。
「……雨が来るな」
俺は雲行きを見て、そう呟く。俺の腕の中で眠っているクチートを起こさないように、木から降りた。
「雨が来る。早く退避しろ」
「了解した」
「うん」
「分かったよ」
疑いのない視線で、こいつらは俺を見る。いつものように、俺を見る。
俺も、同じ視線を向ける。マスターのもとにいた日々も、それほど無駄ではなかった気がした。

今、お前はマスターと共にいる。
世界で一番憎い男と、世界で一番愛しいお前が、共にいる。
いつか、お前達が愛し合うときが来るとしたら、そのときようやく俺はマスターへの復讐を諦められるのだろう。
そして、心からの祝福を、お前に捧げるのだろう。

だから、そのときまで俺は、こいつらと共に生きよう。
お前達の“明日の青空(ハッピー・エンド)”を信じて。

249 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/05/04(日) 09:57
九章「ふたり」
――ツライ?
辛いです。
――クルシイ?
苦しいです。
――カナシイ?
悲しいです。
――サビシイ?
寂しいです。
――マスターノコト、スキ?
……好き。
――ツラクテ、クルシクテ、カナシクテ、サビシイノニ? マスターガ、スキナノ?
辛くて、苦しくて、悲しくて、寂しいから、マスターを守りたいんです。マスターも、そんな気持ちのはずだから。
――ウソ。ホントウハ、アナタジシンガサビシインジャナイノ?
私、自身……。
――アナタハズット、ヒトリダッタ。マスターガ、アラワレルマデ。
……嫌、やめて……。
――ズット、ヒトリダッタ。
やめて……。

独りだった/ヤメテ……/森の中/周りには誰もいない/イヤ……/闇の中/周りは何も見えない/タスケテ/産まれたときから/ずっと/不安/恐怖/ダレカ……/雨の日も/嵐の日も/サムイ/居場所なんてない/泣いても/誰も助けてくれない/ワタシハ……/孤立/何もない/ワタシハ/イッタイ……/歩いても歩いても/耳を澄ませても/何も/……ドコヘ/ドコヘイケバ/――
――ツライ/クルシイ/カナシイ/サビシイ/――
『マスター――』

「おい、サーナイト」
まぶたを開けるとマスターの顔がありました。
「何かあるたびに死にそうになってんじゃねーよ、馬鹿」
小屋の前。夜は明け、雨は上がっていました。
私はというと、どうやら途中で倒れてしまったみたいで、マスターの足元で横になっている状態です。
「あ、マスター、おはようございます」
「お前は馬鹿か。ホントにずっと突っ立ってんじゃねぇ」
え、
それは――
「それは、どういうことでしょうか」
「……土下座くらいしたら入れてやってもよかった。そういうことだ」
「マスター……」
――こんなことを言うと変だと思われてしまうかもしれませんが、正直、そのとき私は嬉しかったんです。
三日前、私を背負って運んでくれた、マスターの温かい背中のような、そんな気持ちがしたんです。私、変ですよね。本当、マゾかもしれません。
「マスターって、優しいんですね」
「ふざけんな。お前が風邪でもひいたら、またセンターまで行かなくちゃならねぇだろうが」
「そんなこと言って頂けるなんて、嬉しいです」
「“俺が”嫌なんだ。ジョーイになんて説明したらいいんだ。お前、大丈夫だな。なら、さっさと来い」
マスターは私をまたいで、さっさと森の中へ行ってしまいました。

一昨日と同じように、マスターが森の中を歩いて行きます。三歩後ろを私が続きます。
やっぱり、一言も言葉を交わしていません。けれど、前とは随分と空気が違います。それはきっと、私の意志がはっきりとしたからなのでしょう。ジュカインが、支えてくれたからなのでしょう。
ふと、
「マスター?」
マスターが、急に立ち止まりました。理由は……聞かずとも分かりました。
私も、マスターも、昨日は何も食べていません。
「お腹……空きましたね」
「何か探してこい」
そう言うと、マスターは近くの木に凭れ掛かってしまいました。流石に限界のようです。
「すぐ戻ります、マスター」
私は森の中へ入っていきました。

250 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/05/04(日) 09:58
あちらこちらを見回しながら進んでゆきます。
思えば、こうして森の中で食料を探すのは久しぶりです。マスターはポケモンフーズなど下さるはずはないので、私達は森などで自己調達させられたのですが、木の実を探すのが得意だったマッスグマやジュカインは、皆の分まで頑張ってくれたものでした。
それに比べ、私はどういうわけか、昔から「野生として生きていく」のが苦手でした。野生の本能が弱いのか、どうも食料を見付けることができませんでした。
なので、マスターに捕まえられる前のラルトスだったころ、私は随分と苦労しました。おまけに私のいた「104ばんどうろ」は本来ラルトスの生息しない地域で、同じラルトスの仲間がいなかったのです。なぜそんなところに産まれたのか、真相はわかりません。私には「親」と呼べる存在が、いませんでしたから。
私は、私でいた瞬間から、独りでした。
「……あ」
目の前を、一匹のジグザグマが駆けていきます。
「あの」
私が声をかけると、ジグザグマはその純粋無垢な瞳をこちらに向けます。まだ幼いようです。
「この辺りで、木の実が取れる場所、知らない?」
「……おねーちゃんは、どーしてそんなにきずだらけなの?」
彼は質問には答えず、私の体をしげしげと眺めます。私の皮膚についた、赤い線。
私は――
「これは、お姉ちゃんの一番好きな人が、付けた傷なの」
正直に答えました。彼はきょとんとして「どーして」と再び問いました。
「どーして、きずつけられるのに、そのひとのことがすきなの?」
「その人は、ずっと独りなの。だからつい、そんなことをしちゃうの。だから私は、その人の側にいたいの。ずっと」
「ずぅぅーっと?」
「ずぅぅーっと!」
彼は「ふぅーん」と言いながら、よく分からなさそうに首を振っていました。
彼にもいずれ分かるときが来るのでしょうか。そんなことを私は思っていました。
と、
「ぼく、おかーさんがまってるから、じゃーね」
「あ、木の実……」
「きのみなら、このさきをまっすぐいけば、いっぱいあるよ」
行ってしまいました。
彼の差した方角に進んでいくと、言った通り十分な木の実がなっていました。
私は抱えきれないほどの実を採って、もと来た道を戻りました。

「…………」
私の腕から、ぼろぼろと木の実が零れ落ちます。
マスターが、いませんでした。

251 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/05/05(月) 11:22
十章「告白」
場所に間違いはありません。マスターの凭れていた木の特徴は覚えていますし、マスターの座っていた跡もあります。
「マスター!」
叫んでみましたが、応答はありません。
しばらく待ってみました。マスターは帰ってきません。
「……」
私は走りました。マスターの名を呼び、走り続けました。
マスター、あなたはどこへ行ってしまったのですか? どうしていなくなってしまったんですか? 
マスターは、私が嫌いなんですか?
マスター――。

日が沈んでいきます。一日中探し回りましたが、マスターは見つかりません。
「マスター……」
私の瞳に、涙が込み上げてきます。本当、泣いてばかりです、私。
息切れも激しくなってきたころ、私は河原に出ました。冷たい風が、吹いてきます。
と、
「マスター?」
河の向こう側の、大きな岩の後ろに、マスターの黒いコートの裾を見たような――
「マスター!」
私は無我夢中で冷たい河の中を渡ります。マスターは私の声に気が付いて、逃げようとしました。
私は、少し躊躇いましたが、サイコキネシスでマスターを転ばせました。その隙に、私は向こう岸にたどり着きます。
「マスター……」
「……」
「どうして……」
私はマスターの顔を見つめます。
「俺が、訊きたい」
マスターは私の顔を睨みます。
「どうして、何で、お前はそうも、俺に付いて来るんだ……。他の奴らは皆、俺のもとを離れたのに」
「……」
「他の奴らが俺を殺そうとすれば、お前は一人で俺を助けようとして、俺がずっと立ってろと言ったら、ホントに雨が降ってもずっと立っていやがって、俺が逃げたら、必死こいて追いかけてきやがって、お前は、どうして――」
マスターの、痛いくらいの視線を感じます。
「どうして俺をかばうんだ!」
「それは……」
一昨日と、同じ。
私は――
――「お前がマスターの側にいたいのなら、妥協はするな」
分かってます。私はもう、決めました。
怒っているように、悲しんでいるように、ただ私を睨むマスターに、私は、
私というポケモンは、私という存在は、
サーナイトは――

「私はあなたのことが好きですから」
ゆっくりと、微笑みました。
「心から、愛してますから」

――マスターは、
マスターという存在は、マスターという人間は、
そんな私を見て、なお、
「何で、何で、何で、何で、何で、何で……」
問い続けました。
「何で! 俺が怖くないのか? 俺が嫌いなんじゃないのか?」
「嫌いじゃないです」
「気持ち悪くないのかよ?」
「そんなこと、ありません」
「俺、お前を傷付けたりしてるじゃねぇか!」
「マスターになら、どんなことされても構いません」
「お前を殺すかもしれないのにか!」
「マスターになら、殺されてもいいです」
「俺なんかと一緒にいてて、いいのかよ?」
「いいんです」
「……そんなこと、そんなこと言われても、俺は、俺には――」
マスターは、泣いていました。こんなにも必死なマスターの顔、初めて見ました。
「俺には、何もない。お前に期待されても、俺の中には何もない……」
「マスターが何もないというのなら、私はあなたに全てをあげます。心も、体も、全部」
私も、笑顔のまま、泣いていました。
マスターが辛かったから。マスターが苦しかったから。マスターが悲しかったから。マスターが寂しかったから。
「私は、マスターの――」
三日前、ジュカインが私に尋ねたこと。
私が、マスターの側にいるという、その意味。
即ち、私は“何として”マスターの側にいようとするのか。
奴隷でもなく、所有物でもなく、人形でもなく、道具でもなく、
私はマスターの“何”なのか。
私の答えはただ一つ。マスターの気持ちを知ったときから、ずっと変わらない想い。
それこそが――

「私はマスターの“心の支え”でいたいんです」

私がマスターを信じているということ。
心のないものに、心の支えは要らないのですから。

マスターは、膝を衝き、倒れます。
私は一昨日ジュカインがしたように、マスターを体で支えました。
ただ、私の方も疲れがたまっていたので、抱き合ったまま横に倒れました。
マスターは、起きているのか眠っているのか分かりませんが、少なくとも、死んでいるわけではありません。
私の胸に、マスターの心臓の音が、直に伝わってきますから。

夜が訪れ、月明かりが私達を照らします。
その中で私達は、ただ、時間の流れに身を任せていました。

252 名前: 216 投稿日: 2003/05/05(月) 11:52
すいません。ここで第一部終了とさせていただきます。
本来ならここで切るのが妥当なんですが、まだ書きたい話とかあるので、一応「つづく」としておきます。と言いつつ、しばらくは書けなかったりするので、続きは期待しないで下さい。
というのも、連載中にこちらの事情で五章〜九章を一気に書きなおすという無謀をしているので、続きが全然できてないのです。
そんなわけで、しばらくこのSSの存在を忘れて下さい。

253 名前: 216 投稿日: 2003/05/05(月) 13:03
>>223
バッドエンドもいくつか考えたんですが、これ以上バッドにしてもあれなのでハッピーエンド宣言出しました。あやふやな形なら、頭の中にあります。

>>225
ありがとうございます。コクってしまった今後も、いろいろダークな展開を考えています。

>>226
>>229
続きを気にして頂いてありがとうございます。今後は比較的マターリな展開になると思いますが。

>>228
m(_ _)mアリガトウゴザイマス

>>230
そう言っていただけると嬉しいです。脇役キャラにも萌えられるように考慮しましたので。番外編も見てやって下さい。

>>235->>237
ありがとうございます。今後も頑張ります。

>>238 >>241
そういう行為のバッシングをするつもりで書いたんじゃないです。ただ、実際にポケモンがいたら、こんなトレーナーもいそうだなと思いましたので。今後もそういうキャラが登場するかもしれません。

>>243
ありがとうございます。続きは上記のような理由(言い訳)で、しばらく期待しないで下さい。

>>244
私もこのシーンを書いてるときに「浮気してやがる」とか思いました(おい)。

>>245
そ、そうですか。まあ、精神描写には気を使っているつもりですので。

254 名前: 236 投稿日: 2003/05/05(月) 13:24
ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅじょぶぅぅぅぅぅぅぅぅ!
泣きますた。ええ。第1部完結でも十分すぎる出来。
でも続きがあるとおっしゃるなら何ヶ月でも待ちますよ。激しく期待。
感動をくれた貴方に心から感謝します。

255 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/05/05(月) 20:16
〜oノハヽo〜                
  ( ^▽^) < こんなのございまーす♪ 
http://www.japan.pinkserver.com/kensuke/moe/jaz03.html
http://japan.pinkserver.com/kensuke/mona/index.html
http://www.japan.pinkserver.com/kensuke/moe/jaz02.html
http://japan.pinkserver.com/kensuke/moe/jaz08.html
http://www.japan.pinkserver.com/kensuke/moe/jaz09.html
http://japan.pinkserver.com/kensuke/moe/jaz05.html
http://www.japan.pinkserver.com/kensuke/moe/jaz06.html
http://japan.pinkserver.com/kensuke/moe/jaz01.html
http://www.japan.pinkserver.com/kaorin/moe/jaz10.html
http://japan.pinkserver.com/kaorin/moe/jaz07.html
http://www.japan.pinkserver.com/kensuke/moe/jaz04.html

256 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/05/06(火) 07:02
この状況から得ろに持ち込めれば神と呼ばれて然るべきなんだが…

257 名前: キルリ愛 投稿日: 2003/05/07(水) 16:01
・・・ぐっ 泣かせてくれますな(泣)
小1時間位涙がとまらなくて危うく脱水症状でヌケニンと同じ世界に逝きかけ
ますた・・・

258 名前: キルリ愛 投稿日: 2003/05/07(水) 16:03
5時間だったかな…
(1時間と5時間を間違える位だからもう逝って…)

259 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/05/07(水) 18:45
( ´∀`)/< 先生!!こんなのを見つけました。
http://web2001.kakiko.com/koma/hankaku/hankaku07.html
http://www.web2001.kakiko.com/koma/hankaku/hankaku08.html
http://web2001.kakiko.com/koma/hankaku/hankaku10.html
http://www.web2001.kakiko.com/koma/hankaku/hankaku09.html
http://web2001.kakiko.com/koma/hankaku/hankaku06.html
http://www.web2001.kakiko.com/koma/hankaku/hankaku05.html
http://web2001.kakiko.com/koma/hankaku/hankaku01.html
http://www.web2001.kakiko.com/koma/hankaku/hankaku02.html
http://web2001.kakiko.com/koma/hankaku/hankaku03.html
http://www.web2001.kakiko.com/koma/hankaku/hankaku04.html

260 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/05/21(水) 16:17
216様最高です。
傍観者ですが第2部期待・・・と記念カキコさせて頂きます

261 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/05/21(水) 21:56
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262 名前: キルリ愛(転生) 投稿日: 2003/06/23(月) 22:44
ここにはだれもSS書かないの?(お前がいうなや)

263 名前: オタマ 投稿日: 2003/07/01(火) 20:58
最近、誰も書き込んでいないみたいですね・・・・・。
(月下の抱擁)結構前から楽しみにしているんですが。
それより誰かお話し相手いませんかね〜?

264 名前: みむ 投稿日: 2003/07/01(火) 22:09
SSもAAも書けない私でしたら・・・。

265 名前: キルリ愛(転生) 投稿日: 2003/07/01(火) 22:33
あなたどこからここに来ましたか?

266 名前: みむ 投稿日: 2003/07/01(火) 23:15
とあるホームページのリンク集に、ここのBBSがありまして、少しのぞいてみました。

267 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/07/01(火) 23:16
とあるホームページというのは 
   
    の○部屋ですか

268 名前: みむ 投稿日: 2003/07/01(火) 23:19
そうです。
あのッパえもんのフラッシュがあるホームページです。

269 名前: オタマ 投稿日: 2003/07/02(水) 09:44
特別どこから来たというわけではないんですが・・・。
興味があったのでね〜。

270 名前: オタマ 投稿日: 2003/07/02(水) 22:13
<〜白き女神〜>第1章

山林のうっそうとした木々の奥に古びた古城が聳え立っている・・
その古城に一人の青年が近づいていた。
彼はレンジャーのハヤタ、この古城に主人を亡くしたポケモンがいると聞いてやって来たのだ。
・・随分と荒れているんだな・・。
      ギ・ギ・ギ・・・
その扉は長年使われていないせいか軋んでいた・・
話によれば、10年前からずっとこの古城で亡き主人の帰りを待っているのだという・・。
・・この上か・・・・。
古城の最上階に続く階段・・辺りは木々に囲まれているせいか怪しいほどの静寂を生んでいる・・。
最上階は貴族の風潮を生かした造りになっている。しかしそこには何の影も存在していなかった。
・・・・おかしい・・何の気配もしない・・。
              バッッ!!!
突然天井から大きな影が襲いかかって来た
              ちっ!!
影のすばやい攻撃を間一髪でかわした・・・
いきなりとは・・随分と手荒だな・・・
視線の先には先ほどの影の姿があった、その姿はまるで女神そのものだった・・
・・・ワガシロニナンノヨウダ?・・・
こえではない・・まるでテレパシーのように頭に直接聞こえてくる感じだ
・・・キサマモコノシロのタカラガメアテカ?・・・
・・・・・・。
・・ソノヨウダナ・・デワ・・シネ!!
    !!!!!!
うわっ!!
サイコキネシスの衝撃波でハヤタは壁に激突した
よく見回してみると壁の辺りには無数の骸が散らばっている、前に来たハンターのものだろう
・・・待ってくれ!!おれは宝なんて!!それに・・・
・・イイワケナド・・・  (ブワン・・)
うわぁぁぁぁぁっ!!!!!!!ガクッ
・・・・・エ・・エルディ・・・・(バタン・・)
!!!ナゼソノナマエヲ!!・・・
月明かりに照らされたハヤタの顔を見たときサーナイトは愕然とした
・・・ハヤタ!!ハヤタナノ!!・・・
・・・・・・・。
そのひとは亡き主人の一人息子だったのだ・・・
それは静かな
夜の出来事だった・・・・。
              <第2編へ続く>

終わり方が微妙・・・なんですが適当に考えたモンなんで勘弁・・
一応、第2編は書くつもりですが皆さんの反応をみてどうするか考えます。

271 名前: みむ 投稿日: 2003/07/03(木) 16:19
うーん、話の展開はいいんですけどね・・・。
終わるのが少し早いから、もうすこし話を長くしてほしい。

272 名前: オタマ 投稿日: 2003/07/03(木) 21:08
まあ・・時間が無かったのでね、それは勘弁。
次回はなるべく多く書くつもり。(本当かな?)

273 名前: みむ 投稿日: 2003/07/03(木) 22:29
そうでしたか・・・。
それはしかたありませんね。
それでは、次回作もがんばって作ってください!

274 名前: みむ 投稿日: 2003/07/03(木) 22:29
そうでしたか・・・。
それはしかたありませんね。
それでは、次回作もがんばって作ってください!

275 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/15(金) 13:55
サーナイト小説エロイやつ誰かかいて−

276 名前: 言語が微妙なのはまあ気にしない方向で・・・ 投稿日: 2003/08/16(土) 19:57
初めまして。今までROMしてました。
率直に言いますが漏れの書いた連載物の小説投下してもいい?
ちょっぴりダークなサー×サーの恋愛物でつ。
・・・三話ぐらいまでは本当に恋愛物なのか問い詰めたくなりますが。
>>275
残念。エロい表現はあっても行為を描写した部分は・・・ほとんどありません。

277 名前: キル愛 投稿日: 2003/08/17(日) 00:06
おっしゃ――――!!
投下してクレー――!!
楽しみにまってますぞ〜!!

278 名前: 276 投稿日: 2003/08/17(日) 17:50
了解しますた。では前書きなど。
○この小説に萌え要素は期待しないで下さい。
○誤字・脱字あったらスマソ。
○思いつくままに書いているので文法だとかは偏ってたりめちゃくちゃな部分があるかもしれない。
○一部設定が都合いいように作り変えられています。ご注意ください(何をだ)
○一話一話の話の長さが曖昧でつ。短いときはかなり短い、長いときはとことん長い。でも公開ペースは一回につき二話。

ではどうぞ。

279 名前:  永遠の抱擁第一章第一話 トナイ 投稿日: 2003/08/17(日) 17:51
私の名はトナイ。サーナイトのトナイだ。LVは70。

私はこう見えても♂だ。勘違いするな。
どうもサーナイト族は♀だと勘違いされやすい。

・・・原因は分かってる。この緑の髪とこの長ーいひらひらのせいだ。
でもどうしようもない。緑の髪は切っても一時間で元に戻る。
長いひらひらは切れない、縫えない、加工できないと三拍子揃っている。
別に嫌なわけでもないが。

何処に住んでる?と聞かれても答えられない。
別に何処に決まって寝泊りしてるわけでもないし、
ちょくちょく色んな所へ出かけるからな。でそのままそこから別の場所へ。

性格は・・・冷静ということにしている。
私の親は、私がサーナイトになってからすぐ死んでしまった。

その親の話によると(手紙が手元に残っている)
私がラルトス、キルリアだったころは相当なやんちゃ坊主だったらしい。信じられん。

ラルトスのころは家中の皿を念力で吹っ飛ばしたり、
キルリアのころは近くの草原にクレーター作って親によく怒られてたらしい。
なぜやんちゃが冷静になったのか・・・その話は私がまだLV29(キルリアだな)だった頃にさかのぼる。

--------------------------------

イート「そんな所に登ったら危ないよ〜(汗」(私の古い友人だ)
トナイ「だいじょうぶだよ〜だ!」(本当にやんちゃだな)
サーナ「降りてきたほうがいいわよ。危ないよ?」(サーナも友人だ)(この頃は全員キルリアだったな)
トナイ「サーナもうるさい!」(ガキ大将的存在だったっけか)
イート「そんな所に登って何が見えるのさ〜?」(私一人木に登ってるんだよな)
トナイ「でっっっかいおひさまが見えるのさ〜!」(夕焼けのことだ)
サーナ「降りてこないとおかーさんに言いつけるからね!」(・・・サーナの性格も随分変わってるな)
トナイ「まーたそうやって・・・そいや!(シャドーボール爆弾を投げつける)」(つーか他人なのに言いつけるって・・・)

ばーん!
イート「わっ!」サーナ「(同時に)きゃっ!?」
(ものの見事にクレーターが出来た。私の一番の得意技だったな、その頃は)

イート「危ないじゃないかあ〜!」(イートはやや心配性で、「危ない」がほとんど口癖のようなものだった。・・・私のせいかも知れない)
トナイ「だってイート達がうるさいのがいけないんじゃないかあ!」
サーナ「理由になって無〜い!」(一応一番しっかりしてるのはサーナだった)
トナイ「じゃあ何て言えばいいのさ!?」
サーナ「そんなの私が知るわけないでしょ!?え〜い!(鬼火)」(けんかなのか遊び半分なのかよくわからん)
(当時避ける事を知らなかった私には簡単に命中)
トナイ「う・・・いきなり何するのさ!?」
サーナ「さっきの仕返しに決まってるでしょ!」
トナイ「あれぐらいで怒る事ないじゃないか!」(めちゃくちゃな・・・)
サーナ「あれぐらいって何よ!私達にとってはかなり危険だったんだからね!」(何が言いたいかは分かるがもうちょい落ち着けって言いたくなる言葉だ・・・)
イート「二人ともけんかは・・・」
トナイ&サーナ「うるさい!」

(そんなこんなでギャーギャー騒いでたら私の母登場)
トナイの母「こらっ!またあんたはこんな所にクレーターなんか作って!
       二人になんかあったらどうするの!」(どこにでも居そうな母だった。それでも私のたった一人の母だ・・・)
トナイ「だって二人が・・・」(あくまで強気だ)
母「だってじゃない!あんたがなんかしたら私の責任になるんだから!
  第一こんな時間まで遊んで!もう帰るよ!」(怒ると周りが見えなくなるんだよな)

(帰っちゃいますた)

イート&サーナ「・・・(汗)帰ろっか。」
イート「あれっ?なんか落ちてる・・・」
サーナ「あっ!それまたトナイ君の手紙だ!」(ずる賢かったからこういうの得意だったな)

---------------------------(そういやあ私の住んでる所はトウカシティの近くだったな。煙突山は随分遠かった)
あしたえんとつやまのてっぺんでまってる トナイ
---------------------------(この前見せてもらったが今の私には到底読めない字だった)

280 名前:  永遠の抱擁第二話 ナミダ 投稿日: 2003/08/17(日) 17:54
次の日

イート「はぁ・・・はぁ・・・トナイに・・・呼ばれたから・・・
    来ちゃったけど・・・けっこう・・・このやま・・・きついね・・・」(そういえばこの二人体力無かったな)
サーナ「ホント・・・ハァ・・・後で・・・トナイ君に・・・(・・・って私も登った後はかなりきつかったんだが)
     何か・・・おごってもらお・・・」(サーナは考える事が一々・・・)

(煙突山の頂上)
イート&サーナ「やっとついたあ・・・」(家から一時間はかかる道のりだ)
トナイ「だらしないぞ二人ともー」(「だらしない」ってどこで覚えたんだ・・・)
イート「だって・・・この山・・・予想以上にきついんだもん・・・」
サーナ「トナイ君・・・あとで・・・なんか・・・おごりなさい・・・」(まだ言ってるし)
イート「てかトナイ・・・?この山になんかあるの?(やっと落ち着いた)」
トナイ「ああ!あるともさ!」
サーナ「なんの洞窟?」
トナイ「別名『水の都』とよばれる洞窟さ。」(頂上からちょっと降りると入り口があったんだよな。私達しか知らなかった)
サーナ「何があるって言うのさ?」
トナイ「イサ兄ちゃんが言ったんだ。(近所に住んでたサーナイト。正直憧れだったな)
    この奥に伝説のポケモンが居るはずだって。」(イサ兄さん、今頃何処に居るんだか)(ついでに言っとくと私の住んでいた村にはサーナイト系しか居なかった)
イート「ようするに・・・」
トナイ「そ。この奥に冒険しに行こう!ってこと!」
サーナ「えー!?危ないよー」
トナイ「大丈夫大丈夫。敵が現れたら僕がやっつけてやるさ!」(この中で一番レベル高いんだよな)
イート「わかったよ・・・」

しばらく洞窟の中を歩く一行・・・中は結構薄暗く、フラッシュ無しの彼らにはぎりぎりだった。

サーナ「!なんか殺気を感じるよ!」(サーナは生まれつき感覚が鋭かった)(つーか殺気って・・・突っ込んでるとキリが無いな)
よく見ると天井には赤黒ーく光る無数の点が・・・
???「まずい!伏せて!」
何処からとも無く聞いた事の無い声がする。
イ&ト&サ「え?・・・分かった!」
3匹が伏せる。まさに間一髪。点の正体は3匹の頭をぎりぎりかすめた。

イート「あれは・・・ゴルバットだ!ゴルバットの群れだ!」(三匹の中で一番知識があったのはイートだった)
その通り。点の正体は全てゴルバット。ズバットならなんとか対処できるが、
20匹も30匹もいるゴルバットはさすがに戦力的に不利だ。そんな時またあの声が聞こえた。
???「真ん中!これを食べるんだ!」
トナイ「真ん中って・・・僕!?」
そう言い終わらないうちに何かが顔にぶつかる。トナイは慌ててそれをキャッチ。

トナイ「これは・・・?」
渡されたものは小さく四角い。横には『十万ボルト』と書かれていた。(小さくて四角いってポロックじゃあ・・・)
???「技マシンだ。食べると書いてある通りの技が覚えられる。」(マシンなのか?)
トナイは何が何だか分からずとりあえず食べる。トナイの体に痺れるような感覚が走る。(かなりすっぱかった)
???「それで君は十万ボルトが使えるようになった。さあ使ってみてくれ!」
トナイ「うん・・・分かった!」
その時ゴルバットが無数に襲い掛かる。
トナイ「十万ボルト!」

見事命中。ゴルバットの周りに電気の輪が現れゴルバットを包み込む。周りのゴルバットにも被害が及んだ。ゴルバットの集団撃沈。
イート「・・・すげー」
サーナ「すごーい!すごいよトナイ君!」
???「さあ!他の二匹も念力を!二匹で一匹を狙えば倒せるはずだ!」
イート&サーナ「了解!」

謎の声に指示されながら三匹はどんどんゴルバットの群れを倒していく。
そして数が尽きようとした時、サーナに後ろから迫る影が・・・
トナイ「サーナ!後ろ!」
サーナ「えっ?」
迫ってきたのは生き残りのゴルバットだった。せめて一撃、と渾身の力でサーナに迫る。
あともう少し、と言うところまで来た時・・・
????「冷凍ビーム!」
一本の青い筋がゴルバットに直撃。ゴルバットはそのまま凍り付いてしまった。全員がホッと胸を撫で下ろす。

281 名前:  永遠の抱擁第二話 ナミダ(続き) 投稿日: 2003/08/17(日) 17:56
????「どうだった?」
???「ナイス・フォローだ。」
聞いた方は赤いポケモン、答えた方はそれに良く似た青いポケモンだった。
???「それにしても君達良い腕だ。本当にただのキルリアか?と疑ってしまうな。」
助けてくれてありがとう、と言うつもりが言葉が出ず、変わりに出て来た言葉は

イート「あなたは?」
ティオ「ああ、こりゃ失礼。僕の名はティオ。ラティオスのティオだ。
    あんな事があった後だから、ついつい名乗るのを忘れてしまった。」
ティアス「私はティアス。ラティアスのティアスよ。ティオとは兄妹なの。」
イート「へえ、兄妹かあ。・・・あ、僕はイート。」
サーナ「私はサーナ。でこっちが・・・」

トナイ「トナイだよ。」(人数増えると途端に出番が無くなるんだよな・・・)
ティオ「ん?トナイ?・・・ああ〜、じゃあイサが言ってたパワフルな子どもって君か!」
トナイ「え?じゃあイサ兄ちゃんが言ってた伝説のポケモンってティオとティアスの事?
    ・・・ってパワフルな子どもって何」
ティオ「ふふっ(笑)昔イサが聞かせてくれたんだ。トナイがまだラルトスの時だったかなあ。
    ある日トナイがイサに決闘を申しこんで、どうにも止められないからしかたなく決闘する事になって、
    当然イサは適当に相手してたんだけど、それに気付いたイサが怒ってな。
    例の「クレーターパワー」を連発したんだ。それにびっくりしたイサが
    誤って「シャドー・ガトリング」をトナイに向かって連発しちゃってなあ。
    それでその後は随分大騒ぎだった。山は一つ無くなってるしトナイとイサは入院してるし。
    で結局トナイとイサは退院した後トナイのお母さんに二匹まとめてじっくり絞り込まれたってのがオチ。」
ティアス「ああ!それなら私も聞いた事ある!そのときのイサさんの名言は今でも覚えてる。
     『あのクレーターは見事なもんだ。僕でも真似できないね(w』って(笑」
トナイ「そんなことがあったのかあ。」(ちなみに私は覚えていない)

その後もしばらく五匹で色んな事を話した。
話が一区切りついたところでティアスが提案する。
ティアス「あ!そうだ!お兄ちゃん、みんなに『アレ』見せたら?」
ティオ「お!いいね!あれか!」
イート「何?あれって」
ティオ「まあ見てなって。」
そう言うとティオとティアスは目を光らせる。

「ーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
二匹から声にならない声が聞こえたと思うと、ティオがそのまま飛び去る。
トナイ「いったい何が・・・?」
そう思ったとき、周りの景色が急変する。見慣れた景色が突然広がる。しかしその向こうのには見たことのない光景が広がっていた。
そして今現在足場が無いことに気付く。足場があるはずの所には煙突山を上から見た景色が広がっていた。
サーナ「これは・・・何?」
ティアス「これが私たちの能力 『夢映し』 あなた達は今、お兄ちゃんが見てるものと同じものを見てるの。」
イート「すごい・・・」
トナイ「うん、ただすごいとしか言いようが・・・」

ドゴーーーーーーーーーーーーーーン

突然大きな爆発があった。ティオが慌ててその方向を見るとそれは明らかに・・・
トナイ「僕達の家の方じゃないか!」
ひゅっと景色が落ちたと思ったら夢映しが途絶える。そしてすぐ後にティオが戻ってきた。
ティアス「いったい何があったの?」
ティオ「分からない。さすがに上から見ただけじゃあ・・・」
トナイ「(目に涙をいっぱい浮かべて)行かなくちゃ!」(この時だったな。初めて「ナミダ」を流したのは・・・)
イート「でもどうやって!?」
ティオ「僕達の背中に乗ってくれ!」
サーナ「いいの?」
ティオ「ああ。そうすれば早く行ける。」
トナイ「わかった。ありがとう。」
そう言った後にトナイとイートはティオに、サーナはティアスに乗る。
ティオ「いいか?しっかり捕まってろよ!」
そう言うと二匹は勢いよく飛び出した。五匹が現場に着いたのはその一分後のことである。

282 名前: オリジナル技の補足 投稿日: 2003/08/17(日) 18:04
○シャドーボール爆弾=クレーター・パワー
元ネタは大乱闘DXのミュウツーのシャドーボールより。(壁にぶつかると爆発した所から思いついた)
トナイの得意技。
○シャドー・ガトリング
元ネタは同じミュウツーの前投げより。(敵をななめ上に放り投げてシャドーボール連発)
※小説中では投げませんw

283 名前: 276 投稿日: 2003/08/17(日) 18:15
一話二話投下完了。これから先もトナイを中心に話が進んで行きまつ。
良くも悪くもペースは一回二話として行きます・・・が
一回に一話にして欲しいなら次回からそうしまつ。

イートのキャラが立ってねえ(つД`)

284 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/17(日) 19:48
>>283
GJ!

285 名前: キル愛 投稿日: 2003/08/17(日) 23:17
イイナ〜w

286 名前: 276 投稿日: 2003/08/18(月) 17:10
>>284 >>285
ご声援ありがとうございます。
そういう声が小説を書く力になるので。
では続きどうぞ。

287 名前:  永遠の抱擁第三話 イミ 投稿日: 2003/08/18(月) 17:12
ティオ「これはひどい・・・」
着いた所は瓦礫の山だった。瓦礫の他には炎以外何も見えない。
ティアス「一体誰がこんなことを・・・」(周りがまさに「火の海」って感じだった。私の知ってる限りの全ての家が燃えていた・・・)
ティアスが言ったすぐ後に突然、
????「まだ生き残りが居たか・・・」
トナイ「誰だ!」
そう言いながら声のした方を振り返る。するとそこには一匹のサーナイトが立っていた。・・・いや、サーナイトと言えるのか?髪の色は銀髪に染められ、体の方も緑であるはずの部分は全て黒に染まっていた。その体には夥しい量の血がついていた。
その血の原因は、多分右手に持っていた刀だろう。全長二メートル程もあるその刀にも生生しい血がついている。だが髪型は体格などは何から何までサーナイトだった。
イナート「我が名はイナート。お前達もこの刀で沈めてくれる・・・!」
ティオ「いったいその刀で何体切ったんだ!」
イナート「さあな。そんなもの一々数える価値も無い。・・・無駄なお喋りはここまでだ。刀のサビになるがいい!」
そう言うとイナートはジャンプして高速で近づいてくる。ティオとティアスが前に出る。
ティオ「こいつは僕達が止める!」
ティアス「みんなは今のうちに逃げて!」
ト&イー&サ「分かった!」
そう言って三匹は一目散に走り出す。

イナート「フ、勇敢だな。その意気だけは誉めてやろう。だがこいつを受けて同じ事が言えるかな?」
そう言ってイナートが二匹に向かって刀を振る。二匹はぎりぎりでかわす。
イナート「なるほど、飛べるのか。ならこれはどうだ!」

イナートのシャドーボール、ティオはかわしシャドーボールを放つ、イナートがかわした所へティアスがだまし討ち。見事命中・・・だが、
イナート「なるほど連携プレイも抜群、此方の弱点も知ってるか。だが所詮お前達のレベルじゃ私のHPは十分の一も減らせてないぞ!」
そう言いつつ放ったシャドーボールが二匹に命中。危うく一撃で瀕死になる所だった。
ティオ「くっ・・・!ティアス、大丈夫か!」
ティアス「うん、まだ行ける!」
ティオ「よし・・・ならあれを使うしかない・・・ティアス!ひっつけ!」
ティアス「え・・・分かった!」
そう言うと二匹はイナートから少し離れた所で隣り合わせになって止まった。
イナート「何をするつもりだ・・・?」
イナートが言ってる間に二匹は準備完了。
ティオ「ラスターパージ!」
ティアス「ミストボール!」
二匹の体が光る。二匹がだんだん近づいたと思うと完全にくっついて一つになり、大きな光の玉となった。とある有名な街を救ったという、大きな光。そしてその光はイナートに向かって直進する。
イナート「真っ向から向かってくるか・・・よろしい。ならば此方も刀の一振りで決着をつけてやる。」
光の玉はイナートに真っ直ぐ体当たり。イナートは光に向かって刀を振った・・・

288 名前:  永遠の抱擁第三話 イミ 投稿日: 2003/08/18(月) 17:13
イート「はぁ・・・はぁ・・・早く・・・遠くへ・・・」
三匹はただひたすらに走っていた。走っているのだが、一向に村を出れる気配が無い。
トナイ「この村・・・こんなに・・・広かったか・・・?」
サーナ「私・・・もう・・・だめ・・・」
サーナはその場に座り込んでしまった。
イート「何・・・やって・・・逃げなきゃ・・・」
そう言いつつイートも座り込んだ。
トナイ「早く・・・行かなきゃ・・・でも・・・体が・・・ついてこない・・・」
三匹とももう限界だった。走ってるつもりなのにいくら走っても外に出られない。そんな時、
トナイ「・・・!?」
トナイの体が突然光りだした。
トナイ「これは・・・?」
そう言ってる間もなく他の二匹も光りだした。(見ていて暖かい光だったな・・・)
イート「いったい・・・」
サーナ「なんなの?」
三匹の疑問と裏腹にどんどんその光は強さを増してゆく。そして・・・

光が止んだ時、そこには三匹のサーナイトが立っていた。
イート「これは・・・この姿は・・・」
トナイ「やった!僕達進化したんだ!」
サーナ「そっか!そうなんだ!」
三匹から笑顔がこぼれる。が、その喜びもつかの間、

????「こんな所にいたのか」
三匹はびっくりして飛び上がった。声の先にはイナートが邪悪な笑みを浮かべて立っている。心なしか血の量が増えている。

イナート「随分探したぞ。まさかこの村から出れるルートを正確に辿っているとは思わなかった。」
サーナ「出れるルートって・・・てことはなかなか出られなかったのはあんたのせい?」
イナート「そうだ。我が力ならそのくらい容易い。」
トナイ「ティオとティアスは?」
イナート「?・・・ああ、あの二匹の事か。あの二匹には随分手傷を負わされた。刀は失い、HPは五分の一まで減らされた。・・・まあ今頃はここの炎で焼かれてる事だろうよ」
そう言うとイナートは思いっきり高笑いした。残忍で、冷たい笑いだ。

トナイ「お前ってやつは・・・!」(この時激しい怒りを覚えたな)
イナート「はっはっは、そう怒るな。お前達も同じ所へ送ってやる。」
そう言うとイナートはシャドーボールをトナイに向かって溜め撃ちした。
トナイ「な・・・」
イート「危ない!」
刹那、当たる寸前にトナイはイートに突き飛ばされた。
イート「うわああぁぁああぁぁああ!!」
トナイ「イーーーートーーーーー!!」
シャドーボールはそのままイートに直撃した。シャドーボールが消えた時にはイートはもう・・・
イナート「フ、美しい友情ってやつか。・・・くだらん、次は貴様の番だ!」
また同じ物をサーナに向かって撃った。サーナは死を覚悟した・・・が、

シーーーーン・・・

シャドーボールが消えた。いや、打ち消されたと言うべきか。
イナート「何?こいつにそんな力は・・・!?」
シャドーボールが完全に消え、景色がはっきり見えるようになったときイナートはさらに驚いた。サーナの前にはトナイが立っていた。
イナート「お前は・・・!」
サーナ「トナイ!?」
トナイ「キサマ、メノマエノオレヲムシシテサーナヲキズツケヨウトハドウイウリョウケンダ。」
明らかに雰囲気の変わったトナイに驚きを隠せないが、イナートはしっかりした声で
イナート「フン、誰から先に狙おうと意味など無い。」
トナイ「イミナドナイダト?・・・サーナ、オレニピッタリクッツイテイロ。ジャナイトアブナイ。」
サーナ「え・・・うん。」
意味が分からないまま言われた通りにするサーナ。
イナート「いったい何を・・・」
トナイ「コウイウコトサ」
そのときトナイは全てを開放した・・・

--------------------------------

289 名前:  永遠の抱擁第四話 ときどき 投稿日: 2003/08/18(月) 17:15
私が過去の事を話せるのはここまでだ。というのも、こっから先は良く覚えていない。
ただ覚えてる事といえば、その後気が付いたら私はポケモンセンターのベッドに横たわっていて、それでジョーイさんが全て話してくれた。

午後6時頃に大きな緑色の爆発があって、で慌ててジュンサーさんが見に行ってみると、そこには半径五メートル、深さ五メートルの大きなクレーターが出来ていて、その一番深い所に二匹のサーナイト(まあ要するに私とサーナだな)が倒れていたらしい。
二匹は手をつないでいて、どんなに引っ張っても手を離さないから仕方なくそのまま病院へ運んで行ったそうだ。それで私が起きたのがその一週間後らしい。そこまで話を聞いたときに私はまだ手をつないでいる事に気付いて慌てて手を離した。その後暫く顔が火照っ・・・変な意味に聞こえるな。暫く顔が赤くなりっぱなしだった。
それからこんな事も教えてもらったな。ジョーイさんの話によるとサーナイトってのは大切な人を守るときはいつも命がけ。どうしても駄目そうな時は自分の持ってる力を200%引き出して最大限の攻撃をするらしい。私の場合はそれがクレーターだったって事か。
サーナの居場所を問い詰めると私の隣のベッドに寝ていた。左腕に大きな雷型の傷があるもののそれほど重くは無さそうだ。暫く眺める。寝息を立ててスースー寝てるのが物凄くかわいらしい。
そんなことを考えていたら「私の大切な人って・・・」と突然思いつきますます赤くなってしまったな。

六時間ぐらいたってサーナが目を覚ました。どうやら私の隣のベッドに寝てたようだ。で、今しがた私が話した事と同じような事を話してもらっていた。「手をつないで〜」辺りで私と同じように顔を赤くしたもんだから私は思わず笑ってしまった。
入院中もサーナが居たから辛くは無かった。思いっきり性格の変わってしまった二人で(サーナはすなおでひかえめな性格になってた)色んな事を話したし、リハビリの時は二人で競争もしてたな。・・・何か変か?

退院した後は、二人別々に分かれて好きなように暮らすようにした。これも二人で話し合った結果だ。また何処かで会ったときにそれまでの話を沢山しようじゃないか、ってことになってな。・・・今となってはちょっぴり後悔してる。

覚えてないって割に随分話したな・・・とにかく、私が冷静になった理由はこの事件の影響だ。
この事件ももう五年前の8月のことか。随分経ったな・・・なんか悲しい。

事件が起こってからこの五年間、私は随分汚れてしまった。汚れ始めは・・・たぶんあの時だな。

退院してから十日ぐらい先の話かな。何となく草むらでのんびりしてたら野生の♀アブソルが現れて、
で「なんだ野生か。」と油断してたら電磁波を使われて私の体は麻痺した。
なんで使えるんだと思う間もなく♀アブソルにそのまま犯さ・・・襲われてしまった。
初めは抵抗しようとしてたんだが麻痺しててうまく抵抗できない。
その後そいつのあまりの上手さにつられて体を預けてしまいそのまま・・・恥ずかしい。

290 名前:  永遠の抱擁第四話 ときどき 投稿日: 2003/08/18(月) 17:15
襲われてからの2ヶ月、私は本気でおかしくなったのかと思った。
手ごろなのを見つけては襲い、手ごろなのを見つけては襲いの繰り返しだった。
そのせいでそのテのテクニックが上手く・・・もういいだろう。
このまま話すとサーナ相手にやましい事を考えてしまい、
そのたんびに自分を止めなければならなかったとか余計な事を口走りそうだ。
できればそのあたりは思い出したくない。あれはその年の11月に終わった事だ。

移動や食料には困らなかったな。私には体力があるし、泳ぎも練習した。ひらひらが重くて苦労したな。
木の実などを見つけるのが昔っから上手かったし、いざとなれば根性で覚えた技「泥棒」があった。荷物を入れるのには大きなリュックがあるし。
一回だけだが、10月中旬頃に泥棒を使った相手が一国の王女様で、二ヶ月騒ぎを起こしてしまったこともあったのは内緒の話。
・・・今思えばこの泥棒も汚れた原因の一つか。

汚れた理由とは離れるが、忘れちゃならないのが毎年サーナから送られてきた年賀状だな。(もちろん私も送ったが)その年賀状が毎回面白い。
一番最初のが消しゴムでこすると中から文字が出てくる年賀状。
次がたしか色ペンでなぞると文字が出てくる年賀状。
次が・・・って言ってったら長くなるな。
今年のは火であぶると文字の出る年賀状。これだけ紙の色が薄茶色い。ちなみに全部とってある。

今日は・・・お盆か。死んだ霊が帰って来るって言われてる日だな。
そして帰省ラッシュの日でもある・・・ってこれはいいか。

帰省・・・か。・・・そうだ。一旦故郷に帰ってみようか。・・・何もかも吹っ飛んだままかも知れんが。
それでもたまには母さんやイートに顔を見せに行かないとな。一応墓を作ったわけだし。
・・・まあ、サーナに会えるかもしれないってのが本音なわけだが。

・・・何だか最近、ときどきサーナの事を思い出しては胸が締め付けられることがあるな・・・
いったい何なんだこの気持ちは・・・

                                 サーナ・・・

291 名前: 276 投稿日: 2003/08/18(月) 17:25
今回怪しい表現が使われてまつ。襲われて〜とか。
そういうネタ苦手な方はすみません。
これからも時々そういう表現出てくると思います。
気をつけて(自分勝手な・・・)お読み下さい。

次回は番外編二連続。一つの話がムダに長いので番外編は一回一話。

292 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/18(月) 19:58
>>291
GJ!
番外編楽しみにしてます。

293 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/18(月) 20:16
>>291
Ganba!!
漏れも楽しみにしてます!

294 名前: キル愛 投稿日: 2003/08/18(月) 22:45
>>291
GJ!!
漏れも楽しみにしてまつ!
あ〜たのしみ

295 名前: じーくん 投稿日: 2003/08/19(火) 07:47
ようやく活気が出てきましたね。

296 名前: 276 投稿日: 2003/08/19(火) 20:19
>>292 >>293 >>294
ありがとうございます。

番外編その一スタート!

297 名前: 永遠の抱擁番外編その一 灯台 投稿日: 2003/08/19(火) 20:23
私の故郷までは随分距離があるから、それまでにちょっとした話でもしようかな。

------------------------------

例の泥棒騒ぎを起こした次の日。私は暗闇の中ただがむしゃらに警察から逃げていた。
随分逃げ回ってもうヘトヘトだったな。背中のリュックが随分重く感じた。
トナイ「はぁ・・・はぁ・・・ここは・・・何処だ?」

そこで辺りを見渡すとそこには沢山の木々と・・・牧場があった。
トナイ(さすがに牧場にかくまって貰うわけには行かないか)
そう思って無理矢理にでも足を動かす。
五分ほど歩く。意識が朦朧としていて何処歩いてるか分からない。そんな時

ザー ザー ザー

波の音が聞こえた。
トナイ「海辺・・・?ずいぶん・・・遠くまで・・・来たものだな・・・」
波の音を力にしながら喘ぎ喘ぎ・・・歩くと突然硬い壁にぶつかった。
トナイ「っ!いったあ!」
もろに食らったためか気絶しそうなくらい痛い。良く見るとそれは建物の壁で、上のほうまで塔のような形になっている。
トナイ「う・・・扉は・・・開いてるな。」
何を思ったのかそのまま中に入る。・・・扉は無かったな。
さすがに入り口じゃまずいだろうから入り口から少し離れて横たわる。
トナイ「それにしてもここ・・・大丈夫か?」
起きてたら牢屋の中、は御免だからな。
トナイ「あ・・・まず・・・ね・・・む・・・」
確かめる前にそのまま眠ってしまった。まあもっとも、それでなんかあったとしてもものすごい疲れてて何も出来なかっただろうが。

起きた時(目をつぶったままだったが)私の状況がまるで変わっていることに気付き驚いた。
やっちまったか、と思いながら目をつぶったまま今置かれている状況を確認する。
・・・?冷静に考えてみると寝たまま牢屋ってありえるか?第一、ポケモンが牢屋行きって・・・私はバカか。
それに、今寝ている所、妙にフカフカしている。・・・太陽の光をいっぱい受けて最高の状態になってるベッドの上だな。
私の頭の上に何か乗ってるな・・・冷たいタオルか。ひんやりしてて気持ちがいい。
リュックの重みが右の方からずっしりと伝わってくる。道で色んなもの拾ったりしたから今では何が入ってるのか良く覚えていない。
波の音が微かに聞こえる。だいたい同じ場所に居るみたいだ。
大丈夫そうだな、と恐る恐る目を開ける。すると・・・

トナイ「ん?・・・うわあっと!」
???「きゃあ!」
何かが私を覗き込んでいた・・・何だ?・・・ポケモンだ!

???「ごめんなさい!あなたがなかなか起きなかったものでつい・・・その・・・」
赤くなった顔を見てつい心が笑ってしまう。このまま起きなかったら何してたんだかとか余計な考えが浮かんできてしまった。
目でよく相手を確認する。全体的に黄色くて背が高い。地に足がついてる。と言う事は・・・
アカリ「わたしの名前はアカリです。デンリュウのアカリ。この灯台で明かりを担当しています。」

298 名前: 永遠の抱擁番外編その一 灯台 投稿日: 2003/08/19(火) 20:26
頭の中で今聞いた事をのろのろ考える。やっぱりそうか、デンリュウか。名前はアカリ。この灯台で明かりを・・・ってちょっとまった。

トナイ「灯台!?」
思ったことを思わず叫んでしまった。アカリがビックリして身を引く。
トナイ「ああー、悪い、驚いてつい・・・」
アカリ「いえ気にせずに・・・はい。ここは灯台です。あなたが下に倒れていたんでビックリしました。」
先日の事を思い出す。
トナイ「ああ、そうか・・・ってことはここは・・・フスベじゃなくてタンバでもなくて・・・そうだ、アサギシティだ。」
アカリ「ええ、そうですけど・・・それが何か?」
トナイ「あ、いや、ちょっと逃げ・・・」
と言いかけて言葉を切る。警察から逃げてるなんて言ったらどうなるか怖い。
アカリ「にげ?」
トナイ「あー、違う違う。まだ寝ぼけてるんだな。うん。・・・私は当ての無い旅の途中でな。何処歩いてるかも分からないままここに着いてそのまま寝てしまった。」
アカリ「そうなんですか・・・」

ちょっと疑われてるか?と思い突然話題を変える。
トナイ「それにしても世話かけて悪いな。しかもこんな立派なベッドで寝かしてもらって。」
アカリ「いえ、いいんですよ。困ってる人は助けるのが当然です。・・・それで、良く眠れました?」
トナイ「ああ、おかげさまでグッスリ。」
アカリ「そうですか。それはよかった。」
何だかサーナみたいな性格だな、と思いながらぼんやり窓の外を見ていた。何処までも真っ青な海しか見えない。

アカリ「それで・・・お名前は?」
トナイ「へ?・・・ああ、名前か。名前はトナイ。サーナイトのトナイだ。」
不意を突かれて驚きつつ答える。
アカリ「トナイ、ですか。いい名前ですね。」
トナイ「そうか?・・・ありがとう。」
よかった。アカリは事件の事知らないみたいだ。暫く二人で談笑する。

そんな時アカリからフッっと冷たいものが流れ込んできた。悲しい気持ちだ。
トナイ「アカリ、なんか悩みごとでもあるのか?」
アカリ「え?どうしてそれを・・・」
トナイ「サーナイトの力を知らないのか?今アカリが悲しい気持ちを見せたからそれを読んだ。・・・悪いな。勝手に読んで。」
アカリ「いえ・・・この灯台のてっぺんには大きな機械があって、その機械は電気ポケモンにしか動かせなくて、(それで私がここにいるんですけど)でその機械の光を灯台に使ってるんですけど、最近機械の調子が良くなくて・・・」
トナイ「なるほどな。灯台が光らないと船が困るからな。」
アカリ「はい・・・それで直してくれる人を探しているんですけど、それがなかなか・・・」

トナイ「・・・なんなら私が直して見せようか。」
アカリ「え!?大丈夫ですか!?」
トナイ「(笑)『大丈夫ですか』じゃなくて『いいんですか』だろうに普通・・・大丈夫心配するな。昔機械いじりが大好きだった。」
アカリ「(笑)機械いじりって・・・上のはそんなレベルじゃないですよ?」
トナイ「大丈夫大丈夫。・・・その機械の所に案内してくれないか。」
アカリ「はい。こっちです。」
そう言われてアカリの向かう方へついていく。まずい、ちょっとテンション上がりすぎだ。

そして最上階へたどり着く。リュックが重い。
アカリ「これです。」

トナイ「・・・」
あまりの事に絶句した。でかい。でかすぎる。こりゃ食いすぎたカビゴン並のでかさだ。
アカリ「修理・・・出来ますか?」
トナイ「・・・ああ・・・任せとけ。」
そう言いつつ内心本当に出来るのかと心配だ。とりあえず昔の感覚で色んな所を弄ってみる。・・・ある事に気付いて呆れた。

299 名前: 永遠の抱擁番外編その一 灯台 投稿日: 2003/08/19(火) 20:26
トナイ「(呆)・・・これは機械を扱う上で最低限の事を守っていない。」
アカリ「え・・・何ですか?」
トナイ「アカリはこの機械の中のゴミ、一度でも掃除した事があるのか?」
アカリ「・・・!いえ・・・まだ・・・その・・・」
トナイ「やっぱり・・・これはゆうに七年はほっとかれてる。」
アカリ「七年って・・・私がここに来たのも丁度・・・」
それを聞いてさらに呆れる。
トナイ「・・・(はあー)」
アカリ「ごっ・・・ごめんなさい!」
みるみるうちに赤くなるアカリ。
トナイ「あ、悪い、言いすぎた。だからそう赤くなるな。かわいすぎて笑えて来る。」
アカリ「・・・(照」
追い討ちをかけてしまった。このまま食べてしまいたいが・・・やめよう。
トナイ「さあ、機械の中を掃除するぞ。」
アカリ「は、はい!」

とは言ったもののどうやって掃除するか・・・暫く考える。
・・・電気ポケモンの力で光るという事は・・・別に特別なプログラムは組み込まれていない。なら・・・水ぶっかけても多分大丈夫だろう。
トナイ「水道は・・・そこにあるな。アカリ、ホース持ってきてくれ。」(なんであるんだ?)
アカリ「え?はい。」
戸惑いながらアカリは言われた通りにホースを持ってきた。

トナイ「よし。後はこれをここにつけて・・・水発射!」
ただ単に蛇口の先にホースをつけただけの簡単な物。
蛇口のハンドル?を捻って水を出した。捻り方が強かったのか思いっきり水が出たが・・・まあ気にしない。(「ニンゲン」の道具の名前を覚えるのは苦手だ)
アカリの心配をよそに機械に水をかける。すると中から思いっきりほこりやら何やらが出てきた。汚い。
今になってかけた水は何処へと心配になったが、ちゃんと排水口があったので無問題。(だからなんであるんだ)

十分ほど水をかけ続けて水を止める。機械の様子を観察。
アカリ「どう・・・ですか?」
アカリがかなり心配した声で私に聞いてくる。
トナイ「・・・使ってみないと分からないな。いつもやってる通りに使ってみてくれ。」
アカリ「はい。」
一言答えて機械の中に入る。中で何が起こってるかよく分からないので正直暇。
ブーーーーン
動き出した。光で目を焼かれないかと心配になったが、肝心のライトは外にあるらしく被害は無かった。

三十秒ほど経って機械が止まる。アカリが中から出てきた。
トナイ「どうだった?」
アカリ「かなり良く動いてくれました。ありがとうございます!」
笑顔で答えてくれた。・・・顔が赤いのは気のせいか。
トナイ「そうか。それは良かった。・・・もう夜か。そろそろ寝ないとな。」
アカリ「そう・・・ですね。」

当然といえば当然だが、アカリだけベッドに寝かせて私は地べたに寝る事にした。二匹ではちと狭い。
アカリ「いいんですか?私だけ・・・」
トナイ「気にするな。地に寝るのは慣れてる。」
とは言ったものの少々肌寒い。もうそんな季節か。

アカリ「・・・隣・・・入ります?」
そんな事を言われたのは今回が始めて。柄にもなくドキッとしてしまった。
トナイ「いいのか?・・・いや、いい。そのベッドは二匹じゃ狭いだろう。」
やや冷たく突き放す。そうでもしないと自分で自分を抑えられなくなりそうだ。
アカリ「でも寒く・・・」
トナイ「いや。何度も言うように、地に寝るのは野宿で慣れ・・・て・・・r・・・」
言葉を遮っといて途中で寝てしまった。でも正直その方がありがたかった。そのまま会話続けてたらどうなってたか。

300 名前: 永遠の抱擁番外編その一 灯台 投稿日: 2003/08/19(火) 20:27

朝。起きてすぐ腰辺りに違和感を感じて横になったまま確認。
トナイ「・・・!」
ドキドキ二回目。私の体がいつの間にかベッドの上に移動していて、アカリの手が私の腰に回っていて前から抱きついた状態になっていた。
いや、だから本当にマジで止めてくれ。あんまりそういう事されると止められなくなるから。私の思い違いであってほしい。アカリはただ寝ぼけて・・・それとも故意に・・・
やめだやめだ。自分の想う方を信じないでどうする。・・・う、そんな事考えてるうちにちょっと気持ちがモヤモヤしてきた。早くアカリから離れて支度しよう。

右足、左足とゆっくり抜いてゆく。こういう場合たまに抜けそうになった時に追撃が来るんだが・・・なんとか大丈夫みたいだ。
リュックは・・・あった。物音を立てないようにしながら・・・よっと。んで後は起こさないように慎重に部屋から出て行く。ガサッと音がしてビックリしたが、ただアカリが寝返りをうっただけだった。なんだか上手く行き過ぎて怖い。

ゆっくり歩いてゆっくり階段降りて・・・のろのろとした作業ですごいもどかしい。でやっと出口に足がとどいた時
アカリ「・・・もう、行ってしまうのですか?」
慌てて振り返るとそこにいた!目を潤ませて今にも飛びついてきそうなアカリがそこに。なんか上手くいきすぎだとは思ったがまさかこうなるとは。

トナイ「・・・ああ。まだ旅の途中だからな。」
普段の冷静を保てているのがまるで奇跡のようだ。自分自身に感謝しつつこうも言う。
トナイ「ファーストキスは好きな人のために取っとけ。心の中が見え見えだ。」
アカリ「え・・・(照)でも私が今一番好きなのは・・・」
???「(二十メートル後ろの方で)あ、あいつあんな所に!そこのサーナイト!そのままそこを動くな!」
嫌な意味で聞きなれた声が後ろの方から飛んできた。
トナイ「まずい警察だ。じゃあな、アカリ。何か機会があったら船に乗ってまた会いに来る。その時までしばしのお別れ。それでは!」(またテンション高いし・・・)
やや余裕を持たせてキザっぽく言ってみる。きのうの夜こっそり作ったハングライダーでその場から飛び去る。
アカリ「あ、トナイく・・・」
そう言いかけた時にはもうその姿は空を舞っていた。一足遅れた警察が一言漏らす。
警察官「まったくあのサーナイト。反省もせずにまた盗みを犯しおって・・・」
アカリ「いいえ。あの方は何も持っていかなかった。この灯台の機械を直してくださったんです。」
それを聞いて警察官が真面目な顔をして言った。
警察官「いいや!奴はとんでもない物を盗んでいきました!」
アカリ「・・・?」

警察官「あなたの、心です。」アカリ「・・・はい。」

---------------------------
これでこの話は幕を閉じる。・・・?なんで最後のセリフを知ってたか?・・・次の日拾った新聞にデカデカと書いてあったんだ。

『その場にいた全ての人間が思わず笑った!警察官と灯台のポケモン、あの名場面を完全再現!』となw

301 名前: 276 投稿日: 2003/08/19(火) 20:36
長い・・・四つに割ってやっと書き込めたってなんなんだ(つД`)

今読み返してみると四話の比じゃない位エロい・・・行為は書いてないのになんだこのエロさは(w
つうかラストのネタ分かんない人ごめんなさい(ルパンノカリオストロドレクライシラナイヒトガイルノカシラナイケド)

番外編その二はあと二日ぐらい待った方がいいかも。もう既にその一並に長いのにまだ続く・・・

302 名前: じーくん 投稿日: 2003/08/19(火) 20:52
ある映画のシーンを使っていると見た。

303 名前: キル愛 投稿日: 2003/08/19(火) 22:24
面白いですw
最後の言葉で、、腹いてえw 
番外篇その2 楽しみにまってます。

304 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/19(火) 23:03
>>301
グッジョブ
最後のシーン、面白すぎ。

305 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/21(木) 19:36
GJ!

306 名前: 216 投稿日: 2003/08/22(金) 10:32
ちょと失礼。もうすぐ掲示板が閉鎖するかもしれないということなので、「月下の抱擁」第二部<過去>を少しうpしたいと思います。

307 名前: 216 投稿日: 2003/08/22(金) 10:38
十一章「地図にない街」
私達が森を抜けると、とある工業地帯に出ました。

あれから――
マスターに私の気持ちを告白し、二人で抱き合ったまま一夜を過ごした後――
マスターは無言で立ちあがり、歩き出しました。私は黙って後をついていきました。
二人とも、無言。それが今の私達でした。
過去にあった忌まわしい虐待も、ありません。恋人同士のような親しげな会話も、ありません。たまに私が話しかけても、返事は余り返ってきません。
主人と奴隷なわけでもなく、恋人同士なわけでもなく、トレーナーとポケモンという割には余りにドライな私達。
例えるなら、世捨て人と付き添い人。
もしくは――
――目の前の寂れた廃工場群。
何をするでもなく、ひっそりとたたずむ、鉄骨作りの廃墟。錆びたスチール缶を転がす乾いた風。
そこをただ、歩いていく私達。

少し行くと、留置所を思わせる巨大な壁がどっしりと構えていました。その下に開いているトンネルを、私達は進んでいきます。
トンネルの壁に、スプレーで落書きがしてあります。
“Lost Memory”
そう見えます。この先、天国か地獄。そんな感覚が過りました。

そこは街でした。
いえ、実際は廃工場群なのですが――空間を固めるコンクリートが、組み上げられた鉄骨が、天を突く巨大な煙突が、かつてはここが街のごとく活気に溢れていたことを物語っています。
ふと横に目をやると、掲示板のようなものが見えました。十数年前の日付がついた書類が、今も画鋲で打ち付けられたままでした。同時に、聞いたこともない街の名前も随所に確認できます。きっと、この町の名前なのでしょう。
――忘れ去られた名前。
「……あ、マスター、待ってください」
マスターはただ、歩いて行きます。何の目的もなく、ただ。
私は小走りで追いかけます。

歩くにつれ、潮の香りが鼻をつきます。そう、ここは臨海工業地帯だったのです。
当然ながら港があるのですが、そこには――
「……」
「……」
――小型の、それでも家一軒は入りそうな貨物船が、波止場に半分身を乗り出して転覆していました。ずっと片付けられず、そのままのかたちで寂れていました。
何だか、タイムカプセルを見ているかのような懐しさを感じます。
――栄光の亡骸。
と、
水面から鼻をつんざくような悪臭が発せられているのに、私は気が付きました。
見ると、大量のヘドロ、否、ベトベターが、貨物船に寄り添うように堆積していました。ベトベターの上にベトベターが重なり、更にまたベトベターが重なっています。彼らは死んでいるのか、生きているのか、何の行動もせず、ただ波に揺られていました。
これ以上我慢できないのでこの場を離れようとしましたが、マスターがいません。
「……」
マスターはとっくの昔に退避していました。

港を離れ、私達は町の中心部を歩いて行きます。そこに来て、私はようやく何かの気配を感じました。
いえ、本当はトンネルをくぐって来たときから何かを感じ取っていたのかもしれませんが、余りに小さなその気配、密集する中心部に来てようやく、意識するほどになったのでしょう。
気配はこちらを見ているようでした。恐らくは廃墟に住みついたポケモン達。自分の領域(テリトリー)を守るように、じっと警戒していました。
――人間――
気配は警戒の対象をマスターに向けていました。
視線が、四方八方からマスターを睨みつけています。
静電気のごとく、びりびりとした殺気。
――
しかし、マスターは廃棄などにはまったく興味がなさそうで、そのまま通りすぎて行きました。
「……」
無駄な心配だったと肩を撫で下ろしていたそのときの私達は、まだ平和でした。
この廃工場群に巣食う本当の“殺気”を、知る術などなかったのですから。

ここは地図にない街。見捨てられた過去の断片。
“Lost Memory”

308 名前: 216 投稿日: 2003/08/22(金) 10:58
十二章「夜襲」
その日の夜はトンネル近くの草むらで野宿でした。手入れなどまったくされておらず、草が伸び放題でしたが、逆にそれが天然のベッドになっていたというのがここを選んだ理由でした。
「……」
私とマスターは草の上に横になりました。二人の距離は約三十センチ。背中合わせ。こんな日が続いていました。
マスターの顔は見えません。マスターの心臓の音も伝わってきません。マスターの気持ちも感じ取れません。このまま、一生距離が縮まらないような、そんな悪夢が――
――
何か――
――
“何か”が、私の背筋を凍らせました。全身が小刻みに震え、冷や汗が浮かびます。
唐突に感じ取った、“何か”。間違いはありません。
「マスター、すぐ戻ります」
「……」
私はすっと立ちあがり、“何か”を発する主を引きつけるようにして、ゆっくりと歩き出します。主は私に従い、数メートル後ろをマークしてぴったりとついてきました。
そう、その調子。マスターに危害が及ばないよう、出きるだけ遠くに――
トンネルを抜け、森に差しかかったところで、主が素早く――瞬間移動でもしたかのような早さでした――私の前に回り込みました。
「……」
「きひひひひひ」
主が身の毛も弥立つような笑い声を上げ、私を見ます。あらん限りの“殺気”を込めて。
「ご主人様の安全を第一に考えるたぁー、よくデキてるんじゃねぇの」
目の前にいる見たこともないポケモンが、そう言いました。四速歩行の獣型。白い毛皮に黒い肌。頭の側面から鎌を思わせる角が突き出ています。
「ボクはアブソルっつーんだけどさ、キミもなかなかオモシロそーじゃねぇの」
闇夜に青白く、アブソルの目が光ります。
「何が、目的なんですか……」
「ひゃはははははははは! んなもんねぇーぜぇ。ボクはただ耐えらんないだけさぁ。ボクの中の破壊願望になぁ」
私はごくりと唾を飲みます。目の前の、アブソルと名乗るポケモンは、異常でした。頭の鎌をぴくぴくと動かして、焦点のあっていない目で私をじっと見つめ、息を荒らげ、舌を滅茶苦茶に動かし、異常なほどのヨダレが顎を伝っています。こんなポケモンには今まで会ったことがありません。
恐らくそれは、闘争本能ではなく、衝動。歪んだ戦意のなれの果て。
「マスターには、手を出さないで下さい……」
「さぁな」
「さぁあって……」
「ボクにもわかんないねぇー。キミを元のポケモンがわかんなくなるまでバラして、バラして、もっかいバラして、その後のボクの衝動なんて、ぜんっぜん予想できねぇのさぁ。気まぐれなもんでねぇ」
「……」
「きひゃはははははははははははぁぁぁぁぁ……はあぁっ!」
アブソルはいきなり鎌から「かまいたち」を放ってきました。私はすんでのところで避けました。
それも束の間。
「ああっ!」
アブソルは首を壊れた玩具のように動かしまくり、「かまいたち」を連射していたのです。私は肩に、大きな切り傷をつくってしまいました。
「当たった。当たりやがったよ、ひゃはは!」
これはもはや、ポケモンバトルではありません。相手の技には、明らかな殺意がこもっています。というより彼自体、殺意によって動かされているように見えます。
彼とマスターを接触させるのは危険です。
私は――
「……私はマスターを守ります……」
「はぁ? 今何て」
「はあああああああっ!」
両手をアブソルに向け、放ちました。サイコキネシスを、最大出力で。全てのサイコパワーを消費してしまうほどに。

サイコパワーの大量消費で私はめまいがしましたが、何とか顔を上げてみました。そこには、
その目線の先には――
何もなかったかのように、アブソルがこちらを見ていました。
「え……」
「くっくくっ、ひぃひゃはははははははははははははははあああっ!! くぁははははははははははははあっ!」
アブソルは呆然とする私の前で、笑いました。お腹がよじれるくらいの大爆笑でした。
「……」
「ざぁぁんねぇぇんだったねぇぇぇっ! ボクってばぁ、あくタイプなんだなぁぁぁっ! そぉおゆぅうわっけでっ、キミのエスパータイプの技なんかぁっ、いったくも、かっゆくもないわけぇっ! キミは無力なのさぁぁぁ、ひゃっははははははははは!!」
「そんな……」
私の唯一の攻撃技、サイコキネシスが使えないのなら、私はどうすればいいのでしょうか。
「ははははははははははははははははははははあああああ!!」
どうやって、マスターを守ればいいのでしょうか。

309 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/22(金) 18:46
つ、続きはまだかなぁ・・

310 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/22(金) 20:32
ガンバレ!

311 名前: 276 投稿日: 2003/08/23(土) 11:48
ここ2日間ハードウェアエラーがでてネットに繋げなかった・・・まあその間に小説のほうを急ピッチで進めてましたが。
閉鎖の話とエラーで内心焦りましたがなんとか大丈夫みたいですね。
>>302->>305
毎回ありがとうございます。
ラストシーンが完全にル○ン三世なので分からなかった人はごめんなさい。
>>216
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!毎回毎回楽しみにしてまつ。がんがってください。
>>309
おまたせ。・・・月下?

番外編その二ドゾ。

312 名前: ちょっと休憩 永遠の抱擁番外編その二 迷宮 投稿日: 2003/08/23(土) 11:50
自家製ハングライダーで飛んでるのにまだ着かないな・・・じゃああの話もするか。

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泥棒騒ぎ事件が終わってから一ヶ月と一年後、まだ泥棒からは足を洗ってなかったな。
本当に当ても無く何処に行くわけでも無く、適当な町に行っては情報をかき集めてた、そんな時だった。
あるとき私は酒場のマスターからこんな話を聞k・・・当時私は17。ポケモンの年齢制限はニンゲンより低い。ちなみに誕生日は1月5日・・・ってどうでもいいか。
トナイ「彗星の・・・かけら?」
酒場のマスター(以後Bマスター)「そう。彗星のかけら。形は悪いが淡〜い青でガラスのように澄んでいる。海に落ちてても違和感が無いと言われてるぐらいだ。」
トナイ「ん・・・なるほど。」
Bマスター「それだけじゃない。そのかけらに願い事をすると、ある程度小さめの願いならなんでも叶うって言われてる。実際、前の持ち主は大きな日本刀を貰ってるし、今の持ち主はキャンピングカーを貰った。」
トナイ「へぇ〜。そうか、そういえば彗星に願い事って話を聞いた事がある。」
Bマスター「だろ?・・・それにしても妙だなあ。キャンピングカーは分からなくも無いが、でっかい日本刀なんて何に使うんだか。なぁ?」
トナイ「は、はは。そうだな・・・」
乾いた笑いで答える。もしかして・・・と思ったが追求しない事にした。

トナイ「・・・で、今は何処にあるんだ?」
Bマスター「そうだなあ・・・たしか、かくれんぼができるぐらい大きな庭と大きな屋敷のある所、ってのを聞いた事がある。」
トナイ「なるほど、大体検討はついた。・・・ありがとう、色々聞いてしまって悪いな。お代はどうすればいい?」
Bマスター「ん〜、特に決まってないなあ。価値のある物を一つとかでもいいし、価値は小さくてもいくつもバラバラと出せばそれでもいいし。そんなに高額の必要無し!」
トナイ「そうか・・・じゃあカムラの実でいいか?」
Bマスター「・・・いいんかい?そんな高価な物を。」
トナイ「ああ、いいさ。・・・どうせ、私には不必要の物だ。」
Bマスター「そうかい、ありがとう。お礼と言っちゃあ難だが、もう一つ教えてやる。あの屋敷は願いを叶えて貰おうと大勢の客が押し寄せたせいで、随分警備が厳しくなってる。でも中に入れればこっちのもんらしい。気をつけろよ(ウインク」
トナイ「(ワラ)ああ。オヤジさんもお元気で(ウインク返し」

厳重な警備か・・・どんなものなのか分からないから、とりあえずあらかじめ作っておいた偵察機を送ろう。プロペラに丸いカメラに細い足・・・どこかで見たデザインなのは気にしない。
さっそく偵察機を飛ばして、小型テレビで操作&偵察。さすがにノーパソじゃない。

さっすが広い屋敷と庭。角が見えない。迷路臭い生垣もあるな・・・っと問題はそこじゃないな。
ん、と・・・なんだ。ニンゲン自体は一人だな。もうちょい近づいて大丈夫か。
えっと・・・防犯カメラは二台。あの角度なら壁に沿って歩けば問題無い。本当に厳しいのか?
・・・なんだ?地面があちこちでこぼこしてる。でも地雷じゃないな・・・スイッチか何かか?何にしても厳しいと言われてる原因はこれだな。
なんか石版があちこちにあるな・・・見てみよう。
『先に進みたいならクイズに答えよう。出された問題を五問とも正解すれば中に入れます。一問でも間違えれば残念、ボッシュート!」
思わず吹き出した。なんだボッシュートって。ゴミ捨て場か何かにでも落とされるのか?とりあえずクイズに答えればいいらしいから普通に進んで大丈夫そうだ。

313 名前: 永遠の抱擁番外編その二 迷宮 投稿日: 2003/08/23(土) 11:51
偵察機を回収してから普通に進んでさっきの石版の所に向かう。どこからともなく声が聞こえる。
「先に進みたいなら(ry」
トナイ「了・・・解・・・」
ボッシュートで笑いそうになりながら答える。
「では向かって右側の石版へどうぞ。」
言われた通りに向かう。するとそこにはすでに問題が書いてあるらしく、早速声が聞こえた。
「第一問、相手が岩タイプのとき、自分は何タイプを出す?ルビーサファイアでお答えください。」
ポケモンに聞くなポケモンに・・・
トナイ「水、草、格闘、地面、鋼。」
「正解!ではそのまま前の石版へどうぞ!」
・・・呆れる。本当にこの調子のまま続くのか?ぶつぶつ言いながら次の石版へ。
「第二問、技「リサイクル」の効果は?」
だからポケモンに聞くなポケモンに・・・
トナイ「一度使った持ち物をもう一度使う事が出来る。」
「正解!では左の石版へどうぞ!」
・・・誰が使うのかは知らない。
「第三問、ラグラージは?」
トナイ「・・・キ・・・(゚∀゚)キモクナーイ・・・」
「正解!前の石版へどうぞ!」
・・・かなり恥ずかしい・・・
「第四問、ロケット団のニャースが作りたい秘密基地は壊れない?」
トナイ「踊らない。」
「正解!門前の石版へどうぞ!」
多少の未来予知はできるからな。
「最終問題、♪あ〜なたの心の恋人?」
トナイ「・・・ら・・・♪らりるれロケット団〜・・・」
「正解!問題終了!」
は・・・恥ずかしいのはこれっきりにしてくれ・・・体中熱くてどうしようもない・・・
門前の警備員「全問正解おめでとうございます。どうぞお通り下さい。」
ちょっとは疑えと。まあこの方が助かるんだが・・・熱い・・・

中に入ると・・・本当になんでもないな。ただ広いだけで警戒心が感じられない。多少のんびりして大丈夫だな。草の上に寝っ転がる。
のどかな空気。気持ちのいい草。なんだかこのまま眠ってしまいそうになった時に横の物体に気付いた。
トナイ「!!!」
???「!!!」
同時に飛び退いて同時に戦闘態勢。
トナイ「お前は誰だ?」
???「あんたが誰さ!?」
相手の様子を伺う。全体的に白と赤。左目には戦いの傷。その辺の野生とは違って右耳が大きく欠けている。
トナイ「私の名はトナイ。サーナイトのトナイだ。」
???「ここの者か?」
トナイ「いや、違う。あんな恥ずかしい問題石版といっしょにしないでくれ。」
私がそう答えると相手は安心したのか戦闘態勢をといた。私にしてもこんな所で油を売っている訳にはいかないから安心した。
ザング「なんだそうか。疑って悪かったよ。あたしはザング。見ての通りザングースさ。あんたの狙いもあれかい?」
トナイ「?・・・ああ、彗星のかけらのことか。・・・私は彗星のかけらを盗みに来た。ザングもか?」
ザング「え?・・・あー・・・うん、あたしも似たような理由。」
トナイ「・・・なるほど。ならお互い協力でもしようじゃないか。」
ザング「へ?」
トナイ「目的はだいたい一緒なんだし、見つかった後のことはそれからゆっくり決めればいい。」
ザング「・・・あー・・・うん、そうだな、そうしようか。」
ややぎこちない。ただ単に初対面って理由だけじゃ無いようだが・・・追求はしない。

314 名前: 永遠の抱擁番外編その二 迷宮 投稿日: 2003/08/23(土) 11:52
トナイ「さて、どこから探すか。単純に屋敷の中にあるとは・・・何だ?」
どこからか狂ったエンジン音が聞こえる。
ザング「え?・・・聞き違いじゃないのか?」
トナイ「ザングは片耳欠けてるだろ。・・・たしかに聞こえる。だんだん大きくなってる・・・こっちに近づいてる?」
その最後の台詞を言った瞬間すぐ近くの生垣から赤い車のようなものが飛び出してきた。
ザング「なんだありゃ?」
トナイ「芝刈り機・・・のようなものか?」
私達に混乱を招いたそれは、私達の存在に気付くと一目散にこっちに突っ込んできた。
トナイ「まずい。ザング、一二の三で避けろ!」
ザング「了解!」
芝刈り機はなおも高速で迫ってくる。もしはねられたらひとたまりも無い。
トナイ&ザング「一、二の・・・三!」

間一髪。避けた瞬間に私達の立っていた所を芝刈り機が通った。芝刈り機はそのまま勢いを殺せずに近くの石の壁に突っ込んでどうしようも無くなっている。
トナイ「よし、今だ。シャドーボール爆弾!」
ザング「ソーラービーム!」
二つの攻撃が混ざり合ってみごと命中。芝刈り機は機能停止した。
トナイ「仕留めたか。意外とあっけなかったな・・・さて、どこから探すか・・・」
ザング「そうだな・・・じゃああの生垣の中からにしないか?」
トナイ「ん、そうだな。そうしようか。」
あっさり終わった戦闘に疑問を感じつつも、私達は生垣の中へ進む事にした。

トナイ「どっちへ進めばいいんだ・・・」
すっかり迷ってしまった。三十分ほど歩いたのだが一向に怪しい所は見つからない。
トナイ「それにしても喉が渇いた。どこかに水飲み場でも・・・」
ザング「ん?なんかこっちの方から水の匂いがする・・・」
そう言って勝手に走り出したザングを追いかけるのが大変だったな。猫みたいに走るから生垣突っ切ったり狭い所を潜り抜けたりして何度も見失いそうになった。

そうして何とか着いたその場所はやや広く空き地みたいになっていて、大きな噴水と水飲み場があった。
トナイ「これはすごい・・・お前鼻いいな。」
ザング「え、そうかな・・・ほら、さ、あたしも、色々と旅に出てたから・・・(照」
・・・私は相手に対して厳しいイメージを与えてしまうのだろうか・・・とりあえず水を飲む。
トナイ「んぐ・・・んぐ・・・ふぅ。この水かなり美味いな。少し水筒の中に入れよう。
    ・・・ ・・・ よし、満タン満タン。ザング、お前も・・・ってどうした?」
ザングは噴水の中を見つめていた。私の声が届いてないのか知らないが、全く無反応。
トナイ「・・・ザング?」
それでもまだ無反応。ただしっぽが左右にゆっくり揺れてるだけだ。仕方が無いのでザングの隣に立つ。

トナイ「いったいどうした?」
三回目?の問い。隣で聞いたためかさすがに答えてくれた。
ザング「いや、さ。これがあたしの影。これがあんたの影。じゃあこれは?」
そう言われて噴水の中を覗く。たしかにおかしい。私とザングの影の間に少し浮いた、毬藻のような影がある。当然この辺りにはそのような物体は何も無い。手を伸ばしてみるが・・・届かない。
ザング「な?変だろ?」
トナイ「ああ・・・」
ただ『ああ・・・』と答えるしかなかった。こういう訳の分からないものを見てると頭がボーッとする。ここに来た理由は・・・そうだ。彗星のかけらだ。・・・彗星のかけらか・・・おやじさんは何て言ったっけ?
{形は悪いが淡〜い青でガラスのように澄んでいる。海に落ちてても違和感が無いと言われてるぐらいだ。}
海に落ちてても違和感が無い・・・『落ちてても』・・・!てことはアレは!・・・でもそれなら触れる事は出来るはずだが・・・何度腕を伸ばしても触れられない・・・触れられない・・・届かない・・・『届かない』!?
そうか。届かないのか。そう閃いて私は中に入ってみる。やっぱりだ、肩まで入っても足が届かない。
ザング「何・・・やってんだ?」
トナイ「まあ待て。ちょっと閃いたことがある。」
そう言い残すと影に向かって潜る。練習に練習を重ねた結果私はすでに三十分間潜ったままで居られるようになっている。

315 名前: 永遠の抱擁番外編その二 迷宮 投稿日: 2003/08/23(土) 11:54
底にたどり着くまで特に何とも無かった。・・・七メートルは潜ったが・・・
影の辺りに触れると硬いざらざらした感触がした。私の求めていたものがそこにあった。
トナイ(よし、後はこれを上に持ってい・・・何も来ないな)
警戒しながら上に戻っていく。・・・何も来ない・・・少し寂しいぐらいだな。

やっと上に顔が出た。水でも飲んでたのかザングがこっちに駆け寄ってくる。
ザング「いったいなんなのさ?」
トナイ「ちょっと待て。・・・よっと、ほら、これだ。影の正体。」
水から上がってからザングに投げ渡す。
ザング「!これは、まさか・・・」
トナイ「そ。そのまさかだ。」
ザング「でも、どうする?」
トナイ「へ?・・・ああ、そうか。どうしようか・・・」
ザングに言われてやっと気付いた。かけらを見つけてからどうするか決まってない。
ズシャッ
私だけ一方的に貰おうとするわけには・・・
バキッ
だからってザングの理由が何にしろ面と向かってひょいと渡すのは・・・
ガガガッガガガ
・・・ガオガイガー?
ザザザッ
トナイ「・・・さっきから何か五月蝿いな。何の音だ?」
ザング「さあ・・・何だろうなあ?」
しばらく考える。すると・・・

ズシャーン

噴水の向こうの生垣が破壊された。キョトンとしてそっちを見る。
トナイ「!あれは・・・」
芝刈り機第二形態、とでも言っておこうか。左右に腕っぽいものが生えていて回転のこぎりのような物が付いている。
ザング「デタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」
トナイ「言ってる場合か。逃げるぞ。」
とりあえず道の続いてそうな方向へ走る。
ザング「あいつをどうやって止める気だ?」
トナイ「この庭は海に近いはずだな。海におびき寄せて落とす。」
ザング「なるほど。」
そんな事を話してると後ろから周りが全部刃の回転した円盤が飛んできた。
トナイ「なんだ?」
後ろを振り返ると、芝刈り機+が同じ物をまた投げる所だった。私達は慌ててジャンプで避ける。
ザング「と、飛び道具?かなり危険だ・・・」
トナイ「草刈るのにあんなの必要無いだろうに・・・急ごう。」
スピードを上げようと前を向く。が、その瞬間、
トナイ「う・・・ぐ・・・」
左肩に円盤を食らった。
トナイ「油断したか・・・っ!」
今度は右手の甲に当たった。体がややよろめく。
ザング「トナイ!大丈夫か!」
トナイ「心配・・・するな・・・それより、海は・・・?」
現実かなり厳しいが、あまり心配かけるわけにもいかない。
ザング「えっと・・・もうすぐだな。そこを右に。」
言われた通り走る。すると生垣の迷宮を抜けて、その先には崖と・・・青い海が見えた。
ザング「・・・飛べるか?」
トナイ「ああ、このまま行ける。」
そう言って崖から飛び降りる。

トナイ「っ・・・」
腕が使えないと着地が辛いな・・・砂に倒れこんでしまった。
ザング「ほんとに大丈夫か?」
トナイ「大丈夫だ。一々心配するな・・・」
やや不器用に立ち上がる。立ち上がった時に上に影が見えた。
トナイ「やつがきた・・・桟橋に走れ!」
なるべく速く走って桟橋に向かう。
ザング「先が無いけど・・・どうするつもりだ?」
トナイ「左右に二本の棒があるだろう。あの一番奥の。」
ザング「・・・そういうことか。」
トナイ「そういうことだ。」
桟橋の上を走る。後ろからは芝刈り機+が追ってきていて逃げる事が出来ない。
ザング&トナイ「せーの!」
ギリギリの所で棒に飛び移る。別にタイミング合わせる必要は無いのだが・・・
ドシャーン
芝刈り機+が海に落ちた。
トナイ「シャドーボール爆弾!」
落ちた所に五発撃ちこむ。爆発するたびに水が跳ねた。
ザング「雷!」
同じ所に雷が落ちる。他にも被害が出てる気がするが・・・気にしない。
水が大きく跳ね上がるとともに爆発音が聞こえた。
トナイ「終わったか・・・」
ザング「よっしゃ!勝った!」
どこからともなくファンファーレが聞こえそうな雰囲気だが・・・聞こえてくるわけが無い。

316 名前: 永遠の抱擁番外編その二 迷宮 投稿日: 2003/08/23(土) 11:54
ザング「・・・それにしても寒いなここ・・・なんで今まで気付かなかったんだ?」
そういえば今はまだ一月中旬か。どおりで寒いわけだ。
トナイ「たしかに少々肌寒いな・・・甘酒でも飲むか?」
ザング「アマザケ?何それ。」
トナイ「知らないか・・・まあいい。とりあえず飲めば体が温まる。」
ザング「へぇ〜、じゃあ頂くよ。」
両腕がこんな状態なので辛いが・・・リュックの中の物で何とか作り、渡す。
ザング「こく・・・こく・・・ん、ほんとだ、暖まってきた。」
トナイ「・・・そうか。それはよかった。」
暫く砂浜でのんびりする。

トナイ「そうだザング、よかったらかけらはお前にあげ・・・?」
そう言いかけて言葉が詰まる。ザングの様子がおかしい。
トナイ「どうしたザング?なんか変だぞ?」
ザング「なあんも変じゃないぞ?」
いや、十分おかしい。口調は変わってるし、声が変だし、第一顔が赤い。
トナイ「もしかして・・・酔ったのか?甘酒で?」
ザング「酔ってなんかなあ〜い!」
甘酒で酔う事自体は何度か見かけたが、こんなにベロベロに酔ったのはこいつが初めてだ。
ザング「そんな目で見るなよ。してあげるからあ。」
トナイ「お前、頭冷やせ。それに『する』って何を・・・!」
まずい。非常にまずい。こいつすっかり『その気』になってる。
ザング「何って分かるだろ?s・・・」
トナイ「い、言わなくていい。それにする気もない。」
会話の最中にザングがどんどんにじり寄って来るため、私も後退するしかなかった。
ザング「逃げるなよお。あたしに任せれば大丈夫。」
トナイ「大丈夫とかそういう問題じゃなくてだな・・・第一、お前のその目じゃまだせいぜい六、七回しか・・・!」
しまった口が滑った。ザングの顔がにやける。
ザング「へぇ〜、よく正確な回数言えたなあ?それじゃああんたはあたしの三、四倍は・・・」
トナイ「別にそういう意味で言ったわけじゃないし、第一二十回も三十回もできるか。」
・・・まあ現実二十二回なんだが・・・
ザング「それだけ経験あるならいいだろう?」
トナイ「人(?)の話を無視するな。それにこれは経験とか回数の問題じゃ・・・!」
言葉が詰まった。背中に岩肌がくっついている。話に夢中で気付かなかったが、降りてきた崖まで下がってたらしい。
ザング「ほうら、もう逃げ場は無いぞ?」
いや、背中側に無いだけで左右はガラガラなんだが・・・そう思いつつ左に走る。が、後ろからザングに飛びつかれてそのままうつ伏せに倒れてしまった。
ザング「捕まえた♪」
私の腕は思うように使えないし、ザングの方が力が強い。万事休すか・・・

・・・?追撃が来ない。あれ?と思って後ろを振り返る。するとザングは・・・寝ていた。
ザング「スー・・・スー・・・トナイ・・・続きぃ・・・」
私の体を捕まえた状態のまま寝言を言っている。
トナイ「た、助かった・・・」
思わず本心が口から出る。安心したせいか私もそのまま寝てしまった。

317 名前: 永遠の抱擁番外編その二 迷宮 投稿日: 2003/08/23(土) 11:55
朝起きるとザングはすでに起きていて、朝飯の準備をしていた。
ザング「あんたのリュックからいろいろ借りたけど・・・いいよな?」
トナイ「ああ、かまわない。」
そう言いつつ立ち上がると思い出したような痛みが襲った。そうか、肩と手を怪我してるんだっけか。自己再生でも使えればな・・・

今は・・・午前五時か。かなり早めの朝食を取りながらザングが言った。
ザング「昨日は、ごめん。」
トナイ「?・・・ああ、そうか。気にするな。あのまま続けてたら私だってお前を・・・」
互いに顔を見合わせて赤くなる。
ザング「あたし、昔っからこうでさ。ちょっとでも酒が入るとつい・・・本当にごめん。」
トナイ「・・・で、昨日のことはどれぐらい覚えてる?」
ザング「飲んでから捕まえるまで全部・・・(照」
トナイ「すごい体質だな・・・で・・・どれぐらい・・・故意だったんだ?」
ザング「へ?え、と、それは、その・・・別にいいだろ!」
それだけ言うとそっぽを向いた。

暫く空気が重苦しかったので話題を変える。
トナイ「そうだ、あの彗星のかけら、ザングにあげる。」
ザング「え!?い、いいのか?」
100%驚いたような顔をする。おかしくて笑ってしまった。
トナイ「フ、そんな顔をするな。いいさ。盗られた物をもともとの持ち主に返すのも泥棒の仕事だ。」
本当にそうかは知らない。
ザング「知ってたのか?」
トナイ「ああ、知ってた。それが初恋の人に貰った大切な大切な物だってこともな。」
ザング「な・・・そこまで知らなくていいだろう!(照」
トナイ「はは、照れるな照れるな。それ以外の事は探ってないから。」

ザング「・・・それで、本当にいいんだな?あんただってこのかけらを・・・」
トナイ「何度も同じ事を言わせるな。・・・それに、初恋の思い出は大事にしないと。」
ザング「随分知ったような口だな。あんたもなにか?」
トナイ「いや、私は・・・失ったわけでは・・・それに・・・今も・・・」
だんだん恥ずかしくなって声が小さくなってしまった。
ザング「へぇ〜、いいなあ!今でも想いがそのままの人は!」
思いっきりわざとらしい。雰囲気に飲まれて反論できなくなった。

318 名前: 永遠の抱擁番外編その二 迷宮 投稿日: 2003/08/23(土) 11:55
トナイ「・・・そろそろ行かなければ。」
ザング「・・・何処に?」
トナイ「分からない。分からないが、次の場所が私を待っている。」
ザング「あんた、本当に泥棒か?」
トナイ「いや、泥棒はほとんど遊びのようなものだ。実際は思い出作りの旅の途中。」
ザング「で、作った思い出は?」
トナイ「いつか再会する人と語り合う。」
ザング「その相手ってもしかして・・・」
トナイ「さて、何処に行くか、そういえばまだシオンタウンに行ってないな。あの辺は薄気味悪くてあんまり好きじゃないが、まあいいだろう。」
一気にそこまで言うとハングライダーの準備をする。
ザング「あ、トナイ、まだ話したい事が!」
トナイ「ザング、また会えたら何処かで会おう。アリーヴェデルチ!」
やや強引にその場を去る。
ザング「トナイ!ありがとう!」
ザングが飛び去る私に向かって叫ぶ。普通、いい事をした後はすがすがしい気持ちになるものだが、初恋とかその辺の話のせいで切ない気持ちになってしまった。

今度ザングにあったら私の故郷の名物でも作ろうかな。アルコール無しの(w

------------------------------

やっと話し終わった。話しすぎて疲れたぐらいだ。・・・ん?トウカが見えてきた。故郷はもうすぐだな。

319 名前: 補足説明 投稿日: 2003/08/23(土) 12:07
○『リサイクル』
技表で初めて知った・・・
○ソーラービーム
ザングースの技マシン欄にソーラービームがあった・・・
○私は相手に対して〜
ちょっと深すぎる・・・こういう性格でこういう口調だからあまり誉めたりしないって印象なのか?って事ですね。余計訳分からないかな・・・
○ザングはメスです(w

320 名前: 276 投稿日: 2003/08/23(土) 12:22
かなり長い・・・長すぎるせいでコメントやら何やらが完全に埋まってる・・・すみません。
サゲハチャントナッテルノニコメントカクトナゼアガルンダ・・・ホンケトココハチガウノカ・・・ソレトモsageシッパイシテルノカ・・・

またなんかエロイヨー(つД`)そういうネタ入れなきゃ気が済まんのか漏れの頭は・・・
パソやってない時に大まか過ぎるあらすじ決めて、パソやってる時に肉付けって書き方だから、
前回のラストシーンや今回の問題石版など話のほとんどが即興状態。アリーヴェデルチとか明らかに。
ようするに、何が飛び出してくるか自分でも分かりません。

ぼそぼそ五月蝿いですね。すみません。

321 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/23(土) 12:25
続きキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!

322 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/23(土) 14:54
もう最高!

323 名前: キル愛 投稿日: 2003/08/23(土) 23:35
アンタ神

324 名前: めんめん 投稿日: 2003/08/25(月) 03:18
夜中に頑張って書きました♪
今までにないタイプの小説だと思います♪
ものすごく強引に呼び方とか強制してるんであしからず・・・


「Crose Road」


とあるポケモントレーナーと、そのポケモン、サーナイト・・・
いっけん普通で、普通じゃなかった
2人は、恋をしていたのだから・・・



「あ゛〜どぉすればいいんだぁ〜」
頭ン中ぐちゃぐちゃのスカイ、混乱している・・・
「はぁ、全く分かんないねぇ〜!人間とポケモンの愛だなんてねぇ」
口を挟んだのは、ライチュウのティック
「お前にゃ関係なし!!」
「なっんに〜!お前が真剣に悩んでるから声掛けてやったってのによぉ!!」
「声掛けるんなら、もっと言葉選べっつーの!」
相変わらず、いつもの口答えとは・・・そろそろいい加減程々にしておけっつーの!!
「・・・そんな事は、いいから!」
「はいはいよ」
分かったのか、分からんのか、いい加減な返事をするティック
「大体、サティの何処がいいわけ??あんたとは別種なんだよぉ?!」
「分かっちゃいないなぁ〜これだから近頃のライチュウは・・・」
「昔からライチュウだっ!!!!!」
意味分からん口論・・・

確かに、俺の大好きな"サティ"は別種ってのはまぁ、その通りなんだけど・・・
別にポケモンと人間が愛しあっちゃいけないなんて誰が決めたんだ!?
そりゃ個人の勝手だしょ???
なにっ?それなら、そーゆう気持ち伝えたらいいってか??
それが出来れば、苦労しないっつーの!!はぁ〜
だってだってだってだってだってだよ、
もしそれで、(おかしい奴だ!)なんて思われてみろ!
俺の人生、終わったも同然って・・・
そんでもって、俺を捨てて逃げられたら・・・・ぅうわぁ!!!
それこそ、生きる希望をなくしちまうよ〜

はぁ〜サティちゃん♪いや、サティ様・・・
君のことを考えると、胸が苦しくなるよ
だけど、君は僕の事なんかただ、普通にしか見てくれちゃいないんだよねぇ・・・
はぁ〜サティちゃん・・・あ〜馴れ馴れしい!!サティ様・・・




「ねぇ・・・パピオン、ちょっと」
「はいはい??なんです、サティ?」
「・・・・あのね・・・・そのねぇ・・・」
「・・もしかしてまたあの話ですか?聞き飽きましたよぉ〜・・・スカイ君が好きなんだけどってのは」
「だってぇ・・・もし、スカイ君から嫌われちゃったら・・・私どうしていいか(うううぅ〜)」
「そんな大げさだと思いますよ?!」
「パピオンは分かんないから、そーゆー事言うんじゃないの!ポケモンと人間が愛しあうなんて・・・」
「まぁ、そうですけど」
「はぁ、嫌われたら、私の人生・・・本と無意味な物になっちゃうわ・・・(うううぅ〜)」
思わず得意の泣きを入れる私、
話し相手は、マリルリのパピオンちゃん
「ん〜?だって、私にもわかんないよぉ〜・・・いっそのこと、告っちゃえば楽になるかm」
「そんな危険な賭けをしろって言うのっ?!(うううぅ〜)」
「んな事言われてもね・・・あ、そろそろ眠たくなった!もぅ寝るよ!!じゃあ・・・オヤスミ」
「そんな〜もっと色々話してよぉ〜(うううぅ〜)」

スカイ君、いや、こういうときはスカイ様って呼んだほうがいいの?
立場なんて関係なしで
ポケモンと人間が愛すのは、私は悪くないと思うの・・・
だけど、スカイ様が・・・スカイ様が悪く思うのであれば、私の愛もはかなく散る物なのね・・・
それはいやっ!いやっ!!いやぁ〜〜〜!!!!
それなら、まだ、今のままのほうがいい!
見捨てられるくらいなら、今のほうがいい・・・
あぁ、でも、伝えたい・・・伝えたい・・・この気持ち、彼に・・・伝えたい!!!




「サーナイト!!ちょっといい?」
「なんですか?マスター」
「あ、あのさぁ・・・えっとさぁ〜?なんだっけなぁ・・・」
「どうしたんです??」
「あ、なんて言うか〜・・・ははは・・は・・は・・・・」
「????言いにくいことなんですか?」
「まぁ、ねぇ・・・」
「そうですか。悩みなら、ティックやパピオンが色々聞いてくれると思いますよ」
「いや、今日は君に聞く。」
「なら、なんです???」
「う〜ん・・・あ、そうだ!人間とポケモンってそんなに違う者なのかなぁ?」
「えっ!!!!!そ、それは・・・」
サーナイトのビックリした顔を見たマスターは
「・・・そ、そう・・・だよね!やっぱり違うよね・・・何聞いてるんだろうねぇマスターは、ははは・・・」
「マ・・スター?」
「あ、別に気にしないでいいから!そんだけ、そんだけ・・・」
「わ・・・かりました・・・気にしないようにします・・・」
そういい残し、サーナイトはその場を離れた・・・

325 名前: めんめん 投稿日: 2003/08/25(月) 03:18
つづきっす



「何が言いたかったのだろうか??」

「何を言ってるんだろう・・・」

「気にしないでと言われてもなぁ??」

「気にするな、なんて言っちゃったよぉ〜・・・」

「どう解釈すればいいんだ?今の会話??」

「どう解釈されちゃったんだろう?今の会話・・・」




「まずいなぁ・・・こりゃまずいなぁ・・・」
「またかよ?少しサティのこと忘れたらどうなんだよ?!」
「頑固拒否!」
「なら、いちいち俺に相談するな!!」
「お前が、勝手に口出ししただけじゃんか!!・・・はぁ〜、ホントどうすれば、分かりあえるかなぁ?」
「とりあえず、も一度、サティには会って・・・もぉ思い切って言うしかないんじゃないのか!」
「そ、そうかぁ?でも、めっさ怖いなぁ」
「そんくらいの壁乗り越えて、一人前になれってことだよ!!」
「・・・うう〜ん・・・・」




「どうしよう、どうしよう、どうしよう、どっ〜うしよう(うううぅ〜)」
「泣くぐらいなら、スパッと言って・・・」
「それが出来れば苦労はしません〜(うううぅ〜)」
「・・・でもさぁ〜、あなたが好きなら、好きって言えば・・・気持ちは自然と伝わると思うよ、私はね☆」
「そうか・・・なぁ???」
「まず、切り出さないことには仕方ないでしょ?!」
「そ、それもそうだけど・・・」



「人間がポケモンを愛す事は、悪いことじゃないよ!」

「ポケモンが人間を愛したって、別にどうって事じゃないよ!!」




「サティ・・・」

「スカイ・・・」






スカイは、思い切ってサティを呼ぶことにした

「サティ・・・さん?なんか変だなぁ・・・あの、お話付き合ってもらっていいですか?」
「えっ?なに、急に改まらなくても・・・」
「実は俺、サティさん・・・いや、サティの事が・・・・」



「好き」



「えっ?」
一足先に、告ったのはサティだった
サティはスカイに抱きついて、続けた
「ホント好きで好きでどうしようもないのっ!私は・・・私は・・・・スカイが大好き!!愛してる・・・・」
「サ、サティ・・・」
「・・・・あ、ご、ごめんなさい!急に抱きついたりしちゃって・・・ご、ゴメン・・・」
あわてて、スカイから離れたサティ
「わ、私バカよね、ははは、さっきも言ったけど、所詮人間とポケモンが愛するなんて」



「俺も、好きです・・・サティ」



「えっ?」
スカイは、一度離れたサティを再び抱きしめた
「ありがとう、そして、ごめんなさい・・・どうして早くに、言わなかったんだろう。
言えなかったんだろう・・・・それは、サティに捨てられるのが怖かったから?だけだったのだろうか・・・」
「スカイ・・・スカイ・・・(うううぅ〜)」
「自分に自信が無かった・・・ただ、サティの事だけで頭がいっぱいになって・・・」

Tyu☆

何か喋ろうとする、スカイの口に
サティは口を合わせた

「そんな・・・そんな言い訳は聞きたくないよ(ぐすん)私とおんなじだから・・・」

それだけ言って。また口を合わせた

そう、今まで2人の間にあった不安なんて物は、今、すっかりなくなった



「好き!スカイ・・・私が愛したいのは、スカイ・・・あなただけ・・・」


2人共が、2人ともに抱擁して、甘いKissを交わし
不安から開放された2人は、涙を流しながら、抱きしめあった

そして、言った

「あなたのポケモンで本当に幸せです・・・サティ・・・」


The Ends


最後まで読んで、これで、サーナイト小説になったと言うことです!!

326 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/25(月) 09:06
>>325
乙〜
オチがいいな

327 名前: キル愛 投稿日: 2003/08/25(月) 14:48
おりゃあ、サータンがいたら即、告るんだけどなあ

328 名前: 276 投稿日: 2003/08/25(月) 20:38
>>321-323
ありがとうございます。
>>324-325
乙カレ〜。なんかこういうライトな恋愛いいなあ。

五・六話ドゾ

329 名前:  永遠の抱擁第五話 サーナ 投稿日: 2003/08/25(月) 20:41
やっと私の故郷についた。帰ってみようと決めてから六時間。クチバからだったからか、飛んできたのに随分かかった。
この辺りの景色も随分変わったな。クレーターは埋められてるものの村が新しく作られた様子は無く、草や木が伸び放題になっていてまるで大森林だ。
・・・まあ、昔の住民は全滅してるし、あんな事が起こった後だから誰も住みたがらないのだろう。そう思いつつなんとなく木々の間を歩く。

暫く森の中を進むと、森のもう少し奥の方から女の苦痛交じりの喘ぎ声が聞こえた。この辺りも寂れたものだな。
・・・まあたしかにこういう地形ならほとんど邪魔されないだろうが、苦痛交じりとはいただけない。
ちょっと助けてみようかと思い近くまで寄ってみる。そこでは左腕に雷型の傷跡のある一匹のサーナイトが二匹のグラエナに襲われていた。・・・もしかして?
???「ちょっ、あっ、やめてください!」
聞き覚えのある声に頭のどこかがカチンと来た。
グラエナ1「無駄だ無駄だ。誰も助けは来ない。」
トナイ「貴様らそれ以上続けてみろ。ただじゃ済まさないぞ。」
渾身の怒りをこめて言葉をぶつける。そこにいた三匹は驚きで固まる。
グラエナ2「お、お前は?」
???「あなたは・・・もしかして・・・」

やっぱり。そのサーナイトは、私と別れた、そして私が心の何処かで会いたいと願いつづけていた、幼なじみのサーナだった。
トナイ「そこにいるサーナをおとなしく離してもらおう。」
グラエナ1「フン、えらそうに・・・おい!やれ!」
グラエナ2「OK!」
答えるとグラエナ2が私に飛び掛ってくる。
トナイ「無駄だ。」
飛び掛ってくるグラエナに向かって手をパーの形にして突き出した。
トナイ「10万ボルト・ブレード」
手から伸びた電撃の剣がグラエナ2に突き刺さる。
グラエナ2「ぐあっ!」
そのままグラエナ2はぐったりと気絶してしまった。
グラエナ1「な、一撃で・・・覚えてろよ!」
そう言い残して全力疾走で逃げていった。
トナイ「忘れ物だ。」
ブレードごとグラエナ2を1に投げつける。命中。
トナイ「これに懲りたらもう二度とこんな事はしない事だな。今度同じ事をしたらその時は・・・沈める。」
念話で直接相手の頭に叩き込む。それを聞くと1は2を抱えて一目散に逃げた。
トナイ「まったく・・・今すぐにでも沈めてやりたいところだ・・・サーナ、大丈夫か?」
サーナ「はい。ありがとうございます。・・・トナイ。」
キスの一歩手前の状態のまま暫く見つめ合った。こうしてサーナの顔を見るのも五年ぶりか。

330 名前:  永遠の抱擁第五話 サーナ 投稿日: 2003/08/25(月) 20:42

サーナ「そういえば・・・旅で何か見つけました?」
暫くしてサーナが聞いてきた。私は思いついた物から話す。

まず灯台のアカリとの話。サーナのことを思い『そういう』ネタの部分は省いて話す。
『あなたの、心です。』の節では〔そういえばそんなことありましたね〕と暫く会話が弾んだ。

次に彗星のかけらの話。やはり『ネタ』は省く。
私が〔見せられなくてごめん〕と言うと〔いいですよ。今度ザングさんにゆっくり見せてもらえれば〕と返してくれた。
問題石版の節ではサーナのクスクス笑いが止まらなくなってしまった。やはり恥ずかしい。

他にもシオンタウンのポケモンタワーの話や、ハナダの洞窟の話など色々冒険的な話を聞かせた。
トナイ「で、サーナのほうは?」
サーナ「私は、ですね・・・」

サーナは色んな景色を中心に旅をしたらしい。
まずファウンスと呼ばれる大自然。岩で出来た柱が何本も立っていて、緑も豊かで、フライゴンやキノガッサなど様々なポケモンが住んでいる豊かな土地らしい。

次にアルトマーレと言う街。景色とはちょっと違うかもしれないが、何本もの水路があり、街の中は迷路のようになっている。サーナも危うく迷いそうになったとか。

それからオレンジ諸島付近の四つの島。暑かったり寒かったりびりびりしたりヤドキングが住んでたりよく分からなかったそうだ。

他にも世界一の大森林や、孤島に作られた今は使われていない城、グリーンフィールドと呼ばれる大草原など、とにかく色々な眺めのいい場所に行ったようだ。

トナイ「楽しかったか?」
サーナ「え、ええ、とても。トナイはどうです?」
トナイ「ああ。私も、トラブル続きだったが楽しかったよ。」
サーナ「そう、ですか・・・」
サーナの態度が何故か妙にぎこちない。
トナイ「何か・・・あったのか?」
サーナ「!?・・・い、いえ、何も・・・」
トナイ「そうか・・・何かあったときは言ってくれ。私もできる限りのことはしたい。」
サーナ「は、はい。そう、します・・・」
やっぱり何かありそうなんだが・・・深く悲しい、だがどこか決意してるような気持ちしか読めない。サーナが読めないようにしているのだろうか。

トナイ「もうこんな時間か、随分話し込んでしまったな。サーナ、とりあえず今日は寝よう。あそこに、ちょうど空き家がある。」
サーナ「そう・・・ですね。そうしましょう。」
そう言って中に入った小屋は、昔、イサ兄さんが使っていた小屋だ。私達が退院した辺りから全く姿を見せなくなってから、この小屋は誰も使っていなかった。
トナイ「イサ兄さん、元気だろうか・・・」
つい思った事をぼそっとつぶやく。
サーナ「そうですね・・・私達、随分お世話になりましたから・・・」
サーナも心配そうに言う。私達は何となく隣り合って座った。

331 名前:  永遠の抱擁第五話 サーナ 投稿日: 2003/08/25(月) 20:42
サーナ「あの、トナイ・・・」
トナイ「ん?なんだ?」
サーナ「もし・・・私が突然居なくなってしまったら・・・トナイはどうします?」
トナイ「・・・どういう意味だ?」
サーナ「いえ・・・別に深い意味は無いんですけど・・・」
トナイ「・・・そんなの、答えは一つに決まっているだろう。見つかるまでサーナを探す。」
サーナ「なぜ・・・ですか?」
トナイ「なぜって・・・サーナには居なくなって欲しく無いから・・・だな。」
サーナ「そう・・・ですか。ありがとうございます。それを聞いて、安心・・・しまし・・・た・・・」
そう言いながらサーナは私の肩に頭を預けて眠ってしまった。サーナをそのままにして、私も眠った。

朝。起きた時に隣を見るとサーナはまだ寝ていた。
昨日のあれはどういう意味だったんだ・・・それに、昨日のサーナのあの気持ちは・・・ついそんな事を考えてしまう。
暫くしてサーナが起きた。知らず知らずのうちに頭が私の肩に乗っているのでビックリしている。
サーナ「あ!・・・ごめんなさい。いつの間にか私・・・」
トナイ「気にするな。私は・・・正直、嬉しかった。」
互いに頬を赤く染める。
トナイ「そうだ、朝食にしよう。辛い、渋い、甘い、苦い、すっぱいどれがいい?」
サーナ「え?何ですか?」
トナイ「味付け。」
サーナ「じゃあ・・・できれば、渋いのを・・・」
トナイ「分かった。私と同じだな。」
そう言ってリュックの中から食パン二枚と青いビンを取り出す。
サーナ「・・・何ですか?それ・・・」
トナイ「そうだな・・・渋い実で出来たジャムみたいな物だと思えばいい。普通にパンに塗って食べるだけ。」
説明しながら二枚の食パンにそれを塗る。
サーナ「なんか・・・すごい青いですね・・・」
トナイ「まあ、渋い実には青いやつばっかりだからな。多少は仕方ない。見た目は悪いが、渋い物好きにはたまらないぐらい美味しい。」
そう言いながらサーナに一枚渡す。
サーナ「そうですか。いただきます。」
一口齧る。途端にサーナの顔がほころんだ。
サーナ「本当、すごく美味しいですね。」
トナイ「だろう?人の好みに応じて好きな味を選べるからいざこざも起きない。作るのも簡単だしな。」
サーナ「・・・てことは、他の味も?」
トナイ「ああ、さっき言った五つの味がそれぞれ、辛い=赤、渋い=青、甘い=桃、苦い=緑、すっぱい=黄となっている。」
サーナ「赤や黄色は分かりますけど・・・緑や桃って・・・(クス」
トナイ「ああ、少し気味悪いな(ワラ」
そんなこんなで朝食の時間は楽しい物になった。

トナイ「そうだ、久しぶりに煙突山行ってみないか?」
サーナ「あ!いいですね。行きましょう。」
そういう事になって私達は小屋を後にした。

332 名前:  永遠の抱擁第六話 ーーーーーー!! 投稿日: 2003/08/25(月) 20:43
トナイ「お、やっと頂上か。」
これだけ体が大きくなってもやはりかかるものはかかる。頂上につくのに四十五分かかっている。
サーナ「はぁ・・・はぁ・・・トナイ・・・ちょっと・・・休ませて・・・ください・・・」
トナイ「あ、ごめんサーナ、大丈夫か?」
サーナ「はぁ・・・はい・・・ちょっと休めば・・・大丈夫です・・・」
胸を押さえつつ途切れ途切れに言う。その仕草は昔と変わっていない。

トナイ「ここから眺めるのも久しぶりだな・・・何もかも懐かしい。」
サーナ「そうですね。それで遅くまで遊んで、よく親に怒られてました。」
トナイ「ああ、そうだったな、今となってはいい思い出だ。・・・本当なら私の隣にイートがいたはずなんだが・・・」
サーナ「あ・・・ごめんなさい、私、そういうつもりで言ったんじゃ・・・」
トナイ「いや、気にしなくていい。どうせ、過去の事を話してたらいつかは出てくる・・・」
それだけ言うと暫くの間言葉を交わすことは無かった・・・

トナイ「・・・そうだ。久しぶりにあそこ行ってみないか?」
サーナ「あそこって何処ですか?」
トナイ「『水の都』。ティオとティアスに会えるかもしれない。」
サーナ「でも、あの二匹はあの時に・・・」
トナイ「・・・分かってる。だが、もしかしたらという事もある。行ってみよう。」
サーナ「そう・・・ですね。行ってみましょう。」
山頂から昔と同じように道を辿る。すると同じ場所に同じように穴が開いていた。
トナイ「あの時のままだ・・・」
つぶやきながら中に入る。洞窟というより鍾乳洞という感じになっているが基本的には変わっていない。

暫く進むとやや広い所に出た。そこで少し休憩。適当な場所に座る。
サーナ「そういえばここ、でしたね。私達がゴルバットと戦った場所は。」
トナイ「?・・・よく見るとそうだな。このぐらいの広さだったし、所々焼け跡がある。」
なんとなく辺りを見渡す。そしておもむろに立ち上がる。
トナイ「ティオ!ティアス!居るか!」
返事は無い。
サーナ「トナイ・・・?」
トナイ「ティオ!ティアス!」
それでも返事は無い。仕方なくまた座る。
トナイ「居ない・・・か。」
サーナ「トナイ・・・やっぱりあの方達は・・・」
トナイ「・・・だろうな・・・」
言いようの無い寂しさに襲われた。本当に私達以外全滅してしまったのか・・・?

333 名前:  永遠の抱擁第六話 ーーーーーー!! 投稿日: 2003/08/25(月) 20:44
サーナ「トナイ?そろそろ・・・」
トナイ「そうだな。いつまでもここにいてもしかたない。」
やや小さく、でもきっぱりと言う。そして二人同時に立ち上がりその場から立ち去ろうとした、その時だった。
「ーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
突然昔聞いたその音が聞こえた。驚いて立ち止まる。
周りの景色が変わり、山頂からの景色に変わる。
トナイ「これは・・・」
サーナ「もしかして・・・」
あっけにとられている私達を無視して周りの景色が、私達の道をたどるようにして洞窟の中に入る。先には二匹のサーナイト・・・いや、私達が立っていた。
トナイ「な・・・」
サーナ「え・・・」
今見えている物に驚く二匹。あっちも同時に驚いた。右手を上げると向こうも上げる。左手をグッドの形にすると向こうもする。サーナの肩に手を回すと向こうも回す。二匹のサーナが同時に驚く。奇妙な感覚だ。
トナイ「見てる物と同じ物・・・か。フッ、随分大層なプレゼントだ。」
サーナ「え?それではこれは・・・」
トナイ「ああ・・・居るんだろ?ティオ、ティアス。」
返事が無い。
サーナ「ティオ?ティアス?どうしました?」
トナイ「あくまでも答えないつもりか。なら・・・サーナの右のほうに見える心の中で私達を驚かそうと企んでる赤いの何だ?」
問題を出すような口調で言う。
???「あ!・・・失敗したか。」
背後から懐かしい声がした。景色が元に戻る。後ろを振り返ると懐かしい姿がそこにあった。
ティオ「どうして分かったんだい?」
トナイ「人(?)の記憶力をなんだと思ってる?あの音とあの景色ですぐに気付いた。」
ティオ「それじゃあ驚いた顔して右手上げたりしてたのは?」
トナイ「せっかくだからちょっと遊ぼうと思ってな。」
サーナ「え?それでは私の肩に手を回したのは・・・(赤面」
トナイ「あ・・・それは・・・だな・・・つまり・・・(照」

ティアス「ちょっとお兄ちゃん!せっかく私が考えたのに失敗しちゃだめじゃない!」
ティオ「ハハ、ごめんティアス。」
ティアスが考えたのか・・・通りでティオにやる気が無いと思った・・・
ティアス「笑い事じゃな〜い!・・・それにしても久しぶりね。トナイ君にサーナさん。」
トナイ「ああ。久しぶりだな。・・・本当はもう一人、私の隣にいるはずなんだが今は・・・」
ティオ「イートの事か。・・・そうか、イートはやつに・・・」
サーナ「はい。シャドーボールで狙われたトナイをかばって・・・」
ティオ「そうか・・・そういえば、あのクレーターの原因はやっぱり?」
サーナ「はい。トナイです。トナイの次は私が狙われて、もうだめだと思ったんですけど・・・」
トナイ「私自身もよく覚えていないのだが、私がサーナをかばい、やつのシャドーボールを打ち消した。」
ティオ「な・・・やつのシャドーボールをか?」
トナイ「ああ。その後サーナを私のそばに寄せて全ての力を解放したら・・・」
ティオ「巨大なクレーターが出来てたって訳か。・・・しっかし、よくそんな力を発揮できたな・・・」
トナイ「それから一週間経って目を覚ました後にジョーイさんに聞いたんだ。サーナイトってのは大切な人を守るときはいつも命がけで、どうしても駄目な時は自分の持ってる力を200%引き出して全力で攻撃をするらしい。私の場合はそれがクレーターだったって事だ。」
ティオ「なんかすごい便利な体だな・・・もしかしたら僕も負けるかもしれない。」
ティアス「便利かなあ・・・私にはよく分かんないや。」

ティオ「・・・ん?ってことはトナイの大切な・・・」
トナイ「そ の こ と に つ い て は 私 自 身 が 一 番 分 か っ て る か ら 一 々 口 に 出 し て 言 わ な く て い い 。」
ティオ「わ、分かった分かった(汗)そんな耳元で怒鳴られたら参っちゃうよ。」
ティアス「何の話〜?」
サーナ「トナイの・・・大切な?」
ティオ「ああ〜、何でもない。ちょっと僕はトナイに話があるから、ティアス達はそこで待ってて。」
サーナ「話?」
トナイ「たいした事じゃない。すぐに戻ってくる。」
そう言い残してその場を後にした。

334 名前:  永遠の抱擁第六話 ーーーーーー!! 投稿日: 2003/08/25(月) 20:45
ティオ「トナイの大切な人って・・・サーナ?」
山の頂上まで来るとすぐにティオが聞いてきた。
トナイ「どうやら・・・そうらしい。」
ティオ「なんかとっつかない返事だなあ・・・」
そう言うとティオは腕を組んだ形にして(実際は完全には組めないが・・・)考え込んでしまった。
トナイ「どうした?」
ティオ「いや、さ・・・トナイは、サーナの事をどう思ってる?」
トナイ「な!?」
思いもよらない質問に驚いた。やや緊張気味に答える。
トナイ「初めはなんとも無かったんだが・・・分かれてからは・・・だんだんサーナの事を考えるたびに・・・胸が締め付けられて・・・(ゴニョゴニョ」
ティオ「なるほど・・・トナイ、率直に言わせてもらうが、それは『恋』だ。」
トナイ「!コ、『恋』・・・」
あまりの事に頭の中が真っ白になった。
ティオ「お、落ち着けトナイ(笑」

トナイ「どう・・・すればいいんだ?」
頭の中が正常に戻った時にティオに聞いた。
ティオ「そうだなあ・・・トナイの場合、素直に言うのが一番かな。」
トナイ「素直に・・・か。」
ティオ「ああ。その方が言いたいことだけ言えるし、何より手間がかからなくていいし。」
トナイ「なるほどな・・・」
ティオ「ま、後は本人次第だ。・・・そろそろ戻ろうか。怪しまれると困るし。」
トナイ「そうだな・・・」
素直に・・・か。

ティアス「遅〜い!」
ティオ「ごめんごめん。」
トナイ「・・・」
サーナ「トナイ?どうしました?」
トナイ「へ?・・・!あ、ああ、何でもない。そろそろ晩飯にするか。」
ティアス「何食べるの?」
ティオ「そうだなあ・・・シチューとかいいんじゃない?」
トナイ「お!いいな、シチュー。それに決定。」
ティアス「しちゅう?何それ?」
ティオ「ん〜、説明しづらいけど、まあ簡単に言うとニンゲンの料理の内の一つだね。」
ティアス「大まか過ぎるよそれ・・・」
ティオ「そんな事言われてもなあ・・・ま、食べてみれば分かるよ。」


ティアス「うん!おいしいこれ!トナイ君ってご飯作るのうまいね!」
トナイ「ん、そうか?・・・五年も一人旅だったからな。いつの間にか体が覚えてた。」
ティオ「そうか・・・随分寂しかっただろうに。」
トナイ「その話はもういい。てかサーナ達の前でそれは・・・」
サーナ「・・・結局なんの話してたんですか?」
トナイ「いや、だから何でも・・・」
ティオ「そうだ。あんまり君達には関係ないけど、僕達は暫く旅行に行ってくる。」
トナイ「へぇ〜、そうなのか。何処に?」
ティオ「いや、何処ってのは特に決まってない。とりあえず色んな街に行くつもりだ。」
トナイ「そうか・・・寂しくなるな。」
ティオ「う〜ん、まあでも、暫くって言っても二ヶ月くらいしたら帰ってくるつもりだし、帰ってきたら土産話をいっぱい聞かせてやるよ。」
トナイ「そうだな、楽しみにしておく。」


ティオ「お腹一杯食べたし、そろそろ寝るとしますか。」
ティアス「うん、そうだね。なんだか疲れて眠くなっちゃった。」
サーナ「あの・・・トナイ・・・」
トナイ「ん?なんだ?」
サーナ「・・・いえ、何でもありません・・・おやすみなさい・・・」
トナイ「ああ・・・おやすみ・・・」
それだけ言ってサーナは一人で寝てしまった。
ティオ「・・・トナイ。」
トナイ「ん?」
ティオ「もしかしたらサーナはお前を・・・いや、僕が口出しする事じゃないな。明日の朝になったらもう僕達は出かけてると思う。おやすみ、がんばれよ。」
トナイ「『がんばれよ』って・・・おやすみ。」

決めた。明日サーナに・・・

335 名前: 補足 投稿日: 2003/08/25(月) 20:52
○10万ボルト・ブレード
元ネタはテイルズ・オブ・シリーズの最初の三作に出てきた魔法「サンダーブレード」より。
雷の剣で敵を斬る。小説中では刺しました。

336 名前: 276 投稿日: 2003/08/25(月) 20:55
珍しく真面目95%ギャグ5%
ティアスがどんどん子供化してる(w

時間が無いので失礼。

337 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/25(月) 21:19
もう最高っす!
激しく続きを期待してます

338 名前: めんめん 投稿日: 2003/08/26(火) 03:11
>>326
>>327
>>328
皆さん、コメントありがとうございます☆
また機会があれば書きたいと思います
うざいと思ったら、そう思わず(をい)書かせてやってください(斬)

339 名前: キル愛 投稿日: 2003/08/26(火) 10:19
saikou!!

340 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/26(火) 12:50
>>334
続きが気になるーー!!

341 名前: めんめん 投稿日: 2003/08/27(水) 14:52
>>334
やっと全部読みきりました♪
めっさオモロイっす
・・・って、ソロソロクライマックスなのかぁっ!!!

342 名前: 276 投稿日: 2003/08/27(水) 18:54
>>337 >>339 >>340
ありがとうございます。
>>341
乙カレ〜、そしてありがとうございます。
まだ『第一章の』クライマックスですよ♪

注目の?第七話最終話ドゾ!

343 名前:  永遠の抱擁第七話 ナイト 投稿日: 2003/08/27(水) 18:55
次の日、帰り道の途中の大きなオボンの木の下で私達は立ち止まった。
トナイ「サーナ・・・話が・・・あるんだ。」
サーナ「話って・・・何ですか?」
不思議そうに私を見つめる。

トナイ「私は・・・サーナが好きだ。」
言った。言ってしまった。顔から火が出そうなくらい赤くなりながら。
サーナ「!?」
トナイ「私と・・・付き合ってくれないか。」

同じように顔を赤くしながらサーナはこう言った。
サーナ「ごめんなさい。すぐには答えられないので、今度手紙を送ります。それまで・・・ここで待っててください。」

その言葉だけで十分だった。十分だと思った。

その5日後、カイナシティから一通の手紙が来た。
・・・手紙と言うより小包だな。やけにずしっと重い。紙以外に何が入ってるんだ・・・

・・・話がそれた。さっさと開けよう。
ペーパーナイフを使って封筒をやや雑に開ける。すると中からいろいろ出てきた。

細長い筒っぽい物、微妙な匂いのする箱、サーナお手製っぽいサーナイトの人形、
モンスターボールに似た入れ物と・・・もちろん手紙(なぜか二枚ある)

ドキドキしながら手紙を読む。

・・・思考が完全に停止した。

・・・手紙にはこう書いてあった(涙で所々かすれて読めない)

------------------------
トナイへ
 あなたがあの時言 てくれた言葉、とて 嬉しかったです。
  もごめんな い。私 まだ受け れる事 出来 せん。
 私には  やらなければい   事がありますから。
 探し る相手 誰な か分  ないけど。何処  るのか分か   けど。
 もしこれを果た 前に    受け れてし   ら、
 私はき   果たせ   うか自信が  ません。
  から・・・もし私が生きて帰ってき  その時は・・・!
 ・・・もう行  くては。さ う ら ト イ。
                                 サーナ
------------------------

複雑な心境のまま二枚目に移る。

------------------------
手紙 一緒に送 たものリスト

1、万華鏡(筒 の物 す)
 中  ビーズなど綺 な物が入っ いて、
 穴か 中を覗き  手でク クル回すと模様 次々と動  とっても 麗なんで よ。
2、箱(道具って訳で ない で名前が・・・)
 中 はラム 実が20個入  ます。ラムの実は食  と瀕死以外の状  常を回復でき す。
 ・・・な  かプレゼ トっ くな です 。ごめ な い。
3、サーナイト 人形
 もう分 ってるかも知れ せんが私 作った物です。
 トナイのた とはい かなり苦労 ました。
4、ボール型リ ックサック(見たまんまですね)
 難しい事はよく分 りません 、何を れても重さを感じ 事の無い、ど までも入るリュ クらしいです。

・・・なぜ答え 一緒に・・・で  ?本当に生 て帰 るかど か分かりま んから
帰ってくるま の レゼントを今 うちに とめて渡 うと思 まして。
な があ ても元気で てください。そ では。



------------------------

344 名前:  永遠の抱擁第一章最終話 がまん 投稿日: 2003/08/27(水) 18:56
手紙につられて泣きそうになりながら何度もよく読む。
嬉しかったり悲しかったり複雑なのだ。

トナイ「まだ受け入れる事が出来ません・・・か。」

私の気持ちを受ける気はあるけど受けられない。
やらなければならない事があり受ける事が出来ない。

トナイ「生きて帰れるか分からないって・・・
    なにがあっても元気でいろって・・・」

傍から見たら何やってんだと思うかもしれない。どうしたんだと心配されるかもしれない。

トナイ「やっと会えたと思ったのに・・・」

どう思われようと今の私には通らない。悲しみに打ちひしがれて体に力が入らず、どうすることもできない。
手をつき膝をつき、ただしばらく時間の流れに身を任せていた・・・


やっと体に力が入り、冷静な判断が多少出来るようになった時、手紙の内容が気になった。
「事を果たす」 どういう事なのだろうか。
会わなければいけない人がいるのか、はたまた誰かに復習か何かか?

2.5秒程考えた後、はみ出しそうな気持ちを押さえ、泣きそうになるのをがまんしながら
サーナに貰ったリュックかかえて支度を始める。
決めた。旅に出よう。サーナを護る盾になる為に。

トナイ「よし」
そうつぶやきつつ手紙をぼんやり見つめる。
気持ちの整理が出来ていない。その時間が幸いしてか一番下が妙に空白なのに気付いた。
トナイ「なんだ?」
急に頭の回転が速くなり手紙をあちこちから見てみる。どこにもヒントや怪しい所は無い。
トナイ「とすると・・・」

私は思いついたものから色々試した。
消しゴムでこすってみる。その部分だけ水につけてみる。息を吹きかけてみる。
どれも効果は無かった。
トナイ「く・・・」
もうやれることはだいたいやったはず・・・まだ何かあるのか・・・?それともただの思い違いか・・・?
やや失望気味に手紙を見つめる。

トナイ「・・・ん?この部分他の部分と色が違う・・・
    妙に薄茶色い・・・この色は!」
そう。この色は昔サーナに貰った不思議な年賀状シリーズの内の一つ、『火であぶれば出て来る年賀状』だった。
それに気付いた私は早速手紙を火であぶる。
すると・・・



・・・そこから出て来た文字は、涙で消えたか元々それだけしか書かれていなかったか知らないが
ある三文字が浮かび上がった・・・

------------------------------------------------

        大       好       き

------------------------------------------------

私の目からは大粒の涙が流れた。

345 名前: 276 投稿日: 2003/08/27(水) 19:05
『第一章』終了!
短いですね。はい、短いです。今までのギャップがありすぎるぐらい短いです。
次回からは『第二章』として話が展開していきます。
今書いてる内容から予想すると(作者が予想・・・)一章よりもややお笑い度が強くなりそうです。
いったい何章まで書くつもりなんだ・・・
『第二章』からはちょっとペースダウンの可能性。

ラストチョットネライスギタカ?

346 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/27(水) 20:29
(゚∀゚)イイ!!

347 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/27(水) 22:41
>>345
あ・・あんたすげぇ!!

348 名前: キル愛 投稿日: 2003/08/27(水) 22:55
>>345
これ以上萌え殺さないでくれ(あんた神過ぎる)

349 名前: めんめん 投稿日: 2003/08/28(木) 08:23
>>345
ワンダフォ〜☆☆☆
続編をめっさ期待しますね♪

350 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/28(木) 09:59
>>345
あんたヤヴァイ!!
凄すぎ!!

351 名前: めんめん 投稿日: 2003/08/28(木) 16:23
相変わらず変った小説好きなんで(をい)

前回とは全然違うんで、質落ちかも??

では、途中までぼちぼちっと書いたんで・・・

352 名前: プロローグ 投稿日: 2003/08/28(木) 16:26



「君のためにできること」






ある山奥の湖の畔に、1人のサーナイトが座っています
♀でしょうか?

凄く切ない、哀しい眼をしています
私は彼女の心が、サーナイトではないですが、読めてしまいそうです

がさがさっと、彼女の後ろから、もう1人のサーナイトが現れました
彼は、カゴいっぱいに木の実を持っています
彼が来ると、あの哀しそうな顔をしていたサーナイトも
軽くにこっと微笑んで、彼と2人で奥の山小屋へ向かいました

その時の彼女の笑顔は、作り笑顔ではありませんでした


あ・・・ここは・・・

聞いたことがあります
昔・・・昔と言えど、何十年も前というわけではないですが・・・
この辺りに、「サーナイト研究基地」があった、という事を
研究基地では、トレーナーから、選ばれた運命の「サーナイト」を
連れてこられていた、そんな、ある大雨の日に、サーナイト達が脱走して

そんな聞いた話があります
あれ?誰から聞いたのでしょう?
さっきまでそんなこと知らなかった気がしますが・・・
・・・・・・
何か、頭に新たな情報が入ってくるのを感じます
誰・・・?

誰なの・・・?



お話の続きは私がお教えします・・・・

聞きたいのであるならば、君が今まで見ていた私の所
あの山小屋までいらっしゃい

あの湖畔のサーナイト、だと思いました

言われたとおり、私は山小屋に入る
中には椅子と机と・・・荷物が少々、といった所か
サーナイトは1人しかいない
もぉ1人は・・・?とたずねる、彼は一人になりたいと言って、山の上へ行った
と。
私の心、読まれちゃったのかしら
まだまだねぇといった感じで、ふふっと笑う

どうして、私に話をしてくれるのだ?と問う

特に深い意味はないらしい・・・


いや、これ以上は(やはりサーナイトじゃないから・・・)読めないが
何かある、大切な何かがある・・・

それは、この話を聞いてからでも遅くはないだろう
と。
そう思うことにした

353 名前: 君のためにできること〜出会い〜 投稿日: 2003/08/28(木) 16:28


--------------------------------------------------


私はビコ
ある、優しい「マスター」のトレーナーとしてのサーナイトでした

あの日、私は「サーナイト研究基地」と名乗る研究調査員に捕まりました
悪い事をしたから捕まったわけでもなく

マスターは、すぐに来てくれると信じていましたが
マスターの記憶には、私との記憶を消されてしまい
・・・マスターは、助けには来てくれません
マスター・・・・・・


研究基地・・・
あたかも、怪しい基地
私はこれから、どんなことをされなきゃいけないのか?
どんな孤独を感じなければいけないのか?
頭の中には、不安が募るばかり


案の定、人気のない山奥に研究基地はありました
たとえマスターが来てくれないと、分かっても・・・
誰も来る気配すらない山奥・・・

こんなところで、これから、死ぬまで暮らさなければいけないの?

絶望

この言葉が合うでしょう


私一人では、逃げることも出来ないだろう・・・


私一人には、間違いがありました


私を含めて5人のサーナイト・・・


彼らがいなければ、ホント私の人生はそこまでだったでしょう
そんな、人生を変えてくれた、変えてもらったわけじゃないですが
そんな存在でした

3日もすれば、彼らとはもう友達、友達以上でした

5人の中で、一番のまとめ役のような存在がポケット
彼はいつもクールで、多くを語らないが、どんな事も知っていて
誰よりも頭が切れる
彼のマスターは何でも、本を読ませてくれたのだとか

私の妹みたいなパステル
私のことを「ビコたん、ビコたん!」って呼んでくれる、かわいい女の子
進化したてのようで、まだまだ、キルリアっぽさが抜けていない
笑うだけ笑い、泣くだけ泣く・・・分かりやすい娘でした

そのパステルの兄みたいなプレイス
実際兄ではないが・・・彼女が笑ってるときは共感して
悲しんでいる時は慰めてあげる、そんな彼
天気に敏感で、自称「天気予報士」

そして、私の相談相手、ムードメーカー的なタキオン
彼との会話には、なにかすごく落ち着く
とても、心が和む
どんなことも嫌がらず、素直な人
ちょっとしたイタズラ好きだけど、憎めない、
彼は、私に
ここから逃げられても、ずっと一緒にいられると、いいな
と。

そんな、彼らのおかげで、私の悲しみもかなり和らぎました

354 名前: 君のためにできること〜脱走計画〜 投稿日: 2003/08/28(木) 16:31

この研究基地で、結局、なにもされずに1週間が過ぎました


こっそりと脱走計画をたてていました
つかまったら・・・何をされるか分からない
しかし、このままここにいても、同じこと・・・
雨の日を選びました
やはり、雨が降るとそれだけでも、少しは慌てるでしょう

次の雨の日を、脱走日に決めました
プレイス曰く、雨の日は3日後だそうで



次の日、外は晴れていました
南の風が吹いているようで、プレイスも
自信がある様子です

しかし、今日はいつもと違うことがありました

朝、パステルとタキオンが連れ出されました
彼らは、そう嫌がる様子もなく、連れて行かれました

タキオンからのテレパシー・・・

明後日からは、自由なんだし・・・ここでイザコザしてもしょうがないよね☆
と。


彼らは夕方ごろ帰ってきました
ひどく疲れてるようです

タキオンは私の部屋の壁に寄りかかって座り
今日の事をいろいろと教えてくれました

あっ、ちなみに部屋は、ばらばらなんですが
壁1つとなりとか、向いとかで、声のない話は出来ました
みんなの様子も分かります

なにかいろいろなことを頭に叩き込まれたようで
結局はあまり覚えてないそうです

タキオン・パステルが安心で何よりでした



脱走前日
雲行きが怪しくなり、昼過ぎには小雨が降るようになりました
プレイスの頭がぼさぼさしてきました
なんでも、湿度が上がると、ぼさつくようです
しかし、今日のプレイスにはやや不安の顔が見られます

どうした、明日なんだから緊張するのは分かるけど・・・
とポケット。
パステルも、いつもと逆の立場で
プレイス、大丈夫?
と、気にしているようです


明日は・・・今更言うのもって、さっき分かったんだけど
記録的な大雨になりそうだ。ちょっとやそっとの雨じゃないだろう
その辺り、覚悟して置いてください
と。

355 名前: 君のためにできること〜最後の夜〜 投稿日: 2003/08/28(木) 16:32


最後の夜、私とタキオンの2人は外の雨を見つつ
壁越しに話をしました
隣との間には、高い所に1つ柵の部分があるが
高すぎてあまり使いません
ましてや、話しながらあの高さでは、身体が持ちません

壁越しでも伝わってくる彼の心の温かさが
私の感情を高めてきます
恋という感情なのでしょうか


タキオンのマスターはどんな人だったのです?

俺のマスター?そりゃもう、優しくて可愛くて
俺のことも、すごく可愛がってくれたなぁ・・・
そうだなぁ〜まるでビコみたいで

な、何言ってるんですかぁ(///)

はははっ、半分ホントで半分ウソ

冗談やめてくださいよぉ(照)

へへっ・・・う〜ん、そろそろ今夜は寝ようか



タキオンの言った後、私が

必ず、・・・必ず、大丈夫ですよね・・・
一緒に逃げましょうね・・・お願いですよ☆
と。


ビコ・・・無事に逃げられたら、一緒に・・・一緒に、な☆


タ、タキオン・・・えぇ、ずっと一緒に・・・どんな時も、って、お願いしていいです?


どんな時も、か・・・いいね(^^ )~♪・・・


あ、あれ?私何いってるんだろ(照)


ははっ(^^;)
明日は早いから、じゃぁ、オヤスミ

お・・・おやすみなさい




この声、

タキオンとの会話

この時は、分からない・・・分かるはずがない

この約束・・・・・・

未来予知は攻撃だけ・・・ホントの未来予知はできなかった




ビコさん、まだ寝てないの?
と。
不意に向かいから
プレイス

ううん、もう寝ますよ。起こしちゃってゴメンなさい
と、答えた

ビコさん・・・
明日の為の・・・ビコさんに、って事で受け取ってください
これは、あなたが万が一の時、役に立つと思われる物をつめておきましたから
明日、私が個人的にみんなに渡しますが・・・とりあえず、一足先に
・・・・・・
ただ、できれば、使いたくないです
無事にみんなが逃げ切れることを祈りますから・・・
そのためのお守りとして・・・私からビコさんへって事で!!
ビコさんの為にできることを、私はしましたから☆
では、おやすみなさい・・・明日は早いですからね

1つのモンスターボールを渡してくれた


ありがとう、プレイス。ゴメンね、私何も返せなくて・・・
と。

そう思うのなら、再び会える時までとっておいて欲しいです
あと、パステルを・・・パステルを見守ってやってください
彼女、ホントまだ幼いから・・・


ふにゃぁ〜?幼い??


びくっとして、パステルの方を見た


危険なボタンは・・・押さない・・・・わかったってばぁ〜


・・・・

寝言を言ってるみたいです
ほっ、と息をつくプレイス


それでは、おやすみなさい・・・


おやすみなさい



雨がいっそう強くなってきた

ほんとに明日は大変な1日になる
嫌な予感も、いい予感も・・・何も分からない

356 名前: 君のためにできること〜最後の夜〜 投稿日: 2003/08/28(木) 16:35

次の日、朝から強い雨でした

脱走直前、プレイスはみんなに、モンスターボールを渡しました

ポケットの念力により、鍵を持ち出し(無理??)
おりから脱出しました
それからは、あとは一気に走り去るのみ

単純ですが、これしかしょうがなかったのです




研究調査隊とそのポケモンが、あちこちに待ち構えてます

果てしない戦いの連続、ポケット・タキオン・プレイスがどんどん倒して行き
私とパステルは回復などの役に

捕まっていた階から下がること3階、遂に1階に来たときに


今までとは、計り知れないほどの殺気を感じます

大型のバンギラス・・・


こいつは・・・やべぇな

ラスボスってヤツか・・・

今までのは、準備運動って事ですか


戦闘3人も今までの様に行かないことなんて
見たとおりすんなり分かります

悪タイプという一番苦手なタイプ、嫌というほどデカイ

先陣きってポケットが10万ボルトをしますが、
ビクともしません



すると、バンギラスはその場にしこを踏み、地震を起こしました

地震というか、ほぼ地割れに近い威力・・・
5人は違う方向に吹き飛ばされました

ばらばらになった所を、バンギラスは1人ずつ甚振るつもりです
最初の標的が分かった時には、私は遅かったです


パステルっ!!!

私とプレイスが叫ぶ


ドスッ

間一髪のところで、ポケットが竦んでしまったプレイスを抱え上げるまでは、いきました
が、アイアンテールで足を払われ、バランスを崩してしまう


ポ、ポケットしゃん〜・・・

泣くなっ!これ位、どうって事・・・ぐっ


彼はさらに次の攻撃を受けた


こっちだぁ〜バンギラス!!

叫んだのは、タキオンでした
彼は、悪ポケモンには無効化のサイコキネシスを放った
効くはずないが、相手の興味を逸らす事に成功した

バンギラスは、タキオンに向かってきた

バンギラスの技を紙一重で避けているタキオン
少しでもと、私とプレイスも技を出して、少しでもバンギラスを鈍らせる
その間に、

お前は早く、あの出口から逃げろっ!パステル!!

そんなぁ、やだよぅ!!私一人だけで・・・
と。

ポケットは、モンスターボールを取り出し・・・

えっ・・・

ポケットは、パステルをモンスターボールに入れる

その内中からでることができるように設定してある・・・
お前の後を追うように俺たちも逃げるから・・・安心しろっ!!!

そういって、彼は、窓に向かって思いっきりMBを投げた
かなり飛んだと思う



ポケットが振り向いた時には、
タキオンの腕は噛み砕くを喰らっていた
噛み砕くを喰らえば、大抵、立つ事はままならないはず
タキオンはなおも、相手の技を避けていた

再び地震を起こした時、タキオンの足はガクガクな状態で
立っていられなくなりました
それを見て、バンギラスの矛先は私とプレイスに向けられました

地震を2度も喰らった私たちも、立つのが精一杯といった所です
休むまもなく、アイアンテールが私たちを襲います



がつっ

遂に私の身体に固い尻尾が当たりました
次の瞬間、目の前に破壊光線が飛んできます

私はすべての力が抜けてしまいました
ここまで・・・

357 名前: 君のためにできること〜誓い〜 投稿日: 2003/08/28(木) 16:38



間に合えっ!!!

タキオンの声、
そして、MBが私の前に飛んできました

MBからは、丈夫そうな鏡が出てきました
私は、何が何だか分かったもんじゃありませんが、
ただ、何か意味のある物だろうと、直感を信じて
自分を鏡で守りました


ずがががががががががーーーーーーー

ものすごい音とともに、私は壁ごと突き破り、遠くへ吹き飛ばされました
ただ、鏡がダメージだけを防いでくれて、飛んでゆくだけですみました

ビコっーーー

誰かが私の名を叫んでいますが、誰の声かを知る由もないまま、遠くまで飛ばされました
この時点で、私には意識がなかった



外は案の定大雨、雨に打たれながらも良く飛びます
一体どれだけ飛んだか分からないところで、鏡が限界になり、落ちました



落ちた時の衝撃は壁を破る時のような感じ
けれど、それを感じる力すら、私には残っていなかった
少しでも、動きたかった、動けなかった、動くどころじゃなかった・・・

相変わらずの山奥、こんな所で、一人倒れてたら、どんなポケモンに襲われても仕方ありません


この計画を立ててくれた、ポケットに感謝しなくてはなりません
雨の日、それは即ち野生ポケモンの活動を止めるという意味まで含まれていました

雨に打たれ、意識が遠のき、私は、その場で、まぶたの、重さに、耐え切れなくなりました・・・・・・・・









プレイス、サンキューな!ハァ、こんなとこで・・・・あの鏡が役に立つなんて思ってもいなかった・・・

いやいや、お役に立てて光栄ですが、そんな呑気な事言ってられないですね・・・

あぁ、タキオン、プレイス。お前達には悪い事した・・・
サーナイトの特性を、ちょっと焦って忘れてしまっていた・・・

えっ?
と、タキオンとプレイスは声をそろえた。

大切な人、大事な人を守るとき・・・サーナイトは命をかけて守る
即ち、爆発的な威力を発揮できる・・・だったんだけどな

・・・・・・・・

ポケットとの会話に、プレイスは、タキオンを見て

お前は・・・お前だけは、絶対生きて、彼女の前に行ってやらないとな
と。


タキオンは返す

お前にも、可愛い妹がいるじゃないか?!・・・おんなじことだ
と。

・・・それは見当違いです・・・私は・・・そうじゃなくて・・・
この話は、生きて帰ったときに!それまでオワズケですね(苦笑)

ほぉ?まぁ俺には、わかるけどな・・・
とタキオン。

その話、ちゃんと聞かせろよ、プレイス!約束だっ!!
とタキオンは指を立て、プレイスに。



雨がいっそう強くなる
室外ならば、技以外の雷が当たりそうな天気

今日のプレイスの髪型なんて、寝癖同様だった・・・


3匹の前の怪物は、最後に一言いう


お前達に明日はない・・・




雷が近くに落ちる



それを合図に、怪物は再び襲い掛かる



まるで、今落ちた雷のような勢いで

358 名前: めんめん 投稿日: 2003/08/28(木) 16:40
なんか、改行が多すぎました
すみませぬm(__;)m

359 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/28(木) 19:43
>>358
なかなか良かったですよ。
戦闘状態の時とか物語に感情移入しやすい作りで。

360 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/08/29(金) 01:34
皆さんの素晴らしいSS読んでて、書きたくなりました。
何話構成になるか解らない長編で、現在第一話が完成しています。
皆さんの了承が得られれば、ここに載せさせて頂きたく思います。

設定
○主人公名は「リューク」です
○サーナイトのミスティの視点から、マスターであるリュークとの恋を描いていく・・・はずです
○リュークの故郷は別世界にあり、戦争中でほぼ壊滅状態。突然現世に召喚された、という設定です。
↑の設定は第一話に書きます。ちょっと国名がアレですが勘弁してください。
○ポケモン同士の戦闘シーンは少ないと思います
○えちシーンは。。。考え中です

361 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/08/29(金) 01:36
書き忘れました
主人公の設定
名前 リューク
出身国 大和(大和)
年齢 16〜17
特技 エスパーポケモンの心が読める
   怪我をしても傷が「修正」される

362 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/29(金) 02:11
>>360
別に承諾なんて…
好きに書きましょう。
書かなきゃ始まりませんし

363 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/08/29(金) 07:39
>>362 了。駄文放出します ( ゚0゚)<≡● Σ(Д`)

364 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/08/29(金) 07:41
私の名はミスティ。現在或る人の元で修行をしているサーナイトです。
或る人というのは、マスターの事。マスターは、謎の多い人です。本当に人間なのかな?
と思うこともしばしば。。。
そんなマスターとの出会い、そして恋の話を語らせていただきます。

・・・

第一話「堕ちてきた男」

マスターとの出会いは、突然の事でした。マスターは私を捕まえに来たわけでもなく、
野生のラルトスとして遭遇したわけでもありません。マスターは、私の前に突然
「現れた」のです。

トウカシティのすぐそばの草むらで、私は何時ものように友達と遊んでいました。
すると、目の前に光が落ちてきて、辺りがすごい揺れたのです。最初は何が起こったのか
全く判りませんでした。あまりの光の強さに、その場に居たポケモンも人も、
皆一時的に視力を失いました。しばらくして目のチカチカが治った時、私は
目の前に倒れている一人の男の人に気付いたのです。光が落ちる前は、居なかったはずなのに。。。

その人は意識が無く、そばでブチエナの坊やが吠えていても全く起きる気配がありませんでした。
取りあえず近くに居たトレーナーに知らせて(「なきごえ」で。)、近くの病院、
――といってもポケモンセンターしかありませんが、、、――
に運び込みました。そのとき私は、なぜ人間を助けようと思ったのか判りませんでした。
ほかの仲間は、捕まるのが嫌だからと言って、運ぶのを手伝ってはくれましたが、
センターの職員が出てくると同時に草むらに逃げて行きました。
私は、彼人の傍に居て、見守っていました。何故だか解らないけど、その人からは
他の人間とは違うものを感じたのです。オーラとでも言うのでしょうか、
エスパーポケモンであるラルトスの中でも、私だけがだけが感じたようです。

・・・

話は逸れますが、彼の意識が戻る前、職員の人は私を彼のポケモンだと勘違いしていました。
だから、私が彼のベッドの傍にいてもおかしく思わなかったのでしょう。
正直なところ、人間との接触は始めてのことだったんですが・・・

365 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/08/29(金) 07:42
彼が目を覚ましたのはそれから二日後の事でした。
その時の第一声が・・・
「妖精?」
職員は呆気にとられているようでした。私が彼のポケモンではなかったことだけではなく、
彼がポケモンを「知らなかった」ということに驚くというより呆れていました。
「君は、、、ポケモンを知らないのかね?」
医者と思われるおじさんが言いました。
「ポケモン?なにそれ?ていうかここどこ?俺生きてるの?」
それからの彼の話は、私の知らない世界でした。
彼の国・・・確か、「大和(だいわ)」という国でした・・・は、戦争をしているというのです。
戦争というのは何なのかよく解りませんでしたが、大きな鉄の塊が人をたくさん殺し、
キノコの形をした雲を出す球体が都市を吹き飛ばすものだそうです。
恐ろしくて聞いていられるものではありませんでした。
彼の国と戦っているのは、「北(ほく)」という名の隣国。。。60年前の戦争からの因縁で
戦争になったといいます。「大和」と「北」はずっと緊張状態で、「大和」の同盟国
「米(こめ)」が、「大和」を裏切ったということです。
後から彼に詳しい話を聞いたところ、「北」にキノコの球体が落ちて、何十万人の人が
死に、その犯人を「大和」人だと決め付けた「北」が、宣戦布告をしたのです。
それまでは「大和」と共に「北」と戦っていた「米」が急に「北」と不可侵条約を結び、
「たいりょうはかいへいきぼくめつ」の名の下に「大和」に奇襲を掛けたといいます。
かつての盟友に攻撃された「大和」はあっという間に壊滅状態。降伏宣言を出した後も
「北」「米」の攻撃は続き、遂に彼の町まで攻撃が及びました。彼の友達は、
「ひこうき」に撃たれたり、「じらい」を踏んだりして、次々に死んでしまい、彼一人が
生き残ったそうです。正にそこは地獄絵巻・・・

彼が私の目の前に現れた日、「米」の「じゅうたんばくげき」から逃れて一人走っていると、
急に足元から強い光に照らされた、と彼は語りました。「じらい」を踏んだのかと思ったそうです。
しかし、痛みはなく、足元から体が消えていくような感じに襲われて・・・・
気付いたらベッドの上。彼の世界にはポケモンがおらず、私を「妖精」と勘違いしたそうです。

私が彼の気持ちを読めるように、彼もまた私の気持ちを読めるようでした。
彼の話を信じなかった人は少なくありません。でも、私にはどうしても嘘とは思えません。
なぜなら、わたしが「この人と一緒に居たい、心の支えになって上げたい」と思ったとき、
彼は笑って私を抱きしめたからです。ポケモンの心を読める人間なんて、彼以外に居ないと
確信しています。

余談ですが、野生のポケモンが人間に捕まる前から心惹かれたり
心を通じ合わせたりすることは殆ど無いということを、
ダイゴさんという方のエアームドから聞きました。
私とマスターは最初から心が通じていたなんて、今思うとすごく仕合わせです。

366 名前: 276 投稿日: 2003/08/29(金) 19:44
活気が出てきましたね。
>>346-350
ありがとうございます。
>>めんめん氏
よかったです。今までに無い小説って感じで。
バンギラスか・・・サイコ→効かない 十万→効かない シャドー→今一つ 天敵ですなw
>>リューク氏
これまたよかったです。
『素晴らしい物を読んで描きたくなった』とか『何話構成になるか分からない』とか自分と同じ(w

第二章スタート!

367 名前:  永遠の抱擁第二章第九話 その後 投稿日: 2003/08/29(金) 19:46
・・・旅に出ると決めたはいいが何かが足りない。

便利な道具はある。サーナに貰って必要なものが揃った。世界地図もあるしな。

食料も三ヶ月分はある。サーナに貰ったリュックは保存が利くらしいので
手元にあるものから適当に詰め込んだ・・・肉類があまり無い。

私自身の強さは・・・LV70もあれば大丈夫だろう。
じゃあ何が足りない。


(しばらく考えて)そうか、今は「私一人」なんだ。
ようするに「仲間」がいない。そういうことか。

でさっそく近所で仲間集め開始。

まずい。徹底的にまずい。なにがまずいか?簡単な事だ。
仲間が見つからん。なかなか承諾してもらえない。
イーブイもダメ、アゲハントもダメ、マリルリもダメ、ヘラクロスもダメ。
みんな人のノロケ話には興味無いってか・・・そりゃそうか。
その後ももうしばらく探す。

 ・ ・ ・ だめだ見つからない・・・と途方にくれていると目の前に懐かしい顔が見えた。
ワーズ(シャワーズ♀)「お!トナイだ!久しぶり!」
ストラ(ストライク♂)「どうした?・・・拙者の目にはひどく絶望しているように見えるが。」

トナイ(事情を話す)(告白辺りの話抜き)
ワーズ「あーなるほどね。・・・ってあんたあのサーナに興味あったんだ。」
トナイ「(藁)ほっとけ。お前は今のサーナを知らない。」
ワーズ「今のって?」
トナイ「左腕に稲妻型の大きな傷をつけたのがきっかけに素直で控えめなかわいい子になったぞ。」
ワーズ「へー(ニガワラ」
トナイ「笑うな(ツラレテニガワラ」

ストラ「・・・で仲間とやらは見つかったのでござるか?」
トナイ「あのなあ・・・見つかってたらこんな所で絶望して無いだろ。」
ストラ「(フッ)すまない。ちなみにその話だが・・・」
トナイ「ん?なんだ?(読めてるがあえて)」
ストラ「拙者が仲間になってもいいでござるよ。」
ワーズ「ちょっとあんた・・・!」
トナイ「お!それは助かる。・・・でワーズは?」

ワーズ「あーとー、そのー(汗」
トナイ「 ワ ー ズ は ? 」
ワーズ「分かった分かった。お供させていただくよ(汗」
トナイ「よし!ありがと。そうしてもらうと助かる。」
ワーズ(半分脅しだったくせに・・・)
トナイ(一万ボルトを放つ)
ワーズ「ぎゃうっ!?トナイ〜心読むのは反則〜」

368 名前:  永遠の抱擁第二章第九話 その後 投稿日: 2003/08/29(金) 19:46
ストラ「w)そういえばトナイ。もう行き先は決めているのでござるか?」
トナイ「・・・そういえば決めてない。」
ストラ「・・・なにか手がかりとかは無いのでござるか?」
トナイ「そうだな・・・しいて言えば、サーナからの手紙はカイナシティからだったって事ぐらいだ。」
ストラ「なるほど・・・カイナシティには船があるから、移動には困らない場所であろう。」

ワーズ「ドナイ?ざっぎがら何がびりびりずるんだげど・・・」
トナイ「思いっきり手加減したのに麻痺したのか・・・しょうがない、クラボの実でも食え。」
ワーズ「ザンギュー(ぱくっ)・・・ふう、治った。水タイプってのも厳しいもんだなあ。」
トナイ「いつでも変えられるような話し方を・・・まあいいか。とりあえず、まずはカイナだな。」
ワーズ「じゃ、カイナシティへ向かうとしますか!(一年後に自分が生きてるか心配だよ・・・)」
トナイ「今ここで殺しても・・・」
ワーズ「!い、いや、遠慮します・・・」

にぎやかな連中だ。考え事をする暇が無い(w

なんだかんだでカイナに着いた。博物館があったり市場があったりと、昔から変わりの無い賑やかな街だ。早速手当たり次第に聞いてみる。
トナイ「このあたりで左腕に大きな雷型の傷跡のあるサーナイトを見なかったか?」
「いや、見てないな。」
「さあねえ・・・市場の人にでも聞いてみたらどうだい?」
市場に行ってみる。
「さあ・・・そんな特徴のあるポケモンなら覚えてるはずなんだが・・・」
トナイ「そうか・・・すまないな。」

「ん?まてよ?そういえばこの前、一匹のサーナイトが左腕を隠しながら万華鏡やらリュックやら色んな物を買っていったな。あまりに妙な買物だったんで『何に使うんだい?』って聞いたら『大切な人にあげるためです』って言ってたな。」
トナイ「そ、それでそのサーナイトは何処に?」
「そうだなあ・・・色んなとこ寄ってった後に、船乗り場に向かってったな。」
トナイ「そうか、ありがとう。」

ワーズ「(・∀・)ニヤニヤ」
トナイ「な、何だ。」
ワーズ「『大切な人に・・・』(・∀・)ニヤニヤ」
トナイ「ほっとけ。一々冷やかすな。」
ストラ「船乗り場・・・いったい、サーナ殿は何処へ向かうつもりでござろう。」
ワーズ「さあな(藁」
ガンッ!
トナイ「くだらない洒落を言うな。」
ワーズ「いっったああぁぁ!げんのうで殴らなくてもいいじゃないかこのサーナバカ!」
トナイ「光になれぇ!!!」
ワーズ「わあああ!待って!落ち着いて!そのグランドピアノ並の大きさのピコハンは何!?そんなんで殴られたら確実に記憶が吹っ飛・・・ぎゃああぁあぁあああぁぁぁぁああ!!!」
ストラ「・・・(汗)拙者には到底ついていけないでござるよ・・・」

船乗り場に着いた。
トナイ「左腕に大きな雷型の傷跡のあるサーナイトがここに来たはずだが。」
ワーズ「・・・(泣」
ストラ「(汗)ワーズ殿、大丈夫でござるか?」
ワーズ「寿命が五年くらい縮んだよ・・・(泣」
「そういえば、確かにそのようなサーナイトが連絡船タイドリップ号に乗って行きました。」
トナイ「行き先は!?」
「連絡船タイドリップ号の行き先は一つ。ミナモシティでございます。」
トナイ「ミナモか・・・私達も乗っていいか?」
「ええ、かまいませんよ。貴方達は悪いポケモンでは無さそうですから。」
トナイ「ん?どういう意味だ?」
「この頃妙な事件ばかりで。一匹のポケモンに町がいくつも壊滅させられたり、町の住人だけが全員消滅したり。貴方達も気をつけて。いつ狙われるか分かりません。」
トナイ「ああ・・・気をつける。」

369 名前:  永遠の抱擁第十話 のんびり 投稿日: 2003/08/29(金) 19:48
船の中。事件の事を知ってか知らずか、奇妙なぐらいに活気が無い。
トナイ「私達は・・・この部屋だな。ミナモシティに着くまでは特に何も無いだろうから、各自好きの事をしてて構わないだろう。」
ワーズ「好きな事かあ・・・ストラはどうする?」
ストラ「拙者は・・・部屋の中で本でも読んでいる。」
ワーズ「つまんない奴だなあ・・・まあいいや。あたしは船の中を散歩してるよ。トナイは?」
トナイ「そうだな・・・甲板で海でも眺めながら考え事してる。」
ワーズ「分かった。じゃ解散〜♪」

やっぱ海はいいな。どこまでも青くて、どこまでも続いてて。あいつらには考え事してるって言ったが、海を見てると考えたい事が全て吹っ飛んでしまう。
暫くのんびりと眺めてると隣に誰か来た。
???「海はいいな・・・」
隣の奴がつぶやいた。話すかどうか迷ったが、答える事にした。
トナイ「ああ、そうだな・・・何がいいのと聞かれても困るが、でもいいな・・・」
???「あんたと同じ意見だ。それに、これだけ広いと何もかも忘れそうになる。」
トナイ「ああ・・・青くて美しい所もまたいい。」
???「そうそう。見てるとうっとりしてくるんだよねえ・・・」
暫くの間眺める。
トナイ「私達は妙に気が合うな。名前は・・・!」
???「!」
互いに顔を見合わせ、同時に驚く。白と赤の体、右目の傷跡、大きく欠けた左耳・・・
トナイ「ザング!」
ザング「トナイ!」
同時に名前を呼び、同時に笑う。
ザング「あんただったのか!通りで聞いた事のある声だと思った!」
トナイ「ああ、久しぶりだな。ザング。」
暫く談笑。

ザング「そういえば、トナイはまだ旅の途中?」
トナイ「いや、あの旅はもう終わって・・・(事情を話す)(告白辺りの話抜き)」
ザング「なるほど・・・深い事情がありそうだな・・・」
トナイ「どうもそうらしいんだ・・・」
ザング「であんたはサーナを追ってるわけか・・・」
トナイ「(早速呼び捨てか・・・)そうなんだ・・・」
ザング「く(>ロ<)ソーーナンス!」
トナイ「いや、一々やらなくても・・・」
ザング「じゃあさ、あたしもついてっていいか?」
トナイ「別に構わないが・・・いいのか?」
ザング「ああ、いいさ。別にミナモに用があった訳でもないし。」
トナイ「そうか・・・じゃ、よろしくたのむよザング。」
ザング「ああ、よろしくなトナイ、いろいろと(w」
トナイ「や ら な い ぞ(笑」
ザング「冗談だ(藁」
トナイ「とりあえずはあいつらに顔見せだな。二匹とも部屋に居ると手間がかからないんだが・・・」

370 名前:  永遠の抱擁第十話 のんびり 投稿日: 2003/08/29(金) 19:48
部屋の前につくと中からドタドタと五月蝿い。よかった、二匹とも居るか。ドアを開ける。
トナイ「ワーズ、ストラ。今日から新しく・・・」
ワーズ「なんだかんだ言ったって、あんたがあんな事したから悪いんだからね!」
ワーズがストラの上で馬乗りになってる。
ストラ「せ、拙者はそのようなつもりでやったのではない!さっさと拙者の上から降りろ!」
ワーズ「嫌だ。あんたが謝るまであたしは・・・」
ストラ「なぜ拙者がおぬしに謝らなければならんのだ!おぬしの方こそ勘違いしているのだから謝れ!」
ワーズ「なんであたしが謝らなきゃならんのさ?いっそのことここであんたを攻め・・・トナイ!?」
トナイ「・・・(藁)どうやら、私達はお邪魔だったようで。」
ワーズ「な・・・あたし達は別にそんなんじゃ・・・」
ストラ「そ、そうだ!別にただ拙者達は・・・」
トナイ「私としてはワーズの『あんたを攻め・・・』の続きが気になるのだが(藁)否定するならするでその体制をなんとかしたらどうだ(苦笑」
ストラ&ワーズ「!」
ものすごい勢いで二匹が離れる。

トナイ「よしよし(笑」
ワーズ「なんか・・・よう?(赤面」
トナイ「ああ、そうそう。お前達のせいで忘れる所だった(苦笑)今日から私達の仲間になった・・・」
ザング「ザングースのザングだ。よろしく(苦笑」
ストラ「拙者はストライクのストラと申す。よろしく頼む(何故笑みを浮かべている?)」
ワーズ「あたしはシャワーズのワーズ。よろしくね(何で笑ってるの?)」
トナイ「とりあえずはお互いの技以外の特技を確認した方がいいかもな。私は物作りと泥棒〈(念話)二匹とも考えてることが同じだw〉」
ワーズ「特技かあ・・・強いて言えば水泳と識別〈(トナイを通じて)え?そうなの?〉」
ストラ「拙者は・・・彫刻と索敵〈何故笑みを浮かべているのかという疑問が重なるとは・・・〉」
ザング「あたしは・・・泥棒と探索〈だってトナイ達のコントが面白くて・・・〉」
ワーズ&ストラ〈コントじゃない!(コントでは無い!)〉
トナイ「 人(?) の 頭 の 中 で 喚 く な 」
ワーズ「ご、ごめん・・・」
ストラ「すまない・・・」
顔をしゅんとさせた二匹。

371 名前:  永遠の抱擁第十話 のんびり 投稿日: 2003/08/29(金) 19:49
トナイ「そこまで謝る必要はないぞ名コンビ(w」
ストラ「だ、だからコンビでは無い!」
ワーズ「あんただってサーナバカのくせに!」
トナイ「光に・・・」
ワーズ「それはもういい!せめて別のネタに・・・あ・・・」
トナイ「墓穴を掘ったな。なら・・・」
ワーズ「だからやらなくていいって!」
トナイ「ファンネル!>ロ‐」
ワーズ「何であんたが使えるの!?てか使い方絶対間違って・・・わああぁあぁぁぁぁああぁ!」
ザング「わざと・・・だな。」
ストラ「?どのあたりがでござるか?」
ザング「あんた達があまりにもしゅんとしたから・・・」
ストラ「!・・・だが、あれはやりすぎでは・・・」
ザング「・・・とすると、自分自身の寂しさも紛らわせてるのかな。」
ストラ「トナイ殿の・・・寂しさ?」
ザング「ああ・・・あいつ、サーナに会ったばかりなのにすぐに別れたらしいからな・・・サーナが居なくて寂しいんだろう。」
トナイ「お前もファンネル受けたいのか?」
ザング「あたしは遠慮しとくよ。あんたのモノなら受けてもいいけどね(藁」
トナイ「それは逆に遠慮させてもらう。」
ストラ(あんなに冷静に受け流すとは・・・ザング殿もなかなかやるな)
トナイ「じゃ、電気消すぞ。」
ワーズ「ちょっと待って。なんであたしがストラの隣なのさ?」
トナイ「まだ昼間の事引きずってるのか。いったい何があったんだ。」
ワーズ「あたしが散歩から帰ってきたときにまだストラは本読んでたから、それでちょっと驚かそうと思ってストラの後ろからゆっくり迫ったんだけど、その時にストラが突然羽であたしの胸を撫で・・・」
ストラ「そういうつもりで羽を動かした訳では無い!ただ暑かったから羽の風で涼もうと・・・」
ザング(そういう使い方していいのか・・・?)
ワーズ「いいや!あの動き方は絶対に・・・」
トナイ「お前らそんなにやりたいなら倉庫行け。」
ワーズ&ストラ「やりたくない!(する気など無い!)」
トナイ「ならけんかするな。」
ザング「その止め方も何か間違ってるぞ。」
トナイ「・・・ともかく話を整理してみる・・・(考え中)・・・完全にワーズが悪いんじゃないか・・・」
ワーズ「なんで!?」
トナイ「答えは一つ、しかも単純だ。 驚 か そ う と す る な 」
ワーズ「・・・(不満」
トナイ「(無視)・・・?ストラ、索敵が得意ならワーズが迫ってるのが分かってたのでは?」
ストラ「いや、拙者の索敵は『誰が』の部分も分かる。それに、拙者はエスパーでは無いので何をしようとしてるかまでは分からん。」
トナイ「そうなのか・・・微妙だな。」
ザング「中途半端な能力って扱いずらいよなあ・・・」
ストラ「二人(?)して嫌な方向に言わないでくれないか・・・」
ワーズ「(不満)」
トナイ「(無視)さて、寝るぞ。」
ザング「?あんたとあたし隣でいいのか?」
トナイ「どうせする気無いだろ・・・」
ザング「ん?してもいい方向に聞こえるが?」
トナイ「勝手な・・・というよりいつからどっかの九尾の狐みたいな考え方になったんだ?」
ザング「多分月日が流れたせいだな・・・どっかの九尾の狐って何処の誰だ?」
トナイ「知らなくていい・・・というより今思えばぜんぜん違うな。」
ザング「・・・なんか話がうまい具合に流されてる気がするが?」
トナイ「(もう無視)じゃおやすみ。・・・ZZZ・・・zzz・・・」
ザング(あ、無視された)


朝起きてすぐに隣を確認。よかった、ザングは普通に寝てる。というよりこいつはもともと大丈夫か。・・・朝起きてまずする事が安全確認ってどうかしてるぞ自分。
気配に気付いて部屋の隅を見る。ストラか。
ストラ「ん?もう起きたのか?」
トナイ「お前が言える台詞では無いと思うが・・・」
ストラ「フ、そうだな。」
トナイ「で、どうした?いくらなんでも船の中で警戒態勢はおかしいぞ。」
ストラ「・・・どうも、船の様子がおかしい。拙者達以外に人の気配がしないのだ。」
トナイ「な・・・私達以外に誰もいないという事か?」
ストラ「うむ・・・どうもそうらしい。何かおかしいと思い見張りをしていたのだが、それらしい影は何も・・・」
トナイ「そうか・・・少し様子を見てくる。ザング達を頼む。」
ストラ「ああ。トナイ殿も用心を。」
トナイ「分かってる。何も無ければすぐ戻る。」
部屋の外に出てみた。
シーーーーン・・・
見事に・・・と言っていいのか分からんが静まり返っている。朝の静けさとは何かが違うようだ。

372 名前:  永遠の抱擁第十話 のんびり 投稿日: 2003/08/29(金) 19:49
トナイ「誰かいないのか!」
返事なし。とりあえず船の中を散策。とりあえずこの階の部屋全てに入ってみたが・・・誰も居ない。倉庫へ→
トナイ「誰もいないのか!」
またも返事なし。気配すら感じない。操縦室へ→
トナイ「誰も・・・いないな。」
やはり返事なし。このパターンも飽きてきた。甲板へ→
トナイ「誰も・・・いないか。」
もちろん(?)返事なし。海の向こうに何か見えないか見てみる。
トナイ「あ・・・あれは・・・」
見てはいけない物を見た気がする・・・船から見て右の方にバトルタワーが見えた。
トナイ「トクサネ方面に曲がる前に消えたのか・・・まあ、悪くてもサイユウシティには着くだろう。・・・あそこってシティって言えるのか?」
・・・変な事言ってる場合では無いな。とりあえず戻って報告しよう。

部屋に戻ると全員目を覚ましていた。
ザング「どうだった?」
トナイ「・・・(首を横に振る)」
全員「・・・」

ストラ「何か他に情報は?」
トナイ「そうだな・・・右手にバトルタワーが見えたから、多分このまま走りつづけたら着くのはサイユウシティだろう。」
ザング「着くだけマシ、といったところか。」
ワーズ「あそこって本当にシティ?あるのってポケモンセンターと・・・」
ザング「チャンピオンロードと・・・」
トナイ「ポケモンリーグだな・・・」
全員(街じゃない・・・絶対に街では無い・・・)

トナイ(ガイドを覗いてみる)
【花と海とポケモンの楽園】
トナイ(楽園・・・?)

ワーズ「あそこって滝あるよね・・・この船大丈夫?」
トナイ「よし、ワーズ引っ張・・・」
ワーズ「無理!」
ザング「でもどうする?滝に打たれてばらばらになるのはごめんだ。」
トナイ「・・・ちょっと行ってくる。」
ワーズ「何処に?」
トナイ「最終手段。」
ザング「!じゃあたしも手伝うよ。」
トナイ「そうか、助かる。」
ワーズ「最終手段って?」
トナイ&ザング「 船 改 造 (真顔)」
ワーズ「いいのかそんなことして・・・これ仮にも街と街の連絡船だよ?」
ザング「生きるためだ。仕方ない。」
ワーズ「ミナモに行った時にどう処理するのさ?」
トナイ「(無視)じゃ、張り切って改造しますか。」

ワーズ「・・・(汗)わ、待って、じゃああたしも行くよ。」
トナイ「いや、改造の方は私達だけで十分だ。ワーズ達は操縦の方を解明してくれ。」
ワーズ「解明って・・・分かったよもうやるよ(泣」
ストラ「ワーズ殿、諦めるしか無いようでござるな。」
ワーズ「・・・(泣」

373 名前: 補足説明 投稿日: 2003/08/29(金) 20:00
○「光になれぇ!!!」『グランドピアノ並の大きさのピコハン』
古いロボットアニメ『勇者王ガオガイガー』より『ゴルディオンハンマー』
「ゾンダー」と呼ばれる元人間の化け物から「核」を取り出して巨大なハンマーで光にして消し去る技。
トナイは絶対に使い方間違ってますw
○〈トナイを通して〉
ようするにトナイに電話線ならぬ念話線になって貰ってます。叫ばれると五月蝿いw
○ファンネル>ロ-
誰が使ったのかは忘れたけどガンダム系に出てきた武器。
特別な能力を持つ人しか使えない飛行物体なのに・・・

374 名前: 276 投稿日: 2003/08/29(金) 20:07
う"・・・今見てみるとなんか訳分からないネタが・・・
もう少し控えないと・・・

しかも長さのあまりリューク氏の小説と九話の初めが埋まってる・・・
いろいろと反省。

375 名前: めんめん 投稿日: 2003/08/29(金) 20:16
>>364-365
乙です♪
堕ちてきたにワラですね!未だラルトスなんで、長なりそうで期待ъ(゜ー^)

>>367-372
第2章、スタートですね!!乙です〜♪
急展開で、個性的新キャラ達が入り、
バトルも(・_・=・_・)キョロキョロもヒートUPですねヾ(>y<;)ノ

376 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/29(金) 23:25
>九尾の狐
ワロタ

377 名前: 君のためにできること〜恐怖〜 投稿日: 2003/08/30(土) 02:55
太陽・・・


まぶしさに私は目を覚ました
雨はすっかり上がっている
水溜りがあちこちのできていた
雨が上がってからは、そんなに時間が経っていないらしい
私の身体も、乾ききっておらず、吹く風がとても涼しい

大きなダメージも残らず、一人で何とか切り抜けられる程度になっていた
いくら、私が♀だからと言っても、戦闘能力はそんなに引けをとらない


とりあえず、誰かを・・・そうだ!パステルが、MBに入れられて飛ばされたっけ

私は立ち上がり、深呼吸と背伸びをして歩き出そうとした
が、
進むべき方角が全くわからない
すごく深い森・・・永遠に迷宮な感じがする・・・
とりあえず、多分道であろう、道なき道を歩いた

新緑が気持ちいい
しかし、そんな余裕はない
何時何処からどんな野生ポケモンが襲ってくるか分からない
常に常に、私は何かから見られている
感じがした




どれくらい歩いたんだろう・・・

オレンジ色の日が、頭の上を通り越し
斜め48°辺りに見える
何も食べずに、休憩も取らず、ただ、パステルたちを探していた

今日は多くの野生ポケモンと戦った
その中には、あの時の研究調査員のポケモンも混ざっていたかもしれない
おかげで、こぉ説明している事が精一杯なほどだった

一番辛かったのが、アブソルのグループ(3匹)だったかしら・・・
奴らには、多くの傷をつけられた
専門外の技で攻撃しざるを得ないので、かなり苦戦した
結局逃げた、ってか、よく考えれば、1:3なら、逃げるしかないようなきもするけど・・・
あ〜、あと、地味にサボニアの刺が今でも痛い
戦ってきたではないが、草を払っていた際触ったようだ
クチートも辛かった・・・というか、あれは疲れたって感じです
じぃっ〜っと、こちらを珍しそうな目で見てくる
なにか、金縛りにあったような感じで、
この場を通ったら行けないのか?
と、問いたくなってけれど、危険そうだったのでやめた



そんなこんなで、夜になっていた

安全な寝場所を探していた所だった

草の向こうに
サーナイトがいた
思わず嬉しくなった私は、大声で彼を呼んだ
サーナイトの後姿では、髪型がほとんど皆一緒なので
全く知らない人に声を掛けているのかもしれない
とは、その時点では思わない
思う余裕がなかった・・・


彼は私の声にピクっと反応してこちらを見た
知っているサーナイト、タキオン、ポケット、プレイス、パステルでは
なかった・・・

す、すみませ・・・

言いかけているうちにも、彼は私の目の前まで迫っていた

彼は無表情で、いや、あるとするなら睨んでいるのか見下しているのか・・・
そんな感じで私の前に立ちはだかっていた
彼・・・いや、奴は・・・

何か声を掛けようと思ったが声がでない

あっ・・・あ、のぉ・・・

やっと、何かを切り出そうとした矢先に
彼は私を突き飛ばし、私に乗りかかった
私は身動きが取れない状態だった
抵抗もできない・・・
奴が私の腕を固定してるせいだ
そして奴は私の顔を、まるで調味料の味見をしているように舐めた


私の身体に稲妻が走る

怖い・・・この人・・・怖い・・・
恐怖がこみ上げる・・・だけど、何もできない!できるのは
叫ぶだけ


森中に悲鳴が響く
少しして、静かに、風が悲鳴を消す

何度も叫ぶ

奴はなおも、私を舐めまわし
セクハラを敢行し始めた(今までのでも十分セクハラだが・・・)
あちこちを触られる
精神的苦痛なんて物じゃない
やだ、こんな恐怖は今までの比じゃない!
怖い!やめて!お願いだから!触らないで!早くどいて!私の心読めてるんでしょ!?
どいて!!ほら、私泣いちゃってる・・・!!やめて!!恐怖でいっぱいなの!!怖いの怖いの怖いの怖いの!!!!


キャァァァァァッッッーーーーーーーーーーーーーーーーー


私の悲鳴と奴の悲鳴がトーンは違えど共鳴した


今まで私を襲っていた奴は、私の方へ倒れこんできた

どうして奴が倒れたのか分からない

378 名前: 君のためにできること〜吃驚〜 投稿日: 2003/08/30(土) 02:55
ビコたん?ビコたん?ビコたんですねぇ!!!


180°場違いなような声が聞こえる
ビコたん?って事は、パステルなの?
いや、それにしては、やけに子供っぽい声
そのシルエットは近づいく
ふわふわと浮いている様子から、パステルその他サーナイトではない

あなたがビコたんでしょぉ〜?探しましたよ!大丈夫ですぅ??


私はいつから、知らないポケモンにまで探されなきゃいけなくなったのかしら?
とりあえず、そんくらいのことは頭ん中にあった


とりあえず、つれて帰りますね!・・・あらぁ、ものすんごく疲れてますね!!!
それにその傷、ひどいじゃないですか?!


声が聞けたのはそれまでだった
今度こそ、安心だった
ラティアス・・・
ほっとした余り、ラティアスに抱かれ、眼を閉じた・・・




1週間ぐらい寝ていたのかと思った

彼女の温もりはすごく暖かい
治癒的能力なのだろうか?

さっきまでの、身体からの悲鳴
聞こえぬフリをしていた
ほんとに、聞こえなかったのかもしれない
頑張りすぎていたから・・・?





私が目覚めたのは、今度こそパステルの声だった

ビコたん!ビコたん!!無事でよかったぁ〜♪

パステルは、私に飛びついた
こう、飛びつかれるなら、何度で飛びつかれてもいいですね
無事じゃない、って言いたい所だけど
彼女には、うんって意味で笑ってあげた

流石あったし〜!疲れた身体を癒す力は、誰にも負けないもんね☆

昨日助けてくれたラティアスもすぐ近くに寄り添っていた


起きたか?


そして、もう一人。声の方を見た
サーナイト・・・
うん、今度はもっと知っている・・・
彼は・・・

379 名前: 君のためにできること〜吃驚〜 投稿日: 2003/08/30(土) 02:57
出来イマイチで続きっす!!
中途半端に切れず・・・歯切れわるぅなりましたが
とりあえず、ストーリー予定通りなんで /(^^;)

380 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/30(土) 07:43
いやはや凄いなここの職人達は…
どれもこれも続きが楽しみになる物ばかりだ。

381 名前: 名無し君 投稿日: 2003/08/31(日) 03:43
(Д・;=;・Д)
うおお〜!すっげぇところに来ちまったよ!
漏れも書いていいすか?

382 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/08/31(日) 08:28
第二話〜影〜

・・・

私は、その人をマスターと慕い、彼が行くところ何処へでもついて行きました。
マスターは私以外にポケモンを連れて歩きませんでしたし、私自身捕まったわけではないので
モンスターボールに入っておらず、生身の状態で旅をしていたのです。
そのせいか、私のマスターは、人にいわせれば「他のどのトレーナーよりもポケモンを大切に思っている」
そうです。しかし、私にはそれだけの理由で私を大切にしてくれているようには思えません。
時々マスターが見せる悲しい微笑み・・・彼は私に何か隠していることがあるように思えて
なりません。
自分のマスターを疑うなんて、今でも愚かしい事だと思っています。私はマスターの心が読めます。
今まで何度も、その理由を読もうとしました。しかし、彼の心の一部には、底知れぬ暗い影が
あったのです。他の誰も踏み入ることの出来ない、全てを拒むような、暗くて悲しい影。。。

・・・

私は、マスターが夜中にうなされているのを何度も聞きました。私は、人の夢を垣間見ることが
出来ます。しかし、マスターの夢だけは遂に覗くことが出来ませんでした。
怖かったのです。マスターの過去を知ることが。知ってはいけないような気がしたのです。
知ってしまったら、私はマスターを愛することが出来なくなるかもしれない――否、
私がマスターの過去を知ってしまったら、マスターはもう私の事を愛してくれなくなってしまうかもしれない。。。
何度か、マスターの心の影に接触を試みたことがあります。しかしその度に、どこからか
恐ろしい影が現われて、私の心を縛ってしまうのです。余りに怖くて冷たいその力に、
私は如何する事も出来なくなってしまいました。まだラルトスだから、私のサイコパワーが
足りないのかもしれない。。。そう思っていました。もっと強くなったら、
もっと成長したら、マスターを助けて上げられるかもしれない、そんな私の希望は、
彼の過去を知ってしまったことにより、粉々に打ち砕かれてしまいました。

383 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/08/31(日) 08:28

・・・

或る朝、彼は私の寝床の前に座っていました。
「昨晩、ミスティ、君は俺の夢に・・・」
彼は青い顔をしていました。まるで死人のように。
私が彼の夢に接触しようとしていたことが、どういうわけか、彼にばれてしまったのです。
「君は、俺の見た夢を見ることが出来たのかい?」
彼は低く落ち着いた声で聞きました。私はあわてて否定しました。
「そうか、、なら良いんだ。然しもう二度とそんなことはしないでくれ。今の君には、
到底受け止めることは出来ないだろう」
【マスター、私は。。貴方が苦しんでいる姿を見たくありません。私に教えてください、
マスターがここに来る前に何があったのかを・・・】
「・・・わかった。但し今は無理だ。俺の気持ちの整理も付いていない。俺の心の修行、
そして君のポケモンとしての修行。。。そのための旅をしよう」
そして私とマスターは、それぞれの目的を胸に、放浪の旅を続けました。
彼には、人間離れした強さがありました。なんと彼も、サイコパワーのようなものを
使いました。
「俺ってこんな力あったっけ・・・?」
なんていいながら、サイコキネシスのような力でグラエナ5匹を吹き飛ばしました(スゴイ)
【俺達は悪タイプなのにっ!!】
と悔しがっている彼らの表情は、今思い出しても可笑しいものでした。
又或る時は、サメハダーに腕を噛まれて血がたくさん出たのに、数分経って見ると血が出ている
どころか噛み跡さえ残っていないほどに治癒していました。
本当にこの人は人間なのだろうか? そんな風に思うことがたくさん。。。
何はともあれ、マスターのおかげで私の力は順調に成長し、今では立派なサーナイトになっています。

・・・

私がキルリアになった時、ようやく口語会話が出来るようになりました。旅の途中で出会った
大城戸博士という方は、
「よかったねミスティ、これでマスターともお喋りできるね」
とおっしゃりました。私とマスターは、顔を見合わせて笑いました。だって、ずっと前から
私とマスターは、お喋りしていたんですもの。私とマスターだけの、誰にも聞こえない
秘密のお喋り。。。

・・・

そして今、私はマスターの過去を知るだけの精神力を得た、と思います。
マスターのほうも、心の準備が整ったといいます。
知るべきではないかもしれない。でも、知らないままではマスターと一緒にいることが
本当に辛いのです。今の私なら、どんなマスターでも愛することが出来る。
たとえマスターが、この世界の人間でなくても・・・

マスターの過去を見るには、「夢」を通じてマスターの記憶世界に入り込まなければなりません。
できることなら、マスターの心の影を取り除いてあげたい。
大城戸博士に協力を御願いした結果、5匹のユンゲラー・3匹のフーディン・4匹のプリンに
よってマスターは催眠状態になり、私は大城戸博士の開発したサイコパワー増幅装置によって
マスターの夢の世界へ入っていきました。

384 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/08/31(日) 09:06
やはりマスターは異世界から来たのでした。マスターの故郷は「ガイア星」。
増えすぎた人間を宇宙に送り出してから約70年経ち、地上民から宇宙民への経済的圧迫は
年々強くなる一方でした。
地上の勢力は、「米」「露(つゆ)」などの大国が中心で、宇宙の勢力は、「大和」などの
国土の狭い国が管理しているのが中心でした。
しかし地上の「北」と「大和」の対立は半世紀も続き、核兵器を開発した「北」は「米」と
結託して「大和」を攻めたのです。
それまで「米」が「大和」を攻めなかった理由、それは「大和」のサイコドライブ研究所の
存在があったからです。そこは、私達エスパーポケモンのもつ力と似たものを研究していて、
そこの研究員だったマスターは、サイコドライバーといわれる強力な力の持ち主だったといいます。

そこでマスターは、コーウェン博士・グラーフ博士という仲間と共に研究を進めていて、
その三人で研究所を支えていたということです(その三人を中心としたサイコパワーの使い手で
研究所にレーダーに感知されないサイコ・ジャマーを張っていたそうです)
しかしあるとき、マスターはコーウェン・グラーフ2博士の目の前で殺されました。
というより、突然死んでしまったのです。何処からか飛んで来た銃弾によって、頭を吹き飛ばされて。
その直後、研究所は「米」の爆撃に遭い、博士たちは爆風で意識を失いました。

*ここからは、マスター一人称の語りです

385 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/08/31(日) 09:08
――――――――――――――――
第三話〜隠された意志〜

正直、何が起こったのかわからなかった。突然意識が遠のいた。
目が覚めると辺りはぐちゃぐちゃになっていて、研究仲間の一人、コーウェンが倒れて気を失っていた。
「おいコーウェン、しっかりしろ!生きてるか!」
コーウェンが目を覚ました。
「う・・・リ、リューク君、本当にリューク君なのか・・・?」
「当たり前だ。何とか無事みたいだ、怪我も無いようだし」
(そんな・・・僕の見たのは幻だったのか・・・)
「どうしたコーウェン?」
「いや、僕の思い違いかも知れない。意識を失っている間に見た夢かも」
「それよりグラーフは何処だ?」
「爆発があるまでは・・・隣に居たけど」
俺はグラーフを探した。コーウェンは致命傷ではないものの怪我をしていた。

3分後、俺はグラーフを見つけた。手足がばらばらになっている状態で。
あとからコーウェンが来た。
「グラーフ君は見つかったのかい?」
「・・・ここだ」
「・・・!!」
沈黙が続いた。大切な研究仲間だった。それなのに・・・
「グラーフ君・・・嘘だろ・・・こんなバカな・・・」
「爆風をまともに受けたんだろう、かわいそうに・・・レーダーに感知されないはずなのに・・・何故だ・・・!」
俺達はその場で悲しんでいるわけにもいかなかった。もう一度爆撃されたら、終わりだ。
幸い研究所の施設は完全に壊れたわけではなかった。
俺は傷ついたコーウェンをのせて、生き残っているシェルターを探してエレキ・カーを飛ばした。

道中、コーウェンが言う。
「リューク君、君は本当に生きているんだね?」
「なぜ、そんなことを聞く?こうしてお前と話して居るじゃないか」
「でも、僕は見てしまったんだ。爆発が起こる直前、君が頭を吹き飛ばされて殺されたところを」
「・・・え?」
理解できなかった。
「僕達のうち一人でも欠けたら、研究所はレーダーに感知され、爆撃される恐れもあったし・・・
僕達の中で一番力のある君が欠けたとしたら、ジャマーは完全に消えてしまうだろう」
「・・・」
「敵は、肉眼であそこを発見して、ジャマーを消すために君を撃った・・・そしてレーダーに
写った巨大施設は、爆撃の対象となった・・・こう考えれば、説明がつくと思う・・・」
「じゃあ、俺はなんなんだ?」
「わからないよ・・・でも、もし君が生身の人間だったら、あの爆発でかすり傷一つ負わないのは
ありえないよ・・・」
「じゃあ俺は幽霊だってのかよ・・・」
そのとき、壊れた建物の影から「米」の兵士が飛び出した。
「覚悟しやがれ、このくたばりぞこないが!」
銃弾が飛んで来た。俺はとっさにコーウェンをかばった・・・はずだった。
俺の腹に銃弾が当った・・・その瞬間。
「うぐぅ」
後ろのコーウェンが、なんと、胸から血を噴出して苦しんでいた。
「おい、コーウェン!・・・なろぉ、よくもコーウェンを!!」
おれはコーウェンを撃った兵士を殴った。すると、その顔は拳に触れた瞬間光となって消えた。
「リューク君、かばってくれてありがとう・・・でも、僕はもうだめだ」
「何を弱気な・・・」
「君は確かに銃弾から僕を守ろうとしてくれた。確かに、君の体は銃弾の弾道上にあった。
でも、君の体には傷一つ付いていない。弾が、素通りしてしまったんだ・・・」
「まさか、そんな・・・バカな・・・」
「くぅぁ・・・君は死んでしまったんだ・・・さっきの爆発の、前に・・・
死んでしまってもなお、守ってくれるなんて・・・僕は君のような友達を持って、幸せだったよ・・・」
「おい、死ぬなよ!しっかりしろ!シェルターまであと少しじゃないか!」
「リューク君、グラーフ君・・・いま僕も君達の元へ・・・」
コーウェンは死んでしまった。俺は、二人の仲間を守ることが出来なかった。
(俺が死んでいるなんて・・・嘘だ・・・)
エレカもその場に打ち捨てて、俺はふらつく足取りでシェルターを目指して歩いた・・・
その刹那。
目の前でシェルターが吹っ飛んだ。
(・・・バカな・・・)
何も考えず、逃げた。ひたすら走って逃げた。
そのとき、足元から、光が。
「うおおおおお」
足元から体が消える感覚。俺はまた意識を失った。

386 名前: 君のためにできること〜大切な話〜 投稿日: 2003/08/31(日) 11:40

彼は・・・
見慣れた彼は、私の方を見るなり
今まで見たことのない優しい顔で笑った

ポケットだ

私は、彼の笑顔を見るなり、ほっとため息をついた
しかし、すぐに、はっ!と気付く


た、タキオンは??プレイスは??彼らは・・・彼らは大丈夫なんですか!
と、尋ねる

彼は、その質問の答えを用意してあったとは思うが
少し考えてから

あいつらは、大丈夫だ。あんな2人も、そう簡単にはくたばったりする様な奴じゃない


心配は心配・・・
だけど、ポケットが言うのだから、信用すればいいと思う

は〜い♪人の心配する前に、まずは自分の心配を〜☆
と。
ラティアスは私に、布団をかけなおして寝かせた

何から何まで、ありがとうございます。ラティアスさん?えっと・・・お名前聞いてなかったっけ・・・?

名前?あたしの名前かぁ〜、なんだろ?ん〜何でもいっかなぁ(をい)ま、ラティでいいよ!気軽に!
と、ラティは言う

名前がない。まぁ、トレーナーのポケモンでなければ、名前がなくても
別に困ることではないが、それでも、ポケモン通しの呼び名くらいあってもいいものだと・・・



知らぬ間に月光が見える。ちょっと外を眺めた
月の光の間に見えるのは、ポケットだった


「ポケット・・・」
「なんだ?」
「いや、・・・やっぱりタキオンが・・・」
「心配、か。そうか、そうだよな・・・すまないが、実の所私も少しは、な」
「・・・タキオン・・・プレイス・・・・・・」
「・・・ん〜、こんな時ですまないが、大切な話だ。お前は・・・恋をしているか?」
「はい??(照)・・・・・・・」
「私は心を読むことが、下手なんだが・・・まぁ、解る」
「・・・・・は、はぁ・・・・」
「お前が好きなのはタキオンだ、という事も解る」
「・・・・・は、はい・・・・」
「・・・・・・・ふぅ」
「ポケット?」
「あぁ、月が綺麗だ・・・」
「?どういうこ・・・」

ポケットが私を抱きしめた

「まるで、お前のように・・・綺麗だ・・・・」
「ちょちょちょっと、ポケット・・・」

「悪いが、私の恋の矢はお前に向けられた」
「・・・・ポケ、ット」
「今だけでいい!今だけで・・・お前の気持ちも考えずに・・・私は・・・・」
「ポケット・・・・どうして、泣いてr」
「ビコ・・・・・好きだビコ!好きなのに、どうして・・・泣かなきゃいけないんだ・・・・・」
「ポケット・・・・ポケット?」
「ビコ、俺の最後のお願いだ・・・」
「?最後って、どうして最g」

また言いかけてるときに
彼は、涙のキッス☆をした

彼のキスは、初めは動揺したが、すぐに慣れた
私も彼との口付を許した、そして、彼との恋に酔う

ひと時の愛、彼にはわかっていた

彼は急に、私から一歩離れて
「今、すぐに、答えは言わないでくれ・・・今更、私には答えは必要としない」
「?さっきから、私には、よく意味が解らないんですが・・・」
「解らなくていい。そのうち解るから・・・・先戻っていてくれ、それと、あいつらを起こしておいてくれ・・・」
「何故です?こんな夜中に・・・」
「危険・・・少し未来予知ができるから解る、危険が迫っている」
「危険・・・ですか?」
彼の言葉に、つばを飲む
「ちょっと、見回ってくる、後は任せたからな・・・ビコ」
「えっ・・・あ、はい」

「幸せに・・なれよっ!!」


この時は私には解らなかった、この後起こる惨劇を
この時ポケットは解っていた、後の自分の運命を・・・

387 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/08/31(日) 13:10
ポケモンから話が逸れてしまいましたが・・・必ず引き戻します(-ω-)

388 名前: 216 投稿日: 2003/08/31(日) 14:41
いやぁ、次々と神が降臨されて嬉しい限り。

>276氏
ラスト最高。年賀状が伏線になってたとはよもや思わず……。
番外2の問題は禿藁w
あとトナイよ、女性に暴力を振るっては(オマエガイウナ

>めんめん氏
間の取り方が上手いですね。個性あるサーナイト達もいいです。
てか、展開が今後の「月下」に似てるんですが……電波届いた?

>リューク=インペラトル氏
独自の世界観がすげぇですね。ミスティの心理もGJ!
マスターの過去、楽しみです。

>>381
勿論。どんどん書きましょう。



↓ちょと鬼畜かもです。

389 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/08/31(日) 14:47
十三章「陵辱」
体中が冷気で満たされてゆくようです。私はもう、目の前の“殺意”に対して動くことができませんでした。
「ははははははは、いぃいねぇ、いぃいねぇぇぇ! そのぜつぼぉぉぉのひょぉぉぉじょぉぉぉ!!」
アブソルは二メートルほど跳び上がり、鎌を振り下ろしました。
私は避けようしました、が、今度の攻撃はさっきよりも速く――いや、私が一発目の攻撃を自覚した時点でアブソルは地面に着地、同時に二発目が放たれていました。私は――
「あああっ!」
結局何もできずに、二発の攻撃を受け――いえ、そのときにはもう三発目、四発目の攻撃が――
「ああっ!」
私の喪失感からか、それとも敵が本気を出したのか――
「いやぁっ!」
言われた通り、私は無力で――
「あぐぁ!」
ただ相手の思うがまま――
「うあっ!」
地面に倒れることも許されず――
「はがぁ!」
気の遠くなるほどの時間を――
「やあっ!」
敵の玩具になりながら――
「なあっ!」
翻弄され続けるしか――
「あ……」
――ありませんでした。
どれだけの時が経ったのか、私はようやく開放されました。そのまま重力に任せて地面に仰向けに倒れました。全身は自分でも信じられない有様でした。風もないのに、全身がずきずき痛みます。このまま意識がとうのいていってしまいそうです。
マスター、私、このまま死ぬんでしょうか。まだ、何もしていないのに。マスターともっと一緒にいたかったのに。恋人らしいこと、一つもしていないのに。せめて最期に、一度だけでいいから、マスターと――

「ひゃははははは! 痛いかぁっ? 苦しいかぁっ?」
私の背筋を凍らせる声が聞こえました。首を動かすこともできないので姿は確認できませんが、私の足元から声は聞こえます。
「でっもぉぉぉ、まだ殺してやらねぇぇぇぇぇ! ふぅぅぅん……。キミってぇ、近くで見りゃぁけっこー萌え萌えじゃぁぁぁん」
「うぐっ」
腹部に痛みと圧迫感が走ります。アブソルが跳躍して私の腹部に飛び降りたようです。
激しい攻撃で傷付いてるのなんてお構いなく、何度も何度も踏み付けます。私の反応を楽しんでいました。
「ぎゃひひひひひひひひひひっ!」
「うう……」
零れたヨダレが私の胸部を汚します。ヨダレはそのまま傷口から私の中へ、私の体の中へ――
「いや……」
「んんっ?」
「いやっ、いやっ、いやぁぁぁっ!」
私は叫んでいました。震えていました。泣いていました。
悪夢。これは悪夢。突拍子もなく現れた悪魔に私の体が犯されていきます。悪魔が、私の中に入り込んできます。
そんなのは、嫌でした。私が心に決めたマスター以外の誰かに、私の体を渡すなんて――
「嫌、嫌です、嫌なんです。お願い、お願いですから、そこをどいて、下さい……私、私には」
「心に決めた人がいますぅ?」
口が裂けそうな勢いで、アブソルはにやりと笑います。そして、
「ひやぁっ」
信じられないことに、その異様に肥大化した舌で私の、
――胸元をべろりと舐めました。
「……」
「ぐゅふふ、いやぁ、さっきはごめんねぇぇぇ、キミがこぉんな萌えキャラだとは知らなくってさぁぁぁぁぁ、こぉんなに傷付けちゃってぇぇぇぇぇ、サーたんカワイソカワイソっ! だぁ、かぁ、らぁ、ボクがキミの傷を癒してあっ、げっ、るぅぅっ! なんてなぁっ! ぎゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ」
私の体は動きません。傷付いて動けないの元より、この目の前の悪魔に対して、私は明らかに怯えていました。恐怖していました。
首を左右に振って、できる限りの抗議をしますが、悪魔は同情心など一欠けらも持ち合わせておらず、むしろ更に悦に浸っているようでした。
「気に入ったぁっ。気に入ったなぁぁぁっ! ボク、キミのこと気に入ったからさぁぁぁぁぁ……」
そう言って、私の頬に気色の悪い舌を這わせます。
もう、どうしようもありません。
もし、このまま私が犯され、殺されても、マスターが無事ならまだ運がいい方です。
だから――
「もぉぉっちょっと、キミで遊ばせてくれないかなぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
だからせめて、マスターには手を出さないでと、天に向かって祈ってみます。
星一つ出ていない、曇った夜空に向かって――

390 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/08/31(日) 14:48
目を覚ますと、天井がありました。廃墟の中のようです。
確か私は、“殺意”を誘導して町の外に出て、それからその主と対決しましたがまったくの無力で、その後のことは余り覚えていないのですが……あ、マスターは、
「マスター!」
上半身を起こした瞬間、全身に表現し難いほどの痛みが突き抜けます。
「動くな。傷に触る」
右側からそんな声がしたので何とか首を回してみると、黄色くて獣型なのに二足歩行、長い耳と頬の電気袋が特徴的な――
「ピカチュウさん?」
「違う。俺はマイナンだ」
「あ、すいません、マイナンさん……」
目付きが鋭かったので睨まれたようにも見えましたが、本人にそんな気はないらしく「マイナン、でいい」と返しました。
ふと、マイナンの周りには数十個の救急箱が散らばっていて、私はあちこちを包帯でぐるぐる巻きにされていることに気が付きました。
「あの、治療して、下さったんですか……」
「ま、医者だから」
「ありがとう、ございます……」
「医者だから」
そう言ってマイナンが正面を向いたとき、私は声を失ってしまいました。マイナンは――
「……」
「驚くのも無理はない、か。悪いな」
マイナンの体は、つぎはぎだらけでした。大きな傷があちらこちらに残っています。
そして、彼が首に巻きつけた長いマフラーを、私は知っています。数年前、世間を騒がせた彼らを今、思い出しました。
「お前の思っている通り、俺はかつて“神の左腕”と呼ばれていた」

391 名前: 君のためにできること〜死の晩餐〜 投稿日: 2003/08/31(日) 16:38
待たせたな・・・ここには、俺とお前しかいない
あいつらには、私が指一本触れさせん!ここで、お前を倒す

きゃっはははぁーーー、何今更言ってんの??馬鹿じゃねーのか!
さっきの、お前が死ぬ前にやっておきたい事、だったんじゃねぇーのか?

私はビコと話をしている途中から、隠している殺気を感じ取った
そん所そこらの野生ポケモンとは比べ物にならない殺気を
その正体は、サーナイトだった
奴はまるで、地の味を知っているような飢えた眼をしている
そして、一番の光り物は、腰に備わっている刀

お前、これに興味あんのか?あぁ、いいぜ!これ使ってやるよっ!刀に見とれている場合じゃぁねーけどな

見とれる??はっ、誰がそんなこと・・・私のおしゃべりはもう結構だ。さぁ、始めるとするか・・・
このポケット、守るべきあいつらの為に、命がけで戦ってみs

シュン

いきなり奴は私の視界から消えた。背後から、彼の声が聞こえると共に
私の左肩から、左手の感覚が消えた

ああぁ?ごちゃごちゃうるせぇ〜っつーの!!やるならさっさと始めようぜ
「死の晩餐」ってもんを、よぉ!!!!

!!!!

奴の刀がうなる!まるで、血を欲しがっているかのように

392 名前: 君のためにできること〜真夏の夜の悪夢〜 投稿日: 2003/08/31(日) 16:40


私は、ポケットに言われた通り、戻って、パステルとラティを起こした

なぁにぃ〜?ビコたん??もう朝ごはん??〜(_ _)zzz...

ビコたん、いくら自分が昼の間寝ていたからって、あたしと夜遊びしたいの??ん〜、まぁいいかも!!

一人は寝ぼけてて、一人は天然で(をい)、起こすのに苦労したが
二人に状況を離したが、案外テキトーに納得していた
万が一あってもすぐに、この場を立ち去れる用意を準備した

ポケットを待ちましょう!!彼が来たら、すぐにでもこの場を離れられるよう・・・


じゃぁ、お前達は一生ここから動けないってワケかぁ〜可哀想にねぇ〜惨めだねぇ〜


不意に後ろには、一人のサーナイトがいた
彼の手には、まだ新鮮といえる血がついた刀が握られている



「あなたは・・・誰なの?」
「俺かぁ?俺の名は、スティンガー!地空型ミサイルこと刺し屋(はっ?)!!」
「刺し屋・・・」
「見本が見たいか?みせてやるよ、見せてやるよ!魅せてやるよ!!!!!」
「ビコしゃん、怖い!パス、怖いよぉ!!」「ビコたん〜あたしも怖い、怖いよ怖いよ怖いよ怖いよ・・・」

私の後ろに2人はしっかりと、くっついて泣いている
2人からは、恐怖の震えを通じて、先程までの雰囲気はこれっぽっちも感じられない
ただ目の前にいる殺し屋に、怖がって怖がって、それでも怖がって・・・

「ぎゃはははっーー、いいねぇ!いいねぇ!!その脅え!!なんなら、もっと怖くしてあげ、あげようかっ!!!!」
彼の刀がうなる、私の身体が支えきれなくなる、2人の悲鳴はいっそう高くなる

「きゃぁっっっーーーーーーーーーーーーー!!!!」
恐怖に耐え切れず、ラティが飛び出す
彼は、彼女には手裏剣らしき物を放つ
羽(らしき)の付け根に刺さり、彼女はばたりと落ちて、動かなかった
恐怖いっぱいで、動けなかった

パステルは、倒れこんだ2人を見、力なく膝をついた
そのパステルには、あの刀が向けられる

「きゃっはははー、全く!地獄をしらないお嬢様は、これだから・・・俺が地獄を教えてやるよ!!ひゃははははっ!!!」
そう言って、彼女の顔、手、足など数箇所に切り傷を与え始めた
「痛い・・・痛いよぉ・・・・やめてよ・・・・いやっ、やめて・・・・・・あぁ!・・・・い、たい・・・から・・・・」
「そうか痛いか?なら泣き叫べ!喚きたいだけ喚け!俺の刀が喜んでるぜ!!俺の刀は、悲鳴を聞くのがお趣味〜♪」
「いやぁーーーーーやめて・・・・いっ・・・・・・うっぐ、えっぐ・・うううぅぅぅ・・・・・」
「血交じりの涙なんて、美しい!実に美しい!!お前、いま、実に美しいぞ!!ぎゃはははははっーーーーー」
「うううぅぅぅぅ〜うっ、ひっく・・・・・はぁ・・・・くっ・・・・・・いやぁ・・・・あぁん!」
「やめてっ!!!!!」
「何だ、お前?まだ立てるのか??殺されたいのか??まだまだ俺の飢えを満たしてくれんのか??
そうだ、いいことを教えてやろう!俺を含めたサーナイトってのはなぁ、その身体の真ん中のあっけぇ部分が
やられるとなぁ、楽に逝けるらしいぜ!そいやぁ、ポケットっちゅー男もそうやって殺ってあげたかなぁ?」
「そんなっ・・・ポケット・・・」
「あの男がやられてそんなに悲しいか?ならお前も逝かせてやるよ!!ひゃはははは」
「はぁ・・・はぁ・・・・これ以上は・・・あなたの好きにさせないっ!!」
「・・・・・・ふ〜ん、よく見るとお前なかなか可愛いかもなぁ〜、これは甚振り甲斐がありそうだなぁ〜」
「なっ何?・・・・」
「ひゃひゃひゃ!!!今日はこん位でおさらばしてやるよ!少しは飢えたしな」
そういい残し、最後にラティにも刀を向け、身体中に傷を負わせた
「あぁ・・・あぁ・・・いっ、痛っ・・・・キャッ!!うぅ、うぅ・・・ぐっ・・・・・・」
彼女は少しもがき、痛みに耐え切れず、意識を失った



彼が私たちに残した物
それは、外見の怪我でなくて、心に負った癒せない傷だった

393 名前: めんめん 投稿日: 2003/08/31(日) 16:50
>>382-385
乙っす♪
イイ!トレーナー自身が戦える、めっさカッコイイ!!
国名にワラ〜
>>389-390
乙で〜す♪
なんか、似ている場面で・・・ってか、サナタンいじめに萌ぇ〜!?
続き期待期待〜

自分のコメ
ちょっといじめました(をい!可哀想だと思わんのか!!)
これから更に、スティンガーの暴走に期待??
ってか、ポケットがあまりにあっさりし過ぎて・・・哀れ

394 名前: 216 投稿日: 2003/08/31(日) 18:21
このところ連載SSが多いのでまとめてみました。

単発系
無題(5) >>10-11
「Another Mind」(21) >>22-32
「ある冬の、朝」(47) >>48-50
「媚薬サータソ」(47) >>74-76
無題(104) >>104-106 >>108-110
「あの時」(115) >>116-118
無題(サーナイト親衛隊4番隊長) >>123-125 >>127 >>129-131 >>133 >>136
無題(154) >>158-161
「普通の物語」(191) >>191
「Crose Road」(めんめん) >>324-325

395 名前: 216 投稿日: 2003/08/31(日) 18:26
連載系

「月下の抱擁」(216)
第一部
一章「私のマスター」 >>222
二章「反乱」 >>224
三章「私は」 >>227
四章「その先の幻想」 >>231-232
五章「選択」 >>233-234
六章「本当の顔」 >>239-240
七章「かつての仲間」 >>242
八章「想い」 >>246
九章「ふたり」 >>249-250
十章「告白」 >>251
第二部<過去>
十一章「地図にない街」 >>307
十二章「夜襲」 >>308
十三章「陵辱」 >>389-390
番外・一「新緑」 >>247-248

<〜白き女神〜>(オタマ)
第1章 >>270

「永遠の抱擁」(276)
第一章
第一話「トナイ」 >>279
第二話「ナミダ」 >>280-281
第三話「イミ」 >>287-288
第四話「ときどき」 >>289-290
第五話「サーナ」 >>329-331
第六話「ーーーーーー!!」 >>332-334
第七話「ナイト」 >>343-344
第二章
第九話「その後」 >>367-368
第十話「のんびり」 >>369-372
番外編その一「灯台」 >>297-300
番外編その二「迷宮」 >>312-318
補足 >>282 >>319 >>335 >>373

「君のためにできること」(めんめん)
プロローグ >>352
〜出会い〜 >>353
〜脱走計画〜 >>354
〜最後の夜〜 >>355-356
〜誓い〜 >>357
〜恐怖〜 >>377
〜吃驚〜 >>378
〜大切な話〜 >>386
〜死の晩餐〜 >>391
〜真夏の夜の悪夢〜 >>392

「リューク=インペラトル」(リューク=インペラトル)
第一話「堕ちてきた男」 >>364-365
第二話〜影〜 >>382-384
第三話〜隠された意志〜 >>385

396 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/08/31(日) 20:30
ウギャーーー!!!
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!

397 名前: キル愛 投稿日: 2003/08/31(日) 22:22
いや、まとめて感想いわせて貰いますけど…
ウマイ…。

398 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/01(月) 14:00
・・・

ここは、マスターの精神世界。マスターの記憶は、そこで途切れました。
今、私の目の前には一人の男が立っています。
「ミスティ・・・よく来たな・・・」
然しその人は鉄の仮面を被り、鉄の衣を纏い、人間には見えませんでした。
「・・・マスター・・・?」
「如何にも・・・私がリュークだ。お前にだけは、この姿を見られなくなかったがな・・・」
「マスター、貴方からはいつもの優しいオーラを感じない・・・何故です?」
鉄仮面から悲しみのオーラが発せられました。しかしその刹那、悪意に満ちたオーラが空間を
満たします。
「私はな、愚かな人間が許せんのだよ」
「!?」
「お互いに殺しあい・・・滅ぼしあい・・・こんな種族が、優れているわけがない」
「でも、貴方はそんな人じゃ・・・」
「ミスティ、お前は幻を見ていただけだ。これが私の本当の姿・・・復讐に燃える、醜い魂だ。」
「何をなさるつもりですか!」
「この星を・・・この星の人類を、滅ぼす・・・」
「そ、そんな・・・」
「我がガイア星の二の舞は御免だ・・・人が居る限り争いは絶えず、いずれこの星を駄目にする・・・
そうなる前に、私はその運命を根元から断ち切るのだ!」
「いけません!そんなことをしても何の解決にも・・・それに、人間全部が悪いわけは・・・」
「いや・・・種族そのものが腐って居るのだ・・・私はこの星を、緑豊な星に戻してみせる。
そのために、環境を破壊し、殺しあうことしか知らぬ人類など邪魔なだけだ。」
鉄仮面の声は怒りに震えていました。私は、言葉を失いました。
「人間に干渉されない、ポケモンだけのユートピア・・・お前もそれを望むだろう」
「望みません!私は貴方を止めます!」
「ふふ・・・強い女になったな。いいだろう、だがお前に私を止めることは出来ぬ!」
(そう、お前がキルリアのままで居る限り。。。そしてお前は、キルリアのまま、進化することは
できない。。。お前には、その石を捨てることは出来ぬ・・・)
「・・・石?」
「おっと読まれたか。だが問題はない」
鉄仮面の影が伸び、一体のアブソルが生まれました。
「いけ、アブソル。手加減は無用だ」
私の苦手な悪タイプ、それを平気でぶつけてくる鉄仮面・・・マスター。
(念力は効かない・・・マスターとの修行で得た、念動力なら、やれるかもしれない・・・!)
私は右手に念を送りました。念力はそのまま腕力に変換され・・・!
「10万ボルト!サンダークロォォ!」
電気で出来た爪はアブソルを真っ二つに切り裂きました。
「ほう・・・アブソルを倒せるのか・・・なら、これはどうだ!」
鉄仮面の影から、今度は10体のアブソルが生まれ、私に一斉に飛び掛ってきました。
(こんな・・・無理よ・・・)
一体の相手をするのにも精一杯な私が、10体も一度に撃退するなど到底不可能でした。
その時。。。
「念動フィールド!」
飛び掛ってきたアブソル達は、見えない壁に弾き飛ばされました。
「危ないところだったね、ミスティ」
見慣れぬ男が二人、私の後ろに立っていました。
「チャーレム、ザコどもを蹴散らせ」
違う声が響きました。すると、一体のチャーレムが、アブソルを次々倒していきます。
「すごい・・・」
すると、鉄仮面が叫びました。
「なんだと・・・貴様等は・・・なぜ、ここに居る!」
「お前の好きにはさせないさ、リューク博士」

399 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/01(月) 14:32
第四話〜リューク最後の日〜

「お前の好きにはさせないさ、リューク博士・・・いや、復讐鬼レジセイア!」
「貴様・・・グラーフか!死人が何の用だ!」
「レジセイア・・・君だって、死人じゃないか」
「コ、コーウェン・・・貴様までもが私の前に立ちはだかるのか!お前や私を殺した《北》が、
憎くはないのか!」
「レジセイア、君は北とは全く関係ないこの星の人を滅ぼそうとしているじゃないか!」
「そうだな・・・だが、これは始まりに過ぎん」
鉄仮面がグラーフと呼んだ人、コーウェンと呼んだ人は、記憶の中の2博士そのものでした。
「始まりだと・・・?レジセイア、お前は一体何をしようってんだ」
「そんなわかり切ったことを・・・この星の人類を滅ぼしたあと、私は一度ガイアへ帰る。
そして、我が母星ガイアに、小惑星を落とすのだ」
「馬鹿な、それでは北や米とやっている事が変わらないだろう!」
「違うな・・・私は、地上から宇宙を支配できると思い込んでいた愚かな民を滅ぼすのだ!
我がガイア星では、宇宙の民の自治権が認められなかった!だからこそ、我々宇宙の民が
立ち上がるのだ!大和地上支部の研究所の損失は痛いが・・・地上の民がいなくなれば、
我々の権利は永久のものとなる!」
狂っている・・・これは、本当にマスターの本心なのでしょうか・・・
「ミスティ、お前だけは、私と共に来てくれると信じていたが・・・所詮はポケモン、我が大儀を
解せぬものであったか。ならば、愚かな人類と共に滅びよ!」
鉄仮面・・・レジセイアと呼ばれた男の腹が縦に割れ、光が漏れました。。
「バリヤード、念動フィールド展開!」
コーウェン博士が叫ぶ。
「チャーレム、バリヤードを援護しろ!」
グラーフ博士が叫ぶ。
「無駄だ・・・食らえ!ウアタイル・スクラフト!」
その時のことでした。私達の目の前に、救世主が現われたのは。私の、最愛の人が。
「待てぇい!」
「誰だ!?」

「復讐に身をやつし、優しさを失った愚か者よ・・・愛する人の心を踏みにじってまで、
かつての仲間を裏切ってまで、己の穢れきった野望を果たそうとする・・・
人、それをエゴという・・・」
「何者だと聞いている!」
「大和地上支部サイコドライブ研究所所属、サイコドライバーチーム・元チームリーダー、
リューク=インペラトル!」
「何だと・・・貴様まで、私の邪魔をするかぁ!貴様は私の心の一部だ、それが私自信の
行く手を阻むのか!!」
レジセイアの叫びは悲痛なものでした。
「いくぞ、グラーフ!コーウェン!」
「おう!」「了解!」
ここで初めて、私は三人の持つ力、三人の信頼による正義のオーラの強さを感じたのです。

400 名前: 276 投稿日: 2003/09/01(月) 22:04
す、すごい勢いだ・・・オーバーヒートしないと良いけど・・・
SSの方はもうしばらく(最高でも一週間か?)お待ち下さい。
いっそのこと本当に一話ごとにしようかな・・・
>>376 分かっていただけましたか(w
>>380 そうですね、すばらしい人達ばかりで。漏れも更に精進せねば。
>>381 どうぞ♪
>>めんめん氏 感想ありがとうございます。
またまたよかったです。続き、マターリとお待ちしています。・・・刀、かあ・・・(笑
>>216氏乙カレ〜 いろいろと細かな感想をありがとうございます。
毎回毎回読みたくなる感じの話で最高ですな。続きをいくらでもお待ちしております。
>>リューク氏
読んでて複雑な気持ちになりました(誉め言葉)これからもがんがってください。
それにしてもリュークの「復習に(ry」ってガンd(ry

401 名前: めんめん 投稿日: 2003/09/01(月) 22:33
>>400 
276氏、ですねですね〜♪フィーバー×2!!
新学期入っても勢いは衰えそうにないですね
衰えてるのは、俺の文章力が(ぐはっ!!!)
続きは途中まで書き中ですんで☆☆

>>398-399
リューク氏、急展開よかよかぁ〜(o^^o)
題名から、ソロソロ終わってしまいそうだ
どんなクライマックスなのかっ?!期待は募るばかりですぅ

402 名前: キル愛 投稿日: 2003/09/01(月) 22:39
siriasu

403 名前: 君のためにできること〜癒し系〜 投稿日: 2003/09/02(火) 04:30

うぅ・・・・ん〜・・
痛々しい身体を起こしてみた


一体あれからどれだけの時が経ったのか・・・
私を含め、パステル・ラティも知らない
その場にいなかったポケットも
行方知らずのタキオンとプレイスも
そして、私たちに惨劇を見せた、スティンガーも・・・
誰も、今が何時なのか、あれからの時間が解らない

私の負った傷は、一番初めの一発だけですんだ
一発だけとはいっても、私の歴史上最も深い傷となった

2人はズタズタにやられているが、幸いにも、致命的な傷はなかった
致命的といえば、2人の心に残った傷か・・・


しばらくして、パステルが起きた

・・・・・・・・・・・・・・
無言のまま、何かをぼぉっと見つめている

そして第1声目は

・・・・・そうだわ・・・・・・
明らかに昨日のことで元気を失ったパステルの声

彼女はプレイスに貰った、MBを開けた

確か・・・・癒しの水が・・・

癒しの水、それは、いかなる傷も癒えるという意味でつけられた薬
ペットボトル程度のもので、身体に掛ければ何でも治る優れもの
彼女は、癒しの水を頭から掛けた。

あぁっ〜ははっ・・・へへへっ!いつものパスちゃんに元通り〜♪ってね☆☆

パステルの笑顔は半分作りだった。でも、そんな事は私は気にしない
この重い空気を感じて少しでも、って彼女が思った事を、蹴落とす意味なんてない
元気になれば、すぐにいつものパスちゃんに戻るだろう
そう、彼女ならでわ
その後、パステルはラティと私にも癒しの水を掛けてくれた

・・・ふにゃぁ?あたしって、生きてる?あれ、あれれ??・・・・
傷のない自分の身体を見て驚いて、

もしかして・・・パスちゃんの御かげ?

えっへへ〜ん♪

懐かしいなぁ〜癒しの水かぁ・・・そぉだ!!!今からみんなで、癒しの泉に行かない??
あそこなら、今日までのこと忘れてリラックスできるよ☆

癒しの泉??
私とパステルは、癒しの泉を知らない・・・なんたって、都会そd(強制終了)ってワケじゃなくて、

知らないの?じゃ、着いてきてよ!今すぐ行くよっ♪テキトーに荷物もって〜

彼女が言い出したら、反対する意味も無くなってきた・・・結局行かない理由もないのだから


とゆうわけで
ほんとすぐに出発した
ポケットと昨日の夜会った場所は通らなかったけれど
近くを通った時には、彼の気配は全く感じられなかった
あの戦いで(戦ったかどうか、見てはいないけどね・・・)遠くまで行ったのか
自力で逃げたのか、はたまた・・・頭に嫌な予感がしたが、そういう事は、今は考えないことにした


長く歩いた(2人)1人は歩かなくてもよし!!
乗せてもらえないのは、当たり前として
(2人乗ったら、90K近く・・・ラティは40Kジャスト)
荷物すら持たないラティは(自分の荷物なし)、ご機嫌で、どんどんと森深くに進んでいく

こんな奥まできちゃったら、もう、誰にも・・・
そういう事は、常に頭にあった

ビコたん、心配なんです?

えっ・・・・まぁ、うん。そうなんだけど、ね・・・

気遣ってくれたパステルが、嬉しかった
そう、今は1人じゃないんだ。あの時のメンバーの1人が一緒にいるんだ
また落ち着いてからでも、嫌なことを忘れてからでも・・・

ビコた・・・ビコさん、あのぉ〜・・・

なぁに?パスちゃん?他人行儀なんてしちゃって、

あっ、いや、後でにしましょう!そろそろ、着きそうなんで

ソロソロじゃなくて、着いたよん☆お疲れさまぁ〜♪

ラティがこちらを振り向いて、軽い説明をしてくれた
秘湯・・・じゃなくて秘泉?らしき場所
昔から、傷ついたポケモンを癒す場所だったらしいが?あまりに山奥なので、誰も来ないんだとか・・・
少し前にラティアスと一緒にこのあたりを見回りにきた際、見つけたらしい

じゃ、ここでは自由行動って事で!!私はちょっと、することあるから〜
2人で泉に入っていればいいよ♪別に誰も来ないだろうし〜

あ、ありがとう、っと、ラティ?ほんとに誰も来ない??

大丈夫、大丈夫!ってか、誰か来ると困るの?あれ、困るの??へぇ〜困るんだぁ!!

当たり前ですよって、聞く前に、それじゃ!って
飛んでいきました。忙しい娘ですねぇ・・・



すごく喉かな場所で、小鳥の囀りも聞こえてきます
泉と言っても、やはり、温かいです
泉・・・温かい泉??温泉ってこと??


あれ?近くにいたはずのパスty・・・

404 名前: 君のためにできること〜癒らし系〜 投稿日: 2003/09/02(火) 04:32
激しくR指定・・・って、俺R以下だし!!!!
じゃぁ、R15位と言う事で(をいっ)




「きゃっ!何っ、」
「驚いたでしょ、きゃはっ☆」
「きゃはっ☆じゃなくて・・・なにしてるのよぉ〜」
目の前に顔だけ出して、こっちを見ている
「何って?見てるんじゃん!ビコたんのNiceバディーを♪」
「見なくていいです!!」
「何でー!いいじゃん☆もっと、遊んでよぉ〜!!男もいないんだし、イチャつこうよ♪」
「どんな教育受けてきたの、君は・・・」
「マスター並みかなぁ?てぇい!!!」
「きゃあぁ!!ちょと、何処触ってるの!!!ちょっ・・・」
「何処って?何処触られてるの??何処?何処??」
「えっ・・・っと、ホラ、読者が萌えちゃうといけないから(///)」
「ひゃはは、なんだったら、もっともぉ〜っと読者にサービスしなきゃ☆」
「やめてぇ、ちょっとマジでやめてってばぁ!」
彼女が元気になったのは、私的にも嬉しいのだけど・・・いや、元気というか・・・いやぁ・・・なんというか
「だ・か・ら、女として温泉はイチャイチャする場所って決まってるじゃん」
「決まってませんよ!!!」
「恥ずかしがりやだね〜ビコたんは!タキオンとヤレナイヨ!!!」
「ヤリマセン!!!!!」
「えっ?へ〜ヤラナインダ?もったいないにゃぁ〜♪」
「・・・え、だって、普通、ほら、そのさぁ・・・ヤラナ・・・くない?」
「・・・・・だめだねぇ、これだから真面目ぶちゃ、そのまま真面目になっちゃうんだよ
教えてあげるから、身をもってさぁ〜」
「お断りしま・・・えっ???え、え、え、え??」
私は後ろにいた、意地悪ちゃんに身体をしっかり固定されてうごけません
「ビコたん、あなたには相手がいるからいいねぇ〜私は同種が少ないからヤリタクてもヤレナイんだよ」
「ちょっと、ラティちゃん離して〜〜〜〜」
「抵抗するなら、パスちゃん♪燃えちゃうよ〜(萌えちゃうよ〜)」
「いやいやいやいや、ほんと、こーゆーのは勘弁して♪頼むから、ほんと・・・」
「とか何とか言っちゃって!ほんとは、楽しみなくせに☆」
「むぅ・・・・・・・(~~;)」
「反論しな〜い!さぁ、お願いね、パスちゃん♪抵抗しなくなるまでだよ☆次はあたしだからねぇ〜」
「とっといたげるから、大丈夫×2。私あれないから(当たり前)感覚だけね〜」
彼女の指があたしのとこに入ってくる、動くたびに、身体が温まる
「ひゃっ・・・・・うひゅ・・・きゃぁ、ひゃひゃ・・・うふぅ、あっ・・・・」
「撫でられた事ないでしょ?でも、気持ちいいのはコ・レ・カ・ラ!!!」
「あぁぁぁぁ〜〜〜、あはっ、あはっ、あぁん!だめ、だめぇ〜堪えらんない!うふん、あぁ〜っあっ・・・・」
「壊れてきたよ〜、パスちゃん♪交代交代〜」
「あなたも同罪〜」
ラティのとこを犯し始めたのは、私だった・・・
「きゃははぁぁああぁぁはは!ビコたん、わかってるじゃ、きゃぁ!はちきれそ〜ぅ」
「ビコたんまだ終わってなーい!!」
「あたしもぉ〜やらせて〜、きゃはは、ビコたん、上手い!上手だよ〜ぉうひゃん!」
「もぉだめ・・・逝きそうです・・・・いやぁん、まだやるのぉ・・・・ふにゅん・・・・」

女3人は、遊びまくって、狂って、酔って、火照って、発情して(をい)ました・・・
要は、お嫁に行けないような3人でした(?)

傍から見れば、何をしているんだ?って感じでした
だけど、誰も傍から見てなんかいない・・・・はずでした

傍から・・・見てない・・・はずで、・・・はずで・・・はずで・・・

ビ・ビ・ビ・ビコ?????っと、パッ・パ・パパ・パ・パパ、パステルじゃないか!!!!!!!!

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




彼が来るのが、1日早ければ
そんなことになっていたと思います
残念で・・・・いや、そんなことにならなくて、よかったです♪

405 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/02(火) 07:30
>>めんめん氏 感想ありがとうございます♪
>>276 感想ありがとうございますm(_ _)m
もうじき第一部「リューク編」が完結します。
第二部では、サーナイトに進化したミスティがロケット団相手に暴れまわります。
登場シーンの「人、それを・・・という」(ロム兄さんの決め台詞)と、
「貴方達に名乗る名前は無い!」(これもロム兄さんの決め台詞)は欠かしません(ワラ

406 名前: キル愛 投稿日: 2003/09/02(火) 22:26
エロキタ―――――――――!!

407 名前: 276 投稿日: 2003/09/03(水) 00:16
あ!今気付いた。216氏がまとめてくださった>>394-395
まとめてくれたのはうれしいんですけど漏れの小説の『第一章最終話 がまん』(第八話)
が『第七話 ナイト』扱いになってるw
確かにあの話は短すぎる上に一つの話にしてもいい内容で、細かすぎる指摘ですが。
チョットシツレイカナ・・・

408 名前: 276 投稿日: 2003/09/03(水) 19:21
>>めんめん氏 レスシワスレスマソ…
まさにもうスロットで777が出たような勢いで(w
久しぶりに直球エロキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
漏れもR以下なのにあんなアブナイ小説書いてるので無問題♪(違うだろ)

409 名前: めんめん 投稿日: 2003/09/03(水) 22:11
キル愛氏&276氏
ちょっと自分でも、こんなの書くつもりなかったが・・・
なんか、他の人の参考になにかしら書いてみました!
こーも書けてしまうと・・・私的ヤバメっす♪

410 名前: 216 投稿日: 2003/09/03(水) 22:37
>>407
うわ、   ま    ち    が    え    た
すいませんすいません。細心の注意を払ったつもりが……以後気をつけます。

↓修正&更新

「永遠の抱擁」(276)
第一章
第一話「トナイ」 >>279
第二話「ナミダ」 >>280-281
第三話「イミ」 >>287-288
第四話「ときどき」 >>289-290
第五話「サーナ」 >>329-331
第六話「ーーーーーー!!」 >>332-334
第七話「ナイト」 >>343
最終話「がまん」 >>344
第二章
第九話「その後」 >>367-368
第十話「のんびり」 >>369-372
番外編その一「灯台」 >>297-300
番外編その二「迷宮」 >>312-318
補足 >>282 >>319 >>335 >>373

「君のためにできること」(めんめん)
プロローグ >>352
〜出会い〜 >>353
〜脱走計画〜 >>354
〜最後の夜〜 >>355-356
〜誓い〜 >>357
〜恐怖〜 >>377
〜吃驚〜 >>378
〜大切な話〜 >>386
〜死の晩餐〜 >>391
〜真夏の夜の悪夢〜 >>392
〜癒し系〜 >>403
〜癒らし系〜 >>404

「リューク=インペラトル」(リューク=インペラトル)
第一話「堕ちてきた男」 >>364-365
第二話〜影〜 >>382-384
第三話〜隠された意志〜 >>385 >>398
第四話〜リューク最後の日〜 >>399

411 名前: 君のためにできること〜再会〜 投稿日: 2003/09/03(水) 23:11
あの日、狂い酔った私たちはあの泉の際で寝ていた
朝になると、あの場所が痛い気がするが・・・全くしょうがないことである・・・

私たちが、その場で過ごすこと1日。現れたのは、2日3日ぶりに会うはずなのに、
なんかものすごく長い間会っていなかったような感じだった

ビコっ!パステルっ!!無事だったか!?・・・無事そうで何よりだよ

プレイス!!良かった〜ほんと心配したんだから・・・

わりぃわりぃ!

こんな山奥の泉にまで、やってきたプレイスは軽く私たちに今までの説明をした
あの後、3人はばらばらの方向に吹き飛ばされたそうだ
とりあえず、バンギラスは仕留めたらしい
彼もこの泉を知っていて、ここにくればどうにか、っと思っていた
すると、見慣れたサーナイト2人に出会う♪
と、簡単すぎてワケが分からない(をい)



「そぅ・・・タキオンがどうなったか、何処へ行ったかは分からないのね・・・」
「す、すまないな・・・」
「ううん!プレイスの所為じゃないわ。早い所、みんなを探さなくちゃね!」
「そうだな!!!」
「え〜っ、もう行くの??いやぁ、あたし行きたくない・・・」
拒んだのは、ラティ
「そうと言われても、私たちの大事な仲間だから・・・」
「いや、ラティさんを無理矢理連れて行っては、彼女も可愛そうですし・・・彼女が嫌ならば、ここで待っていてもらえば
いいよ。そうだ、確か・・・心のしずくだったかな?認められた者が、それを水に投げると、
心優しき者の救いが得られる・・・っていう。君たちの事だよね☆」
「へへぇ〜詳しいね!プレイスさん!!それあたしが言おうとしてたのになぁ〜」
「はははっすまないよ!」
彼女は補足事を付け足して、心のしずくを私たちに渡してくれた

だが、ラティがパステルに、渡した時
「私はいらな〜い!!」
「ええっ?何で、何で??もしかして失くしちゃうから??」
「違う違うよ〜、私も・・・ラティと一緒にここに残るの!だってもう、私がついて行っても、足手まといになりそうだし・・・」
「足手まといだなんて、そんなことないわよ?!」
「ううん、もう決めたの!ラティと一緒に、みんなが帰ってくることを待ってるわ!
私、この前ので、なにか自信ってものが微塵も無くなっちゃったし・・・だから、お願いっ♪」
「パス・・・まぁ、彼女が来たくないのなら、無理には連れては行かないけどな!!」
「ありがっとー!プレ兄ぃ〜♪」


あまり時間はない
2人に見送られて、私とプレイスは昨日来た道を(プレイスは今日)戻っていった
昨日とは違う、心強い。守る立場から守られる立場になった感じだった
人数は減ったけど、頼れる人だから、安心だった
プレイスの背中がすごく、優しかった
と、見とれて見ていると、何かっ??とたずねる彼

とりあえず、基地の周辺へ行くことにした
プレイスのおかげで、私は何も傷つくことなく、基地に着いた
プレイス自体も特に、疲れている様子もなかった

今思えば、あの時疲れていなかったことが幸いだった・・・

1人のサーナイトがいた

あれ?あれ、タキオンっぽいんだけど?ビコさん、見える??

えっ・・・・う〜ん、何か雰囲気が違うくありませんか??
と答える

タキオ〜ン!!??

プレイスは声をかけた



「・・・・タキオン?・・・・」
彼は呟く様に此方を振り向いた
その振り向いた時に、私には衝撃が走る
あの眼、あの顔、あの身体、そして、あの刀が・・・スティンガー
「・・・・タ、タキオン?じゃない・・・のか??」
「違います、プレイス!!あれは、スティンガーって言う、殺し屋です!!
前の時も、私たちめちゃくちゃにやられて・・・」
「覚えていてくれたかい!えっと、お前は・・・そうだ、ビコだったか?俺が目をつけておいた女がすぐにまた、
でてきてくれるとは・・・ひゃひゃひゃ、いいねぇ〜今回は男付きかいっ!!」
「何か・・・異様な殺気を感じるなぁ・・・・」
「プレイス、気を付けて!あいつの強さは只者じゃないわ・・・」
「うん、やばそうな奴だ・・・」
「やばそうな??な〜に言ってんの?!やばそうじゃなくて、やばいんだよ俺は!!!」
いきなり刀を一振り、エアカッターが飛ぶ!!!

412 名前: 君のためにできること〜命懸〜 投稿日: 2003/09/03(水) 23:12
距離的にすんなり避けるが、そのあたりの草木を見れば、どの程度の威力か、一目瞭然
「逃げましょ!いくら、プレイスでもあんな奴は・・・」
「ビコさん、私の後ろに・・・私の後ろに隠れてください!!」
「プレイス、無茶よ!!あなたが思っている以上に奴は・・・」
その時、一瞬私に向かってプレイスが笑ったように見えた。気のせいなのだろうか・・・?
「ほぉ〜おっもしろくねぇ奴だな!お前、プレイスってんのか!だが、そんな名前覚える必要なんて・・・ねぇ!!!!」
「その自信、相当な物らしいね・・・だけど、私の技も大した物ですから!!!」
彼の左手には、サイコボールらしきものが浮いている
少しずつ、少しずつ、大きくなっていくのが解る
「遅いっ!!!!!!」
バシュッッッツ
プレイスのエネルギーが溜まる前にスティンガーが一撃を狙う
「・・・ぐはぁぁぁ!!!」
プレイスは、膝をがくんと落とした

「ひゃはははははっ!!!!あ・と・は、あんただけだよ〜女ぁ!俺が遊んでやるよぉ」
「プレイス・・・・・・そんな・・・そんな・・・・やだ、いや!こないで!!!!」
「ほぉ〜ら、俺が遊んでやるから泣かない泣かな〜・・・・いっ!?!?!?」
急に奴は後ろを向く。サイコボールが彼目掛けて迫る
プレイスは、此方を向いて、右手から気合のはちまきを落とす
「くっそぉぉぉぉ!!!!!!!!」
奴は刀で応戦したが、その刀も耐え切れず、割れた音がした・・・瞬間、奴は瞬間移動でこの場を去った




「プレイス!!!!」
やはり、いくら気合のはちまきを持っていても、かなりのダメージはある
私が駆け寄った時に、彼は私によたれかかった
「プレイス・・・どうして、そんな無茶なことを・・・・・」
「・・・・・へへっ・・・・・無茶だっ・・・・たかなぁ?・・・・」
「無茶すぎるわよ!!・・・・・・・もぉ〜」

「君のことが・・・・好きだから、命をかけても・・・守れると思った・・・・・」

「えっ!?」
「だから・・・・・ビコさん・・・・・好きです!!・・・あなたのすべてが好きです」
「・・・・・・プレイス・・・・・」
私の身体をしっかりと抱きしめるプレイス、ただ、力が入ってない
私もそんな彼を、しっかりと抱擁してあげた
そして、顔を見つめあい・・・沈黙の後、口付けをした

彼は戦闘によるダメージが大きく、手を離したら離れてしまいそうな感じだった
だから、私がしっかりと包む、
彼の口付けは、実に甘い。私も彼の口付けに酔い始めた
そのまま、私たちは横になった

抱き合う力も次第に強くなる
彼を・・・彼をすべて、すべて吸い取る

あれっ、私・・・私・・・

ビコさん?どうしたの??どうして泣いてるの?

解らない・・・私・・・・・何も悲しくないのに・・・・・・どうしてなの?私・・・私・・・・・

そして私は、彼の胸の中で泣き始めた
何故?どうして?泣く意味も知らないで、泣いた
泣きじゃくった・・・

この涙の意味、後に解ることとなる

413 名前: 君のためにできること〜休憩〜 投稿日: 2003/09/03(水) 23:12
--------------------------------------------------


・・・と、ここまで話していた彼女が話をやめる

ちょっとすみません・・・思い出しちゃって、へへ!・・・・・・・・・すみません、少し席を外させていただきます
ほんと御免なさい・・・

彼女は、話を中断して、外に出て行ってしまった



彼女の話には続きがあることは解った。俺に推理できることは、3人の中の誰かと今一緒にいる彼女
彼女の選択は少なくとも、悪い選択ではなかったとは思う

多分、彼だろうな・・・だけど、あの人はどうしたのか?

この先の行方がすごく知りたくなってきた
ただ、彼女が触れたくない過去ならば・・・って、それだったら最初から話さないよな
見知らぬ俺に話すということ、彼女は何を希望しているのか?
ただ、昔話をしたかっただけなのだろうか?

がたん

表ではなく裏から、誰かが入ってくる音
そこに立っていたのは♂のサーナイト、彼の姿はこの話に出てくる3人どれにもなる

・・・・あ、すみません。私は、ビコさんからお話を聞いていたものです
あなたのことは聞いてるんで自己紹介は結構です
と。

そうかい、それはそれは・・・彼女の話って、ビコは何処に?

思い出し泣きな様で・・・席を外しています

そっか〜、ま、その続き!話してやろうか??

続き、ですか

いやか?

そうじゃなくて、それでは・・・お願いします

ふむふむ、君はできれば彼女から話が聞きたいようだね

・・・すみません、あなたのことを誰だかまだ知りたくなくて・・・

そっかぁ・・・私のことがって事ね

・・・いえ、もういいです!御免なさいですが、解ってしまいました

あっ!!!ごめん!!!つい普通に・・・

いえいえ、仕方ないことですよ

そうか、解ったんなら、隠す必要ないよね☆
そう!私はプレイス、ビコの心を奪っちゃった!って言えば、良くは聞こえないかな??

414 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/09/04(木) 17:43
18禁激しくキボンヌ

415 名前: 276 投稿日: 2003/09/04(木) 23:05
やっと第十二話に入った・・・このペースだといつ投下できるだろう?
>>216
いえいえお気になさらずに。
>>めんめん氏
戦闘シーンがいい感じですね。微妙な終わり方で続きが気になる所です。
>>414
今の自分には到底無理ですね(汗

416 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/05(金) 21:00
「三人揃ってその程度か・・・私もなめられたものだ・・・いいだろう、止めてみろ。
行け、ハイパーアブソル!」
レジセイアの叫びとともに、10体のアブソルの屍骸が・・・一つになる。
「合体か・・・やるな」
「マスター・・・私、怖い・・・怖いよ・・・」
私はマスターに抱きつきました。異形の進化を遂げた、悪ポケモンアブソル。その体から出る、
悪意に満ちたオーラ、それだけで鳥肌がたちました。
「ミスティ、俺達も・・・合体するんだ。そうすれば、お前の力は、数十倍になるはずだ」
マスターの言葉の意味がわかりませんでした。合体・・・私はコンバトラーじゃありません。
「でもマス・・・ふわぁ?」
マスターが私の体を抱き上げました。そして、重なる唇・・・
「んっ・・・(こんなときに・・・ですか・・・?)」
侵入してくる、舌。探るように、求めるように・・・
その時私の中にこみ上げてきたもの。体が、熱い・・・
「んんっ・・・マスター・・・マスター・・・!熱い、熱い、体がぁっ!」
私はマスターの体を抱きしめました。強く、強く。マスターが千切れてしまうくらいに。
私とマスターは光に包まれ・・・その刹那、マスターの体は無くなり、私のなかに
光となって入ってきました。一秒にも満たない、一瞬の出来事だったかも知れません。
然しその時の私にとっては、何十分にも感じるほどでした。
光が入ってくる。それだけではない、何かが入ってくる感覚。全身からマスターが入ってくる
のを感じました。
【聞こえるか、ミスティ・・・封印した力を、解き放った。今のお前なら、やれる・・・!】
「マスター、どこですか?マスター!」
【自分の体をよく見てみろ・・・俺はお前を放さない】
私の体は、今までの二倍近くの大きさになっていました。
「え・・・これって・・・」
進化。マスターが封印した力。
【お前の力が、お前を滅ぼしてしまうのが怖かった・・・だが、心配無用だったな。
お前は、強い子だ。】
「マスター・・・あなたは一体・・・」
【俺は、俺が封印したお前の力だ。本物の俺は、あの仮面・・・レジセイアの下に居る。
俺の心は今もあそこに有る・・・】
「どういうことだ、説明してくれ、リューク博士!」
グラーフさんが、叫びました。
【いいか、俺は、俺自身の復讐心に負けて、精神を乗っ取られている。このままだと、俺の
体もやつに奪われて、心から復讐鬼に染まってしまう・・・お前達がここに来てくれた事は、
俺にとっても思わぬ幸運だった。やつを、レジセイアを殺せ・・・!】
「しかし・・・やつを殺すことは、あんたを死なせてしまうんじゃないのか!?」
【ふふ・・・俺の命と、ガイア星、そしてこの星の人の命、どちらが重いと思う?
いまここでやつを倒さなければ、完全に殺さなければ、レジセイアはまた復活するだろう。
そう、三年前に死んだと思われた早乙女博士が生きていたように・・・】
「マイナーな例を出さないでくれ!それより、本当にあんたの本心は・・・レジセイアなのか?」
【そうだな、この機会に話しておこう。俺がミスティの力を封印した理由は、俺の復讐心を
滅ぼす最後の手段のためだ。俺の心は、俺がこの星に来た時点で殆どレジセイアに
食い尽くされていた。俺は、心から復讐鬼にはなりたくなかった。だが、動き始めた歯車を
止めることは出来なかった。だから、俺はミスティの力、悪に屈せぬ正義の力を封印し、その
中に俺自身の良心を複製した。だから、今話している俺は、お前たちの記憶が作り上げた
俺の像が、本物の俺の代わりに話しているに過ぎない。俺の本来の心は、もうじき無くなる。
その前に、なんとしてでもやつを、レジセイアを殺してくれ・・・!】
「そんな、マスター・・・そんなことをしたらマスターは・・・」
【如何という事はない。一度死んだ身だ。それにここは精神世界。母体が死ぬことはない】
「でも、マスターの心は、どうなってしまうのですか」
【回復に時間はかかる・・・】
やるしかない。マスターを助けてあげるためにも・・・
目の前にいるレジセイアが、マスターの心を惑わし、狂わせたものなら、私はそれを倒して
マスターを助けてあげるしか道がないのです。
「わかりました・・・」
私はレジセイアに向き直る。

417 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/05(金) 21:01
「マスター、お許し下さい・・・貴方の野望は、私が打ち砕いて見せます!!」
「クックック・・・たかが『サーナイト』になにが出来る?それも、さっきまでキルリア
だったような娘っ子一人にな・・・ハァーッハッハッハ!」
レジセイア・・・マスターの口調は、最初に対面した時とは比べ物にならないくらいに、
ひどい凶悪なものになっています。これが復讐を決意した人の意志なのでしょうか・・・
「それにな、私はもう後には退けんのだよ!ここまで育ってしまった復讐の心は、動き出した
計画は、もう誰にも止められん!そのまま滅びよ!」
ハイパー化したアブソルが、グラーフさんのチャーレムに襲い掛かりました。
(・・・速い!!)
先ほどまでの、一体あたりの速さの10倍以上のスピード。
「ぐわぁっ!」
チャーレムが、アブソルの攻撃を受けました。それも、ただの体当たりなのに・・・
「うぐぅ・・・ゲホッ」
吐血。あの体当たりで、ここまでのダメージ・・・
「チャーレム!大丈夫か!」
「・・・マスター、ここは精神世界。すこし休めば俺の傷など・・・」
【グラーフ、君は退避するんだ。チャーレムと共に。ここであまり傷つくと、心が死んでしまうぞ!】
「く・・・すまない、リューク博士、コーウェン博士。戻れ、チャーレム!あとは任せた!」
消えていくグラーフさん。
「僕は残って、ミスティを援護する!」
とコーウェンさん。
「ありがとうございます!・・・来る!」
先ほどは以上に速く見えた、ハイパーアブソルの動き。
しかし、マスターと一つになった私なら、避けれるはず。
「見える・・・!私にも敵が見える!10万ボルト!」
念導力でイメージした、巨大な刃。電流が剣の形を成していく・・・
「目の前に引き付けて・・・それっ!」
巨大化したアブソルの額に深々と突き刺さる剣。
「ギャァァァァァァァ」
飛び散る血飛沫。的確に、急所を貫いたはずでした。
「何だと、装甲10倍の私のハイパーアブソルが!」
グッタリとするアブソル。
「マスター、いくら厚い装甲でも、脆い一点があります。お忘れになったのですか・・・」
「クッ・・・だが、まだだ、まだ終わらんよ!来い、アブソル!私は何度でも復活するのだ!!」
レジセイアはアブソルに飛び乗り、次の瞬間・・・
レジセイアの体は、アブソルと同化し始めたのです!
【そうはさせるか!】
胸から飛び出す光。マスターの影でした。マスターが、融合しつつあるレジセイアに掴みかかりました。
「ええい、邪魔をするな、放せ放せ、放さぬかぁ!!」
【今だ、ミスティ!撃て、俺ごとこいつを吹き飛ばせ!コーウェン、ミスティに力を貸してやってくれ!
最後のわがままを聞いてくれ!】
無言で頷くコーウェンさん。
「マスター・・・できない、できないよ・・・」
頬を伝う涙。いくらなんでも、マスターの良心ごとなんて・・・
【早く、早くやるんだ!こいつは俺をも吸収しようとしている!俺の心が・・・復讐に完全に
染まる前に、早くやってくれ!】
「・・・はい、お許し下さい、お許し下さい!」
私は、ありったけの念動力を振り絞って、マスターと同化しつつあるレジセイアに狙いを定めました。
「援護する!」
コーウェンさんのバリヤードから送られる力。
「行きます・・・奥義、ウアタイルスクラフト!!」
暴走する力が、敵を包み込み・・・
【これで・・・いいんだ・・・】
消えていく、マスターの姿。
「ああ・・・ああ・・・」
私はただ、泣くことしか出来ませんでした。
パカーン!
音を立てて割れる、レジセイアの鉄仮面。その下にあったのは、優しさと安らぎに満ちた、
いつものマスターの顔。
「・・・ありがとう」
「マスタァァァァァァァァ!!!」
そのまま、私は意識を失いました。

・・・

気付いた時、私はベッドで横たわるマスターに抱きついて泣いていました。
傍には、深く沈んだ顔のグラーフさんとコーウェンさん。
マスターはまるで、眠っているようでした。
マスターが望んだ結果・・・わたしは後悔はしていません。
もう、マスターは毎晩夢で苦しまなくてすむのです・・・

私は自分に言い聞かせました。大丈夫、マスター、私、強くなったんだよ。
私は窓の外を見ました。さっきまで雨が降っていたのでしょうか、草木が濡れています。

私は、もう泣かないと決めました。だって、いつでも私の中にはマスターがいるから・・・
私は、眠ったようなマスターの頬にキスをしました。

418 名前: キル愛 投稿日: 2003/09/06(土) 22:38
微エロ萌え

419 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/09/07(日) 16:14
感動した!!!
漏れも連載SS書こうかな?

420 名前: キル愛 投稿日: 2003/09/07(日) 22:24
>>419
ぜひエr(滅

421 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/09/08(月) 12:52
>>420
スマソ
エロは無理かも…

422 名前: 276 投稿日: 2003/09/08(月) 18:41
現在勢い冷却作業中?
>>リューク氏
相変わらずGJ!いろいろとニヤニヤしてしまったw終わり方も萌え。
>>421
ぜひおながいしまつ。エロでもエロでなくとも(w

いつになるか分からないのでとりあえず第十一話投下!

423 名前:  永遠の抱擁第十一話 後先 投稿日: 2003/09/08(月) 18:42
甲板。右の方にはバトルタワー、左の方にはルネ島が見える。空も海もまだ薄暗い。
ザング「改造とは言ったもののどうする気?」
トナイ「・・・」
ザング「改造する気なんかもとから無いんだろ?」
トナイ「・・・分かってたのか。」
ザング「あたりまえだ。でなきゃあたしも多分反対してた。」
トナイ「理由は推測できるか?」
ザング「一つはこれからの事。一つはサーナの事。最後の一つが最近物足りなくなった事(w それら全部をとりあえず整理しようって思ってたんだろ?」
トナイ「そこまで分かってたならなぜ私を一人(?)にしない?」
ザング「あんただけで全部抱え込もうとするな。あたしだって相談には乗れるはずだ、特に最後(w」
トナイ「いいのか?私なんかの相談を・・・」
ザング「いいからこういう事が言えるんだ。」
トナイ「そうか・・・悪いな・・・」
私はザングに倒れかかった。ザングが支える。
ザング「トナイ・・・?」
トナイ「すまない・・・サーナのことを考えてたら・・・胸が苦しくなって・・・寂しくなって・・・」
ザング「・・・」

このまま行為に入りそうな勢いだが、何かが私達を押し止めていた。暫くそのままの状態でいた。長かったのか短かったのか分からない。でもサーナのことで頭がいっぱいで、その時間の事などどうでもよかった。このまま何もしないでサイユウに行こうがどうでもいい。海に誰かが浮かんでたってどうでも・・・ちょっと待て。
トナイ「!」
勢いよくザングから離れた。
ザング「どうした、トナイ?」
やや残念そうな顔でザングが聞いてくる。
トナイ「あそこに誰かが浮かんでる。」
ザング「え?」
アレは何だ?緑と赤と薄橙の色をもった・・・人型?
トナイ「ロープを。」
ザング「OK。」
トナイ「ファンネル『>ロ‐』×6」
ザング「何に使うんだ?」
手渡されたロープを六つのファンネルにくくりつける。くくりつけた形はちょうど『正六角形+*』
ザング「?」
トナイ「行け!ファンネル。」
ロープの形が崩れないようにしながら飛ばす。『誰か』の下に潜り込ませて・・・引き上げた。
ザング(あの時間でよく思いついたな・・・こんな風な使い方もあるのか・・・)
トナイ「ご苦労さん。」
ファンネルからロープを外して戻した。
ザング「こいつは・・・キノガッサか。」
トナイ「ちょっと失礼。」
そう言って色々調べた。・・・とりあえず生きてる。
トナイ「・・・よく分からんからとりあえず部屋に寝かせよう。」

424 名前:  永遠の抱擁第十一話 後先 投稿日: 2003/09/08(月) 18:43
トナイ「・・・気絶してるだけか。」
部屋にキノガッサを寝かせて隣に座りながら私は言った。
ザング「何か分からないのか?お得意のエスパーってやつで。」
トナイ「意識が無い奴に対してやるのはいつもよりもかなり多くの力を使う。何か分かる前に私がばてるよ。」
ザング「へぇ〜、そういうもんなんだ。」
トナイ「・・・」
ザング「・・・」
トナイ「・・・?」
ザング「どうした?」
トナイ「襲ってこないのか?今なら私は抵抗しないぞ。」
ザング「今は嫌だ。あんたの目は今サーナしか見てない。」
トナイ「そうか・・・すまない。(ザングの目はどちらかというとキノガッサを気にしてるようだが・・・)」
ザング(しようとした事とか場合とか理由があれだからこのタイミングで謝られると微妙・・・というより、キノガッサがいつ起きるか分からないのに・・・)
遠くの方から声が聞こえる。
ワーズ「けっこう難しかった・・・何あのレバーとかボタンの数は!?」
トナイ(帰ってきたか・・・)
ストラ「ああ・・・解明するのに二時間はかかったでござる。」
トナイ(そんなにか?・・・まあザングに倒れてた時間が分からんから何も言えないが・・・)

ドアが開いた。
ワーズ「ただいまあ・・・ん?なんか潮臭い・・・」
トナイ(キノガッサのせいか・・・)
ザング「どうだった?」
ストラ「どうだったも何も無いでござる。あんなに複雑な物を見たのは今回が初めてでござるよ。」
ワーズ「なんで潮臭いのこの部屋?」
トナイ「思わぬ来客だ。」
ワーズ&ストラ「誰!?」
トナイ「キノガッサ。今は意識を失っている。」
キノガッサの方を指差す。
ワーズ「どざえもんか・・・」
トナイ「シャドーボール・ブレード。」
ワーズ「何で!?」
トナイ「客に失礼だ。」
ワーズ「それだけの理由でそんな気絶しそうな物を振り回さな・・・わああぁぁぁあぁぁあぁあぁぁぁああ!」
ストラ「毎回飽きないでござるな・・・」
ザング「そろそろクレーム来るんじゃないか・・・」
ストラ「誰から・・・」

???「ん・・・あ、あれ?ここは?」
突然の声に全員ビックリしたが、すぐさま
トナイ「ここは連絡船タイドリップ号の中だ。と言っても、私達以外消滅してしまったが。」
???「え?タイタニック号?」
ザング(古い・・・)
トナイ「(ニガワラ)タイドリップ号。タイタニック号はとっくのとうに沈没してる。」
ワーズ(その言い方もなんかなあ・・・)
???「(照れ笑い)そうですか・・・」
トナイ「あんたは?」
サキノ「申し遅れましてすみません。わたくしはサキノ。キノガッサのサキノと申します。」
トナイ「私の名はトナイ。サーナイトのトナイだ。」
ザング「あたしはザングースのザング。よろしくな。」
ストラ「拙者はストライクのストラと申す。」
ワーズ「あたしはシャワーズのワーズ。よろしく。」
サキノ「よろしくお願いします。ところで・・・『私達以外消滅してしまった』ってどういうことなのですか?」
ストラ「それが・・・拙者達もよく分からないのだ。昨夜までは確かに人は居た。それなのに今朝になって突然誰も居なくなってしまった。」
サキノ「そうですか・・・」
ワーズ「ところでさ、あんたどっかのお嬢様かなんか?さっきからなんか喋り方が堅苦しくて・・・」
サキノ「はい、そうです。約五年前屋敷に泥棒に入られました。」
ザング(初対面で話す事か?それ・・・)
トナイ(五年前の泥棒ってまさか・・・)
ワーズ「で、特技は?」
サキノ「茶道、舞踏などいろいろやっています。」
ストラ(それは特技ではなくて趣味では・・・)
ワーズ(こういうお嬢様に限って怖〜い能力の持ち主だったりするんだよね・・・)
誰も何も言えなくなった(w

425 名前:  永遠の抱擁第十一話 後先 投稿日: 2003/09/08(月) 18:45
サキノ「あの・・・みなさん?(汗)」
サキノに呼ばれて我に返る。
トナイ「!・・・そ、そうだサキノ、なぜ海に流されたか覚えてるか?」
サキノ「そうですね・・・屋敷を飛び出してきて、小船で海に出て、それで白と黒の訳の分からない物に襲われた所までは覚えているんですけど・・・」
トナイ(白と黒・・・私の思い違いだといいのだが・・・)
ザング「屋敷を飛び出した?何で?」
サキノ「はい。五年前の泥棒騒ぎの所為でじいがすっかり心配してしまって・・・その所為でわたくしが外に出れなくなってしまって・・・」
ストラ「それで嫌になって逃走したと言うわけか・・・」
トナイ(何もかも私の所為か・・・)
サキノ「(逃走・・・?)はい、そうです。・・・それで、もし其方が宜しければ貴方達の仲間に入れて欲しいのですが・・・」
トナイ「・・・!サキノがよければ構わないが・・・」
サキノ「本当ですか!?ありがとうございます!」
トナイ「そこまで感激する事では・・・」
サキノ「いえ!わたくし、仲間と冒険というものに物凄く憧れていたんです!ずっと屋敷の中でしたから!」
ザング「はあ・・・そんなもんなのか・・・」
トナイ(こいつと話してるとなんか疲れる・・・(泣))
ストラ(後先考えずに冒険に出た結果がこれとは・・・人生(?)とは分からないものだ・・・)

グラッ

突然船が揺れた。
ストラ「何事だ?」
ワーズ「とりあえず甲板に出よう!」

ザング「なんだこいつ・・・」
そこにはタイドリップ号の二倍くらいの大きさのドククラゲがいた。何本もの足で船を痛めつけている。
トナイ「私達の船を壊すな!」←違う
そう言いつつサイコキネシス。見事命中・・・したはずなんだが・・・ピンピンしてるのは気のせいか?
トナイ「十万ボルト!」
またまた命中・・・したはずなのに、装甲を少し傷つけられた程度って顔をしている・・・
トナイ「効いてないのか?・・・くっ!」
言いつつ敵の足を避けたが、後ろからの攻撃に気付かず地面(?)に叩きつけられた。
ザング「ブレイククロー!」
ザングが斬りかかった・・・が、三本の足に次々と打撃を受けて吹っ飛ばされた。
トナイ「ザング、大丈夫か?」
ザング「うっ・・・まだ大丈夫だ・・・」
いや、かなりやばそうなんだが・・・?

426 名前:  永遠の抱擁第十一話 後先 投稿日: 2003/09/08(月) 18:45
ワーズ「だめもとであたしが!冷凍ビーム!」
効果は今一つだが一応足を数本凍らせた。怒ったドククラゲが他の足をワーズに伸ばしたが、ストラが横から切り裂く。
ワーズ「ストラなかなかやるね〜♪」
ストラ「フ、拙者の腕などまだまだでござるよ。」
トナイ〈(ザングにのみ念話)あいつら余裕そうだな・・・〉
ザング〈あいつらまだ若いからな、ストラは何歳か分からんが・・・〉
トナイ〈こらこら、私はまだこれでも二十だぞ?〉
ザング〈あたしだってまだ十九だ。〉
トナイ〈十九であいつらが若いとかって話をするな(w〉
ザング〈あんただってそうじゃないか。二十の割には博識すぎる。〉
トナイ〈知識を持ってて何が悪い。第一、歳というのは私達ポケモンには意味が無い。〉
ザング〈あんたが言い始めたんじゃないか、矛盾してるぞ。それにあたしが言った『知識』は・・・〉
トナイ〈だからそういう方向に持っていこうとするな。〉
ワーズとストラは戦闘中な訳だが・・・本当に余裕そうなのは私達か?
トナイ〈だいたいお前は・・・ん?サキノ?〉
サキノの様子が微妙。目を閉じ、神経を集中させていて体中からオーラを感じる。
ザング(何やってんだ?)
サキノが目を開けた。普段(と言ってもまだ会って間もないが・・・)の目つきとは違い鋭い本気の目をしている。
サキノ「ワーズさん、ストラさん。ここはわたくしに任せてください。」
ワーズ「え?だ、大丈夫?(なんか怖いよ・・・)」
ストラ「ふむ・・・なるほど。任せる。(こやつ、できるな。)」
ワーズとストラが後ろ(というよりこっち側)へ下がると同時にサキノが一人前に出る。
トナイ〈どうやらすごい物が見れそうだ。〉
ザング〈ああ、そのようだね。〉
戦闘開始、とでも言っておこうか。ドククラゲの足が伸びてくる所を避けてパンチ一発で粉々にする。
他全員「・・・(絶句」
ドククラゲのハイドロポンプ。ソーラービームで対抗するも力不足で負けるが、オーラを集中させた片手で水を押さえた。
他全員「・・・(唖然」
それならばと左右から何本有るか分からないほどの足を伸ばすが、サキノも左右に手を伸ばし、何かしら波動を出し伸びてきた足全て粉砕。
他全員「・・・(何も言えない」
駄目押しに伸ばしてきた足を痺れ粉で痺れさせて足の上を走って渡る。
サキノ「気合パンチ!」
走った勢いを殺さないままドククラゲに強烈な一撃。弱点でもないのにドククラゲは沈み、もう浮かび上がってくる事は無かった。船の上に戻り、さっきまでドククラゲがいた方を向いて一礼し一言、
サキノ「ありがとうございました!」
他全員「・・・(泣」

427 名前: 補足など 投稿日: 2003/09/08(月) 18:53
○シャドーボール・ブレード
分かると思いますが『十万ボルト・ブレード』のシャドーボールバージョンです。
○サキノの異常な戦闘能力
第十二話にて説明を入れるので待っててください(勝手な)

現実の『船』がどういうものかは全く知りません(アホ

428 名前: 276 投稿日: 2003/09/08(月) 19:00
完璧にペースダウン。これから先どうなるのか・・・

なんか二つ目の名前とか歳とか勝手な設定満載だなあ・・・と自分でも思ったので、
二章の終わりにこの小説の設定などをまとめてみたいと思っております。
理由になってないな・・・

ここはいつでもマターリしてていいなあ。
もう見たと思いますがリューク氏の小説が埋まっているので念のため。

429 名前: 276 投稿日: 2003/09/08(月) 19:16
・・・って何を言ってるんだ。二つ目の名前は十二章の話ジャマイカ・・・
重ね重ね(何と?)スマソ。

430 名前: キ愛 投稿日: 2003/09/08(月) 23:56
小説読むと元気になるよ…

431 名前: 276 何度も何度もスマソ。 投稿日: 2003/09/09(火) 17:12
>>429(自己)・・・十二章じゃなくて十二話だってば・・・そこまで考えてないw
>>430
ですね〜。他にも心が温まったり悲しくなったり色々とありますから、漏れは小説読むの大好きです。

十一話初めの方埋まってます。

432 名前: キ愛 投稿日: 2003/09/09(火) 22:53
エロ読むと㌧でもないことなっちまうよ

433 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/09/10(水) 17:46
エロキボンヌ

434 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/10(水) 20:12
ただいまホカイドーの修学旅行から帰還しますた
サッポロビールキャラメルはビールというより甘酒の味がしました
いかすみキャラメルはイカスミの味で微妙でした
ガラナジュースはリ○ビタンDの炭酸バージョンみたいでした
ペンションで食べたカレーが美味しかったです
初めて飛行機に乗りました
初めて寝台列車に乗りました

というわけでSS再開します
あと1話で第一部が完結する予定です

435 名前: キ愛 投稿日: 2003/09/10(水) 22:57
>>145
誰かうpしてくれ

436 名前: キ愛 投稿日: 2003/09/10(水) 22:58
>>434
楽しみにしてますよ〜w

437 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/12(金) 17:15

宇宙・・・

一人の少女が漂っている。生身で、それも半身を失った状態で・・・

「く・・・う・・・」
【レジセイア・・・レジセイアよ・・・】
「そ・・・その声は・・・我が神ガイア・・・」

  ノ     ∧     /) ∧
  彡  ノW \从/V  W \   ミ
  (  ノ        |      ノ \)
  ∩V      、、 |       >V7
  (eLL/ ̄ ̄\/  L/ ̄ ̄\┘/3)
  (┗(      )⌒(      )┛/
   ~| \__/ |  \__/ |~     
    爻     < |  ;     爻 レジセイアよ・・・ご苦労であった・・・ 
    ~爻     \_/  _, 爻~
     ~爻__/⌒ ̄ ̄ ̄~~ヽ_ 爻~
     /    ー ̄ ̄\_ ̄\
  _一‘     < ̄ ̄\\\J
<\       ー ̄ ̄ヽ_ヽJ   ̄\_
  \     _ニニニヽ )       ~\
   \  _/⌒|\ ヽ_~~ ~⌒\_
  __/~    V \_|     ~\_

「キタ━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)Д`)━━」
【お前はまだ死ぬべき者ではないぞ。】
「しかし、この体では・・・すでに死んだも同然」
【案ずるな、お前には新しい体を作ってやる・・・これからお前に与える最大の試練、それにふさわしい体を・・・】
「・・・試練・・・ですか?」
【そうだ。お前は選ばれし者なのだ。お前はまだ、地球でやるべきことがある】
「やるべきこと・・・」
【仲間を作れ。そして、地球を救え。】

438 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/12(金) 17:19
「しかし・・・私はやつに・・・リュークに敗れました。それに、仲間って・・・」
【いずれ、お前にも解る。仲間とは、どういうものか。リュークを助けた二人の男、彼らもまた
リュークの仲間だった。お前にとっての仲間は、リュークにとっての仲間・・・】
「意味がわかりません・・・私の命は、リューク達に負けた時点で終わっ」
               _,,,,,,,,,,,,,_
             ,,r;:r""      ヽ、
          ,r'" "     ,r''"`   ヽ、
         ,r"  /   ,,r ,r"rヾ、`ヽ、 ヽ、
        ,|、_ (_   _ (_,r"'"  ヽ、 `ー、i
         ,|ヾl`'ー`ヽ!`i'"      ゙i、  _,〕
         tヽ|     ゙i、      ヾー[」-!、 
         ヾ|     ゙i、,|  _,,,;;;=''"`  ヽノ、 〕
          !i,‐-;;;;;;、,゙i、r'"-,ニlア    |i、゙`イ| まだだ!まだ、終わらんよ!
          |`i;-、ニlア i、 "      |、ヾ|l|゙
          | ゙i,    |:|         | ゙i, ノ,
            ゙l、  `!_,,.       | ゙i |
             ゙!、  ,,,,.. -'''    /  | .|
              ゙i、   --    ,r'   ゙i_!-;
               `!、     ,r"_,,,r-'''ニ-‐''゙i
              rヾ、`ーr‐''ニ""-‐'"     ヽ,.........,___
             __λ i,ヾ| i''"       _,,.r-t"_,r'"_:_:_
    ____,......r-i'",r'ヽ | |:| |     _,,--'"   ~ヽ、:::::  !.
  < ̄ j'"ー'''''j;, ̄ ̄  `i | |:| |  _,,r''"        ヽ、:::::  `t、/
    冫>、i :::::,r'"      i i,r ノ_,,r'"           ヽ、:::::.. /
   |,イ'" ::,r"        ト,i",r'"              ヽ、 :::/
   /::::,r'" __     // |     r'" ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/    ヽ/
「もうその・・・なんていうか、変装は止めてください・・・」
【まだまだ気力は失ってないようだな(笑)それに、リュークはお前の敵ではない。むしろ、お前の唯一の血縁者だ】
「・・・!どういうことです!?」
【お前は、彼の心の一部、捻じ曲がった復讐心から生まれたと信じているようだが・・・
彼の精神世界は、ただの精神世界では無い。地球と、我が星ガイアを繋ぐ鍵だ。】
「ですが私は、ただの精神体にすぎないのでは・・・」
【そんなことは無い。なぜならお前は、リュークの遺伝子を元に作った新たな生命体・・・いわばクローンだ】
「まさか・・・そんな」
【リュークが地球に来るためには、一度死ななければならなかった。霊魂の状態で転送し、そこで
私は再び彼の体を再生し、地球に落とした。彼を再生する時に採取したデータを元に、お前を作ったのだ。
お前を生身で地球に落とすのは不可能だった。その体では負担がかかりすぎる。まだ、不完全なのだ。】
「・・・」
【それゆえに私は、お前を彼の精神世界・・・この星とガイアを繋ぐ道に間借りさせる感じで配置したが・・・
その結果、お前をこんな目に遭わせてしまった。リュークの復讐心が、お前の心の隙間に入り込み、
成長してしまったがゆえにお前は暴走した。だから私はコーウェンとグラーフを蘇らせた。】
「では私にどうしろと」
【新たな名前と体をやる・・・それで地球を救え。リュークを助けろ。彼は本来、私が地球を
私の二の舞にさせないために送り込んだ平和の使者(言い過ぎ?)だ。皮肉な事にお前は、彼の復讐心を
憑依させ、撃破させることで彼の暴走を食い止めたわけだ。】
「私は、どうすれば良いのですか?」
【新しき生命の完成のときは近い。お前はただ、リュークの傍に居てやればいい・・・
(そしていずれは、彼の子を産むことになるだろう・・・それで、この星も・・・ガイアも救われる)】
「わかりました。行って参ります・・・我が星ガイアのために・・・」

少女の体は光に包まれ、地球へと落ちていった。少女の記憶は、封印される。
来るべき時がくる、そのときまで。

【言い忘れたな・・・お前の名前は・・・】

439 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/12(金) 17:19
「お前の名前は、ミスティだ!うん、これが良い!三日間悩んだ甲斐あって、良い名だ!」

440 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/12(金) 17:21
「・・・!」
私は目を覚ましました。不思議な夢を見ました
レジセイア?って女だったの・・・(汗
最後、マスターの声が聞こえた気がします。彼が私に、名前を付けてくれた時の。
ミスティという名を付けてくれたのは、マスター。私の一番好きな人。
               _,,. -─'''''ヽ、
           ,,. -''"::::::::::::::::::::ミ,.`---、
          / ::::::: .::::::::::::::::::: :ミ'": : : :::::゙、
       /::: :::::: : ::::::::::::::::::::: :::::: : : ::::::::::::゙、
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    /;;:::/: ::::::: : :::: : : :::::::::::::::,.、::::: : : :::::::::::::::゙、
    /;:/::::;/:/: : ::: :: : ::::/ : i::;ii,゙、;;::::::::::::::::::::::;;;;;i
  /;;//:;;/:::;/: : ::/:: : ::::;i': ::i'i:;l i,;iヾ、;;;;;;;;;;;::::;:;;;;;;|
/;;//:;;//::;;;/:::::;;/:: :::::;;;/i::::;i l;;| ゙'、, `''‐-、;;;;;;;__;|
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///;;/ /::;;;/:::::;;;/:::;;;/:;;/ l;:;i',.-'il,,. -、‐‐,  ゙"l_,, i l
/'/;;;/ ./;:;;/;::::;;;;/::;;;;/;;;/、_ l;;l  '!. ヽ;;゙ソ′   )ノノ
  /;;;/ ,';;;/i':::;;;/i::;;;;/i;;;i'ゝ'i〉l;l     ̄      。_/
/;;/  l;;;/ l::;;;/ |:;;;/.,l;;;i''"´'i.l;l           i´i
,';/  l;;,i' |;::;;/ l;;;;;i' l;;;i'   l             l l
i/   l;;i' .|;;;;i' |;;;i' l;i'、   ' 、_ 、    .,     ,'  l
!    l;i' |;;;;i  l;;;i  |l ゙、   - ‐'''"     /   l,,,__
    l;i  l;;;i'   l;;i  .!  ゙ヽ、  ゙'''''"   /    ゙i;ノ;;゙i,
    i!   l;;l   i!         ゙ヽ、.    /   i'   〉;;;;;;i,
    !   l;l   .!,,,,,___,,.-''";/;;;;゙i       / ./;;;;;;;;;;;;`-、
          ! /;;:;:;:;:;:;:;:;:;;;;;,.-'"i;;l       / /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;〉:iヽ__
「お目覚めかな?」
コーウェンさんの声。
            ,/,.-‐-y'''"'''‐ニヽ_ __
         /レ'  ..:.:./ ..:.:./´,.-''"´  ゙、
       r‐/ l' .::.__::::,ヘへヘ'"_.:::::::::::::::.:..゙'、  
       _l ヽ、/ / ./ i  ゙、 ヽ::::::-─- .,`ヽ   
       | :::./ /  / i .l  ゙、 ヽ;:::::::.:.: : :゙、i  
      r〈/ :/  /:/  l .:l   ゙、  ゙、::::-、:::.. . ゙i,
    / ..::/  /::/  .::| .:l    ゙、 ゙、 ゙、:::. ゙、::.:.. }
   // ..::::/..::::〃:/ |  .::l .:゙i   :゙i::. ゙、.゙、::.. ゙、:.,i'
  /' ./ .::/,'::::/ i:/ i |  .::|゙、.:,ヽ::. .:.:l、:::. ゙i::゙i,::.:.:゙、l
   / .:/l、/:::/二!'、 l:l'、 .:l ゙、゙iヽ,::::::l,゙、::::i:::l、:::::::. i
  l .:/ ,'l:::/,/ i:::iヽ,il ゙、..::l'""゙、二ヽ::i‐、〉,゙iヽヽ::::ノ
  l:/   |l:/l 、.゙、::゙ノ l, ゙、::l '"i':::じ、、i 'i;.':i-、、∨
  !    |ハi|  `'''" .i  ゙、i  、'、:::ノ, ゙il/r'゙i",'::ハ
       ! `i    .::ノ   ヽ.   ̄   !‐'`,./:、|
       i,   ゙ヽ 、        ,.、_,/::::l:.ヾ、
        ゙、    、 _ ___.,     ,イ__:::::::ノ  ゙i゙、
         ヽ   丶       /.l.. 7`i'._,. <
       ,,.-''" iヽ、    ,. -''  l::/  l:::::::`i
     ,,.-'"    l  ` - ‐''"    / : :.:ハ`'<,. --─''''ヽ、
「気付いたようだな、リュークにキスしたまんま気を失ってたからびっくりしたぞ。」
・・・まじっすか・・・
「マスターは・・・?」
「なに、死んじゃいないよ。一生懸命看護すれば、また元気になるそうで。」

441 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/12(金) 17:21
大城戸博士が出てきて、言いました。
「左様。何があったのかは、コーウェン君から聞いたよ。まだまだ、科学では証明できないことが、
リューク君の中で起こっていたようじゃな。」
「教授・・・マスターは生きてるんですか?病気なんですか?」
「心が疲れているだけじゃて。傍に居てやってくれ、ミスティ君。」
「はい・・・!」
私はマスターの元に駆け寄りました。
さっきは気付かなかったけど、微かな寝息が聞こえます。
彼の胸に耳を当てました。
聞こえてくる心拍。
マスターも、戦っていた。私は、彼の支えになりたい。
マスターの寝顔。いつも私より遅くまで起きていたマスター。いつも私を助けてくれたマスター。
いつもマスターは、私の寝顔を見てたのかな・・・
今度は、私がマスターを助けてあげる番・・・ずっと、君の傍に・・・

最終話〜そのために今、生きている〜

fin.

442 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/12(金) 17:22
>>437-441
第一部最終話でした。

443 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/12(金) 17:24
この小説のタイトルは実は未定(藁
かってにキャラの顔をGWにすりかえてしまいました(汗
修正版とかを作ったら、ホームページにアップするか、ダウンロードできるようにしておきます

444 名前: キ愛 投稿日: 2003/09/12(金) 21:56
うは―――――w
第一部完でつか
面白かったですなw(顔文字ウマー)

445 名前: 276 投稿日: 2003/09/13(土) 12:53
>>リューク氏
だ、だめだ!クスクス笑いの発作に襲われた!(笑 AAウマーw
まともな話中に不謹慎だぞ自分。でもワラタw
終わり方にすっごい萌えさせていただきました。
第一部完結お疲れ様です。これから先もがんがってください。

446 名前:  永遠の抱擁第十二話 どんより 投稿日: 2003/09/13(土) 12:54
あの後とりあえずワーズとストラから船の操作方法を教わり、実際に操縦というものをしてみた。難しい。あれやこれやと気をつけなければいけない事があって結構大変。
ワーズ「あ、ここはそうじゃなくて・・・」
ストラ「トナイ殿、こっちにも気を配った方が・・・」
正直物凄い屈辱的なものがあるが、教わってる身なので何も言えない。
ワーズ「あ・・・」
ストラ「こっちの存在も忘れてはこまる。」
そんなこんなでどんよりとした空気の中なんとか操作を頭に叩き込んで覚えた。
トナイ「よし・・・出発!」
早く行きたい気持ちを押さえてややゆっくり目にミナモシティへ向かう。まだサキノとの話が少なすぎる気がしてな。
トナイ「サキノ、何か聞きたい事とかあるか?」
サキノ「そうですね・・・しいて言えば、そもそもこの旅の目的は何でしょうか?」
トナイ(事情を話す)(告白辺りの(ry)
サキノ「そうですか・・・」
ザング「あたしからサキノにいいかい?」
サキノ「え、ええ。何でしょうか?」
ザング「どうしてあんたさっきあんなに強かったのさ?」
サキノ「え、えっと・・・その・・・強かったですか?」
ワーズ「あれで強くないって言ったら何を強いって言うのさ・・・」
トナイ(口調が移ってないか・・・)←運転ほっといて眺めてる
サキノ「あ、ありがとうございます・・・わたくし、こう見えて空手や柔道などをやってますから・・・」
トナイ「それでか・・・」
ストラ「サキノ殿、試しに拙者を投げてみては下さらぬか?」
サキノ「え・・・いいんですか?」
ストラ「心配するな。拙者も受身ぐらいは学んでいる。」
サキノ「そうですか・・・では、行きますよ?」
ストラ「ああ、始めてくれ。」
それを聞いてサキノはストラの腕を掴んだ。・・・まあ、胸を掴もうにも掴む所無いしな・・・ストラの顔はやはりそうくるかと言わんばかりに安心しているが・・・しかし!
サキノ「てぇい!」
いや、サキノがどう動いたか分からなかったのだが・・・気づいたらストラの体が思いっきり投げ飛ばされて壁に激突したことぐらいしか・・・
ストラ「ぬぁあっ!?」
・・・何を言えばいいか分からない・・・壁に亀裂が・・・
ワーズ「痛そ〜・・・」
サキノ「だっ・・・大丈夫ですか!?」
滅茶苦茶心配そうにサキノが駆け寄る。
ストラ「サ、サキノ殿・・・も、もう少し・・・力を抜いて投げてくれ・・・」
とりあえず辛そうだから船の動きを止めてストラの様子を確認。
トナイ「さて・・・いや・・・これは・・・!」
ザング「どうした?」
トナイ「しっかりと骨が折れないような投げられかたしてる・・・」
ザング「へぇ〜・・・」
ワーズ「・・・それ、ストラとサキノどっちがすごいの?」
トナイ「分からない・・・両方じゃないのか?とりあえず誰かストラを手当てしてやれ。」
ワーズ「あんたできないの?」
トナイ「私のリュックに救命道具は無い。」
ザング「偉そうに言うな。」
ワーズ「しょうがない。じゃあたしが手当てするよ。」
ストラ「む、任せていいのか?」
ワーズ「ああ、うん。こう見えてもその辺の知識はあるからね。」
ストラ「そうか・・・かたじけない。」

447 名前:  永遠の抱擁第十二話 どんより 投稿日: 2003/09/13(土) 12:55
サキノ「そう言えば、貴方達の二つ目の名前はなんでしょうか?」
とりあえず治療が済んでからサキノが聞いてきた。
トナイ「?・・・ああ、あれの事か。私の二つ目はデスパレット。サーナがシンシア。」
ザング「あたしのはダブルエッジソード。」
ストラ「・・・拙者はスカルプターと申す・・・」←まだ辛そう
ワーズ「あたしはディスクリミネーション。」
サキノ「わたくしはスプレンディッドです。皆さんいい名前をお持ちですね。」
ザング「そうか?あたしのは『両刃』だし、トナイのは『命がけ』ワーズのは『識別』だし・・・ちなみにサーナが『誠実な』ストラのは『彫刻』であんたのは『華麗な』いいのと悪いのとは半々ってとこだな。」
ストラ「しかしこの『二つ目の名前』の意味がわからん・・・願掛けのようなものだと聞いた事はあるが・・・」
ワーズ「『両刃』とか『識別』とか【願い】って感じじゃないよね・・・役所で通れば好きなように変えられるし。」
トナイ「どっかのポケモンがニンゲンの真似でもしたんだろうな・・・中途半端で説明不足。」
サキノ以外全員考え込んでしまった。

サキノ「・・・(汗)そうだ!皆さん『サー・ナイト』お飲みになりますか?」
トナイ「ハ?」
サキノ「ポケモンじゃないですよ(汗」
ストラ「何の事だか分からないが・・・まあ頂こう。」
それを聞いたサキノは何やらゴソゴソして何かの中に何かを入れ、チャカチャカ音を立て始めた。見たことのない物ばかり出てきて、ただ疑問に思う事しか出来ない。
サキノ「できましたよ♪」
サキノに問題の物を貰う。・・・私には理解出来ないが、たぶんちょっとした飲料だろう。
全員「乾杯♪」
別に何を祝うわけでもないが・・・まあ、これからの旅の成功を祈って、という所だろう。ゆっくりと一口。飲んだ瞬間に恐怖と心配が入り混じって複雑な気持ちになった。
トナイ「・・・サキノ、これもしかして・・・」
サキノ「ええ、カクテルです。アルコール度34・9%の。」
心配が100%恐怖に変わった。34・9%って・・・
トナイ「サキノ?ちょっと甲板に出よう。冷たい風に当たりたい・・・」(小声)
サキノ「だ、大丈夫ですか!?顔が青いですよ?」
トナイ「大丈夫だから・・・逃げ、じゃない、出よう。」(小声)
私の顔が青いのはカクテルのせいではないのだサキノ・・・
ザング「どこに行くつもりだ?」
恐怖の大王登場。早くこの場を去らねば。
トナイ「いや、ちょっと気分悪いから甲板に・・・」←嘘
ザング「へぇ〜、そんなこと言って、本当はサキノとあんなこと〜こんなこと〜♪」
完全に声が上ずってるし・・・歌は滅茶苦茶だし・・・
トナイ「歌わんでいい。それにする気もない。」
ザング「な〜んだ、元気じゃないか。すぐ下の方も元気に・・・」
トナイ「いや、だから不用意にそのテの方向に持っていこうとするな。サキノに悪いだろう。」
ワーズ(面白くなってきた予感)
ザング「あんたの本命はサーナだろう?それまで寂しいだろうからあたしが相手してやろうと・・・」
トナイ「サーナが本命とかそういう問題ではないだろう(こっから小声)確かにサーナに対してちょっと考えてしまった事はあるが・・・それは昔の話であってだな・・・」
サキノ「なんの話なんですか?」←素
ザング「そんなの決まってるじゃないか。s・・・」
トナイ「(素で言ってる・・・まあ、知らないのは別に悪くないが・・・)いや、何でもない。ザングの話は気にするな。」
サキノ「s?サ段ですか?」
ザング「そうそう、セ・・・」
トナイ「サ段とかどうでもいいからとにかく気にするな。」
ザング「人の話に割り込むな〜。それともせっかちなだけか?(藁」
トナイ「・・・ストラ何とかしてくれないか?」
ストラ「ZZZ・・・zzz・・・」
寝てる。気持ちよさそうにぐっすりと。
トナイ「酒弱いのか・・・ワーズ、ザングを止めてくれ。」
ワーズ「(面白そうだったのに・・・)いいよ、任せて。」
ザング「あ、待て!」
ワーズ「させないよ!」
とりあえずワーズに任せてサキノと逃げる。ワーズが飛び掛る音がした。
ザング「何?あんたがお客様?じゃあ仕方ない。たまには女の子もいいかな・・・」
・・・?スイッチ切り替わったのか?ワーズ向きに・・・?
ワーズ「え、あ、ちょっと待って!あたしはそんなつもりじゃ・・・や・・・」
ワーズすまん。今度何かうまいものおごってやらないとな・・・

448 名前:  永遠の抱擁第十二話 どんより 投稿日: 2003/09/13(土) 12:56
くたびれた甲板。少し空が赤い。さっきの戦闘のせいであちこちボロボロ。
トナイ「ふぅ・・・ワーズに悪いことしたかもな・・・」
サキノ「さっきの論争、結局何の話だったんですか?」
トナイ「お前本当に分からないのか?・・・いや、すまない。お嬢様だったな。さっきの事については知らなくていい。」
サキノ「はぁ、そうですか・・・では、さっきザングさんが言いかけた言葉は何ですか?」
トナイ「(純粋って怖いな・・・)いや、それも知らなくていい。ザングに聞けば教えてくれるだろうが、あまりお勧めできない。」
サキノ「・・・ワーズさんはザングさんに何をされているのですか?」
トナイ「それこそ一番知らなくていい事実だ。」
サキノ「・・・ごめんなさい。」
トナイ「別に謝る事は無い。『知りたい』という気持ちは決して悪いことではない。悪いことではないが、使い方を間違えると一生後悔する。それだけの事だ。」
サキノ「そう・・・ですか。・・・トナイさんはなぜザングさんの言葉に対して必死に否定していたのですか?」
トナイ「(必死・・・そう見られたのだろうか)・・・分からない・・・自分でも分からない・・・」
そう言われてみればそうだ。なぜ今まで私はザングの誘いを頑なに拒否してきたのだろう?いくら過去の過ちを繰り返したくないとはいえ、さすがに否定しすぎではないのか?単に気が乗らないからか?それは見つからなかった時の苦し紛れに過ぎないだろう。ザングが嫌いか?いや、それはない。むしろ好きな方に入る。第一、昔はそんな事気にしなかったじゃないか。・・・昔の話はよそう。あれは私自身後悔している。なら・・・なぜ・・・サーナか?サーナの事が気になってるのか?そうだとしてもサーナの何が気になっている?サーナとしたいという願望はもう拭い去ったはず・・・いや、それともまだサーナと・・・

サキノ「あ・・・あの・・・トナイさん?」
トナイ「・・・!」
サキノに呼ばれて我に返る。どうやら頭が正常に機能していないらしい。サキノが心配そうに私の顔を間近で覗き込んでいるのに気づくのに暫く時間がかかった。・・・こうして見るとキノガッサもかわいいものだな。このままキスを奪っ・・・いかんいかん。
トナイ「すまん。なんだ?」
サキノ「あ、いえ・・・別に・・・トナイさんがとても悲しい顔をしていらしたので・・・」
トナイ「すまない・・・なんでもないんだ。」
サキノ「・・・トナイさん、サーナさんという方の事をどう思っていらっしゃるのですか?」
トナイ「!?・・・なぜだ?」
サキノ「いえ・・・その・・・さっきのザングさんの言葉、『サーナさんが本命』というのが気になって・・・それに、この旅の目的もサーナさんに会うためと聞いて・・・」
トナイ「そうか・・・他のみんなはもう気付いてると思うが私は・・・サーナが・・・好きなのだ・・・」
重い・・・言葉が重い・・・うまく出てこない・・・
サキノ「・・・」
トナイ「それで、他のみんなには言ってないのだが・・・ある日私は・・・サーナに・・・告白した。」
サキノ「それで・・・答えはどうだったのですか?」
トナイ「サーナから手紙が来て・・・結果は見ての通りだ・・・気持ちはうれしいが、やらなければならないことがあり受け止める事はできない・・・と。」
悲しい・・・寂しい・・・今すぐサーナを抱きしめたい・・・
サキノ「そう・・・ですか・・・」
トナイ「そしてその手紙には・・・最後にこう書いてあったのだ・・・」
サキノ「・・・何と?」
トナイ「三文字で一言・・・大好きと・・・」
自然に涙が出てきた・・・溢れる・・・止まらない・・・
サキノ(トナイさん・・・)
トナイ「・・・すまない。かっこ悪い所を見せてしまったな。今話したことは、誰にも言わないでくれ。」
涙を拭いつつ喋る。出てくる声は涙声だが・・・
サキノ「・・・はい。分かりました。」
トナイ「すまない・・・」
サキノ「・・・トナイさん。サーナさんがどんな人かは知りませんが・・・サーナさんを・・・護ってあげてください。サーナさんも・・・きっとそれをお望みのはずです。」
トナイ「(サキノ・・・)ああ・・・当たり前だ。」

449 名前:  永遠の抱擁第十二話 どんより 投稿日: 2003/09/13(土) 12:56
ストラ「おお、トナイ殿、サキノ殿。・・・どうしたのだ?目が赤いようだが・・・」
操縦室に戻ってきた。ストラは随分前に起きたようだ。
トナイ「なんでもない。それより・・・ワーズは?」
ストラ「あっちにいる(ニガワラ)」
なぜニガワラなのか気になるが・・・とりあえずワーズの所へ。
トナイ「ワーズ?」
ワーズ「ト、トナイ・・・(赤面」
なぜ?・・・ザングか。
トナイ「ワーズ・・・すまない。ワーズを犠牲にしてしまった。」
ワーズ「いや・・・いいよ。けっこう気持t・・・じゃない、辛かったけどさ。」
サキノ(『気持t』って何なのでしょう?)
トナイ「なんだ、余計な心配だったか?(ワラ」
ワーズ「な・・・あたしは別に楽しんでなんか・・・」
トナイ「そんな事一言も言ってないが?(ワラ」
サキノ(楽しい事なのですか?)
ワーズ「〜!(怒ったり赤くなったり)」
さてザングは・・・あ、いた。中途半端な位置によく分からない格好で寝てる。・・・ものすごく満足げな顔だ。いったい何やったんだか・・・なんかぶつぶつ寝言言ってるが聞くと背筋が凍る可能性があるのでやめておく。

トナイ「ストラ?なぜさっきから笑ってるんだ?」
ストラ「せ、拙者は笑ってはおらぬ。特に何かを見たわけでも・・・(汗」
急に話振られてオドオドしてるな・・・こういう顔は初めて見た。
トナイ「そうかそうか。寝てるふりをしてこっそりタシーロしてたわけだな(ニヤリ」
ストラ「ギクッ)な・・・何も拙者は間の悪い時間に起きてしまっただけで別に興味本意で田代してたわけでは・・・(滝汗」
サキノ(田代・・・?人の名前でしょうか?)
トナイ「そうかそうか。ストラはそういう性格だった訳だな(ワラ」
トナイ〈田代っつうのは覗くとかそんな意味だ。一部の地方でしか使われてないからあまり使いすぎるのはよくないな〉(サキノにのみ)
ストラ「な・・・拙者はそういう性格になった覚えは無い!」
・・・ちょっとからかい過ぎたか?
サキノ(『セ』で『気持t』で『楽しい事』で、でもそれを眺めるのは悪い趣味で・・・わけが分からないです。)
トナイ「うー・・・さすがに悪かった。〈間違ってはないがたしかにわけ分からんな。〉」
ストラ「・・・今回の事については不問にいたそう(サキノ殿は何を考えておるのだ?)」
ワーズ「なんかみんながみんな勝手な事考えてるのは気のせい?(サキノだけ本気で考え込んでる・・・)」
トナイ「いや、私に言わせてもらうと大体皆同じ事を考えてる〈サキノは本気で『知らない』らしい〉(サキノ以外に)」
サキノ「え?皆さんも知らないんですか?(一体ワーズさんとザングさんは何を・・・)」
トナイ「いや、そういう意味では無くてだな・・・〈あまり気にしすぎるのはよくないぞ〉(サキノに)」
ストラ「知らぬが仏と言うが・・・無知も罪ではないだろうか・・・」
ワーズ「いや、この場合は素直に知らぬが仏でしょ(ストラが知識を持ってるのは意外だと思った)」
サキノ「いったい何の事なのですか〜?」
トナイ「さて、ミナモシティに出発だ〈オマエモナー〉(ワーズに)」
ワーズ「やっとかあ。海の上飽きた〜(う、五月蝿い!)」

やけに長い船旅だった気がする・・・甲板に4回ぐらいは行ったしな・・・

450 名前: 276 投稿日: 2003/09/13(土) 13:08
やっとなんとか十二話投下。ますますペースダウン。
前回前前回とふざけすぎた感があったのでまとも路線に(まともか?)
現在三章四章五章のあらすじをどうするか悩んでて時々手が止まる・・・
この旅で連載を終わろうかそれともこの旅の後も続けようかもあやふや・・・

『トナイ』って名前不便だw変換すると『都内』になって、
速く打とうとして間違えると『トニア』になって・・・(藁
リューク氏の小説が埋まってます。念のため。

451 名前: キ愛 投稿日: 2003/09/13(土) 23:16
ストラ「おお、トナイ殿、サキノ殿。・・・どうしたのだ?目が赤いようだが・・・」

もとからという突っ込みはナシということでw

452 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/14(日) 08:17
間章〜ガイアと地球のテレビ番組〜

「コーウェン博士、あれが始まったぞ。」
「ああ、あれね。ありがとー」
テレビの前に駆けていくコーウェン博士。
何を観るんでしょうか。
ポチッ
『性戦士ダンバル』
・・・
・・・
ぱくr(略
ポチッ
『大胆Ⅲ』
・・・
・・・
ぱk(ry
ポチッ
『笑っていいと思う?』
・・・
・・・
p(ry
「どうもおかしいと思ったんだよな、こっちでもガイアと同じテレビ番組があるわけないもんね」
「同じようなもんじゃないのか?」
「全然違ーう!」
・・・
・・・
・・・
今日もマスターは目を覚ましてくれません(TT)この人たちをどうにかしてください。

453 名前: キ愛 投稿日: 2003/09/14(日) 23:41
性戦士ダンバルに禿藁w

454 名前: 氏漏斗 投稿日: 2003/09/15(月) 17:07
ヘタレでつが書かせてもらいまつ…。

拷問の車輪
第一章 〜復讐〜
第一話「目覚め」

低いオス達の声で私は目覚めた。
紫色の気体とと骨のような者がなにやら話している。
彼らが何者か、私は知らない。
目覚める以前の記憶もない。
そんな中、低い声が小さく、狭い室内に篭る。
「奴は何故ここへ?」
「倒れていたからだ。それでいいだろう?ゲンガー」
…ゲン、ガー?…
「俺は復讐に憧れて、敢えて自らの消滅の危険もある道を選んだ。
ミュウツー、おまえについていった。」
…ミュウツー?…
「しかし何だこいつは?俺らとは正反対に生きる平和主義ポケモンだ?」
…ポケ、モン?…
彼らの会話からは私は誰か、そしてここにいる理由などはわからなかった。
しかし、ただ一つ、私が場違いであることには違いはなかった。
そんなことを考えながら、寝ていたベッドから落ちてしまった。
「痛い…。」
「おや、平和主義ポケモンが起きたようだな。」
「うむ。おい、お主。何か感じるものがあるか?」
「何も…、記憶も、ない。」
これしか言いようがなかった。
「何!?実験は失敗か!?野生の狂気、人間への復讐心。全ての入れ替えに失敗した!?
それどころか、それ以外のものも消去!?バカバカしい。所詮人間への復讐など無駄だと言うのか!?」
…復讐?…
「俺の寝床を取っといてそれかよ。まぁ俺らと奴らは違うっつーこった。」
「ゲンガー!お主まで、私に一生ついてくるのではなかったのか?」
「最近のおまえはおかしいんだよ。何かが狂っちまってる。狂いの世界に飲み込まれている。」
「クソッ、もうよい!!サーナイト!!」
「私の、こと?」
「そうだ!お主には後に会うことになろう。私はもう去る!これを手がかりに自分を探るが良い。
お主の名は、サイトだ!」
「サイ、ト…?」
「そうだ!私の実験は失敗したが、月日が経てばお主の記憶は戻るだろう。根拠?根拠などない。願望だ!
そうしなければ、私の全てが本当に、終わるだろう。その理由は自身が一番わかるだろう。」
…記憶が、戻る?…ミュウツーの全てが、終わる?…理由?…
「そうだ、ゲンガー。お主はもう要らぬ。野生に帰るが良い。」
「そんな…。俺には帰るところなどない!今いるところが帰るところだ!」
「お主は、邪魔だ。」
「………そんな…。」
「そういうことだ。俺はもうここを出るぞ。さらばだ。」
何もわからない。彼の言葉が頭を駆け巡る…。
一体何が何なのだろう…。
考えているうちに私は眠くなってきた…。

455 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/15(月) 18:09
第二部『アース編』

第一話〜浮上〜

私の名前はレジセイア。記憶を司る者・・・
要らない記憶など消してしまえば良い。そう、私は要らない者・・・
私は消えてしまう。怖い。
助けてよ、リューク・・・私のリューク・・・
目を覚ましてよ・・・私に声をかけてよ・・・
「く・・・なに・・・もの・・だ・・・」
【私は貴方。貴方は私。声をかけてよ、そうしないと私も貴方も死んでしまう】
「俺はもう死んでいる・・・違うか?たとえ体は生きていたとしても・・・もう日の光を見ることはないしその気も無い」
【だめ・・・貴方はまだ死ぬべきではない・・・それに、私も死にたくは無い】
「・・・勝手にしろ」

目の前が真っ白になる。光が入ってくる。ここは・・・どこだ・・・俺は・・・リューク?リューク・・・


・・・

目を開ける。病室?のベッドに寝ている。記憶が飛んでいて何も思い出せない・・・
「気がつきましたか?」
女の声。ミスティ・・・か?視覚も聴覚も、完全には戻っていない。
俺はその人を強引に抱き寄せ、唇を重ねた。
「んっ・・・!?」
そのまま、探るように舌を挿れる・・・ミスティとは、何度も重ねた唇・・・なのに、今日は感触が違う。
まだ完全ではないのか・・・俺の感覚は・・・ん?
じっと目を凝らす。だんだんとはっきり見えてくる。目の前に、顔を真っ赤にした見知らぬ少女が居た・・・
「あ・・・ごめん、間違えた・・・ごめん、てっきりミスティかと・・・ほんっとごめん!!」
「あ、いえ、その、うわぁぁ・・・」
言葉になっていない。一体誰だこの女・・・
ガチャリ。扉が開いて大城戸のおっさんが入ってくる。
「お目覚めかねリューク君・・・どどどどうしたのかねハルカちゃん!!」
・・・ハルカ?ああこいつか・・・
「誰っすかこの子」
「ああ、その子は私の研究仲間の小田巻さんの娘のハルカちゃんって子だけど・・・一体何が・・・」
「いえ何でもないんですなんでも!」
どたばたと部屋を出て行くハルカ。まぁいきなりだったから仕方ないか・・・反省。

456 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/15(月) 18:11
「それより教授、ミスティは?」
「彼女は今タマムシのデパートに買い物に行っているよ。今日はたしか掘り出し物市とか何かでね。」
「そうですか・・・」
変なやつに捕まってなきゃいいんだけどな。誰かに襲われて無いかな・・・心配だ。
「俺も行ってきます。あいつ一人だと心配で・・・」
「まぁ彼女だってもう子供じゃないんだし、君も休んでたほうが良い」
子供じゃない・・・そうだ、確かにそうだ。サーナイトと人間の寿命が同じならば、あいつはたしか
俺より一個か二個下だったはず。とはいえまだ15,6の女の子を一人で買い物に行かせるのも・・・
物騒な世の中だったしなぁ・・・ガイアじゃ。(笑)
「やっぱ行きますよ。よいしょ・・・うわぁ」
早速こけた。足元がふらつく・・・ちくしょう!
「ほらほら、いわんこっちゃない。君はもう3ヶ月も眠り続けてたんだから・・・」
・・・そんなに・・・
「あ・・・杖か何か無いですか?あればお借りします」
「どうしても行くんだね・・・わかった、杖を持ってくるよ・・・杖杖、どこにあったかな・・・」
出てきたのはいかにも「杖」って感じの古い杖・・・やけに頑丈だが、まぁ気にしない。
「ありがとうございます。では行ってきます。」
「気をつけてな。」
「あ・・・っと、空を飛べる鳥ポケも貸してください。」
「はいはい、オオスバメ、行ってやりなさい」
「ういっ!」
「それではっ!」
オオスバメに乗ってタマムシに向かう。

・・・

タマムシシティ

ここが・・・タマムシか。
なかなか大きい町だ。カジノもデパートもホテルも充実している。
食べ物専門の通りもあって、夜中までにぎわっていそうな雰囲気だ。
「まるで大阪の食い倒れ横丁みたいだ」
「どこですかそれ?」とオオスバメ。
「俺の国の都市にもこういうとこがあるってことさー」
「へぇ・・・12へぇ」
「別にトリビアじゃない気がするが・・・」
「その辺は大目に見てくださいリュークの兄貴」

457 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/15(月) 18:12
デパートを発見。多少ふらつくが問題ない。7回ほどこけたが、ミスティに見られてなければ・・・
「マスター!大丈夫ですか!」
OK,バッチリ見られてた。流石だな俺。結構ショックかも・・・
「ああ、問題ない・・・たぶん」
「目が覚めたんですね、ああよかった!今日はマスターのものを買いに来てたんですよ!」
「どれどれ・・・」
たくさんの服、雑貨、食品等等・・・結構しっかりしてるな、ミスティって。
良いお嫁さんになれそうなタイプだ。
「まぁ・・・マスターったらそんなっ」
赤くなるミスティ。そうか、ミスティは読心術を持ってたんだっけ。
三ヶ月にもわたる眠りは、俺の記憶のところどころに穴をあけた。
【要らない記憶など消してしまえば良い・・・】
「・・・!!」
「どうしたんですか、マスター?顔色が宜しくありませんけど・・・」
「ああ、大丈夫だ。まだ眠り後遺症?があるっぽい。」
「そうですか、ならいいんですけど・・・」
夢の中に出てきた言葉。空耳かな・・・しかしやけに生々しく聞こえた。
要らない記憶・・・要らない記憶を作った覚えは無い。記憶はどんなものでも、人生において
何かしら役に立つ。不要なものなんて無い・・・って誰かが言ってたな。
少なくともミスティとすごした数ヶ月、どんな記憶も大切だった。いらない物なんて、なかった。
「なぁ、ミスティ・・・お前今年で幾つだっけ?」
「今年で16です。今年の10月で16になります。もうすぐマスターと会ってから一年経つんですね。はやいなぁ・・・」
「・・・この一年間、俺は幸せだった・・・」
「え?」
「ミスティ・・・ありがとう。俺はお前と居てすごく楽しかった」
「どうしたんですか・・・そんな寂しいこと・・・死んじゃう人みたいなこと言わないで下さい」
「すまない・・・」
でも、なんとなくわかる。俺の身に、いや、俺だけじゃない。ミスティにも、サイコドライブ研究所にいた
コーウェン&グラーフ(あいつらも俺と同じように転送されてきたらしい。生きててよかった。)にも、
なにか恐ろしいもの・・・危機?恐怖?なんだかわからないものが迫ってきているのを感じる。
ごめんなミスティ。俺、お前の誕生日まで生きてる自信が無いよ・・・
お前といた数ヶ月、悪くは無かったよ。せめて、お前だけは生きてくれ。

第二章・第一話 おわり

458 名前: 奈々水 投稿日: 2003/09/15(月) 23:10
第二章キタ――――――――!!
このサータン本当に良いお嫁さんになれますねw
ぜひ俺n(死

459 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/16(火) 18:09
そろそろ第一部の修正版をUPします。
ポチエナがブチエナになってたりしました。
今思えばもっと良い書き方があったのに・・・ってのもありました。
ミスティがラルトスだった頃の書き方が幼すぎました。
あのころは彼女が15だとか考えてなかったので(汗
といってもここに書くと他の方のSSを埋めてしまうので
別サイトへのUPにします。.txtか.shtmlのどちらの形式のがいいですかねぇ。

460 名前: 276 投稿日: 2003/09/16(火) 22:14
>>451 ナイスな突っ込みどうもw
タイプミスか?と思ってパソコンの前で三分ぐらい悩んでしまったw
>>452(リューク氏)
思わず吹き出してしまったwそして全て元ネタが分かった自分がここにいる・・・
>>氏漏斗氏 いい感じの雰囲気ですな。これから先にマッタリ期待してまつ。
>>リューク氏 いろいろな意味で面白く読ませていただきました。
こっそりハルカ、こっそり現実、こっそり兄者wシリアスな中にも笑いを忘れない、て感じですね。
・・・某FREEGAMERPGのレビューで聞いた台詞だ・・・
焦る・急ぐ必要はないのでマッタリがんがってください(モレモナー)

461 名前:  永遠の抱擁第十三話 うまい 投稿日: 2003/09/16(火) 22:17
朝方に着いたミナモシティ。噂には聞いていたが、とても賑やかだな。美術館、デパート、マスターランクコンテスト。多くのトレーナーが何度も立ち寄ったという街。適当な所に船を置いて街の中に入った。
トナイ「やっと着いたか・・・」
ワーズ「すごい賑やかだね・・・ちょっと見てきてもいい?」
トナイ「ん〜・・・そうだな。しばらく自由行動。昼ぐらいになったら街の入り口に集合。」
ワーズ「OK〜♪じゃ、また。」
有無を言わさず走り去っていった。コンテストでも見るのだろうか・・・
ザング「あいつ、元気だな・・・はぁ〜」
ザングの方はまだ眠そうだ。あくびしつつ何しようかぼんやり考えてる。
ストラ「拙者は美術館でも見学するかな。では御免!」
音も無く消え去った。さすが、と言ったところか。
ザング「じゃ、あたしは旅に必要そうな物を揃えておこうかな。」
トナイ「そうか。頼む。」
トテトテと歩き出した。やはりまだ眠そうだ。
トナイ「サキノはどうする?」
サキノ「そう、ですね・・・街の中をゆっくり見て回りたいと思います。」
トナイ「そうか。じゃあな。」
サキノ「ええ。ではまた。」

皆と別れてからはとりあえずサーナについて情報収集。収集中にサーナとは関係無いが興味深い情報が得られた。イナートの刀に関する情報だ。
「元最強の右腕(ミューツーノミギウデ)って刀を知ってるか?全長2m50cm。本当の名前はもっと短くまともな名前だったが、そのあまりの残酷な雰囲気、やや悲哀めいたオーラ、強欲的な鼓動からそう呼ばれるようになって、本当の名前は誰も知らない。その刀のは生物の血を欲しがっていると言われている。その欲望の念が強すぎて握ったら最後、刀に取り憑かれるって噂だ。元々は雰囲気、オーラ、鼓動は無かったらしい、でも十五年前に起こった脅威のあの虐殺事件、通称「十万人斬り事件」にその刀は使われ、その事件のせいで刀は血で染まり、残酷的な刀になったと聞いている。五年前に二匹のポケモンに吹っ飛ばされたらしいけど、今も世界のどこかで血を欲しがっているという噂だ・・・」
恐ろしいな・・・だがイナートは至って平常心だった気がするが・・・

トナイ「よし、全員いるか?」
決めた時間通りに集まったみんなに呼びかけた。
サキノ「はい。ここに。」
ワーズ「ん。問題無いんじゃない?」
ストラ「遠足のような呼びかけ方でござるな・・・」
・・・?
トナイ「ザングがいないな。ちょっと探してくる。」

十分程探してようやく灯台付近にいたザングを発見。その心からは寂しさが感じられる。
トナイ「ザング、ここにいたのか。」
ザング「トナイ・・・?」
トナイ「もうとっくに昼の時間だ。」
ザング「え?・・・ああ、もうそんな時間か。ごめん。」
トナイ「こんな所で何してたんだ?必要な物はとっくに揃ってるみたいだが。」
ザング「あ・・・あんたには関係の無い話だ。」
トナイ「関係無いわけ無いだろう。」
ザング「・・・どういうことだ?」
トナイ「ザングは私の・・・仲間。大切な仲間じゃないか。」
その言葉を聞いてザングは下を向いた。
ザング「あんたは・・・どうして・・・」
トナイ「ザング?」
ザング「あんたはどうして!そんなにハークに似てるんだよー!」
大声で叫んで走り去っていった。・・・涙を流していたのは気のせいではないはずだ。

462 名前:  永遠の抱擁第十三話 うまい 投稿日: 2003/09/16(火) 22:18
こういう場合は一匹にさせてやるのが一番だろうと思い、昼食の準備をしてみんなと待っていた。
ザング「トナイ・・・」
呼ばれて振り向くとそこにはいつもと変わらない顔のザングがいた。
トナイ「もう、いいのか?」
ザング「・・・ああ。・・・まだちょっとつらいけどもう大丈夫だ。」
ワーズ「いったい何があったの?」
トナイ「このタイミングで聞くか無神経女。」
ワーズ「な・・・誰が無神経女だよ!」
トナイ「本当の事だろう。ザングの気持ちも知らないで過去を覗こうとするな。」
ワーズ「それだけで・・・あんたは何があったか知ってるってこと?」
トナイ「いや、知らん。」
ワーズ「なら・・・!」
トナイ「聞かれたくない質問は誰にだってあるだろうし、それに思い出したくない事を無理に聞いたら本人を傷つけるだけだろう!」
ワーズ「!・・・だよね・・・そう、だよね・・・ごめん・・・」
サキノ「と、とりあえず皆さん、食べましょう?」
ストラ「そうしたほうがよかろう。腹に何か入れ、気持ちを鎮め、それからゆっくりと考えればいい。」

ザング「な、なんかみんなごめん。あたしのせいで、仲間同士の余計な衝突が・・・」
昼食中にザングが切り出してきた。
トナイ「いや、気にすることはない。私も熱くなりすぎた。」
ワーズ「そうだよ。変な事聞いたあたしが悪いんだし・・・」
ザング「ワーズの方だって、あれだけ待たされれば聞きたくなるのは当然だろう。やっぱりあたしが・・・」
ト&ワ&ザ「ごめん。」
ストラ「・・・今回の事については三匹とも謝ったのだから、これで終わりにせぬか?」
サキノ「そうですよ。せっかく仲直り出来たのですから、たくさん食べて、水に流したらどうです?」
トナイ「そうだな。・・・ザング、ハークの事については、話したくなったらいつでもいいからな。」
ザング「ああ・・・わかった。」

ワーズ「食べる物食べたし、そろそろ出発しない?」
ストラ「トナイ殿、サーナ殿についての有力な情報は得られたのか?」
トナイ「ああ。ここから北の方に、十五年前に滅ぼされた町があるらしい。そこに向かったそうだ。」
ザング「十五年前・・・?あの事件の現場か?」
トナイ「・・・そういえばそうだな。」
ワーズ「何の事?あの事件って。」
ストラ「通称『十万人斬り事件』一本の刀で多くの者達が殺されたためそう呼ばれている。やり方があまりに酷く、生き残りもあまり多くを語ろうとはしない。」
ワーズ「名前だけで十分多くを語れる事件だね・・・」
サキノ「一体・・・誰がそのような事を?」
トナイ「分からない・・・たった一つ残ったダイニングメッセージは『イ』と『デ』」
ザング「何も残さない、歴史からもうまいこと抹消された事件だ・・・人の心には深い傷を残したけどね。」
ワーズ「それで・・・犯人は?」
トナイ「捕まっていない・・・というより、捕まえる事が出来なかったらしいが。」
ストラ「うっかり出くわさぬよう気をつけねばなるまい・・・」
ザング「とりあえず行こう。何が待っててもあんたはサーナを追うんだろう?」
トナイ「もちろんだ。行こう。」

463 名前:  永遠の抱擁第十三話 うまい 投稿日: 2003/09/16(火) 22:18
歩いて一時間。やっとついたそこには人の暖かさは感じられず、むしろ悲しみ、憎しみ、恨み、怒りなどがあふれ返っていた。
ワーズ「な、何・・・この町・・・近寄っただけで背筋がぞっとする・・・」
近くのプレートを見る。ずいぶん前に塗り替えられていて、さらにあちこち落書きがあるがこう書いてある。
------------------------------------------------------
アヒャ ここはクチハテタウン  ダサー カエレ! マテー!ルパーン! アンタカミ!
テメエラマトメテイッテヨシ この町の黒は破滅の色 絶望の色 オマエモナー
------------------------------------------------------
ザング「・・・サーナは本当にこんな所に来たのか?(名前が第一・・・)」
トナイ「そうだな・・・こんな野蛮な所にどうして・・・(色の説明が・・・)」
サキノ「なんだか・・・暗い気持ちにさせられますね・・・(よく分からない落書きですね・・・)」
ストラ「・・・ともかく、町の中に入ろうではないか。このような所で立ち止まっていても仕方がないであろう。」
トナイ「ああ・・・」

聞き込みしようとしたが・・・完全にやる気が失せた。昔は最も活気のあった町もこのありさまでは・・・それにこの町の人は皆・・・
「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!」「や、やめてくれ!殺さないで!」(×自演)
・・・なんて言ったらいいのか・・・
「逃げ場は無いぞお!逃げ場はあ!」「や、ちょ・・・放して!」
・・・これも事件の爪痕なのか・・・
「シネ!」「 オ マ エ ガ ナ 」
生き残りは皆狂い、ビルは風化し、町は排気ガスやら何やらで黒ずんでいる。唯一正常なのはなんとか昔の活気を取り戻そうと必死になってる新住民だけか・・・しかし、それらが全滅するのも時間の問題だ。狂った生き残りに殺されるだろう。

ワーズ「絶対に・・・ここには・・・いないよね・・・」
トナイ「ああ・・・すでに去った後か、それとも寄らずに別の場所へ行ったか・・・どちらにしても信じたい。」
サキノ「サーナさん・・・一体どこへ向かわれているのでしょうか・・・?」
ザング「とりあえず、ここから出よう。変なのに絡まれたら厄介だ。」
ワーズ(め、珍しい・・・)
ストラ「(!殺気か・・・)いや、その考えはもはや手遅れのようでござる。」
ザング「へ?どういうことだ?」
トナイ「そうか・・・ありがとう、ストラ〈数は?〉(ストラのみ)」
ストラ「いやいや、たいした事では無いでござるよ(確認できる範囲では・・・一種類で14)」
トナイ〈多いな・・・〉ザング、ワーズ、ストラ、サキノ。ちょっと一暴れすることになりそうだ。戦闘準備を整えておけ。」
ワーズ「え?どういうこと?」
サキノ「ストラさんの索敵ですね。ワーズさん。」
ワーズ「ん。なるほど。」

それからまもなく殺気の正体が横一列に並んだ。・・・本当に一種類だな。白と黒と赤ばかりで目が痛い。
ヘルガー(以下ヘル)A「オマエラダレダ?・・・マアダレデアロウト」
ヘルB「タベツクスダケダガナア!」
ヘルC「久しぶりのご馳走だ♪」
ヘルD「骨の隋まで食べてあげるよ。」
ヘルE「やる気満々なのはいいけど殺すなよぉ?食えなくなったらまた殺し合いになるからなぁ!」
ザング(勝手なやつらばかりだな・・・)
ストラ(また無益な戦いをしなければならないのか・・・)
ヘルF「クックック、美味そうなやつばかりダナ♪」
ヘルG「フフッ、久しぶりのディナータイムですかね。」
ヘルH「やっと♀がきたかあ。思いっきり楽しもうぜ?」
ヘルI「今まで同性相手ばかりだったからな・・・思いっきりさせてもらうとしよう。」
ワーズ(大勢のヘルガー♂の同性相手・・・うわっ、なんか想像しただけで吐き気が・・・)
トナイ(寂しい連中だな・・・)
ヘルJ「野郎はどうする気だ?」
ヘルK「適当にしてこの世とオサラバってのはドウダ?」
ヘルL「いや、いっそのことこいつらの間で無理矢理・・・」
サキノ(えっと・・・何のことでしょう?最初から説明がほしいところです)
ヘルM「とりあえずはこいつらを動けなくしないとな!」
ヘルN「さ、せいぜい抵抗するんだな?久々のオ・キャ・ク・サ・マ?」

横一列の隊列が乱れて一斉に襲い掛かってきた。多勢に無勢、という言葉を口にしなくてもいいまま終わるといいのだがな・・・

464 名前: 276 投稿日: 2003/09/16(火) 22:25
何も言いたいことが無い・・・ハークについてはいつか後ほど。
氏漏斗氏 リューク氏の小説が埋まってます。

465 名前: 奈々水 投稿日: 2003/09/16(火) 22:33
落書きの内容にワロタw

466 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/18(木) 19:36
第二話〜栽培マン?登場!〜

【起きて・・・】
また聞こえる謎の声。
「嫌だ、と言ったら?」
【そんな、意地悪しないで下さい】

目を覚ます。目の前にはまたあの子。
「ああハルカちゃんおはよう」
心の中では(なんだまたお前か)とか思いながらも、決して顔には出さずに笑顔を作る。
「・・・」
じっと俺を見つめている。なんだこの生意気なガキは・・・
内心イライラしつつも「どうしたんだい?」なんて聞いている俺・・・バカっぽ・・・
「え、その、何でもないんです。リュークさんのポケモンから起すように頼まれて。」
なんだ、ミスティもひどいな。自分で起しに来てくれればいいのに。
「ですがマスター、10回呼んでも起きませんでしたし・・・目覚ましも・・・」
ミスティの声。そんなに熟睡してたのか・・・(汗
ふと枕元を見遣る。
潰れた目覚まし時計・・・が2,3個転がっている・・・一応手を合わせておくか・・・
合唱。歌ってどうする。合掌。

・・・

俺は今公園にいる。散歩・・・久々の、散歩。三ヶ月も寝ていたんだからそりゃ、久しぶりか。
隣にはミスティ。他愛無い事を話しながら、何処へ行くとも無くふらふらと歩く。
一瞬、ある希望・・・願望が俺の頭を過ぎる。
―このまま死んでしまいたい―
今、この瞬間が永遠に続けばいい。然しそれは不可能。この瞬間を永遠のものに、永遠に留めておきたい・・・
こんなことばかり考えている。幸いミスティには悟られていないようだ。
否、悟られていても口には出さないだけかもしれない。大城戸のおっさんから聞いた話だと、
俺はあと一歩で精神崩壊ぐらいのとこまで行っていたらしい。結構やばかったんだな・・・
だから、大方ミスティ気を使ってくれているんだろう。

ここで、俺は今の自分がどの程度衰えているか確かめたくなってきた。悪い癖だ。

「なぁミスティ・・・もし今お前が襲われたら、俺はお前を助けてやるよ。だから、その辺の草むらに飛び込んでくれ。」
「素直にエンカウントしようって言いましょうよ、マスター・・・」
はいそこ冷静な突っ込み禁止!なんて言っていられないか・・・

草むらに入る。今が夜でなくてよかった。夜の草むらにミスティと二人で入るなんて・・・
なんて事を考えてしまう。はぁ・・・

早速敵が出てきた。
若草色のちっこいやつ。
「なにこの栽培マンみたいなの」
始めてみるポケモンだ。
「マスター、この子はキモリっていうんですよ」
「へぇ・・・キモリ・・・キモリ・・・キモリ、ねぇ・・・」
取りあえず腕試し。ウォーミングアップぐらいにはなるか。
「そらっ!」
『ギャァァァァァ』
パンチで吹っ飛んで絶叫を上げる栽培マン・・・キモリ。
弱い・・・弱すぎる・・・なんだか弱いものいじめをしているみたいで心が痛む。
「すまない・・・手加減したつもりだったが・・・」
そういいながら傷薬をキモリとかいうのに塗ってやる。
『キィ』
意外とおとなしいなこの栽培マン・・・もとい、キモリ。
その時どこかからモンスターボールが飛んできてキモリに当った。
「あ・・・」
捕獲。誰だ、誰だ・・・折角手当てして逃がしてやろうと・・・ん?
振り返るとヤツが居た。
「やりました、マスター!キモリゲットですよ!」
ミスティが捕まえたのか・・・?ポケモンが、ポケモン捕獲?なんだそりゃ・・・
「・・・まぁ、なんというか・・・取りあえずおめでとう。」
「ありがとうございます♪」
しかしこんな弱っちいの捕まえてどうする気だろう・・・
「ハルカさんにプレゼントですよ♪」
「・・・止めときなよ。俺が他の捕まえてやるから・・・」
流石に、女の子に栽培マンみたいなのは厳しいと思う。
というわけで、他のを探す。今度は赤いひよこ。
「なんだ、この弱そうなの・・・」
「単にマスターが強いだけかと・・・」
そうなのかな・・・俺自身はだいぶ衰えた気でいたのに・・・
「まいっか。そら、捕獲!」

467 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/18(木) 19:38

コマンド
――――――――――――――
 攻撃
 防御
 回避
>精神
 道具
 逃走
――――――――――――――
      ↓
――――――――――――――
 奇襲  集中  熱血
 
>手加減 見切り 奇蹟
――――――――――――――

      ↓

――――――――――――――
 攻撃
 防御
 回避
 精神
>道具
 逃走
――――――――――――――
      ↓
――――――――――――――
>モンスターボール*99
 モンスターボール*99
 スーパーボール *99
 イーシンチュウ *1
 アーシンチュウ *1
 サンシンチュウ *1
 スーシンチュウ *1
 ウーシンチュウ *1
 リューシンチュウ*1
 チーシンチュウ *1
――――――――――――――

「貴様さえ・・・貴様さえいなければ!」
どうでも良い台詞と共に、振りかぶって、投げる。
アチャモにHITする。手加減してなきゃダメージ6800くらいか・・・まずまずってとこだな・・・
アチャモ残りHP1・・・ついでにアチャモ捕獲。近くで見ると結構可愛いかも・・・
「命拾いしたな」
決まった・・・

・・・

研究所に帰る。なんだかんだいって、空は赤く染まっている。ミスティの頬も、真っ赤に染まる・・・綺麗だ。
「ほら、土産」
ハルカにアチャモ入りのボールを渡す。一応ポケセンで治療してあるから大丈夫だと思う・・・
「うわぁ、ありがとうございます!」
大喜びするハルカ。こいつも、近くで見ると結構可愛いかも・・・
ムギュ。
ミスティが頬をつまむ。
「痛痛・・・悪かった悪かった〜」
「??」
何がなんだか、ハルカはわかっていない。
こういうときだけ、ミスティは読むんだよな・・・

・・・

夜。
風呂から出て、布団に入る。今日から、病室ではなく来客用の部屋だ。いつもミスティが寝ている部屋。
(断っておくが、コーウェンとグラーフは別の部屋。念のため。)
二つ並んだ布団。並んで寝ると、なんだかミスティが本当の家族のように思えてならない。
家族・・・俺に家族は居たのか。
物心付いた頃から、研究、訓練に明け暮れた日々。それ以前の記憶が無い。
気にしても仕方ないことだな・・・
そんなことを考えているうちに、風呂場からミスティが出ってきた。
ほんのり赤く染まった体に、軽く巻かれたバスタオル。いいなぁ。目の保養になる。
しばらく後、寝巻きに着替えたミスティが俺の隣の布団に入る。
「マスター・・・マスターは、私だけを見ていてください・・・そうでなきゃ、寂しい・・・」
「ああ・・・」
女心はわからない。でも、俺はミスティの事が好きだ。そして彼女も俺の事を好きだ。
お互いに通じ合う心。主人とポケモンという関係以上に、切り離すことが出来ない糸で結ばれているようにさえ思える。
この子を手放してはいけない・・・正直なところ。手放したくない。ずっと傍に居て欲しい。守ってやりたい。
なんだか、逆だな。騎士であるサーナイト、そして守られる主人。
その関係が俺とミスティの間には無いのかもしれない。
愛する人を守る戦士。そして、その戦士役を俺が演じる。それもなかなかいいのかも知れない。
今日もなんか疲れたな・・・バッグの中に見慣れない球入ってたし・・・ま、いっか。
おやすみ、ミスティ・・・

468 名前: 奈々水 投稿日: 2003/09/18(木) 23:26
いいなあ〜こんなシチュエーション…。

469 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/19(金) 19:35
今までのSSをUPしました。
ttp://maichidori.hp.infoseek.co.jp/ss/index.shtml
一部修正済みですがミスやおかしい表現があったら教えてください。

470 名前: 276 投稿日: 2003/09/21(日) 17:14
>>リューク氏 GJ! 相変わらずいい感じで。
だんだん自分の年齢が疑わしくなってきた・・・イーシンチュウとか分かってるし・・・
今までのSS、とりあえず気になった所を突っついてみました(?
当方の勘違いもあるやも知れぬが・・・(ダレデスカー?

第一話「堕ちてきた男」
私とマスターは最初から心が通じていたなんて、今思うとすごく仕合わせです。
>幸せでは?
第二話〜影〜
そのせいか、私のマスターは、人にいわせれば
そしてお前のポケモンとしての修行。。。それを兼ねたの旅をしよう」
>上が『言わせれば』下が『兼ねての』
第三話〜隠された意志〜
あとからコーウェンが来た。
俺は傷ついたコーウェンをのせて
おれはコーウェンを撃った兵士を殴った。
>上が『後から』中が『乗せて』下が『俺は』
気になった場所はだいたいこんな所ですかね。

疲れた、またはネタが出てこない時には思い切って一、二日パソコンを離れるのも手かも知れない。
自分の場合二日離れただけで頭の中であれこれ浮かんできて大変だったw

471 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/21(日) 18:34
>>470 古い文学作品を読んでいると度々出てきますが、幸せ と 仕合わせ は同じ意味で使われることが多いようです
漢字の変換落としが結構あったようなので修正しときます。

ついでに、アルシンチュウが微妙に違ってました(禿藁

472 名前: 276 投稿日: 2003/09/21(日) 20:19
>>471(リューク氏)
なるほど・・・その節については解説thx&すみませんでした。
昭和四十八年物の国語辞典片手だったからなあ・・・スマソ。

473 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/09/23(火) 20:29
十四章「神の左腕」
数年前、マスコミはこぞって“神業”と“神の両腕”を取り上げていました。
大きな病院には入らず、町の診療所で細々と働いていた一人の医者――“神業”
そんな彼の助手を勤めていたペアのポケモン、プラスルとマイナン――“神の両腕”
ことのきっかけは、“神業”が再起不能と言われた、将来有望な俳優のタマゴのオペを担当したことでした。その俳優の友達の一人に、彼のことを知っている者がいて、彼に依頼したのです。
今まで小さな診療所を私営していた彼は、このことで一躍有名人になりました。“神業”の力量もさることながら、それよりマスコミが取り上げたのは二匹の助手でした。看護の手伝いなどの簡易なものならともかく、前代未聞なことに、その“神の両腕”は手術の手伝いまでこなしていたのです。
彼らの技術はその呼び名に恥じないものでした。絶対不可能と医師達にタライ回しにされた患者でさえ、その神懸りの手さばきで難なく救ってしまうのです。
それでいて治療費はそんなに貰わず、患者によっては無料で手術した場合もありました。
それが“神業”そして“神の両腕”。
テレビの前で照れ笑いをしている男性と、彼の脇で笑顔を振りまいていたプラスルとマイナンが、私の頭の中でぼんやりと残っていました。
しかし、ブームも衰え始めたころになって、いきなり“神業”はその姿を消しました。突然の失踪でした。警察やその他大勢の人々が彼を捜しましたが、見付かることはありませんでした。
そして、数年。
「あれから、どうされたんですか」
私は彼らを知る者の義務として、尋ねてみました。
彼の傷は顔にまで達していました。その顔には、あのころの屈託ない笑顔はありません。当時、白衣の代わりに巻いていた白いマフラーは、今では醜く赤茶に染まっています。何があったか、私の能力なら分かるかもしれませんが、なぜだか本人の口から聞いてみたい気がしたのです。
私の問いに、マイナンは答えませんでした。その切れ目を更に細めて、沈黙を守っています。
「……」
「あの、言いたくないなら構わないんですけど」
「死んだ」
「え……」
「俺のマスター“神業”も、俺のパートナー“神の右腕”も、もういない」
ある程度の予想はできていたのですが、やはりショックでした。マスターの虐待にあっていたあのころ、彼らの頑張りは私達の活力にもなっていたのです。
私は彼らに憧れていました。
「そう、ですか……」
私は何も返せませんでした。マイナンの心も、覗きませんでした。
天井をぼんやり眺め、過去を思いおこしていました。

474 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/09/23(火) 20:30
「おい、キルリア」
振りかえると、ジュプトルがいます。後に私を後押ししてくれる存在の、過去の姿。
「早くしろ。またマスターに叩かれるぞ」
「あ、はい……」
私はいつのまにか、電気屋さんのショーウィンドウに飾られたテレビを、食入るように見つめていました。マスターの命令で、ジュプトルと一緒に買出しに行った帰りのことでした。
「……」
テレビでは、“神の両腕”が仲良く手を繋いで、笑っていました。そんな二人を撫でているのは、恐らく助けてもらった患者さんでしょうか。何度もお礼を言いながら、涙を流しています。
画面が切り替わると、朗らかな笑顔が特徴的な青年がインタビューに答えていました。
「すいません。先、行っててもらえますか」
目を離せない私。
――どうして大きな病院には入られないんですか?
リポーターの質問に、彼は答えます。
『なんというか、患者さんの上にどっしり構えるんじゃなくて、同じ目線で話をするのが僕の理想なんですね。病院って何だか、こう、怖いってイメージがあるじゃないですか。そうじゃなくて、医者も患者さんと同じ人間なんですから。町の診療所の方が、患者さんと対等な位置にいられると思ったんです』
――なぜ、ポケモンを手術に?
『元々ポケモンを助手にしようと思っていたわけではなく、たまたま成り行きからポケモンになったんです。でも、こいつらよく動いてくれるし、最高のパートナーですよ』
“神業”がそう言うと、“神の両腕”が主人に飛びつきます。
二匹は幸せそうでした。“神業”も幸せそうでした。
私も――
私もいつか、あんなふうに笑える日が来るのでしょうか。当時の私は、そんなことを思っていました。
マスターと、あんなふうに――
「お前なら、ありうるかもな」
ふと隣に、行ったはずのジュプトルがいました。
「あ、あの……」
「俺も一緒に怒られてやる」
あのときからすでに、彼は頼れる兄のような存在でした。
当然、その後はマスターにそれなりの罰を受けましたが――

と、回想をしていてようやく重大なことに気が付きました。
マスターです。
「あ、マスター、私のマスターを知りませんか? 黒いコート着てて、背が高くて……」
「その男のことか?」
マイナンが指差した方、私の左側に、マスターは寝転がっていました。クーデターが起きたあの日、私をポケモンセンターまで運んでくださった後の、あのときの体勢によく似ていました。
「俺がお前を見付けたとき、彼はお前を抱えて立ち往生していた。俺が誘導すると素直に従った。俺のことを知っていたかどうかは分からんが」
「マスター……」
今、私はマスターといます。一緒にいたかったから。
でも、今の私に笑顔はありません。マスターにもありません。それで、いいのでしょうか。
辛く、苦しく、悲しく、寂しい道を、支え、支えられ、歩いていても、前には何も見えてきません。
しかしそれでも、何かが変わっていると、私は信じたいです。また、マスターが私を助けてくれた、それが真実なら。
「……念のために聞いておきたい。お前を襲ったのは、アブソルか?」
マイナンの問いに、私は頷きます。
「そうか。しかし、それだとすると不自然な点が……」
「あの、アブソルって何者なんですか?」
思い出しただけで胃の中のものが逆流しそうな、へらへら笑いの悪魔。
彼という存在が、私には理解できません。こんなのは初めてです。
「それについては、ぼくから説明しようか」
唐突に、
私の頭上、つまりは後ろから声が掛かりました。同時、私の頬に手が置かれます。
「でも、今夜のところは休んだ方がいいな。話は明日だ」
ひどく冷たい、それでいて美しい、声と手。途端に私の意識が薄れていきます。
ずっと今まで、私の後ろにいたのでしょうか。でも、気配などはまったく感じ取れませんでした。今、その存在を知ったのです。
視界に靄が掛かかりゆく中、私は人間の、女性の輪郭を捉えました。藍色に染まった髪も、ぼんやりと――
彼女の傍らには、ポケモンがいました――私と同じ、サーナイト――何か違和感が――そう、青い髪――
――藍色の髪の女性と――青い髪のサーナイト――――
――――
「おやすみ」

475 名前: 216 投稿日: 2003/09/23(火) 21:01
デキタテでした。

>めんめん氏
>要は、お嫁に行けないような3人でした(?)
エロキター! そして禿藁。
引き方が……うまいですな。続き期待してまつ。

>リューク氏
第三話、ほろりときました。いやマジで。そしてAA、

   _,,,,._                、-r    r--,      、-r
   ,.','" ̄',〈... _,,,_   _,,,_   _,,,,,| |     ~`l |  _,,,_   | |,,,,,_
  { {   ,___ ,'r⌒!゙! ,'r⌒!゙! ,.'r⌒| l      .| | ,'r⌒!゙! ..| |⌒','i
  ゝヽ、 ~]| ,i i  i l i l  i i .i i  .i .i      .| | i i  i l  .| i  .i |
   `ー-‐'"  ゞ_,.'ノ ゞ_,.'ノ ゞ__,.',、'ュ    ..l l  ゞ_,.'ノ.. .L、-_,'ノ
                        (~'-'ノ
                         `~~

>276氏
サキノ萌え。キャラに個性が出ていていいですね。
(´-`).。oO(私もそのうち、こーいうマターリしたの書きたいなぁ)
独特の雰囲気もウマー。

>氏漏斗氏
謎めいた展開で続きが気になります。がんがってください。

476 名前: 奈々水 投稿日: 2003/09/23(火) 23:41
>月下の抱擁
激しく続きが楽しみです。

477 名前: 276 投稿日: 2003/09/25(木) 18:28
>>216氏 感想thx! 漏れのはやや(戦闘中ですら)マターリしすぎな模様ですがw
いつまでも変わらぬ雰囲気、マッタリ読ませていただきました。

久しぶりの十四話投下!

478 名前:  永遠の抱擁第十四話 なめ 投稿日: 2003/09/25(木) 18:29
押したり押されたりの激しい攻防戦。サイコキネシスは効果が無いし、シャドーボールは今一つ。十万ボルト一つで頑張るのも楽じゃないな・・・こっちには格闘と水がいるからまだましなのかも知れないが、さすがにヘルガー十四体は厳しいな・・・私はエスパーだから余計に・・・サキノも草があるし、ストラも虫か・・・

互いに離れて一時休戦。残りエネルギーが厳しい・・・
トナイ「みんな大丈夫か?」
ザング「っ・・・まだ戦える。」
ワーズ「ふぅ・・・ダメージは少ないんだけどね・・・」
ストラ「この程度で・・・まだまだ修行が足りぬか・・・」
サキノ「こ、このような激しい戦闘は・・・初めてです・・・」
ザングはあちこち傷があるし、ワーズは多少の火傷と傷。ストラは殴られたような跡がいくつもあり、サキノはほとんど火傷ばかり。・・・まあ、これだけの数を相手にみんなよく頑張ってくれた。私自身、だまし討ちやら噛み砕くやらでフラフラだ。平静を保っているのもつらい。
トナイ「ザング。あの芝刈り機との戦いの時の力はどうした。ワーズ。相手は炎なんだ。お前が頑張らなくてどうする。ストラ。その素早さは彫刻だけではないはずだろう。サキノ。厳しいだろうが、唯一の格闘タイプなんだ。もうちょい撃墜してもいいんじゃないか?」
ザング「ハ、あんただってフラフラじゃないか。」
ワーズ「う、うるさいな!戦闘は好きじゃないんだよ!」
ストラ「フ、言ってくれるではないか。」
サキノ「ごめんなさい。わたくしは戦いの稽古は・・・」
答えは皆それぞれだが、ちょっと顔に元気が出てきた。激励の効果はあったようだな。

ヘルA「ズイブントヨユウソウダナ。」
ヘルC「こいつら、なかなかやるよ〜?」
ヘルD「甘く見たのが・・・間違いだったかな。」
ヘルE「お前らこれくらいでへばるなよぉ?勝てばご馳走にありつけるんだぞぉ?」
ヘルG「全く・・・あなたはもう少し落ち着きなさい。」
ヘルI「元気があるだけましだろう・・・こちらもかなりやられた。」
ヘルK「生きのいい連中ダナ。先がタノシミだぜ。」
ヘルM「ったく条件が不公平なんだよ!向こうはお構い無しに殺してもいいのに、こっちは中途半端に動けなくしないと駄目なんだぜ?」
ヘルN「頭を使えアタマを!体じゃなくて心ってやつを砕くんだ!」
ワーズ「なんか結構まともなやつもいるんだね。」
トナイ「全くだ。ヘルDやヘルGはどっちか仲間に入れてもいいぐらいだ。」
ザング「何言ってんだ。食べる事しか頭に無い時点でだめだろう。」
ストラ「相手をDやGで区別するのもどうかと思うが・・・しかしな・・・」
サキノ「えっと・・・勝てますかね?」
トナイ「勝てるつもりだから戦ってるんだ。・・・いや、違うな。勝てるつもりじゃなくて勝つ、か。」
ワーズ「いい事言うね〜♪そういうとこあたしは好きだよ。」
ストラ「そうでござるな。どのような状況でも冷静さを失わないその心にも拙者は心打たれている。」
ザング「冷静か?襲われそうになったぐらいで慌てるようなこいつが?」
トナイ「お前な・・・」

ヘルD「僕達もなめられたものですね。」
ヘルE「体はぼろぼろなのになにやってんだぁ?こいつらはぁ?」
ヘルI「空元気というやつでは?」
ヘルC「元気なら僕達も負けないよ〜♪」
ヘルI「空元気とただの元気は違う・・・」
ヘルK「とにかくもう一押しってことダロ?おい、ソロソロどうだ?」
ヘルA「ソウダナ。オマエラ!デバンダ!」
その一匹が合図を出すと周りから物音がした。敵の増援か・・・にしては増えた量が少ない。たったの二匹か。
ヘルA「ホカノヤツハドウシタ!?」
???「俺様が片付けさせてもらいました。」
ヘルD「誰?」
声のした方をその場の全員が振り返る。すると風化したビルの上に一匹の・・・犬?逆光で分かりにくい。

479 名前:  永遠の抱擁第十四話 なめ 投稿日: 2003/09/25(木) 18:30
ラグナ「俺様はグラエナのラグナ。ラグナ=ピュアウォーター様だ。以後よろしく。・・・よっと!」
ビルの上から飛び降りてこっちの方に来た。その顔は余裕の笑みを浮かべている。いかにも、といった感じか。
ザング「なんで二つ目の名前の『純粋』の『すい』が『水』なんだ?」
ラグナ「青く澄んだ水は美しいだろう?だから・・・」
ザング「あー(汗)もういいもういい。」
トナイ「とりあえず、こちらに協力してくれるのだな?」
ラグナ「当たり前さ。綺麗なお嬢様方が苦しんでるっていうのに黙って見てる訳にはいかないだろう?」
トナイ「ああ、そうか・・・まあ、そうしてもらえると助かる・・・」
くだらない・・・五年前に旅をしてから変なのに会いやすくなってる気がする・・・
ワーズ「また妙なのが来たね・・・」
ストラ「チャラチャラした男でござるな・・・」
サキノ「よろしくおねがいします。ラグナさん(ニコッ」
ラグナ「よろしくぅ♪君笑うと最っ高にかわいいね。名前は?」
トナイ「自己紹介もナンパも、目の前の敵を倒してからにしてくれないか。」
ラグナ「へいへい、分かったよ。」
ストラ(w)自己紹介とナンパどちらに対して分かったと言ったのか・・・)

ヘルI「緊張感のないやつらだ・・・」
ヘルD「気持ち的に負けてる気がするのは・・・気のせいでしょうか・・・」
ヘルC「へへっ♪楽しいやつらだな♪」
ヘルN「見掛け倒しってやつじゃないのか?」
ヘルG「それは言葉選び間違えてるでしょうに・・・」
ラグナ「このアホどもをどのくらい倒せばいい?」
トナイ「余裕そうだな。どのくらい倒せる?」
ラグナ「OKOK。んじゃま、お手並み拝見して頂戴♪」
それ自分で言う台詞なのか・・・?ラグナはさっきのビルの方にジャンプした。
ザング「何を・・・?」
ラグナ「俺様の華麗なショーの始まりだ!連続アイアンテール!」
簡単に状況を説明すると・・・鋼化した尻尾でビルを砕いて、そのかけらを尻尾で敵側に打つ。ニンゲンでいう『野球』ってやつみたいな感じか。
ヘルM「おいおい!洒落にならない位危ないぞ!」
それもそうだ。ビルのかけらが次々と流れ星のように落ちてくるのだからな。

ラグナ「どうだい?俺様の交響曲第一番『愛と友情の千本ノック』は?」
元ネタは無いんだろうがそれでもその言い回しは古いぞ・・・それでもすでに三匹やられてて文句言えない・・・
ラグナ「続いて第二番!『空から降る一億の天罰』だ!」
待て。その番組はすでに終了・・・
ザング「ビルの残骸に乗ったままシャドーボールを上にいくつも投げ始めたな。」
ストラ「無駄に隙が多いではないか・・・」
ワーズ「さっきの流れ星のせいで敵は動けないみたいだけど?」
トナイ「そんな馬鹿な・・・」
サキノ「バナナ?」
ワーズ「寒い!」
ストラ(ニガワラ)

480 名前:  永遠の抱擁第十四話 なめ 投稿日: 2003/09/25(木) 18:30
ラグナが投げるのを止めた。すると・・・ああ、降ってきた降ってきた。シャドーボールが霰のように。
ヘルM「うわっ!あぶねえ・・・これじゃまるで弾丸だぞ。」
ヘルD「僕達はゴーストタイプは今一つなのに・・・降りてくる速度のせいでしょうか・・・」
ヘルA「クソッ・・・ヤラレタカ・・・サキニアノヨデマッテルゼ・・・アイボウ・・・」
ヘルG「くっ・・・私ももうだめです・・・随分皆様には楽しませて・・・もらいました・・・」
ヘルI「私の人生も・・・ここまでか・・・くっ!」
ヘルC「そんなぁ!みんな!」
ヘルE「これが現実ってやつなのかぁ?・・・まったくみんな雑魚過ぎるぜぇ・・・(涙」
トナイ「死に際の一言が三匹とも正常なんだが・・・」
ワーズ「こらこら。やつらの当初の目的を忘れちゃだめでしょうに。」
トナイ「ま、まあな・・・」
サキノ「ラグナさん、お強いですね。」
ザング「あんたは気楽でいいな・・・」

ラグナ「さて、本当は第九番まであるんだけど、これでフィニッシュといこうかな。」
そう言ってビルの上からジャンプして・・・ん?羽が生えた?
ラグナ「第三番!『愛しさと切なさと心強さの合体技』だ!」
なあラグナ。どうしてお前の交響曲は中途半端に古いのばかりなんだ・・・
ラグナは羽っぽいもので空中にとどまり、前足を敵の方に突き出して言った。
ラグナ「受けてみな。破壊光線!」
放たれた破壊光線がやけに太いな・・・と思ったら、前足一本ずつからと口から破壊光線が・・・ああ、それで合体技なのか・・・
サキノ「えっと・・・破壊光線一つでも結構大きい爆発、起きるのですよね・・・?」
ザング「あの馬鹿・・・」
トナイ「まずいな・・・全体リフレクター。」
ストラ「かたじけない・・・」
ワーズ「トナイ、サイコパワーの方は大丈夫?」
トナイ「残りがかなり少ない・・・だが、壁が割れない程度には頑張ってみる。」
破壊光線が地面に直撃。そのままでかい爆発が起きて――――

481 名前: 276 投稿日: 2003/09/25(木) 18:35
こいつら本当に戦闘中なのかと小一時間(ry
ふざけ過ぎかも。

このスレに次スレが出来た日にはやはり自分の誕生番号(レス番
の所は外さなかったりするのかなw

482 名前: 奈々水 投稿日: 2003/09/25(木) 23:29
ヘルガー戦乙!

483 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/26(金) 19:16
ポケモンの世界からちょっと離れて、「想い出は涙に消えて」の導入編を投下します

484 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/26(金) 19:16
第二部・第三話〜想い出は涙に消えて・前編〜

【やったな、リュウ!妹さんの仇は討てたな!】
スピーカーから聞こえる友の声。目の前には血まみれの肉片が転がっている・・・
そうだ、ここは・・・SD(サイコドライバー)研究所。
目の前の肉片が、俺の妹を殺した人間・・・だったものだ。
俺は、こいつに妹を殺されたんだ。事故と見せかけた、計画的な殺人。
然しここに至って、俺は気付いた。やつらは、俺をここ(研究所)に入所させるために妹を利用したのだと。
俺は一年前、妹を失った。無人のエレカ(エレキ・カー 電気自動車のこと)が俺に向かって突っ込んできた。
その時俺は死んで、研究所にとっての危機・・・サイコドライバーの出現は無くなるはずだった。
だが、俺は死ななかった。俺の妹―ミスティ―が俺をかばって、死んだ。
予想外の事態に、研究所は焦ったが、逆にこれを利用して俺を仲間に引き入れようと企んだ・・・
「君の妹は、ある組織の計画によって殺されそうになった君をかばって死んだ」
その言葉は、妹の死によって沈んだ俺の心に火をつけた。復讐という名の炎を。
俺はSD研に入所して、力を磨いた。
そして今、俺はその組織の首領を殺した・・・はずだった。しかしその男は、ある組織の者ではない。
それどころか、例の「ある組織」というものは最初から存在しなかったのだ。
後に研究仲間となったグラーフから聞いたことだが・・・コーウェン、グラーフも同様の手口で入所させられたが、
ここから出ることが叶わなかったという。研究所からの脱走を試みた同僚は悉く捕まって射殺されていった。
同僚の死を見せ付けられて、もうどうすることも出来なくなった。
後でわかった事だが、SD研の研究員の9割強は、所長に脅されて働いているようなものだった。
そして、俺が殺したこいつも、その一人だ。
残る一割弱は、俺を殺そうとしたように、SDの素質がある人間を殺すか仲間に引き入れようとして工作していたという。
許せない。
ウィィィン
自動ドアの開く音。所長が来たのだ。
「よくやったぞリューク君。これで君の妹も浮かばれるというものだ。ふぉっふぉっふぉ・・・」
「今殺した男・・・こいつは何者だ」
「何を言っているんだい、こいつこそ君の妹を殺した凶悪組織の首領じゃないか」
「違うな・・・こいつは、SD研のエージェント・・・SD狩りをするために特別に強化された人間じゃないのか?」
「!!何だと!!どうして貴様にそんなことがわかる!」
「お前の懐に入っているマシンガンが動かぬ証拠だ。今の戦いで弱った俺なら殺せるとでも思ったか!」
所長の腹を蹴る。ゴトリ、と鉄の落ちる音。UZI−SMG・・・
「ふざけるな!今まで貴様はこうやって何人の人を殺してきたんだ!」
「さぁな・・・だが、ここから逃げ出そうなどと思うほうが悪いのだ!」
スチャ チャ チャ
いつの間にか完全装備した部隊に囲まれている。
「あきらめい。あの女のように、すぐにあの世に送ってやるぞ」

485 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/26(金) 19:17
所長があざ笑うかのように放った言葉。それが、俺の力を暴走させた。
「あの女、だと・・・それはミスティのことか・・・ミスティのことかぁぁぁぁ!!!」
「な、なにぃぃぃっぐぼえじゃ!!」「びりゃぺ!」「あじゃろ!」
体中の血液が逆流するような感覚。響く断末魔。
周りには数多の肉片が転がっている。俺の体から、衝撃波が放たれているのか。自分でも制御できない――暴走――。
視界の隅には、必死に衝撃波に耐えているグラーフとコーウェンの姿。
グラーフは、転送銃―撃った相手を転送するという銃―を俺に向けている。
「許せ、リュウ・・・!」
グラーフが引き金を引く。その直後、時間にして0コンマ何秒後。
グラーフの腰の転送手榴弾―転送銃の手榴弾版―が炸裂する・・・俺の意識は光に消える・・・

―――――――――――――――――――――――――――――――――

ガバッ!
目をさます。・・・夢か・・・
夢にしては生々しい。確かに、夢の登場人物は俺と・・・コーウェンと・・・グラーフで、
舞台も俺たちの居たSD研究所・・・だが、あんな記憶は無い。

二人に夢の話をする。
二人はうつむいて、そして語った。

ガイアの星神、ガイアと地球の星神アースとは、かつて同僚だったという(なんじゃそりゃ)
ガイアは、アースとの契約により転送兵器を生み出し、人類の祖先をアースに送った。
地球人とガイア人は、祖を同じとするということだ。
そして俺は、グラーフの放った弾丸により頭を吹き飛ばされ、記憶を転送(封印)封印された。
その記憶を封じ込めた俺の脳の一部から、レジセイアが生まれた。
レジセイアの浄化の為、大城戸研究所の研究員として地球に来ていたグラーフとコーウェンは、
俺の記憶を作り変えたうえでレジセイアの撃退に成功し、星をも滅ぼしかねない俺のSD能力を封印したそうだ。
ところが、俺の記憶は蘇ってしまった。夢という形を借りて、俺に訴えかけてきたもの・・・レジセイア。
俺の体を離れて独立してしまったその心は、地球の引力に引かれて堕ちてきた・・・16年という時を遡った過去に・・・

俺は、ガイア神との通信を試みた(ガイア星人なら誰でもできます、念のため。)。
帰ってきた答えは・・・ガイアの意志により、レジセイアは新たな体を得て、俺の傍にいる・・・


第四話に続く

486 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/09/26(金) 19:18
投下完了。次回は番外編〜温泉の死闘〜を投下します。

487 名前: 奈々水 投稿日: 2003/09/26(金) 22:44
次回は温泉の死闘でつか・・・。

ぶふァ―――!!hづdjsksjdj。。㌧㌧㌧
ハァハァ・・・。

488 名前: 276 投稿日: 2003/10/03(金) 19:15
>>リューク氏
深い・・・なんか切れたままの糸が一本繋がったような気がします。
>>奈々水氏
ありが㌧。そして落ち着きましょうw

なんだか調子の悪い十五話投下。

489 名前:  永遠の抱擁第十五話 っ! 投稿日: 2003/10/03(金) 19:16
・・・どうなったんだ?気づいたら私は意識を失ったらしく、倒れていた。周りの様子を確認したいが・・・なぜか起き上がれない。
ザング「みんな・・・大丈夫か!?」
ザングの声だ。その内容からするとあれからそんなに経っていない、か。
ストラ「拙者は・・・まだ生きている。」
ワーズ「そんな死に損なったような言い方しないでよ・・・あたしも大丈夫。」
サキノ「わ、わたくしも・・・大丈夫です・・・」
みんな無事か・・・それにしてもなぜ動けない?何か重いものが乗っかっている気がしなくもないが・・・目を開けても何も見えない。まっくらだな・・・
ザング「トナイからの返事が無い・・・」
・・・?何かが乗ってるせいか声が出せない。別に口を塞がれている訳ではないのだが・・・苦しい。
ワーズ「まさか吹っ飛んでないよね!?」
ストラ「少しこの辺りを探してみる必要があるようでござる。」
ザング「ひどい瓦礫の山だな・・・あいつやりすぎだ。」
ストラ「拙者達は運が良かったと言うことか・・・」
ようするに私は今瓦礫の山の中、か。本当にこの旅ろくな事が起こらないな・・・?瓦礫の中にしては上から体温を感じるわけだが・・・誰か他にいるのか?
ラグナ「俺様のかわいい子猫ちゃん達?どうしたんだい?」
ザング「いつあんたの・・・ってのは置いといて、あんたがやりすぎたせいでトナイが見つからないんだ。」
ラグナ「トナイって・・・ああ、あの緑と白の野郎ね。あいつそんなに大事な奴なのか?」
ザング「な・・・そういうわけじゃないが・・・あたし達はあいつについてってるからな。」
ラグナ「分かった分かった。一々照れるなよ。」
ザング「照れてなんかない!」
サイコパワーがほとんど・・・念話も厳しいが、ちょっと挑戦してみるか。
サキノ「ストラさん、トナイさんの気配、無いのですか?」
ストラ「さっきから調べているのだが・・・トナイ殿は衰弱状態にあるのかもしれん。」
サキノ「つまり、どういうことですか?」
ストラ「殆ど瀕死に近い状態という事でござる。」
サキノ「そんな!あの方はわたくしの命の恩人なのに!」
トナイ〈サキ、ノ・・・別、に私は・・・大した、事はし、ていないぞ・・・〉
通信に軽い電波障害が起きてるような感じにしか声を送れないが・・・仕方ない。
ザング「トナイ!」
ストラ「どこにおるのだ?」
トナイ〈分から、ない・・・だがみ、んなの・・・声、がよく・・・聞こえ、る・・・〉
ワーズ「この辺にいるってことだね。」
ラグナ「お〜い、聞こえてるか?へばったりしてないよな?」
トナイ〈聞こ。えて、るし・・・私、は生・・・き・・・t・・・〉
エネルギーが尽きた。
ザング「切れたか・・・」
ワーズ「とりあえずまた探し始めるしかn・・・何やってんの?」
状況が確認できないからよく分からない・・・が、次の瞬間血の気が引いた。

490 名前:  永遠の抱擁第十五話 っ! 投稿日: 2003/10/03(金) 19:17

ZBEEEEEEM!

私の横60センチぐらい先に何かが走った・・・一体何が?
ワーズ「ちょっとあんた何やってんのさ!?」
ラグナ「この方が手っ取り早く片付くだろう?」
ワーズ「破壊光線が万が一トナイに当たったらどうすんのさこの 馬 鹿 !」
ラグナ「っ!いって〜!殴る事無いだろうよ?せめて女ならビンタとかな〜・・・」
(((((((((;゚Д゚)))))))))ガクガクブルブルガタガタグルグルザクグフゲルググ・・・
生きて帰れたらあいつどうしてやろうかなどと考えていたら上の体温の主が動いてびびった。・・・私の体の上で立たないでくれ・・・
ワーズ「あ、あんた生きて・・・!」
ラグナ「結構しぶとい奴だな〜・・・」
???「ここにトナイさんがいます。早く、助けてあげてください・・・」
ラグナ「信用できるかよ・・・ってあんた!?」
ザング「本当にいるのか?」
???「ええ。僕がなんとかかばったからいいものの、それでもかなり危険な状態です。」
それからまもなくして私の体が持ち上げられた。ああ、また何とか青空を見ることが出来るのか・・・
ザング「トナイ、大丈夫か?」
目を開くと私を持ち上げていたのはやはりザングだった。日の光が懐かしく感じられる。微笑んで『大丈夫だ』と言おうとした・・・が、
トナイ「・・・d・・・z・・・」
声が出ない!?・・・瓦礫にでも喉をやられたか・・・?
サキノ「あ、あれ?声が・・・聞こえません・・・」
ザング「喉を潰されたのか?それとも声が出ないほど・・・」
仕方がないから指で文字を書くことにした。・・・意識がはっきりしないせいか書く場所を誤った気がする・・・
ザング「ひゃっ!?ちょ、あんた何突然・・・」
ワーズ「文字・・・だね。え〜と・・・『私自身は生きているが、声が全く出せない。』」
ザング「そ、そうなのか・・・それなら仕方ないけどあたしの胸に書くのやめてくれ・・・」
やはり誤ったか・・・だが他に何処に書けと・・・?それにこの毛並みはなかなか・・・いやいやそんな事を考えている場合では・・・
ワーズ「『贅沢言ってられないだろう。私にはもうサイコパワーが残っていないのだから』無理しないでよトナイ。」
ザング「ぅ・・・それなら男のに書いてくれ・・・」
ワーズ「『この中の男でまともに私の体を運べる者がいるのか?私にはラグナにしがみつく程の力は残っていないのに?』」
ラグナ「てか俺様はそんなのごめんだぜ・・・」
ザング「くぅ・・・ストラはどうなんだ?」
ワーズ「『ストラの手は物を運ぶのには向いていない。刀のようになっていて危険だ。』女の話はしてないけどあたしも駄目。」
ストラ「・・・申し訳ない。」
ザング「はぅぅ・・・じゃあもう仕方ないからあまり喋らないでくれ。」
ワーズ「『すまない。自分で立てればいいのだがこの体では・・・』」
ザング「っ・・・だからもう喋るなって(泣」

ワーズ「こいつがまだ残ってるけどどうするの?」
ワーズが指差した方向を見るとそこにはヘルD(仮)がいた。よく生きてたな・・・
ヘルD「あの、トナイさん?体の方は大丈夫ですか?」
ワーズ「『ああ、おかげさまでな。さっきの話からするとあんたが助けてくれたんだよな?』」
ヘルD「ええ、そうですけど・・・」
ワーズ「『あんただけの話では無いが、あんた妙にまともな台詞ばかりなのだな?』」
ヘルD「えっと・・・それと言うのも、さっきのメンバーには元々正常な人しかいませんでした。でも突然謎の集団が現れて、僕達のメンバーは半分ほどまで減らされ、結局は彼らのリーダーに服従させられた形になったのです。そのリーダーもさっき貴方達が倒しましたが・・・」
ワーズ「『なるほど・・・とするとこの町にいる変な奴はもしかして・・・』」
ヘルD「えっと・・・それだとちょっと違いますね。彼らが来る前は本当にこの町の変な人はこの町の人でした。その人達も彼らに潰されましたが、四分の一は生きているとのことです。・・・まあ、正確な事は彼らに聞いても分かりませんが(ニガワラ」
ワーズ「『なるほど・・・もしかしたら謎の集団が来なかったらこの町は昔の姿に戻っていたかも知れないのか・・・興味深い。これから先、その謎の集団を相手にする可能性も否定できないか。情報提供感謝する』長いねw」
この町についてだけではなく随分と他の情報についても仕入れられた。訳の分からない事だらけの現状にとってはありがたいことだな・・・
ザング「あぅ・・・出来ることなら・・・助けてほしい・・・生き地獄だ(泣」
ヘルD「いえいえ・・・あの、それでトナイさん。」
ワーズ「『なんだ?』」
ヘルD「もしよかったら、その・・・僕も仲間に入れてくれないでしょうか。」
ワーズ「『ちょっと待ってくれ・・・(考え中)』」

491 名前:  永遠の抱擁第十五話 っ! 投稿日: 2003/10/03(金) 19:17
ワーズ「『あんた名前は?』」
ルーガ「ルーガです。」
ワーズ「『よしルーガ。あんたにはこの町を昔の活気ある姿に戻してもらう。』」
ルーガ「え?」
ワーズ「『大体元に戻ったら私達の所に来てもいい。その時は歓迎する。』」
ルーガ「は、はい!頑張ります。」
サキノ「ルーガさんを連れて行かないのですか?」
ワーズ「『この町を復興させるのには彼の知識が必要不可欠だ。』それに他はあたし達がふっ飛ばしちゃったしね。」
サキノ「そう・・・ですね。申し訳ありません。」
ルーガ「いえいいんですよ。皆さんのお役に立てるだけで光栄です。それでは、さようなら。」
ラグナ「お、じゃあな。」

ザング「あのさ・・・どこで休むつもり?トナイをいつまでも離せないのだが・・・」←言葉が彷徨い始めてる
クチハテシティから離れて暫くしてザングが問い掛けてきた。
ワーズ「『ラグナ、左腕に大きな雷型の傷を持ったサーナイトを知らないか?』」
ラグナ「そうだなあ・・・ん?あいつらなら・・・ちょっと失礼・・・ピ、ポ、パっと。」
鬣の中から携帯電話のような物を取り出した。なんでそんなとこから出てくるんだ・・・何やらごちゃごちゃ話している。
ラグナ「いや、だから左腕に・・・ああ、そう多分それ。・・・え?なんで?・・・分かったよ〜、そう伝えとく。じゃあな。」
ワーズ「『通信終了か。で、どうだ?』」
ラグナ「え〜と・・・なんか知らんけどヒワマキシティに向かったらしい。」
ストラ「ヒワマキ・・・ポケモンジムリーダー・鳥使いのナギ殿がいる所でござるな。」
サキノ「ストラさん、詳しいですね〜。」
サキノが微笑む。かわいいけどあんた一人楽しそうだよな・・・
ワーズ「『鳥・・・か。サーナは何処かに飛ぶつもりなのか?』ジムから借りていいのかなあ・・・」
ザング「な、ならヒワマキで休まないか?別にサーナの移動速度が速いわけじゃ無いんだしさ?」
ワーズ「『まあそうなるだろうな。私としても早くこの体を回復させてほしい・・・』」
今の状態では絶対に歩けない・・・手だけは動かせているのに・・・
ザング「ならなんでこの辺で休まないのさ?」
ワーズ「『野生のポケモンか何かに襲われたらどうする。それにこの頃物騒な事件が続いてるし・・・』」
いや、このメンバーなら大丈夫だとは思うがな・・・一応だ一応。
ザング「あぅ・・・ねえ、もう食べちゃっていい?」
少々焦った怒りにつられて書く指に力がこもる。
ワーズ「『 絶 対 に 許 可 し な い か ら な 』だってさw」
ザング「はぅう・・・言ってる事とやってる事が違う〜(泣」
ワーズ「『もうだめだ・・・ちょっと寝る。ヒワマキに着いたら起こしてくれ。』トナイおやすみ〜。」
ザング「・・・やっと開放される・・・」
サキノ←何か聞きたいのを抑えている顔

今思うと、体がぼろぼろなのによくここまで書けたなと自分でも思う・・・そのままほとんど強制的に眠りに落ちた・・・

492 名前: 276 投稿日: 2003/10/03(金) 19:20
この頃小説書きが消化不良。思い切ってざっと十日ぐらい休むのも手か・・・

今回色々と詰め込んだ感があるので矛盾点などあったらスマソ。

493 名前: 奈々水 投稿日: 2003/10/03(金) 22:52
>永遠の抱擁
ぐっじょぶ!! 
文字をもうちょっとマシな所に書けとトナイに突っ込んで見る。

276殿
ゆっくり休んで見てはどうですか?
ゆっくり

494 名前: 奈々水 投稿日: 2003/10/03(金) 22:53
>>493
ちと文章がおかしくなった

495 名前: 君のためにできる事〜衝撃〜 投稿日: 2003/10/05(日) 23:15
久々に続きでする♪



〜衝撃〜




落ち着いた所で・・・

彼女も僕も疲れきっていた
当たり前ですよ〜

だけど、僕には話すべきことがあった


一つは前回はなしたけど、もう一つ
知ってしまった事実
言うべきか、言わぬべきか・・・
彼女の為に、言った方が良いというのか?
このまま、隠せばそれは、それで、終わる
ただ、彼女に一生のこる、心に残るもの・・・塞ぐ事のできないものになってしまうかもしれない
反対に、言ってしまうと
彼女は衝撃のあまり、どうなるか分からない


とりあえず、2人は寄り添いあって、眠りについていた

ちょうど、ビコの膝枕にプレイスが、プレイスの倒れ掛かったビコ



朝、その日の寝癖は最悪なものだった
雨が近いな・・・
雨・・・誰の雨だろう?


結局、今日話す事にした

ビコは僕の思った通りの反応をしてくれた

何故?それは、絶対なの?

そんな哀しい眼をしないで下さい・・・お願いですから
分かりますけど、確かに分かりますけど・・・ホントです

・・・そぅ・・・・・

もしかして、僕は言ってはならない事を口にしました・・・か?

いいえ、プレイス。ありがとう!今は、分からないわ・・・だけど、ありがとう。悲しみが長続きしないうちに聞けて・・・


ううむ、本当にこれでよかったのか?
今の僕に、何も分かるはずがない
そもそも、この話をした時点で何も進展はない
今宵、あやつに会う事は、今では知らない


本当の悪夢なのかもしれない・・・

えっ?・・・そうですね、でも・・・十分ここまででも悪夢ですよ♪

湿った空気を笑って誤魔化した
彼女も対応してくれた
その表情、今でも忘れない。作り笑顔でない、明るい笑顔を
笑えるはずがない・・・それでも、彼女の笑顔は素晴らしく―――


再び月が上がる、月灯にできる2つの影
忍び寄る1つの影・・・

496 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/10/06(月) 22:31
ひさしぶりに続きが・・・
今回もなかなか良かったですよw
影の主が誰なのか気にマリマス。

497 名前: リューク=インペラトル 投稿日: 2003/10/10(金) 20:23
大問題作を投下します。
それに伴い、PNを改めます。

498 名前: リューク@Trombe! 投稿日: 2003/10/10(金) 20:28
第二部・第四話〜温泉の死闘〜

普段と違う感覚に襲われ、目が覚める。
朝。
何も変わらない朝・・・なぜかミスティの布団の中で寝ていることを除いては。
夜中に移動したようだ。昔から寝相が悪いからな・・・修学旅行のとき隣に寝てたやつを
夜中に蹴り飛ばしたらしいし・・・(汗
さて、ここで言う普段とは違う感覚とは・・・
まず、俺とミスティは向かい合った状態で密着している。ミスティはまだ寝ているようだ。
その二人の間に、つっかえているものがある。
「・・・!!」
とっさに体を離す。テントが張っている・・・まぁこれは普段どおりのわけだが。
問題は、それがミスティにギュウギュウ押し付けられていたこと。しかも、股間に・・・
夜中に俺は何をしていたんだ・・・夢でも見ていたのかな・・・
ま、そういうことにしておこう。気付かれてなければいいということで・・・ん?
「ふあぁぁ、おはよう御座いますマスター・・・あ」
ミスティが目を覚ました。テントに刺さる視線が痛い。
「ああ、これはだな、男なら毎朝なることであって・・・」
弁解を始める。
「・・・コーフンしてるんじゃないんですか?」
寝ぼけ眼で問われる。
「どうだろう、起きたばっかりだからわからないや。はは・・・」
すると、ミスティが傍によってきて・・・俺に抱きついた。
「ますたぁ♪」
「うわっ」
半ば俺に圧し掛かるようにして抱きつかれているため、俺のテントがミスティの華奢な体に密着して・・・グイグイ押されて・・・
さらに充血していくのがわかる・・・
「大きくなった♪マスター大好き♪」
コンコン・・・ ノックの音。
「リュウ、開けるぞ〜」
ガチャ。
グラーフが入ってきた。
「おっと取り込み中済まないっ、それでは失礼するw」
バタン。
今の状況をみて、男グラーフ=ラムダ=サンダースは何を思ったのか。
ふと胸元に目を遣る。寝ている。
「・・・」
しかしミスティの手は、俺のテントに。見かけによらず、こいつは・・・なかなかの助平っぷりだ(苦笑)

*****************************************************************

今日は温泉に行く。そもそもハルカがどうしても行きたいって行ったことが始まりだった。
三日前。
「大城戸教授、お泊りの旅行行ってきていい?」
「おやおやどこか行きたい場所でもあるのかね?」
「あのね、コーウェンさんが、骨休めには温泉が良いって言ってたから・・・」
「そうじゃな、グリコ三人衆に連れて行ってもらったらどうじゃ?」
「グリコ???」
「グラーフ、リューク、コーウェンの頭文字をとって、グリコじゃ!」
「教授センスわっる〜」

ということで、なぜか俺が連れて行くことになった。理由?じゃんけんで負けたから。
じゃんけん弱いって損するなぁ。ガキのころ、給食で余ったデザートを賭けたじゃんけんでも、高確率で負けてたからなぁ。
俺と、ハルカと、ミスティの三人で温泉旅行。両手に花って感じでいいかも。
ちなみにミスティはポケモン扱いしていない。そもそもボールに入っていないし、俺にとってミスティはポケモンではなく、
妹か恋人のような存在だから、他の誰がポケモンと言っても、俺は其れを認めたくない。

499 名前: リューク@Trombe! 投稿日: 2003/10/10(金) 20:28

――温泉街――
どこの温泉街も同じような感じだ。
火山活動が活発でそこらじゅうに温泉がわく。
俺達が選んだのは、小さな民宿風のホテル。予算的にも、ここがちょうど良いと判断したからであるが、
それが後にちょっとした事件へと繋がってしまう。

ここで問題となるのは、部屋をどうするか、ということだ。
男友達の来るのだったら、迷わず個室か三人部屋をとるわけだが・・・
男一人と女二人。
三人部屋を取ると、なんか気まずい。
かといって個室三人分取る予算は無い。
さて、どうするか・・・姫君のご意見を聞くとしますか。
「ハルカちゃんどうする?」
「んー私は個室嫌だなぁ・・・折角の旅行だし、三人で楽しもうよ!」
「OK・・・」
三人部屋を取る。『三人で楽しもうよ!』か・・・せいぜい楽しませてもらうとしますか。ふっふっふ・・・

コラ( ゚▽゚)≡○)☆0☆)アウ

別に変なこと考えてないって・・・(汗

雑談やトランプで適当に時間を潰す。そして、今日のメインイベント、露天温泉・・・
ここで俺の男としての真価が試される・・・かもしれない。

「よっし、行くか」
「覗かないでくださいね、マスター」
「覗いちゃだめだよ、リュウさん!」
・・・俺って信用ねぇなぁ(涙

心中を見透かされたようでドキっとした。。。

温泉に入る。他に客は居なくて、まるで貸切のようだ。
「ふぁ〜〜久しぶりだ〜〜〜〜」
何年も温泉に入っていないためか、この雰囲気がすごく懐かしい。
「あーー!!石鹸が無い!!」
女湯から聞こえてくる少女の叫び声。
「あらまぁ、困りましたね。マスター、そちらに石鹸余ってませんか〜?」
ミスティの声。見渡すと、男湯にはやたら石鹸が多い。
「あるぞあるぞ〜大量にあるぞー!」
「あー、二つほど下さーい!」
「わかった、今持っていってやるよー!」
「えー、リュウさんのセクハラー!!(笑)」
「嘘だっつーのwほれ、今投げるぞ」
ポイポイと二つ石鹸を投げ入れる。
「ありがとーございます!」
しかし何で男湯ばっかりこんなに石鹸が・・・(くどい

ふと前方を見遣ると、岩と岩の間に足をかけられるスペースがあることに気付いた。
(あそこを上って進むと・・・女湯まで近いな)
よし、やってやるか。温泉旅行の醍醐味、覗き。うまくいけば、至近距離からミスティの裸体を拝めるかもしれない。
こんなこともあろうかと修行に修行を重ねて取得した、サイコ・ジャマーの技能。
気配を完全に消し去り、音も立てずに移動できる。また、サイキッカーに心を読まれることもない。
まさに、サイコ忍術。
自称現代忍者のキョウ氏に5000万円くらいで伝授してやるか。

・・・・・・・・・

そろり、そろりと移動する。
見えてきた、見えてきた。
ハルカが体を洗っている。ミスティは湯に浸かっている。
(ここからじゃミスティは遠いな。さてどうする・・・)
比較的近い位置に、ハルカがいる。
肩までくらいの長さの黒髪。
細く華奢な体。その胸には、育ち始めた小さなふくらみが二つ。
その下の下・・・まだ毛の生え揃わない丘・・・
いかんいかん、これではまるで俺が・・・ロ○コンみたいではないか。
決してロボコンではないので、悪しからず。

リュークよ、本来の目的を忘れたのか。
自分に言い聞かせ、ミスティの居る方に近づく。
・・・と、ミスティが居ないのに気付いた。
(あれ、どこにいったんだ・・・)
ふと上を見る。
白い脚がみえる。軽く巻いたタオルも、下からの視線に対しては何の効果もないことを、俺は実感した。
ミスティが木に登って、男湯を見ようと努力?している。
下で見ている俺に、その秘所を惜しみなく晒して――――
(こ、これは・・・すごい。丸見えだ。)
俺の物は自ずと充血していって・・・
「あれ、マスター居ない・・・」
残念そうな声。
パキッ
(しまった、木の枝を踏んでしまった)
「え・・・?きゃあ!」
ドサッ
「ぐはぁ」
落ちて来た・・・しかも、ちょうど俺の上に。良いクッションがあったおかげで怪我しなくてよかったなミスティ・・・(涙

500 名前: リューク@Trombe! 投稿日: 2003/10/10(金) 20:30

「ちょうど、ミスティが俺の上に騎乗位で乗った格好になっている。立ち上がるミスティ・・・
(マスターなんでこんなところにいるんですか!?)
(お前に会う為だ・・・なんちって。お前が今していたことと同じ目的w)
(え・・・マスター見てたんですか?)
(もちろん、下から丸見えだったからな・・・)
(!!)
顔を赤らめるミスティ。そして慌てて秘所を隠すような仕草。
もう、遅いって・・・見ちゃったんだし、今更隠す必要ないよな・・・と思っていたら。
「えいっ!」
ミスティが突然俺の腰のタオルを引っぺがした。
「しまった!」
「マスターだけ見て、ずるいですよ」
露になってしまった、俺の《隠し腕》。ミスティの秘所を眺めた故の興奮と、女に見られている羞恥心とで、よりいっそう充血し、熱くなっていく。
ここで動揺を見せてはいけない。
「これがマスターの・・・すごい、ツノみたいに上を向いてる・・・」
「ミスティのせいだよ」
「私の・・・せいなんですか?」
「お前のここをみたから、大きくなったんだ」
そういって俺はミスティの秘所に手を滑らす。
「ひゃ・・・ん・・・」
小さな蕾を指でこね回す。
「ん・・・ひぁっ・・・」
「どうだミスティ、俺のも触ってみるか・・・?」
無言でコクリと頷く。俺はミスティの手を、俺のモノに導いた。
シュッシュッシュッシュッ・・・
ミスティが手で扱きだす・・・いかにも、慣れた手つきという感じだ。
「・・・触るのは初めてじゃないのか?」
・・・コクリ。
なんだか、以外だった。男を知らない、いかにも乙女・・・という感じのミスティが、男性経験があるということが。
「アレはもうしたことがあるのか?」
首を振る。手淫の経験があって、アレの経験が無いとは、なんとも奇妙な・・・と思った刹那。
「んぐっ」
ミスティが俺のモノを口で咥えた。そして、手で扱きながら舌を使って刺激し始めた。・・・上手い。
「く・・・上手だな、ミスティ・・・」
「ん・・・はぁ・・・」ちゅぽん
ミスティが動きを止め、俺を見つめる。
「マスターのために、いつも練習してるから・・・」
「練習ってお前、一体いつ・・・しかも、どうやって練習してるんだ・・・?」
「毎晩、マスターので練習してたんですよ・・・」
「へ?俺で?いや全く覚えがないんだが」
「それは・・・催眠術で起きないようにして、こっそりやってたから・・・マスターの感覚も、味も、全部わかります・・・」
なんということだ・・・いやはや、恐れ入ったというか嘆かわしいというか・・・努力は認めるが。
気付かない間に、ミスティにイかされていた俺って一体・・・しかも、毎晩。
「なんでそんなこそこそやってたんだよ・・・(汗」
「だって・・・こんなことしてマスターに嫌われたくなかったから・・・」
「なーにバカなこといってんだよ。俺がお前の事嫌いになると思うか?それに、俺は・・・ミスティにこんなことしてもらって、
ドキドキしている。今までずっと、こんな関係になりたいって望んでたんだ・・・だから、言ってくれれば良かったんだよ。」
「マスター・・・好き・・・」
そう言って再び咥え、刺激し始めた。
「ん・・・はぁ・・・くぁ・・・」
我慢できず声を上げてしまう。仮にもここは、女湯のすぐ傍。見つからなければいいのだが・・・
それよりももう耐えられん・・・ああっ・・・
っとイキかけた瞬間。パチン。ミスティが指で、俺のモノを弾いた。痛みはない。ところが・・・
射精が寸前で止まってしまった。そしてまたミスティは手で扱き、口で刺激する。
何度もイキそうになっては止められ、イキそうになっては止められ・・・出させてもらえない・・・(TT)
「お願いだ・・・もうイカせてくれよ・・・」
遂にはミスティにお願いしてしまう。すると、ミスティが扱く手を止めて、そして言う。
「マスターは私の事を愛していますか?」
「ああ・・・愛してる。大好きだ・・・」
「嬉しい・・・その言葉ずっと待ってたんですよ・・・」
その言葉で、俺の《枷》が外れた。ミスティが欲しい・・・その思いが、俺の心を支配していく。
「ミスティ、お前が欲しい・・・」
そして、ミスティは俺を受け入れた。いや、元々受け入れる準備は出来ていたのだろう。ミスティは、心も体も、ずっと俺を待っていたんだ・・・

501 名前: リューク@Trombe! 投稿日: 2003/10/10(金) 20:30
「入れるよ・・・力、抜いて・・・」
ゆっくりと、ミスティの秘所に埋めていく。まだ何者にも汚されていない、純白の聖域・・・
「痛いっ・・ぃ・・・つ・・・」
破瓜の痛みに耐えながら涙を流すミスティ・・・そして、奥へ、奥へと侵入していく俺・・・
最深部に亀頭が届く。子宮口をツンツンつつく度に、ミスティの体がピクピクと反応する。
「まだ痛むか?」
「ん・・・大丈夫・・・動いていいよ・・・」
俺はミスティを抱きしめる。感じる体温。密着感・・・
少しずつ、ゆっくりと腰を動かす。浅く、深く、時には優しくいたわるように、時には激しく動物のように。
「あんっ・・・ぁっ、ぁっ、ぁっ・・・」
くちゅくちゅという淫らな音と、ミスティの喘ぎ声。
「・・・うっ・・・もう出そうだ・・・このまま・・・」
「はぁ・・・はぁ・・・あ・・中・・・で・・あぁっ!」
ミスティの膣が俺をきつく締め付ける。俺の体に腕を回し、上も下もきつく抱きしめる・・・
「マスター・・・ぁっ・・・大好きっ!愛してるぅっ!!」
ガクガクと小刻みに震えて、俺の腕の中でミスティは激しく絶頂に達した。
「う・・・はぁっ・・・!」
ミスティの中に愛をぶちまける。オ○ニーや夢精の時とは桁違いの量の精液を、注ぎ込む→・・・
「はぁ・・・はぁ・・・」
行為が終わった後も、俺たちはしばらくそのままでいた。
ミスティの秘所から肉竿を抜く。零れ落ちる破血と精液。
「んん・・・くちゅ」
そのまま、慰めあうようなキスを交わす。俺は、ミスティを手に入れた。そして、俺はミスティのものになった。
初めての、セックス・・・ミスティと、だけではない。俺にとっても、初体験。初めての、ひと。
ずっとこのままでいたかった。しかし、運命はそれを許さなかった・・・

「はぁ・・・はぁ・・・」
どこかから聞こえてくる第三の喘ぎ声。
「はぁ・・・はぁ・・・リュウ・・・さん・・・」
ハルカの声・・・もしかして見られていたのか?
恐る恐る岩の向こうを覗くと・・・
頬を紅潮させ、自分の秘所に手を伸ばしたまま少女がぐったりしている。
「・・・あのー・・・大丈夫・・・か?」
「リュウさん・・・すごかったよ・・・今のが、セックスっていうの・・・?」
「・・・見てたのか?」
「途中から・・・見てたらなんだか体が熱くなって・・・我慢できなくって・・・」
「・・・まぁ・・・ほどほどにな(汗」
その後、体を洗い直して(一応男湯に戻った。念のため。)部屋に戻る。
食事中も、ハルカはもじもじしている。そして、時々こちらに意味ありげな視線を向ける。
俺とミスティはというと、寄り添って飲んでいた。普段は飲まない炭酸飲料や酒類を飲んだ。

502 名前: リューク@Trombe! 投稿日: 2003/10/10(金) 20:31

その夜・・・
ハルカの手前、夜の営みは遠慮しないと・・・と思っていたら。
ハルカが行動を開始した。
俺はタヌキ寝入りを決め込んでいた・・・ハルカのためにw

ハルカはミスティを起した。
「ねぇ、ミスティ・・・」
「何ですか?ハルカさん・・・?」
ゆっくりと体を起すミスティ。
「リュウさんとミスティって、いっつもそういうことしてるの?そういう関係なの?」
「・・・そんなこと無いですよ。私もマスターも、今日が始めてです・・・」
「ふーん・・・セックスって、どんな感じなの?気持ちいいの?」
「初めては痛いけれど、大好きな人としてるってだけで、すっごく幸せな気持ちになれるの・・・すっごく、気持ちいいの・・・」
「好きな人・・・いいなぁ、ミスティは。一番好きな人といつも一緒に居れて・・・セックスとかできて・・・」
「ハルカさんには、好きな人は居るんですか?」
「うん・・・でも、怖いの。その人に嫌われてしまうことが。告白しても、もうその人に好きな人がいたら・・・」
「大丈夫。怖がらなくて大丈夫ですよ。私も同じ気持ちだったんだから・・・」
「でもミスティは気持ちが読めるじゃない!私はそんな器用なことできないのよ!」
「・・・でもね、私はポケモンだから・・・マスターとは異種族だから・・・マスターが私を愛していたことは、わかっていました。
でも、私が私の思いをマスターに伝えたら、マスターは私の事を愛してくれなくなるんじゃないかって、怖かったの・・・」
「だけどミスティにはチャンスがあった。でも、私にはもうないの!」
「え・・・?」
ハルカの目から、涙が落ちる。
「今日、お風呂で見ちゃったの・・・リュウさんとミスティがセックスしているところ・・・もう私はリュウさんに愛してもらえないの!」
「そんな・・・ことないですよ。私はポケモンだから・・・マスターは私のことを・・・」
「もういいの・・・結局私の片思いだっただけだから・・・私なんかより、ミスティのほうがリュウさんにお似合いなのよ・・・」
「そんなことはありませんよ・・・マスターの心の中に、少なからずあなたへの思いがあることを、私は知っています・・・」
「え・・・?」
「マスターは、独占欲が強くて好奇心旺盛で欲張りで助平だから・・・何人でも愛せる人です(言いすぎかしら)」
「でも・・・リュウさんにはミスティがいるじゃない!!」
「それなら・・・マスターの体に聞くのが一番ですよ。」
ふふ、と悪戯っぽい笑いを浮かべて、ミスティは俺の布団を剥がす。
「タヌキ寝入りはずるいですよ!」
「え・・・!起きて・・・たの?聞いてたんですか?」
・・・ぁぅ・・・
なんて答えればいいんだ・・・
「うん・・・」
「マスター、許してください!」
「ぬあっ!?」
突然の金縛り攻撃で体の自由を奪われた。
そしてミスティは、俺の股間に手をやって・・・モノを引きずり出した。
そこにハルカの手を持っていって・・・握らせた。
ハルカに握られて、俺のものは大きくなっていく・・・
やめろ!・・・と叫ぼうとしたが、声が出ない!
「ほら、ハルカさん・・・手でこすって・・・」
「うん・・・」
スコスコスコスコ・・・
気持ち・・・良い・・・さっき思い切り射精したばかりなのに。
ぎこちない手つきでハルカがこするたびに、俺のモノはピクピク脈打つ。
「ほら、マスター・・・気持ちいいでしょう・・・」
ミスティも加わる。そしてミスティは俺の肉茎を口に含んでフェラチオを始めた。
体の自由が利かない俺はミスティにされるがまま。程なく逝ってしまった・・・
「ん・・・」
ミスティは飲み込まず、ハルカに精液を口移しするようにキスをした。
「ん!!・・・んん・・・」
俺の精液が、ミスティとハルカの間を行き来している。
「・・・にっがーい・・・変な味ぃ・・・これがリュウさんの・・・味・・・」
うっとりした顔のハルカ。ミスティには申し訳ないけど、すごくハルカが可愛く見える・・・
「マスター・・・ハルカさん・・・これから、三人で関係しましょ☆」
「うん・・・」
その後、金縛りから開放してもらった俺は、ハルカの白い身体を始めて直視した。
大理石のような綺麗な身体・・・ミスティに負けるとも劣らない。とても13歳とは思えない。
そして、俺は・・・その夜、ハルカの純潔を頂いた・・・


ごちそうさまでした。


第四話〜完〜

503 名前: リューク@Trombe! 投稿日: 2003/10/10(金) 20:31








え?こんな終わり方ありかって?ハルカとの行為を描写して欲しい?
仕方ないなぁ・・・

まず、胸の二つの小さな丘、その頂を舌で刺激する。押し殺したような声でハルカが喘ぐ。
「声出していいよ・・・」
俺は優しく言う。胸を弄ばれ、快感に震えるハルカの小さな身体・・・すごくいとおしい。
愛撫を終え、肉茎を少女の秘所に押し当てる。
「ぁ・・・ぁ・・・」
小さな身体がガタガタと震えだす。
ゆっくり、ゆっくりと挿入していく・・・
「ぁ・・・ぃたぁぃ・・・」
処女膜が破れ、流血する。
出来るだけ傷をつけないように腰を動かす。すごくキツいハルカの膣・・・気持ち良い・・・
痛みに耐えながらも、だんだんとハルカが感じてくる。
そして、ハルカは一回目の絶頂を迎えた。小さな身体を震わせ、快感の虜のようになって。
しかしさっき射精したばかりの俺はまだいけない・・・
そのまま腰を動かし続ける。するといっそう締め付けが激しくなって・・・ハルカが軽く痙攣する。
イッてしまったようだ・・・
腰を動かし続けるうちに、ハルカの喘ぎ声が「はぁ、はぁ、はぁ、・・・」
という単調なものに切り替わった。そして、ハルカは定期的に絶頂を迎える。
いわゆる、《イキッぱなし》になってしまったようだ。
定期的なキツい締め付けに襲われ、俺もようやくオーガズムに達した・・・

そのまま疲れて眠ってしまったから、その後のことはよく覚えていない。
だが、この日から、二人の姫君との関係が始まった。

ずっと、二人を守っていかなければならない。だが、これも悪いもんじゃないな。



第四話〜おわり〜

504 名前: リューク@Trombe! 投稿日: 2003/10/10(金) 20:33
ハルカファンの皆様&未成年の皆様、ほんっとスマソm(_ _)m
長い時間かけた割には文章力の不足のせいでただの駄文になってしまいましたw

いつも読んでくださる皆様ありがとうございますw
当人エロを読むのは得意ですが(ぇ)書くのは不慣れですがご了承下さいw

505 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/10/11(土) 12:49
グッッッッッッッジョォォォォォォォブゥゥゥゥゥ!!!!

506 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/10/11(土) 23:07
(・∀)b ぐっじょぶ!

二人の姫君に好かれて羨ましすぎますヨ

507 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/10/12(日) 01:07
とろんべ(;;´Д`)ハァハァ

508 名前: リューク@Trombe! (NWsJIh/k) 投稿日: 2003/10/12(日) 22:16
ホームページ晒してもいいですか?w

509 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/10/12(日) 23:48
ok

510 名前: リューク@Trombe! (NWsJIh/k) 投稿日: 2003/10/12(日) 23:53
http://maichidori.hp.infoseek.co.jp/
みんな遊びに来てな〜wというより来てくださいw過疎化が進んでいます

511 名前: めんめん 投稿日: 2003/10/13(月) 03:38
リューク氏、乙ヵレ♪
キタ―――(゚∀゚)―――!!ってやつすか???
要は2ブッキング?(ヲイ!!)ワンダフルですYo〜☆ъ(゜ー^)

ホムペ見学行きました♪おえび、ありまふね
暇を見つけて、書き込みしたいなぁと!!

512 名前: 276 投稿日: 2003/10/14(火) 18:54
なんか本当に十日ぐらい休んだな・・・
>>めんめん氏
お久しぶりですな。影、かぁ。マターリお待ちしております。
>>奈々水氏
感想どうも。まぁ一度色んな所回ってゆっくりいろいろ読もうかなとは思ってます。
>>リューク氏 トロンベ・・・レーツェル?
GJ!エロ乙彼。エロ読むの久しぶりだなぁ、と一言w
HPの方は私のような者でよければいつかおじゃまさせていただきます。

513 名前:  永遠の抱擁第十六話 たくさん 投稿日: 2003/10/14(火) 18:55
???「・・・てく・・・」
トナイ(誰だ?)
???「・・・めてくれ・・・止めてくれ・・・」
トナイ(誰を止めろと言うのだ)
???「奴を・・・イナートを止めてくれ。」
トナイ(生きているのか?)
???「君ならできるよ、トナイ・・・」
トナイ(待て。なぜ私の名前を知っている?)
???「さあ起きるんだ。新しい・・・仲間が君を・・・待っている。」
トナイ(おい待て。お前は誰なんだ!)
イサ「僕の名は・・・イサ・・・ディストラクション・・・」
---------------------

ザング「イ・・・ナイ・・・トナイ、起きろ。」
・・・ん?ここは・・・木が異常なほどに育っていて、さらに木の上に幾つもの家がある。ここはヒワマキシティか。
トナイ「z・・・g・・・」
まだ声は出ないか・・・さっきのは夢か?イナート?イサ兄さん?ディストラクション(破壊)?まだ頭がぼーっとする。
ワーズ「とりあえず着いたけど、どうする?」
全然眠り足りない。とりあえずポケモンセンターを指差す。
ザング「了解。・・・それにしてもなんかやけに人の気配が無いな・・・いったいどうしたんだ。」
ラグナ「何が起きたか分かんないけど、とりあえず行くしかないんじゃねーの?」
ザング「ん・・・まあな。」

ここポケモンセンターの中・・・だよな?全く生き物の気配が無く、しんと静まり返っている。
ワーズ「ここにも誰もいないの!?」
ストラ「薄気味悪いでござるな・・・」
サキノ「あの時・・・タイタニック号の時と同じですね・・・」
ザング「違う。」
サキノ「え?それではサントアンヌ号・・・」
ザング「もっと違う。」
サキノ「ええ?それではサンタマリア号?」
ワーズ「タイドリップ号だってばw」
緊張感の無い奴らだ・・・サキノに会った時点で諦めてるが。

514 名前:  永遠の抱擁第十六話 たくさん 投稿日: 2003/10/14(火) 18:56
ストラ「とりあえずトナイ殿を休ませなければな。」
ザング「ああ、そうだな・・・正直、あたしも疲れ・・・」
???「まだ生き残りがいたぞ。」
その場にいた全員が思わず飛び上がった。振り返るとポケセンの入り口に人間が二人いた。胸にRの文字が・・・
トナイ〈お前達は・・・誰だ?〉
まだあまり無理は出来ないが・・・仕方ない。
???「お前達は誰だ?と聞かれたら・・・とでも言うと思ったか!」
ああ、例の四人の事か・・・ロケット団訓練施設ナンバーワンの筈なのにかなり弱いあの有名な・・・
R団B「我々はロケット団だ。おとなしく此方に来て貰おう。」
トナイ〈残念だが、お前達について行く気など無い。〉
R団A「ハ、その体で何が出来る?エネコココ、ジグザグマ、行け!」
R団B「コノハナ、ポチエナ、お前達もだ!」

そう言われて呼び出されたポケモン達。どうもまだまだ育てが足りないようだな。エネコロロ以外中途半端だ。
ラグナ「へぇ〜、あのエネコロロ、なかなか可愛いじゃないか。」
ワーズ「あんたねぇ・・・まぁ、たしかにこんな人間なんかに捕まえられてなければ普通のポケモンだったろうにね。」
どうせ人間は言葉分かってないからって勝手なことを・・・
ザング「トナイはここで休んでてくれ。あたし達がチャッチャと片付ける。」
トナイ〈ああ、頼む。〉
まぁこんな体で戦えるわけも無いし、ちょっと悪いがゆっくりさせてもらおう。

・・・あいつらが弱かったせいか此方の方が数が多かったせいか、とりあえず圧勝。コノハナはサキノのスカイアッパーでノックアウト。ポチエナはラグナのアイアンテール、ジグザグマはストラの居合切りでそれぞれ一撃。エネコロロはワーズのハイドロポンプとザングのソーラービームで終了。
ザング「何だ今の・・・前菜にもならないな。」
ストラ「拙者の居合切り、まだまだ捨てたものではござらぬな。」
ワーズ「なんか味気無いなぁ。」
ラグナ「ムサシ、コジロウ、ヤマト、コサブロウはどれだけ弱いんだか。」
サキノ「あの・・・やりすぎましたか?」
みんな思い思いの言葉を言っているが人間には通じていない。
R団A「くそっ、トレーナーもいないのになんて強さだ。」
R団B「仕方ない、あれを使うか。カムヒア!グレートペルシアン!」
いや、その呼び方は何かと・・・というよりなぜにペルシアン・・・

呼ばれて出てきたペルシアン。一見すると普通のとなんら変わりは無いが・・・電磁波のような変な感じを受ける。
R団A「グレート!そいつらを捕獲しろ!」
ペルシアンが私達を捕獲?・・・それにグレートって・・・
ザング「とりあえず電光石火!」
ラグナ「あ、おいそいつには・・・ってあ〜あ。」
ザングの電光石火は確かに決まった・・・はずなんだが?
ザング「な、何であたしの後ろに・・・痛っ!」
ペルシアンの強烈な切り裂くヒット。とっさに構えたザングの腕に生々しい切り傷が出来た。
ラグナ「名前の最初に変な単語が付いてる奴はどっかがバグったような感じになってんの。あいつの場合は素早さな。」
ザング「そういう事は早く言え・・・思いっきり痛かったじゃないか・・・」

515 名前:  永遠の抱擁第十六話 たくさん 投稿日: 2003/10/14(火) 18:56
ラグナ「お〜いそこの猫!こっちの声が聞こえてるなら一対一と洒落込もうじゃないか。」
ストラ「な・・・大丈夫でござるか?」
ラグナ「大丈夫大丈夫。俺様に任せとけって。」
グレート「了解。平等条件と認め、貴方と戦います。」
ラグナ「かったいね〜。もうちょい柔らかい話し方しても・・・よっと!」
ラグナがジャンプしたと同時にそこの地面がえぐれた。その形からして引っ掻くだな。
グレート「戦闘中の私語による行動力の低下・・・」
ラグナ「分かった分かった。さっさと始めますか。」
こうなるともう訳が分からない。ラグナの動きは普通に見えるのだが、相手の動きが中途半端に見えたり見えなかったりする。突然消えてラグナに爪を当てたと思えば、ラグナが適当に放ったシャドーボールに当たってたりする。まあ、まさにバグと言った感じではあるが・・・

周りにたくさんの傷跡を残した後、ついに相手の頭突きがラグナに当たり、ラグナは吹き飛ばされた。
ラグナ「ぐぅ・・・流石に中々強いねぇ・・・」
トナイ〈大丈夫か?〉
ラグナ「う〜ん、あいつの容姿があんまり美しいものだから、俺様ちょっと見とれちゃったみたいだなぁw」
トナイ〈フ、それだけ言えれば大丈夫だな〉
あれだけ戦っておいて爽やかな笑顔。全く尊敬ものだ。

グレート「次の対戦相手は誰?」
息一つ切らさず一言。なんかもう・・・流石だな。
ワーズ「なんかあの人こっちを物色してるけどどうする?」
ストラ「むぅ、あの速さ、只者ではござらんな。」
サキノ「えっと・・・わたくしなんかがお相手したら、きっとすぐにやられてしまいますね・・・」
?????「その相手、私が引き受けた!」
いきなり外からの声。その場にいた全員が(私はザングに抱えられて)外に出る。

R団A「誰だ!」
?????「誰だ何だと聞かれたら、答えてあげよう私の名前。」
木の上に一つの影。台詞にはあえて何も言わないでおこう。
?????「みんなで出そうよ良い味を、みんなで直そう滑らかさ。」
・・・何の話だか。
?????「木の実を育てて悪の芽を刈る、ちょっとダークなお人柄。とぉ!」
木の上から飛び降り・・・着地。全身をフード付の黒いマントで覆い、顔はヌオーのような仮面で見えない。体のサイズは人間とそれ程変わらない。

ブレンダー「さすらいの貴公子ブレンダー参上!いつ何時登場するか分からない私には、氷のような、いつも冷たい別れが付きまとう・・・なんてね。」
いや、なんてねとか言われても・・・私たちの間にも別の意味で冷たい風が通った気がする・・・

516 名前:  永遠の抱擁第十六話 たくさん 投稿日: 2003/10/14(火) 18:57
グレート「あなたが相手を?」
無頓着に、かつ冷淡に。ナイスタイミングだな・・・敵だが。
ブレンダー「その通り。だがご心配無くギャラリーの皆様。決してそれほどお時間を頂く事は・・・ございません!」
ちょっと間を空けた理由。それはシャドーボール・ブレードで敵を一文字に切るためだった。切られた敵が何故か爆発。

ブレンダー「機械で作られた人形など、私にとって所詮は風の前の塵に同じだ!」
あいつメカだったのか・・・通りで冷たくてちょっと電磁波を放ってて戦っても息が切れず・・・今の爆発でロケット団が飛ばされた。
R団A「やな感じ・・・なんて絶対に言わないからな!」
R団B「ましてやソーナンス!などとは絶対に・・・」
中途半端な捨て台詞だな。そのまま空の彼方で星に・・・ならずに山の陰に落ちていったw

ワーズ「お見事!」
ストラ「助太刀、感謝する。」
気づくとさっきまでの緊張した?空気とは違い、柔らかな空気に包まれていた。
ブレンダー「それ程でもないさ。」
サキノ「すごいですね〜。ブレンダーさん、とってもかっこよかったです(ニコッ」
ブレンダー「フフッ、ありがとう。」
ラグナ「あ〜あ、俺様もそんな風に言われてみて〜な〜。」
ザング「何年先の話になるだろうなw」
ラグナ「っ、大きなお世話だ!」
まあこういうやんわりとした雰囲気の中ならこいつらの場合結構楽しく時を過ごせる。たまには必要だろう。

ブレンダー「ん?君は・・・」
ふとブレンダーが私の方を向いた。
トナイ〈こんな姿ですまないな。ついこの前瀕死の重傷を負わされたばかりだ。助けてもらった事には感謝している。〉
ブレンダー「いや、気にしなくていいよ。それより君の名前は?」
トナイ〈サーナイトのトナイ・デスパレットだ。〉
ブレンダー「そうかやっぱり・・・」
トナイ〈ん?なんだ?〉
ブレンダー「いや、なんでもないよ。・・・そろそろお別れの時間だ。じゃあね。」
私に向かって軽く手を振り、風のように消えた。その手の色は青。

ワーズ「じゃあねー♪」
サキノ「またいつか会いましょう〜♪」
去った方に向かって手を振る二匹。
ストラ「行ってしまったか・・・」
ザング「トナイ、そろそろ休む?」
とりあえず無言でうなずく。色々と情報を整理しておきたい・・・

久しぶりのフカフカなベッドだ。今夜はぐっすり眠れそうな気がする。部屋の様子は・・・まあ、これと言って特徴の無い普通の病室。
ザング「あたし達はどうしてればいい?ここに居ようか?」
トナイ〈いや、一匹ずつ見張りがいれば後は好きにしていい。〉
ザング「じゃああたしが見張ってる。」
ワーズ「ん?いいの?」
ザング「ああ、とりあえずはいい。交代してほしくなったら言う。」
ワーズ「わかった。じゃあ後で。」
部屋を出て行く四匹。誰もいないのに何するのか・・・

暫くの間考え事をしていたが、一体何の事を考えていたのかよく思い出せない。
ザング「寝ないのか?」
ザングがベッドの横から問い掛ける。その顔から察するについさっきまで寝ていたようだ。
トナイ〈なかなか眠れなくてな。〉
眠ろうとするとどうしてもあれこれ考えてしまい、そればっかりになってしまう。
ザング「無理するなよ。あんたがいないとこの旅の意味が無いからな。」
この旅の意味・・・か。まあ、確かにそもそもの目的はサーナと合流する事だったな。それから先の事はまだあやふや。
トナイ〈ありがとう、もう少ししたら寝ようと思う。〉
他にも言いたいことはあるがとりあえずこれだけ。後は口が聞けるようになってからだな。

この旅の先に何があり、一体何が待っているのか・・・フ、考えるだけ無駄か。

517 名前: 276 投稿日: 2003/10/14(火) 19:11
なんだかもうわけ分からないw

彼がこんな状態という非常に都合のいい(?)
タイミングなので次とそのまた次ぐらいは番外編。
一つはハークの話。もう一つはトナイのプロフィールに関わる話の予定。

518 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/10/14(火) 23:01
>276
オヒサですねw
ポケモン以外の登場人物が今回で初めての登場でしたっけ?
久しぶりに貴方のSSで楽しませてもらいました。

          ぐっじょぶ!!

519 名前: リューク@Trombe! (NWsJIh/k) 投稿日: 2003/10/14(火) 23:21
書き下ろし小話〜恐るべき刺客〜

ちょっと昔の話。
温泉からの帰り道、リュークたちは恐るべき刺客と遭遇した。
ガシャン・・・ガシャン・・・
彼らの後をつけてくる機会音。
「なぁミスティ・・・後ろになんかいるよね・・・」
「ええ、いますね(笑い)」
ガシャン・・・ガシャン・・・ザザッ
草むらに隠れた音。
「・・・バレバレだっつーのw」
数秒後。前方の草むらから、明らかに車のスクラップやら何やらを組み立てて
作ったようなロボットが立っていた。コクピット?に人が三人乗っている。
「ジャーンジャジャーン!」
パイロットと思われるごつい男が叫ぶ。
「もう逃がさないぞミュウツーの刺客ども・・・俺様のボロットが相手だわさ!」
「ミュウツー?ミュウツーって何?」
全くもって理解不能。しかも刺客?なんだよそれ。
「問答無用!ボロットパーンチ!だーわさ!」
ドタドタとスクラップ・・・もとい、ボロットと呼ばれたロボットが駆けてきて(かなりのろい)
パンチを繰り出した。
ひらり、と避けるリュークとミスティとハルカ。
ドガーン!
その辺にあった大岩にボロットの腕が突き刺さり、岩が砕ける。
「な・・・なんて威力だ・・・」
「俺様のボロットは力だけなら負けないだわさ!」
「確かに、力だけならな(笑)」
「そうですわね(笑)」
「私にも追いついてこれないんだね(笑)」
もはや冗談としか思えない戦闘用マシーンを笑うリュークたち。
「えーい、うるさーい!こうなったらヤケだわさ!ハイパーボロットデラックススペシャール!!」
その刹那、恐るべき速さでボロットが突っ込んできた。
「なんだこの速さは!!」
ただし、見当違いの方向に。
ボゴッ!
ボロットの腕が岩に突き刺さる・・・が、今度は岩は砕けなかった。
サブパイロットと思われる小柄な少年が叫ぶ。
「ボスなにやってんのー!全然当ってないじゃん!」
「ムチャ!うるさい!」
ガツン!
「いって〜(涙)」
ムチャと呼ばれた少年に鉄拳が下る。
もう一人のサブパイロットの長身の少年が鳴きそうな声で話す。
「ボス〜腕が抜けなくなっちゃったけどどうするんでしゅか〜?相手はミュウツーの刺客でしゅよ〜」
「やいヌケ!どうしてお前はこんなときでものんきなんだ!脱出するに決まってんだろ!」
三人がボロットから飛び降りた・・・その先には、なんと!
ハルカのアチャモがいた・・・
ドスン!
「ちゃも!」
ボスと呼ばれたごついのがアチャモの上に落ちる。
「ごつくてわるかっただわさー!」
読まれた・・・タダモンじゃない・・・と思ったら。
「ぎゃぁ〜!尻に火がついただわさ〜〜!!!」
尻を押さえてどこかへ走っていくボス。
「待ってよボスー!」
「ど〜こ行くんでしゅか〜?」
その後を追いかけるムチャとヌケ。
ザブーン!ザブン!ザブーン!
川に飛ぶ込む音が三連続。
「マスター。。。一体何だったんでしょうか?」
「さぁ・・・」
「アチャモ大丈夫?」
「ちゃも〜!」
何はともあれ怪我人は無し。
後にボスのボロットを回収したが、何のことは無い。
ただの作業用ロボットにスクラップをくっつけて頑丈にしただけの、いかにもごつくさいロボット。
これは、ただの笑い話として後に語り継がれた、ということだ。

しかし、リューク達がミュウツーという名を聞いたのは、これが初めてのことだった。

520 名前: リューク@Trombe! (NWsJIh/k) 投稿日: 2003/10/14(火) 23:30
何がなんだか分けわかんないけど・・・
長い間登場させたいと思っていた、ボスとヌケとムチャを登場させました。
兜君と鉄矢さんはまだ出す予定はありません。
レーツェル=ファインシュメッカー及びヴィレッタ=バディム
他にヤッター=ラ=ケルナグール、スーグニ=カットナル
を出演させたいなーとか思っていますw

521 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/10/14(火) 23:54
正直、スパロボネタはどうだろ?俺はわかるからいいけど、他の人は・・・? 融合ネタは慎重にいくべきと思われ。

522 名前: めんめん 投稿日: 2003/10/15(水) 14:39
>276氏
乙です☆
新キャラ登場&新事件?か〜!!!
相変わらずサキノ、イイ―――(゚∀゚)―――サイコー!!
どんな姿か、35%想像つきませぬが(は?)
次回期待ですです♪

>リューク氏
番外編、おっつ〜
スパロボネタ・・・正直分かりませんが、まぁ、想像で〜
あまりの急転番外で、(゜o゜;)とまぁ
本編との兼ね合いに期待期待☆

って、そろそろ俺も書かねば・・・テスト後暇つくり、書こうかと_φ(._.;)

523 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/10/15(水) 22:38
ある意味恐ろしいですねw

524 名前: 10円名無し 投稿日: 2003/10/16(木) 18:58
なんか多数の神のSSよんどると
あまりの出来の良さに漏れのヘタレSSが
投稿しづらい罠。
一応投稿する津森だが、










いつ頃かは未定の予感。

525 名前: めんめん 投稿日: 2003/10/17(金) 00:53
わくわく♪期待するです☆☆
ちなみに、俺んとこの、クライマックスワケ分からんので、
あまり期待されないことをヲススメいたします〜( ̄、 ̄ )

526 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/10/17(金) 18:40
>>524
も同感です
漏れも>>419で投稿予告はしたんだがやる事やってる内にタイミングを失った…。

527 名前: 運命を変える旅 投稿日: 2003/10/17(金) 22:25
ほぉ・・・色んな小説がありますな・・。
驚きました。もしかしたら俺もここで書かせてもらうかもしれませんねぇ・・。
では、その時まで・・・。
また会いましょう。では・・。

528 名前: 名無し 投稿日: 2003/10/18(土) 23:07
なあ、同じテーマで小説書かないか?
第一回は
『もしミツルのサーナイトが♀だったら』
で。

529 名前: リューク@Trombe! (NWsJIh/k) 投稿日: 2003/10/19(日) 00:14
>>528
乗った

530 名前: リューク@Trombe! (NWsJIh/k) 投稿日: 2003/10/19(日) 00:14
でも、ミツルはちょっと・・・題材にしにくいかも・・・(滝汗

531 名前: リューク@Trombe! (NWsJIh/k) 投稿日: 2003/10/19(日) 12:58
覆面ライター
で投稿して、誰が書いたかを当てる企画でもいいですね

532 名前: めんめん 投稿日: 2003/10/19(日) 14:45
>>528
>>531
イイ!!!
同じテーマというか、同じ登場人物(キャラも)で、流れだけ強制とか
あ〜落ちも同じにしないと…
覆面いいけど、参加者少ないとあかんね〜☆
参加者がある程度揃うようなら〜♪

533 名前: リューク@Trombe! (NWsJIh/k) 投稿日: 2003/10/19(日) 18:50

1.参加者を募る→人数設定
2.一人何話書くかを決めて、リレー小説
この時、HNを「覆面ライター」とか「覆面レスラー」にして(全員統一。)

23847 名前 元覆面レスラー・現覆面国会議員サスケ 投稿日:10192/11/31(禿)26:72
私が第二話と第七十八万九千五百二話を担当させて頂きますので宜しく。

みたいに意思表示をすれば、誰が第何話を担当するかはわかりません。

あとは、それぞれのノベリストの持ち味を生かしてリレー小説で。。。どうでしょうか

534 名前: めんめん 投稿日: 2003/10/21(火) 01:40
うっ(~ヘ~;)リレーはリレーであるからなぁ…
それだったら、別スレッド作った方がいいかも知れぬい☆

ううむ…それ以前に、自分の小説を書かねばならぬ〜( ̄、 ̄゜゜)
サテどうした物か

535 名前: 君のためにできること〜2つの心〜 投稿日: 2003/10/21(火) 01:41

「なんだ、なんだ??まるで、俺がいる事を知っているかのような態度だなぁ??」
今は、いつも嫌に見ていたあいつが、複雑な心境に見えてきてしまう…
「?驚いて欲しかったのかい?」
「お前…ふざけてんのかゴルァ!!!!」
そういうと、いつもの大きな刀を抜いて
「見納めにしてやるよ…この刀も、俺も、そして、この世界も!!」
プレイスは、やれやれという感じ、冷静に対応しようとする
「いや、待て待て。僕は、君を倒しに来たんじゃなくて…まぁ、話せば少しはわかtt…」
話しきる前に、刀がうなる
「プレイスっ!!!」
「うわっと、だから〜頼むからさぁ…」
「話なんてーーーーーないっ!!!!!!」

ビュン!

ザシュッ!

「やめてくれって!僕たちは、お前を失いたくないんだ!だから」
「はぁん?何言ってんの?頭イカレちまったか??」

「タキオンッ!!!!!」

「タ……キオン?」
「そうよ、あなたはタキオンなのよ!今は、何かに操られてるだけで…」
「……」
「タキオン、思い出して!!」
「タキオン?俺が?タキオン???」
「そうだ、君はタキオンなんだ!!スティンガじゃなくて、タキオンなんだよ!!」
「タキオン!!お願いだから正気に戻って!!!」
「………やめろ……やめろ!!!!!その名前を言うな!!!!俺はスティンガだ!!!!そんな名前しらん!!!!」
「そんな!だって、タキオ…」
「うるせーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

一瞬、動きの止まったスティンガだったが、再び二人に向かって飛び掛った

「ぐっ…やめてくれ!タキオン、思い出してくれ!!!」
「言うな言うな言うな!!!!その名を言うなーーーーーー!!!」

彼は刀を振り回しながらも、頭を抱え込み、何かを振り払うかのようだった


やはり、彼は、スティンガ=タキオンだった

誰に、どうして、操られているのか?乗り移られてるのか分からないが
彼の中には、まだタキオンが残っている(残る?)


振り回していた刀が、避け続けていたプレイスに当たってしまった
予測の付かない動きになり、運が悪く、刀が突き刺さる

「プレイスッ!!!」
「…ハァ、ハァ……タキオ、ン……」
「うっせぇぇぇぇぇええええ!!!!」


「やめて!タキオン!!!お願いだから目を覚まして!!!!」
「うわわぁぁぁぁ!!!!!!やめてくれぇぇぁぁぁぁあああ!!!!!!」

なおも、彼は刀を振り回す

ビコも必死で逃げていたが、これまた運悪く刀の先端を霞め、飛ばされる
すると、スティンガは、少し落ち着いた感じに、ビコに詰め寄り

「…はぁはぁ!追い詰めたぞ……さぁ、これであのヨ行きだ……」

ビコは、恐怖・絶望etcで、泣きじゃくった声

「や、やめて〜タキオン!!!!タキオンッお願い!やめて!!!」

彼が刀を振りかぶる

「今楽にしてやるよ…」

536 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/10/23(木) 20:53
共通のお題でのリレーでつか。
いいですな。

537 名前: 276 投稿日: 2003/10/24(金) 20:22
あ〜、投下しに来たわけじゃないです。申し訳ない。
>>518 感想どうも。まあ厳密に言わなければ確かにそうですな。
>>リューク氏 笑わせて頂きましたw
あ〜、分かる分かる全部分かるw
>>めんめん氏 タキオンだったとは・・・
感想thx。たしかにブレンダーの姿は想像し難いなぁ。フードに仮面・・・
>>524&526&527 大歓迎w
無理にとは言わないので気が向いたらどうぞ。

538 名前: 276 久しぶりににぎやか? 投稿日: 2003/10/24(金) 20:32
新しい話題が出てきてますな。
>>528 乗ろうかなw お題があると逆に書きやs(ry
一人一人バラでもリレーでもOKかな。リレーの方が若干乗りにくそうな気もあるけど。
ミツル・・・波が来れば自然と行けそうな。

11月2日まではリアルが厳しすぎて息が出来ないので、
それまではここに来れない予感。という事を言いに来ただけだったりするw

539 名前: 526 投稿日: 2003/10/25(土) 19:19
>>538気持ちは分かる。
漏れも現在やることが三つ位あってSS書く暇がなかなか無い。
でも、もうチョットで第一話が完成しそうな予感。

540 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/10/25(土) 22:33
皆さんがんばってください

541 名前: 読者 投稿日: 2003/10/25(土) 23:08
突然すみません。
僕は276さんのファンのものです。毎回楽しく読ませていただいてます。
それで、作ってみました。。そのうちに消しますので。。
ttp://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Tone/2827/s_02.png

542 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/10/26(日) 15:47
>>541
PAR使い乙。

543 名前: めんめん 投稿日: 2003/10/26(日) 20:22
>>541
やはり、PARですかね?

何かと大変そうですね☆
ぼちぼちですですぅ

544 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/10/26(日) 22:44
>>541
乙、フグリーン発売したら自分もやってみよう

545 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/10/26(日) 22:44
>>541
乙、フグリーン発売したら自分もやってみよう

546 名前: りゅー 投稿日: 2003/10/27(月) 18:27
学校の教室に古いノートPCが入りました!
操作方法がカナーリ難しい。キーの配置が違うだけでかなり感覚が変わるものですね。
さて、ポケモンですが、そろそろ技4つの壁を越えてもいいかと・・・
コンボで使う技が最大で二つって厳しくありませんか?
サーたんの催眠術→夢くいのコンボは、自己再生がない状態では役立ちます。
道連れ 催眠術 夢くい サイコキネシス ・・・激しく使えない・・・
さて、SS中のミスティたん、明らかに技4つ以上使っています。
ここは原点に返って、最大7文字、4つまでの技しか使えなくするか・・・
このまま突っ走るか・・・・・・zzZ

547 名前: りゅー 投稿日: 2003/10/27(月) 18:28
ちなみに学校からレスしています。ばれませんように・・・(-人-)南無南無

548 名前: りゅー 投稿日: 2003/10/27(月) 18:31
あと、ここ
http://maichidori.hp.infoseek.co.jp/
http://jbbs.shitaraba.com/sports/10146/
もよろしくお願いします!!(でしゃばり)

549 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/10/27(月) 22:04
>>546
そんなこと言ったらアニメなんか・・・

550 名前: 526 投稿日: 2003/10/29(水) 19:06
連載SSの第一話がやっと完成したので投稿してイイですかね?

551 名前: めんめん 投稿日: 2003/10/29(水) 19:26
むしろ要求(を

552 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/10/29(水) 22:45
>>550
iiyo

553 名前: 526 投稿日: 2003/10/30(木) 21:12
それでは投稿しようと思います(お気に召すかどうか心配です…)
○このSSに萌え要素は・・・・・・あるのかな〜?(ヲイ
○誤字・脱字あったら言ってください。
○文法とかが微妙なところがあるかもしれないのでその時はゴメンナサイ
○全体的にマターリ進行(のつもり)です。
○なぜか縦に長いです。

554 名前: ラルトスにっき 第1話 〜砂遊び〜 投稿日: 2003/10/30(木) 21:20

きょうは・・・・・・

----------------------------

僕の名前はストア。この森に住んでいるラルトスだ!
『この森』って言っても別にこの森に名前があるわけじゃ無いと思う。
あったとしても誰も使ってない。みんなここのことを『この森』って言ってる。
ちなみにココは本家がある102番道路じゃない。
???「お〜いストア!、なにやってんだよぉ!」
今、僕を呼んだのはルトス。僕と同じラルトス。
ストア「もうちょっと待ってー!」
???「先に行っちゃうよ〜?」
今のはイトちゃん。ラルトスの女の子。
僕たち3人組は小さい頃(今でも十分小さいけど)からの友達だ!
ストア「う〜ん、先に行っててー」
今僕はゴミ捨てを任されてる。(普通は2・3日くらい貯めてから捨てるんだけど、
うちはどういう訳かママが『ゴミはゴミ箱へ』って言って聞かないからしょうがない。キレイ好きなのかな?)
ルトス「じゃあ、先にいつもの場所に行ってるから!」
ストア「うん、分かったぁ」
イト「ストア君も早く来てね」
そう言うと、2人は『いつもの場所』に走って行った。
『いつもの場所』って言うのは、その名のとおりいつも遊んでいる場所。公園だ。
まあ、公園って言っても人間の公園みたく何かがあるってわけじゃないけど、強いて言えば砂場がある。
近くに川も流れてる。(でも、親に「川は危ないから」とか言われたから簡単には近づけない。)
でも、今の僕たちには砂場があれば十分遊べる!
ストア「さてと、ゴミ捨ても終わったことだし!遊びに行〜こぉっと!」
そんなことを言いながら公園へと向かった。
・・・公園に着いてみると、ルトスとイトちゃんがなにやら談笑していた。
どうやら、僕が来るまで遊び始めるのを待っていてくれたらしい。
ストア「おまたせ〜」
イト「あっ、ストア君!」
ルトス「やっと来たかぁ」
ストア「ゴメンゴメン!・・・んじゃ〜今日は何して遊ぶ?」
イト「それじゃあさぁ、砂遊びしようよ!」
ルトス「さんせ〜い」
ストア「オッケーイ」
イト「よ〜し、砂場まで競争だぁ!」
・・・さっきも言ったとおりここは公園って呼んでるけど、どっちかっていうと広場って言う方が当たってるかもしれない。
砂場は今僕たちがいるところのちょうど向こう側にある。
イト「やったぁ!イッチばーん!」
ルトス「僕、2ば〜ん!」
僕はというと・・・
ストア「ふえ〜、つかれた〜、、、」
3番だった(そういえばいつも3番かも・・・)。
ちなみに、この3人の中で一番体力があるのがイトちゃん(!)、次にルトス、最後に僕っていう順番。

555 名前: ラルトスにっき 第1話 〜砂遊び〜 投稿日: 2003/10/30(木) 21:21
でも、サイコパワー的には僕が一番強い!
イト「ストア君おそいよー」
ルトス「そうだそうだー」
ストア「んも〜うるさいな〜」
そんなことを言いながらも僕達は早速砂を掘り始めてた。
ルトス「ところで今日は何作る?」
イト「デッカイ作ろうよ!この前作ったやつよりおっきいやつ!」
ストア「うん!そうしよ!」
この前作ったっていうのは大きさ的に僕達の腰あたりまでのやつだ。
砂山作りの楽しみは大きくて頑丈なを作ること!
水に湿らした砂を使ったり、白砂を振ったりしてなるべく壊れないようなを作る。
(この前作ったときは、水汲みでいっぱい時間がかかっちゃってたのかもしれない・・・)
・・・砂山を作り始めてちょっとして、どこからか聞きなれた声が聞こえてきた。
???「あらストア。ここで遊んでたんだ」
そこにいたのは一匹のメスのキルリアとオスのジュプトルだった。
2人は腕を組み合っている。
ストア「あっ、リアお姉ちゃん」
僕のお姉ちゃんだ。
ジュプトル「こんにちわ、ストア君」
こっちはお姉ちゃんの彼氏のジプトさん。
ストア「こんちわ。・・・って言うかお姉ちゃんまたデート!?」
リア「そうよ、悪い?」
ストア「別に悪か無いけどさぁ、楽しいの?散歩してるだけでぇ!?」
リア「アンタにはまだ分かんないのよ。ねっ、ダ〜ァリ〜ン♪」
ジプト「ハハッ・・・」
ジプトさんはかなり恥ずかしそうだ(見てるこっちも恥ずかしい・・・)。
ストア「またママに怒られても知らないからね!」
リア「あたし達の愛は怒られたくらいじゃ壊れないの!行こっ、ジプト」
そう言うと二人とも腕を組合いながらどっかに行っちゃった。
『ママに怒られる』って言うのは2人が別種族なのに恋人同士だから。
本当は、別の種族同士って言うのは『しそん』ができないから結婚しちゃダメっていう掟(ママの話だと、別種族同士が恋人同士なるっていうこと自体が珍しいらしいけど)がある。
そんでもって、さっきの2人はその掟を破ってるわけだから、結果的に恋人であることを反対される。

・・・そんな事言ってるうちに砂山は順調に大きくなってきてる。
イト「ふ〜・・・結構大きくできてきたね!」
ルトス「この調子だと前のより大きくなるよ」
ストア「でも・・・水をどうにかしたいね」
その時、ふと川に目をやると・・・
ストア「ゴロー君!」
川にボーっとしながらプカプカ浮かんでいたのはミズゴロウのゴロー君だ。これは使える!!
ストア「ねえねえゴロー君、今暇?」
ゴロー「ん?すんごい暇デシよ」
ルトス「じゃあ一緒に遊ぼうよ!」
ゴロー「いいデシよ♪・・・で僕は何をすればいいんデシか?」
イト「じゃあさ、ココに『みずでっぽう』やって!」

556 名前: ラルトスにっき 第1話 〜砂遊び〜 投稿日: 2003/10/30(木) 21:23
これで砂山作りがかなり楽になった。この調子で行けば目標が達成できるかもしれない!
こんな調子で作りはどんどん進んでいった。
・・・・・・・・・
気がつけばもう泥だらけ&日が沈みかけてる。もうそろそろ帰らなくちゃいけない時間だ。
イト「やった〜完成だー!・・・それにしてもデッカイな〜!」
ルトス「ホント!よくできたねこんなの。僕たちって結構スゴイ?」
ほぼ一日かけて完成した砂山の大きさは、なんと!僕たちラルトスと同じくらいの大きさになった!
正直言ってこんなにデカイのができるとは思わなかった!
ストア「確かにすごいかも知んないけど、もう疲れちゃったよぉ・・・」
ゴロー「ストア君大丈夫デシか?(半ワラ」
僕たちが狂喜乱舞していると、それを止めるかのように
ゴロー母「ゴローちゃん、そろそろ帰ってらっしゃい」
川のほうからゴロー君のお母さんがゴロー君を呼んでた。
ゴロー「はいデシ〜。・・・それじゃ、これでバイバイデシ!」
イト「じゃ〜あね〜」
ルトス「バイバ〜イ」
ストア「またこんど遊ぼうね〜」

もうあたりは暗くなりかけていた。そろそろお迎えが来てもいいころだ。
(ここいら辺は暗くなると色々と危ないので大人が子どもを迎えに来ることになってる。)
イト「・・・お迎えなかなか来ないね」
ストア「もうチョット待てば来るんじゃない?」
そんなことを言いながら雑談していると、思ったとおり二匹のサーナイトなにか話しながら歩いてきた。
ストア「あ、お兄ちゃんが来た!」
イト「お姉ちゃんもだ!」
二匹のサーナイトの片方は、僕の3人兄妹の中の一番上のナイトお兄ちゃん、もう一方はイトちゃんの2人姉妹の姉のティサラさんだ。
ナイト「おうストア、もう帰るぞ」
ストア「うん、わかったぁ」
ティサラ「それじゃあイト、ルトス君も・・・」
イト「分かってる!」
ルトス「はーい」
ルトスは家が近いイトちゃん家がついでに迎えに来てる(ちなみにルトスは一人っ子)。
ストア「じゃあね〜イトちゃん、ルトスゥ」
イト「うん、バイバーイ」
ルトス「また明日ねー」
ティサラ「それじゃあ私達もこの辺で・・・」
ナイト「ああ、そうだな・・・。じゃあな、ティサラ」
ティサラ「ええ、さようなら」
そう言ってティサラさんは会釈をした。ナイトお兄ちゃんの顔がすこし赤いのは気のせいか?
熱っぽいのかな?まあ、あんまり気にしない。
そして、イトちゃんとルトスに挨拶して僕達はお家に帰った。

----------------------------
ってなかんじだった。
こんどすなやまをつくるときはもっとおおきいのをつくりたいとおもった。

557 名前: 526 投稿日: 2003/10/30(木) 21:28
第一話からとんでもなく長くなってしまった・・・。
すみません。
あと、一応連載物です。

558 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/10/30(木) 22:34
マターリ系小説イイ!

559 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/11/01(土) 23:45
なんか人来ないなァ

560 名前: 276 投稿日: 2003/11/03(月) 12:22
コロシアム予約完了!w

>>541(読者殿)どうもありがとうございます。
案の定見れなかった罠w PARと聞くと複雑だが・・・
>>546(リューク氏)
その辺は作者の判断かなと。こっちのトナイはオリジナル技含めずとも(ry
>>526氏 乙カレ〜
マターリしてていい感じ。自分より大きい山作りガンガレw

561 名前:  永遠の抱擁番外編その三 緑色に燃える氷(前半) 投稿日: 2003/11/03(月) 12:24
ザング「・・・なんであんたこんな物騒な物持ってるんだ?」
言われて振り返ると、ザングが私のリュックから銃のような物を取り出した。
トナイ「お前人のリュック勝手に・・・!」
ザング「なあ、なんでだ?」
トナイ「ああ、それは確か・・・」

------------------------------

あれはたしかザングに会ってから6ヵ月後、まあ整理すると三年前の七月中旬。自家製ハングライダーでのんびり飛んでた時の事。
トナイ「ん?なんだ?」
山の近くを飛んでた時に前から何か飛んできた。何か赤っぽい・・・人間?
トナイ「・・・ちょっと待て。この方向は明らかにまず・・・」
避けようとする前にそれが私に衝突。前方向への速度を失い、それと共に私の体が真下に落ちていった―――


トナイ「む・・・ぅ・・・ここは?」
目が覚めてまず見たその光景は、誰も引っ越してくる前の部屋って感じの寝室だった。私が起きた事に気づいた誰かが近寄ってくる。
???「目が覚めたか。頭の調子はどうだ?」
人間、か。全体的に赤の目立つ服を着ている。胸には山のようなMのマーク。
トナイ「全く普通の状態だ。」
言いつつ身の回りを確認。何か無くなっている物は・・・
???「そうか、安心した。俺達の所為でいいポケモンが失われたらどうしようかと・・・」
トナイ「あんた達は誰だ?ここは何処だ?それにあんた達の所為って?」
M団員「おっとこれは失礼。俺達はマグマ団。ここはマグマ団訓練施設。俺達の所為ってのはあの時ぶつかったのは俺達だったんだ。吹っ飛ばされてね。」

おや?ハングライダーが見当たらない。
トナイ「私の使っていたハングライダーは何処に?」
M団員「?・・・ああ、あれのことか。興味深い構造をしていたものだから、ちょっと調べてから君に返そうと思っていたところだ。」
そんなもんなのか?まあ確かにあれはボタン一つでモンスターボールのように小さくなるが・・・
M団員「とりあえず隊長に挨拶だな。ついてきてくれ。」
抵抗する理由もなし、とりあえず後をついていった。

階段を二つ下りてすぐについた部屋を見てみると・・・特に飾り気の無い淡々とした部屋だが、奥の壁いっぱいのガラス窓が目立つ。夕焼けがどうどうと見えて美しい。
M団員「隊長、つれてきました。」
???「ご苦労。お前が例のサーナイトか。」
耳を疑った。隊長?こいつはどう見てもバクフーン。それに、人の言葉も喋っているな・・・
トナイ「例の・・・かどうかは知らないが、サーナイトのトナイ・デスパレットだ。」
バーン「やはりな。私の名はバーン・ビトゥレイ(裏切る)。見ての通りのバクフーンだ。この施設の女隊長を勤めている。」
♀なのか・・・とりあえず思った事をそのままぶつけてみた。
トナイ「なぜポケモンが隊長を?それに隊長ならマツブサ、低くてもカガリ、ホムラではないのか?」
M団員「こいつ、隊長に対して・・・!」
バーン「待て待て、その疑問は当然だ。まず一つめの方だが、この通り私は人の言葉が話せる。バトルも得意だ。下手な人間よりはよっぽど役に立つというわけだ。次に二つめだが、あの方達のような忙しい人に、わざわざこんな一つの訓練施設に割くような時間は無い。」
少々理不尽な点がある気がするが、大体納得した。バーンの戦闘能力は多めに見て60Lvぐらいだろう。

バーン「お前、ポケモンの割には変わった身なりだな。何処に住んでいる?」
そういえば私の姿について何も言ってなかったな。左腕に白いバンダナをつけていて、深緑色のマントを羽織っていた。今も同じ。・・・正直、腕のバンダナはほとんど意味が無い・・・この格好になり始めたのは確かこの話の三ヶ月前。
トナイ「別に。何処に留まっているわけでもない、旅の途中だ。」

562 名前:  永遠の抱擁番外編その三 緑色に燃える氷(前半) 投稿日: 2003/11/03(月) 12:25
バーン「そうか・・・お前、ここで止まってみる気は無いか?」
中途半端な言い回しだがようするに・・・
トナイ「私にマグマ団に入れというのか。」
冷たく言い放つ。普通に聞いたらただの疑問と思うかもしれないが、バーンには十分意味が通じたらしい。
バーン「やはりな・・・なら、ここのさわりを体験するという事でもいい。」
体験か。それなら色々と便利かも知れない。
トナイ「分かった。体験という前提ならいいだろう。」
バーン「よかった、感謝する。・・・正直言うと、大事な作戦を前に戦力が足りなくて困っていたところだ。」
トナイ「w)そうか。期待はほどほどにな。」
バーン「この施設では、変な事をしなければ特に好きなようにいて構わない。体験ということだしな。」
えらく開放的だな・・・多少の疑念が浮かぶ。
バーン「おい、案内をしてやれ。それと武器の方もよろしく。」
さっきからずっと私の近くにいる団員に声をかけた。
M団員「了解。・・・じゃ、早速行くぞ。」
そう言われて出かかった私に向かってバーンの声。
バーン「トナイ、とか言ったな。お前は・・・」
トナイ「何だ。」
首と肩だけで振り向いた。言葉選びに迷っているみたいだが・・・?
バーン「いや、何でもない。作戦での活躍を期待している。」
トナイ「ああ・・・了解。」

M団員「近い順に行った方が面倒が無くていいよな。とりあえずここが会議室。」
バーンの部屋から、廊下を挟んで正面に位置する場所。部屋に入ると向こう側にも扉がある。全体的に薄黄緑の目立つ、あまり見たことの無い会議室。
M団員「あっちの扉は中庭に続いてる。隊長はよく中庭に一人でいるな。」
中庭を見せてもらった。・・・中庭のまわりはこの施設の壁で覆われていて、ここと同じように一つの壁に一つの扉。広さは・・・小さな公園並みといったところか。こっちから見ると少々縦長。あまり目立った物は無いが、真ん中に一本の巨大な木がある。

さっきの廊下に戻ってバーンの部屋から右に行く。さっき使った階段を過ぎるとすぐに左に曲がった。・・・この廊下の構造とさっきの中庭から推測すると、どうやらこの施設は口の字型に作られたようだ。
M団員「この部屋が食堂。和洋中ポケモン用何でもあり。」
曲がって一つ目の右側の扉。いままでの淡々とした空気とは一変、なんだかさわやかな感じを受ける。向こうの壁が何枚ものガラスでできていて、今は夕焼けの影響か部屋全体がオレンジ色になっている。ここの写真だけ撮ってレストランだ、と言っても通用しそうだ。ここにも階段がある。
M団員「ちなみにこの隣は厨房だから入らなくていいよな。」
トナイ「当たり前だ。」
ちなみに反対側にはさっきの中庭の扉。

厨房へ行くらしき扉を過ぎると、角にある階段を過ぎてまた左に曲がった。・・・案外狭いなここ・・・
M団員「こっちには移動用の潜水艦がある。出るときも入るときもここから。」
向かって右側の扉。なぜ潜水艦?と思ったが気にしないことにした。

廊下を進んで左に曲がると右側に二つ、左側に一つの扉。本当に狭いな・・・
M団員「手前の扉が射撃訓練場、奥の扉がスポーツジムのような訓練場。」
トナイ「射撃の方だけ見せてくれればいい。」
スポーツジムって大体想像がつく上に興味無い・・・人間は時々分からない。

射撃訓練場。ある程度のレベルがあるらしく、動くもの、動かないもの、回転するものなどがある。的はダーツのような白黒の的。ここ全体の見かけとしては・・・何といったか、野球?で打つ側を練習する場所を改造した感じだ。
M団員「練習用の銃と弾があれ。」
う・・・練習用って、あれは見かけ本物だろう・・・小さいもの、長いもの、やたらでかいものなどがある。
M団員「試しにどれか使ってみれば?」
トナイ「そうだな・・・ではこの小さいやつでいこう。」
手のひらサイズよりは少し大きめ。まあ多少は仕方ないか、練習開始。

M団員「す、すごい腕前だ・・・」
一通り全ての的に挑戦し終わったところでM団員が口にした言葉。結果は真ん中命中率97.8% エスパーを前に言う台詞じゃない。
M団員「他の階も紹介しておこう。二階は研究所だらけで俺達には意味が無い。三階がさっきの寝室。いつも寝るときはあそこでな。四階がポケモンバトル場。でも今は時間的にもう遅くて開いてない。その上が屋上。」
一階に比べてすっきりしてるな他の階・・・
M団員「まあこんなとこだな。お前の場合好きなように動いていいから楽だな・・・じゃ、俺やることあるから。」
トナイ「ああ、乙カレ。」
今日はとりあえず早めの夕食を済ませ、ちょっとまた撃ってw寝ることにした。

563 名前:  永遠の抱擁番外編その三 緑色に燃える氷(前半) 投稿日: 2003/11/03(月) 12:26
次の日の朝。自分がどういう状況に置かれているのか思い出すのに少し時間がかかった。なんとなくそのままでいるとこの部屋にもガラス窓があることに気づいた。まだ少し暗い海が見える。
なぜか食堂に向かう気にならず、リュックの中に入れてある物を食べた。さて・・・とりあえずバトル場にでも向かうか。

時間にして朝7時。バトル場に着いた。外見はあまりスタジアムと変わらない。今は岩っぽいごつごつしたフィールド。流石にまだ誰も来ていない。ベンチで少し待つことにした。

一時間ぐらいしてやっと人が来た。ポケモン単体も何匹かいる。その内の二匹がこっちに近づいてきた。
???1「見かけない顔だな。お前新ポケか?」
こっちは黒い、所々に黄色のあるポケモン、ブラッキー。悪タイプ。
トナイ「ああ。昨日来たばかりだ。」
???2「よかったら私達とバトルしない?」
こっちは薄紫の、額に赤い宝石のあるポケモン、エーフィ。私と同じエスパータイプ。
トナイ「別に構わないが、私は一匹だ。ダブルバトルは出来ない。」
???1「なら順番だな。俺から先いいか?」
???2「ええ、いいわよ?」

トナイ「名前は?」
中央の方に移動してから聞いた。
キラー「俺はブラッキーのキラー・ナイト(夜)」
フィー「私はエーフィのフィー・ヌーン(昼)」
トナイ「私はサーナイトのトナイ・デスパレット。キラーからだったな?」
キラー「そうだ。よろしく頼むぜ新人さん。」
トナイ「お手柔らかにな古株さん。」
戦闘開始。十万ボルトに頼ることになりそうだからまず瞑想のため目を閉じる。
キラー「隙だらけだ!」
目を閉じていても、キラーが前から近づいてくるのがはっきり分かる。もう少し、という所で・・・

キラー「ぐあっ!」
十万ボルト。
キラー「いって〜・・・油断した。」
お互いに後ろにジャンプして下がった。
キラー「ならこいつはどうかな?」
そう言うと何かをして・・・消えた!?
キラー「騙し討ち!」
トナイ「くっ・・・」
私の後ろから飛んできた一撃がまともに当たり、少し吹っ飛ばされた。
トナイ「全くよくやるな。」
キラー「お前もな。・・・一気にいくぜ!」
スピード戦。キラーが電光石火をしてきたところを避けてシャドーボールを放ったが、相手も使ってきて相殺。十万ボルトを放ったが避けられ、相手がアイアンテールをやってきたが超濃縮リフレクターで返す。しかしフラッシュでこちらの目をくらませた隙に、キラーが私の体を押し倒した。
キラー「終わりだなぁ?」
そう言いつつ上げた右前足に破壊光線が溜められ始める。

トナイ「果たしてそうかな?」
予めこっそり溜めておいたシャドーボールを、パンチのように直接相手に叩きつける。吹き飛んで仰向けに倒れた隙に十万ボルト・ブレードを突きつけ、
トナイ「お前の負けだ。」
時が止まったように呆気にとられた顔をしたが、すぐにふっと微笑んだ。
キラー「へへ、負けちまった。」
フィー「へぇ〜・・・あなたがエスパータイプに負けるなんて珍しいわね。次は私だけど・・・連続で大丈夫?」
キラーから私へと視線を変えつつ話す。その目と話し方には何か不思議な雰囲気がある。
トナイ「ああ。受けたダメージは騙し討ちだけだ。」
フィー「『だけ』って言われてるわよw」
キラー「う・・・お前一体どんなポケモンだよ・・・」
まあ確かにエスパーが悪に悪技受けて『だけ』発言はおかしいな。

フィー「準備はいい?」
トナイ「ああ、いつでも来い。」
その言葉を聞いても特に警戒する態度も見せずに暫く私を見つめる。
フィー「あら、あなた結構・・・」
トナイ「?」
フィー「フフッ、何でもないわ。」
それだけ言うと私の周りを回るように歩き出した。半周ぐらいしたら少し下がって、
フィー「サイケ光線。」
ある程度余裕を持って避けたが、さらにもう一発撃ってきたのでもう少しの所で避け、十万ボルトを当てて中断させた。
フィー「ぅ・・・身軽ね。スピードスター。」
必ず当たるスピードスター。避けても無駄とリフレクターを張ったが、その隙にフィーが、
フィー「電磁波。」
まともに当たって麻痺状態になってしまった。
トナイ「くそっ・・・」
フィー「もしここが部屋だったら・・・と、余計な話は無用ね。影分身。」

564 名前:  永遠の抱擁番外編その三 緑色に燃える氷(前半) 投稿日: 2003/11/03(月) 12:27
瞬く間にフィーの姿が増え、私はすっかり囲まれてしまった。
フィー「さぁ、そろそろ決着、ね?」
トナイ「さっき一体何を言いかけたんだか・・・」
独り言のようにつぶやく。その間に対抗策を考える。
フィー「あら、知りたいの?どうしても、というのなら今度あなたの部屋におじゃまさせてもらうけどいいかしら?」
トナイ「・・・そういうことか。・・・また今度な。」
フィー「フフッ、流石に物分りいいわね。・・・そう、ちょっと残念だわw」
話している間に思いついた。そういえばこういう場合大抵は・・・
トナイ「さて、と。」
シャドーボール溜め開始。
フィー「あら、それどうするの?適当にばらまきでもするつもり?」
クスクスと笑うフィー。影のあるやつは・・・ああ、あれか。
トナイ「準備完了。悪いが勝たせてもらう。」
言いつつ投げる。影を持つ相手に向かって。
フィー「うっ・・・」
やはりあれが本物だったか。他の分身が消えて、シャドーボールが当たって吹っ飛ばされた一体が残った。
トナイ「まだ続けるか?」
フィー「も、もう無理よ(汗)私の負けね。」
キラー「フィー、大丈夫か?」
フィー「ありがとキラー。私なら大丈夫。」

リュックの中身で適当に回復してからは、暫くの間二匹と話してばっかりだったな。
トナイ「そういえば、お前達はいつ頃からここにいるんだ?」
少し気になって聞いてみた。
フィー「え〜と・・・いつ頃からだったかしら?」
キラー「あー・・・あの時じゃないか?ほら、五年くらい前、まだ俺達がイーブイだった頃・・・」
そう言われて考え込んだフィーだったが、すぐに顔が明るくなった。
フィー「・・・あぁそうね。私達がまだ純粋だった頃ねw」
キラー「そ・・・そういう言い方はよせよ・・・(赤面」
言いつつ赤くなるキラー。荒っぽい顔が赤くなると何かかわいい。
フィー「あぁ、そうそうトナイ、私達の最初は意外にもキラーから積極的に・・・」
トナイ「へぇ〜・・・それは意外だなw」
キラー「だあぁ!それ以上話すなって!(汗」
その時何があったのか知らないが完全にキラーの負けだw

その日の事はあまりよく覚えてないな。たしかその後も暫くバトルしてて、で昼は三匹で食べたんだったか。それでその後もバトルしてたらバーンが乱入してきて驚いた。
バーン「お前なかなか筋がいいな。ちょっと私と戦ってみないか?」
やや不敵な笑みを浮かべていて怖い。
キラー「な・・・隊長とトナイがか?」
トナイ「・・・わかった。いいだろう。」
フィー「フフッ、なかなかの見物じゃない。」
正直あまり勝てると思ってなかったが、まぁ断るのもあれだしな。

565 名前:  永遠の抱擁番外編その三 緑色に燃える氷(前半) 投稿日: 2003/11/03(月) 12:27
あの戦いは激しすぎて全然覚えていない。たしか結果は引き分けに終わって、戦うのをやめた頃には観客が全て瀕死状態になっていた気がする。

その日の夕方には流石に私も疲れ、なんとなく屋上に上った。その時目の前に広がった光景を見て驚いた。

海。しかも見渡す限り海ばかりで、大陸がほとんど見えない。マグマ団の基地だからてっきり山の上にあると思っていたのだが・・・
フィー「あら、こんなところにいたのね。」
いつの間にか隣に座っていたフィー。
トナイ「・・・もう動いて大丈夫なのか?」
私とバーンとの戦いの所為で瀕死状態だったからな・・・
フィー「ええ、やっと好きなように動けるようになったわ。貴方達ってすごいわね。」
トナイ「・・・あれはやりすぎた。お互い殆ど本気だったみたいだ。」
技のエネルギーが殆ど無くなっていたからな・・・

トナイ「キラーはどうした?」
フィー「キラーなら今頃隊長じきじきの特訓を受けてるわ。」
トナイ「どういうことだ?」
それを聞くと、フィーは急に笑い出した。
フィー「キラーは射撃の腕が信じられないぐらい悪いの。一回一回の命中率が今のところ約5%を切ってるわw」
トナイ「ひ、低いな・・・」
フィー「でしょう?だから多分今日は帰りがものすごく遅いわね・・・というわけで、今一人で暇なのよ。」
トナイ「なるほど(汗」
その後暫く沈む夕日を眺めていた私達二匹。

トナイ「なんか段々冷えてきたな・・・海の真ん中だからだろうか・・・」
七月も中旬だというのに本当に寒かった。
フィー「そうね・・・ちょっと待ってて。」
そういうと、フィーは階段を下りていった。『待ってて』ということは多分何かを取りに行ったのだろうが・・・

数分して戻ってきたフィー。体の上の方にコップが二つ浮いている。
フィー「ちょっと遅くなってごめんなさい。今これを用意してきたの。」
サイコキネシスで渡されたコップの中身を確認。・・・湯気が出ていて、白いドロドロしたものが入っている。
フィー「葛湯ね。怪しい見た目だけどとっても美味しいから、体が温まると思うわ。」
なるほど、確かに怪しい。結局飲んだが・・・
トナイ「・・・微妙な感覚だ・・・あ、でも温まってきたな。」
フィー「フフ、そう。それは良かったわ。」
・・・?確かに温まってきたが・・・

フィー「あら、どうかしたの?」
トナイ「・・・いや・・・少々気分が悪い。」
半分嘘だ。現在心の片隅に沸いてきた気持ちに抵抗するのに必死なだけで。
フィー「大丈夫?風邪でもひいたのかしらね。」
トナイ「・・・少しまずい。部屋で休んでくる。」
その気持ちの所為で足取りが重いが、なんとかして歩いて自分の部屋に辿り着き、コップを机に置いて無理矢理眠りについた。この状態だと葛湯の中に5%ほど媚薬が含まれていたようだ・・・

------------------------------

ザング「まだ肝心の『これ』が出てきてない・・・よな?」
あいかわらず『銃のような物』を持ったまま言う。・・・そんな顔をしないでくれザング。あんな話をしたからってニヤニヤされても・・・
トナイ「もう少し待ってくれ。私もまだこんな状態だから思い出すのが大変なんだ。」

体中ぼろぼろでこんな話をするのは並大抵の気力じゃ出来ないからな・・・

566 名前: 久しぶりに補足 投稿日: 2003/11/03(月) 12:33
○超濃縮リフレクター
普通は体全体を守るように広く張られるリフレクターを、どこか一点に集中させて防御する技。防御率を重視したあまり、防御できる幅を犠牲にしているのであまり多くの場所を守れないのが欠点。

567 名前: 276 自分が何言いたいか分からない・・・ 投稿日: 2003/11/03(月) 12:40
アクア団派の人スマソ。

今回はトナイのプロフィールに関する話。
何故か知らないけど、この話を思いついて数日後に本スレで銃の話題が・・・
決してパクったわけではないので誤解しないで下さい。

FRLG買った後は何度もセーブリセットするだろうなぁ・・・イーブイ系のためにw
しかし
も ち ろ ん 本 命 は サ ー な の で ご 安 心 を w

568 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/11/03(月) 23:18
トナイたその射撃の腕は化け物並ですね

しかしどうやって3本の指で銃を撃っt… そこはスルー

569 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/11/07(金) 22:06
GJ!

570 名前: 276 投稿日: 2003/11/08(土) 21:30
>>568
確かに、一本引き金だとすると残り二本で支えることになって大へn・・・
>>569 ども。

番外後半へ。

571 名前:  永遠の抱擁番外編その四 緑色に燃える氷(後半) 投稿日: 2003/11/08(土) 21:31
ザング「で、続きは?」
トナイ「・・・あぁ、その次の日は確か・・・」

------------------------------

その次の日、疲れていたせいもあってか随分と長く眠っていたような気がする。周りを見るとコップがすでに消えている。フィーが取りに来たのだろうか。
・・・『フィー』という単語から、連鎖的に昨日の出来事を思い出した。・・・全く、何であんなものが入っていたのか・・・それにもしあのまま屋上にいたら・・・

フィー「あら、やっとお目覚めかしら?」
突然の声に驚きつつ振り向いた。部屋の隅に、相変わらずな笑みを浮かべるフィーの姿。昨日のバトル中の会話が頭を横切り反射的に警戒。
フィー「フフ、そんなに私を恐れないで。大丈夫よ、取って食べたりしないから♪」
声を聞いたからか笑いを見たからか分からないが、なぜか心がほっとし、頭の回転が段々戻ってきた。
トナイ「昨日の夕べ、葛湯の中に『あれ』を・・・媚薬を入れたのはお前か?」
フィー「さぁ、何のことかしら?・・・でも、ちょっと残念ねw」
この♀一体何者だ・・・私の心情とは裏腹に夢を見ているように話しつづける。
フィー「もしあなたとだったら、本当に熔けてしまいそうなくらい情熱的に・・・あ、そうそう、隊長が呼んでたわ。会議室で話があるって。」
この変わり様。闇の中で蝋燭に火を灯したような変わり方。
トナイ「・・・分かった。」
複雑な心境の中その場を後にした・・・

会議室に入ると既にバーンがそこにいた。ホワイトボードに何か書いてある。
バーン「やっと来たか。もう既に十五時を過ぎている。」
その台詞と共に呆れ笑い。正直私も驚いた。昨日の疲れと薬の分と一緒くたとはいえ午後三時・・・
バーン「さて、ここに君を呼んだのは他でもない、明日決行される作戦についてだ。」
トナイ「明日・・・か。随分急だな。」
バーン「まあそう言うな。我々もこの話が出てきた時とても驚いていたんだ。・・・最新の情報によると、この場所のすぐ近くにアクア団の施設があり、そこでとても強力な兵器の開発がされているらしい。」
この場所のすぐ近く・・・?海のど真ん中の・・・?

バーン「そこで我々は、今回の作戦として、明日の朝七時にこの施設の爆破と兵器のデータ調達を決行する。トナイには爆破の方を担当してもらう。」
トナイ「施設への進入ルートは?」
質問をすると、バーンは棒のような物を取り出し、ホワイトボードの絵を棒で指しつつ説明し始めた。
バーン「敵の施設は大きなタワーになっている。まず我々の団員が水上ボードで近づき一階を攻め、一階に奴等の注意を引きつける。その隙にデータ班が屋上から侵入し、トナイがハングライダーで窓から入る。」
本格的だな。理論上では立派な策略と言える。私が侵入するところはちょうど真ん中あたりか。
トナイ「その後は分かるか?」
バーン「その後トナイにはこの場所の二階ほど下にあるはずの火薬庫に進み、ここに時限爆弾をセットしてもらう。置いて青いスイッチを押すだけでいい。」
思えば、なぜこの施設はせいぜい学校程度の大きさなのに向こうはタワーなんだ・・・
トナイ「所要時間は?」
バーン「進入からきっかり二十分。これを過ぎると全ての窓のシャッターが閉まり、屋上か一階からしかでられなくなる。」
面倒な事になるということか。
トナイ「なるほど。作戦の要領は分かった。それだけか?」

バーン「それと・・・トナイ用に専用の武器を作らせた。」
一見すると普通の二挺の銃だが・・・色は本体の部分が白で、銃口やトリガーなど細かい部分が緑。
トナイ「これは?」
バーン「ポケモン用タイプガン(トナイVer.)だ。弾は使う側のエネルギーを使用。あまり使いすぎるとサイコキネシスなどの技のエネルギーが無くなる。トナイ用だから超・雷・闇・実が使える。」
超はエスパー・雷は電気・闇はゴーストタイプだと分かるが・・・
トナイ「『実』ってなんだ?」
バーン「実弾だ。全てのエネルギーを0.5消費する。」
これだけは使い道があまり無いような・・・二挺で一発ずつ撃って全消費1か・・・
バーン「それだけだ。何か質問は ・ ・ ・ 無いようだな、解散していい。訓練場でタイプガンの試し撃ちでもしてきたらどうだ?」
トナイ「・・・そうだな。そうさせてもらう。」

572 名前:  永遠の抱擁番外編その四 緑色に燃える氷(後半) 投稿日: 2003/11/08(土) 21:31
朝食なのか昼食なのかはたまた三時のおやつなのか分からない食事を取り、早速試し撃ちをしてみた。
トナイ「・・・体から強制的にエネルギーを抜かれるような嫌な感じがするな・・・」
思わず出た独り言。慣れれば大丈夫だろうが、それでも何か・・・
キラー「あ、お前もその銃貰ったのか。」
入り口付近から近づいてきたキラー。人間でいう腰の辺りにベルトを巻き、そこにタイプガンをしまっているようだが・・・かなり見栄えが悪い。
キラー「中途半端なデザインだな。俺のは全体的に黒で所々に黄色の輪。フィーのが全体的に薄紫で銃口のみ赤。」
トナイ「ほっとけw 私が作ったわけじゃない。」

キラー「お前どのくらい撃てるんだ?」
トナイ「今の所98.6%が限界。」
この慣れない感覚のせいもあるしな・・・
キラー「何!?・・・神だなお前。俺なんかまだ10%もいってないぞ?」
トナイ「そうか?・・・四足歩行で、しかもエスパーでもないから大変だな。」
キラー「う"・・・」
トナイ「それにキラーは集中とか精神統一とか苦手だろ。」
キラー「ぐ・・・言ってくれるじゃねえか・・・恥ずかしいけどその通りだ(泣」
まぁそんなこんなで、その日は♂同士楽しくすごしたわけだ。

次の日の朝。六時に起きて朝食を取り、すぐに屋上へ向かう。そこには既に何人かの人がいる。
M団員「持ち物確認いいか?」
M団員(2)「武器やルートの確認も怠るな!」
バーン「流石トナイ、早いな。」
今まで気づかなかったが、どうやらここはヘリポートにもなっているようだ。・・・口の字型で不安定だが。
トナイ「私のハングライダーは?」
バーン「これだ。既に修理は完了してある。」
モンスターボールのような白い物を手渡される。間違いなく私のハングライダーだ。
バーン「ついさっき水上部隊が出発した。トナイももうまもなく・・・」
ピリリリッ ピリリリッ
謎の音。それを聞いたバーンは通信機のようなものを取り出した。
バーン「・・・分かった。班をそちらに送る。・・・トナイ、出番だ。」
トナイ「了解。・・・すぐに戻ってくるだろうがな。」
バーン「ハハハッ、自信があるようだな、よろしい。」
ボタンを押し、ハングライダーを通常の大きさに戻してすぐに飛び立った。

海か・・・そういえば、こんな近くで海を眺めることはめったに無いな・・・向こうの方にタワーが見える。もうすぐか。

573 名前:  永遠の抱擁番外編その四 緑色に燃える氷(後半) 投稿日: 2003/11/08(土) 21:32
ハングライダーのままガラスに突っ込み、ハングライダーを小さくしてタイプガンを取り出した。とりあえずは両方とも超(エスパー)モード。突っ込んだ所はちょうど廊下らしい。階段に向かって走り出した。
A団員「おい、そこの奴待て!」
アクア団か・・・流石に反応が早い。殺すつもりは無いから超のまま。
トナイ「さて、ガン・シューティングと洒落込むか。」
前方に五人確認。
ピュン ピュン ピュン ピュン ピュン
一人一発。当たった奴から念力を食らったように吹っ飛ぶ。全滅を確認して走る。

階段付近でアクア団員と鉢合わせ。
A団員「行け、フーディン!奴を止めろ!」
・・・アクア団が聞いて呆れる。エスパーにエスパーだと?・・・闇(ゴースト)モード切替。
シャ シャ シャ シャ シャ
闇だからあまり音は出ない。しかも体より精神の方がダメージが大きい。

階段を二つ下りるとアクア団員が大量。サメハダー大量。
A団員「ここに来る事は分かっていたぞ!」
・・・未来予知?
A団員(2)「サメハダー、体当たりだ!」
ズガッ
・・・思ったより速い速度で来たな・・・あと数センチの所で避けた。雷(デンキ)モード切替。さらに数匹飛んできたのでそれを避け連射。
ジガガガガガガガガガガガガガガ
雷は音が五月蝿い。しかし連射できる速度は一番速い。サメハダー全滅。
A団員(3)「くそぉっ!」
ナイフらしきもので切りかかってきた。
トナイ「・・・馬鹿か。」
なんというか呆れた。超モードに切り替えて連射。
ピ ピ ピ ピ ピ ピ ピ ピ ピ ピ ピ ピ ピ ピ

火薬庫で爆弾セット。そこらじゅうにアクア団とそのポケモンの気絶した姿があるが気にしない。

さっきより楽な道のりで、私が入ってきた部屋に戻った。さて後は出るだけ・・・
ターーーーン
トナイ「!?」
実弾が頬をかすった。後ろを振り向くと・・・普通のアクア団員。
A団員「逃がしてなるものか・・・!」
闇モード切替。
トナイ「・・・その心意気だけは誉めてやる。」
そいつに向かってタイプガンを向け、撃つ。
シャ
一発当たれば十分なはずなのに、そいつはすぐに立ち上がった。
A団員「我らがバーン様の為にも絶対に・・・!」
・・・ハ?
トナイ「こいつを受けて壊れたか?」
A団員「そんなことはない!我らの為に身を呈して情報を流してくださっているバーン様の為だ!」
ターーーーン
身をかわしたつもりだが、僅かな差でひらひらに当たった。・・・まともに当たったためかかなりの激痛が・・・
トナイ「黙れ。バーンがそんなことをするわけは・・・」
ビガガ
雷モード。・・・まだ立てるのか・・・
A団員「信じられないか。ま、そうだろうな・・・しかし、あのお方はもともとこっちのポケモンだ。あのお方がここに襲撃することを知らせ、あのお方が指示してくださった!」
トナイ「まさか・・・!バーンがアクア団のはずはない。」
ピュン シャ
片方超、片方闇。もう殆ど限界のはずだが・・・
A団員「いいや、そうだ。バーン様が我々の為に・・・!」
ビガガガガガガ ターーーーン
あえて急所は外しておいた。
A団員「ぐ・・・!お前は・・・もしや・・・」
トナイ「まだ喋る気力があるのか。」
A団員「緑色に・・・燃える・・・氷・・・」
トナイ「・・・ある程度の知識は持っているようだな。まぁ、その名を知ってて当然か。」
ハングライダー準備。ひらひらの痛みが酷い・・・それに納得いかない・・・

574 名前:  永遠の抱擁番外編その四 緑色に燃える氷(後半) 投稿日: 2003/11/08(土) 21:33
バーン「戻ったか・・・ご苦労だったな。」
部屋の中。いつもと変わらないバーンの姿。
トナイ「どういうことだ。」
自分でもよく分からない感情。今聞いた事を伝えた。

バーン「・・・そうか、知ってしまったか・・・」
否定しないのか。
トナイ「なぜだ。なぜ否定しない。」
バーン「・・・私はアクア団のポケモンだ。」
無理矢理信じざるを得ない状況。
バーン「私はアクア団のスパイとしてここに送られた。ここの戦力を一定に保つためにだ。秀でた才能を持った奴は全て処分。そうして保ってきた。」
分からない・・・なぜバーンは表情を変えない。なぜ優しさに満ちた表情なんだ。
バーン「もちろんトナイ、お前も消すつもりだった。ところがどうだ、結果はこの通りだ・・・」
乾いた笑いを漏らすバーン。
バーン「お前は優秀だな。本当に優秀だ・・・」

トナイ「なぜこうまでしてアクア団側につく?」
バーン「アクア団に私の大切な・・・大切なポケモンを捕られている。」
その時初めてバーンの顔に悲しみが広がった。
バーン「アオギリは言った。『返してほしくば優秀な成績を収めろ』とな。」
それを聞いた後私は瞑想した。サイコパワーを心の目に集中させた。目的は・・・

トナイ「・・・くだらない。」
心の目に見えた光景は悲惨なものだった。
バーン「なんだと?」
トナイ「・・・くだらない。大切なポケモンを返してもらうためだと?・・・くだらない。」
バーン「な、何が『くだらない』だ!お前にはどうでもいいことでも私には・・・!」
怒り。何の意味も持たない怒り。誰のためにもなっていない怒り。
トナイ「バーン。お前の彼氏は・・・とっくに殺された。」
バーン「え?・・・嘘だ、そんな・・・」
なるほど、もしアクア団なんかに入らなければ、バーンは♀らしい♀だったのか・・・
トナイ「信じられないだろう。信じたくないだろう。しかし、嘘をついてどうなる事でもない。」
バーン「ま、まさか・・・なぜ・・・」
見えた光景を説明するのはつらい。できるなら説明したくない。私にだって、それがどれだけ悲しいか分かる・・・
トナイ「アクア砲で打ち抜かれた。・・・新製品の、試し撃ちとしてな・・・」
メガニウムが青く光るものに撃ちぬかれる光景。何も言いたくない・・・
バーン「・・・そうか・・・分かった。流石エスパーだな。」
その表情には憂い、優しさ、諦めなど色々な感情が感じ取れる。

575 名前:  永遠の抱擁番外編その四 緑色に燃える氷(後半) 投稿日: 2003/11/08(土) 21:33
トナイ「一つ質問させてくれ。あの時・・・私がここに来たとき何を言いかけた?」
バーン「・・・?ああ、あの時か。・・・トナイ、お前は『緑色に燃える氷』なのか?」
さっきのアクア団員も口にしたその名前。・・・私が一番知っている、その名前。
トナイ「・・・今更隠しても意味無いか。・・・その通り、私は時々その名前で呼ばれている。」
闇に生きる奴らの中では特に有名な名前だ。私から名乗り始めた訳ではないが・・・
バーン「やはりな・・・どうしてそう呼ばれるようになった?」
トナイ「さぁな・・・まぁ、私も裏の世界では随分な事をやってきたから、そのせいだとは思うが。」
バーン「そうか・・・あの時聞いておけば、こんなことには・・・」
ちなみに緑色はサーナイトの緑。氷は私の普段の性格。燃えるは色んな意味での純情、情熱。
トナイ「そうか?私には、私がここに来た時点でこうなる事が決められていたように見えるが・・・」
バーン「ハハ、そうか。 ・ ・ ・ トナイ、私を撃て。」
突然の話にとても驚いてしまった。
トナイ「何?それはできない。」
バーン「どうせ私も殺される。撃て。」
目に曇りが無い・・・
トナイ「いくらなんでもそれは・・・」
バーン「・・・どうしても撃てないと言うのなら・・・私がトナイを撃つ。」
なんのためらいも無く、バーンはこちらに銃を向けた・・・




ターーーーーーン・・・




M団員「どうしても行ってしまうのですか?」
ここは屋上。太陽の位置はまるで真上。
トナイ「あぁ・・・どんな理由であれ、お前達の隊長を殺した罪は消えない。」
・・・結局、奴は最後まで引き金を引かなかった・・・
M団員(2)「そんな・・・あんたは俺たちを助けてくれたじゃないか・・・」
トナイ「助けた?馬鹿言うな。私が何をした?迷惑をかけた上にポケモンを殺した私が。」

キラー「行っちまうのか・・・寂しくなるな。」
フィーとキラーも見送りに来たか。
トナイ「・・・まぁそうだな。できればまた会えるといい。」
フィー「そうよ、いつかまた会いましょう?『緑色に燃える氷』さん?」
それを聞いた何人かがざわめいたが気にしない。
トナイ「他のポケモンと交わるのもほどほどにしておけよ『狐かぶった猫』さん?」
危険な眼差しで見つめるフィーに向かって一言。
フィー「あら、言ってくれるわねw」
キラー「なんだそりゃ?」
フィー「あなたは気にしなくていいの!」
見てて飽きない二人組だな。

M団員「それじゃぁ、本当に・・・」
トナイ「あぁ、さよならだ。」
ハングライダー準備完了。今日はいい飛行ができそうだ。
キラー「またいつか会おうぜ。」
フィー「そのときはまた、ね?」
・・・フィーのその笑顔が怖い・・・
トナイ「葛湯は勘弁してくれよ。・・・じゃあな。」
コンクリートの地面を思いっきり蹴って飛び立った。さて、次はどこに行くか・・・

------------------------------

トナイ「とまぁこんな理由だな。・・・?ザング?」
ザング「ZZz・・・zzz・・・」
腕を枕代わりにして寝ている。
トナイ「・・・ま、いいか。」

これから先、似たような手口をザングが使ってこない事を祈るばかりだな。
・・・まだ喉が痛い。一日で治ったとはいえ喋りすぎた。

576 名前: 276 投稿日: 2003/11/08(土) 21:40
もはやポケモンじゃねぇ(つД`)+話の流れが速すぎる気がする。

ポケモンってさり気なく名曲多いよなぁ・・・と思う今日この頃。
ひとりぼっちじゃない、かくれんぼ、SECRET GERDEN、
そこに空があるから、ぼくのベストフレンドへ、小さきもの(以下略

577 名前: めんめん 投稿日: 2003/11/08(土) 22:56
番外編乙〜っす♪
ぃやぁ〜フィー、なんとも☆☆なキャラだ(イキナリカヨ!!
射撃とか、まぁ、確かにポケモン離れではあるが・・・
サーナイト小説だからおけぇぃ!!!

578 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/11/08(土) 23:23
onaziku ok
otukaresaso w

579 名前: 276 投稿日: 2003/11/15(土) 20:49
>>めんめん氏 感想どうも♪
彼女は謎で不思議で油断大敵なキャラですw
>>578 doumo

番外編その5ドゾ。

580 名前:  永遠の抱擁番外編その五 ハーク 投稿日: 2003/11/15(土) 20:50
ザング「・・・」
いつになく深刻な顔をしているザング(番外編『緑色に燃える炎』から一時間後)
トナイ「?どうした?」
ザング「いや・・・まだハークの話をしてなかったな・・・と。」
トナイ「いいのか?」
ザング「ああ・・・いつかはトナイに話すつもりだったからな・・・」

-----------------語りがザングに変わる----------------

随分と前の事だからな・・・確かあれは五年前の3月。場所は・・・流星の滝近く。
ザング「お〜い、ハーク。早く来い!」
ハーク「ま、待ってくれ・・・蛇には山道は厳しいって(汗」
ハブネークのハーク・リライアンス(信頼)。あたしの・・・初恋相手。
ザング「そんなことないだろ?蛇はいっつも森ん中にいるじゃないか。」
ちょっとあたし馬鹿だった。
ハーク「森と山じゃ勝手が違うだろう・・・一体何があるんだ?」
ザング「いいから早く。じゃないと他の奴に先を越されるから!」
その時に比べると変わったな・・・あたし。
ハーク「ちょ、ちょっと・・・休ませてくれ・・・」
ザング「・・・全く。」
そうつぶやいてハークに近づいた。
ハーク「『あれ』を確かめに行きたいのは分かるがもう少し余裕があっても・・・わ!?」
驚いたのも無理ないな。あたしがハーク担いで歩き出したから。
ザング「今回だけは特別大サービスだからな?」
言葉とは裏腹に、心の中ではもっと回数あってもいいかなと思ってたけどな。
ハーク「w)強引だな・・・」

で、何とか一番に着いた流星の滝の東側。そこには一つのクレーター。
ザング「ん?あれか?」
あたし達の目的は、そのクレーターの中にある原因。
ハーク「取ってくる。」
ハークが肩から降りてクレーターの中へ。透明で丸いものがある。

ハーク「これはすごいな・・・」
ザング「何が?」
ハーク「これは本物の・・・本物の『彗星のかけら』だ。」
ザング「え?あのお話に出てきた?」
あたし達の間では結構物語とかが流行ってたからな・・・『彗星のかけら』も物語の中だけかと思ってた。
ハーク「そうだな、間違いない。」
ザング「すごいじゃないか・・・まさか降ってきた物が『彗星のかけら』だったなんて・・・ハークって何か願い事あるか?」
小さいことなら何でも叶う、不思議な力を持つかけら。
ハーク「う〜ん・・・よし、決めた。・・・(願い事中)・・・願い事してみたが?」

 ・ ・ ・

ハーク「何も・・・起こらないな。」
特に何も変化無し。
ザング「何て願い事したんだ?」
ハーク「ん?あ、えっと・・・秘密。」
恥ずかしそうな顔をしたな?ちょっと赤いし。
ザング「あ、何か変な事お願いしたんだろ。」
ハーク「ち、違う・・・」
あ、さらに赤くなった。
ザング「一体何てお願いしたんだ?(ニヤニヤ」
ハーク「よ、余計な詮索しないでくれ・・・」

581 名前:  永遠の抱擁番外編その五 ハーク 投稿日: 2003/11/15(土) 20:51
ハーク「そうだ、あの彗星のかけら、ザングにあげる。」
ザング「え!?い、いいのか?」
その時何故かすごく驚いたな。
ハーク「フ、そんな顔をするな。いいさ。ザングにあげたいんだ。」
ザング「あ、ありがとう・・・」
嫌でも顔が赤くなるのを感じた。
ハーク「・・・もうこんな時間だな。じゃぁザング、また明日。」
ザング「あ、あぁ・・・また明日・・・」
あ・・・うん、今日はすごい嬉しかった。

それから暫くは変な事起きなかったな。願いを叶えて貰おうと色んな奴らが訪れてきた事を除けばだが。・・・ハークとは何も進展無し。思いは募るばかりだった・・・

そして、かけらを見つけてから一ヵ月後、あの事件は起きた。

村の外れでハークと二匹で遊んでたときに、村から変な悲鳴が聞こえてきたんだ。
ハーク「な、何だ?」
ザング「行ってみるしかないな。」
と言って走り出そうとしたあたしに向かって、
ハーク「ちょっと待て。これを持って行った方がいいと思う。」
ハークが尻尾で指してるのは、食べると攻撃力の上がるチイラの実と、彗星のかけら。
ザング「そうだな。何があるかわからないし。」
とりあえずチイラの実四個と彗星のかけらを小さ目のバッグに入れて走った。

ハーク「い、一体何があったんだ・・・?」
色んな所が滅多切りにされ、所々に生々しい血が流れている。
ザング「酷い臭いだ・・・血生臭い・・・」
あたしは特別に鼻がいいから余計に・・・
????「貴様らか・・・?奴の捨てたかけらを持っているのは・・・」

声がして振り向くと、そこには白黒のサーナイト。刀を持っていて、かなりの返り血を浴びている。
ハーク「お前は誰だ!?」
イナート「我が名はイナート。イナート・スロータァ(虐殺)だ。かけらを持っているのか?」
言葉に温もりが感じられない・・・体から邪悪なオーラを感じる・・・
ザング「だ、だとしたら何だ!?」
野生の勘ってやつかな。随分無謀だとは思ったけど。
イナート「もちろん、渡してもらおう。」
ザング「わ、渡すわけ無いだろう!」
それでも勇気を振り絞って刃向かった。
イナート「なるほど。せめてもの慈悲を与えてやろうと思ったが・・・無駄だったか。」
そう言って刀を構えた。こっちも戦闘体勢。
イナート「天国に上る気持ちを味あわせてやる。」

582 名前:  永遠の抱擁番外編その五 ハーク 投稿日: 2003/11/15(土) 20:51
その時、何か高速な物にぶつかられてあたしはちょっとよろめいた。
ザング「痛っ!」
その高速な物が静止した。黒い靴、黒いマント、黒い帽子を身に付けた誰か。
??「・・・」
手に持ってる何かを確かめるように眺め、笛を吹いて大量のヤミカラスを呼び寄せて、さらにヤミカラスが集団で飛び去ったときには消えていた。・・・ごめん、うまく説明できない。
ザング「あ!」
今気づいた。奴が持ってたあれは絶対に・・・
ザング「かけらを返せ!」
って言ったところで戻ってくるはずもなく、そのままヤミカラスの集団は小さくなっていった・・・
ザング「あ〜あ・・・ごめんハーク、折角あんたに貰ったのに・・・」
ハーク「気にするな。あいつに貰われなかっただけましだ。」
そう言ってイナートの方を向きなおす。イナートにあまり悔しそうな表情は無かった。
イナート「逃がしたか・・・まぁ、後で追えば同じ事だな。とりあえずは貴様らを消す。」
段々と近づいて来る。
ハーク「・・・ザングだけでも逃げてくれ。」
ザング「え?な、何言ってるんだ?ハークはどうするのさ?」
ハーク「私は・・・こいつを止める。」
真剣な眼差しであたしを見つめてきた。
ザング「あ、あたしだって一緒に戦える!」
ハーク「ザング・・・いや、だめだ。君だけでも生きてくれ。」
ザング「そんな事言うな。あんただけ死なせるわけには・・・」
イナート「何をごちゃごちゃ言っている・・・?まあいい、まずは貴様からだ。」
何の躊躇いも無くイナートがあたしに近づいてきた。抵抗しないわけには、と身構えたが・・・

ザザ

やや鈍い、二回切る音。でもあたしには何の痛みも無い。それもそのはず・・・
ハーク「がっ!」
寸前の所でハークが飛び込んできていた。・・・目の前で出てくる大量の血。
ザング「ハ、ハーク?ハーク!」
ハーク「ザング・・・大丈夫か・・・?」
やめてくれ。よしてくれ。そんな笑顔を見せられたって・・・
ザング「な、なんで・・・なんであたしをかばってまで・・・」
ハーク「ザングは私の・・・親友。大切な親友じゃないか。」
切られた感覚は酷いはず。それなのにその表情には誇りさえ見える。
ザング「あの時・・・あんたは何て願った?」
ハーク「あぁ・・・あれか・・・あの時・・・」
段々声が小さくなってくる・・・嫌だ、まさか・・・
ハーク「私は・・・ザング、と・・・両・・・おm・・・」
目の輝きが、消えた。
ザング「ハーク?・・・ハーク!起きてくれ!いつものように笑ってよ!何か返事をしてくれよ!」
・・・どんなにゆすったって、それから返事がくるはずも無かった・・・

イナート「馬鹿なやつだな。雑魚一匹守るために自ら死にに来たか。ハハハ!」
思いっきり高笑いしたイナート。体の奥から激しい怒りが湧き上がってくるのを感じた。
ザング「黙れ。ハークを馬鹿呼ばわりするな。」
もはや恐怖も無謀さも感じない。念のためチイラ四個を食べた。
イナート「貴様のようなネコイタチ一匹に何が出来る?すぐに彼氏の所に送ってやるから安心し・・・」
?????「力を使って小さきものを叩き潰すかこの悪党!」
山の上の方から声が聞こえてきた。

イナート「誰だ!」
?????「誰だ何だと聞かれたら、答えてあげよう私の名前。」
同じ声がまた言った。
?????「みんなで出そうよ良い味を、みんなで直そう滑らかさ。木の実を育てて悪の芽を刈る、ちょっとダークなお人柄。とぉ!」
山の上から飛び降りてきた。丁度あたしの真横に着地。
ブレンダー「さすらいの貴公子ブレンダー参上!いつ何時登場するか分からない私には、氷のような、いつも冷たい別れが付きまとう・・・なんてね。」
全身をフード付の黒いマントで覆っていて、顔はヌオーのような仮面で隠してる。体のサイズは人間とそれ程変わらない。
イナート「貴様・・・!」
ブレンダー「イナート!お前は一体何回罪を重ねれば気が済むんだ!」
イナート「黙れ!貴様のような奴が我の邪魔をするな!」
話についていけない・・・
ブレンダー「ザングース、僕と共に戦えるか?」
急に言われて驚いたけど、
ザング「ああ。こいつは許してはおけないからな。」
イナート「いいだろう、まとめてかかってこい!」

583 名前:  永遠の抱擁番外編その五 ハーク 投稿日: 2003/11/15(土) 20:52
戦闘・・・開始したんだけど、あたしはほとんどついていけてなかった。そりゃぁ十万ボルトとかブレイククローとかで戦ってたけどさ。当たってたのはほとんどブレンダーの攻撃だった。

ザング「痛ぁ!」
一瞬の隙を突かれて、イナートに右耳を切られた。あまりの痛さに抑えようとすると・・・右耳がほとんど無かった。
イナート「油断したなぁ!」
また笑った。冷たく残酷に。
ブレンダー「お前もな!」
シャドーボール・ブレード炸裂。思いっきりイナートの腹の辺りを突き抜けてる。
イナート「ぐぁあぁ!貴様ぁ・・・次はこうは行かないぞ!」
あ、テレポートで逃げた。

ブレンダー「行ったか・・・右耳大丈夫?」
心配そうな声。表情は分からないけど。
ザング「うぅ・・・多分もう使い物にならないな・・・」
まだすごく痛い。心の痛みと比べると・・・どうか分からないが。
ブレンダー「そっか・・・一匹で平気?」
ザング「・・・あぁ・・・後始末は自分でつける。」
ブレンダー「分かった、安心した。・・・それじゃ、もう行かなきゃならないから。」
ザング「・・・じゃ、さよなら。」
テレポートかどうか分からないけど、風のように消えていった。
ザング「・・・ハーク・・・」
もう冷たくなってしまったハークを、色んな事を考えながら暫く見つめていた。
ザング「・・・いつまでもこうしてるわけにもいかないか。」
ハークの墓立てたり色々やる事があるからな・・・

----------------トナイに戻る-----------------

色んな事がいっぺんに頭の中に浮かび、どう言葉にしていいか分からない。
ザング「・・・その後だな。彗星のかけら取り戻すために旅に出たの。」
トナイ「そういえば、かけらは結局どうした?」
もはや、思ったことが口に出てくるぐらい頭の中に余裕が無い。
ザング「ああ、ハークの墓に一緒に埋めた。」
トナイ「・・・ま、それが一番だな。」
ザングの顔は憂いで満たされている。気持ちを読まなくても、ハークの事で頭がいっぱいなのが分かる。
ザング「え、ちょ・・・トナイ!?」
つい衝動的になり、気がついたらザングに抱きついていた。
トナイ「辛かっただろうな・・・寂しかっただろうな・・・ごめんザング、そんなお前の気持ちも分からずにいた私を許してくれ。」
こういう話はどうしても自分と重ねて考えてしまう・・・そういう時、何故か誰かを抱かずにはいられなくなる。
ザング「トナイ・・・ううん、ありがとう。」

今回、ザングの♀らしさを垣間見れた気がする・・・それと、イナート以上にブレンダー何者だ・・・?

584 名前: 276 投稿日: 2003/11/15(土) 21:03
サーナイト的要素約15%・・・少々鬱。
トナイの『サーナイトらしい所』が書いてあるだけまし?

自分は人間に興味は無いらしい、と謎な発言をしてみるテスト。

585 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/11/15(土) 22:56
>ブレンダー「さすらいの貴公子ブレンダー参上!いつ何時登場するか分からない私には、氷のような、いつも冷たい別れが付きまとう・・・なんてね。」
惚れちゃった(*´Д`)
緊迫状態なのにスマソ

586 名前: 526 投稿日: 2003/11/16(日) 19:20
276氏
番外編乙カレさまです。
しかし、ザングとブレンダーは一度会ったことがあったとは・・・
それ以上にブレンダーとイナートの関係が気になる(w

神SSの後で少々恐縮ぎみですが、第二話逝ってみたいと思います。

587 名前: ラルトスにっき 第2話 〜伝説のポケモン〜 投稿日: 2003/11/16(日) 19:22
きょうはかなりひまだったけど・・・

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ストア「うーん・・・」
暇だ!暇すぎる!!なんにもやることがない!
イトちゃんとルトスは家族でどっか行っちゃってるし、リアお姉ちゃんは言うまでも無くデートだし。
パパとママは見回りで多分夕方まで帰ってこない。
ナイトお兄ちゃんはどっか行っちゃってる。
頼みの綱であるゴロー君は今日に限っていつもの川にいないし(って言うか家がどこに在るのか知らない)。
パパとママには「留守番してなさい!」って言われたけど、そう言われて黙って留守番するほど僕は落ち着きのある子供じゃない!
・・・とは言うものの、本当にやることがない。
ストア「モグモグ・・・何しようかなー・・・」
おやつとして置いてあったモモンの実を食べながら考えた。
独り言を言ってみたりする。当たり前だけど暇つぶしの効果は全く無い。
ほんとにもう〜! だ〜れも僕と遊んでくれない! つまんないし、暇だし、それに・・・淋しい・・・(泣
うーん、じゃあ、やることが無いんならやることを作ろう!
っと思ってみるけど、それができたら苦労はしない。
ちょっと前向きに考えてみる。パパもママも居ないこの状況をどう利用するか・・・・・・
・・・!パパとママが居ないということは『留守番をほったらかしてもバレない!』っていうことだ!
それなら話が早い。前々からやってみたい事があった。それは・・・・・・
『 探 検 』だ!
いつもはパパやママに遊びに行くとこをいちいち知らせないといけなかったけど、その知らせる相手がいない訳だから言わなくて済む!
(自分的には)まさに非の打ち所の無い答えだ!
思ったらまずは行動だ!木の棒片手にまだ行ったたことない所への探検に期待と緊張を一緒に感じながら、
ストア「いざ行かん!未知なる土地へ!!」
な〜んて言ってみたりする♪(照
あっ、そうだそうだ、おやつも持ってこう。モモンの実がまだ残ってたはずだ。
右手には長めの木の棒、左手にはモモンの実をブッ刺した木の棒持って
さーて、出発だぁ!
・・・どこに行こう?そういえばどこを探検しようかぜんぜん考えてなかった。
う〜んどこにしよう・・・・・・そうだ!あそこに行ってみよう!
普段は『しんせん』な場所だから行っちゃダメって言われてる・・・しんせん?あれ?しん・・・なんだっけ?
まあいいや。ともかくいっちゃダメっていわれてるなんとかの『泉』(トリ○アじゃないっすよ)。
噂だと伝説のポケモンが出るとか出ないとか、夜に行くと水の中に無理矢理引きずり込まれるだとか・・・(怖
まあ、今は夜じゃないから噂が本当だとしても水の中に引きずり込まれる心配はない。
しかも、今は昼だからもしかしたら伝説のポケモンに合えるかもしれない!
よ〜し、今度こそ出発だ!
えーと、確か『なんとかの泉』に行くには・・・そうだ!いつもの公園をもっともっと先に行ったところだ!
・・・ってお兄ちゃんが言ってた気がする。

588 名前: ラルトスにっき 第2話 〜伝説のポケモン〜 投稿日: 2003/11/16(日) 19:23
ま、いっか。もし迷子になっても帰れる方法あるし(前にママが迷子になったら川沿いに歩けばいいとか言ってた)。
木の棒をブンブン振り回しながらまずは公園を目指す。
・・・・・・
ふ〜、着いた。それにしても誰もいない公園、なんか怖い。この前作った砂山がまだ残ってるのがまた怖い。
ここに来るまで一匹のポケモンも見かけなかった。・・・もしかして、僕だけ取り残されてるの?
急に寂しくなって涙が出そうになる。でも、たとえ今僕一人だとしても泣くわけには行かない。
別に泣いたからって罰ゲームあるわけじゃないけど、もうちょっと『男らしくなりたい』って自分に言い聞かせてる。
さてと、先に進もっか。たしかこの道をまっすぐまっすぐ行けば『なんとかの泉』に着くはず。
・・・なんだけど、これって・・・道?
っと言うよりただの雑木林&僕の背の高さ以上もある雑草のオンパレード。
ここをまっすぐ行けってか?ここを行くなんて僕にとったら不可能に近い。
行けたとしてもすっごい時間がかかりそう。っていうか泉がどこにあるのかさえ分からないのに・・・。
でも、夕方まで時間はまだまだたくさんある。やるだけやってみよう!
おっとその前におやつおやつ♪モモンの実残しておいてよかった〜。
木の棒に刺してあったモモンの実を引っこ抜いて食べ始める。
・ ・・っとそこにモモンの実の甘い香りに釣れられてか、2・3匹のスピアーが襲ってきた!
ストア「うわぁ!逃げろぉ!!」
僕は勢い余って雑木林の中に逃げ込んでしまった。
・ ・・どんだけ走ったか。今はもう疲れて全然走れない・・・
でも、仕方なく歩いてる。ココがどこだかさっぱり分からない。迷子だ・・・(泣
前にママに教わった迷子になった時の方法はココでは全然役に立たない。周りは草と木ばっかりで川なんか無い。
どうしよう、ほんとのほんとに迷子だ。
本気で心配だ。本当に家に帰れるのか?この迷子のまま死んでしまうのではないか?もしかしたら人間に捕まってしまうのでは・・・?
考えたくなくとも淋しさがそう考えさせてしまう。もう、今すぐにでも泣き出しそうだ。
そして、トボトボ歩いていると、追い討ちをかけるかのように強い風が吹き草木をザワザワいわせる。
怖くなって少し早く歩き出した・・・とその時、
ストア「!、うわっ!」
急に雑木林が終わっていて小さな崖(ラルトスにしてみると結構大きい)になっていた。
ストア「うわぁぁぁぁ!」
ドスン!
ストア「ィテ!」
小さな崖をゴロゴロと転げ落ちてしまった。
落ちたショックで体のほとんどが痛い。が、左手だけが異常に痛い。血が出ている。
どうやら崖を落ちているとき岩で切ってしまったらしい。
ストア「うぅ〜〜・・・」
淋しさと左手の痛さでもう、涙腺のダムが決壊しそうだ。
ストア「う〜ぐぐg・・・」
何とか我慢してるけど時間の問題になりそうだ。その時、
赤いポケ「きゃ!どうしたの君!?」
青いポケ「怪我しているじゃないか」
急に後から見たことのない大きなポケモンが話しかけてきた。

589 名前: ラルトスにっき 第2話 〜伝説のポケモン〜 投稿日: 2003/11/16(日) 19:24
・ ・・実質、それが決め手となった。
ストア「うわぁ〜〜〜ん!」
泣いてしまった・・・。
赤いポケ「わっ、ゴメン。驚かしちゃった?」
青いポケ「別に驚かしたつもりは無いんだがな」
赤いポケ「お兄ちゃんは黙ってて!」
青いポケ「ゴ、ゴメンナサイ・・・」
赤いポケ「大丈夫?君」
全然大丈夫じゃない。体的にも大丈夫じゃないし、僕の泣き顔(声も)を見知らぬポケモンに見られてかなり恥ずかしい。
ストア「・・ぅぐ、ダ、ダイジョウブ・・・グス・・」(強がってしまう)
赤いポケ「どう見ても大丈夫じゃないよ?ちょっと手、見せて」
左手を差し出す。赤いポケモンはそっと僕の手を覆う。
その時赤いポケモンの手が光り始めた。・・・なんだろう、あったかいお湯に手を入れたような、だけどチョット違う暖かさだった。
赤いポケ「これで少しは大丈夫でしょ?」
ストア「・・・治ってる・・・」
手を動かしてみる。まだ、多少痛みは歩けどもうほとんど治っている。
ストア「・・・スゴイ。あ、ありがと!えっと、その・・・」
赤いポケモンは僕の様子を見て微笑みながら答えてくれた。
ラティアス「あたしの名前はラティアス。で、こっちがお兄ちゃんのラティオス」
ラティオス「よろしく」
ストア「ラティアスとラティオス・・・!聞いたことある!」
そうだ、どっかで聞いたことあると思ったらママが寝るときにたまに話してくれるお話の中に出てくるポケモンだ。
ラティアス「へぇ〜、あたしたちこのあたりでも結構有名なんだ?」
ラティオス「アルトマーレ以外で有名でも困るんだがな」
ラティアス「お兄ちゃんはイチイチ細かいことうるさい!」
ラティオス「ス、スミマセン・・・」
ストア「ハハハ♪」
すっかり泣き止んだ。よく周りを見てみると少し向こうに小さな泉があった。ココが噂の『なんとかの泉』らしい。
そして、伝説のポケモンは本当にいた!
ストア「ところでラティアスさん」
ラティアス「『さん』付けなくていいよ」
ストア「じゃあラティアスさん達、どうしてここにいるの?」
ラティアス「(『さん』付けなくていいのに)あたしたちはね・・・」
ラティオス「それは私が説明しよう」
ラティオスはやっと出番を見つけたかのような感じだった。
ラティオス「私たちは・・・が・・・で・・・と言うわけで・・・」
?何を言っているのかさっぱり分からない。難しい言葉が多すぎる。チョット首を傾げてみせる。
ラティアス「ほらぁお兄ちゃん!難しい言葉ばっかり使ってるから首傾げちゃったじゃん!もういい!お兄ちゃんアッチ行ってて!」
ラティオス「そ、そこまで言わなくても・・・」
ラティアス「えーとねぇ、簡単に言うとぉ、あたし達ちょっと遠くに行こうと思ったんだけど疲れちゃったからココで休んでたの!」

590 名前: ラルトスにっき 第2話 〜伝説のポケモン〜 投稿日: 2003/11/16(日) 19:24
ストア「ふ〜ん」
ラティオスと違ってラティアスのほうはすっごく分かりやすい!
ラティアス「そういえば君の名前聞いてなかったね?」
ストア「僕、ストア」
ラティアス「そっか!・・・それじゃあさぁ、どうせあたし達も暇だし一緒に遊ぼっか!」
ラティオス「お、おいラティアス!そんなことしている暇は・・・」
ラティアス「テメェは黙ってろ!」
ラティアスさん、チョット怖いかも。
それはともかく、ラティアスさんと一緒に遊んでもらった!
背中に乗せてもらって飛んでもらったり、水をかけっこしたりした。
ラティアス「そうだ!お兄ちゃん、アレやろう!アレ!」
ラティオス「『ゆめうつし』か?・・・まあ、いいだろう」
ラティアス「ストア君、チョットこっち来て。・・・チョット待っててね」
その時、ラティオスの姿がスッと消えた!そして、チョット経ってからラティアスの目が光り始めた!
ストア「!?これからどうなんの?」
ラティアス「フフ♪」
・・・と、突然周りの景色が『グニャ』っと変形したかと思うと今までの景色とはまったく別の景色が現れた。
これが、『ゆめうつし』か・・・すごい。さすが伝説のポケモン!って感じだ。
でも、なんか妙な感じだった。本当は地面にちゃんと立っているけど、見ている景色は中に浮いてる。
『ゆめうつし』の最中何回も転びそう(?)になったり、気持ち悪くなったりした。
ラティアス「大丈夫?ストア君」(あのクソアニキわざと気分悪くないように飛んでやんな。あとでシメてやる)
ストア「うん、大丈夫」
ラティアスさんから不気味な気持ち(オーラ)を感じるのは気のせいかな?
その時、見慣れた顔のサーナイトが映った!
ストア「パパ!ママ!」
まずいそろそろ帰らないとパパとママに留守番すっぽかしたのがバレちゃう!
ストア「ラティアスさん!僕、そろそろ帰らないといけない!・・・けど、帰り道が分かんない・・・」
ラティアス「そっか、チョット待っててねお兄ちゃんに今どこ飛んでるか聞いてみるから」
そういって、ラティアスは目を閉じて『瞑想』のようなポーズをとった。
ラティアス「・・・うん・・・そうそう・・・・・・口答えするな!・・・うん!分かった!じゃあ今からそこに行くから…といわけで今からストア君の家に連れてってあげるから」
ストア「ホント!?イイの?」
ラティアス「うん!」
そういうとラティアス姿を消しては僕を抱えた。
ラティアス「じゃ、行くよ!」
と声とともに勢いよく飛び始めた!
ストア「わわわわわ・・・!」
速い!ラティアスさんがちゃんと僕を抱えてくれるかどうか心配になるくらい速かった!!
僕が時間をたくさんかけて来たトコを、ほんの少しで着いてしまった。
ラティアス「はい、着いたよ♪・・・どしたの?」
ストア「・・・なんでもない」
気持ち悪い。昔、パパに『高い高い(ハイスピードVer)』やってもらったときくらいに気持ち悪い。
ラティアス「じゃあ、あたしたちはこれから遠くに行かなくちゃ行けないから・・・」
ストア「・・・うん。じゃ、また遊びに来てね!」
ラティアス「うん!じゃあお兄ちゃん、行こっか♪」
ラティオス「ああ、さっさと行こう」
ストア「バイバーイ!」
さて、家に帰らなくては。早くしないとパパとママが帰ってきてしまう。
だが、家に着いてみると・・・
ナイト「おっ!ストア」
ヤバイ!!パパやママより先にお兄ちゃんが帰ってきてた!
ナイト「ストア、お前、留守番すっぽかしたな?」
ストア「うっ!ご、ごめんなさい・・・」
あーあ、怒られる・・・。と思ったけど、
ナイト「ま、いっか別に何も盗られてねーし。父さんとかには言わないでおいてやるよ」
ストア「ホント!?」
ナイト「たーだーしぃー!これからは絶対留守番すっぽかすなよ!」
ストア「ハーイ♪」
その時ちょうどパパとママが帰ってきた。
パパ「おーいストア、おとなしくしてたかぁ?」
ストア「うん!ちゃんとお留守番してたよ」(本当はしてないけど)
ママ「へー、エライねーストアちゃん」
頭を撫でてもらった。でも、『ちゃん』付けはやめてほしい。
パパ「本当かぁ〜?実はすっぽかしたりしてないだろうな〜?」
ギク!
ストア「ホントにしてたよ〜」
パパ「ハハ、冗談だよ」
ふ〜、何とか気づかれなかった。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
まあ、いろんなことがあったけど、でんせつのポケモンにあえてよかった。
こんどはイトちゃんやルトスといっしょにあそびたいとおもった。

591 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/11/16(日) 21:40
明日嫌なことがガッコで嫌なことにあいそうな気がするので
また明日読まさせてい頂きます。

ラルトス日記読むと和むよナァ(*´Д`)

592 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/11/17(月) 23:30
nagomimasuta!

593 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 19:10
「月下の抱擁」 最近続き見ないナァ
おもろかったのに

594 名前: 216 投稿日: 2003/11/21(金) 22:03

無題(5) >>10-11
「Another Mind」(21) >>22-32
「ある冬の、朝」(47) >>48-50
「媚薬サータソ」(47) >>74-76
無題(104) >>104-106 >>108-110
「あの時」(115) >>116-118
無題(サーナイト親衛隊4番隊長) >>123-125 >>127 >>129-131 >>133 >>136
無題(154) >>158-161
「普通の物語」(191) >>191
「Crose Road」(めんめん) >>324-325

「月下の抱擁」(216)
第一部
一章「私のマスター」 >>222
二章「反乱」 >>224
三章「私は」 >>227
四章「その先の幻想」 >>231-232
五章「選択」 >>233-234
六章「本当の顔」 >>239-240
七章「かつての仲間」 >>242
八章「想い」 >>246
九章「ふたり」 >>249-250
十章「告白」 >>251
第二部<過去>
十一章「地図にない街」 >>307
十二章「夜襲」 >>308
十三章「陵辱」 >>389-390
十四章「神の左腕」 >>473-474
番外・一「新緑」 >>247-248

<〜白き女神〜>(オタマ)
第1章 >>270

「永遠の抱擁」(276)
第一章
第一話 トナイ >>279
第二話 ナミダ >>280-281
第三話 イミ >>287-288
第四話 ときどき >>289-290
第五話 サーナ >>329-331
第六話 ーーーーーー!! >>332-334
第七話 ナイト >>343
最終話 がまん >>344
第二章
第九話 その後 >>367-368
第十話 のんびり >>369-372
第十一話 後先 >>423-426
第十二話 どんより >>446-449
第十三話 うまい >>461-463
第十四話 なめ >>478-480
第十五話 っ! >>489-491
第十六話 たくさん >>513-516
番外編その一 灯台 >>297-300
番外編その二 迷宮 >>312-318
番外編その三 緑色に燃える氷(前半) >>561-565
番外編その四 緑色に燃える氷(後半) >>571-575
番外編その五 ハーク >>580-583
補足 >>282 >>319 >>335 >>373 >>427 >>566

「君のためにできること」(めんめん)
プロローグ >>352
〜出会い〜 >>353
〜脱走計画〜 >>354
〜最後の夜〜 >>355-356
〜誓い〜 >>357
〜恐怖〜 >>377
〜吃驚〜 >>378
〜大切な話〜 >>386
〜死の晩餐〜 >>391
〜真夏の夜の悪夢〜 >>392
〜癒し系〜 >>403
〜癒らし系〜 >>404
〜再会〜 >>411
〜命懸〜 >>412
〜休憩〜 >>413
〜衝撃〜 >>495
〜2つの心〜 >>535

タイトル未定(リューク@Trombe!)
第一部
第一話「堕ちてきた男」 >>364-365
第二話〜影〜 >>382-384
第三話〜隠された意志〜 >>385 >>398
第四話〜リューク最後の日〜 >>399 >>416-417
最終話〜そのために今、生きている〜 >>437-441
間章〜ガイアと地球のテレビ番組〜 >>452
第二部『アース編』
第一話〜浮上〜 >>455-457
第二話〜栽培マン?登場!〜 >>466-467
第三話〜想い出は涙に消えて・前編〜 >>484-485
第四話〜温泉の死闘〜 >>498-503
書き下ろし小話〜恐るべき刺客〜 >>519

「拷問の車輪」(氏漏斗)
第一章〜復讐〜
第一話「目覚め」 >>454

「ラルトスにっき」(526)
第1話〜砂遊び〜 >>554-556
第2話〜伝説のポケモン〜 >>587-590

595 名前: 216 投稿日: 2003/11/21(金) 22:20
すいません。うpしに来たんじゃないんです。
構想も意欲もバリバリなんですが、時間がねぇ……_| ̄|○
すまそ。

596 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 22:42
今までに書かれたSSの量が凄いな…

597 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/11/23(日) 11:18
どれだけ続くんだ?

598 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/11/24(月) 18:23
「月下の抱擁」続きまだカモ?

599 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/11/25(火) 01:01
ラティアス怖っ

600 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/11/25(火) 19:45
600ゲット

601 名前: 276 投稿日: 2003/11/26(水) 20:30
寒いな・・・

>>585 (・∀・)!!
>>526氏 さり気なく鋭いかも。まぁ今後物語に関わる事はほとんど無いだろうけど。
ほのぼのGJ! ラティアス強いw ナイト兄さん優しい。
>>216氏 乙カレ〜。体にはお気をつけ。
・・・けっこう作品多いんだなぁ。        シケイ?

602 名前:  永遠の抱擁第十七話 から 投稿日: 2003/11/26(水) 20:32
・・・あー、えーっと?確か次の日にザングとあれこれ話をして(一日で喉がほとんど回復した)・・・何時の間にか眠ってしまったのか?
ストラ「む?トナイ殿、もう起きて大丈夫でござるか?」
トナイ「ああ。まだちょっと体が痛いが、もう大丈夫だ。」
随分長いこと眠っていた気がする・・・普段から身に付けていたマントもバンダナもリュックも、今はベッドの隣に置いてある。
トナイ「私はどれくらい眠っていた?」

ストラ「むぅ・・・確か三日ほど眠ったままであった。」
・・・ハ?ちょっと待て。

トナイ「み、三日!?」
いや、一日で喉治した後に三日って・・・何かおかしい。
ストラ「!?・・・その驚きようは何でござるか・・・」
トナイ「?え、あ、あぁ、悪い。ちょっとな。」
サーナを追ってここまで来たのに、また会えなかった上に今日で六日もここに・・・

ザング「今声が聞こえたけど・・・トナイ起きたのか?」
少しかったるそうな声を出しながらザングが来た。昼寝でもしてたのか眠そうな顔をしている。
ストラ「うむ、つい先ほどな。」
ザング「あ、そうなんだ。おはようトナイ(聞こえてる?トナイごめん。)」
トナイ「?・・・あぁ、おはよう〈何がだ?〉」
ストラ(今現在、漆黒の空というのは言わない約束であろうか・・・)

ザング(あの話をしてトナイに抱きつかれた後・・・寝てる間にごちそうさまでした。)
・・・この際文法おかしいとかその辺は置いといて・・・
トナイ〈!?・・・あ、そう・・・よく起きなかったなこの体・・・〉〈言わない約束だなw>>ストラ〉
いや、どう反応したらいいのか分からないから。
ザング(あ〜・・・起こさない為に、ここの棚にあった睡眠薬を適当に飲ませたんだけど・・・多すぎたか?)
ストラ(やはりかw・・・?ここより2㌔先に拙者達以外の気配が・・・)
トナイ〈大外れ。三日も眠ってた原因はそれか。〉〈そいつの動きは?>>ストラ〉
思わず溜め息が出てくる。

603 名前:  永遠の抱擁第十七話 から 投稿日: 2003/11/26(水) 20:33
ザング(やっぱり怒ったか?ごめん。)
トナイ〈確かにそうだが、食べられたことに対して怒ってる訳じゃない。三日も眠らされたことに対してだ。〉
どうでもいいことだが、私達のこの光景、他の奴が見たらどんなに殺伐してるように見えるか・・・
ストラ(何かを探しつつここに向かっておるようだ。)
ザング(ハ?なぜだ?)
トナイ〈これでまたサーナに追いつけなくなっただろうが。〉〈・・・私を探しているようなら言ってくれ。>>ストラ〉
それを念話で話した瞬間ザングの顔が沈んだ。
ザング(・・・そうか・・・そうだよな・・・)
ストラ(承知した。)
理由はどうあれ黙り込んだ(私を含めた)三匹。

・・・サーナは何がしたいのだろう?なぜ、まるで逃げるかのような道を辿り、なぜ、あちらこちらを転々と・・・なら私は何がしたい?今日は・・・何月何日?

ストラ「トナイ殿。」
声を掛けられて我に返った。
ストラ「先ほどの影、やはりトナイ殿が目的のようでござる。敵意のようなものは感じられぬが・・・」
こんな時間に・・・?
トナイ「分かった、外に出よう。」
白いバンダナ、深緑色のマント、ボール型リュックを身に着けてその場を後にする。
ストラ「拙者も参ろう。」
ザング「あたしも行く。」

夜。今日はよく晴れていたようで、雲一つ無い星空。綺麗な満月も見える。

ワーズ「あ、ここにいた。ストラ、林檎持ってきたけど食べない?・・・あ、トナイもう起きて大丈夫?」
忙しい台詞と共に現れた。
トナイ「私なら大丈夫だ。心配掛けて済まなかった。」
ワーズ「ううん、トナイが謝ることじゃないよ。あの 馬 鹿 が全部悪いんだから。・・・林檎食べる?」
トナイ「そうだな、いただこう。」
ストラ「では拙者も。・・・おっと、忘れる所であった。・・・隠れずに出てくるでござる。危害は加えぬ。」

604 名前:  永遠の抱擁第十七話 から 投稿日: 2003/11/26(水) 20:33
呼ばれて出てきた姿は(暗いせいでよく見えないが)黒い靴、黒いマント、黒い帽子を身に着けた、一瞬人間かと思われそうな姿。
??「・・・中々やるな。」
音量は小さく、はっきりとした冷たい声。
トナイ「相変わらず説明不足な台詞だな、イー・ウィング(翼)」
イー「・・・その名前で呼ぶのはよせ。」
言葉の中に僅かに怒りが込められた。
トナイ「分かった・・・そういう所も相変わらずだなシックル。」
シックル「お前もな、『緑色に燃える氷』トナイ・デスパレット。」(※イーとシックルは同一ポケモンです。念のため。)
トナイ「長いから『緑』でいいと何度言ったら・・・」

ザング「あんた達って一体どういう関係なんだ?」
割り込まれた。
トナイ「裏世界での親友だ。」
シックル「・・・仕事仲間だ。」(同時に)
ザング「あ、そうw」
ストラ「トナイ殿、『緑色に燃える氷』というのは?」
後で堂々巡りになりそうな悪寒・・・
トナイ「ザングにはもう話したのだが、私は裏世界でそう呼ばれていた。」
ザング(話されたっけか・・・?)
ワーズ「裏世界でって・・・トナイ達一体何やったの?」
シックル「そんなもの、覚えている意味が無い。」
色んなものに対して興味を無くしているからな・・・シックルは。
トナイ「色々あったからな・・・やたら印象に残ってるのがあの時か?『全滅事件』」
シックル「・・・あれを話すのか?」
こいつらに話して大丈夫か?って顔だ。
トナイ「(流石に覚えてるか・・・)あれぐらいの話でなければ納得してもらえないだろう。」
シックル「納得させる意味は?」
トナイ「(無視)シックルが受けた依頼の中で、一番極端な解決の仕方をしたのが『全滅事件』だ。依頼内容は【ヤマブキシティの裏で紛争が起きたから止めて欲しい。】」

ワーズ「・・・で?」
シックルに睨まれつつ話を続けた。
トナイ「私はシックルと共に現場に行った。そうしたら、そこでは裏世界の住人同士の不毛な争いが起きてた。当然、事情の知らない私たちにはにっちもさっちも行かない。それで、どうしたと思う?」
ワーズ「え?・・・想像つかない。」

トナイ&シックル「「私達(俺達)二匹がかりで全員殺した。」」
ス&ザ&ワ「「「な、なんだってー!?」」」
ナイスなタイミングで声が重なって笑ったw

ストラ「クスクス)大勢の生き物を殺めたというのか・・・」
笑いながら言っても怖い台詞になるだけだぞストラ。
トナイ「ニガワラ)つまり、そういうことだ。」
シックル「・・・俺は世間話をするためにここにきたわけじゃないんだがな・・・」←一匹無表情

トナイ「だろうな。どうした?」
シックル「・・・最近裏世界で、お前が狙われているという妙な噂を聞いた。・・・気をつけろ。」
トナイ「?・・・分かった。シックルもあまり無理をするな。」
シックル「・・・あぁ。」
そのまま音も無く走り去った。
トナイ(シックルがあれだけ長い台詞を喋るなんて珍しいな・・・)
ワーズ「あいつ結局何なの?」
トナイ「サーナイトだ。」
ワーズ「そうじゃなくて〜・・・」

ストラ「む、敵意・・・!」
トナイ「何!?」
次の瞬間には、茂みから姿を現し月明かりに照らされた、九つの影が前にあった。

605 名前: 276 Break Da Da Da!(w 投稿日: 2003/11/26(水) 20:38
ザングが一番可哀想なんだよな・・・
一番目の恋は叶わず、二番目の恋は叶うはずも無く・・・
一番美味しい思いしてるのもザングかも知れんがw

20日に受け取りそびれてコロシアムGET延長・゚・(つД`)・゚・←通販組
また精神に地震発生中。

606 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/11/26(水) 23:01
私からも見てザングが一番美味しい思いしてるように思えますねw

607 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/11/27(木) 01:23
(゚Д゚)ノそんなわけでよろすく

608 名前: 痛き者 投稿日: 2003/11/27(木) 19:53
「狩猟者」

「弱いな…」
一人の男が呟く。
黒い服装の鋭く、冷たい目の男だ。
「や、やめてくれ…!!それだけは…」
泣き叫ぶようにもう一人の少年、短パン小僧が言った。
「あぁ…?負け犬の分際でまだほざくか…」
黒服がまた、呟くように言う。
「これが無くなったらもう食っていけねぇ。だから…」
「なら、手前のポケモンだけじゃなく、あんたにも痛い目にあってもらおうかな…殺れ。」
黒服が指をパチンと鳴らすと、その手に持ったボールから瞬時に飛び出す影。
影は短パン小僧に黒い波動のようなモノを放った。
その直後に倒れる少年。
黒服は少年から所持金を奪い、フッと笑うと影と共に去った。

(ゾンダ様…)
と、黒服に呟くように呼びかける影。
その正体はサーナイトだった。
普通なら女神のように美しいポケモンのはずだが、
このサーナイトにはそのようなものは微塵も感じられない。
いうなれば「死神」。黒服と同様に鋭く、冷たい目をしている。
(先程のでもう37563人目ですね。今月中には38000人は狩れるでしょう)
黒服は無言で頷くと、ピタッと足を止めた。何かを見ている。
サーナイトも目を向けると、ベンチに1人の若い男が座っていた。
(ウホッ…じゃなくて、いましたね…次の標的。殺りますか)
サーナイトと黒服はニヤリと笑うとその男に飛びかかった。
男は何者かの殺気に気がつき、とっさに構え、腰のボールからポケモンを出す。
「流石に反応が早いな、エリートトレーナーさんよぉ」
黒服がニヤニヤしながらそう言うと、エリートトレーナーはハッと何かに気が付いた。
「おまえか!?近頃トレーナー狩りをしているフトドキモノは!黒服にサーナイト…間違いない!!」
黒服はニヤニヤとするだけだった。
「ふざけるな!!ゆけっ、フーディン!」
エリートトレーナーの先制攻撃、サイコキネシス!!
サーナイトに命中!しかし…ダメージを殆ど受けていない!!
エリートトレーナーが戸惑う中、サーナイトの手に黒い妖気が集まっていく…。
(これでもくらいな…クズ野郎…!!)
黒い妖気は場を埋め尽くし、フーディンを、そしてそのトレーナーをも貫いた。
シャドーボールの一閃、エリートトレーナー達が崩れ落ちる。
「な、なぜこんなことを…」
(貴様の知ったことじゃない。オレはあの人のためだったら、なんだってやってやる…ただ、それだけだ)
エリートトレーナーの苦し紛れに言った言葉に対し、答えるサーナイト。
またも黒服が金をうばうと、その場から去った…。
(誰がどう思おうと、知ったことじゃない…。マスターがこれで幸福になれるのなら!!)
黒服とサーナイトのトレーナー狩りは、まだ続く………。

609 名前: 痛き者 投稿日: 2003/11/27(木) 19:58
スレ&板汚しスマソ。
文才0だから名前同様痛い痛い…。
殺気に満ちた悪のサーナイトを表現してみました。
トレーナーが悪人であれば、ポケモンも悪に染まってしまう、という感じで。
皆さんのサーナイトもこうならないようにw

610 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/11/27(木) 20:04
>>608
かなりイイ(・∀・)!!
サーたんカコイイし、続き期待してまつ

…あと、質問ですけど、もしかして「オレ」って…
このサーたん♂でつか?

611 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/11/27(木) 22:46
むしろ♂の方が萌えるんですが>サーナイト
いや、別に変な趣味持ってるわけじゃないですがw


しかしこのサータンがいたら日本の人口が…

612 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/11/27(木) 22:56
さて、スナッチしよか。

613 名前: 276 投稿日: 2003/12/03(水) 19:00
コロシアムキタ━━━━(゚∀゚)━━━━んだけど、
感想は( ・∀・)←こんな感じ。
いや、確かによかった。ラル系の仕草といい技のエフェクトといい・・・
でもこの気持ちの裏に空しさがあるんだよな・・・

>>606 やはりw 案外これでバランス取れてるかも知れん。
>>痛き者氏 GJ!
一つ一つの表現が上手いとオモタ。変に気に病む事無くまたщ(゚Д゚щ)カモーン

614 名前:  永遠の抱擁第十八話 はめ 投稿日: 2003/12/03(水) 19:01
トナイ「・・・裏世界のポケモンか・・・?」
九匹、たった九匹なのだが、その体が大きいせいか随分と威圧的に見える、グランブルの集団。

グランブル「・・・」
トナイ「喋る気無しか。・・・ワーズ、他のみんなをポケモンセンター前に集めてくれ。」
ワーズ「へ?う、うん、分かった。気をつけてね。」
やや無用心に走り去ったが、一匹として後を追う者はいない。
トナイ「・・・目標一匹三殺。」
ザング「中途半端な台詞だな・・・」
ストラ「承知した。」



ザング「弱かった。」
ショック死三匹、斬殺三匹、気絶三匹。
トナイ「ストラは優しいな。全部みねうちか。」
ストラ「拙者、殺生はあまり・・・」
ワーズ「お〜い、トナイ〜!」
え〜と・・・ワーズ、サキノ、ラグナ・・・全員いるな。
ラグナ「ふぁ〜あ・・・いきなり呼び出されてビックリしちまった。一体何よ?」
大きな欠伸をかましながら近づいてきた。
トナイ「悪いな、こんな夜遅くに。」
ラグナ「ま、別にいいんだけどよ〜。サキノちゃんとお昼寝してたらもうこんな時間。」
サキノ「今日はいい天気でしたからね〜。わたくし達ついウトウトと・・・」
なんか一瞬、二匹が寄り添ってのんびり寝てる微笑ましい風景が頭に・・・
ザング(いいなぁ・・・)

615 名前:  永遠の抱擁第十八話 はめ 投稿日: 2003/12/03(水) 19:02
ワーズ「で、みんな集まったけどどうするの?」
トナイ「そうだな・・・命を狙われたからずっとここにいるわけには・・・」
サキノ「えぇ!?命を狙われたんですか!?」
いきなり大きな声でびっくりした・・・
トナイ「そ、そんなに大した事じゃない。・・・あいつの所に行ってみるか。テレポート!」
テレポートってあまり慣れないんだよな・・・体が変に軽くなるような感覚・・・


着いた所はタマムシシティ。デパートやらマンションやらで賑やかな町。
ザング「タマムシ・・・?なんでこんな所に?」
ラグナ「飛ぶんなら飛ぶって言ってくれよ〜。俺様どうなるかと・・・」
トナイ「ふぅ・・・すまん・・・ここの裏世界に・・・占い師兼なんでも屋がいる。」
これだけの数をこれだけの距離テレポートさせると疲れる・・・

ワーズ「中途半端な肩書きだね・・・それってどんな人?」
トナイ「人じゃなくてムウマ。はっきり言ってしまうとゼロの恋人だな。」
後で殴られそうだ・・・
ザング「へぇ〜・・・あいつも彼女がいるのか・・・」
・・・悪い。だが他に何と言えと・・・?

ストラ「むぅ・・・先ほどから思っておったのだが、裏世界とやらはどうやって入るのだ?どこにも入り口らしきものは・・・」
辺りをキョロキョロ見渡しながら言っている。
トナイ「そうだな・・・裏世界に入るには、歪みを見つけないといけないんだが・・・歪みって案外近くに存在するんだよな・・・例えば林檎をその辺に投げると・・・」
ワーズ「あ、まだ持ってたんだその林檎。」

私に投げられた林檎はそのまま適当な方向に飛び・・・木の根元で消えた。

616 名前:  永遠の抱擁第十八話 はめ 投稿日: 2003/12/03(水) 19:02
ワ&ザ&ラ「え?」
トナイ「あそこか・・・よし、みんなあの場所に飛び込め。」
ワ&ザ&ラ「ハァ?」
・・・まぁ確かに常識の範囲を超えた発言だったが。
トナイ「・・・分かった。お手本を見せてやる。」
何気なく木に近寄って・・・林檎が消えた辺りでジャンプ。すると・・・

裏世界に行く時の感覚は、十匹が十匹言う事が違う。私の場合、ただ真っ暗な中を落ちていくだけなのだが・・・

・・・地に足が着いた。生き物以外の物体の色が全てセピア色。奇妙だ。

その後すぐにザングが下りてきた。全身がビショ濡れ。
トナイ「どうした?」
ザング「激流に流された・・・」
本当に不可思議な入り口だ。

ワーズ&ストラ「はぁ・・・はぁ・・・」
表情が恐怖の色を浮かべたまま完全に固まっている。
トナイ「な、何があった?」
ワーズ「ス、ストラと一緒に入ったら・・・きょ、巨大な針の壁が後ろから・・・」
ストラ「拙者達、必死でここまで・・・」
怖っ・・・

次にサキノが満面の笑みを浮かべて歩いて来て、まもなくラグナが何か悩んでる顔で現れた。
トナイ「中で何があった?」
サキノ「中に入ったらとっても素敵なお花畑でした♪」
?・・・マイナスなものばっかりじゃないのか。ほんとにあんただけ楽しそうだな・・・
サキノ「そうだ!あの中に咲いてたこの花、ラグナさんにあげます♪」
ラグナ「?いいのか?・・・へへ、ありがと。」
深紅の薔薇(多分)・・・確か花言葉は・・・熱烈な愛だっけか?たぶんこいつらはそんな事知らんと思うが・・・

トナイ「で、ラグナは?」
ラグナ「薔薇かぁ〜♪・・・俺様は、どっかの通りみたいなとこに落ちたんだけどよ、そこの壁に落書きがあったわけ。・・・で、その落書きの内容が、でっかい死神の隣に『THE END』」
・・・これを不吉と取るのは間違いだろうか・・・?

ザング「そうそう、なんでその占い師の所に行くんだ?」
トナイ「ん?・・・あぁ、いや、裏世界ではかなり有名な占い師兼(ry だから、そいつだったらサーナの居場所も分かるかな、と・・・」
必ず当たる占いは未来予知より強力だからな。

ザング「・・・なるほど。」
ワーズ「もうサーナ一筋だねw」
いたずらっぽい声。
トナイ「だ、黙れ・・・」

トナイ「こっちだ。ついて来い。」
そんなこんなで複雑な気持ちの揃った仲間に向かって一言。言葉が多少イライラしているのは、私はセピアだらけの世界はあまり好きじゃないのと、もちろん、サーナに早く追いつきたいという焦りからだろう・・・

617 名前: 276 投稿日: 2003/12/03(水) 19:33
裏世界=バグワールドな感じか。

216氏 276 526氏・・・何故か数字ハンが全部末尾数字6・
偶然は時に恐ろしい・・・?

618 名前: 276 投稿日: 2003/12/03(水) 19:34
>末尾数字6・←何だこの点?スマソ。

619 名前: 痛き者 投稿日: 2003/12/03(水) 23:15
>>610-611
どうもです。
サーナイトの性別は話が続けば判明するかもしれないです。
>>613
ありがとうございます。また機会があれば書こうかと思います。

620 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/12/03(水) 23:36
(;´д`)グランブルぬっ頃しちゃったヨ…

621 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/12/06(土) 10:05
初投稿〜「謎の実騒動」いきます。

622 名前: 謎の実騒動1 投稿日: 2003/12/06(土) 10:05
男は困っていた。
「ないな。散歩に持ち歩いたのが悪かったか…」
ぐるぐると家の中を回る。
「ちぃ。せっかく親父の会社の技術力を駆使して、異次元から珍しい石を採って来たって言うのに…」
―これじゃ、今晩はレアストーンでハァハァできないじゃないか!

仕方なくその日は、いつものグラビアストーンで欲望を吐き出した。

623 名前: 謎の実騒動2 投稿日: 2003/12/06(土) 10:06
「ミツルーぅ?こんなの拾ったんだけどー」
ここはトクサネ海岸沿い。今日はバトルはお休みして、僕たちはホエルコウォッチングを楽しんでいる。
みんな初めての水遊びでやや興奮気味。そんな中、ちっちゃなサンダルを履いたキルリアがぱしゃぱしゃ駆け寄ってきた。
「…ん?なんだろこの木の実。」
色や形から判断して、見たことのない種類だった。ポケナビで確認してみる。
[正体不明の木の実。星の力を持っているらしい。]
僕は無機質な音声に加えて、あまりに適当な解説に頭を悩ませた。
「ね、おいしいの?食べられる?」
キルリアは首に手を回して横から覗き込んでくる。僕はちょっとどきっとした。
「キルリア、ちょっと離れて。服がぬれちゃうじゃないか。それと、落ちてた実は絶対食べちゃダメ。」
僕はキルリアの手から謎の実を奪い取ると、リュックにしまおうとした。
「あ――!ダメぇ―――!!」
食べられるものだと期待していたらしい。キルリアは僕の手から実を吹っ飛ばした。
雲ひとつない青空の中に、不思議な木の実は吸い込まれてゆく。
こんな時は実を追いかけようと焦ってはいけない。本体を取り押さえるのだ。
「こら、キルリア」
僕はキルリアの両手をつかんで、柔らかい体を砂浜に押し倒す。
角を触れば一瞬なのだが、どうも人間でいう脇腹に近い感覚があるらしので、それはやめておいた。
「うわぁ―――ん、たすけてエネコおねぇちゃ〜ん。わたし、やられちゃうよぉ―」
「なっ!?」
一瞬真っ赤になって手を離す。
その隙を突いて、キルリアは自分の体の一部を不定形化して僕の股下を抜けていった。
彼女は実を追って駆けてゆく。未熟なキルリアの念力の射程範囲は10メートル前後だからだ。
「逃げるな!」
立ち上がって追いかけようとすると、突然大きな壁にぶつかった。チルタリスだ。
「いくらご主人でも、今の行動は許されるべきではありません…」
そう言いながら羽をボキボキ鳴らす。
「え、ちょっとまって?勘違いしてない?僕はただ…」
「ボクタチノ カワイイイモウト(with怒りのオーラ)」
レアコイルが続く。
「ミツルさん、見損ないました」
ロゼリアが軽蔑の眼差しを向ける。
「トレーナー失格ね。」
恐らく一番年上のエネコロロ。
僕を囲み、じりじりと円を狭くしてくる僕のパートナーたち。
「え、何?なんでそーなるの?冷静に考えてよ。ポケモンと人間だよ?
てゆーか僕キルリアにそういう事教えてないし、あ、分かった。エネコロロだ。
エネコロロ前僕が間違って叱ったのまだ怒ってたの?ゴメン、謝るからさ。リンチだけは勘弁し…ふべらっ」

(―ミツルくん撲殺タイム―)

624 名前: 謎の実騒動3 投稿日: 2003/12/06(土) 10:06
一方、キルリアはやっとのことで実に追いついていた。実は海に流されていたから、100mくらい泳いだのかも知れない。
「はぁ、はぁ…」
振り向くと、ミツルがボコられていた。ふん、いじわるした罰だもんねっ
やっぱりエネコねーちゃんは頼りになるな♪いろいろわたしのしらないこと教えてくれるし。
戦利品である謎の実を見つめる。形状はつるんと丸く、見る角度で七色に輝く。まるで宝石のようだ。
実を耳に当てると、やさしい子守唄が聞こえた。
「すごぉい…おもしろい」
普通の人間、いや普通のポケモンだったら、こんな不気味な実など食べようとしなかっただろう。
だが、キルリアの単純脳みそは本能に忠実だった。
「えへへ。はむっ」
瞬間、未知の味が、舌の上を踊りまわった。
とってもでりしゃす!天にも昇る気持ちって、きっとこういうのをいうんだ…
弾けるような甘味と、とろける皮の酸味で、ん〜もうなんていうかチョット古いけどばっちぐー!って感じ?
やがて実は小さくなって、種らしきものが残った。種も飴のように甘い。
「ガムは飲んじゃいけないっていわれてるけど、べってするのもおぎょうぎ悪いよね…」
飲み込みたいという願望に我慢できなくなって、種もいっしょにのどの奥へ。
「ふぅ、ごちそうさま…んぐ?」
なんかおかしい。海面があがったような気がする。
いや、ちがう。
体が沈んでいるのだ。
「え、えぇ?ええ!?わたしカナズチじゃないよ?」
腕をフル回転とするが、なぜか浮かぶことができない。
唐突に、ちょっと前にエネコロロから聞いた話が頭をよぎった。
『なに読んでるのって?ワンピースよ。内容?
野暮ったい服しかない国に住んでいた美少女が、「悪魔の実」を食べてワンピースを探しに行くって話。
「悪魔の実」は恐ろしいんだよー。食べたら超絶美少女になるけど、カナズチになっちゃうんだから』

―悪魔の実を食した者は、超人的な美しさと引き換えに、海に嫉妬されカナズチになる―

「もしかしてあれってあくまの実だったの?そんな、やだ、やだぁ…」
びじんはくめいって、わたしのことだったんだ…
アニメと現実の区別もつかないほど幼いキルリアは、悲劇のヒロインを演じながら海に沈んでいくのであった。

625 名前: 謎の実騒動4 投稿日: 2003/12/06(土) 10:07
「…ア!……リア!」
ミツルがわたしを呼んでる?
ああ、きっとさっきのことで怒られるんだ。まだ気絶したフリをしておこう。
「ご主人、ここは人工呼吸を」
「え…、あ、うん!」
じんこうこきゅうってなんだろう?
そう思っている矢先、唐突に唇を奪われた。
驚いてミツルを突き飛ばし、砂浜から飛び上がる。
「な、なにするのバカ〜!」
キルリアは混乱した頭で砂浜を駆けていった。
「気づいてたんなら目開けろよな…」
しりもちをついたミツルは、後姿を目で追いながらつぶやいた。
「ご主人、お顔が真っ赤ですよ?」
「こ、これは疲れたからだよ!ところで、これ結局何なんだろう?」
色事が大好きなエネコロロの話を強引に話を打ち切り、目の前の謎の石に話題を振る。
ミツルはみなにリンチを受けた後、なんとか誤解を解くと、なぜか溺れかけていたキルリアを救出した。
そして水を吐かせると、なんと石が出てきたのだった。あの実の中に入っていたのだろうか。
どうやらキルリアは、この石の重みで溺れたらしい。
そんなことを考えていると、キルリアと入れ替わりに知った人物が現れた。
「やぁ、奇遇だねミツルくん!今日はみんなで海水浴かい?」
「あ、ダイゴさん!はい。海水浴というか、ホエルコウォッチングですが」
石を探しに海辺にでたが、思わぬ拾い物があった。
ダイゴはにこやかに目の前の少年を視姦する。やはり無垢で若い美少年はいい。じゅるり。
ポケモンたちはというと、仮にもホウエン(前)チャンピオンの目の前。皆緊張している。
「あ、そうだ。ダイゴさんって確か石に詳しいですよね。これを見てくれませんか?」
「そ、それは!」
ボクはなんてついてるんだろう!昨日なくした石が今日戻ってくるなんて。やっぱり結局ボクが一番強くて凄いんだ!
「それはボクのコレクションのひとつだよ。探してたんだ。見つけてくれてありがとう」
「やっぱりそうでしたか。あ、ちょっと待ってください。ちょっとこれキルリアの体液で汚れちゃって…」
「何だって?」
キルリアというと、さっきこちらに来る時に視姦したコか。どういう事があったか知らないが、
美ポケモンの体液つきレアストーンをみすみすただのレアストーンに変えるなんて、神が許してもこのボクが許さない!
「ちょっと待ってミツルくん。その石の扱いは慎重にしなきゃならないんだ。
ボクが帰って自分で拭くから、そのまま返してくれないかな?」
「え、でも汚いですよ?」
せめて海水で洗い流そうとするミツル。
「そ の ま ま 返してくれないかな?」
「は、はい…」
何か背後に逆らいがたいオーラを感じ反射的に石を返す。
「あはぁ。もうこの石はボクのものだ…」
―目がイッてる―
「じゃあ、ダイゴさんまた!キルリア、帰るよ!」
なぜか本能が危険を察知し、僕たちは予定よりかなり早くその場を後にした。

626 名前: 謎の実騒動5 投稿日: 2003/12/06(土) 10:08
夜。みんなは当然モンスターボールの中だ。
(ねぇ…キルちゃん、起きてるよね?)
エネコロねぇちゃんが念話で話しかけてくる。
おねぇちゃんはなんでもお見通しだ。だからわたしが眠れないのも知ってる。
(うん…おきてるよ)
(どうだった?バッチリだったでしょ?)
(えぇ…なんのことぉ?)
とぼけたって無駄な事は分かってる。がこれがふたりのやり取りなのだ。
(ファーストキスの味。)
(………)
顔から火が出るほど恥ずかしい。ミツルは好きかもしれないけど、今日のあのやり方は本当じゃない。
(おねぇちゃん。わたしがあの時気づいてたの、知ってたんだ…)
(あたりまえじゃない。可愛い子。おやすみ)
(おやすみ…)
その日は、キルリアにとって人生で一番長い夜だった。


そしてこれは別のお話。
ダイゴはキルリアの体液(=胃液)つきレアストーンにハァハァしすぎて、精魂果てていた。
「もしもし、朝ですよ?」
何か固いもので頭を叩かれる。ダイゴはゆっくりと侵入者たちを見上げた。
そこには、バットやフライパン、剣やマシンガンを持った少年少女。
「音の石、返してね♪」

SMAAaaaassshhhhHH!!!
ダイゴに
37110のダメージ!
「き、キ モ チ イ イ …」


ダイゴはおとなしくなった。
 


―つづかない―

627 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/12/06(土) 13:03
ダイゴが変態過ぎてワラタ

628 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/12/06(土) 14:41
折穏��獺枩�Ĵ殍澎��獺枩

629 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/12/06(土) 23:33
レアストーンの効果晒し希望

630 名前: 216 投稿日: 2003/12/07(日) 21:26
私の戦いは終わった……で、デキタテです。
間の置き杉で話の繋がりがわかんねーよという方はどうぞ
十一章「地図にない街」 >>307
十二章「夜襲」 >>308
十三章「陵辱」 >>389-390
十四章「神の左腕」 >>473-474

631 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/12/07(日) 21:29
十五章「真意」
――今、何時でしょうか。
日はとうに昇り、窓からの光が私を照らしています。
「もうお昼の一時を回ったよ、寝坊助くん」
細く長い人差し指が、私の鼻をつんと突付きました。
「おはよう」
「お、おはよう、ございます……」
昨日薄っすらと見た女性の顔が、私の目には逆さに映っています。
「上半身だけ、起こせるかな」
女性の声に従い、私は胴をゆっくりと持ち上げてみます。まだ各所はひりひりするものの、体を動かすのが苦になるほどではありません。
女性は私の前に移動し、向かい合います。
「事情はアオイから聞いたよ。殺人鬼に襲われたんだって? とんだ災難だったね」
「はあ……」
「ふふ、でも大丈夫。ぼくはあなたの、み・か・た・だ・か・らっ」
そう言って、女性は微笑みながら私を見つめます。
――そのとき、すうっと、私の心臓の中に何かが侵入してくるのが分かりました。日の光の下で見る彼女の顔が、余りに美しかったので。
何というか、無垢と妖艶を同時に併せ持ち、それらが互いに壊さず交じり合った黄金比を見せられているような気がします。ポケモンの視点からなので人間から見れば違うかもしれませんが、それでも私は一瞬にして心を許してしまうような魅力を、彼女の微笑に感じてしまいました。
「おっと、自己紹介がまだだったね。ぼくはアイゾメ。精神科医だよ。こっちは助手のアオイ」
アイゾメさんが手を向けた方に、昨晩見た青い髪のサーナイトが立っていました。先ほどからずっと直立不動だったように思います。顔付き、体型からしてオスでしょう。深海から切り取ってきたかのようなマリンブルーの髪は、何万分の一で現れるという劣性遺伝子のなせる業。
紹介されると彼は軽く会釈して応え、それ以上の反応はしませんでした。
「……私は、サーナイト……固有の名前は、ありません。マスターと一緒に、旅をしています」
“旅”といっても、廃人同然の放浪徘徊。“一緒”といっても私が勝手に付いて行っているだけ。
私の方もごく簡単な自己紹介をし、ちらとマスターのいる方に目をやります。が、マスターの姿は見えません。
「あの黒いコートの男かい? 彼ならまた近くをぶらぶらと歩いてるんじゃないかな」
「そう、ですか……」
あれ以降、マスターの行動は不可解そのものになってきています。この先マスターの側にいられるのか、正直不安です。

幻影(ヴィジョン)。
晴天を刺す、鉄骨の砦。
その中央に立つ、一人の男。擦り切れ、汚れた黒いコートを着込み、虚ろな目を空に向ける。
その視線の先には、雲一つない青空が広がっているはず。はず、なのに実際は――きっと、何も――
空のことも、街のことも、海のことも、闇のことも――
――私のことも、自分自身のことでさえ――

「不安、なのかな」
「えっ」
「顔に書いてある。精神科医じゃなくても分かるよ」
頬に触れると、暖かい水の感触がしました。
いつの間に……。
「すいません」
「気にすることはない。涙が流せるってことは、あなたには心があるんだ」
アイゾメさんの妙に確信めいた笑顔が、私を落ち着かせてくれました。きっとアイゾメさんは、精神科医としては一流なのではないかと思います。
「あなたがいれば、彼は幸せだ。あなたが不安になると、彼も不幸になる。だから――」
私の“心”に、直接語りかけるように。
「あなたはあなたができることを、精一杯やればいいんだ」
「……はい」

632 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2003/12/07(日) 21:31
しばしの間。
切り出したのはアイゾメさん。
「今回ぼく達がここに来た理由はね、実は――」
そう言うといそいそと寄ってきて、私の耳(に当たる部分)に手を当て、
「“上層部”からの命令なんだな、これが」
内緒話でもするかのように囁きました。
「この“街”で暴れてくれている殺人鬼を処理してくれってさ。それで二ヶ月前からここで張り込みをしているんだ。当の本人にはまだ会えないでいるけれど、行動パターンは解析済みだから、後は時間の問題だね」
訊いてもないのにぺらぺらと喋り出すのは、私の不安を振り払うため。でもその様子は、何だかとても無邪気。
「そう、なんですか……」
しかし残念なことに、私にはさっぱり状況が飲み込めていませんでした。
得体の知れない廃墟に迷い込み、得体の知れない殺気を感じて、狂気の殺人鬼が現れ、かつての“神の左腕”が助けてくれて、一夜明ければどうにもタダモノじゃなさそうな自称精神科医が看てくれている――
その前に“上層部”って……一体何の――
「うんうん、あなたの疑問符は当然のものさ。本来なら一トレーナーと一ポケットモンスターが侵せる領分じゃあない。でも“ここに来たからには”やっぱり知っておくべきなんだろうな。そういうことなんだろう。うん、ぼくの方から説明しよう」
「……」
アイゾメさんが、私に目を合わせます。無垢と妖艶の、無邪気と攻撃性の、優しいけれど圧倒的に冷たい、視線。
「あなたはまだ知らないだろう? この“街”が“どういう”場所なのか。“Lost Memory”が“何”を意味しているのか」
彼女の台詞とそれを乗せる口調は、丸っきり別の世界の人間のようでした。

昨日と変わらない廃工場群。
何とか歩けるまでに回復した私は、アイゾメさんと一緒に“街”を歩いていました。
アイゾメさんの分析によると、アブソルは夜間にしか出没しないそうで、安心していいということです。
「さて」
一分ほど歩いたところで、アイゾメさんが再び切り出しました。
「ここに街がある。高度成長期に大きな役割を担い、そして多くのものを生産してきた工場(ファクトリー)」
四方に建ち並ぶ廃墟を仰ぐように、アイゾメさんは手を広げます。
「しかし、来(きた)る新時代、「人間とポケモンの共存」を目指した改革案が“上層部”に提出され、受諾された。内容はポケモン保護法の強化、ポケモンと共存できる環境作り、環境破壊の防止などなど。改革は見事に成功。あなたは知らないかな? 十数年前、「HP世界共存宣言」ってのが出されて、声高々に報じられたんだよ」
「……」
十数年前といったら私は生まれていませんが、なんとなくそれらしいものは頭の片隅に残っています。恐らく何らかの媒体を通してでしょう。今になってもそれは偉大な一歩として、たびたび報道されているのだと思います。
「だが、やはり無理があったんだ。大方はそれで片が付いたけれど、過去の過ちを正すには、急ぎ過ぎた」
目を細め、シニカルな笑みを作るアイゾメさん。
「工場(ファクトリー)。言うなれば、埋められた地雷みたいなものでね、改革の前に大きな壁として立ち塞がった――ま、その“壁”も“上層部”が必死になって築いたものだけれどね――見たかい? 悪臭漂う波間から、産業廃棄物が延々と垂れ流し状態。ベトベターが群れる群れる。あれを処理するには膨大な時間と費用が掛かるんだろうね」
私も見ました。この世のものとは思えない光景。殺人的な悪臭。蠢くヘドロ。
「それで、“上層部”の方々は一番単純かつ簡単な方法を選んだのさ。即ち――」
そこでごくりと唾を飲む私。
なんとなく、予想はできましたが、それはあまりにも理不尽。あまりにも不条理。
そんなことは、できれば聞きたくありませんでした。
認めたくありませんでした。
信じたくありませんでした。
しかし、その真実を、私は知るしかありませんでした。

「忘れる。記録から消し去る。存在を抹消する」

つまりそれが、
「“Lost Memory”」

633 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/12/07(日) 21:34
キタ――(゚∀゚)―――!!
相変わらず文章力が凄いでつ

634 名前: 216 投稿日: 2003/12/07(日) 21:59
一人称ぼくキャラはボーイッシュというのが相場らしいですが、アイゾメは隣のお姉さん系です。しかも妖しい(ニガワラ
新キャララッシュは次回で終わる予定。

>276氏
相変わらず素晴らしいペースですね。見習いたいものです。
私的ヒットはラグサキ……いやむしろサキラグの方向で。
と、なんだか「裏世界」がウチの“街”と似てきてますが、、やっぱ電波が……。

>526氏
平和でよいですなぁ。
あなたのおかげでパワーバランスが保たれてます。ありがとう。
ひそかにキルジュプを応援しています。

>>608
GJ! 萌えと言うより燃え?
何だか作品の数だけ、サーナイトにもいろいろな解釈が見出せてよいですな。

>>622-626
同じくGJ! キルリアの感情表現が上手くて萌え。
そしてダイゴさん、違和感なし(w

635 名前: 276 投稿日: 2003/12/07(日) 22:57
訪問者か・・・微妙だな。まぁポケモンだから、
どうせ来るなら烈空だろうがなんだろうがщ(゚Д゚щ)カモーンですが。

>>620氏 味気無かったようです。
>>621氏 ( ^ヮ')b
チル レア ロゼ エネ(略称)気に入ったw
>>216氏 GJ! 新展開がようやく見えてきたという感じですね。
確かにあれは寧ろサキノが押してるw
怪しいお姉さん・・・今書いた新人物がまさに・・・本当に電波(ry
>>633 文も欄も同意。

時間無しにつき投稿はまた明日。

636 名前: 276 投稿日: 2003/12/07(日) 22:58
人じゃないっつー余計な突っ込みを自分に。

637 名前: 276 連続スマソ 投稿日: 2003/12/07(日) 23:02
さらに焦って『氏』の区別がついてない突っ込み。
そして書き込むつもりで何度もウィンドウ閉じてしまった(ry
もちつけ漏れ。

638 名前: 526 投稿日: 2003/12/08(月) 16:36
え〜と、久しぶりに着ました。
最近は資格試験やら期末テストやらで、全然ココにこれなかった&SSの方も全く
手がつけられなかった・・・(泣
>>621氏 なんかこういうマターリもいいカモ!
>>216氏 キタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!  やっぱスゴイですねぇ。
まさしく>>633に同意!! 続きが気になる!
キルジュプは今度番外編に出てくる予定です(主役で)
期末テスト期間だけど逝ってみます!

639 名前: ラルトスにっき  第三話  〜パパ〜 投稿日: 2003/12/08(月) 16:37



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

昨日に引き続き今日もイトちゃんとルトスはいない。けど、一人ぼっちなわけじゃない。
パパとママがいる。
でも、イトちゃん達がいない時の遊び相手のリアお姉ちゃんとナイトお兄ちゃんはどっか行ってる(リアお姉ちゃんどうせまたデートだろうけど、飽きないのかな? お兄ちゃんはお兄ちゃんでどこに行ってるんだかさっぱり分からない)から遊び相手がいない。
いや、いない訳じゃない。ここに一人・・・・・・パパがいる。
だけど、僕と目を合わさないようにゴロゴロ寝っころがっている。多分、僕と遊ぶのがイヤなんだと思う。
でも、僕は遊んでもらわなきゃいけない!(?)。僕の飢えと渇きを癒せるのは遊びとご飯だけだ!
ストア「ねえ〜パパぁ〜」
パパの体を揺さぶりながら話しかけた。
パパ「・・・」
無視された。
ストア「パパぁ〜」
もう一回揺さぶってみる。
パパ「・・・」(寝返りをうった)
また無視された!もう怒った!
ストア「パパぁ!」
耳元で叫んでやった。さすがに効いたようだ。
パパ「んぁ〜、何だよストア〜・・・」
さも、今起きたかのような口調で言った。狸寝入りだってことはとっくの昔にバレてんのに。
ストア「遊んでよ〜」
パパ「ヤダ」
見事に一蹴された。まあ、予想はしてたけど。
ストア「なんでぇ?」
パパ「昨日の会議のせいであんまり寝てないの」
そういえば昨日、パパ達が帰ってきた後、夜にまた出かけたような気がしたけど、会議だったんだ。
・・・ハッ!納得しちゃいけない!僕は遊んでもらわなくちゃ暇で暇で死んじゃう。
しかも、昨日みたく探検は出来ない。パパはおそらく『やってもいい』って言うかもしんないけど、ママがそれを許さない。危険だ危険だってうるさい。無視して探検なんかしたときには・・・・・・どうなるか分からない。
ちなみに、ママは今、食事の後かたづけやらなにやらしてる。とても遊んでくれるとは思えない。
やっぱりパパしか暇そうな人はいない。
ストア「でもさ〜、もういっぱい寝たでしょ〜?」
パパ「まだ眠い。ママに遊んでもらえ」
ストア「え〜、ママ忙しそうだよぉ」
パパ「大丈夫大丈夫。ほら、あっちいけ」
ストア「・・・はーい・・・」
パパは僕がママのところに行くのを確認するとまた寝っころがった。
こうなったら最後の手段だ・・・・・・
ストア「ママぁ〜、パパが遊んでくれなぁ〜い!」
パパ「!」

640 名前: ラルトスにっき  第三話  〜パパ〜 投稿日: 2003/12/08(月) 16:37
パパはガバッと起きあがってこっちを向いた(w
ママ「あなた!たまにはストアをかまってあげなさい!」
パパ「はぁ!?何でそうなるんだよ!?おまえがかまってやればいいだろ!」
ママ「私は忙しいの!それに比べてなに!?あなたは?ゴロゴロしてるだけじゃない!」
パパ「こっちにも色々あんだよ!だいたいお前は昔からそうだよなぁ!」
ママ「あらなに?文句が言える元気があるならかまってあげればいいじゃない!?」
〜〜この夫婦喧嘩は長くなりそうなので省略します〜〜
ママ「ともかく!ストアと遊んであげなさい!」
パパ「分かったよ、ほらストア!遊んでやるよ!!」(全く、俺も末恐ろしい子供を持ったもんだ)
ストア「やった〜♪」
けっけっけ、作戦大成功!でも、ちょっと怒らせちゃったかな?
ストア「パパ・・・怒っちゃった?」
パパ「ああん!?少しも怒ってねーよ!!」
うっ!怒ってる・・・・・・どうしよう・・・。
ストア「ご、ごめんなさい・・・」
多分いま、僕の目は少し潤んでると思う。
パパ「分かった分かった。もう怒ってないよ」(どうも泣かれるのには馴れないんだよな・・・)
ストア「ホントに?」
パパ「ああ、怒ってないよ」
どうやら怒りは治まったらしい。よかった・・・(汗
パパ「で、なにして遊ぶんだ?」
ストア「う〜ん」
イトちゃん達と遊んでるときは鬼ごっことか砂遊びとかだけど、今回は相手がパパだ。鬼ごっこなんてやったら一瞬で捕まってしまう。
・・・そうだ、そういえばこの前お兄ちゃんが人間のところからボールを取って(盗って)きたとか言ってた。
ボール遊びか・・・まだあんまりやった事ないんだよね。よし、ボール遊びにしよう!
ストア「パパ〜、ボーr・・・」
パパ「おいストア、あれなんかどうだ?」
パパは木の上を指差していた。なんだ?木の実?
ストア「木の実がどうかしたの?」
パパ「いや、あれを取るのはどうかと・・・?」
ストア「パパ、それ、遊びじゃないよ」
パパ「あっ、そうかそうか、すまんすまん。つい、昔の癖で・・・」
どういう癖だろう?パパの昔の遊びは木の実を取ることだったのか?昔の遊びは分からないや。
ストア「それよりさー、ボール遊びしようよ」
パパ「ん?ボール遊び?ま、いいんじゃないの?」
なんか不満げだけど仕方が無い。そういえば、ボールは家だ。また戻らなくちゃ。
ストア「パパ、一回家に帰るからちょっと待ってて〜」
パパ「ちょっと待て、テレポートで送ってやる」
ストア「! テレポート?あれって、自分にしかできないんじゃないの?」
パパ「ふっ、あまいなストア、修行すれば他人にでも出来るようになるんだよ!」
でた、パパの『修行』話。前々からパパやお兄ちゃんから聞いてる。そういや、パパはこの辺のサーナイトの中じゃ二番目に強いって聞いた。ちなみに、一番強いのは党首さん(イトちゃんのパパ)。
パパ「よし、行くぞ」
そう言ってパパは僕をダッコするとサイコパワーを溜め始めた。っと思ったらもうテレポート態勢だ。
・・・・・・あれ、もう着いたの? やっぱテレポートは速いな〜。僕も早く使えるようになりたいな〜。

641 名前: ラルトスにっき  第三話  〜パパ〜 投稿日: 2003/12/08(月) 16:38
ストア「ちょっとただいま〜・・・」
家の中に入ってみたらママが寝っ転がってる。っていうか寝てる。なんだ、ママも暇なのかな?
でもまあ、起こしちゃいけない。
そっとボールを取って外に出た。
ストア「ボール取ってきたー」
パパ「ストアぁ、俺も今のママみたく扱ってくれよぉ」
パパはどうやらまだ無理矢理起こされたことを根に持ってるらしい。
ストア「パパとママは違うの!」
パパ「そりゃ、差別だ!人権侵害だ!」
ストア「僕、難しいこと分かんないもーん!」
パパ「ちっ、まあいい。じゃ、またテレポートで公園まで送るぞ」
ストア「うん! テキパキやってね」
・・・・・・ワーオ! もう着いた♪ やっぱテレポートは便利だ!(僕はいつになったら使えんのかな?)
・・・あれ? あそこにいるのは・・・・・・
ストア「イトちゃん! もう帰ってきてたの!?」
イト「うん、つい今さっき。ついでにパパに頼んでここにテレポートで飛ばしてもらったの」
へぇ〜、テレポートって案外日常的に使われてんだ(ま、そんなこと言ったら『ねんりき』なんてしょっちゅう使ってるけどね)。
パパ「なんだストア、友達いるじゃないか。じゃ、俺は帰っていいな?」
ストア「う〜ん、いいよ」
なんか気に食わないけど・・・。まっいっか!
パパ「そんじゃあ、俺は家に帰ってママと一緒に寝てっから。夕方になったら迎えに行く。」
ストア「うん、分かった」
パパ「あっ、そうそう、最近ここいら辺変なのがいるらしいから気をつけろよ。まあ、ここまでこないとは思うが・・・」
そう言うとパパはまたテレポートを使って帰った。変なのって何だろ?。
イト「ストア君、パパと遊んでもらったの?」
ストア「う〜ん、遊んでもらった・・・ってわけじゃないね。遊ぼうと思ったらイトちゃんがいた」
イト「い〜な〜。あたしなんかパパと遊ぶなんてことほとんどないよぉ?」
ストア「そっか。党首さんって大変だもんね」
イト「はぁ〜、なんであたしのパパ、党首になんかなったんだろ?」
ストア「まあ、いいじゃん! パパの変わりの僕が遊んであげるよ! 今日は、ボール持ってきたんだ!」
イト「あ! それってストア君のお兄ちゃんが人間の所から取ってきたってやつ?」
ストア「うん! 取って(盗って)きたってやつ。 『ゴムボール』って言うらしいよ!」
イト「じゃあ、ボールの投げっこでもして遊ぼっか!」
ストア「うん! そうしよそうしよ!」
・・・でイトちゃんと一緒にボールの投げっこをして遊んだ。 でも、ボールの投げっこって言っても、ほとんど投げるとは程遠いボール投げだった(僕達にとっては一生懸命投げてるつもりなんだけどね)。
思いっきり投げても全然イトちゃんの所まで届かない。っていうか僕達の体が小さすぎるのかな?
両手でボールを持って、両手で思いっきり投げる。片手の方が投げやすいのは確かだけど、この『ゴムボール』は人間サイズだから、人間より遥かに小さい僕達にとっては両手サイズだ。
けど、まあ、それなりに楽しんでるから結果オーライってやつだ。
・・・でも、そんな時間も長く続かなかった・・・・・・
ストア「よーし! ねんりき最大出力で全力とーきゅーだー!」
イト「え〜! ちょっと待ってよぉ〜!」
ストア「え〜い!!」

642 名前: ラルトスにっき  第三話  〜パパ〜 投稿日: 2003/12/08(月) 16:38
僕の投げたボールは見事に狙いは外れ、公園の草の茂みに入っていってしまった。
イト「あ〜あ、やちゃったぁ。 ストア君取ってきてよね!」
ストア「! なんで僕が取って来なくちゃいけないの!?」
イト「だってストア君があっちにやっちゃったんでしょ? ストア君が取ってきて当たり前でしょ!」
う〜ん、なんか納得いかないけどイトちゃんは取りに行く気ゼロだ。仕方がない、僕が行くか。
ストア「う〜ん、ないなぁ〜・・・・・・」
ガサガサと草をかき分けてると・・・、
???1「お! 第一村人ハケーン!」
???2「なんだよ、ただのラルトスじゃねえかよ!」
???3「第一村人がこんなガキじゃ仕方がないだろ。」
???1「いや待てよ、こいつをおとりに使えばいいんじゃねえか?」
???2「そうだな、それがいい」
???3「兄者にしては珍しく頭の回転が速いな」
???1「うるせえ! とっとと拉致るぞ!」
ん? なんだろこの人達。この辺じゃ全然見かけない顔だ。 体は白くて、タラコ唇が印象的な・・・。
あっ、思い出した。確か『ヤルキモノ』って言ったっけ。 でも『拉致る』って・・・? それより・・・
ストア「僕のボール・・・」
ヤルキモノが僕のボールを持ってる。
ヤルキ1「あ? これか? ・・・返してやろうか?」
うん、と頷く。
ヤルキ1「ほらよ!」
ストア「あっ・・・!」
僕の居るほうとはまったく別の方向に投げられた。 で、そのボールを取りに行こうとしたとき、
ストア「!? うわぁ!」
急に僕の体が中に浮いた。 いや、ツノをつかまれて、そのまま持ち上げられた。
ストア「イタイイタイ!」
ヤルキ1「うるせぇガキだ。少し黙りやがれ!」
と声ともに「バシッ!」っと一発、ビンタをくらった。
ストア「ィ!!」
痛い!! けど、声に出せない。声出したらまたぶたれる!
イト「ちょっとぉ〜、ストア君まだぁ〜?」
あっ! まずい!! イトちゃんがいたんだ!
ヤルキ2「お〜っ! まだいたのか〜!」
イト「?」
ストア「イトちゃん! 早く逃げて!!」
イト「? えっ?」
ダメだ、状況を完全に把握しきれてない。
ヤルキ3「こっちはメスか・・・」
ヤルキ2「へっへっへ、メスと聞いちゃあ黙ってはいられねえなあ。ちょいとイタズラしてやろうか」
ヤルキ1「なんだお前! ロリだったのか!?」
イト「ちょっと、何すんのよ!離してよ!」
まずい! このままじゃ絶対なんかされる! 何とかしなくっちゃ・・・なんとか・・・・・・
でも、そう思ったときには体が勝手に動いてた。
ストア「やめろ!!」
もともとあんまりないサイコパワーを体の中から引っ張り出しだ!
ヤルキ2「うお!」

643 名前: ラルトスにっき  第三話  〜パパ〜 投稿日: 2003/12/08(月) 16:38
僕の反撃が予想外だったのか、ヤルキモノ(2)は僕のツノから手を離した。
着地には失敗したけど何とか大丈夫だ。
ヤルキ3「ほう、なかなかやるなあ、この小さいの」
ヤルキ2「感心してんじゃねえ!!」
ストア「イトちゃん! 今のうち早く逃げて!」
イト「で、でも・・・ストア君・・・」
ストア「早く!!」
やっと、イトちゃんは走り出してくれた。
ヤルキ(2)「なんだ〜? ヒーロー気取っちゃってよ〜?」
ストア「・・・」
・・・別にヒーローを気取ってるわけじゃない。僕はただ、ただ・・・パパみたいになりたいだけ。
パパみたいに強く、パパみたいに・・・みんなを、友達を守りたい。
いや、僕の力じゃみんなってのは無理だけど、せめて・・・・・・せめて・・・・・・
ストア「ブツブツ・・・・」
ヤルキ(2)「あ〜ん? なんだよぉ!?」
ストア「・・・僕だって、一人くらい・・・一人くらい・・・」
ヤルキ(全)「?」
ストア「僕だって! 友達の一人くらい守る事だってできるはずだもん!!」
ヤルキ(2)「はっ! 何を言い出すかと思えば。そんなことか。 ふざけんな!! てめぇみたいな弱っちい餓鬼んちょがんなことできるわけねぇだろぉがぁよぉ!」
ヤルキ(3)「まったくだ。 こいつは周りがまるで見えてない。」
ヤルキ(1)「あ〜あ〜、よくいるんだよな〜こう言うことばっかり考えてるやつ。所詮、力が無くちゃなにもできねぇのによ」
正直言うと、僕はこいつ等に勝てる自信はない。 イトちゃんが逃げてくれればいい。 友達の苦しんでる顔を見るのはあんまり好きじゃないし。 
もしかしたら、僕はココで死んじゃうかもしれない。 可能性的に、この前の迷子の時以上に死んじゃう可能性が高い。 ・・・ま、いっか。 僕は、お兄ちゃんみたいにラルトスのときからサイコキネシスが使えたわけじゃないし、お姉ちゃんみたいに・・・なんか凄いわけじゃないし。 何の特徴もないただのラルトスの僕が死んじゃっても、何にもならない。 だから、せめて、イトちゃんを無事に帰したい。
ヤルキ(2)「死ねぇ! クソ餓鬼ぃぃ!!」
あっ、ヤルキモノ(2)が突進してきた。 ダメだ、避けられない。 攻撃に耐えられそうもない。
まあ、イトちゃんも逃げたみたいだし・・・いっか。
死んじゃう。 ・・・死ん・・・・・・
バシィッッ!!
? 痛くない。 あんなに音がしたのに・・・。 本当に死んじゃったのかな。
・・・っと目を開けたとき、そこに移ったのは・・・おっきい、おおきい・・・・・・パパの背中・・・・・・
パパがリフレクターで防御してる。
ヤルキ(2)「なんだぁ! てめぇはぁ!」
っと、その直後にヤルキモノ(2)の体が勢いよく後方に吹っ飛んだ。
ヤルキモノ×3の緊張が一気に高まってるのが分かる。
パパ「ストア・・・・よくやったぞ」
ヤルキ(2)「てめぇ、何モンだ!」
ヤルキ(3)「兄者、見れば分かるだろう。サーナイトだ。オスの」
ヤルキ(2)「んなこたぁわかってらぁ!」
パパ「貴様等、よくも俺の子供に手ぇ出してくれたなぁ・・・」
静かな口調が、また、怖い。 パパ、本気で怒ってる・・・

644 名前: ラルトスにっき  第三話  〜パパ〜 投稿日: 2003/12/08(月) 16:39
ヤルキモノ達が何かヒソヒソとしゃべってる。
ヤルキ(1)「どうする、次男。 オレは正直勝てる気がまったくしない・・・」
ヤルキ(3)「同感」
ヤルキ(2)「はぁ? お前等ビビってんのかよ!?」
ヤルキ(1)「そうじゃねえ・・・打ち込めねぇんだよ・・・攻撃が」
ヤルキ(3)「ああ、まったくスキがない・・・」
ヤルキ(2)「・・・確かに。 仕掛けたらこっちがバラバラにされそうだ」
パパ「どうした! 来るのかこないのか、さっさと決めろ」
ヤルキ(2)「グググ・・・・畜生がぁー!」
そういうとヤルキモノ×3はパパに向かって突進していった。
パパ「フン・・・」
そういってパパは軽く右手を上げた。 っと同時にヤルキモノたちの体が一斉に浮いた。
ヤルキ(2)「!? 何だこれは!? ・・・くそっ! 下ろしやがれ!」
ヤルキ(3)「兄者、『下ろせ』と言って下ろしてくれるやつはそうそういないと思うぞ」
ヤルキ(1)「おい三男坊! お前はどうしていつも冷静なんだ!」
パパ「・・・おしゃべりはそこまでだ・・・・・・失せろ」
そういってパパは、さっきまで上げていた右手を勢いよく横に振った。
ヤルキ(全)「バイバイキーン・・・!」
ヤルキモノ達は見事に川の中へと吹っ飛ばされていった。
・・・助かった・・・・・・
ストア「パパ・・・・・・どうして分かったの?」
パパ「ああ、なんか胸騒ぎがしたんでな、チョット散歩代わりにとお前の様子と見に行こうとしたらイトちゃんが泣きながら走ってきてな・・・」
ストア「そっか、イトちゃんが・・・・・・ところでイトちゃんは?」
パパ「ああ、大丈夫。ちゃんと家に帰したよ。お前のお陰で傷ひとつ付いてない」
ストア「そっか・・・良かった」
パパ「じゃ、帰るか?」
ストア「うん」
そういって、僕は歩き出した。 
パパ「ストア」
? どういうわけかパパは歩こうとしない。
ストア「どうしたの? パパ」
パパ「大丈夫か?」
ストア「・・・ウン」
・・・ホントは、本当は・・・・・・
パパ「ストア!」
ストア「こんどはなに?」
パパ「・・・・・・無理すんな・・・」
・・・べつに無理なんかしてない・・・無理なんか・・・ムリなんか・・・・・・
ストア「うっ、うううっっ・・・・・・うわぁ〜〜〜〜ん! こわかったぁ〜〜〜! 死んじゃうかとおもった〜〜〜!」
ずっと、ずっと我慢してたのが一気に出た。本当はヤルキモノにツノをつかまれたあたりからもう泣きそうだった・・・。
パパに抱きつきながら一気に泣いた。
パパ「いいんだストア、我慢しなくったって。 こんなことがあって、泣かない子どもの方がどうかしてる。いっぱい泣け」

645 名前: ラルトスにっき  第三話  〜パパ〜 投稿日: 2003/12/08(月) 16:40
・・・いっぱい泣いた。 多分今まででイッチばん泣いた。 泣き疲れて・・・
ストア「ううっ、ヒック、ヒック・・・・・・zzz…」
パパ「・・・寝ちゃったか」
寝ちゃった。
そんで、そのままパパにダッコされながら家に帰った。

ママ「あら、おかえりなs・・・ストア! どうしたのそのケガ!」
パパ「おい、静かにしろ。寝てるんだ」
ママ「あっ、ゴメンナサイ。 ・・・でも、どうしたの?」
パパ「いや・・・・しかし、よくやったよこいつは」
ママ「? ・・・でも、あなた、一緒にいたんでしょ? 一緒にいたのにどうしてストアがこんなに怪我してるの?」
パパ「! あっ、いや、その・・・」
ママ「ふ〜ん・・・なるほど、そういうことね?」
パパ「ま、そういうことだが、ストアが大きく成長したんだからいいじゃないか」
ママ「う〜ん、じゃ、一緒にいてあげなかった罰として、今日はストアと一緒に寝て上げなさい」
パパ「はいはい、お安い御用です」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
(っと言うわけで寝ちゃったので日記は書けなかった)

646 名前:  永遠の抱擁第十九話 まぐろ 投稿日: 2003/12/08(月) 18:21
トナイ「ムウ、いるか?」
私が立ち止まって呼びかけた先は、一見するとただの古い家。
??「ケッキング。」
家の中から声が聞こえてきた。
トナイ「怠け。」
それに答える。
??「ジグザグマ。」
トナイ「物拾い。」
??「ナマズン。」
トナイ「鈍感。」
??「ジラーチ。」
トナイ「天の恵み。」
少し間が空き・・・

??「OK。入っていいわよ。」
扉が勝手に開いた。
ワーズ「今の何?」
トナイ「合言葉・特性Ver。」
当たり前という調子で言う。訳分からんという顔をしているワーズを尻目に中へと入った・・・

トナイ「入るぞ、ムウ・ダークネス(闇)」
ムウ「どんな問題もあなたには敵わないわねw・・・それと、ダークネスって響きあんまり好きじゃないから呼ぶのやめてね。」
水晶玉らしき物(色で判断できない・・・)の奥にムウマが一匹。

647 名前:  永遠の抱擁第十九話 まぐろ 投稿日: 2003/12/08(月) 18:22
ラグナ「お?なかなか可愛いお嬢さんじゃないの?」
入ってきてすぐこの一言。
ムウ「あらあら、お上手ね。あなたが貰ったその薔薇、意味知ってる?」
早速始まったか・・・相手の未来や過去を読んで会話するムウの遊び。
ラグナ「う〜ん?知らないなぁ・・・ムウちゃん何でこの薔薇貰い物だって知ってんの?」
ムウ「案外ちゃん付けも悪くないかもね・・・私は占い師よ?・・・さぁて、私とシックルを恋人だとか彼女呼ばわりしたのはだ〜れ〜か〜な〜?」
ザング&トナイ(まずい・・・)
ムウ「えい☆」

・・・

沈黙。
ザング「?何とも・・・」
ワーズ「トナイ、上・・・」
トナイ「ハ?上?」
    
グアァァン    ガラガラガラ・・・

ザング&トナイ「!〜〜〜・・・」
か、金盥・・・意識が飛ぶかと思った・・・
ムウ「だ〜い丈夫。意識が飛ばない程度に落としたから♪」
全て計算済みという事か・・・
サキノ「本当に何でも分かるんですね〜。」
ムウ「もっちろ〜ん♪・・・あなたって♀の私から見ても可愛いわね。この先絶対いい事あるからお幸せにね?」
サキノ「!は、はい。」
たとえ性格がこんなんでもムウの言う事は説得力あるな・・・

ストラ「拙者の事も分かるのでござろうか・・・」
分かりたいような、分からないままでいたいような、そんな感じの中途半端な声。
ムウ「う〜ん、そうね・・・あなた、将来幸せになりたいなら、もうちょっと自分の気持ちに正直になりなさい。折角の赤い糸が無駄になっちゃうわよ。もちろんあなたもね!」
まるで楽しむようにワーズをじっと見据えた。
ワーズ「え?あたしも?」
ムウ「そうよ?すっごくお似合いなのに一体何が邪魔してるのかしらね?けんかは仲のいい証拠なのに・・・」
最後の一言で、ストラとワーズが互いに睨み合いながら赤くなった。なるほど、素直じゃないな。

648 名前:  永遠の抱擁第十九話 まぐろ 投稿日: 2003/12/08(月) 18:22
ムウ「あ!三十秒後に面白いもの見れるからみんな外に出れば?」
寧ろそれを推奨する、って言い方だ。
ザング「もう充分面白いもの見させてもらったような気がする・・・」
ムウ「私ばっかり楽しんでも、ねぇ?・・・まぁあなた可哀想に・・・どんなことがあってもめげずに頑張りなさい。二年後にはツキが戻ってくると思うから。」
慈しむようにザングに囁いた。ザングはうなだれて外を見た。

ムウ「あぁんもう!三十秒経っちゃったじゃない!・・・まぁいいわ、そこの扉開きっぱなしだから見えるし。」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ>゜)))彡 >゜)))彡

早すぎてよく見えないが、青黒く光った何かがこの家の前を通過している・・・
サキノ「あれは鮪ですね・・・逃げてるように見えますが、何から逃げているのでしょうか?」
ストラ「鮪とは・・・拙者は刺身にして食べるのが好きでござる。」
鮪か・・・今の時期、どうだったか?
ザング「それ以前の問題・・・」
トナイ「裏世界につっこみ禁止。夢の中よりも何が起こるか分からんからな。」

?・・・水晶玉に何か見えたらしい。ムウがちょっとだけ驚いた顔をしている。
ムウ「あらあらあら・・・シックル?聞こえてる?」
空に向かって呼びかけると、どこからともなく声が聞こえてきた。
==ムウか。何だ?==
ムウ「いつものやつ現れちゃって。お願いしていい?」
==またか。疲れて嫌なんだが・・・==
ムウ「そんなこと言わないの。今回はトナイ君もついてるし、疲れたらまた癒してあげるから♪」
==・・・ムウには敵わないな・・・==
ムウ「よろしくね〜♪」
そういえば、お天気娘ってこういう奴の事を言うのか?何か違う気もするが・・・
ストラ「いつものやつとは?」
ムウ「見てからのお楽しみ☆下手なSF映画より迫力あるわよ?」
あんたは見てるだけだからいいだろうがな・・・
ザング「『癒す』って・・・何だ?」
ムウ「もぅ、♀にそんなこと聞かないの。あなたが大好きなやつよ(照)トナイ君もやってあげようか?」
表情がコロコロ変わっていく。
トナイ「遠慮する・・・」
ムウ「トナイ君も変わったのね。昔はそんな事言わなかったのに・・・悲しいわ(ワラ」
トナイ「そっち系の昔の話をするのは止めてくれ・・・」

ズシーン・・・  ズシーン・・・

ストラ「足音・・・?それと巨大な殺気が・・・」
ムウ「来たわね。トナイ君よろしく〜♪」
トナイ「あぁ。すぐに戻ってくる。」
自家製ハングライダー準備。
ムウ「さ、私達はスクリーンで観賞観賞♪」
ワーズ「あたし達は出なくていいの?」
ムウ「そう・・・ね。シックル達だけで大丈夫でしょうし、あなた達は飛べそうも無いし。」
ラグナ「俺様飛べるぜ?」
お、珍しくムウが外した。これで三度目ぐらいか・・・
ムウ「あ、あらごめんなさい、すっかり忘れてた(汗)じゃ、お願いしていいかな?」
ラグナ「全然OK〜♪・・・でも何やるんだい?」

ムウ「超巨大アーマルドの退治♪」

649 名前: 276 投稿日: 2003/12/08(月) 18:27
>>526氏 パパ(・∀・)カコイイ!!
やはりほのぼのもいいなぁ。例えシリアスな場面でもいい雰囲気。

コロシアムにて。
【バンダナやろうのストラが勝負をしかけてきた!】
な、なんだってー!?

・・・手持ちハスボーばっかり。

650 名前: 投稿日: 2003/12/08(月) 21:53
神の書き手ばかりいて、かなり恐ろしい感じですが投稿させていただきます。

651 名前: 夢幻の時 第一章 第一話〜知られざる楽園〜 投稿日: 2003/12/08(月) 21:55
ようこそ、ラフィリアへ。
ここは、たくさんのポケモン達が一本の巨大な樹を住みかにして暮らしているトコロ
そう、あえて言うならポケモン達の楽園かな?
あっ・・・名前・・・まだ言ってなかったよね・・・。
では、あらためて、私は、このラフィリアに住んでいるキルリアのイーナです。

「イーナ! そろそろ準備する時間だから帰っていらっしゃい!」

あっ、ママの声だ・・・。

「はーい!すぐ行きます! 」

まったく、ママって張り切りすぎなんだよねぇ・・・あ、一応紹介しとくね、さっき私を呼んだのは私のママでサーナイ

トなの。
なんでママが張り切ってるかって? それは、10年に一度しか開かない大樹祭っていうのがもうすぐあるんだけど、

なんでも私たちが住んでいるこの樹を感謝するという意味でお祭りを開くらしいの・・・それのための準備なの。
私にとっては初めての大樹祭なんだけど・・・ママが張り切るようにそんなに楽しいことなのかな?

「イーナ!早くしなさい! さもないと、今度からおやつ抜きにしますよ! 」
「い、いまっ、すぐ行きます! 」

私は、おやつを人質(?)にとられてやむを得ず家へ一目散に走っていった。



・・・・・約一時間経過・・・・・


「イーナ。それはあっちに持って行ってね。あと、これもお願いするね。」

私の手の上にどんどん荷物が置かれていく・・・もう、何回目かな・・・かなり辛いわ。
気づけば、いつのまにか手に荷物ビルが建築されていたの。
ちょっと前までは、受け取ったらすぐ運んでいたから大丈夫だったけど・・・これは・・・苦笑いものだね・・・。
こういうのって漫画でよく見たことがあるけど、大抵普通に運ぶと雪崩になるんだよねぇ・・・。
だけど、私はそんなミスはしないよ。
はっ!・・・『ねんりき』・・・これで・・・慎重に運んでいけば・・・。

「おい、イーナ・・・おまえの足元にゴキブリがいるぞ」
「へっ!?」

どっ・・・どこどこ・・・どこなのよ!?

「ウソだ、ちゃんと前見ないと危ないぞ」

次の瞬間に私の目に飛び込んできたのは今にも倒壊しそうな荷物のビル、ここで気づいても、もう遅かったね・・・。



どんがらがっしゃーんパリーンポキッシイタケドサッ!



「っ、あいたた・・・結局やっちゃった・・・こんないたずらをするのは・・・」

うちのお兄ちゃんしかいない!

「大丈夫か・・・?」

案の定、声がしたほうに振り向いて見ると同じキルリアのレイお兄ちゃんがニヤニヤしてたっていたの。

「大丈夫なわけないでしょうが・・・酷いよ!お兄ちゃん!」
「騙されるほうが悪いと思うぞ?」

くーっ・・・いつ見てもムカツク・・・!!こうなれば・・・・

「もう怒ったんだから!覚悟しなさい!コレなーんだ?」
「そ、・・・それはっ・・・! 」
「わざマシン24起動」
「や、やめろ! それの中身ってたしか10まn……ぎゃああああ! 」


=============================



           しばらくお待ちくださいm(__)m



=============================


まったく・・・お兄ちゃんったら、いつも手間がかかるんだから・・・。

「なんか今、すごい音がしたけど・・・あっ・・・こら、レイ! イーナ! いつも仲良くしなさいっていってるじゃないの

! 」
「だってお兄ちゃんが・・・」
「パクパク・・・(だってイーナが・・・)」

あ・・・ちょっとやりすぎたかも・・・お兄ちゃんったら黒焦げで虫の息状態ね・・・。

「だってじゃありません! 罰として二人とも仕事が全部終るまで働くこと!いいね?」
「ちょ、ちょっとまってよぉ!」
「パクパク・・・(私は無実だ・・・)」
「 い い わ ね ? 」
「はい・・・(はい・・・)」

その日。私とお兄ちゃんは、大樹祭に準備するための荷物運びを終るまでやらされたの。
荷物を運び終わった後は、疲れてすぐに寝ちゃった・・・・・・。

…………

場所は変わってここは、大樹のほこら。
広い空間の中央にポツンと祭壇があった。
その祭壇の近くで一匹のポケモンが何やらブツブツと話していた……。

「……この胸騒ぎは一体……」

ちょうど、草木も眠る丑三つ時であった……。



補足編
 ・ワザマシン24(10まんボルト)・騙される(だまされる) 
 ・祭壇(さいだん) ・丑三つ時(うしみつどき)

652 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/12/08(月) 22:19

                  ∩
                  ( ⌒)     ∩_ _ グッジョブ!!
                 /,. ノ     i .,,E)
    グッジョブ!!    / 〃⌒ ヽ / /"
  _n    ヘ  ヘ   / ζヘ 从)) ノ ⌒iフヽ
 ( l    〈((从/ ゝ / /ミ ´_ゝν /!___、__」     グッジョブ!!
  \ \ τ<_`ヽ (       /_ (  ノ`ノ    n
   ヽ___ ̄ ̄ ノ ヽ   フ |   ̄  ^  \    ( E)
     /    /   \    ヽ フ    /ヽ ヽ_//

653 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2003/12/12(金) 23:55
皆さんおひさどぇす

第二部が凍結しとりますが、取りあえず続きっぽいもの(逆襲のミュウツー編)
※ミュウツーの逆襲ではない、念のため。
書いてます。

途中意味不明な技名が出てきますが、イメージの説明をしておきます。
(ROとかやってる人はわかるかも)

ファイアーウォール:そのまんま火壁
ファイアーピラー:足元から火炎放射+炎の渦
ストームガスト:吹雪
ロードオブヴァーミリオン:核爆発風スプレッド爆発の連発
ヒール:ホイミとかケアルみたいなもん
スフィアーマイン:生物地雷を設置
アシッドレイン:硫酸の入ったビンを投げつける
廃人プレイ:リュー&ミスティ&ミュウツーが手にした武器でひたすら殴る&撃つ

以上異常な技でした

654 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2003/12/12(金) 23:55
メルアドsageって書くつもりが間違えましたm(_ _)m

655 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/12/13(土) 12:17
お久し振り

656 名前: 526 投稿日: 2003/12/13(土) 17:02
楽しみにしてマース♪

漏れも期末テストが終わったことだし(いろんな意味で)
SSがんばっていこうかな

657 名前: 276 投稿日: 2003/12/14(日) 16:02
この頃全体の勢いがなんとなく・・・と思ってたら
そうか、もうすぐ『冬』か。

>>憩氏 GJ 出て来ていきなり黒焦げな兄やん・・・
>>リューク氏 お久。ROはやってないけど大体イメージ成功。

658 名前:  永遠の抱擁第二十話 だけど 投稿日: 2003/12/14(日) 16:04
セピア色のビルの上。私はそこで、高さ50㍍の『招かれざる客』をじっと見ていた。
巨大アーマルド「ハカイスル。ハカイスル。」
さっきからそればかりを口にしている。
ラグナ「うひゃぁ〜、ほんとにでかいな・・・これまたとんでもない約束しちまったなぁ・・・」
天使のような羽を羽ばたかせ、空中にふよふよ浮いているラグナ。あのやりとりを約束とするあたり、♀ポケモンに対して本当に弱いと言える。

突然、私のそばで風を切る音が聞こえた。
トナイ「シックルか。」
シックル「また奴か・・・」
声から気持ちを読み取るのは難しいが、なんだか少し鬱陶しさを感じる。
トナイ「属性的にはそんなに悪くないのだがな・・・巨体のせいでHPがバカに高い。」
シックル「ああ・・・またあれを使うことになるだろう。」
トナイ「・・・だな。」
巨大アーマルドが、破壊光線を適当な方向に発射するのを眺めながら会話する。もう何度同じ事をしてきたか。
トナイ「そろそろ行くか?」
シックル「・・・ああ。ムウを待たせるからな。」
そう言った次の瞬間には、シックルはもうアーマルドに向かっている。
トナイ「ラグナ、私達も行くぞ。」
ラグナ「OK。・・・だけどよ、シックルって飛べるのか?」
トナイ「そのことについては心配するな。・・・見てみるといい。」
地面を高速で走るシックル。残り20㍍の所でジャンプ。

ラグナ「な・・・嘘だろ・・・」
驚いたのも無理はない。一回のジャンプで易々と顔の高さまで跳び、その横っ面に思いっきりシャドーボールを叩きつけたのだからな。
トナイ「シックルの脚力は異常だ。あのアーマルドを飛び越えることぐらいは赤子の手を捻るようなものだろう。・・・さ、私達も行くぞ。」
ハングライダーで飛び立つ。目指すはアーマルドの2㍍真上。
トナイ「逃げるなよ・・・」
目標地点でハングライダーをわざと閉じる。少々無理をして刃渡り5㍍程のシャドーボール・ブレードを創りだし、そのまま重力に任せて落ちる。シャドーボール・ブレードがその体に当たると同時に悲鳴が轟いたが、そのまま落ちつづけた。残り地上より5㍍付近で自分にサイコキネシスをかけて落下速度を制御。

659 名前:  永遠の抱擁第二十話 だけど 投稿日: 2003/12/14(日) 16:04
ラグナ「無茶するな〜・・・」
ハングライダーで離れた後のラグナの台詞。
トナイ「これぐらいが普通だ。・・・ラグナ、次はお前の番だ。」
ラグナ「へいへい。・・・そうだな、じゃぁ俺様の交響曲第四番『花に集う蝶の舞』」
そう言うと突然、ラグナは空中に小さ目のシャドーボールをばら撒き始めた。
ラグナ「行っけ〜!」
その呼びかけを合図に、最終的に三十個になったシャドーボールがばらばらにアーマルドに向かい、ぶつかる度に小爆発を起こした。
ラグナ「続いて第五番!『遠足大行進』」
今度は飛んだまま両前足をアーマルドに向け、細く短い破壊光線を連続で撃ちはじめた。アーマルドの顔が少し歪む。
ラグナ「第六番!『太陽は我に在り』」
破壊光線3発分はあるかと思われる巨大なエネルギーの玉をつくりだし、アーマルドに向かって投げた。当たった瞬間にとてつもない大爆発。

トナイ「中々派手にやったな。」
シックル「緑。」
呼ばれて互いに見あう。『そろそろ決着』という合図だ。
トナイ「ラグナ、もういいぞ。」
すっかり調子に乗ってるラグナに一言。
ラグナ「へ?」
まだこれからなのに、とでも言いたいのだろうか。
トナイ「後は私達がやる。」
ラグナ「・・・了解。」
しぶしぶといった感じに飛び去る。それを確認し、私達はアーマルドに近づいた。

トナイ「1。」
力を溜めつつ移動。

シックル「・・・2。」
あと数㍍。

トナイ「3!」
アーマルドにとりついた。

トナイ&シックル「 ブ ラ ッ ク ホ ー ル ! 」
力を解放すると同時に離れる。アーマルドの体は、私達の創りだした重力の闇に飲まれ・・・消えた。
ラグナ「やるなぁ・・・なかなかクールなんじゃないの〜?」
驚きと笑いの入り混じった中途半端な顔。
シックル「黙れ・・・帰るぞ。」
疲れと呆れの声。しかし冷たいことには変わりが無い。
ラグナ「・・・へいへい。」

660 名前:  永遠の抱擁第二十話 だけど 投稿日: 2003/12/14(日) 16:04
ワーズ「ナイス!」
帰ってきた途端ガッツポーズ。
サキノ「かっこよかったです♪」
ラグナ「へへ、ありがと。」
一方でスクリーンを不思議そうに見つめる二匹。
ザング「本当に迫力あったなぁ・・・」
ストラ「一体どのようにして映像が送られているのであろうか・・・」

ムウ「乙カレ。随分早かったわね。」
寝室にて、熱いココアらしきものを入れつつ話す。そばにある時計を見ると午前一時。
トナイ「あぁ、今回はラグナがいたからな。」
ムウ「フフ、そうね、あの子ちゃらちゃらしてるけど、ああ見えて結構やるわね・・・今日はどうする?」
笑顔でシックルを見つめる。なんか裏の有る笑顔だ・・・

シックル「静かな所に行ってくる。・・・やる気があるなら探せ。」
ムウ「えぇ、行ってらっしゃい。」
軽く見送ると今度は私を見てきた。その目は確実に『トナイ君はどうしたい?』と言っている。

トナイ「・・・分かってるだろう?」
ムウ「もちろんそのつもりだけど・・・あんまり先に話してばっかりでもつまらないじゃない。 そ れ と 、好きな相手を追い求めるのは構わないけど明日にしなさい。今行ったら絶対負けるから。」
反論できない・・・

トナイ「分かった。今日はもう寝ておく。」
聞いた途端に少し落ち込んだ様子。
ムウ「・・・この頃みんなどうしたのかしらね・・・じゃ、寝るんならこれを飲めばよし。夢見る暇もなく眠れるから。」
ココアに、何か粉ミルクのようなものを入れ、かき回した。渡されたまま二口ほど飲むと、眠気が雪崩のように押し寄せて抵抗できないまま・・・

「人もポケモンも、月日と共に変わるものなのかしら・・・」

661 名前: 276 投稿日: 2003/12/14(日) 16:09
もうすぐ二章も終結かぁ。その後は最終章で『決着』と。

なんとなく二章の最初の辺りを読んで自分自身で絶望。
改修作業中だけど投稿する意味無さそうな。

まぁ淡々と。あくまで淡々と。

662 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/12/14(日) 22:49
二章目ももうすぐ終結ですね
毎回読まさせてもらってますけど面白いですよ

663 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/12/15(月) 19:11
巨大アーマルドの存在が確認された事によりデボソコーポレーションは化石ポケモンの遺伝子操作をしていた事が発覚しますた

664 名前: 526 投稿日: 2003/12/18(木) 18:05
>>276氏 二章もそろそろ完結ですか・・・頑張ってください!!
ムウ(?)の言葉が意味深ですね・・・
漏れはと言うと・・・やたらと忙しくってなかなかSSかけないし、テストでは逝ってしまうし・・・
まあ番外編が(やっと)できたので逝ってみます!

665 名前: ラルトスにっき 番外編 〜リア〜 投稿日: 2003/12/18(木) 18:07

ハァーイ♪ みんなゲンキぃ〜? あたし、キルリアのリアちゃんはいま、チョーイイカンジー♪
え? どうしてかって? まあ、それは後に置いとこぉ!
そうそう、あたし、三兄妹なのよね〜。
一番上は、あの意味のわかんないナイトお兄さん、そんで、あたしの下に遊び盛りのお子さま(ストア)がいるの。
3兄妹のうちの真ん中なのね、あたしは。
???「コラ! リア! ちゃんと姿勢よく食べなさい!」
ん? ああ、今のはママ。 いま食事中なんだよね。 
でもさー、ママって何かとイチイチウルサイいよねぇ。 そんな姿勢なんてよっぽど酷くなきゃ別にあんまり気にしなくていいと思うんだけど・・・。
・・・まっ! 彼氏の前では別だけどねぇ〜♪
ん? 『彼氏って誰だ』ってぇ〜、えへへ♪ そんなの人前じゃ言えないよ〜(^ ^*)
まあ、そんなに急がなくっても今日、その『彼氏』と逢う約束してるから♪ 楽しみ楽しみぃ〜♪
あっ、そうそう、このことはパパやママにはナイショだからね!  しーッだよ!
リア「ごちそーさまー」
本当はご飯なんて食べてる暇ないのよね。 だって、愛しのジ・・・っと、名前はまだ言わないよ!
まあともかく、今日は『彼氏』に逢うんだから! お化粧とか髪形整えなくっちゃね! それに、あんまり食べてると太っちゃうし。
パパ「お? もう食わないのか? ドリの実が残ってるじゃないか」
リア「うん、いらなーい」
パパ「いらないじゃないだろ。 ちゃんと食べろ」
でた。 パパはこーゆーことにうるさいんだよね。 『ドリの実』ってあたしにはちょっと苦すぎるんだよねぇー・・・
もうちょっと甘くてもいいんじゃない? とか思うし。 ママ、もうちょっと味付けしてくれないのかな〜。
リア「だって、あたしこれキライだもん」
ストア「じゃ、僕も残そーっと!」
ママ「コラ、ストア。 お姉ちゃんの真似しない!」
ナイト「ドリの実食わないと馬鹿になるぞ?」
あーあーウルサイなぁ〜。 これだから、すぐに真似したがるお子さまや無駄知識ばっかり持ってるお兄さんはイヤだ。
別にドリの実食べなくったって、馬鹿にはなりゃしないよぉ。 ただ、ドリの実食べると頭がよくなるっていう迷信があるだけじゃん。
それにパパが昔「これは大人の味だな」とか言ってたし。 じゃあ子供のあたしは食べられなくて当たり前じゃ〜ん! まあ、これ以上突っ込むとまた長くなりそうだから言わないでおくけど。
リア「ハイハイ、分かりました〜。 食べますよぉ〜」
パパ「分かればよろしい」
う〜ん・・・とは言ったものの、本当にキライなんだよね・・・。 え〜い! あのヒトに逢えると思えば・・・
パク!
・・・ううっ・・・・・・ニガァァイィ・・・・・・(泣
・・・んんんん・・・ゴクン!・・・・ぷはぁ、何とか飲み込めたぁ・・・(汗
ママ「ほらストア、お姉ちゃん見習って食べなさい!」
ストア「え〜、やだぁ〜・・・」
パパ「仕方ない。俺が食べてやろう」
リア「! なにそれー! なんでストアだけ残していいのー!?」

666 名前: ラルトスにっき 番外編 〜リア〜 投稿日: 2003/12/18(木) 18:08
パパ「ストアはお前と違ってまだ子供なんだ」
う〜ん、「じゃあ、あたしだって子供だよ!」・・・とか言いたいけど、子ども扱いされるのはイヤだから一応言わないでおこう。
・・・っていうか、早くしないと約束の時間に遅れちゃう!
リア「じゃ、あたし出かけるから!」
ママ「どこ行くの?」
あー!もー!ウルサイなぁ! いいじゃん! 別にあたしがどこ行こうと!
リア「チートちゃんとこぉー!」
チートちゃんっていうのはあたしの一番の女友達! 分かると思うけどクチートだよ。
確かにチートちゃんには会うけど、チートちゃんと逢うのが目的な訳じゃない。
リア「じゃ、いってきまーす!」
ママ「暗くなる前には帰ってきなさいよ!」
リア「ハーイ」
フ〜ンだ! だ〜れが帰るか! 暗くなってからがお楽しみだってのに! ・・・あ、そんなやましい事じゃないよ? たださ、デートスポットが暗くなってからがいいところだからさ・・・
・・・さーて、気分を入れ替えてしゅっぱーつ!
チートちゃんとの待ち合わせ場所は、よくストア達が出没する公園の真横! もっと言うと、大きな木の下!
・・・ん? 『彼氏と待ち合わせしてるんじゃないのか?』って? う〜ん、確かにそうだね。 じゃ、言い方を変えよう! 今日はただのデートじゃなくて、『ダブルデート』ってやつね。 チートちゃんとチートちゃんの彼氏たちと一緒にデートするんだ♪
・・・でも、本当は二人っきりのほうがいいんだよね・・・・・・
ま! チートちゃんとは長い付き合いだから、良しとするか!
さーて・・・着いた着いた。
チート「リアちゃん遅いよー! 待ちくたびれちゃったよぉ!」
???「まったくだ!」
リア「まあいいじゃん! それだけグース君と居る時間が時間が増えたでしょ?」
グース君ってのはチートちゃんと付き合ってるオスのザングース。 結構かっこいいんだよ?
チート「二人っきりだったらいいけどさー、ジプト君待ちくたびれて帰っちゃったよぉ?」
リア「え!? ウソォ!?」
・・・っとそのとき、木の上から急にジュプトルが飛び降りて来た。
ジプト「そんなわけないだろ!」
そう! このジュプトルが私の彼氏♪ ・・・え? 同種族(不定形)じゃないのかって? 
そーなのよ〜、あたし、別種族のポケモンに恋しちゃったの♪ 
・・・確かに、ほかに同種族は結構いるんだけど・・・あたしはこのジュプトルに恋しちゃったんだ♪
・・・え? 恋しちゃった理由? え〜、恥ずかしいよぉ〜♪。 ・・・まあいいや、特別に話しちゃお!
えーと、あれは・・・、あたしがキルリアになって、ちょっとしてからかな? まだ、あたしがちょっと、ほんのちょっとワルかったとき・・・ううん、ワルっていうより・・・う〜ん、なんていうんだろ? 
あたしに『メロメロ』の才能が開花し始めたとき。 そこいらじゅうの同い年のオスポケモンをメロメロを使ってはべらせてたとき時(まあ、今でもメロメロを使わせりゃこの辺りじゃ一番だろうけど)。
何人ぐらいいたんだろ? 10ちょっとはいたかな? まあ、そのくらいの人数でなんかしてたとき、隣の森のやつらがいきなり襲いかかってきたの!(今でも隣の森のやつらとこの森のポケモンって仲が悪いんだよね。この前ストアを襲ったのも隣の森やつだし)
正直びっくりしたけどこっちは10人に対してあっちは1匹だったから、はべらせてるオスポケモン使えばどうにかなる・・・って思ったんだよね。 ・・・は〜、でもさぁ、あたしの僕(しもべ)ときたらさぁ、ビビッちゃって逃げ出しちゃったんだよね! ほんと、非常事態になるとメロメロでしとめたオスポケモンは何の役にも立たないのね。 で、あたしだけ独りぼっちになっちゃってさ、そしたらもう、あっちの思う壺じゃん。

667 名前: ラルトスにっき 番外編 〜リア〜 投稿日: 2003/12/18(木) 18:08
あたしなんかほとんど戦ったことのない、いわゆる『か弱い女の子』だったからさぁ、もう、どうしようもなくなっちゃって『やられる!』って思ったとき・・・・・・あたしの王子様が助けに来てくれたの♪
そんでもって「大丈夫か?」って・・・・・・あ〜も〜! 思い出しただけでもドキドキしちゃう♪
あのときのジプトほどカッコイイポケモンは見たことなかったもん! ホント、チートちゃんとかもあの時のジプトを見せたらゼェェェェェッタイ惚れてたよ! 輝いて見えたもん! いや、ホントに!
まあ、そのときからかな。 あたしがジプトと付き合い始めたのは(あたしの方から告白したんだけどね)。
リア「でさ、今日はどうするの? どっか行くの?」
チート「う〜んとねぇ〜・・・・・・」
グース「この前見つけた穴場に行くんじゃなかったのか?」
チート「! そうだそうだ! アタシね、結構いいデートスポット見つけたのぉ〜!」
チートちゃんって物忘れ結構激しいんだよね・・・。
リア「え〜? どんなとこなの〜?」
チート「内緒内緒ぉ〜! 着いてからのお楽しみぃ〜♪ じゃ、行こ! グース!」
グース「オッケイ」
背の高さがちょっと差があるけどギリギリ手をつないで歩いてる。 だけど、あたしとジプトの背は同じくらいだからこんなことができちゃう♪
リア「じゃああたしたちも着いていきましょ! ジープートッ♪」
とかいいながらジプトの腕に『ギュッ!』っと抱きついてみせる♪
ジプト「あ・・・うん・・・・///」
フフ、照れてる照れてるぅ〜♪ こーゆーところも可愛くていいんだよね〜♪
チートがうらやましそうにこっちを見てる・・・(w
チート「いーなー、アタシも背ぇおっきくなってあんなことしてみたいなぁ〜・・・」
グース「そうか? 俺は今のままのお前が好きだぞ?」
チート「! んも〜〜、 グースったらぁ〜♪」
チートちゃんは真っ赤になった顔を手で覆いながら、頭にあるアゴを苦もなく左右に振ってる。 ちょっと危ない。
クチート系っていうのは首の筋肉でも発達してるのかな? ・・・はっ! いけない! そんな物騒な考えしちゃいけない! まったく、遺伝って言うのは怖いもんだわ・・・(おそらくパパの遺伝だな)。
リア「ほらほらイチャイチャしてないで! 早く行こ! その『デートスポット』!」
チート「イチャイチャしてんのはお互い様でしょ! まあいいや、じゃ、出発しゅっぱーつ!」
チートちゃん達はやっぱり手をつなぎながら歩いてるけど、あたしはジプトの腕に抱きついたまま♪
もう、これほど幸せなことはない! もし、『結婚』なんてことになったら・・・♪  やだぁ〜も〜! 変なこと言わせないでよぉ〜♪
・・・でもなぁ、あたしたちの群れじゃ異種族同士の結婚って認められないのよねえ〜。 どうしてだろ?
嗚呼、あたしったら、なんて可愛そうな女の子・・・。んーん、でも負けない! あたしの幸せはあたしがつかんでみせる!! ジプトと一緒になれる日まで・・・! ・・・ちょっと大げさかな?(w
そうそう、前も言った『パパやママには内緒』って言うのはあたしたちが付き合うのを認められてないからだからね。
・・・そんなこと考えてるうちに結構歩いた。 あまりきたことがない辺りにいる(と思う)。
・・・っと!
リア「きゃ!」
体重の半分くらいをジプトに預けてたから、足元にあった石に全然きずかなかった! そのせいで思いっきり転んじゃった・・・。 あ〜あ〜、ジプトに変なとこ見られちゃったぁ〜(泣
リア「イッタタタタタ・・・」
しかも、よく見たら膝から血が出てる・・・(泣
チート「きゃ! リアちゃん大丈夫ぅ? 血ぃ、出てるよぉ?」

668 名前: ラルトスにっき 番外編 〜リア〜 投稿日: 2003/12/18(木) 18:09
リア「う〜ん・・・何とか大丈夫・・・」
ジプト「ちょっと見せて・・・なるほど、これくらいなら・・・・ちょっと待ってて」
リア「あ! ちょっ・・・」
あたしがケガしてんのに『これくらい』だなんて! ちょっとヒドイいんじゃない!? しかも無視して!
でも、そんなことお構いなしに小走りで何かを探しに行った。 どうしたんだろ?
・・・ホントにちょっとしたら帰ってきた。手にはオボンの実を持ってる。
あ、そうだ。 オボンの実って、たまにキズぐすりの代わりに使うことがあるって聞いたことがある。
まさかジプト、わざわざ探しに言ってくれたの?
ジプト「・・・っと、これでよし!っと。 ちょっと痛むかもしれないけど我慢してね」
リア「あ、うん・・・アリガト・・・///」
キャーッ♪ やっぱりそうだった♪ やっぱりジプトって冷たそうに見えてもやっぱりやさしい!
グース「大丈夫か? 何なら俺がおぶってやっても・・・」
チート「こら! グース!!」
グース「うわ! す、すまん! ほんの冗談だ!!」
チートちゃんが大アゴをグース君に向けて振り回し始めた!
リア「妬いてる妬いてる♪ カーワイイー♪」
チート「んもう! そんなに元気ならもう行くよぉ!!」
グース「あ、オーイ、待ってくれよー!」
とか言って二人でドンドン先に行っちゃった。 
リア「じゃ、あたしたちも行こ!」
ジプト「ああ。 足、大丈夫?」
リア「うん! ジプトが直してくれたから全然平気!」
ジプト「そっか。よかった」
・・・・・・・・・
チート「あー! 着いた着いたぁ〜! ここだよここぉ〜!」
やっとついたぁ〜。 この中で一番体力ないのよねあたし。 エスパーポケモンだし。 足ケガしてるし。
・・・その、チートちゃんオススメのデートスポット。 でも、見回してみても池があるだけでほかには何にも見当たらない。
リア「ねえチートちゃん。 ここ池以外何にもないじゃーん」
チート「へへ、その『池』がポイントなのよぉ。 ほらほら、見て見て!」
ちょっとガッカリ気味だったけど、池を覗いてみたらそんなことも吹っ飛んだ!
リア「わぁー! スゴーイ!! ラブカスがいっぱーい!!」
そう! あの、ウワサのラブカス! 『恋人と一緒に見ると幸せになれる』っていうラブカス! しかもこんなにいっぱい!!
リア「スゴイ!スゴイ! よく見つけたね! こんなところ!」
チート「えへへ♪ すごいっしょ?」
あたしたち四人はすっかり見惚れてちゃった。
・・・ラブカスたちを見るのに夢中ですっかり忘れてたけど、もうそろそろ夕方だ。 
チート「ねえねえ、そろそろ暗くなりそうだから帰るぅ?」
グース「う〜ん、そうだな。 じゃ、解散ってことで・・・」
ジプト「そうだね」
リア「じゃ、かいさーん!」
っとここで四つに分かれて解散した。 
・・・・・・な〜んてね♪ あたしとジプトのデートはこれからが本番♪
リア「ねえジプト、次はどこ行く?」
ジプト「そうだね・・・・・・あ、そうだ。リアちゃんに見せたいものがあるんだ!」

669 名前: ラルトスにっき 番外編 〜リア〜 投稿日: 2003/12/18(木) 18:09
リア「? 見せたいものって?」
ジプト「う〜ん・・・よし、あれがいい。 ちょっとこっち来て」
ジプトはおっきな木の下で手招きしてる。 なにかあんのかな?
・・・で、ジプトのとこまで行くと・・・
リア「きゃ!」
ジプトが急にあたしの足を掬い上げて、ちょうど『お姫様ダッコ』の状態になった。
リア「なっ! ちょっ! ジプト!?」
ジプト「・・・よっ! ・・・はっ!っと」
ジプトはあたしを『お姫様ダッコ』状態のまま木の頂上のまでジャンプして登っていった!
リア「・・・はぁ!・・・はぁ! あ〜ビックリした〜! どうしたのよ! 急に!」
ジプト「・・・ほら、見てみ・・・」
未だにあたしをダッコ状態のまま、ジプトはアゴである方向を指した。
リア「? なにがあr・・・・・・!」
ジプトの指した方向には、山林と空を赤く染めている真っ赤な夕日があった。
ちょうど向こうの山に半分ほど隠れてる・・・
リア「・・・きれい・・・・・・」
思わず声に出ちゃった(照
まさか、こういうことに不器用なジプトがこんなプレゼントを用意してるなんて・・・♪
嗚呼、ジプト・・・・・・こんなにもあたしを好きでいてくれてるの・・・?
そして、やっとのことでダッコ状態から開放された(本当はもうちょっとああしていたかったんだけどね♪)。
あたしとジプトは太い木の枝に腰掛けた。 少しの間あたしもジプトも喋らなかった。 っと言うより夕日に見とれて(ジプトにも♪)喋れなかった。
リア「・・・ねえ、ジプトぉ」
顔はまだ、夕日のほうを向いたまま
ジプト「なに?」
リア「・・・ん〜ん、なんでもない」
ジプト「? ・・・そう」
リア「・・・・・・」
ジプト「・・・・・・」
リア「ジプト」
ジプト「なあに?」
リア「・・・あのさ、あたし、思ったの・・・もうさ、『キス』くらいしてもいいんじゃないのかな? って」
ジプト「!!」
そう、ジプトとは結構長い間付き合ってるけど、今まで一度もキスしたことがない(あたしたちにとってはその意味は大きいって事もあるんだけどね)。 いや、別に前々から『キスがしたい』って思ってたわけじゃない。 なんか、なんか急に今、そう思っただけ・・・
ジプト「・・・・・・」
フフ、困らせちゃったかな?
リア「・・・ゴメン、困らせちゃった・・・。 もう帰ろ?」
ジプト「・・・そだね」
今度は『お姫様ダッコ』じゃなくて、普通にオンブで、降ろしてもらった。
リア「・・・じゃ・・・」
ジプト「・・・うん・・・」
フフ、結局、進展は無しか・・・ま、いっか。 夕日のプレゼントも貰ったことだし・・・
ジプト「リア!」
リア「? なn・・・・・・!」

670 名前: ラルトスにっき 番外編 〜リア〜 投稿日: 2003/12/18(木) 18:10
その瞬間、あたしの口に、なんか、なにか、あったかくて・・・やわらかいものが触れた・・・
・・・・・・直感した・・・・・・ジプトの唇だ・・・
最初はビックリしたけど・・・なんか・・・なんかうれしくって・・・そのままジプトに身を任せてた・・・・・・
ジプト「・・・いやだった?」
ジプトの顔が夕焼けに照らされて、赤い。 いや、赤いのは夕日のせいだけじゃないはず・・・
リア「・・・・・・ん〜ん・・・・・・アリガト」
なんか分からないけど、なみだがでそう・・・。 
ジプト「・・・じゃあ、僕はこれで・・・・・・見送った方がいい?」
リア「・・・大丈夫。 ・・・ちょっとボーっとしてるけど♪」
微笑んでみせる。 精一杯・・・
それで安心したのかジプトも微笑み返してくれた。
・・・次に我に返ったときには辺りは薄暗くなってて、ジプトの影は跡形もなかった。
リア「・・・帰ろっか!」

・・・今日は、ジプトとの距離が急激に縮まった気がした。




その夜・・・
ストア「あー! お姉ちゃん! 僕の日記見ないでよー!!」
リア「いいじゃない! 少しくらい見たって!」
ストア「ダメなものはダメぇ!!」
ママ「ほら!リア! ストアをいじめない!」
ナイト「まったく、いちいち日記くらいでガタガタと・・・」
パパ「あ〜、やかましいなぁ〜・・・! それより晩飯まだかぁ?」
ママ「そんなに暇そうにしてるならあなたが作りなさい!」
パパ「はぁ!? 何でそうなるんだよ! だいたいお前は昔から・・・!」





・・・ジプトとの距離は縮まったかもしれないけど・・・こっちは相変わらず何にも変わんないな♪(苦笑

671 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/12/18(木) 22:11
キルリアがそこらの女子高生っぽすぎて少し藁

ジュプトル×キルリアは結構お似合いのカップルですね

672 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/12/19(金) 23:17
アブソルともいいね

673 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/12/20(土) 13:56
>ラルトス日記
萌えです。1つ1つのエピソードがしっかりしててよい感じ。

674 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/12/20(土) 22:22
621な人です。
>月下の抱擁
続きが激しく気になります。
>ラルトス日記
どちらも感情移入できる文で素晴らしい。
>永遠の抱擁
ムウさん萌え。
>夢幻の時
技マシンはこう使うのか!w

それと漏れのSS読んでくれた人、皆に感謝。最後のダメージが37110(サーナイト)になってるのに気づいてた人は神。
ところで、映画で乙女座出てきたそうですので、書いてみました。
『銀河鉄道』いきます。

675 名前: 銀河鉄道1 投稿日: 2003/12/20(土) 22:24
がたんごとん……がたんごとん……

オレンジ色の家々。夕焼けに溶けてゆく。
走っていく田園風景。

がたんごとん……がたんごとん……

まわるまわる。平らにすべる電柱。

がたんごとん……がたんごとん……

くりかえし、くりかえし。分かれてはつながる螺旋線路。
流れる景観は今日1日の走馬灯。


ぼんやりと窓を見ていると、目の前の席に少年が腰をかけた。
チェックの上着に、繋ぎのズボン。
列車の中だというのに深々と帽子をかぶっている。

がたんことん……かたんかたん…

私は外が見にくくなって、少し不機嫌になった。
わざわざ私の前に座らなくても、この列車はがら空きだというのに。

がたんがたん……かたんことん…

うつむいて、じっと床を見つめた。
この国に住む人たちは大抵、他人と目を合わせるのが苦手なのだ。

かたんことん……かたんことん…

――不意に。足元に帽子が落ちる。
少年のものだろうか。私は拾い上げて顔をあげた。少年と目が合う。

―あ、すみません。ありがとうございます―
帽子を受け取り、見知らぬ私に人なつっこい笑顔を見せた。


―あかいあかい、二本の角。


少年は、帽子をかぶり直した。

かたんことん…かたん…

―すみません、どこかでお会いしませんでしたか―
なぜか不思議な違和感を覚えて、少年に尋ねた。
―ごめんなさい。よく思い出せないです。でも―
少年は、少し戸惑っているように見えた。
―お暇でしたら、お話しませんか―

いつのまにか、窓から迷い込む星のかけら。
点々と存在を主張する光の集落。それも今では蝋燭の炎よりも頼りなかった。

―窓を見てたんですよね。何か考え事ですか―
月の光は少年の横顔に影を当てる。
―ええ。妻と娘…いえ、家族の事を―
光の無い空間。通り過ぎる彗星。

列車は真空をかき分けてゆく。夜空には春の星。

―あ、スピカ―
少年は、私の後の窓から闇の中を見つめて呟いた。
―失礼―
一緒に星が見たくなって、私は少年の隣に席を移した。

一際目立ったY字型の星の集合。その中でも、手を伸ばせば届きそうな末端の星。
古代ギリシャ人が「星座」と呼んだもの。

―スピカというと確か…天秤座でしたっけ―
若いころに習った知識を掘り起こす。
―いえ、天秤座に1等星はありません。スピカは右隣の乙女座です―
いきなりの勘が外れ、私は苦笑した。
―はは、そういうのは疎いもので…―

次々に現れ、消える宝石。燃える炎はさそりの魂。

676 名前: 銀河鉄道2 投稿日: 2003/12/20(土) 22:24
スピカが去り、少年はふっと息を漏らした。
―よかったら、乙女座のお話をしましょうか―

列車は、夏草に弄ばれてかさかさと小気味よい音を立てている。
何処からか吹く風。揺れるカーテン。

―お願いします。どうせ降りるのはまだ先ですから―
爽やかな夏の日差しに包まれて、私の気分はとても良くなっていた。
少年は軽く頷くと、ゆっくりと話を始めた。
―遠い昔のことです。地の王ハーデスがある乙女を見初めました―

現れる3つの宝玉。夏の大三角形。降り注ぐ暗光。
突如私の脳裏に蘇る、過去の幻影。

―乙女は大地の女神、デーメーテールの娘でした。女神は、それはそれは乙女を可愛がったといいます―
…私は、誰だっただろう。
そう、私はポケモントレーナーだ。人間でありながら、サーナイトに恋をしてしまった。

―娘の名はペルセフォネ―。シチリアのエンナという谷あいで、いつものように妖精と花を摘んでいました―
生まれた娘の名前は…そう、そうだ、セフィア。どうして今まで忘れていたんだろう?

―その日娘は、今まで見たこともない美しい花を見つけました―
それはそれは、見たこともないくらい美しいラルトスだ、と妻は喜んだ。

―しかし、その花はハーデスの仕掛けた罠だったのです―
だが、私たちの幸福は長くは続かなかった。娘は人間の遺伝子も受け継いでいたのだ。

―娘が花を抜くと、さぁ大変。ぽっかり開いた穴からハーデスが飛び出し、娘を地の国へ連れ去ってしまいました―
セフィアがキルリアに進化して3年がたった時。セフィアは突然行方を眩ました。

―デーメーテールは娘を探しました。ペルセフォネーがハーデスの妃になったことも知らずに―
私達は必死で探した。セフィアがどうして出て行ったのか考えもせずに。

―女神はついに真実を知りました。女神は悲しみに暮れ、大地の管理を放棄し、世には永遠の冬がやってきました―
繊細な精神を持つ妻は、悲しみのあまり病気になってしまった。

夏の風景は既に視界から消え、窓には張り付いた紅葉の葉。
Wの形をとったカシオペア座を尻目に、記憶は更に掘り出されてゆく。

―あの…なんだか怖い顔をしてますけど、聞いていますか?―
目の前には少年の顔。
―聞いている、はやく続けてくれ―
私は理由もなく、見知らぬ少年に怒っていた。
だが少年は気にする風も無く、さっきと同じ口調で淡々と話を進めていった。


―大地の女神がが大地を管理しないことには、世界は破滅してしまいます―
娘を失った妻は、日に日に弱っていくばかりだった。
私は見ていられなかった。だがどうしようもなかった。そう…どうしようも…

―ハーデスは大神ゼウスの圧力もあって、しぶしぶぺルセフォネーを返しました―
そしてセフィアは突然帰ってきた。なぜか人間の格好をして。
私は娘が帰ってきた喜びよりも、娘が妻を悲しませたことが憎らしくて、セフィアを激しく問い詰めた。

―しかし地の王は周到でした。ぺルセフィネーを置いておきたいがために、ある契約をさせておいたのです―
私だって、人間だもん。人間みたいに生きてみたい。セフィアは、こう言って反論した。

―ぺルセフィネーにざくろの実を食べさせることで、年に4ヶ月は自分の元へ置いておけるように計っていたのです―
私は、どうして冷静にその言葉の意味を深く分析しなかったのだろうか。
かっとなった私は愚かにもこう言い放っていた。
「そんなに人間の真似をしたいんだったら、冬の間は自分の好きにしろ!
 お前は父さんと母さんがどれだけ心配して悲しんだのか分かってるのか!」

―その4ヶ月の間はやはり、大地の女神は悲しみ嘆いて、土地の管理をしませんでした―
瞬間、セフィアは信じられないと言った顔をして、家を飛び出した。

―だから現代でも、4ヶ月の間は冬であると言い伝えられています―
そして、二度と帰ってこなかった。

―乙女座は、デーメーテールの姿なんです。おもしろかったですか?―

677 名前: 銀河鉄道3 投稿日: 2003/12/20(土) 22:25
光り輝く2つの1等星。嘲笑する闇の瞳。
心に住む闇。永遠に消えることのない罪。後悔。赤い瞳。凍える風。黒。欲望。夜の街。輝くネオン。
その中に、心も体も凍りついた少女は人を信じることなく、野生に還ることもできずただただ今日も生きるために働く。

―私は―
涙だった。涙など、既に枯れ果てていたものだと思っていた。
―つまり、その神話の―
人間の血を半分受け継ぐセフィアには、超能力がなかった。
―ハーデスと、同レベルだという事か―
セフィアは何処の町で、どうやって生きたというのだろうか。ポケモンの容姿をしながらポケモンの力を持たず、
冬の寒さに凍てつくされてその日にでも死んでしまったのだろうか?
もともとの原因すら私だ。
―どんなことがあろうと、生まれた子は責任を持って育てる―
これは私の台詞ではなかったか。
妻も死んだ。
サーナイトと交わって結局私に残ったのは、2人の死体と生涯の罪。
セフィアの気持ち、そんなものはその時まで考えていなかった。
吐き気がした。うだるように熱かった。
下手な手品師が、箱に入った私の頭を剣で何度も貫通する。そんな頭痛。
苦しい。痛い。悲しい。寂しい。
許してくれとは言わない、今すぐでも私を殺してくれ―!

悶絶し、倒れかかった私の体を、懐かしい白い腕が抱きかかえた。

―パパ、私もママも、もう怒ってないよ―
花が咲いたような笑顔。記憶の底の幸福の日々。
―君は、やはり―
流れるような髪。豊かな黄緑。
―セフィア、だったのか―
少年はこっくりと頷いた。

窓いっぱいに、牛乳を溢したような白い霧。
その流れには、ありとあらゆる種類の光り輝く貴金属。ミルキーウェイ。

―パパ、私人間の格好うまくなったでしょ?―
セフィアはくるくるっと回って、人間らしさをアピールした。
―どうして―
私は、再び目じりが熱くなるのを必死にこらえた。
―私を、許してくれるんだ―
私は、恨まれて当然の人間、いや生き物のなかで最も醜い存在。
セフィアは一瞬真剣な顔をして、それから笑って答えた。
―そんなの、わけないよパパ。私達、パパの心の中なんてお見通し!―
ポケモンの力を受け継がないセフィアが、超能力で私の心を見抜くことなどできるはずがない。
私はただただ嬉しくて泣いた。
娘の胸で。
声が枯れるまで。
肩を抱きながらセフィアは呟いた。
―分かってるよパパ。パパがどれだけ後悔して、私たちのために罪を償い続けてきたか。
 私はパパがずっと忘れずに、私とママを愛してくれたことが一番嬉しい―
娘はその間ずっと、小さくなった父の背中を撫でていた。


永遠に続く闇のトンネル。しかし出口には陽光がさしている。
そしてその向こうに、笑って出迎えてくれる妻の顔が、今の私にははっきりと信じられた。

―FIN―

678 名前: 276 投稿日: 2003/12/21(日) 20:44
>>662 どうもっす。
>>663 な、なんだってー!?(AA略
>>526氏 ジプト君カコイイw
・・・ムウは一応ゴースト体だから、たぶんその辺でいろいろと思うところがあるのではないかと。周りだけがどんどん変わっていく。自分の知ってる『みんな』が変わっていく・・・
骨休めなどされては如何かと。
>>621氏 ムウは好みの問題だろうなぁ。漏れは好きな方。
神話と自分を重ね重ね・・・か。特に身に覚えが分かるわけではないけど、なんとなく分かる。愛する者への罪の意識。失って初めて分かる『ものの大切さ』
しんみりと読ませていただきました。

679 名前:  永遠の抱擁第二十一話 まだまだ 投稿日: 2003/12/21(日) 20:45
目が覚めた。まだまだ眠り足りない気がする。横になったまま時計を見てみると・・・午前四時。まだ三時間しか寝ていない。
変な温かみを感じて左を向くと・・・寝ぼけたザングが私を抱いている。ザングって寝てる顔は案外・・・この辺で止めておこう。

ザングを起こさないようにして離れて部屋の中を見ると、ストラとワーズはまるで正反対の位置に離れて寝ている。また何かあったのか?
サキノとラグナは・・・あまりくっつきすぎてる訳では無いが結構寄り添って寝てる。特に悩むことも無く二匹とも幸せそうな笑顔。この二匹をモデルに絵を描いたら素敵な絵になりそうだ。

もう一眠りしようかと思ったが外から声が聞こえ、気が付いたときには声の方に向かっていた。
ムウ「・・・そうね。あの子もきっとそれを望んでるはずだから・・・あ、トナイ君。」
私の存在に気づいて微笑むムウ。その隣にいたのは・・・
トナイ「フィー?キラー?」
あまり昔と変わらない、薄紫と黒の姿。
フィー「お久しぶりね。ちょっと痩せたかしら?」
キラー「トナイ、また会えたな。」
フィーの不思議な雰囲気も、キラーのちょっと荒々しい感じもそのままか。

トナイ「あれから随分経ったな。まだあそこにいるのか?」
フィー「いいえ。私達はあの後すぐあの場所から去ったわ。バーンが死んでから、あそこには魂が抜けたような人しかいなくなっちゃって・・・」
トナイ「そうか・・・」
・・・私の選択は間違っていたのだろうか・・・
フィー「別にあなたを責めてるわけじゃないのよ。あなたがやった事は仕方の無いことだし、私は今でも、あなたを尊敬してるわ。」
キラー「そうだぜ、トナイ。殺されかけてたんだ、仕方ねえって。」
心から言ってくれているのはありがたいが・・・

トナイ「だが・・・」
フィー「でもでもって言わないの!あんまりしつこくすると、下半身ガクガクして家に帰れなくなるまで私達二匹で食べ尽くしちゃうわよ?」
う・・・どこまで本気か分からなくて怖い・・・
ムウ「あ、いいわねそれ♪楽しい晩餐会って感じかしら?で仕方ないからその場で寝て、次の日起きた時にはまた餌にされてるとか・・・w」
以下ENDLESS(エンドレス)になりそうだ・・・
キラー「おい・・・」
フィー「冗談よw・・・でもね、気にしてほしくないってのは本当。あなたにとっては辛い事だったでしょうけど、私達みんな助けられたのよ?いっぱい楽しいことして、沢山気持ちよくなって(w そんな辛い事、忘れちゃいなさいな。」
ちょっと引っかかる事もあるがかなり感動した。
トナイ「ありがとう、フィー。」

ムウ「これからどうするつもり?」
三匹全員に向かって掛けられた言葉。
キラー「んー・・・俺達別にどこ行くわけでもなかったからな・・・」
フィー「そうね・・・特に泊まる所があるわけでもないし・・・」
互いに見交わし、次にムウを見た二匹。
フィー「もし構わないなら・・・ここに置いてもらえないかしら。もちろん依頼は受けるし、もしもの時は喜んで相手させてもらうわ(ワラ」
それを聞いたムウは微笑み、
ムウ「大歓迎♪これから楽しくなりそう(ニッコリ」
フィー「フフ、よかった。じゃ、よろしくね?」
和気藹々な二匹の横で、
キラー「・・・程々にしてほしい・・・」
と小声。キラーの体の無事でも祈っとこうかw

680 名前:  永遠の抱擁第二十一話 まだまだ 投稿日: 2003/12/21(日) 20:45
ムウ「トナイ君の答えがまだだったわね。」
やけにはっきりとした声。どうしても私の口から言わせるつもりか。
トナイ「・・・サーナ」
小声でつぶやいた。

ムウ「・・・ごめん、聞こえなかった。」
わざとか。今度ははっきりと口に出した。
トナイ「・・・サーナは何処にいる・・・?」

問い。聞いた一瞬悲しい目で私を見たようだが、すぐにきっぱりした目になり、
ムウ「・・・例えこの先に何があろうとも、例えこの先に何が待っていようとも、トナイ君は挫けずに進める自信がある?」
いつもと様子の違う声。不吉の予兆か、あるいは・・・
トナイ「どういうことだ。」
ムウ「私でも何が待ってるのか分からないのよ。何かとてつもない力が邪魔して。そこで垣間見えた光景は事件の幕切れと・・・悲劇の死。」
事件と、死・・・?

トナイ「サーナは私が守る。・・・いや、仲間は誰一匹として死なせたりはしない。サーナイトの誇りに賭けて。」
ムウ「・・・分かったわ、今回ばかりはトナイ君に賭ける。それじゃ・・・サーナはR団に捕まった。」
今の気持ちを言葉にするなら驚きか?怒りか?心に黒い渦があるかのようだ。
ムウ「場所は・・・表世界のタマムシの西。R団秘密研究所。」
トナイ「分かった。サンクス。」
それだけ聞くと走り出した。

ムウ「あ、待って!」
無視して走りたかったが・・・
ムウ「 待 ち な さ い ! 」
何か強力な重力に引っ張られたかのように、体がセピア色の地面に叩きつけられた。
トナイ「っ・・・何だ。」
ムウ「これ、持って行って。」
ペンダントか何かだろうか。月の形をした何かが紐の下につけてある。
ムウ「ムウちゃん特製『聖夜のペンダント』(ここでは分からないけど)緑色の水晶を削って作った月には、一度だけあなたの大切な者を護る力があるの。絶対に必要になるから。」
トナイ「・・・ありがとう。」
聖夜のペンダントを首にかけてまた走り出す。
キラー「頑張れトナイ。お前ならやれる。」
フィー「絶対に生きて帰ってきなさいよ?もし死んだりしたら、本当に魂引っ張って地獄の晩餐会開くから覚悟しておきなさい?」
やはり怖い。

・・・R団、何人生き残れるか
          いや、 何 人 逃 が し て し ま う か ・・・

681 名前: 276 投稿日: 2003/12/21(日) 20:49
トナイ君が怖い。

最終話に近づくにつれて何故か段々と短くなってきてる模様。

次回最終話。やっとサーナが・・・

682 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/12/21(日) 22:43
>銀河鉄道
SSの静けさがなんかカッコいいです
ちょっと内容は自分には難しすぎますけど…(w
>永遠の抱擁
ついに次回完結ですか
なんか悲しい気もしますがあまりにも物語が長すぎると記憶力の悪い自分はどういう展開なのか全然わからなかったりしますけどw
やっぱり終わっちゃうのは(´・ω・`)

これは最終話にいう台詞だな…

683 名前: 526 投稿日: 2003/12/24(水) 22:30
>>銀河鉄道
>>621氏と同じ人!? SSの雰囲気全然違うんで別の人かと思った・・・上手い!
>>276
永遠の抱擁もそろそろ最終話ですか・・・(泣

クリスマスということで季節ネタで書いてみました。
・・・色々と長い・・・

684 名前: ラルトスにっき  第4話  〜クリスマス〜 投稿日: 2003/12/24(水) 22:33

きょうは・・・♪

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ママ「ねえストア! そういえばもうクリスマスだね!」
ストア「? くりすます? な〜にそれ?」
ママ「あっ、そっか。 ストアはまだクリスマスって知らないんだっけ?」
そういえば最近、ナイトお兄ちゃんとかリアお姉ちゃんがクリスマスだクリスマスだって言ってたのは覚えてるど・・・僕には何のことだかさっぱり分からなかった。 なんかの暗号かと思ってた。
ママ「あのね、クリスマスっていうのはね、特別なデリバード・・・『サンタ』って言うんだけどね、あと特別なオドシシがね、クリスマスの朝にいい子にしてた子供だけに好きなプレゼントをくれるの! ・・・ちなみに今日はクリスマス・イブって言うんだよ」
ストア「プレゼントって・・・木の実(人間で言うお金)と交換じゃなくて!?」
ママ「うん!」
! 好きなプレゼント!? しかもタダで!?そんなにいいことだったんだ! クリスマスって!!
ママ「ねえストア、ストアは何が欲しいの?」
ストア「? なんで?」
ママ「ほら、一応知っておかないと。 サンタさんに伝えるために」
ストア「? サンタさんって近くにいるの? 見たことないけど・・・」
ママ「うん! 本当はすっごく近くにいるんだよ。 だけど、クリスマスの夜にしか出てこないの!」
ストア「ふ〜ん・・・変なのぉ。」
ママ「で、ストアは何が欲しいの?」
う〜ん、僕の欲しいもの・・・? なんだろ? 急に『欲しいもの』って言われても・・・特にないんだよね。
・・・でも・・・なんかほしいな。
ママ「な〜に? どうしちゃったの? 一生懸命考え込んじゃって」
ストア「う〜ん・・・僕・・・欲しいもの、特にない! ・・・けど、なんか欲しい!」
ママ「え? それまた難しいこと言うね、ストア。 ・・・本当に欲しいもの無いの? 我慢しなくてもいいだよ?」
ストア「我慢してない! ホントに無いの!」
ママ「分かった分かった、そう怒らないで」
ストア「・・・ねえママ、リアお姉ちゃんは何お願いしたの?」
ママ「リアはねえ、確か・・・『毛糸』だったかな?」
毛糸? 何に使うんだろ? まあいいや。
ストア「ナイトお兄ちゃんは?」
ママ「ナイトお兄ちゃんはもう、大人だからプレゼントは無いの」
へ〜、大人になるとプレゼント貰えないんだ・・・。
ママ「・・・どう? 決まった?」
ストア「・・・ん〜ん、まだ決まんない」
ママ「・・・そうだ!イトちゃんやルトス君に聞いてみたら? リアお姉ちゃんのと違って参考になるかもよ?」
ストア「! そっか! そうしよ! ・・・じゃ、行ってきまーす!」
そうだそうだ! 最初っからそうすれば良かったんだ! いわゆる『アンケート』ってやつだ!
イトちゃん達は・・・いつもの公園かな?
・・・お、いたいた!
ストア「おーい! イトちゃん! ルトスぅ!」
イト「あ! 来た来た!」

685 名前: ラルトスにっき  第4話  〜クリスマス〜 投稿日: 2003/12/24(水) 22:34
ルトス「ストア遅いから今から呼びに行こうと思ってたんだよ!」
ストア「ゴメンゴメン! ・・・でさ、イトちゃんとルトス、クリスマスのプレゼント決めた?」
イト「え〜とね、あたしは『ピンクのリボン』お願いしたんだ!」
ルトス「僕は『赤いバンダナ』! ・・・ストア君は?」
ストア「僕? 僕はね・・・まだ決めてないんだ! イトちゃん達の話しを聞いてから決めようと思ってたんだ!」
イト「・・・ストア君、欲しいもの無いの?」
ストア「うん! 無い! けど、なんか欲しいの!」
イト「ふ〜ん、変なの」
ルトス「じゃあさ、僕と同じの赤いバンダナにすれば?」
ストア「え〜、同じのはヤダ〜」
イト「じゃ、ピンクの帽子は?」
ストア「それはイトちゃんが欲しいやつでしょ!」
ルトス「まがったスプーンとかは?」
ストア「ヤダ! かっこよくないし、持ってても意味ない!」
イト「じゃあ何がいいの!?」
ストア「なにか!!」
ルトス「『なにか!!』じゃわかんないよ!」
う〜ん困った。 二人とも怒っちゃった・・・
ストア「ゴ、ゴメン・・・でも、ホントに思い浮かばないんだよぉ・・・」
イト&ルト「う〜ん・・・」
はぁ、なんだかなぁ。 『欲しいものが無い』って言ってるのここら辺で僕だけだ。 ・・・僕って変なのかな?
・・ナイトお兄ちゃんとかパパやママは子供のころどんなプレゼントをお願いしたんだろ? 気になる・・・帰ったら聞いてみようかな?
イト「・・・ねえストア君。 何でもいいの?」
ストア「何でもいい・・・って言うかイトちゃんとかルトスとは違うやつ」
イト「だったらさ、普段じゃあんまり手に入れにくいやつにすれば? 」
ストア「? 普段じゃ手に入りにくいやつ? ・・・たとえば?」
イト「う〜ん、『星のかけら』とか『真珠』とか?」
ストア「そっか、『真珠』はともかく『星のかけら』は興味あるかも・・・」
イト「だったらそれでいいんじゃない?」
ルトス「そうだよ! そうしなよ!」
・・・なんか、うまく乗せられてるような・・・。 まあ、いっか。 『星のかけら』ってやろうとしてもなかなか手に入んないらしいんだよね。 だけど、かなり綺麗らしい。 『真珠』は見たこと無いから分かんないけど。
ストア「よし! 『星のかけら』に決定!」
イト&ルトス「(はぁ〜、疲れた・・・)」
???「(なに〜! 『星のかけら』だぁ!? くそ! 間に合うか!?)」
ストア「・・・? ねえイトちゃん、ルトス。 今そこに誰かいなかった?」
イト「? 居ないでしょ? 誰も」
ルトス「気のせい!気のせい! ・・・じゃ! ストアの悩みも解決したことだし! 遊ぼう!」
イト&ストア「オー!」
・・・・・・
・・・もう夕方で、お迎えも来た。 いや〜、今日の鬼ごっこはなかなか疲れた。
イト「じゃあまた明日遊ぼーねー!」
ストア「うーん! バイバーイ!」
ルトス「じゃーねー! また明日ー!」

686 名前: ラルトスにっき  第4話  〜クリスマス〜 投稿日: 2003/12/24(水) 22:34
さ〜て、早く帰ってママに知らせないと! やっぱり、サンタさんも『準備』ってもんがあるだろうからね!
そうだ! ちょうどここにお兄ちゃんがいるんだから聞いてみよっかな?
ストア「ねえ、ナイトお兄ちゃんが子供のころってサンタさんにどんなものお願いしたの?」
ナイト「ん? 俺が子供のころ・・・。 いや、聞かないほうがいいと思うぞ?」
ストア「え〜! ずるい〜!! 教えてよー!」
ナイト「そーだなー、 お父さんに聞いてみれば?」
う〜む、なんか納得いかない。 そんなに変なもの頼んだのかな? ・・・でも、パパに聞けって言ったくらいだからあんまり変じゃなのかな? ま、聞けば分かるか。
・・・家に着いた。 珍しくリアお姉ちゃんがいる。 それと、なんかいい匂いがする。 なんだ?
ママ「あら、お帰りなさい」
ストア「ねえママ、何作ってんの?」
ママ「ほらストア、今日はクリスマスでしょ? だからご馳走作ってるの」
クリスマスにご馳走!? それに、プレゼントもあるんでしょ!? クリスマスって!
はぁ〜、ご馳走のうえにプレゼントまであるなんて・・・い〜なぁ〜クリスマスって。
・・・それはともかく、ご馳走があるといえば、やらなきゃならないことがある! それは・・・つまみ食い♪
・・・よ〜し、ママは料理してるから僕に背を向けてる。 これならやれる! じゃ、まずはチイラの実を・・・
ママ「ストアー、つまみ食いはダメよー」
! 感づかれた! くっそ〜! 今度こそは・・・・・・よし、ママは後ろ向いてる。 今のうち、一瞬で・・・
ママ「コラ! ストア!」
ストア「うわぁ! ゴメンナサーイ!」
くっそ〜! 何でバレたんだ! ママは後ろ向いてたのに! 音もたてなかったのに! 心でも読めんのかな? ・・・いや! そんなハズは無い! そんな事ができんのは神様くらいだ! ・・・ママの勘は鋭いな!
あ、そうだ。 パパに聞かなくちゃいけないことがあったんだ!
ストア「パパぁ、ナイトお兄ちゃんが子供のころお願いしたプレゼントって何だったの?」
パパ「あ〜、たしか・・・言わなくちゃだめか? まったく夢が無いぞ?」
ストア「うん、いいよ」
ナイト「ビックリするなよ〜!」
パパ「たしか、『サイコパワー』とかだったな。 『力』って時もあったかもしれん・・・」
ストア「なんじゃそりゃ!! 貰えんの!?」
パパ「もらえるわけねえだろ! サンタっつったらエスパーじゃねぇーんだからよぉ」
ナイト「そういえば、リアもすごかったな! たしか・・・『胸!』とか言ってたな」
リア「ナイトお兄さん! 昔話はやめてよ!」
ナイト「はいはい、分かりました。 ・・・そうだストア、お前いい子にしてたか?」
ストア「あったり前でしょ! ・・・でもなんで?」
ナイト「サンタさんはいい子にしかプレゼントくれないんだぞ?」
ストア「ふん! そんなこと知って・・・ぁ」
! そうだ! すっかり忘れてた! 僕この前、留守番サボった・・・
パパ「? どうした? ストア。 急に固まって」
ストア「・・・ねえパパ、ウソついてたらいい子じゃないよね?」
パパ「? まあ、いいウソだったらともかく、悪いうそじゃダメだな! ・・・なんでだ? なんか悪いことでもしたのか?」
ストア「! してない!してない!」
が〜〜ん! どうしよう・・・。 サンタさん来ないかも・・・
ママ「そういえばストア、欲しいもの決まったの?」
ストア「・・・うん。一応」
ママ「で、何が欲しいの?」

687 名前: ラルトスにっき  第4話  〜クリスマス〜 投稿日: 2003/12/24(水) 22:35
ストア「・・・僕・・・・・・する・・・」
ママ「? 何?」
ストア「僕、サンタさんに直接お願いする!」
直接お願いすれば何とかなる!(と思うから・・・)
ママ「何で!? そんな急に・・・」
ストア「僕だって、サンタさんに逢ってみたいもん!」
ママ「・・・ま、ストアがそう言うんじゃしょうがないか・・・」
パパ「(おい! どうすんだよ! そんなこと言って!)」
ママ「(あなた! 落ち着いて! 大丈夫。 ちゃんと対処法考えておいたから)」
ストア「・・・パパ、ママ。 なにナイショ話してんの?」
ママ「んーん! なんでもない! こっちの話!」
? 変なの。 まあいいや。 それよりお楽しみの・・・
ストア「ママ! そんなことともかく、早くご馳走食べようよ!」
ママ「そうね。 そうしましょ! ・・・じゃ、みんなそろって・・・」
全員「いっただっきまーす♪」
・・・それにしても、ホントに『ご馳走』だ。 いつもは食べれない(っていうか食べない)ものばっかりだ!
チイラの実とかカムラの実。 ここいら辺にしかなってないって言われてるけど、ここいら辺でもあんまり見かけないスターの実。 ホントに豪華だ。
・・・・・・
ストア「ふー、食べた食べたー! お腹いっぱい! 」
さて、後はサンタさんが来るのを待つだけだ!
ママ「ねえストア、ホントに待つの? サンタさん」
ストア「うん! 待ってる! 絶対起きて待ってる!」
ママ「ふぅ、じゃあこっち来なさい」
ストア「ハーイ♪」
そう言って、ママは僕を持ち上げて、膝の上に乗せた。
ストア「ねえママ、ここで待ってればサンタさん来るの?」
ママ「うん、来るよ。 その代わり、寝ちゃったら起こさないからしっかり起きてるのよ!」
ストア「うん♪」
・・・ママが僕の頭を撫でてる。・・・正直言うとちょっと眠たい。 ん? ちょっとじゃなくて、すっごk・・・ZZZzzz...

パパ「・・・なるほど、『催眠術』か。 ・・・それにしても、きれいに丸くなって寝てるな」
ママ「それはそうと、『星のかけら』は用意できたの?」
パパ「ああ、今ナイトに取りに行かせてる」
ナイト「ただいま戻りました!(ったく、俺は使いっパシリかい!?)」
パパ「お疲れさん。 ・・・お、ちゃんと『球』になってるな」
ナイト「で、もう用事は済んだんだから出かけていい?」
リア「あ! あたしもー!」
パパ「ま、しょうがねえ。 『明日』になる前に帰ってこいよ!」
ナイト「はいはい。 じゃ、行ってくる」
リア「いってきまーす♪」
パパ「ったく、どこに行くんだか・・・」
ママ「ま、いいじゃない、 クリスマスなんだし♪」

----------------------------

っというわけでまたしてもにっきがかけなかった。

688 名前: ラルトスにっき  第4話  〜クリスマス〜 投稿日: 2003/12/24(水) 22:36
〜おまけ?〜

次の日の朝・・・
ストア「う〜ん・・・ハッ! 寝ちゃった! プレゼントは!?」
ママ「ほらストア。 ちゃんとサンタさん来てくれたよ」
ストア「! ホントだぁ! やったぁ!」
きれいな木の箱に青いリボンが巻いてある。 リボンをほどいて木の箱を開けてみると・・・
ストア「・・・うわぁ・・・キレイ・・・」
中には藁が敷き詰めてあって、その真ん中に真っ赤に透き通るようにある真ん丸な『星のかけら』。
見たこと無いけど、『こころのしずく』もこんな感じだと思う。
・・・? なんだ? ・・・手紙?
え〜と・・・
────────────────
こんばんはストア君。
どうやら君は私のことを待っていてくれたようだけど、寝ていてしまっていたから君のプレゼントはママに渡しておいたよ。

それと、君は留守番をサボってしまったことを・・・いや、ウソを付いてしまったことを気にしていたね。
だけど、君はこの前、お友達を必死に守ってあげたよね。 確かにウソはいけないけど、友達を守ってあげた気持ちに免じて今回のウソは無かったことにしてあげるよ。
これからも、友達を想う気持ちを忘れずにね。

Byサンタ
────────────────
・・・・・・?
ストア「ねぇーママー! これなんて読むのー?」
ママ「えーとねこれは・・・(もう! あのヒトったら、ストアが読めるように書いてってあれほど言ったのに・・・)」
ストア「ふ〜ん、分かった♪」
ママ「そういえばリア、毛糸でマフラー編んだんじゃなかったの?」
リアお姉ちゃんは毛糸の手袋をしてる。
リア「へへ〜♪ ちょっとねぇ〜」


なんだかんだ言っても、いいクリスマスになって良かった♪

689 名前: ラルトスにっき  番外編2  〜兄と姉〜 投稿日: 2003/12/24(水) 22:37
(第4話の後半でリアとナイトが出かけた時の話です)
〜リア編〜

パパ「『明日』になる前に帰ってこいよ!」
リア「いってきまーす♪」
へっへ〜♪ 脱出成功! クリスマスのプレゼント前借して貰った毛糸で編んだマフラーも持ったし、後はジプトと約束した場所に行くだけ♪
もっちろん、パパやママにはナイショにしてある! ・・・て言うか聞いてこなかった(笑
はぁ〜、ジプト、どんなプレゼント用意してくれてるんだろ? 楽しみ♪
あたしはもちろん、この手編みのマフラー♪ ・・・ついでにあたしも・・・なぁ〜んちゃって♪♪ キャ〜♪
・・・あれ? ジプト、まだ来てないのかな?
リア「ジプト〜・・・」
なんとなく、小声で呼んでみる。 すると・・・
ジプト「もう来てるよ」
この前のデートのときみたく、またまた木の上からジプトが降ってきた!
リア「もう! 居るんだったら居るで、ちゃんとここで待っててよ! ・・・って言うかなんで木の上にいるの?」
ジプト「いや、木の上のほうが落ち着くから・・・」
リア「ふん! って言うことはあたしといるのが落ち着かないってことなんだ! いいですよ〜だ! 別のオスポケモンと付き合っちゃうから!」
ジプト「あ、ゴメン! ホントにゴメン!!」
フフ♪ そんな事するはず無いのに♪ やっぱりジプトはカ〜ワイ〜イ♪
リア「フフフ♪ ゴメン、冗談だよ。 ・・・はい! これジプトにプレゼント♪」
ジプト「? マフラーかぁ。 ありがとう。 じゃ、僕からも・・・はい、これ」
? ジプトもプレゼントを用意してくれてたんだ。 なんだろ?
リア「・・・! わぁ、手袋作ってくれたんだ! アリガト! ・・・暖かいね・・・」
スゴイ! ジプトって案外器用だったんだ。 大きさもピッタリなのがちょっと恐ろしいけど・・・
ジプト「・・・歩こっか?」
リア「うん! ・・・で、どこにいく?」
ジプト「う〜ん、そうだね、『満月の湖』にでも行ってみる? 今日ならよく見れそうな気がするし・・・」
・・・『満月の湖』って言うのは、この前デートしたとき行こうと思ってたんだけど行かなかった(行けなかった)場所。 名前のとおり、満月のときにしか綺麗に見えない不思議な湖。 あたしもまだ、綺麗になった『満月の湖』は見たことが無い。
・・・雑談をしながら歩いてると・・・見えてきた見えてきた! 満月の湖! さ〜て、今日は綺麗に見えるのかな〜?
リア「・・・ビミョー・・・これじゃ『半月の湖』じゃん!」
ジプト「・・・そだね・・・」
満月の湖に映ってたのは雲に隠れた半月だった! 
ちぇ! せっかくいい雰囲気だったのに! 台無しじゃん! どうしてくれんのよ! 神様!!
リア「・・・別の場所行こ! ジプト!」

690 名前: ラルトスにっき  番外編2  〜兄と姉〜 投稿日: 2003/12/24(水) 22:38
ジプト「・・・! ちょっとまって!」
リア「? なに? ・・・・・・!」
さっきまで雲に隠れてたはずの月がいつの間にか晴れて、満月になってる!
満月の湖には、湖いっぱいに満月が照らし出されてる!
リア「・・・これが・・・本当の満月の湖・・・・・・」
ジプト「・・・そうみたいだね・・・」
嗚呼、神様はあたし達を見捨ててなかった! ありがとう愛の神様! ありがとうジプト!!
・・・でも、またすぐに曇っちゃった。 残念! もうちょっと見たかったのに・・・
リア「・・・あ、雪・・・」
ジプト「ほんとだ・・・」
そっか! 愛の神様はこのために空を曇らせたのね! もうロマンチック度は最高潮じゃん!
ジプト「リアちゃん、あの木の下で雨宿りでもしよ」
リア「(雨?)うん。」
大きな木の下にいって、ジプトと一緒に座り込んだ。 ・・・ちょっと寒い・・・
ジプト「・・・寒いでしょ? ほら、これ・・・」
そういってジプトはあたしがあげたマフラーをあたしに巻きつけた。 確かにうれしいけど・・・
リア「アリガト。 でも、ジプトも寒いでしょ? だからさ・・・」
ふっふっふ、このためにあたしはマフラーをわざと長く編んだのよね。 ジプトと二人で使えるために・・・♪
嗚呼、ずっとこうしていたい・・・。 今が一番幸せ・・・。 だけど、時間がそれを許さない。
ジプト「・・・もう遅いし、帰ろっか?」
リア「・・・そうね。 あ〜あ、もうちょっと一緒にいたかったのになぁ〜」
ジプト「ゴメン。 また今度ね」
リア「あ、ゴメン。 気にしないで。 それに、今日はアリガト! じゃあね!」
ジプト「うん。 こっちこそアリガト。 じゃ・・・!」
・・・嗚呼、あたしとジプトがもし! 同種族だったら! こんな密会みたいなことしなくて済むかもしれないのに・・・。
ま、仕方が無い。 これも運命。 おそらく、神様が与えた試練なのよね。 ・・・だったら! 乗り越えてやろうじゃない! 種族なんて関係ないのよ! 愛があれば! 種族の壁なんてひとっ飛びよ!
・・・て、パパやママに言えたらどんなにいいか・・・(泣

でもこれは、神様が与えてくれたあたしだけの愛の形。 良しとするか!

691 名前: ラルトスにっき  番外編2  〜兄と姉〜 投稿日: 2003/12/24(水) 22:38
〜ナイト編〜
パパ「『明日』になる前に帰ってこいよ!」
ナイト「はいはい。 じゃ、行ってくる」
・・・とは言ったものの、行く当てがない。 ただ、もう大人の俺にとってはクリスマスはただの年間行事の一つだ。 ・・・いや、別に嫌いじゃないんだけどな。 家にいても暇なだけだから散歩してるだけだ。
それに、散歩してれば何かとある。 ・・・言ってるそばから・・・出た。
ナイト「お〜バカシャモ! 元気〜?」
バカ「うるせぇ! オレは馬鹿じゃねえ! それにもうワカシャモじゃなくてバシャーモだ!」
バシャーモのチャモだ。 メスっぽい名前をかなり気にしてるらしい。 ・・・言うまでもないと思うがチャモはオスだ。
ナイト「あ〜・・・ワリィワリィ。 まあ、そんなに怒るなよ、チャモちゃん♪」
チャモ「テメェ! 黒焦げにされてぇか!?」
ナイト「分かった分かった! そう怒るなよ! って言うかお前も暇なんだろ?」
チャモ「暇で暇で退屈してたところだ! ・・・そうだ、久しぶりにお手合わせ願おうか!」
ナイト「クリスマスの夜くらい静かにさせてくれ」
チャモ「ちっ! 乗り気じゃねえなぁ! ・・・それよりどうなんだよ?」
ナイト「あ? なにが?」
チャモ「とぼけんなよ! ティサラのことだよ!」
ナイト「? ティサラがどうかしたのか?」
チャモ「『どうかしたのか?』って、そりゃ、どうかなったらオレが聞きたいくらいぜ!」
ナイト「だからなんだよ!」
チャモ「ティサラとうまくいってんのかって聞いてんだよ!」
ナイト「? 別にケンカはしてないが?」
チャモ「カー! やだねぇやだねぇ! これだから鈍感さんは困るんだよ!! ・・・要するに! 『ティサラと付き合ってんのか』って聞いてんだよ!」
ナイト「な! べ、別に付き合っちゃいねーよ! 勘違いすんな! ・・・それより! お前はどう何だよ!」
チャモ「オレァ、色恋沙汰には興味ねーな! オレが興味あるのは『強さ』だけだ!」
ナイト「へぇ〜・・・」
チャモ「・・・なんだよ、その疑いの目は」
ナイト「じゃあ聞くが、この前、エネコロロのロロに見とれてたのは誰だ?」
チャモ「あ! あれは! ・・・見とれてたんじゃない! たまたま目に留まっただけだ!」
ナイト「ほぉ〜・・・」
チャモ「あ〜! くそ! もういい! オレは帰る!」
ナイト「じゃーなー」
ふっ、チャモのやつにもやっと片思いのメスができたか。 うまくいけばいいんだが・・・無理だな。 もし付き合ったとしても、性格とか、思考とか。 いろんなとこで食い違って最終的には破局ってタイプだな。 特にチャモのほうは何かと意地張るからな。 付き合ったとしてもケンカが耐えないだろうな。
・・・さて、チャモもいなくなってしまった。 暇に逆戻りだ。 ・・・ヤミラミの屋台のトコにでも行ってみっか。
・・・! 誰かいる! ・・・左斜め後ろ45度、距離的には2〜3㍍か・・・・・・誰だ? 敵襲か?
???「あ、ナイトさん。 こんばんは」
ナイト「・・・なんだ、ティサラかぁ」
ふう、考えすぎだったか。 この無意識に戦闘体勢なるクセ、どうにかしたいもんだ・・・
ティサラ「? どうかなさいました?」
ナイト「いや、なんでもない。 ・・・で、どうしたんだ? こんな夜遅くに・・・」
ティサラ「いえ、ちょっと風に当たろうかと・・・」
微笑むティサラ。 何がおかしいんだ? ・・・ま、無表情でも困るが・・・

692 名前: ラルトスにっき  番外編2  〜兄と姉〜 投稿日: 2003/12/24(水) 22:39
ナイト「・・・ところでティサラ、今、暇か?」
ティサラ「ええ、時間なら空いていますが」
ナイト「・・・そうか。 俺は今からヤミラミんとこに行くんだが・・・来るか?」
ティサラ「はい。 では、ご一緒させていただきます」
ふう、なんか疲れるんだよな、ティサラと居ると。 別に敬語使わなくてもいいと思うのだが・・・
・・・そうそう、話は変わるが、ティサラってうちの党首の娘なんだよな。 そのせいか、ティサラに言い寄るやつは少なくない(多くも無いけど)らしい。 まあ、俺がいるときに言い寄ってきたやつはいないが。 ・・・しかし、党首の娘だけあって、以外に強いらしい・・・噂だけど。 一度でもいいから手を合わせてみたいもんだ。
そんなこと考えてるうちにヤミラミの屋台に着いた。 相変わらず年期が入ってる。
ナイト「おい〜っす・・・」
ティサラ「こんばんは」
ヤミ「おっ! いらっしゃい。 今夜はデートかい?」
ナイト「何でそうなる!」
ヤミ「はっはっは! 冗談だよ。 ・・・で何にする?」
ナイト「そうだな・・・木の実の酒。 アルコール少なめで」
ティサラ「では私は、木の実ジュースを」
ヤミ「マイド! ・・・ところでナイト君。 アルコールは少なめでいいのかぁい?」
ナイト「何が言いたい?」
ヤミ「ほら! これからティサラちゃんと酒の勢いで・・・・・・☆」
ナイト「そういう話はやめろ。 仮にも当のティサラがここにいるんだぞ?」
多分、今俺の顔は少し赤いだろう。 ついでに、ティサラの顔も赤くなってる。
ヤミ「だってよ〜、男女二人で、しかもどっちか片方が酒のむっちゃあよぉ・・・」
・・・どうしてこのオヤジはそっち方面に行きたがるかな。 個人的にだが、俺はティサラとそういう関係なるつもりは無い。 あくまでも『幼なじみ』として話してるだけだ。
ナイト「・・・一度痛い目にあわないとわからないようだな・・・」
右手にサイコパワーを溜めてみせる。 もちろん、ヤミラミにエスパー技が効かないのを分かった上で。
ヤミ「お〜、怖い怖い。 ・・・はいよ! 『酒』と木の実ジュース。 ・・・邪魔しちゃ悪いからオレァあっち行ってるよ」
ナイト「分かった分かった。 あっち行ってろ。 ったく・・・」
・・・で、二人っきりになってしまった。 特に話すことも無い・・・
あ、そうだ。 そういえばこの前、党首が『なあナイト君、最近、うちの娘に悩み事があるようなんだが・・・どんな悩みか聞いてやってくれないか? 積極的に・・・』って言ってたな。 『積極的に』を強調して。
『そんなこと、自分の娘なんだから自分で聞いたらどうですか?』とか言ってみたんだけど、『いや・・・親である私には言えないようなことらしい・・・』って言ってたしな。 ・・・どういう悩みだ?
ナイト「なあ、ティサラ・・・」
ティサラ「はい、何でしょう?」
ナイト「お前の父さんから聞いたんだけどさ、なんか、悩みがあるらしいじゃん」
ティサラ「お父様がそんなことを・・・」
ナイト「でさ、なんか気になることがあるんだったらさ、聞いてやろうかと思うわけだけど・・・どう?」
ティサラ「そんな・・・悩みなんて・・・」
・・・なんかあるな。 心を読まなくても分かる。 まあ、簡単に読めたら党首も苦労はしないか・・・。
ナイト「・・・無いのか?」
ティサラ「いえ・・・無いというかなんと言うか・・・」
珍しいな。 ティサラがここまで口ごもるとは・・・。 深いな。
ナイト「無いなら無いでそれでいいんだけどさ。 ・・・いや、正直俺もさ、ヒトの悩み事を解決できるほど大人じゃないからさ・・・。 『ストーカーがウザイから退治してくれ』とか言うのだったら喜んで引き受けるけど・・・」

693 名前: ラルトスにっき  番外編2  〜兄と姉〜 投稿日: 2003/12/24(水) 22:39
ティサラ「いえ・・・その、聞いてくれてありがとうございました」
ナイト「お礼を言うほどのことはしてないと思うけど・・・」
ティサラ「そんなことないです。 その・・・うれしかったです」
ナイト「そうか・・・?」
・・・そのときちょうど、空から白い粒上のものが降ってきた。
ナイト「・・・雪? もうそんな季節か」
ティサラ「クリスマスですから・・・」
・・・なんか、急に冷えてきたな。 そろそろ帰るか。
ナイト「オーイ! ヤミラミ! 勘定!」
ヤミラミ「ハイハーイ・・・」
ティサラ「では、私も・・・」
ナイト「あ、いいよティサラ。 俺が払っとく」
ティサラ「しかし・・・」
ナイト「いいよ、誰にも言わない」
ティサラ「?」
ん? 違うのか? てっきり『党首の娘が支払をしなかった』とか言われんのが嫌なだけかと思ったんだが・・・。 まあいっか。
ナイト「じゃ、帰るか。 寒くなってきたし」
ティサラ「ええ、そうしましょうか」
ナイト「それじゃ! 風邪ひくなよ〜!」
ティサラ「それでは・・・さようなら」

・・・ふう。 クリスマスか・・・。 確かに子供のときは楽しかったけど・・・今では・・・ふつうかな?

694 名前: 名無しさん 投稿日: 2003/12/25(木) 11:31
今回はクリスマスネタですか
ポケモン達の様々なクリスマスの過ごし方が心に染みました
(漏れもサーナイトのような彼女欲しいなァ…)

695 名前: 投稿日: 2003/12/27(土) 16:28
やっと2話できた。ただでさえ時間少ないのに(・ω・)・・・。

>>リューク様 おひさしぶりです。ROM時代のときに貴方の小説を読ませていた

だきました。展開の仕方が毎回イイです。

>>276様 ありがとうございます。 妹に弱い兄ってのを少々書いてみたくて、色

々といじってたら力技では弱い(?)兄になりました(苦笑
トナイ君、やっぱりかっこいいと毎回思う限りです。
自分視点での書き方と第3者的な書き方が混ざっているのに違和感がないって

のが驚きです。第二章が終結するのが惜しいなぁ。

>>526様 (・∀・)イイ!! 671の名無しさんが仰っていたとおり、女子高生みたいな

感じがしました。キャラ視点のみの書き方が上手いっす。
ジプト君とリアさんは本当にお似合いって感じがしますね。
クリスマス編も読ませていただきました。ストア君の子供っぽさがでてて昔を思い

出しました。番外編の〜兄と姉〜もかなり良いです。
ジプト君とリアさんは相変わらず甘々。
お嬢様雰囲気なティサラさんとナイト君のぎこちないやりとりに味がでいていてG

J。バカシャモワラタ。

>>621様 宮澤賢治の『銀河鉄道の夜』を思い出しました。
あのギャグを書けてこんなシリアスなものまで書けるとは驚きです。
隠喩表現がすばらしいです。星座の知識があまりない自分は辞書片手に必死。



かなり不定期ですが2話目いきます。

696 名前: 投稿日: 2003/12/27(土) 16:35


「まだ、大丈夫だよ……だから……」
「私は……もう後戻りはできない……」

ここ……知ってる……。
あそこで喋っている人……知ってる……。

「そんなことない!」

私によく似た人物……だけど違う……。

「何故おまえにそのようなことがわかる……」

怒りのこもった声……この声……聞いたことある……。

「私たちの住処を奪ったのは誰だ……一番自分勝手なのは何だ……」
「それは……」

や、やめて……そんなこと思っちゃいけないよ……。

「私は…ニ……ン……を……す……せ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ガバッ。

「はぁはぁはぁ……夢か……」

ここは、私の家、私のベッドだよね……良かった……。
夢にしてはずいぶんとリアルだったわねぇ……。
時計を見てみると……もう9時。

「イーナ! いつまで寝てるの〜早く起きなさい〜」

下の階から響くママの声。

「はぁ〜い、今起きますよ〜」

よっこらしょっと、なんだかまだ眠いなぁ……。

とりあえず、歯を磨いて、身だしなみを整えて・・・よし、今日も頑張るぞ。

階段を急ぎ足で下りていく私。
そして、降りた先に見えるのは料理をしているママと、イスに座っていたお兄ちゃん。

「おそよー、今日は、珍しく遅いな、シャドーボールの雨でも降りそうだ」

相変わらず嫌味ったらしくいうお兄ちゃん。

「何よ、その言い方・・・」

少々、怒りを込めて言い返しイスに座る私、とそこへ。

「はいはい、朝からケンカしないの」

私達のテーブルの前に、ママの手作り料理が並んだ。
ママの手料理は、ケンカしてることを忘れさせてしまうほどにおいしそうだった。

697 名前: 夢幻の時 第1章 第2話〜冷酷なる訪問者〜 投稿日: 2003/12/27(土) 16:36

「ごちそうさまでした」

声を合わせて3人で食事の終わりを告げる挨拶。
いつもと何ら変わらない風景だった。

「さってと・・・大樹祭の準備も昨日終ったことだし、何をしようかな」

正直言うと大樹祭の準備が終るとすることはほとんどなくなる。
あ、あれ?……そういえば、大樹祭っていつだったっけ……?

「ママ。 大樹祭はあと何日くらいで行われるの?」
「何言ってるの。 この前話したじゃない今日よ。 きょう」
「えっ!? 今日!?」

そういえば、2、3日前から近所の人々(?)もなんだか慌ただしかったわね…。
最近、ずっと働かされてたからいつ行うなんてすっかり頭の中から消去されてたみたい。

「なんだ、もうボケが始まったのか?」

こういうタイミングでやっぱり言ってくるお兄ちゃん。
相変わらず、憎たらしい口ね。

「あー、そうですよ。 ボケが始まって悪かったわね。 そんなに、10万ボルトがほしいみたいね、それとも10万ギガボルトがほしいのかしら?」

私は、お兄ちゃんを睨み付けて強い口調でいった。

「わ・・・悪かったよ」

ちょっと真っ青になりながら軽く謝るお兄ちゃん。
あぁ、なんで私妹に生まれちゃったのかなぁ・・・せめて私が姉で弟がほしかったなぁ。

「まったく、あなた達って本当に懲りないわねぇ・・・」

少しため息交じりのママの声がふってきた。
と、そこへ…

「お〜い! レイ! イーナ! いるか〜?」

この声は…

「ねぇ、お兄ちゃん、今の声って…」
「ああ、間違いない。帰ってきたんだ…アイツが」

そういうとお兄ちゃんは一目散に外に出て行った。

「っ!!……ま、待ってよ! お兄ちゃ〜ん!」

私も遅れまいとお兄ちゃんの後についていきました。
そして、玄関というには乏しいトビラをくぐると

「ひさしぶりだな〜! トール!」

丁度、お兄ちゃんが先ほどの声の主と話しているところでした。

「おまえもな、レイ!」

このキルリアの名前はトール。2年前に『世界をもっと知りたい』といって故郷ラフィリアを離れて旅をしていた、私とお兄ちゃんの親友なの。

「ひさしぶりだね! トール君、旅は楽しかった?」
「お、イーナか、もちろん楽しかったぞ、まぁ、色々あったがな、詳しいことはまた後で話してやるよ」
「わーっ! ありがとう、楽しみにしてるかr・・…」


ズゴオオオオオオオオオォォォォン!


突然の轟音と共に私の立っている地面がゆれていた。
いや、正確には、この大樹、ラフィリア自体がゆれていたのだ。

「キャッ!」
「な、ん・・・なんだぅ!?」

しばらくして、揺れは収まった。

「いったい何事だ・・・」

そういってトールは、走り出した。

「トール!どうしたんだ!」
「感じないのか? 大樹のほこらで強いエネルギーを感じるのを」
「……確かに、しかし、このエネルギーの正体はなんなんだ?」
「わからないから、調べにいくんだろう、さっさと行くぞ」
「りょ、了解……イーナ! 行くぞ!」
「あっ、待ってよお兄ちゃん!」

私は、何が起こったのかわかないまま、ただお兄ちゃんの後に必死に着いていったのでした。

698 名前: 夢幻の時 第1章 第2話〜冷酷なる訪問者〜 投稿日: 2003/12/27(土) 16:38
場所は変わってここは、『大樹のほこら』

中央にある、祭壇上に向かい合う3つの影があった。
いや、正確にいえば、祭壇の近くに一人。
そして祭壇のちょっと離れたところに2匹のポケモン・・・。

「人間様が一体ここに何の用だ……」

祭壇のゆらめく炎によって正体が明らかになった。
一番最初に、話しはじめたのは、セレビィと言われるポケモン。
セレビィは、ここの大樹の、この楽園ラフィリアの領主のような存在でもあった。
だから彼は、大樹の異常事態に対して対処するべき義務があるのだ。

「……私の名は、セルガ。 シャドー首相ジャキラ様の命にてここにきた……空間転移に少々失敗してしまったようだがな……」

セルガという人物は、重い口をようやく開きゆっくりと話し始めた。

「空間転移?……要件はなんだ……?」

もう1匹のポケモンが,眉をしかめながら言った・・・。
祭壇上の炎によりそのポケモンの姿も明らかになった。
そのポケモンは龍のような姿をしているが龍と呼ぶにはあまり相応しくはない。
精霊ポケモンのフライゴン……。

「要件は、簡単なことだ。この下等生物の楽園を渡せばいい……。ただそれだけだ……」
「下等生物だと!?この野郎!」

フライゴンは、セルガに飛び掛ろうとしていた。
しかし、それはできなかった。
なぜならば、セレビィが飛び掛ろうとした彼の前に手を出して、行動を制止させたからである。

「焦るな…ウィンド。 今攻撃をしたら相手の思うツボだ」
「リース…手をどけるんだ…」
「私に任せろ…」

リースは、彼の目をじっと見つめた。

「……わかった」

ウィンドは何かを理解したかのように冷静になった。

「話し合いは済んだか?」
「ああ……どんなに頼まれてももこの地を渡すつもりはない」

リースは迷いのない瞳をセルガに向けた。

「承知した……愚かな生物め……我々に逆らったことを後悔させてやろう…」

セルガは静かに言い放つと、腰につけていた1つだけのハイパーボールを上に投げた。
そしてこう呟いた。

「ダークラッシュ……」


補足編
特に無し。
一番はじめの投稿記事でミス発見_| ̄|○

699 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2003/12/29(月) 08:09
火山帯のとある山の地価空洞内部。

ぶくぶくぶく・・・
ここは、海か?
目を開く。
目の前に、薄汚い男の顔がある。
「目覚めよ、ミュウツー」
ミュウツー・・・私の名は、ミュウツーと言うのか・・・
「貴様に仕事をくれてやる。こいつを殺して来い」
一枚の写真が渡される。そこに書いてあった名前は・・・
オーキド


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

大城戸教授の暗殺、これがサカキからミュウツーに与えられた最初で最後の任務だった。
そして、彼はこの任務を放棄した。ロケット団に対する謀叛という形で・・・

・・・今回は、ミュウツー(?)が主人公です。

第五話〜ポケットモンスター アナザーストーリー〜
逆襲の○○○”○○○'s counter attack”(まだ○○○の中身は秘密です) の導入

私は・・・ミュウツーという名らしい。榊と名乗る男がそう言っただけであって、信憑性は無い。
私には、一切の記憶が無い。記憶喪失というものなのか。
しかし榊は、私を「作った」と言った。「作った」とはどういうことなのか?
全ては、任務をこなすことで明らかになる。かもしれない。
あの時の私は、榊の言葉を信用するほかなかった。
全ての情報、自分の名前さえもわからない状態の私にとって、榊の言葉が全てであった。
それが嘘であっても、真実であっても・・・

私が、師と仰ぐ人物――黒衣の魔道士――に出会ったのは、今から三ヶ月前の事だ。
ルカ師、今はサーナイトの姿をしているが、元は人間だった人物、は、本名をリューク=インペラトルといった。
ロケット団の残党が開発した兵器・・・ミュータント・メタモルフォーゼガンにより、その姿を変えられてしまった。
全て、私の責任である。。。しかし、師は笑って許してくれた。お前のせいじゃない、憎むべきはロケット団だ、と。
そして、傷ついた私に、その手を差し伸べてくれた。「一緒に戦えばいいじゃないか。お前の記憶と、俺の身体を取り戻す為に。」

西暦20XX年某日―マサラタウン

私は、榊からの指令を果たすために、大城戸研究所のあるマサラタウンまで赴いた。
マサラタウンはド田舎だと聞いていたが・・・予想とは大きくかけ離れた、発展した都市だった。
人間に変装して聞き込みを続けたところ、以前何処からかやって来た男―まぁ現在の我が師なのだが―が、大城戸研究所を拠点として
武器や薬品の製造に尽力し、警察及び医療機関との契約で、ここまで発展させたということだ。
地球外の技術――俗に言うE.O.T.(エアロゲイター・オーバー・テクノロジー)――を取り入れた武器は、犯罪者逮捕に大いに貢献し、
薬品は、虫歯を治したり髪の毛を生やしたり一瞬で気持ちを落ち着かせたりと、色々な人の悩みを解決した。
というわけで、街の真ん中にあるドでかい建物――何人もの研究員と居候(?)を養っているマンションだか病院だかわからないが――
大城戸研究所に向かった。

研究所の入り口から、一人の男が出てきた。宵闇にも喩えられる漆黒のローブに、おしゃれなサングラス。この街には似合わない格好だ。
気だるそうに欠伸をしながら歩いてくる。
(やばい、近づいてくる・・・)
彼は私の目の前でピタっと止まって、こう言った。
「あんた、後ろを見てみな」
私は恐る恐る後ろを見やった。遥か遠くに、こちらの様子を観察している者――ロケット団のエージェント、スリーパー――がいた。
(馬鹿な、こんな遠くにいる者が見えるというのか!人間の目では到底見ることが出来ない――いや、超能力をもつ私でさえ、
気配を感じることさえやっとだというのに・・・この男、只者ではない!)
自然と冷や汗が滲み出てきた。大城戸教授暗殺の前に、私がこの男に殺されるかもしれない。
だが、動揺を隠してこういった。
「何も見えませんよ。何かあったんですか?」
「何があったって・・・あんたの監視に決まってんだろ。大城戸のオッサンを殺し損ねたら、あんたがアレに殺られる――
悪の組織お決まりのパターンだな」
「暗殺って・・・あなた、何をおっしゃるのですか!ただ私は大城戸教授に鑑定を御願いしたいものが――」
「コルト=ガバメントの鑑定なら俺に任せな」
(・・・!!!全て読まれている。もはやこれまで・・・)
そう思ったとき、彼は苦笑して言った。
「冗談冗談。まぁ中に入りな。そう青い顔するなって」
彼は強引に私の手を引いて、大城戸研究所の中に入った。

*****************

700 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2003/12/29(月) 08:09

大城戸教授の部屋に導かれる。懐の拳銃も、使うに使えない。
扉を開くと――口に微笑を湛え、M-11――世界最小のサブ・マシンガン――の銃口をこちらに向けた初老の男が立っている。
(・・・!!!)
私はただ、固まるだけであった。
「君が・・・私を殺しに来たザンキ君だね・・・待っていたよ、『一週間も前』からね・・・」
もうだめだ。(っていうかザンキって誰?)
そう覚悟を決めた時、黒衣の男は笑った。
「観念し給え。ほれ」
彼の手には、なぜか私の銃と・・・財布が。
「あっちょっとっそれはっ!!」
急いで財布を奪い返す。中身を見る。無い。
何が無いかというと、人の姿から元の姿に戻る薬が・・・
「これのことか?」
黒衣の彼は、ピンク色のカプセルをちらつかせる。
「・・・返してください」
私は力なく言う。
「何を言っているのか君は。私を殺しに来た者に返してあげるわけが無かろう」
教授は冷たく言い放つ。もうだめだ。もう煮るなり焼くなりどうにでもして下さい。
「だめだめだな。初代ミュウツーはお前のように悲観的にはならなかったぞ」
・・・初代?何のことだかサッパリ軒なんですが。
黒衣の男は続ける。
「お前には、初代ミュウツーの記憶は引き継がれているはずだ。少なくとも、ロケット団に作られた存在ではない。
恐らく――これはあくまで推測だが、お前は奴らに記憶操作を受けたはずだ。そして、何も知らないまま、
命令に従ってここに来た。そうだろう?」
「そうですが」
「そして、奴らの魂胆は、お前が大城戸教授を殺した後、お目当てのものを奪い、お前が記憶を取り戻す前に――お前がロケット団にとって
脅威となる前に、口封じすなわち、お前を殺す。」
「え・・・」
「なに、これくらいの予想は簡単だ。さっき後ろを見たとき、確かにお前をつけているやつは居た。そして、奴は今・・・」
黒ローブは窓の外に飛び降りて、近くの生垣に手を突っ込んだ。
「ここに居る!」
彼が手を抜くと、一匹のスリーパーの首を掴んで吊り上げていた。
「あわわ・・・」
じたばたするスリーパー。
「お前におまじないをかけよう。今から本部に戻って、お前等のボスに、作戦は失敗しましたと伝えるが良い」
「ふっふざけんじゃ」
どかっ
みぞおちに強烈な拳が炸裂する。
「おがぁ・・・ぁぁ」
「貴様に選択権は無い」
黒ローブはまるで悪魔のようだ。怖い怖い・・・
「お前は今から・・・情けない蛙になれ。お前は蛙。蛙が帰る。くっくっく・・・」
「何を言って・・・がっ・・・ゴァ・・・ゲコ」
スリーパーの言葉が言葉でなくなって、本当に蛙のような声になってしまった。
「ゲコっガガゴァ!(覚えてろよ!)」
スリーパーは叫んで、転がるように逃げていった。
その時。
一筋の光が、黒ローブの左腕を貫通した。
「な、何だとっ・・・!」
男の二の腕はその光線の熱に耐え切れず溶け切れ、ボトリと下に落ちた。
「マ、マスタァァァ!」
一人のサーナイトが顔面蒼白で走りよろうとした。
「近づくな!」
黒ローブはサーナイト制し、千切れた左腕を拾い上げ、遠くに投げた。
その刹那、左腕は恐ろしい光を放った。
左腕は、完全に消滅した。
「くそぅ・・・」
黒ローブは右肩を押さえて唸っている。しかし傷口は既に塞がっていて、血も流れていなかった。
(この男って一体・・・)
男の眼孔は赤く燃えていた。怒りに満ちた、血のように赤い瞳。この目で睨まれて平然としていられる者はないだろう。
そして、私から奪い取った拳銃を2、3発、近くの草むらに向かって発砲した。
「あぎゃぁぁ!」
謎の叫び声。男は近づいて、声の主を引っ張り上げた。
「ギギ・・・」
とてもこの星のものとは思えない異形の生き物・・・後に、私達はこれのことを『デオキシス』と呼ぶ・・・恐らく、
遺伝子をめちゃくちゃに弄られた改造ポケモンだろう。
「貴様、どうやって俺の『慧眼』の余地範囲を抜けた?!」
「・・・言うかよ・・・言うわけないだろ・・・ヒッヒッヒ」
瀕死の重症を負いながらも、口を割らない異形の者。
「俺は死ぬが・・・お前も道連れだ・・・残念だったな・・・ヒッヒッヒ」
異形の者は、何か拳銃のようなものを放った。引き金を引く・・・ハロゲン懐中電灯の何十倍はあろうかと思われる
強力な光が男を包み込む。その場に居た全員が、一時的に視力を失った。

******************************************************

701 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2003/12/29(月) 08:11

しばらく後、視力が回復た私達は、二つの人型のものが倒れているのを認識した。
しかし、そこにはさっきまで居たはずの男が居なかった。
倒れているのは、異形の者と、隻腕のサーナイト。
「マスター・・・マスターなの?」
♀サーが隻腕を揺さぶる。しかし微動だにしない。
「マスター・・・マスタァッァア!あああ・・・」
泣き崩れる♀サー。その時。
「呼んだ?」
突然起き上がった隻腕サー。
「ごめん、寝てた(笑)」
「マスター・・・?」
先ほどまでの怒りは何処へ消えたのだろうか。
「こいつ(デオキシス)、偉そうなこと言ってたわりに何もなくってさ。あの光浴びたら眠くなって・・・」
この人は自分に起こった変化に気付いていない。
「マスター鏡。」
「ん」
手鏡を見た隻腕サー。
「な、な、な、な、なんじゃこりゃぁぁぁっぁ?!」
動きが止まった。そして、異形の者の死体を持ち上げて、放り投げた。(注)片手で。
そして、その身体が血に落つる前に、落下予測地点にむかって叫んだ。
「ファイアー・ピラー!」
地面から吹き上がる炎。あからさまに出る『ダメージ表示。』
450 450 450 450 450 450 450 450 450 450 450 450 450
死体はダメージに耐えられず強制送還。ナムナム・・・
「マスター、いくらなんでも・・・やりすぎでは・・・」
「いや、これくらいでちょうどいい(`・ω・´)ちなみにキリ番700をとったから、今夜からもうちょっと頑張ってやる」
「ありがとうございます☆」
ハルカという少女が、恨めしい視線を二人に送っていたことを知っていたのは、私だけだった(汗)
怖いからこの二人には教えないでおこう。うん、それがいい。




第二部〜完〜

702 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2003/12/29(月) 08:13
今回からのコンセプトは・・・強くないミュウツー
お笑い系ミュウツー
人情派ミュウツー
など、今までのミュウツーのイメージ(キザ・ニヒル・冷静・強い)
を崩す為の企画です(汗)

703 名前: 526 投稿日: 2003/12/29(月) 21:03
チョットいまさらぎみですが、>>671さん>>673さんありがとうございます。リアの性格・・・狙いましたw
>>672さん、・・・アブソルですか・・・う〜ん、アブソルか・・・・・・いいかもw
>>694さん、漏れも同じくサーナイトみたいな彼女が欲しい・・・
憩氏、ぜ、全部に感想を・・・! ありがとうございます! マジで嬉しいです!
・・・バカシャモ、いつ出そうかと見計らってましたw
イーナの見た夢は一体!!ッて感じですね。
リューク氏、続キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!! 。今回はミュウツー(?)が主人公ですか。
ハルカが嫉妬・・・・・・w

これが今年最後になりそうかも・・・

704 名前: ラルトスにっき  第五話  〜ケンカとヤケクソ〜 投稿日: 2003/12/29(月) 21:08

(第四話の『おまけ?』の続き)
よかったぁ〜。 サンタさん、なんとか来てくれた! しかも手紙つきで!(ほとんど読めなかったけど)
プレゼントで来た『星のかけら』も予想以上に綺麗だ・・・思わず見とれちゃう・・・♪
リア「あ、ストアのプレゼントってそれなんだ? ・・・へぇ〜、結構綺麗じゃない。・・・ちょっと貸してよ」
リアお姉ちゃんが僕の手から奪い取った! これはまずい!
ストア「あっ! ・・・貸すだけだかんね! あげないよ!」
リア「分かってる! ・・・それにしても綺麗ねぇ〜。こんなのプレゼントされてみたいな〜。 ・・・もーらい!」
ほ〜ら! やっぱり! リアお姉ちゃんがこんな綺麗なものに目ぇ付けないわけないもん!
ストア「あー! 返してよぉー!」
リア「取れるもんなら取ってみなさぁ〜い♪」
僕とお姉ちゃんの身長差は二倍くらいあるのに、お姉ちゃんはさらにつま先立ちで僕の『星のかけらを』片手で真上にあげてる。
これじゃ絶対届かない! 届くわけが無い!
ストア「うぅ〜! このぉ〜! かえせぇ〜!!」
念力で思いっきり『星のかけら』を引っ張ってみる。
リア「! おっ・・・」
お姉ちゃんは、ちょっと体勢を崩したものの、またすぐに体勢を整えた。 ついでに、念力で反撃してきた。
ストア「わ! ・・・イテッ!」
お姉ちゃんは手加減したつもりだろうけど、なんせ、僕とお姉ちゃんとじゃサイコパワーも抵抗力(特防)も全然違う。
お姉ちゃんにしてみれば、僕を『ちょっと押した』だけかも知んないけど、僕にしてみたらイトちゃんかルトスに強く押されたぐらいの強さだ!
リア「はっはっは! どうしたの? 取ってみなさいよぉ」
うう〜・・・! 悪魔だ! このお姉ちゃんは悪魔だ!
ストア「もう! そんなことしてるとジプトさんに嫌われちゃうぞ! いいのか!?」
リア「へっへぇ〜んだ! あんたが言わなきゃ大丈夫だも〜ん! ・・・もちろん! 言ったら絶対返さないからね!」
フンだ! どうせ返してくんないくせに! ・・・そっか、ジプトさんを利用しようか・・・
ストア「あ! ジプトさんだ!」
リア「フン! 見え透いたウソを・・・分かってんのよそれくらい!」
くっそー! どうすりゃいいんだ! ・・・まずはお姉ちゃんの気を逸らせないと・・・
ストア「もー! ・・・かえしてよ〜・・・(泣」
もちろんウソ泣きだ! 勘違いするな!
リア「む・・・」
・・・よし! 少しうろたえたぞ・・・!
ストア「いまだぁー!」
また念力で思いっきり引っ張ってみる。 今度こそ・・・
リア「あ! この!」
・・・ダメでした。 それと同時にお姉ちゃんを怒らせちゃった・・・
リア「こしゃくなマネを! くらえ!」
ストア「うわぁぁ!」
・・・ゴン!
お姉ちゃんの念力で吹っ飛ばされた。 そのまま思いっきり地面に頭をぶつけた。 ・・・イタイ。 ・・・頭ん中が揺れる・・・。
リア「ぁ! ゴメン! ストア! 大丈夫?」
フンだ! いまさら謝って! いらぬ世話だ! ・・・けど、ホントに痛い・・・(泣
ストア「ぅぅぅ・・・」

705 名前: ラルトスにっき  第五話  〜ケンカとヤケクソ〜 投稿日: 2003/12/29(月) 21:09
また泣いちゃった。 でも、パパに『我慢しなくていい』とか言われちゃったからほとんど気にしてない。 泣きたいときは泣く!
ママ「な〜に? さっきの音? ・・・ストア! どうしたの?」
・・・でも、ママとかに知られてことが大きくなるのは僕もヤダ。
ストア「・・・お姉ちゃんにやられた・・・」
ママ「コラ! リア! ストアに謝んなさい!」
リア「・・・ゴメン・・・」
『シュン』とするお姉ちゃん。 ・・・久しぶりに見た。
ママ「ハイ! 仲直りの握手!」
ストア「・・・」
リア「・・・」
毎回恒例のやつだ。 ケンカの仲直りのときはいつもこれだ。 正直言ってヤダ。
ママ「・・・ハイ。 もういいでしょう。」
ナイト「・・・おーい。 仲直りは済んだか? ストア。 外見てみぃ。 一面の銀世界だよ」
ストア「! ホントだ! 雪だぁ!」
頭イタイのをすっかり忘れて外を見た。 外は真っ白だ!
ストア「ママぁ! 遊んできていーい?」
ママ「いいけど、サンタさんから貰ったプレゼントを片付けてからね。 それと、外は寒いからなん着なさい!」
そうだそうだ、星のかけらのことすっかり忘れてた。 ・・・プレゼントの箱に巻いてあった青いリボンに目が止まった。
・・・そういえばイトちゃんは『あたしはピンクのリボン!』って言ってたし、ルトスは『僕は赤いバンダナ!』とか言ってたな。
そしてここに『青いリボン』・・・。 一応、持ってくか。
それと、『なんか着なさい!』とか言われたって、僕が持ってる防寒具って言ったら手袋ぐらいしかないぞ?
リア「ほら、ストア。 これ付けてきなさい」
お姉ちゃんが持ってたのは青いマフラーだ。 ・・・これはお姉ちゃんのでは?
ストア「・・・これ、お姉ちゃんのじゃなの?」
リア「さっきのお詫び。 でも、汚したら怒るからね」
ストア「・・・アリガト・・・」
リア「んー? な〜にぃ? 聞こえないなぁ〜」
お姉ちゃん、またふざけてる。 ホントは聞こえてるくせに・・・
ストア「 ア リ ガ ト !」
ママ「なーに!? またケンカ!?」
リア&ストア「してない!!」
ストア「じゃ、いってきまーす!」
・・・わぁ! お兄ちゃんの言うとおり、ホントに銀世界だ! ・・・でも、なんで白なのに『銀世界』って言うんだろ?
ま、いいや。 子供のうちはそんな細かいこと気にしない! それより公園、公園♪
・・・うわ。 出た。 何でだ? 何でいっつも僕が公園に行くと居るんだろ? ホントに家に帰ってんのかな?
ストア「イトちゃーん! 早いねー!」
イト「へへー♪ 早いでしょぉ〜!」
早すぎて怖い。 ・・・でも、イトちゃんが小さい雪だるま作ってるとこを見ると、イトちゃんもついさっき来たらしい。
ルトス「いえ〜い! イッチバーn・・・って早! 何で二人ともそんなに早いの? 特にストア! いつもは遅いくせに・・・!」
ストア「今日は早起きしたもーん! それよりルトス、サンタさんからのプレゼントは?」
ルトス「ちゃんとしてるよ! ほら!」

706 名前: ラルトスにっき  第五話  〜ケンカとヤケクソ〜 投稿日: 2003/12/29(月) 21:09
首に巻いてあるマフラーを取るとその下にある赤いバンダナを見せた。 首に巻いてる。
ルトス「カッコいいでしょー!」
イト&ストア「えーー!?」
ルトス「え!? なに!? その反応!」
ストア「え〜・・・だってそれぇ〜・・・」
イト「だって微妙なんだもん。 サーナイトになったら似合うかもよ。 最低でもキルリアになってから!」
ルトス「ちょっと早かったかぁ〜・・・」
イト「首に巻くより腕にでも巻いてた方が似合うと思うよ」
しぶしぶ赤いバンダナを腕に巻いてみせるルトス。 ちょっと不満げ。
ストア「・・・! そっちのほうがイイよ! 似合う!」
イト「うん! 思ったとおり!」
ルトス「え! ホント?」
ストア「うん、ホント。 ケガ人みたいだけど」
イト「それよりさ! あたしはどお? カワイイ?」
イトちゃんの頭にはサンタさんから貰ったピンクのリボンが付いてる。
ストア「うん! ルトスと違って似合ってるよ! 一発合格!」
ルトス「う・・・、ま、まあ、カワイイんじゃない?」
イト「へへ〜♪ アリガト!」
ルトス「・・・それはそうと、ストアはどうなのさぁ? センスのかけらも見られないよ? そのマフラーの巻き方」
お姉ちゃんから借りたマフラーのことだ。 確かに、お姉ちゃん用のマフラーだから、僕にとったらだいぶデカイし長い。
・・・結果的に首どころか体に巻きつけてある。
ストア「こ! これは、そういうセンスとか気にしてないからいいの! それにこれお姉ちゃんので大きいんだから!」
・・・実はというと、一応持ってきておいた青いリボンは今、僕の首に巻いてある。 ・・・バレたらルトスになに言われるか分からない・・・(汗
ストア「ねえねえ! ファッションチェックも終わったことだし! 今日は何して遊ぼっか?」
イト「雪山作りは?」
ストア「それじゃあ砂山作りと同じじゃん!」
ルトス「雪だるま作るのは?」
ストア「雪山と似たようなもんじゃん!」
イト「雪合戦は!」
ルトス「それいいかも!」
ストア「じゃ! 雪合戦に決定! 早速メンバー決めだー!」
・・・・・・
イト「がんばるぞー!」
ルトス「オー!」
ストア「・・・」
イト「・・・ねえストアくーん、怒んないでよー。 話し合いの結果なんだからさぁー」
ルトス「そうだそうだ! 男らしくないぞ!」
ストア「・・・だって! 『一対二』って卑怯だよ! そっちが男らしくないぞ!」
イト「あたしは女の子だもーん!」
ルトス「話し合いの結果だぞ! ストアはこの中で一番サイコパワーがあるんだから一人で何とかできるでしょ!」
ムチャな話だ! 確かに僕は、この三人の中じゃ一番サイコパワーはあるかも知んないけど、イトちゃんとルトスのサイコパワーを合わせれば僕以上になるのは当たり前だ! ・・・それに、雪合戦にサイコパワーはあんまり関係ない! ・・・話し合いって言ったって、そっちが一方的に決めたんじゃないか!
あんまりにも横暴だ! 差別だ! 人権侵害だ!(・・・って言ってたかな? パパがちょっと前言ってたやつは)

707 名前: ラルトスにっき  第五話  〜ケンカとヤケクソ〜 投稿日: 2003/12/29(月) 21:09
ルトス「じゃ! はーじめー!」
ストア「え! ちょ! ちょっと待ってよ!」
イト「いっくぞー!」
僕が『横暴だ! 差別だ!』とか言ってる間(心の中で)にルトスが雪玉を何個も作ってた。
それを、この三人の中で一番腕力のあるイトちゃん(!)が僕に向かって投げる。
まだ、壁さえ作ってない僕は格好の的だ! 面白いように当たる・・・(泣
イト「それそれー! どんどんいくよー!」
ストア「ちょ・・・ブッ! ちょっとまっ・・・ィテ! ストッ・・・イテッ! ストップ! ストーップ!」
イト「へっへ〜! どうしたの? もう降参?」
ルトス「なんだよ・・・これからイイとこなのに・・・」
ストア「分かった! こっちは一人でもいいからさ! せめて! 玉を作る時間くらいちょうだいよ!」
イト「ま、仕方がない」
『ま、仕方がない』だってぇ〜! そっちが僕を一人にしたくせに! イジメだ! 計画的な犯罪だ!
・・・な〜んて言ってる暇ないんだよね。 『玉を作る時間くらいちょうだいよ!』とか言ってみたけど、ホントはただの時間かせぎ。 そう、そろそろ、救いのヒーローがやってくるハズ・・・
・・・キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!
ストア「あ! ゴロー君! 今暇でしょ! 力を貸して!」
久々に登場! ミズゴロウのゴロー君だ! 意外と頼りになるんだよねぇ〜!
ゴロー「えー、今は暇じゃないデシ・・・また今度遊ぶデシ!」
が〜〜ん! ゴロー君にも見放された・・・もうおしまいだ・・・
イト「・・・なるほど・・・ゴロー君を待ってたわけね・・・」
ううう、いつものイトちゃんじゃなーい! コワーイ!
イト「あたしをだました罪は重いわ! ルトス君! やっちゃお!」
ルトス「オッケーイ! いっくぞー!」
くっそー! もうこうなったらヤケクソだ!
ストア「こんのー! こっちだって反撃だー!」
当てずっぽうで雪玉を投げる。 念力と合わせて遠くに飛ぶようにしたけど、結果的にただ疲れるだけだった。
・・・・・・時は夕暮れ、やっとのことで『一方的雪合戦』は終戦を迎えた。
雪合戦の勝敗はというと・・・もちろん、僕がずぶ濡れになって負けた。 でも何とか、イトちゃんやルトスにも数回雪玉を当てることができた。
・・・マフラーと手袋が動くたびにグチョグチョいって気持ち悪い。 でも、はずすと寒い。
もう、お迎えも来て、家に着いたところだ。
リア「あ! ストア! ・・・もー! あたしのマフラーこんなにビショビショにして・・・!」
ストア「だ、だって・・・『一対二』だよ! 勝てるわけないじゃん!」
リア「はぁ? 何言ってんのストア? ・・・まったく、貸さなきゃよかった・・・」
ストア「・・・だって・・・だってぇ・・・ぅぅぅ・・・」
リア「あーもー! わかったわかった! お願いだから泣かないで!」
へへ! ウソ泣きさ! ・・・こうも上手くだまされるとは・・・
リア「・・・ウソ泣きでしょ? ストア」
ストア「え?」
リア「やっぱり! コラ! ストア!」
ストア「ゴメンナサーイ!」

----------------------------

きょうは、ママやおねえちゃんにおこられるし、ビショぬれになるわでちょっとやだった。
でも、おもったより『ゆきがっせん』がおもしろかったからよかった。

708 名前: 276 投稿日: 2003/12/30(火) 18:06
クリスマスにやや不吉な風邪ひいた。

>>682 確かに長い。二章は無駄に長い。これまでのは全てメモ帳で作業しているのですが、一章がメモ帳一つに対して二章がメモ帳三つ。
【メモリが不足しています。他のアプリケーションを(ry】
>>526氏 和みますた。どの世界にもヤミみたいなのはいるようでw
そういや漏れも貰う物がなかなか思いつかないときが昔あった記憶が。
>>憩氏 嫌な夢だ・・・
姿はまだだが出たかДаρк Ποкемон..._〆(゚ー゚ )
>自分視点と〜
自分視点で行こうと思って書き始めたら自然に何故か・・・
>>リューク氏 題名に(ry を当てはめないように努力しまつw
伝説がまるで子供扱い((((;゚Д゚))))
硬いけど柔らかい、相変わらずそんな雰囲気。GJ。

709 名前:  永遠の抱擁第二章最終話 だいて 投稿日: 2003/12/30(火) 18:09
どっからどう裏世界から出て、どこをどう進んだのかよく覚えていない。しかし、今の私にとってそんな情報はどうでもいい。今はただ、生きててほしい一つの命に向かって走るだけだ・・・

R団「そこの奴!一体何者だ!」
門番は二人か。シャドーボール・ブレードを両手に準備。
R団「おい、止まれ!」
走りつつ両腕を振り下ろす。生死を確認している時間は無い。

R団「な、何だお前は!?」
入って右に円形の渡り廊下と、奥の方に階段を確認。
R団「あのサーナイト達の仲間か・・・おい、全ての団員に伝えろ。絶対にこいつをこの上に上がらせるな!」
トナイ「・・・情報提供ご苦労さん、と。」
背後から十万ボルト。これだからお喋りな奴は扱いやすい。

渡り廊下中に繰り出されたアーボック、マタドガス、クロバット。どうしてこうも毒タイプばかりなのか。
トナイ「サイコキネシス・・・十万ボルト。」
トレーナーごと全て吹っ飛ばし、その上から電撃を浴びせる。まだ息のある奴に止めを刺しながらそのまま階段を駆け上った。

上ってすぐに左を見ると・・・壁。わざわざ回らなければいけないわけか。右方向に走る。
R団「進ませるか!」
通路の少し先で待ち構えている。
トナイ「退け・・・邪魔だ。」
右腕に用意した十万ボルト・ブレードで少し軽めに切り、横に一回転して深く切る。相手に一語一句をを叩き込むようにして。

適当な部屋をシャドーボールで破壊しながら、サーナがいるらしき部屋へと向かう。
トナイ「サーナ、無事か・・・?」
扉の向こう。大きな窓が一つあり、床には様々な薬品が転がっている。そこのテーブルには・・・
サーナ「え?・・・トナイ・・・?」
きょとんとしているサーナ。特に縛られた様子も無く、どうやら眠らされていただけらしい。後ろを見てみると・・・私を止めようと必死なR団の姿がぞろぞろと。・・・仕方ないな。状況がまだ飲み込めていないサーナを抱え、窓を突き破り、勢いのままに飛び降りた。着地し、地面にサーナを降ろしてから、研究所の周辺とさっきの窓にシャドーボールを投げつけ・・・爆破。

トナイ「救出完了。」
言葉と共に笑いかけた。すると突然、サーナはワッと泣き出し、私を強く抱きしめた。
トナイ「サ、サーナ・・・?」
サーナ「トナイ・・・!助けに来ていただいてありがとうございました!突然後ろから衝撃を加えられて気絶させられたり、変な薬を飲まされて体が熱くなり、このままでは危険と自分に催眠術をかけたり・・・私このままどうなるかと・・・」
危なかった。もう一日でも遅かったらと思うと・・・
トナイ「サーナ・・・もう私のそばから離れるようなことはしないでくれ・・・」
サーナ「・・・はい。」
返事を返し、ゆっくりと離れるサーナ。
トナイ「いいか?”サーナ“がいるから”私“がいる。それを忘れないで欲しい・・・私はいくら傷ついてもいい。でもサーナは・・・君だけは傷つけたくない。」
サーナ「・・・はい!」



まるで相手の鼓動を確かめ合うかのように、今までの空白の刻(とき)を全て埋めようとするかのように、私達は熱く強く、互いを抱きしめ続けた・・・

710 名前: 276 淡々と。 投稿日: 2003/12/30(火) 18:22
トナイ相変わらず仕事速すぎです。

一章のようなor一章以上の萌えと感動を期待してた人には申し訳ない。
筆者的感想。二章全体で冒険&中間的話という状況だと陥りやすい、
起承転結がハッキリしてない感じ。しかし後悔はあまり無し。

次回から最終章(第三章)に突入。ムウの垣間見た光景は・・・?

711 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/01(木) 01:42
GJ!

712 名前: 216 投稿日: 2004/01/01(木) 02:02
あけおめ&ことよろ

>276氏
オーケイ。トナイくんはそれでいいんだ。どんなにダークな展開でも爽やかに収めていける彼の“若さ”に乾杯。
ムウさんが未来予知……って、もう電波の話はよしこさん。
最終章、どう出るか期待しております。

>526氏
嘘泣きラル……(´д`;)
私的には第三話。頼りになる父親って(・∀・)イイなぁ。
あと、リアさん――めでとぅございます。

>リューク氏
私にはM2様はキザ、ニヒルといった印象はありませんね(だからってお笑いでもないけど)。
どんなもんでも強ければ結構。

>憩氏
まず巨大樹の設定が素敵でつ。凄く“絵”になりますもの。
展開はまだまだこれからのようなので、期待して待ってます。

>621氏
ネ申。いやむしろ走召人。
もはや何も語るまい。イッツ・マイ・フェイバリット。

713 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2004/01/01(木) 02:06
十六章「街の住人」
「世界中の地図からその座標を抹消し、あらゆる歴史の記述からその地名を抹殺し、住民達には移住と黙秘を命じ……それはもう、必死だなって感じだったよ。で、ものの見事にここは“なくなった”。今やここを知る者はも誰もいない」
「まさか……」
淡々と語るアイゾメさんの言葉を、私はさえぎっていました。首を左右に振って、小刻みに震えながら、それを振り払おうとしていました。
「そんな……そんな、ことが……」
「あるはずない? いや、気持ちは分からないでもないけどね、それが現実。それがこの“街”の“過去”さ」
「……」

使い終わった紙くずをゴミ箱に捨てるかのように、いらなくなったパソコンのデータを削除するかのように、
一つの街が消される。――“上層部”と呼ばれる方々のエゴによって。
その力は“神”にも等しい。

「これ以上、聞きたくありません……」
「本題はここからなんだけどなぁ」
いたずらっぽい笑みを浮かべるアイゾメさん。ひょっとして嫌がらせですか?
「……」
「うふふ、ごめんごめん。これからマトモな話になるからさ、もうちょっと付き合ってよ」
派手にウェーブがかった藍色の髪を掻き上げ、アイゾメさんは視線を私に合わせます。それだけで私の視線は絡め取られ、視界は彼女によって支配されます。
「そんなこんなで“なかった”ことになったこの“街”にだね、非常に驚くべきことなんだが――自然と野良ポケモン達が集まるようになったんだよ。トレーナーに捨てられたり、虐待に耐えきれず逃げて来たり、理由は様々だけれど。……まあ、考えてみれば当然かもしれない。外の世界に“居場所”を見出せなかった彼らにとっては、“別世界”とも言えるこの“街”が唯一の望みなのだと、そう本能がキャッチしたんだと思うよ。行き場を亡くした者達の、最後の楽園ってとこかな」
「! じゃあ、“神の左腕”も……」
アイゾメさんは口を歪めながら頷きます。
「マスター・アンド・パートナーといざこざがあったらしいね。それで一人身になった彼はここに“流れ着いた”」
「……」
「そして……あなた達も」
「!」
全身がびくんとしました。
「何があったかは知らないけどさ、少なくともあなた達はポケモンマスターを目指して旅をしているわけではないだろう? うん?」
「……はい」
「旅の途中でここに迷い込んだということは、つまり――あなた達は“自分の居場所を捜している”んだ」

見付からなかった言葉。はまらなかったジグソーピース。
私達は――“居場所を求めている”。

714 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2004/01/01(木) 02:07
/――
「ぼくも初めてここに来たときは驚いたよ。あの超有名人“神の左腕”がいるなんてさ」
くすくすと笑うアイゾメさん。本当、笑顔の絶えない人です。
「“別世界”だけあってさ、普通じゃ見られないスゴイモノがごろごろ見付かるんだよ。特に感激したのは“真眼”かな」
「しんがん?」
「うん。この“街”の長(おさ)みたいな存在でね、かなり歳のいったネイティオなんだけど、そのESP能力がまたハンパじゃないんだ。もう何もかもお見通しって感じの」
精神科医のアイゾメさんが言うんだから、それはもう凄いんでしょう。圧倒されっぱなしの私。
「ねぇ、彼のところに行ってみる?」
「えっ……」
「彼は全てを知っている。あなたの“過去”も、ぼくの“過去”も、ユア・マスターの“過去”も……そして、“未来”も」
「そ、そんな……」
私は――マスターに拾われる前の記憶が、あまりありません。ただ産まれたときから独りで、周りには誰もいなくて、辛かった思いが、心に染み付いているだけです。それはもう、そういうふうに産まれついたかのように変わらないことでした。
マスターは――マスターの過去なんてものはもう、本当に漆黒の闇に包まれた未知の領域です。何度見ようとしても感じ取れなかったマスターの心。いつになっても話してくれないマスターの過去。
そして――私達の、未来――
「……」
「もぉう、そんなに深く考えないで、とりあえず行ってみようよっ」
アイゾメさんは馴れ馴れしく肩を回し、強引に引き寄せました。こんな綺麗な女性(ひと)じゃなかったら、顔を真っ赤にして怒るところです。

壁が大きくはがれた白い建物の横を通りかかったとき、アイゾメさんは立ち止まって指を差しました。
「ほら、“神の左腕”」
見ると、マイナンがキノガッサの腕に包帯を巻きつけています。キノガッサの後ろには脇腹辺りを紅(くれない)に染めたポチエナ。ポチエナの後ろには別の怪我をしたポケモン、その後ろにも、またその後ろにも……。
「彼は医療技術を活かして、ここで外科医をやってるんだ。今は特に“殺人鬼”騒ぎで患者が倍増してるからね、てんてこ舞いだよ」
アイゾメさんの穏やかな口調とは裏腹に、彼は随分と深刻な面持ちでした。患者は数限りないのに、助手もいないのです。
既視感(デジャ・ビュ)。あの表情は確か、“神業”だったような気がします。どんな状況にも真剣勝負。手抜きなど一切ない対処。
「……」
「サーちゃん、こっち」
手招きするアイゾメさん。しかし「サーちゃん」って……。

西の空がゆっくりと、橙(だいだい)に染まっていきます。いつのまにか、そんな時間になっていたようです。
と、夕焼けをバックに鉄塔の上でたたずむ一つの影を、私は見付けました。
「“夕影さん”。種族はキュウコン」
私の心を読み取ったかのようにアイゾメさんが解説してくれました。
「この“街”の住人のほとんどは外の世界から来た難民達なんだけどね、どうも彼女は昔からここにいたらしいよ」
ということは、実際かなりの古株というわけになりますが、千年生きるといわれるキュウコン族にとっては十数年などあっという間。キュウコン族の基準でいえば、まだまだ若者なのかもしれません。
そんな彼女は日が落ちるのを確認すると、すうと目を細め鉄塔を降り、闇の中へと姿を消しました。
まるで待っていた何かが、とうとう訪れなかったかのように。
「彼女はね……待ってるんだよ」
「えっ?」
「彼女のマスター。十数年前にここを出ていった」
アイゾメさんは、やれやれと言わんばかりに首を振ります。
「捨てたんだよ。彼女を。都合が悪くなってね」
「そんな……」
「ここじゃあ、そんなの当たり前だよ。ここの住人には必ず、何かしらの“過去”があるんだから」
「……」
慣れるまで、時間が掛かりそうです。いえ、その前に――これは慣れるべき事柄なのでしょうか。
他人の悲劇を悲しまなければ、そこには心などありません。でも――このままでは、心が壊れてしまいそうです。

「さ、そこが“真眼”の住処だ」
アイゾメさんがとある工場の扉を開け、中に入っていきます。
しばらく行くと、試着室のような幕。それをめくると、そこには一羽のネイティオが座っていました。

715 名前: まとめ(単発) 投稿日: 2004/01/01(木) 02:16
やっぱ100レス毎にないと不便だなぁと思ったので。
>>608は「続く」とあるので連載扱いになってますが……違うなら言ってください。

無題(5) >>10-11
「Another Mind」(21) >>22-32
「ある冬の、朝」(47) >>48-50
「媚薬サータソ」(47) >>74-76
無題(104) >>104-106 >>108-110
「あの時」(115) >>116-118
無題(サーナイト親衛隊4番隊長) >>123-125 >>127 >>129-131 >>133 >>136
無題(154) >>158-161
「普通の物語」(191) >>191
「Crose Road」(めんめん) >>324-325
「謎の実騒動」(621) >>622-626
「銀河鉄道」(621) >>675-677

716 名前: まとめ(連載) 投稿日: 2004/01/01(木) 02:17
「月下の抱擁」(216)
第一部
一章「私のマスター」 >>222
二章「反乱」 >>224
三章「私は」 >>227
四章「その先の幻想」 >>231-232
五章「選択」 >>233-234
六章「本当の顔」 >>239-240
七章「かつての仲間」 >>242
八章「想い」 >>246
九章「ふたり」 >>249-250
十章「告白」 >>251
第二部<過去>
十一章「地図にない街」 >>307
十二章「夜襲」 >>308
十三章「陵辱」 >>389-390
十四章「神の左腕」 >>473-474
十五章「真意」 >>631-632
十六章「街の住人」 >>713-714
番外・一「新緑」 >>247-248

<〜白き女神〜>(オタマ)
第1章 >>270

「永遠の抱擁」(276)
第一章
第一話 トナイ >>279
第二話 ナミダ >>280-281
第三話 イミ >>287-288
第四話 ときどき >>289-290
第五話 サーナ >>329-331
第六話 ーーーーーー!! >>332-334
第七話 ナイト >>343
最終話 がまん >>344
第二章
第九話 その後 >>367-368
第十話 のんびり >>369-372
第十一話 後先 >>423-426
第十二話 どんより >>446-449
第十三話 うまい >>461-463
第十四話 なめ >>478-480
第十五話 っ! >>489-491
第十六話 たくさん >>513-516
第十七話 から >>602-604
第十八話 はめ >>614-616
第十九話 まぐろ >>646-648
第二十話 だけど >>658-660
第二十一話 まだまだ >>679-680
最終話 だいて >>709
番外編その一 灯台 >>297-300
番外編その二 迷宮 >>312-318
番外編その三 緑色に燃える氷(前半) >>561-565
番外編その四 緑色に燃える氷(後半) >>571-575
番外編その五 ハーク >>580-583
補足 >>282 >>319 >>335 >>373 >>427 >>566

「君のためにできること」(めんめん)
プロローグ >>352
〜出会い〜 >>353
〜脱走計画〜 >>354
〜最後の夜〜 >>355-356
〜誓い〜 >>357
〜恐怖〜 >>377
〜吃驚〜 >>378
〜大切な話〜 >>386
〜死の晩餐〜 >>391
〜真夏の夜の悪夢〜 >>392
〜癒し系〜 >>403
〜癒らし系〜 >>404
〜再会〜 >>411
〜命懸〜 >>412
〜休憩〜 >>413
〜衝撃〜 >>495
〜2つの心〜 >>535

タイトル未定(リューク@Trombe!)
第一部
第一話「堕ちてきた男」 >>364-365
第二話〜影〜 >>382-384
第三話〜隠された意志〜 >>385 >>398
第四話〜リューク最後の日〜 >>399 >>416-417
最終話〜そのために今、生きている〜 >>437-441
間章〜ガイアと地球のテレビ番組〜 >>452
第二部『アース編』
第一話〜浮上〜 >>455-457
第二話〜栽培マン?登場!〜 >>466-467
第三話〜想い出は涙に消えて・前編〜 >>484-485
第四話〜温泉の死闘〜 >>498-503
書き下ろし小話〜恐るべき刺客〜 >>519
第五話〜ポケットモンスター アナザーストーリー〜 >>699-701

「拷問の車輪」(氏漏斗)
第一章〜復讐〜
第一話「目覚め」 >>454

「ラルトスにっき」(526)
第1話〜砂遊び〜 >>554-556
第2話〜伝説のポケモン〜 >>587-590
第三話〜パパ〜 >>639-645
第4話〜クリスマス〜 >>684-688
第五話〜ケンカとヤケクソ〜 >>704-707
番外編〜リア〜 >>665-670
番外編2〜兄と姉〜 >>689-693

「痛き者」(607)
「狩猟者」 >>608

「夢幻の時」(憩)
第一章
第一話〜知られざる楽園〜 >>651
第2話〜冷酷なる訪問者〜 >>696-698

717 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/01/01(木) 12:09
SSタイトルを(今頃)決定いたしました。
宝恋秘抄(ほうれんひしょう)ですv

718 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/01(木) 20:30
621な人かもしれません。
>「銀河鉄道」について
もち「銀河鉄道の夜」の雰囲気を出そうとした作品でした。
なんか皆褒めすぎですが、ありがとうございます。
星座の知識はちっちゃい本を4冊斜め読みしただけでした(笑

>永遠の抱擁
トナイ君の最後の台詞かっこよかったので、
サーナ救出はもう少し長くして欲しかったと思う今日元旦のこの頃。
それにしてもムウさん強し。世界観が良いですなぁ。
>ラルトス日記
ナイトさん、ティサラさんの伏線が気になります。
キャラを立たせるのがウマー
>月下の抱擁
アイゾメさんに惚れました。
…それにしてもいつもながら表現技法が半端じゃないです。勉強になります。
>夢幻の時
何が起こるのか分からない、緊張感溢れる展開ですね。
漏れキャラの名前あまりつけないのですが、今度つけてみようかな…。
>宝恋秘抄
題名カコイイ!
こちらもハラハラする展開です。スリーパーを蛙にするとかもとてもいい。

あと月下の抱擁氏、まとめ乙です。
で、ギャグ→シリアス→
と来たので次は当然得ろです。
「ダイゴが鋼になったワケ」行きます。(漏れミツル、ダイゴよく書くな…)

719 名前: ダイゴが鋼になったワケ1 投稿日: 2004/01/01(木) 20:31
A「えぇー、あいつあんな偉そうに言っといてまだ童貞?キモーイ!」
B「童貞が許されるのは小学生までだよねー」
AB「キャハハハハハハ!」

人で埋め尽くされた都会の交差点。
その言葉は一部の成熟した男達の心を氷の刃で貫通する。

<負け組>
ミツル(捨てなきゃ…僕は小学校すら行ってない!)
理科系の男(タマムシ大学に入ったらピッピたんを合法的に実験して関係を、はぁはぁ)
ゲンジ(ぬぅ、流石にどうにかせねば…(滝汗))
<勝ち組>
ピカチュー(オラはヤりまくりだぜ。ネズミ算だけど)
カゲツ(ま、俺は楽しければいーからナ。梅毒だけど)
ワタル(毎日夜の公園で待ち伏せしたのは正解だった!獄中だけど)


信号は赤に変わった。

720 名前: ダイゴが鋼になったワケ2 投稿日: 2004/01/01(木) 20:32
「るんるんるーん」
2体のポケモンが化粧台に座っている。
辺り一面には色とりどりの衣装が無造作に散らばっていた。劇団の楽屋裏に近い雰囲気が漂っている。
「へぇー、貴女バイトなんだ」
「そう。ウチんとこのトレーナー、あ、まだ子供なんだけどね、日曜日は休みをくれるんだ」
大きな鏡を見ながら、必死に髪の毛と格闘している癖毛のサーナイト。
「なんで?ガキって大抵まとわりついてこない?」
「んーなんか週1回は病院に行くらしいし、いつも一緒にいるとやっぱ飽きるじゃない?」
「ふーん、そんなもんかなぁ…」
薄い口紅を塗り終えたエーフィーは、床にコンパクトを放り投げた。
「さてと、どぅ?今日も綺麗?」
毛がブラシに絡まってそれ所ではないのだが、サーナイトは一応確認した。
客を怒らせたら自分にも責任が回ってくる。容姿の最終確認は2人組みで連帯責任、これがこの店のルールだった。
「OK、バッチリ。で、今日の注文は?」
「あ、そうだった」
エーフィーは机の上からお局様のメモを引き寄せた。ひらひらと紙が舞い降りる。
「えーと、『猫用暖色系メイド服にかぼちゃパンツ』だって」
「うわー、これまたずいぶんとフェチだねー」
丸椅子からぴょんと机の上への跳躍。エーフィーは彼女用に仕立てられたコスチュームに身を包む。
「こんなのフェチの『フ』の字にも入らないよ。あ、貴女はバイトだから本番はあんまりしないもんね。なら分からないか」
エーフィーはワンピース型のメイド服からぴょこんと顔を出して答えた。
「今まで一番凄かったのはどんなの?」
「え?そうねぇ…ある意味彼は最強だったかな」
サーナイトは注文された中で一番フェチな衣装を聞いたつもりだったが、エーフィーはどうやら勘違いしたようだった。
忙しそうに服のしわを直しながらも、そういう話は大好きなのか勢いに乗って話し続ける。
「人間なのに10cmなかったの!人として間違ってない!?」
エーフィーはその時の事を思い出したのか、物凄く楽しそうな顔を向けた。
「10cm…まぁ、いいんじゃない?それに、それだけだったらあんまり痛くなかったでしょ?」
サーナイトも髪のセットを完了した。今日の彼女の一人目の相手は、三つ編み趣向の変態である。
壁にはお局様のデータが張ってあった。『カントー・ジョウト・ホウエン地域男性平均13,5cm』
エーフィーは大きく首を振って言った。
「そ れ が ね!固さだけは異常だったの。もう初夜以来血がダラダラでて痛かったったらありゃしないわよ」
「血が出たの?そのお客さん怒らなかった?」
蜜は平気で飲むけれど、血を嫌がる客は結構多い。と、サーナイトは先週エーフィーに聞いていた。
エーフィーは『違う違う』という仕草をしっぽで表して更に続けた。既に手を動かすよりも口を動かしている状態だ。
「その男ホントにバカでねー、『はじめての女の子とヤったなんてボクは感激だ!』なんて叫んじゃう訳よ。
私可笑しくて死にそうだったんだけど、こっちも商売じゃない?
とりあえず機嫌とろうと思って、『ますたぁの息子様、まるで鋼のようですぅ(はぁと』って言ったの。
そしたらその男、『よし、じゃあボクは鋼ポケモンの草分け役になって見せる!』って部屋を飛び出していっちゃった。
あと5分で延長料金取れたのに、最後も期待通り見事なチキンぶりを見せてくれたわけ」
エーフィーは長机の上で笑い転げている。サーナイトは髪に丁寧にリボンをつけながらあきれて言った。
「鋼ポケモンってお金かかるし、第一レアだから育てるの大変なのにね…」
「あら、レアじゃないよ。このお店にもいるじゃん、キッツイのが一人!」
一通り笑いが収まり、エーフィーはくしゃくしゃになってしまったメイド服を直しながら言った。
「鋼タイプ、ね…」
サーナイトは苦笑いを浮かべた。確かにこの店には美人のクチートがいるのだが…。
彼女に服の注文はない。最後の仕上げという事で、微量の媚薬ポロックを飲み込んだ。
エーフィーはそれを見ると、自分もマタタビポロックを口に放り込んでなおおしゃべりを続けようとする。
「その人も凄かったけど、他にも沢山いるよ。例えば…」
ガタン!
唐突に扉が開く。
「あなた達、いつまでお客様を待たせる気?若くてちょっと可愛いからって調子に乗るのもいい加減にしなさい!」
白熱灯に反射する白銀の体。歳増のくせにロリータな外見で人間を惑わす我らが先輩、クチート嬢の登場だ。
(お局様だ!)
2人はさっきまでの100倍のスピードで準備を仕上げると、早々に楽屋から出て行った。

721 名前: ダイゴが鋼になったワケ3 投稿日: 2004/01/01(木) 20:33
その日、ポケモンソープ『らずべりぃ』で聞こえた2つの悲鳴。
<薔薇の間>
「どどどうして相手がミツルなの!?病院は一体どうしたの!?
しかも三つ編みリボン趣味!?い、いやぁあぁぁぁぁぁぁぁ――――――――!!」
<桃源郷の間>
「お客様、ご指名ありがとうございます。ホウエン1のトレーナーに指名されるなんて私は幸せ者ですぅ。
あらぁ、ますたぁのそれ、もうそんなんになってますぅ。え、私前に一度会ってるんですかぁ?
あ、その息子様は…!!んくぅ、脱がせちゃって、もう挿れちゃうんですぅ?
…ああああぁぁん、さらに短く、固くなってますぅぅぅぅ!!!!」



この後、エーフィーとサーナイトが会うことはなかった。
例えそれがお局様の差し金だったとしても…
若き日のトレーナー達のイケナイ記憶が、年を経て楽しい思い出に変わってゆく事に変わりはないのだった。

―終了―

722 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/01(木) 23:50
こんな下らない理由で鋼使いになったダイゴがチャンピオンになるとは…

世も末ですね(苦笑

723 名前: ちょっと疲れ気味 526 投稿日: 2004/01/02(金) 14:41
一日遅いけど・・・
ストア「あけましておめでとーございますぅー!」
リア「あけおめぇ〜・・・」
ナイト「こら、リア! ちゃんと挨拶しろよ!」
526「今年も526ともども『ラルトスにっき』をよろしくお願いします」

>>276氏 サーナさんがなんともなってなくてよかったー!
 トナイ君も強い! 爽やか! カッコイイ!!
 次回から最終章ですか・・・楽しみです!
>>216氏 2004年一発目キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
文章力スゴ・・・! 漏れもこんな風に書けたら・・・
『記憶から消された町』、なんか、某マンガの言葉を借りると「架空の存在」になったって感じですね。
・・・どうでもいいけど漏れの友達に『サーちゃん』ってあだ名の人がいるんだよね・・・
>>621氏 斬新なネタが(・∀・)イイ
 ダイゴさん・・・そんな裏事情があったとは・・・

724 名前: ラルトスにっき  第六話  〜金団とお酒〜 投稿日: 2004/01/02(金) 14:43

きょ〜わぁ・・・・・・

----------------------------

ママ「ストア! ほら! もう起きなさい!」
ストア「ん〜・・・寒い〜、まだ眠たい〜・・・」
ママ「もう! 新年早々お寝坊しないでよ! もうすぐお昼よ!」
ストア「ん〜・・・お昼!?」
しまった! 今日はお正月なんだった! おいしい物が食べられる数少ない日なんだ!
ストア「んも〜! もうちょっと早く起こしてよー!」
ママ「フフ♪ ウソウソ! まだ朝よ!」
は〜、良かった。 危うくおいしい物を食べ損ねるとこだった。 お正月に出る料理って結構好きなんだよね〜♪
特に好きなのが、えーと・・・確か『金団(きんとん)』とかいうやつだ! あれはイイよ! あっっっっまくて美味しい! ホントに!(ちなみに、お姉ちゃんは『太るからヤダ!』とか言ってあんまり食べないから僕が変わりに食べる♪)
・・・でも、去年は食べ過ぎてお腹壊したり、虫歯になりかけたから今年はちょっと控えようと思ってる。それに、お姉ちゃんの言うとおり僕も太るのはヤダからね!
ストア「ママ! ご飯まだぁー!? お腹すいたー!!」
リア「あんた、今起きたばっかりなのにもうお腹すいたの?」
ストア「子供はお腹がすくもんなの!」
ママ「はいはい、もうチョット待ってくださいね♪ もうすぐできるから♪」
ストア「ハーイ!」
フッフフ〜ン♪ まだかなまだかな〜♪ 早く金団食べたいな〜♪
ナイト「いやにご機嫌だな、ストア・・・」
ストア「フフ〜ン♪」
ママ「は〜い♪ できましたよー♪」
! やったぁー! 早く早くぅ〜♪
ストア「・・・あれ? 金団は」
ママ「ああ、今年は金団無しにしようと思ったから作ってないの。 ・・・ほら、ストア去年金団食べ過ぎてお腹壊したでしょ?」
ストア「え"〜〜〜〜〜!!!!iiii」
ナイト「なるほど、金団目当てだったのか。残念だなストアw」
がぁ〜〜〜ん!! そんな・・・金団が食べられないなんて・・・僕、死んじゃうかも・・・
ママ「なぁ〜〜んてね♪ うそうそ! ちゃんと作っておいたわよ!」
・・・ママぁ・・・冗談キツイよ・・・・・・いやホントに・・・・・・
ストア「もう! ママのウソつき! ・・・泣いちゃうぞ!」
ママ「フフ♪ ごめんなさいね♪」
このぉ! ママ、完全に楽しんでるな! 今日はエイプリルフールじゃないんだぞ!
まあいいや、そんな事はともかく、やっと、やっと愛しの金団が食べられる!
ママ「ハイ、金団よ」
ストア「やったー! いただきまーす!」
早速愛しの金団に手を・・・
ママ「待った!」
どういうわけかママが僕の手を掴んだ。 なんだ!?
ストア「? なーに? 早くしてよー!」
ママ「・・・ストア、去年みたいに食べ過ぎるといけないから、お預け!」
ストア「え〜〜! ずるいよー! フェイントなしー!」
ママ「『ズルイ!』じゃありません! 去年みたいに三人分も金団食べたらお腹壊すの当たり前なんですから!」

725 名前: ラルトスにっき  第六話  〜金団とお酒〜 投稿日: 2004/01/02(金) 14:44
ストア「えー! 三人分も食べてないよー!」
ママ「食べました!」
ストア「食べてない!」
ママ「だったらもう食べさせてあげません!」
ストア「! やだ! ・・・って、パパ! いっぱい食べないでよ!」
パパ「はいはい、ちゃんと残しておくよ」
ストア「・・・じゃあママ、少し我慢すればいいの?」
ママ「うーん・・・そうね、じゃ、前みたいに三人分も食べなければいいわよ」
ストア「! ホント!? やったぁ!」
はぁ〜、やっと食べられる。 ・・・三人分食べなきゃいいんだよね。 じゃ、二人分だ!
ママ「あ、そうだ。 ストア、金団は一人分しか食べちゃダメだからね」
ストア「!」
またか!? ・・・まさかママって僕の心の中が読めんのか? う〜ん・・・こうもはっきり言われちゃうとヤッパリ一人分しか食べられないだろうな。 ま、いいや。 僕にはもう一つ気になるのがあるんだよね。 空き腹はそれに取っておこう。 それでは・・・
ストア「いっただっきまーす! ・・・ん〜〜♪ あまーい!♪ 生きてて良かったー♪」
ナイト「はは、えらい騒ぎようだな、ストアw」
パパ「おいストア、前みたく食べ過ぎてお腹壊すんじゃないぞ〜?」
ストア「分かってる!」
もう! パパもママも食べ過ぎるな食べ過ぎるなってうるさいなぁ! 分かってるっての! それに、去年はチョット油断したから(?)お腹壊しただけ! 今年は油断しない!
・・・それに、金団以外に僕の興味を引くものがある。 ・・・それを今、パパとお兄ちゃんが飲んでる。 ・・・お酒。 
ストア「ねえパパ、それ美味しいの?」
パパ「あぁ、うまいぞぉ〜! ・・・だけど、お前にはやれんよ」
ナイト「お前は未成年・・・お子様だからな!」
ストア「えー! ずるいよー! ボークーもー飲―みーたーいぃー!!」
パパ「あーあーうるせぇなぁ。 ほらよ、少しだけだぞ!」
ストア「はーい♪」
ママ「あ! ちょっと、あなた! ・・・ってストア! ストップ! ストーップ!」
・・・・・・ゴクン!!
ストア「!! ニガイィ! ノドがあっつーい!・・・気持ち悪いぃ・・・」
パパ「はっはっはっ! お前にゃまだ無理かぁ! はっはっはっ!」
ナイト「これが大人の味なんだよストア。 分かったか?」
ママ「あなた! もう! 自分の子どもにお酒飲ませるなんてなに考えてるの!?」
パパ「あ〜ん? いーじゃねーかよそれくらいよー。 俺も初飲酒はこれくらいだったんだからよぉ。 それよりどうだ? お前も一杯・・・?」
ママ「私はお酒は飲みません!」
パパ「まーまー、そー固いこと言うなよー。 ほらほらー」
ママ「う・・・ん・・・ゴクリ・・・」
ナイト「! 父さん! 母さんにお酒飲ませるな! 酔っ払わせるな!」
リア「お母さん! 酔っ払わないで!」
パパ「何だよお前らぁ、そんなに母さんに酒飲ませんのがイヤかぁ?」
ナイト「父さんはいいかもしれないけど俺たちがダメなんだよ!」
リア「そうそう! お母さん、お酒飲むの淫乱になっちゃうんだから!」
ストア「ね〜ぇ〜お姉ちゃ〜ん、『いんらん』ってなぁ〜にぃ〜?」
リア「! ストア、酔っ払ってるの!?」
ママ「う〜ん・・・」
リア「あ・・・お母さん・・・酔っ払っちゃった・・・?」
ママ「別に私は酔っ払ってないわよぉ〜・・・」

726 名前: ラルトスにっき  第六話  〜金団とお酒〜 投稿日: 2004/01/02(金) 14:44
ナイト「チッ! 間に合わなかった!」
ママ「・・・それよりあなたぁ、なんだか私、あなたのが欲しくなってきちゃったなぁ〜・・・」
ナイト「仕方がない! リア! ストアを連れて逃げるぞ!」
リア「了解!」
・・・・・・
ナイト「・・・ふう、ココまで来れば大丈夫だろう。 まったく、新年早々あんなになるなんて・・・これから先が思いやられる」
リア「ホントホント! ・・・で、どうする? コレ」
・・・お姉ちゃんが僕を指差してる・・・。 そんなことより、顔が熱い、フラフラする、気持ち悪い。
ナイト「・・・ストア、酔っ払ってるのか?」
ストア「ん〜? 分かんなぁ〜い」
ナイト「(酔っ払ってる)」
リア「それじゃ、あたしは・・・」
ナイト「コラ、どこに行く」
リア「さあ? どこでしょう? ・・・それじゃ、じゃーねー! 後はヨロシクゥー!」
ナイト「あ! リア! ・・・くそ! めんどくさい事ばっかり俺に押し付けやがって・・・」
ストア「じゃぁ、僕、遊びに行くからぁ〜・・・」
ナイト「それが危ない。 仕方がない、俺が着いてってやる。 どこに行くんだ?」
ストア「ん〜・・・公園に連れてってぇ・・・・・・うわぁ」
お兄ちゃんが僕を念力で持ち上げてダッコした。 できれば普通に手で持ち上げてほしかった。
ナイト「・・・お前ホントにその状態で遊ぶのか? 休んでなくて大丈夫か?」
ストア「遊んでりゃ何とかなるよぉ」
ダッコされたまま公園に向かう。 いつもより高い視点で動いてるとなんか変な気分になる。
少し歩いてると公園が見えてきた。 まだ誰もいない。 一番だ。
ストア「やったぁ、一番のりだ・・・!」
ナイト「何暢気なこと言ってんだよ。 お前酔っ払ってるんだぞ? ・・・あ、酔っ払ってるからか」
イト「あ! ストア君とナイトお兄さんだ! あけましておめでとうございまーす!」
ティサラ「ストア君、ナイトさん、あけましておめでとうございます」
ルトス「あけましておめでとー!」
ナイト「オッス」
ストア「あけおめー・・・」
イト「・・・あれ? ストア君、顔赤くない? 大丈夫?」
ルトス「酔っ払ってるんじゃないの〜?」
ナイト「フフ、ルトス君、君は勘がいいね。 まさにストアは酔っ払ってるよ」
イト「ウソ! 『みせいねん』なのに? お酒飲んじゃったの!?」
ティサラ「大丈夫なのですか? ストア君は?」
ストア「へへ〜♪ ダイジョーブ♪ 少し飲んじゃっただけぇ♪」
ルトス「いけないんだー!」
ストア「僕が良けりゃあいいーんだぁよ!」
ルトス「いつものストアじゃな〜い!」
ナイト「・・・ストアは酒飲むと父さんみたいになるんだなぁ。 遺伝って面白いな。 ・・・それじゃ、俺はそこいら辺ブラブラしてるから(一応俺も少し酔ってるし)、なんかあったら呼べよ(・・・そろそろ壊れてくるハズだからな・・・)」
ストア「へぇ〜い、わかってま〜すよ〜!」
ティサラ「それでは私も、この辺で」
イト「夕方には迎えに来てねー!」
ルトス「・・・ストアが酔っ払ってるけど今日はなにすんの?」
ストア「ぼかぁ、なんでもいいよぉ〜?」
イト「そう? じゃ、今日は『ボールオニ』!」
ルトス「? ボールオニ?」

727 名前: ラルトスにっき  第六話  〜金団とお酒〜 投稿日: 2004/01/02(金) 14:45
イト「早い話が『鬼ごっこ』と『ドッチボール』を合体させたやつ! それじゃあジャンケンでオニきめよ!」
ストア「おぉっ〜けぇ〜い! さいしょはグー! ジャンケンポン!」
イト「パー!(ストア君・・・怖い・・・)」
ルトス「グー!(ストア・・・お願い、壊れないで・・・)」
ストア「グー! ・・・お! イトちゃんの一人負けかぁ! じゃ、逃げよーぜールトスゥー!」
ルトス「オ、オー・・・(やだ・・・)」
イト「それそれー! いくよー! そーれ!」
ストア「お・・・! ・・・よっと! へっへ〜♪ アブねーアブねー!」
イト「・・・(なんかくやしい・・・)」
そんな調子で走り回ってる。 けど・・・
ストア「う・・・・・・」
気持ち悪くなってきた・・・微妙に吐きそう・・・チョット休もう・・・
イト「くーらえぇぇーー!!」
ストア「? ・・・・・・!!」
ボン!!
僕の後頭部に思いっきりボールが当たった! しかも、(何度も言うようだけど)腕力が一番強いイトちゃんが思いっきり投げたボール! 
ストア「う・・・!! ◆△●※!!!」
・・・吐いた・・・(泣
イト「わ! ゴメン! ストア君! 大丈夫!?」
ルトス「ぼ、僕、ナイトさん呼んでる!」
ううう、こんな姿をイトちゃんやルトスに・・・情けない・・・恥ずかしい・・・死ぬ・・・
ナイト「おいストア! 大丈夫かw!?」
・・・なんでこのお兄ちゃんは笑っていられるんだ! このバカ! ヒトでなし!
ティサラ「大丈夫? ストア君。 ・・・はい、これ、水」
ティサラさんは水持ってきてくれたうえに、背中までさすってくれた。 優しい。
ストア「うう・・・アリガトゴザマス・・・」
あーあ、僕もティサラさんみたいな兄妹がほしかったなぁ。 ナイトお兄ちゃんはいつも他人事みたいに言うからヤダ!
ナイト「ストア、やっぱり家帰ろ。 家でゆっくり休め」
ストア「そうする・・・・・・オエ」
イト「・・・じゃーねーストア君・・・(ホッ・・・)」
ルトス「まだ今度ねー・・・(助かった・・・)」
ティサラ「お大事に」
ナイト「・・・じゃ、帰るぞストア」
ストア「・・・うん・・・」
・・・お兄ちゃんにダッコしてもらって帰った。 ・・・家に着くとパパとママは・・・・・・寄り添って寝てた。
ナイト「・・・ったく、この夫婦は・・・正月早々何してんだか・・・」
ストア「? それより僕、寝たいんだけど・・・」
ナイト「ハイハイ、ちょっと待ってろ。 今布団とか用意するから」
そういって僕をイスに座らせた。 ・・・うう、気持ち悪い・・・。 お酒なんて飲まなきゃよかった・・・
ナイト「・・・ハイ! っと、これでよし。 準備できたぞ、ストア。 布団と一応水も。 あと、水分補給という意味でタポルの実も用意しておいた!」
満足そうに腕組みしてる・・・お兄ちゃんって、案外世話好き?
ストア「・・・じゃ、おやすみなさい・・・」
ナイト「おう! ま、一応俺もここにいるから。 なんかあったら言え。 今、この夫婦はあてにならない状態だからなw」
ストア「あ、そうだ。 日記書かなくっちゃ・・・」
ナイト「そうくるだろうと思って持ってきておいた」
ストア「アリガト・・・(この世話好きな性格がいっつもだったらいいのにな・・・)」

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きょうはじめておさけをのんだけど、もう、のまないようにしたいとおもった。
あと、おねえちゃんがいってた『いんらん』のいみはわからずじまいだった。

728 名前: 526 投稿日: 2004/01/02(金) 14:49
・・・年始早々こんなネタでスミマセンm(_ _)m
冬休みにも関わらず全くと言っていいほど休めてない・・・(泣
・・・ので、ちょっと骨休みします・・・

729 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/02(金) 20:36
そろそろ漏れもSS書こうと思います。
第1話発射は明日ぐらいにしようと思います。
ストーリー設定
○題名は旅物語ってことにしてます
○基本的に主人公トナーの視点でストーリーは進んでいきます
○エロいのは・・・考えておきます
他の設定はストーリー中で書くつもりです。

730 名前: 728 投稿日: 2004/01/02(金) 20:36
主人公紹介
○名前 トナー
○種族 サーナイト
○設定 トナーはサーナイトだが(何故か)格闘タイプに匹敵するパワーがある。
    また、普通のサーナイトが覚えない技も覚える。
    その反面、他人の心を読み取る能力などは普通のサーナイトより低い。
○特徴 少し背が高め(1.7mほど) 目つきが鋭い

731 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/03(土) 01:05
728は526氏では?

732 名前: 276 あけおめにはチョト遅い 投稿日: 2004/01/03(土) 12:22
甘酒・・・微妙。甘い物苦手。
新年早々人が多いっつーことで今日はいつものペース無視。

>>711 ども。
>>216氏 『爽やかに、若い力で』そういうもんだろうなぁ。
生き物は皆何かしら『荷物』を背負って生きている・・・それだけを言ってしまうと、他の町と何ら変わりは無いのだけど。
自分が何を言いたいのか分からなくなった。
>>621氏 ど、どうなったんだ(゚Д゚;)
>ダイゴ とんでもないなと思いつつありえそうで怖い。
>長く だな。でも一旦思いついて形にした後だと長くしようとしても効果は最大十%・・・一章最終話もそうだった。
>>521氏 お酒の席では何が起こるか分からない、とw
>なんとも そうだなぁ。漏れの場合【特に変にもされずによかった】て思いはあっても、その傍らで【体が熱くなるような物を飲ませた研究員の意図は?w】とか余計な事が頭に。
年始に体を壊さないよう、ごゆっくり。

733 名前:  永遠の抱擁第三章第二十三話 これから 投稿日: 2004/01/03(土) 12:23
野次とも祝福とも取れる大きな火災。秘密研究所が燃えるそば。突然近くの茂みがガサガサとざわめき、私とサーナは反射的に離れた。
ざわめきが大きくなる。そのものが近づいてくるのが分かる。そして、炎の明かりに照らされて見えた姿は・・・

???「痛たたた・・・酷いなこれは。」
????「うぅん・・・何でこここんなに熱いの?」
ほとんど同じ姿をした、青と赤の飛行物体。
トナイ「ティオ!ティアス!」
私に呼ばれて振り返り、確認し微笑んだ。
ティアス「あ!ひっさしぶり〜♪」
ティオ「・・・なるほど。通りでこの建物が吹っ飛ばされてるわけか。・・・あちこち痛いよ・・・」
確かに幾つかの箇所がぼろぼろになっている。

トナイ「すまない。・・・?てことはティオ達もここに?」
ティオ「あ〜・・・よく覚えてないんだ。ほとんど寝てたから。」
ティアス「うん。・・・変だなあ、今までサーナさんと一緒に道を進んでたはずなんだけどなぁ・・・」
それを聞いて心に浮かんだ疑問符。『一緒に?』と聞いてみた。
ティアス「うん、そうだよ?えっと・・・なんか深刻な顔してるサーナさんと会って・・・でそれから、事情を聞いてから一緒に行くことになって・・・あ!」
言葉の途中で驚いたような・・・いや、むしろ『忘れてた!』って顔になり、言葉が切れた。言わない約束。そういうことだろう。

トナイ「今度ばかりは話を聞かせてもらおうか。」
誰に向かうわけでもない、当てずっぽうな言葉。『ひどく冷たい口調だ』自分で言ってて感じた。それぞれの表情を伺うと、ティオはちょっと警戒した深刻な顔をしているし、ティアスは『えっ?』って顔。サーナは多少の恐怖すら感じた。それらの意味を悟って言葉を続ける。
トナイ「決して脅しているつもりは無い。ただ・・・これ以上何かあったら絶えるに絶えられない・・・そんな思いで発したら冷たくなってしまった。」
今の私から逃げようとすればどうするか自分でも分からない。でもそんなことはしたくない。

サーナ「・・・分かりました。」
搾り出したように言う。自分の中の躊躇いを振り切るのに必死な感じ。
ティアス「え?いいの?あれだけ決心してたのに、そんなにあっさり・・・」
ティオ「ティアス!」
疑問がって止めようとするティアスに、叱るようなティオの声。
ティオ「サーナが自分で決めたんだ。僕達が口出しすることじゃない!」
都合の良さに便乗してるように聞こえるかもしれないが、とても兄らしい台詞だ、とぼんやり思っていた。

734 名前:  永遠の抱擁第三章第二十三話 これから 投稿日: 2004/01/03(土) 12:24
サーナ「いきなり本題から入らせてもらいますが、私がトナイの下を離れた理由は・・・『イサさん』の捜索です。」
意外だった。あの時考えもしなかった。
サーナ「あの『五年間』もそうしていましたが・・・その・・・結局見つからずじまいで。それでまた一匹で探していたのですが・・・」
そこで言葉を切り、考え込んでしまった。言葉探しに苦労しているのか。・・・ふと手紙のことを思い出した。そうか。それであんな内容で・・・マテ。
トナイ「・・・手紙には『探している相手が誰なのか分からないけど。』とあったはずだが?」
サーナ「あ、それは『探している相手が【今】誰なのか分からないけど。』です。・・・イサさんは現在名前を変えて、あるポケモンを探しているらしく・・・それで、私もそのポケモンに会えばイサさんにも会えるかと・・・」
何だか色々質問したいことがずらずら出てきたが、堪えて一つだけにしておく。
トナイ「そのポケモンの居場所は分かったのか?」
もうこの際どんな奴だとかは後回し。
サーナ「ええ。ですがちょっと問題が・・・」
トナイ「どんな問題だ?」
サーナ「変な人を入れなくするためか、その城の周りには強力なバリアが張ってありまして入ることが出来ませんでした。」
いや、待て。ポケモンが城だのバリアだの・・・

ラグナ「お〜い、トナイ!」
遠くから聞こえた声。すらっと真っ直ぐに伸びた道に沿って、向こうから走ってきた。・・・サキノを乗せて。
ラグナ「ひでぇじゃねえかぁ!俺様達を置いて一匹で・・・王女様を助ける王子様気取りかい?」
認めたくはないし、決して気取ってはないがその例えずばりな気が・・・そこで笑うな青赤兄妹。
トナイ「w)悪い悪い。・・・サキノを乗せてわざわざ乙カレ。」
サキノ「本当にどうもありがとうございます。」
降りて、微笑みつつ言った。やはりその笑顔を見るとホッとする。
ラグナ「いいっていいって〜。サキノちゃんの頼みなら、たとえ火の中水の中ってな。・・・本当に建物が燃えてるしよ・・・」
目の前の大火事を見て、笑いながら小さな溜め息をついた。・・・バリア、か・・・!自分でも少し驚く速さである考えが浮かんだ。
トナイ「そういえばラグナは携帯っぽいもの持ってるんだよな?ちょっと貸してくれないか?」
ラグナ「あぁ、いいぜ?・・・俺様の大切な物だから、壊したりしないでくれよ〜?俺様のは最新型の物で、電話番号の他にも住所や名前でも繋がるように・・・」
聞いてない。渡された物(四角く細長い)の画面を見てみた。【連絡先を入力せよ】・・・命令形。とりあえず【闇と翼の住処】と音声入力。・・・聞くたびに中途半端な店の名前だと思う。

735 名前:  永遠の抱擁第三章第二十三話 これから 投稿日: 2004/01/03(土) 12:24

==はいはいこちら【闇と翼の・・・==
繋がった。
トナイ「ムウ。バリアを消せるような物って何か無いか?」
==あ、トナイ君。・・・バリアを?どうして?==
なんか眠そうな声だな。
トナイ「この旅の鍵を握っているであろう重要なポケモンに会うために必要になった。」
==ん〜、そうね、バリアバリアっと・・・あー、ごめん、ちょっとうちには置いてないわ。なるべく早く作って転送するから、それまで待っててくれない?==
トナイ「わかった。」
そう答えて切ろうとしたが・・・
==ん、ナニこれ?繋がってるの?・・・聞こえてるかしら?==
別な声に呼び止められた。
トナイ「フィーか。なんだ?」
==上手くいってる?==
トナイ「ああ。無事に。」
ストラとワーズが口論しつつこちらに来るのを、やや呆れ気味に見ながら答える。
==そう。それはよかったわね。・・・トナイ。今度・・・その・・・ダメ、かしら?キラーは疲れてるみたいだし、シックルはムウにべったりで全然ノる気がな『黙れ。』ぅ、痛いじゃないのシックル。ちょっと神経逆撫でしたぐらいで凍った秋刀魚を投げつけることないじゃない?==
どうやらごちゃごちゃしてる模様。
==ね?こんな調子なのよ。・・・やっぱりあなたは首を横に振る?==
微妙に物悲しげ。私は優しくフッと笑い、

トナイ「・・・この旅が終わったらいくらでも。ムウもな。」
==あら、本当に?・・・こんな事でのお礼はとても変だけどありがと。〔ま、同じく。〕『緑、本気か?』【無理に付き合う必要はないぜトナイ。】==
通信機から四匹の声がごちゃごちゃと・・・大体どれが誰だかは分かるが。
トナイ「余計な心配はしなくていい。・・・それとも全員ひっくるめて大変なことになりたいのか?」
==♀がもう一匹ほしいところねw〔プ)いいんじゃない?〕『・・・馬鹿。』【楽しそうだが俺は遠慮する・・・歩けなくなりそうだ・・・】==
♂と♀できっぱり意見が分かれているw
トナイ「じゃあな、皆。」
==さよなら。〔じゃあね〜。〕『死ぬな。』【帰ってこいよ〜。サーナに会ってみたいからな。】あ、もう一匹。【『もうよせ。』】==
ピピッ
電源を切ってラグナに返す。ストラとワーズの口論はまだ終わらない。

ザングがきた。サーナを見たのか帰りそうになるも、なんとか踏みとどまる。
トナイ「・・・よくきた。もし辛かったら逃げ出しても文句は言わなかったが?」
それを聞いても首を横に振り、
ザング「うぅん、今逃げたら余計に寂しくなる。この物語は最後まで見させてくれよ。・・・サーナって、かわいいんだな。」
と言った。ちょっと重苦しい感じは否定できないが、決心は固そうだ。
サーナ「ありがとうございます。・・・トナイ、この方達は一体・・・?」
控えめな声で質問。この場合の『この方達』はサキノ、ラグナ、ザングのことだろう。ティオとティアスも聞きたそうだ。
(ストラとワーズは7年前に友達になった。だから向こうもサーナの事を知っていたのだ。)

トナイ「これからゆっくり紹介しよう。私の大切な仲間だ。」

736 名前: 276 投稿日: 2004/01/03(土) 12:32
この四匹は書いてて楽しい。友達に彼らみたいのがいたら賑やかだろうなぁ。

今回は長すぎないように気をつけよう・・・と思う。もう大体あらすじは最後まで決まってる感じがあるから、後はそれを形にしつつ肉付けするぐらいか。

737 名前: 728 投稿日: 2004/01/03(土) 21:34
それではこの728の書いたSSを発射します。
読みたい人だけ読んでください。

>>731
そかもね。

738 名前: 旅物語 投稿日: 2004/01/03(土) 21:37
俺はサーナイトのトナーだ。サーナイトって言っても一週間ほど前に進化したばかりだけどな。
あと、俺は今日この村から旅立とうとしてるところだ。
母「トナー、大丈夫?忘れ物とかしてない?」
トナー「大丈夫だって言ってるじゃないか。俺だってもう立派な(?)サーナイトなんだぜ。」
母「それならいいけど・・・。」
まあ母さんがそこまで心配するのは無理もないだろう。
昔、父さんが旅先で亡くなるという事件があったしな。
母「そうそうトナー。旅も一人じゃ寂しいだろうし、一緒にきてくれる友達を誘ってみたら?」
トナー「・・・母さんの言うとおりかもな。そうだな、誰か誘ってみるか。」
母「それじゃ気を付けてね!」
トナー「ああ、母さんも元気でな!」

739 名前: 旅物語 第1話 旅立ち 投稿日: 2004/01/03(土) 21:42
・・・・・というわけで、村中の知り合いのところをまわったが、
12人中12人拒否。
幼馴染のキリとルリはもう村を出たらしいしな・・・。
家を出てまだ30分程度しか経っていないので、村の外れの小さい草原で昼寝をすることにした。
結構草のうえに寝るのも悪くないかもな・・・。
*「あら?トナーさんどうしてここに?」
トナー「!!?」
眠りにつきそうなときに、急に声を掛けられたためかなり驚いたが、
そこにいたのはラプラスのララだった。
トナー「な、なんだララか」
ララ「トナーさん、一体ここでなにしてるんですか?」
トナー「いや、いろいろあってな。簡単にいえば今日俺は旅に出ようと思っていた。
    それで、旅に出るなら仲間がいるほうがいいと母に言われたから仲間を探してたんだ。
    しかし、だーれもOKしてくれなくてね。
    流石に別れの挨拶をいったのに家に戻るのは恥ずかしいしな。
    だから、ここで暇潰しに寝てたというわけさ。」
ララ「そうなんですか・・・。つまりトナーさんは仲間が欲しいということなんですか?」
トナー「そういうことだな。誰かいい人(?)でもいるのか?」
ララ「私が仲間になってもいいですか?」
トナー「そうかララが・・・・・ってえ゙ぇぇぇぇ!?ラ、ラ、ラ、ララが!?」
ララ「は、はい。だ、だめでしたか・・・?」
トナー「ご、ごめん。ちょっと驚きすぎたみたいだ。
    もちろん大歓迎だ。ララが仲間になってくれればとても心強いよ。」
ララ「あ、ありがとうございます!」
トナー「いいさ礼なんて。むしろ俺が言いたいくらいだよ。
    じゃあ出発するか!」
ララ「はい!」
こうして俺とララは旅に出た。
何を求めているのか、
何処へ向かうのか、
何時終わりが来るのか、
まだ何も分からない旅に─────

740 名前: ララの設定 投稿日: 2004/01/03(土) 21:43
○名前 ララ
○種族 ラプラス(♀)
○設定 トナーの友達。
○特徴 普通のラプラス。

741 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/01/04(日) 09:12
ほめぱげに小説をうpしておきました。http://maichidori.hp.infoseek.co.jp/
私のSSのテーマ曲(にしたい曲)をTOPに流しておきました。
影山ヒロノブさんのHEATSのピアノオーケストラ版です。
真(チェンジ!!)ゲッターロボ〜地球最後の日〜の二番目のOPとして有名です。

742 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/06(火) 12:01
スレに書き込んだ人全員に GOOD JOB!

743 名前: 276 投稿日: 2004/01/09(金) 18:36
劇場版パーフェを購入。かなり気に入ったtoi et moi。
普通に聞き流してた昔の自分が鬱陶しい。

>>742 漏れも自分以外そんな感じ。 GOOD JOB!
>>728氏…でいいのかなw 紛らわしいけどコテハンとしておけばまぁ。
冒頭部分を読んですぐにドラ(省略されました)ララいいなぁw かわいい。
ラプラス。宝石になってから全然触れてないけど好きだな。

744 名前:  永遠の抱擁第二十四話 れしぴ 投稿日: 2004/01/09(金) 18:37
それから間もなく、あまり知らない者同士での自己紹介が始まった。
ティオ「僕はラティオスのティオ・ハート(心)。ティアスの兄だ。」
ワーズ「あ〜、やっぱりラティオスだったんだ。あたしはワーズ・ディスクリミネーション(識別)。シャワーズ。よろしくね。」
ワーズ達が打ち解けてる横で、ザングが何かよく分からない表情を浮かべている。一体何考えてるのか読めなかったが、ティオを散々眺め回した挙句に、残念そうに溜め息をついたことだけは確かだ。

サーナ「私はサーナ・シンシア(誠実な)です。トナイとは幼なじみなんですよ。」
ラグナ「へへ、そうなのかぁ。俺様ラグナ・ピュアウォーター(純水)。見ての通りのグラエナ様だ。よろしくな、お嬢さん。」
もはやラグナの『お嬢さん』は口説き文句みたいなものか。サーナは微笑んでいたが、正直複雑。

そんなこんなで、随分長くかかった紹介は終わり。ザングがサーナ達に危ない質問をしたりして妙に疲れた。

現在昼過ぎ。サイクリングロード近くの草原で昼食を食べて一休み中。・・・流石に九匹分ともなるとすごい量を作る羽目になった・・・
サーナ「トナイの料理おいしかったです。・・・私も手伝った方がよかったですか?」
私の左に座っている。今は機嫌がいいのか口調が軽い。
トナイ「いや、気にしなくていい。サーナとはまだ合流したばかりだし・・・料理の腕は敵わないがな。」
ザング「?サーナってそんなに料理上手いのか?」
私の右で寝転がっている。『両手に花』なんて言う奴もいるかも知れないが、ザングに寂しい思いをさせるわけにはいかず、かといってサーナに変な風に思われると・・・そう考えると両方にやたら気を使って大変な状況だ。
トナイ「あぁ。子どもの時からかなりな。そういえばここ六年間食べてないな・・・」
普通にこんな台詞が出てくる。多少常識外れかも知れない。
ザング「へぇ〜・・・今度作ってもらいたいもんだね。得意料理は?」
サーナ「そうですね・・・全体的に大丈夫ですけど、あえて挙げるとするなら魚料理ですね。」
そういえば小さい頃、川の魚をよく焼いてもらっていた記憶がある。
ザング「魚料理!いいなぁ。覚えてるレシピってどれぐらいあるの?」
サーナ「れしぴ・・・ですか?鰆のホイル焼き、車海老の海栗グラタン、鱈ちり、鯵の水膾・・・」
・・・ザングの顔が曇ってきた。
ザング「みずなます?」
サーナ「はい。あとはホタテ入りむら雲寄せ、イトヨリのカリカリ揚げ、鮭のまっぱめし風、鰯のシュウマイ変り揚げ、地中海風デラックス鍋・・・」
完全に頭がパンクしたって顔でいっぱいのザング。正直私も、もはや何を言ってるのかさっぱり・・・
ザング「い、色々知ってるんだ・・・」
搾り出すような声。
サーナ「あ・・・(汗)だ、大丈夫ですか?ごめんなさい・・・」
ザング「・・・頭の中がごちゃごちゃしたけど大丈夫。」
近寄り、ザングを宥めるようにしてその肩に手を置くサーナ。変な形ではあったが、心配の種は少し減ったようだ。

745 名前:  永遠の抱擁第二十四話 れしぴ 投稿日: 2004/01/09(金) 18:37
サキノ「トナイさん?」
いつもの和やかな雰囲気は無く、深刻な表情。少々戸惑いも見える。
トナイ「どうした?」
サキノ「あの・・・ちょっとお時間、いただけますでしょうか。」
小声。しかしはっきりと言っている。
トナイ「構わないが、何故だ?」
サキノ「わたくしの屋敷に寄っていただきたいのです。飛び出しといてこのような事を言うのは、とも思うのですけど、今さらながら心配になりまして・・・」
もし本当に『泥棒』が私の事ならば、巨大な庭があって海があって変な芝刈り機があって・・・ていうあの屋敷か。
トナイ「なるほど。どの場所だ?」
サキノ「前に『レッド』がいたと言われている白銀山の北、海沿いです。大きな屋敷ですから、行けばすぐに分かるかと。」
あの時の場所ずばりだ・・・
トナイ「分かった。・・・みんな集まれ。そろそろ行くぞ。」
呼びかけ。談笑中のサーナとザングは立ち上がり、ティオとティアスは追いかけっこを止めた。ラグナは四葉のクローバー探しを止め、ストラとワーズは眠りから覚めた。
ストラ「何処に向かうのだ?」
トナイ「サキノの屋敷だ。・・・サーナ、同時にテレポートだ。」
サーナは無言で頷き、サーナと同時に集中。
トナイ「せーの・・・」
トナイ&サーナ「テレポート!」

意識が体ごとちょっと飛び、一瞬で都会的町並みの中に移動した。
ワーズ「ん・・・ここは何処?思いっきり町の中にしか見えないけど。」
飛ばされてる方もちょっとクラッとくるのだろうか。ザングは少し頭を押さえてるし、ティオとティアスは何かを払うみたいに首をやや激しく振っている。
トナイ「ふぅ・・・もうちょっと先に・・・あるはずなんだ・・・」
使う力が二分の一な分タマムシに行く時よりはましだが、それでも疲れる。サーナも辛そう。
サキノ「そうですね。この道を真っ直ぐでいいはずです。」

五分ほど移動中。
ワーズ「あー・・・なんかまだ変だよ。テレポートのおかしな感覚、慣れないなぁ。」
ややゆっくりめに歩きながらぼやく。
ザング「だな。・・・あたしに言わせると、ちょっとアレやって飛んだ時の感覚に似てるんだけど。」
テイアス「アレってなあに?」
きょとんとした顔で首をかしげる。頭の上に『?』でも付きそうだ。
ザング「ん?アレっていうのは・・・」
トナイ「サキノ。お前の屋敷ってあれじゃないのか?」
はっきりと発音して強制的に話題変更。まぁ、本当に目の前に見えてるからある程度自然な台詞・・・だと思う。
サキノ「はい。あれです。」

左右に広がる長い壁と、黒い門。やっぱり・・・を顔に出さないように、わざと驚いた風を装う。
ザング(なぁ、ここって・・・)
トナイ(100%、あの場所だな。)
入った瞬間殺されないといいが。そんな思いの私達だった。

746 名前: 276 投稿日: 2004/01/09(金) 18:42
あぁやっとサーナが動かせるw

ペースが崩れた&『オーバーヒート』につき日、水、日と投下予定。
それからは元に。

この頃自分の口調が冷たいのは何なのだろう。

747 名前:  永遠の抱擁第二十五話 かげ 投稿日: 2004/01/11(日) 17:54
ラグナ「あ?もしかしてここって映画の?」
中に入ったラグナが一言。なぜ知っているのかという疑問は置いておこう。大きな屋敷。その前に広がる草原と、花畑、生垣の迷宮、大きな噴水など。それぞれの場所を繋ぐのは、きちんと整理された石の道。
サキノ「よくそう言われますが違います。ただ、完全に似せようとして作られたようですが。」
珍しく少し苦々しい口調。確かにいるな、そういうくだらない考えを持った金持ちって・・・

???「お譲様〜!」
ややしわがれた声。屋敷の方から一匹のヨマワルが飛び出してきた。
サキノ「じいや。」
暖かいのか冷たいのか声からの判断ができない。
ザング「随分『おじいさん』的な声だな。あんた年は?」
いやいきなり面と向かって失礼だろ・・・そんな心配をよそに、『じいや』と呼ばれたヨマワルは笑顔で
じいや「ざっと200でございます。ヨマワル族は本来からこのような声帯なので、どうかお気になさらずに。・・・お嬢様、よくぞお戻りになられました。」
そこまでを一気に言った。
サキノ「お変わりありませんか?」
じいや「おかげさまで上々です。」
やはり『家を出た』という事を引きずっているのだろうか。じいやの方はそうでもなさそうだが、サキノの口ぶりが重い。

ティオ「じいやはどのくらいからここにいるんだい?というより、本当の名前は?」
じいや「そうですなぁ・・・遥か昔の事なので、記憶が正しいかどうかは自信がございませんが、三代前のご主人様にお仕えして、ずっとかと。・・・ずっとじいやじいやと呼ばれつづけていたので、本当の名前は、自分でも思い出せないのですわ。」
二百年は伊達じゃない、って所か。何か違う気もするが。

じいや「さ、お嬢様。早速お部屋に戻り式の準備を。」
そう言いつつふよふよと近寄る。しかしサキノはやや後ずさりしながら警戒気味に
サキノ「嫌です。」
じいや「何をおっしゃる。決まり事には従って頂かないと・・・」
言い争いが始まりそうな、そんな雰囲気だが、『半分くらいしか聞いてなかった』感見え見えの声が邪魔をする。
ティアス「え?『式』ってどの式?」
難しい話は興味無ーい。そんな台詞がティアスには似合いそう。
じいや「結婚式にございます。」
丁寧にお辞儀しつつ説明。
ラ&ザ&ワ&ティオ「結婚式!?」
すっかりビックリした四匹に、眉があったなら眉を吊り上げていたであろうじいや。
じいや「はい。お嬢様の親族には代々、決して破ってはならない決まり事が三つございまして。まず一つが【常に礼儀作法は忘れずに】次が【少しの汚れ事もないように】そして三つ目が【婚約者は必ず価値同等の者】でございます。そして近日、それはそれは名誉あるお方との結婚式が・・・」
サキノ「それが嫌なんです。価値や名誉を盾にとって、愛の無い結婚などしても仕方がありません!」
切ない怒り、熱い悲しみ。そんなサキノの感情を感じつつ、今はどうすることもできない。
じいや「・・・どうしても否とおっしゃると?」
脅しの勢いは微塵も無い。絶望した、燃え尽きたような声。サキノは無言で頷いた。

748 名前:  永遠の抱擁第二十五話 かげ 投稿日: 2004/01/11(日) 17:54
じいや「なら、仕方がありません・・・手荒な真似を、お許しくださいませ。」
つぶやき、周りの物に何らかの力を送りつける。すると、微かに電磁波を放っている、サキノと同じ大きさの鉄のトライアングルが二つ・・・
トナイ「サーナ!」
サーナ「はい!」
口で説明している時間は無い。テレパシーで直接考えを伝える。
トナイ&サーナ「リフレクター!」
ESPの力で作られた二枚の壁が、サキノに当たる寸前の所で鉄を受け止める。するといきなり屋敷の向こうから何匹ものオニドリルが。
トナイ「ワーズ!」
ワーズ「了解。冷凍ビーム!」
屋敷の上の方に鮮やかな青い線が伸びる。空を撫でるように動き、線が消えた時にはオニドリルは既に凍りついて全滅。
ワーズ「やった!あれだけの数を落とすと流石にスカッとするな〜♪」
今にも歌いだしそうだな。次にテレポートでユンゲラーが現れた。
トナイ「ストラ!」
ストラ「承知した。」
答えると、自分の前に手を交差させて目を瞑る。
ストラ「せいっ!」
一瞬の早業。高速移動で近づき、一秒間に十回の連続切りを入れた。最後はいつものみねうちで。
ストラ「ハァ・・・この後は・・・よろしく頼ませて・・・貰えぬだろうか・・・」
地面に手を突きたてて座り込んだ。とても体力を使う技だったのか肩で息をしている。
トナイ「すまない。ゆっくり休んでくれ。」

今度はいきなりカイリューが姿を表した。出てくるなり龍の息吹。ぎりぎりでかわして指示。
トナイ「ティオとティアス!」
ティアス「うん。行こうよお兄ちゃん。」
ティオ「もちろんだ。」
言うなりカイリューの回りを飛び始める。二回目の龍の息吹を避けてから、
ティオ&ティアス「冷凍ビーム!ドラゴンクロー!」
まず冷凍ビームでカイリューの体を凍りつかせ、そのまま砕くようにドラゴンクロー。しかし『やった!』と油断しているティオに、まだ体力のあるカイリューの破壊光線が直撃。
ティオ「くっ!」
地面に墜落しそうになるが、なんとか耐える。
ティアス「だ、大丈夫!?」
悲劇的に心配するティアスに笑顔で
ティオ「まだ大丈夫。僕に良い考えがある。」
そういうと飛んだまま急上昇。ティアスもそれに続いた。カイリューも後を追うように飛びながら時折破壊光線。
高層ビルより高い位置まで昇っただろうか。ティアスがカイリューを惹きつけている内に、ティオは地面すれすれの高さに戻った。ティアスがミストボールをカイリューの頭に当て、カイリューが気絶して落ち始めたのを確認してティオが再び急上昇。
ティオ「 ラ ス タ ー パ ー ジ ! 」
体から暖かい光を出しながら叫ぶのが聞こえた。そのままの勢いで落ちてくるカイリューに体当たり。

パァーーーーーン

大きな風船が破裂したような音。目の眩むような閃光が辺りを包み、目が元に戻って辺りが見えるようになったときには、カイリューの姿はどこにも見えなかった。遥か上空で二匹が手を合わせて喜んでいるのが見える。
じいや「なぜ関係の無い貴方達が私の邪魔を・・・?」
怒りか悲しみか分からないが、震えた声を出すじいや。
トナイ「関係無くなんかない。サキノはもう私の仲間だ。」
自分でも左右できない、冷たく優しい口調。そうとしか表現できない。
じいや「何を拒否すると言うのですか・・・お嬢様のご両親も、その兄弟・姉妹も・・・下賎な者に関わり、汚れた者に殺されたというのに・・・」
小さいつぶやきにハッと息を飲むサキノ。
サキノ「そんな・・・お母様達は流行り病でお亡くなりになられたのでは無いのですか?」
じいや「家名が汚れる事を避けるため、お嬢様と召使いにはお教えしておりませんでしたが・・・お嬢様のご両親、その兄弟・姉妹は、ある程度規律に寛大なお方達でした。スラム街の者ともよく話をし、町の者の意見はできるだけ取り入れ、できるだけ反映させておりました。しかし・・・」
段々と表情が落ち込んでいく。
じいや「あの方達は知らなかったのです。大富豪を恨み、妬む者達が存在することを・・・六年前、町にお出かけになられたときに・・・刀を持ったポケモンを先頭にした悪党集団に・・・」
周りから音が消えたようだった。風さえ一㍍も吹いた感じが無い。重苦しい空気の中、暫くしてサキノが一言、

サキノ「・・・今夜一晩、結婚の件について考えさせてください。」

749 名前: 276 投稿日: 2004/01/11(日) 17:59
見事に誰もいなかった……

三点リーダ(…)や文頭の空白についてはこの物語が終結(最終章最終話を迎える)したら変える事にしようと思う。小説中で急に変わっても逆に滑稽な感じがする。

750 名前: 痛き者 投稿日: 2004/01/11(日) 22:06
久しぶりの投稿になりました。
第2話、書かせていただきます。

「狩猟者」

黒い影は一瞬にして周囲を灰にした。
煙が消えると共に姿を消し、
残るのは無残に倒されたトレーナーとそのポケモンだけだった。
全て一人の男のため だけ に行われている行為…。
(マスター…"アレ"以来精神が不安定だ…)
トレーナー狩りの犯人である黒服の従者、サーナイトの頭には
先月の出来事がよぎった。

いつも通り黒服と死神は獲物を探していた。
暗い洞窟…その中で2人は一人の男を発見すると同時に襲いかかった。
「ん…なんだ、君達は…」
(マスターのため…貴方に痛い目にあってもらおうか)

決着は一瞬─。

そこには呆然と立つ黒服の姿が、
その目の前には一蹴された死神の姿があった。
「何故やられたか分からない…そんな顔だね。」
男は表情を変えずに言った。
「君はポケモンを道具として扱っているように見える。
それじゃぁ強いトレーナーにはなれない。」
そう言うと男は向きを変え去ろうとするが、黒服が呼び止める。
「待て!…キサマ…名を名乗れ!!」
「ボクの名はダイゴ…ツワブキダイゴだ。なに、たいした者じゃないよ。」
男はそういうと歩きだしたが、すぐに足を止めた。
「もし…戦りたいんならリーグに来るといい。
ま、今のままじゃ結果は変わらないだろうけどね。」
そう言うと男は姿を消した…。

(マスターのプライドに傷をつけたアイツを私は許さない…)
黒服の目的は変わっていた。
ダイゴやの復讐…今ではこれが全てだった。
トレーナーを襲う目的は金ではなく、強さ。
そして…あの悪夢から1ヶ月、ついに到着した。

ダイゴへの復讐の地…サイユウシティに。

751 名前: 痛き者 投稿日: 2004/01/11(日) 22:10
早くも急展開になってしまいましたw
自分の文才の無さが表れてますね。

752 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/11(日) 22:24
>永遠の抱擁
バトルシーンが相変わらずの迫力でw
しかし頭の弱い私にはなんだか内容があまりつかめてなかったり…
最初から読み直してみましょうかねぇ…
>狩猟者
ダイゴというと変態で自己厨で(以下削除 なんですけど一応は実力のあるポケモンリーグチャンピオンなんですよね
次回が楽しみです♪

753 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/12(月) 10:30
いいね

754 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/12(月) 23:14
>>痛き者氏
絵のほうも見させてもらいました

755 名前: 通りすがり 投稿日: 2004/01/13(火) 18:09
いつも見てるけど痛き者さんのSSいいですよね。
毎日見てるけど久しぶりにバトル系のSSを見ましたよ。

756 名前: 痛き者 投稿日: 2004/01/14(水) 22:14
>>752-755
そう言ってくださると大変ありがたいです!
絵もSSもさらに努力しようと思います。
本当にありがとうございました!!

757 名前: 276 投稿日: 2004/01/14(水) 22:32
あぁ微妙。消えて欲しくは無い。しかしこれ以上はスレ違い。

>>痛き者氏 おぉ、ダイゴだダイゴだ。
ダイゴは確かにそんな感じがある。ポケナビで痛い事言ってる割に世間的な強さがある、みたいな。
>>752 で、なぜか変なネタに使われることが多いとw
>バトルシーン 確かに今回力を入れました。でも彼らのLVが高すぎて(ry
>内容 そう、一回書き出すとごちゃごちゃしやすいのが欠点。
三章だけでも【サーナを無事助けた後赤青兄妹登場→事情を聞く→旅の終結にはバリアが邪魔→仲間と合流→ラグナの通信機で、ムウにバリア解放器具精製を頼む→とりあえずマターリ→サキノは屋敷が心配になったらしい→屋敷へ→サキノが強引に式をあげられそうになる→阻止→新事実を聞いてサキノが動揺→現在】
長い。サキノの一件が済んだら(最終段階突入直前)全部まとめてみまつ。
>>755 >バトル 同上。

758 名前:  永遠の抱擁番外編その六 悲しみの鎌(前編) 投稿日: 2004/01/14(水) 22:36
ザング「なぁ、あんたには『緑色に燃える氷』って異名があるけどさ、シックルには似たようなの無いのか?」
式のことについてサキノが必死に考えている間、夜は寝ればいいが昼間は暇。必然的に遊びか話の回数が多くなる。
トナイ「?何故だ?」
ザング「いや・・・シックルがあんたと同じような事をしてきたんなら、それぐらいあるんじゃないか?」
こいつ時々嫌になるくらい鋭いな・・・
トナイ「分かった。どうせ暇だし、話してやろう。」

--------------------------------------------
あれは確か四年前。
??「イー・ウィング(翼)」
セピア色の街の中。一匹の青髪のサーナイトが、黒の布で身を包んだサーナイトの後を歩いている。
??「ウィング?」
青髪がさっきから黒い方を呼んでいるのに、まるで返事が無い。
??「イー!」
三度目。いや、この時間の前まで数えると六度目か。ついに痺れを切らしたのか、
イー「その名前で呼ぶな!俺に何の用だ。」
??「答えないと思ったら・・・それじゃ、何て呼べばいいのかな?」
イライラしてるのを知ってか知らずか、青髪の方はやけに穏やかで優しい。
シックル「・・・シックル、とでも呼べ。」
それを聞いた青髪はちょっと考え、
??「sickle(シックル)・・・鎌?なんでそんな危ない名前に?」
シックル「俺の勝手だろう。」
冷たく言い放ち、やや早足になる。
??「はいはい。・・・ところで君は、どこに向かってるのか・・・って聞いても答えてくれないよね?」
シックル「・・・無駄な発言だ。」
いたずらっぽく微笑む者と、冷たく突き放す者。正直、つりあう筈は無いのだが。

??「僕のことについて聞きたそうだね。」
ちょっと追い越して顔を眺めつつ、その青髪は言った。
シックル「何故分かった?」
流石にこれは、シックルにも予想外だったようだ。
??「『こいつは一体なんなんだ・・・』って顔に書いてあるよ。聞きたいなら、聞けばいいのに。」
シックル「この世界だ・・・質問に応じる奴など・・・」
いつもそうだった。裏世界で質問をした所で、まともに答えてくれる者はごく僅か。
|The question carried out here is meaningless.
It is the common sense of those who live on the reverse side.|

759 名前:  永遠の抱擁番外編その六 悲しみの鎌(前編) 投稿日: 2004/01/14(水) 22:37
早足だった足並みが、ゆっくりしたスピードに戻る。
??「あぁ、よかった、これでのんびり歩ける。・・・それにしても酷いよなぁ。せっかく顔と体隠してたのに、全部ウィンディに焼かれちゃったよ。」
しかし特に憂う様子も無く、『まぁ、また揃えればいいか。』と一人で勝手にまったりしている。
シックル「俺に見せていいのか?」
長い台詞を喋るのは嫌なのだろうか。多少説明足らずな言葉。
??「う〜ん・・・ま、構わないさ。君は僕の事を知らなくても、僕は君の事をよく知ってる。君が僕の事を喋ったりしない事位、簡単に予想できるさ。」
|Who are you? Don't care about me.|

シックル「俺についてくるな。」
??「そういうわけにはいかないよ。僕もこっちの方に用があるんだ。」
呆れている横で、相変わらずニコニコ顔の青髪。
??「それにしても・・・君って本当に強そうだよね。レベルは?」
シックル「・・・いちいち質問するな。」
??「いいじゃないか。どうせ目的地は同じなんだし。・・・って、言っちゃった。」
自分の軽い失敗を嘲笑するような口調。
|Light failure. I desire to always end with it.|

シックル「?どういうことだ?」
??「まぁ、目的は違うだろうけどね。・・・僕も君に協力しようかな、なんて思ってきてね。」
いつからそんな事考えていたのか。
シックル「余計な真似はするな。」
即答。
??「うわ、酷いなぁ。これでも僕は、自分の腕に自信がある方なんだけど。・・・僕はあるポケモンに、なるべく強くて軽いフードと、なるべく中が誰だか分からない仮面を作って欲しいんだ。・・・だけど、嫌な噂を聞いてね。君もその噂につられたんだろう?」
本当なら否定したい、しかし全て真実を突いてて反論できない。今のシックルはそんな心境だろう。
シックル「・・・俺は♀の方には興味が無いが。」
??「フフ、そうだろうね。そんな顔してる。・・・とすると何?今回の敵さんに用事が?」
一言一言が軽くて鋭い。
シックル「・・・ある事情でな。」
??「さしずめ、本当の名前を嫌ってるのもその事情かな。・・・ますます君が気に入った。もう何があってもついてくよ。」
その言葉を聞いて更にシックルが呆れた。・・・たぶん青髪は知らないだろう。
|You do not know my feeling...Don't follow.|

760 名前:  永遠の抱擁番外編その六 悲しみの鎌(前編) 投稿日: 2004/01/14(水) 22:37
古ぼけた家。一見誰も住んで無さそうだが、シックルと青髪二匹とも、その家の前で立ち止まっていた。
??「『闇』はここにいるはずだよね?」
青髪が問い掛ける。
シックル「『永久の闇』または『闇の予言者』」
冷たくスラスラと訂正する。
??「分かってる。・・・予言者さ〜ん?開けてくれる?」
すると扉の向こうから声が聞こえ、
「飛び回る子供たち」
と言った。青髪が次々と答えていく。
??「不思議そうに眺める子ネコたちもが」
「誰もが笑ってTELL ME!」
??「CAN YOU FEEL IT OR YOU CAN'T?」
「DON'T GIVE UP!」
??「TURN AROUND!」
「CLOSE YOUR EYES AND TELL ME HOW YOU FEEL!」
??「GIVE ME SOMETHING REAL!」
「YES YOU CAN DO IT!」
??「LOVE WARRIOR or FIGHT FOR YOUR LOVE!」
長々しい言葉が飛び交った後、重そうな木の扉が開く。
「OK。入ってよし。」

中に入る。外から見た感じより中は広く、カビゴンまでなら入りそうな大きさ。
??(中)「よく分かったわね。」
その奥に居る、一匹の微笑んだムウマ。
??「僕あの歌好きなんだ♪君がムウ・ダークネス(闇)だよね?」
ムウ「大正解♪・・・でもダークネスって嫌いだから普段はムウでお願い。あなたは確か・・・イサ・ディストラクション(破壊)ね?」
ずばりな答えで返され少し身を引いたが、
イサ「あーあ・・・せっかくシックルに黙ってたのに。」
と明るく返す。
ムウ「ごめんなさいね。でも、私の前じゃ隠し事なんて出来ないわよ?あなたの過去も未来も、全部お見通しなんだから。」
穏やかに言われ、『それもそうだね』と首を振り笑うイサ。
|I am not the reason which came for such a thing...but...Time becomes my Obstructive.|

ムウ「あら・・・そっちのカッコいい男の子もこっちにいらっしゃいな。このために来たわけじゃないことは分かってるけど、私はあなたとお話したいな・・・って。」
仕方なく近寄るシックル。ムウのすぐ下にある水晶玉から一㍍の所まで来た時に、ムウの方から近づいていった。
ムウ「あ、やっぱりカッコいい。独りにしておくには勿体無いわね。」
言うなりシックルの頬を軽く舐める。
シックル「な、何を・・・」
ちょっと赤みが差したかな?という程度だが、多少の反応が見られた。イサは笑い、
イサ「すっかり気に入られたみたいだね。」
ムウ「当たり前じゃない。こんなにカッコいいサーナイトが私を護りに来たなんて、滅多に無い事よ。例え五十年生きててもね。」
『五十』という響きに、驚きを隠せないイサ。
イサ「『五十年生きて』って・・・全然そんな風には見えないな。」
ムウ「そんなことゴーストの間じゃ当たり前よ。個人個人が持ってる核―――みんなは『コア』って呼んでるけど―――がダメにならない限り、私達ゴーストは不老不死。・・・あ、今の事、あんまり他のポケモンには言わないでほしいかな。悪用されると困るし。」
特につまることも無くスラスラと述べた。
|My heart is strange.I do not have the hostility over this ♀.|

ムウ「そうそう。あなた名前は?」
シックル「・・・シックルだ。」
『分かってるだろ・・・』そう言いたそうな感じ。
ムウ「シックル・・・ね。ま、そういうことにしておきましょうか。」
イサ「『鎌』に『闇』に『破壊』か。ずいぶんと物騒だね。」
その口ぶりからは、物騒に思っているというより寧ろ面白がっている感じがするが。

イサ(この様子だとシックルの『大切なもの』は・・・楽しそうなイベントに参加できなくて残念だけど、僕は適当な所で離れた方がいいかな。)

ムウ「!み、みんな早くここから出て!」
イサ「え?」
突然のことに思わず生返事。
ムウ「早く!」

ズガガガガガガガガガド━━━━━━(゚ロ゚)━━━━━━ン !!

---------------------------------------

ザング「ちょっと待て。全然出てきてないじゃないか。別にムウとシックルの出会いの話なんか・・・」
トナイ「待て待て。そこだけ話してもつまらないだろう。・・・どうせ時間はたっぷりある。」
ややイライラしているザングを宥める。・・・ていうよりムウの異名は無視か?
それとイサ兄さん、元気だろうか・・・

761 名前: 276 投稿日: 2004/01/14(水) 22:43
番外編前編。イサがどんどん子どもっぽくなってる気が。
toi et moiをイメージ。

762 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/15(木) 22:26
ゴーストタイプの弱点をムウ姉さんに教えて貰いましたよw
大分物語りのほうは終盤に近づいて来てます
>番外編前編。イサがどんどん子どもっぽくなってる気が
確かに少し子供っぽくなっちゃてるような気がしますねw

763 名前: 216 投稿日: 2004/01/16(金) 17:27
>621氏
>ギャグ→シリアス→と来たので次は当然得ろです。
そ、そうなんですか。GJ。
>ゲンジ(ぬぅ、流石にどうにかせねば…(滝汗))
キクコたんに責められる姿が目に浮かぶ(w
私的にこのスレで一番付きぬけた作品だと思われ。

>526氏
酒豪淫乱女は一つのブランドですね。ママどっかーん!
あることを楽しみにしてるっていいですね。私にもそんな時代が(ry

>728氏
とりあえず展開を楽しみにしております。
ラプラスが仲間だと海は便利そうですが山は困(ry

>276氏
第三章突入乙。
>あぁやっとサーナが動かせるw
その気持ちはわかります。私もこのところ「マスター」の出番がなくて……。
今までの伏線をまとめるのも大変でしょうが、がんがってください。
アウトロー×お嬢は黄金ですが……サキノさんはどうするのか、期待。
>イサがどんどん子どもっぽくなってる気が。
それはきっとアイゾメ菌のせいでし(ry

>痛き者氏
すいません。「痛き者」というコテハンでしたか。
>早くも急展開になってしまいましたw
>自分の文才の無さが表れてますね。
いやいや、よくまとまってますよ。急展開、いいじゃないですか。
私のなんか文章量の割にまったくペースが亀ですから。
ダイゴさん、変態だけど強い。これが彼の魅力なんですね(w

764 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2004/01/16(金) 17:32
十七章「真眼」
少し前に、某“リーダー格”と交わした会話。
「他人の心が読めるっていうのは、やっぱりどうしても辛いことのほうが多いだろう?」
「そう……かもしれませんね」
「ん? 随分曖昧だな」
「私……あまり他人と接したことがありませんから。マスターに捕まえられるまでずっと独り、その後は基本的にあなた達としか……」
「そうか。まあ、お前も場数を踏めば分かるだろうが、世の中には知らないほうがいいってことが腐るほどある。それこそパンドラの箱が地雷の如く、な」
「……マスターの過去なんて知らなくていいってことですか」
「読心術は俺の十八番でな。何でこんなことが得意になったのか、神を呪うよ」
「……」
「……そんなに知りたいのか? あの鬼畜野郎のことが。無理だ。奴は心を開かない。開かないが……」
「開かないが?」
「いや、何でも」
「何なんですか!」
「……そうムキになるなよ。対象が心を開かないなら、その“過去”を直接見ればいい」
「そんなことできるんですか?」
「俺にはできない。サーナイト族のお前にも無理だろう。だが、世の中には“過去”も“未来”も全部見透かす眼を持ったポケモンもいるらしい」
「そんな凄いポケモンが……」
「ただな、俺が思うにそいつは最悪に不幸な人生を送っていると思うぞ」
「え?」
「足元にばら撒かれた地雷を全て見透かしながら、それらを避けて通れないからだ。知らなくていいことも、知ってはいけないことも、全てが眼に映し出される。それが嫌なら眼を閉じるしかないが、そうしたら何も見えない。全てを知りながら生きていくか、何もしないまま死を選ぶか。おまけに未来も見えてるんだから退屈なことこの上ない」
「……」
「この先、どこへ行くのか。希望も絶望もはありはしない。明日何があるか分からないから、今も生きているんだがな、俺は」
そう言って彼は私に目を合わせました。
何か言いたげな視線。けれど、私が読み取る前に彼は気持ちを横にそらしてしまいました。
そんなワンシーン。

765 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2004/01/16(金) 17:34
「お久。ネイちゃん」
アイゾメさんが舐めるような視線で挨拶します。
「……」
対してネイティオの方は、ぴくりとも動きません。知らない人が見たら銅像と思うでしょう。
アイゾメさんは、ふっと笑ってから私に手をやりました。
「お客さん。旅のトレーナーだって」
「どうも……」
ネイティオは動きません。焦点の合わない両目を、それぞれ明後日の方向に向けたままです。
「あの……」
「待って」
静止。
私の心が一周してから、ふと唐突に声が聞こえました。
「――我、知りけり。汝、サーナイト」
「え?」
先ほどから彼は硬直したままですから、テレパシーということになるのでしょうか。
まず小手調べといわんばかりに、私の名前を当てて見せます。……名前はありませんが。
「――先日、汝が主人と共にここへと来(きた)れり」
またもや的中。心臓が高鳴ります。
「相変わらずねちっこいんだね、ネイちゃんは。さくさくっと本題に入ったらどうだい?」
アイゾメさんが横槍を入れます。口に愛嬌とも皮肉ともとれる笑いを浮かべて。
「――ならばアイゾメ、汝、席を外すべし。サーナイトと二人にて話したし」
冷静に返すネイティオ。
「ちぇー、分かったよぅ。じゃあサーちゃん、ぼくは先に戻ってるからね」
アイゾメさんはぷりぷり怒りながら(しかしながら、さも楽しそうに)、外へと歩いて行きました。
「……愉快な人ですね」
「――ふむ。それでいて、深し。あの女の前では、我も、うかつには喋れぬ」
「え? あなたはアイゾメさんのことも全部お見通しなんじゃ……」
「――我、全てを知りけり。されど、否、さればこそ恐ろしき、あの女の“未来”」
「アイゾメさんの、未来? 恐ろしいって、どういうことですか?」
「――汝、それを知るべきにあらず」
「そんなこと、言ったって……」
アイゾメさん。精神科医。私の心に、安心を与えてくれた人。
ちょっと人と違うところはありますが、それでも彼女は――彼女は私の恩人です。
「私は彼女に一回助けてもらったんです! 彼女に何かあるなら、今度は私が助けたいんです! だから……」
下唇を噛み締めます。
辛いことは、もう十分です。私の周りの人達が、これ異常苦しむのは……。
「――これは予言にあらず。予想に過ぎぬ。されど、近き将来、必ず起こりうる事態なり」
「……」
「――本当に、よいか?」
唾を飲み、頷く私。
私達の“過去”と“未来”を尋ねに来たというのに……。
でも、どうしても、知りたいんです。恩人に何かあるかもしれないのに、何もできないなんていうのは、嫌なんです。
だから――

「――アイゾメ、終わりし」

「え? それってどういう/」
「――言葉のままなり。“死”にあらず。されど、もう長くは生きられぬ」
どういうことなんでしょうか……。“終わる”。“死ぬ”じゃない。
「終わるって、その後は……」
「――その後は、分からぬ」
「えっ? 分からない? あなたは未来が/」
「――見える。さればこそ、分からぬ。明日、ありしこと」
「……」
大変なのに、緊急事態なのに、どうにも彼の言っていることがよく分かりません。台詞の一つ一つが抽象的過ぎます。
「もう、いい加減に……」
「彼の古典的な話し方には年季が入っているんです。勘弁してあげてください」
初めて聞く声。
冷静で、なおかつ優しい、でも某精神科医よりはあっさりめで、どことなく影を含んでいる、そんな口調。
私が振り向くと――
「あ、あなたは……」
そこには、どういうわけか、あの青い髪のサーナイトが立っていました。
「改めて初めまして、サーナイト嬢。自分は“上層部”特殊捜査官アイゾメの唯一の持ちポケモン、サーナイト族アオイ。以後、お見知り置きを」

766 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/17(土) 23:00
その場の雰囲気が鮮明に伝わってきます、ホント
ネイティオはカナリ近寄り難い存在ですよね
精霊ポケモンの名に恥じない神秘的な(不気味な)オーラが滲み出てます

767 名前: 痛き者 投稿日: 2004/01/18(日) 18:15
「狩猟者」

「やっとここまで来れたか…」
(あの1ヶ月の間で全てのジムを撃破したわけですが…これからですね、本番は)
トレーナー狩りの黒服とその従者の死神はポケモンリーグに来ていた。
全てはダイゴへの復讐のため…屈辱を晴らすためだった。
とりあえず予選は抜けたのだが、本戦出場者は32人。
トーナメント表を見てみると、ダイゴと戦うには決勝まで行かなくてはならないようだ。
そして、一回戦が始まろうとしていた。
「最初の"獲物"は…どこの雑魚だ…」
「雑魚?とんでもない、彼は強いよ。なんたってホウエン四天王の一人だからね」
声の主はダイゴだった。
「………キサマか…」
「やぁ、やっぱり来たんだね。
君達がどんな修行をしたか知らないけど、その成果見せてもらうよ」
ダイゴの表情には余裕があった。
「ボクも前回のチャンピオンとして負けるわけにはいかないんだよね。
どんな時でもボクは一番強くてすごくないと気がすまないんでね」
黒服は無表情だった。殆ど聞き流している。
それにも関わらずダイゴは話を一方的に続けた。
「なんだい、無視かよ。
まぁいい、ボクは絶対負けないからね。じゃ、失礼させてもらうよ」
そう言ってダイゴは去った。冷静に見えたが本心では
『よぉーし、優勝したらもっと鋼マスターに近づけるぞぉ♪
鋼ポケモンハァハァ、絶対優勝して賞金でまた絵本買っちゃうもんね〜』
などと心の中で言っていた。
「さて…うっとおしい奴も去ったし"雑魚四天王"のヤローが来るまで待つか」
10分後…来た。
一回戦の相手、ホウエン四天王カゲツが。
「待たせて悪かったな。じゃあ、始めようぜ!」
こうして、一回戦が始まろうとしていた。

『さぁて、ここのポケモンを奪って、"奴"を復活させてやるぜ』
一方リーグの裏では何か、不審な計画が行われようとしていた…

768 名前: 痛き者 投稿日: 2004/01/18(日) 18:17
とりあえず前回の続きです。
まだ続くと思うのでこれからもよろしくお願いします。

769 名前: 276 投稿日: 2004/01/18(日) 21:09
リアルで色々あってパンク気味。

>>762 >弱点 別に教えたわけじゃw
とりあえず核(コア)がある限り彼女は永遠の若さ。
>>216氏 長くなるので全部ひっくるめて感想どうもです。アイゾメ菌w
アイゾメが“終わる”…もはやlostの常識とするしかないのだろうか。
読みも眺めも、ようは使い方次第。能力ならそう。だが、眼が元々それの場合は強制。自分で制御できれば…
ローテンポでもいいのではないかと。読む側が様々な事を考えさせられる。
>>痛き者氏 脳が危ない…カゲツで随分悩んでしまった。いきなり悪の使い手と戦闘とは。
これからもよろしく。

770 名前:  永遠の抱擁番外編その六 悲しみの鎌(後編) 投稿日: 2004/01/18(日) 21:10
ザング「まぁいいや。続き話してくれ。」
疑うような目。
トナイ「・・・了解。」

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瓦礫。何者かに吹き飛ばされた家。突然に起こった出来事な為か、吹き飛ぶ直前にポケモンが一匹居なくなったことに、その場の誰も気づいていなかった。
シックル「っ・・・ムウマは無事か?」
無駄な損傷。シックルにはその程度なのだろう。体に付いた木屑を払いながら立ち上がる。
ムウ「もぅ、せっかくなんだから名前で呼んでくれてもいいじゃない。私は大丈夫。」
ばらばらになった家からふよふよと浮いて出てきた。
シックル「・・・ムウ。イサは分かるか?」
何を思ったのか今度は名前で。
ムウ「あら、どういう風の吹き回し?・・・どうしたのかしらね。穏やかで、優しい性格。あの程度でやられちゃうようには思えないんだけど。」
あまり心配して無さそうだが。
|A fellow's identity,I do not understand to the last after all.|

気配に気づき、家から5㍍離れた所を見据えるシックル。無造作に建ち並ぶ家の前に、ヌケニンの大群と、一匹のハスブレロ(以下ハス)がいた。
ハス「お前もいたのか『悲しみの鎌』シックル。・・・いや、『裏切り者』イー・ウィング(翼)」
一言一言にイライラしそうな、相手の神経を逆なでするような口調。
シックル「親父の命令か。」
声自体は冷静そのものだが、自分でも気づかぬうちに拳を握り締めている。
ハス「あぁそうだ。そこのムウマ、色んな奴に変な事吹き込んで、ご主人様に大ダメージを与え続けたんだ。今ここで処分しておかないと、今に壊滅させられるんじゃないか、とのご判断だ。お前にゃ関係ねぇ。死にたくないんなら、とっとと離れナ?」
少しずつ声を上ずらせながら言う。かなり余裕のようだ。

シックル「退く訳にはいかない。俺の母を殺し、俺に適当な名前をつけ、挙句の果てには俺も殺そうとしていた、あの極悪な父親・・・いや、あんな奴は親父とは呼べない。あの外道な、力だけの腐った男をこの手で葬り去るまではな!」
普段からは想像できない程長い言葉。それだけでも、シックルがどれだけその男を憎んでいるかがよく分かる。
ハス「へぇ?逆らうのか?・・・もっとも、ご主人様を愚弄した時点で、生かしてもらえるとは思っちゃいねぇだろうがな!」
それだけ言うと周りのヌケニンに合図。一斉にソーラービームの準備を始める。
シックル「シャドー・ガトリング!」=Shadow Machine gun=
ヌケニン集団に右腕を伸ばし一言。小さなシャドー・ボールが幾つも飛んでいき、ヌケニンを一匹残らず一掃した。

ムウ「お見事!」
緊張感まるで無し。
ハス「ここまでは計算済みだ。出て来いフーディン!」
時間にして呼びかけた後三秒後。一匹のフーディンがシックルの前にテレポート。
シックル「ち・・・シャドーボールが使えない。」=PP 0 of a shadow ball=
ハス「そうだ。それこそが俺の作戦よ。ヌケニン戦でPPを切らせ、その後に強力なエスパータイプを呼ぶ。後は、もう分かるなぁ?」
不敵な笑みを浮かべるハスブレロ。フーディンのシャドーボールと十万ボルトが、容赦なくシックルに襲い掛かった。
シックル「くっ・・・がぁ!・・・っ」=A dangerous damage=
不意を打たれたのか両方の技を三発受け、既に立つ事すら難しい。仰向けに倒れる。
ハス「ふん、大口叩いてた割にはこんなもんか。フーディン、とどめを注してやれ。」
言われるがままにフーディンの右手に力が溜められ―――

771 名前:  永遠の抱擁番外編その六 悲しみの鎌(後編) 投稿日: 2004/01/18(日) 21:11
ムウ「きゃぅ!」=Sickle Damage 0 Mu Damage 150=
加えられるはずの衝撃が来ない。その代わりか、すぐ近くからの小さな悲鳴。
シックル「ムウ?・・・何故だ。死んでも仕方ないような俺を何故助けた。」
目を開けると、シャドーボールを直に受け止めたらしきムウの姿。
ムウ「シックル君はまだ死んじゃダメ。あなたには・・・まだやるべき事があるの。あなたの未来は、まだまだこれからよ。・・・あぁだめ、さっきの衝撃が核まで響いて・・・壊れちゃいそう。」
それだけ述べて笑顔を作るが、声が弱々しい。シックルの顔が憂いに満ちる。
ハス「友情・・・いや、愛情かな?くだらないものに体を動かし、結果がこれだ。自分の愚かな行為を、せいぜいあの世で後悔するがいいさ。・・・先にムウマからだ。」

十万ボルト。確かにそれを放ったはずだった。しかし別の場所からも電撃が加えられ、完全に打ち消された。=no damage=
そしてハスブレロは見、驚きの声を漏らした。すぐ前まで瀕死のはずだった、今は聖と邪のオーラを放っている、一匹の、黒で身を包んだサーナイトに向かって。
シックル「残念だったな。俺から殺していれば、お前は勝てていた。」
=Mode change "perfect protection"=
唖然とするハスブレロ、シックルのカッコよさにクラクラしそうなムウを無視している。
シックル「シャドーボール!」
=The shadow ball of the maximum power.Time 3 seconds required for a reservoir=
三秒で最大まで溜められた黒い球。それを受けたフーディンは、もうすでにこの世にいなかった。一瞬で消されたフーディンに向かって、多少の嘆きを見せたハスブレロ。
シックル「サイコキネシス!シャドーボール・ブレード!十万ボルト!」=Mortal combo=
耐え難い念力にハスブレロの体が引っ張られ、黒い剣状の物質がその体を貫いた。そして、黒いそれが刺さったまま鋭い電撃が走る。
シックル「覚えろ。そして伝えておけ。俺が絶対に貴様らのボスを倒すとな。」=Teleport=
電撃を流したまま力を加える。ハスブレロが、何らかの力によってどこかに転送された。


ムウ「ありがとう。今のシックル君、最高にカッコよかった。・・・でも『覚醒』まで使って私なんか助けてよかったの?」
一段落し、ある程度体が落ち着いてからのムウの賞賛。
シックル「借りを返したまでだ。」
冷静に返す。・・・もっとも、イサを探すのに集中していて、まともな受け答えなど出来ないだろうが。
ムウ「ワラ)それもそうね。・・・でも、ありがと。」
ふよふよと飛んでいき、今日二度目の『舌で舐める』。その性格に似合わないシックルの反応が面白い。
シックル「それはよせ。」
ムウ「フフ、かわいっ。・・・あら、何その紙?」
頬にやや赤みの差したシックルの足元に飛んでいき、サイコキネシスで持ち上げる。

772 名前:  永遠の抱擁番外編その六 悲しみの鎌(後編) 投稿日: 2004/01/18(日) 21:11
---------------------------------------------------

              やぁ、どうも。
    もしムウかシックルが読んでいるんじゃなければ、
        これから先は読まないで欲しい。

===========二匹が広げた、紙が折れた跡。=============

君達がこれを読んでいるってことは、無事に生きてるんだね。
       シックルの真の力、見たかったなぁ。
          でもまぁ、僕が居たところで
      お二方の邪魔になるだけだと思ってたから、
     先にこの場を離れさせてもらったよ。ごめんね。
           僕の事は心配しないで。
    今は多分、新しいフードと仮面、探してる所だから。

                  お幸せに(笑 イサ・ディストラクション

---------------------------------------------------
ムウ「随分お茶目な子ねw あなたはこれからどうするの?」
手紙の内容に苦笑しながら訊ねる。
シックル「俺は・・・ムウノトコロニイサセテクレナイダロウカ。」
ぼそぼそと答える。それを聞くとさらに笑い、
ムウ「あら、『悲しみの鎌』が頼み事なんて、滅多に聞けたもんじゃないわね。」
今度はクスクス笑い始めた。その微妙なニュアンスをしっかり受け止め、
シックル「それは・・・本当に、いいのか?」

ムウ「あなたがいいならいくらでも♪」
|I do not want to already separate from Mu...But...I myself do not know the reason.|

---------------------------------------

ザング「へぇ〜・・・『悲しみの鎌』かぁ。あんたより短いね。」
全部を素直に聞き入れて一言目の感想。
トナイ「まぁな。私の場合、上手く言い表しにくいのだろう。」
『緑色に燃える氷』・・・私を一言で表現するとそうなるのだろうか。
ザング「所々出てきた英語は何?」
トナイ「さぁ?シックルが『話してもいいが、それだけは忘れるな』とさ。」
よく分からないが訳ありのご様子。

ザング「それで、シックルは結局その親父さんを討てたのか?」
トナイ「さぁ、それは次の機会にな。」

773 名前: 英語訳(シックル風) 投稿日: 2004/01/18(日) 21:25
英語にする時Excite使ったからあまり信用はできない。
読んだままの意味のやつ(と歌詞)は省略。
|The question carried out here is meaningless.
It is the common sense of those who live on the reverse side.|
ここでする質問は無意味。それは裏に生きる者の常識。
|Who are you? Don't care about me.|お前は誰だ?俺に構うな。
|Light failure. I desire to always end with it.|
軽い失敗。俺はいつもそれで済むことを望む。
|You do not know my feeling...Don't follow.|
お前は俺の気持ちを知らない…ついてくるな。
|I am not the reason which came for such a thing...but...Time becomes my Obstructive.|
俺はこの為に来た訳ではない…しかし…時間が俺の邪魔をする。
|My heart is strange.I do not have the hostility over this ♀.|
俺の心がおかしい(変だ)。この♀に対しての敵意が無い。
|A fellow's identity,I do not understand to the last after all.|
奴の正体、結局最後まで分からなかった。
=PP 0 of a shadow ball=シャドーボールのPP 0
=Mode change "perfect protection"=モードチェンジ『完璧な守護』
=The shadow ball of the maximum power.Time 3 seconds required for a reservoir=
最大パワーのシャドーボール。溜めるのに三秒必要とした。
=Mortal combo=必殺コンボ
|I do not want to already separate from Mu...But...I myself do not know the reason.|
俺はもうムウから離れたくない。…しかし…その理由は俺自身も知らない。

774 名前: 276 投稿日: 2004/01/18(日) 21:31
前編で言い忘れた事。
『コア』辺りで気になってる人、もしいたら一応
【当小説は某多進化携帯獣喫茶店とは一切関係ありません】と。

次も番外編。ワーズとストラに関わる話。恋愛要素10%と予測。

775 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/20(火) 15:02
100パーセント にしてくれ

776 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/20(火) 15:03
<775
俺もそれを希望

777 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/20(火) 22:53
>「狩猟者」
裏で行われようとしている不審な影と計画
そしてやはり出て来た四天王
一人目の相手,カゲツは悪使いですがエスパータイプのサーナイトでどうやって挑むのか見ものですね

そしてダイゴの本性はやっぱりそれか!

>永遠の抱擁
うはァw 今回のバトルシーンは随分と激しいですね
SSを読んでるといつの間にか脳内でムウ×シックルのかpが構成されてましたw(なんか腐女子っぽいぞ
次回は恋愛要素10%ですか…
残りの90%の要素が気になる所ですw

778 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/01/23(金) 18:50
ダメダ・・・親の前では・・・絶対に書けない・・・_| ̄|○

779 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/01/23(金) 19:18
第三部〜設定とプロローグ〜


はるか昔から、人類はポケモンと呼ばれる生物と共生してきた。
しかし、人類の文明が発達するにつれ、人間のポケモンへの態度は支配的なものになっていった。

西暦1949年、人は遂に、モンスターボールと呼ばれる装置を使ってのポケモンの捕獲に成功した。

西暦1951年、モンスターボールを使ってのモンスター乱獲及び密猟を行う組織、ロケット団が結成された。
ロケット団の活動により、この年の内に、4種のモンスターが絶滅に追いやられることになった。

西暦1973年、モンスターボールの研究は進み、ボール内に精神コントロールを取り付けることによって、調教の円滑化が図られた。
これによって、初心者でもモンスターテイマーになることが可能となった。

西暦1986年、モンスターボールのラインナップは増え、より捕獲率の高いものや、特定の種族をとらえやすいボールが製作された。
また、モンスターを育成するうえで重要な、トレーナーとの信頼関係を補強するバッヂが作られた。

翌年、各町にポケモンのジムが設置され、バッヂは各ジムに配布された。

西暦1990年、各ジムを制覇して、全てのバッヂを集めた者がさらに上を目指す為の、
地方別にチャンピオンロードが設置された。

西暦1995年、南米のジャングルに、地球外生命体が飛来した。現地人が「ミュウ」と呼んだそれは、
地球に物質をパソコンのネットワークを通じて転送するシステムを伝え、去っていった。

西暦1997年、ロケット団内に、ミュウがまだ地球にいるというデマが広がり、南米に捜索隊が派遣されたが、
結局ミュウを見つけることは出来なかった。
ロケット団は、現地の村の長が持っていたミュウの体毛からDNAを取り出し、
戦闘能力を強化したクローン「ミュウツー」を作成した。

西暦1998年、ミュウツーがロケット団に反旗を翻し、クローンポケモンを率いて
軍事クーデターを起した。
後に「ミュウツーの反乱」を呼ばれたこの事件は、ある少年の活躍により、何事もなく終結した。

西暦2000年、地球外人類を名乗る男が出現した。
男は強力なエスパー能力を持ち、武器の扱いや格闘戦に長けており、
一匹のラルトスを連れて各地を旅した。

翌年、男は精神操作から開放され、本来の記憶を取り戻す。

西暦2002年、男はミュウツーと名乗る人型ポケモンに遭遇する。
男は、行方不明になったと言われるミュウツーの息子(クローン)の捜索を依頼され、
その場所を突き止めるも、既に記憶操作が行われており、試験管の中で調整されている
彼を助けることは出来なかった。
ミュウツーと男は力をあわせ、表面的ではあるが、ロケット団を解散させることに成功した。

西暦2003年、ミュウツーのクローンが、男が居候していた大城戸研究所を襲撃した。
男の活躍により、大城戸教授の命は守られたが、伏兵の攻撃により、
男は左腕を失い、その姿を変えられてしまった。

西暦2004年、大城戸教授とその二人の助手によって作られた義手を駆使し、
男は龍の神・大地の神・海の神の力を得ることに成功した。
ロケット団の開発した「デオキシス」と呼ばれる生物を殲滅する為、
ロケット団の基地に乗りこむも、棟梁のサカキは既に何者かによって殺害されていた。
サカキ殺害の容疑で男は逮捕され、投獄される。

西暦2006年、男によって殺害されたとされていたサカキが再び姿を現し、
デオキシスを率いて人類に宣戦を布告した。
各国のポケモントレーナーもスーパーロボットも、サカキの強力な
デオキシスには歯が立たず、逆に取り込まれてしまう結果となった。
サカキの野望を阻止する為、あの男が、地獄から蘇った。

780 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/01/23(金) 19:21
800ゲトです。
第三部第一話は、○○○が義手を手に入れる場面です。
微エロです。
89%書きあがってるのですが、残りの11%が気まずくて書けずにいます。
とりあえず半分ほど投稿します^^;

781 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/23(金) 23:15
期待してまふ

782 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/24(土) 01:07
楽しみ

783 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/24(土) 23:45
>第三部〜設定とプロローグ〜

うわァ… 随分とダークな香りがプンプンと漂ってますねw
では第三部、期待して待ってますよw

784 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/01/25(日) 06:38
第三部
宝蓮秘抄 逆襲のサカキ〜地球最後の日〜

第一話:義手


「これは青酸カリだ。飲んだら死ぬぞ。人間だったら間違いない。」
グラーフは、長井秀和の真似をしたような口調で言った。
全ての希望は、打ち砕かれた。
「・・・甘く見ていた。」
そう、甘く見ていた。ザンキの持っていたピンク色の薬品は、姿を元に戻す薬だと思い込んでいた。俺だけではなく、これをもっていたザンキ自身も。
しかし、これは大城戸教授を抹殺し、ザンキをも殺すロケット団の残党の卑劣な作戦であった。
ミュータント・メタモルフォーゼガン(MMG)・・・
照射した対象の体細胞に変化を促し、姿を変えさせる光線のことだ。元の姿に戻る為には、再照射に賭けるしかない。
再照射しても、元の姿に戻れる保証はないが、そうする他ない。
俺は、ミスティが捕まえたキモリ、今ではジュカイン――育てたのは、俺だ(`・ω・´)――を呼んだ。
「樹海只今参りました。」
「樹海、今からロケット団の基地の跡地に潜って、MMGに関する情報を入試手欲しい。できるか?」
「もちろんで御座います。」
「よし・・・行ってこい。」
「はっ。」
すぐにジュカインの姿が消える。まるで忍者だ。
俺はザンキを呼んだ。(現在、ザンキは大城戸研究所に匿われている&色々と尋問or検査を受けている)
「ザンキ、お前も殺されるところだったぞ」
「え・・・?」
「俺が止めなければお前はシアン化カリウムを飲むところだった」
「なんだって?!でもその・・・思案?なんとかわかりませんけど」
「要するに青酸カリだ。今のところこれを多量に飲んで生き残った人間もポケモンもまずいない」
「そんな・・・榊の言葉は嘘だったのか・・・」
「世の中そんなもんだ。ま、焦らず・・・着実に事を進めていけば良い。俺の姿も、お前の記憶も、いずれ取り戻せば良い。
それまで、俺はお前の助けになってやろう。その代わり、お前の力も借りるぞ」
「・・・はい!」
意外と素直なミュウツーの息子(!!)の協力を確認したところで・・・
先日ミュウツーから届いたメールを見る。

『リューク殿

最近こちらではおかしな事件が続いています。なんと、死者が、蘇っているのです。
たとえば、近くの病院で余命半月を宣告された胃の末期がんの患者が、1年以上経った今も生きているのです。
ただの奇蹟ではなかったのです。宣告された半月後、その人は意識を失い、それから10ヶ月ほど
意識不明の状態が続いていました。そして11ヵ月後、その人は突然起き上がり、腹が減ったと言ったそうです。
がんで食事もままならない状態であったのに、と医者が不審がって検査したところ、がんが跡形もなく消え去っていたといいます。
他の事件では、なぜそのような状況になったのかは不明ですが、発電所のタービンに巻き込まれて潰れてしまった人がいます。
もちろん、即死でした。しかし、葬儀の一週間ほど後、なんとその人が自分の家に帰り着きました。
幽霊かと思ったら、実はそうではなく、暖かい血の流れる、生者であったのです。
死んだはずのものが、生きて帰って来た例は、このほかにも多数ありました。そして、それらの共通点は、
蘇った人は100%、ロケット団の関係者であったか、復活後に入団しています。
何か関係があるかもしれないので、引き続き調査を調べることにします。
何かあったら、またお知らせします。そちらにも異変があったら、知らせていただきたく思います。

ロケット団はといえば、最近、ポケモン研究者の正樹殿の発見した、メタモンの姿を変える遺伝子の研究結果や
実験結果を盗み、対象者の姿を変化させる道具を開発したといわれていますが、定かではありません。
また、一部の幹部が、伝説の巨龍の復活を目論んでいることがわかしました。巨龍の復活には、七つの龍玉が必要だと言われています。
リューク殿の元に突然現われたという、例の球が、それかもしれません。ロケット団が狙ってくるかも知れないかので、
用心してください。

それでは、私はダイゴ氏から依頼された、MGνガンダムのモデルの組み立てをしなければならないので、このくらいにしておきます。
またの機会に。 ミュウツー』

785 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/01/25(日) 06:39

(死んだ人が・・・蘇る・・・)
そんなことがあり得るのだろうか。そんなことを考えているとき・・・
ハルカが部屋に突然入ってきた。というか、入っていたことに気付かなかったというべきか・・・
目の前に立っていた。
「うわ、びっくりした。お前は忍者か」
「なーに言ってるの、さっきからここに居て呼んでたのに、リューさんがぜんぜん気付かなかっただけですよ」
「そうか、済まない・・・で?」
「で?って・・・女の子が目の前にいるのに可愛いの一言もくれないんですか?」
「あー可愛い可愛い(苦笑)結局それだけか?」
「冗談ですよ。大城戸博士が、リューさんの義手が出来たって」
「かーっ!馬鹿馬鹿しい!なーにが義手だ。動かせない、感覚のない手なんてあっても邪魔なだけだっ」
「それが・・・意識連動型で、本物の手と変わらない感覚もあるらしいです」
「なに、そんなものがあるのか・・・どれ見てみるか」
大城戸教授の元へ行こう・・・とした時。ハルカが俺の服のすそを掴んだ。
「昨日の夜・・・リューさん、ミスティと・・・」
なぜ彼女がそのことを知っているんだ・・・秘密にしていたはずだったのに・・・
「聞いてたのか?」
こくり、とうなずくハルカ。盗み聞きは良くないな・・・なんていえるほど冷静ではなかった。
昨日の事は、この娘には知られたくなかった。
左腕を失った慰みに、ミスティにオリジナルの媚薬(超強力!ちょっと危ない成分も入ってる・・・)を飲ませて、
自分も飲んで、ものすごく激しくした。夜通し、朝までずっと、ヤリ続けていた。
あれを聞かれていたなんて・・・
「リューさん赤くなってる・・・ホントだったんだ・・・」
「へ?」
「冗談で言っただけなのに・・・本当にしてたんだ?」
「う・・・」
弱みを握られてしまった?迂闊だった。俺としたことが、こんなことも予測できないなんて。
女は恐ろしい。身に覚えがあったから、なおさらだ。
「いいの、誰にも言わないから・・・でも、ちょっとずるいな」
「ずるいよ。ミスティだけで独り占めして。」
「独り占めってな・・・あいつと俺は、一応、トレーナーとポケモンの関係だし・・・ああいう行為をしていいのかどうかは別としても」
それに、俺の妹・・・ガイアで死んだミスティに似ているし。妹が死んだ頃の記憶は曖昧だ。自分が何歳だったとかも覚えていない。
ただ、ミスティが死んだこと、それだけしか覚えていない。
俺は、妹を愛していた。決して結ばれることのない運命を呪いながらも、あふれる愛情でいっぱいだった。
寂しい夜は、同じベッドで抱きしめあって寝た。
そんな妹の死に際ですら、曖昧な記憶しか持ち合わせていない。いや、恐らくあまりのショックで、自分の記憶から消去しようとしたのかもしれない。
それは異常な光景であったと記憶している。
妹の最後の言葉「お兄ちゃん・・・」の後に、妹は口をぱくぱく動かした。声は出ていなかった。その口はなんと言っていたのか、
確かめる術はないけれど、確かに「愛してる」と言ってるように見えた。
そのご、妹の身体は光につつまれて・・・どうなったんだ?
そもそも光に包まれるってなんだよ。夢でもみてたのか・・・?
「・・・−さん!」
「ん」
「なにボーっとしてるの!」
「あ、ごめん、ボーっとしてた」
「ボーっとしてたじゃなくって・・・私のお願い、聞いてもらえないかなっていってるじゃん〜」
「お願い?」

786 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/01/25(日) 06:42
「うん。私ね、リューさん見てて思うんだけど、リューさんってミスティ一筋でしょ?」
「それは・・・」
「別に、私は遊びだったの?とか言わないから(笑)それに、あれは私からだったし・・・」
「雰囲気でああいう風にならないこともないような・・・」
「こんなこというのもなんだけど、外に出るときは、リューさんが私のポケモンだってことにして欲しいの」
「はぁ?いくら姿がサーナイトっぽく(ってかそのもの)なったとはいえ・・・そりゃまた何故」(イヤとか言ったらミスティとの行為がハルカの学校の友達とかにバレてしまうだろう)
「あのね、友達から、研究所に新しくはいったサーナイトって、ハルカちゃんの?って聞かれて・・・思わずうんって答えちゃったから・・・」
「なんだそんなことなら俺から直接説明してやるのに」
「そんなこといわないで、私のポケモンになってよ・・・お願い」
「ま、しょうがないか。見た目サーナイトだし、中身もどうかわからんからな」
「やったぁ♪ありがとう!(みんなに自慢できる!)で、名前つけていい?」
「へ?」
「リューさんの名前はガイアの人としての名前でしょ。地球での名前も決めないと!それで、一応トレーナーにしてもらった私が考えてあげたの」
「へいそりゃどうも・・・」
あまり期待できそうにないけど・・・
「皇 刹那(すめらぎ せつな)なんてどうかな?」
「ほう・・・なかなか良いじゃない」良い意味で期待はずれ。
「結構考えたんだよ。リューさんの『インペラトル』って、皇帝って意味なんだよね」
「よく知ってたね。それでスメラギね」
「うん。これからもよろしくね、セツナちゃん!」
「・・・ちゃん」
その時、ラボからじじいの叫び声が聞こえた。
「おーいまだかね?早くしないと義手が伸びちゃうぞー」
伸びちゃうってあんたラーメンじゃないんだから・・・
「んじゃちょっと見て来るな」
・・・
ラボにはいって、腰を抜かしそうになった。
確かに、義手が置いてある。かなり伸びている。4メートルくらいに。
「あのさ・・・教授、ホントに伸びてるんだけど・・・」
「ははは、どうだ、伸縮自在・ゴムゴムの義手だ。今度学会で発表するんだが」
「ゃめとぃたほぅがぃぃとぉもぃます(パクりだし)」
「残念だな・・・冗談はさておき、ほら、コッチが本物だ」
みると、ブラックゲッターみたいなゴツい義手と、本物の手のように精巧に作られた義手の二本が置いてあった。
俺は、精巧なほうを手に取った。
「ずいぶんリアルですね。付けてみますね」
左肩に装着する。でもどうやって動かすんだろう。
「それはな、強力なサイコパワーの持ち主のために作った義手でな・・・念力で動かすのだ。基本的な構造は人と変わらないから、
念力で擬似神経を興奮させて、自分の手のように動かせる」
「おお・・・すごいですね。まさにオーバーテクノロジー」
「その辺は気にしないで・・・殆ど君たちの星から来た技術だしw」
ってことはグラーフかコーウェンも製作に関わってるのか。
「ついでに言うとだな、その逆回路っていうかなんていうか・・・触覚もあるからの。少しテストでもしてきなさい」
「ん・・・」
・・・

787 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/01/25(日) 06:42

ラボを出て真っ先に向かうのは、ミスティの部屋。
「左手」でドアを開けてみる。
「ようミスティ」
「あ、マスター。ハルカさんから聞きましたよ、便宜的に彼女のポケモンに・・・って左手がある!?」
「これな、本物みたいだろ?教授が義手を作ってくれたんだよ」
「なるほど・・・動かせるんですか?」
「もちろん。ところで、この義手に関して、確かめたいことがあるけど、手伝ってくれないか?」
「いいですよ〜」
・・・
モミモミ・・・モミモミ・・・
「・・・あっ・・ん・・・何で・・・胸を・・・揉むんですか・・?」
「触覚の検査だよ・・・」
モミモミ・・・モミモミ・・・
「はぁっ・・・気持ち・・・いい・・・よ・・・」
すごいよ教授(;´Д`)左手で、胸の柔らかさを感じている・・・触覚・圧力ばっちり!
ミスティの胸を揉む手を止める。このとき、既に身体の一部分は充血して硬直していた。
「次は、温度と、汁気を感じられるか確かめるよ」
そういってミスティの股間に左手を滑り込ませる。
「ひぁっ・・・そこは・・・」
有無を言わさず、パンツの中をまさぐる。そして、尿道の少し上の突起物を、皮の上から刺激する。
「んっ・・・あんっ・・・はぁっ・・・」
ミスティがいやらしい声を上げる。だんだんと義手の指が、パンツが湿っていくのがわかる。この義手の性能には驚いた。
ミスティのパンツをズリ下ろす。小さ蕾がヒクヒク動いていて・・・可愛い。可愛すぎる。
「さて、味もチェックしないとな。。。」
いつの間にか、検査の対象が変わっているw
ミスティをベッドの上に押し倒し、ク○ト○スを舌で刺激する。そして、左手の指を膣に挿入した。
「ぁんっ・・はぁっ・・・はぁっ・・・」
膣の中の熱さが、義手を通して伝わってくる。指を前後させて、Gスポットと激しく刺激する。
「ぁ・・・ぁ・・・ぁ・・・あぁぁっ!」
尿道から透明な液体を噴出し、俺の顔面に飛び散った。彼女は全身を小刻みに痙攣させ、羞恥心から顔を火のように赤く染めていた。

****************************

(少しやりすぎたかな・・・)
上りつめたミスティの局部を一通り舐め尽した後ティッシュで掃除して、まだ降りてこない彼女を放置して(酷い)部屋を出た。
ラボへ向かい、教授に話す。
「素晴らしい出来ですね。これなら日常生活にも差し支えないし、他にも色々出来そうだ」
「じゃろ?これが、南極で発掘されたリ・テクノロジーなのじゃ!」
「リ・テクというと・・・例の三体の超機人の・・・?」
超機人とは、最近になってホウエンで発掘された、火・岩・鉄の力を宿したロボットのことである。
人類登場以前の、超古代文明の遺物といわれているが、はっきりしたことはまだ何も解っていない。
「なんか危なそうだ・・・」
「なに、心配はいらん。どういう仕組みかは知らんが、使用者の意思を、直接物質の動作に伝えるシステムを導入しただけだ・・・ただ・・・・」
「ただ?」
「製作途中に気になったことがあってな」
そういって教授は、もう一本のごつい義手をみせた。
「その義手はな、使用者の意思によって、戦闘時にはこの形へと変形できる。ああ、これは模型じゃ。ほれ、ここを見てみろ」
模型の腕を示す。三つのくぼみがある。
「これが何の穴なのかはまだわかっていない。実験段階では、何の刺激にも反応せんかったから、とりあえずは無害だとは思うが・・・」
「わかった。使ってて何かあったら報告しますよ」
「頼む。そうしてくれるとありがたい!」

こうして、俺は超高性能な義手を手に入れた。
ミュウツーへ問い合わせ、過去の文献を調べ、遂に三つのくぼみの意味と思われるものにたどり着いた。
この義手に組み込まれた基盤は、天・地・海の神を封じるために使われた、三体の超機人と大いに関わっているらしい。
この三つのくぼみに、それぞれの力を宿した宝玉をセットすることで、神の力を得ることが出来るとか・・・

三神はホウエンに封印されているという。興味もあるので、ミスティとホウエンに出かけることにした。
俺はこのとき、俺たちに待ち受けている運命を知らなかった。
慧眼は、俺に未来を見せてはくれなかった。

788 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/01/25(日) 06:47
〜次回予告〜
セツナことリュークは、成り行きでホウエン三神を説得してしまい、その力を己の身体に宿してしまった。
また、三神から得た情報によると、ロケット団は、デオキシスに組み込む為、三神の細胞を
欲していたという。
ロケット団の野望を阻止する為、残党の本拠地に乗り込む二人。
しかしそこで待ち受けていたのは、バラバラになったサカキだった。
誰が通報したのかわからないが、セツナは捕まり、A級犯罪者として投獄されてしまう。

789 名前: お久しぶりです 526 投稿日: 2004/01/25(日) 17:37
>>276氏23話 トナイ冷たい口調の中にも、サーナさんを護りたいという気持ちが現れててイイ!
    24話 料理上手のサーナさん・・・イイなぁ(ウチのティサラは・・・)
    25話 戦闘シーンが(・∀・)カコイイ!! サキノさん・・・どうするんだろ?
    番外編その六 今回はシックルとムウさんの出会いのお話でしたね。 子供っぽいイサさん、イイですね(ナイトもそんな感じにしようと思ったけど・・・ダメだった・・・)。 
    英語も混じっててカッコイイ!

>>728氏 旅物語 『まだ何も分からない旅』そういう旅もまたいいですよね。
         ラプラス。 漏は金銀編では主力ポケモンでした(勿論♀)

>>731氏 まあ、細かいことは気にしないという方向で・・・

痛き者氏 バトルSS、カッコイイ! 絵も(・∀・)イイ! 文章力もイイです!
     一戦目は悪使いのカゲツですか・・・どのように戦うか興味深いです。

>>216氏 『――アイゾメ、終わりし』 意味深な言葉ですね・・・。
     漏れが思うに『終わる』というのは『希望を失う』みたいな感じで・・・(なに言ってんだろ? 漏れは・・・)

リューク氏 年表風のプロローグ・・・スゴイ!
      なんかリアルでカッコイイ!!
      いろんなネタが混じっててワラタw
      得ろキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!

ずいぶんと休んでしまった・・・。
マターリ系もそろそろネタが無くなってきた・・・。 って言うかそもそも、『ラルトスにっき』はほんの少しで終わらす予定だったんですけど、なんか愛着が湧いて来てしまって、なかなかサーナイト編(シリアス)に移れない・・・。 
ネタが思いつかなくなったらキルリア編に。 その次にサーナイト編へ。
・・・久々に来て改めて思った、漏れのSSってなんかダメだ。 皆さんスゴイです。 神です。 マジで。

790 名前: ラルトスにっき  第七話  〜偽ピクニック(前編)〜 投稿日: 2004/01/25(日) 17:38

きょうは・・・・・・(疲

----------------------------

パパ「おいストア、今日ピクニックに行こうと思うんだけど・・・どうだ?」
!? いきなり何を言い出すんだこの父親は! どうせ『行かない』って言ったって『じゃあ、お前が自分で飯とか作るんだぞ?』とか言い出すくせに! ・・・でも、ピクニックか、まだ行ったこと事ないし、悪くないかも!
ストア「行く行くー!」
ママ「ちなみにイトちゃんの家族とルトス君の家族も一緒だからストアも暇じゃないでしょ?」
ストア「なお行きたーい!」
ピクニックか〜♪ イトちゃんとかルトスと一緒って言ってたな〜♪ きっと、野原とかでお昼ご飯食べたりするんだろうなぁ〜♪
リア「・・・分かってない。 この『ピクニック』がどういうものか・・・」
ナイト「本当だ。 おそらくイトちゃんやルトス君も知らされてないだろう。 かわいそうに・・・」
ストア「? お兄ちゃんとお姉ちゃん、なんか言った〜?」
微妙にお兄ちゃんとお姉ちゃんの顔の表情が暗いような気がする・・・
リア「べつに・・・(苦笑」
ママ「ほらほら、そんなこと言わない! それにこのピクニックは党首さんが提案したんだから」
ナイト「へぇ〜・・・珍しいこともあるもんだ」
リア「・・・ねえママ。あたし行かなくてい〜い?」
ママ「ダ〜メ!」
? お姉ちゃん、そんなにピクニック行きたくないのかな? ・・・そっか、ジプトさんと居るほうがいいもんね。 ・・・でも、そこまで嫌がることないのに・・・
パパ「おーい! 準備できたから出発するぞぉ〜!」
ストア「は〜い♪」
ママ「フフ♪ ストアったら、はしゃいじゃって・・・♪」
リア「・・・もう、どうなっても知らないからね・・・」
ナイト「俺、サーナイトで良かったぁ〜・・・」
ストア「・・・ところでパパ、ピクニックってどこ行くの? 山? 川?」
パパ「ハハッ、着いてからのお楽しみだ! ・・・まっ! 皆との待ち合わせ場所までちょっとあるから考えてみな!」
またまた〜! パパったらじらしちゃってぇ〜♪ ど〜こに行くのかなぁ〜♪
・・・ちょっと歩いて、待ち合わせ場所に着いたらしい。 党首さん達(イトちゃんの家族)とルトスの家族はもう来てた。
パパ「オッス! 党首さん! 待たせたな!」
党首「お前遅刻癖相変わらずだな。 昔とまるで変わってない! ・・・ま、お前らしいと言えばお前らしいけど」
パパ「ワリィワリィ! ウチの子供達が・・・」
! 僕達はなんにもしてないぞ! パパの準備が遅れたんじゃないか! もう!
イト「おーい! ストアくーん!」
ルトス「おそいぞー!」
ストア「イトちゃん! ルトスぅ!」
ティサラ「こんにちは、ナイトさんにリアちゃんにストア君」
ナイト「ウッス」

791 名前: ラルトスにっき  第七話  〜偽ピクニック(前編)〜 投稿日: 2004/01/25(日) 17:39
リア「こんにちは」
ストア「こんにちはー!」
あれま、めずらしい!! お姉ちゃんがキチンと頭さげてお行儀よく挨拶した! こういうこともあるもんなんだなぁ〜・・・。
ともかく! これで三人合流完了! 後はパパを追っていけばいいだけだ! それだけだ!
ストア「ねえねえ二人ともさあ、行き先聞いてる?」
イト「ん〜ん、あたしは聞いてない」
ルトス「僕も同じー」
ストア「いったいどこ行くんだろーね? 楽しみだよね!」
イト「楽しみ楽しみ♪」
ルトス「・・・でも、ストア君のお姉ちゃんの顔の表情がちょっと険しいよ?」
ストア「ああ・・・どうせ、ジプトさんと会えないからションボリしてんだよ!」
リア「ふふ・・・聞こえてるっての。 ・・・まあいいわ、あんた達、覚悟しておいた方がいいわよ・・・」
ストア「地獄? 『お姉ちゃんは』でしょ!」
リア「ふん、確かにあたしもだけどね。 あんた達ラルトスはもっと地獄だよ・・・」
もう! ジプトさんに会えないくらいでそんなに落ち込まないでよ! こっちまで気分が悪くなる! まったく、このお姉ちゃんは・・・
党首「お〜、着いた着いた! ココだココ!」
ストア「え? ココって・・・」
イト「まさかココを・・・」
ルトス「登るの?」
党首「お! 勘がいいね! まさにそのとおり! ココを登るんだよ!」
『ココを登るんだよ!』って言ったって・・・この超デコボコ道を!? ・・・まさか! お姉ちゃんはこのことを言ってたのか!!
リア「言ったでしょ・・・『地獄』だって・・・」
ナイト「確かに、ラルトスやキルリアじゃ地獄だなw」
わ、笑ってる・・・! ・・・確かに、サーナイトの身長(足の長さとか)からすれば、そう険しい道のりじゃないかもしんない・・・でも、僕たちラルトスにとっては・・・地獄だ・・・! こんなのピクニックじゃない!!
ストア「パ、パパ! こんなの聞いてないよ!!」
パパ「当たり前だろ? 言ってないんだから」
くっ・・・! こ、これが父親のすることか!? 信じられない!!
党首「まあまあ、上り始めちゃえばすぐだからさ。 行こう!」
ナイト「あんまり遅いと置いて行くからなw」
ストア「ず! ずるいぞ! お兄ちゃん達だけサーナイトで!」
ナイト「そんなことないぞ? 俺もラルトスのときに登らされた。 ・・・確か、ティサラも一緒だったな?」
ティサラ「そういえば・・・そのような事もありましたねw」
ストア「・・・ねえパパ、僕たちラルトスの必須行事なの? この『偽ピクニック』」
パパ「ハハ、『偽ピクニック』か! 酷い言いようだな! でもまあ『楽あれば苦あり』って言うしな。 その逆もある訳だ! この頂上ときたら、まさに絶景だぞ!?」
ストア「ふん! 僕、景色とか興味ないもーん!」
ママ「ほらほら、そんなにすねないの! 行きますよ!」
ストア「う〜ん・・・」
イト「しょうがないよストア君。 もうこうなったら覚悟を決めて行くしかないよ」
ルトス「ま、登らなきゃ始まんないし・・・」
パパ「さ〜すが党首の娘とそのお友達だ! ストア、少しは見習ったらどうだ?」
ストア「もう! 僕だってもう覚悟ぐらいできてるよ! フンッだ!」

792 名前: ラルトスにっき  第七話  〜偽ピクニック(前編)〜 投稿日: 2004/01/25(日) 17:39
そう言って僕が先人を切って歩き出した。
党首「フフ、元気がいいねストア君は! じゃ、行こうか!」
イト「あ! ストア君、待ってよー!」
ルトス「置いてくなー!」
・・・と、言うわけで、この険しい道のりを歩く・・・いや、登るハメになった。
登り始めは僕達三人が先頭で登ってたけど・・・やっぱり、サーナイトとラルトスじゃ歩幅が全然違う。
僕達は精一杯登ってるのに、パパやママは普通に登って、しかも、僕たちよりペースが速い! すぐに追い越された。 ・・・ちなみに、お姉ちゃんは僕達とパパ達の間にいる。
時々、イシツブテやゴローンが不思議そうにこっちを見てる。 ・・・けど、いちいち気にしてる暇は無い! そんなこと気にしてるとパパ達に置いて行かれる!!
でもやっぱり、エスパーポケモンが何匹もそろって山登りって言うのは他のポケモンから見れば珍しいのかもしんない(僕だって珍しいって思ってるんだから・・・)。
ストア「よっこいしょっと・・・。 ・・・う〜ん・・・よっと・・・」
イト「この段差スゴイね〜。 これ階段じゃないよね?」
ルトス「僕達みたいな『ちっちゃいポケモン用の』って訳じゃなさそうだよね」
このデコボコ、ホントにスゴイ(ラルトスの視点から見れば)!
場所によっては、僕のちょうど目線の辺りまである段差があるところもある! 思いっきりジャンプして、足を架けてからじゃなきゃ登れない!
それに、僕の腰辺りまである段差も結構ある! ホントに、『歩く』じゃなくて『登る』だ! 『ろっくくらいみんぐ』だよ!!
ストア「あ〜疲れた〜・・・。 ねえパパ〜、オンブ〜!」
パパ「ダメだ!」
イト「パパ〜、ちょっとでいいからダッコして〜・・・」
党首「イトもダメだよ!」
イトちゃんでさえもギブアップ気味だ。 ・・・ん? どういうわけか、ルトスが根を上げない。
ストア「ねえルトスぅ、疲れてないの〜?」
ルトス「僕だって疲れてるよ〜。 たださぁ、ストアのお兄ちゃんも、イトちゃんのお姉ちゃんもこれをラルトスの時に登りきった訳でしょ? だったら僕たちもちゃんと登んなきゃさ・・・」
ストア「う〜ん・・・それもそーかぁ・・・」
パパ「ほぉ〜、ルトス君はしっかりしてるなぁ〜。 ・・・どういう育て方したんだ?」
ルトスのパパ「いや・・・得にこれといっては・・・」
ストア「ねえお姉ちゃん。 お姉ちゃんもホントにこれ登ったの?」
リア「失礼ね、ちゃんと登りました! あ〜もう、話しかけないで! 疲れる!」
ホントに登ったのかなぁ? ペース的には僕たちと同じ位だよ?
でも、お姉ちゃんの言うとおり! 話す体力があるなら、それをそのまま足腰に伝えたいくらいだ!
それから僕達は一言も喋らないで(独り言を除いて)登山に集中した。 ・・・もちろん、パパやママは普通に話しながら歩いてる。
パパ達はピクニック気分でも、僕達にとってはただの、疲れる山登りだ。
党首「お? 頂上が見えてきたよ! もうひと踏ん張りだ!!」
イト「ホント? それじゃあ・・・ファイトー・・・」
ル&イ「イッパーツ!!」
だめだ。 僕にはそんな叫ぶ体力残ってない。
党首「・・・ふ〜、着いた着いた」
イト「あ〜〜〜! つかれたぁ〜〜・・・」
ルトス「やっと着いたぁ〜。 もーだめだ! 一歩も動けない!」
パパ「あ〜・・・ひっさしぶりだな〜ここ! ・・・あれ? ストア?」
ストア「・・・オーイ!」
ひ、ヒドイよ! 僕を見失うなんて! それでも親か!?
ママ「あなた! まったく、自分の子供を見失うなんて。 ・・・ほら、ストア。 もうちょっとだからガンバって!」
はぁ、僕の味方はママだけだ・・・(泣
ストア「・・・着いた・・・」
イト「へへ・・・イッチバ〜ン・・・」
ルトス「僕、ニバ〜ン・・・」
ストア「・・・いつもどおり・・・」
もうすでに、みんな(僕達)はしゃべる元気すらほとんど無い。
党首「じゃ、みんな着いたところで、山のおいしい空気でも吸って、ゆっくり休んで、それからお昼にしましょう!」
僕達は芝生の上に寝っ転がって休んだ・・・。

793 名前: 276 投稿日: 2004/01/25(日) 20:45
ともだち記念日聴いてたら戦意喪失。

>>777 ラッキーセブンオメ
あの二匹のかpはもう軍の決定じk( ゚Д゚):y=-   ( ゚д゚)・∵;;
>>リューク氏 むむ、何か話が難しいぞ。エロについてはノーコメでw
ついにネタに追いつけなくなった予感。(火・岩・鉄の超機人)
龍人機・虎人機だと二機だし、ポケモンのレジ系だと火じゃなく氷だし、武蔵伝のクレストガーディアンは五体の上に鉄かどうか怪しい。
>>526氏 全部にレス乙。>>789のラスト一文、漏れも似た心境。
登山中の彼らはまさに『歩きつづけて どこまで行くの?』
って感じでしょう。山登りって本当にきついんだよな…

794 名前:  永遠の抱擁番外編その八 剣状固定型影球 投稿日: 2004/01/25(日) 20:48
屋敷の中の広い草原。今は午後三時頃。サキノの決断はまだのようだ。
トナイ「なぁワーズ、『あいつ』覚えてるか?」
その広い草原に、むすっとした顔で一匹で座っているワーズ。またストラと何かあったようで。ちょっと思いついたことがあり、質問してみる。
ワーズ「ぇ、あいつって?」
トナイ「難しい単語をだらだら並べるのが得意な・・・」
ワーズ「?・・・あ、あぁ!あいつかぁ!懐かしいなぁ。」

-------------------------------------------

〔えっと・・・いつだったっけ?〕思い出したと思ったら早速これか。あれは四年前の二月だ。ついでに言うと、バレンタインデーがどうの、ホワイトデーがどうのと騒いでた。
〔あ、そうそう。トナイってばサーナからチョコ届いて、その日一日中顔が緩みっぱなしだったね。・・・そうかぁ、あの時から・・・〕わ、私の事はいい。あの後結局ネタに困って稲妻型のクッキーで返すしかなかったんだ。
〔サーナかわいそ・・・〕もうよせって・・・確かに、そんなタイミングでワーズ達に会いに行ったのも悪かったが、四年前の事でいちいちからかうな。

トナイ「さて、確かこの辺だな・・・」
自家製ハングライダーで飛行中。大森林の中に大きな湖が一つ。・・・と言っても、別にセレビィや人間は住んでない、ごく普通の森。三年前(当時から三年前。現在に換算すると七年前)の友達、ワーズとストラの様子を見に行こうかと飛んでた。〔七年前はイーブイだったなぁ。〕
空を飛んでいると、湖の近くにシャワーズ、ストライク、サンダースがいた。危うく見落としてしまいそうだったが、ストライクに見覚えを感じて降りてみた。
トナイ「ワーズとストラか?」
空から降りてきたのを見て驚いたのか、三匹が三匹同じ顔をしている。

ワーズ「そ、そうだけど・・・あんたは?」
トナイ「トナイだ。すまないな。昔とは随分変わってしまった。」
〔あぁほんと。最初見たとき誰かと思った。深緑のマント羽織ってるし、なんか冷静そうだし。〕まぁ、五年前に色々あったからな。
ワーズ「!トナイ?そっか、久しぶり!」
ストラ「暫く見ぬ内に随分変わったのでござるな。」
そういえば、この頃とはあまり性格の変化は無いようだな。〔そうだね。〕
トナイ「で、そっちのサンダースは?」
普通のサンダースよりも首周りの白い毛が全体的に長く、背中に分厚い本を二冊背負っている。
スーン「お初にお目にかかる。僕の名はスーン・ラーニング(学問)。ポケモン学について深く勉強している。君は・・・トナイ・デスパレット(命がけ)だな?」
おまけに長文を喋るのが得意ときている。
トナイ「その通りだ。どうして分かった?」
スーン「まずその特徴的な深緑のマント。一見なんの変哲の無いマントだが、外界から受ける間接攻撃を、全て半減する特殊効果が備わっている。そしてそのバンダナ。超能力を高める効果がある。そして背中の大きなリュックサック。積載量は一般の十倍な反面、非常に重いため何らかの方法を用いて支えなければならない。その三つの条件を満たしたサーナイトは今のところトナイだけだ。」
すばらしく長い、すばらしく正確な言葉。ただ、もう少し縮めて欲しいが・・・

トナイ「ポケモン学に詳しいらしいが、バトルは出来るのか?」
学問に走りすぎた奴は大抵実戦で駄目になる。
スーン「し、失礼な!こう見えても僕は速いんだぞ!君と僕のレベル差を計算に入れても、最高で素早さ50ほど僕のほうが速いはずだ!」
サンダースの体だと、妙に必死な姿は可愛いようにしか見えない。〔クスッ)確かに。〕
トナイ「w)じゃ、試合でもしてみるか?」
スーン「うっ・・・い、いいだろう。僕が頭だけじゃないってことを証明してやろうじゃないか。」
お互いに適度な距離を取る。なるべく湖から離れて。

795 名前:  永遠の抱擁番外編その八 剣状固定型影球 投稿日: 2004/01/25(日) 20:48
トナイ「そちらからどうぞ?」
〔もうすでに真剣じゃないね〕あんな面白可愛いの相手に真剣になれるかw
スーン「じゃ、いくぞ・・・遠慮無くいくからな!」
声が震えている。出来れば戦いたくない。自信が無い。そんな思いが見え見え。そんななかの高速移動。ジグザグに動きながら近づく。なるほど、素早さの点では流石サンダースというわけだ。
スーン「で、電磁波!」
網状の電気が飛ぶ。それをすらっと避け、サイコキネシスでスーンの体を持ち上げ、地面に叩きつける。
スーン「わっ!?・・・なるほど、反応速度は僕と同等か。なら・・・」
立ち上がり、今度は高速移動で私の周りをぐるぐる回り始めた。不意を突かれた私に電磁波が直撃。
スーン「戦いの基本。出来る限り相手の動きを拘束すること。」
麻痺して体が思うように動かない・・・多少体に無理をさせ高く真上にジャンプし、そのまま下にシャドーボール連続。小さな爆発でスーンが吹き飛んだ。

トナイ「戦いの基本その二。攻撃は大きく確実に。ハイドロポンプや大文字など当たりにくい技は特に自分の技量が試される。」
思いっきり真似をして言ってみた。〔そうそう、声まで真似しててそっくりだった。〕
スーン「そ、それは僕の真似か!?・・・追加させて貰うけど、どうしても当たらない場合ばら撒く事も考えること。」
適当に高速移動しながら雷連発。その内の三発が私に当たった。

トナイ「ち・・・」
流石にまずいかなとシャドーボール・ブレード準備。それを見たスーンが、
スーン「ん?・・・それは剣状固定型影球(シャドーボール・ブレード)か・・・普通、シャドーボールは球体だが、使用者に強い精神力がある場合においては自分で好きな形にすることが出来る。剣状にすると近接攻撃になるため多少の危険を伴うが、本来丸く分散しているエネルギーが剣状に収束することにより攻撃力が高まる。危険を冒してまでそのようにする理由を説明すると、一般的なサーナイト族は身体的攻撃力が劣っていて、そのため物理攻撃判定のゴースト技は使いにくい。しかし身体的攻撃力を増強させ、技自体の攻撃力も飛躍的に上昇させれば話は別になる。ちなみに、形を飛び道具にした場合は二倍の精神力が必要になり、結果使用頻度を下げることになる。その原理に基づいて出された結果ということだ。・・・しかし、なぜそもそもゴーストは物理攻撃判定なのだろう?ゴーストも決まった形が無いとはいえ物質だからか?いや、しかしそれだと水や氷も同様になり矛盾してしまう。ゴースト=怨念の図式に当てはめても特殊攻撃の方が正しい気が・・・」
一匹でブツブツと考え込んでしまった。〔癖なんだよねあいつの。〕
トナイ「おーい・・・スーン?」
スーン「怨念でも霧でもないとするならなぜ物理なのだろう?・・・ゴーストタイプのポケモンに生命維持に必要不可欠な核があることを考えると、もしかしたらゴーストエネルギーにも一つ一つ核のようなものが存在するのではないだろうか。その核をぶつけることにより相手にダメージを与える。『舌で舐める』は『シャドーパンチ』と同じ原理と考えれば説明が・・・」
聞こえていない。深くため息をついて近づく。

スーン「しかし、そもそも本当にその核が存在するのだろうか。その前提で話を進めてしまったが、もし核がないとすると全く別の理由が必要になる。トナイ、試しに一発・・・うわっ!・・・がぼっ・・・」
サイコキネシスで持ち上げ、最大パワーのシャドーボールで吹き飛ばす。大きな音を立てて湖に落ちた。

スーン「ひ、卑怯じゃないか!いきなり攻撃するなんて!おかげでびしょ濡れだ。」
湖から上がって一言。刺々しかった毛が全て水に濡れて垂れ下がっている。〔なんかほんと、『襲われた』って感じだったよね。〕確かに。もしあれで♀だったらとんでもない絵に・・・やめよう。
トナイ「一匹で、私達の話も聞かずにブツブツつぶやいてるからだ。・・・なんだ?」
横からデリバードに軽く叩かれた。
デリバード「お届け物です。」
運び屋印のデリバード便。鴎印のペリッパー便とはライバルらしい。
トナイ「?あぁ、ご苦労。」

796 名前:  永遠の抱擁番外編その八 剣状固定型影球 投稿日: 2004/01/25(日) 20:49
ワーズ「何それ?」
包みを開けてみると、なぜかサンタの格好をしたサーナイト型の黒く茶色いもの。ふくろの部分に【トナイへ サーナ】とだけ書かれている。
トナイ「チョコ・・・だな。」
ワーズ「あ、そっか。すっかり忘れてたよ。今日はバレンタインデーだったね。」
反応に困っている私の横で笑うワーズ。〔嬉しかったんなら素直に喜べばいいのに〜。〕・・・五月蝿い。
スーン「バレンタインデーか。そのイベントについては良く知らないが、僕にとってはくだらないな。一体何が事の発端で、誰が始めたのか、詳しく説明してほし・・・!?」
言葉が止まった理由は、鼻先にチョコを押し付けられたからだった。
ワーズ「はい、これ。」
軽く言う。
ワーズ「あとついでにストラにも。」
どこから出したのか分からない。
スーン「!・・・あ、ありがとう。」
ストラ「忝いが・・・『ついで』とは・・・」
〔だって本当についでだったんだよ?〕へぇ〜・・・〔な、何その目は?〕・・・いや、別に。

スーン「すまないが僕は・・・しばらく君達には会えない。」
突然の発言。ワーズはすっかり驚いているし、ストラは少々目が悲しい。
ワーズ「え?なんでよ?」
スーン「僕は、今からすぐに引っ越すんだ。ポケモン学に詳しい所で色々学ぶために。」
口調が苦々しげ。多少の戸惑いが見られる。
ワーズ「そっか・・・前から言ってたもんね・・・大きな所に入るのが夢だって・・・もう行くの?」
スーン「・・・あぁ。もう・・・出発の時間だ。」
涙が出てもおかしくなんか無い。しかし、別れを惜しみながらも、それ以上に強い決心がその顔にある。

ワーズ「わかった。じゃぁ、ね。」
スーン「じゃ・・・さよなら!」
最後。言葉を震わせないよう努力しながら強く言い放つ。そして森の中に走り、消えてゆく。

ストラ「行ってしまわれたか・・・ワーズ殿?」
最後の言葉の後すぐ湖を覗き込み、スーンを見送ることの無かったワーズ。しかし呼ばれて振り返ったその顔は、笑顔に満ちていた。

ワーズ「おなか空いちゃった。何か食べない?」

--------------------------------------

今までで一番短い話だったな・・・中途半端に・・・
ワーズ「そんなこともあったなぁ・・・」
空を仰ぐ。済んだ目の奥に、大きな悲しみと少しの愛しさが感じられる。
トナイ「そういえば・・・最後の時、スーンが引っ越すって言った辺りのワーズの態度を見て、ストラの心に軽い嫉妬心があったのを覚えている。」
驚いて私を見る。
ワーズ「え?それどういう意味?」
トナイ「さ、自分で確かめてこい。答えはそこにある。」
その答えを聞いて猛スピードで走っていったワーズ。

その十五分ほど後に草原に来た二匹。ワーズはいつになくニコニコし、ストラは少しはにかんでいる。仲直りか、告白か。それがどういう意味かはあえて詮索しない。知っているのは二匹と、今見えているこの青空だけだ・・・

797 名前: 276 投稿日: 2004/01/25(日) 20:53
実際に書いてみたら恋愛要素50%まであがった。
当初予定してた内容と随分変わったけどいいかぁ。

過去の文を読み直してみると訂正箇所多数。

それにしてもポケ映画の主題歌、長編は今の方が名曲が、
短編は昔の方が名曲が多い気がするのは気のせいだろうか。
決して昔(今)が悪いと言いたいわけではなし。

798 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/25(日) 22:07
 <276様
ワーズとストラの関係をもっと欲しいです

799 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/01/26(月) 00:02
やってもた・・・
火・岩・鉄の超機人は間違いで
氷・岩・鉄が正解ですf^^;

火は、眠たい目をこすりながら書いたので
たぶんメリオルヘッセとか混じってます

800 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/26(月) 00:32
OK、>>800GET
          ヘ  ヘ
   〃⌒ ヽ   〈((从/ ゝ
   ζ ヘ 从))   ハ<_,`ノルヽニヤリ
   ヽミ´,_ゝν   /  ⌒i
   /   \  /  | |
  /  フ./ ̄ ̄ ̄ ̄/ |
__(__ニつ/ ポケナビ/ .| .|____
    \/____/ ( u ⊃

801 名前: まとめ(単発) 投稿日: 2004/01/26(月) 15:15
無題(5) >>10-11
「Another Mind」(21) >>22-32
「ある冬の、朝」(47) >>48-50
「媚薬サータソ」(47) >>74-76
無題(104) >>104-106 >>108-110
「あの時」(115) >>116-118
無題(サーナイト親衛隊4番隊長) >>123-125 >>127 >>129-131 >>133 >>136
無題(154) >>158-161
「普通の物語」(191) >>191
「Crose Road」(めんめん) >>324-325
「謎の実騒動」(621) >>622-626
「銀河鉄道」(621) >>675-677
「ダイゴが鋼になったワケ」(621) >>719-721

802 名前: まとめ(連載その1) 投稿日: 2004/01/26(月) 15:19
「月下の抱擁」(216)
第一部
一章「私のマスター」 >>222
二章「反乱」 >>224
三章「私は」 >>227
四章「その先の幻想」 >>231-232
五章「選択」 >>233-234
六章「本当の顔」 >>239-240
七章「かつての仲間」 >>242
八章「想い」 >>246
九章「ふたり」 >>249-250
十章「告白」 >>251
第二部<過去>
十一章「地図にない街」 >>307
十二章「夜襲」 >>308
十三章「陵辱」 >>389-390
十四章「神の左腕」 >>473-474
十五章「真意」 >>631-632
十六章「街の住人」 >>713-714
十七章「真眼」 >>764-765
番外・一「新緑」 >>247-248

<〜白き女神〜>(オタマ)
第1章 >>270

「永遠の抱擁」(276)
第一章
第一話 トナイ >>279
第二話 ナミダ >>280-281
第三話 イミ >>287-288
第四話 ときどき >>289-290
第五話 サーナ >>329-331
第六話 ーーーーーー!! >>332-334
第七話 ナイト >>343
最終話 がまん >>344
第二章
第九話 その後 >>367-368
第十話 のんびり >>369-372
第十一話 後先 >>423-426
第十二話 どんより >>446-449
第十三話 うまい >>461-463
第十四話 なめ >>478-480
第十五話 っ! >>489-491
第十六話 たくさん >>513-516
第十七話 から >>602-604
第十八話 はめ >>614-616
第十九話 まぐろ >>646-648
第二十話 だけど >>658-660
第二十一話 まだまだ >>679-680
最終話 だいて >>709
第三章
第二十三話 これから >>733-735
第二十四話 れしぴ >>744-745
第二十五話 かげ >>747-748
番外編その一 灯台 >>297-300
番外編その二 迷宮 >>312-318
番外編その三 緑色に燃える氷(前半) >>561-565
番外編その四 緑色に燃える氷(後半) >>571-575
番外編その五 ハーク >>580-583
番外編その六 悲しみの鎌(前編) >>758-760
番外編その六 悲しみの鎌(後編) >>770-772
番外編その八 剣状固定型影球 >>794-796
補足 >>282 >>319 >>335 >>373 >>427 >>566 >>773

803 名前: まとめ(連載その2) 投稿日: 2004/01/26(月) 15:21
「君のためにできること」(めんめん)
プロローグ >>352
〜出会い〜 >>353
〜脱走計画〜 >>354
〜最後の夜〜 >>355-356
〜誓い〜 >>357
〜恐怖〜 >>377
〜吃驚〜 >>378
〜大切な話〜 >>386
〜死の晩餐〜 >>391
〜真夏の夜の悪夢〜 >>392
〜癒し系〜 >>403
〜癒らし系〜 >>404
〜再会〜 >>411
〜命懸〜 >>412
〜休憩〜 >>413
〜衝撃〜 >>495
〜2つの心〜 >>535

「宝恋秘抄」(リューク@Trombe!)
第一部
第一話「堕ちてきた男」 >>364-365
第二話〜影〜 >>382-384
第三話〜隠された意志〜 >>385 >>398
第四話〜リューク最後の日〜 >>399 >>416-417
最終話〜そのために今、生きている〜 >>437-441
間章〜ガイアと地球のテレビ番組〜 >>452
第二部『アース編』
第一話〜浮上〜 >>455-457
第二話〜栽培マン?登場!〜 >>466-467
第三話〜想い出は涙に消えて・前編〜 >>484-485
第四話〜温泉の死闘〜 >>498-503
書き下ろし小話〜恐るべき刺客〜 >>519
第五話〜ポケットモンスター アナザーストーリー〜 >>699-701
第三部 逆襲のサカキ〜地球最後の日〜
〜設定とプロローグ〜 >>779
第一話:義手 >>784-787
補足 >>653

「拷問の車輪」(氏漏斗)
第一章〜復讐〜
第一話「目覚め」 >>454

「ラルトスにっき」(526)
第1話〜砂遊び〜 >>554-556
第2話〜伝説のポケモン〜 >>587-590
第三話〜パパ〜 >>639-645
第4話〜クリスマス〜 >>684-688
第五話〜ケンカとヤケクソ〜 >>704-707
第六話〜金団とお酒〜 >>724-727
第七話〜偽ピクニック(前編)〜 >>790-792
番外編〜リア〜 >>665-670
番外編2〜兄と姉〜 >>689-693

「狩猟者」(痛き者)
第1話 >>608
第2話 >>750
第3話 >>767

「夢幻の時」(憩)
第一章
第一話〜知られざる楽園〜 >>651
第2話〜冷酷なる訪問者〜 >>696-698

「旅物語」(728)
第1話 旅立ち >>738-739
補足 >>740

804 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2004/01/26(月) 15:25
十八章「最悪の罪悪」
分からないこと。
マスターの過去。
私の過去。
アブソルの正体。
“上層部”の実体。
マイナンの過去。
ネイティオの言動。
アイゾメさんの未来。
それと――

「どうして、あなたがここに……」
「できれば事情の説明は後にしたいんですが、概して言うなら……“今夜、アブソルがここに来ます”」
「!」
全身から、体温が失われていきます。死にはしませんが、胸の内は死んだも同然です。
震えが、冷や汗が、心拍が、動揺が、再び――
「――我、知りけり」
「じゃあ、もっと早く言ってくださいよ!」
そう言った私の声は、明らかにうわずっています。
「――ゆえ、我、アイゾメを出させし」
「え?」
「アイゾメ様とアブソル。この二人は絶対に会わせてはいけません」
アオイさんの冷静な口調に、少しばかり熱が入っています。
「いえ、自分からお願いします。どうかアブソルにだけは……」
圧倒的な懇願が、彼の心から溢れ出しています。ただ単に「主人を危険な目に合わせたくないから」という理由ではなさそうです。
そう言えば、私は恩人とは言ってもアイゾメさんのことをよく知りません。そもそも、自己紹介では精神科医だとしか言いませんでしたが、先ほどアオイさんは確かに「特殊捜査官」とかなんとか……。
「緊急時以外は極秘なんですが……すみません。あなたを見込んでお願いしたいのです」
アオイさんが私を直視します。アイゾメさんとは正反対の、どこまでも真っ直ぐな瞳。
「アイゾメさんとアブソルを会わせないように、ってことですか」
「そうです。理由はいずれお話しすることになるでしょうが」
アオイさんの顔に現れる、曇り。影。これもまた、アイゾメさんにはありえないことです。
「アイゾメさん、遭遇するのは時間の問題だって言ってましたけど」
「強がりですよ。あの人なりの。二ヶ月も張り込んでいるのに、ただの一度も遭遇しない。それは自分が裏で手を回しているからです」
「そう、なんですか……」
アイゾメさんがそれを知ったら、どう思うでしょうか。そして、そこまでしてアオイさんがアブソルに会わせたくない理由は何なのでしょうか……。
「でも、それじゃあいつまで経っても任務が完了しないじゃないですか」
「ええ。ですから、あの人とアブソルが遭遇する前に、自分が奴を抹殺します。たとえどんな犠牲を払ってでも。そして原型を留めないまでに破壊した後――」
「どうして! どうしてそこまで」
「だめなんです! あの人は……」
「――アオイ!」
私は突然、アオイさんに押し倒されました。

ずがぁん

「きしゃあああああああああああああああああああああああああ!!」
衝撃波。破裂音。乱射される「かまいたち」。
傷付く天井。ひびが入る壁。宙を舞う砂埃。そんな光景がアオイさんの肩の向こう側で展開しています。
「さぁぁぁぁぁ、今夜もオールナイトロォォォォォォォングッ! アブソル君のお宅ほぉーもぉぉぉぉぉぉぉんっ!」
口調だけで百パーセント誰だか分かります。
「ネイティオ、大丈夫ですか?!」
「――我、正常」
「よし。じゃあサーナイト嬢はここに隠れていてください」
アオイさんは私を瓦礫の影に移動させます。そして自分はアブソルの前に――。
「まぁぁぁたぁぁぁキミかぁぁぁぁぁ! いい加減うぜぇぇぇぇぇんだよぉっ!」
「今日でケリをつけさせてもらいます」
戦士の声。凛とした態度で、敵に立ち塞がる背中。
「え……」
その背中に、明らかに今さっき付いたと思われる傷がありました。多分、私をかばったときに……。
「アオイさん!」
「隠れていてください!」
「うほっ! いい獲物っ!」
かまいたち。私に向かって。直後、アオイさんは移動しつつリフレクターで防御します。
「サーたぁぁぁんっ! また会ったねぇぇぇぇぇ! ひゃひゃひゃひゃひゃ」
「女性に手を上げるなど、男性として最も恥ずべき行為ですよ」
「うっせぇぇぇぇぇよぉっ、クソが! ボクの遊びの邪魔するなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
アブソルの「かまいたち」。アオイさんの「10まんボルト」。
衝突。
爆音。爆煙。

805 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2004/01/26(月) 15:29

「けほっ、けほっ」
煙が晴れると、目の前にはアオイさんの背中。向こうにはアブソル。
両者ともまだ余裕のようで……いや、アブソルの様子が少しおかしいです。よく見るとアブソルの脇腹に――
「うがあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
――銀色に光る刃物――あれはそう、メスです――が、深々と突き刺さっていました。
「何だこのぉぉぉぉぉっ!」
「悪いがこれ以上、患者を増やさないでいただきたい」
聞き覚えのある声。アブソルの更に向こう側に、彼はいました。
「プラスル!」
「ナイスタイミングです。“神の左腕”」
「ちっくしょぉぉぉぉぉ。青髪は囮だったってぇぇぇのかぁぁぁぁぁ!」
全身全霊を込めて睨みつけるアブソルに、マイナンは冷酷とも言える視線で返しました。
「今日は特別にお前の脳味噌を手術してやる。麻酔なしでな」
そう言う彼の左腕には三本のメスが光っています。
「患者が待っている。早く終わらせよう」
「もう一度言いましょう。今日でケリをつけさせてもらいます」
「ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……」
殺気。
どこまでも殺伐とした空気。敵も、味方も。
そのとき、
私の中の、ちょっとした第六感みたいなものだったのでしょうか。
――終わる――
誰かが、何かが、囁いて、
私がそれを認識する前に、一つの事態が進行し、
そしてその、背後からの、どうにも印象的な声が、私を覚醒させました。
すなわち――

「サーちゃぁん、やっぱ夜道は危ういからぼくも同行するよって、そんなところで何やってんの?」
アイゾメさんがそこにいました。

「アイゾメ様ぁっ!!」
「あれっ、なーんでアオイがこんなとこにぃ? それから……」
その先にいるのは……アブソル。
捜し求めた“殺人鬼”。
会わせてはいけない者。
何か。
アイゾメさんにとっての何か。
“過去”。
“未来”。
――
停止。沈黙。
みるみる開いていく、アイゾメさんの目。震えだす全身。
口を動かしても喉から声が出てこない、そんな状態でしょうか。
そして、
「あああああああああああああああああああああああああ」
絶叫。
膝を付き、頭を抱え、むせび泣く彼女。
恩人。精神科医。特殊捜査官。そのどれでもない、見たことのないアイゾメさん。
笑顔。無垢と妖艶の笑顔。確信めいた笑顔。シニカルな笑顔。いたずらっぽい笑顔。くすくすとした笑顔。愛嬌とも皮肉ともとれる笑顔。――そんなものの一切が反故と化す、絶望と失望の表情。
何度も、何度も、床に頭を打ち付けます。額から血が出ます。それでもまた打ち付けます。
アオイさんが駆け寄りました。抱きかかえました。「アイゾメ様!」「あああああ」「アイゾメ様! しっかりなさってください!」「あああ……あの、あのアブソルはぁ……」「アブソルなんかいません!」「ああ、あそこに……」「間違いです。そんなのどこにもいません!」「いるぅあぁぁ」「いません!」「あああああ、“あたし”はぁ、あいつにぃぃぃ」「アイゾメ様!」「“あたし”はあぁぁあぁぁ」「落ち着いてください!」「い、いやあああああああああああああああ!」
そこにある全ての目が
死人の顔を見ました。

806 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2004/01/26(月) 15:31

一方、アブソル。
「ああああああっ! そぉぉぉーだっ! ボクも思い出したよぉ。確か五年くらい前だっけぇぇぇっ! ひひひひひひひひ。あんときは楽しかったぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
滝のようなヨダレをぬぐって、彼は爆笑しました。
「久しぶりだなぁぁぁぁぁ! どぉーしたのさぁ、ボクが恋しくなったのかいっ?! きゃひゃひゃひゃひゃ」
それはつまり、アイゾメさんは以前にアブソルと会ったことがある、ということになります。
と、
「ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ、どぉーだって聞いてんのぉっ!」
「きゃっ」
再び、「かまいたち」乱射。
アブソルの背後にいたマイナンはメスを投げましたが、今度はあっさり避けられ反撃を受けています。
「ぎゃはははははははははは! 祭りだ祭りだ祭りだ祭りだ! キミ達ぜぇーいん、ぶっ殺してやらあああああ!」
常識なんか、通用しません。もうどうしようもないくらいに、アブソルは酔狂していました。
「うあっ」
アイゾメさんを抱えていたアオイさんが、背中に攻撃を受けました。もろにです。
マイナンが応戦していますが、相手の予測不能な攻撃に押され気味です。
ネイティオは――先ほどからテレパシーがありません。
そして私は……私は、非常に情けないことに、何もできずにいました。私も戦おうとは思ったのですが、体が言うことを聞きません。恐いんです。“殺人鬼”アブソル。昨晩のことを思い出します。体中に傷を付けられ(当然、今でも痛みます)、その傷を舐めまわされ、玩具にされて――反吐が出ます。最悪です。最低です。本当に……。
……でも、それより……それより嫌なのは……、
…………それにいつまでも怯えて、
……………………結局は何もできないでいる、

…………………………………………自分自身でした。

……
……
……
事態の変化が突然だったように、話の展開が唐突だったように、
ここでまた、何かが変わりました。
私の耳が正常なら、ふっとアブソルの攻撃がやんだのです。
どうしたのでしょう。瓦礫の影から覗き見ると、そこに“殺人鬼”アブソルはいませんでした。そこには――ポケモンがいました。一匹の――
――それはそれは人畜無害そうな、アブソルが。
「これは……」
私の中から、震えが退いていきます。
アブソルは見ていました。何か、警戒するような視線を以ってして。
私の後ろ、そこには――
「マスター!」
見間違えるはずもありません。私の愛した人。私が隣にいる人。私の隣にいる人。
「……」
マスターは、いつものように無言でした。無言でしたが――
「ぐぅぅぅぅぅ」
そんなマスターに、威嚇し、後退するアブソルがいました。あの“殺人鬼”アブソルが。
そして、アブソルは無言で走り去りました。刹那の後にはもう闇に溶け込んで、追跡も不可能な状態でした。
「クソ! 逃がすか」
「マイナン!」
私は彼を呼び止めます。
「まずはアオイさんの手当てを……お願いします」
「そう、だな……」
知りたいことは山ほどあるけれど、分からないことは数え切れないほどあるけれど、
とりあえず、この場を何とかしないと。
戦場の跡で、私は何とか正気を保ちながら、でもそのまま立ち尽くしていました。

807 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2004/01/26(月) 15:35
埋めちゃってすいません。

>>766 ありがとう御座います。

>痛き者氏
少ないのに続きを期待させる文章と展開はGJ。
そんなこんなで宜しくお願いいたします。

>276氏
番外6>凝った構成と表現に脱帽。You can write with confidence.
番外7>残りの90%はうんちくでしたとさ。スーン、面白い。
ワーズストラはこんくらいのマターリがよいと思われ。

>リューク氏
(;´Д`)……あーいかんいかん。
設定と展開が面白いですね。先に展開を明かしておくのも乙。
>「ははは、どうだ、伸縮自在・ゴムゴムの義手だ。今度学会で発表するんだが」
「と学会」じゃなくて(w

>526氏
>偽ピクニック
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ←経験あり
子供のころは苦しいけれど、年が増すと子供をしごきたくなるのは心理(真理)です。
>この頂上ときたら、まさに絶景だぞ!?
言う言う言う。そして登ってみたら曇ってる罠。

808 名前: 216 投稿日: 2004/01/26(月) 15:37
↑名前、またやっちまった……_| ̄|○

809 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/01/26(月) 17:23
会話のところに顔アイコンが欲しいかも。。。
↓サンプルイメージ↓

(~~~~~)
|___|
(`・ω・)
JAM「そうだ・・・憎しみを込めて我が名を呼べ」

(~)(~)
(#゚ξ゚)
チビ象「聞こえる・・・パン屋の死の絶叫が。その怒りが、その憎しみが、我が力となる」

810 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/01/26(月) 17:27
ずれた・・・
(~~~~~)
..|____|
(`・ω・)
JAM「そうだ・・・憎しみを込めて我が名を呼べ」

(~)(~)
(#゚ξ゚)
チビ象「聞こえる・・・パン屋の死の絶叫が。その怒りが、その憎しみが、我が力となる」

811 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/01/26(月) 17:32
(~~~~~)
..|_____|
(`・ω・)
JAM「そうだ・・・憎しみを込めて我が名を呼べ」

(~)(~)
(#゚ξ゚)
チビ象「聞こえる・・・パン屋の死の絶叫が。その怒りが、その憎しみが、我が力となる」

(~~~~~~~~~~)
|´,_ゝ`|
食パソ「死して我が力となれ・・・」

<゚〜゚>
彼パソ「ククク、壊れたのならまた作れば良い。ケケケ・・・」

812 名前: リューク@Trombe! (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/01/26(月) 17:33
(~~~~~)
..|_____|
(`・ω・)
JAM「そうだ・・・憎しみを込めて我が名を呼べ」

(~)(~)
(#゚ξ゚)
チビ象「聞こえる・・・パン屋の死の絶叫が。その怒りが、その憎しみが、我が力となる」

(~~~~~~~~)
|´,_ゝ`|
食パソ「死して我が力となれ・・・」

<`〜´>
彼パソ「ククク、壊れたのならまた作れば良い。ケケケ・・・」

m(_ _)m
リューク「御目汚しすみません」

813 名前: <削除> 投稿日: <削除>
<削除>

814 名前: <削除> 投稿日: <削除>
<削除>

815 名前: <削除> 投稿日: <削除>
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816 名前: <削除> 投稿日: <削除>
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819 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/27(火) 18:43
やめれ

820 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/27(火) 22:26
>>819
分ってるでしょうが荒らしは放置ですよ

821 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/27(火) 22:29
リューク氏がんがってくれ

822 名前: 痛き者 投稿日: 2004/01/28(水) 17:11
唐突ですが…さて、続き。
今回からフキダシの書き方を変えました。

「狩猟者」

ポケモンリーグ、第1回戦が始まった。
黒服が繰り出すのは死神、サーナイト。
対するカゲツは悪タイプのグラエナだった。
悪獣グラエナの咆哮は、敵対するポケモンの攻撃力を下げるという。
しかし、それも死神の前には無力だった。
死神はグラエナを瞬時に撃破し、
カゲツのダーテング、サメハダー、ノクタスを次々と倒していった。
死神:「弱いな…。やはりこんなものか、四天王の力は…」
カゲツ:「やるじゃねぇか…だが!本番はこれからだぜっ!!」
そう言い繰り出したのは、わざわいポケモンのアブソルだった。
アブソルから発せられるプレッシャーの渦が戦場を埋め尽くす。
アブソル:「ほう…エスパー1匹でよくココまで来れたもんだな」
死神:「エスパーだからって、超能力だけしか使えないと思うなよ…」
死神は即座にそれを証明してみせた。拳を繰り出したのだった。
カゲツ:「これは…打撃系のめざめるパワーか!?しかも…」
黒服:「ご名答。そう…こいつの司る力は格闘!!」
アブソル:「なるほど。この力を使ったわけか…」
アブソルは何事も無かったかのようにかわした。
死神:「そういうわけだ。分かったらさっさと死ね!」
死神の腕には殺気と力が集まっていく。
今にも標的を殺しそうな勢いだった。
アブソル:「まぁ待て。…お前…トレーナー狩り、黒服の従者だろ?」
死神:「その通りだ。そんなことを聞いて何になる?オレは早くあんたを殺りたいんだ」
それに対しアブソルは冷静に答えた。
アブソル:「焦るな。どの道私は無事では済まされないだろう…その前に1つ、質問をさせてくれないか?」
死神:「冥土の土産に答えてやる…なんだ」
死神は殺気に満ちた腕を下ろした。
それを確認するとアブソルは無表情のまま、冷静に問いかけた。
アブソル:「なぜ…黒服の配下に付くのだ?」

823 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/01/28(水) 22:32
感想が追いつかないぽ(つД`)

824 名前: <削除> 投稿日: <削除>
<削除>

825 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/01/31(土) 14:25
削除サンクス!

826 名前: 276 投稿日: 2004/02/01(日) 19:36
早く四月になってほしい。でもそれまでの過程を生きるのが怖い。

>>798 そのレスの解釈の仕方に戸惑った。感想ドモ。
>>リューク氏 納得。ガンガレ。
>>216氏 まぁ色々とドモ。英文で励まし貰ったり。
これぐらいのマターリ…そうですな。雪は溶け始めが面白いと。
マスターがまるで別人に見えるのは気のせいか。今最高にかっこよく。
>>痛き者氏 悪を裁くには格闘で、と。
根本的な質問に死神はどう答えるのか気になる所。

827 名前:  永遠の抱擁第二十六話 らせて 投稿日: 2004/02/01(日) 19:37
その夜。狂った芝刈り機を落とした海岸にテントを張り、そこで寝ることにした。昼間は皆好きにしていたのだが、夜になって他のみんなが寝てしまっていても、サキノとラグナが帰ってくる様子が無い。そんな訳で寝床を後にした。

石造りの巨大な噴水。そこから流れ出る水が、緩やかな勢いの川を庭の中に作っている。水面には月が浮かぶ。今宵は三日月。そんな噴水のそば、二匹が隣り合わせに座っていた。盗み聞きすると言うと聞こえが悪いが、今出て行っても邪魔だろう。近くの石柱に身を寄せ、そこから様子を伺うことにした。

ラグナ「まだ・・・決めてないのかい?」
心配そうに、宥めるように。ラグナの心の裏には密かな願いがあるようだが、今は口にしない。
サキノ「はい・・・」
ラグナ「んなもの、スパッと決めりゃぁいいのによ・・・」
無関心そうに見えるかもしれない。しかしちがう。
サキノ「そ、そんな簡単に・・・!」
ラグナ「あのなぁ・・・サキノちゃんは深く考えすぎなんだよ。ぜぇ〜んぶ自分がなんとかしなきゃってな。でもそんなの無理に決まってる。もうちょっと周りに頼ったって、誰も文句は言わねえよ。」
軽々しく、且つしっかりした意見。ラグナの口調はこういう時いいかもしれない。
サキノ「でも・・・」
ラグナ「だぁ〜い丈夫だって〜。トナイは冷てぇけど頼りになるし、サーナちゃんだってしっかり者だ。ストラはすごい真面目な奴だしな。・・・ちょっと言葉が変だけどよ。ワーズちゃんは・・・俺様に痛い事するけどサキノちゃんには優しいと思うぜ?ザングちゃんは俺様にはよく分からん話だが、トナイに言わせると『危険』だけどよ、悲しい過去を背負ってるみたいだし、冷たい所もあって力強いしな。ティオとティアスちゃんだって、ティオがしっかりしてるし、ティアスちゃんはみんなの事が好きみたいだから協力してくれる。そ・れ・に、俺様だってサキノちゃんの頼みなら、そりゃあもう喜んでお引き受けいたしますよ。・・・どうだ?周りみーんないい奴ばっかだろ?サキノちゃんも頑張ってんだし、ちょっとぐらい甘えてもばちは当たらねえって。」
長々とご苦労様。・・・それにしてもラグナって案外ポケモンを見る目があるんだな・・・見直した。
ラグナ「え、ちょっと待・・・サキノちゃん!?」
何が起こっているのか、暗がりでよく見ることは出来ないが、サキノがラグナを抱いているか、ラグナの胸を借りているかどちらかだろう。震えた涙声がラグナの動揺を無視する。
サキノ「ラグナさん・・・わたくし、どうしたらよいのでしょう?価値や名誉などを理由に結婚などしたくありません・・・でも、もしわたくしも、お母様方と同じ道を辿ったらと思うと・・・」
ラグナ「俺様、大金持ちの価値観とか、厳し〜い決まり事だとかはよく分かんねぇけどよ・・・サキノちゃんのしたいようにすればいいんじゃねぇの?どっちにしたってだぁれも文句は言わねぇ。もしサキノちゃんを酷い目に逢わすような奴が現れたら、神が許しても俺様は絶対に許しゃしねぇよ。」
いい話だな・・・ま、聞きたい事は聞かせてもらったし、後は二匹の好きなように、と。

テントのすぐ側で待っていると、あまり時間が経たない内に二匹が戻ってきた。
サキノ「トナイさん・・・?」
トナイ「答えは・・・見つかったんだな?」
盗み聞きされてたと取られたくない。
サキノ「・・・はい。ラグナさんのおかげさまでなんとか。」
よかった。いつもの笑顔だ。
トナイ「そうだ。サキノにはその笑顔がよく似合う。・・・ラグナもご苦労さん。」
ラグナ「べ、別に俺様は、そんな・・・」
お?珍しく照れてる。・・・まぁあんな予想外の展開で赤くならないのもおかしいか。
トナイ「さ、中に入れ。ぐっすり眠って、明日に備えたほうがいい。」

828 名前:  永遠の抱擁第二十六話 らせて 投稿日: 2004/02/01(日) 19:37
ラグナ「九匹分にしちゃぁ、随分と狭くねぇか?」
中に入って早速一言。ここにいるメンバー全員身長が一㍍以上だからなぁ・・・ティオとティアスが特に大きくて幅取ってるし・・・
トナイ「文句を言うな。全員寝れる分があるだけまだましだろう。」
ハングライダーの要領で、ボタン一つで手のひらサイズになれるタイプを大急ぎで作ったからな。まだ人数分拡大機能は不十分。その辺はムウにも手伝ってもらわないと・・・



朝。昨日の夜は長かったのに、随分長い時間眠っていた気がする。それなのに、夢のせいか妙な疲労感が・・・
ワーズ「んぁ・・・起きたぁ?」
甘ったるい声を無視して時計を見る。・・・午前十一時。
トナイ「随分長く眠ってしまったな・・・」
ワーズ「ぁ、あんまりもぞもぞ動かれると・・・早く離れてくれない?」
下から声がする・・・眠っている間に寝ぼけて乗っかったのだろうか。まだ気だるさを感じながらも立ち上がると・・・信じられない。
トナイ「・・・マテ、何かの間違いだろ・・・何で『ささってた』んだ?」
ワーズ「やっと解放された・・・あんたから襲っといてそれはないよ・・・チョトスゴカッタケド・・・」
寝て起きてすぐ頭が混乱。変な朝を迎えたな。
トナイ「?全く何の事だか分からない。状況を説明してくれ。・・・説明できる範囲で。」
顔を赤くさせるワーズに向かって最後の言葉を付け足した。
ワーズ「みんなが起きた後・・・九時ぐらいかな・・・あんたがなかなか起きて来ないから、ちょっとあたしが様子を見に来たんだけど・・・呼んで起きないから揺すって起こそうとしたら・・・あんたに押し倒されて・・・最後までそのまま・・・」
これ以上は無いってぐらい赤い。そこからの熱が伝わってきそうなほどだ。
トナイ「何だか分からんがすまん。・・・おかしい、でっかいペロペロキャンデーを舐めたり、乗馬したりする夢を見ただけだったんだが・・・」
キルリア時代に戻ったような気分だったな、あの夢。とりあえずある程度拭いてからタオルを渡す。
ワーズ「ゆ、夢オチなの?・・・はぁ、あたしってなんでこう、他のポケモンに襲われてばっかなんだろ。せめて自分の意識で襲って欲し・・・マゾでも無いのに何言ってんだあたしは。」
精一杯首を振って否定している。
トナイ「別にこの旅が終わったらいくらでも構わないが?w」
ワーズ「ば、馬鹿!冗談だってば!」
ようやく冷めてきた顔がまた熱を帯びる。私は思いっきり笑いながらテントから出た。

テントを畳んでから二匹で屋敷の前に行くと、みんなが見えた・・・と思ったら、突然目の前に『百年も待った!』とでも言いそうな顔が飛んできた。
ティアス「遅〜い!」
トナイ「ハハ、すまん。深く寝すぎたらしい。」
他のはそれほどでも無さそうだ。ティオはそんなティアスを見て苦笑いしてるし、ラグナとサキノは、普段のペースで相変わらず。サーナがこちらに手を振っているので振り返した。しかしストラは心配を顔に出さないよう必死に冷静さを保っているようだが。で、異例がこいつ。
ザング「寝ぼすけ。一体何してたんだ?」
裏のあるニヤニヤを浮かべている。
トナイ「別に何も。サキノとラグナの事について考えていたら遅くなってしまった。で、今朝はワーズがドジっただけだから心配するな。」
とっさの作り話。絶対にばればれだが、ワーズの表情で満足したのか何も言わなかった。

829 名前:  永遠の抱擁第二十六話 らせて 投稿日: 2004/02/01(日) 19:38
じいや「お答えを、お聞かせ願いましょうか。」
すぐ近くの、石でできた壁から出てきて驚いた。サキノは深呼吸し、

サキノ「やはりわたくしの考えは変わりません。価値や見聞、そのようなもの関係無い方とお付き合いしたいのです。この方達と触れ合い、共に生きる事で考え方が変わりました。」
じいや「仲間・・・ですか。ならば・・・」
また何かに力を送る。すると出てきたのは・・・一匹のゲンガー。
じいや「お嬢様の信じられる仲間・・・それがどの程度の者のか計らせていただきます。」
ラグナ「あんたもしつこいな〜。しつこい男は嫌われるぜ?」
半分呆れているラグナを無視して続ける。
じいや「・・・ゲンガー。この者達の中から、あなたが戦いたいと思う者を選びなさい。」
言われるがままに、そのゲンガーは不敵な笑みを浮かべつつ眺めまわし、
ゲンガー「そこの緑色したひょろひょろ!俺様と勝負だ!」
指を指す方向。視線。言葉の内容からして・・・
トナイ「ひょろひょろって何だ。何で私が?」
自分でも分からない。何故か『こいつの言うひょろひょろ』が癇に障った。
ゲンガー「だってひょろひょろだろう?あ?もしかして自分の力に自信が無いのか?心までひょろひょろか?」
・・・大切なものを奪われた時の怒りとは、別の怒り。
トナイ「いいだろう。そのような口、私に向かって二度と言えなくなってももう遅い。」
ゲンガー「へん!やる気になったなぁ!来い!」
戦闘開始した私達の横で、
サーナ「『挑発』・・・ですね。」

830 名前: 276 投稿日: 2004/02/01(日) 19:41
久しぶりにツッコミどころ満載。

さてやっと本編だ。終わった後どうしようかな。
…五、六週間ぐらい先の話だからいいか。

オンドゥルルラギッタンディスカー!

831 名前: 痛き者 投稿日: 2004/02/01(日) 23:17
死神は不利な状況、弱点をつくという"ありきたり"な手段で攻めてますw
あと前回のフキダシ(?)が見難かったので改良しました。
では続き。今回長いかも?

「狩猟者」

死神 : 「何故か…だと?」
死神の脳裏には"過去"がよぎる。
次の答えを出すのに少し間があった。
死神 : 「まぁいい…教えてやる…忌まわしき過去をな…」
そう言うと死神は過去について語りだした。

─オレはあるトレーナーの下で生まれた。
そいつはオレたちの種族の卵を大量生産していたらしい。
生まれて間もない幼体は孵化直後に2つに分けられていた。
"エリート"と"出来損ない"にな…。

死神の語る声には物悲しさがあった。
それに対しアブソルは無言で聞き続けた。

─エリートの者たちは一流のポケモンになるべく、
厳しい訓練が待ち構えていた。
一方、出来損ないは"エリートの練習相手"として利用され、
用が無くなればゴミ同然に捨てられる。
…オレは出来損ないの方だった。
エスパーでありながら、打撃系の攻撃を得意としていたからだろう。
練習相手のストックとして、監禁されていたオレにもある日、
練習相手となる日が来た。
目の前にはエリートが数体、その相手はオレ一人だけだった。
殺られるかと思った瞬間、エリートの一人がトレーナーに激しく反発した。
そいつはオレの姉だった。
どうやらオレを攻撃させまいとしたらしい。
だが、トレーナーはそれを許しはしなかった。
オレと姉を裏切り者とみなし、戦闘マシンと化したエリートがオレ達を襲った。
必死に逃げた。怖かった。捕まれば殺される。
姉一人だけだったら逃げられたかもしれない。
でも"出来損ない"のオレが足かせとなってしまった。
…とうとう追い詰められた。
トレーナーとその"道具"のエリートがオレ達に迫ってきた。
もう諦めかけていたが、姉は決して諦めなかった。
オレを守るために最高威力のサイコパワーを使ったのだ。
激しい爆発。炎上。炎がその場を包んだ。
オレを残し、他の者は皆倒れていた。姉をふくめてだ。
奇跡的に瀕死の状態で生きていた姉を担ぎながら、その場を去った。
しかし、外の世界を知らないオレ達にそう長く生き延びる術は無かった。
あるわけがない。オレ達はどんどん衰弱していき、ついにオレも意識を失った。
もう自分も死んだと思っていたが、ある日、目が覚めた。
横では姉が眠っている。生きている。側には一人の男がいた。
どうやらその人物がオレ達を救ってくれたらしい。
言うなれば"命の恩人"というやつだ。それがあの ゾンダ様 だった─

アブソル : 「なるほど…、お前にはそのような過去があったのか…」
死神 : 「そうだ…。分かっただろ?オレが配下に付く理由が。つまり…」
死神は少し体勢を変え、話を続けた。
死神 : 「これからもだ。あのお方のため、オレは生き続ける。説明は終わりだ、じゃあな」
アブソルが全てを悟ったと同時に、その白い体が一瞬にして弾き飛ぶ。
死神の攻撃が急所に入り、戦闘不能になった。
事実上、試合の決着でもあった。
これにより、一回戦の勝者は黒服となった。
死神をボールに戻し、その場を去る。
その手には死神のボール以外に、妖しく光り輝くボールがもう一つ握られていた。

832 名前: 痛き者 投稿日: 2004/02/02(月) 23:28
2日連続カキコ…続きです。

「狩猟者」

1回戦を終え、黒服たちは選手控え室の個室にいた。
黒服 : 「お前…あの時何を話した」
ボールの中の死神に黒服は問いかけた。
おそらく試合の時のことを言っているのだろう。
死神 : 「…過去のことを少し……」
黒服 : 「ほう…まぁ今回は余裕の勝負だったとはいえ、次からは戦いに集中しろ」
死神 : 「…はい、了解しました……」
これで2人の会話は終わったかに見えたが、黒服がはっと思い出したように言った。
黒服 : 「あぁ、あと…次の戦い、いや、これから先も"お前1人"で戦え」
死神 : 「あ…つまり、まだ…」
死神が何かをさとったらしく、言いかけた。
黒服 : 「ああ。奴はまだ戦える状況じゃない。下手をすればオレ達の首をしめることになるかもしれない」
そう言うと黒服はふっと視線をそらし、机の上のモノを見た。
妖気に満ちたような光を放つモンスターボールだった。
それは空ではなく、その中には何者かがいた。

先程の2人の会話から数十分後、1回戦通過者へのアナウンスがあった。
内容は"2回戦を開始するので、コロシアムに集まるように"というものだった。
アナウンスが流れる数分前から、死神はボールから出ていた。
すでに戦闘準備完了といったところか。
コロシアムに向かうため、2人は控え室をあとにした。
2人の歩く長い廊下の先にはコロシアムが見えている。
向かう途中、死神は妙な気配を感じた。
何者かの悪意を察知した。
悪意だけではない、恐怖すら感じた。
何か裏がある。不審な動きが。
死神 : 「…マスター、先行っててください」
黒服 : 「何故だ」
死神 : 「少し気になることがありまして…控え室に」
黒服 : 「…まぁお前なら心配無いな、早く来いよ」
黒服は死神を残し、コロシアムへ向かった。
死神 : 「マスターを危険な目に合わせるわけにはいかない…すいません」
このまま放っておけば黒服だけでなく、他の者全てにも害が及ぶ、そう直感した。
"絶対に阻止する"と死神は覚悟を決め、その不審な悪意に近づいていった。

833 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/02/08(日) 21:48
gj!!

834 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/02/10(火) 11:58
数字ハンではありません。決してね。
うぉ、投下され過杉…感想だけで30分かかっちまぅょぅ

[ラルトス日記]
>〜金団とお酒〜
。o○(おせちって大抵はマズイんですよね。母者に殺されるから言いませんが)
微妙なエロ表現、テンションの高い文章、勉強になります。お酒は二十歳になってから。
でも二十歳で「俺、酒飲むの初めてなんだ」とか言ったら笑いものになること間違いなし。
>偽ピクニック(前編)
サー族は成長ごとに身長が倍になっていきますからねぇ。負んぶしてやれ大人達〜

[旅物語]
12人中12人拒否ワロタ。そしてラプラスタンキタ――!!
他のSSには見られない水ポケモン。うまく動かしてみて欲しいです。

[永遠の抱擁]
>これから
タイトル通り旅立ちの予感…漏れは登場人物が多くなると全員を動かしきれなくなって少人数にしてしまうので、
こういった仲間達がわいわいと会話している所を書けるのは凄いと思います。
>れしぴ
魚料理キター!!肉大っっ嫌いで魚党(?)の人にはたまりませんなこれは。ヨダレ出ますた。
トナイ君がいなかったらサーナタンを嫁にしたいです。マジで。
→ころしてでも うばいとる   ピッ
>かげ
これだけ仲間がいるとトナイ君は最早トレーナーですなw。
三点リーダーは個人の好みでどっちでもよいかと。正式には……のニマス使わなければいけないんでしたっけ?
>針状固定系影球
>らせて
時間がナイー!一応書かれた方全員にレスしたいのでまた今度感想書きますね。

[狩猟者]
小説と関係ないですが絵もお描きになるのですねぇ。ホムペのトップ絵は凄い綺麗だと思いました。
>2話
もう漏れの頭にはダイゴタン=変態が定着してて、強いとかそんなこと忘れてましたよん。
>>831
「冥土の土産をするとそのキャラは必ず殺される」法則から外れてる!?(←そんなんない。笑)
読者に過去を知らせる手段はたくさんありますけど、自分の弱点を教えるようなマネをして良いのか死神ー!
>>832
と思ったらちゃっかりマスターのお叱りを受けてますね。フォローは流石。これからの展開も非常に楽しみです。

[月下の抱擁]
ネイティオタンの話し方(テレパシー?)、前挑戦して挫折しましたorz
古文・漢文をおろそかにした罰か…。
そしてアブタン来て、ついにアイゾメコワレタ――――――!!
もうなんか声聞こえてきそうな緊迫感です。いや、脳内では聞こえてます。電波ゆんゆん。
口先だけで役立たずっぽい感があった(←失礼)マスターもやってくれる時はやってくれますね。
さて、どのように皆は動いて、その先に何を見つけるのか〜。それぞれの「居場所」は何処!?

[宝蓮秘抄]
>3部
エロ義手キタ―――!!ってなんかキターを多用してますがご勘弁を。ちょっとだけ羨ましかったり。
ゴムゴムの義手もさり気無く…いや何もいうまい。
>設定
この話に限らず、モンスターボールは恐らく公式でもこういう仕様ですから、ポケモン愛護団体があったら
突っ込みが入るのでしょうね。ま、トレーナーのやってる事もロケット団も冷静に見れば変わらない。

疲れた…。さて、今回も読みきりですが、どう読み返してもポケモン話っぽくないです。
そして敬語に初挑戦。それでも読んでやるという方は「鳴らないピアノ」ドゾ。

835 名前: 鳴らないピアノ 1/7 投稿日: 2004/02/10(火) 11:59
校門まで一直線に続く緩やかな坂道。丘から覗く海の景観。
並木は春の日差しをいっぱいに受け、その身を桃色に染めています。

ブルルゥゥゥゥ…

集団で登校する小学生達の群れ。先導する高学年の生徒たち。
私は結局その中に混じることはありませんでしたが、いつ見ても微笑ましい光景だと思います。

「お嬢様、少し混んでいるようでございます。ここから歩いてお行きになられたほうがよろしいかと」
校門から見えるロータリーには、いつもより少したくさんの車が見えました。
「ええ、毎日ありがとう」

バタム

じいは微笑みながら答えます。
「私めの喜びは、花梨様が毎日健やかに過ごされる事でございます。ではくれぐれも無茶はなさらずに」

ブルロォォォォ…

黒い車が去っていきます。
私はしばらくの間見送っていましたが、やがてそれが見えなくなると、重い体を引きずって学校へと急ぎました。
柔らかな太陽の日差しは、しかし私には少々強すぎるように感じられました。

「あはは…それで昨日テレビで誰々がさー」

右側の歩道を上級生達が追い抜いてゆきます。皆仲の良い友達と連添って、楽しそうに会話をしているのでした。
…入学して10日。クラスにもほんの少し慣れて来ましたが、私にはまだ友人と呼べる人がいません。
しかしそれは今に始まったことではありませんでした。

保育園も幼稚園も小学校も中学校も休みがちだった私の日課は、車で登校、授業、病院、宿題、就寝。
加えて引越しが多く(もちろん私のためです)、友達を作っている暇が全くないのでした。
それでも小学校に入るまでは寂しくありませんでした。レムがいましたから。

レムは家に帰ると必ず私と遊んでくれました。
一緒に絵も描きましたし、遊園地や動物園に連れて行ってもらった記憶もあります。
レムは確か…私が六歳の時に死にました。お葬式で綺麗なお洋服を着て、入学式を休んだ覚えがあります。
「あれ…」
そういえば変です。あの時…思い違いかもしれませんが…なぜ家族は皆黒服を着ていなかったのでしょう。

その時、上級生の間に紛れ、少し背の高い女の子が校門に見えました。

少女はすぐにまた人ごみに隠れてしまいます。私は記憶力だけはいいほうですが、入学式には見かけなかった顔でした。
胸に血のように真っ赤なリボン。消したての黒板のような艶のある髪。
直感的に、私はその女の子と友達になるような気がしました。

836 名前: 鳴らないピアノ 2/7 投稿日: 2004/02/10(火) 12:00

リンリーン、リーン

私の通う学校…私立乙女ヶ丘学園は、クリスマスの時に鳴らすようなベルがチャイムです。
素敵という子もいますし、男子は大抵非難しますが、私としてはとても気に入っています。
朝のHR。一日の目覚め。
教室に着いた先生は生徒と一礼を済ませると、少し変わったニュースを皆に伝えました。

「今日から1年生に新たな仲間が加わった」
クラス中にどっと沸き起こる歓声。先生はそれを制すると、なお話を続けました。

「あー静かに静かに。転校生といってもウチのクラスじゃないぞ。隣のD組だ。背の高い女の子だが、名前は確か…」
「先生!」
男子のまとめ役、みたいな男の子が高々と手を上げます。
「なんだ石井。話の途中だぞ」
「先生、その人試験は受けたんですか?まだ学校始まって2週間も経ってないのにおかしいじゃないですか」

先生はあぁそんなことか、といった表情でそれを受けました。
「ちゃんとみんなと一緒の試験を受け、合格してた子だ。ちょっと手続きに手間取って今ごろになってしまった。
 この学校に受かって、引っ越してきた子なんだ。…正確に言うと、転校生じゃないな」

リンリ―ン、リーン

「松林先生、授業が始まります」
「おっと、長引いちゃってすいません。ま、そういうことだからな、みんな」

数学の授業が始まります。
私は結局転校生の名前が分からなかったのが残念でしたが、それも時間が経つにつれて忘れていきました。

837 名前: 鳴らないピアノ 3/7 投稿日: 2004/02/10(火) 12:01
4時間目。クラスメートが下着一枚になってせわしく動いています。

私があまり好きではない教科、それは体育です。狭い更衣室に濃い人口密度。
化粧やスプレーの匂いに耐えられない私は、さっさと着替えを済ませて外へ出ました。

「先生」
「ん?ああ、綾小路は見学だったな」
ペコリ、お辞儀をして手早くレポート用紙を貰うと、私はいつもの場所に向かいました。
体育見学者はその日の授業の様子を見て、感想を書くことになっているのです。
運動場が見渡せて、かつ程よい影に守られるプールの隣。そこが私の特等席でした。
「あら…」
珍しく人がいます。というより、私の他に見学する子と一緒になるのはこの学校に来てから初めてでした。
遠い目ではっきりとは分かりませんが、女子の割りに背が高く、濃いグリーンの髪…あっ……

少女がこちらを向きました。私の予想通り朝見かけた子、D組の転校生でした。
ただただ派手な薔薇の中に、深い色相のカーネーションが咲いたような大人の笑顔。
年齢は一緒のはずなのに、私はまるで3歳ほど離れたお姉さんと向かっている感覚に襲われました。

「こ、こんにちは」
D組の少女は制服を着たままでした。普通は見学でも体操服を着ることになっています。

「C組、綾小路…花梨です。お名前を教えてくれませんか」
幼稚園で友達ができないと嘆いていた時、レムがいつも『まずは相手の名前を聞いてみなさい』
と言ったのを思い出します。それ以来私は…越した時に必ずそうするようにしているのでした。
転校生はただ黙って、指先で自分の胸ポケットを指します。

そこには小さく『伊藤沙菜』と刺繍されていました。

「沙菜ちゃん…でいい?私のことは好きに呼んでください」
少女はやはり黙って頷きます。でもそれだけで、何か大切なものを取り戻した気がしました。

運動場いっぱいに広がって準備体操を始める生徒たち。
みんながジャンプする段になると、軽い礫の多い運動場は砂煙で覆われるのでした。
目をつむって嵐を避けます。乾燥した土の薫りが微かに漂いました。

(…花梨ちゃん…)
唐突に腕を掴まれます。
でもそれは決して強引なものではなく、お花畑に誘ってるような、そんな優しさに溢れていました。

「沙菜…ちゃん?」
沙菜ちゃんは私の手のひらを柔らかく包むと、私をひっぱって砂煙の中に駆け出しました。
確かに今呼ばれた気がしたのですが、沙菜ちゃんはそれ以外何も言いません。
前が見えませんでした。いくらなんでもこんなに砂が舞い上がる訳はありません。

でもそれ以前に、私は走っていました。

私は走ることができません。動悸と息切れ、悪い時には発作を起こして倒れてしまいます。
それがこんなに空気の悪い中、かなりのスピードで進んでいるのです。

いつしか色を変えた不思議なもやを抜けると、そこは白線の中の戦場でした。

838 名前: 鳴らないピアノ 4/7 投稿日: 2004/02/10(火) 12:01
「花梨、ガンバレ〜!あと一人だぞー」
目を開ければ、私はドッチボールの的になっていました。
ボールを2つ使うダブル・ドッチ。その間に挟まれて絶体絶命の状態です。
外野側に沙菜ちゃんが見えます。彼女はまるで保護者のように私を見つめていました。

「きゃぁ」
「うまい、花梨最高!」
外野の女の子は手加減なしです。背が低かったのでなんとか避けることができました。
内野の男の子は緩いボールで私を狙ってきます。ボールは私をそれたので、転がったボールを拾いました。

初めてのドッチボール、いえ、初めてのスポーツになんだか心が躍ります。
でもその油断がいけませんでした。

とん。

女の子の投げたボールは男の子に周り、素早く循環して私の右足に当たりました。

ピピーッ
「ゲームセット!」

「あーあ。でも男子にかないっこないしね」
高らかなホイッスルと共に勝者が宣言されます。どうやら4組の優勝のようです。

私はこの結末を知っていました。
なぜなら、これは私が小学校5年の時の体育祭だからです。

―例年のように、結果だけを知っている体育祭。今その参加者に、自分がいる―

感動でした。出来損ないの私の体に、突然訪れた一時の奇跡。
いつもいつも羨ましく感じていた一等賞の旗。いえ、かけっこ参加賞のえんぴつすら私の憧れでした。

「花梨ちゃん、マスゲームがんばろ!」
数少ない私の親友…今は沙菜ちゃんが代わりをしてくれています…が無邪気に話し掛けてきました。
そうです、ドッチボールは負けました。マスゲームは勝たなければなりません。

「沙菜ちゃん、私何をすればいいの?」
プログラムの隅から隅まで暗記し、生徒会の動き方まで全部把握していたあのころ。
私達2組のマスゲームのテーマは…

「花梨ちゃんは、クリスマス・ツリーの星になるんだよ!」

曲名『きっとサンタはやってくる』
スローガン、〜星の木に魂を重ねて!〜

839 名前: 鳴らないピアノ 5/7 投稿日: 2004/02/10(火) 12:02
5年前の4組には一人の欠席。
今回は、私がそのポジションを埋めることになりました。


疎外感。どうしてこんな負の感情を背負うようになってしまったのでしょうか。

レムがいなくなったから?体育ができないから?
体が弱いから?お母様がいないから?

違います。すべては私の甘えでした。
何でも手に入る私の環境は、孤独感を身内で埋め、何もかもを力に任せて生きたのです。
レムはそうした私に警告を与えてくれていたのでしょう。
流れに逆らうのは辛いこと。私は辛いのが嫌で、流されるだけの人生をただ享受して毎日を送っていました。

「はじめ!」
るん、るん、らるん、ららったらったらー♪

―これは、私に課せられた試練―

クラスメートは統率された動きで個人ダンスをこなします。
習ったことのない踊りでしたが、私は難なく皆と合わせることができました。

もちろん、振り付けも、細かい注意点も変更点も全部覚えていたから。
それに、沙菜ちゃんが用意したように私の前にいて、少し早めに次の動きを先導してくれるのでした。

私はやっぱり、健康な人を妬んでいたのかもしれません。
親を、恨んでいたのかもしれません。
レムすら、嫌っていたのかもしれません。
今、こんなに動けることが幸せです。
けれどそれは、妬むとか、恨むとか、嫌うとか、そういったくだらない思いに沈むものではなくて―

「花梨ちゃん、移動移動!」

5人グループのループリング。これは確か沙菜ちゃんのアイデアでした。
輪になって広がったり縮んだり。五つのグループの色は、テーマに関係なくオリンピックの輪になっています。

私は輪の外に生きるしかない人間。そう思っていました。
本人が信じる限り、それは現実になるものです。

輪に外もなく、内側もなく。
中から見れば円の周りが外側で。
外から見れば円の中身が外側で。
また、元から円の中が良いという法則はなかったのです。

たらんたらーら、たーたらったー♪

演技もいよいよ佳境。ばらばらになったリングは2つと3つでツリーを成し、頂点に星が輝きます。

円の側面。メビウスの輪。
人間の側面はメビウスの輪ように一通りであり、また切った時のように複雑な螺旋を描いています。
眺める側面によって人は
うねり
歪み
捻れ
魅力を増すのです。

「花梨ちゃん、一番の見せ所だよ。頑張って!」
私は大役に緊張しました。手が汗でべたべたになっているのが分かります。

私が人と違うところ、それは運動ではなかったというだけの話。
体が弱いからといって、全てを諦めていたこのころ―それは今も―

あと一段。昇りきれば拍手喝采です。震える足で中段の女の子の背中を踏みました。
「あっ」
左足が滑りました。弱い方の足ですが、今は関係ないはずです。

「ドンマイ花梨、許されない失敗は、この世に存在しないんだよ」
下段の沙菜ちゃんが笑って私に言います。
やけに大人っぽい意見―これは―忘れるはずもない台詞でした。

「えぃ☆」

私の足は唐突に浮かびました。そう、まるで魔法みたいに。
頂上にたどり着き、急いで星を広げます。


わぁぁぁぁ!!


曲の終焉が聞こえないくらい大きな拍手。私はその時人生で初めて主役になりました。

840 名前: 鳴らないピアノ 6/7 投稿日: 2004/02/10(火) 12:03
「お嬢様、お体は大丈夫でしたか」
灼熱の燈。熱い夕焼け。暖かな南風に草木は身を躍らせています。

「大丈夫よ、今日は…体育もしたもの」
期待通り、じいが怪訝な表情を浮かべます。当たり前です、お医者様に止められているのですから。

「冗談冗談。でもじい…出発するのはちょっと待って、お友達を待ってるの」
「ほっほ。珍しいですな」
10分。20分。夕日はその姿を隠し、あたりはだんだんと闇に包まれてゆきます。
私はなんだか嫌な予感がしました。

「遅いな…沙菜ちゃん。すぐ来るって言ったのに」
「沙菜、と申されましたか。もしかしてそのお友達のフルネームは『いとう・さな』ではございませんか」
じいが思わぬ反応をしたので、私はびっくりして振り返りました。

「どうして…」
「今日はレム嬢の命日ですからな。そんなこともあるかも知れませぬとじいは思いましてな」

レムの死んだ日と、友達になった伊藤沙菜とどういう関係があるのでしょうか。私には全く分かりませんでした。

「お嬢様はまだ幼くいらっしゃったので覚えておられないのでしょう。
 それにレム嬢にも口止めをされましたから、我々はずっと黙ってきたのです。
 でも、今日というこの日レムがお嬢様の前に現れた。もう話してよい頃合ですな」
「じい、どういう事?」

じいはくしゅん、と大きなくしゃみをしてから言いました。
「ここでは体が冷えます。とりあえず車の中でお話いたしましょう。
 レム嬢…いえ、伊藤沙菜はもうこの世に存在しないのですから」

ガチャリ。

その提案に不満はあったのですが、妙な説得力もあって私は暖房の効いた車内に乗り込みました。

「お嬢様、レムは人間ではございません。魔性の生き物、サーナイトでございます」
じいは、エンジンをかけながら語ります。
「サーナイト…超能力を使うとか言う碧髪の一族…ってまさか?」
「嘘ではございません。ただレムは人間を大層好んでおりましてな、髪の毛もこの国の色に染め、
 暑苦しい服に身を包み、人前では自分がサーナイトであることを隠しておりました」

「そういえば、今日のマスゲームで…」
クリスマスツリーの仕上げは、あの不思議な力なしでは完成しなかったでしょう。

「えへん」
じいは運転しながら話を続けます。
「レム嬢は最後まで私達に相談しなかったのですが…酷い病気もちでしてな。
 まぁ、あの頃はお嬢様の様態も今よりずっと酷かったのですが…。
 レムは、死期を悟っておったのです。遺言を残して逝きました」
「遺言…」
「はい。お嬢様も覚えておられる通り、レム嬢は大変お嬢様を可愛がっておりましたゆえ。
 遺言にはこう書かれておりました。
 『葬式は華やかなムードで!』『人間に生まれ変わって花梨と学校に通いたい』と」

「そう…だったの…」
お姉さんのように慕ってきたレム。その人が実はサーナイトで、私を溺愛してくれたという事実。
レムのお葬式にとびっきり豪華なドレスで参加したことも、これを聞いた今では不自然ではありませんでした。

「じい、ところでなぜレムの人間名が『伊藤沙菜』って分かったの?」
蒸せる車内。じいは暖房を弱めながら言います。
「…レム嬢は死ぬ以前から人間になりたい、と言う事は何度も申しておりましてな。
 私たち2人は共に綾小路家に仕えるもの同士。戯れに聞いてみたのでございます」

841 名前: 鳴らないピアノ 7/7 投稿日: 2004/02/10(火) 12:03
暖かな夕日の照らす2階南の窓辺。秋の始めだというのに、野暮ったい家政婦姿に身を包んだ碧髪の少女。
少女はしばらく目をつむって、廊下の私めにこう問い掛けます。
「綾小路恋夢…それは確かに素敵な名前だわ。でも私は…実際この家の者でもこの家の家族ではないし
 …それに…花梨ちゃんには身内以外の友達をもっともって欲しいと思ってる」

それはそれは、普段陽気なレム嬢からは見たこともない真剣な表情でした。

「それでは貴方の一族の証、サーナイトの名前をもじって…『さないとう』…いや…『いとうさな』と
 名乗ってみてはいかがかな?」

私は人間ですから、正直そんなに深くは考えていなかったのです。
しかしレム嬢はそれを聞いて目を見開き、独り言のように呟きました。

「『いとう・さな』…そう、それよ。私の理想。漢字は『伊藤佐奈』でいいかしら?
 いえ…やっぱり『沙菜』にするわ。花梨と沙菜。ね、それこそお似合いのお友達同士よ」

心底楽しそうな様子でございました。レム嬢は人間に憧れると同時に、種族の誇りも尊っておりましたから。
自分の名前に本来の自分が残ることも厭わなかったのでございましょう。


―本来の自分に誇りを持つということ―

また一つ、レムから教わりました。

…私は、今まで何回自分の体が他人の体だったら良いと思ったことでしょう。
自分を本当の意味でいたわった事など一度もありませんでした。
ただただ、不幸な星の下生まれてきたのだ…そう言い聞かせることで自分に同情し、
ガラス細工の心を保ってきたのです。

「じい、私…もう一度レムに会いたい。会ったらやっぱりいつもの様に泣きついちゃうかも知れないけど…」
じいは鏡越しで私を見つめます。
「私、人生を無駄にしてきた気がする。レムにいろいろ教えてもらっていたのに。謝りたい、今すぐにでも」

「花梨様」
じいは相変わらず穏やかな眼差しです。やがて車のスピードを落として、綾小路家の敷地にたどり着きました。
「その方は、お友達でございますか?」

手のひらに残された暖かい感触。私ははっとして隣を見ました。
当然のように用意された空席。じいと私のほかに、誰も座っている訳もなく―

「……見守ってくれたんだ…いつも変わらず私のそばで」

―花梨、許されない失敗は、この世に存在しないんだよ―

木の上で言われた言葉が頭の中を反芻します。私は強く手を握り返しました。

もう大丈夫。私には失敗した過去なんてもうない。
体は相変わらず重いけれど、それでも一生懸命『自分にできること』を探していこう―




沙菜伊藤、という名の人物は、やはり学校の名簿に無かったのだそうです。

幻だったのかもしれません。夢だったのかもしれません。
でも、あの日私のコンプレックスを取り除いてくれた天使―親友、伊藤沙菜のその笑顔は―
大人になった今でも、ずっとずっと私の胸の中に咲き続けているのでした。

―fin―

842 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/02/11(水) 17:24
なかなか書けないので、少しネタ漏らし。
これから出てくるであろうセリフ。

ダイゴ「よくも・・・よくも、俺の大切なPGザクをぉぉぉ!許さんぞ、デオキシス共め!」

カゲツ「アンタの時代は終わったんだ、サカキ!」

ミスティ「止めてください!止めて、マスタァァ!あいつのなかには人が・・・生きた人間が取り込まれているの!」

グラーフ「やめろリュウ!これ以上の殺戮に何の意味があるんだ!」

刹那「甘っちょろい戦い方では奴等を倒すことは出来ない」

ミュウツー「だが、あれをやらねば・・・私達が滅びる」

ダイゴ「魂を悪魔に売ったか、木戸川!」

木戸川「私は・・・お前に勝ちたかった・・・」

リューク「恐怖と絶望の狭間で死ね!」

843 名前: 痛き者 投稿日: 2004/02/11(水) 21:14
おぉ!!HPに来てくださった人ハケーン!!
どうもありがとうございます!
絵もSSもまだ修行の身。精進したいと思います。
では続き〜♪

「狩猟者」

死神、サーナイトが向かった先には3人くらい人が立っていた。
皆、赤い装束を身にまとっている。
その上、内容を耳で聞き取ることができいないくらい、
小さな声で何かを話しているようだ。
しかし、死神はそれを聞き取ることができる。
サーナイトには人の気持ちを読み取ることができるからだ。
死神 : 「…連中の脳波を読み取ってやる…」
先程までは聞き取ることのできなかった声が、
実にクリアに伝わってきた。
??? : 「よし…作戦をもう1度説明するぞ」
??? : 「分かってるて〜…もう、しつこいなぁ」
??? : 「まぁ"こいつ"が反応した奴を奪えばいいんだろ?」
手には妙な機械が握られていた。
おそらく"こいつ"とはそれのことだろう。
死神 : 「何を企んでやがる?…3人か、ならやれるかな…今ここで阻止する!」
??? : 「よし、次の試合が始まる。行くぞ!!」
赤い装束の3人はコロシアムに向かおうとした。
死神 : 「おい、待てよ」
死神が呼び止めた。
??? : 「うわっ!…なんだ、ポケモンじゃねぇか…」
??? : 「あれぇ〜、もしかして今の話、聞かれてたんじゃない〜?」
??? : 「だとしたら…ここで排除するしかないな」
死神 : 「やれるもんなら、やってみな…」
薄暗い廊下では赤い装束の3人と死神が対峙している。
一方コロシアムでは、2回戦目が始まろうとしていた。

844 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/02/12(木) 18:58
過去のものをオンドゥル語にしてみました・・・よめねぇw
雰囲気だけでも・・・味わえない・・・
http://maichidori.hp.infoseek.co.jp/ss/index.shtml
http://maichidori.hp.infoseek.co.jp/ss/ondl-ss.txt

845 名前: 痛き者 投稿日: 2004/02/12(木) 21:51
2日連続でカキコ。
暇人な自分…_| ̄|○
では、続きです。

「狩猟者」

??? : 「後悔するなよ…いけっ!!」
赤い装束の3人は次々とポケモンを繰り出した。
ドンメル、ポチエナ、ロコンだ。
3対1、数値的には死神は不利だが、
彼の顔には余裕があった。
死神 : 「その程度か?雑魚が…。遠慮なくいくぜっ!」
その手には殺気に満ちた、黒いオーラが集まっていく。
シャドーボールの一閃。爆発。
敵の3匹は飛び、爆発によって燃え上がった暗黒の炎をかわす。
??? : 「はずれ〜!甘いわよ、ポケモンちゃん!!」
死神 : 「どうかな!?」
空中にいるポチエナをめがけ、死神は拳をくりだした。
死神 : 「空中で攻撃を避けることはできまい!!」
命中!効果は抜群だ。
ポチエナは地に叩きつけられた。
??? : 「何っ!?奴は格闘の力を持つのか!?」
死神はフッと笑った。
死神 : 「1発目はわざとはずし、3匹を散らせ、確実に1匹をしとめる…甘いのはそっちだったな」
??? : 「ほぅ…トレーナーがいない状況にしては、なかなかの判断でしたね」
??? : 「でも〜、確実ってのは言いすぎじゃない?」
??? : 「これが本気だと思ってたのか?」
3人は余裕の笑みをうかべている。
死神 : 「何が言いたい」
??? : 「まぁいいでしょう。そこまで刃向かうのであれば、本気で相手をしてやろう」
すると、先程攻撃をくらったポチエナが立ち上がり、
他の2匹と共に輝き始めた。
轟音と共に場を激しい光が包んでいく。
死神 : 「な、何だ…!?……!…まさか……」
死神が何かを悟った時には光は消えていた。
目の前には先程までの3匹もいない。
そこには、姿を変えた、生きた悪夢が3匹立っていた。
死神 : 「やはり…進化か…!!」
??? : 「さて、本番を始めるとしましょうか」

846 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/02/12(木) 22:25
>>844
読めなくても何故か興奮してくるんですが

847 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/02/12(木) 23:24
>>846
漢字のせいかな?
ウ、ウ、ウゾダドンドコドーン!(う、う、嘘だそんなこと!)
さぁ、みなさんもご一緒に、オンドゥル語をはj(死
ドンドコドーン・・・(TT

848 名前: 276 投稿日: 2004/02/15(日) 16:25
名無しにしようかなぁなどと思い始めたり。

>>痛き者氏 なんと言ったらいいか…
卵孵化とかの裏で本当にこんなことになってたら鬱。
三匹進化=戦力大幅強化になるかどうかは結局トレーナー次第。
死神はどう裁くか期待。
>>834氏 乙カレ〜。無理に全ての話にレスつける必要は無いので。
>わいわい そうですか。これでも、今の所サーナとストラが少ないなと感じてまつ。性格上影薄くなりがち。
最悪の場合重力で消されますよ!…彼結構強引だ。
三点リーダ公式はそれでOK。確かにそれは個人なんだけど。
>>リューク氏 オンドゥルオンャグジタンディスカ-!!
>846 ンナヅェダァ!!ンナヅェダァ!!ンナヅェダァ!!
もう訳わからんw もちつこう。

849 名前:  永遠の抱擁第二十七話 の事 投稿日: 2004/02/15(日) 16:28
戦闘を開始してから五分。辺りには戦闘の傷跡がいくつか見られるが、私とゲンガーは、多少傷ついた感じがあるだけでまだ余裕。
トナイ「大口叩いた割には大したこと無いな。」
ゲンガー「お前のような奴に本気出す馬鹿がいるか?」
一々煽るなと一言。
トナイ「まぁ、私も本気は出してないわけだから、平凡かつ妥当な判断だろうな。」
煽り返し。に、なったかどうか。
ゲンガー「へ、そうかぁ?必死なようにしか見えないがなぁ?」
・・・はぁ、と溜め息をつき、俯く。
ゲンガー「あ?どうした?もう終わりか?・・・そうだよなぁ。そんな細い体で俺様に勝てるわけ・・・」
トナイ「三分・・・いや、一分で終わらせてやろう。」
顔を上げ落ち着き払った声で一喝。ゲンガーの顔が凍りついた。

次の瞬間、その周りに小さい穴が空き、一つの幽霊体が石の壁に叩きつけられる。
ゲンガー「ち、なんだよ、そんな力出るんなら最初っから・・・」
喋ってるそれに向かってシャボーボール爆弾の嵐。やや深めに抉られた地面にその姿が無い。
ゲンガー「俺様はここだ!・・・何度も、同じ手が、通用すると!思ってるのか!」
上から声がしてシャドーパンチが体ごと降ってくる。それを避け、次々に繰り出されるシャドーパンチを応用した技をなんとか避けつづける。
ゲンガー「おらおらぁ!どうした!避けてばかりじゃ勝てねぇぞ?」

ん?ちょっとした閃き。大幅に後退し、シャドー・ガトリング。
ゲンガー「だから同じ手が何度も・・・!」
勝ち誇った顔で下を見るが、先ほどまで戦っていた相手が見えない。それもそのはず。
トナイ「私はここだ。対戦相手の動きは良く見ておけ。それと・・・同じ避け方ばかりでは、いつか対策を練られる。覚えておけ。」
同じ高さからのシャドーボール・ブレード。その一撃で地面に叩きつける。

ゲンガー「ち、油断したなぁ・・・あ?お前、もしかして・・・」
着地と同時に一言。意味を悟りつつサイコキネシスで持ち上げる。
トナイ「そう。『緑』だ。」
五発分を一発にまとめたシャドーボールを当てる。ゲンガーの体は吹き飛んで見えなくなった。

850 名前:  永遠の抱擁第二十七話 の事 投稿日: 2004/02/15(日) 16:28
トナイ「さ、これでいいな?」
戦後僅か一分。何事も無かったかのように話し掛ける。
じいや「・・・わかりました。緑様・・・ではお嬢様、あなたの好きなように・・・なさってください。」
苦々しげに、搾り出すように。分からなくはないが聞き取りにくい。
サキノ「ありがとうございます。・・・そして、申し訳ございません。」
じいや「いえ。このような方々が傍にいるのでしたら、じいやも安心にございます。」
互いに礼をする二匹。

ティオ「トナイ。それはなんだい?」
三十秒前からそのことを考えていたらしい。疑問符を残しつつ回りを見ると・・・私の右斜め後ろで木箱が宙に浮いている。開けてみると、中にはモンスターボールを真っ黒に塗ったようなものと、手紙。
-----------------------------------
=ムウ=
おまたせ。中に入ってるのを
バリアに投げつけるだけでOK。
人間がポケモンを捕まえる要領ね。
=フィー=
ムウから不吉な事を聞いたわ。
あなたたちの事じゃないとは思うけど、
命の灯火、消さないように。

        ・・・本当に心配してるのよ?
=キラー=
そうだな〜・・・言いたいことは
大体二匹に言われちまったから、
次に会えるのを楽しみにしてるぜ、とだけ。
=シックル=
・・・・・・一つ言っておく。絶対に死ぬな。
-----------------------------------
なるほど。これであとは、
トナイ「サーナ。バリアが張ってある城に案内してくれ。」
サーナ「了解です。」
これで三度目ぐらいのテレポート。このときの感覚は眠る時に近いかも知れない。

フッと意識が戻って、目が正常になったとき、目の前にはわりと古風な石造りの城。
トナイ「この城か?」
その問いに頷いてみせるサーナ。ムウ特製の黒いボールを投げつける。すると・・・この表現で合っているのかは分からないが、紫色の薄いジェル状の膜が、黒いボールの中に吸い込まれている。全部吸い切ったのか、空中停止していたボールがコトンと静かに落ちた。

トナイ「みんな聞いてくれ。これからここに突入する。バリアを張っているぐらいだから、多分これから先も何かあるだろう。もし命の危険を感じて戸惑っている奴がいたら、ここで待っていてもいい。何があっても恨みはしない。」
念のため。しかし誰も答えない。
トナイ「ありがとう。」
そして、大きな木の門を開けて中に入った。

851 名前:  永遠の抱擁第二十七話 の事 投稿日: 2004/02/15(日) 16:28
大きな縦の長方形の部屋。石の柱がてんてんと並んでいて、赤いじゅうたんが真ん中に敷いてある。奥には木の扉。中に入ってすぐ、部屋の真ん中にどこからともなくカモネギとバシャーモが現れた。戦闘態勢を取っている。
トナイ「こんなところで足止めか。」
そう言って戦いの準備をしようとしたが・・・
ストラ「ここは拙者とワーズ殿に任せよ!」
強い声が飛んできた。
トナイ「いいのか?」
ワーズ「この先必要なのはあんたなんだ。あたしらじゃない。エスパーじゃなくてもなんとなくわかるよ。・・・それに、こいつらはあたしの得意分野だよ?」
真剣な顔が笑顔に変わった。今のワーズ達にどう言ったって、その意思は変わらないだろう。
トナイ「すまない。なるべく早く済ませてくる。」
二匹が二匹を引き寄せてる間に、残りは次の部屋へ。

次の部屋も同じ造りだった。しかし今度はヤルキモノとジュペッタ。
ラグナ「今度は俺様達だな?サキノちゃんが猿。俺様が人形。」
何か言う前にもうすでに走り始めている。ふとサキノが立ち止まり、
サキノ「トナイさん。必ず帰ってきてください。明日、皆さんを呼んでわたくしの屋敷でパーティをやりましょう。」
決心と笑顔が入り混じり、とてもいい顔になっている。
トナイ「あぁ、そうだな。思いっきりやろう。」

次の部屋。また同じか・・・と思ったが、さっきの部屋の二倍くらいの大きさがある。奥の扉も赤い鉄製になっていて重苦しい。出てきたのはカイリューと、その横にハクリューが二匹。
ティオ「これは・・・僕達かな。」
ティアス「私達だけで大丈夫かな?」
すぐさまドラゴンクローにとりかかる。・・・もうお礼を言う暇もない。
ザング「あたしもやる。」
強い決心の念が感じられる。
ティオ「それは助かるけど・・・いいの?君はトナイに・・・」
ザング「これはトナイの物語だ。あたしの物語じゃない。・・・認めたくないけど、絶対に。だから・・・絶対にあんたの気の済むようにしてきな!」
涙を溜めて見つめてくる。・・・・・・馬鹿。
トナイ「分かった。私からも命令だ。 絶 対 に 死 の う と 思 う な 。 ムウの言葉を忘れたわけじゃあるまい?」
ザング「分かってる。せめて最後まで見させてよ。・・・あたしが愛した、二匹目の物語はね。」

そこまで言うと、もう振り返る事無く真っ直ぐ敵に向かって行った。

852 名前: 276 投稿日: 2004/02/15(日) 16:31
=一章=
(トナイ簡単な自己紹介)→五年前(サーナ・イート登場)→■煙突山に→頂上付近の洞窟(水の都)へ→ゴルバット大量発生→謎の声に助けられる(ティオ・ティアス登場)→夢映し→故郷が爆発(即移動)→時既に遅し(イナート登場)→→ティオ・ティアスが抵抗→(トナイ達)三匹とも進化→イナートまた登場→イートがトナイを庇い殺される→イナートがサーナを狙う→トナイ真の力発揮■→ジョーイさんから色々説明を聞く→汚れた理由などの後帰省→(番外編二つ)(片方でザング登場)→サーナが強姦されそうになっていたのを救出→積もる話など→また水の都へ→突然の夢映し(ティオ・ティアス再会)→ティオに恋の話を聞きトナイがサーナに告白→サーナがどこかに行き、手紙がきた(ティオ・ティアスと別れる)→トナイ手紙を読み、旅に出る決心をする(一章終了)

=二章=
仲間探し→全てに拒否され絶望→幼なじみが通りかかる(ストラ・ワーズ登場)→事情説明した結果、仲間に→手がかりを頼りに船に乗った→甲板でザングと再会→部屋に帰った(ストラとワーズ喧嘩中)→ごたごたを冷まして就寝→朝起きたらトナイメンバー以外気配無し→捜索開始→誰もいない→ワーズ・ストラに船の操作法の解明を頼んでザングと甲板へ→切ない会話をしてたら何か漂流(サキノ登場。しかし喋らず)→サキノ起きる(やっと喋る)→自己紹介→船が激しく揺れる→甲板へ→巨大ドククラゲデター→苦戦→サキノ本気で戦いドククラゲ沈没→操縦室で操作説明を受ける→サキノがカクテルを振舞って一部混乱→ワーズ犠牲にしてその場から逃げる→サキノと甲板でちょっと会話→戻ってきたら既に戦闘終了後→サキノに質問攻めにされつつミナモシティへ→各自自由行動→サーナについて情報収集(刀の噂発見)→昼飯の時間にザングが帰ってこない→見つけて話したらどっか行った。最後には戻ってくる→揉め事が起きたがすぐ沈没→手がかりを頼りにクチハテシティ(オリジナル)へ→ヘルガー十四匹出てきた→何とか頑張ったが危ない(ラグナ登場)→ラグナがヘルガー一掃。しかし味方にも被害→ヘルガー四匹目に助けられる(ルーガ登場)→ルーガに街復興を頼んでヒワマキシティへ→イサの夢を見る→また誰もいない→ポケセンで休もう→R団が出てきた→圧勝→バグポケデター→ラグナ敗戦(ブレンダー登場)→助かった(ブレンダー消える)→休憩→(番外編二つ)(片方にフィー・キラー登場)(もう片方にこっそりシックルがいる。喋らない)→ヒワマキに来て六日目(こっそりザングが(ry)→何か来たので外に(シックル登場)→警告→さっそくグランブル九匹→瞬殺→タマムシにテレポート→裏世界突入→(突入時ワケワカラン)→目的地へ(ムウ登場)→ムウの運命読み遊び開始→(マグロキター)→巨大アーマルド出現→なかなか派手に終了→妙な会話を交わし就寝→声が聞こえて外に出る(キラー・フィー再び)→番外編に関わる話→キラーとフィーはムウの所に居座ることに→で、トナイは?→サーナは何所?→聖夜のペンダント貰い研究所へ→怒りに任せてサーナ即救出(二章終了)

=三章=
サーナを無事助けた後赤青兄妹登場→事情を聞く→旅の終結にはバリアが邪魔→仲間と合流→ラグナの通信機で、ムウにバリア解放器具精製を頼む→とりあえずマターリ→サキノは屋敷が心配になったらしい→屋敷へ→サキノが強引に式をあげられそうになる→阻止→真の事実を聞いてサキノが動揺→(番外編二つ)→夜中に答え決定→(朝に(ry)→答えた。しかしトナイが強制バトルに→→イライラしつつ勝利→じいやはなんとか了解→ムウから何か届く→それを使って城に侵入→段々仲間と別れつつ最後の部屋へ・・・

853 名前: 276 投稿日: 2004/02/15(日) 16:34
彼らを書いてると本当に悲しくなってくる。
毎度毎度思う。もしサーナがあのタイミングで殺されてたら…いや、よそう。

あらすじ長いよ!スマソ。

854 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/02/15(日) 22:03
月下、永遠 ともに最高の物語です。(^^)
 長い文というのは構成が難しいのに凄く上手くまとめられてていいです。

855 名前: 痛き者 投稿日: 2004/02/15(日) 23:28
孵化しといて殺れる人はいないでしょう、普通。
できる人は基地の外かも。
それでは続きです。

「狩猟者」

死神 : 「ち…厄介なことになったな」
進化して個々の能力が上がったとはいえ、
それまでに受けたダメージが残っている。
まず始めに狙う標的はもう、決まっていた。
死神 : 「…くそがァ!死ねえぇ!!」
鉄拳がグラエナに炸裂した。
??? : 「効きませんよ」
防御の技、"守る"によってグラエナには傷一つつかなかった。
??? : 「さらに…キュウコン、オーバーヒート!!」
地獄の業火が死神を襲う。
死神 : 「くっ…!!………」
??? : 「バクーダ、地震!」
死神 : 「な…!」
波状攻撃の嵐。
バクーダの起こす地震は、仲間のキュウコンをも襲った。
死神 : 「く…くそぉ……!!」
??? : 「ふふふ…序盤が余裕だったため、油断してしまいましたか?」
??? : 「進化前の形態は所詮、様子見だ」
??? : 「…ところで、あなた…トレーナー狩りの付き人でしょ?」
自分の正体を知っているとは以外だった。
実力の差を見せつけ、さらに正体を知っている。
死神は言葉が出なかった。
??? : 「その顔…図星ね。やっぱり、調査させてもらっておいてよかった〜」
??? : 「キサマ等のような、実力のある者に邪魔されては困るからな…」
死神 : 「………なぜ…そんなことをバラすんだ?…利点は無いだろ…」
赤い装束の3人は顔を見合わせ、薄気味悪く笑った。
??? : 「いや、別に構わないんですよ…ここで消えてもらうんですから…!」
死神 : 「…………!!」
バクーダが迫ってくる。
死神にはもう、抵抗する程の力は残されていなかった。
もはやこれまでか、と思ったその時、

「待て!」

後方から聞こえたその声には聞き覚えがあった。
「束になってポケモンを虐めるなんて、トレーナーのすることじゃないんだよね」
??? : 「何者です!?」
「ポケモンリーグ、チャンピオンと言えば分かってもらえるかな?」
声の主はダイゴだった。

856 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/02/16(月) 22:11
gj

857 名前: 526 投稿日: 2004/02/17(火) 00:16
276氏 番外編その八 個人的にスーンみたいなキャラは好きですねw 漏れもたまになぜゴーストは           物理判定なのか考える時があります。
    二十六話 ラグナさん(・∀・)カコイイ!! 漏れもラグナさんみたいなこと言ってみたい・・・
    二十七話 最後の部屋・・・何が待ち受けているのか・・・!
216氏 サーナイトの言うとおり、分からないことが沢山あって混乱しそうです。
    それとマイナンのメス。 一瞬「J」の形に切り刻む「アレ」かと思った・・・(←失礼
    でも、一番気になるのはアイゾメさんの安否ですね。 マジで心配してます。
痛き者氏 今回は死神にそんな過去があったとは・・・。 相変わらずバトルがカッコイイです! 勉強になります。
      マグマ団(と思しき人物達)も出現してバトルもヒートアップ! 負けるな! 死神!!
リューク氏 オンドゥル語!? ・・・ごめんなさい。 分かりません・・・。

名無しさん ・・・でいいのかな? 「今回も」ということは前にも書いたことがあるってことですね。 できればどのSS教えていただきたいですね。
     本編 ココのSSには珍しくサーナイトが主人公ではないSSでしたけど、かなり良かったです! 「許されない失敗は、この世に存在しないんだよ」いい言葉ですね。 自分の心に刺さる感じです。


修学旅行あけで浮かれてるけど、何とか偽ピクニックの後編完成。 っていうか、前後編にしなきゃ良かった。 ネタがなかなか思い浮かばず、次の話のネタばかり思いつて詰まってしまった・・・。

858 名前: ラルトスにっき  第八話  〜偽ピクニック(後編)〜 投稿日: 2004/02/17(火) 00:16

ストア「・・・空、青いね〜・・・」
イト「ホントだね。 真っ青だよね〜・・・」
ルトス「どうしたの? 二人とも」
イト「だってさ、空がすっごく青いじゃん。 綺麗だな〜って・・・」
ルトス「そっかぁ〜、いつもは上向いたら緑だもんね〜」
党首「お〜い、お三方。 お昼の準備ができましたよ!」
イト「はーい。 じゃ、お昼ご飯にしよっか!」
ストア「そだね。 お腹すいたし」
ようやくお昼ご飯だ! 登山のせいでお腹がペッコペコだ!!
ストア「ねえイトちゃん、ルトス、こっちで一緒に食べよーよ!」
イト「ちょっと待って! ・・・ねえパパ、ストア君と一緒に食べてきていーい?」
党首「ああ、かまわないよ。 ほら、ご飯持ってきな」
イト「ハーイ♪」
ルトス「パパ、僕もいい?」
ルトスのパパ「うん、いってらっしゃい。 ストア君のパパ達に迷惑かけないようにな」
ルトス「分かったぁ!」
イト「ストア君、お待たせぇ〜!」
ルトス「じゃ、一緒に食べよ!」
ストア「それじゃ! せーの・・・」
ス&イ&ル「いっただきまーす!!」
そうそう! こういうのを待ってたんだ! これぞ、『ピクニック』ってかんじだ!!
・・・ちょっと周りを見てみると珍しい組み合わせがあるのに気ずいた。
お兄ちゃんとティサラさん・・・ココまでは普通だけど、なんとそこにお姉ちゃんが加わってる! この三人のスリーショットはなかなか見られない組み合わせだ。 レアだ!
・・・ていうか、お姉ちゃんの役割はなんだ? ツッコミか? まあ、一番話が合うのはお兄ちゃん達なんだろうな。
パパ「・・・ストア、これ飲むか?」
パパが持ってたのは透明な液体。 水? それとも・・・
ストア「・・・お酒?」
イト「! 飲まないでよ! ストア君!」
ママ「あなた! そうやってストアにお酒をススメないで!」
! お酒!? アレはヤダ! アレはもう飲みたくない!! あんなの飲んだって気持ち悪くなるだけだ! パパ達はよく平気であんなの飲めるな・・・。
パパ「・・・じゃ、お前が飲むか?」
ママ「この前みたいな手には乗りませならね!! ・・・まったく、ナイトとリアが気を利かせて退散してくれたから良かったものの、もう少しでストアの教育に悪影響を及ぼすところだったんだから!」
この前? 僕が酔っ払ったときの事? ・・・あんまり覚えてないんだよね・・・w
・・・さて、お昼ご飯も食べ終えた事だし・・・遊びに行くか!!
ストア「ねえパパ! あっちで遊んできていい?」
パパ「おう! 遊んで来い!」
ママ「あんまり遠くに行かないようにね」
ストア「はーい! ・・・じゃ、行こ! イトちゃん! ルトス!」
イト「じゃあパパ、遊んでくるねー!」
ルトス「僕も遊んでくるよー!」
パパ達から離れたところにちょっとした丘があった。 よし! ここで遊ぼう!

859 名前: ラルトスにっき  第八話  〜偽ピクニック(後編)〜 投稿日: 2004/02/17(火) 00:17
イト「わぁ〜! ここ景色いいねー!」
ルトス「ホントだぁ! すごぉーい!」
ストア「景色くらいでそんなにはしゃがなくても・・・! うわぁ・・・」
スゴイ! ここいら辺の森と山が全部見える! どうやらここがこの山の頂上らしい。
イッチばん最初に感動したのは、この森の広さ! 僕達が住んでる森も、隣の森も、まだ行ったことのない所まで、ずっとずっーと向こうまで見える! ・・・その向こうに、かすかに、人間の住んでる町があるのが見える。 あんなに遠くにあるからここいら辺には人間が来ないんだと思った。
その次に、僕達の見てる反対方向にある山! ちょっと雲がかかってて少し見ずらいけど、アレは確か・・・『火山』とか言ったかな? その火山の頂上辺りには雪か何かで白くなってる。
ルトス「ねえねえ、何して遊ぶ?」
ストア「僕、一応ボール持ってきたからボールの投げっこでもして遊ぼ!」
イト「じゃあ! あたし一人対ストア君とルトス君ペアのボール当てデスマッチでもやろっか?」
ス&ル「ヤダ!!」
イト「冗談なのに!」
なんだ、冗談か。 ・・・でも、もしそんなことになったら・・・こっちが二人でも勝てる気がしない・・・
ストア「ここは平和的に普通のボール投げっこしよ! ・・・じゃ、いくよールトスぅー。 えーい!」
ルトス「・・・よっと! 次、イトちゃん。 いくよー! それー!」
イト「・・・ハッと! ストア君いくよー! えいっ・・・っと!」
ストア「あ! イトちゃん! どこ投げてんの!?」
イト「ゴメーン!」
イトちゃんが珍しく投げそびれて、全然違う方向にボールが飛んだ。 ・・・あれ? 似たようなことが前にも・・・まさか・・・! そして、ボールをとりに行った先には・・・!
ストア「・・・お姉ちゃん。 なにやってんの?」
リア「キャ! なぁんだストアか。 ビックリした」
何でか知らないけど、お姉ちゃんが茂みに隠れて何かしてる。 なにか覗いてるのかな?
ストア「なにやってんの? お姉ちゃんは?」
リア「ほら見て! あの二人! なんだかいい感じじゃなぁい?」
お姉ちゃんが指差した先にいたのは、お兄ちゃんとティサラさん。 二人とも丸太に腰掛けて笑いながら何か話してる。
ストア「? 何がいい感じなの?」
リア「はぁ、これだからお子様は・・・。 だからぁ、あの二人付き合ってそうじゃない? って聞いてんの!」
付き合ってる・・・『恋人同士』か、ってことか。 う〜ん・・・
ストア「そお? 仲がいいだけじゃないの?」
リア「あんたに聞いたあたしがバカだった。 もういい! あっち行って!」
なんだよ! そっちから聞いてきたくせに! まったくもう、お姉ちゃんはブツブツ・・・
ルトス「ストアー! 遅いよー!」
あ! そうだ! ボールのことすっかり忘れてた!
ストア「ゴメンゴメン!」
イト「もう! ストア君が遅いから、あの時みたいになったのかと思ったよ!」
ルトス「? あの時?」
ストア「あ! こっちの話! 気にしないで!」
よく分かなそうな顔をするルトス。 ・・・ま、知らないほうがいいしね・・・。
ストア「じゃ! 気を取り直してボール投げ再開! それじゃ、ルトスぅー!」
・・・と見せかけてイトちゃんにボールを投げたw
イト「え!? キャ! イタイ! ・・・もう! 何すんのよ!」
ストア「フェイント、フェイント! こうもうまく引っかかるなんて・・・w」

860 名前: ラルトスにっき  第八話  〜偽ピクニック(後編)〜 投稿日: 2004/02/17(火) 00:17
イト「キィー! 待てぇーストアー! 思いっきりぶつけてやるぅ!!」
イトちゃんがスゴイ見幕で襲い掛かってきた!! まずい! 逃げろ!!
ルトス「・・・ガンバレー・・・」
もはやルトスも僕と関わっては自分も危ないと思ったのかそこに立ち尽くしてる。 ・・・助けて欲しい・・・(泣
ストア「わぁ〜! イトちゃん! ゴメーン!」
イト「今更遅い! そーりゃぁー!! くらえぇぇーー!!!」
ドン! 僕の背中に直撃!!
ストア「ぐわぁ! ・・・ィッテテ」
イト「フン! 思い知ったか! これがあたしの実力だ!!」
僕の背中に乗っかって、勝ち誇ったイトちゃん。 重い・・・(泣
ストア「イトちゃん・・・重い・・・!」
イト「重くない!! それに、女の子に『重い』は禁句!! ストア君、お姉ちゃんに教えてもらったでしょ?」
そういえばそんなことも言ってた気が・・・。
ストア「ご、ゴメンナサイ。 ・・・ところでボールは?」
ルトス「さっきイトちゃんが思いっきり投げてストアに当たった後、あっちの方に飛んでったよ?」
ストア「こ、今回はイトちゃんが投げたボールなんだからイトちゃんが取ってきてよ!」
イト「何であたしが取ってこなくちゃいけないの? 元はといえばストア君があたしを怒らすからいけないんでしょ!? ・・・っていうことはストア君が悪いんじゃない!! ストア君が取ってきてよ!」
ストア「そ! そんな殺生なぁ〜!」
イト「問答無用! ほら! さっさと取ってきて!」
ストア「はいはい! 分かりましたよ! 取ってくればいいんでしょ!? 取ってくれば!」
ルトス「まあまあ二人とも、ケンカしないで、穏やかに行こうよ」
イト「なに!? ルトス君もストア君に味方するの!?」
ルトス「あ、いや、そういうわけじゃ・・・」
はぁ、イトちゃんの男勝りさ性格にも困ったもんだ。 体重も重いし。 ・・・おっと、口に出したら何されるか分からない。 ・・・お?
ストア「イトちゃん! ルトス! 川があるよ! 川!」
イト「え〜!? ・・・あ! ホントだ! 川だ!」
ルトス「へぇ〜。 ここに川があるってことは、公園の近くにある川はここから来てるのかな?」
ストア「そんな難しいこと考えなくていいよ!」
川といってもたいして深いわけじゃない。 多分、僕が入ってもおぼれることは無いと・・・思う。
イト「・・・・・・(ニヤリ」
ストア「!!」
な、なんだ!? この異様な殺気は・・・! 背後から・・・?
イト「えい!!」
ストア「うわぁ・・・っと!」
くっ! 今の殺気はイトちゃんのだったのか!!
ストア「ぐ、ぬぬぬ・・・!」
念力で何とか川に飛び込むのは防げたけど、時間の問題だ。 流石にこの体の傾きを45度の角度を保つのは僕のサイコパワーがもたない・・・!
ストア「くっ! お、落ちてたまるかぁ〜!」
イト「・・・えい」
ストア「うわ・・・!」
バッシャ〜ン!
腹からのダイビング、見事成功。
イト「キャハハハハ♪ 落ちた落ちたー!」

861 名前: ラルトスにっき  第八話  〜偽ピクニック(後編)〜 投稿日: 2004/02/17(火) 00:17
ストア「・・・」
川の深さはそんなに深くなかったから溺れることは無かったけど・・・ずぶ濡れだ。
髪の毛が顔に引っ付いて邪魔だ・・・。
ストア「もう! なにすんだよぉ! ・・・えい!」
イト「キャ!」
念力でイトちゃんを思いっきり引きずり込んだ!
イト「あ〜あ! リボンが濡れちゃったじゃん!」
ストア「イトちゃんだって僕に同じことやったでしょ! お返しだ!!」
ルトス「まあまあ、ケンカしないでよ」
イ&ス「ウルサイ!!」
ルトス「うわぁ!」
・・・結局三人とも川の中に入っちゃった。
イト「もう! ストア君のせいだからね!」
ストア「うわ! 冷たい!」
イトちゃんに水をかけられた。 水に入ってるぶんにはあんまり感じないけど、かけられると結構冷たい。
ストア「このぉ! えい!」
イト「キャ! ・・・やったなぁ〜!」
もう濡れるのなんて怖くない! そして、ついには水のかけあいが始まった!
今回は2対1になるなんて事は無かったから何とか無事に済んだ。
ナイト「おー、いたいた。 ・・・そろそろ帰るぞー」
ストア「え!? ・・・あ」
空はまだ青いけどヤミカラスが飛んでる。 もうすぐ夕方になる証拠だ。
ナイト「なんだ、ストア達水遊びしてたのか」
ストア「水遊びって言うか、勢いでw」
ナイト「ふーん・・・ま、いいや。 着いて来い」
確かに勢いで水遊びしちゃったけど・・・ママに怒られないか心配・・・
ママ「ストア! なんでそんなにビショビショなの!?」
やっぱり・・・怒られた。
パパ「別にいいだろ? 子供のうちは少しやんちゃなくらいが丁度いいんだよ」
おっ、珍しくパパが口を挟んだ。
ママ「ま、溺れたりしなかったから・・・良しとしますか。 でも! 今度からはちゃんと言ってからにしてちょうだいよ?」
ストア「はーい」
党首「・・・では、そろそろ帰りますか?」
パパ「そうだな」
あーあ。 もうちょっと遊びたかったなぁ〜。
パパ「おいストア、何やってる。 おいてくぞ?」
ストア「あー! 待ってー!」
・・・待てよ、登りであんなに凄かったんだから帰りは・・・
パパ「ほらストア、降りるぞ?」
ストア「やっぱりー!!」
イト「もうやだー!」
パパ「ハハ、冗談だよ。 帰りはこっち」
パパが指差す方向を見ると・・・キレイなちゃんとした道が・・・
ストア「ちゃんとした道があるんじゃん! なんであんな所で登ったの!?」
パパ「いやぁ、一応そういう決まりだからな。 なあ党首」
党首「決まりって分けじゃないけど、まあ恒例だからね」
イト「じゃあ、来年も登るの?」
党首「もちろん」
イト「えー!!」
党首「まあまあ、そう言わずに。 そんなことより早く帰ろう。 暗くなると道が判らなくなるよ」

----------------------------

きょうはすっごくつかれた。 はじめて、はやくサーナイトになりたいとおもった。
あと、とれーにんぐは、たいりょくよりさいこぱわーをきたえたいとおもった。

862 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/02/19(木) 19:50
学校帰りに、三人組の男に襲われました。正直、怖かった。

863 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/02/19(木) 21:22
その三人組はモーホーさんですか?(襲うの意味が違う

864 名前: 痛き者 投稿日: 2004/02/20(金) 18:47
リュークさん大丈夫ですか?
護衛用に何か持っておいたほうが無難かもしれません。
警報機とかスタンガンとか。

では、続き。

「狩猟者」

死神 : (なに…ポケモンリーグチャンピオンだと!?)
かつて自分を倒した男、ダイゴはリーグチャンピオンだったのだ。
ダイゴ : 「君はあの時の…トレーナー狩りの従者だね」
ふと死神に向かって呟いた。
ダイゴ : 「君が今まで戦っていたあの3人はマグマ団という組織だ」
マグマ団 : 「ほう、知っているんですか」
死神 : 「マグマ団…だと?」
ダイゴ : 「そう。伝説のポケモン、グラードンを復活させようと企んでいる連中だ」
マグマ団 : 「あら!そんなことまで知ってるなんて…」
マグマ団 : 「なら、このまま黙っているわけにはいかないな」
赤い装束のマグマ団の3人は、再び戦闘態勢にもどった。
死神 : 「いったい何なんだ…!?グラードンって……こいつらは何を…」
ダイゴ : 「話は後だ。…まずはこいつらを退治するのが先決だよ…とは言っても」
チラッと死神を見て一言、
ダイゴ : 「君は戦えそうな状態じゃないね。ここはボクが戦るとするかな」
死神 : 「ち…」
確かに戦える状態ではない死神は、
今はおとなしくダイゴの言うとおりにするしかなかった。
ダイゴ : 「さ、いつでもかかってきなよ」
マグマ団 : 「後悔するなよ!!ゆけっ!」
3匹一斉にダイゴに飛び掛った。
ダイゴ : 「伏せていろ!!」
そう言うととっさにボールを取り出し、ポケモンを繰り出した。
マグマ団 : 「な…何だ、このポケモンは…!」
ダイゴ : 「地震!!」
命令とともに、地がゆれ始めた。
半端な威力ではない。
とてつもなく鍛えられているのだろう。
大地震をくらい、マグマ団のポケモン達は一斉に倒れた。
マグマ団 : 「くっ!これがチャンピオン、ダイゴの力か…」
マグマ団 : 「今回は退却だ。…覚えてろっ!!」
赤い装束の3人は場を去った。
ダイゴはポケモンをボールに戻し、死神に言った。
ダイゴ : 「あいつ等は消えたけど…まだやる事が残っている。」
死神 : 「……何をする気だ」
ダイゴ : 「今回のリーグを中止させる。マグマ団のことだ、この大会で何かする気だろう」
死神はハッとした。
マグマ団は"機械に反応した奴を奪う"と言っていた。
その機械はおそらく力量か何かを測るものだろう。
…だとしたら………
コロシアムに向かって死神は廊下を駆け出した。
ダイゴ : 「おい!」
遅れてダイゴも死神を追い、コロシアムへ向かった。
死神 : 「…だとしたら……姉さんが危ない!!」

865 名前: 216 投稿日: 2004/02/21(土) 17:59
>さぁぁぁぁぁ、今夜もオールナイトロォォォォォォォングッ!
よく考えたらこれは言葉の重複ですね。「上を見上げる」「頭痛が痛い」みたいな。

>痛き者氏
4、5話 死神の過去、実際にありそうな話というか実際にある話ですね。参照 >>241
6話 何だか意外にいい奴らじゃないかと思いました。
7、8、9話 うほっ、いいバトル♪ 苦戦具合がまじまじと感じられて(・∀・)イイ!!
10話 姉さんに期待大。

>276氏
26話 キタキタキタキタキタ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!! アウトロー×お嬢(*´∀`)モエ
27話 いよいよクライマックスが近付いてきたという感じですね。期待しつつ寂しいような気も……。

>>834
素敵なお話でした。あなたの詩的な文体が好きです。
伊藤さんってモデルは↓?
http://sanaehosyu.hp.infoseek.co.jp/byoteng-itousana1.png
>口先だけで役立たずっぽい感があった(←失礼)マスター
第二部から今だ  台  詞  な  し  なんですけどね。浮浪者としてどう動かそうか一番悩んだキャラです。

>526氏
オンドゥルルラギッタンディスカー!! のガイドライン 8ピース目
http://that.2ch.net/test/read.cgi/gline/1077029894/
>マイナンのメス。一瞬「J」の形に切り刻む「アレ」かと思った
ならアブソルはサトリのお兄さんですね( ̄ー ̄)ニヤリ
8話 水遊び……アノコロヲオモイダス ずぶ濡れになってって怒られた怒られた。
それよかパパはピクニックでお酒飲むんですか。酔ったらどうすんのと思いつつ。

866 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2004/02/21(土) 18:02
十九章「分からない未来」
「死んでるな」
「死んで、ますね……」
“真眼”ことネイティオの遺体を発見したのは、私とマイナンが一通りの対処をした後、現場に戻ってきたときでした。
とりあえず、外傷を負ったアオイさんはマイナンに任せ、私は変わり果てたアイゾメさんと対面することになったのですが……彼女は酷い錯乱状態にあり、昨日私達がいた場所まで戻りましょうと言っても、体を捻らせ、手足を振り回し、意味不明なことを呟くだけで相手のしようがありませんでした。なので、失礼とは思いつつ近くにあったロープで身柄を拘束し、あの部屋まで担いで行きました。
マスターは……いつものように手助けも邪魔もせず、アブソルの消えた闇の方をぼおっと眺めているだけでした。
アイゾメさんとアオイさんをあちらに運び込んだ後、ネイティオのことを思い出した私達はすぐ引き帰しました。そして、着衣室を思わせるカーテンを開くと、そこに――
「うっ、に、臭い、ますね……」
「言うな。ホトケさんに失礼だろ」
「……すいません」
ネイティオの……首が取れ、腹が裂け、内臓が飛び出た遺体を見て冷静でいられるのは、やはり彼が医者だからでしょう。
「……いつ、でしょうか……」
「恐らく、俺が加わったときにはもう……」
マイナンが千切れた首をまじまじと観察しています。嫌になって目をそらしました。
「でも、最初にアブソルが来たとき、ネイティオは応えてくれましたよ。テレパシーで」
「俺の推測では、そのときすでにネイティオの首は落ちていた」
「え?」
「エスパータイプのポケモンは脳が異様に発達しててな、たとえ生命維持活動が止まっても脳が死ぬまでの間、簡単な思考くらいはできるんだ。肺がないから声は出せないが、テレパシーなら……運のいいことにカーテンは落ちなかったから、あいつは平常のフリをして、その後事切れた」
医者らしい、淡々とした口調。
「……どうして、そんなことが言えるんですか」
「血が付いた床の上に、大量の埃と瓦礫が乗っていた。アブソルが酔狂したときのものだろう。こういう状態になるには、血が飛び散った後、その上に瓦礫が積もらなければならない。つまり――」
嵐の過ぎた後みたいになっている廃墟の壁を見ながら、私は彼の言葉を制しました。もっと別のことを聞くために。
「……どうして、正常だなんて言ったんでしょうか」
「そりゃあ、もう無駄だと思ったんだろう。余計な心配をかけてアブソルを取り逃がしたら、死んでも死にきれまい」
取り逃がしたんですけどね、とはもちろん言えませんでした。
最悪の結果です。
アブソルは取り逃がし、アイゾメさんは“終わり”、アオイさんは負傷し、怪しいながらも頼りだったネイティオは……
「“見える。さればこそ、分からぬ。明日、ありしこと”」
「ん?」
「死ぬ前に、ネイティオがそう言ってたんです。どういう意味が、分かりますか?」
「ふん、あいつは最期までねちっこかったんだな」
アイゾメさんとは違う、哀しげな笑い。
「ネイティオ。“真眼”。あいつは……本当に何もかもお見通しだった。“過去”も“未来”も。当然…………自分が死ぬ日時も」
「えっ……」
「あいつは今夜、自分がアブソルに襲われて死ぬことを知っていた。そのことは俺もアオイを通して聞いていたが」
「……」
自分が死ぬ、その瞬間が見える。そんな眼を持ってまで、生きられるものでしょうか。
――この先、どこへ行くのか。希望も絶望もはありはしない。
あのひとの声が、甦ります。
「そう茫然とするな。あいつには“産まれたときから分かっていた”ことだ。覚悟はできていただろう。とうの昔に」

結末のわかった物語。その上を、延々と歩いてゆく自分。
全ては“運命”の名のもとに。

「そんな人生、生きている意味があるんでしょうか」
私は……ひどいポケモンです。
そのときの私の胸には明らかに、ネイティオへの同情と――、――ネイティオに産まれなくてよかったという安堵感が宿っていました。
マイナンは、ふんと鼻で笑ってから、
「結局のところ、生きてる意味なんてのは……」
と、
「――アァァァァァッ!」
テレパシーによる、絶叫。この声は――アオイさん!
「何かあったのか」
「とにかく、行きましょう!」

867 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2004/02/21(土) 18:05
アイゾメさんがアオイさんを虐待していました。
馬乗りになって、女性ながらもキレのある右ストレートを見舞っていました。何度も、何度も。鼻をへし折るように。
左腕で首を締め上げていました。血管が青々と浮かび上がってくるのもお構いなしに。か細い首を握り潰すかのように。
「アイゾメさん!」
私の声を無視し、アイゾメさんは右手をアオイさんの顔にあてがうと――
――そのまま白くしなやかな人差し指を、アオイさんの
「アァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!」
――
右目に突き立てました。
――
ぷちゅっ、という嫌な音。
ひくっ、ひくっと呼吸するアオイさん。
けらけら笑いながらその指を掻き回すアイゾメさん。
眼球が、手動のミキサーで少しずつ原型を崩していきます/アイゾメさんの口からヨダレが垂れ、穴の中に混入されます/アオイさんが悶え、脚をじたばたさせます/アイゾメさんは砂遊びをする子供のように、ぐりぐりと穴をいじります/ゼリー状の眼球がドロドロのスライムになっていきます/アイゾメさんは楽しそうに笑います/アオイさんは声にならない叫びを上げています/アイゾメさんが手足をばたつかせて喜びます/アオイさんの生き残った左目は、とろんと虚ろのままです/アイゾメさんがアオイさんの前髪を掴み、持ち上げ、床に叩き付けます/がつっと音がして、赤い押し花が描かれます/反応が気に入ったかのように何度も何度もそれを繰り返します/ぶつかるたびにアオイさんの口から声が搾り出されていきます/アイゾメさんが誇示するように顔を上げます/ふと、目が合いました――
見たことがあるような、見たことがないような、目。これは一体、
何が起こっているの何が起こっているの何が起こっているの何が起こっているの何が起こっているの何が起こっている何が起こっている何が起こっている何が起こっている何が起こっている何が起こっている何が起こって何が起こって何が起こって何が起こって何が起こって何が起こって何が起こって何が何が何が何が何が何が何が何が――――っ!
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「おい、早く止めろ」
見ると、マイナンがメスを振り上げています。
投げるつもりでしょうか。アブソルにしたように。
「ちょ、ちょっと、それは」
「なりふり構ってられねぇんだ」
「だからって、そんな……」
「ぐだぐだ言ってると、アオイが死ぬ」
“神”の目。
「でもアイゾメさんの心は……」
「悪いが、俺は外科医なんでね、サイコロジーは管轄外だ。嫌ならお前が止めろ」
私はアイゾメさんに向き直ります、が――
――これは――
既視感(デジャ・ビュ)。記憶という名の湖から、それを引き上げるのは不可能のようです。
いや、
嘘ばっかり。
見たことがあるような、見たことがないような、目。
認めるのが嫌なんですね、私。
――
フラッシュ・バックする数時間前の出来事。
心臓が高鳴り、指先が震え、冷や汗がにじみ出ます。
「……」
何も、できない。そんな自分。
無力な、私。
「ァァァァァ……」
「ちっ、許せアイゾメ」

868 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2004/02/21(土) 18:07
と、
マイナンがメスを構えるとほぼ同時、一陣の風が――
「お待ちになって、ドクター」
――それを制しました。
鬼火のごとく妖しげな灯を携える、真っ赤な目。この廃墟には随分と不釣合いの優美な黄金色、その中に哀愁と懐古的なものを垣間見せるそれは――夕焼け色をほのかに含んだ、艶やかな毛並み。
「ここは、わたくしが」
「“夕影”……」
マイナンが“夕影”と呼んだのは、一匹のキュウコン。
そういえば昨日、ネイティオのところに行く途中、私も見かけました。確か、ここが“消される”前からの住人で、自分を捨てたマスターを今でも待っているとか。でも、そんな彼女がどうしてここに……
私が模索しているうちに、キュウコンは行動に出ていました。
落ち着いた足取りでアイゾメさんの目の前に踊り出ると、その赤い瞳を彼女に合わせます。瞬間、体を貫くかのような強い念波が、それもほんの一瞬だけ、キュウコンを中心に発せられました。
それだけで十分でした。余韻が消え去った後、アイゾメさんは“ふっ”と魂が抜けた人形のようにぱったりと倒れたのです。その体を、キュウコンの大きな尻尾が受け止めます。
「早く、ご介抱を」
「あ、はい」
マイナンはアオイさんの治療に取りかかり、私はアイゾメさんを粗末なベッドの上に寝かせました。
アイゾメさんは眠っていました。すやすやと、それはそれは人畜無害そうな寝顔でした。
戻っていました。私の知っているアイゾメさんに。
「これでひとまずは大丈夫、ですわ」
「あ、ありがとうございます……」
キュウコンはこれはまたひどく場違いなまでに上品な笑みを浮かべ、後ろに目をやります。
「それよりミスター騎士道が心配ですわ。あの方がおられなければ、ミス藍染も目覚めた後またお暴れになるでしょう」
ミス藍染……はそんまんまとして、文脈からしてミスター騎士道はアオイさんでしょうか。
それより、
「元に戻ったんじゃないんですか? アイゾメさん」
「こんなことで心の傷が治ったらお医者様などいりませんわ」
「……」
床に咲いた赤い花。これを本当にアイゾメさんがやったのか、今でも信じられません。
触れてみます。生々しい、感触。死臭。これは、真実。
向こう側にロープが見えました。私がアイゾメさんを縛ったロープ。縛り目はそのままなので、恐らくアイゾメさんが特別な技術を用いて抜け出したのでしょう。特殊捜査館なら、そんなことは朝飯前かもしれません。
ふと、ベッドの下に手錠が落ちているを見付けました。
「じゃあ、今度はこれで……」

「だめだ!!」

私は突然、アオイさんに押し倒されました。今晩二度目。
「それはいけない! 手錠は……」
アオイさんは右目には当然、眼帯を付けていました。左の目は――私を、睨んでいました。
それは懇願の瞳。アイゾメさんをアブソルに会わせないように頼んだ、あのときの目。
「おい、まだ動くな!」
マイナンの声。
「手錠は、手錠は、アイゾメ様が……その……」
「アオイさん……」
私の胸にこぼれ落ちる、左目からの涙。赤いものが混じった、右目からの涙。
「一体……何があったんですか。アオイさんと、アブソルに」
――ここじゃあ、そんなの当たり前だよ。ここの住人には必ず、何かしらの“過去”があるんだから。
他ならぬアイゾメさんの言葉です。“神の左腕”も、“夕影さん”も、私とマスターも、消してしまいたい過去を持っています。
そしてそれは――アイゾメさんも同じだったということでしょうか。
美しく可愛らしいあの笑顔は、仮面だったということでしょうか。
「アオイ、いい加減に話した方がいいだろう。彼女はすでに“関係者”だ」
「そうです、ね……」
マイナンに言われて、アオイさんが腰を上げます。
「お話します。全てを。……でもその前に、少し時間をください」

869 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2004/02/21(土) 18:09
少しとは言ったものの、一時間はたったと思います。いえ、実際は五分ほどだったのかも知れませんし、二時間を越えていた可能性を否定することはできません。街(ここ)に来てから、体内時計がおかしくなっているような気がします。
“Lost Memory”
消された町。別世界。最後の楽園。あらゆる意味で、ここは外の世界と隔離されています。
それが、自然なんでしょうか。何が正常で、何が狂っているのでしょうか。
「お待たせしました」
廃墟なので空き部屋はいくらでもあります。その中のとある一室に、マイナンとアオイさん、そして私がいました(キュウコンはすでに“知っている”ようで、再び一陣の風のように去っていきました)。
「アイゾメ様に忘却催眠をほどこしました。これで過去に戻ったり、狂乱に落ちたりすることはないはずです」
アオイさんもアイゾメさんに叩き込まれたのか、精神科医としての技術は持っているようでした。
「もう、大丈夫ですよ」
――もう、大丈夫
それは、私への言葉。そう思いました。だって、アイゾメさんは大丈夫なわけありませんから。
大丈夫だったら、アオイさんの心はこんなに悲しくありませんから。
全てから逃げ出したい、そうは思いませんから。
そんな自分の思いをこらえて、アオイさんは語り出します。
「サーナイト嬢、まずは今夜のことから……ネイティオの予言について」
「……」
「街(ここ)に来て、まず自分は“運命の日”を知るために彼の元を訪れました。“運命の日”というのはもちろん、アイゾメ様とアブソルが遭遇するその日です。……彼は答えました。“見えぬ”と」
「え? だってネイティオは……」
「“見える。さればこそ、分からぬ。明日、ありしこと”――今日、彼はあなたにそう言ったでしょう?」
「ええ、覚えています。意味が分からなくて困りましたけど」
「それ、言葉通りの意味なんです。本当に……」
「……」
「いくら“真眼”とはいえ未来を見るのには限界があるんです。すなわち――“自分の死んだ後のことは分からない”。これが鉄則です」
「え……」
「彼には“見えて”いました。今日自分がアブソルに襲われ、その生涯を終えることを。ですが、否、だからこそ、近い将来必ず起こりうる“運命の日”。それが“分からなかった”んです」
――これは予言にあらず。予想に過ぎぬ。
――アイゾメ、終わりし。
だから、そんな曖昧な言い方しかできなかった。それが、彼の真相。
「そう、だったんですか……」
「今夜、自分はアブソルと決着をつけに行ったんです。マイナンにも話して。彼の“運命”を覆すために」
――今日でケリをつけさせてもらいます。
――今日は特別にお前の脳味噌を手術してやる。
でも、神のシナリオ通りネイティオは……。
「……私が、私が悪いんです……私もアブソルと戦っていれば、こんなこと……」
今更後悔しても、もう遅いです。私は、本当に、だめなポケモンです。
本当に――
「そんなことありませんよ。なぜ彼が「今日自分は死ぬ」とはっきり伝えなかったか、よく考えてみてください」
「……なぜ、伝えなかったか……」
「そんなことをあなたが知ったら、あなたは体を張ってでもネイティオを守り抜こうとしたでしょう。他人(ひと)の不幸が何より嫌いなあなたなら」
「……」
「あなたの過去に何があったかは知りませんが、あなたには死んでほしくない、死ぬべき存在ではない、そうネイティオは思ったんでしょうね。彼も少しばかり……“運命”が変わることを危惧していた、そういうことです」
――
何だか――
自分の小ささが、よく分かりました。
希望も絶望もない、そんな境遇に置かれてなお、彼は“生きて”いたんです。
“真眼”
彼の夢見る“分からない未来”で、私は何をしているのでしょうか。

870 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/02/23(月) 22:04
感想は書いてないけど毎回楽しませてもらってますよ>SS職人さん全作品

871 名前: 526 投稿日: 2004/02/27(金) 12:06
>リューク氏 大丈夫ですか? 最近は治安が悪いですから気をつけてください。

>痛き者氏 黒服の切り札(と思しきポケモン)が死神の姉さんだったとは・・・。
      弟の死神であの強さならお姉さんは・・・!

>216氏 ・・・これがアイゾメさんの「終わり」・・・!? どうにか立ち直ってほしいです。
     それにしてもアブソルの「かまいたち」の切れ味・・・((((( ;゚Д゚)))))
     オンドゥル語の起源が仮面サイダー剣!? クウガなら見てたんですが・・・

872 名前: ラルトスにっき  第九話  〜風邪〜 投稿日: 2004/02/27(金) 12:07

・・・・・・

----------------------------

ママ「ストアー、起きなさ〜い」
ストア「う〜ん・・・」
今僕は布団の中にいる。 あんまり起きたくない・・・。
ママ「ストア、気分でも悪いの?」
ストア「少し・・・頭が痛い・・・コホコホ」
ママ「あら、風邪かしら? ちょっとおでこ見せてみて・・・熱っつい! コレは完璧に風邪ね」
ストア「え〜・・・」
ママ「『え〜』って言ったって、風邪ひいちゃったんだからしかたがないでしょ」
イト「スートーアーくーん!」
玄関の方でイトちゃんの声がした。
ストア「あ、イトちゃんだ・・・」
ママ「ストア、今日はお友達とは遊べないからね」
ストア「え〜、やだぁ〜・・・」
ママ「『やだ』じゃないの。 イトちゃんやルトス君に風邪を移したらどうするの? それにストアの風邪も、もっと悪くなっちゃうかもよ?」
ストア「ん〜〜・・・」
ママ「じゃ、断ってくるからね。 いいね?」
『いいね?』って言ったって、僕が『やだ』って言ったところでなにも変わらないのに何で聞くの?
ま、しょうがない。
ママ「・・・というわけでストアは今日は遊べないの。 ゴメンね」
イト「そうなんだ・・・あ、ストア君」
ストア「風邪ひいちゃった・・・」
イト「大丈夫?」
ストア「全然平気。 もう遊べるくらい元気」
ママ「ストア」
ストア「うっ・・・ごめんなさい」
イト「じゃーね、ストア君」
ストア「うん、バイバーイ」
あーあ、帰っちゃった。
ママ「ほらストア、ちゃんとお布団に入ってなさい」
ストア「はーい」
布団に入ってるとママが氷水の入った袋を持ってきて、僕の頭の上に乗せた。
ストア「冷たーい・・・」
ママ「我慢しなさい。 そうそう、もう少ししたらセクトさんの所に行くからね」
ストア「え!?」
セクトさんって言うのはパラセクトのお医者さん。 僕も一回お世話になったけど・・・だめだ。
変な緑色のニガァーイ粉薬なんて・・・思い出しただけで吐きそうだ。 でも、よく効くらしい。
ストア「や、やだぁ。 行きたくなぁーい!」
ママ「ダーメ! ちゃんと診てもらわなくちゃ風邪治んないでしょ?」
ストア「だいじょうぶぅ! 自然治癒力で治すから!」
ママ「自然治癒力って、どこでそんな言葉覚えてくるの!? ともかく、セクトさんの所に行くからね!」

873 名前: ラルトスにっき  第九話  〜風邪〜 投稿日: 2004/02/27(金) 12:07
ストア「やぁ〜だぁ〜!」
ママは布団に包まってる僕を無理やり引っ張る。
あ、いいところにお姉ちゃんが
ストア「お姉ちゃん! 助けてよぉ!」
リア「・・・ヤダ」
ストア「オニー!」
パパとお兄ちゃんはいないからもう、誰にも助けを求められない。
ママ「覚悟しなさい!」
ストア「やだぁ!」
ママ「じゃあ、こうしよっか」
ママは引っ張るのを止めて、僕を布団ごと持ち上げた。
ママ「これなら抵抗できないでしょ?」
ストア「うわぁ、降ろしてよぉー」
ママ「ダーメ! それじゃあ行くよ。 ・・・リアも一緒に行く?」
リア「あたし、パス」
ママ「そう。 それじゃ行くよ、ストア」
ストア「くそぉ〜・・・」
流石に布団は家に置いて来た。 いまだに僕はダッコ状態から解放されない。
ママ「・・・さ、着いたよ」
・・・マズイ。 遂に着いてしまった。 どうしよう・・・
ストア「あ、ルトス」
どこかで見た顔かと思ったらルトスが来てた。
ルトス「ストア。 ・・・やっぱり風邪?」
ストア「うん。 ルトスもなんだ」
ルトス「そうだよ。 ・・・あ、お母さんが来た。 それじゃ」
ストア「うん。 バイバーイ」
ルトスも風邪だったのか。 ・・・と言う事は、イトちゃんだけが風邪をひいていないと。
ママ「ほら、ストアの番だよ」
うっ、僕の番か・・・
セクト「は〜い、じゃあストア君。 口を大きくあけてぇ〜」
ストア「ぁあ〜ん」
セクト「・・・ノドが赤いね。 風邪だねコリャ。 まあ、お薬でも飲んでゆっくり休んでれば治りますよ」
ママ「そうですか。 ストア、風邪だってさ」
ストア「うん」
って言うか、風邪じゃなかったら何なんだ? 不治の病か?
セクト「はい、コレがお薬です。 ・・・では、お大事に」
でた。 奇妙な緑色の薬。 コレを飲むのか。
ママ「ありがとうございます。 さ、ストア。 帰ろう」
またママにダッコされて家に帰った。
ママ「セクトさんに言われたとおり、布団に入ってゆっくりしてなさい」
ストア「はーい」
ゆっくりしてろって言われても、たくさん寝たから寝れない。
ママ「あ! 氷切らしちゃった。 リア、ドゼルさんのトコ行って氷貰ってきて!」
リア「え〜! 面倒くさ〜い!」
ママ「じゃあ、私が行くからリアがストアの面倒看ててよ?」
リア「う〜ん・・・分かった」

874 名前: ラルトスにっき  第九話  〜風邪〜 投稿日: 2004/02/27(金) 12:07
ママ「と、言うわけでストア、お姉ちゃんと留守番しててね」
ストア「えぇ〜!」
お姉ちゃんと留守番!? それは悪魔とともに留守番してろって言ってるのと同じだぞ!?
ママ「じゃあ、なるべく早く戻ってくるから」
ストア「ママぁ〜! 行かないでぇ〜!」
リア「あらストア、あたしと留守番するのがそんなにイヤ?」
ストア「べ、別に・・・」
『うん』って言いたい・・・(泣
・・・というわけで、お姉ちゃんと2人っきりになってしまった・・・。
ストア「お姉ちゃん、水取って」
リア「はい」
お? 今日は妙に素直だな。 どうしたんだろ?
リア「どう? 他に何かすることある?」
ん!? 今日のお姉ちゃん、なんか変だ。 いつもだったら『自分で取れば?』とか言うのに。
ストア「特に今のところは無い」
リア「そう・・・あ、おでこに濡れタオルでも乗せてあげる」
そう言ってお姉ちゃんは台所に走って、濡れタオルを持ってきて僕のおでこに乗せた。
リア「どう? ちょうどいい冷たさ?」
ストア「・・・うん」
リア「そう、じゃ・・・よいしょっと」
ストア「うわ、なに? お姉ちゃん」
お姉ちゃんがいきなり僕の布団の中に入ってきた。
リア「な〜に、ただの添い寝だから。 気にしないで」
ストア「気にしないでって言われても・・・」
リア「あぁら、恥ずかしいのぉ?」
ストア「そ、そんなんじゃ・・・」
リア「フフ、赤くなっちゃって、カ〜ワイイ〜♪」
ストア「用が無いなら出てっよぉ」
リア「用があるからこんなことしてんでしょ?」
ストア「う〜ん・・・。 ところでお姉ちゃん」
リア「なに?」
ストア「今日は機嫌がイイの?」
リア「なんで?」
ストア「・・・いつもより優しいよ?」
リア「あぁ〜、そういうことね。 ・・・っていつもはどうだって言うの?」
ストア「あ、いや、その・・・」
リア「まあいいわ。 『優しい理由』って言うか、子育ての練習みたいなモンね。 うん」
『子育ての練習』!? 僕はそこまで子供か!?
リア「は〜いストアちゃ〜ん、おねんねしましょ〜ねぇ〜♪」
ストア「や、やめてよぉ〜」
リア「じゃあ今日はあたしがお話聞かせてあげる」
ストア「・・・なんの?」
リア「そうねぇ、『幻のポケモンルギア爆誕』とか?」
ストア「それ聞いたことある」
リア「じゃあ『水の都の護神ラティオスとラティアス』とかは?」
ストア「それも知ってる(本物も見てるし)」

875 名前: ラルトスにっき  第九話  〜風邪〜 投稿日: 2004/02/27(金) 12:07
リア「それなら『裂空の訪問者』とかはどう?」
ストア「! それ、聞いたこと無い。 でも、なんか眠れなそう」
リア「そう・・・ま、いっか。 ストアを眠らせることが目的じゃないから」
ストア「!? じゃあ目的は?」
リア「子供にお話を聞かせてあげる練習」
ストア「ぼ、僕は練習台!?」
リア「そ。 じゃあ、『烈空の訪問者』始まり始まり〜」
ストア「・・・」
それからずっとよく分かんないお話を聞かされた。
リア「ふぁ〜あ・・・。 なんだかあたしが眠くなっちゃった。 寝ぇ〜よおっと」
ストア「え!? お話の途中じゃん! それに子供にお話を聞かせる練習なんでしょ?」
リア「ああ、もういいやそれ。 もう寝る」
ストア「・・・じゃあ僕も寝よっと」
・・・
リア「スー・・・スー・・・」
ストア「う〜ん・・・ぐぬぬぬ・・・」
く、苦しい・・・。 お姉ちゃんが僕に抱きついたまま寝ちゃった・・・。
ママ「あ〜あ〜、ラグラージさんとお話してたらこんなに遅くなっちゃった。 あら?」
ストア「あ、ママァ。 助けてぇ」
ママ「フフッ♪ ストアったら、リアのイイ抱き枕になっちゃってる♪」
ストア「そんな言ってないで助けてよぉ〜」
ママ「はいはい。 ・・・あら、しっかり抱きついちゃってる。 起こすのも可哀想だからこのままにしておこう」
ストア「僕は可哀想じゃないの!? 風邪ひいてるんだよ!?」
ママ「ちょっとは我慢しなさい。 『遊べるほど元気』なんじゃないの?」
ストア「イジワルゥ〜!」

----------------------------

きょうはかぞをひいてたいへんだったけど、おねえちゃんといっしょにねるほうがもっとたいへんだった。

876 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/02/29(日) 23:32
GJ!

877 名前: SUN:SHINE 投稿日: 2004/03/02(火) 01:21
告知無しで書き始めた事、深くお詫び申し上げます。
自分は、小説初心者であり皆様を満足させられるような
作品を書く自身がありませんが精一杯書かせて頂き当存じます。
何分、未熟者ですので非エロ+幻想的な物で行こうと思います。

作品名:星、降る永久の夜(ほし、ふるとわのよ)
主人公:アディラ(サーナイト♀
トレーナー:シトラ♀(人間
サブ:物語内で解説
舞台:???(未だ謎に包まれている世界

〜序章〜

如何なる物にも命は有り、また死がある。
生けとし生ける物、その全てが意思を持つ。
人も、ポケモンも、植物も・・。
皆生けるもの。即ち命ある物・・。

蒼天に散りばめる満天の星。
一つ一つが瞬き、輝きを増す。
闇が包む木々の樹海。
樹海・・、それは命を育む生命の親。
しかし反面には闇の部分もある。
迷えばその者に死を与うることもある。
森を知り尽していれば迷わない訳で、人は滅多に足を踏み入れない。
数ある物がここを知り、また住みかとする。
この物語の主人公もまたその中の一人・・。

思えば、アレは運命だったのかもしれない・・。
消えかける命をその手で救い、共に旅に出た。

「アディラ・・どうしたの?」
清い声が耳を撫でた。
「ん〜ん・・、何でも無いわ。ただ・・昔を思い出していただけ。」
アディラと呼ばれた人ならぬ生物が口を開く。
緑の身体に白い布地のような物を羽織、胸元に赤い角を携えた生き物。
ポケモン:サーナイト。
ポケモンとは世に何億・何万種もいると謳われる生物だ。
「シトラとであった日・・・私は忘れないわ。」
シトラ・・。このサーナイトのトレーナーの名だ。
黒いズボンを履き、黒いシャツを着、上からジャンバーを羽織っているが、顔つきは
幾分か幼い。
年齢で言うと16〜7歳ほどだろうか・・。
「・・アディラとであった日・・か。」
シトラは何か物寂しげな表情で焚き火を見やった。
時々風によって燃ゆる火は揺らぐ。
時刻は真夜中。季節は夏・・。
夏と言えど、昼間とは比べ物にならないほど夜風は冷たい。
アディラはシトラの淋しげな表情を見つめている。
時々背後の森から夜行性のポケモンの泣き声が聞こえる。
シトラは徐に口を開き、アディラにこう言った。
「・・・ありがとね。あの時助けてもらわなかったら・・今の私は存在しなかった・・。」
シトラは顔を染めながら、照れながらも心の言葉をアディラに伝える。
「・・お礼を言うのはこっちの方よ。・・・だって、あの時助けなかったら・・
今こうしてシトラと一緒に居られなかったもの・・。」
アディラもまた顔を染める。
焚き火は揺らぎ、その身を段々小さくする。
その横に1人のトレーナーとポケモンを据えて・・。

第1話 出会いへ続く。
次回のカキコは何時になるか分かりませんのであしからず。

878 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/03/02(火) 19:38
早く話進めたくなってきたので、三神の力を得る辺りは、割愛させていただきます。
刹那や三神のセリフ、回想シーンなどで想像してください(ぇ
また、今回から、神様視点です。
地の文中での一人称思考は、刹那のみ()をつけます。
その他の回想などは、*** *** で囲います。

第三部 第二話〜覚醒の黒騎士〜

(頭がぼうっとする。一体どれだけの時が過ぎたのか。

ここは刑務所。だだっ広い牢に、俺とザンキの二人だけが収容されている。
はじめからこのようであったわけではない。
気の知れた友人(といっても、この牢の中で知り合ったのだが)も、昨日までは何人かいた。
一日ごとに、一人、二人と消えていった。
ここは、死刑囚の入る牢だ。一体俺は何をしでかしたのか?)

******************************************************

目の前に、バラバラになった、サカキと思われる肉塊が転がっていた。
今思えば、あれは本当にサカキだったのか。


三神の協力を得、7つの龍玉で召喚した天の神、レックウザを黄金の龍玉に、
大地の神、グラードンは、送り火山から盗まれたものを奪回した紅の宝玉に、
海の神、カイオーガは、同じく奪回した蒼の宝玉に宿し、義手の例の三つの穴に収容した。

その後、再開したミュウツーの紹介で、マサキと名乗る青年の研究所に立ち寄る。
マサキ青年自身、モンスターの姿になってしまったという機械で、一時的にだが、刹那は人の姿を得ることに成功した。
ミュウツーにミスティを託し、刹那とザンキはサカキを追い詰めた・・・はずだった。

だが、謎のサカキの死により、俺は捕まった。警官を殺して逃げることはできた。しかし、騒ぎを大きくするわけにはいかなかった。
多少コストはかかるものの、今は人の姿を取っている。そして、例の義手も使わずに封印してある。いざとなったら、これでムショを破壊する。
・・・そのための最終兵器だ。

この義手は、パソコンの物質転送システムを利用した、質量保存の法則に反する働きが出来る。
この世界の、謎のオーバーテクノロジー・・・ミュウという宇宙生命体によってもたらされたこの技術は、俺の戦い方によく合う。
ミュウツーの遺伝子提供者とも言われるミュウ、気にならないではないが、そんなことはサカキを降伏させた後の事。
そう思っていた。

*******************************************************

しかし、サカキは死んだ。誰に殺されたものでもなく。
そして、蘇った・・・


牢に、役員が入ってきた。
刹那「・・・俺の番かな。それとも、こいつか?」
ザンキ「ぇ・・・」
役員「そのようなことを言っている事態ではないのであります!これをご覧になってください!」
役員がモニターのスイッチを入れた。
町で、馬鹿でかい化け物が暴れている・
刹那「何だこれは。特撮にしてはリアルだ・・・」
役員「特撮などではないのであります!問題は、これです!」
化け物の頭に、人が乗っている。
刹那「な・・・これは、サカキ!?やつが生きて居るだと!?」
すると、モニターの中のサカキが喋り始めた。
サカキ「フハハ、驚いたかね刹那君!私は、死んでなどはおらぬよ!君を封じて得た一年間で、私の研究は完成した!見よ、我がデオキシスを!我がメタルビーストを!!」
刹那「!」
役員「それで、貴方が無罪であったことがわかり、至急化け物の撃退に向かうように伝えろと言われたのであります!」
刹那「馬鹿野郎!なんでもっと早くわからなかったんだ!大体サカキの死体が本人のものだったのかロクに調べもしないで!」
役員「それが・・・上司の方に、サカキから事前に金塊とメッセージが届いていて・・・」
刹那「マジ・・・?」
役員「それで、そのことが露見した後彼は姿を消し、新たに就任した上司が、貴方をデオキシス討伐隊隊長、一等陸佐に任命しました」
ザンキ「師匠おめでとうご・・・ごふっ」ザンキの頭に、何処から出てきたのか、ハリセンチョップが入る。
刹那「嬉しくねーよボケッ」
役員「刹那どの、一刻も早く此処を抜け出してください!全囚人を保護した後、この施設は破壊されます!」
刹那「よくわからんが・・・行くぞザンキ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

879 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/03/02(火) 19:39

三人が施設を後にした数分後、刑務所は派手に爆発した。
役員「さてと・・・俺の役目はここまでだ。あとはコーウェンの腕次第か・・・」
刹那「ん?お前なんでコーウェンを知っている?」
役員が帽子を取り、人の皮膚と殆ど違いのない変装マスクを脱ぐ。
グラーフ「久しぶりだな、リュウ」
刹那「グラーフ・・・なんでお前がここにいるんだ!?」
グラーフ「済まない、騙すつもりはなかったんだ。お前が捕まったって聞いて、俺とコーウェンはお前を助けようとしてムショに忍び込んだんだ。
そこで、とんでもないものを見ちまってな・・・迂闊に連れ出すわけには行かず、地味に工作して、例の上司とやらを追放してな。」
刹那「そうか、助かった。だが、何故ここを破壊する必要がある?」
グラーフ「ああ、そうだな。俺たちが見たもの・・・それは、ここで行われた死刑のことだ」
刹那「死刑・・・」
グラーフ「死刑は、ほんの一瞬で終わる。執行人が、死刑囚に注射を打って、あの世行きだ。だが、問題はその後だ。
執行人達は、死体に『何か』を植えつけた。すると、たちまち死体が起き上がって、何事もなかったように歩き出すんだ」
刹那「何だと・・・それでは、ミュウツーの言っていた・・・死者が蘇るのと何か関係が・・・」
グラーフ「ああ。俺もそう思って調べてみた。案の定、生き返った死体は、ほぼ間違いなくロケット団の支配する町、ロケットタウンに送られている」
刹那「生き返った連中のその後は?」
グラーフ「それはよくわからないが、このごろ各地に出没する人型のデオキシスと何か関係があるかもしれない」
(確かにそうだ・・・植えつけられたものが、死体をデオキシスに変化させると考えられないこともない)
その時、グラーフの携帯電話が鳴る。
グラーフ「おう、俺だ。・・・研究所が襲われている!?」
刹那「デオキシスか!?」
グラーフ「ん・・・ああ、すぐ向かう・・・」ピッ
グラーフ「襲ってきたのは、人間だ。しかも、大量の改造ポケモンを引き連れて」
刹那「のんびりしていられないな。教授達は無事か?」
グラーフ「何とか、自衛隊のスーパーロボットが食い止めているが、時間の問題だということだ」
スーパーロボット・・・それは、古代人がホウエン三神を封印する為に作ったといわれる超機人の、いわばレプリカ。
レプリカとはいえ、かなりの戦力である。
(まさか、ロボット部隊がやられるとは思えないが・・・)
刹那「ここから研究所までは、だいぶ距離がある。ザンキ、グラーフとテレポートで向かって、援護して来い」
ザンキ「師匠はどうするのですか」
刹那「あいにく俺はテレポートっていう器用なことは出来なくてな。馬を探す。捕まり次第、すぐに向かう」
グラーフ「わかった。馬なら、富士の樹海に野生のが居るはずだ・・・樹海で迷子になるんじゃないぞ」
刹那「まさか、ガキじゃあるまいし。では、任せた!」

------------------------------------------------

富士山麓・樹海。
ここは自殺の名所。確かに、それらしい雰囲気はある。
(果たしてこんなところに馬が・・・・・・いた・・・)
ポニータ「ぶひひーん?」
刹那「こんな仔馬じゃ駄目だ・・・おい、お前の仲間は何処に居る?」
ポニータ「ひひーん」
シッポをふりふり、樹海の奥に消えていく。刹那はその後を追った。

880 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/03/02(火) 19:40
しばらく歩くと、この世のものとは思えぬおぞましい声が聞こえてきた。
声の主「ぐふふ・・・可愛い雌狐チャン。おいらど遊んでいぎなよな〜」
駆け寄ると、一匹の傷ついたキュウコンと、巨大な怪物が対峙していた。キュウコンに戦う力はなさそうだ。
怪物「狐チャン、お前さんの可愛らしい脳みそを食わせでおぐれ〜ぐばばぁ〜」
怪物が巨大な爪の生えた腕を振り下ろした、その瞬間。
刹那「・・・ッタァビィィィム!」
怪物「ぬわぁぁっ!」
刹那のビームで、怪物の腕が肩ごと吹き飛んだ。
怪物「ににににんににんいにんげんがぁぁ!いでぇぇぇぇじゃねえがよぉぉ!お前もぐっでやるわぁぁ」
残った腕で刹那に殴りかかる・・・が。
刹那「ふん」
巨大な拳のパンチを左手で受け止めた。
怪物「なんだっでぇぇ!?おいらが力負けだどぉ?ばがなぁぁ」
刹那の左手から、再びビームが放たれる。
怪物「ぎゃぁぁぁぁ!・・・痛いぜぇ・・・おがぁぁ!」
怪物は叫んだ。すると、失ったはずの両腕が再生した。
刹那「しぶとい化け物だな。今度はどてっ腹に風穴でも開けてやろうか?」
怪物「まいっだまいっだ。あんだにゃあかなわんが。許してぐれよ」
刹那「この狐は逃すが?」
怪物「許してくれよ・・・(・・・ぐふふ、隙を見せたときが貴様の最後だ・・・)」
刹那「良いだろう」
怪物「(かかったな・・・)」
刹那「・・・ただし、お前の頭を貰う」
怪物「・・・ぇ?」
刹那は飛び上がった。左腕を鋭利な刃物に変形させて、真一文字に振りぬいた。
怪物の頭が宙を舞う。血飛沫が、飛ぶ。
怪物「ぞ・・・ぞんなぁ・・・ぐふっ」
刹那は怪物の頭をまじまじと眺めた。
(こいつも、遺伝子操作によって作られたのか・・・?)
そして、傍でガタガタ震えている狐に優しく語り掛ける。
刹那「もう大丈夫だ。手負いのようだな。少し待っていろ」
刹那は狐の傷に手を当てる。すると、傷がみるみる塞がっていく。
刹那「傷は治るが、完全に直るわけではないし、体力は回復しない。半端で済まないな」
キュウコン「・・・」
キュウコンは、何も言わずに(言えずに?)走り去ってしまった。
刹那「おい、まだ途中だってのに」
(あれ?さっきの仔馬はどこに行った?)
刹那はポニータを見失ってしまった。しばらくフラフラをさまよっていると、今度は地面を揺るがすような足音が聞こえた。
刹那「今度はなんだよ・・・まさかこんな足音の馬なんて居るわけないよ・・・な・・・あはは(汗」
背後にものすごい気配を感じる。
???「ブヒヒィィン!」
振り返ると、漆黒の馬・・・黒い炎を吐くギャロップが、鋭い眼光をたたえてたたずんでいた。
刹那「あらら・・・ずいぶんと大きなお馬さんですこと」
(こいつに、乗れるか・・・?)
ギャロップ「乗せてやらないことも、無い」
刹那「俺の心を読むとはな。普通の馬じゃないな」
ギャロップ「力を見せろ。我は、力なき物を乗せる背は持ち合わせてはおらぬ」
刹那「いいだろう」
(とは言ったものの・・・どうすればいいんだ?こいつと戦ってノックアウトしたら、乗って走らせることも出来ないしな・・・)
レックウザ「我らにお任せあれ」
突然の、左腕からの声に刹那は驚いた。
ギャロップ「むぅ?面妖な」
カイオーガ「俺たちは、自分を憑依させた人と融合できるんですよ」
刹那「融合?」
グラードン「まぁ・・・見ていてくださいよ」
ギャロップが首をかしげる。
ギャロップ「主と融合するだと・・・聞いたことがあるような、ないような」
レックウザ「主殿、叫んでくだされ」
刹那「叫ぶ?」
レックウザ「気合を入れないと我らは融合できないのです」
刹那「・・・おう。・・・せぇの・・・合体!」
・・・シーン・・・
ギャロップ「何も起こらぬではないか。所詮人間のハッタリか」
レックウザ「気合が少し足りぬのです。自分の好きな言葉でよろしいのです。全力で、叫ぶのです」

881 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/03/02(火) 19:40

刹那「よし・・・(コホン)チェェェンジゲッタァァァ!」
刹那の左腕が、金色の、赤色の、そして青色の光を放つ。
ギャロップ「うぅ・・・眩しや」
ギャロップが目を開けると、其処に立っていたのはさっきまで居た人間とは全く異なる姿の者・・・たとえるなら、完全武装した騎士であった。
刹那「これは・・・?」
(主殿は今、我らを着ているのです)
刹那が着ている物、それは・・・漆を何重にも塗りつけ、金銀宝玉を蒔きつけたような輝きを誇る鎧。腹の部分には、龍の顔を思わせる模様。
両肩には、海の神、陸の神をモチーフにした肩飾りが付けられ、漆黒のマントを羽織っている。
そして、最も目を惹くのは、天女の羽衣の如く身体に巻きついているもの。遠目に見れば、天龍の身体に見えないこともない。
ギャロップ「これは・・・黒騎士が解放されたというのは誠であったか」
刹那「黒騎士とは一体なんだ」
ギャロップ「それは・・・何百年に一人産まれるか産まれないかという、、神との融合を果たす者。
しかし、神との融合どころか、神と会わずに死んでしまうことも少なくないといわれている。
黒騎士は、ある一族の直系血族にのみ産まれるという。しかし、伝承によれば、その血筋は400年も前に絶えてしまったはず・・・」
刹那「そうか・・・俺は、地球の人間ではないからな」
ギャロップ「・・・とにもかくにも、その姿を見せられてしまった以上、我は殺されたも同然。良いだろう、貴公の足となろう。
だがその前に、我が主と会って頂きたい。」

・・・・・・・・・つづく

882 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/03/02(火) 21:43
みんな乙カレー

883 名前: 痛き者 投稿日: 2004/03/02(火) 21:51
微妙に長いかも。
続きです。

「狩猟者」

トレーナー、黒服へ先程の出来事を伝えるため、死神は走った。
死神 : 「あと少しでコロシアムだ…間に合ってくれ……」
長い廊下を抜け、やっとコロシアムに到着した。
もう試合は始まっているのだろうか。
バトルポジションに黒服が立っている。
死神 : 「…マスター!!」
黒服 : 「どうした…遅かったな。」
マグマ団のことを知らない黒服は、
落ち着いた表情で言った。
死神 : 「試合はどうなっていますか!?まだ…」
黒服 : 「………もう始まっている」
死神 : 「─え!?……ってことは……」
死神が見た先には一体のポケモンが立っていた。
サーナイトだ。
死神のように殺気立っているのではなく、女神のように美しく輝いている。
しかし、生気は無く、全く動かない。
死神 : 「なぜ…なぜ姉さんを!まだ早すぎます!!」
黒服 : 「しかたあるまい。お前がいなかった以上、あいつを出すしかなかったんだ」
そういうと黒服は、ちらっと死神ではない方のサーナイトを見た。
黒服 : 「オレだって出したく無かったさ…だが、あいつの意識が戻りつつある。もうひと息だ」
女神のようなサーナイトは紛れも無く、死神の姉だった。
数年前に死神を助けるために死力を尽くして戦い、
それ以来意識不明の状態なのである。
死神 : 「…このまま戦わせる気ですか?…意識が完全に戻るまで、待つつもりですか?」
黒服 : 「おそらくあと数分だぞ…何をそんなに焦っている…」
死神 : 「実は…」

そのころ観客席では─。
マグマ団 : 「くそっ、ダイゴめ…我々を目撃した奴を逃がしてしまった…」
ダイゴの出現により、邪魔者の排除にしくじったマグマ団の3人は
目的のポケモンが現れるのを待つため、会場に来ていた。
マグマ団 : 「でも〜、アイツのポケモンにも反応しなかったよ…」
マグマ団 : 「本当に"こいつ"が反応するようなポケモンなんているのか?」
そう愚痴を言いながら手に持った、測定器のような機械を見た。
マグマ団 : 「………ん!?」
マグマ団 : 「どうした?」
機械を持つ男の手は震えている。
マグマ団 : 「…お、おい…反応している…機械が…あ、あのポケモンに…!!」
その指し示す先にはサーナイトがいた。
それは紛れも無く、死神の姉である。
マグマ団 : 「つ…ついに、…見つけたぞ……………!!」

884 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/03/06(土) 21:24
gj!

885 名前: 276 投稿日: 2004/03/07(日) 18:26
パソコンバグ→試行錯誤→修理に出した→結果三週間。
ログを気にした漏れは末期ですかそうですか。

皆様方感想どうもです。
>>月下の抱擁 ( ゚д゚) すごいというか怖いというか。
真に正しきは何かわからなくなる。(つД`)アイゾメー!
>>鳴らないピアノ ただ、ただ「良かった」と。
許されない失敗なんて…わかってはいる。わかってはいるんだ。
>>ラルトスにっき いつ見てもほのぼのイイ。
>ピクニック イトはすっかりガキ大将。下りのオチが微笑ましい。
>風邪 薬の場面、なんか歯医者に行く子供な感じが。
意外に優しいお姉ちゃん、最後はストアが抱き枕ワロタ。
>>狩猟者 死神危機一髪。ダイゴはやっぱすごいよ。
姉さんの覚醒、機械の反応、どうなるのか楽しみ。
>>法恋秘抄 ゾンビ出現ですか。サカキはしつこい。
悠々としたギャロップが一歩退くその力、いずれお目にかかるだろうか。
>>SUN:SHINE氏 ヘタレは漏れもなのでお気になさらずとも。
心温まるストーリー、首を長くしてお待ちしております。

886 名前:  永遠の抱擁第二十八話 話 投稿日: 2004/03/07(日) 18:41
重い鉄の扉を開けると、一番奥に王が座るような台座がある。そこに座っているのは・・・

????「あの時のガキか。」
本来緑の所は黒の体、所々血塗られた白、そして非常に長い一本の刀。サーナがあっと息を呑む。
トナイ「ま、まさか・・・イナートがなぜここに?」
聞いても全くの無反応。代わりに、30㍍近い距離を一気にジャンプしてこちらに近づき、身構える前に首を掴まれサイコキネシスで持ち上げられた。

イナート「それは我の台詞だ・・・貴様のような者がなぜここに来た?」
段々その腕に力が入ってきていて苦しい。
トナイ「くっ・・・イサ兄さんが・・・ここに・・・」
その答えを聞いた途端に高笑い。
イナート「ハッハッハッハッハ。あんな外道に会うためだと?会ってどうするんだ?」
さらに力が入る。息をするのもやっと。
トナイ「ぐっ・・・それは・・・会えば・・・何か変わると・・・思ったからだ・・・」
正式な理由はハッキリしていない。
イナート「何か変わるだと?笑わせるな!」
その腕に渾身の力が込められた。このままでは・・・

サーナ「やめてください!」
横から思いっきりシャドーボール。不意を突かれたイナートは、それをまともに受け吹っ飛んだ。
イナート「この女ぁ!」
止めようとしたが間に合わなかった。イナートの刀が私とサーナ両方を斬る。
トナイ「ぐぁっ!」
サーナ「痛っ!」
刀の魔力か、完全に私とサーナが離された。イナートは真っ直ぐサーナへ。
イナート「いい度胸だ。まず貴様から黄泉路へ案内してやる。ククク・・・」
刀を両手持ちし、上から勢いよく振り下ろす・・・

カー(キン)ーーン ヒュルヒュルヒュル・・・ ドスッ

887 名前:  永遠の抱擁第二十八話 話 投稿日: 2004/03/07(日) 18:42
何かが割れる音、その間に何かが弾き飛ばされる音、その何かがクルクル回って、何所かに刺さった音。
イナート「な、何だ?」
刀を持っていない。持っているはずの刀は後ろの床に刺さっている。今度は機械のような低いブーンという音が聞こえ、
=あ、ほら、やっぱりね?・・・トナイ君元気〜?=
突如現れた緑の画面に、ムウの声と姿。その場の者全て沈黙。
=『聖夜のペンダント』が発動したわね。どう?護れたでしょ?=
やっと思い出した。ムウ流石だな。
トナイ「ありがとう。おかげでサーナが死なずに済んだ。」
サーナ「ありがとうございます。助かりました。」
=フフ、そうみたいね。じゃ、頑張ってね〜♪いつかは二匹ともよろしくw そうそう、そこの刀はもう二度と抜けないから。=
最後に補足をして通信終了。イナートがまさに抜こうとしていたところだった。
イナート「!・・・まぁいい。この手で貴様らを・・・ん?(ニヤッ」
突然嘲笑。あっけにとられていると後ろから、

?????「ここにいたのか!今日こそは・・・?トナイとサーナも来てるね。」
出た!全身の黒いマント、ヌオーの仮面。ブレンダー。・・・あれ?まてよ?
イナート「来たな大馬鹿者。今度こそ決着を・・・」
トナイ「 何 で ブレンダーが サ ー ナ の名前を知ってるんだ?・・・サーナ、一度でも会ったか?」
声を張り上げ質問。ブレンダーがちょっとギクリと身を引いたのは見逃さなかった。
サーナ「いいえ。一度も。」
追い討ち。そう見えた。
ブレンダー「しまった・・・そこまで計算してなかったな。」

不敵な笑いを浮かべたままのイナート。
イナート「知ってるのは当たり前だ。そいつは・・・」

ブレンダー「待て。僕の口から直接説明した方がいい。僕は・・・」
そして、何がなんだか分からない私達の前で仮面とフードを外した。下から出てきたのは、一般には色違いと呼ばれている青髪のサーナイト。そして紛れもない穏やかな顔。どうして忘れようか。忘れられるわけも無し。

888 名前:  永遠の抱擁第二十八話 話 投稿日: 2004/03/07(日) 18:52
トナイ「!ま、まさか。」
イサ「僕は本当はイサ・ディストラクション(破壊)だ。君達には申し訳ないことをしたと思ってる。結局巻き込んでしまったからね。」
今から考えれば確かに怪しい箇所はあったが、それは事実を知ってからの後付けにすぎない。簡単には飲み込めない。
トナイ「サーナはこの事を知っていたのか?」
振り向いた私に俯きつつ、
サーナ「ごめんなさい。でも、この事件の終結にはイサさんだけでもトナイだけでも駄目だと思いまして・・・」
イサ「頭がいいね。僕がここに来ることも計算済みだったのか。」
どうやらグルだったわけではないらしい。

イナート「刀に惹かれた貴様がここに来ることぐらい、誰だって想像できるなぁ?」
イサ「違う!僕はただ偶然それを手にしてしまっただけだ!」
嘲笑するイナートに、取り乱しつつあるイサ兄さん。一体何が・・・
イナート「ならなぜそこまでして我をしつこくねらうか。貴様はこの刀を欲しているのではないか?殺戮と破壊を望んでいるのではないか?」
イサ「そんなことはない!僕はただ・・・自分の過ちにけじめをつけたいだけさ!」
それだけ話すと、互いにシャドーボール・ブレードで相手を切ろうとし始めた。剣同士がぶつかって弾かれる。飛び退いてまた近づき、またぶつかるの繰り返し。

トナイ「待て!どういうわけか説明しろ!」
また声を張り上げる。それを合図に戦いの火花が上がらなくなった。
イサ「・・・もう、黙ってる方が馬鹿らしいかな・・・」
そう言い、目の輝きをやや曇らせ、水平線をやや薄目で見るように話し始める。
イサ「事の発端は単純。そしてとても日常的なんだ―――十五年前。とある町の文化祭。そこに僕も参加した。劇団の仲間に入れてもらい、劇での役目を貰った。しかし、そこでどうしても本物の刀が必要だったんだ。・・・近くの川の中に、一つの透明なかけらがあった。昔話は割と知っていた方だったから、僕はそのかけらにお願いしてみた。『本物の刀が欲しい』ってね。そしたら本当に出てきたんだ。長い、微かに薄紫色を放っている刀がね。僕は迷わずそれを使って劇に出た。そして悲劇は起こった・・・」
目の輝きが更に冷める。そのまま続けた。
イサ「元々は普通の刀だったと人は言う。だけど実際には、もうすでに呪われていたんだ。無邪気な心で全てを切り刻む、妖刀『遺伝子(ミュウ)』。それに早く気づくべきだった。練習中は何とも無かったけど、本番当日、劇に出て使う場面になった瞬間・・・僕はミュウに取り憑かれた。完全に街はパニックだ。遺伝子の能力で街を封鎖し、僕の意思とは関係無く、刀が僕の体を『使って』ものというもの全てを斬りつづけた。そうしていくうちに、刀の波動がどんどん濃くなり、もはや刀なのか僕なのか分からない体の中に、もう一つの性格が生まれた。」
語りが変わる。しかしその後も落ち着きは変わらなかった。
イナート「それが我。イナート・スロータァ(虐殺)だ。他の生き物を殺すことによって、そいつの憎しみや怨み、さらには血を吸収し、我は力を強めていった。そして、力がある程度まで上った時、我はこいつの体から出ることが出来た。こいつから出たためサーナイトなどという下等な種族になってしまったがまあいい。これで刀を持つことができる。これでもっと好きなようにできるとな。」
イサ「僕の手元に残ったのは、数値には到底出来ないほどの生暖かい血と、たくさんの瓦礫と、この事件に対する罪悪感さ。トナイ達の村は別だったけど、それから僕はいつも仮面の姿ですごすことにした。生存者、または傍観者に会うのが怖かったからね。それに、これで僕は心おきなく刀を消しに行けるというわけ。」
そうか・・・いっぺんに言われてごちゃごちゃしてるが、大体掴めた。

889 名前:  永遠の抱擁第二十八話 話 投稿日: 2004/03/07(日) 18:52
トナイ「決着は・・・イサ兄さんでつけるつもりなのか?」
心に残る妙な虚無の感覚のせいか、何を質問すればいいか迷子になっている。
イサ「いや・・・どうやら僕の力だけでは無理らしい。だから・・・トナイ、僕の最後のお願いだ!」
叫びながらイナートに突進する。ぶつかってどちらかが倒れるかと思ったが・・・

そうでは無かった。重なったと思われる瞬間イサが消え・・・いや、くっついた。黒と青が、電波の悪い映像のように部分部分で入れ替わりをくりかえしている。

イサ「お願いだ!今の内にこの体ごと僕をやれ!」

認めたくは無いが、何をどうしても絶対にそう言った。私の体がいう事をきかない。どっちにも動かない。
イサ「何を躊躇ってるんだよ!早くしないと僕が僕で無くなってしまう。君達をこの腕で殺してしまうかも知れないのに!」
イナート「ついにこうしたか・・・フ、貴様の力を奪うまでだ!」
必死に格闘してることは分かってる。このままじゃ殺されることも分かってる。だが・・・

イサ「早くやるんだ!君達には死んでもらいたくない。」
イナート「いいかげんに黙れ!」
イサ「早く・・・うっ・・・ぐあっ!」
青が段々無くなっていく・・・それを見てもう・・・決心した。

トナイ「サーナ、少し力を分けて欲しい。」
サーナ「!はい。」
送られてくる力と、自分の持ってる力を腕に全て込める。すでに悲鳴をあげ始めている腕を振り上げる。

トナイ「 ブ ラ ッ ク ホ ー ル ・・・ ブ レ ー ー ー ド ! 」
解放。どんな黒よりも黒い剣が創り出される。それを両手でもち、振り下ろす。重力の剣が真っ直ぐに相手の体を飲み込んでいく。
イサ「迷惑を・・・かけてしまったね。」
イナート「ふん、まだ物足りないというのに・・・」
同時に言い、最後に
イサ&イナート「 あ り が と う 。 こ れ で や っ と 眠 る こ と が で き る 。 」
トナイ「イサ兄さーーーん!・゚・(`Д)つ━━」
重力の剣は触れたもの全てを飲み込む。最後まで振り切れた時、懐かしき姿は既に無く・・・

サーナ「・・・トナイ。」
近づいて、心配そうに顔を覗いてきた。
トナイ「さ、戻ろうか。サキノの屋敷でみんなでパーティだ。」
振り向いて涼しげに笑顔。驚いたサーナも微笑んでくれた。
サーナ「はい。盛大に。」

部屋の中心に刺さった刀が、灰が少しずつ飛ばされるように、上から少しずつ消えていった。

890 名前: 276 投稿日: 2004/03/07(日) 19:00
何人が予想し、何人が百%驚いただろうか。
究極の重力剣、彼だからできた事。

サーはもちろん彼らそれぞれの公式絵に萌えた。

 次回 永遠の抱擁最終章最終話 抱擁

ここで終わらせるべきかも知れない。でも、最後に一つだけ。
書くこと自体はまだ続くけど。

891 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/03/08(月) 17:37
さて、作者に生活面での余裕が出てきたので、第三話を速攻で完成させました。
今回出てくる空幻、キャラの元ネタはご存知の方もいるのでは、と思います。
が、今作では、性格を作者の理想に、すなわち、女の子の性格にしてしまいました。
この作品中の空幻は、いわば作者の理想の娘です(何

はい、長々と失礼しました。それでは、第三部第三話を投下っw

892 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/03/08(月) 17:38
第三部第三話〜悪夢を駆る者〜

ギャロップ「その前に、我が主と会っていただきたい」
黒い馬の後を歩く刹那。
ギャロップ「ここが、我が主の小屋。我が主は、黒騎士に関する文献を沢山お持ちである」
刹那「ああ」
コンコンコン・・・とりあえず、ノック。
館の主「どなたですか?」
女の声。(この馬の飼い主って女だったんだ・・・どんな女なんだいったい(汗・・・)
刹那「お邪魔しまーす」
外から見ると小さな小屋だが、入ってみると結構広く見える。上手な間取りだ。なにせ、でかい馬が余裕で入れるくらいなのだから(笑)
刹那を待ち受けていたのは、またも予想を裏切った・・・
腰まで届くほどの、長い髪。シルクの輝きを誇る、世にも美しい金髪。
その髪に負けぬほどの、整った白面。美しすぎる、と言った方が適切か。
(うわぁ・・・)
刹那はその輝きに圧倒された。こんな恐ろしげな馬を、こんな綺麗な人が飼っていたなんて。
女性「私の家にようこそ。私は、空幻と申す者です。私の馬が迷惑をお掛けしてしまったみたいでごめんなさいね。こら、メア、人を驚かしてはいけませんよ」
メアと呼ばれた黒馬は、シュンとして答えた。
メア「申し訳ありません・・・ですが、我は確かめたかったのです。我が感じた気は、本物だったのかを」
空幻「そう・・・どうやら、メアが探したのは本当の黒騎士殿だったのですね。そういえば、お名前・・・」
刹那「ああ、刹那です。ところで、黒騎士とは何なのですか」
刹那は問う。空幻曰く、
空幻「黒騎士とは・・・荒神を封印した異星人の血を引く者のことです」
刹那「荒神って・・・」
空幻「その鎧を脱いでいただけませんか?」
刹那「はぁ・・・(ぉぃ、どうやって脱ぐんだよ?)」
カイオーガ「(ちょっとまっててくだせぇ、大佐)」
刹那が着ていた鎧は、胴の部分と左肩の部分と右肩の部分に三分した。それぞれの部分が、3体のモンスターを封じた玉に戻り、左腕の穴に収容された。
空幻「では刹那様、少しの間、目を閉じて両腕を広げてください」
刹那「はい」
刹那が目を閉じて腕を広げたのを確認すると、空幻は人差し指で刹那の脇腹をつついた。つんっ。
刹那「はぅっ」
刹那が身体をよじると同時に、変身が解けてサーナイトの姿に戻った。
空幻「やはりこれは・・・ポケモンの呪いのせいで・・・お気の毒に・・・」
刹那はいぶかしげな顔をした。
刹那「呪い・・・メタモル(略)のせいではなくて?」
空幻「そんなものは、R衆(ロケット団のこと。)のでっち上げです。メタ(略)は、殺傷能力こそあれ、人や動物の姿を変えることはできません」
刹那「ですけど、マサキという人の研究では・・・」
空幻「それは、マサキ様の施設にある装置を使って、一時的に姿を変えることができるだけです。貴方は、R衆が殺したポケモンたちの怨念を、メ(略)によって一身に受け、
呪いの効果を受けてしまったのではないかと思います」
刹那「メタモンの遺伝子を濃縮させたものと聞きましたが」
空幻「それは、圧縮釜に入れられて殺されてしまったメタモンたちの怨念がこもっているからです。彼らの呪いは、他人の姿を、遺伝子レベルで変化させてしまうことが知られています」
刹那「それでは、やはりメ(略)にはそのような力があるということでは・・・?」
空幻は、すこし困ったような可愛らしい表情をして言った。
空幻「ん・・・そういえないこともないのですけれど・・・心の弱い者が呪いを受けると、恐怖で死んでしまうのですよ。即死以外の効果が現われるのは、
心の強さのほかに、運が影響しているとしかいいようがありません。呪いなんて照射されれば、どんなに屈強なボディビルダーであろうとサイキッカーでない限り死んでしまいますよ」
刹那は心底驚いた。念力に多少長けていたが故に、死を免れることが出来たのだ。
刹那「そうですか・・・貴女は色々なことをご存知ですね?」
空幻は照れた。
空幻「ありがとうございます・・・こう見えて結構勉強してるんですよ?」
刹那「すごいですなぁ・・・私など、この星の歴史を覚えるのに四苦八苦ですよ」



しばらく、美貌の人と半妖(?)の会話が続いた。

893 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/03/08(月) 17:38




刹那「ところで、私は大城戸研究所を襲った者を退治しにいかねばなりませんので、そろそろ・・・」
空幻「そうですか・・・もう行ってしまわれるのですね」
刹那「まだ持ちこたえているといいんですけど・・・頼れる仲間が守っていてくれるので、心配ないとは思いますけど」
空幻「では、この馬を・・・ナイトメアを連れて行ってください。この馬は、100里を瞬間で駆けるといういわくつきの名馬ですから」
刹那「ありがとうございます、私は馬を探してここまで来たので、助かりました」
空幻「いえいえ・・・ガイアの戦士が地球にいらっしゃったのですもの、これくらいのことはしないと」
刹那「戦士なんてえらそうなものでもないですけど・・・では、失礼します!」
刹那は、黒馬・ナイトメア(愛称:メア)をつれて、小屋を出た。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
刹那「(やっぱり外から見ると・・・小さいな)」
ふと時計を見る。
刹那「あれ、入ってから結構話していたような気がするのに、まだ2分しかたっていないのか」
メア「館のなかと外では、時間の流れが違うのですよ。さあ主殿、我が背にお乗り下さい」
刹那「おう、頼むぞナイトメア!」
サーナイト姿の黒騎士を乗せた黒馬は、疾風の如く駆け抜けた。


そのころ、空幻の小屋の中では・・・
コンコン・・・ドアをノックする音がする。
空幻がドアを開けると、可愛らしい仔馬が、ぬっと顔を入れる。先ほど刹那が追っていたポニータだ。
空幻「お帰りなさい、トキ」
トキと呼ばれたポニータは、にっこり笑って答えた。
トキ「ただいま、くうげんさま。ぼく、ちゃんとくろきしさんをつれてきたよ!」
空幻「おりこうさん。外は寒いでしょう、中にお入り」
すると、トキ=ポニータの姿がぐにゃりと歪み、次の瞬間には、赤髪の少年に変わっていた。
トキ「そとにね、へんなかたちのおばけがいっぱいいて、こわかったよ。くうげんさまは、だいじょうぶだった?」
空幻「ええ。黒騎士様が助けて下さいましたからね」
???「そろそろここも危ないんじゃないか?」
空幻とトキしか居ないはずの部屋の中に、謎の男の声が響く。
トキ「あれ、ほうおうさま、いつからいるの?」
空幻「鳳凰様、危ないとはどういうことですか?」
ほうおう=鳳凰と呼ばれた男―(髪を真っ赤に染め、金のメッシュをかけた派手な男。風貌から察するに、ロックバンドのメンバーか?)―が姿を現し、答えた。
鳳凰「トキが見た怪物ってのは、恐らくはデオキシスとかいうものだろう。空幻様が襲われたっていうのも、それに間違いない」
空幻「今まで何処に行ってらっしゃったのです?」
鳳凰「ここいらの偵察を、ね。結構な数の怪物がいた。ここが見つかるのも、時間の問題だと思う」
空幻「それは危ないですね。そろそろ、次の場所を探しましょう」
美貌の人は、しゃがみこみ、床に手を当てて言った。
空幻「もしもしレジ・ハウス、そろそろ引越しの時間ですよ」
すると、小屋全体が震え、人の声のような音を出した――というか、喋った。
レジ・ハウス「ウッス!」
鳳凰「さてと・・・俺は黒騎士とやらの姿でも拝んでくるとするか」
鳳凰は窓から身を乗り出し、鳥に姿を変えて飛び立った。
空幻「あ、鳳凰様!・・・行ってしまいましたね。でも、あの人なら大丈夫かな・・・」
空幻は右の手の甲を見つめた。直ったばかりの、うっすらと残る傷跡のようなあざを、ぺろぺろと舐めた。


その頃、大城戸研究所は、何百、何千という数のモンスター及びそのトレーナーと思しき者に襲撃されていた。
バリヤードの力を、フィールドジェネレーターで拡張し、研究所をバリアで覆うことでとりあえずは耐えていた。
ミスティ&チャーレムの頑張りがあって、敵も迂闊に攻め入れない状況にあり、膠着状態が続いていた。

・・・つづく

894 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/03/08(月) 17:38
今回は、気持ち短めのように思います。

895 名前: @゚天) 投稿日: 2004/03/08(月) 17:58
ss投下しますよ。

896 名前: @゚天) 投稿日: 2004/03/08(月) 18:00
ある男の手記



…サーナイト

君も彼らに魅せられたのだね。その髪に、瞳に、いや心にか?
私がそれを知る事は出来まい、ここに私はいないのだから。
ただ君が人並み以上の関心を彼らに抱いている事は、確かだろう。
これを解読出来た事が何よりの証拠だ。
彼らについて多くの事を知るに至った私は、その知識と記憶をこれに封じた。
これは君により深い知識を与えるだけでなく、ある一つの鍵ともなる。
まあそれはいい。これを読み終える頃には分かってもらえるだろう。
では、始めようか。私とサーナイトの物語を……

897 名前: @゚天) 投稿日: 2004/03/08(月) 18:01

私はある港町にある、裕福な貿易会社の一人息子として生まれた。
父、母ともに寡黙な人で、あまり家族の会話は無く、静かな家庭だった。
こんな中で育ったせいか、幼年期の私も口数が少なく陰気な少年で
商館の裏庭に一人佇んで考え事をしている事が多かった。

あれは十歳になった頃だった。豪華客船が入港し、船内でパーティー
が開かれる事になり、両親に付き添って私も出かける事になったのだ。
その時の私は乗り気で無かった覚えがある。陰気な子供だった私は
華やかな衣装を身にまとい、にこやかに話す大人達が嫌いだった。
だが私はついて行った。親に反抗する様な子ではなかったのだ。

パーティー会場に行くまで機嫌の悪かったな私であったが、会場に
入った時には胸が躍った。
その豪華さ、華やかさ、そして会話する知的な大人達。
世界中から指折りの有名人が集まり、地元では有数の商人だった
父も、ここではただ一人の出席者に過ぎなかった。
他の来客者と挨拶を交わし、二言三言話してはまた次のテーブルへと
忙しく動く父や、婦人達のグループに混じり、話を聞いている母から
離れた私は、煌びやかな空気に酔い、ただぼぅっとシャンデリアを見上げていた。

898 名前: @゚天) 投稿日: 2004/03/08(月) 18:02


ふと両肩に手が添えられている事に気づいた。振り返って見上げると
赤く輝く双眸があった。
私は声も出なかった。
その時私は恐怖していたのだ。今では本当にばかばかしい笑い話だが。
彼女は私と目が合うと、瞼を閉じて静かに笑い、やはり静かに体を屈め
私がいつの間にか落としたハンカチを拾い上げ、それを私の手に戻した。
愕きで動けない私を、不思議そうに見ていた彼女だったが、少し首を傾げ
私の茶色の目を覗きこみむと、何かを察した様にふっと微笑み、私の頭に
手を添え、その手で静かに頬を撫でた。

ふと彼女の視線が逸れた。そしてするりと後ろを向いた。
視線の先には一人の男が立っていた。彼女はその男にさっと身を寄せると
振り向きもせず向こうへ行ってしまった。
彼女の顔を見る事は出来なかったが、子供の私にも解った。
彼女が笑っている事を。
私に向けた物ではない、心からの笑顔であった事も。


これが私とサーナイトとの出会い、全ての始まりであった。

899 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/03/08(月) 18:32
新連載キトァ!GJ!

900 名前: リューク@学校ログイン 投稿日: 2004/03/09(火) 10:17
900GET(・ω・)ノシ

901 名前: @゚天) あるキルリアのぼやき 投稿日: 2004/03/09(火) 16:01
【劇中劇】
あるキルリアのぼやき

こんにちは、キルリアです。
あの緑髪で白い肌、赤い目のキルリアですよ。
はぁ、それじゃラルトスかサーナイトかもしれんと?いや、キルリアなんだって、キルリア。
何でボールに入ってないの?アーそれはちょい理由があってね。
今日は私のマスターの事を話そうと思います。何故って?フフフ私のマスターは違うのですよ、他の人とは。
黄金の右腕、滑らかな脳を持ち、高い抗ESP能力を備え、マインドアタックを完全無効化
まあ一言で言うと*馬鹿*なのですよ。もう物凄い、他に比べる物がないくらいの。

例えばですねぇ・・・こんなことがありました。派手な格好をしたお姉さんが、勝負を挑んで来た事があったんです
運なのか、実力なのか、挑んでくる相手が皆弱いのか、マスターが勝負で負ける事はほとんど無いんですよ。
その時も楽勝で、相手の手持ちはもう一匹ってところまでいったんです。その時でした。
パーティーで一番古株のヌマクローがレベルアップしたんです。まーこのヌマクローもマスターに負けず劣らずの馬鹿で
心を読める私でさえ何を考えてるのか全く分かりません。多分脳みそがからっぽなんでしょうね。
飼い主に似たのか、元々そうなのか。元々そうであってほしいです。私までマスターと同化したら生きる望み無くしますよ。ほんと
ま、とにかくレベルアップしてあたらしく、とっしんをおぼえられる事になったんです。それからですよ、問題は。
どの技を忘れさせるかで小一時間悩み始めたんですよ、マスター。バトル中なのに・・・
相手のケバいお姉さんは、初めの五分くらいはじっと待っててくれたんです。でも十五分を超えるあたりでは、流石に不機嫌になって何か
文句を言ってきたんです。そしたらマスター、真面目な顔で「ヌマクローの将来に関わる事だ、急いで決める事は出来ない。」なんて言うんです。
なんかいい人じゃないかって?ええ、いい人ですよマスター、とてもとても。いい人なんですけど・・・
四十五分を過ぎる頃にはお姉さん、半泣きになってました。私も泣きそうでした。
レベルアップ後57分、遂にマスターが出した結論は「技を覚えさせない。」いつもの事なんですよ。
一生けんめい覚えた技を忘れさせるなんてポケモンが可哀想だって、でもそのせいでヌマクローの主力技は、今でもみずてっぽうとたいあたりですよ。
そしてレベルアップから五十八分後、再開されたバトル。マスターは決意を決めた男の、清々しい表情で叫んだんです「ヌマクロー、なきごえだ!」と。
お姉さん、壊れたんでしょうか、泣きながら変な笑い声を上げてました。こんなトレーナーに負かされそうな事に耐えられなかったのかな。私も泣いてましたよ。

私捕まった時から分かってました。マスターのこと。この人は普通じゃないって、ラルトスだった私にも痛いほど分かりました。
なんでって?だって私が捕まったときマスターはずっと遠くにいたんです。どうしてそんな所から捕まったのかって?フッ、マスターの持つ黄金の右腕の成せる技ですよ。
マスターの放つモンスターボールは、ほんとレーザービーム。放物線じゃないんです、ポケモンにくっつく磁石みたいに、ずばあっと一直線。
当てられたポケモンは、何が起こったか分からず慌てているうちにボールはカチッっと閉じてしまうんです。
こんなマスターでは頼りないとおもった私。キルリアに進化したときから、ボールの外でマスター見張ってるんです。
ボールの中は暗くて怖いとかテキトーな理由つけてね。実際は目の前でマスター見てる方が、ハラハラしてよっぽど怖いですよ。
でも、そんなこんなでマスターとも長いつきあいです。私がサーナイトに進化するのも遠い日ではなさそうです。
そしたらサーナイトになった私がマスターを守ってあげますね。
私が進化するまで、今の馬鹿だけど優しくて真面目で可愛いマスターでいてくださいね。

あ、マスターが呼んでる。いかなきゃ、話聞いてくれてありがとう。じゃ、またね!




           
          [え、何話してたの?って。フフ、マスターの自慢話ですよ。]

902 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/03/09(火) 18:33
SS=ソウルストライク

エ(゚▽゚)チガッタ?

SS=スクリーンショット

・・・ショートストーリー。新作GJです

903 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/03/10(水) 04:46
いつも楽しませて頂いております。

そして読みきり、乗り遅れた感の漂うネタですが投下させて頂きます。キャー
アップローダー経由のhtmlでの公開で申し訳ありません。
http://takenoko.zapto.org/upld/img/384.html

904 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/03/10(水) 10:17
>>903
ワラタ。『新しいのが生えてきた』ってのがいいですね。何となく現実味が。

905 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/03/10(水) 22:40
>>903
グッジョヴ!!
♂のサーナイトも中々イイネ

906 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/03/12(金) 00:01
>>903
GJ!

907 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/03/14(日) 10:05
こんばんは、今日もポケモンTVショッピングの時間がやってまいりました。
今日の商品はメタモンです!
何にでも変身することができる、あのへんしんポケモンです!
一家に一匹、メタモンはいかがですか?!
テレビやストーブなど家電製品に変身させて使うのも良し、
高級料理に変身させて食べるのも良し、
理想の女性に変身させてハァハァするのも良し、
サーナイトに変身させてハァハァするのも良しです!
そこのもてないアナタ、メタモンとの楽しい結婚生活はいかがですか?
今なら金色のモンスターボールとやすらぎのすずもついて、
なんと1匹1万円!!
たった1万円です!
これはお買い得です!
なお、Lvは5ですのでバッジを持っていない方も安心です!
なつきが悪い場合はやすらぎのすずをつけてあげればすぐにラブラブに!
みなさん、このチャンスをお見逃しなく!

908 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/03/14(日) 12:28
>>907
本物のサーナイトじゃないとハァハァできません。

909 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/03/14(日) 21:47
同意…

910 名前: 276 投稿日: 2004/03/14(日) 22:39
別れは必ず来るもの。逃げられもしないし、先延ばしも効き目が無い。
タイミング悪かったか。

>>リューク氏 いいなぁその空幻。トキもかわいい。
>> @゚天) 氏 深い内容になりそう。GJ。
>>903氏 なんかワロタ。こういう♂もいいかw
>>907 コイキングのおっちゃんといい勝負。

911 名前:  永遠の抱擁第最終章最終話 抱擁 投稿日: 2004/03/14(日) 22:40
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            〜あれから一週間後〜
       (パーティー準備にそれだけかかったのでな)

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門の前ですでにいい匂いがする。中に入ると、草原の緑にテーブルクロスの白。いい組み合わせだ。
トナイ「みんな元気か?」
到着後の開口一番。気軽に挨拶したつもりだったが、次の瞬間鋭い視線を感じた。そして怒涛の攻撃が飛んでくる。
ティアス「もう!何時だと思ってるの!」
適当なパンチを危うく避ける。手に小さな指輪を確認。
ワーズ「そうそ。せっかくみんなで楽しくパーティーしようってなったのに、トナイがいないんじゃ話になんないよ。」
鎌型のペンダントをしている。一番熱くなってるのはこの二匹のようだ。まぁいかにも、といったところか。

ラグナ「やっと来たやっと来た。俺様達み〜んなを巻き込んだ台風が。」
右耳近くの鬣に、真っ赤な薔薇を刺している。
ムウ「そう考えればそうね。今思うとトナイ君に色々作らされたっけ。今度たっぷり見返りはいただくつもりだけどw」
胸の玉が色とりどりに光った。どうやら、今日は皆多少のおしゃれをしてきたらしい。私自身はそのまま。
シックル「・・・呼ぶなら遅れるな。」
木の陰に身を隠すように座っている。相変わらずの黒装備で気づきにくい。
キラー「やっときたのか。早く飯にしてぇ。」
よく見ると、その隣に黄色の首輪、腕輪をそれぞれの場所につけたキラーもいた。この二匹『だけ』ならカッコいいのだが・・・

フィー「その見返りの時、ついでに私もよろしくw」
四角い紫の耳飾りをちょっと鳴らす。台詞で雰囲気ぶち壊し。
ザング「あ、じゃぁあたしも。」
右前足首に、赤白縞々のミサンガ発見。平然とした顔で言うな・・・
ムウ「よければいつでもうちに来てOKだからね?」
裏に含まれる意味を知らなければこの言葉は正常。
フィー「なら今夜ね。」
答える暇も無く割り込まれた。
ザング「また激流かぁ・・・」
もうすでに決定事項ですか。チラッと視線を変えたときにシックルとキラーが固まるのも見逃さなかった。多分冗談。そうでない場合、当然サイコキネシスで強制連行。・・・先を読むのはここまでにしておく。怖い。

912 名前:  永遠の抱擁第最終章最終話 抱擁 投稿日: 2004/03/14(日) 22:41
サーナ「あの、今のは・・・?」
特に着飾る様子もなし、傷跡を隠す様子もなしのサーナ。・・・さすがに聞きたくもなるか。
トナイ「いや、気にするな。」
何か言いたそうな三匹に十万ボルト。木陰に座っている二匹が安心の顔を見せた。

ストラ「む?来たようでござる。」
こんな近くにいると思わなかった。首に、深緑の鉢巻きのようなものを巻いている。先が妙に長い。

右耳に月のピアスをしたルーガ・テンダー(優しさ)と、洒落た麦藁帽子をかぶったサキノ。
ルーガ&サキノ「お待たせしました。」
かなり大きいワゴンに乗せられた大量の料理の数々。これで十四匹分だろうか。

トナイ「よしみんな、料理も来たことだし、好きなようにしてくれ。ストラとザングは飲酒禁止。」
あまり言葉が出ない。長すぎるのもよくないか。
ザング「何でさ?」
多分わざとだろうとは思う。
トナイ「ストラは酒が入ると眠る。ザングは・・・わかってるな?」
ザング「わかってる。昼の間はおとなしくさせてもらう。」
まだ引きずってるな・・・

その後、各自好きなように食べて飲んで、適当な会話中。とりあえず、それぞれと話すことにした。
キラー「む・・・んぐ・・・ぷはぁ。サキノって毎日こんなうまい料理食ってたのか?」
バカ食い中。
フィー「あのねぇ・・・突然無くなったりしないんだから、もうちょっと味わって食べるとかしなさいよ。」
やや呆れ気味に話す。第三者から見れば、絵になるいい光景だと思う。
フィー「あらトナイ。さっきのは軽い冗談だけど、もしよかったらまた来てね?」
トナイ「あぁ。そうさせてもらう。」

ティオ「こ〜ら、ティアス!食べ物持って遊ばない!」
あまり怒ってない声が飛ぶ。ティアスは適当な物を乗せた小皿とフォークを持ってはしゃいでいる。
ティアス「お兄ちゃんには捕まらないよ〜!」
あまりに微笑ましくて干渉する気になれない。

913 名前:  永遠の抱擁第最終章最終話 抱擁 投稿日: 2004/03/14(日) 22:42
ストラ「よ、よくそのような量を・・・」
目の前の光景に唖然とするばかりなストラ。目が棒線。
ワーズ「ん?どうしたの?」
すでに上等なワインの瓶を2本ほど空けている。昔から異常なほど飲めてたな。
トナイ「飲みすぎて腹壊すなよ?」
ワーズ「大丈夫。一年前にはこの三倍は超えたから。」
それはもうポケモンの限界を超えてる・・・人間なら見たことがあるが・・・
トナイ「二匹ともお幸せに。」
あ、聞いた途端に吹き出した。
ワーズ「ば、馬鹿!変な事言わないでよ!」
顔に、酔いではない赤みが差す。笑いながらストラを見ると、その顔にも赤みが差し、こちらを睨む。

ムウ「じゃ、事件解決に乾杯♪」
シックル「・・・乾杯。」
木陰に座り、静かにコップを鳴らす二匹。
トナイ「こんなところでいいのか?」
ムウ「あら、私達にはここで十分よ。ね?シックル?」
言いつつシックルの頬を軽く舐める。やられたシックルは慌てて帽子で顔を隠したが、口元が笑っているのは見逃さなかった。

サキノ「こんにちは。トナイさん。」
ゆっくりとした食事中にも関わらず、きちんとした礼をするサキノ。
トナイ「そう頭を下げるな。・・・それにしても、全部準備をしてもらって悪い。」
サキノ「いえ、これぐらいなら構いません。・・・それでトナイさん。」
ちょっと言いにくそうにもじもじするサキノ。

サキノ「わたくし達、これから付き合うことにしました。」
あまりのことに顔を手で隠している。
トナイ「へぇ〜。本当か?」
ラグナ「お、おぅよ。なんか話があるっつーから、ちょっと人気の無い所についてったら、そこで俺様、告白されちまった。」
負けず劣らずの照れぶり。思いっきり撫でたくなったがやめた。
トナイ「で、答えは?」
ラグナ「も、もちろん・・・OKに決まってんだろ〜?俺様幸せ〜♪」
サキノの頬に軽くキスをし、されたサキノがあたふたする光景を楽しみつつ、
トナイ「お幸せに。」

914 名前:  永遠の抱擁第最終章最終話 抱擁 投稿日: 2004/03/14(日) 22:42
ルーガ「あの・・・僕が・・・僕みたいな者が出席しても、よかったのでしょうか・・・」
あの町での事があってか自信が無さそうに話す。
トナイ「当たり前だ。私の招待だからな。それに、ルーガよりとんでもないのも中にはいるから、自分のしたことなんか気にするな。・・・町の様子はどうだ?」
ルーガ「あ、はい・・・なんとか昔の情報は全て集まったので、あとは修復作業だけで。」
トナイ「そうか、早いな。別に昔のままにしなくても、ルーガなりにアレンジしてもよかったのだが。」
こんな時に、と思われるかもしれない会話。
ルーガ「そうですか・・・ちょっと考えておきます。」
トナイ「こっちの方もご無沙汰みたいだしな。」
少しお腹辺りをさすってみたりする。
ルーガ「あ、いや・・・そちらは、その・・・」
顔が真っ赤になり、声が段々小さくなる。
トナイ「ハハ、冗談だ冗談。」

トナイ「細々と食べてるんじゃ、せっかくのかわいい顔が勿体無いぞ?」
いや、本当に寂しそうだったからつい。
ザング「馬鹿・・・みんな楽しそうだしさ。」
ちょっと照れつつ切なげに話す。
トナイ「これからどうするんだ?もしよかったら私のところにいても・・・」
右前足をあげて言葉を遮られた。
ザング「いや、もう決めてるから。あたしは、新しい恋を探す旅をしようと思う。」
微かに声に抵抗がある。本当は一緒に・・・そんなザングに、どこのジムだったか、レインボーバッジのような姿をしたものを渡す。
トナイ「この一週間で急いで作った通信機。後で他のみんなにも渡すつもりだ。設定次第で多人数と通信可能。もし何かあったら、これで話してほしい。いつでもかけつける。」
そこまでを一気に言う。ザングは、短めのお礼を言った後にこう言った。
ザング「あのさ・・・最後に一回・・・キス、してくれないかな。」

答えは行動で返した。五秒ほど続けてゆっくり離す。
ザング「ん・・・ありがとう。あたし、あんたの事忘れない。」
トナイ「そんなこと言うな。寂しくなったらいつでも来い。・・・その時は、好きにしていい。」
そこまでを聞くと目に涙を浮かべ、俯いた。もう何も言わずにその場を離れる。

トナイ「どうした?」
ちょっとは口にした様子だが、私とザングの様子を見たのか見ていないのか、ムウ達とは別な木に寄りかかって立ったままのサーナ。
サーナ「あの、私あまり騒いだりするのは、慣れていないので・・・」
どうやら心配事は無さそうだ。安心。
トナイ「なら、ちょっと散歩しようか。散歩って言ってもここの中だけどな。」
サーナ「はい、そうですね。」
笑顔で返してくれた。

915 名前:  永遠の抱擁第最終章最終話 抱擁 投稿日: 2004/03/14(日) 22:42
----------------------------------------------------
  砂浜。ここから見る海は、とてもキラキラしていて綺麗だ。
      サーナ「全て・・・終わったのですね。」
   トナイ「この世にはまだまだ問題は多いだろうが、
       まぁ、少なくとも私達の事は終わっただろうな。」
     砂の上に腰を下ろして隣り合わせに並ぶ。

          サーナ「お疲れ様。トナイ。」
           トナイ「あぁ、ありがとう。」
それからの長い沈黙。いい沈黙か悪い沈黙かはわからない。

   そして暫くして、ゆっくりとサーナの体を抱きしめる。
         サーナ「あ、あの・・・トナイ・・・?」
      トナイ「確かに、私達が生きている限り、
          “永遠の抱擁” は不可能だろう。
          でも今は・・・このままでいさせてほしい。」
    サーナの方も、ゆっくりと私の体を抱き返した。

       サーナ「私、トナイの事を愛してますから。」
         トナイ「ありがとう。私だってそうだ。」
           そして、そのまま静かに口を重ね―――



                                THE END

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916 名前: 276 投稿日: 2004/03/14(日) 22:49
彼らの幸せを疑う者はすでに誰もいないだろう。

これから先、長編の方は“永遠”の世界観を何かしら引きずる予定。
短編は微妙。毎回変わる。

もう題名で遊ぶのは止めにしよう。中途半端。

917 名前: 526 投稿日: 2004/03/16(火) 12:07
『永遠の抱擁』が終わってしまわれた・・・(つД`)
276氏と同じく今、漏れのPCばバグって修理に出してます(三週間は帰ってこないもよう)。
故、今、友人のPCの借りて(時間制限あり)感想を書いている次第です。
『永遠の抱擁』は(真に勝手ながら)漏れにとっては自分のSSを書くキッカケになったSSなので、終わってしまうのは寂しい次第です。
まあ、「終わるな」と言うほうが無理なわけであって、それはそれで仕方ないと思ってます。
トナイとサーナ。 この2人は今後何があっても、『2人』で切り抜けて行くと僕は思います。
・・・なんか、SSの感想が全然ありませんがPCが治り次第、一番最初にここに来て一番最初に感想を述べさせて頂きたいと思っています。
適切な言葉が見当たらず、少しおかしな表現になってしまったかも知れませんが、コレだけは言えます。

276様 次回作、頑張ってください!! 本気で応援してます!!

918 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/03/17(水) 20:28
なんかまとめサイトが消滅しているのは

気のせいか?

919 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/03/18(木) 00:16
gj!
ついに永遠の抱擁完結。
ずっと楽しませてもらいました

920 名前: 痛き者 投稿日: 2004/03/18(木) 17:04
276さん、お疲れ様でした!
次回作も頑張ってください!!

「狩猟者」

マグマ団 : 「本当なのか!?…バカな…機械の故障では…!!」
マグマ団 : 「ダイゴのにも反応しないんだよ〜?」
マグマ団 : 「疑うなら見てみろよ。お前らも持ってるだろ?」
疑っていた2人も自分の機械の反応を見てみた。
やはり反応している。
3機一致、どうやら故障ではないようだ。
マグマ団 : 「ぬ…!…アレが本当に……?」
マグマ団 : 「そう。アレこそがマツブサ様の捜し求めていたポケモンだ」
マグマ団 : 「じゃあ早くいただこうよ!!」
そう言うと赤い装束の3人は、観客席からバトルポジションへと走った。

一方バトルポジションでは、死神が事件の説明を終えたところだった。
黒服 : 「なに…エスプリが狙われているかもしれんだと?」
エスプリとは死神の姉の名だ。
死神 : 「信じ難いかもしれませんが、危険です…姉さんをボールに戻してください!!」
長い間待たされている黒服の対戦相手は苛立っている。
フヨウ : 「あんたたち、いつまで待たせる気?」
黒服と死神にとってはそれどころではない。
フヨウ : 「もう攻撃していいわけ?試合は…」
ダイゴ : 「中止だ!…ハァハァ……試合は、中止だ!!」
ようやくダイゴがコロシアムに着いた。
"試合は中止だ"などと言って駆け込んできた男に視線が集まる。
フヨウ : 「ダイゴさん!いきなり何言ってんの!?」
ダイゴ : 「あ、いきなりすまない…とりあえず、みんな聞いてくれ!」
観客がざわついている。
ダイゴ : 「この会場にマグマ団が忍び込んでいる!」
場が一気に静まり返った。
ダイゴ : 「何を企んでいるかは定かではないが、危険だ!!」

マグマ団 : 「あの野郎…また余計なことを!」
マグマ団 : 「こうなったら手っ取り早く済ませちゃおうよ〜!」
マグマ団 : 「よし、作戦開始だ!キャプチャーネット発射の準備にかかれ!!」
3人は大きな砲台のようなものを取り出した。
それを死神の姉、エスプリに向けて構える。
マグマ団 : 「ターゲット、ロックオン完了!」
マグマ団 : 「撃て─!!」
爆音と共に砲台からは弾丸が放たれ、エスプリに迫る。

その光景を影から眺めている者がいた。
「くくく…グラードンの復活は時間の問題だな。」
マグマ団の首領、マツブサだ。
マツブサ : 「目的地は目覚めの祠だ!行くぞ!!」
部下 : 「ハッ!!」
部下と共にその場を飛び去る。
目的地に近づくにつれ、
彼の悪夢のような野望の実現は、刻一刻と確実に迫っていくのだった。

921 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/03/19(金) 20:30
乙ー!
キャプチャーネットを知っているとは……

922 名前: 276 投稿日: 2004/03/21(日) 20:38
旅立ちはいつも自信が無いもの。今日も少しの不安が残る。
そんな中での感想・様々な形(レス・絵など)での応援、
それがあるから頑張れる。そして今日も物語を残す。

>>919 そして皆様、ご愛読ありがとうございました。
>>痛き者氏 THANK YOU!
謎多き死神物語…狩猟者、毎度毎度楽しませてもらってます。
>>526氏 長文での応援・感想、真にありがたいです。
もう本当に、礼の言葉が溢れて止まらない。
漏れだって貴方には毎回いい話を聞かせていただいてる。
幼子の心情や、全体のほのぼの感は決して真似できるものではなし。
>きっかけ どの辺りだろうなぁ、きっかけになったの。嬉しい限り。
漏れは…半分は216氏の影響。やはり勝手ながら。あの雰囲気が好きだ。
もう半分は生意気にも『時が止まっていたから』
自らを嘲笑しつつ、認めざるを得ない理由。新作を待ちに耐えかねたという。
…今自分がこうやってここにいる。彼らが好きでしょうがないかも。って危険か。

923 名前:  華奢なキミ・ボクは壁 投稿日: 2004/03/21(日) 20:38

             [1]

 ボクはソーナンス。ナース・ウォール(壁)って名前。
 でも、ここ暫くの間、誰もこの名前で呼んでくれない。ボクには意味がわからないけど、ボクは「名前負けしてる」って。
 『壁』なんていい名前がついてても、ボクは他のポケモンより打たれ弱かった。

 ボクには、毎日やることがある。というより、ボクが勝手にやってるのだけど。
 いつからだったかな、こんな事始めたの。ボクには何の利益にもならず、ただ痛いだけ。
 痛いだけなら何で続けるの?と考えると、いっつも答えは一つなんだ。必ず同じ。

 これは滅多に他ポケに話さない事。ちょっと前までは話してたけど、それを聞いたみんなはボクをバカ呼ばわりする。
 「叶う訳無いんだ」 とか 「向こうはその気無いぞ」 とか 「マゾでもねーのに変なやつ」 とか。
 何て言われようと、ボクはこれを続けるつもり。

             [2]

 ボクは普通のポケモンとやることが違う。でも朝起きたらご飯食べたり、その辺はみんなと一緒。
 何が違うの?って言うと、そういう「生きるのに大切なこと」意外の時は、あるポケモンを見張る事。

 決してストーカーじゃない。彼女が危ない目に遭いそうな時、彼女が気づく前にそれを掃うためなんだ。

 え?そうだよ?彼女は彼女、とっても綺麗なサーナイト。
 誰に対しても礼儀正しくて、可愛い微笑みもできる、ボクにとって最高の存在。
 でも彼女は、ボクが守ってる事を知らないし、多分、ボクの事も知らないんじゃないかな。

             [3]

 ボクには攻撃ができない。苦手だし、そういうのキライ。
 だからかな、いつも助け方が中途半端になっちゃう。彼女が誰かにからまれそうな気配を感じて、ボクがそいつのところに行ったときも、散々ボクを痛めつけた後、結局そいつは彼女のところに行った。
 この前も、彼女が捕まえられそうになったときに、ボールをカウンターで上手く弾いたつもりだったけど、あさっての方向に弾いた結果、結局彼女めがけて飛んでいった。

 そんな時、毎回彼女を助けるのが、いつも彼女のそばにいるあのサマヨール。ボクにはわからないけど、サマヨールの中ではかなりカッコいい方らしい。とっても強いから、その度に目立つ。
 彼女も多分そのサマヨールが好きなんだろうな。これはしょうがない事。

             [4]

 今日もまた、こうやって見張りをする。賑やかな町の中だから、いつもより警戒が必要。
 朝から夜までじっと見守る。暇で暇でしかたないな、と思ったこともあるけど、その度に彼女のためなら、と我慢してきた。

 その日、昼までは特に何も無かった。そして、軽いお昼ご飯でも食べようかって時。
 ……あ!っと気づいたボクは、とっさに飛び込んで構えた。
 「ミラーコート!」
 飛んできたソーラービームに立ち向かった。でも、それはとっても威力が高くて――多分すごいポケモンの攻撃なんだろうな――軌道を変える前にボクは吹き飛ばされた。

 「光の壁!」
 またあの声が聞こえる。無理矢理目を向けると、やっぱりサマヨールだ。その前にある壁が、迷走ソーラービームを打ち消していく。
 段々薄くなる意識の中で、彼女がはにかむように笑うのが見えた気がした……

             [5]

 目が覚めた。周りを見てみると、どう考えても部屋の中。誰かがポケセンに運んでくれたんだ。
 「大丈夫ですか?」
 突然の声に耳を疑った。でも、紛れも無く彼女の声。そして姿。
 「うん、大丈夫。」
 慣れてるから。……ってのは変かな。

 「いつも、ありがとうございます。」
 ボクに向かって微笑んでる。突然のことで、何のことだかわからなかった。
 「貴方がいつも、私を危険から守ってくれているのですよね。」
 え?まさか、と思った。もしかして、とボクの希望は膨らむ。
 「何も言わなくてもわかります。ナースさん、ありがとうございます。」
 希望が現実になった瞬間だった。




 ――――今日もボクは、こうやって見張りを続けている。
        でもいつか、決心したときに、
          彼女に告白しようと思う。
           フラれてもいい。蹴られてさえいい。
            彼女が幸せなら、ボクはそれで――――

924 名前: 276 投稿日: 2004/03/21(日) 20:42
突然フッと思い浮かんだ、とあるポケモンのお話。

新長編は暫く先になるかも。次から次に浮かんでは消える。

925 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/03/21(日) 21:47
>>923
なんか心あたたまるなぁ(*´Д`)

926 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/03/22(月) 01:34
かなり重度の風邪と戦いながらの第三部第四話・・・

927 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/03/22(月) 01:35
第三部第四話〜私怨〜


オーキド「ちぃ、きりがないわい!」
大城戸は機銃を掃射しながらぼやいた。
不意に研究所を襲うエアームド。壁のように立ちはだかるレジ・シリーズ(のレプリカ)。
コーウェン「奴ら、僕達を一歩も外に出さないつもりのようだね」
もう何時間も、大きな動きがない。敵はマサラを取り囲むように陣を張っていて、少しも動く気配がない。
時々飛んでくるエアームドに撃った弾は、当たってはいるものの、たいしたダメージを与えられない。
かといって、備え付けの破壊光線を撃ったところで到底当らない。鋼鉄の鳥はそんな大城戸研究所の連中をあざ笑うかのように、悠々と飛び去った。
ミスティ「グラーフさん、マスターはまだこれないのですか?」
グラーフ「ああ、なんか馬を捕まえるとかなんとか・・・」
呆れ顔のグラーフ。
ミスティ「馬を捕まえるって・・・こんなときになんで・・・」
ザンキが答える。
ザンキ「私の念力では、一度に三人を転送することは出来ないのです。師匠はそれをご存知でした。それで私に、グラーフさんを転送するようにと」
ミスティ「そんな・・・ザンキ、早くワープポータルを覚えなさいよっ」
ザンキ「すみません・・・まだ修行不足です」
その時。地面を揺るがすような、ズシンズシンという足音が聞こえてきた。
オーキド「新手の敵か!?」
遥か彼方から、一筋の光が差した。敵陣の足元を狙うように、光は地をなぞった。
すると次の瞬間、光がなぞったあとに連続的に幾つも爆発が起こった。敵は吹っ飛び、慌てて後退した。
グラーフ「これは・・・集束破壊光線!一体誰が・・・」
ミスティ「きっと・・・マスターです」
確信はなかった。新手の敵、或いは第三勢力の介入かもしれない。それに、馬を捕まえに行ったマスターがこんなに早く来るはずはない。でも、ミスティはそう信じたかった。
???「邪魔だ、どけ」
やたらでかい黒馬に乗った何者かが、刀で軽く巨大な敵をなぎ払いながら駆けてきた。へんてこな鎧を着ているが、その声は間違いなく刹那だった。
ミスティ「マスター!やっぱり来てくれた・・・」
刹那「悪い、飯食わせてくれ!腹ペコだ・・・(TT)」
敵も味方も、一気に脱力した。
ハッサム「あいつこないな状況に何いっとんのや・・・アホとちゃうか?」
敵陣の将、ハッサムが嘲笑した。
ハッサム「誰だか知らんがな、わいら無視して飯食うたええ度胸やないか!誰がおめーなんかに飯食わすか!おい、待ちや!」
刹那の前に、赤くて光っててはさみの付いたのが立ちはだかった。
刹那「失せろ。お前がエビに見えて仕方がない・・・よけいに腹が減るだろ」
いかにも、俺は怒っているという表情で刹那が言い放つ。
ハッサム「ハッ、死ぬのはてめぇや!」
何の前触れもなく、物凄いスピードでハサミパンチを繰り出す。しかし刹那は表情一つ変えず、片手で受ける。
刹那「消えてくれよ。ウザいからよ」
そのまま投げ飛ばして研究所の入り口に歩いてく刹那。
ハッサム「なんちゅう馬鹿力や・・・頭ン中まで筋肉で出来てるんとちゃうかあの阿呆・・・」
ハッサムの、馬鹿とか阿呆という言葉に刹那が反応した。
刹那「エビ男、文句があるならかかって来い。食前の運動ということで大目に見てやろう」
ハッサム「なーにが食前の運動や!わいのハサミにかかればてめぇなんざ一突きや!とりゃぁぁぁ!」
ハサミを掲げてハッサムが刹那に突っ込んでいく。刹那は分身回避をしようとした。が、身体が動かない。
刹那「むぅ・・・やはりアンフェアだな・・・」
ハッサム「何ごちゃごちゃ言うとる!びびって動けんか!ウラァ!・・・あぁ?何やと!?」
刹那の手前1メートルくらいのところで、ハッサムの勢いが消えた。
ハッサム「見えん壁でもあるんかい!?馬鹿な、ワイのハサミを手も触れずに止めるやとぉ!」
刹那「避けようと思えば容易い・・・だがエビ、伏兵とはフェアでないな」

928 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/03/22(月) 01:36

ハッサム「伏兵?んなモン知らんわっ!ワイはてめぇとサシで勝負するつもりや!んな卑怯モンちゃうわぁ!しかも伏兵なんて何処におるんやぁ?」
刹那は黙って、自分の影の伸びるほうへ目をやった。ハッサムもそちらを見る。スリーパーがハイディングを解いて姿を現した。
スリーパー「クク・・・久しぶりだなリューク!貴様に受けた屈辱、片時も忘れたことはない。今、恨みを晴らしてやる。貴様は我が忍法影封じにより動けまい・・・グフフ・・・」
口からよだれを垂らしている。脳に障害を負って居るようだ。
スリーパー「ヒヒ・・ハッサム、さあ、早く刺し殺してしまえよ。サカキ様のご恩を忘れたか。ギィ・・・フハァ!」
ハッサム「ちょい待てやアホンダラァ!ワイの気に障ることさらすんじゃねぇ!テメェから先料理してやらぁ!オラァ!」
ハッサムがハサミを振る。真空の刃がスリーパーに向かって飛ぶ。
スリーパー「グヒヒ・・・馬鹿め。こちらには分身回避があるというのを忘れおったか。ヌフ・・・ギガァ・・ッ!」
スリーパーが分身回避をした・・・つもりだ。実際には少しも動いていないし避けていない。ハッサムのかまいたちがクリーンヒット!
スリーパー「ブァァ!そんな馬鹿・・・な・・・!?」
刹那「無能な豚め。足元を見てみろ・・・影封じは認めよう。だが、相手が悪かったな」
スリーパー「何・・・う、うわぁぁ?!」
スリーパーが見たものは、刹那の影から出て、スリーパーの足首を掴んで固定している真っ黒な腕だった。
スリーパー「何だ・・・何なんだよ・・・ああぁぁぁぁぁぁ!助けで・・・だずげ・・・おぶぁぁ!」
更に沢山の腕がでて、スリーパーの身体を地面に引きずり込んでいく。そうしてすっかり地面(?)に埋まってしまい、二度とスリーパーの声が聞こえることはなかった。
刹那「馬鹿なやつめ・・・さてエビフリャー男、続きだ」
そういい終わるやいなや、左手=便利義手をアイアンクローに変形させてハッサムを殴った。
ハッサム「ちょい待てやっ・・・イテッ!・・・別に痛いわけじゃないけどな・・・」
鋼鉄の鎧で身を包むハッサムにとって、刹那の繰り出すパンチは致命傷とはなりえない。だが、一連の動作の速さには驚きを隠せない。
刹那は、生身であるはずの右腕を変形させた。爪が伸び、ドラゴンのそれにも見えるような、鋭いものとなった。刹那は、両手の爪で、
獲物を捕らえたアサシンの如く斬りつける。
刹那「オラオラオラオラオラオラオラオラァ!」
ハッサム「待て待てっちゅうねん・・・ワイでもこんなん耐えれるかぁ!・・・イテイテイテ・・・このままじゃ爆弾マークがぁ;;」
ハッサムのHPは、地味且つ確実に削られていった。
ハッサム「(ワイは・・・ここで死ぬんや・・・大将の仇も討てずに・・・でも一つ腑に落ちんことがあるんや・・・なんでこんな男が大将を・・・)」
刹那が攻撃の手を止めた。
刹那「俺がお前の大将を・・・?見に覚えがないな」
ハッサム「そんな馬鹿な!ワイは言われたんや、黒騎士ちゅう奴が大将を殺したと!大将の部屋を荒らしてるのを見つかって、口封じに殺したって!」
???「ハッサム、そいつの言うことに惑わされるな!鋼鉄の身体にしてやった恩を忘れたか!」
甲冑で身を固めた男が地面の中から出てきた。
ハッサム「キドガーはん・・・あんたには感謝している。でもな、どうしてもこいつが大将を殺ったとは思えんのや。こんな強い男が、わざわざうちの大将のモンスターなんて
奪ってく必要なんて絶対にあらへんわ・・・」
キドガーと呼ばれた甲冑はリュークを睨んだ。
キドガー「黒騎士、貴様をダイゴ殺しの罪で死刑に処す。今ここで、公開処刑してやろう・・・クク・・・」
刹那「やれやれ、もう殺人罪はゴメンだぜ・・・」
その時、大きな影が地面を横切った。キドガーと呼ばれた男に、鋼の翼が降り注いだ。
???「ストライク、いやハッサム!俺のところに襲撃してきたのはその甲冑男だ!騙されるな!」
ハッサム「大将!なんで生きてはりますの!」
キドガー「ダイゴ・・・生きていたのか!なんて生命力だ・・・本当に生身の人間なのかよ!・・・貴様をベースにすれば、物凄い強いのが出来る・・・
実に興味深い」
包帯だらけのダイゴが大きな影=エアームドから降りて、刹那とハッサムに歩み寄る。
ダイゴ「ハッサム、心配かけて悪かった。刹那君、君にも迷惑をかけてしまったな」
刹那「まったく。この一大事にどこほっつき歩いてた」
ダイゴ「そういってくれるなよ。ちょっと前まで、まともに動ける状態じゃなかったんだよ・・・」
キドガー「くそ・・・これじゃサカキ様に減点される・・・ええい、黒騎士諸共死ね!」

929 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/03/22(月) 01:36

キドガーが巨大な槍を構えた。が、その身体は動かない。
キドガー「え・・・あぁ!しまった・・・」
キドガーは見事に、刹那の影を踏んでしまっていた。そしてスリーパーと同じように、影に封じられている。
ダイゴ「木戸川、いつもお前はツメが甘い・・・それと、よくも俺のザクを・・・ザクを・・・ザクを壊してくれたな!その罪万死に値ゴフッ」
刹那がどこから取り出したか、めちゃイケで使っていたようなハリセンでダイゴを張る。
刹那「さて木戸川とやら、スリーパーの友達になりたくなかったら、なぜダイゴを襲ったか話してもらおうか」
ハッサムがプルプル震えている。
キドガー「・・・俺は、ダイゴが憎い。ダイゴ、昔からお前は・・・いつもいつも俺の上にいた!いくら俺が努力したところで、お前には一度も勝てなかった・・・
俺は、お前に勝ちたかったんだよ!お前に勝ち逃げさせるのは我慢ならない!だから俺はお前に勝つに、サカキ様のお力で強力な身体を得た!全てはお前に勝つ為だったんだよ!」
刹那「俺の質問に答えろ。なぜダイゴを襲った?それも不意打ちに。勝つ勝たんの下らない私情を聞いているのではない」
キドガー「下らない私情だと!貴様、何も知らずにものを言うな!俺がどれだけ辛い思いをしたか知らないで・・・」
ハッサム「辛いのはその気もないのにそんな風に思われてた大将のほうじゃこのアホンダラァ!!」
ハッサムがキドガーの頬を思い切り殴りつけた。
キドガー「何をする!サカキ様への恩は・・・ぐぁ」
動けずやられ放題のキドガー。
ダイゴ「やめろ、ハッサム」
ハッサム「だけど大将・・・こいつは大将を殺そうとしたんやで?なんで・・・」
ダイゴ「木戸川・・・お前はそのためだけに、デオキシスに成り下がったのか。失望したぞ」
キドガー「・・・ふざけるなぁぁっぁ!俺は、俺はぁ!」
キドガーは影の呪縛を無理やり断ち切って、槍を掲げてダイゴにむかって突進した。
だが其処には、黒騎士が居る。
黒騎士の鎌〜命あるものの命を刈るための死神の鎌〜が、キドガーの首を捕らえた。
刹那「クレセントサイダー・・・成敗!」
キドガーの首が、到底人のものとは思えない、どす黒い血飛沫をあげて飛んだ。・・・

930 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/03/22(月) 01:37


----------------------------------------------------------------

ダイゴ「刹那君・・・彼は、根は悪い奴じゃなかった。ただ、プライドが高すぎた。そのプライドが彼をデオキシスに変え、僕や君を目の仇にして襲ってしまったんだ」
刹那「何が言いたい」
ダイゴ「ああ・・・悪いのは、木戸川だけじゃないってことだ。木戸川本人はいまごろあの世で、自分の罪を後悔しているだろうし、実質開放されたのかもしれない・・・ロケット団の呪縛から・・・」
刹那「・・・」
なんとなく後味の悪い終わり方だった。
ハッサム「大将、申し訳ない。あんなのの言うたこと鵜呑みにして・・・」
ダイゴ「お前は悪くない・・・悪いのは、サカキだ。みんな、サカキのせいだ・・・」
刹那「(そう・・・サカキだけは許しておけない。今度こそあいつに引導を・・・)」
そのとき、ミスティがエプロン姿でやってきた。
ミスティ「マスター、皆さん、ご飯ができましたよ」
刹那「ぉ。飯だ飯だ!一年ぶりの手料理!バンザーイ!」
刹那は、一年ぶりいうまいものが食える、という喜びと、大勢の仲間とともに食事が出来ることの喜びに心を躍らせた。
そして一年間の刑務所生活で傷付き汚れた心を、ミスティの料理と香りと身体で癒した。

ハッサム「ウマー・・・!こんなうまいもん生まれて初めて食うたわ!(感涙)」

刹那「・・・で、なんでお前まで飯を食ってるのかと」

ハッサム「大目に見てやってくんなはれw」

ダイゴ「本当に迷惑お掛けしてすみません・・・」

コーウェン「いやいや貴方がそんな遠慮なさることはないですよw」

グラーフ「そうそう。エビッチももっと食え!」

ハッサム「エビちゃうわぁぁぁ(TT)」

931 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/03/22(月) 12:58
このハッサム喋りがマサキみたいでイイ

932 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/03/24(水) 00:54
今度はハッサムと合体したのかw>マサキ

933 名前: 276 投稿日: 2004/03/28(日) 18:42
もう泣かないで 今貴方を探してる 人がいるから
「お前に会いたいよ」と・・・
(歌「水の星に愛を込めて」より)

>>925 どうも。
>>リューク氏 ハッサム最高! 海老万歳!w
いつも真剣な時に笑いが込み上げたりする部分いいなぁ。
ダイゴと木戸川はもう『日輪の力を くぁwせdrftgyふじこlp;

934 名前:  灯台、再び(永遠) 投稿日: 2004/03/28(日) 18:44
 ムウから連絡があった。仕事の依頼が入ったらしい。依頼主が私を指名しているとのことなので、とりあえず聞いてみたのだが……
 「断る。」
 一行目を読んで即答。
 「いいじゃない。あの子は『特に』あなたをご指名よ?」
 『特に』を強調して喋るムウ。なぜ断るのか分かってる筈なのだが、どうしても私に行かせたいらしい。
 「あいつがどんなに危険か知ってるだろう。」
 送られてきた紙にはこう記されていた。

------------------------------------------------
 トナイ君〜灯台に来た泥棒さんへ〜

 アカリです。アサギの灯台の明かり担当をしていました。
と言っても、本当はアカリなどではなく、
リン・メモリー(記憶)という名のただのデンリュウです。
本物のアカリは、その頃熱病で倒れていました。
その代わりにアカリのふりをしていたわけです。
                      ……ごめんなさい。
 それで依頼というのは、私をこの
『王家の結晶塔』から盗み出してほしいのです。
あの灯台から真南なのですぐ見つかるかと。
 理由は、またアカリが病気にかかった時のために
そこに送られたのですけど、そこの伯爵がちょっと乱暴で、
ほとんど邪魔者扱いです。
 お願いです。助けてください。

 闇と翼の住処経由で失礼させていただきました。
------------------------------------------------

 「そうね……でもいいじゃない、食べちゃえばw あの子結構可愛いし。」
 どんな反論しようと笑い飛ばされる。この状態に突入すると、もう言うことを聞くしかない。
 「わかった。どうもしないにしてもすぐ連れ帰る。」
 返答をしてすぐに移動を開始した。


 プロペラ偵察機で塔の状態を観察。ついでに予告状。
------------------------------------------------
 姫の気持ちも考えない下劣な伯爵へ
    氷に閉ざされし姫君を盗みに今日参上する。
       緑色に燃える氷 トナイ・デスパレット(命がけ)
------------------------------------------------
 塔の様子はというと、まず海の真っ只中に古風な城がある。陸との繋がりは一本の長い橋のみ。その四隅に全て同じ高さの時計塔があり、それらを橋と渡り廊下が繋いでいる。全ての表面には蒼いガラスが張ってある。

 ハングライダーで空から近づく。見張りがいないのを不審に思いつつ一つ塔に近づくと、
  ヒィーーーン
 間一髪で避けた。なるほど、上は冷凍ビーム装置か。ならばとまず四つの塔をシャドーボールで攻撃し、私自身は城の下の水門へ。

 長く潜れるよう練習しといて助かった。延々十五分間、流れの速い水流に乗って進んだ。途中水車がごろごろしていたが問題は無かった。
 それよりもその後が問題だった。適当なところを歩くと落とされ、あるいは吹き上げられ、突然迷路に突入したり……嫌になってくる。

 某カラクリ屋敷のような道を進みきった途端、私は間違い無く呆気にとられた。
 部屋に入ると、大広間のような広さの中に、二人分ぐらいの間隔で棚が置かれていた。どの棚にもびっしりと黒いモンスターボールが並んでいた(とある研究所に昔あったという、トレーナー無視してポケモンを捕まえることのできるボールらしい)
 次の部屋。似たような造りの中に、今度は『聖なる炎の石』『エアロブラストの結晶』『宿木の種』が並んでいる。当然本物の技ではなく、人間がそれらの真似をしたエネルギーを固体化したもの。馬鹿馬鹿しい。

 段々イライラしてきて、適当に破壊しながら上を目指す。結局地下にはいなかった。エアポートらしき所からハングライダーで飛び立ち、城の頂上を目指す。

935 名前:  灯台、再び(永遠) 投稿日: 2004/03/28(日) 18:46
 部屋の中には何も無い。何も無いが、壁紙が全て星空。今にも落ちてしまいそうな感じがする。
 頂上の丸い天窓を開け中に入ると、会いたかったような会いたくなかったような、複雑な存在がそこにいた。
 「トナイ君!来てくれたのですね。」
 不思議と優しい抑揚のある声。
 「久しぶりだな。お姫様。」
 軽く頭を下げ、上げた途端に、

 「ん?!」
 キスされた。どうやらデンリュウの持つ素早さで、五メートル程あった距離を一気に縮めたらしい。
 「結局、初めてはトナイ君にしました。」
 とても嬉しそうな微笑み。幸せに満ち溢れた感じがある。
 「フ、後で後悔しても遅いぞ?」
 軽く頭を撫でる。リンは気持ちよさそうな仕草を私に見せた。
 「トナイ君なら後悔しません。」
 言いつつ、やや強めの力で私の体を抱きしめてくる。背丈的には私より少し小さいぐらいで丁度い……危ない。

 抱いたまま天窓から出て、一旦離してハングライダーの準備w!?
 「があぁっ!」
 後ろからメガホーンが放たれ、私の胸が貫かれた。体が足場を離れる。
 「トナイ君!?」
 「よくやった、ヘラクロス。」
 リンの叫び声と怪しげな声が重なる。別の窓からペルシアンが出てきた。

 「伯爵様のご登場か。」
 声に辛さを出さないよう努力したつもりだ。
 「その通りだ。私はシアンペル・ブラッドキャット(血の猫)伯爵。お目にかかれて光栄だ『緑色に燃える氷』トナイ・デスパレット(命がけ)」
 言いながら軽い会釈をした。悠々とした姿勢はペルシアンならではか。
 「それはどうも。この角を抜いてくれないか。話をするには邪魔だろう。」
 言葉に余裕を持たせる。実際は赤い部分がかなりやばいことになってるが。

 「無理な相談だな。君にはここで死んでもらう。ヘラクロス、アンノーン。」
 ゆっくりと指示を出す伯爵。ヘラクロスは私の体を海に向かって投げた。痛みを感じながらハングライダーを開くと、後ろから目覚めるパワーが飛んできた。
 「奴を落とせ。」
 続けて指示を送る。飛んでくる攻撃をぎりぎりで避けていたが、数分後に目覚めるパワーが当たり、ハングライダーが燃え出した。どうやら炎タイプだったらしい。
 悲鳴が聞こえる気がする。高笑いも感じる。このまま死ぬのなら悪くは無い。少なくとも、空を飛んでいるので気持ちいいままに―――



 「起きたわね。体は大丈夫?」
 頭が痛い。体中がおかしい……など等、相手が誰だかわからないまま言葉を並べる。
 「思った通りを言ってくれたわね。ま、その方がわかりやすいけど。」
 クスッと一回笑い、奇跡の実と黄金の実が五個ずつ入ったかごを渡してきた。
 「これを食べるといいわ。半分くらい回復するから、後は自然回復ね。」
 「すまない……フィーか。」
 薄紫色の足が私の手に触れ、やっとフィーだとわかった。視力が変だ。
 「今気づいたの?その体じゃ仕方ないでしょうけど。」
 また笑った。

936 名前:  灯台、再び(永遠) 投稿日: 2004/03/28(日) 18:46
 全部食べ終わると、確かに体力が戻ってきた。この部屋の様子も見えた。……まぁ、部屋と言っても屋根は無く、造りは全て古い石、所々に苔が生えていることから、どうやらここは廃墟らしいことがわかった。そこに毛布を敷いて寝かされていたらしい。

 「本当に心配したわ。三日も眠りっぱなしだったんだから。」
 なかなか寝付けない私の横で、独り言のように話をするフィー。
 「その胸の赤い部分気をつけてよ?ゴースト程じゃないけど生命活動にとても重要な部分だから。」
 ムウの受け売りと言った感じ。自分の体の事なのに知らなかった。
 「もうちょっと命大事に。あなたがいなくなったら悲しむポケモンがどれだけいるかわからないわよ?」
 「そうだな。心配かけてすまなかった。」
 時々、泣きたくなるくらい皆の優しさを感じるときがある。今もそうかもしれない。

 「ねえ、しない?」
 突然のフィーの言葉。耳に息がかかるほど顔が近い。
 「いや、しかし……」
 当然と言えば当然の反応。
 「いいじゃない。他には誰もいないわよ。」
 反論しようとした口が塞がれた。舌を絡められて変な気持ちに襲われ始める。
 「ん……む。」
 鼻歌のような声が勝手に出る。それと同時に少しいやらしくピチャピチャ音が聞こえた。一分でフィーが口を離す。少ししただけなのに唾液が糸を引いた。

 「どう?」
 聞くな、と言いたいがやめにした。
 「傷口が開いたらどうする。」
 かなり苦しいが言わないよりはまし。
 「そう……ね。でも、こっちは何ともないんでしょう?」
 妖艶としたフィーの声。途中で二つに分かれた尻尾で、私の……まぁ、アレを扱き始めた。尻尾の使い方は指のようなものだろうか。
 「く……よせ……」
 一気に体が熱くなってきた。気持ちのよさに抵抗が薄くなっていく。
 「こんなに大きくしといて何言ってるのよw」
 心なしか扱く速度が速くなっている。顔も体も熱い。
 「あ"ぁ……ぐ…」
 声を止める気力も無くなってきた。別な感情が駆け巡って止まらない。
 「フフ、こんな可愛いところもあるのに、ほっとくのは勿体無いわね。」
 怪しい笑みを浮かべるフィー。もうこのままいっそ……

 「……?邪魔か。」
 何処からともなく出てきたシックル。フィーは何も気にせず振り返り、
 「構わないわ。何か用?」
 応えた。それでも尻尾の動きは緩む気配すらない。
 「が…はぁ…」
 「ムウが呼んでる。」
 喘ぐ私を無視して伝えている。心の中で笑われた気がするが。
 「あらそう、わかったわ。頑張ってね。」
 「あぁ。全く、何処にいるんだ……」
 誰かを探しているらしく、シックルはすぐに消えていった。

 「じゃ、私も行かなきゃならないから。」
 フィーが体勢を変えた。尻尾が動きを止めて離れる。
 「せめて最後にあなたのを頂戴……!」
 それだけ言って私のソレを咥え、舐め始めた。音がややすごい。
 「う…くぁ…」
 頭の中が真っ白になりかけ。慣れてるはずなのだが……
 「フフ、そろそろかしら?あむ…」
 相変わらず楽しそうだ。顔が悦に入ってる。
 「く…フィー、このままでは…」
 一応警告。もう気持ちが頂点に登りそうだ。
 「いいわ。そのまま頂戴よ…!」
 丹念に様々な場所を舐め上げてくる。
 「あ…く、ぅぅ…はあぁぁ!」
 最後に大きな声を上げ、絶頂に達した。出てきたものをフィーが全て飲み干した。
 「これが私の中に入る日が楽しみねw それじゃ、ゆっくり体治してね?」
 ほろ苦いキスを交わして去った。認めるのは恥ずかしいが、フィーの業は上手すぎる……
 おまけにいい事言う時は他の誰よりもいい事言う。余韻に浸りつつ眠りについた。

937 名前:  灯台、再び(永遠) 投稿日: 2004/03/28(日) 18:47


 次の日、どうやら体を動かせるらしく外に出てみると、仲間の姿が数匹。
 「緑、全て準備完了だ。」
 シックルが言った。親しみを込めた眼差しでこちらを見つめている。
 「何の事だ?」
 「ムウに言われて来た。トナイの手助けしてくれってな。」
 と、キラー。何を聞いたのか顔がにやけている。
 「へへ、俺様もムウちゃんの頼みとあっちゃ、断るわけにいかねーしよ。精一杯やろうぜ?」
 ラグナも、すでに白い鳥羽を背中に生やして来ていた。
 「昨日はちょっと楽しませてもらったから、お礼しないとね。」
 少し怪しいフィー。どうやら役者はこの四匹らしい。

 「ありがとう。シックルは城の地下に行って、エアロブラストの結晶を砕いた後、聖なる炎の石で宿木の種に火を点けてくれ。フィーとキラーは城の庭で敵を押さえてほしい。私とラグナで頂上のリンを助ける。」
 全員に指示を与える。何か言いたい事があっただろうが、全員が一つの答えを出した。
 「了解!」

 「で、決まったのはいいんだけどよー……」
 空。ちょっと雲があるが、まだ晴れてると言える天気。
 「な〜んで俺様がトナイを乗せなきゃなんないわけ〜?」
 そう、その空をラグナに乗って飛んでるわけだ。
 「すまない。ハングライダーが使えない今、飛べるのはラグナしかないんだ。」
 「へいへい。」
 もはや諦め声しか出てこないラグナ。私だってこの体勢は辛い。羽の付け根辺りで跨って、絞めない程度に首に手をかけた状態。横でバサバサ羽が舞うから気が散る。フサフサ感と生暖かさを感じる事ができるのは大きな特典かw
 「ならせめてよー、俺様の頭に頭乗っけんのやめてくんないか?」
 まだぶつぶつ小言を呟いている。
 「この体勢でどうやってだ……首に紐付けるの嫌がっただろうが。」
 出発の際に数分間議論があった、その時の話。
 「それだと馬みたいだって言ってんだろーが。」
 「嫌なら黙れ。」
 「耳に息かかって力が抜けんだよぉ。それに俺様自慢の身嗜みもぐしゃぐしゃになるし……」
 「後でいくらでも直してやる。」
 「さっき思いっきり耳舐められたんですけどー。」
 「悪い悪いw」
 空中で中途半端に気の抜けた口論。どの台詞がどちらのものかは大体想像つくだろう。

 「OK,見えてきたぜ。で、何処だ?」
 もう一度見る事になるとはな……目の前にはちょっと欠けた『王家の結晶塔』が見える。どうやらフィー&キラー組がどんちゃん騒ぎをしているらしい。
 「真ん中の城のてっぺんだ。」
 私の言葉を聞いたラグナはスピードを上げた。ビームをくぐり抜けてまた天窓から入る。

 「トナイ君!」
 「また来たか。」
 歓喜の声と鬱陶しそうな声が重なった。
 「なんだ、伯爵も一緒か。」
 「こりゃまた可愛いお嬢さんだなぁ。」
 私とラグナの声も重なった。
 「ふん、何度来ても同じ事よ。ヘラクロス!」
 後ろの扉に向かって呼びかけた。私達は身構えたが……

 「あら、どういう状況で誰の名前を呼んでるの?」
 代わりに出てきたのは、笑い出しそうになるのを堪えたフィーと、気絶したヘラクロス。
 「おバカな子よね。私は軍の中でも最速だったエーフィなのに、いきなり大技のメガホーンなんて。当たるわけ無いじゃないの。」
 それ以外にも笑いの種があったらしく顔が歪んでる。
 「アンノーン!」
 それならばと伯爵は呼びかけるが……

 「はいはいこちら、庭で大乱闘中のキラー・ナイト(夜)だ。アンノーン?あぁ、確かその辺に転がってのびてると思うぜ?俺は悪タイプだっつーの。それにしても本当にこれ便利だな。」
 バッチ型通信機からキラーの声が聞こえる。

 「ええい、くそっ。しかしこちらにはまだリンがいる。」
 諦めの悪い伯爵。リンを脅しの材料にするとはな。リンの首に爪を当てている。
 「そうか。」
 私は軽い口調で返した。
 「催眠術。」
 ほとんど気だるそうに力を使う。上手くいって伯爵のみ眠らせた。

938 名前:  灯台、再び(永遠) 投稿日: 2004/03/28(日) 18:48
 「緑、俺を殺す気か。地下が大変な事になったが。」
 シックルからの通信。
 「すまない。なんとか生きて帰ってくれ。」
 「……馬鹿が。」
 これで全て終了。エアロブラストで宿木の種が散らばり(おまけに火を強くし)聖なる炎で宿木が燃える。城が燃え尽きる前に早いうちに帰るだけだ。
 「よし、みんなで帰ろう。」
 「了解!」
 通信含め全員が答えた。


 その日はムウの家で集合。特に派手ではないが、ちょっとした祝宴会。
 「で、ムウ。なぜこの四匹をよこした?」
 今になって疑問に思ったのだ。
 「あら、その質問ほど無意味なものはないんじゃない?あっちで起こった事、全てお見通しよ?」
 あぁ、そうですか。瀕死になるのも一時的に飛べなくなるのもお見通しですか。
 ちなみに言うと、ハングライダーは既に修復完了。防火は無理だったが。
 「……こいつのこともか?」
 右手でフィーを指しつつ、ムウにだけ聞こえる声で呟いた。
 「さ、どうかしらねw」
 意地悪そうな顔でクスクス笑う。絶対読めてたな……よしてくれ。そんな目で見るな。
 「あぁそうそう。ちょっと楽しませてもらったわw」
 指されたのに気づいて、聞こえてない筈の会話に割り込んできたフィー。
 「へぇ、何かやったのか?」
 興味津々のキラー。探るような目はよせ。
 「災難だったな、緑。」
 あ、シックルが珍しく慰めた。……待て。シックルの顔が笑ってるのは、私の気のせいか?

 「トナイ君、本当にありがとうございました。」
 深深とおじぎをしてきたリン。ちょっと悪い気が。
 「そう改まるな。どう対応していいかわからなくなる。」
 言いつつ頭を撫でる。やっぱり少し気持ちよさそうだ。
 「それで……私……トナイ君について行きたいのですけど。バトルは慣れていないけどきっとお役に立ちます。どうか連れて行ってください。」
 突然の告白。驚いたが、ちょっと戸惑いつつ言い返す。
 「馬鹿言うな。折角太陽の下に出てこれたんだ。また不自由な環境に戻ってどうする。闇の中に住んで手を血で染めるような生活は、リンには似合わない。」
 実際そこまで酷くは無いがな。ただ、また悩みの種が増えそうで……確かにこれほど可愛いのにほっとくのも……いやいや。
 「でも、私は特に行く宛ても……」
 迷ったようなリンの言葉を、手を上げて制止する。

 紙にさらさらと文字を書き、それをリンに渡した。
 「あの、これは?」
 「手紙だ。北ミナモシティにいるルーガ・テンダー(優しさ)っていうヘルガーに渡してくれ。そうすればなんとかなる。」
------------------------------------------------
トナイ・デスパレット(命がけ)よりルーガへ
   このデンリュウ、リン・メモリー(記憶)が
     行く宛て無いから何とかしてあげてほしい。
------------------------------------------------

 躊躇いながら去りゆくリンを見守る。私がどういう表情だったのか、心配したような声でムウが、
 「よかったの?あれで。」

 「よかったんだ。」

 最後に握られた私の手の中で、リンに渡された、羊の彫られた指輪が微笑んでいるような気がした……

939 名前: 276 投稿日: 2004/03/28(日) 18:53
いや、もう…正直、スマンかった_| ̄|○

某所の議論を耳にして、試験的に名前表示を消してみた。ちょっとスッキリ。

本スレで少し話題に出た次スレ行きってやはり1000か?
残り約60だがかなり重…主に漏れのせいですかそうですか。

940 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/03/28(日) 21:28
950ぐらいで移行でいいだろ

941 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/03/29(月) 01:28
次スレ行きは1000でいいかと

>>276
グッジョブです♪(`・ω・)b

942 名前: 728 投稿日: 2004/03/30(火) 21:24
ちっと第2話晒すの忘れとった。スマソ
つーわけで第2話です


>>941
漏れも次スレ息は1000でイイと思ふ

>>276
GJ!!

943 名前: 旅物語 第2話 進む道 投稿日: 2004/03/30(火) 21:26
ララ「あ!ちょっと待ってください!」
トナー「ん?何だ?」
突然ララが呼び止めた。
ララ「私、荷物の準備してませんでした。」
トナー「ああ、そう言えばララは散歩の途中だったか。」
ララ「トナーさん、暫く待っててください!」
そう言ってララは、自分の家に向かった。
さて、何して待ってようかな・・・。

───────10分経過───────
もう10分か、大事な物でも探してるのか?まあ、俺には関係ないが。

───────20分経過───────
・・・・・遅い。飯でも食ってるのか?

───────30分経過───────
・・・長い、何故こんなに長い。風呂に入ってるのか?
だとしたら覗・・・考えるな考えるな。

───────36分後───────
ララ「すみません、トナーさん。かなり待たせてしまったようで。」
正直暇すぎて疲れた。
トナー「別にいいさ。でも何をしていたんだ?」
ララ「大事な物を探していたんですよ。」
トナー「そうだったか。」
まあララらしいことかな。
ララ「でも、家を出ようと思っていたらお腹が減っちゃって・・・。(笑
   だから、ご飯を食べていたんです」
トナー「ふむ・・・。」
凄い偶然だな、これまで当たるとは。
ララ「だけどやっぱりいざ出ようと思うと緊張してしまったんでお風呂に入っていたんです。」
トナー「なるほど・・・。」
なんてことだ・・・。俺は未来予知なんて出来ないのに・・・。
ララ「あとトナーさん、さっき言った大事な物なんですけど、これなんです!」
するとララは首に掛けたペンダントを手(?)にとって見せてくれた。
ララ「これどうですか?かわいいですよね!」
ララは笑顔でそう言った。
トナー「ああ、よく似合ってる。なかなかかわいいよ。」

ララ「で、トナーさん。どこへ向かうんですか?」
トナー「そのことなんだがララも一緒に行くとなるとララの苦手な山道は通れない。
    山道でないところといったらシロガネ山周辺の森ぐらいだ。」
あ、言い忘れてたけど俺の村はシロガネ山の麓にある。
ララ「森ですか・・・・・。ちょっと怖いですけど大丈夫です。」
トナー「そうか、ならいい。じゃ、いくか。」
俺も正直不安だが森へ向かうことにした。





ララ「あれ?トナーさーん。リュック置きっ放しですよーー。」
トナー「あ。いけね」

944 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/04/01(木) 00:43

〜或る日の午後〜
コーゥエン「・・・あ〜あ」
グラーフ「どした?」
コーウェン「なんかさ・・・最近僕らって出番少ないよね」
グラーフ「言われてみればそんな気も・・・いきなり一年分端折られたしな」
コーウェン「リュウは、この一年で僕らがどれだけ苦労したかわかってないよ」
グラーフ「どうなんだろうなぁ・・・まぁあいつの行動も端折られてたし」
コーウェン「そういえばそうだね。いつの間にかわけのわからないことに巻き込まれてるし、神様鎧になっちゃったしね」
グラーフ「意外と作者が書くのをサボってたりな(笑)」
???「ギクッ」
コーウェン「・・・どうやら図星のようで・・・」
???「いやいやいや、ここの所色々あって忙しくて・・・」
グラーフ「言い訳して良いわけ?」
???「・・・」
コーウェン「・・・」
グラーフ「いや・・・あの別に俺は・・・その・・・」
???「多分空耳だ・・・最近幻覚っぽいの見るようになったし、俺ヤヴァイかも・・・」
コーウェン「パソコンのやりすぎじゃない?」
???「でも最近パソよりPS2だからな・・・今頃第二次αなんてやってんの」
グラーフ「あーお前のお気に入りのアイビスか?」
???「ぶっちゃけイルイ萌(ry」
コーウェン「君もなんだね・・・_| ̄|○」
???「まぁそれはそれとして、だな。パソ触る時にはなるべく書くようにしますわ。それじゃあまり特徴のないお二人、頑張ってナ」
・・・
グラーフ「一番言われたくないことを言われてしまいました、はい」
コーウェン「それも、僕達の生みの親に・・・」
グラーフ「確かにそうだよ、ああ俺はどうせ特徴ありませんよー(自暴自棄)」
コーウェン「ゼノギアスをプレイしたことのある方はまず悪役だと思っただろうね」
グラーフ「お前こそ、どっかのインベーダーと同じ名前じゃないか」
コーウェン「甘いね。スティンガー君はブチャイクだからリストラされたんだよ」
                                    ∧ ∧,〜 
                                   ( (⌒ ̄ `ヽ    _
      ___________________    \  \ `ー'"´, -'⌒ヽ
    /                                _____/  /∠_,ノ    _/_
  // ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/  // / / / ヽ、_/´  \
 < .<     参式斬艦刀                      / ◎ /.=( 'ノ( ノ=====ヨ く     `ヽ、
  ヽヽ________________ヽ_ //     \____>\___ノ
   ヽ___________________/        /__〉     `、__>
    ボチュッ.,:;.:;.,+<<コーウェン

・・・終わり(ぇ

945 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/01(木) 17:50
>>276
かなり読みやすくなったと思ったら、なるほど名前消したんですね。GJ
某所ってのがどこか気になり。

>>728
お久です。いよいよ旅立ちですね。
最後の二行で和みました( ´∀`)

>>リューク氏
ワロタ
無理せず頑張って下さい

946 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/01(木) 23:18
ガンバーヽ(・∀・)ノ

947 名前: 216 投稿日: 2004/04/02(金) 01:19
パソコンブッコワレタヨ
やっと戻ってきたので投下します。

>526氏
第九話 姉さん(;´Д`)l \ァ l \ァ
ココから禁断の領域に……とか考えた私は不純です。

>SUN:SHINE氏
他人を感動させたかったら自分が感動しましょうというのをどっかで聞いたことがあるので、自信を持ったらいいと思います。
>次回のカキコは何時になるか分かりませんのであしからず。
続きが気になるから早く透過してください……とか言う私は人のこと言えません。

>リューク氏
第二話 >「よし・・・(コホン)チェェェンジゲッタァァァ!」
その場面でそれかw これで趣味がばれた罠>刹那
第三話 >ナイトメア(愛称:メア)
「メア」だけだと「メス馬」の意味ですぇdrftgyふじこl
>>902 スゴクサムイ
第四話 エビもいいがダイゴにワロタw
〜或る日の午後〜 (  ゚Д゚)⊃旦 <茶飲め

>痛き者氏
11、12話 どんどんヒートアップしてますね。期待してますよ。
さっきから姉さんが気になって仕方がない……そんな私は(ry

>276氏
二十八話 う、ウゾダドンドコド━━━━。゚(゚´Д`゚)゜。━━━━ン
最終決戦、堪能さしてもらいました。
最終章 幸せそうで何よりですが……ザングが切ねぇ。やっぱ泣き担当なのか。
おめでとう。“永遠に”お幸せに>トナイ×サーナ
総括 どんな辛いことがあっても明るいトーンを保って進んでいった主人公一行には元気付けられました。それぞれのキャラ立ってて感情移入しやすかったです。
月並みだけれど、ありがとう。おつかれさま。
華奢なキミ・ボクは壁 >決してストーカーじゃない。彼女が危ない目に遭いそうな時、彼女が気づく前にそれを掃うためなんだ。
世間ではそういうのをストqwせdrftgyふじこl
でもそれは純愛。若さだよ、ナーちゃん。
灯台、再び(永遠) 以来って、泥棒か……w てかトナイよ、浮気するなと小一時間(ry

>@゚天)氏
ある男の手記 なんだか懐かしい感じがしますね。大人の女性に対する憧れ、でしょうか。
あるキルリアのぼやき ワロタw

>>903
赤いのがせーかんたいというのは昔からの通説ですが、やっぱ(*´∀`)モエ

>>907
偽者でもいいからください(切実

>728氏
第2話 二人の行く先は森?! どうやっ(ry



ちょっと今回はR15気味。というか書いてて気持ち悪くなった。正直スマンかった

948 名前: 216 投稿日: 2004/04/02(金) 01:22
二十章「ブルー・イノセンス」
アイゾメ。精神科医。“上層部”特殊捜査官。性別、女性。年齢不詳。手持ちポケモン、サーナイト一体(色違い)。藍色のウェーブ掛かった髪。純白のコート。白くしなやかな指先。整ったスタイル。全てを忘れさせる微笑。ある種絶対なまでの純粋無垢という領域。
「それについては、ぼくから説明しようか」「もうお昼の一時を回ったよ、寝坊助くん」「ふふ、でも大丈夫。ぼくはあなたの、み・か・た・だ・か・らっ」「気にすることはない。涙が流せるってことは、あなたには心があるんだ」「本題はここからなんだけどなぁ」「もぉう、そんなに深く考えないで、とりあえず行ってみようよっ」「サーちゃん、こっち」「相変わらずねちっこいんだね、ネイちゃんは。さくさくっと本題に入ったらどうだい?」「ちぇー、分かったよぅ。じゃあサーちゃん、ぼくは先に戻ってるからね」「サーちゃぁん、やっぱ夜道は危ういからぼくも同行するよって、そんなところで何やってんの?」
――あああああああああああああああああああああああああ
終焉。
そして、
――アイゾメ様に忘却催眠をほどこしました。これで過去に戻ったり、狂乱に落ちたりすることはないはずです。
再始動。
しかしながら、
――もう、大丈夫ですよ。
彼女の眠りは
深い。

「おかしいでしょ、彼女」
「え?」
アイゾメさんの過去についてと切り出した私に対する、アオイさんの第一声がそれでした。
主人に対する使用人の言葉とは思えません。けれど、彼の表情を見たらそんなことも言えませんでした。
陰のある、笑顔。
自嘲。
哀愁。
そして、諦観。
――人間失格ですね。いえ、ポケモン失格ですか。
心の声。力のない、かったるい、虚無の蹂躙する廃墟からの叫び。
「彼女――アイゾメ様は普通ではありません。これは一度会った人なら分かるはずです」
確かに、彼女は変わっています。邪気という邪気を消し去った、どこまでも二次元なキャラクターです。
ですが、
「確かに個性的な人だとは思いますけど、おかしいって言うほどじゃあ……」
「あれは彼女本来の姿ではないんです。いえ、率直に言いましょう」
私を制し、一呼吸してから、告げました。

「“彼女は壊れています。おおよそ五年ほど前から”」

それって、つまり、
私に見せた笑顔は、無垢と妖艶の笑顔は、確信めいた笑顔は、シニカルな笑顔は、いたずらっぽい笑顔は、くすくすとした笑顔は、愛嬌とも皮肉ともとれる笑顔は、
私の受け取った全ての笑顔は――

――“偽りに過ぎなかった”ということでしょうか。

949 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2004/04/02(金) 01:24
「精神異常(サイコパス)の精神科医(サイコロジスト)。ちょっとおかしいですね」
また、彼は笑いました。私は笑いませんでした。
「あれでも昔は“ブルー・インパルス”とか呼ばれて恐れられてたみたいですよ。“上層部”特殊捜査官屈指のエリート。任務成功率100パーセント。若いころからいろいろ無茶なこともやらされてたみたいです」
「……」
私の知らない、アイゾメさん。
――あああああ、“あたし”はぁ、あいつにぃぃぃ
本当の、アイゾメさん。
あれが――
「“あんなこと”がなければ、今でもバリバリならしてたでしょうね」
“あんなこと”
アイゾメさんの過去。
正直――知りたくありません。圧倒的な不安が、私の胸で渦を巻いています。
――ここじゃあ、そんなの当たり前だよ。ここの住人には必ず、何かしらの“過去”があるんだから。

でも、知っておかなきゃいけない、真実。
――私は彼女に一回助けてもらったんです! 彼女に何かあるなら、今度は私が助けたいんです!
「一体、何があったんですか?」

「五年ほど前、一人の特殊捜査官が、とある任務の遂行中に遭難しました」
ここにあるのはずいぶんとこわれたはなし。ふつうのひとがきいてもしんじない、いみのないものがたり。そしてあるふこうなしょうじょの“ろすと・めもりー”。
「漂流したのは忘れ去られた港町。ある殺人鬼を中心にしたポケモンの集団もそこに流れ着き」
だれもおぼえていない、だれもしらない、べつのせかい。たすけをよんでもきはしない。すべてはきょむにかきけされ、こんとんにみをゆだねるのみ。きっとわかっていようとも、だれもがさけてとおりたいきけんちたい。
「怪我を負った捜査官は集団に拘束されました」
みんながみている。しょうじょをみている。これもあるしゅのめぐりあわせ。わらってる。わらってる。ゆかいだね。たのしいね。おまつりさわぎさ。みんなでおんなのこをとりかこんで、なにするの? なにするの? なにするの? うふふ、とてもいいことしてあげる。ここのみんなでしてあげる。おんなのこ、いやがってるよ。そんなのしったことじゃない。こんなじょうだまをめのまえに、がまんできるわけないだろう? ぼくはむかしからよくぼうにちゅうせいをちかってきたからね。それでいいのかい? うるさいな、だまってろよ。ていうかしんでくれないか。らんぼうだね。やばんだね。なんとでもいえ。ただひとついえるのは、いまぼくはさいこうにしあわせなんだ。ぼくのしふくをじゃましないでくれ。そういってかれは
「奴らはそのまま彼女を」
そのてで

「輪姦したんです」

ああ、かわいそうなおんなのこ。おふくをぬがされちゃった。みんなのめのまえで、しじょをうばわれちゃったよ。むりやりね。むりやりだよ。そのままなかだしされちゃった。もちろんはじめてね。そのあとふぇらちおをやらされた。おたまおさえられてさ。しってる? おくちでおすのせいきをくわえるんだよ。きもちわるいね。やられるほうはきもちいいかもしれないけど。でさ、ついでにせいえきとかのまされるんだよ。いちどなめたことをあるひとならわかるとおもうけど、とってもにがくてのめたもんじゃないんだよ。それでもかれらときたら、むりしてのませたみたいだね。それから、かおとかからだとかせいえきまみれにされたんだ。これはもう、みんなできょうりょくしたよ。おんなのこったら、もうそのころにはていこうしてなかったな。それをみたりーだーがかのじょにあきちゃったもんだから、あとはしたっぱどもがすきかってにぬきまくった。それはもう、ふみんふきゅうでね。そんなことつづけてたもんだから、あーあ、せいきがこわれちゃった。もうにどとこどもはうめないだろうね。でもそっちのほうがつごうがいいって。おべんじょなんだから。
コワレテル
コワレテルネ
サヨナラ
オヤスミナサイ

950 名前: 「月下の抱擁」 投稿日: 2004/04/02(金) 01:25
――世の中には知らないほうがいいってことが腐るほどある。
――汝、それを知るべきにあらず。
リフレイン再生。
現実は私を嘲笑うかのように、ただそこに存在しました。
そんな、そんなこと――
「現場がこんな辺境でしたからね、助け出されるまで三日かかりましたよ。けれど、その三日間で彼女の精神は完全に破壊し尽くされました。再び目覚めたとき、彼女は……」
アオイさんはアイゾメさんをちらりと見やります。
「今じゃ“ブルー・イノセンス”って呼ばれてますよ。過去のことは何もかも忘れて、新たに形成された今の人格が本来の自分と思いこんでいるんです」
「……」
「しかし……つい先ほど、彼女は全てを思い出してしまいました。彼女は耐えられるはずもなく、崩壊しました」
「……」
「大丈夫です。治療は施しました。応急処置に過ぎませんが、それでも/」
「最低」
私は俯いたまま吐露していました。
「最低ですよ、そんなの……殺人鬼で、強姦魔…………ありえません」
アブソルに対する、全身全霊の拒否反応。
「ホント……最低ですよね」
再び、アオイさんが笑います。それはおかしなことに――
――自嘲、のようでした。
「その最低が仕切る最低集団はもちろん処理されました。“上層部”によって、内密に。けれど、そのうちニ体のポケモンは処理を免れました。“上層部”に捕まらず逃亡した“殺人鬼”アブソルと――」
悲壮と罪悪感が、彼の心を侵していきます。
まさか、まさか、
まさか――

「“色違い”という理由で特別に保護されたラルトス…………自分です」

一瞬、何も見えなくなりました。一瞬、何も聞こえなくなりました。一瞬、何も考えられなくなりました。
「そ、そんな……」
「彼女と自分は再び巡り会いました。主人と使用人という関係で。幸か不幸か、彼女の記憶に強く刷り込まれたのはアブソル一匹だったようで、自分と会ったときは何の反応もありませんでした。奴はあまりにも強烈ですからね」
今、目の前で淡々と話をしている彼が、強姦魔。私が最低と言った、強姦魔。
「それ以来、自分は彼女のパートナーを勤めています。彼女は実に信頼を寄せています。過去に自らを犯した存在とも知らず」
私は、彼の顔を見ることができませんでした。体が、拒絶しています。
「これで、自分の話は終わりです」
嫌な沈黙が、部屋を支配しました。
そのまま数分の後、アオイさんは無言で立ちあがり、部屋を出ようとしました。
「待って、ください……」
そんな彼を、私は呼び止めます。そして、問いました。
「アオイさん、あなたは……同情でも、罪滅ぼしでもなく、純粋にアイゾメさんのことをどう思っているんですか?」
「自分はアイゾメ様を愛している。それは確かです」
即答でした。

廃墟らしい粗末なベッドに突っ伏して、私は泣いていました。そんなことをして何が解決するのかは知りませんが、それでも止めることはできませんでした。
「サーナイト」
不意に声がかかります。マイナンです。
「よかったら明日、俺の診療所を手伝いに来てくれないか。人手が足りなりねぇんだ」
「……」
「お前はそんなに弱いポケモンじゃないはずだ。俺には分かる」
「……」
「アオイの奴、ああ見えて弱いんだ。過去と現在の間で、ずっと苦しんでる。少しの間でいい、支えてやってくれ」
「……」
「サイコロジーは管轄外だが……これは一匹のポケモンとしての頼みだ」
「……」
「じゃあ、待ってるからな」

951 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/02(金) 13:31
うわぁぁぁぁ。
なんて練られたシナリオ。
エグい所を敢えて読みにくくする表現方法。
読んでてゾクゾク来ました。
PSYCHO−です。

952 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/02(金) 15:20
月下来ましたね…まさかそういう展開とは…
アブソル…できれば最後はアブソルにもハッピーエンドで終わって欲しいと思ってるのは自分だけでしょうか?

953 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/02(金) 17:18
激しく同意

954 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/03(土) 00:27
ところでおまいら
そろそろ次スレ立てませんか?

955 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/04/03(土) 07:27
>>947
実は「ナイトメア」は女の(ry

956 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/04/03(土) 07:28
流石に略しようがありませんでしたm(_ _)m

957 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/04/03(土) 07:34
ところで、次スレの案なんですけど
(1)投稿者別の投稿&感動スレッドを立てる
長所:埋もれにくい・感想が書きやすい・長持ちする
短所:過疎化するスレが生まれやすい・地味にたたき易い

(2)共同スレを立てる
長所:まとめて数人へ感想を書ける・共有感を味わえる(何
短所:埋もれやすい

(3)うpろど形式にする
長所:特に見つからない(たぶんあるんだろうけど)
短所:読者側にリンクする手間がかかる・味気ない

個人的には(2):現状維持が好いです。

958 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/03(土) 11:42
(2)でいいと思う
誰かまとめのスレorサイト作ってレスごとに管理してくれれば
読者も見やすいと思う。

959 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/03(土) 12:50
(´-`).。oO(パーティからアブソル抜きたくなってきた・・・・・・)

960 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/03(土) 23:45
>>957
(2)

961 名前: 276 投稿日: 2004/04/05(月) 10:27
ありがたい感想ドモ。しかし場合によりいくつか省略。失礼。
次回SS投稿は次スレ立ったらにしておく。

>>728氏 お久しぶりです。
なんか微笑ましい二匹だw まったりゆっくり。

>>945 唯一見てる一般ピーポーSSサイトの二箇所のうちの片方。年齢層の割に質が高め。
晒しはしないよ。

>>276 キタ━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(Д゚ )━(゚Д゚)━(;゚Д゚)━!!
怖ぇ…一瞬で何もかも灰色に染まった。
アオイ。漏れはあえて、同情しつつ切り捨てる。過去を幾ら責めてもしょうもないが。
長々と全ての感想乙!
ザング…なんとかしてやりたい。って作者の台詞じゃないなぁ。
浮気紛いの事なんて今さらたくさ(ry          アウア ウヘァ
キャラについては本当に嬉しい限り。『似ててもいいから重なるな』を心がけてるので。

>>リューク氏 雑談ワロタ。コーウェン真っ二つ。
>>957 (2)に一票。変にやり方変えても混乱に包まれそうだ。

962 名前: ハッサン (.z17az8.) 投稿日: 2004/04/05(月) 22:48
えと、僕の初のSS書きます。へたれですが、今後ともよろしく。


 とあるバトル場
腕に自信のあるポケモン達が賞金のために戦いあうのである。


司会「最終戦はなんと同族対決!サーナイト対サーナイトです。」

サーナイト♀「あたしの名前はサナ。あんたは?」
サーナイト♂「…」
サナ「黙ってるんじゃないよ!本気で行くわよ!」

司会「試合開始!」

サナが自慢の素早さで距離を詰める。
サナ「10まんボルト!!」
10まんボルトがサーナイト♂にぶつかる…と同時にそれが消える。
サナ「チッ、かげぶんしんか。」
サーナイト♂「めざめるパワー」
サナは避けた…が少し右腕にカスった。
その部分が変に冷たい
サナ「氷か…一筋縄には行かないって訳ね。」
サナ「なら…さいみんじゅつ!」
サーナイト♂は目を瞑ろうとしたが、少し間に合わなかった。
サーナイト♂は眠ってしまった。
サナ「ふふふ。じわじわと夢を啜ってやるわw」
サナがサーナイト♂の首に口を当て夢を啜りだす。
サナ「ゆめくい!!(ちょっと吸い方エロいのがやだなー)」

963 名前: ハッサン (.z17az8.) 投稿日: 2004/04/05(月) 22:49
サナ「くくく…貴方の夢はどんな味かしら…」



サナ「!!!!!」
サナは変な感じがしたので吸うのを止めた。
凄く股間が熱い。呼吸が荒くなる。
サナは倒れこんだ。

サーナイト♂が起きる。
サーナイト♂「あー寝起き悪。」
サナの方を見る。
サーナイト♂「おまえまさか…夢食いしてたのか…?」
サナ「そうよ…ハァ…だからなによ…ハァ」
サナにだけ聞こえるように念話でサーナイト♂は言った。
サーナイト♂[すまん。あの夢は強力な媚薬。]

サナ「 な ん で す っ て ! ! ! ! ! 」
サーナイト♂[おいバカ聞こえるぞ。]
サナ[ッ…!]


--緊急念話会議--
サーナイト♂[とりあえず賞金は半分ずつだ。]
サーナイト♂[建前はお前が負けって事でいいな。]
サナ[な、なんでよ!」
サーナイト♂[へぇ。その体で戦えるんだ…w]
サーナイト♂[いまにもオナニー始めそうな癖に。]
サナのピンクになった顔が真っ赤に染まった。
サナ[いじわる!もう負けでいいわよ!早く戦い終わらせて!]
サーナイト♂[決まったな。]
--念話会議終了--


サーナイト♂「はははーわたしのめざパのどくに犯されてたおれたかー」
サナ[犯されって…]
サーナイト♂[気にするな]

司会「試合終了!勝者、サーナイト♂!」
司会「勝者には賞金が授与されます!」
サーナイト♂は賞金を手に入れて、
その後すぐにテレポートでサナをつれて家に戻った。

964 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/06(火) 00:48
>>963
サーナイトSSの原点に帰りましたね
続きが楽しみでつ

965 名前: 二章 ハッサン (.z17az8.) 投稿日: 2004/04/06(火) 04:01
テレポートが終わると、ベッドが一つある以外何もない部屋だった。
サナはベッドの上に、サーナイト♂はその脇で立っていた。
サナ「あんたのベッドみたいだけど…」
サーナイト♂「構わん。」
サナ「…襲ってきたりはしないわけ?」
サーナイト♂「そのような趣味は無い。」
サナ「媚薬の夢みてた癖に…?」
サーナイト♂「その話は後でする。明日だな。おやすみ。」
サナ「あんたは?」
サーナイト♂「なーに。離れた部屋で寝るさ。」
そう言ってサーナイト♂は部屋を出て行った。

サナ「結構気が利くじゃない。」

その後サーナイト♂は台所で、ある作業をしていた。
たまに寝室からアァンとか声が聞こえるが気にしない。



サーナイト♂「よう。よく眠れたか?」
サナ「まぁね。あんたこそ目にクマできてるじゃない。変な事でもしてたんじゃないのw」
サーナイト♂「変なって。まぁいいけど。」
サナ「ところであんたの名前は?」
サーナイト♂「俺の名前はナイト。」
サナ「そう…で、ナイト、昨日言ってた話は?」

966 名前: 二章 ハッサン (.z17az8.) 投稿日: 2004/04/06(火) 04:03
ナイト「ああその話だったな。
最近悪、鋼といったタイプが出てきてエスパータイプの影が薄くなってきてる。
そこで俺は超能力の増強剤を研究をしているんだ。
念力の元は脳で作られ、ポケモンごとの場所に蓄積される。
サーナイトなら胸の角、ユンゲラーなら額、スリーパーなら五円玉、というように。
共通で強くなれるとすれば脳への刺激を強くすることだ。
そこで注目したのが媚薬の改良。
刺激を与える場所が念力の元となる場所になれば良い訳だ。
で、夜な夜な研究してたわけだが、最近研究費が足りなくなってきてな。
それでバトルに出てた訳だ。」

サナ「とりあえず分かったわ。(最後の二行ぐらい)」
ナイト「で、いつごろここ出て行くよ。」
サナ「もう少し居るわ。それよりその…エッチとかしたことあるの…?」
ナイト「興味無い」
サナ「そう…(残念だな…)」
ナイト「じゃぁ朝飯持ってく…」

ナイトはその場で倒れこんだ。
サナ「ッ…!大丈夫!?」
サナがベッドから飛び起きる。
サナ「ナイト…あんた凄い熱よ。」
サナ「そういえばあんた徹夜で研究するわバトルするわ…無茶しすぎよ。」
ナイト「すまねぇ…」
サナ「いいからベッドで寝てなさい。」
ナイトがベッドに入った…瞬間サナがナイトに飛び掛る!
ナイト「なッ!」
サナ「フフ…ベッドバトルよ…!」
ナイト「やっやめろ!」
サナ「そうはいかないわ。まだ媚薬の効き目がまだ残ってるのよ♪」
バトルで見せたあの素早さ。エスパータイプにしては尋常ではない。
加えて自分の体調。素早さも体力も攻撃力も相当落ちている。
ナイトは覚悟した。もう逃げられないだろう。

967 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/06(火) 14:50
ロリーパーの五円玉には催眠術以外に念力を蓄積する効果があるのか!大発見ですな。
つーことは奪ってしまえばロリーパーは無力?

968 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/06(火) 17:50
どうでもいいことだがユンゲラーはスプーンに念力蓄積してると思う。
図鑑にスプーン無しだと超能力が半分しか使えないって書いてあった。

969 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/06(火) 22:47
そもそも何所からスプーンなんて持ってきたんだかな

970 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/07(水) 00:35
>>969
ケーシィから進化した時に爪の細胞が変化してあのスプーンになる!




すまん嘘

971 名前: 名も無き人 投稿日: 2004/04/07(水) 02:38
恐らくサイコパワーを凝縮して作った物かと思われ。

972 名前: ハッサン 前書き (.z17az8.) 投稿日: 2004/04/07(水) 09:27
私の勝手な設定なので気にしないで下さいすいませんOTL
媚薬と真面目な話どうやって絡めるか迷って。

さて、私は14歳、童貞でつOTL
んで、SEXとか、いわゆる「わけわかめ」なので、チンプンカンプンに
なっているかもしれませんが、気にしないで下さい。

それでは三章スタート↓

973 名前: ハッサン 三章 (.z17az8.) 投稿日: 2004/04/07(水) 09:29
サナが上に乗りナイトに熱いキスをする。
ナイト「ンンン…!」
ナイトのモノはあっさり勃ってしまう
サナ「ふふ♪この程度で勃つなんて…こっちのバトルはまだまだ素人みたいね♪」
ナイト「…」
サナはナイトのモノを自分のアナに挿入れた
サナ「あら、結構大きいじゃない♪」
ナイト「…ッく!」
サナが大きく腰を振る
サナ「アァンッ♪あんたのスゴいじゃない…。」
ナイト「や、やめるんだ…」
その振りがさらに大きくなった時、二人は絶頂を向かえた。
サナ「ふぁあああああ」
ナイト「……ウッ」

それと同時に、ナイトに眠っていた何かが覚醒した。



サナ「ハァハァ…もう一回ぐr」
ナイトはサナをベッドに叩きつけた。
サナ「…いったぁい、なにすn」
ナイトはサナの口を右手で塞いだ。
ナイト「ねんりき!」
そういうと左手に何かが飛んできた。あの媚薬だ。
その媚薬を自分で飲んだかと思うと、今度はサナの口にむりやり流し込み、飲ませた。
サナ「んく…いったい何を…」
ナイト「そんなの決まってるだろ!アヒャ!」
ナイトはサナに乗り、サナのアソコに自分のモノを挿入れ、素早く出し入れした。
サナ「ひゃぁぁぁぁぁひぃぃぃぃぃぃぃ」
ナイト「ねんりき!簡単にはイかせない!」
さらに素早く動かす。
サナ「あああああああああああああああぁぁぁぁぁあああああああぁぁっぁぁあっぁあっぁ」
サナ「イかせてぇえっぇっぇっぇええええぇぇえぇええっぇぇぇ」
サナ「いやっぁぁっぁぁああっぁっぁああぁあっぁ」
サナは殆ど壊れかかっている。
ナイト「そろそろイかせてやるか。」
ねんりきを解除したとたん、サナのアナから大量の愛液が噴出した。
サナ「ひゃあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
サナは気絶した。時々ビクッっと動いてはすこし愛液が出ている。
ナイトはそれもかまわず動きを続ける…
ナイトの目の前は真っ白になった…

974 名前: ハッサン 三章 (.z17az8.) 投稿日: 2004/04/07(水) 09:30
ナイトが気づいた時はベッドの上、それも夕方だった…

サナ「やっほー。起きた?」
ナイト「ッ!あ、いや、さっきはホントゴメン。俺興奮するとあんな風に…」
サナ「いいのよ!あんたホントスゴいじゃない…」
サナがベッドに近寄ってくる。
ナイトは飛び退く。あんなことしたのに嫌いにならなかったサナが、なんか怖かった。
サナ「私のこと嫌い…?」
ナイト「そんな事無い………好きだ!!」
サナ「…私も!」

見詰め合う二人…

975 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/07(水) 10:38
「アナ」ではどちらの入り口か分かりにくいので前なら「膣」
後ろなら・・・ スレ全部読んでみてくれ


しかし第三章前半の♂と♀の立場が・・・w

976 名前: ハッサン (.z17az8.) 投稿日: 2004/04/07(水) 11:27
あ、スマソ。前でつ。

977 名前: 276 投稿日: 2004/04/07(水) 17:18
おっと、いざ書き上げると短く終わった。
つーことで予定変更。予定は未定。

>>ハッサン氏 なんかワロタ。一昔前流行った電撃○○ってやつですか。
ユンゲラーの念力は額とスプーンで半分半分ということで。
サナとナイト気に入った。多少の向かい風があっても頑張ってください。

…偉そうに言える立場じゃないな漏れ。影の剣に貫かれてくる。

978 名前:  片道切符 投稿日: 2004/04/07(水) 17:19
 「で、でかい……」
 トレーナーが、間違いなく度肝を抜かれた声をだした。

 草原。強すぎず弱すぎない、程々の風が吹く今日。辺りに大きな木は無く、好き勝手に伸びた背の低い葉っぱだけが、切れることなく並んだ場所。
 一人の名も無き少年が、その情景に不似合いな怪物と会ったのはついさっきの事。

 「バンギラスに殺意を確認しました。ご命令を。」
 素敵な草原だ、と思い、唯一のパートナー、主人に忠実なサーナイトを出したのはそれよりも前の事。
 通常の二倍あるその影に、怯むことなく立ち向かうポケモン。勝てるかどうかは二の次らしい。
 
 「よし。敵は悪・岩タイプだ。得意のサイコキネシスは使えないから、なるべく攻撃を受けないようにしながら十万ボルト。シャドーボールもいいが効果は薄い。」
 「了解です。マスター。」
 的確に指示を伝えるトレーナー、それに応えるサーナイト。コンビネーションも指示も、全くの無駄が無い。はずだった。

 数分後。たった数分後なのだが、それでも周りには抉られた地面が目立つ。さっきまでの天気が嘘のように、今はどしゃ降りの雨になっている。砂嵐の出る幕が無い程に。
 先ほどのサーナイトは、強烈な一撃を受けたのか左腕を押さえて喘いでいる。
 「戻るか?戦えないなら無理しないでいい。」
 「まだいけます。」
 ボールを取り出す少年に向かって、傷ついた左手を上げた。
 しかたないな、とボールをしまい、次の指示を―――

 「マスター!」
 「っ!」
 少年の体が声と共に跳ね上がり、でたらめな場所に落ちる。バンギラスの放った破壊光線が直撃したらしい。

 ゆっくり立ち上がった。そしてふとサーナイトの方を見ると、その体は光を放ち、そして十字の形でバンギラスの前に立ちふさがっている。
 「何してるんだ?」
 当然の疑問。
 「マスター、今まで、ありがとうございました。」
 遠回しに答えたサーナイト。意味について考えると、すぐに答えは出た。

 自分でもわからないまま、なぜかなんとなく忘れさせずにいたもの。
 一度も使うことの無かった、最終手段。

      “みちづれ”

 敵の攻撃をただ待つだけのその体を、無理矢理体を動かしてひしと抱きしめた。
 「止めてくれ。俺はそんな命令してない。」
 顔を見ないまま話し掛ける少年。直接触れたサーナイトの体は、異常なほど熱い。

 「命令に背いた事、深くお詫びします。しかし、私はマスターを……」
 「俺はどうなってもいい。お前は生きてくれ!」
 必死な声が言葉を遮る。それでも光は止まらない。

 「今までの旅、本当に楽しかったです。マスター。だから、その恩返しをさせてください。」
 身動き一つせずに、ただ礼の言葉を重ねる。
 「行かないでくれ。お前がいることが俺の幸せだったのに!」

 事情を知ってか知らずか、無情にも地震を放つバンギラス。
 「では、マスター……」
 「サーナイト!」
 地震が決まり、サーナイトからエネルギーが開放される瞬間、空から神秘的な焔が落ち、バンギラスを含めた彼らを包んだ事は誰も知らない。



 〜今朝の新聞記事より〜

 つい先日、とある草原が(雨が降っていたにも関わらず)赤い絨毯に様変わりしたかのような大火事に見舞われた。
 必死の消火活動を嘲笑うかのように、その火は五日間も燃えつづけた。
 やっと消えた火の中心にいたのは、まだ産まれたばかりのヨーギラスだけだったという。
 近隣の住民が「虹色の鳥に人が乗っていたのを俺は見たぞ、間違いない!」と証言しているが、今回の事件との関連性は定かではない。

979 名前: 276 投稿日: 2004/04/07(水) 17:25
みちづれはSSにするとどうも深刻なイメージがあって…
自爆、大爆発も同類。怨念は瀕死or戦闘不能。置き土産は気絶程度な感じ。

とりあえず(2)っぽい流れだから1000まで投稿OKかな?

980 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/07(水) 21:45
グッジョブ!

981 名前: ハッサン (.z17az8.) 投稿日: 2004/04/08(木) 17:30
あんな事があって以来、サナとナイトは付き合っている。
と言うよりも新婚夫婦同然だ。

二人は一緒に灯火山に来ていた。
幽霊が出るなんて縁起悪いと思うかもしれないが、
もともと不定形同士、カゲボウズやヨマワルといったものは仲間のようなものである。

サナ「こっちの景色きれいだよ!」
ナイト「そっちは危ないって〜。」
ナイトがサナに駆け寄るとそこには森の緑、
その奥には見渡す限りの海。そしてその上にはオレンジ色の夕日があった。
ナイト「きれいだなー。」
サナ「ねー。」
しばらく二人だけの時を過ごした。


ナイト「もう日が暮れてきたし寒くなってきたし、帰るか。」
サナ「うん。でももう少し見させて。」
そうサナが言い、柵によっかかる。
その時柵がガタッと音を立て、崖から落ちた!
サナ「きゃああ!」
ナイト「サナ!!」
サナがバランスを崩して落ちる、と同時にナイトがサナの腕を掴む。
ナイト「サナ!しっかりしろ!」
サナ「…うん…」
しかしナイトはもともと力が無い。だんだんとナイトが崖の方へ引きずられていく。
サナ「…このままじゃ二人とも死んじゃうね…」
ナイト「何を言っているんだ!今テレポートを…ッ!」
テレポートはかなり念力の消費が激しい。
そのためテレポートするにはある程度の溜めが必要となる。
しかしその溜めをするには集中しなければならない。
集中する、即ちサナとの手を離さなければならない。
ナイト「クッ…テレポートは無理か…だが必ず助ける!」
サナ「ううん。もういいの。ありがとう。」
サナはナイトに微笑みかける。
ナイト「ッな!バカやめろ!」
サナは手を離した。
サナがどんどん小さくなってゆく…
ナイト「サナァァァァァァァァ!」
ナイトの頭の中にはもうなにも無かった。
サナが死んでしまうという事以外は。

982 名前: ハッサン (.z17az8.) 投稿日: 2004/04/08(木) 17:32
ナイトは夢中で走った。山を韋駄天の如く駆け下りた。
山のふもとまで付いた。無我夢中でサナを探した。
奇跡的にサナを見つけた。

だが当然…死んでいた。
ナイト「サナ…おい嘘だろ…」

呼吸無し・鼓動無し。完全に死んでいる。
ナイト「やめてくれよ…起きてくれよ…」

サナは既に冷たくなっている。
ナイト「俺の事初めて好きになってくれたヤツなのによぉ…」

サナの顔は真っ青に、サナの体の下の地面は真っ赤に染まってゆく…
ナイト「嘘だろ…?…嘘だああああああああああああああああああ!」

983 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/08(木) 18:24
そこでポケモンセンターですよ

984 名前: ハッサン (.z17az8.) 投稿日: 2004/04/10(土) 07:22
えと、次のが一応最終話です。
他の話も書いてみて、気分転換できたら続き書くかも。
最終話になってようやくタイトル決まってみたり。
「Night Story」

では、Night Story最終話です。

985 名前: ハッサン (.z17az8.) 投稿日: 2004/04/10(土) 07:23
サナ「嘘よ。」
ナイト「!!!!!生きていたのか!!!!!」
ナイト「サナァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」
ナイトはサナを抱きしめた。
サナ「ちょ、ちょっと落ち着いてよ。」
ナイト「俺はお前の事を絶対に手放したりはしない!!!!!」

サナ「いいからちょっと落ち着いてってば。」
ナイトはサナを抱きしめる力を弱めた。
ナイト「ああごめん。で、どうして生きてるんだ?あの崖から落ちて。」
サナ「だから全部嘘だって。」
ナイト「全部っていうと?」
サナ「あの日から後。」
ナイト「あの日って言うと?」
サナ「あんたに留めてもらった次の日。」
ナイト「へ?俺たちはたしかに灯火山に…」
サナ「だからそのずっと前から嘘だって。」
ナイト「って事は…夢だったのか…?」
サナ「そうゆう事。ここはあんたの家で今は夜。」
ナイト「ア、本当だ…」
サナ「見詰め合ってる間に催眠術かけさせてもらったわ。」
サナ「本当に貴方が私のことを好きかテストするためにね。」

ナイト「…バカヤロウ…」
サナ「…ごめん…」

ナイトはサナをさっきより強く抱きしめた。

986 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/10(土) 11:06
末恐ろしい彼女だ…

987 名前: 276 投稿日: 2004/04/11(日) 11:42
愛の形は様々。間違ってるのもあるだろうがそれは不器用なだけ。

>>980 さらっといい話を聞かせてもらいました。乙カレ。
愛しきものが壊れる事ほど怖いものはない、と。お幸せに。

988 名前:  魂(ソウル)は永遠に 第一歩 〜その者〜 投稿日: 2004/04/11(日) 11:44

……血の匂いがする。

―――――フトウメイデアカイテツノアジ―――――

……周りは火に包まれている。危険な状況だが、その中心にいる者にとっては唯一の友達でしかない。

―――――ワタシノイクサキニハ、ケッキョクソレシカノコラナイカラ―――――

……何かが走ってくる。人の形をした者と、そうでない者。

―――――ミンナキエテシマエバイイ―――――

……火の中にいる者は、ゆっくりと右手を上げた。

―――――クルナ。ナニモクルナ。スベテキエレバソレデイイ―――――

……その者の手から、緑、黄、紫、薄紫の帯状の光が、それぞればらばらのタイミングで出て行く。

―――――コレガワタシノチカラ。スベテヲショウメツサセル『レーザー』―――――

……当然、その帯は二匹の者に向かったわけだが、人の形をした方が全て止めてしまった。

―――――キカナイ。デモウチツヅケレバ―――――

……さらに帯の光が発射される。もしその場に数えられる人がいれば、その時50本撃たれていたことがわかる。それらもことごとく打ち消す人型。

―――――キカナイ。トマラナイ。トマラナイ―――――

……その手からは既に光は出なかった。人ならざる形をした者がスピードを上げた。

―――――イケナイ。ワタシニチカヅクナ。キチャダメダ―――――

……近づいた者が首を振る。口に咥えていたらしき物が軽く空に放り出され、火の中の者へ。

989 名前:  魂(ソウル)は永遠に 第一歩 〜その者〜 投稿日: 2004/04/11(日) 11:44

  │_    _
√ ̄ / √ ̄ / ―;i  ―;i ―;i  ―;i ___ ___ ___ ___
/ / ノ´ ノ´   ノ´ ノ´ /′ /′ /′ /′ア ア ア ア ァァァァ……......

------------------------------------------

 「ん?気がついたか?」
 ここはポケモンセンター。病棟のベッドの上の者が動き出したのを見て、別な者がそれに声をかける。
 「あぁ……お前は?」
 半ば警戒するような声。その声の主は、種族や色こそサーナイトなものの、ザングースと同じ模様が体にある。つまり、左耳から左目にかけて、胸から右足付け根付近にかけて赤いギザギザがあり、両腕が肘辺りのギザギザ模様を境目に先まで赤い。目の色も、サファイア並に青く透き通った色をしているが輝きが無い。右耳近くからは、アブソルのそれによく似た蒼い鎌が生えている。
 「紹介が遅れた。僕の名はスーン・ラーニング(学問)。ポケモン用ジョウト大学兼研究所出身だ。」
 スーンと名乗ったこのサンダースは、一般的なサンダースよりも首の白い毛が長い。下側の毛は前足が曲がる部分まで伸びている。上側の毛は丁度体の真ん中あたり。人当たりの良さそうな声で長々と喋る。

 「聞いてない。」
 鎌のサーナイトが一蹴する。そのまま立ち上がるとスーンがすかさず、
 「何処に行くんだ?」
 と鎌のサーナイトに聞いた。
 「私という存在の意義を確かめに行く。宛ては無い。」
 取り付く島も無いつっけんどんな答えを返した。
 「なるほど。でもそれだけで昨日、腹を空かせてこの近くに倒れていたのか?」
 それを聞いて、何かを怪しんだような口調のスーン。常識的に考えて、どんな目的があるにしても食事ぐらいは普通取るであろう。しかしサーナイトが見つかった時、その体には一週間分栄養が足りなく、すぐにこの場所に運ばれたのだ。
 「……分からない。燃え盛る炎しか思い出せない。」
 立ったまま右手を額に当てる。苦々しげな表情で、何も見たくないかのように目を閉じた。

 「なら、僕も君に同行させてもらおう。君にとても興味を持った。」
 やや不適な笑みを浮かべつつ。一体何を考えているのか。
 「勝手にしろ。だがおかしな真似をしたら殺す。」
 ただの脅しではなさそうだ。スーンは一瞬怯んだようだが、それでも聞いてみた。
 「う……い、いいだろう。それで、君の名前は?」
 「ブラッドキャット第五番研究所・バグを意図的に起こす実験の媒体収納庫に収納されていたポケモンの中の第37番目。“No.37”。」
 鎌のサーナイトが淡々と言葉を並べ答えた。No.37。それが私の呼ばれ名だったと。

 「じゃ、じゃあ、コードネームとかは無かったのか?それじゃあまりにも……」
 そんな気は無いのに深刻な問題に関わってしまったらしい事にややプレッシャーを感じているようだ。その証拠にスーンの声が震えている。
 「誤動作の錬金術師、シキデオス・ジーニアス(天才)による実験・CODE『PORIGON‐THE‐UPGREAD』に使われた媒体の実験が成功した場合を想定し、それぞれが特別に名前を名乗る事を許された者達『十の剣』の内の一匹。それが私、ラストル・パス(進路)……もっとも、今の私に進路なぞないが。」
 目の前の混乱顔を無視して、事実だけを並べて済ませる。その様子はあまりにも心が無い。

 「気が済んだか?さっさと行くぞ。」
 イライラし始める声。ラストルに目的地は無い筈だが。
 「あ、待てよ!待てったら!」
 スーンが怯えを振り切るような声で追いかける。

 破滅の風がまた一つ、ポケモン達の頬を静かに撫で始めた……

990 名前: 276 投稿日: 2004/04/11(日) 11:49
あー…AA文字見事に大失敗。
半角スペースの属性をすっかり忘れてた。ウワアアアアアァァァァァァ…

で、おかしな始まり方の新シリーズ(といっても永遠世界観は引継いでいるが)
この前から番外編のネタを引きずりすぎなヤカンだけど強制進行。

991 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/11(日) 22:38
(・ω・)b グッジョブ

992 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/12(月) 18:30
鷹の目サーナイト・ミホーク(♂)
のSSプリーズ!

993 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/12(月) 19:17
サーナイト(♂)主人公の呼び方
本命・呼び捨て
対抗・ボス
要注意・マスター
穴・貴様
大穴・you

994 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/12(月) 23:25
>>990
新シリーズキター!
これからも楽しませてもらいませう

995 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/13(火) 17:53
>>993
「○○様」

996 名前: 526 投稿日: 2004/04/13(火) 18:58
PCふっかぁ〜っつ\(ToT)/!! いやぁ〜つらかったぁ〜!
・・・というより、ここにこれなかったのが辛かった。 学校のPCではネットは出来るものの、なぜか2chは行けないようになっていた・・・。 ま、SSは(隠れながらも)書けたから良かったけど(笑

久々に着てみたらもう次スレな予感・・・
今、投稿したら1000になってしまう(って言うか超える)ので投稿は次スレが立ってからということで。


276氏 >最終話 何度読んでもいぃなぁ。 皆揃ってのパーティー。 みんなが幸せそうで何よりです。        
   ・・・ああ、ダメだ。 「良い」としか言いようが無くてスマソ_| ̄|○ こういう雰囲気大好きです。
   >華奢なキミ・ボクは壁 片思いのソーナンス。 そういえば不定形の中では知名度低いなぁ。
   >灯台、再び  ヘラクロスのメガホーン、イタそー! 
    トナイ。 サーナという者が在りながらフィーに何されてるんだw!
   >片道切符 なにか悲しいお話で・・・。
   >魂(ソウル)は永遠に 第一歩 〜その者〜  新章キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!!
   AA文字ファイト!!

リューク氏 〜私怨〜 ハッサム=エビ!? ・・・そういえばハッサムが美味しそうに見えてきたw
           漏れもこういう微笑ましい場面を書いてみたい・・・(TT)

痛き者氏 一体、エスプリの何に機械が反応したんだ!? なにか得体の知れないものがあります
     そしてとうとう、エスプリが捕まってしまうのか!?


728氏 ラプラスのお風呂!? のぞきt(←コラ   
   さてさて、どんなお話になるのか楽しみです。   トナー、何気に忘れっぽい?(度々スマソ


216氏 アオイさんって・・・ラルトスの時に強姦魔!? いや、そんなハズは・・・
    なんかアブソルの印象が「殺人鬼」より「強姦魔」の方が強くなった・・・。
    そして、相変わらず物凄い文才で。 余韻の残し方が上手いです。

>>SUN:SHINE氏 漏れもまだまだ初心者です(今作品が初めてです)。 幻想的って言うのが面白そうw
            次回が楽しみです!

@゚天)氏 ある男の手記 初めてのサーナイトとの出会い。 トレーナーとしてでなく、こういった出会いもいいなぁ。
    あるキルリアのぼやき こういうマターリした微笑ましい雰囲気がイイ(゚∀゚)!!

903氏 スミマセン、どうやら間に合わなかったようです・・・_| ̄|○
    出来れば再うpを・・・

ハッサン氏 >得ろキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!!
      しかし、とたんにどん底に・・・。 と思ったら「ゆめくい」かい!?
      短編でしたけどオモロかったですw

>>957 漏れも(2)で。 リュークさんの言うとおり漏れも現状維持がいいです。

>>992 面白そうだけど漏れにはムリぽ・・・

>>993 ♂の呼び方かぁ。 そういえば考えたこと無かったかも。 う〜ん、「おい」とか「なあ」とか、あだ名で呼ぶとかw

997 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/13(火) 21:12
次スレ46>>1000

998 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/13(火) 21:38

               ♀  ♀
     〃⌒ ヽ    〈((从/ ゝ
     ′ヘ )))   イ<_`ヽ ヽ 後,少しね姉者。
     ヽミ ´_ゝν   /  ⌒i  
     /   \  /   | |
    /   フ/ ̄ ̄ ̄ ̄/| |
  __(__ニつ/ ポケナビ/__| |____
      \/____/ (u ⊃

999 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/13(火) 22:14
1000どうぞ↓

1000 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/13(火) 23:00
1000

1001 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/14(水) 19:08
実は1000越えても書き込める罠。

1002 名前: リューク@ (W/bxLBm2) 投稿日: 2004/04/14(水) 20:05
1000↑書けるのですか

1003 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/14(水) 21:31
とりあえず1003ゲットかな?

1004 名前: 276 投稿日: 2004/04/14(水) 22:02
む、次スレは立ったけど御礼だけここに。

>>991&994 ドモ。
>>992 でっかい十字の剣持って「強さの果てに何を望む?」とか「弱い!」「散るがよい!」とかw
>>993 異名を略したやつとか。…漏れにはないな。
主上(しゅじょう)…某ゲーム(TV終了につき)やりすぎか。
上の二つ以外なら普通に呼び捨てで。
>>526氏 またまた長々とどうも。フィーの件は『それですんでよかった』とw

1005 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/15(木) 05:13
1005
デアール

1006 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/15(木) 20:55
1001以降をとったのは初めてだ

1007 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/16(金) 00:40
これいつまで書けるんだろ?

1008 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/16(金) 13:55
10000まで行けた希ガス
でもとてつもなく重くなるから次スレに書き込んだ方がいいと思う。

1009 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/16(金) 18:22
アブソルよ…改心してくれ…

1010 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/16(金) 18:40
書く度胸が出ません。
神々よ・・
力をわれにッ!しゃぁっ!(ナイトメア風)
本当に書く度胸をください。

1011 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/16(金) 20:24
>>1010
つ(度胸)

1012 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/18(日) 09:43
セルバンテスサーもええかも

1013 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/18(日) 09:48
いつの間にか新スレたってますよ

1014 名前: 276 投稿日: 2004/04/18(日) 20:57
>>1010
( ´∀`)つt[](コップ一杯の度胸)

1015 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/18(日) 21:39
次スレどこなんでしょうか…?
 漏れは新参者なのでわからないでツ

1016 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/18(日) 21:43
>>1015
この3つ下のスレを見るヨロシ

1017 名前: 永遠の人。 投稿日: 2004/04/21(水) 21:38
つーかここまで[276]で書き込むのはまずかった。スマソ。

1018 名前: 月下の人。 投稿日: 2004/04/22(木) 19:42
すいません。新生活のとかで全然書けてないです。できる限りでがんばります。

>276氏
片道切符 そんなこと言われると次から「みちづれ」使えなくなるジャマイカ……
魂(ソウル)は永遠に 来ましたね来ましたね。楽しみにしてますよ。

>ハッサン氏
こいつぁやられましたw
とりあえず一言、バカヤロウ。

>>933 あえて「旦那」

じゃ、最後に「まとめ」↓

1019 名前: まとめ(単発) 投稿日: 2004/04/22(木) 19:47
無題(5) >>10-11
「Another Mind」(21) >>22-32
「ある冬の、朝」(47) >>48-50
「媚薬サータソ」(47) >>74-76
無題(104) >>104-106 >>108-110
「あの時」(115) >>116-118
無題(サーナイト親衛隊4番隊長) >>123-125 >>127 >>129-131 >>133 >>136
無題(154) >>158-161
「普通の物語」(191) >>191
「Crose Road」(めんめん) >>324-325
「謎の実騒動」(621) >>622-626
「銀河鉄道」(621) >>675-677
「ダイゴが鋼になったワケ」(621) >>719-721
「鳴らないピアノ」(834) >>835-841
ある男の手記(@゚天)) >>896-898
【劇中劇】あるキルリアのぼやき(@゚天)) >>901
無題(907) >>907
「華奢なキミ・ボクは壁」(276) >>923
「片道切符」(276) >>978

1020 名前: まとめ(連載その1) 投稿日: 2004/04/22(木) 19:49
「月下の抱擁」(216)
第一部
一章「私のマスター」 >>222
二章「反乱」 >>224
三章「私は」 >>227
四章「その先の幻想」 >>231-232
五章「選択」 >>233-234
六章「本当の顔」 >>239-240
七章「かつての仲間」 >>242
八章「想い」 >>246
九章「ふたり」 >>249-250
十章「告白」 >>251
第二部<過去>
十一章「地図にない街」 >>307
十二章「夜襲」 >>308
十三章「陵辱」 >>389-390
十四章「神の左腕」 >>473-474
十五章「真意」 >>631-632
十六章「街の住人」 >>713-714
十七章「真眼」 >>764-765
十八章「最悪の罪悪」 >>804-806
十九章「分からない未来」 >>866-869
二十章「ブルー・イノセンス」 >>948-950
番外・一「新緑」 >>247-248

<〜白き女神〜>(オタマ)
第1章 >>270

「永遠の抱擁」(276)
第一章
第一話 トナイ >>279
第二話 ナミダ >>280-281
第三話 イミ >>287-288
第四話 ときどき >>289-290
第五話 サーナ >>329-331
第六話 ーーーーーー!! >>332-334
第七話 ナイト >>343
最終話 がまん >>344
第二章
第九話 その後 >>367-368
第十話 のんびり >>369-372
第十一話 後先 >>423-426
第十二話 どんより >>446-449
第十三話 うまい >>461-463
第十四話 なめ >>478-480
第十五話 っ! >>489-491
第十六話 たくさん >>513-516
第十七話 から >>602-604
第十八話 はめ >>614-616
第十九話 まぐろ >>646-648
第二十話 だけど >>658-660
第二十一話 まだまだ >>679-680
最終話 だいて >>709
第三章
第二十三話 これから >>733-735
第二十四話 れしぴ >>744-745
第二十五話 かげ >>747-748
第二十六話 らせて >>827-829
第二十七話 の事 >>849-851
第二十八話 話 >>886-889
最終話 抱擁 >>911-915
番外編その一 灯台 >>297-300
番外編その二 迷宮 >>312-318
番外編その三 緑色に燃える氷(前半) >>561-565
番外編その四 緑色に燃える氷(後半) >>571-575
番外編その五 ハーク >>580-583
番外編その六 悲しみの鎌(前編) >>758-760
番外編その六 悲しみの鎌(後編) >>770-772
番外編その八 剣状固定型影球 >>794-796
灯台、再び(永遠) >>934-938
補足 >>282 >>319 >>335 >>373 >>427 >>566 >>773 >>852

1021 名前: まとめ(連載その2) 投稿日: 2004/04/22(木) 19:50
「君のためにできること」(めんめん)
プロローグ >>352
〜出会い〜 >>353
〜脱走計画〜 >>354
〜最後の夜〜 >>355-356
〜誓い〜 >>357
〜恐怖〜 >>377
〜吃驚〜 >>378
〜大切な話〜 >>386
〜死の晩餐〜 >>391
〜真夏の夜の悪夢〜 >>392
〜癒し系〜 >>403
〜癒らし系〜 >>404
〜再会〜 >>411
〜命懸〜 >>412
〜休憩〜 >>413
〜衝撃〜 >>495
〜2つの心〜 >>535

「宝恋秘抄」(リューク@Trombe!)
第一部
第一話「堕ちてきた男」 >>364-365
第二話〜影〜 >>382-384
第三話〜隠された意志〜 >>385 >>398
第四話〜リューク最後の日〜 >>399 >>416-417
最終話〜そのために今、生きている〜 >>437-441
間章〜ガイアと地球のテレビ番組〜 >>452
第二部『アース編』
第一話〜浮上〜 >>455-457
第二話〜栽培マン?登場!〜 >>466-467
第三話〜想い出は涙に消えて・前編〜 >>484-485
第四話〜温泉の死闘〜 >>498-503
第五話〜ポケットモンスター アナザーストーリー〜 >>699-701
第三部 逆襲のサカキ〜地球最後の日〜
〜設定とプロローグ〜 >>779
第一話:義手 >>784-787
第二話〜覚醒の黒騎士〜 >>878-881
第三話〜悪夢を駆る者〜 >>892-893
第四話〜私怨〜 >>927-930
書き下ろし小話〜恐るべき刺客〜 >>519
雑〜或る日の午後〜 >>944
補足 >>653

「拷問の車輪」(氏漏斗)
第一章〜復讐〜
第一話「目覚め」 >>454

「ラルトスにっき」(526)
第1話〜砂遊び〜 >>554-556
第2話〜伝説のポケモン〜 >>587-590
第三話〜パパ〜 >>639-645
第4話〜クリスマス〜 >>684-688
第五話〜ケンカとヤケクソ〜 >>704-707
第六話〜金団とお酒〜 >>724-727
第七話〜偽ピクニック(前編)〜 >>790-792
第八話〜偽ピクニック(後編)〜 >>858-861
第九話〜風邪〜 >>872-875
番外編〜リア〜 >>665-670
番外編2〜兄と姉〜 >>689-693

「狩猟者」(痛き者)
第1話 >>608
第2話 >>750
第3話 >>767
第4話 >>822
第5話 >>831
第6話 >>832
第7話 >>843
第8話 >>845
第9話 >>855
第10話 >>864
第11話 >>883
第12話 >>920

「夢幻の時」(憩)
第一章
第一話〜知られざる楽園〜 >>651
第2話〜冷酷なる訪問者〜 >>696-698

「旅物語」(728)
第1話 旅立ち >>738-739
第2話 進む道 >>943
補足 >>740

「星、降る永久の夜」(SUN:SHINE)
〜序章〜 >>877

「Night Story」(ハッサン)
一章 >>962-963
二章 >>965-966
三章 >>973-974
四章 >>981-982
最終話 >>985

「魂(ソウル)は永遠に」(276)
第一歩〜その者〜 >>988-989

1022 名前: おまけ(いわゆるヒストリー) 投稿日: 2004/04/22(木) 19:56
記念すべき最初の投稿は>>10-11。本スレ住人による良き単発SSの数々 >>1-215

「月下の抱擁」第一部連載。以後連載が主流に >>216-261

216の放置プレイにより、スレが過疎化 >>262-275

「永遠の抱擁」連載開始。BBS閉鎖騒ぎの成り行きで「月下」も再開 >>276-323

「永遠の抱擁」第一章完 >>324-350

「君のためにできること」「宝恋秘抄(当時はタイトル未定)」連載開始。最盛期 >>351-444

全体的にペースダウン。が、276氏とリューク氏はまだまだ全盛 >>445-527

いくつか案が出されるが、不発 >>528-552

「ラルトスにっき」「密猟者」連載開始。621氏によって単発SSも投稿される >>553-629

慌しい年の瀬。526氏全盛。「宝恋秘抄」第三章開始。2003最後の投稿は「永遠の抱擁

」第二章完 >>630-710

新春。2004最初の投稿は「月下の抱擁」 >>711-749

安定期。各連載、各ペースで投稿。「永遠の抱擁」ラスト近く >>750-884

ゴルゴムの仕業(?)によりパソコン故障続発 >>885-956 「永遠の抱擁」完結 >>910-919

次スレの案が出されるが、民主主義に従い現状維持 >>957-961

「Night Story」連載により、やや懐古的なふいんき(←なぜか変換できない)に >>962-986

最後の投稿は「魂(ソウル)は永遠に」第一歩。次スレへ移行 >>987-1000

なんか楽屋落ちっぽい雑談 >>1001-

1023 名前: 276 投稿日: 2004/04/22(木) 20:25
ってそういえばここはSSスレだった。頭冷やそう。
>>216氏 感想ドモ。
ヒストリーワラタw 乙カレ。

1024 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/25(日) 18:23
>>1019-1022


1025 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/25(日) 22:56
--これ以上の書き込みは新スレに行ってください--

1026 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/27(火) 00:30
次スレ
 余計だと思ったけど>>1015みたいな人がいるかもしれないから一応↓

http://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/sports/5042/1081864946/

1027 名前: 名無しさん 投稿日: 2004/04/29(木) 17:27
これ過去ログ送りにはしないのか?

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