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( ^ω^)ミニラノベ合作作品投下会場
1以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/03(月) 21:46:50 ID:kYZOA..M0
ミニラノベ合作詳細
かのラノベ合作をパク、インスパイアして絵描きさんと小説書きさんがコラボしようぜ!
絵題から起こした絵描きさんの絵から、小説書きさんがブーン系を書く!

絵描き30分程度、小説書きなるだけ早く
投下期間は明日のみ!で行くよー

合作用絵について
・10分祭の2クール後、司会者の「合作用絵題募集」の掛け声から下4つまでを絵描きの共通ネタとする
(絵を描くことを考えて提示側は絵題一人一個までで、AA指定と長すぎるのはごめんだけどナシ)
・使うネタはひとつでも、組み合わせてもおk、もちろん使用画材なんでもおk
・ストーリーを考えやすいよう、背景やアイテムを際立たせると小説書きさんたちがやりやすいかも……?
・絵投下の最終締め切りは4日00:45までとします

小説書きさん達の注意
・『投下は避難所の合作用スレにて』(これから立てるので誘導URLどなたか頼みます。書き溜めしてね!)
・『あちらはID固定だから、酉付けても付けなくてもいいよ』(より一層の良識を持って、のびのびとチンマン書いてね)
・『下限一行、適量は15レス、上限は30レス』(スタイルはなんでもいーよー。さるはないから一気に投下してね)
・作品の始めに『タイトル』『選んだ絵』を明記。投下後『おわり』をつけて、後書きも可(共に投下レスには含まず。長すぎるのは×)
・投下終わったら黙ってるのもよし、シベリアに宣伝するもよし

読み読みオンリーさん達にできること
・避難所支援、感想レス
・シベリア図書館にて面白かった作品にヲッカを投げる(鹿の干し肉なんかも喜ばれます)
・充分な睡眠
・4日夜にでも、「コイツァおんもすれぇよぉ!よっぐもこげ短期間で書ぎなすったなぁ!」という語りをしましょう
・自発的にヲッカ投擲数を数えて『ハラ賞』でも決めたら?

2司会者:2010/05/03(月) 21:50:05 ID:kYZOA..M0
IDどうやら変わるっぺぇww
はいおれー、したい人は好きにしたらいいよ!

さてさて、皆様、始まりますわよ。

小説投下に関しては、最低ルールとして
投下開始宣言、選んだ絵を明示

こんだけなので、ぱぱっとくわっとやっておくれ!

3以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 00:16:20 ID:3zyAsr0A0
支援といこうか

4司会者:2010/05/04(火) 00:24:50 ID:3O1ucA/E0
早いよww
でも支援はマジで大事だよ
さるがなくても、ツッコミや反応が作品の一部になるからね

5以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 00:45:34 ID:9GC/PbBQ0
wktk

6以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 01:07:11 ID:hVd/5hVU0
どっきどきー わっくわくー しえん!

7司会者:2010/05/04(火) 01:20:52 ID:3O1ucA/E0
みんなー、これから俺はここに
シベリアで貼られた絵達を転載してくよー

通し番号と希望AA、使用お題をテンプレにはめたら見やすいよねー?
そうだよねー? 誰か代わりにやってくんねー?

8以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 01:35:31 ID:eMc2Oz3Y0
忍法・言いだしっぺがやる法則の巻

9司会者:2010/05/04(火) 01:37:59 ID:3O1ucA/E0
誰だよ言いだしっぺ俺かよ死ねよちょっと前の俺

10以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 01:41:02 ID:0lieyT3k0
司会者可愛いよ司会者

11司会者:2010/05/04(火) 01:59:29 ID:3O1ucA/E0
1. 696

 http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_118.jpg
 使用AA ノパ?゚)
 お題  夢 猫


2. 697

 http://imepita.jp/20100504/027850
 使用AA ζ(゚ー゚*ζ
 お題  夏 猫 耳


3. 698

 http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_119.jpg
 使用AA (#゚;;-゚)
 お題  猫 夏

12司会者:2010/05/04(火) 02:00:32 ID:3O1ucA/E0

4. 699
 http://imepita.jp/20100504/029030
 使用AA lw´‐ _‐ノv
 お題  夏 夢 猫


5. 700

 http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_121.jpg
 使用AA ノパ?゚)
 お題  夏 夢


6. 701

 http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_124.jpg
 使用AA ξ゚?゚)ξ ( ´_ゝ`)
 お題  夢 夏

13司会者:2010/05/04(火) 02:05:13 ID:3O1ucA/E0
ぶんすたさんがまとめてくださいました

合作用絵まとめ一覧
ttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/minirano.html

これを見れば大丈夫! ファミ通よりも信頼のぶんすたさん!

14以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:06:01 ID:0lieyT3k0
いじけんなよwww司会者www

15司会者:2010/05/04(火) 02:24:19 ID:3O1ucA/E0
>>14
おい! うるさいぞ! ちょっとしかいじけてねーよ!


こんな酔狂な時間に見ている人のための隠しルール

・小説書きさん間での結託OK
・それが原因で馴れ合いだって叩かれたら俺のせいにしとけ
・極めつけの場面で画像URLを使うのもまた有効也
・チャットができたから絵描きさんを見つけてこっそり「ここのこんな絵描いて」って頼むのもあり
・以上はできるだけ俺に気取られぬようやること(だって俺が知ってたら俺がつまんないじゃん)


マナー

・投下締め切り終了時刻ギリギリまで伸ばさない
・下半身露出は投下が終わってから
・もし、投下が被ってどうしようもなくなったら、避難所で別スレ立て投下&事後報告をこのスレにすること
・いじけてねーから

16以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:41:30 ID:zHr2NgUo0

これを投下しないと、寝れない気がする。
だから今、こっそり投下する。

何か勘違いしてたら土下座する準備はできている。



【タイトル】
ノパ?゚)は孤高の存在のようです

【使用イラスト】
1. 696

 http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_118.jpg
 使用AA ノパ?゚)
 お題  夢 猫

17以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:42:14 ID:zHr2NgUo0


ノパ?゚)「ガオー! 私は百獣の王なんだぞぉぉ!」

私は野原を駆け回る。
土を踏み締め、草を蹴り飛ばす。それはとても心地いい。


( ^ω^)「おーっ! ライオン様だお!」

('A`)「本当だ! すげー」


遠くから声が聞こえてきた。
プレーリードックとかいう動物が二匹見えた。

あれ? あいつらって、こんなところにいる動物だっけ?


ノパ?゚)「まあいいか!」


私は走る。世界中を駆け回るんだ!

18以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:43:02 ID:zHr2NgUo0

( ・∀・)「やっぱり格好良いよな」

ミセ*゚ー゚)リ「あのふさふさしたたてがみ! 素晴らしいわ」


ウサギが二匹。こちらを見ている。
可愛いなぁ。小さくて、ふわふわしてる。


ノパ?゚)「私だって負けてないけどな!」


私は女なのに、なぜかたてがみがある。
でも気にしない! だって、綺麗だろ?
気にする必要なんてないじゃないか。


( ・∀・)「早いなぁ」

ミセ*゚ー゚)リ「私達なんかじゃ、とてもじゃないけど追いつけないわね」


ノパ?゚)「…………」

19以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:43:42 ID:zHr2NgUo0

空はまだまだ青い。
だから私は走り続ける。

空から声が聞こえた。


(,,゚Д゚)「力強い走りだな!」

(*゚ー゚) 「でも私達の方が華麗よ」


ああ。そうかもしれない。
でも、空を飛ぶ鷹と、地を駆ける私。
比べるのは無粋だ。


ノパ?゚)「私だって華麗だぞぉぉ!」


空を飛ぶのも気持ちいいだろうが、こうやって走るのも悪くない。
一歩、地面を踏みしめるごとに、風が私の体を撫でる。

このまま走っていれば、風になれる気さえしてくる。
彼らはどんな風に空を飛ぶのだろうか。

20以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:44:34 ID:zHr2NgUo0

いくら走っても疲れはしない。


( ´_ゝ`)「お、見てみろ」

l从・∀・ノ!リ人「ライオン様なのじゃー」

(´<_` )「風格があるよな」


狼の兄弟がいた。
凛として格好いい。まあ、私の方が格好いいけど。


l从・∀・ノ!リ人「でも、一匹なのじゃー」


ノパ?゚)「え?」


( ´_ゝ`)「そうだな」

(´<_` )「オレ達は家族で一緒だもんな」

21以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:45:21 ID:9GC/PbBQ0
ktkr!支援

22以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:45:28 ID:zHr2NgUo0

一匹?
私は?




( ^ω^) ('A`)

( ・∀・) ミセ*゚ー゚)リ

(,,゚Д゚)  (*゚ー゚)




ノパ?゚)「あ、本当だ」



気づいた。
寂しいなぁ。
悲しいなぁ。

23司会者:2010/05/04(火) 02:45:31 ID:3O1ucA/E0
早速来たか 支援のヲッカを喰らえ

(´・ω・`)っ  二Ξ[ヲッカ的な何か]
           シャゴー

24以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:46:09 ID:zHr2NgUo0


足を止めた。

空はオレンジ色だ。
家に帰らないと。


ノパ?゚)「…………」


でも、私は独りぼっちだ。


風が私を撫でる。
とても寂しい。


( ´_ゝ`)「ほら。早く帰るぞ」


ノパ?゚)「え?」


気づくと、狼が私の隣にいた。

25以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:46:58 ID:zHr2NgUo0


(´<_` )「孤高の存在なんて、今時流行らんしな」

l从・∀・ノ!リ人「帰るのじゃ!」


暖かい風が私の背中を押してくれる。


ノパ?゚)「帰っていいのか?」


( ´_ゝ`)「当たり前じゃないか」

(´<_` )「何を言ってるんだ」

l从・∀・ノ!リ人「ぐだぐだ言ってないで、帰るのじゃ!」



冷たくなった土を踏み、歩き出す。

26以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:47:40 ID:zHr2NgUo0


ノハ-?-)「んっ……」


心地よい風に揺られた髪が私の頬を撫でた。


l从・∀・ノ!リ人「あー。起きたのじゃ!」

( ´_ゝ`)「おっ。おはよう」

(´<_` )「ぐっすりだったな」


ノパ?゚)「……?」


( ^ω^)「おっ? ヒート起きたのかお?」

('A`)「んじゃ、とっとと帰ろうぜ」



ノパ?゚)「何でみんながいるんだ?」

27以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:48:46 ID:zHr2NgUo0

( ・∀・)「何を言ってるんだい?」

ミセ*゚ー゚)リ「みんなで帰ろうって約束」

(,,゚Д゚)「いや、約束はしてないだろ」

(*゚ー゚) 「ギコ君! しっー」


ノパ?゚)「?」


何を言っているのだろう。
私はいつものように図書室にきて、本を読んでたはずだ。

いつも格好良くて、みんなから尊敬の眼差しでみられている。
そんなライオンの物語が私は好きなんだ。


( ´_ゝ`)「まあ、たまにはいいだろ?」

(´<_` )「せっかく、同じ班になったんだし」

l从・∀・ノ!リ人「妹者はつきそいなのじゃ!」

28以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:49:30 ID:zHr2NgUo0

ぼんやりしていた頭が働き出す。

そうだ。
彼らは同じクラスで、今度一緒に自由研究をする班のメンバーだ。

でも、私は上手く彼らと話すことができなくて。


( ^ω^)「一緒に帰るお!」

ノパ?゚)「でも、本を読みたいんだ」

('A`)「なら待ってるよ」

( ・∀・)「それなら一緒に帰れるね」

ミセ*゚ー゚)リ「私も何かいい本探そうっと!」

(,,゚Д゚)「オレ本って苦手なんだよなぁ」

(*゚ー゚) 「ギコ君向けの本もあるわよ」

29以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:50:12 ID:9GC/PbBQ0
ヒートかわゆす

30以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:50:13 ID:zHr2NgUo0

('、`*川「はい、そこ! もう閉館の時間ですよー」


( ´_ゝ`)「はーい」

(´<_` )「んじゃ帰りますか」


似た顔が微笑む。
夢のシーンと重なった。



ノパ?゚)「…………帰るんだぞ!」

31以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:50:54 ID:zHr2NgUo0

ライオンは格好良い。
みんなが尊敬してる。


でも、寂しいな!


私はライオンも好きだけど、


( ^ω^)「肉まん買って帰るおー」

( ´_ゝ`)「お前自身が肉まんじゃね?ww」

( ・∀・)「でもお腹へったしなー」

(*゚ー゚) 「本を読んだご褒美に買ってあげるね」



ノハ*゚?゚)「私はからあげ棒にしようかな」


こうやってみんなといれる『人間』がいいかな!



終わり

32以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:52:04 ID:zHr2NgUo0
一番手がこんなので申し訳ないが、
これで終了です。

これで心置きなく寝ることができるというものだ。

これは質問とかあったら受け付けるべき?
もうしばらくは起きてるので、何かあればどうぞ。

33以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:52:57 ID:9GC/PbBQ0
乙!面白かった

34司会者:2010/05/04(火) 02:53:21 ID:3O1ucA/E0
先人を切った貴様にこの言葉を送ろう!
よくやった、乙だ!

35以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 02:53:53 ID:oe/6uFz20
乙!
あったかい気持ちになった!

36以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 03:28:34 ID:M3dxrnsg0
乙っ・・・!

37以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 04:16:53 ID:eMc2Oz3Y0

書けたんで投下する

テンプレは>>16さんの拝借させてもらうよ



【タイトル】
ζ(゚ー゚*ζうみにねこが鳴くころにのようです

【使用イラスト】
1. 697

 http://imepita.jp/20100504/027850
 使用AA ζ(゚ー゚*ζ
お題 夏 猫 耳

38以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 04:17:39 ID:eMc2Oz3Y0

夏休みが始まり、そろそろ日記に書く事がなくなって来る頃、私はこの海を訪れる。
家から徒歩30分、自転車で40分という一見不思議そうで、ただ山を突っ切る分、徒歩の方が速いだけの所。

山を抜け、一見何の変哲もない静かな海を眼下に臨み、私は両手を広げて砂浜に飛び降りた。

ζ(゚ー゚*ζ「とーうちゃーく!」

ザッという軽い素直とを響かせ、よろけることなく着地する。
私はその綺麗に着地に満足し、両手を上げたポーズのまましばらく立ち尽くす。
まあ、誰も見ている人はいないのだけども。

ζ(゚、゚*ζ「なーんて、バカやっててもしょうがないからね」

私は両手を下ろし、まっすぐに波打際に向かって歩く。
海から吹く潮風が、白いワンピースをはためかせた。

ζ(゚、゚*ζ「さーて、もういるかなー?」

波打際にたどり着いた私は、かぶっていた脱ぎわら帽子を左手に抱え、そのまま左手を胸に添えたまま四つん這いになる。

39以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 04:18:56 ID:eMc2Oz3Y0

ζ(゚、゚*ζ「正しくは三つん這いだけどね」

その辺は些細なことなので、拘らなくてもいいだろう。
私は顔を左に向け、水面に耳を付けた。

ζ(-、-*ζ「……」

目を閉じ、耳を澄ます。
打ち寄せる波の音、コポコポと湧き出す泡の音。
それらの合間を縫って響いてくる、微かな……

ζ(゚ー゚*ζ「いた!」

私は顔を上げ、その勢いのまま立ち上がる。
そして手足についた砂も払わず、波際を岩場の方に向かい走り出した。

ζ(^ー^*ζ「今年もちゃんと来てるね」

思わず浮かぶ笑みを隠すことなく私は走る。
そう遠くもない岩場にはすぐに辿り着いた。

40以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 04:19:40 ID:eMc2Oz3Y0

ζ(゚ー゚*ζ「おっと、気を付けないとね」

岩場は滑りやすいのだ。
このまま走ろうものなら、転んで大変なことになりかねない。

ζ(゚、゚*ζ「まあ、経験者は語るというやつですが」

小さな頃の過ちだ。
この年で同じことやったら流石に恥ずかしいと思う。

私は足場のあまりよろしくない岩場を歩く。
さっきの砂浜から行っても良かったのだが、こちらからの方が速く着くだろう。
たぶんあっちから行くと、魚の大渋滞に引っかかる。

ζ(゚ー゚*ζ「さてと」

私は、岩場の端、海に面した所に辿り着いた。
下を覗き込めば、澄んだ青に白い泡の花が咲き乱れている。

ζ(>ー<*ζ「れっつごー」

41以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 04:20:35 ID:eMc2Oz3Y0

私は躊躇うことなく海に身を躍らせる。
着水時に海水が入ると痛いので、目はしっかりと閉じたままで。

風の音と共に、ザブンと大きな音がした様な気がした。
そのまま海中に沈む耳にはそれが本当にはっきりと聞こえたかどうかは定かではない。
脳内で勝手に音を補完してくれたのかもしれない。

ζ(=、=*ζ「むー……」

私はゆっくりと目を開け、海水に慣らす。

ζ(゚ー゚*ζ「よし、オッケー」

ほどなくして海水に慣れた目をしっかりと見開き、前方を見据える。
陽の光を浴びた明るい青が一面に広がるこの風景は、何度見ても見飽きることはない。

ζ(゚ー゚*ζ「どこにいるのかなー」

しばらくその風景を楽しんだ後、私は目的のものを探し始める。
耳を澄まし、わずかに聞こえるそれを頼りに私は歩き出した。

42以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 04:21:17 ID:eMc2Oz3Y0

ζ(゚ー゚*ζ「どこかなー」

連なって泳ぐ色取り取りの魚の群れに沿うように歩くこと数分、遠くに何やら丸いものが見えて来た。

ζ(゚ー゚*ζ「いた!」

私は嬉しくなり、思わず走り出した。
浮力で跳ねるように進む身体は、すぐにその場所に辿り着く。

ζ(゚д゚*ζ「わー、いっぱいいるねー」

.∧∧
(*゚ー゚)「にぃ?」

ポコりと漏れる泡と共に響いた私の声に、一斉に白く丸いもの達がこちらを振り向く。
ふさふさの毛並み、すらりと長く伸びた尻尾、丸まった背、ピンと立った耳、ツンツンしたヒゲ。

.∧∧
(*゚ー゚)「にぃ」

43以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 04:22:38 ID:eMc2Oz3Y0

白いもの達の一匹が、どこからどう見ても猫そのものの顔でもう一度鳴いた。
この子達は猫なのだから、そんな顔なのは当たり前なのだけど。

.∧∧
(*゚ー゚)「にぃ」

その子はしばらく私を見つめた後、また一声鳴いて私から視線をそむけ、元のように丸くなった。

ζ(゚ー゚*ζ「相変わらずだねー」

もっと警戒しろよと思わなくもないが、この子達は大体こんなもんだ。
何というかのんきなのだ。

それだけこの海が静かで平和であるってこともあるんだけどね。

ζ(゚ー゚*ζ「久しぶりだねー、元気してた?」

.∧∧
(*゚ー゚)「にぃ」

私の問いかけに、一匹の子が首をかしげるような仕草をみせて鳴く。

44以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 04:23:59 ID:eMc2Oz3Y0

もちろん猫なのだから、私の言葉がわかるはずはないのだけど。
同時に私も、この子が去年もここにいた子なのかどうかわからないし、当然の如く何を言っているのかもわからないから
おあいこだろう。

ζ(^ー^*ζ「んー、ふさふさー」

. ∧∧
(*´ー`)「にぃー」

私は一匹の子に手を伸ばし、その頭をやさしく撫でた。
その子は嫌がる素振りは見せず、ゴロゴロと喉を鳴らしてされるがままに目を細める。

ζ(^ー^*ζ「よしよし」

. ∧∧
(*´ー`)「にぃー」

ひとしきりその柔らかな感触を楽しみ、別の子の元に移動する。
それを何度も繰り返し、私は海中での一時をこの子達、うみねこ達と楽しんだ。

45以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 04:25:21 ID:eMc2Oz3Y0

うみねこといっても、それは便宜上の呼び方だ。
当然、鳥のそれとは違う。

この子達はただの猫なのだから、正しい名前で呼ぶなら猫としか呼びようがない。
ただ私が海の中にいる猫達をうみねこと呼んでいるだけなのだ。

じゃあ、何故海の中に猫がいるのかと疑問に思う人がいるかもしれない。
その答えも簡単なことだ。

ζ(゚ー゚*ζ「涼しいもんね、ここ」

. ∧∧
(*´ー`)「にぃー」

私の言葉をわかったわけではないのだろうが、頭を撫でられていた子が同意を示すように鳴いてくれた。
そうなのだ、この子達は涼しいからここにいるだけだ。

猫が夏は涼しい場所、冬は暖かい場所に陣取ることは別に不思議でもなんでもないだろう。
涼しい場所がたまたま海の中であっただけだ。

46以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 04:26:32 ID:eMc2Oz3Y0

ζ(>ー<*ζ「んー……」

一通りのうみねこ達の頭を撫で終わり、私は大きく伸びをする。
なんだかんだで結構な時間をここで過ごした。
いくら私が素潜りが得意でも、そろそろ一旦上がらないとまずいだろう。
お肌もふやけてしまう。

ζ(゚ー゚*ζ「んじゃ、また……お?」

うみねこ達に手を振り、帰ろうかとした矢先に、何かが視界の端で動いたように見えた。

ζ(゚、゚*ζ「んー? 何だろ?」

右手の方、うみねこたちが集まっている所と少し離れた岩場の方、その陰に何か白いものがあったような……

ζ(゚、゚*ζ「お?」

47以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 04:26:34 ID:G00neAJMO
支援
ところで絵の通し番号ちがうんじゃ?

48以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 04:27:13 ID:eMc2Oz3Y0

 ∩ ∩
( ^ω^)「ぶみ?」
  _,
ζ(゚ー゚*ζ「おおう!?」

岩場の方に向かい、その陰から覗き込むように下を見ると、そこには一匹のうみねこらしきものがいた。
らしきもの、という言い方をしたのは、そのうみねこが他のうみねことだいぶ異なる姿形をしていたからだ。

ζ(゚、゚*ζ「うみねこ……だよね?」

 ∩ ∩
( ^ω^)「ぶみ?」

他のうみねこ達より一回り大きく、何というか一際丸い感じを受けるその子は、再び短く鳴いた。

ζ(゚ー゚*ζ「うみねこ……でいいのかな」

私はそれを恐らくうみねこであろうと納得して、その子の頭に手を伸ばす。

49以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 04:28:14 ID:eMc2Oz3Y0

ζ(゚ー゚*ζ「ほーれほれ」

 ∩ ∩
(*´ω`)「ぶーみー」

他のうみねこ達とは若干違う独特な鳴き方をするこの子も、頭を撫でられるのは好きなようだ。
喉を鳴らし、気持ちよさそうに目を細める。

ζ(゚ー゚*ζ「んー、やっぱうみねこだよね、デブっちょだけど」

 ∩ ∩
(*´ω`)「ぶーみー」

ζ(゚、゚*ζ「でも、何でこんなとこに一人でいるのかなー?」

ひょっとしてこの、他とは一風変わった姿のため、苛められでもしてるのだろうか。
少し心配になったが、うみねこ達はそんなことをする子じゃないと思い直す。

50以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 04:29:22 ID:eMc2Oz3Y0

ζ(゚、゚*ζ「めんどくさがりだからねー、そんなことしないっしょ」

 ∩ ∩
(*´ω`)「ぶみ?」

ζ(゚、゚*ζ「となると……」

私は岩場の周囲を見回す。
相変わらず、色取り取りの魚の群れが流れるように連なる。

ζ(゚ー゚*ζ「お魚さんがすぐ取れるようにかな?」

 ∩ ∩
(; ´ω`)「ぶみー」

私はぽよんぽよんのお腹を指で突付く。
デブっちょ君は少し困ったような鳴き方をした。

お腹を突付かれるのは好きじゃないからだろうけど、それが私の言葉に図星を指された反応のようにも見えたので、
なんだかおかしかった。

51以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 04:30:26 ID:eMc2Oz3Y0

ζ(^ー^*ζ「今度来る時は、お魚持って来てあげるね」

 ∩ ∩
(*^ω^)「ぶみ!」

私の言葉に、デブっちょ君が一際嬉しそうな顔をしたように見えたのは、私の見間違いだろうか。

ζ(゚ー゚*ζ「見間違いじゃないかもね」

猫達が海の中で暮らせるようになったのだ。
いつしかうみねこ達が私の言葉をわかる日が来ても、何の不思議もないだろう。

ζ(^ー^*ζ「その時は、いっぱいお話しようね」

 ∩ ∩
(*^ω^)「ぶみ!」


そう言って笑いかけた私に、デブっちょ君はにこやかに微笑み返してくれた。




    おわり

52以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 04:33:02 ID:eMc2Oz3Y0

>>47
うん、ミスったね。コピペしてそのままだった。
指摘ありがとう

訂正

【使用イラスト】
2. 697



以上。
SF(少し不思議)なので満載なツッコミ所は華麗にスルー。
祭りが盛り上がりますように。

ノシ

53以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 04:45:53 ID:G00neAJMO
乙! 結構不思議で面白かったぞ!

54以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 04:59:20 ID:VL0c.mtU0
【タイトル】
作品内で

【使用イラスト】
レス番710
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org858723.jpg

14レス

55以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:00:27 ID:VL0c.mtU0
 
(´・ω・`)「……来たか」
 
 人の手を離れ、どれ程の年月が経ったのだろうか。
 しかしそんな事は、呟いた男にはどうでも良い事だ。
 
 人に造られ、人に捨てられ荒れ果てた廃工場。
 暗闇の中で、彼は訪れた待ち人へ視線を投げる。
 
( ・∀・)「決着の場が、まさかこんな閑散とした場所だとはね」
 
 現れた男が開口一番、皮肉を放つ。
 それを受けて、先に居た男が口端を吊り上げた。
 
(´・ω・`)「そう言うな。人の規格を外れた者同士、人に見捨てられたここが相応しいじゃないか」
 
(´・ω・`)「なぁ? モララー」
 
( ・∀・)「失礼な事を言うね。私は……人間さ」
 
 言いながら、モララーと呼ばれた男が扉を閉めた。
 重い扉が重なり、大きな音が闇に溶け、消えていく。
 
( ・∀・)「さぁ、長く続いた戦いの決着をつけようじゃないか、ショボン」
 
(´・ω・`)「……そうだな」

56以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:01:10 ID:VL0c.mtU0
 
(´・ω・`)「実に、長かった。あまりにも、長すぎた」
 
 相対する二人には、長く続く因縁があったのだ。
 黒いスーツを身に纏う二人の手にあるのは、これから戦うとは思えない物が握られていた。
 
 モララーが持つは、周囲の闇と同化する程の、漆黒の扇風機(床置き用)
 ショボンが持つは、真紅に燃ゆるマイナスイオン照射機能付きドライヤー(業務用)
 
 しかしそれらは、二人にとっては紛う事無き武器であった。
 
( ・∀・)「多くの仲間がお前の手によって、殺された。仇は討たせてもらうぞ」
 
(´・ω・`)「その言葉、そっくりとお前に返そう」
 
 長い戦いの中で、遂にこうして戦える者は二人だけになっていた。
 
 
 
 そう。彼らこそが、あの、伝説の────
 
 
 
 
 
 ( ・∀・)モララーは家電製品を武器に戦うようです

57以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:02:21 ID:VL0c.mtU0
 
 家電製品。常識的に考えて、鈍器である。
 だがそんな常識を、二人は持ち得ていない。
 勿論、電化製品にアルファ成分が含まれているわけでもない。
 
( ・∀・)「内藤も、ジョルジュも、良い友だった」
 
(´・ω・`)「冷蔵庫【パンドラブリザード】の内藤と、電子レンジ【スパークホイッスル】のジョルジュ、か。
       あいつらも強かった。しかし、己の力を過信しすぎていた」
 
 かつての激闘を思い、ショボンは淡々と語り出す。
 モララーの扇風機が、悲しげにきしりと首を曲げた。
 
(´・ω・`)「生活必需品という慢心が、敗北を呼んだのだ。
       戦いにより酷使しすぎた冷蔵庫の扉にガタがきていた。だが内藤は無理に扱った。
       修理保障期限も切れていたのに……馬鹿な奴だ」
 
 家電製品のメンテナンスは彼らにとって非常に重要である。
 内藤は、実力こそショボンに届く男だったのだが、B型が災いしたのだった。
 
(´・ω・`)「ジョルジュもそうだ。調子に乗って電子レンジの戸を開閉し続け、
       あまつさえチーン!をキッチンタイマー代わりに使うという暴挙。
       コンセントを抜いても鳴るというのに、あれでは命とブレーカーがいくつあっても足りん」
 
( ・∀・)「……言ってくれるな、ショボンよ。お前の仲間にも同じ事が言えるか?」
 
(´・ω・`)「……」

58以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:04:20 ID:VL0c.mtU0
 
( ・∀・)「お前の右腕だった、電話【モシモシry】のギコ……。
      家電使いの使命も忘れ、利便性を求め携帯電話に浮気するなど……滑稽だ。
      コイツ(家電製品)らは嫉妬深いからな。アイツの最期は、電話線に足を絡め崖から落ちた」
 
(´・ω・`)「……ッ!」
 
( ・∀・)「側近がそれだ。お前の部下は、実際大したことがなかったよ」
 
(´・ω・`)「甘やかしすぎた、か」
 
( ・∀・)「そうだな」
 
(´・ω・`)「だが、俺の実力は知っているだろう」
 
( ・∀・)「勿論だ。さぁ、昔話はもういいだろう? 決着を、つけよう」
 
(´・ω・`)「かかってこい。扇風機如き、一瞬で乾かしてやる」
 
( ・∀・)「言ってくれるな。お前のドライヤーなど、十円式にしてやるよ」
 
 十円式ドライヤーとは、銭湯に備え付けられたドライヤーである。
 相場は三分二十円程で、お金をいれると使う事が出来る。(無料の場所もある)
 銭湯によって持ち込み拒否をしている場所もあるので、注意が必要だ。
 持ち込み可でも、備え付けより料金(電気代)を要求される場合があるので、素人にはお勧めできない。
 
 これは余談だが、銭湯と戦闘をかけている。

59以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:07:04 ID:VL0c.mtU0
 
( ・∀・)(正直……勝てるかはわからない)
 
 仲間が殺された事実が、ショボンの実力の証明だ。
 どれほど強がりを吐こうとも、心にはやはり、弱音が隠れていた。
 
 しかし、戦わなければならぬのだ。
 
( ・∀・)(仲間達の、仇を……)
 
 
 その為に、彼は戦い続け、扇風機のメンテナンスも完璧にこなしてきたのだから。
 
 
( ・∀・)(頼むぞ……相棒、旋風輝【センプウキ】ッ!)
 
 
(# ・∀・)「はぁぁぁぁぁぁッッ!!」
 
(´・ω・`)「ッ!?」
 
 強く、強く扇風機を握り締めると、扇風機はそれに応えるように輝きだした。
 コンセントはさされていない。だが、そんなことは関係なかった。
 
 http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org858723.jpg
 
 『やや微風』から『強風』まで五段階に設置されたランプが激しく点灯する。
 それと同時に、四枚の翼が猛回転し、周囲の埃を巻き上げた。
 
 旋風輝────その名に、相応しい。

60以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:09:29 ID:VL0c.mtU0
 
(´・ω・`)(あれでは……指や布が巻き込まれたら大惨事だぞ……!)
 
 彼の懸念も首はしっかりとロックされている事に加え、
 通常よりも網の目が細くなっているので、安全だ。
 漆黒の扇風機は一転して、金色の旋風輝へと変貌を遂げた。
 
(´・ω・`)「なるほど……では俺も、本気を出さねばなるまい」
 
(#´・ω・`)「はぁぁぁぁああああッッ!!」
 
(;・∀・)「ッ!」
 
 銃の引き金を引くように、ショボンが力をこめドライヤーのスイッチをいれる。
 かちり、と小気味よい音がした後に、扇風機に劣らぬ熱風が生まれた。
 当然のようにコンセントは繋がれていないが、そんな事は関係ない。
 
(;・∀・)(なんという馬力だ……あれでは、髪を乾かす時間が惜しい女性に大人気だぞ……。
      いやしかし、相応の電力が必要のはず……家庭では使えないのでは……!?)
 
(´・ω・`)「ククク……どうした? 顔色が悪いぞ」
 
(´・ω・`)「お前の迷い、俺が飛ばしてやろう。
       このドライヤーはな、業務用なんだよ」
 
(;・∀・)「なん……だと……?」

61以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:10:56 ID:G00neAJMO
やばい、笑いすぎで朝っぱらから腹痛い

62以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:13:10 ID:VL0c.mtU0
 
(;・∀・)「バカな! それでは、家電とは認めないぞ!」
 
(´・ω・`)「しかし、セレブ御用達なのさ」
 
(;・∀・)「セレブだと!? 庶民に優しいのが家電のコンセプトではないのか!」
 
(´・ω・`)「ふん。貧乏人など、俺は知らん」
 
(# ・∀・)「貴様ァァァァァァァ!」
 
 激昂したモララーが、扇風機をショボンに向ける。
 空気を切り裂く強烈な風がショボンを捉えようと────
 
(´・ω・`)「させんッ!」
 
 同じく、ドライヤーをモララーに向け、風を射出させる。
 冷風と温風が二人の中間でぶつかり合い、力の押し合いが始まった。
 
( ・∀・)「うおおおおぉぉぉぉッッ!」
 
(´・ω・`)「はぁぁぁぁあああッッ!」
 
 風量は、拮抗していた。

63以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:15:19 ID:VL0c.mtU0
 
 小さなドライヤーでありながら、扇風機と互角に渡り合えているのは、
 やはりショボンが凄まじい力を持っているという事だろう。
 
(;´・ω・`)「くッ!?」
 
(;-∀-)「……ッ」
 
 扇風機が巻き上げた埃が、ショボンの目を襲った。
 対するモララーは、ドライヤーがもたらす乾燥に目が乾き、まばたきが増えていた。
 だがそこは選ばれし家電使い。そんな程度の事は、我慢できるようである。
 
 暫くそれが続くと思われた矢先。

(´・ω・`)「……モララーよ」
 
(;・∀・)「……?」
 
(´・ω・`)「教えてやろう。俺はまだ、『強』を押していない」
 
(;・∀・)「なん……だと……?」
 
 モララーは放っているのは、規格外である超風。
 それで互角なのだ。しかしショボンはその上を更に越えられると言う。
 
(´・ω・`)「くらえ! モララー! これが……強風だ!」
 
(;・∀・)「ぐ、ぐああぁぁぁぁぁああッ!」

64以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:16:17 ID:G00neAJMO
モララー腕力すげえんだろうな

65以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:18:25 ID:VL0c.mtU0
 
 ハッタリではなかった。
 強風を押されたショボンのドライヤーは見る間にモララーの風を押し返していく。
 モララーの体が風に押され、じりじりと後退していった。
 
(;・∀・)「く、くそ……なんという圧力と、乾燥力……! 加えてこれは……!」
 
(´・ω・`)「気付いたか。マイナスイオンさ」
 
(;・∀・)「ドライヤーのくせに……!」
 
(´・ω・`)「家電製品の世界は常に進化している。風を生むだけの扇風機如き、敵ではない」
 
(;・∀・)「扇風機だって……マイナスイオンを生むものもある!」
 
(´・ω・`)「クーラーには勝てんさ。何もかもが、中途半端なんだよ」
 
(;・∀・)「クソッ!」
 
(´・ω・`)「さぁ、そろそろ、フィナーレといこう」
 
 風を放出し続け、一歩、二歩とモララーに近づいていく。
 それに押され、モララーは更に後退をし続け……壁に背がついた。
 
(´・ω・`)「ククク……ドライヤーに押し潰されろ!」
 
(;・∀・)「うわああああぁぁぁぁぁぁ!」

66以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:20:12 ID:VL0c.mtU0
 
(;・∀・)(私は……私は……ここまでなのか……)
  
(;・∀・)(アイツには、勝てないのか……仇を、討てないのか……!)
 
 『……頑張るんだお! モララー!』
 
(;・∀・)(!? 内藤!?)
 
(´・ω・`)「……?」
 
(;・∀・)(内藤の声が……聞こえたような……)
 
 『モララーなら勝てるお! 自分を信じるんだお!』
 
(;・∀・)(内藤……内藤なのか!?)
 
 『僕の意思は、この扇風機に引き継がれてるんだお』
 
(;・∀・)(……まさか! 扇風機!)
 
 『モララーの扇風機は、僕の冷蔵庫の部品が使われてるんだお。そして……』
 
 『俺の電子レンジもな!』
 
(;・∀・)(ジョルジュ!?)

67以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:22:57 ID:G00neAJMO
まさかだろwww

68以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:23:10 ID:VL0c.mtU0
 
 『俺達の想いが、お前の扇風機に込められているんだぜ!』
 
(;・∀・)(……山○電機の修理人が言っていた……家電の力は、受け継がれると……!
      こういうことだったのか!)
 
 『ちなみに、首のロックレバーを押す度にチーン!って鳴るんだぜ!』
 
(;・∀・)(それは要らない……!)
 
 『さぁ! 頑張るんだお! 僕達がついてるお!』
 
(;・∀・)「……!」
 
(´・ω・`)(ん? なんだ? 急に風が……)
 
(# ・∀・)「はああああぁぁぁぁぁっぁあッッ!!」
 
(´・ω・`)「!?」
 
 
 友の声を確かに聴いたモララーが、横へと飛んだ。
 
(´・ω・`)「くッ!」
 
 すかさずモララーにまたドライヤーを向ける。
 いくら強化されていようが、扇風機である。素早い動きは、不可能であった。

69以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:26:57 ID:VL0c.mtU0
 
 しかしそこに。
 
( ・∀・)「こらショボン! ブレーカー飛ぶでしょ!」
 
(;´・ω・`)「ッ!」
 
 モララーが上げた声に一瞬身を震わせ、ショボンはなんとドライヤーを切ってしまった。
 悲しくも庶民の条件反射がもたらした結果であった。
 
 セレブセレブとのたまっていた彼だったが、幼い頃は貧しい家で育っていたのだ。
 母の真似をし、格好つけてドライヤーで髪を乾かしていた時にブレーカーが落ち、
 突如暗闇に包まれたトラウマが蘇っていた。
 
(´・ω・`)「電気! 電気はどこ!?」
 
(# ・∀・)「今だ!」
 
 隙をつき、ショボンに近づく。
 眼前に扇風機が現れ、正気に戻った時には、もう遅い。
 
 
 最後の力を込められた、閃光の旋風輝が吼える────
 
 
(# ・∀・)「俺が! 俺達が! 扇風機だぁぁぁぁぁぁッッ!!」

70以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:28:27 ID:VL0c.mtU0
 
 
 
(´・ω・`)「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」
 
 
(# ・∀・)「思い出せ! 家電を愛したあの頃を! 庶民の味方の家電達を!」
 
 
(´・ω・`)「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」
 
 
(# ・∀・)「お前にも、そんな時が確かに! あったはずだ!」
 
 
(´;ω;`)「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」
 
 
 
(# ・∀・)「思い出せええええぇぇぇぇぇッッ!!」
 
 
 
(´;ω;`)「ヷレ゙ヷレ゙バヴヂュ゙ヴジン゙ダ────!!」
 
 
 
 ────────────…………

71以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:29:19 ID:VL0c.mtU0
 
 
 ────────────…………
 
 
 かくして、家電使い達の戦争は幕を閉じた。
 
 彼らの戦いは、決して忘れてはならない。
 
 私達は、彼らから多くの事を学ばされた。
 
 家電製品は、用法を守って使用しなければならないということを────
 
 
 
 
 終わり。

72以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:30:19 ID:VL0c.mtU0
はい次の方どうぞー!

73以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 05:31:34 ID:G00neAJMO
乙www

74以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 07:36:44 ID:zfn31xY6O
【タイトル】
lw´‐ _‐ノvは起きないようです

【イラスト】
4. 699
 http://imepita.jp/20100504/029030
 使用AA lw´‐ _‐ノv
 お題  夏 夢 猫

75以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 07:38:41 ID:zfn31xY6O
猫が鳴いている。
私を起こそうと必死のようだ。
その鳴き声を聞いていると目覚まし時計よりも立派に務めを果たしているだろう。
私の頭上をぐるぐる動いていたが、止まり、耳もとに顔を寄せた。

( ФωФ)「なあーん」

耳もとで確かに感じる猫の声に、けれど私のまぶたは震えない。

( ФωФ)「なあーん。なあ、なあーん」

猫が諦め悪く、私を呼ぶ。
その声を聞いていても動かない私は意地が悪いのか、寝ぎたないのか。
目覚めてやればいいのにな。
他人事のような気持ちでいた私は、ようやく思い出す。
猫と目をつぶっている青白い女の顔を見下ろしていることに。

lw´‐ _‐ノv「そういえば、死んだんだっけ」

そんな事実を消すように私の忠猫は鳴き続ける。

76以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 07:41:18 ID:zfn31xY6O


とにかくその日は暑かった。
天気予報のキャスターがにこやかな笑みを浮かべて「今日は暑いです」と他人事のように言い放つその瞬間から暑くてたまらなかった。
外に出るなんて冗談じゃない。死にいくだけだと私は企業戦士たちの後ろ姿を見送りながら思った。

lw´‐ _‐ノv「なあ、ロマ」

( ФωФ)「なあ?」

私の足にすり寄る暑苦しい猫は首を傾げて私を見上げる。

lw´‐ _‐ノv「……お前の毛、刈っていい?」

(;ФωФ)「なあっ!」

慌てて私の足から離れる。
本当に人間くさい猫だ。まあ、猫は空気を読むっていうから、私の不穏な空気にびびったんだろうけど。

lw´‐ _‐ノv「嘘だよ」

離れたけど数歩先から伺っている猫に私は言う。本当は半分本気だった。

(;ФωФ)「……なあ?」

lw´‐ _‐ノv「……ごめん。ちょっと考えただけ。うちにバリカンはないよ」

( ФωФ)「なあ」

77以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 07:43:19 ID:zfn31xY6O

私の言葉に納得したのか近づく。けど、今度は私の足には触れない。
ただ、期待を込めたような眼差しで見上げるだけ。
脅したお詫びもかねてしゃがみこんだ。猫は一層私を見つめる。
ああ、あついな。

lw´‐ _‐ノv「ほら、ごろごろ」

気持ちよさそうに目を細め、喉を鳴らす。
急所をあっさりと晒すこの猫はもう自然の中には生きていけないだろう。そして死ぬまでこの家から出られない。
衣食住は調えられているがそれだけで幸せなのかな。

lw´‐ _‐ノv「私もお前の言葉がわかればいいのにな」

呟くと猫が笑った。

78以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 07:45:22 ID:zfn31xY6O
( ФωФ)「そりゃ、無理だろ。人間辞める気なのか?」

lw´‐ _‐ノv「でもロマは私の言葉がわかるじゃないか。独り言を聞かれるの、恥ずかしいんだぞ」

( ФωФ)「聞いていても誰にも話さなきゃ意味ないだろう?」

lw´‐ _‐ノv「でもロマは知っているじゃないか」

( ФωФ)「ふむ。じゃあ、何が聞きたい? 今なら教えてやるぞ」

喉をごろごろ鳴らしながら、偉そうに猫は私に問いかけた。
だからさ、お前の言葉は私にはわからないんだって。

( ФωФ)「馬鹿だな。お前には私の言葉がわからなくても私はわかるんだぞ?」

lw´‐ _‐ノv「ん?」

首を傾げる。あれ、これってどういう意味だ?

「何を独り言を言ってるの?」

( ФωФ)「なあーん」

79以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 07:47:35 ID:zfn31xY6O
lw´‐ _‐ノv「……別に」

背後から掛けられた声に顔が強張るのを感じた。
この家に今いるのは私だけじゃなかったようだ。よりによって狂人とは。

川 ゚ 々゚)「え? シューちゃんなに言ってるの。独り言を喋ってたよね」

lw´‐ _‐ノv「だからなんだ」

私は適当に相づちを打ちながらさっさっと逃げる準備をする。
この前、妹のヒートがこの狂人の相手をして五針縫う怪我を負っていた。
加害者曰わく、「ヒーちゃんが可愛くてつい」と笑っていた。ああ、全く狂った姉だ。
その姉は抵抗するより先に私の腕を掴み、爪を立てる。生肉に感じる硬質な感触は痛みを増幅させる。

川 ゚ 々゚)「シューちゃんったらどうしてそんなに恥ずかしがり屋さんなのかなあ? 口数少ないし、顔見えないし」

そりゃ、背後にいるんだから顔は見えないだろう。
姉はまだブツブツ呟いている。
さっきの私もあんなんだったと思うと少し反省した。

80以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 07:49:24 ID:zfn31xY6O
川 ゚ 々゚)「まあいいか。私の可愛いシューちゃんなんだし」

鳥肌が立つほど綺麗な声だ。そして、私は嬉しくない。

川 ゚ 々゚)「殺しちゃいたいくらい、可愛い」

うっとりとしたその響きは私の体を引き裂く妄想でもしているのだろう。
姉の爪は私の皮膚を破ろうとしていた。

( ФωФ)「なあっ!」
川 ゚ 々゚)「痛いっ!」

姉の叫びと共に痛みが和らぐ。
なんだと体を捻ると猫が姉の足に噛みついていた。

川 ゚ 々゚)「……なに、この畜生。わたしとシューちゃんの家族愛を邪魔する気?」

低い姉の声に私は考えることもせず、腕を振り解き、姉と対峙する猫を抱いた。
そして、走る。

川# ゚ 々゚)「ミンチにして喰ってやるからなあーっ! 畜生がっ! きゃはははははははっ!」

背後から姉の狂った笑い声を聞きながら私は逃げ出した。

81以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 07:50:50 ID:zfn31xY6O
猫が鳴いている。
私を起こそうと必死のようだ。
その鳴き声は救急救命士のように絶えず私を呼び掛けている。
青白い私の耳もとで絶えず鳴いていた。

( ФωФ)「なあーん」

lw´‐ _‐ノv「……どんなに鳴いたって起きないよ」

( ФωФ)「なあーん」

lw´‐ _‐ノv「死んだのにお前とはやっぱり喋れないのか」

こうやって幽霊になれたんだからなにか特典ぐらいあってもいいのにな。
ああ、私の猫はこんなに優秀なのにな。

( ФωФ)「なあーん」

lw´‐ _‐ノv「……ごめんね」

そんな小さな謝罪を消すように私の愛猫は鳴き続ける。

82以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 07:53:33 ID:zfn31xY6O
その日はとにかく暑かった。
その上、全力疾走なんてしたものだから全身から汗が滝のように流れる。

lw´‐ _‐ノv「……ここまでくれば大丈夫か」

( ФωФ)「なあ?」

自分の部屋にようやく肩の力を抜く。猫を下ろすと足にすり寄る。

lw´‐ _‐ノv「暑いよ」

少しイライラした。やっぱり、猫は猫なんだな。

( ФωФ)「そりゃそうだ。ところで血が垂れているぞ」

lw´‐ _‐ノv「ああ……。振りほどく時に切れたんだな」

猫が鳴いている。
その声がどこか心配しているように聞こえて頬を緩めた。

lw´‐ _‐ノv「……大丈夫。それよりありがとう」

姉の魔手から逃れられたのは大きい。最悪、骨折を覚悟していただけにこんな切り傷は無傷と同じだ。
しかし、そろそろ本気で姉は病院に入るべきなのだ。

( ФωФ)「でも家族だろ?」

lw´‐ _‐ノv「ロマだって家族だよ」

83以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 07:54:55 ID:zfn31xY6O

( ФωФ)「……なあーん」

lw´‐ _‐ノv「くるう姉が畜生呼ばわりしようともクー姉がばい菌扱いしようとも、
       ヒートがお前を追いかけ回したり、キュートが服に毛が付くと捨てようとしたりしても」

私を見つめる猫を私も見つめた。

lw´‐ _‐ノv「私にはお前は家族なんだよ」

その言葉をお前がどう思うか私は知らないけど。



その日は暑かった。
猫が鳴いていた。
畳に横たわる私の側で小さく鳴いた。
毛皮が暑くて、私はお前の頭すら撫でず、目を閉じていた。

( ФωФ)「なあーん」

私は、寝ていた。
いつもなら優秀な猫が私を起こすのに、その日は。

lw´‐ _‐ノv「……ロマ?」

その日はとても暑かったのに、お前はとても冷たくて。
くるう姉に襲われる時より怖くなったのを覚えている。

84以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 07:57:30 ID:zfn31xY6O
猫が鳴いている。

lw´‐ _‐ノv「……ごめんね」

動かない私を猫が必死に起こす。
だから謝る。だって、起きたくない。
それなのに。

(#ФωФ)「いい加減起きるのである。この、ぼけえぇ!」

そして猫パンチ。額を踏まれた。

( ФωФ)「全く……、相変わらず往生際の悪い奴である」

額に乗せた前足をぐりぐりと動かしながら猫はため息をつく。

( ФωФ)「もういいだろう? お前は全く悪くないんだ。我が輩は寿命だったんだよ」

そう言うと猫は私の頬を一舐めした。冷たい。

( ФωФ)「そろそろ……起きるのである」

lw´‐ _‐ノv「やだ」

(#ФωФ)「ああん?」

85以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 07:59:48 ID:zfn31xY6O
lw´‐ _‐ノv「消えちゃやだよ、ロマ」

( ФωФ)「……馬鹿め。誰が消えるか。我が輩はきちんとお前を見守ってやっとるわ」

そう言うと横たわる私から離れて座る。

( ФωФ)「ほら、さっさっと起きるのである」

大きな声で猫は鳴く。

( ФωФ)「……幸せだったよ。大好きだよ。だから」

猫は鳴く。

( ФωФ)「ずっと側にいるである」

86以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 08:00:37 ID:zfn31xY6O


私は動かない。
ぼんやりと開いた瞳が辺りをさまよう。
そして、戸惑った。
くるう姉が、クー姉が、ヒートが、キュートが私の両脇に寝ていた。
その寝顔を眺め、くっつく四人に私は動けなかった。
体を横たえたまま、私はずっと側にいてくれた猫を思った。

lw´‐ _‐ノv「あと五分……」

目を閉じる前に聞き慣れた声が一鳴きする。
猫の言葉がわからなくて良かったな、と口許に笑みを浮かべた。

《おわり》

87以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 09:11:02 ID:i6hJGSoM0


面白かった。

88以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 10:30:50 ID:G00neAJMO
むむ、乙
話が少々難しいな

89以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:40:02 ID:AsYnHex60
投下するわ

【タイトル】
みんなでビーチバレーするようです

【使用絵】
>>703
http://imepita.jp/20100504/030840

90以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:40:45 ID:AsYnHex60
(´・ω・`)「これより、第1回『チキチキ!帰宅部ビーチバレー大会』を始めます」

( ^ω^)「おー!絶対勝つおー!」

ξ゚?゚)ξ「当然ね!あんな揺れ女とひじきに負けられないわ!」

(;'A`)「俺ひじきですか…いいけど…」

川 ゚ -゚)「ははは、揺れない女の僻みは見苦しいな。もういっそ見苦しい通り越して臭い」

ξ;゚?゚)ξ「臭いの!?」
  _
( ゚∀゚)「質問です」

(´・ω・`)「どうぞ」
  _
( ゚∀゚)「何故俺は参加できないのですか?俺も震える山が見たいです」

(´・ω・`)「それは君をビーチバレーからハブった絵師さんに言いたまえ」
  _
(; ゚∀゚)「えぇ…そんな恐れ多いこと言えねぇだろ…」

91以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:41:27 ID:AsYnHex60
(´・ω・`)「ではルールを説明します」

(´・ω・`)「ビーチバレーのルールにのっとってください、以上」

(;^ω^)「いや、それはいいけど…何点制とかないのかお?」

(´・ω・`)「時間無制限サバイバルマッチです」

(;'A`)「ビーチバレーで!?」

ξ゚?゚)ξ「クク…面白いじゃない…先に落としたほうが負けということね」

川 ゚ -゚)「どうやらそのようだな…カーカッカッカ!」

(;'A`)「無駄に乗り気だよこの人たち!」

(;^ω^)「そして笑い方がアシュラマンみたいだ!気持ち悪っ!」
  _
( ゚∀゚)「そーいやショボン、なんか罰ゲーム用意してるとか言ってなかったか?」

(´・ω・`)「あ、忘れてたよ。罰ゲームはこれです」

92以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:42:11 ID:AsYnHex60
            _
[四人で濃厚なホ( ゚∀゚)ックス] ※一部不適切な表現がありましたのでモザイクをかけております
     ‖
(´・ω・`)つ

( ゚ω゚)「誰得だあああああ!!!」

(゚A゚)「しかも四人ってなんだあああああ!!!」

ξ゚?゚)ξ川 ゚ -゚)「…ほう…」

(;'A`)「やめろ!!『アリだな』みたいなリアクションやめろ!!」
  _
( ゚∀゚)「のっけから何だこれ」

(´・ω・`)「おっと間違えた。これは僕の私用だった」

(;^ω^)「使ってんだ!!プライベートでこのプラカード使ってんだ!!」

(;'A`)「どのタイミングで!?」

ξ゚?゚)ξ川 ゚ -゚)「…ほう…」
  _
(; ゚∀゚)「もういいよ…」

93以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:43:16 ID:AsYnHex60
(´・ω・`)「本当はこっち」

[猫耳とマイクロビキニ着用で海岸を練り歩く]
           ‖
      (´・ω・`)つ

(;^ω^)「うわ…こっちはこっちでやりたくないお…」

(´・ω・`)「まぁ罰ゲームだし。敗者チーム二人に着用してもらうんでよろしこ」

川 ゚ -゚)「しかしいいのか?」
  _
( ゚∀゚)「何がだよ?地元警察の協力ならもう取り付けてあるぞ」

川 ゚ -゚)「いや、私が負けたなら眼福だろうが…ツンが負けても…なぁ?」

ξ゚?゚)ξ「え、何?もう殺していいの?」

(;^ω^)「もうとかそういう問題じゃなくダメだからそれ!!」

(;'A`)「あんまり刺激するなよ…」

川 ゚ -゚)「残酷だがこれが真実なんだよ」

94以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:43:58 ID:AsYnHex60
  _
( ゚∀゚)「いい感じに場も暖まってきたな」

( ^ω^)「もう炎上スレスレだお…」

(´・ω・`)「じゃあ早速始めようか。審判は僕がやるから、ジョルジュはその辺で砂上の楼閣でも作ってて」
  _
(; ゚∀゚)「無益にも程があるぞ、それ」

(´・ω・`)「それではじゃんけんでサーブを決めてね」

( ^ω^)「じゃん」

ξ゚?゚)ξ「けん」

('A`)「ほい」

川 ゚ -゚)「(やべ、台詞がない)」

( ^ω^)「あ、僕勝ったお」

95以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:44:50 ID:AsYnHex60
(´・ω・`)「試合開始ー」

ピーッ!

( ^ω^)「そー、れ!」


                      ○    ポーン!
                          ミ
                    ‖
                    ‖
 ( 'A`)   川 ゚ -゚)        ‖    ξ(゚?゚ξ    ヾ(^ω^ )
 / ヽヽ   〈 ∽          ‖     ιι 〉       ヽ  ト
  > >    ││       ‖      < <        < <


(´・ω・`)「ナイスサーブ!」

川 ゚ -゚)「しかしブロック!!」

(;'A`)「一発目から!?」

96以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:45:32 ID:AsYnHex60

              Σ ○ そ
           ∩   ∩   バシッ
            川 ゚ -゚)   ‖
            〉  〉   .‖
 (;'A`) そ     ノ フ    .‖ Σ ξ(゚?゚;ξ  Σ ヾ(^ω^;)
 / ヽヽ                ‖     ιι 〉       ヽ  ト
  > >                 ‖      < <        < <


(;゚ω゚)「防いできおったー!!」

ξ;゚?゚)ξ「あいつルール無用だ!!」


           ∩   ∩
            川 ゚ -゚)   ‖
            〉  〉   .‖ ミ そ
 (;'A`)        ノ フ     .‖  ○ξ(゚?゚;ξ    (^ω^;)
 / ヽヽ                ‖   とと  /       ιι 〉
  > >                 ‖     < \        < <


川 ゚ -゚)「チッ!捕られたか!」

97以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:46:16 ID:AsYnHex60
  _
( ゚∀゚)「審判今のいいの?」

(´・ω・`)「いいんじゃん?」

ξ;゚?゚)ξ「ゆるっ!!審判ゆるっ!!」

(´・ω・`)「ツッコミもいいけど落とさないようにね」

(;^ω^)「クソッ、もうなんか色々言いたい!!」

ξ#゚?゚)ξ「ブーン!!トス上げて!!」

( ^ω^)「把握だお!」

ξ#゚?゚)ξ「もうトサカ来たわ!!必殺スパイクで殺す!!」

(;'A`)「やっぱ殺すんだ!?」

ξ#゚?゚)ξ「『必』ず『殺』すと書いて…必・殺!!」

98以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:47:04 ID:AsYnHex60

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
―――――――――――――――――――――――――

     ド    リ    ル

             ヽξ#゚?゚)ξノ

                   ス   パ   イ   ク

―――――――――――――――――――――――――
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


(;'A`)「何このカットイン!?」

川 ゚ -゚)「む、来るぞ!私の方に!」

(;'A`)「お前の方かよ!!いいよその報告!!」

99以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:47:45 ID:AsYnHex60

                   そ   バッシィィィィィ!!!
               //    ξ(゚?゚#ξ
                ((▽)) . ‖  ミつ  〉ヽ
                      ‖    < \
 (;'A`)   川 ゚ -゚)       ‖              (^ω^ )
 / ヽヽ    / ∽        .‖               ιι 〉
  > >    > >          ‖                < <


(;'A`)「ボール三角形になっちゃった!!ドリルだから!?」

川;゚ -゚)「くぅっ!!」

バシィッ!!

ξ゚?゚)ξ「ふ…逃げずに受けたのは褒めてあげる。でも!私のドリルスパイクは!確実に!」


   ド   ξ#゚?゚)ξ9m「あなたの腕をそれはもう粉微塵に粉砕するッ!!」   ン


(;'A`)「怖っ!!ドリルスパイク怖っ!!」

100以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:48:28 ID:AsYnHex60
ギャリギャリギャリギャリ!!!
  _
(; ゚∀゚)「ボ、ボールが!!クーの腕の上で回転しているぞ!!」

( ^ω^)「何このバトル漫画」

(´・ω・`)「(ブーンが展開に付いていけず急に冷めた…)」

川;゚ -゚)「こ…このままでは…!」

(;'A`)「止めろクー!そのままじゃお前本当に!」

川;゚ -゚)「ああ…私の腕の角質が綺麗に取れてしまうだろうな…」

(;゚A゚)「美肌効果かよおおおおお!!!心配して損した!!!」

ξ゚?゚)ξ「強がりを言っていられるのも今のうちだけよ!」

川#゚ -゚)「だとしても!私にも意地がある!まだ私は死ねないんだ!」


そう…あの時あいつと交わした約束を果たすまでは…


(;゚A゚)「いやいやいやいやどうでもいいからこの回想!!」

101以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:49:08 ID:AsYnHex60
川#゚ -゚)「うおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

(;'A`)「クー!!」


         どっせい
                   ‖
                   ‖
 ( 'A`) △三ニ と と       ‖   ξ(゚?゚ξ     (^ω^ )
 / ヽヽ     (。- 。川 〉   ‖     ∽ /       ιι 〉
  > >         > >   ‖     < \        < <

             _
ξ;゚?゚)ξ(;^ω^)(;゚∀゚)「クーが気持ち悪い体勢でボール受け流したあああああ!!!」


よくわかる解説
横から見るとクーの体はこうなっているよ!

       _←体から首
   頭→○ 〉←腰
    足→ノ 〉←足

簡単に言うとイナバウアー体勢だよ!
恨むならAA技術が足りなかった作者を恨んでね!
すると三日以内に首を寝違えるよ!

102以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:49:55 ID:AsYnHex60
・;∴.('A△三ニ ゴッスウウウギャリギャリギャリ!!!

(;^ω^)「ああ!!ドクオが受け流しドリルスパイクの餌食に!!」

(´・ω・`)「これは痛い」

ξ;゚?゚)ξ「さすがはクー!やるわね!」

(:::::::)「う…うう…」

川 ゚ -゚)「大丈夫かドクオ!っと、レシーブ」

(::::::::)「か…顔が…」

川 ゚ -゚)「とりあえずボールを返すんだ!話はそれから五秒ぐらい聞いてやる!」
  _
( ゚∀゚)「みじかっ」

(::::::::)「う…うおおおおお!!!」

103以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:50:23 ID:zHr2NgUo0
作者が呪いをかけてきたwww

104以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:50:49 ID:AsYnHex60

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
―――――――――――――――――――――――――

     イケメンになりました

              d( ・∀・)b

                    ス  パ  イ  ク

―――――――――――――――――――――――――
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


(;゚ω゚)「お前誰だーーーーー!!!!!」

川 ゚ -゚)「ドクオだ」

ξ;゚?゚)ξ「ねーよ!!!!!」

105以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:51:30 ID:AsYnHex60
  _
( ゚∀゚)「説明しよう!ツンの必殺技『ドリルスパイク』が決まったドクオの顔に何が起きたのか!」


   .('A△三ニ ゴッ

  ∴.('A△三ニ スウウウ

・;∴.('A△三ニ ギャリ

・;∴ ('∀△三ニ ギャリ

・;   (・∀△三ニ ギャリ!!!

               ○  ポーン
            彡
     (・∀・ ) 

  _
( ゚∀゚)「すごいね、人体☆」

106以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:52:11 ID:AsYnHex60

                  Σ     トッロォォォォォン
            ( ・∀・)   ヾヽ
           ノ/  と彡 . ‖  ('A`)
           ノ >     ‖         そ         そ
 川 ゚ -゚)                  ‖   ξ(゚?゚;ξ     (^ω^;)
 〈 ヽヽ              ‖    ιι 〉       ιι 〉
  > >               ‖     < <        < <


ξ;゚?゚)ξ「そして残念な擬音で残念なボールが飛んできたあああああ!!!」

(;゚ω゚)「っていうかこれどういう仕組み!?アンパンマン!?」

(´・ω・`)「説明しようか?」

(#゚ω゚)「お断りだあああああ!!!」

(´・ω・`) ショボーン

107以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:52:55 ID:AsYnHex60
ξ;゚?゚)ξ「くっ…こんな残念なボールぐらい!」

('A`)

ξ゚?゚)ξ「受け…きって…」

('A`)

ξ'゚?゚)ξ「みせ…」

(;^ω^)「ああ、ツンの顔がみるみる残念になっていくお!!」


     ヘニョ   ξ'゚?゚`)ξ「蝋人形になりたい」   ンヌ


(;^ω^)「せ、セリフと擬音まで残念に…ここは僕が受けるしかないお!!」

ダダダダダッ

( ・∀・)「無駄だ!俺の負の思念が込められたそのボールを、リア充のお前が受けられるはずがない!!」

川 ゚ -゚)「お前なんか歪んでんな」

108以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:53:35 ID:AsYnHex60

                      ‖
                      ‖   ヾヽ  ヌッチィィィィィ
 川 ゚ -゚)    ( ・∀・)    .‖    ('A`)(゚ω゚#)
  〈 ∽      〈 ∽      ‖      とと  〉
  L L      L L      ‖        < <       _ノ ̄乙ξ'゚?゚`)ξ_


(#゚ω゚)「うおおおおお擬音が相変わらず残念だあああああ!!!」

川 ゚ -゚)「(ツンの体どうなってんだ…)」

(#゚ω゚)「うおおおおお!!!!!」

( ・∀・)「無駄無駄無駄無駄ァ!!」

(#゚ω゚)「うおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」

バチバチバチッ

(´・ω・`)「……!!ブーンの体が!!」

109以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:54:16 ID:AsYnHex60

        \  ヽ     ! |     /
     \    ヽ   ヽ       /    /       /
     なんか臭いこれえええええええええええ!!!!!!!
        \          |        /   /
                        ,イ
 ̄ --  = _           / |              --'''''''
          ,,,     ,r‐、λノ  ゙i、_,、ノゝ     -  ̄
              ゙l    ('A`)   ゙、_
              .j´ . .       (.
    ─   _  ─ {    (゚ω゚ #)   /─   _     ─
               ).  c/   ,つ   ,l~
              ´y  { ,、 {    <
               ゝ   lノ ヽ,)   ,


(´・ω・`)「ついに覚醒したか!!」

(;・∀・)「こ…こんな力がブーンに!?つか臭くないよ俺!!」

川 ゚ -゚)「ふっ…どこまでも恐ろしいヤツだ。あとお前は臭い」

ξ'゚?゚`)ξ「13kmや」

川 ゚ -゚)「(そしてこっちは残念すぎる…)」

110以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:55:00 ID:TS70yi6Q0

           。←ドクオヘッド
           !!
           .!

           l
           !l
          i!!i
          iil!l!!i
     。 。 l!!l。ll!l! 。 。 ←ブーンたち


川 ゚ -゚)「…頭が上がっていく…」

ξ゚?゚)ξ「もず…あら?私…どうしてたんだろう」

( ・∀・)「これが…ブーンの底力…」

(´・ω・`)「素晴らしい…なんて綺麗な光だ…」

(;^ω^)「はぁ、はぁ、はぁ…やった…残念なボールを…打ち上げた…」

川 ゚ -゚)「しかしこの場合、勝者はどっちなんだ?」

111以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:56:21 ID:XxdFqPi.0
おもしれえwwww

112以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:56:23 ID:AsYnHex60
  _
( ゚∀゚)「はぁ〜ぁ。数レスほど前から出番がなくなって暇だぜ。もう眉毛投げちゃお」

( ゚∀゚)   三- ピュー
  と彡

( ゚∀゚)「…ん?なんだ、あの光…あ、消えた」

( ゚∀゚)「スーパーサイヤ人でも生まれたのかなぁ…ま、いいか」

( ゚∀゚) ペタペタ

( ゚∀゚)「よーし、あとはこの門を完成させれば砂上の楼閣が」

ヒュー…

   iill
   ll!iil
Σ ('A`) そ  ゲロッチョオオオオン
  ( ゚∀゚)「かんせべげばがどっ!!!!」


( ^ω^)ξ゚?゚)ξ( ・∀・)川 ゚ -゚)(´・ω・`)「あ」

113以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:58:39 ID:AsYnHex60
(  ∀ ) ピクピク…

( ^ω^)「ボールがジョルジュに当たったお…あれ、眉毛がないお」

ξ゚?゚)ξ「と、いうことは…ジョルジュがボールを落としたってわけよね…で、眉毛は?」

('A`)「そうなるよな…って、顔戻った…そういえば眉毛がないな」

川 ゚ -゚)「ビーチバレーはボールを落としたやつが負けだよな…眉毛はどこだ?」

(´・ω・`)「そうだね。無制限サバイバルマッチだったし…眉毛どこだろう」

( ^ω^)

ξ゚?゚)ξ

('A`)

川 ゚ -゚)

(´・ω・`)「やっとく?眉毛ないけど」

114以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:59:23 ID:AsYnHex60
        ∧ ∧
         ( ゚∀゚)          やあ( ゚∀゚)
       __〃`ヽ 〈_         ようこそ、海へ。
   γ´⌒´-−ヾvーヽ⌒ヽ
  /⌒  ィ―☆――☆―); `ヽ   うん、男なんだ。済まない。
  /    ノ^ 、___¥__人   |    仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。
  !  ,,,ノ爻\_ _人 ノr;^ >  )
 (   <_ \ヘ、,, __,+、__rノ/  /    でも、お題絵を見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない
  ヽ_  \ )ゝ、__,+、_ア〃 /     「ときめき」みたいなものを感じてくれたと思う。
    ヽ、___ ヽ.―┬┬〈  ソ、      殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい
      〈J .〉、 ヾノ, |ヽ-´      そう思って、この作品を書いたんだ。
      /""  ノ l : |
      レ   ノ: │  リ       じゃあ、苦情を聞こうか。
      /   ノ  リ  |
      | ,,  ソ  ヽ  )
     .,ゝ   )  イ ヽ ノ
     y `レl   〈´  リ
     /   ノ   |   |
     l  /    l;;  |
     〉 〈      〉  |                            ┼ヽ  -|r‐、. レ |
    /  ::|    (_ヽ \、                           d⌒) ./| _ノ  __ノ
   (。mnノ      `ヽnm

115以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 12:59:58 ID:zHr2NgUo0
乙ww
まさかの展開に笑ったww

116以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 13:00:47 ID:AsYnHex60
以上、投下終わり
女性陣にビキニを着せるという発想はなかったんだ、済まない

ところで一人二本以上投下はありなのかね
いや俺はしないけどねうん

117以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 13:02:42 ID:XxdFqPi.0
乙ww

118以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 13:06:43 ID:G00neAJMO
乙ー 二本以上ありでしょ

119司会者:2010/05/04(火) 14:13:42 ID:3O1ucA/E0
乙wwww
二本ありありよー

120以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 15:50:20 ID:3O1ucA/E0
投下するよー

121同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 15:53:37 ID:3O1ucA/E0

【タイトル】
 同じ空の下にいるようです

【使用絵】
No.2 ttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/697.jpg
 使用お題:夏 猫 耳
 AA:ζ(゚ー゚*ζ

No.3 ttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/698.jpg
 使用お題:猫、夏
 AA:(#゚;;-゚)

No.11 ttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/706.jpg
 使用お題:夏、猫
 AA:('A`)( ФωФ)

No.13 ttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/709.png
 使用お題:夏、耳
 AA:(*゚ー゚)

No.14 ttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/710.jpg
 使用お題:夏
 AA:( ・∀・)

29レス

122同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 15:54:35 ID:3O1ucA/E0
 かりん こりん
 茶けた銅の音 りんと みみ しみて

 きろん ころろん
 一人 あたしを なぐさめる
Λ Λ
(#゚;;-゚) お空はきょうもあおいのかしら

( ・∀・) とても澄んだ空気に、大きな入道雲がもうもうと立ち上がっているよ

 ちらり 格子を 覗きやる
 むかし 出会った ひとをみる

 ひとは ふたつの ゆびを立て
 にぃと しろい歯 のぞかせた

( ・∀・) 「ねこびと」さん、こんにちは
Λ Λ
(#゚;;-゚) 「風興し」さん、こんにちは

123同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 15:55:23 ID:3O1ucA/E0
Λ Λ
(#゚;;-゚) 世界は変わりないのかしら

( ・∀・) 君の立っていた頃の世界より、少し、騒がしいかもしれない
Λ Λ
(#゚;;-゚) 夏はかえるさんも、せみさんも、盛んに鳴くものね

 ふふ と彼は ほほえんで
 しかして 多くは 語らざる

( ・∀・) そうだね、みんな、必死で幸せを掴もうとしているよ
Λ Λ
(#゚;;-゚) そう それは本当に、本当に、嬉しいことだわ

 ひとつふたつと ゆびを立て
 あたしも すこし まねをした

 あはは ふふふ と笑いあい
 かりん こりん と風が鳴く

( ・∀・) 君もそろそろ自分の幸せを探さない?
Λ Λ
(#゚;;-゚) あたしは、ここを出られないわ 何度誘ってくれても、同じよ

124同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 15:56:23 ID:3O1ucA/E0
 ながい月日を 生けれども
 あたしを救う ものはなし

 食した血肉が 生かせども
 胸に巣食った 虚無の華

( ・∀・) ただの猫だった頃から本当に強情だよね
Λ Λ
(#゚;;-゚) 褒め言葉としてうけとっておくわ

( ・∀・) お母さんだって、こんな所で生かすために魂を託したわけじゃないと思うよ?
Λ Λ
(#゚;;-゚) ・・・

 かりん こりん 風が鳴く
 きりん こりりん 静かなる

 かりん こりん 座敷牢
 きろん ころろん あたしは ひとり

( ttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/698.jpg )

125同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 15:57:13 ID:3O1ucA/E0
( ・∀・) じゃーさ、来年の夏もまた来るから、考えといてよ
Λ Λ
(#゚;;-゚) ええ またね おせっかいな「風興し」さん

( ・∀・) またね へそまがりの「ねこびと」さん

 にぃ と この世に 生を受け
 木々に花々 香りを知って

 春夏秋冬 一回り
 雪の白さに 驚いた

 しかし 寒さと飢えの中
 母は 我が身を投げ出した

 にぃ と あたしは歯を立てた
 愛する母を 食べ 生きた

 それもいまでは むかしなり
 ねこびとにさえ 旧いこと・・・

 かりん こりん  すずやかに

 きろん ころろん そらの おと・・・

***

126同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 15:57:55 ID:3O1ucA/E0
 暑い、暑いよ、死ぬほど暑い。
 どうしてこんなに暑くなれるのか、地球は修造か。
 暑くなることで地球はウィンブルトンで勝てるのか。

('A`)「ホゲァ」

 両親の帰省に巻き込まれ、俺は山に囲まれた田舎へ連行された。
 はぁ〜 ゲームもねぇ! クーラーねぇ!
 なにより友達、もとからいねぇ!

('A`)「オラこんな村さ嫌だぁ〜」

 地元にいればなんとか、数少ない友達と部屋でゲームとか選択肢があった。
 しかしである、半分ひきこもりで日光に弱く親戚連中と親しくない俺だ。
 こんな状況下でできるのは風通しのいい部屋で寝るだけだ。

('A`)「だが、頼みの綱である風もほとんど、なし。これは死ぬる」

( ФωФ)でぁーる

('A`)「熱いよロマ、くっつくなよ」

 この猫は黒なんだから熱を蓄えていることを自覚しろ。
 そしてひっつくな。
 あと、セミども、うっせーから一時間静かにしてろ。

127同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 15:58:39 ID:3O1ucA/E0
('A`)「川でも行こうかな・・・」

 とは、言ったものの、イトコ達の誘いを断った手前、行きづらい。
 考えてみれば幼女もいるかもしれないんだよな・・・

('∀`)「次はカメラ持ってこなきゃいけねーなフヒヒwwww」

( ФωФ)でぁーる?

 不思議そうな顔で俺を見る黒猫野郎。
 頭を撫でてみたらやはり熱いくらいだった。
 寄るな暑い。

 チャイム。

「こんちゃー! ・・・あれ、車もないし誰もいないのかな」

 うっわ、めんどくせ。
 留守番はこれだから嫌なんだよ。
 居留守使ってやろう。

( ・∀・)「あ、なんだいるんだ。君、家の人? 見ない顔だけど」

 そうだ、ここ田舎じゃん。
 普通に人間入ってくるんだ。

128同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 15:59:20 ID:3O1ucA/E0
('A`)「・・・はあ。親戚のもんです」

 やけに爽やかなスーツ姿のおっさんだった。
 というか、お兄さんくらいの年齢か。

( ・∀・)「あー、じゃあさ、せっかくだからお中元渡しちゃっていい?」

 なんだ配達かよ、先に言えって。

('A`)「はんこの場所知らないんでサインでいいですか?」

( ・∀・)「サイン? いらないよ。ここの家族とは付き合い長いからね、普通に贈りもんさ」

('A`)「へえ」

 で、そのお中元とやらはどこにあんのか。
 見たトコ手ぶらで、親交のある人を訪ねるにはおかしい格好だ。

( ・∀・)「ちょっと待ってね、うーん、と。あれがいいな」

 スーツ男は少し悩んで、両手を叩いた。

129同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:00:03 ID:3O1ucA/E0
 で、広げた瞬間、その手には大きな箱がそれぞれ一つずつ。

(;'A`)「え!? どっから!?」

 軽々とスーツ男は俺のいる軒先まで箱を運ぶが、俺は身動きが取れない。
 錬成陣無しかよ!?

( ・∀・)「何言ってるかわかんないけど、はい。ここのオヤジさんハムとか好きだったよね。あと、こっちはビール」

(;'A`)「いやいやいや!」

 しかも二つともギフトセットというには少々デカイぞ!?
 これいくらだよ・・・

( ・∀・)「両方とも涼しい場所に置いといてね」

 と言いつつ、スーツ男は背を向けて歩きだす。

(;'A`)「えええええ」

( ・∀・)「そうそう、『風』の人が来たって行ってくれたら分かるから」

 俺置いてけぼりすぎるだろ!

130同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:00:49 ID:3O1ucA/E0
( ФωФ)でぁーる

( ・∀・)「お、ロマネスクじゃん。元気?」

( ФωФ)でぁーる

 ちら、と一人と一匹が俺を見る。

( ・∀・)「ふーん。お前も大変だな」

('A`)「?」

( ФωФ)=3

 やれやれ、といった感じの奴ら。

('A`)「え、なにこれ? なんで俺馬鹿にされてる風なの?」

( ・∀・)「いやー、なんでも。留守番ご苦労さん」

 ついに去ろうとしたスーツの背に、ロマが声をかける。
 こいつら昔恋人同士か何かだったのかよ。

( ・∀・)「・・・そうな、ロマネスクがそういうなら。もうひとつ追加で置いてくよ」

131同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:02:00 ID:3O1ucA/E0
 もうひとつパン、と合掌。
 そして、現れたのは。

( ・∀・)「ちゃらーん、よく冷えたスイカなりー」

(;'A`)「もう何がなんだか」

( ・∀・)「あ、そうそう、ロマネスク。俺からもお願いがあんだけど」

( ФωФ)でぁーる?

( ・∀・)「あとで、でぃちゃんとこ遊びに行ってやってくれる?」

( ФωФ)でぁーる

 一人と一匹は俺をよそに、挨拶を交わした。
 目の前で村八分状態にされると堪えるよね。

(;'A`)「あんた一体何者だよ」

「『風』の人だってば」

 聞こえるが早いか、停滞していた空気が一気に流れた。
 突風だ。
 目も開けられないような、凄い風。

132同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:02:41 ID:3O1ucA/E0
 次にようやく目が開けられたとき、スーツの男は消えていた。
 なんだアイツこわっ、田舎こわっ。

( ФωФ)でぁーる

 黒猫が縁の下に転がりこんでいた大玉のスイカを突いて鳴く。

('A`)「お中元、ねえ」

 俺はよく冷えてるのを確認して、すぐさま台所で半分に切った。
 もうわけ分からんし暑いから半玉食ってやる。

('A`)「誰も彼も、俺には理解できんよ、全く」

 中学生にして世間に見切りをつけている、もといつけられている俺の台詞は、風に飲まれた。

('A`)「あれ・・・」

 そういえば、さっきまで風なんて・・・。
 ちりん、ちりん、と風鈴が鳴った。

('A`)「お中元、ねえ」

 もうひとつ呟いて、俺はからっ晴れの空の下、スイカにかぶりついた。
 ・・・甘い。

( ttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/706.jpg )

***

133同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:04:10 ID:3O1ucA/E0
 祭り囃子に草木の香り 木陰ざわざわこそこそりん
Λ Λ
(*;ー;) ううう

 月夜 星空 虫の声 浴衣姿のべその声
Λ Λ
(*;ー;) ギコくんとはぐれちゃった・・・変化も解けちゃったし

 けれどその耳 人ならざりて それを隠してうずくまる

 てろん 垂れたる猫の耳 ねこびと達のとがり耳
Λ Λ
(*;ー;) せっかくお姉ちゃんにおまじないかけてもらったのに・・・

 がさり! がさがさ! 何かの気配!
Λ Λ
(*;ー;) にゃっ

 小さなねこびと ぴゃっと跳んで鳴いた!

 闇の中から何が出る?

134同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:05:19 ID:3O1ucA/E0
( ФωФ) やっぱりこうなってたのである

( ・∀・) あっ、なんだホントにお祭りに来てたんだ

 真っ黒オス猫 一匹かさり 真っ黒洋服 一人ががさり
Λ Λ
(*;ー;) ロマくん! 風興しさん!

 ねこびと少女は ほっとしてわらう

 洋服男もそれみて わらう

( ・∀・) デレさんにきいて来たんだけど、どうして変化とけちゃったの?
Λ Λ
(*;ー;) あんね、あの、「らむね」っていうのが辛くてね・・・ギコくんにもらったからね・・・

( ・∀・) ぷっ・・・あははは・・・そっかそっか びっくりしちゃったんだね

(;ФωФ) 笑いごとではないのである 我輩もあのシュワシュワした輩は好かん

 黒猫神妙 男は笑顔 ねこびとは困り 赤い顔

( ttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/709.png )

135同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:06:00 ID:3O1ucA/E0
Λ Λ
(*;ー;) どうしよう ギコくん あたしのこと怒ってるかなあ かってにいなくなったから

(;ФωФ) ぬあーん ねこびとも大変であるな

( ・∀・) ・・・よーし、じゃあ、こうしようか

 男は両手 ぱんと合わせ ひらく

 空気をこねて 混ぜては 返し

 ゆるり 流れた 木陰の大気

 やがて まあるく 集まる空気

 大円 小円 地面にえがき

 できた これこそ ・・・なんだろう?

( ・∀・) デレさーん、デレさーん? お休みのところごめんなさーい

 少ししてから 綺麗なお声

 ねこびと 小さく驚いた

136同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:06:59 ID:3O1ucA/E0
「ちょっと、なにー? 人間の言葉で喋ってよー」

( ・∀・)「あっと失礼。あのー、しぃちゃんのおまじないなんですけど、かけなおして貰えませんか?」

「うそ、解けちゃったの?」

 もじもじ ねこびと くちびる ふるる

( ・∀・)「まあまあ、色々あるでしょうよ。女の子なんだから」

( ФωФ) であるな
Λ Λ
(*;ー;) ううう

「仕方ない。しぃ、そこにいるのね。訪問陣の中に立ってちょうだい」

 しょげた 少女は 円陣に立ち

 顔を赤らめ 浴衣を握る

「遠距離からだから三時間しかもたないけど、大丈夫よね」

( ・∀・)「あざーす」

137同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:07:45 ID:3O1ucA/E0
 ちょっぴりあとの 祭りの中に

 浴衣姿の 少女が一人

(*゚ー゚)「ギコくん! ギコくんどこ!?」

 どしん 可憐な少女が 転ぶ

('A`)「おっと、大丈夫?」

 しかし するりと立ちたる動き

 しなやか 柔らか 猫のよう

(*゚ー゚)「お兄ちゃんごめんなさい! ギコくーん!」

「おーい、しぃー! どこだゴルァ!!」

('A`)「なんだ、あんな小さい子にも彼氏いるのかウツダシノウ」

( ФωФ)でぁーる

 黒猫に気付く 鬱屈少年

 抱き上げ やれやれ 帰途に着く

138同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:08:29 ID:3O1ucA/E0
(*゚ー゚)「ごめんね、はぐれちゃって!」

(,,゚Д゚)「俺こそゴメンだぞ、ゴルァ」

( ・∀・)「へい、そこな可愛いカップル。これやるよ」

 二人の行く手に 粉モノ屋台

(*゚ー゚)「あっ」

 男が渡した ほかほか包み

 かつぶしたっぷり たこ焼き包み

(,,゚Д゚)「お・・・? ありがと、だゴルァ?」

 礼を言う間に 男は消えて

 少年少女は 辺りを見やる

 けれどどこにも 影すらなくて

 どかん その時 花火が上がる

139同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:09:10 ID:3O1ucA/E0
 夜空に咲いた 大輪が

 照らす 小さな男女があって

 どちらからとも 知らないが

 二人の手は きゅっと 握られた

 隣の人と いれますように

 ながーくながーく いれますように

 少女は 笑って見上げてる

 夜空 星空 夏の空

 どかん ばらばら

 花火の空を

***

140同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:09:52 ID:3O1ucA/E0
 潮の華は好き。
 本物よりも形が多彩で、儚いから。

 同じ理由で人も好き。
 色んな人がいて、やっぱり、儚いから。

ζ(^ー^*ζ「んー、いい天気。ほら、窓から顔出していいから」

 山を越えるには車がいるけど、海まで20分もかからない。
 だから田舎だけどこの村が好き。

ζ(゚ー゚*ζ「どうした少年元気がないぞ」

('A`)「酔った。デレ姉さん、気持ち悪い」

 親戚のドクオも、まあまあ好き。
 私の胸元とかを素直に凝視するから、青少年って感じがいい。

ζ(゚、゚*ζ「もうちょっと我慢してよ、すぐ着くから」

('A`)「寝たい・・・暑い・・・」

141同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:10:34 ID:3O1ucA/E0
ζ(゚ー゚*ζ「着いたー!」

('A`)「おお、海なんか久しぶりかも」

 私は早速車を降りて、サンダルも脱いでしまった。
 麦わら帽子にワンピース。

 うーん、なんという夏スタイル。
 こりゃ都会ではプレミア付くね。

('A`)「ここはいつまでも綺麗だね」

ζ(゚ー゚*ζ「でしょ? 変わらない良さがここにはあるんさ」

('A`)「・・・クーラーがあれば俺ももうちょっと好きだよ」

ζ(゚、゚*ζ「風情ないなーアンタは」

 都会っこはこれだから。
 色んなモノを「視る」力だってそんな環境じゃなくなるってーもんよ。

142同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:11:33 ID:3O1ucA/E0
 軟弱モノを捨て置いて波間に歩けば、白い猫が足元に擦り寄ってきた。
Λ Λ
( ^ω^) にゃおっお

ζ(゚ー゚*ζ「おっ、いたな猫丸」

 ここから歩いたところにある漁港を巣にするオス猫だ。

('A`)「なんだコイツまだ生きてたのか」

ζ(゚ー゚*ζ「こらこら、アンタよりも人生の先輩よ」

('A`)「へえ?」
Λ  Λ
( ^ω^) きめえ

(;'A`)「!?」

 私はきっと白猫を見咎め、口を閉じさせた。
 好奇心猫を殺し、口は災いを呼ぶのだ。

(;'A`)「えっ、いま、あれっ!?」

143同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:12:17 ID:3O1ucA/E0
ζ(゚ー゚*ζ「何?」

(;'A`)「気のせい・・・?」
Λ Λ
( ^ω^) にゃおっお

 知らずともよい世界というものがある。
 私は適当にはぐらかして、海に足を浸した。

 白猫も着いてくる。
 ドクオは、持参のタオルを頭にかけて砂浜に座り込んでいた。

( ・∀・)「うおおおおおお」

 遠方をどこかの馬鹿がバタフライで泳いでいる。
 今年の夏は仕事をあらかた片付けてしまったらしい。

('A`)「あの人どーっかで見たことあるような」

ζ(゚ー゚*ζ「あんなんと知り合いなの?」

( ・∀・)「ふはははははは! トビウオ・スイム!」

('A`)「気のせいだね」

144同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:13:36 ID:3O1ucA/E0
 ずん、ざざんと浜に響く波音。
 肌がひりつく陽光。

 私は夏が好きだ。
 色々なエネルギーに満ちて、終わる頃には静かな切なさがあるから。

ζ(゚ー゚*ζ

 何回も転生を繰り返す、私のような魔女には儚さが羨ましい。
 次にまた私が死ぬのは8年後くらいだ。

 そして、18歳の肉体で蘇る。
 村の人間は誰もが疑問を抱かず、それを受け入れる。

 昔の写真に、私はいつも同じ姿に写っている。
 でも、誰もそれを不思議に思わない。

ζ( ー *ζ

 村の中でも、猫人は影の存在であり、特異だ。
 特に、私は一番の異物、異形。

145同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:14:20 ID:3O1ucA/E0
 何かの終わりがけを眺め、見送る。
 どうしてそんな使命を負ったのか、今は思い出せない。

 何度目の転生かも、私には思い出せない。
 そして、原初の私自身のことさえも。

('A`)「デレ姉さん」

ζ(゚、゚*ζ「おっ、なんだい」

('A`)「昔も同じような光景を見た気がする。デジャヴュかな」


ζ(゚ー゚*ζ


ζ(^ー^*ζ「よくある、ことだよ」
Λ Λ
( ^ω^) にゃお

ζ(゚ー゚*ζ「猫丸もそう思うよね」

146同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:15:10 ID:3O1ucA/E0
('A`)「あー、確かに。村に帰ってくるとよくあるわ。ごめん、なんでもない」

 ドクオ、それは、きっとそうなんだよ。
 私にも覚えがある。

 もっと君が小さな頃、私は君をここに連れてきた。
 同じように、私がタオルを頭に乗せてさ。

 それは、多分、ひとつ前の私の記憶。
 だから、謝ることなんかないんだよ。

 本当に、よくあることで、私は気にしてないんだから・・・。

('A`)「あ゛―――・・・」

ζ(゚ー゚*ζ「そろそろ疲れた?」

 私は白猫を撫でながら、ドクオを見た。

('A`)「いや、そうじゃなくてさ」

ζ(゚ー゚*ζ「?」

147同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:16:03 ID:3O1ucA/E0
('A`)「変わらないものも、悪くはないか、って」

ζ(゚、゚*ζ

( ttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/697.jpg )


ζ(゚ー゚*ζ「でしょお?」
 Λ Λ
( ^ω^) にゃお


 空の上を、とんびが大きく旋回していった。

 長い鳴き声が、ずっと、耳に木霊した。

***

148同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:17:02 ID:3O1ucA/E0
( ・∀・)「今年も仕事したわー」

( ・∀・)「新しい風吹き入れたりするのもしんどい」

( ・∀・)「来年の夏まで当分休ませてもらおうかなー」

( ・∀・)「吹雪の時は悪いことしたしなー」

 俺は風を自分自身に当てて、空を高く高く飛んでいた。

 見下ろす盆地に、山を挟んで海。

 紫外線が僕を焼き尽くしそうになっていたので、手早く村付近の扇風機を撤去していった。

( ・∀・)「今年はこんなもんで充分か。あとは自由にやってくれ」

 猫人も、人間も、魔女も。

 僕も自由にやらしてもらうから。

149同じ空の下にいるようです:2010/05/04(火) 16:19:15 ID:3O1ucA/E0
( っ∀-)「ねっみ」

 そろそろ寝よう。
 体の結合を解いて、空の、いち、構成要素に・・・。

 同じ空の下、さまざまな人間がいた。
 人間とずれた存在がいた。
 今日もまた、彼らは生きていく。

 皆、同じ空を眺めてる。
 僕はそんな彼らに、少し新しい風を当ててあげるだけの存在。
 それだけの、「風興し人」だ。

 それ以上でも、それ以下でも、ない。

 時が来れば現れるし、必要でなくなれば消える。

 そろそろ、眠りに就こう。

 光が、僕を溶かしていく・・・。

( ttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/710.jpg )


終わり

150以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 16:20:09 ID:3O1ucA/E0
終わりー
これくらい無茶して絵題使ってもいいぜ!
という例としてやってみた
じゃあの

151以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 16:22:13 ID:3/oHSS4E0
よく見たら司会者かよ!


152以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 16:23:30 ID:/3/UZ5No0


153以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 16:26:46 ID:gpTlsyx20
見たことのあるIDだと思ったら……
乙!

154司会者:2010/05/04(火) 16:33:20 ID:3O1ucA/E0
くく、誰も一作品は一枚の絵から、とは言ってないぜ……!
ラノベの由来はつまり、挿絵効果にある!
と、思う!

だから文と絵が合わさり溶け合い
頭がフットーしちゃわなかったらもったいないんです><

155以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:05:56 ID:V35W2Nzk0
乙! なんという圧倒的絵の量・・!
続いていきまう

【タイトル】
( ´_ゝ`)すてあうぇいとぅへゔんのようです

【使用イラスト】

6. 701
 http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_124.jpg
 使用AA ξ゚?゚)ξ ( ´_ゝ`)
 お題  夢 夏

156以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:07:14 ID:V35W2Nzk0
「起きてよぉ・・」


ξ ?)ξ ねぇ 起きてよ・・ こんなところで寝てないで

ξ ?)ξ ねぇ・・ ねぇってば



(  _ゝ ) 



兄者はおきない
私がどんなに呼びかけても
私がどんなに体をゆすっても
彼が目を覚ますことはない


ξ ?)ξ 兄者・・ どうして起きないのよ・・

157以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:08:05 ID:V35W2Nzk0
ξ ?)ξ ・・ごめんね ごめんね兄者・・ ごめん・・

私がどんなに謝っても
私がどんなに願っても
彼は決して目を覚まさない


嗚呼、私はどうしてあんなに馬鹿なことを…







( ´_ゝ`) 

( ´_ゝ`) (やっべぇ・・ 死んだふりしてたら滅茶苦茶起きづらくなった・・)



     〜( ´_ゝ`)すてあうぇいとぅへゔんのようです〜

158以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:08:51 ID:V35W2Nzk0
( ´_ゝ`) (そう、昨日はツンの誕生パーティーによばれたのだ)

( ´_ゝ`) (そんでもってみんなで盛りあがってたわけだが)

( ´_ゝ`) (俺がツンの巻き毛を排泄物扱いしだしたら追い出された)

( ´_ゝ`) (そんなツンに復讐しようと「朝起きたら俺が玄関で死んでる作戦」を決行)

( ´_ゝ`) (そしで今の状況というわけだな・・ 解説する俺優しッ)


ξ ?)ξ 兄者・・ ごめんね・・ ごめんねぇ・・っ!

( ´_ゝ`) (やべぇ・・ 起きるタイミングなんてもう絶対ねぇよ・・)

ξ ?)ξ 兄者・・ 兄者ぁ・・!

( ´_ゝ`) 

( ´_ゝ`) (昔、「ブラックビスケット」ってグループあったよね)

ξ ?)ξ ごめんなさい・・ごめんなさい・・っ!

( ´_ゝ`) (ビビアン・スーって今なにやってるだろうなぁ・・)

ξ ?)ξ うぅ・・ 私のせいで・・ う・・ う・・っ!

( ´_ゝ`) (ず〜れた間〜の悪さもぉwwwwwwそ〜れもきーぃみのwwwwwwタイ・ミン・グゥwwwwwwwwwwww)

159以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:09:31 ID:V35W2Nzk0
ξ ?)ξ うっ・・うっ・・ グスッ・・ 兄者・・ 昔あんなことあったよね・・

( ´_ゝ`) (た〜まに間〜の悪さもぉwwwwww だーいじなんd・・ えっ どうしよう なんか語り始めた・・)


ξ ?)ξ 私が学校で教科書を忘れた時・・
      兄者は私を馬鹿にしたわよね・・

ξ゚?゚)ξ 「ちょwwww教科書忘れるとかwwww馬鹿wwwwwwばーかばーか巻きぐそwww」

ξ ?)ξ って・・

( ´_ゝ`) (ああ・・ あったなぁそんなことも・・)

ξ ?)ξ それが私にはとても・・ とても・・

ξ ?)ξ とて・・ m・・

ξ ?)ξ ・・・・・・

ξ ?)ξ 

ξ ?)ξ 話間違えたわ・・ えっと・・ ええと・・

( ´_ゝ`) (ええええぇぇ・・)

160以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:10:32 ID:V35W2Nzk0
ξ ?)ξ ・・・・・・

( ´_ゝ`) (黙り始めた・・ 何か感動的な話しを探してるのだな)

( ´_ゝ`) (感動的っつったら色々あるだろツン よく思い出せ)

( ´_ゝ`) (たとえば・・)

( ´_ゝ`) (たとえ・・ ば)

( ´_ゝ`) 

( ´_ゝ`) (・・ほら、なんかあるだろツン・・ 俺は忘れてるけど・・ ほら、なんか出せよ・・!)

ξ ?)ξ ・・・・・・

ξ ?)ξ あっ・・!

( ´_ゝ`) (おっ・・?)

ξ ?)ξ 

ξ#?)ξ 

( ´_ゝ`) (って無いんかーい)

161以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:10:46 ID:9GC/PbBQ0
今北支援

162以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:11:31 ID:3/oHSS4E0
シリアスかと思ったら・・・

163以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:11:36 ID:V35W2Nzk0
( ´_ゝ`) (無いうえになんか怒ってるじゃん・・ そんなに無かったか感動的要素・・)

ξ#?)ξ カス・・

(;´_ゝ`) (ヒエエエェェ・・ 怒りが言葉になって噴出した・・!)

ξ; ?)ξ ・・ハッ い、いや とりあえず・・ た、楽しかったわ兄者・・ 今まで・・

( ´_ゝ`) (うそつけーい)

ξ ?)ξ それにしても兄者・・ どうしてこんな馬鹿なことを・・

ξ ?)ξ あのまま家に帰れば、こんなことならずに済んだのに・・っ

( ´_ゝ`) (だよねー)

ξ ?)ξ いえ・・ 私の方が馬鹿かしら・・ ふふ・・ う・・

ξ ?)ξ たかがあんなことで怒っちゃって・・ 本当に馬鹿みたい・・

( ´_ゝ`) (ばーかwwwwwwwばかばかばーかツンのあーほwwwwwwwwwwww)

ξ#?)ξ 

( ´_ゝ`) (以心伝心だと・・)

164以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:12:21 ID:V35W2Nzk0
ξ ?)ξ 不思議ね・・ こんな状況なのに腸が煮えたぎってるわ・・

( ´_ゝ`) (やべえ〜・・ ますます起きれねぇ・・ 殺されかねねぇよ・・)

ξ ?)ξ 私、兄者には怒ってばっかりだったわね・・

ξ ?)ξ ツンツンばかりしてたわ・・

( ´_ゝ`) (うむうむ)

ξ ?)ξ だからといってデレようと思ったことは微塵もなかった・・

( ´_ゝ`) (てめぇこのやろう)

ξ ?)ξ うん・・ 無かった・・ マジで無かったわ・・

( ´_ゝ`) (二度言われた・・)

ξ ?)ξ ・・・・・・

ξ ?)ξ 

ξ ?)ξ うう・・ 兄者・・ 兄者ぁ・・

( ´_ゝ`) (おいこいつもう雰囲気だけで泣いてるだろ)

165以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:13:01 ID:V35W2Nzk0
ξ ?)ξ きっとここで寝て、寒くて死んじゃったのね兄者・・

( ´_ゝ`) (そうそう そんな設定 一晩ここで眠り明かしたぜ)

ξ ?)ξ 意地を張ってここに留まり続けて・・ そして・・ うう・・

( ´_ゝ`) 

( ´_ゝ`) (そうそう ロシアなどの寒い地方では毎年、酔っ払って路上で寝て死人が出るらしいぜ)

ξ ?)ξ 馬鹿・・! 兄者の・・ 馬鹿ぁっ・・!

( ´_ゝ`) (日本でもよくあることらしいからな みんな、ヲッカの飲みすぎには注意だ)

ξ ?)ξ こんな馬鹿なことで死んじゃうなんて・・ 兄者ぁ・・ 妹さんもいるのに・・!



今の私に強く襲いかかってくる罪悪感
綺麗な朝には似合わない感情が溢れだす
兄者、あなたは今何を想っているのかしら

( ´_ゝ`) (あ、でも冬山の遭難者を救助する犬は首に酒つけてたな・・ 少しなら良い効果なのかな・・)

166以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:13:47 ID:V35W2Nzk0
ξ ?)ξ まるで・・ 夢を見ているようね兄者・・ 死んでるなんて信じられない・・

( ´_ゝ`) (夢といえば・・ この昨晩弟者とフュージョンする夢を見た)

ξ ?)ξ あなたが最後に見た夢は何かしらね・・ ふふ・・っ

( ´_ゝ`) (もちろん某かめはめ漫画のフュージョン方法で、だ)

ξ ?)ξ 綺麗な夢だったら、私も嬉しいわ兄者・・

( ´_ゝ`) (するとどうだろう フュージョンした姿は今の姿となんら変わりないのだ)

ξ ?)ξ 凍えながら・・ あなたはどんな夢を・・

( ´_ゝ`) (なんともつまらん夢だった)

ξ ?)ξ ・・・・・・

ξ ?)ξ 凍える・・?

( ´_ゝ`) (ん?)

167以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:14:37 ID:V35W2Nzk0
ξ ?)ξ 

ξ; ?)ξ そういえば・・ 今は夏だったわ・・

( ´_ゝ`) (あっ そういえば夏だった・・ やべぇ・・ ばれたか・・?)

ξ; ?)ξ 確か最低気温・・ 18度・・

( ´_ゝ`) (死なねぇwwwwwww絶対死なねぇwwwww ちょっwwwwwwww適温wwwwww)

ξ ?)ξ ・・? ・・・・・・

(; ´_ゝ`) ・・・・・・!

ξ ?)ξ ・・・・・・



ξ ?)ξ まぁ兄者はアホだから・・ 常識なんて通用しないわ・・

( ´_ゝ`) (イラッ☆)

168以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:15:11 ID:3O1ucA/E0
まったくシリアスじゃなかったなw

169以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:15:19 ID:V35W2Nzk0
( ´_ゝ`) (あっ・・ もしかして今、起きだすチャンスか・・!?)

ξ ?)ξ 兄者ぁ・・ こんな微妙な気温で死ぬなんて・・っ

( ´_ゝ`) (「うひゃっほうほうwwww死ぬわけねぇよwwwwおっひゃおっほおぉううんwwwwwwww」)

( ´_ゝ`) (うむ・・ このテンションで誤魔化しつつ全力疾走で帰宅すれば・・っ!)

ξ ?)ξ 兄者ぁああぁ・・!

( ´_ゝ`) (・・よし、いまだッ!!)



( ´_ゝ`) 

( ´_ゝ`) あれ?

ξ ?)ξ うう・・っ

170以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:15:46 ID:9GC/PbBQ0
適温吹いた

171以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:16:10 ID:V35W2Nzk0
( ´_ゝ`) ・・? ・・・・・・

( ´_ゝ`) 

( ´_ゝ`) (体が動かん)

ξ ?)ξ こんなに体が冷たくなって・・! 夏なのに・・!

( ´_ゝ`) (・・あれ? 触られてるのに感覚が無い)
ペタペタ

( ´_ゝ`) ・・・・・・

( ´_ゝ`) 







( ´_ゝ`) (ちょwwwwwwwwwwww18度で死んだwwwwwwwww)


                 〜Fin〜

172以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:17:06 ID:3/oHSS4E0
ワロタwwwwwwwwwwwww乙wwwwwwww

173以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:17:47 ID:V35W2Nzk0
シリアスクラッシャー俺
とりあえず絵をかいた人に土下座しようと思います

次の方に期待!

174以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:18:22 ID:9GC/PbBQ0
乙ww

175司会者:2010/05/04(火) 17:21:15 ID:3O1ucA/E0
ワロタwwww
喰らえ変則ヲッカを

(´・ω・`)っ 二\
         \二Ξ[ヲッカ的な何か]

176以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:24:17 ID:gpTlsyx20
シリアスかと思ったのにwww
乙!

177以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:28:22 ID:BQsEy9qwO


ビビアン・スーは第一線でバリバリ働いてるぜ
今年からまた日本でも活動するし

178以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:31:27 ID:cIs5WcRE0
乙!ワロタwww

179以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:45:41 ID:cIs5WcRE0
それじゃあいきます。

【タイトル】
( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです

【使用イラスト】
レス番707
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_127.jpg
お題・耳、猫
(*‘ω‘ *)( <●><●>)( ><)

レス数27

180司会者:2010/05/04(火) 17:46:56 ID:3O1ucA/E0
お、こいこい

181( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです1/27:2010/05/04(火) 17:46:58 ID:cIs5WcRE0

( <●><●>)「まったく」

( <●><●>)「ビロードの帰宅が今日も遅いのはわかってます」

( <●><●>)「一体どこをほっつき歩いているのでしょう」

ガ チャン...

( <●><●>)「おや」

( <●><●>)「ドアを開ける音がいつもより小さいです」

( <●><●>)「……ビロードが、また何かを企んでいるのはわかってます」

( <●><●>)「やれやれ、です」

182( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです2/27:2010/05/04(火) 17:47:59 ID:cIs5WcRE0

( ><)

(>< )

( ><)「ワカ兄さんはいないみたいなんです……!」

( ><)「もう少しだけ静かにしてるんですよー……」

( <●><●>)「また動物を連れて来たのはわかってます」

(;><)「!!」

( <●><●>)「ビロード、今度は何を連れて来たのですか」

(;><)「な、何の事だかわかんないんです!」

183( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです3/27:2010/05/04(火) 17:49:05 ID:cIs5WcRE0

( <●><●>)「お前が嘘を吐くのが下手な事くらいわかってます」

( <●><●>)「その不自然に膨らんだお腹は何ですか」

( ><)「こ、これは……」

( <●><●>)「猫耳の帽子を被るほど動物好きなお前のこと」

( <●><●>)「どうせ犬なり猫なり拾って来たことくらいわかってます」

( <●><●>)「家で飼う余裕がないこともお前はわかってる筈です」

(;><)「違うんです!」

( ><)「道草をたくさん食べて来たんです! お腹一杯なんです!」

( <●><●>)「お前のテストの点数がいつも低い事くらいわかってますが、もう少し常識を学ぶべきです」

184( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです4/27:2010/05/04(火) 17:49:49 ID:cIs5WcRE0

(*‘ω‘ *)”ヒョコッ

(*‘ω‘ *) ナー

( ><)「あっ!」

( <―><―>)「……今度は猫ですか」

( <●><●>)「元の場所に戻してきなさい」

( ><)「嫌です!」

( <●><●>)「嫌も何もありません。戻してきなさい」

( ><)「この子はまだ小さいんです! 外に放りだしたら大変なんです!」

( <●><●>)「小さいなら母親がいるでしょう。この子猫の母親はどうしたのですか」

185( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです5/27:2010/05/04(火) 17:51:04 ID:cIs5WcRE0

( ><)

(;><)

(:><)「――…わかんないんです」

( <●><●>)「母がいるかもしれない子を連れ帰って来たのですか」

( ><)「……三時間、待ったんです。お母さんは来なかったんです」

( <●><●>)「それはお前の言い訳です。お前がやった事は誘拐と一緒です」

(;><)「でも、でも!」

( <―><―>)「――わかりました」

(;><)「!」

186( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです6/27:2010/05/04(火) 17:51:50 ID:cIs5WcRE0

( <●><●>)「お前が戻さないのなら、私が戻します」

(;><)「そんな……!」

( <●><●>)「ほら、猫を寄越しなさい」

(;><)「い、嫌なんです! この子は僕が育てるんです!」

( <●><●>)「ビロード」

(;><)そ「!」

( <●><●>)「お前の食事はすべてこの子の食事になりますがそれでもいいですか」

( <●><●>)「お前が病院代はすべてこの子の病院代になりますがそれでもいいですか」

(;><)「う……」

( <●><●>)「その覚悟もないのならば、簡単に育てると言わないことです」

187( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです7/27:2010/05/04(火) 17:52:48 ID:cIs5WcRE0

( <●><●>)「子猫をこちらへ寄越しなさい」

( ><)「……はい、なんです……」

(*‘ω‘ *)ガリッ

(;><)そ「!」

( <●><●>)「……行儀が悪い子猫です」

(*‘ω‘ *)ハグッ

( <●><●>)「痛いです。噛むのはやめなさい」

(*‘ω‘ *)ガリガリ

(#<●><●>)「引っ掻くのもやめなさい」

188以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:52:58 ID:9GC/PbBQ0
ビロかわいいよビロ支援

189( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです8/27:2010/05/04(火) 17:53:28 ID:cIs5WcRE0

( <●><●>)「まったく……」

( ><)「ワカ兄さん、大丈夫ですか?」

( <●><●>)「大丈夫です。後で消毒しなければなりませんね」

( <●><●>)「ビロード、この子をどこで拾ってきましたか」

( ><)「……裏山の手前の、公園のベンチの下なんです」

( <●><●>)「VIP公園ですね。今から行ってきますので、お前は風呂にでも入っていなさい」

( ><)「……はい」

( <●><●>)「では、行ってきます」

190( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです9/27:2010/05/04(火) 17:54:11 ID:cIs5WcRE0

( ><)「ワカ兄さん」

( <●><●>)「何ですか」

( ><)「ごめんなさい、なんです」

( <●><●>)「……お前に悪気がないことはわかっています」

( <●><●>)「悪気がない者を怒ることはできません」

( ><)「!」

( <●><●>)「さっさと風呂に入っていなさい」

( ><)「わかったんです!」

191( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです10/27:2010/05/04(火) 17:54:56 ID:cIs5WcRE0

( <●><●>)「……これで何度目でしょうね」

( <●><●>)「本当にビロードはお人よしなのです」

(*‘ω‘ *) ナー

( <●><●>)「お前もそう思いますか」

(*‘ω‘ *) ナーナー

( <●><●>)「……お前を飼ってやれなくて、悪いと思っています」

( <●><●>)「ですが、こちらにも事情というものがあるんです」

(*‘ω‘ *) ナー?

192( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです11/27:2010/05/04(火) 17:55:37 ID:cIs5WcRE0

( <●><●>)「……猫に言っても仕様のないこととわかってますが」

( <●><●>)「別に意地悪をしてるわけではないのです」

( <●><●>)「私とビロードは親なしです」

( <●><●>)「援助は受けていますが、それでもその日暮らしで一杯一杯なのです」

( <●><●>)「お前を飼いたくても、飼えないのです」

(*‘ω‘ *) ?

(*‘ω‘ *) ナー

( <●><●>)「わかってほしいのです」

193( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです12/27:2010/05/04(火) 17:56:32 ID:cIs5WcRE0

( <●><●>)「それに」

(*‘ω‘ *) ナー?

( <●><●>)「ビロードは両親の顔を知りません」

( <●><●>)「私たちの両親が死んだ時、ビロードはとても幼かったのです」

( <●><●>)「だから、とても寂しい思いをさせています」

( <●><●>)「そのせいかもしれません」

( <●><●>)「ビロードが連れて帰って来る動物は、すべて親なしの子供です」

( <●><●>)「何れも親は見つかりましたがね」

(*‘ω‘ *) ナー

194( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです13/27:2010/05/04(火) 17:57:13 ID:cIs5WcRE0

( <●><●>)「どうにかしなければいけないことはわかってます」

( <●><●>)「それでも、どうにもならないこともあります」

(*‘ω‘ *) ナー

( <●><●>)「と……、こんなこと、猫に言っても仕方ありませんね」

( <●><●>)「しかも愚痴を吐きだしていました」

( <●><●>)「申し訳ありません」

(*‘ω‘ *) ナーナー

( <●><●>)「そう言っている間にも、VIP公園に着きましたよ」

195( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです14/27:2010/05/04(火) 17:57:54 ID:cIs5WcRE0

( <●><●>)「ビロードはベンチの下、と言っていましたが」

( <●><●>)

(<●><●> )

( <●><●>)「親猫らしき猫が見当たりません」

( <●><●>)「はてさて、どうしたものか」

キキーッ バンッ

( <●><●>)「――…今の音は、何でしょうか」

( <●><●>)「とても悪い予感がするのはわかってます」

(*‘ω‘ *) ナー!

( <●><●>)「こら、どこへ行くのですか」

196( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです15/27:2010/05/04(火) 17:58:36 ID:cIs5WcRE0
  _
( ゚∀゚)「あーあー、この車新品だったのによー」

(* ー )
  _
( ゚∀゚)「猫なんざ轢いちまうなんてツイてないぜ」

(*‘ω‘ *) ナー
  _
( ゚∀゚)「お?」

( <●><●>)「……」

(*‘ω‘ *) ナー! ナーナー!

(* ー )

197( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです16/27:2010/05/04(火) 17:59:19 ID:cIs5WcRE0
  _
( ゚∀゚)「坊主。これ、テメーの猫か?」

( <●><●>)「――…いいえ、違います」
  _
( ゚∀゚)「はっ。ならいいか。これで賠償だの慰謝料だのなんだかんだ言われちゃたまんねーからな」

( <●><●>)「何処へ行くんですか」
  _
( ゚∀゚)「あぁ?」

( <●><●>)「轢き殺した猫を置いて、何処へ行くんですか」
  _
( ゚∀゚)「決まってるだろ、洗車しに行くんだよ」
  _
( ゚∀゚)「このままほっといたら猫の血がこびりついて落ちなくなるんだよ」

198以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 17:59:24 ID:zHr2NgUo0
ジョルジュ……まさか……

199( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです17/27:2010/05/04(火) 17:59:59 ID:cIs5WcRE0

( <●><●>)「せめて、この猫を埋葬しようとは思わないのですか」
  _
( ゚∀゚)「はあ?」

( <●><●>)「私は貴方の為に言っているんです」
  _
( ゚∀゚)「何言ってんだお前、ぶっとばすぞ?」

( <●><●>)「御存じないのですか」
  _
(#゚∀゚)「ああ!? ごちゃごちゃうっせーんだよ!」

( <●><●>)「猫は、末代まで祟ります」
  _
( ゚∀゚)「……は?」

200( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです18/27:2010/05/04(火) 18:00:39 ID:cIs5WcRE0

( <●><●>)「聞いたことはありませんか。猫は祟るんです」
  _
(;゚∀゚)「何言ってるんだおm( <●><●>)「貴方が轢き殺した猫をよく見てください」

( <●><●>)「黒猫です」
  _
(;゚∀゚)「黒猫だからって、どうしたんだよ!?」

( <●><●>)「黒猫は特に、祟る力が強いんです」
  _
(;゚∀゚)「!」

( <●><●>)「車のバンパーを見てください」

( <●><●>)「――…ぶつかった痕が、猫の形をしているように見えませんか」
  _
(;゚∀゚)「!」

201( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです19/27:2010/05/04(火) 18:01:21 ID:cIs5WcRE0

( <●><●>)「ちょうど血に濡れた部分が、猫の形をしているように見えないこともないでしょう」
  _
(;゚∀゚)「そっ、そんなの……たまたまに決まってるだろ!」

( <●><●>)「たまたま。果たして、そうでしょうか」
  _
(;゚∀゚)「何が言いてーんだよ!?」

( <●><●>)「血液というものは、時間がたつと色が変わりますね」

( <●><●>)「 真 っ 黒 に 」
  _
(; ∀ )「!!」

( <●><●>)「これが果たして、たまたまと言えるでしょうか」

202( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです20/27:2010/05/04(火) 18:02:30 ID:cIs5WcRE0
  _
(; ∀ )「あ……ぁ……」

( <●><●>)「――…埋葬してあげてください」

( <●><●>)「貴方が、この猫をわざと轢いたわけではないことはわかってます」

( <●><●>)「ブレーキの音を聞いていましたから」
  _
(; ∀ ))” コクコク

( <●><●>)「しかし誤りとは言え、貴方がこの猫の命を奪ってしまった」

( <●><●>)「やるべきことがありますよね」
  _
(; ∀ ))” コクコク

( <●><●>)「精一杯の謝罪の念とともに、猫を埋葬してあげてください。――わかりましたね」
  _
(; ∀ )「わ、わかった! わかったから!! 頼むから祟らないでくれェ!!」

203( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです22/27:2010/05/04(火) 18:03:55 ID:cIs5WcRE0

( <●><●>)「少々怖がらせてしまいましたね」

(*‘ω‘ *) ナー

( <●><●>)「そういえば、日中、近くで火を焚いているところがありました」

( <●><●>)「辺りは煤だらけでしたが、言わなくてもいいことはわかってます」

( <●><●>)「まあ、心霊写真だって似たような現象ですし」

( <●><●>)「あの男もこれで反省するでしょう」

( <●><●>)「しかし……」

(*‘ω‘ *) ナー...

( <●><●>)「……」

( <●><●>)「……お前も親なしになってしまいましたね」

(*‘ω‘ *) ナーナー

204( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです22/27:2010/05/04(火) 18:04:59 ID:cIs5WcRE0

( ><)「ワカ兄さん、遅いんです」

( ><)「いつも僕に遅い遅い言っているのに……」

( ><)「ワカ兄さんだって遅いんです!」

( 。><)「……早く帰ってきてほしいんです」

ガチャン

( ><)「!」

( ><)「帰って来たんです!」

205( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです23/27:2010/05/04(火) 18:05:41 ID:cIs5WcRE0

( <●><●>)「ただ今帰りましたよ、ビロード」

( ><)「お帰りなさいなんです!」

(*‘ω‘ *) ナー

( ><)「……え?」

( <●><●>)「連れて帰ってきてしまいました」

( <●><●>)「……公園の管理人さんに、猫を捨ててはいけないと」

( <●><●>)「有無を言わさずに押しつけられました」

(*‘ω‘ *) ナー!

206( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです24/27:2010/05/04(火) 18:06:21 ID:cIs5WcRE0

(;><)「家で飼うんですか!? ワカ兄さんは、いいんですか!?」

( <●><●>)「こうなっては仕方ないでしょう」

(;><)「で、でも……家にはそんな余裕ないって……」

( <●><●>)「ビロード」

( ><)そ「!」

( <●><●>)「私たち二人の食費を少し削れば、この子にご飯を与えることができます」

( <●><●>)「病院代も、私たち二人が健康で居ればいいのです」

(*><)「!」

207( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです25/27:2010/05/04(火) 18:07:05 ID:cIs5WcRE0

( <●><●>)「今より生活は苦しくなることはわかってます」

( <●><●>)「ビロードはそれでもいいですか」

(*><)「……わかったんです!」

(*><)「ありがとうなんです!」

( <●><●>)「……いいえ、礼を言うことではないですよ」

( <―><―>)(……これでいいんです)

( <―><―>)(このことは、私が墓場まで持っていくことになるのは、重々わかってます)

( <●><●>)(でも、それでいいんです)

208( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです26/27:2010/05/04(火) 18:07:48 ID:cIs5WcRE0

( ><)「ワカ兄さん?」

( <●><●>)「……ああ、何ですか」

( ><)「名前付けないといけないんです」

(;><)「でも、何てつければいいかわかんないんです」

( <●><●>)「今閃いた言葉でつければいいでしょう」

( ><)「それじゃあ……」

(*><)「……ちんぽっぽちゃん!」

( <●><●>)

209( <●><●>)は(*‘ω‘ *)を捨てに行くようです27/27:2010/05/04(火) 18:08:30 ID:cIs5WcRE0

( 。><)「痛いんです」

( <●><●>)「女の子に何て名前をつけるんですか」

( <●><●>)「お前もこんな名前は嫌ですよね」

(*‘ω‘ *)ガリッ

( <●><●>)「……」

(*><)「……」

( <●><●>)「フルネーム呼びは禁止です」

( ><)チェッ



終わり

210以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:10:19 ID:cIs5WcRE0
以上で投下終了です。
支援ありがとうございました。

211以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:10:36 ID:BQsEy9qwO


略して呼んでもちんぽ(ry

212以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:11:15 ID:zHr2NgUo0
乙!
すごく可愛いお話でした。

ワカッテマスこええええwww

213以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:11:37 ID:9GC/PbBQ0
乙。ジョルジュェ……

214以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:11:50 ID:kPeWLIC60
乙です!ほっこりした・・
ぽっぽちゃんかわゆす

215以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:14:08 ID:gpTlsyx20
乙!!

ところで、別の絵を題材にしてシリーズにするのはありだよな?

216司会者:2010/05/04(火) 18:15:08 ID:3O1ucA/E0
乙!

>>215
俺が認める。やれ。

217以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:20:08 ID:gpTlsyx20
やらせていただこう

タイトル
( ФωФ)不思議な猫のようですlw´‐ _‐ノv
使用絵
ttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/699.jpg
レス数6


タイトル
(*‘ω‘ *)不思議な猫のようです( ><)( <●><●>)
使用絵
ttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/707.jpg
レス数8


タイトル
(#゚;;-゚)不思議な猫のようです( ・∀・)
使用絵
ttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/698.jpg
レス数7


連続投下注意
区切りは入れるよ!

218以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:20:50 ID:gpTlsyx20



( ФωФ)不思議な猫のようですlw´‐ _‐ノv

219以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:21:59 ID:gpTlsyx20
lw´‐ _‐ノv「ねえロマ」

( ФωФ)「なーお」

lw´‐ _‐ノv「何も上手くいかないね」

lw´‐ _‐ノv「もっと、上手くいけば良いのに」

( ФωФ)「なーお」

lw´‐ _‐ノv「私も、お姉ちゃんみたいになれれば良いのに」

lw´‐ _‐ノv「……ロマに言っても仕方ないか」

少女はごろりと畳の上に寝転んだ。

( ФωФ)「なーお」

黒い猫が鳴いている。
その泣き声は子守唄を歌うようで、少女の眠りを誘う。

( ФωФ)「なーお……」

そのまま少女は眠りへ落ちた。

――

220以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:22:49 ID:9GC/PbBQ0
シュー多いなw支援

221以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:22:58 ID:gpTlsyx20
lw´‐ _‐ノv「んー?」

気がつくとおかしな場所に居た。

lw´‐ _‐ノv「確か寝てた気がするのに」

私が眠ったのは畳の匂いがする和室。
こんなに殺風景な白い部屋ではない。

lw´‐ _‐ノv「……夢か」

私はこの状態を夢だと判断した。
眠ったはずなのに知らない場所にいるとはそう考えるしかない。

lw´‐ _‐ノv「何をしよう」

夢だと分かってしまえば恐れることはない。
自分のやりたいことをすればよいのだ。

222以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:24:05 ID:gpTlsyx20
lw´‐ _‐ノv「あ、ルービックキューブ」

そう呟くと手の中にはルービックキューブがあった。
いつもお姉ちゃんがやっていた。
お姉ちゃんにはすぐ解けるのに、私は完成したためしがない。
さっそく解こうとしてみる。

lw´‐ _‐ノv「……クリアしたことないのに」

なぜかすらすらと解けてしまう。
適当にぐちゃぐちゃと動かしているだけでも、あっさりと元の状態に戻ってしまった。

lw´‐ _‐ノv「飽きた」

簡単に解けてしまう問題など面白くない。

223以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:25:07 ID:gpTlsyx20
lw´‐ _‐ノv「絵を描こう」

先ほどと同じようにスケッチブックと鉛筆が現れた。
私は絵を描くことが好きだ。
もともとはお姉ちゃんに影響を受けたことだけど。

lw´‐ _‐ノv「ふーんふーん……」

紙の上に鉛筆を走らせる。

lw´‐ _‐ノv「……」

思ったままに描けた。
しかし、本当に思ったままなのだ。
頭の中にあるものがそのまま紙に写し出される。
自分で描いた絵のはずなのに、自分の絵ではない感覚。

lw´‐ _‐ノv「……」

無言のままに私は鉛筆を投げた。
からん、と軽い音がして鉛筆は消えてしまった。

224以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:26:02 ID:gpTlsyx20
lw´‐ _‐ノv「つまらない」

白く何もない世界。
何事も思うままになってしまうこの世界。

lw´‐ _‐ノv「夢の中だからか」

私でもお姉ちゃんのようになれる世界。
私が、私でなくなる世界。

lw´‐ _‐ノv「……寂しいなあ」

ちょっとくらい出来ないことがあったほうが楽しいのかもしれない。

lw´‐ _‐ノv「そろそろ起きたいなあ」

――

225以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:26:49 ID:gpTlsyx20
( ФωФ)「なーお」

黒猫がまた鳴き始める。
少女の眠りを覚ますように。

lw´‐ _‐ノv「んー……ロマ?」

( ФωФ)「なーお」

lw´‐ _‐ノv「起こしてくれたのか、そかそか」

起き上がった少女は黒猫の頭を優しく撫でる。

( ФωФ)「なーお」

その手に頭を擦り付けるように猫が動く。

lw´‐ _‐ノv「……ちょっとだけ頑張ってみるよ」

( ФωФ)「なーお」

lw´‐ _‐ノv「お姉ちゃんにはなれなくても、私は私になれるから」


おわり

226以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:27:54 ID:gpTlsyx20
俺は、シュールが大好きです。
よし、続いていくよー



(*‘ω‘ *)不思議な猫のようです( ><)( <●><●>)

227以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:28:52 ID:gpTlsyx20
(;><)「うわわわああああ!!!!!」

( <●><●>)「どうしたんですか騒々しい」

(;><)「ちゃんとこっちを見るんです!!」

( <●><●>)「私は読書中です」

(;><)「ちょっとで良いから見るんです!」

(;<●><●>)「……どうしたんで……はい?」

(;><)「耳、耳が……」

( <●><●>)「見事に猫ですね」

(;><)「それは分かってます!!」

( <●><●>)「慌ててもどうにもなりません」

( ><)「どうすればいいかわかんないんです……」

( <●><●>)「どうしてそうなったんですか?」

( ><)「ぽぽちゃんとお昼寝してて目が覚めたら……」

228以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:28:59 ID:9GC/PbBQ0
乙!そして続けざまに支援

229以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:29:45 ID:gpTlsyx20
( <●><●>)「ぽっぽが怪しいですね」

( ><)「ぽぽちゃんですか?」

( <●><●>)「というか元の飼い主が怪しげなので……」

(*‘ω‘ *)「ぽっぽ!!」

( <●><●>)「うわさをすればなんとやら……」

(*‘ω‘ *)「ぽっぽ!」

(;><)「逃げたんです!」

(;<●><●>)「待ちなさい!!」

230司会者:2010/05/04(火) 18:30:29 ID:3O1ucA/E0
なるほどシリーズとはこう来たか!

231以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:30:49 ID:gpTlsyx20
(*‘ω‘ *)「ぽっぽ!」

(;><)「い、痛いんです……」

( <●><●>)「だらしない……ぽっぽも大人しくしなさい!」

(*‘ω‘ *)「ぽっぽ!」

(#<●><●>)「暴れない!」

( ><)「お母さんみたいなんです……」

( <●><●>)「何か言いましたか?」

(;><)「なんでもないんです!」

( ><)「ってどこに行くんですか?」

( <●><●>)「決まってるでしょう」

( <●><●>)「元の飼い主のところです」

――

232以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:31:50 ID:gpTlsyx20
( ・∀・)「おー、ワカじゃないか」

( <●><●>)「お久しぶりです」

( ・∀・)「ん? そこのちびっこいのは?」

( <●><●>)「このちびっこいのは親戚のビロードです」

(;><)「ち、ちびっこくないんです!」

( ・∀・)「まあそこは置いといて、珍しいね」

( <●><●>)「ぽっぽのことです」

(*‘ω‘ *)「ぽっぽ!」

233以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:33:05 ID:gpTlsyx20
( ・∀・)「ぽっぽがどうかしたの?」

( <●><●>)「ほらビロード、帽子をとってください」

( ><)「はいです」

( ・∀・)「えー……ワカってショタコンだったの?」

( <●><●>)「違います、この耳は生えてるんです」

( ・∀・)「うんそうかはいはい、じゃあ二人のお邪魔はしないから帰って」

(#<●><●>)「モララー!」

( ・∀・)「冗談だよー」

234以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:34:49 ID:gpTlsyx20
( <●><●>)「解決法わかりますか?」

( ・∀・)「うん」

(;><)「わかるんですか?!

( ・∀・)「ほっとけば治るよ」

( ・∀・)「なんかぽっぽと寝てると、たまにこうなるんだよね」

( <●><●>)「本当、ですか?」

( ・∀・)「疑わないでよー僕も被害受けてたしさ」

( <●><●>)「……まあ信じましょう」

( ・∀・)「まあって……」

235以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:35:50 ID:gpTlsyx20
( <●><●>)「教えてくれてありがとうございました」

( <●><●>)「ほらビロードも」

( ><)「ありがとうです!」

(*‘ω‘ *)「ぽっぽ!」

( ・∀・)「どういたしましてー」

( <●><●>)「じゃあ、帰ります」

( ><)「さよならなんです」

(*‘ω‘ *)「ぽっぽ!」

( ・∀・)「ばいばーい」

――

236以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:36:49 ID:gpTlsyx20
( <●><●>)「治るそうですね」

( ><)「よかったんです」

(*‘ω‘ *)「ぽっぽ!」

( <●><●>)「これからはぽっぽと一緒に寝れませんね」

( ><)「ぽぽちゃんと寝れないんですか?」

(*‘ω‘ *)「ぽっぽ……」

( <●><●>)「……あまり、被害を出さないでくださいね」

(*‘ω‘ *)「ぽっぽ!!」

(*><)「ぽぽちゃんと寝れるんです!」

( <―><―>)「……私も甘いですね……」


おわり

237以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:37:44 ID:9GC/PbBQ0
乙乙

238以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:37:55 ID:gpTlsyx20
猫と一緒に寝るのは至福
つぎ最後!



(#゚;;-゚)不思議な猫のようです( ・∀・)

239以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:38:47 ID:gpTlsyx20
( ・∀・)「さっきぽっぽが悪戯したってさ」

薄暗い部屋で青年が呟く。

( ・∀・)「それにロマもなんかやったみたい」

青年の言葉に少女が小さく震える。

(#゚;;-゚)「私の、子ども、なにか、やったの?」

小さく笑いながら青年は言う。

( ・∀・)「ん? ああ、心配しなくて良いよ」

(#゚;;-゚)「どうして?」

240以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:39:50 ID:gpTlsyx20
( ・∀・)「ぽっぽがやったのはちょっとした悪戯だし、ロマはご主人様のためだ」

(#゚;;-゚)「悪戯は、悪いこと」

少女は顔をしかめながら言った。

( ・∀・)「……真面目だね」

(#゚;;-゚)「悪いことは、だめ」

青年の目を見据えながら少女はさらに言った。

( ・∀・)「悪くない悪戯もあるものだよ」

(#゚;;-゚)「悪くない、悪戯?」

241以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:41:11 ID:gpTlsyx20
( ・∀・)「うん。たとえばさ、君がこの風鈴を落とす」

近くにぶら下がっていた風鈴を指差しながら青年は言った。

(#゚;;-゚)「私は、やらない」

少女は小さく首を横に振る。

( ・∀・)「たとえばだよ。で、今のは君の悪戯だ」

青年は少女に向かって楽しそうに話す。

( ・∀・)「でも悪戯なんてしない君が突然そんなことをやったらどうなると思う?」

242以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:42:13 ID:gpTlsyx20
(#゚;;-゚)「怒る」

( ・∀・)「怒らないって」

( ・∀・)「というか僕そんなに信用ないの?」

(#゚;;-゚)「……」

( ・∀・)「無言怖い」

( ・∀・)「……まあ、僕はね『構って欲しいのかな?』とか『風鈴ってたまにうるさいよね!』とか考えるわけだ」

(#゚;;-゚)「……」

( ・∀・)「そうしたら、僕は君に構ってあげたくなるし、君の事を凄く愛おしく思う」

243以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:43:19 ID:gpTlsyx20
(#゚;;-゚)「それが、どうしたの?」

少女が首を傾げる。

( ・∀・)「それだけで十分だよ」

青年はくしゃり、と少女の頭を撫でる。

( ・∀・)「人間は変化を求める動物だからさ、ちょっと違うことが起こると不思議に思う」

( ・∀・)「それが楽しいんだよ」

(#゚;;-゚)「そうなの?」

( ・∀・)「そうだよ」

244以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:44:11 ID:gpTlsyx20
ぶら下がった風船が、チリチリと小さく鳴っている。

(#゚;;-゚)「……」

少女はその風鈴をじっと見つめている。

( ・∀・)「……? どうしたの?」

青年が疑問に思い、口を開いた瞬間。

(#゚;;-゚)「……」

少女が風鈴を叩き落した。

245以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:45:06 ID:gpTlsyx20
(#゚;;-゚)「……構って」

(*・∀・)「……ああもう!! 可愛いなあああ!!!」

青年はすばやい動きで少女を抱きしめ、頭をぐりぐりと撫でる。

(#゚;;-゚)「苦しい」

( ・∀・)「あ、ごめん……」

苦しさを訴えた少女にすぐさま謝る青年。

(#゚;;-゚)「でも、嬉しい」

青年は猫のような少女――否、少女の姿をした猫を再び抱きしめ、小さく呟く。

(*・∀・)「……なんなのこの子めちゃくちゃ可愛い」

と。


おわり

246以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:46:15 ID:gpTlsyx20
以上『不思議な猫のようです』でした

話のつながり薄くね?とか言っちゃ駄目

247以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:47:15 ID:9GC/PbBQ0
乙!

248以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:48:01 ID:XxdFqPi.0
やだ・・・このでぃ可愛い・・・


249以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:50:13 ID:3/oHSS4E0
乙だ

250以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 18:55:12 ID:cIs5WcRE0
乙!
ちょっとモララーさがしてくる。

251以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:05:19 ID:9GC/PbBQ0
   | \
   |Д`) ダレモイナイ・・トウカスルナラ イマノウチ
   |⊂
   |


【タイトル】
lw´‐ _‐ノvシューは黒猫を飼うようです

【使用イラスト】
4. 699
 http://imepita.jp/20100504/029030
 使用AA lw´‐ _‐ノv
 お題  夏 夢 猫

252以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:06:46 ID:9GC/PbBQ0
lw´‐ _‐ノv「いい天気ですなぁ。こんな日はブーンがしたい」

⊂二二二lw´‐ _‐ノv二⊃ブーン



<ワーワー
<オイハラエー


lw´‐ _‐ノv「おや?なにやら向こうが騒がしいが……」

253以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:07:47 ID:9GC/PbBQ0
('A`)「……」

(1^o^)クロネコガイルゾー
(2^o^)フキツダゾー
(3^o^)オイハラエー

('A`)「……ンギョーウ」

(1^o^)ヘンナナキゴエダゾー
(2^o^)フキツダゾー
(3^o^)ナギハラエー

lw´‐ _‐ノv「こらお前たち!動物をいじめてはいけない!
      いじめるなら私をいじめたまえ」

(1^o^)ウワーヘンタイノシューガキタゾー
(2^o^)フキツダゾー
(3^o^)ニゲロー

lw´‐ _‐ノv「フッ……またつまらぬものを斬ってしまった」

('A`)「……」

254以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:08:43 ID:9GC/PbBQ0
lw´‐ _‐ノv「ん?そこの君、私を見つめているのか」

('A`)「……」

lw´‐ _‐ノv「よかろう。ならば我が牙城へと案内しよう」

('A`)「ンギャーゴ」

lw´‐ _‐ノv「そうかそうか嬉しいか。褒美にお米券を贈呈しよう」

('A`)「……」

255以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:10:07 ID:9GC/PbBQ0
lw´‐ _‐ノv「母さーん猫飼いたいんだけどー」

「食べないならいいわよー」

lw´‐ _‐ノv「ありがとうー」

「ちょっと出かけてくるから留守番してなさいねー」

lw´‐ _‐ノv「あいあいさー」

lw´‐ _‐ノv「さて。これで晴れて君は私のペットとなったわけだが……」

('A`)「……」

lw´‐ _‐ノv「具体的には何をしてあげたらいいんだ?」

('A`)「……」

256以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:11:19 ID:9GC/PbBQ0
lw´‐ _‐ノv「うーん、かわいいじゃないか。ぷにぷにさせろ」プニプニ

('A`)「ヌギョオオオ」

lw´‐ _‐ノv「ブッサイクな鳴き声だなーおい」

('A`)「……」

lw´‐ _‐ノv「よく見ると顔もイケてないな……」

('A`)「……」

lw´‐ _‐ノv「よし気に入った。君をペットから弟に昇格させよう」

('A`)「……」

lw´‐ _‐ノv「弟よ。今日からお前はドクオだ!」

257以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:12:41 ID:9GC/PbBQ0
lw´‐ _‐ノv「腹が減った。カップラーメン食おう」

lw´‐ _‐ノv「ヤカンのセット完了……割り箸も用意した、お米も炊けている」

lw´‐ _‐ノv「あとは沸騰するまで待つだけだな。少し仮眠でもするか」

lw´‐ _‐ノv スピー



('A`)「……」

('A`)「……」

('A`)「……あー、かったりー」

('A`)「ケッ、気持ち良さそうに寝やがって。いい気なもんだぜ」

('A`)「こっちの都合も考えず勝手に部屋に連れ込みやがって」

('A`)「しまいには弟?ドクオ?」

('A`)「これだから人間は嫌いなんだよ」

258以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:14:41 ID:9GC/PbBQ0
('A`)「大体なんだよ、俺達が何したっていうんだよ」

('A`)「毛が黒いってだけで差別しやがって」

('A`)「人間なんてだいっ嫌いだ。バーカバーカ!」


lw´‐ _‐ノv スピー


('A`)「……つっても俺の言葉が通じるわけじゃねーけどさ。まあいいや、散歩でもいくか」

259以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:16:42 ID:9GC/PbBQ0
トコトコ

('A`)「いい天気だなー。こんなところ逃げちまえ」


(;^ω^)キョロキョロ


('A`)「ん?なんだあのピザwwwきめぇwww」



(;^ω^)「オウフwww、き、今日こそシューちゃんのおパンティをいただくでござるwwww」



('A`)「ははーん、ドロボーとかいう奴だな。面白そうだからちょっとついてくか」

260以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:17:42 ID:9GC/PbBQ0
(;^ω^)「フヒヒ、シューちゃんのおパンティを求めて幾星霜……今度こそゲットしてみせるお!」


('A`)スタスタ サッ

( ^ω^)「うっ」

( ^ω^)「く、黒猫が横切った……」

(;^ω^)「不吉だお……」


('A`)「こいつでかいなー。何食ったらこんなにでかくなるんだ?」


( ^ω^)「しかしこんなことでは拙者の決意は揺るがないでござる」

( ^ω^)「キョロキョロ。ん?親らしき人が玄関から出てきたお……これはチャンスだお!」

( ^ω^)「縁側を覗いてみるお」

261以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:18:41 ID:9GC/PbBQ0
lw´‐ _‐ノv スピースコー


( ゚ω゚)「!!!!!!!!!!しゅ、シューちゃんあせふじこ」

( ゚ω゚)「落ち着け、最小公倍数を数えて落ち着くんだ」

(;^ω^)「外には洗濯物はない……ということはタンスの中かお……」

(;^ω^)「ちょっと怖いけど……こんなチャンス滅多にない。やるしかないお」


lw´‐ _‐ノv スピー


(;^ω^) そろーり

('A`)「ギャオオオオ」

(;^ω^)「ぎゃあ!びっくらこいた。なんつーキモイ声出すんだこいつ」

(;^ω^)「あっちいけ!しっし!」

262以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:19:43 ID:9GC/PbBQ0
(#'A`)「ムギョ----!!!グオロニャアアア!!」

(;^ω^)「あいたたたたた!!!ひっかくなお!!!」

lw´‐ _‐ノv「うーん……むにゃむにゃ」

(;^ω^)「はうあ!ま、まずい、早いとこミッションを遂行せねばっ」

( ^ω^)「むむっ!あのタンスが怪しいお」

がさごそ

( ^ω^)「ええい、トランクスはいい!パンティはどこだ、パンティは!!」

( ^ω^)「!!!」

263以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:20:54 ID:9GC/PbBQ0


    _____
   (\  ∞   ノ +
    ヽ、ヽ    /
     `ヽ)⌒ノ
  +      ̄



(*^ω^)「フヒッwwwwwwついにねんがんのおパンティを手に入れたお!」

264以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:21:47 ID:9GC/PbBQ0
<ピーーーーーーーーーーー

lw´‐ _‐ノv「あん……下克上はらめぇ……」

(;^ω^)「ちっ、ヤカンがあったのかお……うかつだったお」

( ^ω^)「だが収穫はあった、これで思い残すことはない。さらばだお!」


サッ!シュタタタタタ


lw´‐ _‐ノv「うーんよく寝た」

lw´‐ _‐ノv「ん?今やたらメタボった忍者が見えたが気のせいか」

(;'A`)「はぁ、なんか疲れた……少し休んでから逃げるか……」

265以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:22:42 ID:9GC/PbBQ0
ガチャリ
J( 'ー`)し「ただいまー」


lw´‐ _‐ノv「まーたパンティ買ってきたの?母さん」

J( 'ー`)し「今日はバーゲンでとっても可愛いパンティを見つけたのよ。おほほほ」

lw´‐ _‐ノv「パンティコレクションとかしてるぐらいの母さんだけだよ」

J( 'ー`)し「あんたこそいつまでも男物のトランクスなんて履いてないで、もっとオシャレなさい」

lw´‐ _‐ノv「余計なお世話じゃバーロー」

266以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:23:45 ID:9GC/PbBQ0
J( 'ー`)し「それよりもこれお土産よ」

lw´‐ _‐ノv「うおおおおおおお!!!それは新潟産コシヒカリ!!!」

lw´‐ _‐ノv「ドクオ!見ろ!最高級品だぞ!!」


('A`)(フン。食べ物で釣ろうったって……)

パクッ

('A`)「……」

267以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:24:42 ID:9GC/PbBQ0
('A`)(う、うまい……)パクパクパクパク


lw´‐ _‐ノv「ほらほらもっと食え!」

('A`)「……」パクパクパクパク


('A`)(もうちょっとだけこの家にいてやってもいいかな)パクパク

lw´‐ _‐ノv(ククク……これで従順な米信者がまた一人……)

J( 'ー`)し「あら?72番のパンティがないわ」


終わり

268以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:28:02 ID:9GC/PbBQ0
終わり。くだらなすぎですいません

二作以上おkらしいんでなんか閃いたらまた書いてきます!では

269以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:29:31 ID:9GC/PbBQ0
ちょwwアルファきてるww

270以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 19:30:50 ID:3LAX7VM.C
パンティコレクターw
乙ww

271以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 21:55:35 ID:AsYnHex60
誰もいないうちに投下しておこう

【タイトル】
(,,゚Д゚)は夢を追うようです

【使用絵】
>>704
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_123.jpg

272以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 21:56:22 ID:AsYnHex60
【全国フリーキック選手権】

(,,゚Д゚)「…ついにここまで来たんだな、ゴルァ」

(,,゚Д゚)「実に、長かった。あまりにも、長すぎた」

(,,゚Д゚)

(,,゚Д゚)「ちょうどアルファ来てるしこれぐらい言ってもいいよな…」

(,,゚Д゚)「しかしまぁ、いい天気だぜ。あの頃を思い出すな」

(,,゚Д゚)「…みんな…」

273以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 21:57:05 ID:AsYnHex60
〜あの頃の回想1〜

(,,゚Д゚)「せいっ!せいっ!」

( ・∀・)「お、まーた練習してるのか。ギコは練習熱心だな」


( ・∀・) モララー

ギコの親友 と、自分では思っているがギコはそこまで思っていない
正直「馴れ馴れしいなこいつ」ぐらいのレベルである


(,,゚Д゚)「ああ、まぁな。フリーキック選手権に出るにはまだまだ足りないぜ」

( ・∀・)「ふふっ…よし!僕が君のキック力を測ってやるよ!」

(,,゚Д゚)「え、いいよ別に…」

( ・∀・)「遠慮するなよ」

274以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 21:57:57 ID:AsYnHex60
(,,゚Д゚)「いや、ほんといいって…」

( ・∀・)「もしかして怪我させるかもとか思ってるのか?」

(,,゚Д゚)「そういうんじゃなくて…」

( ・∀・)「大丈夫大丈夫、こう見えても僕頑丈だし」

(,,゚Д゚)「そうじゃないんだって…ほんと、いいから」

( ・∀・)「なんだよ、つれないな。僕ら親友だろ?」

(,,゚Д゚)「…ああ…いや…そう…」

( ・∀・)「え…何その反応。ちょっと…え?」

(,,゚Д゚)「うん…何ていうかさ…ボールが汚れるし…」

( ・∀・)「そりゃ汚れるよ…キックしたら汚れるでしょ…」

(,,゚Д゚)「いや…モララーに当たったら汚れるし…」

( ・∀・)「ええ…そんな汚くないよ…僕…」

275以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 21:58:42 ID:AsYnHex60
その後、一時間ほどの言い合いを経てギコは渋々練習をすることになった

(,,゚Д゚)「ちゃんと手袋も着けたな」

( ・∀・)「おーけい!この通り!」

(,,゚Д゚)「長袖長ズボンに帽子にマスクにゴーグルに…よし、いくぜ」

( ・∀・)「ばっちこい!」

(,,゚Д゚)「あ、あと念の為これブレスケアな」

( ・∀・)「口臭もかよ…噛むけど…」

(,,゚Д゚)「準備いいな?」

( ・∀・)「おっけ。全部綺麗にした、ばっちこい!」

(,,゚Д゚)「じゃあ行くぜ…おらー!!」

276以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 21:59:22 ID:AsYnHex60
             :/   /
           ./ /  丿 :
          //  /_,. -;=''" _,
         // '-'"`" -‐ニ‐"___=__---
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      .,/′            : ̄ ̄0 ̄/ ̄ ̄ ̄ ̄oヾ  ̄ ̄ ̄`゛ ̄ ̄ ̄/ ̄○ ̄ ̄ ヾ  ̄ ̄`゛ ̄ ̄ ̄/ ̄
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( ・∀・) .!::^:    i"_Y 〈i     ................/...............................\............................./................................\......................./.........   (゚Д゚,,)
      .!::^:     ゝ^-'"   _ _   ,/´O ゚      ○ ゙`'i、     ,/´ o       O ゙`'i、    ,/´ 0
       i:: :: :            _-__  o ヾ _  ,        O /     ヾ _          ○/   ヾ _  ,
       ヽ  ヾ          三__ ̄ ̄ ̄`ヽ、_,/ ̄ ̄ヾ_/ ̄ ̄ ヾ '' ゚̄  ̄ ̄`ヽ/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヾ ''  ̄
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          . \ |\  :: |i''-'"`" -_ヾ______\_ソ′‘ ・. ’、
          ( ─丶 :: ,. -;=''"─ヾへメフ ̄ ̄ >>   ̄ ̄/フ二ニフ ; ゜+°′。.・”;

277以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 22:00:06 ID:AsYnHex60
(;゚Д゚)「だ、大丈夫か!?」

(::::::∀:::) プスプス

(,,゚Д゚)「…ほっ、ボールは無事だ。良かったぜゴルァ」

(::::::∀:::)

(,,゚Д゚)「あれ?モララー…モララー?」

(::::::∀:::)

(,,;Д;)「モララーーーーーーーーーーーーーーッ!!」

(,,;Д;)「正直馴れ馴れしくてウザかったモララーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!」


(,,゚Д゚)「そう…俺はあの時誓ったんだ」

(,,゚Д゚)「天国のモララーに、フリーキック選手権の優勝を捧げるって…」

278以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 22:00:53 ID:AsYnHex60
〜あの頃の回想2〜

(,,゚Д゚)「せいっ!せいっ!とうっ!」

( ´∀`)「お、今日も練習に精が出るモナね」


( ´∀`) モナー
ギコのフリーキックの先生 ギコが尊敬する人物の一人
ちなみに他に尊敬している人物は田中正造などである


(,,゚Д゚)「あ、先生!おはようございます!」

( ´∀`)「モナ、おはようモナ」

(,,゚Д゚)「先生、今日は何を教えてくれるんですか?」

( ´∀`)「そうモナねぇ…今日はいいボールの見分け方につい…て…ぐおお…」

(,,゚Д゚)「せ、先生?」

279以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 22:02:10 ID:AsYnHex60
( `∀´)「ふ…ふはははは…ふははははははははは!!!!」

(;゚Д゚)「!?」

( `∀´)「ああ…やっと現世に現れることができた…」

(;゚Д゚)「お、お前は!?」

( `∀´)「そう…俺はフリーキックの悪霊だ…今こうして、二年半ぐらいの封印を破って復活したのだ…」

(;゚Д゚)「えぇ…意外に封印短い…」

( `∀´)「俺が復活したからには世界中のフリーキックを…フリー…ぐおお…」

(;゚Д゚)「!?」

( ´∀`)「モ…モナ…よく聞くモナ、ギコ…」

(,,゚Д゚)「先生!」

280以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 22:02:51 ID:AsYnHex60
( ´∀`)「私はもうダメそうモナ…賞味期限が三週間切れた食パンぐらいダメモナ…」

(,,゚Д゚)「そんな…カビカビじゃないですか!」

( ´∀`)「そこで、最後にお前に頼みがあるモナ…」

( ´∀`)「私の意識がある内に、私を…フリーキックで葬ってほしいモナ…」

(,,゚Д゚)「先生を、フリーキックで…?」

( ´∀`)「モナ…こうなってしまった以上、私ごと悪霊を葬る以外に方法はないモナ…」

(,,゚Д゚)「…嫌です!俺、俺!」

( ´∀`)「ギコ…」

(,,゚Д゚)「ボールが…汚れるじゃないですか…!」

( ´∀`)「えぇ…そっち…?先生の頼みよりそっち…?」

(,,゚Д゚)「汚れるじゃないですか…!」

( ´∀`)「二回言われたよ…えぇ…そんな汚いか私…」

281以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 22:03:39 ID:AsYnHex60
その後、一週間に及ぶ交渉の末に渋々ギコはモナーを葬ることに賛同した

(,,゚Д゚)「…行きますよ、先生」

( ´∀`)「ああ、頼むモナ…一週間も悪霊押さえ込めててびっくりしたけど…」

(,,゚Д゚)「ちゃんと体を清潔にしてきましたか?」

( ´∀`)「めっちゃ清潔にしてきたモナ、久しぶりに家内に背中流してもらったモナ」

(,,゚Д゚)「じゃああとこれ最後にブレスケアです」

( ´∀`)「口臭は特に気にするんだ…噛むけど」

(,,゚Д゚)「行きますよ、先生!」

( ´∀`)「ああ!フリーキック界はお前に任せたモナ…ぐおお!」

( `∀´)「や…やめろーっ!!俺はまだ死にたくない!!まだ、ハーゲンダッツ食べてない!!」

( ´∀`)「急に出てきた!早く葬るモナ!」

(,,゚Д゚)「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

282以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 22:04:23 ID:AsYnHex60
             :/   /
           ./ /  丿 :
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          ( ─丶 :: ,. -;=''"─ヾへメフ ̄ ̄ >>   ̄ ̄/フ二ニフ ; ゜+°′。.・”;

283以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 22:05:32 ID:AsYnHex60
(,,゚Д゚)「…先生…」

(::::::∀:::) プスプス

(,,゚Д゚)「…ボールは、無事か…」

(::::::∀:::)

(,,゚Д゚)「俺、先生のこと…忘れません…」

(,,;Д;)「わずれまぜんがらぁーーーーーーーーーーー!!!」

(,,;Д;)「二年半ぐらいはわずれまぜんがらぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」


(,,゚Д゚)「そう…あの時も俺は誓った」

(,,゚Д゚)「天国の先生に優勝を…あと、悪霊にダッツを捧げようって」

284以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 22:06:15 ID:AsYnHex60
〜あの頃の回想3〜

(,,゚Д゚)「しぃ、俺と付き合ってくれ!」

(*゚ー゚)「フリーキック選手権で優勝したらいいよ」

(*゚ー゚) しぃ
ギコが好きな女の子
実はこれはギコの執拗な誘いを断るための方便であったという説が有力である

(,,゚Д゚)「マジで!?俺超頑張るわ!ボールの汚れもいとわないわ!」


(,,゚Д゚)「そう…あの時も俺は誓った」

(,,゚Д゚)「しぃに優勝をプレゼントして、恋人になって、そして二年後ぐらいに子供を作って」

(,,゚Д゚)「小さいながらも可愛い家を建てて、犬を飼って」

(,,゚Д゚)「二人で微笑みあいながら年をとって、おじいちゃんとおばあちゃんになって」

(,,゚Д゚)「孫たちの顔を見ながら一緒に安楽死するって…」

(,,゚Д゚)「よし!幸せな家庭と、あと天国の誰だっけかのためにも最後の練習だ!」

(,,゚Д゚)「心なしか、みんなが見守ってくれている気もするし…さぁ、行くぜ!シュート!!」

285以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 22:06:55 ID:AsYnHex60
       :/   /
     ./ /  丿 :
    //  /_,. -;=''" _,
   // '-'"`" -‐ニ‐"___=__---
 :/レ    ____-__-_  /`''-w´ヽ  ,√"´\       /`''-w´ヽ  ,√"´\ O    /`''-w´ヽ  ,
.,/′            : ̄ ̄0 ̄/ ̄ ̄ ̄ ̄oヾ  ̄ ̄ ̄`゛ ̄ ̄ ̄/ ̄○ ̄ ̄ ヾ  ̄ ̄`゛ ̄ ̄ ̄/ ̄
; i:::″    ,_-‐、        ; __○...........o.......〈..............................〉..............................0..〈................................〉...。...........
.!::^:    i"_Y 〈i     ................/...............................\............................./................................\......................./.........   (゚Д゚,,)
.!::^:     ゝ^-'"   _ _   ,/´O ゚      ○ ゙`'i、     ,/´ o       O ゙`'i、    ,/´ 0
 i:: :: :            _-__  o ヾ _  ,        O /     ヾ _          ○/   ヾ _  ,
 ヽ  ヾ          三__ ̄ ̄ ̄`ヽ、_,/ ̄ ̄ヾ_/ ̄ ̄ ヾ '' ゚̄  ̄ ̄`ヽ/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヾ ''  ̄
  ヾ\\:  \,. -;=''" _,.-;-\         \ ̄ノ
    . \ |\  :: |i''-'"`" -_ヾ______\_ソ′‘ ・. ’、
    ( ─丶 :: ,. -;=''"─ヾへメフ ̄ ̄ >>   ̄ ̄/フ二ニフ ; ゜+°′。.・”;

286以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 22:07:36 ID:AsYnHex60
::::::::::::::::::::::::......   ........::::::::::::::::::::::::::: ;;;;;;;::::::::::::::::::
           γ ⌒ ⌒ `ヘ
          イ ""  ⌒  ヾ ヾ    ドガァァァァァァァァン.....
        / (   ⌒    ヽ  )ヽ
        (      、 ,     ヾ )
 ................... .......ゞ (.    .  ノ. .ノ .ノ........... ........
 :::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ、、ゝ.....|  |..., , ノソ::::::::::::::.......::::::
  _ _i=n_ ._ [l_ .._....,,. .-ー;''!  i;;;〜−ヽ_ii_i=n_ [l h__
  /==H=ロロ-.γ ,〜ー'''l ! |'''ーヾ  ヾ 「!=FH=ロロ
  ¶:::-幵-冂::( (    |l  |    )  )=HロΠ=_Π
  Π=_Π「?ヾ、 ⌒〜"""''''''⌒〜'"´ ノ;;'':::日lTΠl:::....
 Д日lTl,,..:''''"   ""'''ー-┬ーr--〜''""   :::Д日lT::::
 FH=n.:::::'            |   |         :::FL日l」:::::
 ロΠ=:::::.:.        ノ 从 ゝ        .::田:/==Д::
 口=Π田:::.        ↑          .::::Γ| ‡∩:::::
 Γ| ‡∩Π::....     試合会場       ...:::Eヨ::日lTlロ::::
 Д日lTlロ_Π::::.......            ...::::::::田:凵Π_=H:::
 =Hロ凵Π=_Πロ=HロΠ:::.................:::::::::::口ロロH「l.FFl

287以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 22:08:17 ID:AsYnHex60
(,,゚Д゚)

(,,゚Д゚)「試合会場が吹っ飛んじまった…」

(,,;Д;)「試合会場ーーーーーーーーーー!!!!」

(,,;Д;)「俺の幸せな結婚生活がかかっていた試合会場ーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

(,,;Д;)「ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」


この後ギコは色んな罪で逮捕されました


おわり

288以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 22:09:28 ID:AsYnHex60
それでは引き続きミニラノベ合作とアルファの投下をお楽しみください

289以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 22:10:58 ID:zfn31xY6O
乙w

親友と思ってないとかワラタ
面白かった

290以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 22:11:36 ID:VnU4tsSk0

ダッツと聞いて懐かしいもん思い出してしまった

291以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 22:13:30 ID:CXG9OUUAC
ワロタww乙w

292以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 22:15:02 ID:XxdFqPi.0
乙www噴いた

293以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 22:15:51 ID:Pw7RQQl.0
乙!
フリーキックを上手く料理したな

294以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 23:31:44 ID:VL0c.mtU0
くそうまにあわねえ
でもアルファ来て幸せ

295以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 23:33:07 ID:cIs5WcRE0
さあ、今アルファ終わったぞ!
合作来るかなwktk

296以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/04(火) 23:41:21 ID:19bYR7/w0
合作書きあがらないーーー!!!
投下する奴らがんばれ!!

297以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 00:03:45 ID:oQBt585gO
締め切りか……

298以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 00:05:16 ID:R2qgdCrQ0
チャットから
( ・−・ ):勝手ながら、おしらせとさせていただきます(2010/05/04 23:58)
( ・−・ )( ・−・ ):書けますので、ご参加ください(2010/05/04 23:58)
( ・−・ )( ・−・ ):逆に言えば「今日は予定があるんだよね」という人も(2010/05/04 23:58)
( ・−・ )( ・−・ ):避難所のスレを過去ログ倉庫に移します(2010/05/04 23:58)
( ・−・ )( ・−・ ):もし今月いっぱい書き終わらなかった方は、申し訳ありませんが、まとめられません(2010/05/04 23:57)
( ・−・ )( ・−・ ):合作は終わりますが、書きためを消すのはもったいないです(2010/05/04 23:57)
( ・−・ )( ・−・ ):「そのたの( ・−・ )ようです」内にてまとめさせていただく予定です(2010/05/04 23:56)
( ・−・ )( ・−・ ):今月いっぱい、あのスレに投下されたものは(2010/05/04 23:56)
( ・−・ )( ・−・ ):「ミニラノベ合作が書き終わらないよー」と泣いている方へ(2010/05/04 23:55)
( ・−・ )( ・−・ ):お知らせです(2010/05/04 23:55)

299以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 00:07:40 ID:/OPA0nRU0
神ktkr!!
18時でもしんどいけど、これならかつる

300以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 06:46:50 ID:fAAJgpbU0
831 名前:司会者[sage] 投稿日:2010/05/05(水) 00:04:29 発信元:210.136.161.105
さあさあ、ミニラノベ執筆はどれほど進んだ?

頑張ってみたが、もはや投下できないってやつは……案外いるよな?
わかってるさ、どうしてもダメなときはあるもんだ

あいわかった

ギリギリまで頑張ってくれたお前らを評価しよう!
締め切りは5日の18時までに伸ばす!

それより後には伸ばさないからな!
頑張れ書き手さんたち!

301以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 07:29:35 ID:fAAJgpbU0
【タイトル】
ξ゚?゚)ξハイビスカスが見せた夢。のようです

【使用イラスト】 
本スレ>>701 夢、夏
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_124.jpg

23レス

302以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 07:30:49 ID:fAAJgpbU0
 
 真っ暗な世界の中に、私は立っていた。
 
 電気はない。ここは外だから。
 
 じゃあ夜なのか、それもわからない。
 
 何故なら私は、目が見えないからだ。
 
 風と、覚えのある花のにおいが、ここが外で、ここがどこなのかを教えてくれた。
 
  「よう」
 
 そしてそれも、聞き覚えのある声。
 背にかかった声に振り向くと、ああ、目が見えないんだった。
 
  「元気か」
 
 見えなくても、声で笑顔だとすぐにわかる。
 
ξ ? )ξ「げんきよ」
 
  「はは、そうか」
 
 そう言って、声の主は私の頭を優しく撫でた。

303以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 07:31:33 ID:fAAJgpbU0
 
  「元気なら、俺は何も言わないさ」
 
ξ ? )ξ「……うん」
 
  「俺がお前にしてやれるのは、これくらいだ」
 
ξ ? )ξ「……」
 
  「さぁ、もう朝がくる」
 
ξ ? )ξ「……」
 
  「帰りなさい。元の世界へ」
 
ξ ? )ξ「……」
 
 
 
 ────────────…………
 
 
 
 ξ゚?゚)ξハイビスカスが見せた夢。のようです

304以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 07:32:42 ID:fAAJgpbU0
 

 
ξ-?-)ξ「ん……」
 
 
ξ-?-)ξ「…………」
 
 
ξ゚?゚)ξ「……」
 
 
 夢から覚めて、目を開ける。
 わかっているけれど、現実のような夢の後だったから、
 本当に目が見えなくなってしまっていたらと思うと、少し怖かった。
 
 しかしなんてことはなく、いつもの白い天井が見えていた。
 
ξ゚?゚)ξ「……」
 
 小さな時からずっと、ずっと見てきた夢。
 夢の中で、私は目が見えないから、現れる男の人が誰なのかは知らない。
 だけどとても優しい声で、温かい手で私の頭を撫でてくれる。
 
 気が落ち込んでいる時に、あの人が夢にいつも現れて、そうしてくれた。

305以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 07:35:26 ID:fAAJgpbU0
 
 頬を撫でる風に誘われて、ベットの上で上体を起こし窓の外を見る。
 広い中庭の真ん中には噴水があり、その周りを囲むのは白のハイビスカス達。
 いつの間にか、あんなにも見事に咲いている。風は涼しかったけれど、夏はもう間近だった。
 
 幼い頃からあれをここから見下ろして、花の香りと共に育った。
 だからこそ、目が見えない夢の中で感じたあの香りで、そこがどこだかがわかったのだ。
 
 でも、一つだけ。どうしても、わからないこと。
 
ξ゚?゚)ξ(あの人は……)
 
 夢の中で、あの人は最初からそこにいた。
 言葉で、温もりで、私に活力を与えてくれたあの人が。
 
 瞼を閉じていても、ハイビスカスは香りだけで情景を浮かばせてくれるのに。
 あの人だけは、その姿を見る事はできなかった。
 
 不思議な、不思議な夢だ。
 
 不意に、戸を叩く音が聞こえた。
 いつも私が目覚めて少ししたら現れてくれる。
 長年の経験がそうさせるのか、まさかどこかから監視しているのではないかと疑う程に。
 
ξ゚?゚)ξ「どうぞ」
 
 戸を開き、現れたのは一人の執事。
 
/ ゚、。 /「おはようございます、お嬢様」

306以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 07:37:19 ID:fAAJgpbU0
 
 ダイオード。
 幼い頃から私の身辺の世話をしてくれている執事だ。
 
 中性的な顔立ちは昔から変わっておらず、加えて黒のタキシードという正装。
 見慣れた私でも、男か女か時々わからなくなる程だ。
 しかし彼女は、歴とした女性である。
 
/ ゚、。 /「朝食ができております」
 
ξ゚?゚)ξ「ありがとう。着替えてすぐに行くわ」
 
/ ゚、。 /「お手伝い致しましょうか?」
 
ξ゚?゚)ξ「大丈夫よ。下がって頂戴」
 
/ ゚、。 /「では」
 
 いつもと変わらぬやり取りとした後に、ダイオードは部屋を後にした。
 流石にもう十八になったのだから、着替えを手伝ってもらうのは恥ずかしい。
 ドレスなど、公の場へ赴く際の正装となると話は別だけれど。
 
 立ち上がり、クローゼットを開く。
 その中から白いワンピースを取り、手早く着替える。
 夢の中、そういえば私はワンピースを着ていたような気がする。
 
 勿論、目が見えない夢だったから、肌に感じた質感でそう思っただけだ。
 
 なにも、なにも変わらない日常が、今日も始まる。

307以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 07:39:19 ID:fAAJgpbU0
 
 そのはずなのに。
 
 
 何故私は、あの夢を見たのだろう。
 
 
 その理由は食卓についた時に、はっきりとわからされた。
 
 
 

 
 
ξ;゚?゚)ξ「……」
 
 向かいに座るお父様が発した言葉が、よく理解できなかった。
 食器を動かす手も忘れ、呆然とお父様を見つめる。
 
(´・ω・`)「……すまない、ツン」
 
ξ;゚?゚)ξ「……」
 
 謝り、お父様は申し訳なさそうに眉を垂らしていた。
 まだ少し頭に残っていた眠気が、急激に頭から飛んでいく。
 もっともそれだけで、思考をするという余裕は一切ありはしない。

308以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 07:43:06 ID:fAAJgpbU0
 
(´・ω・`)「この地の領主、モナー様のご子息モララー様と、結婚してくれ」
 
 同じ内容だった気がするが、今度はしっかりと聞き取る事が出来た。
 でも頭は、やはりついていけるわけもなく。
 
ξ゚?゚)ξ「……どういう、ことですか、お父様」
 
 そんな無茶苦茶な事を、理由も無しに言うはずがない。
 なんとなくは察しがついているのだけれど、確認をすることは大切だ。
 
(´・ω・`)「……すまないと思っている」
 
 それは顔を見ればわかる。
 お父様を責めているわけでもない。
 けれど、気が強い性格と口調が、責めていると勘違いさせてしまったのだろうか。
 
(´・ω・`)「どうもモナー様とモララー様は、お前のことがたいそうお気に入りのようなのだ。
       父としてはお前の気持ちを尊重したい。しかし、私の立場がそうさせてくれない」
 
ξ゚?゚)ξ「……」
 
 私達家族は、いわゆる貴族という位置にいる。
 そのお蔭で不自由のない生活を送れてはいたのだけれど、来るべき時がきた、と言う事らしい。
 聞かなくともこれは決定事項で、私に拒否権などないのだろう。

309以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 07:45:00 ID:fAAJgpbU0
 
ξ゚?゚)ξ「お断りします、とは言わせてもらえないのですね?」
 
(´・ω・`)「それも含め、すまないと思っている」
 
 清々しい朝に似つかわしくない爆弾を落とされてしまった。
 言葉こそ淡々と述べたものの、胸の内は動揺が駆け巡っている。
 
 モララー様は、何度かパーティーでお話をした事がある。
 礼儀作法も、ルックスも完璧と言って良い程の素敵な御方だ。
 でも個人的な食事に誘われたことはなく、私を気に入っているような素振りを見せた事もない。
 
 普通であれば、諸手を挙げて今すぐお嫁に! となるのだろうか。
 しかし私は、そう簡単に受け入れる事は出来なかった。
 
 
 何故なら私には、幼い頃から好きな人がいるのだから。
 
 
ξ゚?゚)ξ「……」
 
 でもこれは、この家に生まれた私の運命なのだろう。
 運命という言葉で飾らなくても、この家の利益やお父様の立場を見れば考えなくても答えは出る。
 
 結婚を、しなくてはいけない。
 答えが定められていたことも、気に食わなかった。

310以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 07:49:05 ID:fAAJgpbU0
 
(´・ω・`)「明日、モナー様のお屋敷へ行こう」
 
ξ゚?゚)ξ「……わかりました」
 
 当然のように、私の意思に関係無く物事は進むようだ。
 一番大事な結婚の部分が勝手に決まっていたようなのだから、
 後の事などとんとん拍子に進めていくつもりなのだろうか。
 
 そしてやはり、私に拒否権は無く。
 
 私はさっさと朝食を平らげて、自室へと戻った。
 
 
 

 
 
ξ゚?゚)ξ「はぁ……」
 
 ハイビスカスが彩る白い絨毯を窓から見つめ、何度目かの溜息を吐いた。
 今日の分の溜息を全て吸い込めば、きっと五分は息を止めていられるだろう。
 そんな意味の無いことを考えてはまた溜息を吐き、結局同じ事を繰り返す。
 
 明日はきっと、ただの顔見せになるのだろう。
 直ぐに結婚、とまでは流石にありはしないと思うけれど、それも遠くないはずだ。

311以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 07:52:52 ID:fAAJgpbU0
 
ξ゚?゚)ξ「……だから今日、あなたは夢に現れたの?」
 
 ハイビスカスを見つめながら、窓から呟きを落とした。
 私の言葉は地面を跳ねて、ハイビスカスの中へと潜り、夢の中の彼に届いただろうか。
 
 勿論、返事などなく。
 
ξ゚?゚)ξ「……あなたは、誰なの?」
 
 答えの得られない問いかけを、繰り返し、繰り返し。
 思い人へは届かない。何故なら彼は、私の夢に現れるのだから。
 
ξ゚?゚)ξ「夢に出る人に恋してるなんて、ね……」
 
 物語のヒロインにでもなれば、夢の中の王子が現実に現れて、私をさらってくれるのだろうか。
 そんなことになるのなら、私は喜んで本の中へと飛び込みたい。
 
 蝶よ花よと育てられ、お父様以外の男性とは数える程しか顔を合わせた事がない。
 その数回で、モララー様の御眼鏡にかなったのならば、喜ばしく、誇らしいことだ。
 しかし私には、何十、何百回も会った人がいて、その人を思っている。
 
 実在しない、男性なのに。
 
 それどころか顔も知らない。
 知っているのはとても温かい手と、優しい声だけだ。

312以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 07:56:14 ID:fAAJgpbU0
 
 
ξ゚?゚)ξ「はぁ……」
 
 重なるものは、溜息ばかり。
 とさりとベットに横になり、天井を見つめた。
 
 もう、この天井を見つめることも無くなるのだろう。
 そして、あの人に会う事は……無くなるのだろうか。
 そんな、そんな予感が、なんとなくした。
 
 この家に居なければ、あの人が現れてくれないと、そんな予感が。
 その予感はきっと、夢に感じたハイビスカスの香りが告げている。
 夢の中では見えずとも、間違いなくあの場所はこの家の庭で……。
 
 言うなれば夢の人は、ハイビスカスの精、とでも。
 
ξ ー )ξ「……バカみたい」
 
 呟いて、私は目を閉じた。
 
 
 ────────────…………

313以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 07:58:55 ID:fAAJgpbU0
 
 
 ふわりと、地に足がついているのに、浮遊感を体が包む。
 その独特の感覚に、私はこれが夢であることを自覚した。
 
 となれば、やはり瞳は見えなくて。
 暗い世界の中を、私は一人立っていた。
 
 けれど不安は一切ない。
 鼻腔をくすぐる香りがあるからこそ。
 
 それが香った直後に、
 
  「よう」
 
 この声が聞こえる事が、わかっていたから。
 
 
ξ ? )ξ「……」
 
 声の方を向く。視界は変わらずとも、声の方を向く。
 少しでも、あなたを感じていたいから。
 
  「…………」
 
  「…………」

314以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 07:59:50 ID:fAAJgpbU0
 
  「そうか、結婚するんだな」
 
ξ ? )ξ「どうして、しってるの?」
 
  「お前の心は、全部わかるさ」
 
ξ ? )ξ「なら、わたしのきもちも、しってるよね?」
 
  「…………」
 
ξ ? )ξ「わたし、あなたとはなれたくない」
 
  「…………」
 
 
 
 声は、聞こえなくなった。
 風が吹き、ハイビスカスの香りを運ぶ。
 鼻を通り、体中がその香りで満たされる。
 
 それがとても、心地良い。
 まるでこの人に、抱きしめられているような、そんな気がして。

315以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 08:01:21 ID:fAAJgpbU0
 
ξ ? )ξ「わたし、あなたのことなにもしらない」
 
 
ξ ? )ξ「かおもしらない。なまえもしらない」
 
 
ξ ? )ξ「でも、いつもわたしをげんきづけてくれた」
 
 
ξ ? )ξ「だから、あなたがすき。だいすき」
 
 
ξ ? )ξ「はなれたくない。あなたといられるなら、ずっとゆめのなかにいたい」
 
 
  「…………」
 
 
ξ ? )ξ「…………」
 
 
  「ツン、君は、前へ進まなくてはだめだ」
 
 
ξ ? )ξ「どうして?」

316以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 08:03:06 ID:fAAJgpbU0
 
  「君は、生きているから」
 
 
ξ ? )ξ「いきてる……でも、あなただって」
 
 
  「俺は、生きていないさ」
 
 
ξ ? )ξ「どういう、ことなの?」
 
 
  「俺は、ただ君の夢の中にいるだけだ」
 
 
ξ ? )ξ「…………」
 
 
  「現実では、もう会えない」
 
 
ξ ? )ξ「……なん、で」
 
 
  「君は、前へ進まないといけないんだよ、ツン」

317以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 08:05:16 ID:fAAJgpbU0
 
 熱いものが、瞳に溢れた。
 瞼のダムを壊そうと、次々に、滲み湧いた。
 
 あつい、あつい、あつい。
 今すぐに目をあけて、これを流してしまいたい。
 
 でも瞼は、開かなかった。
 
 
ξ ? )ξ「……っぅ……っく……」
 
 
  「泣くな、ツン」
 
 
 温かい手が、私の手に触れた。
 その手を運び、彼の頬に触れた。
 
 
 初めて、彼の手以外に、触れた。
 
 
ξ ? )ξ「つめたい、つめたいよ……?」
 
 
  「そうさ。だから俺は、君の世界へはもう戻れない」

318以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 08:08:10 ID:fAAJgpbU0
 
ξ ? )ξ「なんで……どうして」
 
 導かれた右手だけでなく、左手も伸ばして触れた。
 彼の頬を、頭を、鼻を、唇を、見えないから手でたしかめるように。
 
 夢の中だから、だろうか。
 
 彼の顔が、手を伝って見る事ができた。
 
 
(  _ゝ )「なぁ、ツン」
 
ξ ? )ξ「…………」
 
(  _ゝ )「ずっと、ずっとお前を見守ってきた」
 
(  _ゝ )「俺は、本当は、すぐに夢からも去らなければいけないのに」
 
(  _ゝ )「それがお前の枷となってしまっていたんだな」
 
ξ ? )ξ「かせなんて、わたしは、あなたを……」
 
(  _ゝ )「それじゃ、だめなんだ」
 
(  _ゝ )「お前は、生きている。だからもう、俺から離れるんだ」

319以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 08:11:52 ID:fAAJgpbU0
 
ξ ? )ξ「いや……いやだよ……」
 
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_124.jpg
 
 ついに瞳から、涙がこぼれ落ちた。
 瞼は閉じているのに、一度流れ出した涙はもう、止まらなかった。
 
 暗闇の中で、必死に彼の顔に触れる。
 少し、彼の頬が動いた気がした。
 
 
(  _ゝ )「夢の時間は、これで終わりだ」
 
 
(  _ゝ )「ツン、お前は前へ進め。幸せに、生きてくれ」
 
 
 
(  _ゝ )「じゃあな」
 
 
 
 
 
(  _ゝ )「さよならだ」
 
 
 
 ────────────…………

320以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 08:15:34 ID:fAAJgpbU0
 
 

 
 
ξ;?;)ξ「ッ!」
 
 字の如く、飛び起きた。
 私はいつの間にか、眠ってしまっていたようだった。
 それは今見た夢で、わかっていたことだけれど。
 
 夢から帰っても、涙が止まる事はなかった。
 
/ ゚、。 /「お嬢様……」
 
ξ;?;)ξ「……?」
 
/ ゚、。 /「どうなさいました?」
 
 見ればすぐ傍に、薄いシーツを手に持ったダイオードがいた。
 眠っている私にかけようとしてくれたのだろう。
 普段無表情の彼女が、驚きと心配を合わせたような表情を浮かべていた。
 
ξ;?;)ξ「夢……夢を……」
 
/ ゚、。 /「夢?」
 
 
 誰でもいい。私の馬鹿な話を、誰かに聴いてほしかった。
 話し出せば、夢で流した涙と同じ様に、言葉が一気に流れ出た。

321以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 08:18:17 ID:fAAJgpbU0
 
 
 ────────────…………
 
 
/ ゚、。 /「そう、ですか」
 
ξ ? )ξ「……ごめんなさい、変な話をして」
 
 話し終えた後、ひどいことになっているだろう顔をタオルで隠す。
 ダイオードは聞き終えた後に、窓から外を見つめていた。
 
 多分、ハイビスカスを。
 
/ ゚、。 /「お嬢様」
 
ξ ? )ξ「……?」
 
/ ゚、。 /「これは旦那様から言うなと言われ続けてきた事ですが」
 
ξ ? )ξ「なに……?」
 
/ ゚、。 /「実は、お嬢様にはお兄様がいらしたのです」
 
ξ ? )ξ「おにい……さま……?」
 
/ ゚、。 /「はい。花を愛する、心優しき方でした」

322以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 08:20:42 ID:fAAJgpbU0
 
/ ゚、。 /「お兄様は、ツン様が生まれる前日に、病で……」
 
ξ ? )ξ「そんな……」
 
/ ゚、。 /「お嬢様に要らぬ悲しみを背負わせまいと、旦那様のご配慮で今まで隠しておりました」
 
/ ゚、。 /「それがこんな形になるとは……皮肉なものです」
 
ξ ? )ξ「……」
 
/ ゚、。 /「私も当時、お兄様の身辺のお世話をしておりました。
      そして、最期の時も、そばについておりました」
 
ξ ? )ξ「……」
 
 
 少しお待ちをと言って、ダイオードは小走りで部屋を後にした。
 踵を返した時に、彼女の目尻に光るものが見えたのは、決して気のせいではないだろう。
 
 
 そしてすぐに、彼女は部屋へと戻ってきた。
 
 一枚の紙を、手にもって。

323以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 08:21:34 ID:fAAJgpbU0
 
/ ゚、。 /「……お兄様は最期に、こう仰いました。
      『俺が死んだら、亡骸を燃やして、その灰をあのハイビスカスにかけてくれ』、と」
 
 
ξ ? )ξ「────ッ!」
 
 
/ ゚、。 /「化けて出るつもりはない、と冗談混じりに、本当にいつもの調子で、そう仰いました」
 
 
ξ ? )ξ「…………」
 
 
/ ゚、。 /「お兄様は……ずっとあそこで、ハイビスカス達と一緒に、貴女を見守っていたのですね」
 
 
/ ゚、。 /「お嬢様の夢の中に現れたその方が、はたしてそうだったのかはわかりません」
 
 
 ダイオードが私に紙を差しだして、それを受け取る。
 それは色褪せた写真だった。静かに、ゆっくりとそれを見る。
 
 
ξ ? )ξ「……あ…………」
 
 
 その写真に、映る顔────

324以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 08:24:16 ID:fAAJgpbU0
 
 
 そう。
 
 
 あなたはずっと、私を励ましていてくれたんですね。
 
 
 自分のぶんまで、私に生きてくれと、元気づけてくれていたのですね。
 
 
 
 
 
 
 
 『( ´_ゝ`)』
 
 
 
 
 
 
 
 ────ありがとう、お兄様。
 
 
 
                             終わり。

325以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 08:28:18 ID:lTmRWq7I0

綺麗で透明感のあるいい話だった。
朝読めてよかった。

326以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 08:28:47 ID:fAAJgpbU0
言いたいことはアサガオだったらごめんなさいということwwwwwww
ではでは〜

327以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 08:33:03 ID:PMdr8jCgC

綺麗な話だった
こういうの好きだぜ

328以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 09:54:18 ID:nhCt0lXY0
イイハナシダナー
皆幸せになーれ!

乙!

329以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 12:07:05 ID:Yh9nRijcO
乙!

330以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 13:43:26 ID:vzMn7n0E0
乙!

331以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 16:29:18 ID:pdTxVzDk0
亀だが乙です!
綺麗な話だ

332以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 23:01:21 ID:qX/NaU4.0
この世で美しいものをいくつか挙げるとするなら、うら若き乙女の寝顔は確実にそれに含まれるだろう。
穢れなどどこ吹く風、と言った風情で小気味よく刻まれる寝息などはもはや芸術の域に達しているとも言える。
だがしかし、時には例外もあるのではないかと吾輩は考えなくもない。

lw´3 _3ノv「ZZZ……」

( ФωФ)(なんでメガネ取られたみたいになってるんだろう……)

真昼から堂々と惰眠をむさぼっている主を眺めながら、吾輩は頭を掻いた。
今どき漫画でも見ないような『3の』目はもちろんのこと、口元に滴るよだれなんかもかなりの酷さだ。
寝相のみが良いのが逆に歪に感じるほどの有様である。

季節はすっかり夏で、冷房も無いものだから主の額には薄っすら汗が滲んでいる。
耳を澄ませば、ミンミン煩い蝉の鳴き声が、窓を通して吾輩の鼓膜を叩く。
ああ、すっかり夏なんだなあと大きく欠伸をした。

夏の訪れ。

それはすなわち、吾輩が主と暮らしを共にしてから一年が経ったということを指している。
一年、感慨に浸るのも悪くは無いなと考えたときのことだった。

(;ФωФ)「ん……あれ……」

突然の眩暈。不意に視界が蕩けていくのを感じた。
なんだか神経全てがもやがかったような気分になり、どうと畳に倒れ伏せる。
今日の天気は晴天で、今は室内にいるはずなのに、あの日の雨が身を濡らすような感覚に吾輩は包まれていった。


( ФωФ)眠る女と濡れる猫のようです

333以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 23:02:14 ID:qX/NaU4.0


――雨が、降り出していた。
始めのうちはごくまばらに、時間が経つに連れ徐々に強く。
最初の滴がアスファルトを叩いて十分も経つ頃には、土砂降りになっていた。

(;)ФωФ)「むう……困ったであるな」

一年前の吾輩の状況というのは、もはや悲惨の一言に尽きる。
食べ物に飢え、やせ細った体は干物の如き有様。
ゴミ箱を漁る気力も残っておらず、力を使わぬようなるべく動かないことを心がけていた。

そこに来てこの雨である。
この世に生を受けて数年、のらねこ道を邁進してきた我が命もここで尽きるのかと覚悟を決めたときだった。

lw´‐ _‐ノv「お、どうしたお前」

ふと自らに降り注ぐ雨粒が止まったのを感じ顔を上げると、そこに一人の女性がいた。
目の上で乱雑に切り揃えられた髪の束を揺らしながら、吾輩の方を見ている。
年の頃は二十歳といったところか、彼女の差している傘が吾輩も覆っている。

334以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 23:03:06 ID:qX/NaU4.0
(;)ФωФ)「うるさい……静かに死なせてくれ……」

息も絶え絶えに吾輩はみゃあみゃあ呻く。
ハードボイルドなのらねこ道を突っ走ってきた吾輩には孤独な死が相応しい。
そんな一種のナルシシズムに浸る吾輩を、彼女はひょいと抱き上げた。

lw´‐ _‐ノv「荒巻先生の病院このへんだったよな」

(;)ФωФ)「おい、何やってる」

離せ離せと身をよじるが、人間の腕を振り払うほどの力はもうない。
なるようになれとなげやりな感情を抱きながら、吾輩は抵抗をやめた。

結局その後、老人の営む病院に連れて行かれた吾輩は、運悪くあるいは運良く生き延びた。
思ったよりも危機的状況だったらしく、吾輩の体が他の猫より丈夫であることを知った。

全快した吾輩の心は澄み渡っていた。
若干の汚点は出来たもののまだまだやり直しはきく。
これからまたのらねこ道を邁進せんと誓う吾輩を、彼女はまたもや抱き上げた。

335以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 23:04:02 ID:qX/NaU4.0
lw´‐ _‐ノv「さ、おうちに帰ろう」

今にして思えば治療費もろもろの世話をしてもらっておきながら身勝手だと思わなくもない。
だがこの一言は当時の吾輩にはとてつもなく驚くべきものだった。
孤高ののらねことして過ごしてきた吾輩が、家猫になる。
飼い主の持つ猫じゃらしに飛びつき、乾燥した固形の飯を食う。

(;ФωФ)「そんなの嫌である!野良に、野良に戻るのである!」

lw´‐ _‐ノv「はっは、そんなに嬉しいのか」

力の限り暴れる吾輩を、彼女はいとも簡単に押さえつける。
のらねこの、というよりは雄としての誇りを傷付けられながら、吾輩は思った。
ああでも猫缶は一回食べてみたいな、と。

そんなこんなで吾輩と主の暮らしが始まった。
学生であるらしい主の帰りを待つのが、一日のほとんどと言って良い。
たまに猫缶を食べ、たまにおもちゃで遊び、しかしほとんどは寝て過ごす。

狭苦しい六畳一間には、いつの間にかテンプレ的と言って良いほどの家猫と化している吾輩がいた。
いつも開け放たれている窓から脱出を図ったことは、今までただの一度もない。

336以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 23:05:05 ID:qX/NaU4.0


(;ФωФ)「む……眠っていたか」

目を覚ますと、あの奇妙な感覚は消え失せていた。
まるで狐につままれたような気分になりながら、吾輩は体を起こす。
寝ていたといっても時間は大して経っていないようで、眼前では主がすやすや寝息をたてている。

主と出会ったときのこと。吾輩が見たのは夢か、幻か。

もしかしたらそのどちらとも違うのかも知れなかった。
ただ思い出すのとはまた違う、もう一度それを体感したような感覚。
汗、あるいは雨粒を振り払うように、吾輩は体をふるふると揺さぶった。

主は相変わらずのまぬけ面をぶら下げながら、ごろりと寝がえりをうつ。
その阿呆臭い様が、何故だか吾輩を安心させる。

( ФωФ)「普通にしていればべっぴんなのだがなあ」

前足で頬を突いてやると、むうと唸る。
その様がおかしくてしばらく続けたが、起きる様子は無かった。

主と遊ぶことに飽きた吾輩は、もう一度寝ることにした。
先ほどまでの遊び道具と添うように、ピッタリと。

337以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 23:05:57 ID:qX/NaU4.0
主の背中で目を閉じた吾輩に、チリンと涼しげな音が響いた。
薄眼をめんどくさそうに開け、音の所在を探る。
チリンチリンと音は続く。これは夏の音だ。

風鈴というものだったな、と吾輩は思い出した。
そういえば、吾輩がここに来た時も鳴っていた。

lw´‐ _‐ノv「おー……ろまおはよう」

吾輩のいたずらでも起きなかった主が、眠たそうに声を出す。
何故こんな繊細な音で起きるんだと思ったが、何故だかそれが必然のような気もする。

主は台所で水を飲み、また吾輩のいた場所に帰ってきた。
吾輩が座り込んだ主の膝に乗る。また風鈴が鳴った。

lw´‐ _‐ノv「夏だねえ」

主の呟きに、吾輩がにゃあと同調した。
主は満足そうに元々細い目を更に細めると、ギュウと吾輩を抱きしめる。
暑苦しいが、悪い気はしない。
やあやあなんとも良い家猫だね、と昔の吾輩が笑ったような気もする。

だが、こんな暮らしも悪くない。強がりなどではなく素直にそう思う。
きっと吾輩はこれからもたまに猫缶を食べ、良く昼寝をし、そして愛する人と過ごすのだろう。

風鈴の音と、吾輩の掠れた鳴き声が、昼下がりの青空にどこまでも突き抜けていった。


おしまい

338以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 23:08:11 ID:qX/NaU4.0

【タイトル】
( ФωФ)眠る女と濡れる猫のようです

【使用イラスト】
4. 699
 http://imepita.jp/20100504/029030
 使用AA lw´‐ _‐ノv
 お題  夏 夢 猫

間に合わなかったけど楽しいお祭りでした
司会さん始めみなさん乙!

339以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/05(水) 23:40:34 ID:5YHtc3/s0
シューの人気に嫉妬

340以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 00:24:15 ID:yTVoEog60
今更気味に乙だ

341以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 00:44:32 ID:bdiRCDXc0
( ^ω^) 「おっおっ、結婚オメデトウだお。」

(*・∀・) 「ありがとう、内藤!」

( ;ω;) 「僕も仲間が出来てとてもうれしいお!!」

(;・∀・) 「えっ…ナカマ?それはどういう意味…」

  _
( ゚∀゚)/\('A`)/\(^ω^ )
『YMM同盟へようこそ!!!』


(;・∀・) 「…?YMM…同盟?」

342以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 00:46:33 ID:bdiRCDXc0

ξ゚?゚)ξ 「あんたたち、一体新郎を捕まえて何してんのよ?」

(*゚∀゚) 「男クサイ内緒な話か?」

川 ゚ -゚) 「なんだか聞きたいような聞きたくないような話だな。」

从;'ー'从 「ふえええ…主役ほっぽっていかないでよ〜」

343以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 00:48:00 ID:bdiRCDXc0
ちなみに、

( ^ω^)ξ゚?゚)ξ

('A`)川 ゚ -゚)
  _
( ゚∀゚)(*゚∀゚)

( ・∀・)从'ー'从

この夫婦の組み合わせでお送りいたします



( ・∀・)「一体なんの話だったんだ…」

( ・∀・)「内藤は『ここだとまずいから後で連絡するお』って言ってたけど…」


さて、ここからはモララーの不安をよそに、皆さんに各夫婦の〇生活ぶりをご覧いただきましょう。

344以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 00:49:04 ID:bdiRCDXc0
('A`)川 ゚ -゚)の場合

('A`) 「給料日まであと五日か…遠いな…」

('A`) 「さて、今日も帰ってから頑張りますか。」

帰宅

('A`) 「ただいま〜」

川 ゚ -゚) 「おかえり、晩御飯できてるぞ。」

(;'A`) 「う、うん。いつもありがてゅう…」

川 ゚ -゚) 「ははは、なんだこれくらい。いつも頑張ってくれてる旦那様のためだ。楽しい位だよ。」

(;'A`) 「そ、そっか…それで?今日のメニューはなんだい?」

345以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 00:50:04 ID:bdiRCDXc0
川 ゚ -゚) 「きいて驚き!桃の木!兄者の血!なんと今日は…」

川*゚ -゚) 「びーふしちゅーなるものだ!」

('A`) (普通だ…いや待て、どこかにヒントがあるはずda…)

川*゚ -゚) 「さあ食せ!!」

(;'A`) (くっ。疑問を口に出来るようなふいんryじゃない!!)

('A`) (ええい、かーちゃん!俺に力を!!!)

('A`) パクッ

346以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 00:51:10 ID:bdiRCDXc0
('∀`) 「…ん。(何か微妙だけど)おいしいよ!ちょっと酸味が効いててもったりしてなくて…」

川*゚ -゚) 「そうだろう、そうだろう!兄者がちとうるさかったけど、何、愛する旦那様のためだもんな。」

('∀`) 「…クー、俺も愛し…、………兄者?」

川 ゚ -゚) 「ん?ああ、兄者に材料を分けてくれって頼んだんだが…かなり渋ってな。あのけちんぼめ。」

('A`) 「そうか…兄者には悪いことしたな。」

('∀`) 「んで?兄者には何を分けてもらったんだ?」

川*゚ -゚) 「それはな…」

(゚A゚)「びゃああああああ」

そのひから どくおは あにじゃに どげざまいりを するように なりましたとさ

347以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 00:52:34 ID:Nnw7Fe9c0
なんの略だかわかったw

348以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 00:53:06 ID:bdiRCDXc0
( ゚∀゚)(*゚∀゚)


いろいろと残酷すぎるので割愛

349以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 00:53:37 ID:uVbcOs4sO
割合www

350以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 00:53:46 ID:bdiRCDXc0
( ^ω^)ξ゚?゚)ξ

ζ(゚ー゚;ζ 「ぱぱっ!早くおきてって!」

( -ω-) 「デレかお…うーん…まだねむいお…」

ζ(゚ー゚;ζ 「はやくってばー!!ままがキッチンにたっちゃってる!!」

( ;゚ω゚)ガバッ 「それを早く言うお!!デレ!今どんな感じだお!?」

ζ(゚ー゚;ζ「ξ゚?゚)ξ『ブーンもお仕事で疲れてるだろうし、今日はママが頑張っちゃうぞ☆』ってかんじ!」

( ;゚ω゚)「うわあああああ!急ぐお!でれええええ!!」

ζ(゚ー゚;ζ「だから早くおきてっていったのにいいい!!」

351以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 00:54:40 ID:bdiRCDXc0
ξ゚?゚)ξ 「フン♪フン♪フーン♪♪」

( ;゚ω゚) 「つううううううううん!!!」

ξ゚?゚)ξ 「あら、アナタ。今日は早いのね?」

( ;゚ω゚) 「料理は僕がやると言ったはずだお!!」

ξ゚?゚)ξ 「たまにはいいじゃない。アイディア浮かんだし♪」

( ;゚ω゚) 「それがいけないと何度言ったらわかるんだお!!アッ!なんだおこれは!?また手を加えたのかお!!」

( ;゚ω゚) 「アレンジは基本をしっかり抑えてから!!僕だけならいいお!でも今はデレもいるんだお!!」

352以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 00:54:42 ID:MWGSDV5A0
gokuri

353以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 00:55:45 ID:bdiRCDXc0
∩ξ-?‐)ξ∩ あーあーきーこーえーなーいー
ttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/705.png

354以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 00:56:36 ID:bdiRCDXc0
( ;゚ω゚) 「つーーーーん!デレを大事に思うならキッチンから離れてくれお!!」

ζ(゚ー゚;ζ 「ままっ、おせんたくものたまってるよ?」

ξ-?‐)ξ 「はいはい、んじゃ私は洗濯でもしてますよ。」

( ´ω`) 「ふう…自分でやばいのわかってて作るから尚更性質がわるいお…」

( ´ω`) 「病院食があんなにうまいと感じるのはもうコリゴリだお…」

355以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 00:57:17 ID:bdiRCDXc0
( ´ω`) 「ツンもつーもクーもワタっちも料理研究会にいたのになんでこうなのかお…」

( ´ω`) 「…はあ、片づけから今日は始まるのかお…鬱だお…」

( ´ω`) 「モララーに連絡は…まあいいお。頭のいい彼のことだお」

( ´ω`) 「すぐに気づいてくれるはずだお、YMM 同盟…」

(  ゚ω゚) 「すなわち『嫁のメシがまずい』同盟の存在意義を…」

356以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 00:59:03 ID:bdiRCDXc0

( ・∀・)「あれっ?そういえばあれから二日立つのに連絡こない…」

( ・∀・)「まあいいや、今日はワタちゃんの初手料理を食べれるし♪」

( ・∀・)「早く帰ろっと」



THE・END?いいえ 『DEAD・END』 DEATH。

357以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 01:00:48 ID:uVbcOs4sO
乙wwww

モララーは何日入院するのかね

358以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 01:02:30 ID:.aCv6lmcC
乙w
イラストをそう使うとは思わなかったww

359sNeg ◆HaDDLKrJK6:2010/05/06(木) 01:07:20 ID:bdiRCDXc0
おわりです。

題目は『YMM同盟のようです』

絵はttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/705.png
を使わせて頂きました。

まさにピンポインツwww

某スレ&動画を思い出したので書いてみますた。

拙い文章でスンマソ、でも('(゚∀゚∩後悔してないよ!


最後に…

世界中の男たちに『マズメシ』をこめて…

360sNeg ◆HaDDLKrJK6:2010/05/06(木) 01:16:59 ID:bdiRCDXc0

おっと補足と言い訳忘れてた。

・大遅刻でごめんなさいw

・兄者は血を抜かれただけで生きてます。

・YMM同盟は給料日には残業で吉野家です(某動画より)

・モララーは危うく星になりかけましたとさ。

んじゃ皆様方、乙鰈様でしタン塩
('A`)ノシ

361以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/06(木) 01:17:53 ID:MWGSDV5A0
乙ww
まさにメシマズww

362以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:24:17 ID:k/r.W.XI0
【タイトル】
(#゚;;-゚)小さな獣は、「蔵の中」のようです

【使用絵】

3. 698

 http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_119.jpg
 使用AA (#゚;;-゚)
 お題  猫 夏


上限ちょうど30レス
本当にいまさらの投下でごめんなさい。土下座します

363( ◆6L/tu/WlLQ:2010/05/10(月) 21:25:08 ID:k/r.W.XI0

――ちりんと音が鳴った。


視線を上にあげると、そこには風鈴とかいうものが揺れていた。
日の光を浴びて揺れる風鈴は、この世のものではないかのように輝いている。
ちりんちりんとなる音をもっとよく聞こうと、私は耳を澄ます。


(#゚;;-゚)「……きれい」


ちりんという音に混じって、じぃじぃという虫たちの声が響く。
あれは蝉という虫のものだと昔、母さまは言っていた。


(#゚;;-゚)「……夏……だね」


白い箱を抱きしめて、小さな窓を見つめる。
格子の向こうに見える空が、ひどく青い。


(,,^Д^)「これ、風鈴っていうんです。よければどうぞ」


――私に風鈴をくれたのは、時折世話を焼いてくれる男の人。
私があったことのある人の中で一番優しくて、たくさんお話もしてくれる。
たまにしか来てくれないけど、私は母さまの次くらいにタカラさんが好きだった。

364( ◆6L/tu/WlLQ:2010/05/10(月) 21:26:04 ID:k/r.W.XI0

(,,^Д^)「ここはひどくさびしいですから」


タカラさんはそう言って、たった一つしかない窓に風鈴を飾ってくれた。
私はそれが嬉しくてちょっと笑った……のだと思う。


(,,*^Д^)「あ、初めて笑ってくれました」

(#゚;;-゚)「……わらっ…た?」


タカラさんと話していると、胸がふわふわしてあったかくなる。
だから、タカラさんのことが好き。タカラさんがくれた風鈴も、好き。


(,,^Д^)「女の子は、笑っている顔が一番です」


タカラさんの笑っている顔が、一番好き。




(,,;^Д^)「お、女の子?!」


――初めて会った時、タカラさんは他の人と同じで驚いたみたいだった。
だけど、怖がる顔も、意地悪そうな顔も、馬鹿にするような顔もしなかった。

365以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:26:13 ID:Z9JZNGUI0
名前欄に(#゚;;-゚)ってか、半角の#入れてるとトリップになるよ
タイトルにしたければ全角#をオススメする支援

366( ◆6L/tu/WlLQ:2010/05/10(月) 21:26:49 ID:k/r.W.XI0

(,,;^Д^)「あー、私はこわくなんかないですよー。
     えーっと、むしろあなたと会ってみたかっただけなんです」


私の姿を見て戸惑ったのは少しの間だけで、その後は普通に話しかけてくれた。
母さま以外の人と話すのははじめてだったから、私は驚いてしまった。
私とお話してくれる人がいるなんて、それまでの私は考えたことなんてなかった。


(,,^Д^)「少し、お話しましょうか」


初めは、話しかけてくれるだけ、来てくれるのもたまにだけ。
それが、だんだん来てれる回数が増えるようになった。


(,,;^Д^)「……体、拭いたほうがよさそうですね」

(,,*^Д^)「今日は掃除をしましょう」


ご飯を持ってきてくれるようになって、それからお掃除や体をふいてくれるようになって。
初めはお話出来なかった私も、タカラさんがくるのが待ち遠しくなって、少しずつお話ができるようになった。


(#*゚;;-゚)「……あのね……タカラさん」


タカラさんがいると、この世界が楽しくなる。

367( ◆6L/tu/WlLQ:2010/05/10(月) 21:28:02 ID:k/r.W.XI0


閉ざされた入口と、あちこちに貼られたいろいろな紙、格子がはまった小さな窓。
暗がりにはいろいろなものが詰まったたくさんの箱たち。
それから布団と、着るものがいくつか。

私たちのいる世界を、母さまは「蔵の中」と呼んだ。


lw´‐ _‐ノv「――山、山へ、山に、山へと帰らないと。
       ここには何もない。
       ――木も、空も、岩も、土も、花も、草も、昼も、夜も。」


そして、帰りたいと泣いた。


lw´‐ _‐ノv「私の小さな獣。」

(#゚;;-゚)「……何?……母さま」

lw´‐ _‐ノv「ずっと一緒にいて。そばから離れないで。」


私の父は、獣だったのだという。


蔵の中の暗がりよりも深い黒の毛並みに、満月の色の瞳。
その耳は隣の山の音をも広い、その声は何処までも轟く。
駆ける姿は風のようにしなやかで、その牙と爪は巨大な岩をも切り裂く。

368( ◆6L/tu/WlLQ:2010/05/10(月) 21:28:42 ID:k/r.W.XI0
lw*´‐ _‐ノv「私の獣。何よりも強く、美しく、気高い生き物」


母さまは7つのとき、神隠しにあった。
10年の後に山で見つかった母さまは、7つの時とほとんど変わらない背格好だったという。
ただ、10年前とは違うところが一つだけあった。


lw´‐ _‐ノv「――山へ帰して。 獣、私の獣はどこ?」


それは、私が母の腹の中にいたということ。
そして、――母が産んだ私には、獣のような耳と尾があった。
それが私と母が「蔵の中」で過ごすことになった理由だ。


私の耳は、些細なもの音をもひろう獣の耳。
私の尾は、ある時には思い通りに動くもう一つの手。


lw´‐ _‐ノv「あなたの父さまと同じ耳。
       だけど、尾は違う。あなたの父さまの尾は二つ」


私の祖父と祖母に当たる人は、私の耳と尾を見て刃を向けたのだという。
母がいなくなったと嘆き悲しみ、母が帰ってきたと喜んだ人が。
あるいは、母がいなくなったと喜び、母が帰ってきたと憎々しく思った人が。


ミ,,# Д 彡「この耳と尾さえ!!!」

369( ◆6L/tu/WlLQ:2010/05/10(月) 21:29:22 ID:k/r.W.XI0
今も私の体中に残る傷は、その時のものだと聞く。
何故、私がいまも生きているのかはわからない。
でも、死ななくてよかったと思う。


lw´‐ _‐ノv「獣。私の、獣の子。――私の小さな獣」


死んでいたら、母さまに抱きしてもらうこともできなかった。



――風鈴の音が響く。

ちりんと音がするたび、私の耳が音を拾おうと動く。
ちりんと音を聞くたびに、私の尾がぱたりと動く。
尾が動くたびに邪魔になる着物の帯はとうの昔に解いている。


(#゚;;-゚)「……きれいだね……母さま」


早く、タカラさんが来てくれないかなと考える。
ガラスが、キラキラと光る。 風に短冊が揺れ、音が響く。

白い箱をそっと抱きよせる。
いつでも近くに置いてあるそれは、母さまが残してくれたもの。
母さまのかわりに、いつもそばにいてくれる。

私の母さまは、もういない。

370( ◆6L/tu/WlLQ:2010/05/10(月) 21:30:00 ID:Q.lYnEvg0

(,,^Д^)「あ、風鈴を見てたんですか?」


箱を抱いて風鈴を見ていると、タカラさんが入口の扉と格子を開けて入ってきた。
この入口はタカラさんや、お世話の人たちじゃないと開けられない。
母さまはこの入口も格子も、あちこちに貼られた紙も、窓も大嫌いだった。


(#゚;;-゚)「……はい。これ……好き……です」

(,,*^Д^)「ほんとですかっ?! うれしいなぁー。
      あなたが好きそうなものといったら、その箱以外思いつかなくて」


何日かぶりに会うタカラさんの笑い顔は、とってもまぶしかった。
タカラさんのにこにこした笑顔がうれしくて、私も真似して笑う。
そうすると、タカラさんがもっと笑ってくれて、私はうれしくなる。


(,,^Д^)「あ、そうだ箱と言えば……その箱、何が入っているんですか?」

(#゚;;-゚)「……これ……です……か?」


タカラさんの言葉に、私はぎゅっと抱きしめていた白い箱を開いてみせる。
中にあるのは、母さまが残してくれた大切なもの。
箱の中に入っているのは――、

母さまの、されこうべ。

371以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:30:41 ID:k/r.W.XI0


lw´‐ _‐ノv「帰りたい。帰らなければ。帰ろう。」


母さまは、ずっと「蔵の中」から出たがっていた。
開かない入口を叩いて、届かない窓に手を伸ばして、
私たちの世話を焼く人に追いすがって、たくさん殴られて、痛い思いをして、


lw´‐ _‐ノv「かえりたい」


母さまはいつだって、そう願っていた。
七つのときからちっとも変わらない姿で、同じ年頃に成長してしまった私を抱いて……。


lw´‐ _‐ノv「ああ、聞こえる。
       声が、私の、私の獣っ、ああ、ああ、ぁあ」


――そして、雷の鳴り続ける嵐の日。
私の腕に抱かれて、小さな私の母さまは息をすることをやめた。


lw ー ノv「わたしの ろま」


その時、大きな大きな大きな雷が落ちたのを覚えている。

372( ◆6L/tu/WlLQ:2010/05/10(月) 21:32:29 ID:N.6eRORA0
(>>365より)こうした方がいいんじゃね?
それはともかく支援

373以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:33:38 ID:k/r.W.XI0


(,,; Д)「――これは」


動かなくなった母さまは、連れて行かれた。
私がいくら泣いても、暴れても、だめだった。


(#゚;;-゚)「……母さま……です……」


そして、母さまはこの白い箱につめられて戻ってきた。
何も話しかけてはくれないけど、帰ってきてくれた。
母さまの大切なされこうべ、私に残してくれたされこうべ。


((,, Д )「そんなっ、こんな、どうして」


だけど、タカラさんは笑ってはくれなくて。
代わりに流れたのは、涙。 私の好きな笑顔は、そこにはなかった。


(#゚;;-゚)「……どうして……です……か?」


私はタカラさんが泣くのが悲しくて、泣きやんでほしくて……。
タカラさんの質問にちゃんと答えられたら、もうタカラさんは泣かないんじゃないかと思って。
タカラさんの知りたい「どうして?」に、答えることにした。

374以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:34:47 ID:k/r.W.XI0
(#゚;;-゚)「……『汚れているから』
    焼かなきゃ……だめだから……私も…死んだら…こう…って」


箱の中の母さまを連れてきてくれたのは、私の祖父に当たる人。
顔も忘れるくらい会ってなかったその人は、私にそう言った。
その時の祖父の顔を私は覚えていない、でもその声は震えていて。


(#゚;;-゚)「お墓は……だめ……
    みんな……汚れる……って」


多分、泣いていたのだと思う。
私には、それが何故かはわからない。


(#゚;;-゚)「……タカラ……さん?」

(,, − )「……」


そっとタカラさんの顔を見上げると、タカラさんはもう泣いていなかった。
でも、そこにあるのはにこにことした笑顔なんかじゃない。


(,, Д )「――畜生だ」


そこにあるのは、――真っ暗な瞳をした怖い顔だった。

375以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:35:32 ID:k/r.W.XI0

タカラさんが帰ってしまって、私はまた一人。
目に痛いほどまぶしかった空も、今は夕闇の色。
あんなに綺麗だった風鈴の音も、もう止まってしまった。


(,,^Д^)「ええっと、ご飯にしましょうか?」


あの後、声をあげたタカラさんはもう、いつものタカラさんだった。
だけど、笑い顔はいつもと違っていたし、お話もしてくれなかった。


(#゚;;-゚)「……私を…嫌いに…なっちゃったの……かな」


怪我なんかしていないのに、胸がちくりと痛む。

「そんなことはないよ」って言ってもらいたくて、白い箱を抱きしめる。
だけど、母さまはもう……されこうべだから何も答えてはくれなくて、
ため息をつこうとしたその時、私の獣の耳がぴくりと動いた。

――カシャンという金属の音。
「蔵の中」と外とをつなぐ、入口の鍵が外される音。
今日はもうお食事が終わったから、誰かがここに来ることなんてない。

なのに、なのに、

人には聞こえないほどのかすかな音とともに、扉が開く。
開いた扉の向こうには、いま一番会いたい人がいた。

376以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:36:28 ID:k/r.W.XI0
手には火のついた木切れ、腰には金属の音を立てる棒。
いつもと違う姿をしたタカラさんが、言う。


(,,^Д^)「……こちらへ、来てもらえませんか」


優しいけど、命令のような強さの言葉。
私は母さまの箱を抱いたまま、タカラさんのもとへと歩く。
タカラさんのいる場所……「蔵の中」の入口。その扉の向こう。
近づく。そこに行こうとする。だけど、私の心がぎゅっと痛む。


(#゚;;-゚)「……タカラさんは……痛いこと……しない?」

(,,^Д^)「ええ」

(#゚;;-゚)「私の……こと……嫌いに……ならない……?」


外に出ようとした母さまを、世話をしていた人たちは打った。
髪を引きずり回した。叩いた。殴った。打った。蹴った。
災い。祟りをよぶ。あの化け物の。きちがい。呪いだ。お前のせいで。
何故生かしている? 何故生きている? 何故死なない。


(,,^Д^)「――もちろんです」


でも、タカラさんがいるから……私の心はもう痛くない。

377以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:37:17 ID:k/r.W.XI0
母さまの入った箱を抱いて、歩く。
格子戸を超え、その向こうの扉をくぐる。
鍵の外された扉は、私が外に出ようとすることを拒もうとしない。


(#*゚;;-゚)


私の獣の部分がざわめく。
耳はぴんと立ち、尾はこれ以上ないくらいにふくらむ。
全身の毛がちりちりと逆立っている。


(,,^Д^)「段差がありますから、気をつけてください」


差し出されたタカラさんの手を、片手でそっと取る。
そこから、一歩踏み出すと「蔵の中」世界はもう終わっていた。


(#;゚;;-゚)「ここ……が、……山?」


さえぎるものがほとんどない世界に頭がくらみそうになる。
上には窓から見える世界が、格子も天井に邪魔されないでそのまま広がっている。
空気が熱くて、息の仕方がよくわからなくなりそうになる。


これが、外。
「蔵の中」ではない世界。

378以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:38:10 ID:k/r.W.XI0

(,,^Д^)「いいえ、本当の外はもう少し先です。 ――山はもっと向こう、塀を超えた先です」

(#;゚;;-゚)「……外? 本当の?」

(,,^Д^)「――ええ。連れて行ってあげます」


「ちょっと待っていてくださいね」と言って、タカラさんはさっきまで私がいた場所へと入っていく。
扉をくぐりぬけて格子を超えて、タカラさんはすぐに見えなくなる。

私と母さまの暗い「蔵の中」は、外から見ると白くまぶしくて、
そこに私と母さまがいたなんて信じられなかった。
私と母さまの世界。大きくて、空よりもずっとずっとせまい場所。


(#゚;;-゚)「母さま……見える?」


箱を開く。
すみれ色に染まった空、小さくキラキラと輝くたくさんの光の粒たち。
大きな満月に照らされたここは、「蔵の中」よりずっとずっと明るい。


(#*゚;;-゚)「これが……外……本当じゃないけど……外……だよ」


その時、バチンと大きな音をがした。
パチッ、パチッというはじける音と、たくさんの人の声。
どこかはわからない場所から響く、音たち。

379以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:38:55 ID:k/r.W.XI0

(#;゚;;-゚)「……?」


耳をすませる。
私の耳は、「蔵の中」よりもはるかに多くの音を拾う。
ぴくりと私の耳は動き、尾は警戒しろとしきりに動く。


(#;゚;;-゚)「……タカラ……さん」


すみれいろの空の一角が、夕闇に染まっている。
夕焼けは終わったのに、そこだけは赤い色で、灰色の何かが空へと上っている。
たくさんの音は、そこから聞こえてくる。何かが焦げるにおいがして、息が少し苦しい。


そうだ、あれは火の色に似ている。
夕闇に似た、真っ赤な空の色。
タカラさんの持っていた、木切れに燃える火の色。


(#;゚;;-゚)「――タカラさ」

(,,^Д^)「どうしました?」


――戻ってきたタカラさんの手に、あの木切れはない。
かわりに、着物からはかすかに苦い焦げるような臭いがする。

380以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:39:55 ID:k/r.W.XI0

(,,^Д^)「お待たせしました」


「蔵の中」に、まぶしく燃える火が見える。
あちこちに貼られた紙たちが、火をあげ消えていく。
燃える火、少しずつ大きくなっていく火。
その向こうで、――ちりんとかすかに音が響く。


(#;゚;;-゚)「……風鈴……」

(,,^Д^)「――ああ、ごめんなさい。持っていくことはできないんです」


「すみません」そう言いながら、タカラさんは私の足に布を巻きつける。
くるり、くるりと布がまかれるたびに、地面のごつごつとした感触は感じなくなっていく。
足元が柔らかくなって、なんだかくすぐったい。


(,,^Д^)「今はこれで我慢してください」


「蔵の中」が、燃えていく。

たくさんの箱たちも、見上げた窓も、眠った布団も、炎に包まれていく。
燃えてしまったらどうなるのだろう、私はぼんやりと考える。
風鈴は、――ちりんちりんと、鳴り続けている。

381以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:40:44 ID:k/r.W.XI0


先を行くタカラさんについて行くために、足を動かす。
「走る」というのはこういう行為なのだと、私は初めて理解する。
腰に下げた棒に手をかけて先をいくタカラさんを、私は追いかける。


(,,; Д^)「――こちらです」


木がある。草がある。石がある。土がある。井戸というもの、庭というものがある。
「蔵の中」よりもずっと低かったけど、外の世界にも壁があるということを初めて知った。


(,,;^Д^)「離れまで走れば、塀が低くなります。そこまで――っ」


たくさんの人の声が、ざわざわと響いている。
高い音、何かが落ちる音、「逃げろっ」、ぱちっぱちっとはじける音、「もうここは危ない」
タカラさんにも、この音たちは聞こえているのだろうか?

走る
空の赤い部分はどんどん広くなっていく。
たくさんのものが燃える、消える、燃える、燃える、燃える。

――世界が真っ赤だ。


(,,;^Д^)「――もう少しっ、もう少しでっ」

382以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:41:51 ID:k/r.W.XI0

「蔵の中」のような、建物の横を通りすぎる。
ずっと見えていた壁が途切れて、低くなっている。
タカラさんの息が、はずんでいる。


(,,; Д )「――外にっ」


その時、私の肌がざわめいた。
だめだ。と、私の中の何かが言う。
そこは、駄目。
息がつまる、全身の肌がざわめいて、毛が逆立つ。


(,,; Д )「――――出」


タカラさんは気づかない。そっちへ行ったら、


(#; ;;- )「だめぇぇぇぇぇっ!!!!」


輝く光が見えた。
見えないはずなのに、確かに見えた。


(,,^Д^)「――ぁ」

383以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:42:43 ID:k/r.W.XI0

嫌なにおいが広がる。
タカラさんが膝をついて、倒れる。
綺麗なタカラさんの着物が、汚れていく。

それは、

          血         だ


(#; ;;- )「タカラさんっ! タカラさん、タカラさん、タカラさんっ!!!

(,,;-Д^)「――っ」


タカラさんの体が血で汚れていく。 どうして?
タカラさんの体からは血が出ている。 どうして?
タカラさんは怪我をしている。 どうして? どうして? どうして?


ミ,, Д 彡「――お前だったのか」


血にまみれた、銀の光が見える。
タカラさんが腰に下げているのと同じ、金属の音をたてるあの棒。
刀という言葉を、そこで初めて思い出す。

そして、そこにいるのが誰かも思い出す。

384以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:43:42 ID:k/r.W.XI0

ミ,,# Д 彡「擬古の家を継ぐはずのお前が何故、乱心したっ!!」


私の耳と尾を切り落とそうとした人。
私と母を「蔵の中」へと閉じ込め、鍵をかけ、白い紙たちを貼った人。
私の母を連れていき、そして白い箱に入れて戻ってきた人。


ミ,,#゚Д゚彡「何故、それを連れている!!
       それが何かをわかっているのかっ!!」


――私の、祖父。


ミ,,#゚Д゚彡「それのために、擬古の家はあの妖に祟られたのだぞ!!」

(,,;-Д^)「……っ」


私の祖父が、タカラさんを切った。
私のせいでタカラさんは、血をながしている。


ミ,,#゚Д゚彡「――それが、災いを呼ぶのだ」


祖父の手には、顔には、醜い傷跡がたくさんある。
あれも、私のせいだ。

385以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:45:01 ID:k/r.W.XI0

(#;゚;;-゚)「……ぁ」


――思い出す。

祖父が私の耳を切り落とそうとした瞬間、雷が落ちた。
私を守るために落ちた雷で、祖父は傷を負った。


lw´‐ _‐ノv「かえりたい」


殺せない私を閉じ込めるために、「蔵の中」の世界が出来た。
雷から――父さまから家を守るために、「蔵の中」にたくさんの紙が貼られた。
あれは父さまの力をそぐための、守り。
父さまをこの家に近付けないための、呪い。

母さまから、全てを奪ったのは私。
木も、空も、岩も、土も、花も、昼も、夜も、父さまも私が奪った。


(#;゚;;-゚)「……ああ」


祖父が怪我をしているのも、家が祟られているのも、母が死んだのも、
――タカラさんがこうして、苦しんでいるのも。
全部、私のせい。

386以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:45:57 ID:k/r.W.XI0
タカラさんが、私を見る。
真っ青になった顔に、やさしい笑顔が浮かぶ。


(,,^Д^)「――あなたは、何も悪くありません」


私の大好きな笑顔で、タカラさんは言う。
タカラさん。私の大好きなタカラさん。
私のせいで、死んでしまうかもしれないタカラさん。


ミ,,#゚Д゚彡「育ててもらった恩を忘れたばかりか、擬古の家に仇なし、
       言うことがそれかっ!!!」

(,,^Д^)「……私は、房様を父と慕っておりました。
     この擬古の家にふさわしい当主であるように、私なりに勤めてまいりました」

ミ,,#゚Д゚彡「だったら、何故っ」

(,,^Д^)「……それ故に、」

(,,^Д^)「……蔵の中に少女を閉じ込めていること、見て見ぬふりをしてきました。
     そうするのが、擬古の当主としての道だと……思っていたから」

ミ,,# Д 彡「だとしたら、何故、擬古の家に火などつけたのだっ!!」


タカラさんの顔が、くしゃりと歪む。
血の流れる腹を抱いて、それでもタカラさんは立ち続けている。

387以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:46:53 ID:k/r.W.XI0

(,, Д )「――、見てしまったから。
     房さまの、お嬢様。私の義姉。愁の骨を」

ミ,,;゚Д゚彡「見た、のか」


祖父の刀を持つ手が揺れる。
骨となった母を抱いて、泣いた祖父。
今ならわかる。祖父は、私の母のことだけは愛しかったのだ。


(,,^Д^)「あの子が獣なら、私たちは――畜生だ。
     少女を閉じ込め、実の娘の死に弔いもせず、何が擬古の家だっ!」


腹に置かれていた、タカラさんの手が動く。
腰に下げられた刀を抜き、銀に輝く刃を祖父へ向ける。

完全に動揺した祖父の、首をめがけて。


(,,; Д )「―――っ」


重なり合う刃と、飛び散る火花。
輝く刃は跳ね返されて、タカラさんの体に吸い込まれた。


ミ,,;‐Д‐彡「……愚か者め」

388以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:47:41 ID:k/r.W.XI0
血が飛び散る。どさりと音がして、タカラさんが倒れる。
自らの血に濡れて、タカラさんは動かない。


(#;;;-)「……あぁ」


ちりんと音がしたような気がした。
私はたった一人、「蔵の中」にいて風鈴を見上げている。

そんな世界が、そんな夢が見えて、
――そんな、
                 そんなのは、嫌。


(#;;д)「ああぁああああああああああああ!!!」


気づけば私は、吠えていた。
喉などはり裂けてしまえ、もう何もない、全部いらない。
母さまがいない。タカラさんがいない。
私の顔を生まれてはじめて、何かが流れていく。


ミ,,#゚Д゚彡「――っ、お前が高良を」

(#;;Д)「ぁああぁああああああぁぁぁぁぁぁああああああああ!!!」


( ФωФ)「――もう泣かずとも、よい」

389以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:48:21 ID:k/r.W.XI0
その時、懐かしい声とともに空から舞い降りてきたのは、


( ФωФ)「我はお前を、見つけた。
        小さな獣。愁の娘、我が子、でぃ」


――獣。
月の明かりに濡れて浮かびあがる、黒の連なり。夜よりも深い黒に浮かぶ、満月の瞳。
二つに分かれた尾を持つ、巨大な猫。雷を呼び、雷とともに空を駆ける、雷の獣。
私の――、父さま。


(,,; Д )「――ぅ」


獣の耳が、タカラさんが小さく呻く声を拾う。
タカラさんの声に、私の喉からあふれていた声が止まる。


( ФωФ)「礼を言おう、小僧」

(,,; Д^)「あなた……は?」

( ФωФ)「長き間、我を苦しめたいまわしき小細工。
        うち破ったのは小僧、貴様だ。故に、我はここにいる」


(#;;;-;)「……父……さま……タカラさ……死んじゃ……」

390以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:49:02 ID:k/r.W.XI0
タカラさんが生きていた。だけど、このままだとタカラさんは死んでしまう。
タカラさんが、タカラさんがいなくなってしまう。そんなの――


( ФωФ)「案ずるな、でぃ。 ――獣は、受けた恩は忘れない」

ミ,,#゚Д゚彡「お前がっ、お前が愁をっ!!!」


血にまみれた刀を振り上げて、祖父が父さまに襲いかかる。


( ФωФ)「覚えておけ、でぃ。 ――獣は、恨みもまた忘れない」


私の手にした白い箱のふたを、父さまの尾がはずした。
あらわになった白いされこうべに、父さまは頭をこすりつける。
とても、愛しそうに。父さまは目を優しく細める。


( +ω+)「随分と待たせてしまったな、愁」

ミ,,#゚Д゚彡「――娘に触れるなっ!!!!」


父さまの毛が逆立ち、銀の色に輝く。
口が大きく開かれ、血のように赤い舌と、鋭くとがった牙が現れる。
そして、父さまの何処までも轟く声が、

――数多の、巨大な雷となって降り注いだ。

391以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:49:45 ID:k/r.W.XI0
――――――‐‐‐‐

( ゚д゚ )「それにしても、信じられんな」

(,,^Д^)「―‐何が、ですか?」


かけられた声に顔をあげると、兄が仏頂面でこちらを見ていた。
文士をしているとかいう兄は暇らしく、いまだに医者の世話になっている私のもとを訪ねてくれる。


( ゚д゚ )「擬古家が一夜にして、さっぱり燃えてなくなったことだ。
     確かに、前々から化け物に祟られてるとか噂があったが」

(,,;^Д^)「また、その話ですか?」

( ‐д‐ )「せっかくいい家に養子へ行ったというのに、高良もつくづく運の無い。
      焼け残ったのは風鈴一つ。こんなもん財産にもなりはしない」


財産にならないのは、兄さんの原稿だという言葉は喉にのみこんだ。
退屈な療養生活の中で、話してくれる人はそれだけで貴重だ。


( ゚д゚ )「それにしても実際、何があったんだ?
     祟りだ、落雷だ、賊だ、乱心者が火をつけただの、巷じゃ大騒ぎだ」

(,,;^Д^)「そんなこと言われても、覚えていないものは仕方ないじゃありませんか」

392以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:50:33 ID:k/r.W.XI0
擬古の家が燃えてなくなった日、私は刀傷を受け倒れていたらしい。
血が多く流れており、命があったのが信じられない状態だったとのことだ。
そのせいなのか、私の記憶からは擬古家であった事件の全てが抜け落ちていた。


(*゚д゚)「まあ、燃えてなくなったって言っても、土地は残ってるんだろ?
     少しはこの兄の生活を、楽にしてくれたまえ。なぁ、新当主様」

(,,;^Д^)「それが生死の境をさまよった弟に言う言葉ですか?」


その日に起こったことは、今も思い出せない。
ただ、その日燃え残った風鈴の音を聞くたびに、浮かんでくる光景がある。


(#゚;;-゚)


窓に下げられた風鈴を見上げる、悲しそうな瞳をした少女。
獣の耳に、獣の尾。邪魔になるのか、着物の帯はほどかれている。
その少女は、私の顔を見あげて小さく微笑む。そんな光景だ。


(#*゚;;-゚)


彼女は今、微笑んでいるのだろうか。
そうであれば、いい。

――窓辺に飾った風鈴を、私はそっと見上げた。

393以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:51:15 ID:k/r.W.XI0
――――――‐‐‐‐

――‐ちりんと、音が鳴ったような気がして、私は顔をあげる。
すみれいろの空の一角が、黄色に色づき始めている。
ざわざわと木々が風で揺れる。


( ФωФ)「じきに日が昇る。行くぞ、でぃ」

(#゚;;-゚)「……うん」


母さまが、なぜ山へ帰りたがってたかわかる。

昇るとぐんと視界が高くなる木、踏むとちくちくとする草、綺麗な花、ごつごつとした岩、
ざらざらとした感触の土、水がたくさん流れている川、冷たいしぶきが飛び散る滝。
青い空と日差しがまぶしい昼、静かな空気ときらきらとした星たちが見える夜。
ここには、「蔵の中」になかったものがたくさんある。


( ФωФ)「――お前も、空の駆けかたを覚えねばな」


父さまの背によじ登ると、父さまは見えない地面を踏むようにして宙を歩く。
父さまの体は風をつかみ、風のように進む。


(#゚;;-゚)「……飛べる? 私……も……?」

( ФωФ)「修練を積めば」

394以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:51:59 ID:k/r.W.XI0
泣くことさえもろくに知らなかった私には、学ぶべきことはいくらでもあった。
尾の使い方、毛づくろいの方法、獲物のとりかたに、雷の呼び方。
――変化のしかたというものもあった。


( ФωФ)「ゆっくり覚えればいい。お前には、その時間がある」


もう、「蔵の中」はない。
暗くてひんやりとして、私の全てだった小さな世界。
父さまの柔らかい毛並みに包まれて、私はたまに思い出す。

たった一つの窓に揺れていた、ガラスの風鈴。
それから、私を見て笑うタカラさんの顔。


(#*;;ー)「……うん。がんばる」


もう少し、力をつけたら。
耳も尾も無い人の姿に変化できるようになったなら、タカラさんに会いに行こう。
そのとき、タカラさんは。


(,,*^Д^)


私の大好きな、笑顔で笑ってくれる。
――そんな、気がした。
                                               了

395以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:54:43 ID:k/r.W.XI0
以上です
いまさらながら、やや閲覧注意の注意書きを入れたほうがよかったかなと


>>365>>372さんありがとうございます。
どうにもうまくいかないので、途中から名前欄無しで投下しました


楽しい祭りをありがとうございました

396以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:55:43 ID:qB5q4EzcO
胸がギュンてなった
乙!

397以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/10(月) 21:57:30 ID:N.6eRORA0
>>372は見なかったことにして欲しい
乙!

398以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/20(木) 03:36:05 ID:P7QCwv4UO
にんまりと笑っているしぃの手には緑色の袋
しぃは封を切って、近場のゴミ箱に捨て水色のアイスを取り出した

(,,゚Д゚)「あ」

ギコが制止の声を上げる間もなく、アイスはしぃの口の中に入っていく

(*゚ー゚)「ひほふんっへ、ほーだふひはっはっへ」

口にアイスを頬張ったまましぃが喋る

(,;゚Д゚)「行儀悪いぞ」

(*゚ー゚)「ごめん」

素直にアイスを取りだし謝るしぃに、少し不安になる

(,;゚Д゚)「なんとも……ないのか?」

(;゚ー゚)「えっ、食べちゃいけないものだったの?」

焦ったように返すしぃに異常は見当たらない
ただの杞憂だったと安心して息を吐く、そうすると思うのは自分で食べればよかったという後悔だ

399以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/20(木) 03:37:16 ID:P7QCwv4UO


(,,゚Д゚)アイスのようですね(゚ー゚*)

400以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/20(木) 03:38:17 ID:P7QCwv4UO
(,,゚Д゚)(まあ後でしぃに何か買ってもらえば良いか)

妙案が思い浮かび、少し機嫌が浮上する

(,,゚Д゚)「おまえ、後でオレにアイスおごれ……」

歩みと共に言葉も止まる

(*゚ー゚)「ん? なぁに」

目線がしぃの頭の上から離せない

(*゚ー゚)「頭の上に何かついてるの?」

ついてると言えばついてるけど、これは生えてると言った方がいい

(;;゚Д゚)「しぃ、おまえ……頭に」

(*゚ -゚)「もう、なによう」

頬っぺたを膨らましながら頭に手を乗せる
いや、正確には頭に生えている猫の耳にだ

401以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/20(木) 03:39:06 ID:P7QCwv4UO


(ttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/702.jpg)


∧_∧
(*゚ー゚)「え」

 ボト

腐った果物が落ちるような音をたてて、しぃの手からアイスが落ちた

∧_∧
(|i゚ー゚)「ぎ、ギコ君
     コレ……どうしよう」

大きな目に涙を溜め、真っ青になってしぃが言う

(,,゚Д゚)「どうしようって言われても」

原因はアイスにあると解っていても、袋はもうずっと前に捨てているし
落としたアイスも半分以上がアスファルトの熱で溶けている

402以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/20(木) 03:39:55 ID:P7QCwv4UO

じわじわじわ
じわじわじわ


2人とも喋らず、遠くでセミの鳴く声が聞こえる

∧_∧
(i| - )「どうしよう」

可愛らしい顔は色を無くし真っ白
見開かれた目からしだいに、ポロポロと涙が溢れだす。
そして、ギコは嫌なことに気付く

(;;゚Д゚)

∧_∧
( ;ー;) うぇ……うぅっ

(;;゚Д゚)「しぃ……背ぇ縮んでないか?」

403以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/20(木) 03:40:38 ID:P7QCwv4UO
頭一つ分もなかった差が、今ではギコの肩まで開いている
背が縮むというよりはしぃの体が小さくなっているのだが、パニックになっている2人は気付かない

∧_∧
( ;ー;)「ぎ、ギコ君ギコ君ギコくん怖いよ、助けて、こわいよぅ」

(;;゚Д゚)「しぃ、しぃ大丈夫、大丈夫だから な?」

ギラギラと太陽が照りつける中、暑いハズなのにガタガタとしぃは震える
そんなしぃを抱き締めながら、ギコは賢明にどうすればいいのかを考えた

(,,゚Д゚)!

(,,゚Д゚)「しぃ、病院だ
     病院にいってお医者さんに見てもらえば元に戻るかもしれない」

それは咄嗟に思い付いた言葉だった。
震えるしぃの体はもう腰ほども無い
それでもギコは諦めず、掌が膨れているしぃの手を握り、抱き留めながら病院へと走る

404以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/20(木) 03:41:18 ID:P7QCwv4UO
(,,゚Д゚)「走るの速いの知ってるだろ? 大丈夫、間に合うよ大丈夫」

∧_∧
(*;ー;)

どうにかなる、大丈夫とギコは自らに言い聞かせるように何度も呟く
それにしぃは答えない

息も絶え絶えになりながら、ギコは走る
段々しぃが小さくなっていくので、重くはない

体は縮み、服はキャミソールだけになった
体から白い毛が生えてきた
手には肉球が出来た

405以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/20(木) 03:42:19 ID:P7QCwv4UO
病院まであと半分
ギコはただひたすらに走り続けた。

∧_∧
(*;ー;)「ギコくんあのね、もうね、もういいの」

(,,゚Д゚)「よくない! あと半分だから、まだ間に合う!!」

∧_∧
(*;ー;)「今までワガママばっかりでごめんね、迷惑とかいっぱいかけちゃって」

∧_∧
(*;ー;)「ごめんね、ごめんねギコ君」

(,,゚Д゚)「し……ぃ……」


   にゃあん

406以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/20(木) 03:43:07 ID:P7QCwv4UO

(,, Д )

聞こえた声は人の声ではなく、猫の鳴き声

ガリッ

(,,`Д゚)「っ!」

突然の痛みにギコは思わず腕を緩めた。
キャミソールから溢れるように猫が落ちる
猫特有のしなやかさで軽々と着地し、尻尾を揺らしながら白い猫は歩いていく

(,,゚Д゚)「待て、しぃ!」

揺れる尻尾が別れを告げているようで、ギコは叫んだ
猫はそれを気にするでもなく去っていく

(,,゚Д゚)「ま……」

407以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/20(木) 03:44:01 ID:P7QCwv4UO
手は伸ばすが足は動かない、何となく戻らないだろうとは察していた。
それでも希望にすがって病院へと走った。
しかし、間に合った所でなにができたであろう

(,, Д )「ははは……」

ギコの渇いた笑い声が虚しく響いた。



*****

408以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/20(木) 03:44:43 ID:P7QCwv4UO
ギコはこの事を誰にも話さなかった。
体験した本人ですら信じられないのだ、そんな話を誰が信じるだろう

しぃの両親が警察に捜索届けを出した。
勿論しぃは見つかっていない

だって彼女は真っ白な猫になったのだから



              にゃあん

409以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/20(木) 03:48:06 ID:P7QCwv4UO
まず一言

間に合わなくてごめんなさい


絵は
ttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/702.jpg
を使わせていただきました

最初はほのぼのを目指していたんだ
いつの間にか迷走してこうなっちゃったんだ、反省はするけど後悔はしていない

ホントにすみません

410以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/20(木) 08:12:45 ID:cqkyn/ZA0
乙 まさかのシリアスでびっくりした

411以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/27(木) 13:57:28 ID:GZBXJ7uMO
ブンスタさんの所のNo.5のイラストをお借りしてお送りいたします。


ということで投下

412以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/27(木) 13:58:15 ID:GZBXJ7uMO
畳の部屋で豪快な大の字を描きながら一人の少女が眠りについていた。

田舎のため防犯などには一切の配慮もなく、窓という窓、扉という扉を全て開け放ち
扇風機はぶんぶんと軽快な音をたて少女に風を送る。


ttp://boonstyle.web.fc2.com/ranobe/700.jpg
ノパ?゚)夏風邪はひかないようです

413以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/27(木) 13:58:57 ID:GZBXJ7uMO
ジリジリと太陽が照りつける真昼に、風通りが良く涼しい場所で悠々と眠り自堕落な生活を送るも
素晴らしき電化製品であるクーラーの恩恵を受け、朝から晩まで気が済むまでネットにゲームと室内に篭るも
仲の良い友達と連絡を取り合い、健康的に外で遊び日に焼け、風呂に入るとき四苦八苦するも
長期休暇である夏休みがある学生だけの特権とも言えるだろう。

ノハ-?-) モルスァ

この少女はヒート、限りある夏休みを寝るためだけに浪費している1人だ。

414以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/27(木) 13:59:45 ID:GZBXJ7uMO
この少女の恐ろしい所はほぼ一日中眠っている、という一点に尽きる

寝汚い

とにもかくにも寝汚い

最初は何度も起こしていた親や親戚が諦めるほどの寝汚なさだ。

                              ヒーチャン、ゴハンヨー!>
ノハ-〜-) ン

ノハ-?-) 「いっぱいぱい」

415以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/27(木) 14:00:27 ID:GZBXJ7uMO
しかもこの少女、寝相まで悪い!
いつも腹をだしたまま寝こけるヒートに、風邪を引かないかと心配に思った祖母がタオルを掛けてくれた事がある。

川 ゚−゚)「ヒートが風邪を引いては大変だ」パサ


ノハ-?-)

ノハ-?`)「暑」バサッ


川;゚ -゚)「タオルが外に落ちている……だと……」

川 ゚ -゚)「ヒートは寝相が悪いな」パサッ

416以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/27(木) 14:01:02 ID:GZBXJ7uMO
ノハ;-?-) アノタイヨウガスタンドダト!

ノハ;-?-)

ノハ;-?゚)「あっつい!」バサァ

ノハ-?-) グスー


川 ゚ -゚)「さて、そろそろ晩御飯だしヒートを起こそうかね」スタスタ

川;゚ -゚)

川;゚ -゚)「タオルが無い……」

ノハ-〜-) ムニャ

ノハ-?-) ガオン

とまあタオルは何処かへと消えてしまったのである。

417以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/27(木) 14:01:47 ID:GZBXJ7uMO
そんな感じでなかなか起きないヒート
一回だけだが、知らない他人がが家の中に上がり込んできたことがある
流石にそれは起きるだろう、と思ったあなた!
認識が甘い

ノハ-?-) スゥ スゥ

|コソ

|)コソコソ

|∵)コソドロ

( ∵)

( ∵)

( ∵)

( ∵)

( ∵)

( ∵)

418以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/27(木) 14:02:28 ID:GZBXJ7uMO
( ∵)

( ∵)

( ∵)

( ∵)

( ∵)

( ∵)

( ∵)

( ∵)

( ∵)

( ∵)

ノハ-?-) タジュウカゲブンシン

まあ、なにも盗まれてなかったから誰もこの事に気付いてないんだけどね☆

419以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/27(木) 14:03:11 ID:GZBXJ7uMO
しかもヒートは地震があっても起きない、そこまでいくと将来が心配になる(死亡フラグ的な意味で)

   ガタガタッ    ドサドサッ

ノハ-?-) チカラトハコウイウモノダ!

                             ガシャーン

                               ワー、ショッキガ!>

                               アナタ!ウエ、ウエ!!>

ノハ-?-) ヌルポ

                            ガッ

                            アナタァァァァァァアアアアアアア>

彼女が本がミッチリ詰まった本棚や、重い荷物のある部屋で寝ていたなら高確率で何時か死ぬだろう
本棚がある部屋では無いだろうが

420以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/27(木) 14:03:52 ID:GZBXJ7uMO
更に、この少女びしょ濡れになっても起きない
ここまで来ると寝汚いを通り越して病気なのかと思えてくるが、あくまでもヒートは寝汚いのである

ポツ   ポツ  ポツ ポッ

o川*゚ー゚)o「雨、降ってきたわね」

   ザー          ザー
ザー         ザー


o川*゚ー゚)o「あ、ヒーちゃんの所開けっ放……いや、流石に起きるわよねあの子」

421以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/27(木) 14:04:21 ID:GZBXJ7uMO
o川*゚ー゚)o   ザー

o川*゚ー゚)o   ザー

o川*゚ー゚)o     ザー

o川*゚ー゚)o「一回見に行きましょう」



o川*゚ー゚)o「ヒーちゃん、起きてるー?」トタトタトタ

o川*゚ー゚)o「ヒーちゃ…………」トタトタッ

ノハ-?-) オネショチガウ

o川*゚ー゚)o「あらま、びちゃびちゃ」

o川*゚ー゚)o「ほらほら、流石にそのままだと丈夫なヒーちゃんでも風邪ひいちゃうぞ!」

さて、そろそろ彼女が目覚めるので私はここまでで

ノハ-?-)

422以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/27(木) 14:05:23 ID:GZBXJ7uMO

o川*゚ー゚)o「ほらほらヒーちゃーん」

ノハ-?`) ン

ノハ'?`) ンァァァァアアア

o川*゚ー゚)o「起きた?」

ノハ'?`)「まだねむぃ」

o川*゚ー゚)o「濡れて冷えてるからお風呂入んなさい、そのあとご飯よ」

ノハ'?`)「んー」

o川*゚ー゚)o「ほら! シャキッとするっ!!」

423以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/27(木) 14:06:03 ID:GZBXJ7uMO
ノハ'?`)「かぁさん、なんか変なゆめみたぁ」

o川*゚ー゚)o「はいはい、早く早く」

ノハ'?`)「なんか人がぁ、せっかくきもちよーくねてんのに横でうだうだ……うだ」

ノハ>3<)・∵.クチュン

ノハ'?`)「風邪かなぁ」

そんな訳わぁない
お馬鹿は風邪をひかないものである

ノハ'?`)「うせっ」

o川*゚ー゚)o「ん?」

ノパ?゚)「なんでもなーい」



これにて惰眠貪るヒートの日常報告は終わる
それにしても夏休み2/3寝てるってどう言うこっちゃ
…………まあ、私はこれにて一旦筆を置くのである

( ∵)ノシ

424以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/27(木) 14:07:00 ID:GZBXJ7uMO
これで全部のイラストに作品が付いたね!!


ということで投下終わり

425以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/05/28(金) 18:16:14 ID:l8SBMpWU0
乙ーっ!!
これはいいヒート

426 ◆LQ/IgtaVLA:2010/06/01(火) 00:15:23 ID:Xu.UzDqo0
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           O 。
                 , ─ヽ
________    /,/\ヾ\   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|__|__|__|_   __((´∀`\ )< という大成功のお祭りだったのサ
|_|__|__|__ /ノへゝ/'''  )ヽ  \_________
||__|        | | \´-`) / 丿/
|_|_| 从.从从  | \__ ̄ ̄⊂|丿/
|__|| 从人人从. | /\__/::::::|||
|_|_|///ヽヾ\  /   ::::::::::::ゝ/||
────────(~〜ヽ::::::::::::|/        = 完 =

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