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22thgin yats\etaF
1僕はね、名無しさんです。:2007/02/22(木) 02:27:17
1.貴方を犯人です
2.そこまでにしておけよ藤村
3.突然場面を切り替える
4.キャラを入れ替える
5.名詞を入れ替える
6.肯定文を否定文(またはその逆)にする
7.表現を逆にする

※名前欄かメール欄に入れ替わったキャラ、あるいは元ネタの場面のどちらかを入れる事
※ネタ、感想以外の雑談はスレ違いなんで控えること

前スレ
21thgin yats\etaF
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/995/1165745114/l20

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関連スレ
月姫ネタ総合スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/995/1062166843/
(型月と関係ないキャラとの入れ替えはこっちで)
【型月・竹箒】月姫のセリフを改造するスレ【総合】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/995/1064922153/
(セリフだけを改変する場合はこっちで)
体は剣で〜を改変するスレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/995/1075780913/
(UBWの呪文だけを改変する場合はこっちで)
自作SS・絵晒しスレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/995/1074693014/
(文章の多くをオリジナルが占める場合はこっちで)

あと、原文を探すのに役に立ったり立たなかったりするスレとして
お気に入りの台詞を上げるスレ ※ネタバレその2
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/995/1110812695/

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基本的に、次のような使い方を想定してます。
・職人が、既出のネタが無いかどうか調査するため。
・住人が、読みたいレスを調べるとき。

2僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 02:44:03
世界中の新スレ立てた>>1にストロベリーな血塗れの乙を!

3前スレ991:2007/02/22(木) 12:09:44
>>1乙と言いつつ投下
************************

幕間は続く。
闇に灯る幾つかの明かり。
黒い残骸を押しとどめる、数値には表れない小さな抵抗。
その成果は、しかし、傷口を押さえつける程度でしかない。
開いた穴は塞がらない。
終末は彼らが死力を尽くしたところで止められるものではない。
いかに宝石使いの親子が橋を死守しようが、骸どもの新都への上陸を防ぎきる手段はない。
阿鼻叫喚が顕現してより既に半刻。
橋の戦いを切り抜けた骸たちは、黒い点となって新都を徘徊し始める。

彼らの奮戦を以ってしてもまだ足りない。
安穏と倦怠と、日常に座して積み重ねてきた代償はそれほどに重く深い。
故に、抵抗するにはあと一手。
残骸を阻んでいる幾組もの親子。
その総てに匹敵するだけの力なくして、夜明けを迎えることはない。

……虫のいい話である。
この、多くの者が眠りに落ちた夜の何処に、そんな救い手があるというのか。
骸たちは高らかに勝利を合唱する。
コレデマタ元通リダ、と。
月に続く道、月を望む建築へ向けて笑いながら疾駆する。
だが。

「――待ってくださいな。
 もう遅いのですし、もう少し静かにしてくださらない?
 今日はうちの娘の初めてのデートなの。邪魔をしないで欲しいのだけど」

ここに、ありえない勢力が存在する。
新都に上陸し、いざ塔を目指そうとする残骸たち。
カレ等は知るまい。
この町を覆う自分達が滅びならば、彼は終焉。
総ての物語の最後に現れる、終末の化身である事を。

――その女性は、おかしな香に包まれていた。
足元には銀色の灰。
たちこめる香は霧のように煙り、女と群がる骸たちを揺らがせている。

「はい、皆様こんばんわ。
 こんな夜に大勢で……何か大きな催し物でもあるのですか?」

女はいたって平静だ。
この、黄泉から溢れ出た群を前にして、臆するところは微塵もない。
その美しい顔は、どこか青白く、女神というよりは――

「ああ、いえ、どんな催しでも構わないんですけれど。
 どうしましょう。なんだか、あの人はあなた方のことを凄く好きだろうなあ、とは思うのですが。
 ……困りました。あの人が辛い物と意地悪以外で喜ぶ姿はあまり見た事がないのですけれど。やっぱり本人に聞いてみたほうが早いかしら―――」

それはどのような生態変化か。
単体の目的しか持たぬソレ等は、急速に結束を固めつつあった。

一つはやはり目的の為。
この先、あの塔を陥落するには、ここで暴力を束ねなければならない、という直感。
そして一つは―――

「――――そうね。やっぱりそれが早いかしら。
 面倒ですけれど、やはりあの人に聞いてみることにしましょう」

そして一つは。発生より初めて感じた、目前の敵に対する恐怖から。

骸がざわめく。
少年を取り囲む輪はより広く、より密度を増していく。
見れば、中央公園は骸たちで埋まっていた。
十年前の聖杯戦争において最後の戦場となった荒れ野は、またも地獄と化していく。

「あ、知ってます?うちの人ったらもう、人に意地悪するのが大好きで大好きで。本人は認めたがらないんですけど、そうやって喜んでるところは可愛いんですよ?
 皆さんには申し訳ないのですけれども。やっぱりここ一番で最後の最後のところで邪魔をすさせてくださいな。
 あの人にとって、一番好きなことなんですもの」

 くすくすと笑う女を、残骸は四方から押しつぶそうと積みあがる。
飲み込めば終わる。
この正体不明の女とて障害にすぎない。
侵略する側とされる側、その関係は変わらないのだ。

しかし。侵略するというのであれば、カレ等の目的は塔の占拠ではなかったか。
新都は深山町とは訳が違う。
新都子にまで到達した残骸は千を超えるとはいえ未だ少数。
ならば、真っ先に塔を目指すべきなのに、何故―――?

「ふふっ。やっぱりギル君に借りた虫寄せって効果覿面ね。うちの子もお世話になってるみたいですし。
 今度、秦山で中華料理でもご馳走しましょうか。あの人も喜ぶでしょう。
 あら、それともなんで私が怖がらないのか、わからないのかしら。
 ……ええ。だって私は、あの人が――――」

女の顔にうっとりとした笑みが浮かぶ。
――あの人は決して認めないけれど。頭上を覆いつくす屍の山。
裁決はここに下った。

それはスコールのように、絶え間ない散弾となって骸たちを八つ裂きにし、

4前スレ991:2007/02/22(木) 12:11:07
「――あの人が。私を愛し、護ってくれるということを知っていますもの」

――その女を護る為。
闇より這い出でる骸を葬りさる、神罰の代行者が降臨する―――!!

 生命活動、否、存在事項を許さぬ黒鍵が、代行者の両手に現れる。
 地獄を謳う骸どもに、圧倒的な真実が荒れ狂う。


「――出番ですよ、あなた」
「すまん、少々遅くなった。怪我はしていないか」
「かまいません。これも、あなたの妻としての務めですもの。ほら、そんなに喜んじゃって、可愛らしい」
「…………」
「さあ、娘の逢引を邪魔する連中に、一つ教えてやってくださいな」
「――その相手が衛宮士郎というのが実に気に食わん」

黒鍵が持ち上げられ、それを握る腕が軋みをあげて捻られる。
これこそあらゆる異端を排除する、概念武装。
カレ等が終焉を謳うのなら、彼は終焉を見せ付ける。
衛宮士郎という少年が辿った物語。その最後に、悉くとして立ちはだかった、最後の壁。
その存在は語り継がれる記憶になくとも、総ての観客の目に刻み付けられている。

……そう。
終焉を齎すのは、他の誰でも無い。言峰綺礼その人であると―――!!

「さて、それでは手早く済ませましょうか、あなた」
「ああ。懺悔があるなら今のうちだ。恨みつらみはここで吐き出すと良い!」
「未練を残したままだと地獄に落ちてしまいますものね」
「貴様らのような者にこられると、我々も迷惑なのだよ」

神父の言葉は救いではなく、紛れも無い刃を秘めている。
この言葉を聴いた者どもは、例外なくその心傷を切開される。

言峰綺礼の語る真実に、阿鼻叫喚如きが耐えられるはずがない。
その掲げられた腕に、女の手が添えられる。

「私が殺す」「私が生かす」「私が傷つけ」「私が癒す」
「我が手を逃れうる者は一人もいない」「我が目の届かぬ者は一人もいない」

「打ち砕かれよ」
「敗れた者、老いた者を私が招く」「私に委ね、私に学び、私に従え」
「休息を。唄を忘れず、祈りを忘れず」「私を忘れず、私は軽く、あらゆる重みを忘れさせる」

「装うなかれ」
「許しには報復を」「信頼には裏切りを」「希望には絶望を」「光あるものには闇を」「生あるものには暗い死を」

「休息は私の手に」「貴方の罪に油を注ぎ印を記そう」
「永遠の命は」「死の中でこそ与えられる」
「「――――許しはここに。受肉した私が誓う」」

   キ リ エ ・ エ レ イ ソ ン
 「「――――“この魂に憐れみを”」」

――新都に編成されつつあった骸の大軍は、ここに壊滅する。
それは戦闘と呼べるものではなく、文字通り、神による天罰そのものだった。

5僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 12:19:39
GJ きゃー。あつい!熱すぎるわコトミー夫妻!

おんなじネタ考えてて書いてきたが私の場合、娘と父ネタでしたw
取り合えずこいつはゴミ箱域ー

6僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 12:26:17
なあ >>1、別にこのスレたてを乙しつくしても構わんのだろう?

7前スレ991:2007/02/22(木) 12:37:33
――かくて、幕間はここに終わる。
無制限の軍勢をもって圧勝するはずだった骸どもは、
しかし、最後には一つ一つの士となりつつも、ついに月への梯子へ辿り着いた。
あと一手。
この塔の外壁に手をかけ、這い上がってしまえば終末は完成する。
”急ゲ、急ゲ、急ゲ、急ゲ――!”

夜の街を疾駆し、塔を視界に納め、頂上を見上げるカレ等の怨嗟に喜びが混じり始める。
それは勝利を確信した歓喜。
生き残りを果たした安堵。
裏切り者がどれほど進んでいようと構わない。
到達さえしてしまえば、カレ等は階段をかけあがり、また新たな残骸を迎えるのだ。

”――、――、――、――?”

……しかし。
あらゆる障害を突破した何千匹目かのソレは、かすかな違和感に首をかしげる。
もはやカレ等は到達した。
塔はその時点で真紅に、カレ等の怨念で紅く染まっていなくてはならない。
されど塔はいまだ暗黒。
紅い光点は地上を這ったまま、塔の周りに点在しているのみである。

”――、――、――、――?”

疾駆する骸が足をとめる。
塔は静かな、一秒も進まぬ視えない停滞に包まれ、正面からの進入しか許さず。
駆け集まったカレ等は、その威風の前に立ち尽くすのみ。

剥目し覚悟せよ数多の残骸。
汝等が目にするは最強の魔術使い。
漆黒の外套と魔銃を持った、穢れ無き理想の体現者。

――ここに。
始まりにして絶対無敵の、真なる正義の味方が存在する。

塔を包み込む不可視の停滞こそ、彼の魔術たる固有時制御。
辿り着いた士たちはざわざわと色めき立つ。
カレ等に残された手段はただ一つ。
否、初めからそれ以外の方法など、カレ等にありはしないのだ。

骸は骸どもとなり、目前の男ににじり寄る。
本能が敗戦しか感じ取っていないとしても、侵略のみがカレ等の証。

「――君達が何者なのか、僕は知らない」

魔術使いは不動。
持ち上げられた銃口は、わずかたりとも揺らがない。
彼は天の階段を登る少年を見上げず、ただ目前の残骸を見据えた。

「立ち去れなんていわない。
 ただ、今、士郎が頑張っているんだ。
 なら、君達がそれを邪魔しようとするなら、互いの立場ははっきりしている」

引き金を絞る。囁くような銃声。
一体の骸が消し飛んだ。
その行為に、どれほどの想いがこめられているか。余人には知る由はない。

――少年が、彼の在り方を追いかけたように。
彼もまた、この理想を、少年に託したように。

「……あそこは、理想を追いかけ続ける者だけがいける場所だ。僕も、君達も、
進んではいけない。
 うん、大きくなるとね正義の味方なんて理想は追いかけられない筈なのに。
 ――士郎は追いかけ続けてくれたんだ」

――男は一発の弾丸を左手で取り出すと、両手に染み付いた装填の手順を実演してみせる。
薬室解放、露出した薬莢のリムに指先を引っ掛けて外へとはじき出し、
返す手で薬室内に二発目の弾薬を滑り込ませて、即座に銃身を跳ね上げ薬室閉鎖。

……ここまでで二秒。
迷いはない。衰えていようと、これで十分。
幕を下ろすのは彼だけではない。
この夜闘うもの総ては。
子供達の望む未来の為に、この幻想を打ち捨てて――

「さて、それじゃあはじめようか。
 行くぞ、残骸。
 ――数はこれで十分かい?」


銃弾が、骸どもを葬りさっていく。
地上で煌く星々があったことを、宙を行く者が知りえたか定かではない。

幕間はこれにて閉幕。
街はいまだ赤黒く胎動しているが、何よりも貴い理想が、いずれ闇を払うだろう。

8僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 12:50:57
>>1
スレ立て乙
>>7
感想がおいつかんが、GJ
そして
>>5
安心してネタをふれ。安心しろ。その続きは俺が――するかもしれん。
たぶん>>14争奪が終わったくらいに。

9僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 14:33:27
……本気で泣いた。親子ブロードブリッジ凄すぎるだろうちょっと。

10僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 16:04:41
>今日はうちの娘の初めてのデートなの。

GJ

11僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 18:11:41
>>――士郎は追いかけ続けてくれたんだ。

すれ違いなのに、最期の挨拶をしたわけではないのに。ちゃんと『わかっている』
それが親子――
ちくしょー、やっぱりここに切嗣がいるのか!

12僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 18:30:40
>>11
お約束として、事件が終わった後切嗣がいたことを知り。
「親父…」とか呟くのだろうな。

13僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 18:51:24
>今日はうちの娘の初めてのデートなの。

どこで! だれと! どんな! デートをしているのか。とても心配。

14僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 18:54:06
いや、書いてあるだろ

15僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 19:20:28
意志は遺志と転じ、親から子へと託されるもの。
有りえざる世界に踊るは在りえざる死者たちの詩、ここに終幕。
前スレ最終盤から今スレ初ネタまでのブロードブリッジネタを完結せしめた職人たちに、惜しみないGJを!

16僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 19:56:35
>>13
本編嫁

17僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 20:05:38
――わたしは 13の中の人ではないが……読んでしばらくたった後こんなリアクションをした!

ぽん(右手でつくった拳を左手のひらで受けた音)
あ、それでカレンがここにいないのかー

18僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 20:06:35
さりげに>>14が終わってるわけだが

>>3
そーかー、そこでその夫妻が来るのかー
見事なラブラブ天驚拳だw

>>7
そこで来ると分かってても泣けた、最高に熱いGJ!

19僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 20:42:11
>>13
教会のベットの上で、駄犬と、包帯プレイをしている。

20僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 20:56:29
>>19
・・・バゼットは?

21僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 21:00:51
当然 3……

22僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 21:09:44
兄貴に貫かれてるかも試練

23僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 21:13:22
>>21
ちょ、せっかく両親が邪魔食い止めてるのに混ぜちゃ悪いだろがw
ダメットは喫茶店バイトで居残りでもさせておけwww

24僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 21:54:51
前スレ>>993吹いた。GJ

25僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 21:57:57
>>23
居残りできるほど「もつ」とも思えんがw

26僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 22:24:26
バイトでキレて残骸相手にうさばらしするダメットww
そこに兄貴参上!!
とかいう改変を幻視するwww

27ブロードブリッジ+Zero改変1/2 英雄王→色々:2007/02/22(木) 23:12:23
 幕間――『父兄参観ホロウ』もしくは『親子ブロードブリッジ』は>>3のシーンから分岐して――続く。

 闇に灯る幾つかの明かり。黒い残骸を押し留める、数値には表れない小さな抵抗。
 その成果は、しかし、傷口を押さえつける程度でしかない。
 開いた穴は塞がらない。終末は彼らが死力を尽くしたところで止められるものではない。
 いかに守護者が橋を死守しようが、骸どもの新都への上陸を防ぎきる手段はない。
 阿鼻叫喚が顕現してより既に半刻。
 橋の戦いを切り抜けた骸たちは、黒い点となって新都を徘徊し始める。
 彼らの奮戦を以てしてもまだ足りない。安穏と倦怠と、日常に座して積み重ねてきた代償はそれほどに重く深い。
 故に、抵抗するにはあと一手。残骸を阻んでいる幾組もの“再会”。その全てに匹敵するだけの強烈な再会なくして、夜明けを迎える事はない。
 ……虫のいい話である。この、多くの者が眠りに落ちた夜の何処に、そんな救い手が存るというのか。
 骸たちは高らかに勝利を合唱する。
 コレデマタ元通リダ、と。月に続く道、月を望む建築へ向けて笑いながら疾駆する。
 だが。

「――こんばんわ。
 よい夜だなシスター、もう少し静かだと文句はないのだが。
 町は死のような眠りにあるべき刻限……ふむ。これでは死者が甦っても驚くにあたいしないか」

 ここに、あり得ない神父服の男と修道服の少女が存在する。
 繰り返される四日間――すべてが揃う奇跡にあって、生き残る可能性がないと断じられた男と『外』から紛れ込んだイレギュラー。
 カレ等は知るまい。この町を覆う自分たちが大波であるのなら、彼らはジョーカー。
 敵対する者も味方する者も、まったく平等同様にいじめ抜く、暴虐の化身である事を。

 その神父服の男と修道服の少女は、おかしな香に包まれていた。
 足下には銀色の灰。
 たちこめる香は霧のように煙り、二人と群がる骸たちを揺らがせている。

「はじめまして。何処の教会の神父様かは訊かないけど、こんばんは。
 こんな夜更けにお散歩なんて、何か大きなミサものでもあるのですか?」

 二人はいたって平静だ。まるでここには自分たち以外に誰もいないかのように挨拶を交わす。
 この、黄泉からあふれ出た群れを前にして、臆するところは微塵もない。
 あどけない天使のような貌と聖人のような厳かな立ち居振る舞いは、むしろ――

「お前がどこのシスターであろうと私の関知するところではない。それより、この馬鹿騒ぎの首謀者はどいつだ?」
「おわかりになりませんか? 神父様。どいつもこいつも計ったように同じ面――ここに居る者すべてが首謀者です」
「なるほど。これは困った。このような場合、首謀者が代表して責任をとるものなのだが」

 それはどのような生態変化か。単体の目的しか持たぬソレ等は、急速に結束を固めつつあった。
 一つはやはり目的の為。 この先、あの塔を陥落するには、ここで暴力を束ねなければならない、という直感。
 そして一つは――

「全員がリーダーなら仕方がないな――何処の誰ともしれぬシスターよ」
「そのとおり。ここにいるすべての駄犬に責任を負わせるのです――何処の誰ともしれぬ神父様」

 そして一つは。発生より初めて感じた、目前の敵に対する恐怖から。
 骸がざわめく。神父と修道女を取り囲む輪はより広く、より密度を増していく。
 見れば、中央公園は骸たちで埋まっていた。十年前の聖杯戦争において最後の戦場となった荒れ野は、またも地獄と化していく。

28ブロードブリッジ+Zero改変2/2 英雄王→色々:2007/02/22(木) 23:14:08

「橋の上は膠着したか。……ふむ。血はワインより濃いとはよく言ったものだ。さすがは我が師、そして我が妹弟子といったところか。智を重んじ策を好んでも、最後は力押しになるのは血筋だな」
「……まったく――あれは血筋というより病気の類です。
 血が繋がっているだけで、性格も味覚も興味の指向まで似てくるなんて、ぞっとする」

 残骸は山となり、四方から聖者と聖女を押し潰そうと積み上がる。
 飲み込めば終わる。この正体不明の生き物とて障害にすぎない。侵略する側とされる側、その関係は変わらないのだ。
 しかし。侵略するというのであれば、カレ等の目的は塔の占拠ではなかったか。
 新都は深山町とは訳が違う。
 新都にまで到達した残骸は千を超えるとはいえ未だ少数。

 ならば、真っ先に塔を目指すべきなのに、何故――?

「彼らは、どうやらここに来てしまった理由が分からないようだな?」
「私の下僕からこの香を勧められましたので。なんでも虫にはこれが常套。探して回るより、集めた方が手っ取り早いと――」
「なるほど。反魂の香とはな。彼らにはすぎた贅沢だが、アーチャーが許したのなら遠慮は不要だな」
「……ええ。この駄犬どもが、地獄を謳うというのなら――」

 聖女の頬が邪悪に歪む。聖者が高揚とともに嘲笑する。
 頭上を覆い尽くす屍の山。
 裁決は、ここに下った。
 侵略者たちはスコールのように、絶え間ない散弾となって二人を八つ裂きにし、

「――よい開幕だ。死に物狂いで謳え雑念――!」

 その罪を根絶する為。ここまでの流れを無視して、空気の読めないヤツが降臨する――!

 生命活動、否、存在事項を許さぬあらゆる自然が、王の前に乱れ集う。
 地獄を謳う骸どもに、圧倒的な真実が荒れ狂う。

「――出番だエア。
 我(オレ)はとても不本意なのだが、なに、この二人が揃っていると逆らうのも面倒だ。真実を識るものとして、とっとと教授してやるがいい……!」

 主人の投げやりな指示に従い、乖離剣が軋みをあげる。
 これこそあらゆる死の国の原典、生命の記憶の原初。
 カレ等が地獄を謳うのなら、ソレは地獄を作り上げる。
 天地が開闢する以前。この大地は溶岩とガス、灼熱と極寒が入り乱れる地獄であった。
 その苛烈さは語り継がれる記憶にあらずとも、目に見えぬ遺伝子に刻まれている。
 ……そう。
 地獄とは、このおおらかな星があらゆる生命を許さなかった、原初の姿そのものだと――!

「そう急ぐなアーチャー。久しぶりではないか。
 なに、退屈はさせん。私とてこのように生き返るとは思っていなかったのでな。ここにいる何処の誰ともしれぬシスターからお前の話を聞きたいのだ。せめて夜明けまで命を賭して暇をつぶせ」
「……いっておくが、お前とは十年の付き合いでやっと別れたのは半年前だ――……わかった。だからそこのなんちゃってシスターをけしかけるのはやめろ」

 台風の中心は暴風などではなく、ぽっかりできた無風状態。
 この領域に踏み込んだ三人の頭の上には星空が輝いている。

 新都に編成されつつあった骸の大軍はここに壊滅する(そんなインパクトは皆無だが)
 新都に上陸した一つの群は、ひとりの軍勢によって掃討された……のであるが、掃討した者にとってはどうでもいいことらしかった。

29僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 23:16:37
投げやりギル様に爆笑したw

30僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 23:28:25
ギスギスした再会劇がこの親子らしい。
でも、この人選は後々困ったことになるんじゃないか(w

31僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 23:30:03
>>3を見た後だと微妙な二番煎じ感が

32ブロードブリッジ+Zero改変1/2 セイバー→? 最後にZero補正:2007/02/22(木) 23:41:55

 ――かくて、幕間はここに終わる。

 無制限の軍勢をもって圧勝する筈だった骸どもは、しかし、最後には一つ一つの士となりつつも、ついに月への梯子へ辿り着いた。
 あと一手。
 この塔の外壁に手をかけ、這い上がってしまえば終末は完成する。

“急ゲ 急ゲ 急ゲ 急ゲ――!”

 夜の街を疾駆し、塔を視界に収め、頂上を見上げるカレ等の怨嗟に喜びが混じり始める。
 それは勝利を確信した歓喜。
 生き残りを果たした安堵。
 裏切り者がどれほど進んでいようと構わない。
 到達さえしてしまえば、カレ等は階段をかけあがり、また新たな残骸を迎えるのだ。

“――、――、――、――?”

 ……しかし。
 あらゆる障害を突破した何千目かのソレは、かすかな違和感に首をかしげる。
 もはやカレ等は到達した。
 塔はその時点で深紅に、カレ等の怨念で赤く染まっていなくてはならない。
 されど塔はいまだ健在。
 赤い光点は地上を這ったまま、塔の周りに点在しているのみである。

“――、――、――、――?” 

 疾駆する骸が足を止める。
 塔は激しく燃えさかる紅蓮の炎に包まれ、正面からの進入しか許さず。

 駆け集ったカレ等は、その威風の前に立ち尽くすのみ。

 刮目し覚悟せよ数多の残骸。
 汝等が目にするは剣の化身。
 赤毛の少年――傷だらけの理想の具現。

 ――ここに。

 終わりにして絶対不落の、真なる守り手が存在する。

 塔を包み込む魔術の守りこそ、もっとも魔法に近い禁呪『固有結界』。

 辿り着いた士たちはざわざわと色めき立つ。
 カレ等に残された手段はただ一つ。否、初めからそれ以外の方法など、カレ等にありはしないのだ。
 骸は骸どもとなり、目前の障害ににじり寄る。
 本能が敗戦しか感じ取っていないとしても、侵略のみがカレ等の証。

「――お前達等が何物であるか、そして何故、ここへ来たのかはわかっている」

 少年――衛宮士郎は動かず。
 瞳の輝きにはわずかたりとも濁りはない。
 彼は天を見上げず、ただ目前の残骸を見据えるのみ。

33ブロードブリッジ+Zero改変2/2 セイバー→? 最後にZero補正:2007/02/22(木) 23:44:02

「立ち去れとは言わない。
 ここは衛宮切嗣の夢と、俺自身の理想を叶える場所。
 その怨嗟がこの希望を望まない以上、互いの立場はハッキリしている」

 紡ぎ出す声は厳しく、穏やかだった。そこにどれほどの思いが込められているかなど、余人には知る由はない。

 ――父が、彼に二度目の別れを告げなかったように。彼もまた、この在り方を、胸の内に秘めたように。

「……ここは未来を重んじる者のみが至る梯子だ。俺にも、お前達にも踏みいる余地はない。それを傲慢と呪うのならば――」

 ……迷いはない。幕を下ろすのは彼だけではない。
 この夜戦うもの全ては。自ら望んだ未来の為に、この幻想を打ち棄てて――

「死ぬ気でかかってこい。この俺――衛宮士郎が、衛宮切嗣に代わってお前達の挑戦に応える」

 ゆらり、と 前に伸ばした右腕を左手で握りしめ、骸どもを凝視する。

「――――I am the bone of my sword. (体は、剣で出来ている)」

 ――紅蓮の炎が黒い汚濁を打ち消していく。
 地上にも煌めく星がある事を、宙を行く者が知り得たか定かではない。

 幕間はこれにて閉幕。

 街はいまだ赤黒く胎動しているが、何よりも強い陽射が、いずれ闇を払うだろう。

 地上で戦う者たちの中で、ソラを見上げる者は絶えた。
 各々の意志、各々の再会、各々の別離がこの夜の内に終わるのだ。


 ……そして。

 聖杯戦争解体の役目を帯びて冬木を訪れた時計塔の講師は、十数年前、彼のサーヴァントだった英霊とともに、黙って空を見上げている。

 もう、口にすべき感慨もない。
 外を目指して輝く逆しまの帚星。
 頼りなく寄る辺なく、それでも、なんとか終着まで届いた蜘蛛の糸を見送ろう――

 夜明けは近い。
 道はああして、今も確かに続いている。

34僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/22(木) 23:46:12
士郎「あっ、だめ食わないで、食い殺さないで、やめろ、やめろお、やめっ、やーめーろ−よー、やーめーろーよー」

35僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/23(金) 00:01:24
>>34
お前のせいで全て台無しだ。

もっとやれ。

36僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/23(金) 00:01:30
>>34
台無しだっw

37スパイラル・ラダー改変1/3  アンリ→切嗣 カレン→?:2007/02/23(金) 00:07:19
  ※27・28、32・33の続き 

 じき日付が変わる。四日目の夜、居残る僕を殺そうと黒い月が回り出す。
 これからその大本を破壊しにいく。
 願いの終わり、パズルの完成。虚無を生み出す最後の隙間を、直に行って塗りつぶす。
 四日目の終演が始まる中、虚空に続く踊り場に辿り着く。
 月は黒く変色し、町には骸どもが溢れ出す。
 この体は刻限を迎えて、僕でも僕でもない怪物に溶けはじめる。
 そこに、

「――驚いた」

 屋上には人影が一つ。栗色の髪を揺らして、十年前衛宮の家を訪ねてきた時よりも、少し大人びた姿で、
「ここに君がいるなんて……こんなことあり得ない」
――僕を戒める、導き役が待っていた。
「……あり得なくは、ないよ? 四日目の夜のここでなら切嗣さんに会えるって、教会のシスターさんが教えてくれたから」
 相変わらずのあっけなさ。しめっぽさの欠片もない。
「……そうか。じゃあ、質問を変える。大河ちゃんは、僕に何か用があるのかい?」
「ううん。わたしからは何も。えっへん。わたしは切嗣さんのエスコートをしに来たのです! 何処まで行けるか分かりませんが、可能なかぎりご一緒しようかと」
 文句あるか、と言わんばかりの断言ぶり。
「――、は」
 つい口元が綻んでしまう。ああ、なんて事だ。これじゃあ気合が入って仕方がない。
「やっぱり想定外だ。そこまでする義理はないと思うんだけど……」
「えっと……迷惑でしたか?」
「逆だよ。ありがたくって泣けてきた。見栄を張る相手がいないと寂しくてね。誰でもいいから隣にいて欲しいなあと思っていたんだ。それが大河ちゃんならうれしいよ」
 虚空に向かって歩を進める。
 聖杯に至る道は、主人を出迎えるように現れていた。
「大河ちゃんは、高い所は苦手かい?」
「怖くないです。――切嗣さんと一緒なら」
「よし。なら、ちょっとそこまで付き合ってよ。僕一人じゃ足を踏み外しそうだ」
 振り返って手を伸ばす。
 気合が入ったので、僕はきちんと僕を保っている。
「……言われるまでもなく。わたしは切嗣さんを導く為に、こうして来たんだから」
 手を繋ぎ、指を重ね合う。
 地上から一歩でも踏み出せば、僕はもとの僕になる。――舞台はハネた。主役でいるのは、もうここでおしまいだ。
 遠く深山町には、溢れかえるほどの赤い灯。立ち止まっている時間はない。閉館した劇場の中、最後のフィルムが回り始めた。
 一歩進むたびに現実が希薄になる。
 一段登るたびに時間が停滞していく。
 登り始めたのはほんの数分前。だが、その始まりの距離と時間は、もう思い出せないほど遠くに過ぎ去っている。
「――、」
 僕は輪郭を失っている。軋む手足、湧き上がる衝動に、たまに崩れてしまいそうになる。
 だが傷を負うのは僕だけではない。
 手を繋いだ彼女は、その度に苦痛に顔を歪ませる。
 見栄を張るには充分すぎる相棒――そうだった。この子はいつも元気で、それから意地っ張りだった。

「――見て、切嗣さん。赤い光が止まっている」
 大河にうながされて地上を見下ろす。
 大挙して押し寄せていた怪物たちは、新都に入る事ができず停滞し――次の瞬間。
 オレンジ色の炎が足下に燃え上がり、闇を祓いながら周囲に広がった。

 その、美しい光景を僕はずっと眺めていた。誰の焚いた送り火なのか。それがわかったから。

38スパイラル・ラダー改変2/3  アンリ→切嗣 カレン→藤ねえ:2007/02/23(金) 00:09:47

「――」

 階段を登る。
 地上は遠く、ソラは近い。
 夢の具現。誰かの願い。
 求めながら与えられなかった全てが、一歩ごとに遠のいていく。
 それは――もう関わりのない、遠い彼岸の物語のようだ。

 何度あの街を歩いたか。何度日常を噛みしめたか。
 知らない場所はない。体験しなかった出来事もない。
 初めは未知だった白紙は、繰り返す度に埋まっていった。
 自分が墓所に選んだ街。救いも慰めも求めず、ただ償いのために止まった年月。
 でも、あの街は僕にかけがえのないモノを与え、そして離れがたい郷愁をも植え付けた。
 それは当然の帰結であり、初めから分かっていなければならない事だった。
 幸せは充分すぎるほど出揃っていた。これ以上新しい出来事は必要ない。
「っ、――、っ――」
 輪郭が歪む。
 足を踏み外しそうになる。
「――大丈夫。切嗣さんは、我慢できる人でしょう」
 それを。
 強く握り締める指が、完全に否定した。
「……そうだね。終わる事と続かない事は違う。ここにいたら、いつまでも続きがない」
 手を伸ばせば、もうすぐあの虚無に手が届く。繋いだ指は、その頃には独りになる。
 地上は雲に隠れ、星を寄る辺に歩いていく。
「……ねえ。何の為に、この願いを終わらせるの?」
 ふと、風に紛れて声がした。
 理由は――もう思い出せない。
 ただ、一番やりたかったコトは今も明確に覚えている。
 この道の終わり。
 黒い繭で、頑なに聖杯を守る彼を解放するのだ。
「あの人は切嗣さんも殺そうとしているのに? どうして切嗣さんはあの人にこだわるの?」
 どうしても何もない。
 家族を捨てたのは、愛情と悔恨から。
 彼に構うのは、怒りと愛情からだ。
「――意外ね。切嗣さんは人間が好きだと思っていたわ」
 勿論好きだ。およそ多くの人間が同胞を憂いるように、僕は連中を愛し続ける。
 この理想は、強さを拒む正義から生まれたもの。
 正義の執行者たろうと決心した以上、その機能を果たし続ける。
 それは永遠に変わらない。正義は生み出されるものではない。作り出されるものだ。
 確かに悪い人間はいる。だが種の中で弱者を虐げる悪人はどのような生態系にも存在する。一つの命の正義など、自然界においてさしたる影響はない。
 人間が最低で最強なのは、その誰もが理想を懐かずにいられないこと。
 愛を育み、光を与える人間の情。
 指導者とは特別ではない何者かであり、それになり損ねた数多の無関心が、頂点を歪めていく。
 ただひたすらに生を謳歌する生命。
 神さまなんてものまで持ち出して繁栄を肯定し、自らの善を繕い続ける。
 正義の味方などと笑わせる。
 それは人間の総称だ。理想は人の心から生まれしもの。人である限り、君はあらゆる幸せを再現可能だ。
 優しい個人、公平な社会、崇高な概念。
 言い逃れはできない。同胞からして同胞を理想と見なせる生き物は、そも在り方を間違えている。
 ああ、けれど――
「――それでも、命には価値がある。悪を成す生き物でも、人間に価値がなくても。今まで積み上げてきた歴史には意味がある。
 いつまでも間違えたままでも―― その手で何かが出来る以上、必ず、救えるものがあるだろう」

39スパイラル・ラダー改変3/3  アンリ→切嗣 カレン→藤ねえ:2007/02/23(金) 00:15:43

 彼方を目指す旅のようだ。遠い遠いソラを目指して、長い長い階段を登っていく。

「前から思っていたけど」

 かすかな安堵。
 女は口元をゆるませて、

「切嗣さん、正義の味方みたい」

 歌うように、そんな言葉を口にした。
「――」
 僕には過ぎた喩えだけど、正義の味方というのは悪くない。
 確かにあるが、僕には決して手の届かないもの。
 それは僕に見ることの出来た、数少ない輝きだ。

 ソラが近い。
 人間の世界はじき終わる。
 ここから先には、元からあの場所にいる者でなければ踏み込めない。
「………………」
 口にする必要はない。
 僕が地上から離れた時のように、女の体も、終わりを告げるように見えなくなっていく。
「あー――」
 何か言い残した事があったか、思いを巡らせてみる。
 気の利いた台詞は思いつかなかったが、一つ、言い忘れを思い出す。
「僕は――」
 彼女はゆっくり首をふった。
「大丈夫。全部わかってるから。安心してね」
 返答はあっさりしていた。彼女がそう言うのなら、この件はこれでおしまいだ。
「――」
 いよいよ会話がなくなって、風の音だけが響いている。
 歩みは止まらず、視線を空から切る事もなく。
 重ねた指の感触は、半分以上なくなっていた。
 感触の不確かさをなくそうと強く握れば、その時点で、お互いが幻になったと気付くだろう。
 幻である事は、初めから承知していた。
 この街にいなかったもの。他の連中にとってこの四日間は偽りであっても残るものだが、僕たちの逢瀬だけは、何一つ残らず消え去る。
 どんなに彼女が本物であろうとも。正しい現実では、僕たちは再会していないのだ。
「――少し、未練だ」
 残さないようにやってきたのに、一つ未練を作ってしまった。
 思えば、僕が冬木で過ごした時間には栗色の髪をポニーテイルにした元気な女の子がいて……何も言わずに旅立った。
 それが悲しい思い出になるのは、いささか辛い。
「君には、ちゃんと別れを言えなかった――ごめんね。
 ……僕と出会ってくれて――そして、ずっと士郎の側にいてくれて、本当にありがとう。感謝してる」
 残った感触は小指だけ。それも半ば透けている。
 彼女は足を止め、僕は先に進む。
 繋がりは容易く、初めから無かったかのように溶けていった。
「ねえ? 切嗣さんにとって、この街はどうだった?」
「僕にとって……? そうだね。辛いこともあったけど、この街は大好きだよ」
 だったら問題はないと、彼女はそう言った。外にいる本物もきっとそう思っているから、と。
 あの時、きちんと別れを告げられなかった未練は――それで、少しだけ軽くなった。
「あのみんなが集まる居間でも、暖かい縁側でもかまわない。
 ――いつか、君があの家を出るときがきたら、そこにある温かい思い出だけを抱いていってほしい」
 背後の気配が消える。
「じゃあね。ばいばい……切嗣さん。ごめんね、なんて言わないでいいよ。ちゃんと最後に会えたから、みんな許してあげる」
 わずかな温かさも、すぐ風にさらわれた。 振り返るまでもなく、ひまわりはいなくなった。

 ………
 ――終着駅が見えてきた。地上に降りていた救いの糸が、段々と欠けていく。
 遙かな地上。亡者どもは守護者に阻まれながら、ソラへ登り詰める僕を見上げているのだろう。
 ……遙か昔、頂から星を見上げた時のように。流れ消える輝きに、羨望と怨嗟を込めながら。




 ………………―――――― 前スレ >>910に 続く……。

40僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/23(金) 00:49:50
ちょ、おま、これは流石にSSF!なんて言えるワケがねぇだろ!
もうこれが藤ねえ三秒ルートでいいよ!GJ!!!!!!!!!!!!

41僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/23(金) 00:58:28
そうか。それでカレンと士郎を先に出したのか。――この海のリハクの(ry

42僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/23(金) 02:48:47
S 最高に
S 素敵だぜ
F 藤ねえ

もうみんなGJGJGJ!!!

43僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/23(金) 06:50:35
やっべ、この感動の大作は一言でしか表現出来ねぇ。
―――GJ!!!!

44僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/23(金) 12:18:51
あれ? ちょとまて。蜘蛛の糸を登るのが切嗣と藤ねえだとすると、聖杯にいるのは……

45僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/23(金) 12:20:30
グレた弓兵か。

46僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/23(金) 12:40:17
これら見ているとゼロの皆さんも復活しているホロウというのを妄想しちまう
ちょいとそのネタで一つ作ってみようかな

47僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/23(金) 13:39:07
>>46
wktk
ゼロ連中オンリーなのか
4次5次入り乱れてなのか楽しみだ

……。まあ。こういうネタになると俺はついどこかで見た
「イスカが所構わず鯖を勧誘して他の4次面子が『あいつまたやってるよ』と
呆れる」というネタを思い出してしまうわけだがw

48僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/23(金) 22:06:00
>>45
「グレ」と「弓兵」が目に入って、つい「アングラー」とルビりたくなった。

49僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/23(金) 23:43:31
>>46
真っ先に見たいのは「サイカイ」かのう…

50僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/24(土) 00:31:44
 ―――そんな夢を見た。
 目覚めればまだ朝の六時。
 窓越しの光はやや強く、隙間から差し込んでくる空気もやや冷たい。
「…………しまった。またやってしまったか」
 暑かった夏も過ぎ去り、気がつけばもう十月。
 毛布なしで眠りこけるには辛い季節になってきた。
「昨日の夜は、と―――」
 まだ目覚めきっていない頭を動かす。
 昨夜はファミリーコンピュータの手入れをして、ついでにPCエンジンの電源アダプタを新品に替えて、やる事がなくなったのでのんびりしていたら眠ってしまったらしい。
「……あつつ、さすがに地べたで寝るときついな……もうじき冬だし、寝具一式運んでおかないとな」
 筋張った肩を回して一息つく。
 ウェイバー・ベルベットの朝食は六時半から始まる。
「エミヤのヤツ、最近やけに早くメシ作りに来るからな……まったく、いつから人の安らかな睡眠時間を面白おかしく奪うような性格になったんだか」
 間違いなくあの最悪の日本人の影響である。
 ともかく、この工房では、朝食を作らずに済む代わりに朝の六時半には起こされる羽目になるのだ。
 後見人として、いや教師としてまだ弟子に席を譲る訳にはいかない。
 廊下に出ると朝食の匂いがした。
 調子のいい包丁の音が聞こえてくる。
 朝食の準備は、もう八割方終わっているようだ。
 気持ちのいい朝の、いつも通りの風景。
 それを当然のように噛みしめて、
「お。起きたか坊主。今朝は少し寝坊したか?」
 彼の笑顔を、見つめていた。
「坊主? どうした、黙りこくって。余の顔に何かついとるのか?」
 十数年前。
 まだ寒かった頃に、こういうコトもあった。
 それを、
「……顔色が優れんな。まったく、また工房で夜遅くまで大戦略をしておったのか。
 坊主、鍛錬を欠かさぬ心構えは立派だが、それで体を壊しては半人前だぞ」
 ああ。私はまだ半人前だ。
 あの聖杯戦争から十数年。
 人間、それだけの時間を経てもそう容易く成長はできないんだ。
「聞いておるのか坊主っ! よいか、トオサカの小娘に留守を任されている以上、余には貴様を監督する義務がある。不摂生が続くようでは余にも考えがあるぞ」
 そうだった。
 最悪の日本人がいない今、我が家の風紀はエミヤとともにこの征服王が監督しているのだった。
 それは、ともかく。
「ライダーの考えって、どんな?」
「坊主が一番苦手な事を。いくら言っても守らんのだから、監督として心身ひきしまる場所で指導をするしかなかろう。
 坊主が悔い改めないというのなら、今日からでもロンドン塔のてっぺんで「イリアス」を毎日朗読してもらおうか」
「げ」
 笑顔で恐ろしいコトを言う。
「―――反省した。明日からきちんと自分の部屋で寝る」
「結構。……まあ、この条件が効果覿面(てきめん)というのは余としては物足りんが、これも坊主の健康の為。
 坊主の「イリアス」が聞けんのは残念ではあるが、坊主がこれで悔い改めるというのでは仕方ない」
 ライダーはあっさりとキッチンに向かう。
 当然だ。いつも通りの朝の会話に、名残を惜しむヤツはいない。
 でも、挨拶を忘れていた。
 ここで、きちんと口にしておかないと。
「イスカンダル」
「おはよう。今日も一日よろしくな」
「うむ。ウェイバーも気をつけてな」
 ライダーと一緒に居間へ向かう。
 なぜだか視界がぼやけて、何事かと目をこする。
「――――――おや」
 少しだけ目が潤んでいた。
 気持ちのいい朝の、いつも通りの風景。
 きっと幸福(たいくつ)すぎて、あくびでもしたのだろう。


士郎→ウェイバー セイバー→4thライダー

51僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/24(土) 01:14:16
ホントにキタ━━━(゚∀゚)━━━!!
仕事早いよ職人さん、GJ!

52僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/24(土) 02:42:01
>「……顔色が優れんな。まったく、また工房で夜遅くまで大戦略をしておったのか。
> 坊主、鍛錬を欠かさぬ心構えは立派だが、それで体を壊しては半人前だぞ」

何の鍛錬だよw

53僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/24(土) 02:57:56
そりゃもちろん世界征服の

54僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/24(土) 05:18:11
なんでPC−エンジンww

まあ、アレは名機だ

55僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/24(土) 06:28:35
マ、マークⅢは?
セガのハードは?

56僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/24(土) 06:39:31
馬鹿め、セガは倒れたわ

57僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/24(土) 06:41:29
のっしのっしとキッチンに向かうむくつけき男と
涙ぐむ30オーバーのおっさんwwwww


GJ

58僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/24(土) 06:44:27
セーガ―――ッ!

59久織→エミヤ hollowその後:2007/02/24(土) 06:56:23
(DDDネタばれです)
「もう、甘えるんじゃない! 衛宮君、そんなコトもできないの!? バカ!? いつからそこまでグズになったの!? お手本なら目の前にいるじゃない! 何もできないなら、アーチャーを見習えばいいでしょ!」
……ああ。でもな、凛。
その言葉だけは、口にしてはいけない事だったんだ。
「―――え?」
 きりきりとエミヤシロウの首が動く。そいつは、レンズのような目を輝かせて、
「遠坂。俺、アーチャーの道に進んでいいのか?」
「当たり前でしょう。子供じゃないんだから、分からなくなったらアーチャーのマネをしてみなさい。
それなら誰にも迷惑はかからないし、アンタにはそれぐらいが丁度いいわ」
 目的を与えてはいけない。方法を教えてはいけない。
 機械仕掛けの、ネジを巻いてはいけなかった。

「そっか。分かった。―――今から、そうするな」

 エミヤの物語はここから反転する。
 そうして、私は。何をやっても、うまくいかなくなったのだ。

違和感に気付いたのは11月になってからだ。
 夕食時、めずらしく凛の機嫌が良く、エミヤシロウとあれこれ話している。
なんでも今日はエミヤシロウのおかげで実験がうまくいったとかなんとか。
「アーチャーのおかげよ。士郎、成長してきてるわ」
 凛は微笑ましそうにエミヤシロウと私を眺めている。誓って私は何もしていない。
なのに、エミヤシロウが成長していくのは、凛曰く私のおかげらしいのだ。……何か、ひどく気持ち悪い。
「実はね士郎。私、士郎みたいな従者がほしかったんだ」
 凛は嬉しそうに衛宮士郎の頭を撫でる。誓ってあのエミヤシロウは英霊じゃない。
……気持ち悪い、気持ち悪い。当たり前だ。あれだけ自閉していた人間が、たった一ヶ月であそこまで回復するものなのか。あれだけ魔術の才の出なかった人間が、こんなにも早く成長できるものなのか。それが気持ち悪すぎて、私は、本当は何が一番気色悪いのか気付かなかった。
 そうして12月。エミヤシロウはあっさりと、固有結界をマスターした。

 悪い夢を見るようになったのはこの頃からだ。
 言いようのない閉塞感にうなされて目が覚める。
 明かりの絶えた真夜中の出来事だった。ふとドアを見ると、少しだけ開いている。
 ドアの向こうは部屋より一段深い闇と、隠そうともしない息遣いと、カチカチと鳴るネジの音と。

 ドアの隙間には。レンズのような眼をした、眼球だけの生き物が―――
     トレース オ ン
 「――――同調、開始」

60久織→エミヤ hollowその後:2007/02/24(土) 06:57:27
「だってかっこいいじゃん。衛宮って、童顔だけど大人っぽいって言うか。色々と頼れるし」
「衛宮君ってアーチャーさんに本当によく似てますよね」
「む、そうか? どちらかというと逆ではないのか? アーチャー殿の方が、衛宮に似て―――」
 陸上部の三人組が語る。私たちはソックリで、衛宮士郎が二人いるようだと。

〝何もできないのなら、アーチャーを見習えばいいでしょう〟
 ああ―――言われなくても、分かっていた。
 この町には、もう一人の私がいる。生活習慣から魔術、剣技のレベル。
戦闘において危機的な状況を乗り越える技能から、提供する料理と皮肉を利かせた言動。
その全ては、もともとは私のものだ。
 ……本当に、今すぐ止めろと吐き出しそうだ。あいつの新生活は、私が積み重ねてきた数十年間の、完全な焼き直しだったのだ。

「おいアーチャー。憑依経験の部分に気をつけとけよ。八部程に抑えておかないと、明日回路をやられるぞ」
 返事なんかせず、目を逸らして海に急いだ。エミヤシロウの事で余裕をなくしてたからだろう。
整理整頓を心がけていた私の楽園は、段々と散らかりだしていた。
今日も何もかも放り出して釣竿の投影を行う。
 翌朝。あいつの忠告を無視すると、ホントに回路が焼かれた。もちろん。
「おはようアーチャー。あれ、体大丈夫か?」
 食卓には。私が忠告を無視する事までお見通しの、回路を焼かれたエミヤシロウがいた。

 いきすぎた模倣は、オリジナルへの侵略に他ならない。1月になってから、アーチャーの椅子は、私をふるい落としにかかってきた。
 その日、いつもの釣り仲間達に約束を断られた。急な用事で行けなくなったらしい。誘いを断られるのは珍しいが、まあそういう事もあるだろう。気にせず海に釣りに出ると偶然エミヤシロウを見かけて、
「……なんだよ、それ」
 エミヤシロウの周りには、私の約束を断った、釣り人たちの笑い顔があふれていた。
 
「―――は。は、は」
 殺してやりたい。心の底からそう思った。閉じこめられた体と、奪われ続けた心が、限界を迎えていた。
「……そうだ。私が、甘かった―――」
 火がついた決意は止まらない。昂ぶったまま深夜を待って、午前二時になったのを確かめて、剣の丘から適度な道具を探す。
「は――――、ぁ」
 低ランクといっても干将莫耶。こんなので斬られたら、きっと死ぬに違いない。
「は―――、っ―――」
 でも仕方のないコトだ。今までのコトを思い出して憎しみを絞り出す。グリップに吸い付く掌。
 呼吸を落ち着かせながら、静かに、足音を立てずにドアを開ける。後は廊下に出て、台所を通過して、エミヤシロウの部屋に忍び込むだけだ。……まったく、初めからこうしていれば良かった。体力なら負けないんのだ。エミヤシロウとて人間だし、干将莫耶で斬りつけて、痛い思いをさせて、う、腕の一本も落としてしまえば、これ以上は私を追いつめたら危ないって考え直してくれるだろう。
「は―――っ、はっ―――」
 廊下に出る。四歩も進めば台所に出る。明かりは一切ない。台所は闇に落ちている。人の気配はまったくない。
 一歩に何分もかけて、ゆっくりと台所に出る。
 同時、に。
「―――もしもし、遠坂か?」
「―――え?」
 台所の向こう。きい、と開いた庭に向かう扉の前に。エミヤシロウが、立っていた。
 合わせ鏡のようだ。私が台所に入ったのとまったく同じタイミングで、エミヤシロウは部屋からやってきたのだ。私の手には干将莫耶。あいつの手には、赤い普通の携帯電話が握られていた。
それは、完全な模倣だった。アーチャーの精神状態と、その限界を把握し、アーチャーとして再現する。
 なのにと。殺そうと考えていた私のアーチャーと、凛を呼ぼうと考えていたエミヤシロウのアーチャー。
「なんでさ」
 恥ずかしそうにエミヤシロウが笑う。

「あーあ、久しぶりに間違えちゃったな。ごめんアーチャー。『俺達』は、もう少し小物だった」

 ―――きっとこの時。
 私だったものは、ようやく瓦解してくれた。
 アレには勝てない。もう何をやっても、私のアーチャーではあいつのアーチャーには敵わない。気づいていなかっただけで、私はとっくに、踏み潰されて消されるだけの、虫の抜け殻だったのだ。

61久織→エミヤ hollowその後:2007/02/24(土) 07:01:07
二〇〇七年初頭。私が入院する前の最後の話。

「あ、アーチャー」
 深夜の、もう人気のない港にふらりと凛がやって来た。
「釣りをしてる……ってワケじゃなさそうね」
 私は手ぶらで、ただぼんやりと海を眺めていた。
「おーい、アーチャー」
「……………………」
「なにやってるの? 誰か待っているのー?」
「……うるさいなあ、ほっといてくれ。
 どーせね、私はいらない人間なんだ。どこ行っても出番はないし、あったところで奪われる、
気分転換に釣りに来ても誰一人来やしない!」
「どうよ凛、衛宮士郎の出番○×回に対して私三回だぜ?
 すげー、片手でも指が余るって正直調整おかしくないか? つーかぁ、理想より優れた現実など存在しねー」
 そのまま港の隅っこに移動し、そのままだんごむしのように丸まってしまう。
 ダンボールがあったから頭から被りこむ。その後ろ向きな勢いに我ながら涙が止まりません。
 
 無視し続ける私に業を煮やしたのか、凛はずかずかと私の楽園に入ってきた。無遠慮に真横に。
「もう。いいかげん帰りなさいアーチャー。釣りしてばっかりなんだから。地面も散らかし放題で、いったい何時になったらアンタは―――」
 士郎みたいになるのかしら
うるさい。士郎。士郎。士郎。凛は誇らしげにそいつの名前を口にする。本当にうるさい。私の事なんてどうでもよくて、
ただ衛宮士郎の期待に応えようとヘブンから引っ張り出す。やめろ。やめて。いやなんです。衛宮士郎に会うのも、
幸せそうに衛宮士郎と話しているお前たちを見るのも悲しくて。そんなに衛宮士郎が大切なら、
「ほら―――さっきから、士郎たちが待ってるから」
 お願いだから。私の事は見逃してくださいよぅ……!
「ひっ……!?」
 突き飛ばす。異物が入ってきた町の方向に向かって、私のマスターを突き飛ばす。だん、と異物が地面の釣り道具にぶつかる音と、どすん、と尻餅をつく音。
「っ、アーチャー、あんた―――」
 苛立った凛の声がする。なんか、生前にもこんな事があった、と思った瞬間。パキッと音がして、
「へ―――、ひゃ?」
 凛の喉から、大量の血が噴き出していた。
 その他、ドサドサと倒れていく雑多な荷物。
 凛の真横に、いつから場所を変えたんだろう、あったキャンプ用のテーブルの足が外れて、載せていた荷物が凛に落ちただけなのに。凛の喉には輝く包丁が突き刺さって、いい感じで喉を裂いたあと、トスンと床に転がった。
 美しいと言わざるをえない。刃物は垂直に落ちたのに、まるで吸い込まれるように、凛の喉に切っ先だけ引っかけて、ざっくりと切り抜けたのだ。
「あの………凛……?」
 返事はない。苦しげな呼吸が聞こえる。出血がすごい。すごすぎて、生きているのか死んでいるのか分からない。
「あ、あ、て、て」
 アーチャー、タスケテ。聞こえないよそんなの。凛、腹話術でも習ってれば良かったのに。
「――――――」
 凶器を見る。包丁。いつか見た、あいつを殺す為の干将莫耶だった。それが何を意味しているか思い至る前に、

「騒がしい雑種どもめ。何かあったのか?」
 ―――英雄王?
 ギルガメッシュの目からは、どんな惨状に見えたのか。
 この時の英雄王の対応は、見直して然るべき冷静さだったと思う。まず、呆然と立ち尽くす私を殴りつけ、すぐに倒れた凛の様子を見る。服をやぶって喉に押し当てる。動かすのは危険だと判断して、おまえはそこを一歩も動くなと怒鳴って町へ走る。ドタドタ。
……でも、やっぱり正常ではなかったのだ。一刻も早く他のマスター達を呼ぼうとした英雄王は、この狭い地面の上、皆のいる町へ走っていって―――
「っ、ぐ……!よもやここま、ガ――――!!!???」
 どたん、と何かにつまずいて転んだらしい。倒れた拍子に物が私のもとにまで届いてくる。問題はその後。いくら待っても、立ち上がる足音も、誰か呼ぶ声もしなかった。
 静かだ。凛の呼吸音だけが聞こえる。
 のそのそと立ち上がる。夜の港には。額に深々と刃物を突き刺して動かない、英雄王の体が転がっていた。そして、

62久織→エミヤ hollowその後:2007/02/24(土) 07:02:04
「いつまでもそんなの持ってると危ないぞ、アーチャー」

 港の向こう、月明かりの下には、返り血一つない衛宮士郎が笑っている。
 そんなもの、と言われて手を見ると、私は干将莫耶を握っていた。あわてて指から引きはがす。
とすん、と落ちて地面に刺さる斑な刃先。
「―――衛宮士郎」
「ご苦労さまアーチャー。で、ソレは遠坂の何処に刺さった? お腹あたり、それとも首筋?」
 目の前で喋る衛宮士郎が。転んだ凛に、トドメを刺したのだと思い知った。
「―――なんで、分かるのだ」
 凛と英雄王の窮地より、恐怖の方が勝った。
 いい。あのテーブルも、あるはずのない干将莫耶も、倒れている英雄王の事もいい。そんなのはもう訊くまでもない。
 だけど、どうして。なんでコイツは、さも当然のように、凛の容態が分かるのか―――
「呆れた。こんなの心眼と解析の応用だろ。二人の身長と体重、歩幅も分かっているのだからな。
きっちり数式にはまったんだから、結果《うっかり》は分かりきってるのに。はぁ、今まで魔術で何をやっていたんだ、アーチャー?」
 ……ああ、そういう事か。
 私の楽園は、私が作ったんじゃない。ああなるようにコイツに仕向けられていただけ。全てはこの結果の為にちりばめられたものだ。
「ああ、なるほど。二人の容態は分かった。これでようやく次に移れる」
 背を向ける衛宮士郎。腕の令呪が光りだす。
「何を、するのだ」
「何って、セイバーを呼ぶんだ。皆が、タイヘンな事になったからって」
 理解が追いつかない。
 セイバーを呼び出す? 病院じゃなくて? だって、そんなコトしたらが衛宮士郎が責められる。誰がどう見たって、この惨状を起こしたのは―――あ。
「気付いた? アーチャー返り血ばっちりだからな。さて―――令呪、装填」
「あ」
 止めないと。止めないと。止めないと。剣。どうしてか地面にも都合よくカリバーンがあって、腕、腕ぐらい、そうだ、あいつの腕ぐらい、あの時斬っておけば良かったのに―――!
「あああああああああああ―――!」
 全力で振った。令呪を持つ衛宮士郎の左手にフルスイング。ものすごい、世界が割れる音がする。落ちる左手。
返す剣で地表ごと粉砕する。
「あ―――あ、はは、ぁ」
 選定の剣を杖にして、崩れそうな体を支える。……助かった。いまセイバーを呼び出されるのはまずい。衛宮士郎の思い通りになる。けど、それもギリギリで阻止できたとホッとして、
「あーあ。令呪、消えちゃったな」
 左手を失ったクセに。衛宮士郎は軽い足取りで、海岸に向かっていく。

「恐いなあアーチャーは。そんなに、セイバーを呼び出されるがイヤだったのか?」

 は……はは。ははは。あははははははははははは!
「はい、これでお前はおしまい。ようやく椅子が空席になってくれた。
 でも気にしないでいいよ。アーチャーは町から追い出されるけど。正義の味方は、俺が形にしてあげるから」
「なんでさ――なんでさ、なんでさ、なんでさ―――」
 自分でも何が言いたいか分からない。
 許してほしいのか助けてほしいのか、まだ、アレが自分であるコトを信じたかったのか。
 ソレは、最後にくすりと笑って、

「ばあか―――ばいばい、アーチャー」
客観的に見れば私から逃げるように、笑いながら、夜の海に飛び込んだ。
―――どぼん。

「衛宮士郎の話をするんだけど、聞いてくれるか。
 私は一度もやつを自分として見た事はないのだ。今ははっきりと理由があるのだが、召還直後は不思議だったんだ。
衛宮士郎はあんなにも純粋で、私の原点だったのに。どうして同じくらい、あんなにも気味が悪いんだろうかと―――」
 訪れたサーヴァントは、穏やかな顔で語り出した。

63僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/24(土) 07:51:15
うおー。士郎きめぇwww
でも全く違和感がない。これぞ士郎。GJ

64僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/24(土) 09:44:45
とにかくその量を丸々模写しきった努力と根性に敬礼。
しかしキモいwwマキナのキモさは異常だけど士郎で違和感ないのもまたww

65僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/24(土) 10:40:04
士郎って主役だからかっこよく書かれてるけど見方変えればこういう奴だよな。

66僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/24(土) 12:50:45
むしろこの士郎の方が俺的にはよいw

67僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/24(土) 12:55:12
そう言えばこれのギル様版もあったな。
そうして我は慢心王になったとか何とか。

しかし、キモイGJ!

68僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/24(土) 16:21:01
見事な改変だな。テクニカルゥ。

69僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/24(土) 17:15:04
よく分からない…
士郎がアーチャーを真似しすぎて「自分は「アーチャー」だ」と思いこんでしまったのか?
まぁでもなかなか面白かった。GJ!

70僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/24(土) 17:57:54
DDD知らない人?
原作読んでから改変読めばもう少し分かるのかもしれないけど。


>結果《うっかり》は分かりきってるのに。
っていうかここが秀逸すぎてコーラ吹いたwww
心眼持ちなら凛と英雄王は本当手玉だなw

71僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/24(土) 19:52:36
マキナも士郎も確固たる自分が存在しないフェイカーっていう
プロットは同じだから違和感ないなww
借り物の理想と借り物の人生でここまで違うのか・・・

ただアーチャーが相手だとフェイカー同士背中の取り合いで永遠に終わらない気がw

72Zero→HandS:2007/02/24(土) 21:11:09



「おーい石杖さん、進展だよ。さっそく一人脱落だ」
 そう呼びかけても、地下室にきちんとあぐらをかいた少女は「あ、そう」と気のない相槌を打つだけで、振り向く素振りさえ見せない。
「……」
 カイエは甚だ気にくわない。
 仮にも彼の個室に――厳密には地下室だが、この際それは置いておいて――こうもヤンデル属性の少女がきれいなあぐらをかいて座っている有様が、
 カイエには甚だ落ち着かなかった。
 用のないときは外出しててもいいよと命じても、少女は『事情があってうまくいかない』と突っぱねて、終始こうして座っている。
 実体化している時間が長引けば、それだけカイエがマキナに供給しなければならない時給もロスが多く、
 カイエからしてみればたまったものではないのだが、そんな事情などマキナはお構いなしである。
 なお許し難いことに、カイエの貴重な財産を食い潰してまでマキナが何をしているかといえば……実に、何もしていないのだ。
 こうしてカイエが人間観察に励んでいた今も、これ以上なく真剣にテレビの前にあぐらをかいて、
 今にもつかみかからんばかりの勢いでと煎餅を齧りながら録画しておいたアニメに見入っていた。
 こんな悪魔憑きなど、普通に考えたら有り得ない。

「おーい、解ってるのー! 久織伸也が殺られたんだよー。もう人真似は終わりなんだよー」
「わかってるよ」
「……おい」
 逆上しかかったカイエが声を上擦らせると、ようやくマキナは、さも面倒くさそうに半身を捻って振り向いた。
「あのですね、シンヤごときが何だというの? 真似するだけが取り得の弟など、私の敵じゃないね」
「……」
「それよりもカイエ、凄いのはコレだよ、コレ」
 一転して語り口に熱を込め、マキナはブラウン管の画像を指さす。
 今ビデオデッキで再生されているのは『Fate/stay night』……マキナはこの手のある種のマニア向けの資料を、文献、映像を問わず片っ端から漁っていて観察したがった。
 もちろん実際に借りてくるのはカイエの介護者のマキナの役目だ。
 さもなければ右手の扱い以外は不器用な石杖所在の人格はカイエの地雷を踏みに逝こうとするものだから、仮初めの仮面としては気が気ではない。

「ほら、この赤いのとか青いのとか虎縞のとか。素晴らしい。これを十人ばかり召喚して真似たいんだけどどうだろ」
「――その労力で自分で想像して真似した方が早いと思うよ、きっと」
 カイエが捨て鉢にそう吐き捨てると、ふむ、とマキナは真顔のまま唸った。
「やはり問題は県外に出れないのにどうやって冬木市まで行くかだよね……や、カイエの観察はとても美味しいんだけどね」
 どうやら退院してよりこのかた、マキナは県外脱出の野望に向けて本物の悪魔のリサーチをしているらしい。
 想像力から授けられる知識というものにも限度がある。たとえば感情から生まれた義手の性能なんぞは、その範疇にはないのだろう。

「取り敢えず、この衛宮士郎とかいうフェイカーが当面の難敵だね。石杖所在以来の手強いお手本になりそうだ」
「……」
 この悪魔憑きを雇って以来、カイエは満腹が絶えない。首尾良く本物の石杖所在が退院してきたとしても、その頃には過食症になっているかもしれない。

73嵐来園 虎→マキナ 士郎→アリカ 剣→トマト(1):2007/02/25(日) 00:23:44



「こんにちは! よろしくね!」

「ぶほぉっ………!?」

「だだだだダレだ、何者だアンタ…!」

「誰って言われてもなあ。
 私は通りすがりの虎っぽい人を擬態してるだけだし、そもそも石杖さん私のこと覚えてないしなあ。
 そんなこと言われても困るんだよね実際。
 うん、私は私だと自覚しているのに、その私とは何者なのか明かせないジレンマ。
 んー、コレも正体不明の存在とというのでしょうか?」

「………」

…まずい。
何か、危ない人に遭遇してしまった予感。

「とまあ小難しい話はいいのです!
 私は久織マキナ、この森にある悪の地下室、迦遼カイエの根城を攻略する為に呼ばれたCクラス悪魔憑きよ!」

「そして君は、えーと……そう、ゼッケン46、C県は支倉市からやってきてくれた石杖さんと、ゼッケン99、はるばるオリガ記念病院からやってきてくれた戸馬的さんね!」

「ああ。今日こそあの魔窟を陥落させてみせよう」

「ま、マトさん!? いつの間にこんな所に!?」

「いつの間に、とは心外だな所在。あの子供から、」

“こんばんはー! マトさん元気? 僕がいない間にアリカをチクチクいじめてる? え、してる? うんうん、良きかな良きかな。―――程ほどにしてあげなよ、‘トマト’さん。
 それじゃあ、地下室に新しいトラップが完成したから遊びに来てねー。ふふふ、壊せるものなら壊してみてよ”

「などと、礼儀正しい招待状が来たじゃないか。
 所在が郊外の森に向かうのを見かけ、ついにこの時が来たのだと馳せ参じた次第だが」

いや、俺がアイツのとこ行くの日課ですから。
―――って。

「そ、それ以前にこの人をおかしいと思わないんですかマトさんはっ!」

「………言われてみれば……現在逃亡中の悪魔憑きに顔が若干似ているような。
 しかし所在、人を外見で判断するのは良くない事だぞ」

「いや、そういう話じゃなくて――それも凄い重要だと思うけど――そもそも芸風が違うでしょう、芸風」

74嵐来園 虎→マキナ 士郎→アリカ 剣→トマト(2):2007/02/25(日) 00:24:50
「シャラップ! 私語は慎めこの新兵ども!
 一山いくらの主人公の分際で、脇役様に意見しようなどと百年早い!」

「ほらみろ。作戦前にお喋りしたから怒られたじゃないか。
 戦場では上官の命令は絶対だ。神だ。真理だ。
 不平不満は胸に留め、戦力の一部となるのが兵士の務め。
 所在はそのあたりを理解していないようだな」

………マトさんは兵士だったんですか、初耳だなぁ。

「よく言いました戸馬先生! 今回は当たり! 戸馬先生というブレーキ壊れた破壊兵器が参戦した今、もはやあの地下室なぞ紙同然!
 ね、そうですよね、戸馬先生!?」

「ふふふ、今夜は血が見たいねぇ」

「素敵ー! 今週こそ我が軍の勝利である!
 はい、そういうワケで準備はいいかな?
 石杖さんも戸馬先生の銃弾からガクガクブルブル逃げ回る準備はオッケー?」

「……。オッケーどころか全然趣旨掴めないんだけど、説明してもらえるのか」

「うむ、よくぞやってきた我が精鋭たちよ!
 これより君たちは数々の難関を乗り越え、悪のカイエ地下室に辿り着かねばならない!
 そして地下の主ショタ悪魔を倒し、地下室を我が物に!
 その暁には私も理想の椅子を手に入れられる気がするのです!」

ビガガ、と雷鳴が走る。
……こっちの台詞はすべてスルーされているが、何をさせたがっているかは理解できた。

「要するに、アンタらに付き合わないと俺はバイトに行けないと?」

「その通りです。この先はトンデモルールが支配する魔の領域ですので、気合をいれて戦い抜いてね☆」

「望むところだ。
 私以外に動く物体があれば、即座に銃弾をぶち込んでやる。
 異論はないな、所在」

ハハハ、それは俺もマトさんに殺られるってことでしょうか。
何事も冗談で済ませてくれないのが、この人最大の短所です。

「うむ、自分以外はみな敵だと思いなさい。
 石杖さんは戸馬先生に殺されないよう、数々の難関を突破するよーに」


「よーし、それじゃあ始めるわよー!
 森に巣くわれた魔の地下室を攻略する聖戦、貴方と私のデッドオアダイゲーム!
 題して―――!」

75僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/25(日) 02:15:50
フォレスト改変 ランサー→イスカ バゼット→ウェイバー 神父→キリツグ

1/3
老家庭教師は語った
この日、この地において軍を起こすものはあらゆる栄光、あらゆる賛美をほしいままにするだろうと。
この土地、この時代が海に没するその日まで、人も鳥も花でさえも、彼を忘れることはない。
五つの大陸に知らぬ物はなく。彼を愛さぬ将はおらず、彼を誇らぬ兵士はおるまい。
槍の閃きは祖国の誉れとなり、戦車の嘶きは牛奪りを震えさせる。

いと崇きマケドニアの王
その手につかむは栄光のみ
命を終える刻にすら、世界の彼方に進み続ける。

……だが、心せよ、偉大な征服者よ
星の瞬きのように、その栄光は疾く燃え尽きる。
何よりも高い武勲と共に。お前は誰よりも速く、地平の彼方で没するのだ―――

―――――――(中略)―――――――――

「……そうして、その王子は自ら王になる道を選んだんだ。
 彼の家庭教師は、ある日、王の未来を占った。
 川瀬に映った未来は不吉なもので、今日軍を動かす物は最大の領土を得る代わりに、
 誰よりも速く命を亡くすというものだった。
 集まった部下たちはみな恐れて動かなかったのに、
 占いに無関心だった王だけは迷うことなく軍勢を集めて、今すぐ出陣の準備を進めるように命じたんだ。
 部下たちはさんざん王を止めたけれど王は聞かず、ついに軍勢は動き出した。
 その後の話は歴史の通り。偉大な征服王の英雄譚は知っているよな?」

 三度目の協戦の夜。
 夜の静けさに耐えられず、僕は仕事とは無関係の話をした。
 よく知る英雄の話を、なんとなく口にしていたのだ。 
 

「いや。そういう話には疎くてね。聞き覚えがあるのは名前までだよ。
 寝物語に語ってもらう分には構わないけれど、まあ。本題は別のところにあると見た。
 ……そうだね。おそらく、君はその王の行動に苛立ちを覚えてしまった。
 こうして成長した今でも、彼の決定を怖がっているんだろう?」

 軽快に笑って、魔術使いは僕を見る。
フォレスト改変 ランサー→イスカ バゼット→ウェイバー 神父→キリツグ

1/3
老家庭教師は語った
この日、この地において軍を起こすものはあらゆる栄光、あらゆる賛美をほしいままにするだろうと。
この土地、この時代が海に没するその日まで、人も鳥も花でさえも、彼を忘れることはない。
五つの大陸に知らぬ物はなく。彼を愛さぬ将はおらず、彼を誇らぬ兵士はおるまい。
槍の閃きは祖国の誉れとなり、戦車の嘶きは牛奪りを震えさせる。

いと崇きマケドニアの王
その手につかむは栄光のみ
命を終える刻にすら、世界の彼方に進み続ける。

……だが、心せよ、偉大な征服者よ
星の瞬きのように、その栄光は疾く燃え尽きる。
何よりも高い武勲と共に。お前は誰よりも速く、地平の彼方で没するのだ―――

―――――――(中略)―――――――――

「……そうして、その王子は自ら王になる道を選んだんだ。
 彼の家庭教師は、ある日、王の未来を占った。
 川瀬に映った未来は不吉なもので、今日軍を動かす物は最大の領土を得る代わりに、
 誰よりも速く命を亡くすというものだった。
 集まった部下たちはみな恐れて動かなかったのに、
 占いに無関心だった王だけは迷うことなく軍勢を集めて、今すぐ出陣の準備を進めるように命じたんだ。
 部下たちはさんざん王を止めたけれど王は聞かず、ついに軍勢は動き出した。
 その後の話は歴史の通り。偉大な征服王の英雄譚は知っているよな?」

 三度目の協戦の夜。
 夜の静けさに耐えられず、僕は仕事とは無関係の話をした。
 よく知る英雄の話を、なんとなく口にしていたのだ。 
 

「いや。そういう話には疎くてね。聞き覚えがあるのは名前までだよ。
 寝物語に語ってもらう分には構わないけれど、まあ。本題は別のところにあると見た。
 ……そうだね。おそらく、君はその王の行動に苛立ちを覚えてしまった。
 こうして成長した今でも、彼の決定を怖がっているんだろう?」

 軽快に笑って、魔術使いは僕を見る。

76僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/25(日) 02:17:04

2/3
「――――――」
 
 ……この男に隠し事はできない。魔術使いは容赦なく僕の心を見透かしてしまう。
 本来なら畏怖すべきことだ。だけど僕は、この男に心を暴かれると逆に安心できたのだ。

「……恐れていた訳ではないけれど、王が何処に着目していたのかがわからない。
 その日に軍を起こせば最大の領土を約束されるけど、誰よりも速く命を落とす事も予言された。
 なのに王は恐れず、何の戸惑いも無く部下に”いますぐ出陣の用意を進めろ”と命じた
 部下に進軍目標を聞かれても一切答えず、とにかく出陣の用意を進めろの一点張り
 そうやって軍を進めていくんだけれど、王には占いに対する希望も不安もまったく無いんだ。
 占いなどどうでもよく、領土を増やしていく喜びだけで満ちているようで、
 軍を進めようとした理由がいつの間にか消えているようだった。
 ……正直、僕には彼が何を見ていたのかわからない」

 短命の運命は恐ろしいが、その代償としての栄光と領土で良しとしたのか。
 栄光と領土だけに目を奪われて、短命の運命には気を配らなかったのか。
 それとも―――

「栄光か短命か、どちらに重きをおいたのか知りたいと?
 ……さあ、聞いた限りでは、そのどちらでもないように聞こえたけれど」
「どちらでもない……? 王は予言を聞いて軍を進めようと決意したのに?」
「決意したんじゃないよ。予言を聞いて、その内容を吟味することなく王は出陣したのだろう?
 なら、王は最初から進軍の計画を立てていたんだ。
 自分ならそういう風に生きたいと。そういう決意が生まれた時からあったらこそ、
 家庭教師の予言を利用したのではないかな」

「――――――」
 生まれたときから決意していた。
 王は家庭教師の予言を恐れず、信じず、しかし自分に与えられた責務であると受け入れた。
 ―――そうだ。
 僕が恐れたのは、僕が羨やみを見出したのはその一点。
 短命と分かったから栄光を目指したのではなく。
 そもそも、そんな運命すら征服できると思い込んでいた英雄を、僕は畏れていたんだ―――

「……参ったよ。僕は何度もあの英雄譚を読んだのに、そんな事さえ思わなかった。
 ……昔話の王とあんたは、どこか似ているのかもしれないね」
「失礼だな。僕はそこまで自己中じゃない」
「―――え」

77僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/25(日) 02:18:48

3/3
 目を疑う。
 気に障ったのか、魔術使いは拗ねる様に呟いた。
 始めて見た、人間らしい感情だったと思う。

「なんだい?異論があるとでも?」
「え?いや、今のは失言だった。僕が言いたいのは生き方の話だ。
 王に決意があったように、あんたも人生での決意を持っている人だからさ」
「―――へえ。決意って、どんな?」
「譲れない信念を守っている所。あんたは、最後までその信念を貫いて生きていく覚悟がある。
 ……本当は僕の手を借りる必要も無いんだ。
 ただ、効率がいいから付き合っているだけだろうに」  

「――――――――――」
 
 もう一度、寂しそうに魔術使いは笑った。
 その肯定は、少し―――分かっていたことでも、僕には辛かった

 ……三度だけの協定。十日に満たない時間だったけれど、彼がどんな人間であるかは痛いほど感じていた。
 この男は、決して決意を鈍らせない。
 誰も必要とせず、誰を恨んでもいない。
 人として完成した強さ、通常の道徳なら遠ざかりたくなる『異物』だ。
 けれど裏表が無く、だからこそ一言で言い切れるような人間では無かった。
 ……そんな危険な男の何処に惹かれたのか、今でも分からない。

 ただ思ったのだ。

 この、誰も必要としない男にもし必要とされたのなら、それは何者にも勝る安心なのではないかと―――


・・・・・・・・・・・・
ぐあー投下しくじった!
とりあえずほかの職人様GJ!

78僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/25(日) 20:18:20
そして貴様もGJ。

79イリヤ→カイエ:2007/02/26(月) 19:03:31
「アリカ? ちょっとこっちきて」
「え?」
「この格好で眠るわけに行かないでしょ?
 ちょっと着替させてよ……」
 あー……そうだよな、俺と違うんだし。
「……ふふーん」
「どうしたんだよカイエ」
「もしかして、押し倒したりする? アリカならいいよ?」
 馬鹿なコトを言ってはいけません。
 カイエくらいの年なら何ともないかもしれないけど、主従の間には一応の慎みはあるべきだ。
「はいはい、そういうことでアリカをからかっても面白くはないね。じゃ、よろしくね」
 言われるままに、服を脱がす。
 ……少し残念だったかな、と思わなくもない。
 しんと静まりかえる夜の部屋。
 衣擦れの音。
 そのまま、ごそごそとカイエはベッドに潜り込む。
「はい。いいよ、アリカ―――」
「――――――」
 カイエのベッドに並んで眠る。
 ふたりで横たわってもベッドには余裕がある。
「……ね。もっとそっち行っていい?」
「いいぞー。というか、広すぎて寄り添わないとすきま風が入っちまう。俺のせいでカイエが風邪ひいたら、給料をもらう資格がない」
「そ、そうだね。……じゃあ、ホントに遠慮なしで」
 ぎゅっと寄り添ってくる身体。
「……えへへ」
 気恥ずかしそうな声には、それ以上に幸福の色があった。
「…………」
 この部屋に来て良かった。
 こんな小さい子供が、身体を冷たくして独りでこんな大きなベッドにいるのはよくない。
「んー……アリカの体温、ちょっと熱めだね。なんかユタンポみたい」
「ユタンポって、また古い道具知ってるんだなカイエ」
 胸にすりすりと、頬摺りするカイエ。
「そうだ。初めて見るよね、僕のこのパジャマ。どうかな? 似合ってるかな?」
 尋ねてくるカイエの頭を撫でる。
 絹糸のように細くさらさらの髪。ちいさな頭をくしゃっと撫でると、嬉しそうにすり寄ってくる。
「可愛いぞ。童話に出てくるお姫さまみたいだ」
「えへ。今までね、そう言ってくれる人って誰もいなかったから……んー」
 カイエの身体に、じわりと熱が染み通っていく。
 このままぽかぽかと温かくなれば、穏やかに眠れるだろう。
「いつも、一人っきりでベッドに入ってたから、冷たかった。今はアリカと一緒だから、あったかくてきもちいい……から」
 ふぁ、と小さくあくびをするカイエ。
「今はもう夢物語だけど。
 これから、ずっとアリカと一緒に眠れたのなら、僕は幸せだったのかな」
 言葉には半分真実と、半分眠りが混じっている。
 もう微睡みの中にいるのか、カイエはここにはいない誰かに話しかけているようだった。
「……そっか。けどいつもは困るな。
 俺、寝相が悪いかもしれないし。その度にカイエを幻滅させちまいそうだ」
「知ってるよ。でも、そんなのいくらでも直してあげるから安心して」
 きゅっ、と縋りついてくる感触。
 温かくなってきて、だんだん目蓋が重くなる。
 聞いたり喋ったりすることが、他人の行為のように遠く感じる。
「……ふふ。アリカはぁ、僕が一緒じゃないと駄目なんだから―――」
 夢うつつな言葉がくすぐったい。
 ほのかに暖まったカイエは、子猫の様に柔らかい。
「ふぁ……そろそろ寝ようか、カイエ」
「そうだね。アリカの毎日は、これからまだまだ続いていくんだもの。
 それじゃあ―――また明日ね、アリカ」
 ……満ち足りた声に意識を落とす。
 カイエの体温を感じながら、一時、幸福な夢に落ちた。

80僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/26(月) 19:10:23
>>79
ぬああああぁー萌えてしまった・・・。
ニヤニヤが止まりません、GJ!

81僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/26(月) 20:09:35
だが騙されるな、あいつは男だ、悔しいが男だ
誰だよこいつ男とか設定したの、とシイタケを食べながらGJというのだった

82僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/26(月) 20:15:47
シイタケを食べるとはなかなか卑猥だな
それはともかくGJ

83僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/26(月) 20:29:28
・・・いい加減DDD読まんとな。

84王の種類→ランサーの条件:2007/02/26(月) 21:19:20

【予告編】

あいつのことか
Oh, gay ?

ああ 知っている
Yeah I know gay.

話せば長い
It's going to take a while.

そう 古い話だ
It happened years ago……

知っているか? ――ランサーは3つの条件がある
Did you know there are three kinds of gay?

槍を使うコト
gay

不幸なコト
and gay!

アピール抜群な全身タイツなコト
Oh gay!!

この3つだ
Those are the three.

あいつは――
And gay

85僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/26(月) 21:20:32
いや、これはアリカに化けてるマキナかもしれん
なんか妙にカイエに対しやさしいあたり所在よりはマキナっぽいし
それなら一応男と女でつりあいは取れる

86僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/26(月) 21:25:44
>>84
貴様、なんというタイミングでなんというネタを(笑

87僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/26(月) 21:30:06
 執事になってから二日目の夜。
 ごくナチュラルに、

「汗かいちゃいましたわ。シェロ、着替えさせてくださいませ」

 なんて誘われた時には、もうどうなるかと思ったのだが……!
「というかさ、なんだこれ、高級そうなドレスだけど。寝間着にこんなの着るのか?」
 勿体なくないか? とジト目で抗議する。
「そのように見える、ただのガウンですわ。シルク製なのは単純に気心地の問題です。ちなみに、一度袖を通したものは二度使う事もありませんので」
 マジですか。為されるままなすがままの状態で、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトはこれっぽっちも動じない。
 ……くそ、悔しいがそれでも赤面してしまう。服を脱がす時は背徳感に目眩がしたものだ。高貴で気高い美少女の服を脱がす。なぜか俺なんかを信頼しきった少女は抗う事はせず、ただじっと、羞恥心を飲み込みながら衛宮士郎という余所者の陵辱に耐えている。人形遊びにも似た後ろめたさに、ボタンを外す指が震えたりもしたもんだ。
 現れた裸体は自分の体が恥ずかしくなるほど白く繊細で、ここで犯罪者になってしまおうかと前後不覚に陥った矢先、股間の一物を視認した俺の気持ちを誰か分かってくれ……ないだろうなあ、やっぱり。

88僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/26(月) 21:55:43
>>87
このルヴィアはふたなりなのかよwwwwwwww

89僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/26(月) 22:25:02
 >>87の最後の一行を読んだときの俺の気持ちは、その瞬間のアリカにも負けない自信がある。
 つーかそこは改変しないままなのね。・゚゚(ノロ`)゚゚・。

90僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/26(月) 22:40:08
 執事になってから二日目の夜。
 ごくナチュラルに、

「汗かいちゃいましたわ。シェロ、着替えさせてくださいませ」

 なんて誘われた時には、もうどうなるかと思ったのだが……!
「というかさ、なんだこれ、高級そうなドレスだけど。寝間着にこんなの着るのか?」
 勿体なくないか? とジト目で抗議する。
「そのように見える、ただのガウンですわ。シルク製なのは単純に気心地の問題です。ちなみに、一度袖を通したものは二度使う事もありませんので」
 マジですか。為されるままなすがままの状態で、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトはこれっぽっちも動じない。
 ……くそ、悔しいがそれでも赤面してしまう。服を脱がす時は背徳感に目眩がしたものだ。高貴で気高い美少女の服を脱がす。なぜか俺なんかを信頼しきった少女は抗う事はせず、ただじっと、羞恥心を飲み込みながら衛宮士郎という余所者の陵辱に耐えている。人形遊びにも似た後ろめたさに、ボタンを外す指が震えたりもしたもんだ。
 現れた裸体は不埒な考えを抱いた自分が恥ずかしくなるほど白く繊細で、ここで犯罪者になる訳には行かないと改めて決心した矢先、プルンと揺れた豊かな乳を視認した俺の気持ちを遠坂も理解してくれ……ないだろうなあ、やっぱり。

91僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/26(月) 22:53:58
何かゼロ魔思い出すな

92僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/27(火) 00:15:32
>>79
卒業式終えて、泣き崩れて落ち着こうと思ってみた。
なんか大学生活もやってけるし、寂しさが薄らいだよ。
ありがとう、そしてGJ!!

93僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/27(火) 00:24:54
>>90犯罪なんかじゃない、お前はお前の性技を貫いただけだ。

94僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/27(火) 00:41:42
御免。俺、今まで皆に嘘ついてた。

俺はッ!
乳のないツンデレ(赤い悪魔)よりもッ!
乳に乳溢れたツンデレ(金色のレスラー)の方が好きなんだッ!

95僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/27(火) 03:53:24
>>94
それ以前に俺はお嬢様が好きだからルヴィア一直線だ

96僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/27(火) 21:06:55
「―――ああもう、邪魔だこのおっ……!」
 どっかーんと、ルヴィアを蹴り飛ばして屋敷に入った。

「‥‥‥‥」
 で。
 居間に入った瞬間、わたしは全てを理解した。

 居間はピカピカになっていた。
 誰がこんなに隅々まで掃除したのか、部屋には塵一つなく、楽しそうにお茶の準備をしている男が一人。
「‥‥‥‥」
 アレ、間違いなく士郎だ。
「‥‥‥‥」
 けど、そんな事よりもっと大事な事が一つ。
 執事の格好をした士郎は真剣に業務に勤しんでいる。
 ‥‥‥それで、思い出してしまった。
 うん、そうそう。たしかうちの家計、今月に限らず赤字ギリギリだったんだっけ。
 つまりあれはアルバイト。
 わたしの絶好調の裏で、ほんとは家計が火の車。

「‥‥‥‥また、やっちゃった」
 遠坂の魔術師は大抵のコトは人並み以上にこなせるんだけど、ひとつだけ致命的な欠点がある。
 それは宝石代。もっとも重要な魔術の行使に、信じられないような出費が必要な事だ―――
「‥‥‥‥やっちゃった事は仕方ない。反省」
 自分の馬鹿さ加減が腹立たしい。
 カリカリとした心のまま、働いている執事っぽい士郎を睨み付けた。
「それで。アンタ、時給いくら?」

97僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/27(火) 21:26:43
すげぇ!
GJ!

98士郎の裏切り:2007/02/27(火) 22:13:31
「───恨むなよ遠坂。
こうなっては、こうする以外に道はないだろ?」

私が覗いている事に気がついていたように、ニヤリと、こっちを見て笑いやがった───

「さてルヴィア。一つ訊ねるんだけどさ。俺の昇給はまだ天井知らずだったよな」
「士郎、アンタ……!」

9989:2007/02/27(火) 23:49:45
>>90
 ああ───成仏した

 GJ

>>96
 シンプル。GJ

100僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/28(水) 00:11:17
>>89よ俺もだ
ルヴィアキター!とか思ってスクロールしたら…orz
そして>>90超GJ!

101僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/28(水) 00:16:28

 昼食を間近に控えた時刻。
 ふと、地下室に常備してある雑誌を読みながら、

「なあカイエ、お前、外に出る気無いの?」

 そんな言葉を口にした。



 後に悲哀(仮名)くんは語る。

『―――爆弾って、爆発する前に一瞬だけ静かになるって本当だったんですね』



「外に出るんだったら、一緒に行ってやってもいいぞ。
 もっとも、お前がちゃんと義手義足をつけてればの話だけど」



 後に憎悪(仮名)ちゃんは語る。

『―――アレが爆破の瞬間ね』



「残念だよ、アリカ」

 普段とはうって変わった声色に、思わず顔を上げる。
 そこには、能面のように無表情なカイエが立って――

「生れ落ちた時からの決まりでね。
 僕に‘外に出よう’と言った奴は、食べてしまうことにしている」

「…………」

 声が出ない。
 体も動かない。
 恐ろしくなって、思わずカイエから目を逸らす。
 ―――と。

「な――――」

 不意に、唇に何かが触れた。

「えへへ。キス、しちゃった」

「っっっっ……!!!? かかカイエ……!」

 あわてて首を引く。
 俺の慌てっぷりがおかしかったのか、軽く唇を重ねてきたカイエは、

「―――うん。それじゃ、いただきます」

 いたずらに、これ以上ないって仕草で笑って、こっちの頭をグラグラにしてくれた―――





 わかりきった結末を語る必要は無い。
 この日、確かに彼らの“友情は”終わったのだ。

102僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/28(水) 00:22:50
その発想は無かった

103僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/28(水) 00:24:21
ちょっとまてwwwwww
つうか山田さんはどうなったのかwww

104僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/28(水) 00:28:39
バカめ!奴ならクビになったわ!

105僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/28(水) 00:51:04
山田ーッ!

106僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/28(水) 00:52:05
まあ、偽名だったわけですが。

107僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/28(水) 05:59:55
もしかして、過去ログって2ch専ブラで読めない?

108アイノスの地下室:2007/02/28(水) 09:22:13
「何それ。
 アリカ、マトさんから本当に謝礼金貰ってないの?」

「前にも言ったろ。
 あの人は何をしたってお金なんてくれません」

「ま、そんな話はどうでもいいや。
 それより採点だけど……十点ってところかな。
 酷すぎるよアリカの生活習慣」

「何だよ、お前にそんなこと言われる筋合いは無いだろ」

 つうか、それならもっと給金上げろ。
 そんな俺の心の声を知ってか知らずか、カイエはぶつぶつと何事か呟いた後に、

「うん、そうだね、やっぱりアリカは僕が面倒見てあげないと」

 にんまり、ともにたり、とも取れない悪魔の笑み。
 じりじりっと寄ってくる薄い黒の瞳。
 ……ジャコウのような強い香気が、暗い地下室に満ちていく―――
 
 じりじりと脳を侵食する蜃気楼。
 ……明かりに魅了される虫のようだ。
 体はどこでも動かせるのに、指一本でも動かせば、何かが大きく壊れてしまいそうな緊張感―――

「ふふふ……ね、アリカ?
 もういっそここに住み込んじゃいなよ。
 一日中、僕と一緒に暮らそう?」

「ちょ……カイエ、落ち着け、それは」

「アリカこそちゃんと落ち着いて考えなきゃ。
 ほら……」

 カイエの瞳が、唇が近づいてきて―――。
 膝の上に乗っかった体は、羽のように軽すぎた。

「アリカ……君は僕のこと、キライ?」

「ああ、嫌いだぞ」

 即答した。

「………」

「………」

「………」

「………」

 地下室を静寂が支配する。
 その空気に耐えられなかったというわけでもないだろうが、カイエがぼそっと、

「給金を2倍出しちゃおうかな〜」

「お金で解決する問題じゃ…」

「3倍」

「俺、お前のことは嫌いなんだけど、お前の笑顔は大好きなんだ」

 あと金払いのいい君も大好きだ。

109アイノスの地下室(続き):2007/02/28(水) 09:24:45
 カイエは気を取り直した様子で、

「好きなら、大切な僕のモノにしてあげる。
 マトさんのことも、妹さんのことも、後輩さんのことも考えられなくなるくらい、極上のデザートにしてあげる―――」

「あ―――」

 ―――途端、頭の中の霧が晴れた。

「……駄目だなカイエ。そいつのことは言っちゃいけなかった」
 
「ね、アリカ―――って、え?」

 黒い瞳(と幾ばくかのお金の誘惑)で縛られていた自由が戻る。

「じゃあ逆に質問。俺が好きなら、カイエは俺の性奴隷になるか?」

「うん、なってもいいよ」

「え、ええ……!?」

 反射的にカイエを抱え上げる。

「ちょ、ちょっと何するのアリカー!」

「なにって、俺の性奴隷になるんだろ。
 だったら、色々仕込んでやらないと」

「やっ、それはっ、あくまで仮定のっ、あ、手が変なところ入って、だ、駄目、そこはっ」

「ん〜んん〜? ここがイィい?」

「し、質問です、アリカ!」

「なあにィ?」

「こ、後輩さんは? 彼女の立場は!?」

「馬鹿め、奴などもうどうでもいいわ」

「後輩さん―――ッ!」

「石杖アリカが〜愛の巣へ帰る〜〜♪」

 そして俺は、地下室という名の調教場に篭ることになるのだった。











「パンチパンチパンチパンチパンチ!
 なんですかそれおかしいですよ!っていうかなんでそんなすんなりいっちゃうんですか実際! 先輩性癖おかしい! カイエさんも誘いすぎ!
 そもそも先輩、そんなに飢えてたなら私を性奴隷にしてくださいよぅ……!」

110僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/28(水) 10:02:45
>>108-109
GJ! なのだが、元のシーンて何だ? 色々混じってると思うのだが…。

111108:2007/02/28(水) 10:10:15
元シーンは、アイリスの土蔵・お届けキャスター・柳洞寺の怪談です。
ごちゃごちゃしてしまって申し訳ない。

112110:2007/02/28(水) 10:13:48
いや、悪くない。
あまりに自然に混じってるモンで驚いた。
改めてGJ!

113僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/28(水) 13:11:46
これはうますぎるwwwwてかカイエ祭り最高w可愛いなあもうwwww

114僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/28(水) 18:26:01
アリカもカイエも男なんだが、何故か801に見えない。
GJ!!

115僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/28(水) 18:32:28
お、面白すぎる。GJだ!

116僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/28(水) 18:47:45
>>107
スレ違い。
だが答えるとしたら、見れる専ブラと見れない専ブラがある。
おれは、したらばで過去スレを見るためにギコを使っている。

117赤い野菜:2007/02/28(水) 20:21:39
────それでは、ひとつ最近の話をしよう。

煩い、鈍い爆音が生じた。
「あ───────が」
後ろから心臓の真裏をぶち抜かれ、男は絶命した。
即死ではなく、致命傷を受けてから死に至るまで数秒の時間を要す絶命である。
それゆえに、男はついぞ、自らの目前に居るべき襲撃者の姿を見る事ができなかった。
死に至る数秒、男が懸命に思考した事は傍らの同類を襲撃者がどう始末するのか、という
事だったのである。

再び爆音。
男の真横、それこそ数歩で届く距離に居たもう一人の悪魔憑きは、やはり同じように絶命
していた。
なんだ、悪い夢だ、と男はった。
彼らは自らが領域に侵入するモノがあらば、ねずみでさえ見落とさない。
それが隣のベッドの同類の絶命にも気がつかずに自らも死んでいるなどと、そんな事実は
夢でしかない。

───だが、これは紛れもない現実であった。

およそ人の所業ではない。
自身の新しい幻覚なのか、それとも自分らの知らない他の棟の悪魔憑きなのか。
瞳孔が開いていく。
眼球というカメラがその機能を止めてしまう前に、
男は自分をしとめた襲撃者の姿を納めた。

「──────」
それは、明らかに不満そうだった。
姿は人間。
気配も匂いも人となんら変わりはない。
両手には、そう──雑誌で見たショットガンにしか見えないモノを持っていた。
その弾頭で心臓をぶち抜かれたのだと男は驚き、それ以上に、
襲撃者が本当に人間でしかない事に驚愕した。

襲撃者は淡々と歩いていく。
また爆音。
離れた区域の同類たちは、自分達と同じように絶命していく。

────酷い悪夢だ、と男は嗤った。

気配もなく憎悪もなく。
なんの悪魔にも憑かれていない只の人間が、
この悪魔と同居する住人達を処分してまわっている。

なるほど、と消えいく意識で男は納得した。
アレが自分達の天敵。
この病院の住人達の間では一つの禁忌として語られる、
鬼人と謳われる公安特務の警部補────。

そのクール&ビューティーの名を、戸馬的と言う。

118赤い野菜:2007/02/28(水) 20:23:12
/結

「石杖の妹だったか、屑」
的は50口径デザートイーグルをまっすぐ構え、カナタを自らの射程に収める。
「─────────」
カナタという一見して成人女性は答えず、ただ片腕を持ち上げた。

─────────瞬間。
           戦いが、始まった。

的は後手を踏んだ。
敵が行動を起こす前に、何らかの能力を発現させる前の不意を撃つ。
その、決して他人の追随を許さぬと自負しているそれを、
再戦となる敵の前に文字通り粉砕された。

石杖カナタは、戸馬的が引き金を引くより速く飛び込んでいた。
風切り音をあげて的の目前に立ち、無造作に振り上げた腕を突き出す。
「──────」
忌々しく思いながらもそれを躱し、無様に突き出された腕の肘を拳銃で打ち抜く。
それきりカナタの腕は用をなさなくなる筈だった。

だがカナタの身体には傷一つ無い。
的は瞬時に敵の肉体が前回とは比較にならない硬度だと受け入れ、
距離をとるために後ろへ転がった。

そこへ、寄り添うように追撃をするドレス姿。

的は医者を背にした。
突き出されるカナタの腕をひきつけ、紙一重で回避する。
カナタの腕は止まらず、そのまま医者へと打ちつけられた。
「────────」
もらった、と的は思考し、引け、と的は判断した。

的は判断を優先した。
隙だらけである筈のカナタから距離をとろうと全身をバネにする。
それと同じくして、石杖カナタが殴りつけたドクターロマンが四散した。
「ち──────!」
今回はもっとも難しい戦闘だろう。
的はついに、石杖所在をカナタに会わせる決意を固めた。


唸る豪腕。
それをやはり紙一重で躱し、的は懐から胡散臭い切り札をとりだした。
「────────」
石杖カナタの瞳に変化が生じる。
前回の敗北以来、彼女はまた、二度目の───自身の敗北というものを予感した。

今まで戸馬的が執拗に左胸を打ち抜いていた分、石杖カナタの肋骨は疲弊していた。
そこめがけて、
久宇舞弥から押収したトンプソンコンテンダーで、その猛獣の急所を確実に撃ち抜く。

119赤い野菜:2007/02/28(水) 20:23:58
走る銃弾。
オカルトの力をもって的はカナタの心臓を貫く。
最大火力で散々繰り返した心臓部への猛射。
重火器の弾切れで、油断した彼女の間隙と肉体疲労を縫うその一瞬を。

───あの銃器不法所持者を捕まえた瞬間、咄嗟に接収した訳。

その理由が、これである。
彼女は、あの時。
石杖カナタという学習する怪物に二度はないと直感し、
いつも通り、職権乱用で勝機を用意した。
遠い未来。もしこの怪物と殺しあう時があらば、
この一撃で全てを決せられるようにと。

「──────────おば、さん」
乾いた、死者のようなカナタの声。
「───────チ」
舌打ちは的の物だった。
表に出さない勝利の爽快感が萎える。
彼女の銃弾は確実にアバラをぶち抜き心臓を貫通した。
常識ならば、確実に落命の致命傷だろう。
以前の彼女であっても瀕死の重傷で意識を保てなくなる筈だった。
「──────やっぱり、すご、いね」
だが。ならば何故、石杖カナタは声をあげる。

そうしてカナタは的を腹から引き裂いた。

120赤い野菜:2007/02/28(水) 20:24:46
いや────引き裂く、筈だった。

「な──────」

当惑で息が漏れる。
一体どうなっているのか、と。
ボディーブローを振るった姿勢のまま、彼女は呆然と目の前の敵を見た。

「─────────ばか、な」

彼女でさえ事態が掴めていない。
最速で振るわれた必滅の一撃。
それが止まっている。
敵の胴体に達する直前に、なにかに手首を挟まれて停止している。

「────足と、腕?」

そんな奇跡が起こりえるのか。
彼女の拳は、敵である戸馬的によって止められていた。
膝と肘。
高速で降りぬかれるソレを、おばさんは片足の膝と肘で、
挟み込むように止めていたのだ。

「─────────」

無論、彼女は知っている。
素手で相手の武器────刃を受け止める空手の技がある事も、
それを実現する達人の事も。
故に、自分が悪魔つきになる前なら放心する事などなかっただろう。

だが今の自分は銀河ランカー並。
敵はあくまでただの人間だ。
それが必殺の一撃、新幹線なみの拳を捉え、かつ素手で押し止めたなど、
もはや勝機の沙汰ではない……!

「────遅過ぎだな、石杖」

それは、地の底から響いてくるような声だった。

「…………っっっ!!!!」

カナタの体が流れる。
止められた拳を全力で引き戻そうとする。

その瞬間。

「がっ────!?」

彼女の後頭部に、ばか兄貴の金属バットの衝撃が炸裂した。

121僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/28(水) 20:27:00
ドクターーーーーー!!!!www

122僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/28(水) 21:21:22
 …………きっと殺される、と巴は思った。
 それでも、あの相手に一矢報いなくてはいけない。死ぬ為じゃなくて、とにかく、臙条巴は荒耶宗蓮に報復をしなくてはいけないのだ。
 今までないがしろにしていた両親の為に。
 今も、この世界で死に続けている誰かの為に。
 これは玉砕覚悟の特攻なんかじゃない。死にたくはないけれど、それでも、死ぬとわかっていてもやらなくちゃいけない事も、ある。
 ―――俺は巴として、走りだすのだと決めたんだから。
 ……そう、それがどんなに辛いものでも。
 回る時計のように。めぐる季節のように。いつまでも、同じ場所に留まってはいられない。思いが、ここにちゃんと在るから。
 それはこの体が見ていた夢だったのか。それとも俺が見ていた夢だったのか。
 ……この体は偽物だけど。臙条巴が持っていた意志。臙条巴に宿っていた意志は本物だ。
 その為に――――――

「俺は―――荒耶、おまえを殺す」

 ナイフを握りしめ、誰の為でもなく、臙条巴は走り出した。

          ◇

 臙条巴の狙いはただ一つ、荒耶宗蓮の中心だった。以前式が迷うことなく突き刺した、魔術師の胸の中心。そこにナイフを突き刺せれば、あるいはこの怪物を倒せるかもしれない。
 とにかくそう信じて臙条巴は走る。
 魔術師までの距離はあの時の式と同じ、六メートルほど。この距離を全力で走り抜ける。
 床を蹴る脚に全神経をかたむけて、何度も何度も校庭で繰り返したスプリントよりももっと疾く、魔術師へと肉薄する。
 それはまさに、戦場を不意に見舞った落雷であった。昼夜を逆転させるほどの目映い閃光と、さらに――そんな雷鳴すらも圧するほどの猛々しい咆哮。
「AAAALaLaLaLaLaie!!」
 稲妻は天上から大地に降るのではなく、床を真横に駆け抜けた。否――稲妻と見えたそれは、迸る雷気を纏った巴の疾走であった。
 巴が雄叫びとともに気迫を込めた二本の神脚は、まず右の脚で魔術師を床に踏み倒し、続く左の脚でもって容赦なく蹂躙した。濆る雷気の紫電をまとった爪先は、ただの一蹴りであろうと大打撃であっただろうに、二回も踏みしだかれた魔術師のダメージは致命的であったに違いない。臙条巴が駆け抜けた後には、立ち上がる力さえ失せて仰臥したままの黒衣の魔術師が転がっていた。
 急停止し反転したステップの後、たった今轢殺したばかりの敵を見下ろした巴は、殺気に昂った表情をつまらなそうに鎮める。

「―――なんだ。本当はこの程度だったのか、荒耶」

123僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/28(水) 21:23:06
>>122
ねーよw GJ!

124僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/28(水) 21:39:50
 握りしめたナイフは、トンファーキックのトンファーのようだった。

125僕はね、名無しさんなんだ:2007/02/28(水) 23:29:23
ナイフ意味Neeeeeewwwww

126僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/01(木) 00:21:01
>>117から>>120

GJ!!
カナタ登場に俺は興奮した。

127僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/01(木) 01:36:19
>>118
>それと同じくして、石杖カナタが殴りつけたドクターロマンが四散した。
ドクターテラカワイソスwwwww

128僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/01(木) 02:36:45
>>122
機関車富竹思い出したwwwww

129士郎→久織マキナ アーチャー→両義:2007/03/01(木) 21:36:46
両義織は私など眼中にない。
わずかに振り向いた貌は厳しく、この風に飲まれようとする私に何の関心もない。

彼にとって、この結果は判りきった事だった。
久織マキナではこの風には逆らえない。
理想の椅子を見つけ、身に余る望みを抱いた模倣者に未来などないと判っていた。

彼の言葉は正しい。
溜めに溜めた成功は私自身を絶望に落とすだろう。
だというのに、彼の背中は。

”────ついて来れるか”

蔑むように、羨むように。

私の到達を、待っていた。

「     ────ついて来れるか、ですって」

思考が反転する。
あらゆる表情を模倣する顔面にありったけの熱を注ぎ込む。
全身は、古武術を再現するため限界を超え、

「てめえの方こそ、ついてきやがれ────!」

渾身の力を篭めて、着物姿を突破した。



「パンチパンチパンチパンチパンチ!
なんだよそれつまんねーよ!っていうかなんでそんなに物真似うますぎなんだよ実際!
久織姉凝りすぎ! 黒桐騙されすぎ! あと俺出番なさすぎ!
そもそもなんだよこのものまね師、そんな偽両義いたら俺出番ねえよ、
出番返せよぅ……!」

某月某実、午前零時過ぎ、偽両義殺人現場裏。
冬の夜空に白純里緒の奇声が響いた。

130僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/01(木) 21:46:47
>>129
最後の部分ですべてが変わったことに驚いた。
だがGJ!

131おしまいの夜・イリヤ(士郎→切嗣、イリヤ→士郎) 1/2:2007/03/01(木) 23:22:38
 あのゴミ置き場―――もとい、自分の部屋とは比べ物にならないほどガラリとした部屋。
 ここで士郎と一緒に眠るのは、あの部屋で独り寝るよりもくつろげる……ハズだったのだが。

「あ、切嗣、ちょっと待っててくれ」
「え?」
「この格好で眠るわけにいかないだろ?
 ちょっと着替えるからさ……」
 あー……そうだよな、昼夜変わらない僕とは違うんだし。

「……む」
「どうしたんだい士郎?」
「もしかして、俺の着替えを見たいってんじゃないだろうな? 爺さんってそういう趣味だったのか?」
 馬鹿なコトを言ってはいけない。
 知り合いにそういった趣味の人間はいた事はいたけど、とりあえず僕はいたってノーマルです。

「はいはい、そういうことで切嗣をからかっても面白くはないしな。じゃ、あっち向いててくれよ」
 言われるままに、そっぽを向く。
 ……少し残念だったかな、と思わなくも―――って、何言ってんだ僕は。

 しんと静まり返る夜の部屋。
 衣擦れの音を聞く。
 そのまま、ごそごそと布団に潜り込む士郎を背中に感じる。

「ん。いいぞ、爺さん―――」

「――――――」
 士郎の布団に並んで眠る。
 二人で横たわってるせいか布団には全然余裕がない。

「……なあ。もっとそっち行っていいか?」
「いいよー。というか、狭すぎて寄り添わないと布団からはみ出しちゃうしね。僕のせいで士郎が風邪ひいたら、大河ちゃんや雷画さんに合わせる顔がないよ」
「そ、そうだよな。……じゃあ、ホントに遠慮なしで」
 ぎゅっと寄り添ってくる身体。

「……へへへ」
 気恥ずかしそうな声には、それ以上に幸福の色があった。
「…………」
この部屋に来て良かった。
 こんな小さな子供が、こんな寂しい部屋で独りで寝るのはよくない。

「んー……切嗣の体温、ちょっと熱めだな、なんかユタンポみたいだ」
「湯たんぽって、また古い道具知ってるんだな」
「ああ。雷画爺さんがさ、この前雪が降った時に話してたんだ。
 思ったより今年は寒い、ユタンポが恋しいって。その気持ち、今ならちょっとだけ分かってあげてもいいかなあ」

 胸にすりすりと、頬摺りする士郎。
 まるで、大きなぬいぐるみのように抱きつかれて……そういえば、アイリとイリヤの部屋にたくさんあったな。

「……切嗣? いきなり黙り込んで、どうかしたのか?」
「いや、なんでもないよ。ちょっと、昔の事をね」
 もう自分には、それを想う資格すらない。
 今もあの城に残っているであろう妻子を想像すると、心臓が締め付けられるようだった。

「そうだ。初めて見るよな、俺の寝巻き。
 どうだろ? 似合ってるかな?」
 尋ねてくる士郎の頭を撫でる。
 クセの強い赤茶色の髪。小さな頭をくしゃっと撫でると、嬉しそうに擦り寄ってくる。

「可愛いぞ。昔話に出てくるお姫様みたいだ」
「それ、嬉しくないぞ。俺はさ、爺さんみたいな正義の味方になりたいんだから……んー」
 士郎の身体に、じわりと熱が染み透っていく。
 このままぽかぽかと暖かくなれば、穏やかに眠れるだろう。

132おしまいの夜・イリヤ(士郎→切嗣、イリヤ→士郎) 2/2:2007/03/01(木) 23:23:32
「なあ、爺さん?」
「ん……なんだい?」
「前にもさ、一緒に誰かと眠ったコトってある?」
 アインツベルンにいた頃は―――いつも飛び回っていてアイリとは夫婦らしい生活をしてはいないし、まだ小さかったイリヤに添い寝してやる事もなかったから、そういう記憶はない。

「士郎こそ、お父さんやお母さんと一緒だったかい?」
 自然に聞き返していた。
 ぎゅ、と胸の上を握り締められる。
 士郎の身体が竦むように硬い。寂しさを慰めるように、背中を撫でてあげる。

「……悪いね、変な事訊いた。僕も誰かと一緒に寝る事がなかったから、緊張してる」
「ん……ん、えへへへ」
 ようやく、士郎の身体が緊張からほぐれる。
 ほのかな温かさと、小さな息遣い。

「いつも、独りっきりで布団に入ってたから、冷たかった。今は爺さんと一緒だから、あったかくてきもちいい……から」
 ふぁ、と小さくあくびをする士郎。
「こんな事言ってもしょうがないけどさ。
 これから、ずっと切嗣と一緒に過ごせるのなら、俺は幸せだったのかなぁ」

 言葉には半分真実と、半分眠りが混じっている。
 もう微睡みの中にいるのか、士郎はここにはいない誰かに話しかけているようだった。

「……そっか。けど毎晩こうするのは困るな。
 僕、寝相が悪いかもしれないし。その度に士郎を幻滅させちゃいそうだ」
「知ってる。でも、そんなのいくらでも直してやるから安心してくれ」

 きゅっ、と縋りついてくる感触。
 温かくなってきて、だんだん目蓋が重くなる。
 聞いたり喋ったりする事が、他人の行為のように遠く感じる。

「……へへ。切嗣はぁ、俺が一緒じゃないと駄目なんだから―――」
 夢うつつな言葉がくすぐったい。
 ほのかに温まった士郎は、子猫のように柔らかい。

「ふぁ……そろそろ寝ようか、士郎」
「そうだな。やんなきゃならない事は、まだまだたくさんあるんだから。
 それじゃあ―――また明日な、爺さん」

 ……満ち足りた声に意識を落とす。
 士郎の体温を感じながら、一時、幸福な夢に落ちた。

 ごく当たり前の夜が更けていく。
 緩やかな水没に歓喜の涙を流す。

 数多くの夜を迎えた中、この眠りだけが、一点の曇りもない無垢の楽土。

 ―――だから、それが少し悲しい。
 完璧であればあるほど。
 それを失う時の絶望は、今まで知りえた中で、最も大きいモノだろうから。

133僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 00:22:18
うん、まあ、なんだ
最初『現在の』士郎の姿で脳内再生してうぇ…ってなったけど
子供の頃ならまあありかな?

134たとえばこんな朝の一時 1/3:2007/03/02(金) 01:21:49
「いただきまーす!」
 それぞれ微妙に違った合掌が響き渡る。
 テーブルには焼き魚を主菜にした朝食が、実にズラッと六人前。
「はい、そんなワケで今朝は士郎が早起きして作ってくれました。みんな、特にそこのぐうたら人間は士郎に感謝しつつ、よく噛んで食べるよーに」
 こくん、と生真面目に頷くセイバー。
 いや、君のコトではなく、そこでほうれん草のおひたしといり鶏をトレードしている征服王組のコトなのだ。
「あ、また納豆がある。ワタシのは要らんと言ってるのに、エミヤ二世も懲りないな。ライダー、納豆食べるだろう? タマゴ焼きと交換してくれ」
「かまわんが、まだ納豆苦手なのか? 食べず嫌いはイカンぞ、と言いつつタマゴ半分なら頷く寛大な余であった。
 むっふっふ、納豆とゴハンの良さが分からないとはまだまだひよっ子よのー」
「半分か。……まあいいか、そのレートで交換してやろう。どうせこんなに食べきれないしな。そうやって知らないうちに二世の奸計にひっかかってろ」
「うむ、等価交換成立。タマゴ半分で坊主の納豆ゲットなり! ……あと小僧の奸計ってなんだ?」
「大丈夫、心配無用だ。カロリー計算はちゃんとやってるから、よく噛んでちゃんと運動すれば余分な肉なんかつかないって!
 な、そうだろセイバー?」
「シロウの言う通りです。体格が違うので断言はできませんが、征服王だけ体重が増す、という事はないでしょう」
「ほら。セイバーもこう言ってるし、じゃんじゃん食べちゃってくれ。おかわりいっぱいあるからなー」
「言われるまでもなく。―――シロウ、山盛りでお願いします」
「………………」
「………………」
 イリヤと視線が合う。
 お互い言いたい事は一緒みたいだが、口にせぬが花のようだ。
「姉さんは? もうお茶碗カラだけど?」
「私は一杯で結構よ。セイバーほどの消化器官は持ち合わせてないし、燃費が悪いわけでもないもの。お茶をいただいてるから、シロウも食事に専念してなさい」
 とぽぽ、とお茶をいれるイリヤ。
 無言で湯飲みを口に運ぶ姿がなんとも様になっている。

135たとえばこんな朝の一時 2/3:2007/03/02(金) 01:22:38
「……燃費が悪い、とは聞き捨てなりませんねイリヤスフィール。私とて必要最低限であれば一杯で十分だ。
 ですがこうして用意された以上、残すコトもないでしょう。兵糧は無駄にしてはいけませんし、なにより」
「はふはふ、ふろふき大根おいしーのぉ。お、セイバー食わんのならそれ頂こうか」
「お断りします」
「ぬごぅっ!?」
「なにより、せっかくシロウが用意してくれた食事です。簡単に済ますのは心苦しい。美味しい料理は素直に、心のおもむくままいただくものです」
 セイバーの言う事は理にかなった、とても素晴らしい意見だと思う。
 おかわりです、と三杯目のお茶碗を差し出してさえいなければ。
 ……何事も、やりすぎはよろしくないという話だ。
「おや? 今日のみそ汁、なんか味違うな。アイリスフィールが手伝ったんじゃないだろう? なんかバラバラな感じだ。
 味が濃いクセにじゃがいもは細かくキレイにカットされてる。下手なのに繊細。駆け出しの彫刻師みたいだ」
「あ―――いや、何事も経験だし。変わった事しとかないとね」
「ふーん。ワタシは前のが好きだが、まあ、こっちも将来性はなくもないか。アーチボルトの小娘が作る料理もこんな感じだし」
 ほっと胸をなで下ろすイリヤ。
 ……嘘は言ってないよな、嘘は。
 何を隠そう、今朝のおみそ汁はイリヤ謹製なのだ。
 今朝、寝過ごした僕が台所に顔を出すと、そこには士郎とイリヤがいた。
 僕とアイリは食器出しを手伝いつつ、みそ汁鍋の前で悪戦苦闘するイリヤを見守っていたのである。
「あ。ライダー、そろそろ時間だぞ。世界征服の説明会はじまっちゃうぞ」
「おう。さすがに今日遅刻したらディルムッドに怒られるのう。くく、食後のお茶さえも楽しめぬのか指導者生活」
 ブケファロス号の手綱片手に立ち上がるイスカンダル。
「では小僧、先に行っておるぞ。坊主も遅刻しないように来るのだぞ。あまり気を抜いてさぼらぬように!」
 ではなー、といかつい笑顔で手を振って走り去る征服王三十×才、結婚暦あり。
 世界征服に乗り出す日が近い為、ここんところイスカンダルの朝は早い。
 征服王の補佐を請け負った士郎とウェイバーも同上なんだけど、決起前という事で二人は朝は軽いミーティングのみになっている。
 よって、いつもより三十分ほど余裕があるのだった。

136たとえばこんな朝の一時 3/3:2007/03/02(金) 01:23:27
「世界征服開始、もうすぐだな。遠坂たちの親父さんもそれまでに帰って来られればいいんだけど」
「そうだねぇ。夏休み中に帰ってくる、なんて言っておきながらもう十月だし。あっちでなんかあったのかね、時臣」
 ……というか、何も起こしてないといいなホント。
「ふん。トキオミが長期滞在してるのは自業自得よ。だいたい一ヶ月で済むワケないでしょう。宝石剣の真似事をして失敗したのよ?
 ……まあトキオミには百年早いから万が一なんて起きないでしょうけど、もし第二魔法を暴発させてたらそれこそどうなってたコトか」
 アイリは心底呆れている。
 ……まあ、あれだけの事を自分の城で起こされたのだから、そりゃあ根に持つってもんなのだけど。
 ―――話は二ヶ月前にさかのぼる。
 夏休み前のある日、時臣はいつもの調子で、
「じきに時計塔(ロンドン)に娘たちを送り出す身としては切り札が必要でな。なんでも今期は奇人が多いと聞くし、極東の田舎者としては貫禄の一つでも与えてやらなくては」
 などと軽い手つきで―――いや、ヤツの事だから細心の注意と準備をしたのだろうけど―――宝石剣のミニチュアのミニチュア、
 並行世界からの波を観測できるというペンダントを作ろうとして、
 物の見事に、ボクら一般人じゃあ想像もできないスケールで、完膚無きまでに失敗した。さすがノーブレス・オブリュージュ。
 結果、遠坂の資産を総動員までして用意した資料も機材もすべてパア。
 アイリ曰く、命があるだけでも化け物ね、という事だったのだが、その化け物は預金通帳を見て生きる屍と化してしまった。
「……衛宮、荒稼ぎできる仕事筋紹介してくれ……」
 なんて言っていた分にはまだ良かったのだが、ある日、とんでもない事件が起きた。
 後に言うウインチェスター事件、魔法に手を出した代償である。
 ……で。
「……さすがに今回はピンチだ。このままだと封印指定を受けてしまうかもしれん。その前に、ねじれてしまったところを直さなくては」
 魔術の総本山、ロンドンの時計塔へ旅立っていったのである。
「けど、アレって結局どういうコトだったんだ? 単に、アインツベルンの城がしっちゃかめっちゃかになっただけだろう?」
「もう、わかってないわね切嗣は。トキオミは武器として加工していない特異点をぶっ放しちゃって、この町はちょっとしたターミナルになりかけたのよ!
 因果律が狂って、事象が混線して、未来の次に過去が繋がりそうになった……って言えば分かる?」
「あー……ようするに、何でもありの世界になりかけたってコトかい?」
「わかりやすく言えばね。厳密に言うと、『この町で起こり得る可能性なら全て引き寄せられた世界』になりかけたってコト」
 ……むむむ。
 起こり得る可能性なら全て引き寄せる、か。
 セイバーが銀の戦車のスタンド使いだとか、最強奥様が聖杯戦争めちゃくちゃにするとか、
 奥さんと『らぶらぶちゅちゅらぶらぶ』な言峰とか、突然アイリが僕を血の解体場へとドナドナするとか、そういった話。
 要するに、決してないとは言いきれないブラックジョークが現実に起こる、という事だ。


1、2:士郎→切嗣 桜→士郎 イリヤ→ウェイバー ライダー→イリヤ 藤ねえ→イスカ
3:士郎→切嗣 桜→士郎 イリヤ→アイリ 凛→時臣

137DDD一頁目:2007/03/02(金) 07:28:51
寝台の軋む、微かな音で目が覚めた。

夜半、目を覚ますと四肢の感覚を失っていた。
透明な蛹に倣う。意識が手の平サイズの小人になって、脳の中に密閉されている。
どれほど手足を動かしたところで、硝える躯は動かせない。
意いつ、股間だけが閉じた意識と繋がっていた。脈打つ血潮を情報として感じ取る。
一部分でしかないモノが、全体にとって代わっていく感覚。ソレしか感じない以上、
石杖所在という存在は股間に凝集される。
「─────、ぁ」
そのぜんしんが、気持ちよかった。
ずちゅずちゅという音が聞こえる。
全身が吸い取られるような悪寒。
全身が咀嚼されていく快感。
自分が、淡々と食われている実感。
じしんが飲み込まれ、ようやくじぶんを取り戻す。暗闇で、まだハラハラと
啜り音がする。毛布をはぐ。
ベッドの上は一面汗と唾液。口元を白濁で染めた少女が、
上気した頬で微笑んでいた。

「───だって、お兄ちゃん苦しかったんでしょう?」

138僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 07:56:29
>>133
俺は途中から某士郎娘に切り替わってた。

139【 予告編 】:2007/03/02(金) 08:06:51

【予告編】

あいつのことか
Oh, her ?

ああ 知っている
Yeah I know her .

話せば長い
It's going to take a while.

そう 古い話だ
It happened years ago……

知っているか?
Did you know

王は3つに分けられる
there are three kinds of NEET?

寝ながらビデオ見てる奴
Aleksandros III Megas

仕事もせずに喰うだけの奴
King Arthur

徘徊している奴
and Gilgamesh

この3つだ
Those are the three.

あいつは――
And her

140僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 08:40:57
碌な王様がいねー!

141僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 08:45:52
>>139
>王は3つに分けられる
>there are three kinds of NEET?

ナイス英文、GJ

142僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 12:04:52
>>137
―――なんて、エロ漫画

143僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 13:11:32
>136
力作GJ。こんな平和な第四次ファンディスクがあったらなあ。

144僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 17:07:23
あいつのことか
Heloo My name is Emiya.

ああ 知っている
Haw are you?

話せば長い
Are you ha sakana?

そう 古い話だ
Yes.It's Tom.

知っているか?
No.It is not Emiya.

エミヤは3つに分けられる
Yes.I am a Emiya.

理想の果てに磨耗した奴。
Are you a EMIYA?

絶望を知らず走り続ける奴。
No. I am not Emiya.

英語のできない奴
Yes. I am Emiya Shirou.

この3つだ
What is this?

あいつは――
This is a pen.

145僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 17:34:03
ちょwなんだそのニュークラウンなノリはw

146僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 17:37:15
>>144
く、くるしい。腹筋と呼吸器が死ぬ(w

147僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 17:38:49
ああ、遂に復活したよThis is a pen.
懐かしすぎる…GJ

148僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 17:41:27
これってリレーSSみたいなかんじ?

149僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 17:43:44
過去ログ読めば分かる

150僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 17:45:04
なつかしー そして苦しい(笑 なんでこんなに笑えるんだろう。コレ(w

151僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 19:10:26
>>144
GJ!

>>137
そこにマトさん突入してきて、所在が(ry

152僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 19:56:53
>>137

「すごい――お兄ちゃんのアレ、まだわたしのナカでビクビクしてる――」

153僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 20:12:30
>>144
これはヒドイww卑怯すぎるwGJw

154Zero Act4 鉄→金:2007/03/02(金) 20:31:49
 黒い騎士は野獣の如き勢いで、アスファルトの舗装を蹴散らし突進する。ただ一人セイバーだけを目掛けて、黒い殺意を渦巻かせながら。
 無論、セイバーとて油断していたわけではない。即座に剣を構え直して防御に入る。
「――――――――ツ!」
 低く地を這うような不気味な気迫とともに、バーサーカーは手にした〝得物〟をセイバーの脳天に振り下ろす。
 危なげなく不可視の剣で受け止めたセイバーだったが、受け止めたその武器の正体を見極めたところで、彼女は愕然となった。
 アーチャー――さっきまで鉄柱を足場にし、それがバーサーカーに切り倒されて地面に落ちたときにうっかっりバーサーカーに向かって飛んでしまった金色のサーヴァントである。セイバーヘと突進しながら、黒い騎士は飛んできたそれを、これまたうっかり掴んでしまったのだろう。
 バーサーカーの能力か、ぴいんと背筋を伸ばした直立不動のアーチャーを、さながら槍に見立てたかのように両手で構えて、バーサーカーは凄まじい圧力でセイバーの剣を圧迫してくる。だが驚くべきはその膂力より、得物がただのアーチャーでしかないという点だ。
 風王結界(インヴィジブル・エア)に隠されたセイバーの剣は、まさしく宝剣の中の宝剣。他に並ぶものとてない至高の宝具である。たかが路傍で拾った金ぴかなどで鍔競り合うなど有り得ない。
 そんな風にセイバーの剣と拮抗しうるだけの強度を備えているとするならば、それは英霊の宝具しか他に考えようがない。が……
「なん……だと?」
 歯を食いしばって耐えながら、セイバーは目を疑った。
 バーサーカーの手にしたアーチャーが、黒く染まっている。葉脈のような黒い筋が、幾重にもアーチャーに絡みつき、今もじわじわと広がりながら侵蝕していく。
 起点はバーサーカーの両手だった。黒い籠手に掴まれたその場所から、黒い筋は蜘の巣状にアーチャー全体に広がっているのだ。
 それはハーサーカーの魔力――殺意と憎悪に濁りきった、黒い騎士ならではの魔力であった。それが手を介してアーチャー全体に浸透している。
「貴様は……まさか!?」
 驚愕とともにセイバーは理解した。このバーサーカーの宝具の正体を。
 見守るランサーとライダーも、辿り着いた結論は同じであった。
「……そういうことか。あの黒いのが掴んだものは、何であれヤツの宝具になるわけか」
 感心した風にライダーが唸る。英霊の宝具とは、形ある固有の武器として顕現するものばかりではない。時にはサーヴァント自体の身に備わった〝特殊能力〟として発揮されるタイプの宝具もある。このバーサーカーの場合がまさにそれだ。
 バーサーカーの籠手で掴まれたその瞬間に、アーチャーの宝具はその支配権を黒い騎士に乗っ取られていたのである。
 のみならず、何の変哲もないアーチャーまでもが、ひとたびバーサーカーの手に渡れば他の宝具と鍔競り合うほどの強烈な魔力を帯びる。先の黄金のアーチャーとはまた違った意味で、バーサーカーは無尽蔵の宝具を持ち合わせているようなものだった。
 二撃、三撃豪快な〝槍捌き〟でもって、ハーサーカーはセイバーを責め立てる。迎えるセイバーは防戦一方だった。剣柄に添えた左手には力が入らない。ここにきてランサーの『必滅の黄薔薇』(ゲイ・ボウ)に負わされた傷が響いていた。右手一本の握力しか当てにできない不自由な剣技を、魔力放射のサポートで何とか支えて応戦していたものの、勢いに乗ったバーサーカーの怒濤の連撃を前にしては防戦一方に立たざるを得ない。反撃の糸口が掴めないまま、次第次第にセイバーは劣勢へと追い込まれていく。
「セイバー……!」
(中略)
 バーサーカーは容赦なく、まさに狂乱の英霊に相応しい獰猛な苛烈さでセイバーに食らいつく。矢継ぎ早に繰り出されるアーチャーは、まさに獣性と呼ぶに相応しい荒々しさでありながら、その技の冴えと正確さばかりは達人の域にある。
 セイバーを圧倒するのはその勢いだけではなかった、いかに手負いとはいえ、最強のサーヴァントたるセイバーにさえ反撃の隙を与えない猛連撃。しかもその得物は、魔力で強化されているとはいえ、歪みねじくれたアーチャーの残骸なのだ。
 断じてただの狂犬ではない。このバーサーカー、もとの英霊は相当な〝使い手〟である。狂化してなおこの手練。尋常な腕前ではない。
「貴様は……一体!?」
 瞠目するセイバーに答えを返すはずもなく、黒い騎士は裂帛の気迫とともにアーチャーを振りかぶる。

1554thライダー→5thライダー ウェイバー→桜:2007/03/02(金) 20:33:10
 そんなことを考えていた桜の背後で、突如、豪快な破壊音が響いた。
「きゃっ!?」
 驚きのあまり跳び上がって振り向くと、地下の蟲蔵に続いていた会談が、ぐしゃぐしゃに歪んで引き裂かれている。そこから悠々たる足取りで階上に現れたのは、他ならぬ桜のサーヴァント、ライダーだった。
 初見が暗い部屋の中だっただけに、十分な明かりの中でその風体を仔細に見て取れたのは、思えばこれが最初だった。
 身の丈は170センチ代に達するだろう。漆黒の短衣から伸びる剥き出しの脚は、内側から張り詰めたかのようなしなやかな筋肉の束で形作られ、馬でも自力で追い越しかねないほどの脚力を窺わせる。白く整った面貌に、額の赤い文様、ぬめるような紫の髪。同じく紫に染め上げられ、鱗状の文様によって飾られた仮面は、さながら魔を封印する戒めを思わせる。
 そんな格好の美女が、格調ある内装の間桐邸に堂々と仁王立ちしている様子は、どこか滑稽な物すら感じさせる取り合わせだったが、けたたましく泣き叫ぶ間桐臓硯のわめき声に浮き足立った桜には、面白がっている余裕などあろう筈もない。
「ばか! ばかばかばか! お爺様の部屋を破壊するなんて何考えてるんですか貴女! なんで入るときみたいに霊体化しないんですか!」
 食ってかかる桜に、だがライダーは妙に上機嫌な笑顔で、手にした二冊の本を掲げて見せた。
「霊体のままでは、コレを持って歩けないではないですか」
 ボディコンの女王様が、双子らしいゴスロリ少女二人を調教している表紙写真。どうやらライダーはそのSM雑誌を臓硯の布団の下から持ち出したかったらしい。だがそんな些末な理由のために臓硯の機嫌を損ねるどころか粉砕されたのでは、孫娘としてたまったものではない。
「急いでください! 逃げる! 逃げるんです!」
「見苦しいですよ。狼狽ないでください。まるでザコモンスターか何かのようではありませんか」
「モンスターじゃなくて何なんですか貴女!」
 そう喚く桜の剣幕に、ライダーは憮然となった。
「大いに違います。闇に紛れて逃げ去るのならザコモンスター。惨劇とともに立ち去るならば、それは女怪メドゥーサの襲撃です」

156僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 22:38:19
>>154
ギルーーーーーッ!!
シンプルすぎて笑えた、GJ! いつの間にか残骸扱いだしw

157僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 22:44:20
うっかり王の威光に涙が止まりません

158僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/02(金) 23:18:38
昔あったギルと鍵剣が入れ替わったのを思い出した

159154:2007/03/02(金) 23:57:45
>>158の人へ
いや実は、ひさしぶりに「This is a pen」みたもんで懐かしくなって昔のネタをみにいって
で、正にソレを見つけて、つい出来心でかいてしまったり(大笑
――いや、アレは凄かった。今みても面白い。
「正面からのギルガメッシュ」

160僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/03(土) 05:05:20
この世全ての悪にも犯されなかった王気が・・・www

161僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/03(土) 08:48:55
>>155
なんつーか、「だめなひと」といい、4次と5次のライダーの共通点がw

162僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/03(土) 09:59:48
>>155
>ボディコンの女王様が、双子らしいゴスロリ少女二人を調教している表紙写真

これはライダーのリビドーを燃え上がらせる素晴らしい本だw

163王の条件→ライダーの条件:2007/03/03(土) 12:15:11
【予告編】

あいつのことか
Oh, her ?

ああ 知っている
Yeah I know her.

話せば長い
It's going to take a while.

そう 古い話だ
It happened years ago……

知っているか? ――ライダーは3つの条件がある
Did you know there are three kinds of rider?

騎乗するコト
Riding

でかいコト
and big

マスターがへたれなことだ
and master is small

この3つだ
Those are the three.

あいつは――
And her

164王の条件→エミヤの条件:2007/03/03(土) 12:19:45
【予告編】

あいつのことか
Oh, her ?

ああ 知っている
Yeah I know her.

話せば長い
It's going to take a while.

そう 古い話だ
It happened years ago……

知っているか? ――エミヤは三つに分けられる
Did you know there are distributed between three?

正義の味方を目指している奴
A friend of justice

執事な奴
A butler

ロリコンな奴
and lolita complex

この3つだ
Those are the three.

あいつは――
And her

165僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/03(土) 12:51:48
「し、質問があります、本部長!」
「なあにィ?」
「あ、あいつは? herは彼じゃなくて彼女では!?」

166僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/03(土) 13:16:03
>>165
「バカめ!>>144の通り奴は英語ができぬわ!」
「エミヤ―――――――――ッ!!」

167僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/03(土) 13:58:15
>>165>>166の掛合いで吹いたw

168僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/03(土) 17:03:18
そ、それは伝説のえみやしろこ!

169僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/03(土) 17:17:48
シロッコか

170僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/03(土) 17:19:07
あのシリーズ勢いでアンリまで幼女化したんだよな。

171僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/03(土) 18:10:05
普通にきめぇ。

172【予告編】 王から聖女:2007/03/03(土) 23:57:53
あいつのことか
Oh, her ?

ああ 知っている
Yeah I know her .

話せば長い
It's going to take a while.

そう 古い話だ
It happened years ago……

知っているか? ――祈りは三人の聖女によって受け継がれた
Did you know there are three Homunculus of Einzbern?

すべての始まりである冬の聖女
Lizleihi Justica von Einzbern

愛する男の理想(ユメ)に殉じたひとりの女
Irisviel von Einzbern

その身と引き替えに奇跡を起こした小さな天使
and Illyasviel von Einzbern

この三人だ
Those are the three.

あいつは――
And her

173痛覚残留? 士→式:2007/03/04(日) 01:39:05
……藤乃は、血を吐きながら手を動かす。
繰り返すのは同じことば。
彼女は初めて、とても強い意志で願った。

―――もっと生きて、いたい。
―――もっと話して、いたい。
―――もっと思って、いたい。


―――もっと ここに いたい―――


でも、もう何も動かなかった。
痛みだけが繰り返す。
これが―――自分が楽しんでいたモノの正体。
その事実が、何より浅上藤乃には痛かった。
自分が犯した罪、自分が奪った命の意味が今は解る。

意味は重すぎて―――謝る事さえできなかった。
今はただ、優しい笑顔を思い出す。あのひとがいたのなら―――こんな自分を、まだ、抱えてくれるのだろうか。
びくん、と自分の体が痙攣した。
喉元から逆流する血液が、最後の痛みの到来を告げる。
その衝撃で、もう光さえ失った。
もう、自分の中に残されたモノしか視えない。いや、それさえも薄れていこうとしている―――。
消えていく孤独に耐えられず、藤乃は口にした。
今までずっと意固地になって守ってきた、彼女の本当のココロ……幼い頃からユメみていた、とてもちっぽけでささやかな願いを。

「―――いたい。痛いです、先輩。
 すごく痛くて……こんなに痛いと、わたし、泣いて、しまう―――。
 ……ねえ母さま―――藤乃は、泣いて、いいん、ですか」


「だめでござる。 泣いちゃいけないでござる」

 お前の出番既に尽き警察到着時間の問題なり。
 シークタイムゼロセコンド、脊髄反射で返答してやった。

「貴女……? えっと、今のはどういう意味なんですか?」

「分からないか。
 今のは、泣くなっていう意思表示。お前が泣いても殺した奴が生き返るわけでもないし、まだいいかなって」

 どうしてそのような気分になったのかはオレにも分からないけど、まあ、腹の病気は殺してやるつもりだし。

 オレだって泣くのはあいつが死んだ時だけだって決めたし。

「そんなわけだ。ほら、お前も涙を拭けよ」

 持ってたハンカチを差し出す。

「っ…………!」
ま、待て、なんかすごく悪寒走ったぞ今のー!

「待った、待ってくれ、泣いてもいい。
……オマエ、ホントはすごく怒ってるだろ?」
恐る恐る声をかける。

「まさか、ねぇ、藤乃は何か変わりましたか?」
「も、戻ってる――――!?」

膀胱!?
攻撃に膀胱!?
明らかにetaF19の再現!?

「では。いつも通り、軽く曲げていきます」
「ホ、本気かオマエ!いくらなんでも大人気ないぞソレ――――!」

こっちの言い分なんて聞きやしない。
稲妻のような衝撃。
シリアスという枷を解いた藤乃は、なんか容赦なく、その……えっと、バカァァァァ!!!!

174僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/04(日) 02:55:18
これはいい。最後の叫びで悶え狂った

175僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/04(日) 06:53:41
>>173
可愛いよ。式カワユス。しかしシリアスぶち壊しだw

176改変元 Zero Act4:2007/03/04(日) 16:20:32
「貴様――何が言いたい?」

「うむ、噛み砕いて言うとだな」

 ライダーはここで、威厳だけはそのままに、妙に飄々と砕けた口調に切り替わった。

「ひとつ我が軍門に降り、聖杯を余に譲る気は無いか? さすれば余は貴様らを朋友として遇し、一日中食っちゃ寝の生活を約束する所存である」

 あまりにも突拍子も無い提案であった。セイバーは怒りをも通り越して呆れかえり、

「く……こ、この痴れ者めっ!
 うう、そんな、そんな提案をですね、この私が受けると思っているのですかっ……!
 あま、あまく見ないでほしい、うう、そんなおべんちゃらにほだ、ほだされる私じゃないやいっ……!!
 ……無いんですけど、ああもう、いいなぁその提案!」

 うわーん、とライオンのように吠えるセイバー。
 その咆哮はまさに慟哭そのものであった。

「……とまあ、そんなワケで残念ながらその提案は受け入れられません。
 私としては是が非でも乗りたいところなのですが、公私混同はいけませんよねー」

 しくしくと涙するセイバー。
 サーヴァントの悲劇である。

「……飯も豪勢を尽くしたものを用意するが?」

 なおもおもねるように申し出るライダー。
 セイバーは憮然とした様子で後ろを振り返ると、

「―――恨まないでくださいアイリスフィール。
 こうなっては、こうする以外に道はないでしょう?」

 ニヤリと。
 自ら守ると誓いを立てた女性を見て笑った―――

「さてライダー。贅沢は言いませんが、最低限、部屋はスウィートクラスを」

「セイバー、貴女……!」

177僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/04(日) 16:26:44
外道セイバーかww

178僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/04(日) 16:51:25
おまえwww

179僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/04(日) 17:01:17
イスカは勧誘条件を間違えたなw

180僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/04(日) 20:06:10
堕落た(「おちた」とよむ)英雄王に続いて、騎士王も落ちた。

181僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/04(日) 21:27:07
セ、セイバー orz ―――だが、それがいいw

182僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/04(日) 21:56:56
ゴメン。ちょっと聞きたいんだけど時々ネタにれてる予告編って何が元ネタ?

183僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/04(日) 22:08:52
ACE COMBAT ZERO のトレイラーを鋼屋ジンが改変したもの

184僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/04(日) 22:13:44
ありが㌧
調べてみる。

185サーヴァント→エミヤ:2007/03/05(月) 03:15:33
セイバー「エミヤどうしでだいバトルだ!」
アーチャー「みんなよけろ。えみやしろうだけはゆるせない。」
アーチャーはしろうにアンリミテッドブレイドワークスをあびせるつもりだぞ。
しろう「へん、ばかめが。やれるものならやってみろ。」
ブロークン・ファンタズム!
しろう「おまえがくらえ!」
セイバー「ぐわーっ」
セイバーはしろうにたてがわりにされてしんだ。
アヴェンジャー「なんてやつだ。」
しろう「へへへっ、ゆかいだぜ。」

186僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 07:29:46
>>185
外道シロウww

187【予告編】:2007/03/05(月) 09:18:38

あいつのことか
Oh, her ?

ああ 知っている
Yeah I know her .

話せば長い
It's going to take a while.

そう 古い話だ
It happened years ago……

知っているか?
Did you know

三人組にはそれぞれの役割がある
there are three roles in Trio?

ほにゃほにゃな平和主義者
Mo-chan

メガネをかけた参謀タイプ
Hakase

色黒のトラブルメーカー
and Hachibe

この3つだ
Those are the three.

あいつは――
And her

188僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 09:26:27
予告編ネタ多すぎ。
さすがにそろそろ食傷気味だな。

189僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 14:13:37
>>187
ずっこけ三人組めっちゃナツカシス

190僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 14:40:27
>>187
こうかくとあの3人組もかっこよく見える

191僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 15:49:56
>>187
fate関係ないじゃんwww

192僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 15:58:24
>>191
時々でいいから、三枝さん、氷室さん、…あーあと誰だっけ? の事も思い出してください。

193僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 16:06:47
>>192
etaf三大ヒロインの名前を忘れるなよ………

194僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 17:09:57
そこまでにしておけよ藤村

195僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 17:30:38
>>192
弓塚さんだよ。忘れんな

196僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 18:02:44
つーか三枝さんがモーちゃんてヒドス

197僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 18:56:56
意外と胸がモーちゃんだったりしてな

198僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 19:04:41
という事は氷室はトイレで考え事をするのか。

199僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 19:20:56
>>198
そして>>173の悲劇再びか。

200僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 19:38:26
>>199
「おもらしネタは作ってはおらぬ。ネタが浮かぶとすれば次スレ以降か」

201僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 19:50:07
>>200、何を求める。

202僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 20:00:27
――――おもらしのネタを

203僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 20:05:42
>>200、何処に求める」

204僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 20:31:35
――――ただ、萌え系キャラにのみ。

205僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 20:41:08
>>200、何処を目指す」

206僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 21:04:55
―――知れたこと。その矛盾したおもらしネタの果てを…

207次回予告改変:2007/03/05(月) 21:07:02
「ほう。おまえのマスターも捨てたものではないな。どうやら我の正体に心当たりがあるらしい」

「え―――?」

 セイバーがこちらに視線を向ける。

「そいつのことか?
I am the bone of my sword.

 ああ、知ってる。
Steel is my body, and fire is my blood.

 話せば長い。
I have created over a thousand blades.

 そう、古い話だ。
Unaware of loss.
 
 知ってるか?
Nor aware of gain.

 王は3つに分けられる。
With stood pain to create weapons.

 覇道を求める奴
waiting for one's arrival.

 騎士道に生きる奴
I have no regrets.

 空気が読めない奴
This is the only path.

 この3つだ。
My whole life was

 そいつは―――」
“unlimited blade works”

 ―――炎が走る。

 燃えさかる火は壁となって境界を造り、世界を一変させる。
 後には荒野。
 無数の剣が乱立した、剣の丘だけが広がっていた。

 その光景は、ヤツにはどう見えたのか。
 黄金のサーヴァントは鬼気迫る形相で、目前の敵と対峙する。

「――貴様、よもやそこまで、ガ―――!!!???」

208僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 21:09:37
違う意味で英語出来るようになってるw

209僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 21:22:29
外道シロウ、卑怯臭ッ!

210僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 21:50:42
何そのフェイク殺法

211僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 22:00:39
士郎が外道化したら親しく話しかけるふりをしつつ何気なくUBW詠唱とかしそうだな

212僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 22:04:59
く、そろそろみんなが予告編に飽きてきたこの時期に、だからといって予告編をやめるわけでもなく、こんな変化球を投入するとは……その頑固な職人魂にGJ!

2134th鯖→5th鯖 ウェイバー→慎二:2007/03/05(月) 22:06:28

 ひとまず両名の気勢を削いだところで、長身の美女は厳かに先を続ける。
「我が名はゴルゴン三姉妹の末娘メドゥーサ。此度の聖杯戦争においてはライダーのクラスを得て現界しました」
 居合わす全員が、今度こそ呆気にとられた。聖杯戦争の場において、まさか攻略の要たる真名を自ら名乗るサーヴァントなど有り得るはずがない。そして誰にも増して動転したのは、ライダーの足元で荒縄に縛られていた慎二だった。
「何を―――考えてやがりますかこの馬ッ鹿はあああ!!」
 錯乱のあまり、もはやライダーの鞭に対する畏怖さえも忘れた慎二は、金切り声で喚きながらライダーの胸に掴みかかる。
 ぴしっ、と非情の鞭が夜気に鳴り、抗議の声は恍惚に沈んだ。鞭を握る手以外には何事もなかったかのように、ライダーは左右のセイバーとランサーを見渡して問いかけた。
「貴方がたとは聖杯を求めて相争う巡り合わせですが……矛を交える前に、まずは問うておくことがあります。
 貴方がた各々が聖杯戦争に何を期するのかは知りません。しかし今一度考えて見なさい。その願望、町すら飲み干す欲望に比してもなお、まだ重いものであるのかどうか」
 何を言わんとするのか、まだ判然としない問いではあったが、しかしセイバーはその真意に直感だけで爛れたものを感じ取り、我知らず眦を決していた。
「貴様――何が言いたい?」
「ええ、噛み砕いて言いますと」
 ライダーはここで、威厳だけはそのままに、妙に飄々と甘い口調に切り替わった。
「ひとつ私の下僕になり、うなじを私の牙に委ねる気はないですか? そうすれば私は貴方がたをペットとして遇し、血を交わす快楽を共に分かち合うつもりです」
「……」
 あまりにも爛れた提案であった。セイバーは怒りすらも通り越して引きまくり、その対面のランサーもまた変態だらけの自分の環境についていけず途方に暮れていた。

214Fate/Zero Act3 セイバー→5thランサー アイリ→バゼット 1/2:2007/03/05(月) 23:09:39
 大型車輌の行き来を考慮して幅広に設けられた四車線の道路を、ランサーとバゼットは、さながら約定に赴く決闘者(デュエリスト)の如く、堂々と歩んだ。敵もまた、すでに逃げも隠れもせず姿を現している。無人の大通りの真ん中に立ちはだかる長身の人影は、その出で立ちの異様さもさることながら、何よりも沸々と放つ法外の魔力によって、人ならざる超常の存在であることを暴露している。
 二人のサーヴァントは、およそ一〇メートルほどの間合いを隔てて立ち止まり、対時した。
 ついに出会った最初のサーヴァント。これより死を賭して競うことになる敵を、ランサーはつぶさに観察する。
 癖のある長い髪をざっくりと後ろに撫でつけた、端正な男だった。まず真っ先に目を惹くのは、その得物。身の丈をさらに上回るニメートル余りの長竿は、もはや武具として見違えようもない。七つのクラスの中でも〝騎士〟の座(クラス)として恐れられる三つ――ランサー、アーチャーに並び立つ〝槍〟の英霊。彼こそはランサーのサーヴァントに相違あるまい。
 異様なのは、その象徴的でもある長柄の得物が一本限りではなかったことだ。
 ランサーは右手に緩く握った長槍の穂を肩に預けているのとは別に、左手にももう一本、右のそれより三割ほど短い拵えの短槍を携えていた。
 槍の長さを活用して自在に操るとなれば、当然、両手を使って一本を構えるのが当然である。刀剣ならいざ知らず、二本の槍を同時に使うという流儀は尋常には想像しがたい。
 二本の槍にはいずれも柄から刃先まで、びっしりと呪符らしき布が巻き付けられ、その実体を見ることができない。おそらくは宝具としての真名を秘匿するための対策だろう。
「よくぞ来た。今日一日、この街を練り歩いて過ごしたものの、どいつもこいつも穴熊を決め込む腰抜けばかり。……俺の誘いに応じた猛者は、お前だけだ」
 そう低く朗らかな声で讃えてから、男――おそらくはランサーの英霊は、身構えることもなく瓢々と今一人のランサーに問う。
「その獰猛な闘気……ランサーとお見受けしたが、如何に?」
「その通り。そういうお前もどうやら、ランサーのようだな?」
「いかにも。――フン、これより死合おうという相手と、尋常に名乗りを交わすこともままならぬとは。興の乗らぬ縛りがあったものだ」
 今から命の遣り取りに臨もうとしている者とは思えない、妙に涼しい表情で、美貌のランサーは苦笑した。改めて見ると、ひときわ以上に目見麗しい男である。
 高い鼻梁と凛々しい眉の精桿な顔立ち。固く切り結んだ口元には厳格でストイックな意思を窺わせながらも、どことなく穏やかな憂いを秘めた眼差しが、男ならではの色香を強く匂い立たせている。左目の下には涙粒のような黒子がひとつ。それが印象的な目元によりいっそうの艶を添えている。実に、視線ひとつで女心をとろかしてしまいそうな美丈夫だった。――否、はたしてその婿然たる風情は、容貌だけによるものか?
――ランサーの後ろに控えていたバゼットが、激しく咳払いをしながら「ぶんぶん」と頭を振った。――耳まで真っ赤である。
「……魅了(チャーム)の魔術かよ。 おい。二本槍。ウチのマスターはナリこそ一人前だが、中身は13歳のオトメなんでな。ふざけたマネはたいがいにしろ……て、お父さんかオレは」
 二本槍のランサーは明らかに、女を惑わす霊力を放射していた。魔術師としてそれなりに抵抗できるはずのバゼットだが、こっち方面には疎いのか、ものの見事にツボだったらしい。経験値は並の女性以下なので、ただの一目でこの男の虜になりかかっていた。
 だが保護者(ランサー)の抗議に、美貌のランサーは苦笑して肩を竦める。
「悪いが、持って生まれた呪いのようなものでな。こればかりは如何ともしがたい。俺の出生か、もしくは主(マスター)が女だったことを恨んでくれ」

215Fate/Zero Act3 セイバー→5thランサー アイリ→バゼット 2/2:2007/03/05(月) 23:11:06

「るせえ。お前に女のマスターを失う悲しみがわかるか――それを」
 魅惑の呪いの代表格といえば『魔眼』だが、さっきまで二本槍のランサーが直視していたのは前に立つ朱槍のランサーだけで、その後ろのバゼットには視線を向けていなかった。おそらく魅了が発動したのは、バゼットがランサーのイケメン顔を見た折であろう。魔眼ならぬ『魔貌』といったところか。
 ランサーは歯ぎしりをしながら、美貌のランサーを眇め見た。
「その結構な面構えでウチの主をナンパしかけて生きて帰れるとは思うまいな? 二本槍」
「そうなっていたら興醒めも甚だしいが、成る程、お前程度のナンパ力では主を引き止められないか。……結構。この顔のせいで主をとられて泣きを見た男を斬るのでは、俺もさすがに寝覚めが悪い。最初の一人が骨のある奴で嬉しいぞ」
「顔で得しているヤツが偉そうに――ナンパには努力と手間と真心が必要なのだ。貴様のように努力を知らぬ恋愛ブルジョアにオレの……オレの苦労とオレの不幸の何がわかる」
 慟哭とともに牙をむく猛犬ランサー。限りなく透明で凄烈かつ血と汗と涙に彩られた、それは恋愛の駆け引きに臨む『漢』だけが浮かべ得るひきっつた作り笑いだった。
「吠えてろ――負け犬」
 美貌のランサーは担いでいた右の長槍を一旋させて持ち直し、左の短槍もまたゆるゆると切っ先を持ち上げる。二本の槍を、まるで翼を拡げるかのように大きく掲げたその構えは、まったく流儀の読めないものだった。
 こちらのランサーもまた、体内に沸々と濠っていた闘気を、ここにきて解き放つ。送る魔力が、竜巻のように渦を巻いて男の極彩色なアロハシャツを包み込み――次の瞬間、彼はぴっちぴちの青タイツに身を包んでいた。漢フェロモン全開の全身タイツこそ、この野生のサバイバーたる猛犬の、英霊としての本来の姿であった。
「ランサー……」
 緊張に生唾を呑みながら、バゼットが後ろから呼びかける。そんな呼び方をするとどっちの名前を呼んでるかわからなくて悩ましいので、できればやめてほしいとクー・フーリンの方の槍兵は思った。さりとて、向こうのランサーの事かもとか思うと中々確認もできない。人間、痛い経験をすると臆病になるものだ。いや、英霊だけど。
 バゼットはそれでも、ただ傍観するだけでは済まされないと思ったのだろう。彼女は一応ランサーのマスターを務める身である。
「……気をつけて。私でも治癒呪文ぐらいのサポートは出来るけど、でも、それ以上は……」
 皆まで言わせず、ランサーは釘を刺した。
「フラガラック撃てねえ、なんていうなよ。……てめえ」
「ええええっ!」
「何で狼狽えるっ!」
 この場にまだ姿を見せていない向こうのランサーのマスターはこの際どうでもいいらしかった。普通ならマスターはサーヴァントの傍らに同伴し、戦況に応じた指示を飛ばす一方で、魔術によるサポートを行うのが常道で、しかもバゼットは人間離れした格闘術と、英霊すら打倒する無敵の迎撃礼装の持ち主……のはずである。
「もーいいから目ぇ閉じてあっち向いてろ。バゼット……」
 ハシバミ色の瞳が、物静かに語っていた。
 もーオレは運命なんて信じない。どこまでもいい女に縁が薄いんだオレは。
「……わかりました。ランサー、気持ちが向こうへ行かないように頑張ってみるので、出来るだけ早くなんとかして」
「おう。やらいでか」
 決然と頷いて、ランサー(忠犬)は一歩を踏み出す。
 身構えて待ち受ける憎むべきランサー(イケメン)の、その長槍の間合いへ向けて……

216僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 23:16:28
この騎乗位の英霊といいダメットといいw

217僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 23:25:20
相変わらず男移り早いなー。

218僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 23:26:33
>「顔で得しているヤツが偉そうに――ナンパには努力と手間と真心が必要なのだ。貴様のように努力を知らぬ恋愛ブルジョアにオレの……オレの苦労とオレの不幸の何がわかる」
> 慟哭とともに牙をむく猛犬ランサー。限りなく透明で凄烈かつ血と汗と涙に彩られた、それは恋愛の駆け引きに臨む『漢』だけが浮かべ得るひきっつた作り笑いだった。

ナキワロスww

219僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 23:38:29
きたランサー同士の激突。ユメの対決ここに! ……とか盛り上がったこの気持ちをどうしてくれる、ダメット。

2204thライダー→5thライダー ウェイバー→慎二:2007/03/05(月) 23:50:13

「ら、い、だぁぁぁ……」
 腫れ上がった額の痛みと、それに勝る惨めさ口惜しさで、慎二の声はどん底まで低く掠れていた。
「ど〜すんだよぉ。調教とか何とか言いながら、けっきょく総スカンじゃないかよぉ……オマエ本気でセイバーとランサーを下僕にできると思ってたのか?」
 マスターからの問いを、長身のサーヴァントは何ら悪びれた風もなくハハハと剛胆に笑いとばした。
「いや、まぁ、“ものは試し”と言うではないですか」
「“ものは試し”で真名バラしたンかい!?」
 逆上した慎二は、そびえ立つライダーの双胸に、非力きわまる両手の拳でポカポカと連打をくれながら泣きじゃくった。哀れを誘う光景に、衛宮士郎は羨んだものか同情したものか解らず、何ともいたたまれない心地になった。
 そんな、微妙に弛緩した空気が―――
『そうですか、よりにもよって貴方ですか』
 ―――低く地を這うような怨嗟の声によって、ふたたび凍りついた。
 いまだ姿を現さぬアヴェンジャーのマスターである。それも先刻とはうって変わって、何か曰くがあるとしか思えない憎悪の念をむき出しにした声で、である。
『いったい何を血迷って私の令呪を盗み出したのかと思ってみたら―――よりにもよって貴方みずからが聖杯戦争に参加する気だったんですねぇ。兄さん』
 忌々しげに名を呼ばれて、慎二はその憎悪の対象が自分であると理解した。のみならず、その声の主が誰であるかも。

『残念です。実に残念ですねぇ。優しい兄さんにはいつか恩返しをしたかったんですけどね。兄さん、貴方みたいなDQNにも、DQNなりに最後の情けをかけてあげようと思ったんですけどねぇ』
 暗影に包まれて、声の出所は判然としない。にもかかわらず慎二は、彼女が黒くなってからもう幾度味わったか知れない胃の腑の反り返る感覚を―――義妹・間桐桜の、怨念と憎悪をこめた視線が、暗闇からじっと自分のことを見つめてくる感覚を―――まざまざと再体験していた。

221僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 23:52:10
>「吠えてろ――負け犬」

ここで、戦場の烏以下略で、
槍VS盾じゃなくて槍VS槍になると思ったよ。

222僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 23:57:14
変わりに引いたのが阿部なら桜的には得なんじゃね?
外の人士郎だし

223僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/05(月) 23:59:46
胎児阿部のほうじゃね?

224僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/06(火) 00:00:53
>>槍VS盾じゃなくて槍VS槍になると思ったよ。
同意ー
いや、おもしろいんだけど。
アイリとバゼットで反応が違ったり、それがhaのランサーナンパネタに絡んでたりは。
それはそうとして本気でユメの対決してほかったとか。
・・・・・・贅沢かな。

225僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/06(火) 00:11:15
やべっ、ランサー同士の対決楽しみだ

226僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/06(火) 02:56:58
>>213,220
>>ひとつ私の下僕になり、うなじを私の牙に委ねる気はないですか?
グッと来るものがあった

227僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/06(火) 12:46:07
>>224 こんな感じか?

空は快晴。
暗い夜空は季節の感覚を麻痺させる。
夜風は頬に心地よく、緊張感が寂しさを緩和させる。
文句の付け所のない聖杯戦争のロケーション。
正義の味方を目指す魔術師殺しや魔術教会の魔術師の戦いの場になりそうな冬木の港は、しかし。
 
この上なく対照的な二人によって、ギチギチの険悪空間になっているのであった……!

「って、一人増えてるぅ……!?」
 ランサーの背後。
 耳のピアスがキラリと光る、あのアロハの男は間違いなくラン……サー……?

「フ、イナダ十六匹目フィッシュ。
 よい漁港だな、面白いように赤いのとか金ぴかとか来ねぇ。ところで後ろの男、今日それで何フィッシュ目だ?」
「やかましい、何故貴様に答えなければいかん。戦争中だから余所でやれ余所で」

「はっはっは。まだ1匹も釣ってねぇのか。
 時代遅れの槍兵さんには釣りなんかできねぇってところだろうな、と、十七匹目フィィィィッシュ!」

 ※ランサー兄さんが何でここにいるのかは、カレンから逃げてきた、楽園を奪われた、外道RINにシメられた、等とお考えください。

「だからやかましいと言っている! 他のサーヴァントが逃げるだろうがサーヴァントが!」

「ふ。腕のなさを他人の所為にするとは落ちたな二本槍。サーヴァントが逃げるんなら追いかけりゃいいだろ。
 もっとも、ファンディスクも出てないお前に俺のマスターどころか魚も釣れないだろうけどな、おっとすまないな、十八匹目フィィィィッシュ!」
 
 ヒャッホー、と歓声をあげるアロハの男。
 ……おかしいなあ。
 ランサーのサーヴァント同士の会話って、こんなにも苦々しいものだったっけ……。


「……あれはいったい何だ。」

……ホント将来、彼のマスターになる予定ながら目を背けたい。
上下ともにどこかの暴力団系ばりにキメキメのアロハ。
釣具は近所のルアーフィッシング楽しみに来た奴からかっぱらったときたか……!

「……いいなぁ、アレ、ゲイボルグか……」
青い男の槍はフ○セオートメーションなど全く相手にしないほどの逸品なのだ。
対称に向けて槍を発動させれば勝手に追いかけていくという、もう魚釣りに来たのか、槍で取りに来たのか判断のつかないくらいの概念ぶり。
その他各種ルーンもすべてAランクの蒼崎級。
あの装備、オーディーン由来のグングニールと同じという神話沙汰だ。
ちなみに、言うまでもなくこれを見て「自害しろランサー」の単語を思いついたのである。

228僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/06(火) 13:37:36
そんな関係のない争いの夢を見た。

229僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/06(火) 20:38:11
ちょいまとまりなさ杉な気がする

230僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 19:18:25
釣り対決 乙(w
>>228
ユメオチかっ!

231Fate/Zero Act3 セイバー→5thランサー アイリ→バゼット 1/2:2007/03/07(水) 19:29:05
>>214・215の続きっぽくやってみました。


 逆巻く烈風。生と死の錯綜。
 紅蓮に舞った血の華が、すれ違う槍兵と槍兵の間隙で艶やかに咲き乱れ――そして刹那のうちに散る。
 駆け抜けたランサー(5th)の静止と、両者の反転とは同時だった。
 ともにいまだ直立し、敵と対峙する意志を失わない。二人の英霊は健在である。
 決着を先送りにしたのは、土壇場で趨勢を判じたランサー(5th)の即断が、かろうじて突撃の軌道をごく僅かに傾かせ得るタイミングだったが故だ。
 結果、ランサー(5th)を串刺しにせんと待ちかまえていた黄色の短槍はゲイボルグの石突きで打ち落とされ胸ではなく右の大腿を抉るに留まり、それ故ランサー(5th)が突き出した朱槍もまた突きは浅くランサー(4ht)の回避を許した。斬撃の切っ先が辛うじて捉えたのは、ランサー(4ht)の左腕。部位は違えども両者は最初の激突でともに傷を負った。
 だが、果たしてダメージの応酬は等価であったのか否か。
「つくづく、すんなり勝たせてはくれんのか。……良いがな。その不屈ぶりは」
 ざっくりと肘裏を挟った傷を意に介さぬかのように、ランサー(4ht)は悽愴の笑みでランサー(5th)を見据えている。果たしてランサーの負傷は、まるでフィルムの逆回しを見るかのように、誰に触れられることもなく閉じ合わさり癒着して、痕も残さずに消失してしまった。サーヴァントの自己治癒能力としても有り得ぬ回復のスピードは、身を隠したまま勝負を見守る彼のマスターが治癒魔術を施したのであろう。
 そんなランサー(4ht)とは裏腹に、ランサー(5th)の顔は苦痛と焦燥を隠せずにいた。
 ただ宙に浮いていただけのランサー(4ht)の槍と、両の手に掴まれていたランサー(5th)の朱槍とでは、当然のように威力が違う。ランサー(5th)の下肢に穿たれた短槍の傷跡は、ランサー(4ht)に比べて軽傷である。すくなくとも外見上は。
「……バゼット、俺にも治癒を」
「かけた! かけたのに、そんな……」
 傷を負った当のランサー(5th)よりも、援護するバゼットはさらに狼狽を露わにしていた。
 魔術師としてのバゼットはまぎれもなく一級である。たかが治癒魔術程度の行使にミスを犯すようなことは有り得ない。万が一に失敗があったとしても、それならそうとバゼット自身に知れる。
 なのに――
「治癒は間違いなく効いてるはずです。ランサー(5th)、あなたは今の状態で完治していなければならないのに」
「……」
 油断なくランサー(4ht)を警戒しながらも、ランサー(5th)は大腿の傷を凝視する。出血もさほどのことはなく浅手に見えるが、まずいことに動脈を切られた。血液の流出が止まらず次第に右足の感覚が鈍くなっていく。これでは充分な突進力で朱槍を振るうことができない。
 ランサー(5th)とてバゼットの手際に間違いがないのは知っている。なのに足は癒えていない。
 ランサー(5th)が仕掛けてこないのをいいことに、ランサー(4ht)は余裕の構えで腰を屈め、地に落としたままだった黄色の短槍を左手で拾い上げる。
「我が『破魔の紅薔薇』(ゲイ・ジャルグ)を前にして、全身タイツが無為だと悟ったのまでは良かったな」
 もはや効能を見せた後では秘めるまでもないと断じたのだろう。ランサー(4ht)は自らの宝具の真名を惜しげもなく口にした。
「が、全身タイツを捨てたのは早計だった。そうでなければ『必滅の黄薔薇』(ゲイ・ボウ)は防げていたものを」
嘯きながらも、右手に赤の長槍を、左手に黄の短槍を、それぞれ翼のように大きく掲げて構えるその姿勢は、戦闘の開始時とまったく同じ。それは幻惑の構えなどではなく、まさにこの戦士が熾烈な鍛錬の末に身につけた我流の殺法であったのだ。
「成る程……ひとたび穿てば、その傷を決して癒さぬという呪いの槍。もっと早くに気付くべきだった……」
 魔を断つ赤槍。呪いの黄槍。さらに加えて、乙女を惑わす左目の泣き黒子――これだけ揃えば断定は容易い。ケルトの英雄譚に綴られるその威名は、伝承の区分でいえばクー・フーリンの伝説の直系にある。他ならぬ当のランサー(5th)が、ここに到るまで思い至らなかったことこそ不思議であった。
「フィオナ騎士団、随一の戦士……〝輝く貌〟のディルムッド。まさか貴様と槍を競うことになろうとは思わなかったぞ」
「それがこの聖杯戦争の妙であろうな。――だがな、誉れ高いのは俺の方だ。我が故郷ならば幼子であろうとその槍を見違えはせぬ」
 第四次聖杯戦争に参ずるランサー(4ht)のサーヴァント――ケルトの英霊、ディルムッド・オディナ。
 ついに真名を看破されたランサー(4ht)は、むしろ清々しいほどの面持ちで目を眇めた。
「かの名高き光の御子と鍔競り合って、一矢報いるまでに到ったとは――フフン、どうやらこの俺も捨てたものではないらしい」

232Fate/Zero Act3 セイバー→5thランサー アイリ→バゼット 2/2:2007/03/07(水) 19:32:58
 ひとたび英霊として時間列から隔離された彼らであれば、歴史の前後は関係ない。彼らは自分自身とは異なる時代の英雄についても知識を持ち合わせている。ましてや、ディルムッドの時代、クー・フーリンの勲こそは何よりも輝く伝説だった。
「さて、互いの名も知れたところで、ようやく戦士として尋常なる勝負を挑めるわけだが――それとも片足を奪われた後では不満かな――クランの猛犬?」
「戯れるな小僧。この程度の手傷に気兼ねするのがフィオナ騎士団の習いか」
 傲然とそう言い放ちながらも、ランサー(5th)は内心で歯噛みせざるを得なかった。
〝ただの一刺が、高くついた……〟
 ランサー(5th)は再び魔力を編んで青色の全身タイツに身を包んだ。依然、ランサー(4ht)の『破魔の紅薔薇』(ゲイ・ジャルグ)の前には魔力の浪費でしかないが、それでもより致命的な『必滅の黄薔薇』(ゲイ・ボウ)を防ぐ役には立つ。
 いかなる手段をもってしても癒せない黄槍の呪いは、おそらく槍自体を破壊するか、その持ち主たるディルムッドを倒さぬかぎり解除(ディスペル)できまい。残る左足一本で、ランサー(5th)はランサー(4ht)の二槍を打ち破らなければならないのだ。彼の鍛え上げた技量を持ってすれば槍を繰るのもさほどの苦ではない。が、全身をバネと化す大跳躍が封じられたとなると――彼の必殺奥義たる『刺し穿つ死翔の槍』(投げゲイボルグ)は放てない。
 しかし――ここにきてランサー(5th)の闘志は、萎えるどころか一層に昂っていた。
 二つの宝具のうち片方を牽制にして、まんまともう一方の宝具への油断を誘った周到な知略。謀られたことへの怒りより、その策謀に対する賞賛の念が先に立つ。
 この敵に不足はない。
 槍に生きた戦士として、この巡り合わせに昂揚せずにいはいられない。今ここに対峙するディルムッド・オディナとは、手練のみならず知謀まで尽くした極限の競い合いを強いられることだろう。自分と同じケルトの大地に生を受けた若者が同じく槍使いとして聖杯戦争に招かれ、のみならずこの自分を相手にこれほどの槍捌きを見せたのだ。してやられた憤怒どころか「よくやった」と誇る気持ちすらある。
 そんなランサー(5th)の意気込みは、言葉に出さずともランサー(4ht)に伝わったのであろう。満足げな笑みを口元に刻む彼もまた、実のところ心の内はランサー(5th)と変わらなかった。必殺の罠のつもりで用意した『必滅の黄薔薇』(ゲイ・ボウ)の奇襲を、足一本の代償で凌いだランサー(5th)への畏敬と、この戦いの勝利の価値がより高値にまで吊り上がったことへの歓喜。そして彼の故郷の誰もが知る英雄と死力を尽くして闘う機会を得た戦士の愉悦に身も心も打ち震えていた。
 ともに故郷を同じくする二人の戦士は、その闘魂の形までもが似通い、相通ずるものだった。
「覚悟しろ、赤枝のクー・フーリン。次こそは獲る」
「さあて――そいつは俺に獲られなかった時の話だな。フィオナのディルムッド・オディナ」




――槍対槍ガチバトルバージョン……て、わかりにくいいいっ!

233僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 19:41:37
>>231>>232 GJ!

全身タイツを捨てたらどうなるんだ?

234僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 19:45:16
アロハにもどって抗魔力がさがるのだろうか?

>>231,232グッジョーブッ!

235僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 19:47:10
槍に鍔なんてないのに鍔競り合うとはこれいかに
いやわかってますとも

236僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 19:53:07
>>234バカめ、フルチンに決まっておろう!!

237僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 21:14:44
>ランサー(4th)
>ランサー(5th)
クソワラタwww

238僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 21:22:37
次からは是非 ヨンサー と ゴサー で。

239僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 21:23:34
一本サーと二本サーじゃないの?

240僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 21:24:02
とりあえずゴサー頑張れ
フルチンパワーでダメット引き止めておけwww

241僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 21:25:16
「顔かチンコか」これは意外と重要な命題ではないか?

242僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 21:34:06
兄貴好きの俺にはたまらん流れだ。
いいぞ、もっとやれ。

243僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 21:52:43
>>241
チンコでガチンコ対決かw

244僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 21:53:39
ゲイ棒VSゲイ掘る苦
ウホッ

245僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 22:41:28
>>全身タイツを捨てたのは早計だった。

ゴサー、早計すぎっ(w

246僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 22:43:44

>>231>>232

非常にGJ!!
だけど、この後に乱入してくるのは一体誰さ……?

247左腕→アレ:2007/03/07(水) 22:47:50
 水の滴るような、微かな音で目が覚めた。

 夜半、目を覚ますと四肢の感覚を失っていた。
 唯一、ソコだけが閉じた意識と繋がっていた。脈打つ血潮を情報として感じ取る。一部分でしかないモノが、全体にとって代わっていく感覚。ソコしか動かせない以上、石杖所在という存在はソコに凝縮される。

「―――、ぁ」

 その部分が、気持ちよかった。
 ピチャピチャという音が聞こえる。
 全身が、飲み込まれていく快感。
 自身から、何かを放出したい実感。

「―――うっ」

 極上の開放感を得て、ようやく自由を取り戻す。暗闇で、まだクチュクチュと啜り音がする。音の方を向く。

「……おまえ、何を」

「だって、アリカのココ苦しそうだったから」

 カイエが、名残惜しむように俺のモノを一舐めする。

「おまえ最悪。なに、寝てる人のモノしゃぶって楽しいワケ? 男の喘ぎ声とかで盛り上がれる体質?」

「んー、モノによるけど、アリカのは楽しかったよ。普段どれだけ使ってるのか知らないけど、大きいし太いし。いやいや、飛びっきり濃い精液、十分に堪能させて戴きました」

 ごちそうさま、などと嬉しそうに微笑みやがる。

「―――――」

 しまった、不覚にも見惚れちまった。悔しいけど見惚れる。だって極上の笑顔だもん。男ならコレしょうがない。

「…あ、また硬くなった」

 再び舐めだすカイエ。その仕草があまりにも可愛くて、つい頭を撫でてしまう。カイエはくすぐったそうに笑っている。俺、こいつは大嫌いなんだが、こいつの笑顔は大好きなのだ。このジレンマ、いつか解消しなくては。

248僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 22:55:20
勘弁してくれ・・・・・・

249僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 22:55:44
>>247
ってシてたのカイエかよ!?www
コーヒーが画面をストライクしたぞwww

250僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 22:57:21
なんだこの流れは……

251僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 23:02:16
>>247
小ギルといい、カイエといい…ここはショタの多いインターネッツですねw

252僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 23:12:36

>>247

あれ……?絵的には正義なのにな。
本家HPの謹賀新年イラストといい>>247といい、どうして女にしなかったんだ菌糸類


253僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 23:20:17
こんなに悔しいのはブリジット以上だぜ・・・。

254僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 23:28:33
一連の流れを見た後で>>232を読み返すと

「覚悟しろ、赤枝のクー・フーリン。次こそは掘る」
「さあて――そいつは俺に掘られなかった時の話だな。フィオナのディルムッド・オディナ」

と読めたオレって、正常?

255僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 23:29:30
――――答えは得た、
    俺は例え男でも、かまわない――――

256僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/07(水) 23:59:18
工エエェェ(´д`)ェェエエ工

257僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/08(木) 00:10:34
>>255
その思いは、決して間違ってなんかないんだから

258僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/08(木) 02:20:35
>>247
最初のあたり読んで>>137と同ネタかと思ったがそうきたか。
…しかしこのところ男でもいいむしろ男のほうがいいという人間が増えてきたような。

259僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/08(木) 08:19:28
スレ住人・精神総腐女子化ktkr

260僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/08(木) 09:37:29
>>259 性別脳内反転機能が働いてるだけだよ
そういえばカイエのアレもとったりつけたりできるという
R18小説をこないだ読んだ気がする

261僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/08(木) 10:49:57
「脳内変換するのはいいが、
別に男に萌えてしまってもかまわんのだろう?」

262僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/08(木) 18:14:17
だめー!くじけそうになる発言は禁止ーーー!

263カイエ→ギル:2007/03/08(木) 22:02:06

「あれ、こっち来る」
 金髪くんは子供たちにちょっと挨拶をして、一直線に公園をつっきって、橋に通じる階段を上ってくる。
「おはようございまーす!」
「……はい?」
 思わず、間の抜けた返事をしてしまう。
「あれ? この時間だともうこんにちは、ですか? それじゃあやり直しますね。
 どうも、こんにちはお兄さん!」
「あ、うん。こんにちは」
 つられて挨拶。
 にぱ、と嬉しそうに笑う金髪くん。
「う、おおおおおお!?」
 メメメメメチャクチャ可愛いじゃん! なにそれなにこれ、こんな人間いていいワケ!? 
見とれるくらいの美少女なら見てきたけど、言語を絶するほどの美少年なんて見たコトない! 
というか、そんなファンタジーほんとにこの世にあったのか!
「もしもし。衛宮士郎さん、ですよね?」
金髪の少年が、不安そうにこっちを見る。
……脳死しそうだ。目の前で首をかしげているのは、十四歳ほどの少年だった。血のような赤い眼と、
これ以上ないほどの輝く金髪。
 やばい。やばいぐらいに記憶にない。
見ず知らずの美少年に挨拶される覚えはなく……しかも公園からここまで、
わざわざやってきてくれた……きっと会ったことがある筈だ、と頭を巡らす。
「だめだ、まったく覚えがない。ごめん、以前会ったコトあったっけ?」
「あれ、覚えてませんか?」
 きょとん、と驚く金髪くん。すごい罪悪感が湧くのだが、悲しいかな思い当たる節はない。
「うーん、そっかあ。お兄さん鈍そうだし、いきなりじゃ無理ないですね。
けど、もう何度か会ってますよボクたち。その時はちょっと服装とか違ってたみたいですけど」
 金髪の少年は残念そうに目を伏せる。待て待て、そそりすぎだぞキミ。まっとうな男なら問答無用で抱き寄せるか、
あるいは首を絞めかねない。
「いや、受ける。アンタの世話をすればいいんだろ」
「? あの、そんな話、してないですよ?」
「いいんだ。受ける。楽な仕事だ」





「って、おまえ英雄王じゃねえか―――!」
 詐ー欺ーだー! そりゃ見覚えがある顔だなあって思ったけど、
「あはははは。……酷いなあ、下心つきで僕を拉致したんだね、お兄さんは」
 無邪気に笑う金色の王子。
 そんな顔はやっぱりどうしようもなく魅力的で。着替えさせているこっちもドキドキしてしまうのだっ。
 
少年を土蔵に連れてきたその夜。ごくナチュラルに、
「汗かいちゃったろ。君、着替えさせてやるよ」
なんて言った時は、もうどうしてやろうかと思ってたのに……!
為されるがまま為すがままの状態で、少年はこれっぽっちも動じない。
 ……くそ、悔しいがそれでも赤面してしまう。服を脱がす時は征服感に目眩がしたものだ。
両手両脚を縛られた美少年の服を脱がす。何をしても逆らえないと体験済みの少年は抗う事はせず、
ただじっと、羞恥心を飲み込みながら俺という余所者の陵辱に耐えている。人形遊びにも似た後ろめたさに、
ボタンを外す指が震えたりしたもんだ。現れた裸体は自分の体が恥ずかしくなるほど白く繊細で、
ここで犯罪者になってしまおうかと前後不覚に陥った矢先、
背後の無数の宝具を視認した俺の気持ちを誰か分かってくれ……ないだろうなあ、やっぱり。

264僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/08(木) 22:09:42
>>263
わかる…わかるが、わかるわけにはいかん!

GJ。

265僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/08(木) 22:29:56

>>263

何か本家よりすごい事になってRUUUUUUUUU!!! GJだよ、こんちくしょう!

266僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/08(木) 23:07:59
だから、
    苦痛なんかより、
            コレのほうが、
                   恐ろしい、


それは彼の記憶だ。
僕が辿り着く結末。
この先、ギルガメッシュという王が味わうであろう出来事が、
断片的に視えてしまう。

それが正しいのか正しくないのか、僕には判らない。
きっと判断のつく人間はいない。
慢心は油断で、油断は慢心だった。
客観的に見れば気をつけるだけで防げるモノなのに。
なのに、どうしてそんなにうっかりするのか。

慢心、油断、執着、我様最強。

人生おける大部分は、そういったモノで構成されていた。

────慢心せずして何が王か。

……それでも。
それでも、気にならなかったらしい。
一人の友人と愛でる世界があった。
その内慢心していることすら気づかなくなった。

エンキドゥが倒れても、生きてさえいればまた会えると信じ。
不老不死の薬を手に入れ、うっかり蛇にとられてしまったとしても。

────男子を足蹴に!?おのれ、

他人から見れば、おもしろい道化でしかない。

はた迷惑な存在だから、スルーされた。
周りから見ればとりあえずスルーしておくべき厄介者。
けれど、王様はウザがられていることにも気づかなかったから、
天地に我の他なし、と錯覚していた。

────くっ───今はおまえが強い……!
    貴様、アーチャー……
    よもや、きさまそこま───ガッ!!!

誰もが笑い話だと思う。
カッコいい場面がなく、大聖杯にすら関わらない存在になると、
ラスボスだったことさえ忘れられてしまう。
残された道は、ただひたすらに、最期までネタキャラを通す事だけだった。

その結果が。
小ギルがなりたくなかった慢心王で。、
はた迷惑なだけの、うっかりな喜劇役者だと知ってしまった。

───これは一品モノゆえな、王にしか許されぬのだ

見ろ これが彼の末路。
見ろ これが僕の結末だ。

「──────」

心が、折れる。
うっかりしたくない。
うっかりしたくない。
うっかりしたくない。
うっかりしたくない、だから。
これからその道を、この足が歩くのが運命だと思うと、
どうにかして子供でいられないと考えてしまう。

───ワハハー、凄いぞカッコイイゾー

おまえが歩む道。
おまえが歩まなければいけない道。
その正体がネタで塗りたくられた言峰以下のボスキャラ扱いだと知らされて、
まだ───

267黄金の湯船:2007/03/08(木) 23:32:10
ええい。皆の衆、正気に戻るのだ。節度だ。改変には節度がある。ノリに任せて地雷を選んで踏むようなまねは慎むのだ。
わしの渾身のネタで正気にもどるがよい。


「――――さて」 
 ようやく一日が終わった。 
 これといって代わり映えのない一日だったが、起きた出来事は十分に重みがある。 
 熱い湯につかって、体の疲れと余燼を洗い流そう。
 体を洗って湯船につかる事数分。
 ふと、脱衣所から物音が届く。
「……?」 
 ガラスごしに人影を見る。 
 洗濯物を片づけているか、歯を磨きに来たんだろうか。 
「おーい、誰か――――」 
 いるのか、と言いかけた矢先。
「失礼します、お兄さん」 
「――――――――」 
 一糸まとわぬ姿でギルガメッシュが入ってきた。


つづきは>>270に任せたっ!

268僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/08(木) 23:40:19
>>267
本気か?(w いくら金とはいえ、こいつは

269僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 00:07:40
>>267
一番毒されてる件についt(ry

>>270
↓ドゾー

270>>267の続き 黄金の湯船:2007/03/09(金) 00:25:06
「ちょ、ちょっと待った……! 
 いま使ってるんだけど、」 
「はい。ですから、ご一緒させて貰ってもいいですか?」 
「いや、ご一緒って……」
 ギルガメッシュは柔和に微笑んでいる。 
「む…………」 
 ギルガメッシュが慌てていない以上は、俺が取り乱すのも失礼……か?
「…………ギルガメッシュがいいなら、いいけど。 
 風呂場、狭いけど」 
 浴室内が湯気にかすんでいたおかげだろう。 
 視覚情報からの刺激は七割ほどに押さえられ、頭が茹で上がる寸前で止まってくれた。
「それでは失礼します」 
 ギルガメッシュが洗い場で身体を流し始める。 
 きめ細やかな肌の上を湯が伝い、指先がすべるのを傍目に見ていた。
 二人だとこの風呂場は手狭だ。 
 もっと広ければ、並んで湯船で暖まれるな――――とぼんやり思っていた。
「そちらにいいですか?」 
「え……ほんとに?」 
 慌てて身体を寄せて、ギルガメッシュの空間をつくる。
 湯船を渡って入ってくるギルガメッシュの、足先から太股へと続くすらりとした肢体を眺める。 
 湯船の水位が上がって、やがて――――
「はぁ……いいお湯加減ですね」 
「あ――――ああ、普段より熱めにしてある」 
 あまりの近さに、うまく頭がまわらない。 
 つい出てしまった空返事は、よけい緊張を高めた。
「いや、なんだ。これくらいが好みなんだけど、熱すぎたか?」
「……? いえ、ボクもこれくらいが良い湯加減だと感じるようになってきました」 
「そ、そうか。えーと、それは、良かった」
 湯は熱ければ熱いほどいい、というのは無論江戸っ子の間違った信念である。 
 ホントは人肌よりやや熱めくらいのほうが健康にも疲労回復にもいいのであり、ギルガメッシュにはこんな熱いお湯よりちゃんとした湯加減を楽しんでほしいというか、端的に言えばやっぱり頭が茹だりそうなのでガガーっと水を入れて薄めたいのがホントのところだった。
「――――」 
「………………っ」 
 ……話が途絶える。 
 そもそも今日にかぎってどうして入ってきたんだろうか? 
 ギルガメッシュの心持ちを訊きたいが、それも無粋になる……よな、やっぱり。
「お兄さん? お体を流しましょうか?」 
「う。……いや、うん、後で」
 ギルガメッシュに身体を流してもらうなんて、どこの天国の拷問なんだ。 
 疑う余地もなく問答無用で気持ち良いだろう。 
 二人で石鹸の泡に包まれながら洗ったり洗われたりした日には、俺だって我慢できない――――
「……、ぐ――――」 
 膝がすでに湯船の中で触れ合っている。
「ふぅ…………」 
 ギルガメッシュのくつろいだ吐息。 
「――――その。 
 ギルガメッシュの身体も、」 
 洗おうか? と尋ねかけて口ごもってしまう。 
 こんな変なところで区切ったら誤解を招く。
「いやその、洗ってもらったらお返しで洗うのは礼儀だろうとか、そういった意味でだな」
「それは嬉しい。ですが、今回は遠慮しておきます。 
 ……お兄さんにはいつも迷惑かけてますから。今日はただ 罪滅ぼししたいんです」
「………ギルガメッシュ」 
 な、なるほど、それで一緒に入ってきたのか!
 ――――バカ。などと簡単に割り切れるかっ。 
 一緒の入浴も、ギルガメッシュの身体に触れるのも初めてではないものの、緊張するものは緊張する。
「っ――――なんだ、その」 
 ああ、もう全然ダメだ! 
 裸体の艶めかしさと窮屈な湯船のせいで、気の利いた言葉が浮かばない。一回湯船からあがって、身体の火照りを冷まさないと……。

「お兄さん、そちらに寄ってもいいですか?」

271僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 00:30:00
……だめだ。俺はもうこれ以上かけない。

272僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 00:37:28
>>270
よくやった。GJ!!
後は>>280に任せればいいと思う。

273僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 00:53:49
「おおおおおおお?
 馬鹿な、>>270を持ってしても脱出できぬのか!?
 ええい、DAMEMIYAやおもらしではあるまいし何をこれしき! 俺はともかく他のスレ住人を侮るなよ! さあ、>>280よファイトだ! 頑張って皆を悶えさせよ!」

274僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 00:57:15
セイバーと入ってた時より、見つかった時の士郎の生命の危険度は高いなw

275僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 01:30:59
>>266
爆笑したw

>>277 >>270
別に男に萌えるのは構わないが。この続きをギャグで終わらせても構わないのだろう?

276僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 03:07:01
>>275
やってみろスレ住人。上手くイったそのときには貴様を神と呼ぼう。

277僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 03:25:49
>>275
ええ、ガツンとやっちゃいなさい

278僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 10:15:11
「ねえあの噂ってどうなの? 実際のとこ」

「あ……。ええ、あれですね」

「―――噂? 何のことですか?」

「あははは、噂ってのはこうでしょ?
 『etaf住人は男の子に萌えている』って云う―――」

「そうそれ」

「……! そ、それはまた非生産的な……」

「ええまったく。でもね、常識で考えてみて?
 etaf住人だってあくまで人間、ホモサピエンスなのよ。
 哺乳類として雄と雌がくっつくのは当然の理。その本能を覆すなんてできないでしょ?
 だからそれってネタとして盛り上がっているに過ぎないわけ」

「なるほど。そのとおりですね」

「ふうん。そーなんだ」

「…………って……」

「て?」

「―――って思っていたのよ!
 最近のetafスレを見るまではッッ!」

 ―――ダダンッ!
 振り下ろした拳の先で、皿と梨とフォークが飛び上がる。

「は、は、はぁ―――ッ!
 反響が大きいなんてもんじゃないッ!
 カイエ女の子じゃないのよ!? 男の子よ!?
 etaf住人はもう何にだって萌えられるのよ!
 いいえ、萌えられるだけタチが悪いわ!
 etaf住人には、哺乳類としての、最低限の、倫理機構すらっ、存在、しないっ!」
 
「――――」

 んー、そうかなー。
 男の娘に萌えてもおかしくないと思うんだけどなー。

「おおお、言い伝えはまことじゃった……!
 いったい誰が、この板の性文化を、あんな風に荒廃させてしまったのでしょう……!」

「それわかる人たぶん少ない。
 ていうか、人それぞれじゃね?」

「おぉまぁぁえぇぇかぁぁぁぁぁ!!」

 手近にいるetaf職人さんに怒りをぶつけようとする。

「やめろ、職人さんに罪は無い!」

「そうです! この爛れた流れも、>280が、>>280が何とかしてくれますから―――ッ!」

279僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 12:36:58
>>280
↓ドゾー!!

280黄金の湯船(いきなり最終回):2007/03/09(金) 12:42:35
「ふう……ん、んんー」 
 遠い異国の調べを鼻歌で歌うギルガメッシュ。 
 お互い簡単に身体を流し合ったあと、また湯船に一緒に浸かる。
「……………………」 
 さっきまで○○○○ていたとはいえ、また離れてギルガメッシュの身体を見ていると……さっきのことが嘘みたいな感じがする。 
 ……もちろん嘘でも幻でもないんだが。
「どうしましたか? お兄さん」 
「………あー……」 
 頭が上手く働かない。 
 熱めのお湯にずっと浸って、その後にああいうことで快感に熱された頭は、どうにも鈍くなっている。
 考えても埒が明かない。 
 またこうやってギルガメッシュと一緒に入浴しているだけで、この上なくくつろげる――――
「……………」 
 そうっと、お湯の中で手を動かす。 
 またギルガメッシュに触れてしまったら……どうなるんだろう?
「あ――――」 
 お湯の中で手が空振りする。 
 まるで手から逃げだす魚のように、ギルガメッシュが湯船から立ち上がっていた。
「…………う」 
「さて、そろそろ上がりましょう。これ以上長湯をすると――――」
「う……湯当たりした……か?」 
「もう。だから上がろうって……。 
 お兄さんが倒れてしまったら、ボク、心配しますよ」
 少し熱めのお湯でずっとあんなことをしていれば、気分が悪くなりかけても無理はない――――のか。 
 一方のギルガメッシュは平気そうだった。 
 なにか、最後の最後で格好良くシメられなかったような。
「……済まないな、心配かけて」 
「いえ、今日はとても良いお風呂でした。 
 また今度も一緒に入りましょうね」 
 それは、その。 
 ……温泉卵のように茹だった頭で考えるのは良くない。一緒なのにお楽しみはない……の、か?
 そんなことを考えているのが分かったのか、ギルガメッシュが諭すように微笑んだ。 
「今度は、お湯にもボクにものぼせないようお願いします」
「っ――――」 
 からかうような微笑みに、思わず息を飲んでしまう。 
「……無茶言うな。倒れなかっただけでも褒めてほしい」 
 くすくすと笑う声が風呂場に響く。 
 ……まいった。 
 今日のギルガメッシュは、最初から最後まで男の子のくせにヒロインだったみたいだ。

281僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 12:46:32
>さっきまで○○○○ていたとはいえ
>その後にああいうことで快感に熱された

NOoooOOOOOoooOOOOo――――――――ッッ!!!1!!!!

282僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 12:50:41
子ギルきゅんなら許す

283僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 12:51:27
>さっきまで○○○○ていたとはいえ

何をしていたんだ?

284僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 13:01:10
肩まで浸かって100数えてた

285僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 13:01:33
>>さっきまで○○○○ていたとはいえ

風王結界解除、エクスカリバー真名解放確認
ガンド装填魔力120%
黒桜化開始

286僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 13:02:43
さっきまで○○○○ていた

さっきまで殴り合っていた
さっきまで花フダしていた

287僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 13:03:51
>風王結界解除、エクスカリバー真名解放確認

なるほど仮性の皮を剥いたのか

288僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 13:04:38
>>286
苦しいぞ

289僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 13:05:36
常識的に考えてこうだろ。

さっきまでSEXしていた。
さっきまでフェラしていた。

290僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 13:06:56
さっきまで 鎖プレっ ていた。
これで良し。

291僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 13:09:29
さっきまで 潜望鏡し ていた
さっきまで 泡踊りし ていた

292僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 13:09:39
>>289
くじけそうな発言禁止

293僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 13:09:56
さっきまで洗いっこしてた

294僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 13:10:30
さっきまで流しっこしていた

295僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 13:11:19
>>293-294
文字数合ってないwww

296僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 13:12:57
さっきまで背中流していた

297僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 13:17:41
やっぱり291かなあ

298僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 14:03:37
さっきまで 比べ合っ ていた  性的な意味で
さっきまで 突き合っ ていた  性的な意味で
さっきまで 殺し合っ ていた  性的な意味で

299僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 15:11:32
掘り合ってたのか。
俺はショタの気ないから、カイエじゃないと萌えないんだが。

300僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 15:30:30
>>299
一瞬共感しかけた俺オワタ

301僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 15:37:08
”だって、こんなの無駄なことでしょう。無駄なことに真剣になるなんて、やだ、みっともない”
マキナは子供なげなかったけど、先生も大人げなかった。好きなシーンをバカにされた先生は、
子供には理解にはできないだろう悔しかったら覚えてきてみろ、と意味の分からない逆切れをしてしまったのだ。
この日から数日、マキナは部屋から出なくなった。この時のことはよく覚えてる。
マキナは僕を部屋から追い出して、マキナは昼夜問わず外界を遮断して先生が言っていた”遊び”に没頭した
三日ほどでマキナは家から出てきて、その日の朝の集会をハイジャックし


「さあ、いくわよ皆!
 コンパクトフルオープン! 鏡界回廊最大展開!
 Der Spiegelform wird fertig zum Transport―――!」
『Ja, meine Meisterin……!
 Offnunug des Kaleidoskopsgatter―――!』
「お待たせ! 魔法少女カレイドデウス、ここに誕生!
 ―――どう皆? 99822目の変身は完璧でしょう!?」

瞬間。

何もかもが砕け、あらゆるものが再生した。


お願いだから、姉貴に変なこと吹き込むなよぅ……!

302王の条件→このスレの条件:2007/03/09(金) 15:47:15
あいつのことか
Oh, him ?

ああ 知っている
Yeah I know him.

話せば長い
It's going to take a while.

そう 古い話だ
It happened years ago……

知っているか? ――このスレには3タイプの住人がいる
Did you know there are three types of residents in this thread

やおいネタを書く奴
Write BL story

それに萌える奴
The gay who sprouts in it

目覚める奴
and the gay who wakes

この3つだ
Those are the three.

あいつは――
And him

303僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 17:40:04
>>301
>魔法少女カレイドデウス
すごく見てみたい。
白き月姫とか無限妖精よりも

304僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 18:09:47
 妹の笑う、微かな音で眼が覚めた。
 夜半、目を覚ますと四肢の感覚を失っていた。
 透明な蛹に倣う。意識が手の平サイズの小人になって、脳の中に密閉されている。
 どれほど手足を動かしたところで、眠る体は動かせない。
 唯一、眼だけが閉じた意識と繋がっていた。
 妹の姿を情報として感じ取る。親しかったモノが、まったく違う何かにとって代わって行く錯覚。
 眼しか動かせない以上、石杖所在という存在は、眼に凝縮される。
「―――、ぁ」
 その眼が、痛かった。
 妹の笑い声が聞こえる。
 世間体が削られていく悪寒。
 衣服が脱がされていく快感。
 自分が、風邪を引きそうだなあという実感。
 眼を閉じて、ようやく自分を取り戻す。
 暗闇で、まだ妹の笑い声がする。上を見上げる。
 ベッドの上は一面の赤。顔を真っ赤に染めた少女が、自棄になった様子で微笑んでいた。


「――だって、お兄ちゃん魔女っ子プレイ(こういうの)好きでしょう?
 さあ行くわよ、お兄ちゃん!コンパクトフルオープン! 鏡界回廊最大展開!
 Der Spiegelform wird fertig zum Transport―――!」
『Ja, meine Meisterin……!
 Offnunug des Kaleidoskopsgatter―――!』
「お待たせ! 魔法少女カレイドキラー、ここに誕生!
 ―――どうお兄ちゃん!妹が魔女っ子なんて最高でしょう!?
 って、あれ?」

 振り向いたときには遅かった。
 ちゃっかり背後に忍び寄っていた石杖所在によって、ごっきーんと、
 頭部をバットでストライクされたのだった。

305僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 18:11:15
アリカ、容赦ねーッ!
GJ!

306僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 18:13:32
カレイドステッキが新たな世界を侵食していく……w

307僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 20:15:09
やおいネタの次はカレイドブームか……いいぞ、もっとやれww

308僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 20:15:41
どうやら奴の固有結界・・・
"アンリミテッド・カレイドワークス"に迷い込んだようだw

309僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/09(金) 20:59:33
ショタガメッシュもカレイドシリーズもGJ!

310ブロードブリッジ+遠坂ミミックLv3:2007/03/09(金) 23:34:57
「――OK。付き合ってくれる、アーチャー?」
「ああ、サーヴァントはマスターに従うもの。 これでようやく――」
「――最後に。加減なしで戦えるというものだ」
 現れるいかがわしいステッキ。遠坂の魔術師はあからさまに嫌そうに、その象徴たる杖を高く掲げる。
 その魔術礼装にどんな意味が込められていたのか、問いただすまでもない。
 杖が赤い輝きを放つのは相応しい戦場、おちょくるべき主とある時だけ。
 忘れ去ったはずの悲劇がよみがえる。
 これより一瞬。
 夜明けまでのわずかな時間だけ、彼女は、かつて友人を激減させた八十年代アイドルの姿に戻るのだ。
 ……
 敵を見据える。
 魔術刻印の回転数は最初からフルスロットル。
 どのみち供給は無限大だ。
 この不良精霊を相手に、雀の涙ほどの魔力をケチったところで何の得にもならない。

「――初撃は譲る。そちらの先制で群れの先頭をなぎ払った直後、橋に降りる。
 あとは持久戦だ。君はここから列の腹に穴を空け続け、私はカレイドアローから逃れた連中を焼き払う。
 何か問題はあるか、凛?」
「異論はないわ。わたしとアーチャーの二段構えでも抜け出るヤツが出てくるだろうけど、それは無視して。
 わたしたちの役割は大軍の殲滅。細かい取りこぼしなんて、目の前の敵がいなくなってから考えるコトよ」
 この布陣を突破するモノが何匹でてくるか分からない。
 この橋を渡らず、川を渡って新都に向かうモノもいるだろう。
 だが、それは何千分の一の話。
 その程度の例外は、空を行く当事者たちに解決してもらわねば。
「……まあ、お節介焼きは他にもいそうだし。細かいのはそっちに任せるとしましょう」
 刻印が光を宿す。
 彼女はしなやかに、最短の手順で杖に秘められた魔力と魔術を開放する。

「さあ、いくわよアーチャー!
 コンパクトフルオープン! 鏡界回廊最大展開!
 Der Spiegelform wird fertig zum Transport―――!」
 同時に弓兵が剣製の魔術を紡ぐ
「――――I am the bone of my sword.」
「――――“宝石剣・ゼルレッチ”」
 魔道元帥の残した二つの魔術礼装。弓兵の剣と魔術師の杖が交差する。
 収束する魔力の渦。
 この閉じた虚ろな楽園を満たすほどの魔力量が、一瞬にしてカレイドステッキに凝縮される。
「開けシュバインオーグ!
 我は我の望む場所へ、我は我の望む法を!
 “■■■―――unlimited kaleido works.”」
『Ja, meine Meisterin……!
 Offnunug des Kaleidoskopsgatter―――!』
「「多重転身!カレイドルビー・シュバインシュタイン!!」」
 これこそ新たなる敵を前にパワーアップを遂げたカレイドルビーの姿。
 カレイドステッキと宝石剣キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグを融合させた悪夢の武装形態である。
「待たせたな! 魔法戦隊カレイドワークス、ここに見参!
 ―――行くぞ残骸 、悪意の貯蔵は十分か?」
 ドーーンという爆音とともにポーズをキメる赤の主従。
 それはいつかの約束、彼が追い求めた理想の果て、
 今ここに、愛と正義(ラブアンドパワー)の守り手が降臨した。

「――――Anfng(セット)!」

 黒く染め上げられた地上に、大輪の花が咲く。
 開幕を告げる魔術の炎。それは地上の星となって、ソラにかかる道筋を照らしあげ――


カレイドシリーズに便乗して初投稿。

311僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/10(土) 00:08:10
うあ────残骸に心から同情した!

312僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/10(土) 03:22:56
アーチャーはこんな正義を求めるまでに磨耗してたのか…
同情の涙を禁じえないw

313僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/10(土) 03:39:24
このアーチャーは、士郎を殺すんじゃなくて特撮ヒーローを叩き込んで洗脳しようとするんだな

314僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/10(土) 06:35:59
赤いもんな…w

315僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/10(土) 07:14:57
士郎とアーチャーの対立は東映系特撮と仮面ライダーファンの対立か?
となると桜は魔法少女アイ燃えの特撮ファンなんだな!

316僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/10(土) 11:23:06
>>315
桜が触手に襲われてもなぁ・・・・普通というか萌えないというか

317僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/10(土) 11:26:48
むしろ襲う方だよな…、HFのハーレムエンドの桜は素晴らしいかった。ちょっと立った。

318僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/10(土) 12:04:02
>>317
「すごい――姉さんの躯、まだ私の中でビクビクしてる――」

319第二話「反逆のパープル!?黒い聖母とシスター・ブルマ」:2007/03/10(土) 15:38:24
 衛宮邸を飲み込む骸の波。いかにサーヴァント・ライダーと言えど、単身で波を打ち払う事は出来ない。
 それが一度きりの波であるのなら、宝具の一撃でなぎ払うか、魔眼をもって石像に貶める事も出来ただろう。
 だが敵は無限なのだ。宝具や魔眼は魔力を大量に消費する。
 一時的に優勢になったところで、魔力不足で動けなくなっては抗う事さえできなくなる。
「ライダー、後ろ……!」
 主の声に反応し、ライダーの髪が流れる。弾け合う爪と刃。
 後方に跳んだところで逃げ場はない。
 石垣を越えて侵入した骸たちは、功を競うかのようにライダーへと襲い掛かる。
 彼女の速度を以ってすれば、凶爪の一つや二つはたやすくかいくぐろう。
 だが密集した爪は茨の如く、槍衾となってライダーを取り囲む―――!
「サクラ、それを…どこで……!?」
 止まらぬ筈のライダーの足が急停止する。サクラの手に握られているのはカレイドステッキ。
 彼女の太祖、キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグの手による愉快型魔術礼装だ
 桜とて魔術師。魔術礼装の一つや二つは驚くに値しない。だが――いまふるわれた杖は、間桐桜にとって忌むべきもの。
 使い手の精神を洗脳し、彼女の姉すらその毒牙にかけた禁呪ではなかったか。
「この前アーチャーさんがくれたんです”これで君もカレイドワークスの一員だ☆”とかなんとか……たぶん投影品だと思うんだけど」
「っ……いけません!ソレを使ってしまえば、いくら私でも付き合いきれません……!彼らは私が迎撃します、あなたは室内で結界を維持してください!」
 主を案じる声も、マジカルルビーに囚われた精神には届かない。
「いえ、何の問題もないわライダー。
 マジカルルビーは愛の精霊。彼女の行動に間違いは微塵もないわ。
 わたしは愛の魔法少女。わたしの行動に正解は一つもないわ。
 そう。―――先輩に近づく女は、骨のひとかけらもこの世に残さない」
「ひぃぃぃ……!な、何が正義ですか、ただの黒化じゃねえかあのバカ英霊……ッ!」
「ああもう、いいからその杖をこっちにパスしてくださいサクラ!
 渾身の魔眼で粉々に粉砕するから!」
「―――落ち着くわライダー。
 心配する必要はまるでないわ。浅はかだったのはわたしたちの方だわ。
 うん。いいじゃん魔法少女。先輩のために戦うのに、何を恥ずかしがる必要があるわ?」
「眠れ、悪夢です!
 ボディコンの私が言うのもなんだけど、きっとそれは恥ずかしい!」
「困ったライダーね。
 まだカレイドステッキの素晴らしさを理解できないなんて……やっぱ姉だけ愛してるヤツじゃダメッつーか」
「でも安心して、私は見捨てたりしないから。ライダーは私の大切な下僕だもの・
 これから大好きな先輩に捨てられちゃったり、魔法界からライバルのツンデレお姉さまとか転校してくるけど、二人で苦難を乗り越えていくんだから!」
「あ―――ああ、あぁああああ…………」
 もうダメだ。
 私ではこの大惨事は止められない。
 一刻も早く逃げ出したい。
 この庭からではなく、このサクラから。

320第二話「反逆のパープル!?黒い聖母とシスター・ブルマ」:2007/03/10(土) 15:39:38
「どうせこのままじゃジリ貧だわ、いくわよライダー!
 コンパクトフルオープン! 鏡界回廊最大展開!
 Der Spiegelform wird fertig zum Transport―――!」
『Ja, meine Meisterin……!
 Offnunug des Kaleidoskopsgatter―――!』
「お待たせ!魔法少女カレイドチェリー、ここに誕生!
 ―――どうライダー?初めての変身にしては上出来でしょ……ぅぐ!?」
「……そうですね。上出来というより衝撃ですけど。―――ってサクラ!?一体どうしたのです!?」
 フリフリのゴスロリコスチュームがボディラインを必要以上に強調したキワどいものに変化する。
 特に胸の辺りは乳首が半分見えてるキ○ガイ沙汰だ。
「まさか―――悪の女幹部……ブラック……チェリー……!!!?そんなバカな、あなたは確かに死んだ筈です!」
 いつの間にかノリノリのライダー。
「うふふふ……うひょークカカコココキイキイ!
 その通りです堕ちた女神よ!あと待ってました、貴女を待ってたわ
 我が運命のサーヴァントよ!」
「くっ……何をする気です、サクラ!」
「おほほほほ!
 何をする気かですって?何をする気かですって?ナニをする気かですってぇ!
 分からないかしら、そう分からないわよねゴージャスな私! すごいわー気持ちいイィわー!
 見て見てライダー、悪の総帥のお仕置き凌辱とか敵のグリーンもしくはブルーあたりとの禁断の愛とか、
 そうゆうのが溢れてもうタイヘンよー!」
 吹きすさぶ風、荒れ狂う稲光、激震する衛宮の結界。
 そしてゲンナリする残骸。
 いろんな意味でこの世の終わりとも言える光景がいま惜しげもなく大展開。
 くっ……この、ふってわいた反転衝動に天の逆月も激動しているというのかッッッッ!!!!?
「そうよ、何で最初っからこうしなかったのかしら……元々わたしから生まれる筈だったんだもの、この子達を従えるなんて簡単なこと。
 今こそ姉さんを亡き者にして、そのまま先輩を食べてしまえるチャンスじゃない……!」
「―――まずい、完璧に正気を失っている……かくなる上は自己封印・暗黒神殿で!」
 ズチャ……ッ
 跳びかかろうとした足が、がっちりと固定される。
 容赦なく侵蝕する黒い影。
「ねぇ、ライダー―――
 この際だからあなたにもお仕置きしないと、主の想い人に横恋慕だなんて、私見過ごせないわ」
 鳥肌モノの呼びかけにめっぽうウロたえるライダー。
「いや、あれはっ、何というかっ、き、吸血っ、し、心臓グチャッて、気分転換で、せ、性技の味方っ」
「ん〜んん〜? 人肉喰べタァい?」
「し、質問があります、サクラ!」
「イ、イリヤスフィールは? バーサーカーは来ないんですか!?」
「馬鹿め、奴らは寝返ったわ」
 ブルマーーーッ!
「ブラックチェリーの〜ハーレムエンド〜〜♪」
 こうして二段変身魔法少女、カレイドブルマの到着を待たずして、
 ブラックチェリー率いる残骸戦団はブロードブリッジという名のアトゴウラへ侵攻していくのだった。

321僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/10(土) 16:00:03
セリフだけでとても読みにくい。

322僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/10(土) 16:01:51
サクラテラコワス

323僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/10(土) 16:33:20
>>321
ぬぅ、結構気をつけたつもりだったんだが修行が足りなかったか……
スンマセンでした。

324僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/10(土) 17:23:13
4スレほど前のカレイドブリッジ思いだしたw
なかなかよくできてるGJ!

325僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/10(土) 18:34:10
>>319-320
上手く繋げてあると思うけど所々に違和感がある。
でも全体はGJ!

326僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/10(土) 20:17:16
ライダーのセリフのところどころに、彼女らしからぬ言葉遣いがある。
読みづらいのは、空行が無いせいかな。
それ以外は完璧だった。
まさか唐突に大絶滅に繋がるとはw
そしてラストはドナドナか。素晴らしい。

327僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/10(土) 21:06:36
ちなみにこのあと英雄王ギルガイガーに乗ったギル様が
巨大化したアンリマユにエアでディバイディングドライバーを決めてヒートエンドです。

328僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 00:11:46
ネタとして混ぜすぎな感じかな。

329僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 00:29:17
自分で書いてなんだけどさすがにこれはスレ違いかなと思ったんで諦めた。

330僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 03:19:45
瞼を閉じて、呼吸が穏やかになっていく。
後悔はあまりなかった。ただ静かに思うだけ。
……幹也がいないのなら、もう、生きていく意味なんてなくなってしまった。



「こんばんは!よろしくね!」



「……………すごいですねこの殺人考察(後)。
コクトーならぬゴクドー。
純粋なオレの恋心を木っ端微塵ですよ」

「馬鹿め、奴は死んだわ!」

「うん。アンタそれしか名台詞ないもんな。
で、幹也どこだよ、軍曹さん」

「んー。確かさっき帰っていったわよ。
橙子さんっていう人がラスボスを3分でクッキングファイター好しちゃったらしくって」


「そんなわけナッシーーーーーング!!!!!!!!」
伽藍の洞の隅まで響き渡る絶叫。
まるでジェット戦闘機の爆音を出したように声―――
喉笛が破れ気絶しなかったのが、奇跡。

「じょーだんにもほどがあるだろ!幹也はオレのこと何だと思ってんだよ!?高校の頃から付き合い始めて4年だぞ!?
なのにこれでトウコに幹也取られたら、もうどこぞのカレー大好きシスターにも負けないだろ、否、勝っちゃダメだと思うんだよオレ、いろんな意味で!」
これは声というより、肺活量の限りを尽くして吐き出される魂の叫びであった。

331僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 06:17:44
ちょwwww

332僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 08:31:28
返せ殺人考察(後)の感動を返せwwww

333僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 13:04:38
むせたw何このトンデモ空間w
式と虎SSSSSF(そこまでにしておけよ式そこまでにしておけよ藤村)

334僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 16:17:42
>>340
メガワロタwダメ式ブームが巻き起こりそうな予感。

335僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 16:27:45
原作の式とは違うベクトルで萌えた。

336僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 17:04:03
だだっこ式にもえもえな俺がいるわけで。
>>340、抱いてっ!

337僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 17:18:30
ふてくされ式も可。
340抱いて!

338僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 17:43:44
エロエロ式も可。
>>340、抱いてっ!

339僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 17:47:58
住人の期待を一身に集めて
いざ↓

340僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 20:11:34
>>334−339
                         \○/
             スレ違いだテメーラ     \|ノ   _○/
               ○ノ                 /
               ノ\_・’   ヽ○.      /|
                 └    _ノ ヽ    \○
                       〉   __ノ

341僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 20:29:20
ええー?ここに来て宝具開放するのー?

342僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 20:30:30
むしろ今展開せずにいつ展開しろと

343僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 20:36:48
16:38にスレを覗いた時からこのオチは予測できた

だがそんな君らが大好きだ!抱いてっ!

344僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 20:39:49
いいなあ。うんうん。
僕、このスレのこういうところ、たまんないなあ。

345僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 21:46:44
>>341−344
                         \○/
             スレ違いだテンダロ      \|ノ   _○/
               ○ノ                 /
               ノ\_・’   ヽ○.      /|
                 └    _ノ ヽ    \○
                       〉   __ノ

346僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 21:59:47
いやいや、>>340の恥も外聞も無い素敵な宝具、十分に堪能させていただきました

347僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 22:11:24
逆に考えるんだ。
>>340で宝具発動してるのも式だと考えるんだよ

348僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 22:36:16
>>330の場面が分かりません。

349僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 22:40:26
>>340の宝具って最初にでたのいつだっけ?
久々にあの流れを見たくなった

350僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/11(日) 22:42:03
>>348
殺人考察→嵐来圏→花札バゼット編→恋愛探偵Ⅱだな

351勝手に330の続き・ハーレムエンド:2007/03/12(月) 01:51:34
 タイガーに肩を借りて、なんとか伽藍の洞まで戻ってきた。
 体の傷はまだ完治しない。
 タイガー曰く、あと数時間は大人しくしていろとの事だ。
「―――――――」
 唇を噛む。
 殺るべき事が決まったっていうのに、言うことをきかない体が恨めしい。
「……アナタ。何かいま、物騒な事を考えてなかった?」
「え――――? い、いや、別に何も考えていないぞ、うん」

「まったく、あまり無茶をすると怒るわよー。」
「……そうだな。焦るより、今は準備を整えないと」
 ―――ヒロイン転落を免れる方法。
 橙子を破る手段。
 考えるべき事は山ほどある。

 瞬間、意識が凍り付いた。
「え――――?」
 空気が違う。
 珈琲の匂いに混じって、強いジャコウのような、甘い甘い蜜の薫りがする――――
「――――」
 走った。
 体の傷もおかまいなしで、背中に走る悪寒を振り払うように走った。
 廊下を抜けて、階段を上がって、見慣れたドアをくぐる。
 ――――そうして。
 目の前に広がる景色は、見慣れたオフィスとはかけ離れていた。
「幹――――也」 
 声が震える。
 ここで何が起きたのかなんて知らない。
 判るのは、ただ、今にも消えそうな息遣いで、昇天している裸の橙子だけだった。

「……あ、やっと帰ってきた……よかった、もう反応がなくて飽きてきたところだったんだよ、式」
 ―――何のつもりか。
 一糸まとわぬ姿で、黒桐は、聞いたことのない言葉を返して、きた。
「……くす。橙子さん、処女だったんだね。いつも式にしてるコトを一から体験させてあげたんだけど、刺激が強すぎたみたいでさ
 助けてって、ごめんなさいって、狂ったみたいに叫んでね。」
 ―――誰だ。
「あぁ……可愛いかったなあ、あんなモノまで口にして。おねがいだからもう射さないで黒桐、だって。
 バカな橙子さん。そんなコト言われたら、もっと愉しみたくなるのに」
 ―――アレは、一体誰のカラだ。 残った思考回路が破裂していく。
 理性は爆散し、自分がするべき事も、目の前の相手が誰であるかも、判らなくなっていく。

「幹也、おまえ、は――――」
 もう、俺では取り戻せないところに、
「やめてくれよ。そんな目で僕を見るのは。
 ……だいたい橙子さんがいけないんだよ? 勝手に出番を増やしたりするから、最後の最後で式は先輩を殺しそこなったんだ。
 おかげでどこぞの平行世界から、虎まっしぐらなネタキャラの侵入を許しちゃったんじゃないか」
「――――――――」
「けど嬉しいよ。結局式は、誰も殺さなかった。
 だから―――」
「違う、俺は」


「式。今夜は君を―――――、許(寝か)さない」

352僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 02:17:15
MIKIYAマジ絶倫wwwwwww

353僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 02:35:10
「おまえが堕ちろ」

急速に落下してきた女の胸に、ナイフが突き刺さる。果物をナイフで刺すように呆気なく、刺された者が恍惚とするほどの鋭さで。
出血はない。
女は胸から背中へと通り抜けた刃物のショックで動けず、びくん、と一度だけ痙攣した。
その遺体を、式は無造作に放り投げる。
フェンスの外――――夜の街のただ中へと。

と。

ガタン、と音がして、足場にしていたフェンスがパックリと二つに割れた。

「え?あ?」
 バタバタと足を動かすも、足場がないんだからどうしようもない。
「悪いー、そこはまだ工事が終わってないんだー!」
 様子を見に来たトウコの声が響く。
「こ、この突貫工事シャレにならないんだけどー!」

どー、どー、どー、どー……

断末魔の叫びがビルの屋上にエコーしていく。

「どじっ娘だな式。立ち入り禁止って書いてる場所に入ったら怪我するに決まっ――――」
ビルから落下していくオレを見送りながら、手抜き工事の張本人はそんなアドバイスをしてくれた。

354僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 04:57:33
>>350
サンクス。虎かー。

そして幹也は絶倫眼鏡でした。まる。

355僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 09:17:43
>>351
傷赤ー―ッ!!

356僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 11:38:02
>>351
きっとアオアオが「姉貴のはじめてはわたしのはずが!」とか言いながら式の後に食われるのか。

357僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 12:37:04
>いつも式にしてるコトを一から体験させてあげたんだけど、刺激が強すぎたみたいでさ

いつも何してんだよw

358僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 13:08:10
>>357
そりゃあ、おまえアレだろ。
おもらしプ(ry

359僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 13:50:03
>>358
「それよ!」
「それです!」

360僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 14:04:12
ほう、らっきょには放尿プレイがあったのか
上下15組ほど買ってくる

361僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 14:58:41
>>358
そ れ だ ! !

362僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 15:12:25
「…………精神的陵辱だ」

363僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 15:33:13
>>349のスルーされっぷりに涙が止まりません

3スレ目の247から268

364僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 18:06:07
 坂を登り、我が家へ。
 月光は鈍く、見上げると少しだけ目が濁った。

 今夜は月が暗いのか、星が近いのか。

 手を伸ばせば虚空をかき出せそうな暗天の中、家では二つの人影が、俺を待ち受けていた。

 何度めかの同景。
 せんべいを抱えたセイバーは、今まで通りに帰ってきた士郎を見据え、

 幽霊でも見たかのように、士郎を凝視していた。

 士郎はセイバーを意識する事なく、黙って両手に抱えた雑誌を見ている。
 数にして約十冊。
 雑誌を見せるのに適した間合いまで歩き、両手に持った雑誌を手放した。

「――――」

 士郎の眼に冷たい意思が灯る。
 士郎はその眼でセイバーを睨み、真下の雑誌に指を向けた。
 ―――働け、と。
 おかえりも言わず、本だけを示している。

「バゼット―――アレは、何ですか」
 魔術師に問うセイバー。
「就職斡旋雑誌ですね。一目瞭然ではないですか」

「そんな筈ない。あんな雑誌は、今まで士郎は持ってこなかった。
 アレはどのような雑誌なのです。バゼット。
 月間雑誌でもない。女性週刊誌でもない。ジャン○でもサ○デーでもマガ○ンでもない。
 アレは―――――」

「それこそ一目瞭然です。
 セイバー、あの雑誌名を見て、まだ何もわからないのですか?」

 淡々と魔術師が告げる。
 この時。
 騎士王は戦意を失っていた。
 持ち込まれた雑誌を見て、自分でもわからない理由で、泣き出す一歩手前だった。
 ―――士郎の、非情な言葉が刺さるまでは。

「おい。今日からお前に働いてもらう訳だが」
「え――?」
 怯えるように剣を構える。
 そこに以前の気迫はない。

「待って――待ってください、わたしは――働く理由なんかない。
 貴方だって、わたしを働かせる理由は」
「あるだろ。お前は働かずに何杯もおかわりをしてきた。
 このままでは我が家の家計は終わってしまう。
 お前は今、働いて我が家に食費を入れるためにここにいる」

 魔術師の顔が綻ぶ。
 その通りだとせせら笑っている。

「ちが――わた、わたしは働かない……!
 そうだ、働かない、わたしは働かない、働いたら負け……!
 だって、だって――貴方、わたしのマス…ター……?」

「知らないな。お前みたいなニートに覚えなんかない」

 一言に付す。
 セイバーは糸の切れた人形のように膝をつこうとし、

「――――――なら。貴様はわたしの敵か」

365僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 18:23:58
NEET王ひでぇw
GJ!

366僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 18:29:01
NEET王久しぶりだなぁ
……仕事をさせようとする奴は全部が敵か

367僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 19:16:11
でもちょっと可愛いと思ってしまった俺はセイバー的に勝ち組

368僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 20:13:11
ニートネタは嫌いだ
だが不覚にも笑っちゃったじゃないか!w

369僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 20:59:54
ニート王すげぇな

370僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 21:58:08
Fateルートで言峰が士郎に対して、さぁ懺悔のなんたらかんたらのシーンを凛に変えて
カレイドステッキの惨状を思い出させる展開を思いついたが、残念。私には、

371僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 22:21:34
>>370
前半だけなら似たような話どっかにあったぞ

372僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 22:23:19
大丈夫だって。>>370の夢は──

373僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/12(月) 22:57:34
―――ちゃんと>>380が形にしてくれるから。

374僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 00:18:19
>>363
当たり前だろ?
スレッド過去ログ検索で「スレ違いだテメーラ」を検索すればいいんだから。

375僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 03:16:48
>>374
>「スレ違いだテメーラ」
これわからなかったらアウトじゃん

376『夜の鍛錬〜アーチャーの警告。』Ⅰ:2007/03/13(火) 09:02:16
「そんな事するか。ただ訊きたいだけだ。おまえが言い捨てやがった台詞がどんな意味なのかってな」

 ───ニートを抱いて溺死しろ。

 その意味を。他ならぬこいつの口から聞かなければ、脳裏に棲みついた不安は消えない。
「言葉通りの意味だ。付け加えるモノなどないが」
 断言に迷いはない。
 アーチャーは本気で、一片の迷いもなく返答した。
「────!」
 それが。
 目の前が真っ暗になるぐらい、我慢ならなかった。
「じゃあおまえはなんだアーチャー……!
 ニートを抱えるなと言うおまえこそ遠坂のやっかいになってるニートじゃないか。
 サーヴァントはみんな自分の目的があって聖杯戦争に参加したんだろう。なら、聖杯戦争が終わったのに現界を続けているおまえに、セイバーを批判する資格があるって言うのかよ!」
「……シロウ」
 セイバーの声は、今にも泣き出しそうなほど震えている。
 ……無理もない。
 サーヴァントの仕事は戦う事だと口にしたセイバーは、平和な時代に残ったおまえはやれ寄生虫だと、やれニートだと、アーチャーに罵られたのだから。
 だが……!
 セイバーがニートだというのなら、それはアーチャーも同じ。
 こいつだって仕事もないのに遠坂の魔力を食いつぶす無駄飯食いじゃないか。
「───知れた事。私は凛の浪費を支える為に存在する」
「────────」
「つまらぬ執事稼業、投げ出したくなる黒服稼業、吐き気がするマグロ拾い。そんな金だけが目的の仕事など偽物だ」
「まさかおまえは────」
「……ふん。俺とてそんな仕事を続ける為に現界を続ける意思などなかったのだがな……凛の令呪で“聖杯戦争が終わった後もわたしの為に働け”と命じられてはどうしようもあるまい」
「遠坂が────令呪で命じた、だと」
「そうだ。お前の欲望が“美味そうに飯を食べるセイバーの顔が見たい”という戯言であるのなら好きにするがいい。そんなにニートを甘やかしたければ甘やかせばよかろう。
 ただし───それが、本当におまえ自身の欲望ならな」
「─────な」
 思考が止まる。
 こいつは今、何を、言ったのか。
「自分の意思で甘やかすのならば、その食費も江戸前屋の大判焼きを買い食いする為に与えた小遣いも全ておまえの財布が出したもの。財布の薄さに涙する事すら理想の内だ。
 だがそれがセイバーの甘言に踊らされたものであるのなら、おまえの行為は自己満足ですらない。おまえはセイバーの食い物だという事だ」
 つまり、それは偽物だと。
「甘やかすには理由がいる。セイバーが可愛いと、セイバーといちゃつきたいと、美味い飯を食わせたのだからやらせてほしいと。理由はなんでもいい。だがそれは自分に返ってくる理由でなくてはならない。
 セイバーが嬉しそうだからという漠然とした理由で甘やかすのなら、いいように利用され、破滅させられるだけだ。
 そこに、見返りはない」

377『夜の鍛錬〜アーチャーの警告。』Ⅱ:2007/03/13(火) 09:03:03
 声が出ない。
 反論がうかばない。
 アーチャーの言葉は、それこそ矢のように胸を刺す。
 それは俺だけではなく、傍らにいるセイバーでさえ同じだった。
「甘やかす異議とは、そいつが可愛くて仕方ないという愛情だ。
 少なくともおまえにとってはそうだろう、衛宮士郎」
 そうだ。俺はセイバーが可愛い。
 俺が用意した飯を、本当に嬉しそうに食べるセイバーの何気ない仕草に癒されてきた。
「だがそれは断じて愛情ではない。大人を甘やかすという事は、そいつを堕落させる最低の行為だ。
 この料理を食べてみたいと、際限なく肥大する食欲。そんなものは麻薬と同じだよ。求めれば与えられる甘美な一時。その後に待っているのは明日の食費を使い切った重い現実だけ」
「────────」
 ……声が、出ない。
 なにか。
 それは違うと、セイバーの為に言わなければならないのに、どうして。
「だから無意味なんだ、おまえの行為は。
 確かに“美味そうに飯を食べるセイバーの顔が見たい”などというおまえの望みは達成できるだろう。だがそこには“美味そうに飯を食べるセイバーの顔を見た”後でどうしたいのかという望みがない。
 おまえはおまえの物ではない“美味しい飯を食べたい”というセイバーの望みを自分の望みと錯覚して、おそらくは死ぬまで繰り返す」
 違う、それは。
「───私が言いたかった事はそれだけだ。
 他人に飯を食わせる為に過酷な労働で体を痛める果てには何もない。結局、醜く肥え太ったニートを抱えて路頭に迷う、偽りのような人生だよ。
 凛の浪費を支える為の奴隷にされた、この私のようにな───────」
 赤い背中が遠ざかっていく。
「────────」
「────────」
 ……口にできる言葉がない。
 それでもセイバーの為に。
 アーチャーにニーと呼ばわりされたセイバーの誇りを慰める為に。
 何か、言わなくては───────
「……シロウ」
 セイバーは、今にも泣き出しそうな顔で一言。
「とりあえず明日はマツタケの炊き込みご飯で手を打ちます。───それでどうでしょうか?」
 その一言が、俺の覚悟を決めた。
「自害しろ、セイバー……!」
「────シロウ、よもやそこま、ガ────!!!???」
 影が落ちる。
 土蔵に影を落とした赤い背中を追いかけ、心から告げる。
「アーチャー────ありがとう、おまえには、本当に助けられた」
「そうか────解ってくれたか。明日から借金の返済を頑張れよ、士郎」
 ……土蔵に倒れたセイバーの姿が消える。
 彼女は最後まで口を閉ざし、ぼんやりを俺を見上げたまま、全て遠き食べ物王国に沈んでいった。

378僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 09:08:15
仲いいな、このEMIYAどもw

379僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 09:10:48
仲悪ぃな、このダメ人間(?)共www

380僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 09:36:26
うわぁ…こんなに仲の良い二人ハジメテミター。

381『夜の鍛錬〜アーチャーの警告。』→『ドラゴンとらんす戦記』Ⅰ:2007/03/13(火) 10:08:14
 翌日。
 色々あって大変だった衛宮邸に何食わぬ顔でやってきた遠坂に、
「へえ……そんな事があったんだ?」
 昨夜の一件をかいつまでんて説明した結果、返ってきた答えがこれだった。
「ああ……そんな事があったんだけど遠坂はどう思う?」
 アーチャーに過酷な労働を強制している割には暢気な答えにむっとして訊ねる。
「どう思うって訊かれてもね……我が世の春を謳歌していたセイバーのニートっぷりはいかがなものかと思っていたから、自害させてよかったんじゃないとしか言えないわね。
 うちのアーチャーも最近反抗的だから自害させちゃおうかな……」
 ……いくらなんでもあんまりではなかろうかと愚考する。
 アーチャー……おまえ遠坂の下着をブルセラに売るくらいはしてもいいと思うぞ。
「ま、セイバーがいなくなって食費の負担が軽くなるんだから、わたしの為に頑張ってね衛宮くん」
「……どの面さげてそういうコト言うかなおまえは」
 遠坂の場合、アーチャーの為に何かしてやらないと、そろそろ焼き切れるぞ。
 そして俺は未来の自分に心底同情するダメっぷり。
「な、なによ、アーチャーとは双方合意の上の契約なんだからいいじゃない。大体アイツ、誰かの為に何かしていないとストレスで死んじゃうんだから」
「……む」
 その通りなのだった。
 アーチャーはセイバーを甘やかした俺を殺したいほど憎んでいたのに、結局俺を助ける為にあんな事を言ったのだから……つくづくどうしようもない人間だと思う、実際。
「まあそれはともかく……遠坂がセイバーの私物を引き取りにきてくれて助かった。俺にはセイバーが買い漁った洋服とか下着とか、そっち方面の知識はさっぱりだからな」
「あんな娘にも憧れてた男の子とかいるから、使用済み下着とか高く売れるわよ。ちなみに仲介料は四割でいいから」
「……とりあえずセイバーの部屋に行こう。
 遠坂、仲介料は考えておくから横領するんじゃないぞ」
「はいはい、ちゃんと分かってますよーだ」
 セイバーが自害したとは言え、彼女の私物は高価な物が多い。
 その処分で纏まった金が手に入れば急場を凌げる。
 そうして俺と遠坂はかつてセイバー棲息していた部屋に向かって。
「何か用ですか、シロウ」
 って、暗黒面むき出しでええええええーーーーーー!!??
 ぐんにゃりと歪むセイバーの部屋。
 押し殺された鋼の殺気。
 自害した筈のセイバーは、もはや完全なるキラースタイルと化して、間抜けにも虎穴に戻ってきた獲物二人を凄まじく凝視している。
「はわ、はわわ、はわわわ、セイバー……!?」
「あわ、あわわ、あわわわ、セイバー……!?」
 二人して震え上がる。
「………………」
 セイバーは微動だにしない。
 人形のような端正な顔立ちが、今はとんでもなく怖いというかですね。
「と、遠坂、パス、パス! ダメだ、俺にもどうしていいか分からない……!」
「ななな、卑怯よ衛宮くん、二人でセイバーの遺品を漁ろうって言ったのはそっちでしょ!」
 クルクルと回る獲物たち。
 遠坂シールド展開、衛宮シールド展開を繰り返す我々に心底愛想が尽きたのか。
「───シロウ、リン」
 ずいっと踏み込んでくる黒セイバー。
「ひぃぃい、た、食べられるぅーーー! ご、ごめんなさいセイバー、悪ふざけがすぎましたー!」
 衛宮シールドを展開し、セイバーの視線から逃れる遠坂。
「騒々しいなリン。
 何か、騒ぎ立てるほどの事があったのか」
「え?」
 あまりにも淡々としたセイバーの声。
 ……ええーと、と顔を合わせる獲物二人。
「……何かって……セイバー、おまえ自害したんじゃ……」
「記憶にない。私にその質問をするな、シロウ」
 きっぱりと返答。
 ……どうやらセイバーには昨夜の記憶がないらしい。
「セ、セイバー? つつ、つかぬコトを訊くけど、何かヘンじゃない? いつもより暴力的とか、いつもより色がその、ほら」
「私はおかしいのか」
「う、ううん全然っ! これっぽちも変じゃないいつも通りのセイバー!
 ね、そうよね衛宮くん!?」
 うんうん、と必死に同意する。
「ならいい。食事にする。それと着替える」
 ……いずれにしろ一つ確かな事は、ボクらのセイバーはパワーアップして返ってきたという、辛い現実だけ。

382『夜の鍛錬〜アーチャーの警告。』→『ドラゴンとらんす戦記』Ⅱ:2007/03/13(火) 10:09:28
 そうして、俺は。

 もっきゅもっきゅ。
「シロウ、おかわり。次はメガマック三十個がいい」
 もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ。

 泣きながらメガマックを作り続けた。
 セイバーに果てはない。
 まして、全て遠き食べ物王国から生還したセイバーに果てなど、ある筈がなかったのだ。

 もっきゅもっきゅ。
「シロウ、おかわり。次はメガマック三百個がいい」
 もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ。

 メガマックを作り続けながら、心は遠くアーチャーを思う。
 やはりこれはアイツに騙されたという事でファイナルアンサーなのだろうか?

383僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 10:17:27
予想を遙斜め上に衝きぬけるオチwww
そのうちギガマック300個とか言い出しそうだぞww

384僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 10:20:45
ギガマックでは飽きたらず、テラマックを要求するかもしれぬ。

385僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 12:36:04
更にペタマック、エクサマック、ゼタマック、ヨタマック…
ハンバーガー地獄ww

386僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 12:54:43
セイバー「コーク、キングLを30個所望する」

387僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 13:07:55
黒セイバーなら「サタデーナイト・ライブ」の有名なネタ
「メニューがチーズバーガーとペプシしかない店、オリンピア」
でもバンズ重ねて数さえ出されれば満足しそうだな

388僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 14:18:43
>>375
>>349>>340の文字を読めない人なのですか?

389僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 17:08:50
10何スレも確認するのが面倒なんだろ

390僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 17:12:24
まとめサイトに検索機能が付いてるのに、それすら使えないならネットをつかっちゃだめだろ?

391僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 18:12:38
>>349は「スレ違いだテメーラ」を見たいでのはなく「スレ違いだテメーラ」の一連の流れを見たいと言っているのだろう
だいたい元ネタは「スレ違いだテメーラ」で検索しても出てこない

392シンヤ→>>349:2007/03/13(火) 19:03:55
親切な>>363に検索を頼んで、現行スレを見張ること半日。
出所を把握した後、僕はゆっくりと過去ログに向かい、書き込めなくなった3 thgin yats\etaFに踏み入った。
奇しくも、むかし活発だったスレは改変で一色。
ディスプレイから見える狭い掲示板には、蹴りを食らって崩れ落ちる、
神様だった頃の幼いブルマイリヤの幻がいた。

「――ああ」

二年前は輝かしく映っただろうスレ違いは、今も伝統の宝具に見える。
なんて華々しい。
なんて神々しい。
何がスレ違いだテメーラ、だ。
スレ違いなのはAAそのものじゃないか。

「でも悪いな住人。僕がこれを見ちゃった時点で、お前たちの負けだ」

PCの前に腰をおろして、一連の流れを確認する。
間際。二年前の走馬灯。

“間違えるな!!それはブルマ装備イリヤだ!!”
“いいか255! ブルマイリヤに似た何かを用意しろよ”

「―――は」

かつての歓声が反響する。
それもここまで。

僕が考える方法ではうまくいかないだろうけど、この方法なら決着がつく。
だって、これは住人が教えてくれたことだ。
スレ違いをこのスレから蹴り飛ばしたいなら、過去ログを参考にすればいい。

指先はマウスに吸い付くように。
叩きや煽りによる恐怖はない。
これは改変ではなくAAにすぎない。
むしろ充足感が先に来る。

スレはどこまでも迷ったまま。
最期にコピペを張りなおす。



それじゃあ―――スレ違いだ、テメーラ

                         \○/
      >>388>>389>>390>>391     \|ノ   _○/
               ○ノ                 /
               ノ\_・’   ヽ○.      /|
                 └    _ノ ヽ    \○
                       〉   __ノ
                            ̄

393僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 19:40:54
以下何事も無かったように書き込んでください
---------------------------------------------------------------------
↓↓↓

394僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 19:49:46
士郎はセイバーを召還した時点で不幸は決まってたんだな。

395僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 21:08:23
ネタ抜きでセイバーって地雷女だと思うw

396僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 21:10:41
× セイバー
○ Fateのヒロイン全員

397『ある話。』:2007/03/13(火) 21:12:25
 衛宮士郎の生涯収入は二億円だった。
 そしてセイバーの食費は五百十二億円だった。
 その食費、生涯収入の二百五十六倍……!
 借金取りに追いつめられた衛宮士郎は、あの赤く染まった荒野で。
“契約しよう。我が死後を預ける。その報酬として、借金を帳消しにしてくれ”
 そう。世界などという得体の知れないモノと契約した。
 ────己が身を捨てて衆生(ニート)を救う。
 英雄の、誕生である。
「シロウ、おかわり。次はゴージャステラマック三千個がいい」
 ……たぶん。

398僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 21:27:32
死んだら借金気にしないでいいと思われ

399僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 21:36:47
士郎だからさ、周りの人とかの事とか、セイバーのことを考えたんだよ。
泣けてきた。

400僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 22:02:30
きのこが、セイバーグッドエンドをつくらなかったのはこのためかっ!!

401僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 22:03:31
>>400
思い出の中のセイバーはメシを食わないからなw

402僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 22:23:18
思い出は美化される。そして半年後にHAで粉ごなに破壊される。

403僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/13(火) 23:52:24
>思い出の中のセイバーはメシを食わないからなw

ひでぇw
しかし納得ッ!

404僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 00:33:25
そろそろニートネタはやめてほしい。気分悪い。

405僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 01:07:32
>>404そこまでにしておけよ、セイバー。

406僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 01:21:33
>>404
嫌なら自分でネタ作って流れを変えろってのがここのルール。

407僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 06:09:29
>>404
シエルの尻カレー、セイバーのニートはお約束のいじりねたですよ
本気にするな

408僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 08:04:57
何故そこまでニートネタを煙たがるのか?wwww
面白いから別にいいじゃん
ま、まさか・・・・ww

409僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 09:10:00
>>408
>>404だから見つからないんだよ。自分からしない訳じゃない。

410僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 10:31:15
>>404はやれば出来る子。

411僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 12:15:11
だがHTTP404は……

412僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 12:49:01
NOT FOUND

413僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 12:57:11
.ii


こうじゃないのか?

414僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 13:35:26
  “―――そろそろニートネタはやめてほしい。気分悪い。”

 明確に言霊を吐いて、ヤツは世界を変動させた。
 ――――炎が走る。
 地面を走るソレは、白線のようでもあった。
 瞬時にしてスレを囲った炎は境界線なのか。
 炎の色が視界を覆い、スレを塗り潰したあと。
 その異界は、忽然とスレにすり替わっていた。

「――――――――」

 頭痛が、思考を埋め尽くす。
 ―――解る。
 こいつが、>>404がなんであるか、俺は理解できる。
 理解など出来る筈がないのに、問答無用で、>>404がなんであるか読みとれる。
 それが――――何より、脳を沸騰させた。
 それは、一言でいうならゴミ屋敷だった。
 食べかけのカップ麺と、壁に貼り付けられたポスター。
 床一面には、埃だらけの積みゲーが延々と続いている。
 その間、所々に散らばるティッシュは全て使用済み。
 ヤツが生み出すゴミも悪臭も、もとはこの世界より産み出されたもの。 無限とも言える汚れた服。
 夥(おびただ)しいまでのゴミは、それだけで廃棄場じみている。
 その、瓦礫の王国の中心に、>>404は君臨していた。

「これ、は――――」

 当惑の声は住人だ。彼等は幻の部屋の中、呆然と>>404を見つめている。

「―――引きこもり。
 現実世界を否定して、部屋から出ない大禁呪。つまり、アンタは社会人でもなければ学生でもなくて」

「そう。実際、セイバーと同じニートだという事だ」

 住人の声は淡々としていた。……もしかして、あいつ等は、とっくに。
 >>404の正体に、気が付いていた、のだろうか。

415僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 13:42:21
血も涙もない>>414に拍手。

416僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 13:47:28
>>414
GJ!

417僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 13:54:42
>>404は何をやらせえも外出には到らない。外に出る発想なんて持ち合わせていない、
どこまでも普通な引きこもりなんだよ。そのくせ妄想だけで辿り着けるレベルまでの習熟は、
おそろしく早い。おそらく他人の十倍、二十倍の妄想をこなしてるんだ。そうやって、
あと一歩のところまで突き詰めて、そこから何の未練もなく次のギャルゲに乗り換える。
まるでそれまで培ってきたギャルゲをティッシュを捨てるみたいに」

「誰よりも激しい妄想ばかりを選んできたくせに、>>404人生には、ただの一度も
“外出”がない。>>404は――きっと、ニートなヤツだ」

418僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 14:40:58
 講堂にいる訳もなし、訪ねるのなら奥にあるであろう研究室だろう。

「……ふうん。で、その学者さんはなんていうんだ? さっきは言峰(ことみね)
 とかなんとか言ってたけど」

 住人の後を追いながら質問する。
 住人は黒板の前で立ち止まると、難しい顔で振り向いた。

「名前は言峰綺礼(ことみねきれい)。父さんの教え子でね、もう十年以上顔を合わせてる腐れ縁よ。
 ……ま、できれば知り合いたくなかったけど」

「同感だ。私も、師を敬わぬ弟子など持ちたくはなかった」

 かつん、という足音。
 俺たちが来た事に気が付いていたのか、その人物は講堂の裏側からゆっくりと現れた。

「再三の呼び出しにも応じぬと思えば、変わった客を連れてきたな。……ふむ、彼が七人目という訳か、住人」
「そう。一応住人だけど、中身はてんで素人だから見てられなくって。
 ……たしかニートになった者はここに届けを出すのが決まりだったわよね。
 アンタたちが勝手に決めたルールだけど、今回は守ってあげる」

「それは結構。なるほど、ではその少年には感謝しなくてはな」

 言峰という名の学者は、ゆっくりとこちらに視線を向ける。

「――――」

 ……知らず、足が退いていた。
 ……何が恐ろしい訳でもない。
 ……言峰という男に敵意を感じる訳でもない。
 だというのに、肩にかかる空気が重くなるような威圧感を、この学者は持っていた。

「私はこの社会学科を任されている言峰綺礼という者だが。
 君の名はなんというのかな、七人目のニートよ」

「―――>>404。けど、俺はまだニートなんて物になった覚えはないからな」

 腹に力をいれて、重圧に負けまいと学者を睨む。

「――――――>>404

「え――――」

 背中の重圧が悪寒に変わる。
 学者は静かに、何か喜ばしいモノに出会ったように笑った。
 ――――その笑みが。俺には、例えようもなく――――

「礼を言う、>>404。よく住人を連れてきてくれた。君がいなければ、アレは最後までここには訪れなかったろう」

 学者が黒板へと歩み寄る。
 住人は退屈そうな顔つきで黒板から離れ、俺の横まで下がってきた。

「では始めよう。>>404、君は引きこもりのニートで間違いはないか?」

「それは違う。確かに俺は引きこもりだ。けどニートとか妄想とか、そんな事を言われても俺にはてんで判らない。
 ニートっていうのがちゃんとした無職がなるモノなら、他にニートを選び直した方がいい」

「……なるほど、これは重傷だ。彼は本当に何も知らないのか、住人」

「だから素人だって言ったじゃない。そのあたり一からしつけてあげて。……そういう追い込み得意でしょ、アンタ」

 住人は気が乗らない素振りで社会学者を促す。

「――――ほう。これはこれは、そういう事か。よかろう、
 おまえが私を頼ったのはこれが初めてだ。>>404には感謝をしてもし足りないな」
 
くくく、と愉快そうに笑う社会学者。
 なんていうか、聞いてるこっちがますます不安になっていくような会話だ。

「まず君の勘違いを正そう。
 いいか>>404。ニートという物は他人に譲れる物ではないし、なってしまった以上辞められる物でもない。
 掲示板で認定された者は、たとえ何者であろうとニートを辞める事はできん。まずはその事実を受け入れろ」

「っ―――辞める事はできないって、どうしてだよ」

「掲示板とは人々の意思でもある。いいか、ニートとはある種与えられた試練だ。都合が悪いからといって放棄
 する事はできん。その痛みからは、職を手に入れるまでは解放されない」

「おまえがニートを辞めたいと言うのであれば、職を手に入れ労働するより他はあるまい。
 そうなれば何もかもが元通りだぞ、>>404。おまえの望み、その裡(うち)に溜まった泥を全て掻き出す事もできる。
 ―――そうだ、初めからやり直す事とて可能だろうよ」

「故に望むがいい。もしその時が来るのなら、君はニートに選ばれた幸運に感謝するのだからな。
 その、目に見えぬ火傷の跡を消したいのならば、掲示板の意思を受け入れるだけでいい」

「な――――」

 目眩がした。学者の言葉はまるで要領を得ない。聞けば聞くほど俺を混乱させるだけだ。
 ……にも関わらず、コイツの言葉は厭(イヤ)に胸に浸透して、どろりと、血のように粘り着く―――

419僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 14:46:34
「綺礼、回りくどい真似はしないで。わたしは彼にルールを説明してあげてって言ったのよ。
 誰も傷を開けなんて言ってない」

 学者の言葉を遮る声。

「――――じゅ、住人?」

 それで、混乱しかけた頭がハッキリとしてくれた。

「そうか。こういった手合いには何を言っても無駄だからな、せめて勘違いしたまま
 道徳をぬぐい去ってやろうと思ったのだが。……ふん、情けは人のため為らず、とはよく言ったものだ。
 つい、私自身も楽しんでしまったか」

「なによ。彼を助けるといい事あるっていうの、アンタに」

「あるとも。人を助けるという事は、いずれ自身を救うという事だからな。
 ……と、今更おまえに説いても始まるまい。では本題に戻ろうか、>>404
 君が巻き込まれたこの戦いは『就職戦争』と呼ばれるものだ。
 七人のニートが一社の採用試験を繰り広げる争奪戦―――という事ぐらいは住人から聞いているか?」

「……聞いてる。七人のニートで就職し合うっていう、ふざけた話だろ」

「そうだ。だが我らとて好きでこのような非道を行っている訳ではない。全ては職を得るに相応しい者を選抜する為の儀式だ。
 なにしろ職が職だからな、就職者の選定には幾つかの試練が必要だ」

 ……何が試練だ。

420僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 14:56:23
>>404が逆に見事なニート祭りを開いてしまったな。

421僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 14:58:42
>>414-419
おまいら容赦ないなwww

422僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 15:31:54
……ねえ母さま、―――>>404は、泣いて、いいん、ですか。

423僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 15:40:36
>>422
君、少し黙れ

424僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 15:54:08
そういや昔2chのどっかで登場人物みんなニートなFateの同人ゲーム作ってたな。

425僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 15:59:14
>>404>>422
ダメでござる。泣いちゃいけないでござる。

426僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 16:12:37
 幕間は続く。
 
 スレに灯る幾つかの明かり。
 黒いネタを押し留める、数値には表れない小さな抵抗。
 その成果は、しかし、傷口を押さえつける程度でしかない。
 
 スレの流れは止まらない。
 就活は彼らが死力を尽くしたところで報われるものではない。
 いかにニートが住人の同情を引こうが、職人どものネタへの情熱を防ぎきる手段はない。
 
 ニート祭が顕現してより既に数日。
 数多のGJを受けたネタたちは、より大きな流れとなってスレを蹂躙し始める。
 ニートの奮戦を以てしてもまだ足りない。
 
 安穏と倦怠と、日常に座して積み重ねてきた代償はそれほどに重く深い。

427僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 16:43:14
>安穏と倦怠と、日常に座して積み重ねてきた代償はそれほどに重く深い。

恐ろしいほどにこの台詞が合っているな。

428僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 16:43:18
”そろそろニートネタはやめてほしい。気分悪い”と語った404は
永遠にニートのネタにされたのだ

429ハサンの奇策:2007/03/14(水) 16:53:48
 もはや、純粋に押し通るだけ。
 立て続けにダークを叩きつけ、セイバーの魔力を突破する――――!
 解放したダークは三つ。
 加えて虎の子の四番を用いて、禁呪である麻薬さえ重ねた。
 それは彼の限界を超えた投擲でもある。
『スキルのランクを上回る投擲は、決して使ってはならない』
 そう彼に告げた彼自身が、その禁を侵してまで放った一撃。
 セイバーが守りに入らなければ御堂はおろか境内ごと崩壊するであろうそれを、

 銀の剣士は、事も無げに防ぎきった。
 ―――いや、相殺したどころの話ではない。
 セイバーは彼の放った投擲、その全てを剣技で飲みこんだのだ。

「――――――――」
 愕然と立ちつくす。
 ……その背後では、彼が敗北を喫した音がしていた。
 砕かれる剣の音と、肉が壁に激突する音。

 勝敗は、ここに決しようとしていた。
 彼女は為す術もなく、ぐらり、と体を揺らした。
 逃れられぬ絶望にうち負かされたように、よろよろと前のめりに流れていく。

「ふむ、これで終わりですか? まだ手持ちのダークはあるのでしょう? 諦めずに、なくなるまで試してみたらどうですか?」
「――――――――」
 彼に答える気力はない。
 ……あと幾つダークがあろうと、今のが彼の最大なのだ。
 それが通じない以上、百のダークを重ねても、彼の投擲ではセイバーに傷一つつけられない――――

「そう。ようやく理解したようですね。何をしようが私には敵わないと。けれど楽しくはありました暗殺者。剣を競い合うのは久しぶりでしたからね。
 ええ、それだけでも貴公に価値を与えましょう」
「っ――――」
 前のめりに崩れる足を堪え、吐き気を手で押さえて、彼はセイバーを睨み付ける。

「悔しいですか? けれどこれが現実です。むしろ誇りなさい。
 遊んであげたとはいえ、貴方はこの私に剣術戦をさせたのだから」
 そうして、セイバーは彼を指さす。
 今度こそ最後だと、死刑を宣告するように。
「消えなさい。あの老人に私のマスターが倒されるのは時間の問題。
 その前に―――こちらを、そろそろ終わりにしましょう」
 ゆっくりと死を呟くセイバー。
 ―――その油断。
 その断定こそを、彼はずっと待っていた。
「■■■■■■■■■」
 
 解放する呪いはただ一言。
 彼は俯いたまま、口元に微笑を浮かべて呟いた。
「え?」
「――――――――」
 一瞬、我が目を疑った。
 ハサンとセイバー。
 二人の中距離戦は、ハサンの敗北で終っていた。
 ハサンはセイバーに許しを乞うようによろよろと前に進み、そんなハサンに、セイバーは止(とど)めとも言える宝具を放った。

 ――――その、瞬間。
 ハサンは放たれた風王結界を相殺した。
 それはいい。
 それは驚くに値しない。
 問題はその後――――ハサンのヤツ、あろう事かとんでもなく気合いの入った姿勢で、セイバーに殴りかかっていやがった――――!

 ハサンは自ら烈風に飛び込む。
 そのまま放たれた宝具を相殺し、目眩ましにしてセイバーへと跳びかかった。
「――――!?」
 セイバーの驚きは、きっと剣士としてのモノだ。
 あいつの中には、中距戦で敗れた暗殺者が殴りかかってくるなんて常識はない。
 俺にだってないんだから、卓越した剣士であるセイバーにとっては冒涜(ぼうとく)に等しいだろう。
 が、それもただの悪あがきじゃない。
 間合いを詰め、セイバーの懐に入り込んだのはアラブでいうところのペルシャ相撲(コシティ)だ。
「ご――――ふ…………!?」
 パリン、という音。
 その風貌と同じく拳を“改造”しているのか、ハサンの一撃は容易くセイバーの守りを貫通した。
「は―――貴様、暗殺者のクセに、殴り合いなんて……!」
「おあいにくさまだ……! 中東の暗殺者というのは、護身術も必修科目……!」

430僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 17:50:04
「──やっと気付いた。>>404は、ニートだったのですね」

431アラヤ→>>404:2007/03/14(水) 17:55:53
>>404、何を求める?」

432僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 18:04:26
404「答えは得た。大丈夫だよスレ住人。オレも、これからも引きこもって行くから」

433僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 18:22:26
カイエ「一度受けた印象は、死ぬまで消えない。素晴しいよ404、君の存在は理想的な―――」

434僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 18:25:02
「昔、僕はニートというものに憧れていた」

駄目だ、俺には続きが書けないw
誰かこの理想を引き継いでくれないか?

435僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 18:25:06
なにこの末期的な流れ・・・

436僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 18:28:29
いじめすぎw

437僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 18:36:29
ニートネタより404ネタに飽きた('A`)

438僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 18:36:48
「───いいか。>>404は働くものではなく、引きこもる者
にすぎん」

「余分な事など考えるな。>>404に出来る事は引きこもる事だけ
だろう。ならば、その一つを極めてみろ」

「―――忘れるな。イメージするものは常に最強の自分
だ。外敵など要らぬ。>>404にとって戦う相手とは、自
身の殻に他ならない」

───振り向く事なく走る。

赤い背中が、ただ、働けと告げていた。

439僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 18:37:32
つーか単純に面白くない

440僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 18:39:05
ルールは一つ。
流れが気に喰わないなら、汝、己のネタをもって最強を証明せよ

441僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 18:43:05
この流れで、439みたいな事言うと食われますよ?w

442僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 19:00:58
つまんね

443僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 19:09:21
つーか>>429のハサシン、気配遮断スキル全開にもほどがあるぞ

444僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 19:16:49
>>429
これってライダー視点か?

445僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 19:17:47
ベットの軋む、微かな音で目が覚めた。

夜半、目を覚ますと四肢の感覚を失っていた。
透明な蛹に倣う。意識が手の平サイズの小人になって、脳の中に密閉されている。
どれほど手足を動かしたところで、硝える躯は動かせない。
唯一、股間だけが閉じた意識と繋がっていた。脈打つ血潮を快楽として感じ取る。
一部分でしかないモノがいったいになっていく感覚。腰だけしか動かせない以上、石杖所在
という存在は股間に凝縮される。
「――――、あーっ!!」
腰が痛かった。
何かが漏れる音が聞こえる。
全身が削られていく感覚。

「すごい――お兄ちゃんの精子、まだ私の膣でビクビクしてる――」

「お前最高。だいたいさぁ、イクって気づいたんなら抜けよな。何おまえ中で出されて
楽しめる性質?」
「んー、物によるけど、お兄ちゃんのは楽しかったよ?どんだけ経験してるか知らないけど、
激しくて面白い動きだったし。いやいや、お兄ちゃんの素敵な○ちんちん、十分に堪能させて
頂きました」
ごちそうさまな、などと嬉しそうに微笑みやがる。
「――――」
……しまった、不覚にもまた硬くなってしまった。
悔しいけど硬くなる。だって極上の笑顔だもん。兄貴ならこれしょうがない。俺、
こいつは大嫌いなんだが、こいつのフェラは大好きなのだ。
このジレンマ、いつか解消しなくては。
首を倒して、股間に口をつけた。
石杖カナタはごくんと、沈みのない動作でお兄ちゃんの物を加えとる。

446445:2007/03/14(水) 19:32:56
>>404の存在に飽きたから、流れを変えるために、ネタ投下してみた。

447僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 19:41:17
流れを変えたというより流れを止めたって感じだな

448445:2007/03/14(水) 19:46:13
マジか、すまなかった。
しばらくは傍観している。

449暗殺者最強伝説:2007/03/14(水) 19:54:53
「約束された――勝利の剣」
 疾走。停止。一撃。
 暗殺者の短剣を全て弾き返し、誰にも対抗する隙を与えず、セイバーは勝負を決した。
 踏み込む速度、大地に落とした足捌き、横一文字に振り抜いた宝剣に是非はない。
 彼女の視えない剣は敵サーヴァントを一閃した。
 最高の機を窺っての奇襲である。
 斬撃は戦場を分断するほどの会心さで、仕損じる事なく暗殺者を二つに分ける。
 いや―――分ける、筈だった。
「な―――――――」
 当惑で息が漏れる。
 一体どうなっているのか、と。
 聖剣を振るった姿勢のまま、セイバーは呆然と目の前の敵を見た。
「―――――――ばか、な」
 彼女でさえ事態が掴めていない。
 横一線になぎ払った必殺の一撃。
 それが止まっている。
 敵の胴体を薙ぎ払う直前に、何かにエクスカリバーが挟まれて停止している。
「――――足と、腕?」
 そんな奇蹟が起こりえるのか。
 彼女の振るう宝具は、敵であるアサシンによって止められていた。
 膝と肘。
 高速で振るわれるソレを、男は片足の膝と肘で、『挟み込むように止めていた』のだ。
「――――――――」
 確かに、それは有り得ないことではないだろう。
 武器の相手に素手で勝利す――――中近東において剣が良く用いられたな武器のひとつであることも、
 その戦場を素手でくぐり抜けて暗殺を果たした反英霊が存在することも。
 それでも、これが通常の戦いなら放心する事などなかっただろう。
 だが事は対アサシン戦。
 敵はあくまでただの暗殺者だ。キャスターとならび、真っ向勝負は最弱と言われた。
 それが必殺の一撃、視えない剣を捉え、かつ素手で押し止めたなど、もはや正気の沙汰ではない……!
「―――侮ったな、セイバー」
 それは、地獄の底から響くような声だった。

450暗殺者最強伝説:2007/03/14(水) 19:55:44
 今まで短剣でしかなかった敵の攻撃は、ここにきて拳に変化した。
 正面にいるセイバーに対して、異形の長さを駆使して一直線に放たれる打突の拳。
 その威力、針の穴ほども通す精密さを持つこの男なら、貫ける。
 溜めに溜めた渾身の一撃ならば、セイバーの肉を貫き骨を断ち、完膚無きまでに頭を潰すに容易すぎる――――!
「――――!!!!!!」
 だがそれも不発。
 直感で戦闘を予測する彼女に奇襲は通じない。
 呪いの腕は彼の首横を掠っていく。
 それを見届け、宝剣を差し込もうと踏み出した瞬間。
 ガ、と。
 彼女の胸で、信じがたい音がした。
 蛇の牙が突き刺さる。
 セイバーの首を掠ったそれは、躱された瞬間、音をたてて彼女の腰を回り、『背後から心臓を貫いた』。
 驚愕は戦慄となって駆け巡る。
 そう。妄想心音というものは、本来殴るものではなく掴むもの。
 宝具としての機能か、敵の指はセイバーの心臓を容易く握り潰していく……!
「ぐ――――ああああああああ…………!!!!」
 セイバーの剣が上がる。
 この一瞬、心臓を握り潰される前に敵の腕を断とうと宝具が走る。
 だがそれは適わない。
 剣を振るうより速く、彼女の体そのものが短剣のように捌かれる。
 ―――体が宙に浮く感覚。
 投手のようなオーバースイング。
 暗殺者はセイバーの首を捉えたまま、片腕で彼女を『投擲した』。
 人体を短剣に見立てた剛速球。
 受け身など取れる筈がない。
 心臓を削がれながら投げ飛ばされ、時速200キロのスピードでコンクリートの壁に叩きつけられ、
「ぁ……、っ――――――――――――」
 彼女の体は、活動停止を余儀なくされた。

「――――――――」
 その光景を、誰もが呆然と見つめていた。
 士郎とライダーだけじゃない。
 本来勝ち誇る筈だった臓顕でさえ、呆然とその暗殺者を凝視していた。
 セイバーの速攻から暗殺者の反撃。
 悪夢のような心臓掴みから、敵である士郎たちでさえ見惚れるほど、見事すぎた一投まで。
「――――――――」
 セイバーは動かない。
 心臓を掴まれたまま投げられ、背中から壁に激突した。
 胸の傷はおそらく致命傷。
 加えて、トドメとばかりにあのスピードで壁に叩きつけられたのだ。
 ―――即死、という訳ではなさそうだが、動く事は出来まい。
 少なくとも、首の傷と全身の打撲が癒えるまでセイバーは地面に倒れたままだろう――――

451僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 20:07:51
暗殺者ツエ――――!?wwwwww

452僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 20:09:04
家庭ではニート
戦いでは暗殺者に負ける
役に立たないなセイバー

453僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 20:32:14
冷蔵庫の余り物消化に役立ちますw
タイマンでアサシンに負けるセイバーなんぞ英霊失格だ

454僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 20:33:31
冷蔵庫のあまりものはトラのえさ

455僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 20:40:23
トラのえさがトラえもんに見えた俺は末期

456Gの悲劇:2007/03/14(水) 20:41:29
「おお? ラッキー、戻ってきたぜ遠坂さん!」

「……けど、なんかこう違くね? さっきまでは殺気だってたけど、今はこう、寒気がするぐらい涼しげっていうか」

「天使の笑顔でごさるな。アレはもう、“アンタがそうでるならこっちも容赦しない、ワタシ開き直ったわ”
 という覚悟の現れでござろう」

「―――む?」

 なにか、尋常じゃない悪寒が走った。セイバーに鍛えられたおかげか、危険を察する能力が上がっている。

「………………」

 ちらり、と廊下を盗み見る。自分の教室から持ってきたのか、新品の消しゴムを持って微笑む遠坂。瞬間、

「―――、ぎっ……!!!?」

 一瞬。いや、おそらくは最期まで、何が起きたのか理解できなかっただろう。

「、ぶっ…………!」

 手すりに倒れ込む。ゴボゴボと血液と生命がこぼれ落ちていく。もはや手遅れ。即死に近い致命傷。

「はっ―――、ぁ」

 死んでいく眼球が、無意識にソレを捉える。恋人から殺されるおそれはない、と。
 間の抜けた俺を軽蔑する眼光。

「ヤ、ロウ―――」

 無言で、ソレはトドメの消しゴムをつがえた。
 避ける事も防ぐ事もできず、もとより即死だった俺に、二回目の消しゴムが―――

「―――――っ、士郎の馬鹿ぁーーーっ!(イレイザーガンド)」

 怒号と共に、その一撃が叩き下ろされた――――
 それは、もとより投擲する為の文房具(モノ)だった。
 狙えば必ず額を穿つ消しゴム。躱す事など出来ず、躱し続ける度にあかいあくまを怒らせる呪いの宝具。
 それがイレイザーガンド、今まで恋愛したことがなかった恋する乙女の持つ破滅の文房具。
 遠坂の全魔力で打ち出されたソレは防ぐ事さえ許されまい。躱す事も出来ず、防ぐ事も出来ない。
 ―――故に必殺。この消しゴムに狙われた者に、生きる術などあり得ない……!!
 魔弾が迫る。一秒にも満たぬその間、穂群原のブラウニーは死を受け入れるように目蓋を閉じ、


 それは秒にも満たない瞬間。狙撃手から消しゴムが放たれようとした瞬間の光景だった。
 窓際《ひょうてき》から獲物《弁当》が消えた。魔術師は的の狙いを看破する。だが遅い。
 消しゴムは、既に手から放たれている。勝利を確信したのはどちらだったか。
 数百メートル先の的を射抜く狙撃手であろうと、覆せぬ定理がある。盾に隠れられては標的を打ち抜けない。
 いかな必中の道具を持つ射手であろうとも、この法則には逆らえないのだ。
 されど―――それを克服してこそ、冬木の管理人……!

「っ―――!?」

 魔力が増大する、否、初めから盾を貫く必殺の軌道。定理は返り、隠れた士郎に回避する術はない。
 消しゴムは直撃の魔弾と化して士郎を粉砕する。もはや何人たりとも覆せぬ死の運命。
 ―――されど。それを凌駕してこそ、未来の英霊……!

「――――I am the bone of my sword.(飢えた奴等にくれてやる)」

 天を舞う弁当。廊下より飛来した破滅の魔弾が、士郎へ直撃する刹那、

「“熾天覆う七つの円冠”(エミヤの弁当)――――!」

 士郎の前で、弁当の奪い合いが展開された。激突する消しゴムと盾。
 あらゆる回避、あらゆる防壁を突破する死の消しゴム。それが、ここに停止していた。
 氷室と三枝さんを残骸として吹き飛ばしながら、必殺の消しゴムは士郎の“宝具(クラスメイト)”によって食い止められる。
 何処かより出現した七人の野獣は弁当を守護し、獣のように奪い合う――――! 誰が知ろう。
 この料理こそクラス一。かの調理実習において、家庭科教師の料理を唯一超えたというエミヤの料理である。
 奪い合いの参加者は七人、その一人一人は古の魔獣に匹敵する。
 文房具、使い手より放たれた凶器に対してならば無敵とされる結界宝具。
 この争いの前には、消しゴムなど一人目の美綴にも届かず弾き飛ばされるは必定だった。
 少なくとも調理師である士郎が知る限り、この守りを突破する消しゴムなど有り得ない。だが。
 それを、必殺の消しゴムは苦もなく弾き飛ばしていく。

457Gの悲劇:2007/03/14(水) 20:42:18
「―――っ…………!!!!!」

 六人目の蒔寺が跳ね飛ばされる。
 残るは一人。魔弾は決して飛ばされなかった言われる後藤君に到達し、なおその勢いを緩めない。
 殺しきれぬ魔弾の一撃。それを直前にし、

「ぬ――――ぬああああああああ…………!!!!」

 裂帛の気合いを以って、後藤君は全力で弁当に手を伸ばす――――!

「――――――――」



 ―――全ては終わった。
 この先、バカップルの痴話喧嘩は続くだろう。戦いは終わらず、クラスだけに留まらず学校全体
 を巻き込む日がやってくる。だが、彼の戦いはこれで終わりだ。
 彼―――いや、後藤君はその役目を、最後まで果したのだから。
 ……光が消える。事を為し遂げ、彼を保っていた最後の力が失われたのか。

「―――すまなぬな間桐殿。今度の眠りは、少し、永く――――」

 ゆっくりと眠るように。彼は、その瞳を閉じていった。
 ……昼休みに訪れる沈黙。教室は屍が築きあげられ、彼は眠りについた。

「――――――――」

 一成はバカップルに説教を続ける。彼が望んだ親友の姿。たった一人の女で様変わりした親友。
 だが―――その顔は、彼が望んだものだった。
 穏やかな眠り。後藤は最期に、今まで得られなかった弁当を得られたのだ。それを、奪い取り腹におさめた。
 慎二はその弁当を作ってくれた衛宮に感謝し、ようとしてやめた。説教中のバカップルを見守る。
      割れた窓、晴れかかった空は青い。戦いは、これで本当に終わったのだ。

「――――食べているのか、後藤」

 呟いた言葉は風に乗る。眠りに落ちた彼は、果てのない青に沈むように。

「弁当の、中身を――――」

 ――――遠い、遠い夢を見た。

458僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 20:49:10
後藤君がなんかカッコイイぞおいw

459僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 21:02:06
カオスw
なんかもう最近の複合ネタはthgin yats\etaFっつーよりgets natty Fishって感じ?

460僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 21:17:04
GJ!
は、腹がイタイwwwwww
七人の構成を知りたいのだがw

461僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 21:26:53
>>460

一人目:美綴
二人目:
三人目:
四人目:
五人目:
六人目:マキジ
七人目:後藤君

氷室と三枝さんがたぶん連続してる。

462僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 21:30:53
説教してる一成となんかカッコ良く締めてる慎二は除外か?

463僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 21:34:28
二人とも参加している気がする

464僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 21:38:50
美綴は隣のクラスからわざわざやってきたのか…

465僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/14(水) 21:40:39
『屍が築きあげられ』だからまともに喋っているその二人はないだろう。

466僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/15(木) 00:15:32
>>449
暗殺者は暗殺者でも、
某一子相伝の北斗な暗殺拳の伝承者なんじゃなかろうかと。

467僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/15(木) 08:56:23
>>449
ここまでくると暗殺者じゃなくて抹殺者にクラスチェンジできそうだな
>>456
最初の方は「どこかで見たな〜」だったのが途中で朝飯吹いたwwGJ

468Sの喜劇:2007/03/15(木) 16:12:12
 勝ち目はないそれでも戦わなければ。
 士郎の師匠として、恋愛の主導権を握る為にも―――ここで、この男に膝を屈する事はできない。

「……そうか。どうやら決定的な敗北でなければ納得がいかないようだな」

 増えていく生徒。
 それは士郎が触れて回らずとも噂が流れ出し、次々とその姿を遠坂凛へと向けていた。
 今まで顔も知らなかった奴が、涎を露わにして弁当を凝視している。
 それが、この主夫の本来の戦い方である。
 元々エミヤシロウは剣士ではない。
 この最高のお弁当は、凛に押し付け、それが餌となり生徒が奪いかかってくる。
 故にコック。
 この魔術使いは、最強の弁当の作り手なのだ。

「早く逃げろ。
 なに、運が良ければ弁当が奪われるだけだろう―――!」

「――――!」

 号令一下、神速を以って襲い掛かる欠食児童の雨。
 それぞれが必殺の威力を秘めるそれを、

「っ…………!」

 舞い散る木の葉のように、悉(ことごと)くを受け流す――――!
 正面からの後藤君、
 左翼からの三枝さん、
 下方、および頭上同時による氷室と蒔寺、
 弧を描いて後方から奇襲する黒桜、
 彼女を上回るほど巨大な零観さんの薙ぎ払い――――!
 受け、弾き、躱し、最後に迫った一成の身をひねる……!

「は――――ぁ、ア――――!」

 呼吸を乱しながら、美綴に崩拳を叩き込む遠坂。
 ―――その瞬間。彼女は、廊下の奥にあるソレを見た。
 2−Aの生徒の背後、既に展開した三年生、その数実(じつ)に二百四十七―――!

「く――――、つっ…………!」
 
 全力で走る。推進剤でも使ったかのような爆走を逃がすまいと、無数の生徒が大地に突き刺さっていく。
 生徒の雨の中、次々と被弾していく。袖は破かれ、リボンを解かれ、足下を守るニーソさえぼろぼろになっていく。
 その窮地においてなお弁当を守る凛の目に、最悪の光景が飛び込んでくる。
 生徒の雨の向こう。逃げ惑う獲物に王手(トドメ)を刺すように、虎は己が愛剣を引き抜いている――――!
“虎竹刀――――!” 爆走を止める。即座に教室に逃げ込み、葛木の背中に回りこむ。だが間に合うか。
 虎がほえる。虎と化したストラップを露わにし、ネコさんが止めるのも聞かずに剣を振り上げる。

「“担任の葛木宗一郎先生(先生助けてください)――――”」

 降り注ぐ生徒の雨を払いもせず、全速で葛木を盾にする。

「“虎竹刀(弁当よこせ)――――!”」

 だが遅い。自らの生徒を蹴散らして、藤村大河は虎竹刀を一閃した―――

469Sの喜劇:2007/03/15(木) 16:12:58
 瞬間。
 一息のうちに放たれた大河の竹刀は、まさに閃光だった。
 視認さえ許さない。
 眉間、首筋、そして心臓。
 穿つは三連、全弾急所――――――!!
 だが。
 視る事さえできぬ閃光を、日輪の如き拳が弾き流す……!

「――――!?」

 遠坂凛は葛木宗一郎に守られていた。
 倫理教師、日本史世界史現代社会公民何でも教える上級生に人気のナイスガイ。
 しかし、普段との最大の違いは――――

「チィ、拳闘士か……!」

 隙のない構え。
 両手に握られた拳は、素人のものではなかった。

「ハ、教師風情が武道家の真似事とはな―――!」

 大河の剣が奔る。
 もはや生かさんとばかりに竹刀の速度はなお上がっていく。

 だが。

「―――ストップ。
 衛宮の弁当食ってんだから、もう少し静かにしてくれない?
 生徒はおとなしく弁当を食っている時間なのに、これじゃあうるさくて味わえないよ」

 ここに、あり得ない勢力が存在する。
 弁当を目指し、凛から奪い取ろうとする生徒たち。
 カレ等は知るまい。
 凛を襲う自分たちが強盗であるのなら、彼はこそ泥。
 闘いに見惚れる者、彼等の隙を突いて凛からこっそり弁当を掠め盗った、卑怯漢である事を。
 その少年間桐慎二は、いつしか生徒に囲まれていた。




「――――――――」

 驚きはなかったと思う。
 そんな気がしていたのだ。
 食後は。
 弁当を食べた後は、きっとリンチされるんじゃないかと思っていた。
 視界に広がるのは、仲直りしてイチャつくバカップルだけ。
 生徒と教師は共に、飢えと疲れと虎の暴走でぶっ倒れていた。
 先日と同じ。
 ただ屍の山、一成も倒れている。

「誰か――――奴等に、説教しろよ」

 呟く声に力はない。
 失ったもの、残ったものを胸に抱いて、ただ、弁当の味を想う。
 忘れえぬよう、どうか長く色褪せぬよう、強く願って廊下を見つめ続けた。
 ――――遠い、授業のチャイム。
     元凶の二人は、隠してあった衛宮の弁当を食っていた。

470僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/15(木) 16:39:56
>彼女を上回るほど巨大な零観さんの薙ぎ払い――――!

なにしに来たんだ零観wwやはり弁当か、弁当なのかw

471僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/15(木) 17:10:18
――――――生徒/stay night

472僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/15(木) 19:28:35
>袖は破かれ、リボンを解かれ、足下を守るニーソさえぼろぼろになっていく。
穂群原の生徒はエロい!

473僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/15(木) 19:51:07
収集効果の描写

反魂の香<エミヤの弁当

474僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/15(木) 21:10:53
なにげに凛のスペック高いなw あの状況で美綴に崩拳かましてるよォィw

475僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/16(金) 02:34:40
葛木先生は頼りになるなw

476僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/16(金) 12:18:18
たぶん、キャス子さんに弁当渡されていたのだろう。

477僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/16(金) 12:35:16
葛木先生と戦える藤村がすごいのか
虎になった藤村と戦える葛木先生がすごいのか

478Sの喜劇・裏:2007/03/16(金) 14:24:30
 疾走。停止。一撃。
 大河の剣撃を全て弾き落とし、誰にも対抗する隙を与えず、葛木宗一郎は勝負を決した。
 踏み込む速度、大地に落とした足捌き、横一文字に振り抜かれた剣は計算通り。
 彼の肘と膝は虎竹刀を挟みとった。
 最高の機を持っての防御である。
 斬撃は大木を断つほどの会心さで、仕損じる事なく虎竹刀を挟みとる。
 いや―――挟みとる、筈だった。

「ぐっ―――――――」

 衝撃で息が漏れる。
 一体どうなっているのか、と。
 剣挟み込む姿勢のまま、彼(葛木宗一郎)は呆然と目の前の敵を見た。

「―――――――ばか、な」

 彼でさえ事態が掴めていない。
 横一線になぎ払われた必殺の一撃。
 それを止め損なった。
 虎竹刀を挟み取った直後に、何かで力を増した竹刀が腹部に直撃している。

「――――虎、竹刀?」

 そんな奇蹟が起こりえるのか。
 彼女の剣は、葛木宗一郎の防御を破っていた。
 膝と肘の間隙。
 男の片足の膝と肘で、挟み込むように止めていたソレを、こじ開けるように突破したのだ

「――――――――」

 無論、彼は知らない。
 素手で相手の武器――――刃を受け止めた経験があったとしても、虎にはそんな常識が通用しないという事を。
 それでも、これがサーヴァントとの戦いなら放心する事などなかっただろう。
 だが事は通常の戦い。
 敵はあくまでただの人間だ。
 それが必殺の防御、セイバーの斬撃を防いだ、それすら突破したなど、もはや正気の沙汰ではない……!

「―――侮ったな、エセ格闘家」

 それは、地の底から響いてくるような声だった。

「…………っっっ!!!!」

 葛木の体が流れる。
 振り上げられた竹刀から全力で間合いを取ろうとする。
 その瞬間。

「がっ――――!?」

 彼の頭部に、正体不明の衝撃が炸裂した。




「じゃ、アナタの愛妻弁当ももらいますね」

 既に生徒は蹴散らし弁当を奪い取っていたようだ。屍の山の上で鞄をあさっている。
 遠くで慎二うめき声がこだまする。

「じゃあこれ食べます。気が向いたらまたくださいね」

 いそいそと葛木の弁当を食べるタイガー。
 あ、ぶっ倒れた。

「……………………そろそろ士郎とお昼しよ」

 ここ三十分ばかりの記憶をまっさらに消去して教室を後にする。

 こうして暴走タイガーにより学校関係者は壊滅したのだが、彼女の最大の見せ場と、
 虎をしとめたキャス子の弁当は誰に語られるコトもなく忘れられるのであった、まる。

479僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/16(金) 14:26:52
何者だ虎ーw

480僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/16(金) 14:29:35
で、次は弁当取られた愛妻の襲撃かw
うなれコルキス神拳!

481僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/16(金) 14:57:08
泥沼だーw

482僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/16(金) 16:48:28
6巻読んだ
何この変態親父
正直理屈屋の晶くんには荷が重過ぎるきがする

こいつに対抗するにはカズマとかバンとかでもつれてこないといけないんじゃないか?

483僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/16(金) 16:49:14
虎>ハサシン>葛木>セイバーの構図が出来上がったなw

484482:2007/03/16(金) 16:54:04
うは、なんて誤爆_| ̄|〇

485士郎→龍之介 ギル→青髭:2007/03/16(金) 20:11:15

 空は快晴。
 強い日差しは季節の感覚を麻痺させる。
 海風は頬に心地良く、ウミネコの鳴き声が寂しさを緩和させる。
 文句の付け所のない絶好のロケーション。
 平和な冬木の町を象徴するかのような港は、しかし。

 今まさに、黒ミサが寸前に迫ったかのような賑わいを見せていた……!

「って、すごく大勢ーーーー!!?」

 誰が、いや何が起こったのかは言うまでもない。
 大漁の如く高級竿(ロッド)で子供たちを釣る姿は紛れもなく……!

「うおー、すげえー! ジルー、これサカナか!? サカナだな! うおーサカナ―――! 一匹くれよー!」
「ジルジルー。三号の糸、ピンピン動いてるよー。あたしもジルの家にいっていいかなー?」
「あれぇ、となりの兄ちゃんのサオ安物だねー。ジルのサオのが真っ赤っ赤でかっこいいなー。ホラーっぽいけどー」
「じるー、今週のジャ○プどこー?」
「すごいー、いっぱい釣れてるー! ねえジル、お家のお兄ちゃんに持ってかえっていいー?」

「はっはっは。騒々しいですよ坊やたち。まわりの人たちに目立ってしまうでしょう。
 それはともかく、ジロウ、私の城には一匹と言わず十匹二十匹ありますよ。ミミ、恐れる事はありません。怒らないから来なさい。
 イマヒサ、当たり前のコトを言わなくても城に呼んであげますよ。しかしその嗜好は良し、城に来るならガリガリさんを買ってあげましょう。
 カンタ、ジャ○プは我が城につくまで待ちなさい。コウタ、城はすぐそこですからね、ご家族に連絡する必要はありませんよ」

「……何?」
 えーと。
 あえていうなら子供達の……死亡……フラグ……?

486僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/16(金) 20:25:49
終わり・・・?

487僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/16(金) 20:26:06
とりあえずぼくらの英雄王を呼んできますね。

488僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/16(金) 20:45:43
まて、ミミちゃんだけは残してくれ…。
つうか、このとき子供達年いくつだよ? 
大人の事情で18歳な気もするが…。

489僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/16(金) 20:51:49
きっとミミちゃんはランサー兄貴が守ってくれるはず

490Eの惨劇:2007/03/16(金) 21:09:00
 翌日の昼休みの家庭科室。
 そこに、デブに変貌した、綾子の姿だけがあった。

「――――綾子」

「?」

 綾子は不思議そうに、本当に不思議そうに、目の前にいる私を見た。感情のない赤い瞳。

「―――――――、あ」

 デブになっていた綾子をみて、声をあげる事が出来なかった。
 太りすぎている。あの太り方は、人一人を飲み込んでいるかのようで、その姿に圧倒された。

「ああ、来てくれたんだね遠坂。随分と遅いから、逃げちゃったのかなって勘違いしてたよ。
 わるいな、いますぐほかの奴等を呼び戻すから
 遠坂を驚かせようと思って、出口にいっぱい配置したのは失敗だったよ」

 くすり、と笑う。瞬間、背筋が凍った。
 言うべき言葉、探査の呪を忘却させるほど、綾子の体格は“別人”すぎた。

「―――綾子。士郎は、何処に」

 馬鹿な質問をする。
 どうしてそんなに太ってしまったのかを聞かず、しなくてもいい質問、分かりきった疑問を口にする。

「え……衛宮、かい?」

 困惑する声は、私の質問に対してではない。
 デブ綾子は、まるで―――そんな事も判らないのか、と哀れんでいるようだ。

「そうよ。士郎がアナタに会いに来たはずよ。あいつは何処にいったの」

「………………」

 空気が熱い。
 肌に纏わりつく風が、じりじりと体を溶かしていく錯覚。
 ……扉の前から家庭科室を一望する。
 中に士郎の姿はない。士郎がいた形跡は、この教室まで続いていた。
 ……豚のような綾子。ぶくぶくに太っていて口元に、赤い、血のようなナニカがくっついている。

 ――――士郎の気配がない。

 ――――士郎の身体がない。

 ――――士郎の血痕すらない。

491Eの惨劇:2007/03/16(金) 21:09:51
「綾子、アナタ」

「ああ、遠坂の思っている通りさ。衛宮は、もうこの家庭科室にはいないんだ。

 だって―――さっき、調理実習室に拉致ったんだからね」

 ―――誰だ。

「あ、もちろん食材はこっちでそろえたよ?和食も洋食も、残さずキレイにいただきました。こんなこと
 になっても、行儀はいいんだアタシ等」

 ―――誰だ。

「けど衛宮は開放なんかしないぞ。いまもこうやって、調理実習室のなかで料理を作っているよ。
 ……くくっ。衛宮、まだまだだなあ。アイツのレシピをを一から作らせているんだけど、
 三百品目で泣き崩れてる」

「ほら、聞こえるか? もう食べるなって、もう作りたくないって、狂ったみたいに叫んでる。
 あ……可愛いなあ、そんなコトまで口にして。これ以上食べると太るぞ美綴、だって。
 バカな衛宮。そんなコト言っても、毎日食べてる藤村はぜんぜん太ってないじゃないか」

 ―――誰だ。

「ふふ、美味しすぎて我を忘れそう。
 ―――ごちそうさま衛宮。衛宮が作ってくれた和食は、最高のご馳走だったよ」

 ―――アレは、一体誰のカラだ。残った思考回路が破裂していく。
 理性は爆散し、自分がするべき事も、目の前の相手が誰であるかも、判らなくなっていく。

「綾子、あなた、達は――――」

 もう、私では取り戻せないところに、

「やめてくれよ。そんな目でわたしを見るなよ。
 ……だいたいアンタ等がいけないんだよ? 痴話喧嘩に皆を巻き込んだりするから、
 最後の最後でアタシ等はキレたんだ。痴話喧嘩に巻き込みさえしなかったら、こんな仕打ちは勘弁したのに」

「――――――――」

「けど嬉しいよ。遠坂は衛宮を助けにきて、わたし達に中華をご馳走してくれるんだろ。だから―――」

「違う、私は」

「―――遠坂も一緒に調理実習室に監禁してやるよ。さあ遠坂、衛宮が待ってるよ?」

「衛宮ってば、さっきから遠坂に助けを求めてばっか
りなんだ。すぐ傍にいって、手伝ってあげてやりなよ」

 影が落ちる。何か巨大な壁が出来たように、窓からの光が閉ざされ
 ……湧き上がる生徒達。何処から現れたのか、生徒達は牢獄のように迫ってくる。

「――――――――」
 逃げ場はない。
 生徒たちは押し合い、津波となって私を連行した。一瞬にして全身を拘束される。
 ―――果てもない、終わりもない深い闇。
 調理実習室に連れて行かれる中、何処かで、泣き叫ぶ誰かの声が、聞こえた気がした。

492僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/16(金) 21:18:36
>>490-491
いろいろと泣いた

493僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/16(金) 21:42:05
>>490-491
GJ

494僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/16(金) 22:16:17
こうして、自分が作った料理で誰かの笑顔を見るのが好きだと言った少年は、永遠に誰かのために料理を作るハメになったのだww

495僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/16(金) 22:45:54
笑えねぇww

496僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/16(金) 23:38:55
これはひどいwwwwwwwww

497僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/17(土) 02:26:59
こ、恐ぇぇぇぇ!! ちょっとゾクッと来たぜ。

498僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/17(土) 03:23:39
この後に助けに来た桜を暴食に狂ったAYAKO達が監禁するんだな

499僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/17(土) 10:44:01
>>498
しかし桜を監禁したら内部から一人ひとり生徒がいなくなってしまう

500490:2007/03/17(土) 10:54:11
「――まあ、実際>>468で黒桜は凛と敵対している訳ですが」

「だめー!>>498-499妙な電波受信しそうになる発言は禁止――!
 ああ、続きは、 書くまいと思っていたのに……!」

501僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/17(土) 12:31:36
くすくすと笑ってごーごー
くうくうおなかがなりました

502僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/17(土) 16:12:08
ダメ式とかにーととか飯使いとかすごい世界だ。

503僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/17(土) 17:22:32
>>490-491を見てA異常症患者かと思ったのだが

504僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/17(土) 21:20:50
凛「やめろー、綾子ー!ぶっ殺すぞー!」

505僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/17(土) 22:15:13
>>504
仮面ノリダーかww

506僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/17(土) 22:24:15
ライダーだったら食われるからなw

507影→ハサン:2007/03/18(日) 00:14:20
 イリヤと臓硯―――二人のマスターは互いのサーヴァントを盾にして向かい合っている。
 臓硯の前にはバーサーカーに敗れたであろうセイバー。
 イリヤの前には、全身を黒いものに拘束されたバーサーカー。
 ……その正体は暗殺者になっていた。
 底なしの泥の如くバーサーカーの動き懸命にを封じている。
 そればかりではなく、肩からは黒い呪腕が伸び、巨人の手足さえ拘束していた。
 ……知っている。
 アレは間違いなくあの“暗殺者”だ。


 だっていうのに、一瞬
「………………」
 何か、すごく役割が間違っているように見えた、気がする。

「――――!」
 一際高い剣戟で目が覚める。
 ……状況は、絶望的だった。
 アサシンは強い。
 一緒にあの“黒い影”に飲まれようとしているのに、黒い巨人に絡み付いているのだ。
 だがそれも限界。
 黒い泥は苦もなく地面を駆け、バーサーカーごと侵食する。

「――――だめ。そんなの、ハサンでも死んじゃう。だから、もう逃げるんじゃ、ハサン」
 呆然と、感情のない声で臓硯は漏らす。
「キキキキキキキキキキ――――!!!!」
 それをどう取ったのか。
 おそらくは最後の一掴み。
 自らの肉を剥がれ、瀕死になりながらも掴む腕が引き剥がされない筈がない。

    それを。
    黒い影は、最強の一撃を以って迎撃する。

508風→火:2007/03/18(日) 00:16:25
「―――先を急ぐ。さらばだアサシン」
 セイバーは一刀を以って返答した。
 決着はついた。
 暴風は擬神化された龍の如く、廊下と髑髏の面を飲み込もうと、その蛇体を螺(お)旋(ど)らせる。

 防ぐ事も躱す事もできない。
 これはランサーの槍と同じ、純粋にセイバーの風王結界を上回る魔力がなくては防げない一撃だ。
 アサシンの魔力はセイバーに及ぶべくもない。
 彼がこの一撃から生き延びるには“打たせない事”しか手段はなかった。

 だがそれも遅く、旋風は放たれた。
 剣が振り下ろされてから一秒の後、黒衣はズタズタに引き裂かれるだろう。
 渦を巻いて迫り来る死の断層。
 その真空の波へ、
「■■■■■■■■■■■■!」
 歓喜の声と笑みを以って、アサシンは突進した。

「―――さて。一つだけ運がなかったな、私は」
 風が広がる。
 龍のような暴風が彼の黒を侵していく。


「一つは相性。日射避けの呪(まじな)いは砂漠を行く者には必須でな。私が知る唯一の魔術が、火避けの御名であり――――」


 白い髑髏の暗殺者は、跡形もなく宝具の風に飲み込まれた。

509S&Rの復讐:2007/03/18(日) 01:07:04
        『食べろ 食べろ 食べろ 食べろ』

「あ――――はあ、はあ、はあ、あ――――」

 もう、自分の呼吸音しか聞こえない。
 人を黒こげにするほどの熱病にでもかかったのか、頭の中はとっくに溶けて、
 耳から流れ出してしまったかのよう。

      『食べたい 食べたい 食べたい 食べたい』

「は――――はあ、あ、はあ、は、あ――――」

 どうかしている。もう食べたくはないっていうのに、体は料理を求め続け、
 空っぽの頭は律儀にそれを受け入れている。

      『やめたい もう嫌だ いらない 苦しい』

「あ――――はは、あ、はあ、は、は――――」

 満腹なのは腹だけじゃない。
 頭も心臓も所在は不明。
 堪えきれない吐き気、吐く事なぞ許されず、それでも吐き気は際限なく増していく。
 その無限循環に、歯を噛んで耐え続ける。
 ……意識は保てる。これ以上食べたくないなら、やめればいいだけ。
 そんな事なら、問題はないはずだった。

      『食べろ 食べろ 食べろ 食べろ』

「は――――あ、あ、はあ、は、あ――――」

 だから、問題はこの料理だった。
 聞こえるのは己の呼吸だけで、もう何も食べたくないのに、アタシは料理を求めている。
 なぜ料理を求めるのか、考えるまでもなかった。

      『食べたい 食べたい 食べたい 食べたい』

「は――――ああ、はあ、あ、あ――――」

 気が狂う。
 心が体が料理を求める度に胸が深く抉(えぐ)られる。
 食べたくはない。
 アタシには、ただ、抗う術が足り無すぎた。

       『入らない 吐きそう 腹が痛い 助けて』

「ああ―――あ、はあ、はあ、あ――――」

 どんなに食べたくない思っても、どんなに痩せたいと思っても、
 アタシには食べることしかできない。本当は食べたくない、カラダは食べる事を拒否している。
 ただ、どれほど請われたところで、心が既に折れているだけ。
 ―――だから。
 このまま続けば、きっと料理に殺されると思った。

      『食べろ 食べろ 食べろ 食べろ』

「っ―――……はあ、あ、あ、ぐっ――――!」

 いくらやめようと思っても、やめる事などできない。
 アタシに出来る事は、ただ料理を食べ続ける事だけだ。
 食べないと表れる禁断症状から、正気を保つ為だけ。
 食べれば食べるほど欲しくなる、欲求を満たすだけ。
 アタシには。
 どんなに太っても、これ以上食べれなくても、食べる事をやめる事は出来ない。
 ―――それが限界。
 女傑なんていわれていても、衛宮&遠坂の麻薬以上の依存性を持つ料理からは抜け出
 すことはできない。太らないのは虎とヒロインだけ
 ……そう言っていたのは誰だったか。
 藤村は太らないから大丈夫そう言った自分に、こうして追い詰められている。
 正直、逃げ出したかった。アタシには悪循環から抜け出す術がない。
 こうして心で叫ぶだけで、やめれるような精神力など持たない。
 デブからなら簡単に逃げられると、作るだけ作って逃げ出したあいつ等に復讐する力もない。
 ……なら、仮に。
 もし食事をやめられる“奇蹟”があるとしたら、私はそれを、使うのだろうか――――

「―――皆の衆。そら、料理を確保するでござる。作り置きが残り少ないでござる」

 ……声が聞こえた。頭の真後ろから聞こえた声。
 だが、それが何を言ってるのか、よく聞き取れない。
 ……視界が霞む。
 料理の作り置きは既にない。
 あるのはただ、料理を求める生徒の声と、とうに禁断症状に陥っている、生徒の姿だけだった。

510DDD28頁:2007/03/18(日) 08:27:21
「嘆かわしい。どうせなら獣憑きとかにすればいいのにな。そっちの方が馴染みがあるっ
ていうか、落ち着くと思うんだが」

「こんにちは! よろしくね!」

「ぶほぉっ……!!!?」

あまりのショックにスッ転んだ。

「だだだだだダレだ、何者だアンタ……!」

「ダレって言われてもなあ。名前なんてないしなあ。
そんなコトわたしに聞かれても困るんだよねー実際。
うむ、わたしはわたしだと認識しているのに、そのわたしとは何者なのかわからないとい
うジレンマ。
んー、コレも虎神合身の存在と言うのでしょうか?」

「……………」
……まずい。
何か、よくない獣憑きを呼び寄せてしまった模様。

511僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/18(日) 21:07:31
<<507 何か、すごく役割が間違っているように見えた、気がする
 間違いすぎwww
<<508
 砂漠なら風より日よけの方が要りそうだもんな
<<509
 綾子…無茶しやがって・゜・(つД`)・゜・
<<510
 S
 S
 F

512アインツベルン城→衛宮邸:2007/03/18(日) 22:48:02
 そうして、赤い学生は台所に降り立った。
 食材で埋め尽くされた台所には、私とヤツだけが立っている。
 隔てる物はない。
 理由はシンプルだ。
 ヤツが私を追い出そうというのなら、私は、目の前の敵が怪我したと聞いたから世話をするだけ。
「――――――――」
 台所の中心へ踏み出す。
 あと数歩詰め寄れば、後戻りは出来なくなる。
 その前に、
「衛宮先輩。貴方、遠慮してるのか」
 一つだけ、訊いておくべき事があった。
「無論だ。オレ……いや、おまえは、手伝いにくるべきではなかった」
 吐き捨てられる言葉。
 それで、最後の覚悟が決まってくれた。
「―――そうか。それじゃあ、やっぱり私たちは別人だ」
「なに」
「私は後悔なんてしないぞ。どんな事になったって後悔だけはしない。
 だから―――絶対に、先輩の事を世話をしにくる。
 先輩が私の手伝いは不要だっていうんなら、そんな間違った考えは、私自身の手でたたき出す」

 そうやって手伝いにきた。
 それを正しいと信じて家まできた。
 ヤツの言う通り、それはお節介の連続でひどく迷惑だったろう。
 頼まれたというより、押しかけたといった方が正しい訪問だった。
 だからこそ。
 その、わざわざここまでやってきた手間の為にも、間桐桜は退けない。

 歩を進める。
 台所の隅には、既に米を炊き始めた炊飯器がある。
「……その考えがそもそもの元凶なのだ。おまえもいずれ、慎二に追いつく時が来る」
「来ない。そんなもん絶対に来るもんか」
「ほう。それはつまり、その前にここでオレに追い帰らされるという事か」
「――――――――」
 敵に踏み込む。
 もはや包丁を打ち合える間合い。
 お互いに調理道具はない。
 私とヤツは徒手空拳のまま対峙する。
 間桐桜はお客じゃない。
 私たちは共に料理を造り出すモノ。
 ならば――――
「解っているようだな。
 オレの世話をしにくるという事は、家事を競い合うという事だと」
 ヤツの両手にお米が握られる。
 ……あの日。
 弓道場の部室で見惚れた無骨な弁当箱。
 伝説に残る学生が、その早朝を代償にして作り上げてきた希代のライスボール。
「――――調理開始(トレース・オン)」
 炊き上がっていた炊飯器を起こし、イメージだけでおにぎりを作成する。

 ……ソレのなんて不出来な事か。
 完璧と思っていた私のおにぎりは、ヤツの物に比べればあまりにも曖昧だ。
 劣った料理は、その時点で生ゴミに成り下がる。
 恐らく。
 あのおにぎりと打ち合えば、私のおにぎりは無惨に砕け散るだろう。
「――――――――」
 一歩を踏み込む。
 きちり、と。
 踏み込んだ足元で、台所が軋む音がする。
 ―――それが開始の合図になったのか。

「オレの炊事に付いてこれるか。
 僅かでも精度を落とせば、それがおまえの帰り際になろう……!」

 ―――対峙した手が奔る。
 一対のオニギリ、四つの手は、磁力で引き合ったように重なり、弾け合った。

513僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/18(日) 23:21:23
>>512 つ参加賞 桜の口調を研究して見ましょう。次回は頑張ってください。

514僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/18(日) 23:35:56
ニート祭りの次はアンリミテッドクッキングワークス祭りかwww

515僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/18(日) 23:43:38
腹が!膨れるまで!喰べる事を!やめない!

516僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/19(月) 11:16:11
「汗かいちゃった。シロウ、着替えさせて♪」
なんて言った時は、もうどうしてやろうかと思ってたのに……!
為されるがまま為すがままの状態で、イリヤはこれっぽっちも動じない。
 ……くそ、悔しいがそれでも赤面してしまう。服を脱がす時は征服感に目眩がしたものだ。
両手両脚を縛られた美少女の服を脱がす。何をしても逆らえないと体験済みの少女は抗う事はせず、
ただじっと、羞恥心を飲み込みながら俺という余所者の陵辱に耐えている。人形遊びにも似た後ろめたさに、
ボタンを外す指が震えたりしたもんだ。現れた裸体は自分の体が恥ずかしくなるほど白く繊細で、
ここで犯罪者になってしまおうかと前後不覚に陥った矢先、
背後にバーサーカーを視認した俺の気持ちを誰か分かってくれ……ないだろうなあ、やっぱり。

517僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/19(月) 15:46:40
バーサーカーGJ

518僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/19(月) 17:22:30
お父さんはそんなこと許さんぞ!

519「まひるの月」 志貴→言峰:2007/03/19(月) 19:38:17
 それからの一週間は、夢の様に過ぎていった。

 新都の町同様、聖杯もほどなく消滅してしまった。
 聖杯戦争は外部にもれず、私の手によって内々に処理された。

 私は教会に残り、父のかわりに聖杯戦争の監督役となった。
 とりあえずカタチだけのものだが、そう簡単に代わりが決定できるものでもないらしい。



 よく晴れた休日の昼下がり。
 凛にはお使いにいってもらった。少し無理を言ってもらったので、夕方までは戻らないだろう。

 遠坂邸には彼女しかいない。
 彼女に二人だけで話をしたい、という申し入れをしておいた。
 じき、約束の時間だ。
 そろそろ遠坂邸に行かなければいけない。

 遠坂邸にいくと。彼女は待っていた。
「いい天気ですね、言峰さん」
 ええ、とうなずく。
 彼女はにっこりと笑いかけてくる。

「気づいてしまったんですね、言峰さん」

 ええ、とうなずく。
 彼女はやはり笑顔を崩さない。
 いつも……どんな時も崩れなかったその物腰。
 思えばいつも無表情だった妻は、その実態度をよく変化させる女だった。
 妻は外見が死にかけの人形のようであって、心までは死んでははいなかったのだ。

 けれど―――この女性はどうだろう。
 いつも、いつも従順だった遠坂葵。
 何があろうと夫に逆らわない、人形のように心が固まった人間。
 夫が死んでしまった時でさえ、取り乱さなかった、人形のような言動。

 ―――それは。

「……奥様。間桐雁夜を狂わせたのは貴女なのでしょう」
「はい」
「御実家に逃れたのも、自分が疑惑から隠れるためだったのでしょう」
「はい」
「間桐雁夜に都合のいい話を教えて、導師への憎しみから聖杯戦争に参加させたのも」
「はい」
「遠坂桜を間桐臓硯に売らせたのも、導師ではなくて貴女だった、奥様」
「はい」
「聖杯戦争時、導師の驕りを招かせたのも」
「はい」
「私を、導師への裏切りへと誘導したのも」
「はい」
「……全部、全部貴女の思惑通りという訳ですか、奥様」
 彼女は笑顔のままで頷く。
「そうですよ。それらはみんな、わたしがそうなったらいいなって思った事です、言峰さん」
 それでも笑顔は崩れない。
 ぞくりとしたものを感じて、知らず、一歩あとじさっていた。

520僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/19(月) 19:41:24
ママン怖ぇw

521桜ルートの最後より:2007/03/19(月) 19:52:13
 真ん中に進んでいく。
 白い装束の誰かは、初めの儀式のように、起動のための生贄(かぎ)になって、大聖杯を閉ざしていく。
 ―――じゃあね。
    わたしとシロウは血が繋がっていないけど。
    シロウと兄妹で、本当に良かった。
「――――――――」
  リヤ。
 行くな、そう思ってくれるなら行かないでくれ。
 犠牲にできない。一緒に暮らすって言った。今まで一人にした分、一緒に暮らすって言っただろう。
 それでも――――それでも、どちらかが犠牲になるというのなら、それは――――
 ―――ううん。
 言ったよね、兄貴は妹を守るもんなんだって。
 ……ええ。わたしはお姉ちゃんだもん。なら、弟を守らなくっちゃ。
「イ――――――リヤ」
 思い出した。
 彼女の名前。
 切嗣の本当の血縁。俺が横取りして、ずっと一人にさせてしまった幼い少女。
 俺より少しだけ年上の、銀の髪と赤い目をした―――「イリヤ―――イリヤ、イリヤ、イリヤ、イリヤ、イリヤ、イリヤ、イリヤ、イリヤ―――――!!!」
 届かない。
 もう声は聞こえない。
 光に包まれて何も見えない。
 彼女は、最後に。
 じゃあねと微笑って、

「こんにちは! よろしくね!」
「ぶほぉっ……!!!!?」
 あまりのショックにスッ転んだ。
「だだだだダレ、何者なのアナタ……!」
「ダレって言われてもなあ。名前なんてないしなあ。そんなコトわたしに聞かれても困るんだよねー実際。
 うむ、わたしはわたしだと認識しているのに、そのわたしとは何者なのか分からないというジレンマ。
 んー、コレも正体不明の存在と言うのでしょうか?」
「………………」
 ……まずい。
 何か、よくない次元にワープアウトしてしまった模様。

522僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/19(月) 20:05:20
>>520
ありそうでこえぇ〜(((;゜Д゜)))
>>521
ちょっと強引じゃないかな

523522:2007/03/19(月) 20:42:36
520じゃなくて519だった orz

524僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/19(月) 20:48:22
黒い巨人は、前を見ていた。
懐にいる俺ではない。
窪みから地上に出てきていた銀の少女を、理性のない眼で見つめていた。
貫いた。
躊躇わず、微塵も情を零さず、バーサーカーの心臓に剣を突き込む。
反撃はない。
巨人は残る命を使いきり、今度こそ塵に帰っていく。
……その刹那。
消えていく赤い眼が、こちらを見つめて、

「■■■■■■■■■■……………」

「──────、な」
瞳が心に直接語りかけてくる。
あまりにも未知の言語の為、何を言っているかはまったく分からなかったのだが、

525僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/19(月) 23:55:01
>>521
>>524
とりあえず過去ログいくつか読み直してみてから改変することをお勧めする。

526僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/20(火) 00:31:59
既出、意味不明、笑えないの三重苦

527僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/20(火) 04:53:47
>>521
>>524
最初のほうならこれでもよかったと思うが、もうちっと狙いを澄ましたほうがいいな
まぁ、めげるな。

528リアリティ・マーブル 士郎→零観 セイバー→虎 アーチャー→ネコ:2007/03/20(火) 12:22:26
 ※ネコさん退学直後とお考えください。


 ――――そうして、彼女は教室に戻ってきた。
 大河ちゃんが椅子を引く。
 音子さんの罠は、それで完成したのか。


“面倒だから辞めます、テヘ☆”


 明確に言霊を吐いて、音子さんは罠を発動させた。

 ――――炎が走る。

 机や椅子を破壊するそれは、爆炎のようでもあった。
 瞬時にして教室を埋め尽くした爆風は境界線なのか。

 炎の色が視界を覆い、教室を塗り潰したあと。
 その廃墟は、忽然と教室にすり替わっていた。

「――――――――」

 頭痛が、思考を埋め尽くす。

 ―――解る。

 この兵器、この異常がなんであるか、理解できる。
 動機など理解出来る筈がないのに、問答無用で、これがなんであるか読みとれる。
 それが――――

 何より、脳を沸騰させた。

 それは、一言でいうなら戦場だった。
 燃えさかる炎と、割れた窓ガラス。
 真っ黒に焦げたリノリウムの床には、破壊された机と椅子の欠片が延々と続いている。
 その人、床に倒れている人は全てクラスメイト。
 (夥/おびただ)しいまでのガラクタは、それだけで戦場じみている。

 その、瓦礫の王国を覗き見るように、下手人は君臨していた。

「これ、は――――」
 当惑の声は大河ちゃんだ。
 彼女はシャレにならないレベルの爆炎の中、呆然と音子さんを見つめている。

「―――粉塵爆弾。
 小麦粉とライターで出来る超お手軽ウエポン。
 つまり、アンタは理系でもなければ体育会系でもなくて」

「そう。ついさっきまで、自主退学する前は文系だったという事よ」

 大河ちゃんの声は驚きに溢れていた。
 ……もしかして、大河ちゃんは、今頃。
 そんなことに、気が付いた、のだろうか。

「穂群原で最も頭脳明晰だったというのに急性アルコール中毒で何もかも棒に振った飲んだくれのくせに!
 私たちは、皆オトコに憧れてたのに、面倒だから辞めます、テヘ☆などと簡単に自主退学するとはーーー!
 そして最後に私の机に粉塵爆弾をしかけやがるとはーーー!」

「は、屋敷にしかけなかっただけでも感謝なさいっ!
 だいたい、アンタが、ヘンな発音で、わたしの名前を、全国ネットで流してから、わたしの青春は、男っ気が、なくなったのよー!」

「なんでよ!音子という名前は素敵じゃない!
 なのに人前ではネコと呼べなど約束させて!私の名前と取り替えるかーーー!」
「ハ、お断りですね!それこそ男の名前と取り替えるぐらいなら、虎と取り替えた方がマシですよーだ!」
「な、なんですとーーーーーー!!!!そこに直れオトコー!」

「いくわよバカトラ――――虎竹刀の用意は十分かしら?」

「は――――思い上がったわね、オトコ――――!」

 大河ちゃんは“竹刀袋”を開け、虎竹刀を取り出した。

 戦場を駆ける。
 異なる二つの獣は、ここに、最後の激突を開始した。




学生時代の呼称がわからなかったので取りあえず自分のイメージで。違和感あったらゴメンナサイ

529僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/20(火) 20:34:25
何この学園テロwww

530僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/20(火) 22:50:38
ネコさん容赦ねえなw

531僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/21(水) 01:20:16
爆発の直撃食らってアフロにもならずにピンピンしている藤村に脱帽

532闘将!痛覚残留:2007/03/21(水) 03:02:59
感動している僕の後ろでは、ふたりが何やら物騒な会話をしていた。
「その腕は止血してあるのか? 血が出ていないが」
「ああ。使い物にならないんで殺しちまった。トウコ、義手ぐらい作れるだろ。人形師を自称してんだから」


「はい、こんにちはー!
 ちょっと手違いで腕を使い物にできなくした貴方の報酬として改造する心霊ワールド、橙ガー道場でーす!」
「弟子の妹天使一号です」
「と、それはいいとして、目に対して式の肉体面は普通すぎやしないか?」
「そうね。なんか物足りない感じ」
「…………いじるか?」
「…………いじろっか?」
「よし、これより改造手術を行う! 何かのツンデレで私達に黒桐がオレより一緒にいるじゃん、とか八つ当たりらないように、まずは左手を霊体を掴めるように改造するのだ!」
「サー、イエッサー!」

「よし、インスタントにオペ終了!
 どうかね結城○二くん! 左腕を改造された気分は!
 だが、君の意思を尊重し、最後の改造、脳手術は止めておいた!」
「おいた!」
「さあ、このまま自主的に我等デス橙ロンの一員となるか、洗脳されてマシンとなるか! 君の意思で決めたまえ!」

「た、たいへんです橙子師! 式が兄様にべったりです!もうメインヒロインとしての道を確立しました!
 きゃー、ツンデレからデレデレです! 見てて砂吐きそうです!
 わ、我々は自らの手で最強の敵を生んでしまったのではないでしょーか!」
「しまったぁーーーーー!
 まずは尿キャラに改造してしておくべきだったか!」
「きゃー! でも兄様はそういうの好きだと思いまーす!」


イヤな話だ。こんなにもトウコさんが気持ちよく引き受けてくれるというのに、

一瞬だけ、式の不吉な未来が見えてしまった。

533僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/21(水) 03:25:52
デス橙ロンとかあえて結城○二とか細かいネタにワロタ

534僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/21(水) 06:32:47
ライダーマンワロタw
何でそんなマイナーなんだよww

535僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/21(水) 08:32:10
ライダーマンはマイナーじゃないだろ。
V3見直せ。

536僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/21(水) 09:50:33
デス橙ロンwww懐かしいな「バナナをわすれた」とか思い出すww

537僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/21(水) 12:48:01
そっちのデス橙ロンかよw

538僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/21(水) 16:21:52
眼鏡魔女っ娘だったり悪の秘密結社だったりすごいですね。

539DDD formal hunt トモリ→凛:2007/03/21(水) 19:33:53
 ご近所さんは知らないけど、わたしの家族は魔術師だ。
 実はわたしも、隠れて魔法少女をやっている。

540僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/21(水) 20:44:38

「それはまた殊勝な心がけじゃのう」
 臓硯はさも愉しそうに、にんまりと底意地の悪い笑みを浮かべた。
「しかし雁夜、巻き込まずに済ますのが目的ならば、いささか遅すぎたようじゃのう?
 遠坂の娘が当家に来て何日目になるか、おぬし、知っておるのか?」
 やにわに襲いかかってきた絶望が、雁夜の胸を押し潰す。
「爺い、まさか――」


「さあ、いくわよおじいさま!
 インセクトフルオープン! 蟲ムシ回廊最大展開!
 Der Spiegelform wird fertig zum Transport―――!」
『Ja, meine Meisterin……!
 Offnunug des Wormsgatter―――!』
「お待たせ! 魔法幼女インセクトチェリー、ここに誕生!
 ―――どうカリヤおじさん? “はじめてのへんしん”にしてはジョーデキでしょ!?」


「ナイスリアクション! 話が分かるじゃんか爺! さてはこういうノリ好きだろお父さん!」
「おう! 結構マジだけどさ■らとかど■みとかな■はとか大好きじゃ!
 そんなワケで、行くぞ雁夜……!
 18歳以上表記だけは絶対に許さないッッッッ!」
「ク―――その通りじゃんか爺!
 だが今はモエの方が強い、覚醒した様式美の力を思い知るがいい……!
 行くぞ爺!
 マスコットとしてオレ達の第二の人生スタートだぜ……ッッッ!」


 歓喜に沸いた頭部が、がっちりと固定される。
 容赦なく食い込む葵爪(マロウクロー)。

「ねえ、雁夜君――マホーショージョ変身、なぁんてシーンひとつで、
 私と娘への決意をすっぽかそうとは、葵さん許せないわ」
 鳥肌モノの呼びかけにめっぽうウロたえる。
「いやっ、これはっ、あくまでっ、あ、握力っ、ず、頭蓋ミシッて、男のロマンっ、け、警察っ」
「ん〜んん〜?脳がイタァい?」
「し、質問があります、葵さん!」
「なあにィ?」
「りょ、両家の不可侵協定は? 遠坂の家長は!?」
「馬鹿め、あの甲斐性なしは消したわ」
 時臣ー――――ッ!

「蟲ケラ二匹が〜蟲蔵に帰る〜〜♪」
 ……つまみ上げられた蟲のように階段をのたうちながら俺と爺は、蟲蔵という名の
 血の解体場へとドナドナされていった。

541僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/21(水) 20:46:10
なんだこの平和(ある意味では狂乱)な間桐家はwwwwww

542ショートネタ 天の逆月:2007/03/21(水) 21:05:23
緊張しきった声。
今さら何を遠慮する事があるのか、と首をかしげ、

「───なんで。何の取り柄もない私を、どうして選んでくれたのです。
私は貴方の言う通り、弱くてつまらない人間なのに」

……確かに照れくさいわなあ、と納得した。

「……わかんなかっただろうなあ。つまり、胸がいいの。
オレが好きなのはアンタのでっかいおっぱいだ。

543僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/21(水) 21:05:49
魔法少女ではなく、幼女ww
素晴らしい
というか、葵さんステキすぎですwwwww

544僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/21(水) 21:07:16
嘘吐き悪魔がそんなので正直になんなwww

545僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/21(水) 21:43:12
>時臣ー――――ッ!
フルーツカルピス噴いたwwwwwwwwwwww

546僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/21(水) 21:48:53
>インセクトフルオープン! 
シンプルにして破壊力大。おぬし……やる……!

547僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/21(水) 21:51:29
「そうですね、やっぱりシェロは私が見てあげないと。
 ミス・トオサカなんかに、あなたは任せられないし」

 私はシェロが好きだから、とルヴィアは微笑った。呆然とする俺の唇に、何か温かいものが触れて、また離れていった。

「ルヴィ……ア……?」
「ふふふ……ね、シェロ?
 シェロは私がちゃんと面倒を見てりっぱにそだててあげますわ」
「ちょ……ルヴィア、落ち着け、それは」
「ミスタ・エミヤこそちゃんと落ち着いて考えませんと。
 ほら……」

 ルヴィアの細い指が、俺の頭をいざなって―――。
 優しく包み込むように乗せられた胸元は、驚くほど豊かで柔らかすぎた。

「シェロ……ミスタ・エミヤは私のこと、キライ?」
「そんなことはない―――けど」
「好きなら、大切な私のモノにしてあげます。
 ミス・トオサカのコトも、他の誰のコトも考えられなくなるぐらい、私に溺れてくださいな―――」

 唐突に理解する。
 彼女の抱いていた感情の種類を。

 分かり切った結末について語ることはない。
 衛宮士郎はルヴィアを押し倒し、飢えた野獣になるだろう。



「パンチパンチパンチパンチ!!
 なんですそれ酷いですよ!っていうかなんでそんなにおっぱい好きなんです実際!
 先輩誘惑弱すぎ!青ドリルカマトトすぎ!あとツンデレ卑怯!
 そもそもなんです巨乳なんて、そんなに好きならわたしに手を出してください、手を出してくださいよぅ……!」

548僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/21(水) 21:53:06
「じゃあ逆に質問。俺が好きなら、桜は俺のモノになるか?」
「もちろんです!」
 シークタイムゼロセコンド、脊髄反射で返答されたよ。

549僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/21(水) 23:42:12
>>574
いらない。そんなヒロイン望めない。

550僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/21(水) 23:50:09
だそうだ。
というわけで、>574は望めないヒロインを書いてくれ。

551僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 00:14:58
>>574
NEETと黒と外道ネタ禁止。

552僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 00:23:24
>>574
ついでに大食いと守銭奴とおっぱいネタ禁止

553僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 00:25:00
>>574
男キャラ禁止

554僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 00:26:45
>>574
ふたなり禁止

555僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 00:45:46
>574の人気に嫉妬。

556僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 03:11:48
>>男キャラ禁止
では一体何を書けと言うんだ…!?

557僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 05:04:28
「――ドアに鍵つけるマニュアル読んでるって言っていたな。だからってこんな時間まで起きてるなって。臙条」

尿意が強くなっててくる。
私はベッドに潜ったまま、それを無視した。
トイレに行くのなんて、あいつの寝たあとでいい。
ここのトイレ――――音がすごい響くから。
この身体に、尿意に対する余裕のある束の間は。

寒さで身体が跳ねる。
じわじわ切羽詰る尿意を前にして、それでも彼女は寝たふりをして動かなかった。
ぴくりと、緩やかな波が膀胱を押し上げる。
深夜放送が終わって、2時を過ぎても、臙条はマニュアル読んだままだった。
私の両手は、パジャマごしに下肢を押さえている。
かけがえのない宝物のように、大切に、大切に。


覚えていた熱が薄れていく。
自分の体温とか、布団の温かさとか。
こんな寒いと本気でやばいからっていう現実とか、窓閉めてくれよ臙条っていう不満とかが。

ぶる、とまた切迫したものが押し上げてきた。
尿意は布団に包まって身体をぎゅっとしてる私をいたぶっている。
……臙巴は、まだ寝てくれない。
思えば何で外に出た帰りにでも済ませなかったんだってことが、私にとってはまさに後悔先に立たずだった。

――――たとえば路地裏。
霧のかかった路地裏でしようとしたら、変なパンダが襲い掛かってきたから半殺しにしといた。

三度目、身体を捻った寝返りが膀胱を圧迫する。
じゅわ、と音をたてて下着が濡れていく。
肉まで食い込んだんじゃないかってくらいに押さえた指はパジャマを変な汗で濡らして、丸まっている事さえ苦痛にさせた。

……そう、丸まっている事さえ息苦しかった。
でもたまにこういうことしてた時だってあったと思う。
コクトーは、こういうのが好きだったから。

――――たとえば夕暮れ。
燃えるような景色の教室で、君は僕がいいって言うまでトイレに行っちゃダメだよとか言ってきた。

今の尿意は、さっきとは比べものにならない。圧迫も量も限界以上の切羽詰り方。
対して、私は限界だ。このままじゃベッドの中でくぐもった水音を立てるだろう。

――――清掃員がいて、掃除してるだけで、使えなかった。

四度目、波が押し寄せてくる。
それがわかっているのに、私は動かなかった。
……だって今動いたらすげえやばいから。

――――臙条がもう、寝てると思っていたので、油断してた。

尿意と睡魔、気が遠くなる。
下着はすぐにでも吸水の限界に達してしまうだろう。
だっていうのに、私の中で音を聞かれる羞恥心が勝っている。
……ナイフでは尿意が殺せない。
たとえ台所とか浴場でしたとしても、もっと音が響くから。
……あいつが寝れば、もうゴールは目の前だから。

――――ほんのひととき。
    漏れそうになって下着が暖かくなりそうで、動きが止まっただけ。

でも、我慢できるって思ってた。
私を普通に我慢させるコクトーが。
僕がいいって言うまでしちゃダメだよ、と真顔で言われた日はマジでやばかった。
恥ずかしくて口になんかできないけど。
私にしてみれば、朝から放課後まで持ちこたえたのが奇跡みたいだった。

――――いつか、僕に見せて欲しいなとコクトーは笑った。

外に出てた時に飲んだ紅茶がやってくる。
それがきっと、私の最後だ。
アレは私のパジャマとベッドを水浸すだろう。
もう放っておいても下着が吸水ぎりぎりの私の息の根を止めるには、さっき飲んだ紅茶は十分すぎる。

――――その言葉を、やばい時に、コクトーに言ってほしかった。

……尿意が迫ってくる。
振り返ってみれば、私に何かおもらし癖がついた気がして、つい顔が引き攣ってしまう。
たったetaF19の>>221から今まで。
尿意が押し寄せる時間は速くて、掴み取ることもできなかった。けど、後悔してる。トウコのとこで借りとけばよかった。
かわりばえのない学園生活。
2,3回保健室の世話になったコクトーとの日々の名残。

――――それはほんとうに。
    夢のような、日々でした。

ぅ……だめ……、やっ……、っ出る。
……私は顔をあげて臙条を見る。
激しく動くと漏らしてしまうのはわかってる。
わかっていても、私は彼に当身を食らわせて気絶させることにした。
その直後に漏れてしまうしても、失敗したら臙条の前でお漏らしするんだろうけど。
それでも――それでも布団まで濡らしたら、おまえとこいつに隠しようがない――――。

558僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 05:46:42
――――ベッドから飛び起きて臙条を見つめる。
そうなってしまえばことは易しい。
水道の蛇口を捻るように簡単に。
結末はほんの一瞬だったから。

      ◇

終わりは、ひどくあっけなかった。
首筋に手を伸ばして臙条巴の背中に、彼女は当身を食らわせた。

っていう風になるよう、神様お願いします―――。

―――ってなんだろう、今の。
神託にしては、やけに物理的なものが、オレの右足首に絡まったような。

「………………いや。やばいんだって、いやもう本当漏れるんだってばホント」

 精一杯の抵抗を口にしつつ、胸で十字を切る。

瞬間、
 式のアパートで、誰に気づかれるコトなく両儀式は何処かに釣り上げられた。

「――――――フィッシュ」

 ごろごろとアパートの廊下を転がる
 天馬が空を飛び(拉致完了)、
 剣つきの鎖は何事もなかったようにどこかに消え去り(証拠隠滅)、
 明らかに主犯である女は、私ぜんぜんカンケーありません、という態度で獲物を出迎えた。


「ごきげんよう。奇遇ですね、シキ」
「…………ふぁ―――っっ」
限界に身体を支えられず、無防備にお尻を向けたまま四つ這い状態になる。
無論、『もうだめだオレ、少しでも今動いたらこいつの前で漏らしちゃうんだ……』と頭の中で絶望しながら。

「?どこか具合が悪いのですか?我慢はよくありませんよ、ほら、私の前でしぃぃぃ……と」
くぅ、覗き込むな、息吹きかけるな。

「…………やっ。オレ、ちゃんとトイレ行くから」
「ダメです。ほら、パジャマまで少し染みてきましたよ」
背中を向けて無理やり立たされる。
下半身に感覚がほとんどないが、確かに下着はじっとりしてる。
もう出て少し立つから温かくも何ともないが、限界に膀胱がまだ悲鳴をあげている。

「やっ……だ」
「しぶといですね。ここまで染みてしまえば変わりないじゃないですから、下腹部を押してあげましょう。三秒数えたら押すというコトで」
この蛇女それが終わったら食うつもりだ。
唯一の武器のナイフはアパートの中で。
3、身をよじって逃げようとする。
「あ、押す前に漏らしてしまう、というのはおしおきですよ。まだ夜は長いんですから」
2、両足を掴まれて子供に用を足させる格好にされる。
「なっ。―――離せ、オレが戻ってから殺されたくなかったら今すぐ離せ!」
1、携帯のカメラの撮影準備。
「そうですか。そんなことできないくらい足腰立たなくしてあげましょう」
背筋も凍る笑い声。

その瞬間。

「がっ────!?」

 ライダーの後頭部に、正体不明の衝撃が炸裂した。

559僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 09:34:42
>>540“はじめてのへんしん”
平仮名だと!!すげぇ!!あんた分かってるぜGJ!!
>>574
548のコピペと尿ネタも禁止

560僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 09:35:51
式にバリバリモエス。羨ましいな巴とライダー!

561僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 10:00:09
ライダーを攻撃したのは起源が無価値のあの人か。

562僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 11:59:55
大変だ、不覚にも俺のエクスカリバーが・・・

563アーチャーの裏切り+カレーメンを読みやがれ!+慎二OH! 1/2:2007/03/22(木) 12:02:30
「まさか――――あいつ」

 嫌な予感が思考をふさぐ。
 あの時の境内。
 キャスターと対峙したあいつは、仲間になれといったキャスターの言葉を、なんと言って断ったのか。

「――――やめろ」

 知らず呟いた。
 それは、やめろ。
 状況が一層悪くなるからじゃない。
 お前は遠坂の相棒だ。
 だから、やめろ。
 そんな事になったら―――あいつがどんな顔をするか、分からなく、なる。

 アーチャーが前に出る。
 その手はあくまで空手。
 敵意も殺気もないまま踏み出したあいつは、そのまま。

「―――恨むなよ小僧。
 こうなっては、こうする以外に道はなかろう?」

 俺が覗いている事に気がついていたように、ニヤリと、こっちを見て笑いやがった――――

「さてキャスター。一つ訪ねるが。お前の許容量にまだ空きはあるのだろうな」
「アーチャー、アンタ……!」
「ふ――――ふふ、あはは、あはははははははは!」

 心底おかしそうに笑うキャスターと、鋼のようなアーチャーの背中。
 それを、遠坂は。

 俺の知らない顔で、見つめていた。

 ―――目を逸らさず。

 こんな時ぐらい崩れてもいいって言うのに、精一杯の強がりのまま、歯を食いしばって受け入れていた。

「――――いいえ、残念ながらそうはいかないのよ、アーチャー」
「へ、キャスター……?」
「ええ、せっかく小娘を裏切るのを楽しみにしてくれたアーチャーには申し訳ないけど、どう頑張っても色々あがい
ても四方八方手を尽くしても貴方が裏切るコトはできないの。なぜなら―――――」
 ぐっ、と溜を利かせて言葉を飲み込むキャスター。
 けれど、いくら待ってもその続きが囁かれる事はなかった。

「……あの。キャスター、続きが気になるのだが」
「ふふふ。気になるわよね、アーチャー」
 キャスターはどこか自虐的な含み笑いをうかべている。
「―――ああ。そこまで言われると気になる。で、どうして私は凛を裏切れないのだ?」
「没だからよ」

 きっぱりと、どこか嬉しそうに

 いや、だから自虐的という意味で

 キャスターはワケノワカラナイ事を言った。

564アーチャーの裏切り+カレーメンを読みやがれ!+慎二OH! 2/3:2007/03/22(木) 12:04:12
「……は? あの、ボツってどういう……」
「それを私に言わせようっていうのアーチャー!」
「ひゃ、ご、ごめんなさい……!」
「なーんて、冗談よじょ−だん。私、自分が活躍するルートがまるごと没にされたくらいでアーチャーに当たるよう
なコトはしないわよ」
 ねっ、とはにかむキャスター。
 ……けど、あの。どうしてこう、さっきから音楽が恐ろしいまでに不吉なんでしょーか?

「そ、そうか―――キャスター暗躍ルートは没になったのか。……しかし、ここまでみっともない内輪ネタってコト
は、ドタキャンか?」
「ええ、ドタキャンもドタキャン、完成一週間前の土壇場キャンセルよ。言うなればアルティミットKOでゲーム
オーバーになったくらいのショックでしょうね」
 ……うわあ、そりゃあ根が深い。
 さんざん私が活躍するんですよー、と言い散らしておいてこの仕打ちか。ますますキャスターのシンパに怒られそ
うな展開だなこりゃ。
「けどまあ、仕方ないわね。私はどうせ十位だし、二回目でも上位三位に入れない女ですから。桜さんとかセイバー
にイベントが割り振られるのも当然のことよね」
「……キャスター、そんなに悲観的にならなくても、他できっと活躍の場があると思うが」
「それは耳がピコピコ動いたり喫茶店で叫んだりとかかしら?」
「―――――――」
 閉口。言われてみれば、ランサーとキャスターってファンディスクではなんていうか――――

「そ、それではキャスター! その、没になってしまったのは残念だが話だけでも聞かせてくれないか。キャスター
暗躍ルートとはどんな内容の予定だったのだ?」
「それがね、お姫さま物風のラストなのよ! 私が宗一郎様の腕の中でね、満足そうに息絶える予定だったのよ!」
 思い出し笑いなのか、きゃー、と嬉し恥ずかし若奥様。
「ほお、キャスターのお姫様風ラストか。それはたしかに見物だったかも―――」
 セイバーが白なら、キャスターは紫の姫君といった所だっただろう。
 フードを被ってない、葛木の腕の中のキャスターの姿はさぞ―――
「いいではないか!裏切りの魔女らしからぬイベントだ。どうしてそれが没になったのだ、一体」
「そうねえ。一日が25時間なかったせいと言えばいいのかしら、初めはイベント画で、けれどそれも苦しいのでせ
めて立ち絵を一枚、いやいやそれももう無理だから今回は諦めてもらうしかないな、どうせキャスターだし!―――
といった大人の事情でしょうね」
「―――――――」
 ……だめだ、悲惨すぎてどんなフォローも浮かばない

565アーチャーの裏切り+カレーメンを読みやがれ!+慎二OH! 3/3:2007/03/22(木) 12:04:57
「……そうか。それでキャスター、そのルートのタイトルはなんだったのかね」
「え……タ、タイトル?」
「ああ、タイトル。せめて内容を想像したいと思ってな」
「…………アンリミテッドブレイドワークス、よ」
 キャスターは視線を逸らして、恥ずかしそうにそう言った。
「―――――――」
「―――――――」
 ああ。なんか、没になった理由がわかった気がする。
「……なあ。キャスター、それって」
「話は終わり?なら私は失礼するわね」
「おい……キャスター、裏切りルートは没になったのだが!」
「……ふふふ、いいでしょうアーチャー。全サーヴァント中宝具を持ってる立ち絵は私とランサーだけなのよ」
「っていうか契約破り!それ契約破りだぞキャスター!」
 キャスターはルールブレイカーを構えたまま、高速で葛木の後ろに下がった。
「行ったか。……しかしキャスター、実は……」
 各サーヴァントには宝具のカッコイイ一枚絵があったりするんだ。
 キャスターのもあるが、アレ半分セイバーの絵だし。
「……しかし、アンリミテッドブレイドワークス、か」
 そのタイトルから封印されたルートの内容を想像する。
 とりあえず、今の自分に断言できる事は唯一つだけ。
 結局の所、キャスターメインの話ではないと思うのだがどうか。

「……………………」
「……………………」
 駆け引きは終わった。
 先程まで渦巻いていたよく分からない熱気も消え、イヤになるほど冷静になるアーチャーたち。

「じゃ、あくまの下僕に戻りますね」
 ええ、と頷きだけで答えるキャスター。
 サーヴァントには言葉をかけてはいけない時があるのだ。
「じゃあ後ろに下がります。気が向いたらまた誘ってくださいね。最後に裏切るけど」
 いそいそと遠坂の後ろに移動するアーチャー。
 あ、遠坂にぶっ飛ばされた。

「……………………俺も家に帰るか」
 ここ三十分ばかりの記憶をまっさらに消去して教会を後にする。
 こうしてキャスターによるウォーバランス崩壊のピンチは去ったのだが、彼女の最大の見せ場と、それを防いだ裏
切り者の物語は誰にも語られるコトなく忘れられるのであった、まる。

566僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 13:18:12
>>557-558
すげぇよアンタ………続きは?式とライダーはどうなったんだ?

あと後半改編元が分からないorz

567僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 13:46:05
カレンに釣られるシーンとアーチャーに狙撃されるシーンじゃね?

568僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 16:09:27
>>567

THX。つか、このむらむら感をどう押さえればいいのか。
式我慢に萌えた人正直に手を挙げて

569僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 16:32:20
>>557>>558
……式、可愛いよ式
>>563-565
爆笑しました。妙に生々しさを感じますなw
>>578
ノ(挙手)

あと並びジョンは殺人考察(後)
カレン(?)
天の逆月
蛇芸百景
だと思う

570僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 19:13:14
>>568
ノシ

ついでに>>578にも
ノシ

571僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 19:33:53
574〜578の間でヒロインらしからないものを書くのだ!

572僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 19:37:42
574まで埋 め て や る

573僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 19:47:56
↓では張り切ってどうぞ!

574僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 19:49:10
TS臓硯

575僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 19:56:12
「アーイキャーンドラーイーーーー!
 わかんないヤツだな、僕はTSなんかにゃ萌えねぇつーの、悔しかったらふたなりに生まれ変わってみなさいよーーー!」

576僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 20:03:59
 スレは快調。
 巧い改変は時間の感覚を麻痺させる。
 イロモノは頬に心地よく、住人のGJが流れを加速させる。
 文句の付け所のない絶好のロケーション。
 愉快な改変スレの一部になるはずの>>574は、しかし。

 今まさに、誤爆と悪ノリが一緒に来たかのような賑わいを見せていた……!



 いや―――見せていた、筈だった。

「って、あっという間に埋められてる―――!!?」

 スレを読み直す。
 条件は把握した。
 歴代職人が蓄えてきたNEET、黒、外道、大食い、守銭奴、おっぱい、男キャラ、ふたなりの禁止。
 訂正、ふたなりは存在した事がない。
 スレ違いが蹴り飛ばされるのも以前のまま。
 許容されるものはスレ住人が望んだネタか、住人に望まれないヒロインのみ。

 だがそのアンカーは元々誤爆。改変スレはあくまでただのネタスレだ。
 それでも無数の期待、その全てを受け、かつ一行カキコで押し流したなど、もはや正気の沙汰ではない……!

577僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 20:06:28
ジョンって誰だ。
>>568



578僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 20:13:27
 どれくらいの月日が流れただろう
 意識も、
 言語も、
 自分も、
 喪われてしまった時、
 全てを取り戻した。
 銃の照準が“敵”をとらえる。
 迷わずトリガーを引いた。

 限界を突破していた脳髄が、焼き切れる。
 眠りに落ちる一瞬の間隙、
 意識が白く塗り潰される前のわずかな間。
 たしかに、自分が、消えゆくまえに敵の姿を視認した。
 なんて、
 美しい。

 ――――――遥か上空に、天使が見える。

「やっほ――――――――――!」
「な……っ」
 おまえっ!?
 そんな巨体と速度で……っ!あぶな……っ!

「おーーーー……」

 仕留める→落ちる。
 これ、とても当たり前な物理法則、たとえアリストテレスであろうと例外はない。

「にぃーーー……いーーーー……」
「!……っ」

 しかし。
 どうしてこう、巨大な生き物に限って空を飛ぼうとするのだろう?
 ホントのところ、飛行より墜落が好きなだけやもしれん。

「ぃぃぃぃぃぃぃぃぃちゃーーーーーーー……
 んっっっっっっっっっっっっっっ!!!!!!!!!!」

「っって、嘘だろ……!」

 基本姿勢を保ったままダイブしてきた天使が、ドカンと衝突!
 そして、

「うわあああぁぁーーーーー!」

運動エネルギーを殺しきれない。
自動操縦の機体はあっけなく―――!



 銃神 {GODO}
 タイプ・ヴィーナス迎撃戦において死去。

579僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 20:19:38
禁止されたイロモノは七つ、キリルト教の大罪も七つ。

黒 "傲慢"
外道 "嫉妬"
ふたなり "憤怒"
ニート "怠惰"
守銭奴 "強欲"
大食い "暴食"
おっぱい "色欲"

とまあイロモノはおおむね出尽くした。

580僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 22:04:04
その条件だとダメット・ダメガ・ダメレミッツはよさそうだな

581僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 22:18:22
しーしー式とかも普通にありか。

でも可愛らしいって感じたんだ。
この思いは決して――――――。

582僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 22:23:57
ダメでござる。ダメットもおもら式も普通に萌えるでござる。

583僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 22:26:03
>>579

>ふたなり ”憤怒”

これって某スレのアレじゃないのか……!

584僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 23:05:54
>>580

無職は罪ではないっ!(力説)

585僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 23:08:17
望まれないヒロインでその条件、猫アルク?

586僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 23:16:22
あれはヒロインじゃなくて猫アルクっていう生物だから却下。

587僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/22(木) 23:37:22
>>586
それはナマモノと読むんだろう?

588僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/23(金) 00:35:52
タイガーもそうだな。
異性の人というより異星の人。

589僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/23(金) 00:37:04
タイガーもそうだな。
異性の人というより異星の人。

590僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/23(金) 00:37:58
二重カキコスマソ
ブラウザの戻る連打してたらやっちゃったorz

591僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/23(金) 04:14:46
>>590
専ブラ使え

592558便乗:2007/03/23(金) 05:40:51
我慢は呆気なく終わった。
臙条巴もライダーもいない。
彼女の手からすべり落ちて地面にお尻から落下した時、彼女は、限界を迎えてしまった。


夜半、目を覚ますと下半身の感覚を失っていた。
 
 だんだんと濡れて透けはじめたパジャマ。
 我慢しようとする意識(じぶん)が手のひらサイズの小人になって、脳の中に密閉されている。
 小人がどんなに排尿筋を止めようとをしたところで、限界を超えた下半身は動かない。
 唯一、開放を感じる尿道だけが閉じた意識と繋がっていた。
 悲鳴をあげ、脈を打つ膀胱を情報ととして感じ取る。
 あくまで自身の一部分である膀胱が開放していく感覚。
 濡れていく感覚しか感じ取れない以上、両儀式という存在はその状態に凝縮される。

 「――――、ひゃぁ」
 その行為(粗相)が気持ちよかった。
 ぐじゅぐじゅと音が聞こえる。
 全身が溶けていくような開放感。
 下着が吸って、膝の方に零れて行く快感。
 我慢していたものがしょろしょろと失われていく実感。


パジャマが吸いきれなくなったおしっこが床へ。
しゅるしゅるぱたぱた こぼれてきえる。
下着もパジャマも吸いきなくなった小水は、放物線に生まれ変わる。
呼吸は荒く、顔は朱色にと。

羞恥心は快楽に生まれ変わる。


「──────」

 その時の感情を、どう言葉にすればいいだろう。
 彼女の胸に飛来したものは“……や…こ……気……ちぃ”だった。
 泣きたくも悲しくもない。
 おぞましくも恥ずかしくもない。
 彼女の心には何の負の感情も立たなかった。

 もし。
 仮にこの時、何らかの感情が働いたのなら、彼女は違ったモノになっただろう。
 悲しかったのなら洗濯を。
 恥ずかしかったのならぽろぽろと泣いていたのだ。

 だが気持ちよかったかった。

 感情など───助けてくれた誰かの前でおもらししたというのに、本当に気持ちよかった。

 そういう趣味があった訳ではない。
 きっと我慢した時間がそれだけ長かったのだ。

濡れたパジャマと水溜りを前にして、彼女は新たな自分に気づく。

「──────、濡れてる」

 彼女は自己の状態に気づき、それじゃあ、と――――

「――――――あれ?」
 オレ―――ひょっとしておもらしした?
 何か、根本的に開放感が続いてない?

593558便乗:2007/03/23(金) 05:43:34
「あ――――、あ」

あれだけ消えそうだった意識が、羞恥心で今はひどくクリアだ。

「――――――――止まっ……」
 ……意識が戻ったからすごい恥ずかしい。
 涙に潤んだ瞳のまま、両手で慌てて濡れたパジャマの上から押さえている。

「……大丈夫なの?」
 土蔵の中心にある、ビルの後ろから声がする。
 開放感からの身体の疼きは収まらない。一瞬、自分が誰であるかも忘れてしまったが、ぐっと腹に力を入れて視線を上げる。
 見たかった。今の、この世のものと思えないキレイな声の主を、はっきりと見たかったんだ。

「う、おおおおお!?」
 メメメメメチャクチャ美人じゃん! なにあれなにこれ、こんな美人におもらしするとこ見られてたワケか!? 見とれるくらいの美女ならオレの学校にもいるって幹也が言ってたけど、言語を絶するほどの美女なんて見たコトない! というか、そんなファンタジーほんとにこの世にあったのか!

「えっと。これはおもらししてしまったのよ、ね?」

 ポニーテール茶髪の女性が、不安そうにこっちを見る。
 ……脳死しそうだ。煙草を口に咥えているのは、二十代中盤ほどの女性だった。薄いめの茶色の目と、アンバランスについた橙色のネクタイ――――


「って、おまえトウコ(映画版)じゃんか―――!」
 詐―欺―だ―! そりゃ胸は二十代にしては発育不足だなあって思ったけど、こいつ間違いなく映画版トウコだよ、この……!
「ふふふふ。……可愛いなあ、おもらしでイッてしまったんだなぁ、式は」
 無邪気に笑う伽藍洞帰りのだいだいあくま。
 そんな顔はやっぱりどうしようもなく魅力的で、着替えさせられているこっちもドキドキしてしまうのだった。

トウコをビルまで連れてこられたその後。ごくナチュラルに、
「濡れて気持ち悪いだろ。私が着替えを手伝ってやろう」
なんて言った時は、もうどうしようと思ってたのに……!
為されるがまま為すがままの状態で、オレはこれっぽっちも動けない。
 ……くそ、悔しいけどそれでも赤面してしまう。服を脱がされる時は羞恥に目眩がしたものだ。
ぐちょぐちょに濡れたオレのパジャマを脱がす。何かしたら幹也にばらされると経験済みのオレは抗う事もできず、
ただじっと、羞恥心を飲み込みながらトウコという人形師の陵辱に耐えている。人形遊びにも似た後ろめたさに、
ボタンを外す指に見蕩れたりしたもんだ。現れた裸体は自分の体が恥ずかしくなるほど白く繊細で、
ここでこいつのスールのになってしまおうかと前後不覚に陥った矢先、
トウコだってことに気づいたオレの気持ちを誰か分かってくれ……ないだろうなあ、やっぱり。

「―――よし、スキあり!」
 ぐっといきなり抱え上げられる。
「ば、ばばば、ばか何するんだよトウコー!」
「なにって、ウサギみたいに寂しがりやで子供みたいにおもらしする式をお風呂で綺麗にしようかと」
「そ、それくらい一人で入れるし寂しくなんかないからな!
 そ、それにいきなり担ぎ上げんなよ!」
 背中をぽかぽか叩いてもあいつ全然気にしない。
 一時は本気でお仕置きするところだったが、やっぱり式も子供だなー、と言われた。むかつくけど恥ずかしい。
「うんうん、十年早い」
「そんなの遅すぎるだろ! だいたい、十年も経ったらオマエがアオコに手出しされたりしてるとかあるんじゃねぇか?」
「はは。ほぉ、そんなにお仕置きして欲しいのか、私に」
「み、見てろよトウコ! トウコはおろか鮮花なんか目じゃないほど、幹也と幸せになるんだからなー!」
「……む。それはそれで何か寂しい」
 って、なにを呟いているのかこいつはっ……!?
「はなせー! おろせー! トウコのばかー!」
「ははは、お褒めにあずかり恐悦至極。よし、お風呂上がりはお茶にしよう、ハーゲンダッツのストロベリーがあったし」
「え? ほんとか? ―――ってそんな事じゃ懐柔されないんだからなー! トウコのばかばかばかー!」



この二人は僕がいない間により親しい仲になったというだが、式は橙子さんの看病をきっぱり断って、あまつさえそのまま脳が蕩けてしまえ、とまで言ったらしい。

594僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/23(金) 07:31:09
新しい何かに目覚めた。朝一で息子がやばいくらいGJ!

595僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/23(金) 09:20:52
>トウコ(映画版)
 やっぱり別人にしか見えないよなぁw

596僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/23(金) 11:32:08
確かにこの橙子さんなら式がころっといきそうだとして、まさかお風呂ぷれい(げふぁ

597僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/23(金) 14:20:12
素晴らしい・・・

598僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/23(金) 15:12:28
どうしよう。前半式後半橙子さんにめろめろだ。

599僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/23(金) 22:19:36
これが噂のヒロイン食いなのか!
歩きながら見ててゲイボルグがすごいことになったのは俺だけなのか。

600僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/23(金) 22:28:54
>>599
アゾット剣乙。

601僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/23(金) 22:47:19
>>592>>593
GJ!!

>>599
同じく。

602僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/24(土) 10:24:37
>詐―欺―だ―! そりゃ胸は二十代にしては発育不足だなあって思ったけど

映画になってもナイチチなその勢いに不覚にも涙が止まりません

603僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/24(土) 17:00:28
二人の間に何があったんでしょうか?ナニが。

604湊啓太→黒桐 突っ込みシリーズその三:2007/03/24(土) 18:41:13
「だから映画版橙子さんが最高だって言うんで、ちょっと覗いてしまったんです。
 ポニーテールな橙子さんはすごい萌えるじゃないかなって。でも………そうだ、その時
 見てしまった。5分前の話なんですけど、映画版のホームページのトップからキャラク
 ターを選択したんです。とりあえず、一番出番のある橙子さんを見ておこうと思って、
 そうしたら名前の振り仮名が気になって仕方なかったんです。『あおさきとうこ』、
 って僕はふと気になって小説版空の境界下巻を引っ張り出して確認したんです。
『だがおまえは自身をアオザキトウコだと名乗っているではないか!』
 僕、それで遂に気づいたんです。ああ、映画版の所長は偽者なんだって、きっと小説版
 のデザインがボツになってしまって、もっと萌えるポニーテール橙子人形を提出したん
 だって悟ったんで覚えてるんですけど」

「……黒桐、もう黙ってくれ」

605僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/24(土) 19:07:24
改めて確認してみて笑ったw

606僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/24(土) 22:31:18
新橙子祭なのか。電車のホームで蒸せたw

607僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/24(土) 23:08:38
このコンビ好きだなぁ。一昔前のアンリとダメットみたいで

608僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 03:20:07
橙子さん磨耗してるなぁw

609僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 04:46:35
式のせいで俺のアゾットが宝石剣、宝石剣からエアにパワーアップしてしまった
どーしてくれるんだ?

610僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 04:54:05
>>609
どう見てもダークにしか見えんから安心汁

611僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 08:53:13
>>609
少なくとも式に反応するならゲイ棒じゃないな

612僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 09:29:44
見せた覚えは無いですw

613僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 10:53:21
俺も考えてたネタネタが消えて尿ネタに切り替わったよ

614空の境界78頁 アオザキトウコ→あおさきとうこ:2007/03/25(日) 11:13:20
「いいか、今の私は工房に保管してあったものだ。おまえによって教育ママさん型が完全
に殺された時点で目が覚めた。
だから、私は生後一時間という事になる。
蒼崎橙子は詐欺師だ。私はキャラマテの頃、ある実験の過程で黒髪淑女巨乳型を作り上げ
た。自分以上の能力を持つわけではないが、
自分以上の胸囲をもった器だ。それを見てね、蒼崎橙子は思ったんだ。これがいけるなら、
あらゆるニーズに応えられる万能キャラだ、とね」

615僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 12:29:03
前半は橙子に喰われ後半は幹也がサンドイッチで喰うんだろうな

616僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 13:03:02
そ、それは伝説の幹也橙子式のタナトスですのー!

617僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 19:59:21
>>609>>631
皆が式ネタを待っている。書くべし

618僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 21:58:19
流れを断ちたくはないのだが、一応確認しておきたい。
Fate/Zero vol.2「王たちの狂宴」のネタ解禁は発売と同時か、それとも一週間後か。
それだけわかれば境界ネタに集中できる。

619僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 22:01:16
同時に一票

620僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 22:12:17
一週間後かな。
配送が遅れたりするのもいるし。

621僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 22:15:07
一巻と同じようにちょっと空けた方がいいと思う

622僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 22:18:07
2週間かな。
同じことをやるとは思えないけど、警戒しておく方がいいと思う。

623青髭→赤弓 龍之介→凛:2007/03/25(日) 22:19:40

「……アーチャー?」
 凛は、さっきから一向にして答えぬアーチャーの貌を伺い見て唖然となった。
 黒い顔が、いつの間にか、澎湃と溢れる血涙に濡れている。
「――叶った」
 激情のあまりに掠れた声で、アーチャーは呟いた。
「全て、叶った。まさか……或いは、とは思っていたが……聖杯は、まさしく本当に万能だった……」
「叶ったっ――てぇ? ええと?」
 何が? と問うしかない凛であった。アーチャーの喜びようはなにやら並々ならぬ事のようだが、彼女にはその由縁がまったく解らない。
「聖杯は私を選んだのだ!」
 マスターの当惑など眼中にもないまま、己の歓喜を共有せんとばかりに、アーチャーは凛の手を取ってぶんぶんと振り回す。
「ただの一度も戦うまでもなく、我々は勝利を遂げたのだ。間違いない。すでに聖杯は我らが手中にある!」
「いや私の家……その聖杯を、いまだに見たことも触ったこともないんだけど?」
「そんなことは問題ではない!」
 目を剥いて断言し、アーチャーは弓道場の掃除をする少年を指で指し示す。
「見たまえ! あいつこそが答えだ! あの愚かな目、偽善じみた行動……あれこそは紛れもなく我が運命の"自分"に他ならぬ!」
 凛は眉を顰めて、遠目に見える人影をしげしげと観察する。理不尽な後片付けに身を挺するブラウニーだかスパナだか、
いずれにせよ現代日本においてはアーチャーに負けず劣らずいらん苦労を負っている男である。
「……知り合い?」
「いかにも。あいつこそは我が汚点。あいつこそは我が元凶。あいつが私に地獄を与えた。我が人生に意味をうしなわせた……」
 語るうちにまた激情を抑えきれなくなったのか、アーチャーは血涙に咽びながら、両手で頭を掻きむしる。
「かつて理想にすら見捨てられ、掃除の果てに磨耗した私が――、今、ついに復讐を遂げる! これが! これほどの奇跡が!
 我が願望の成就でなくして何だというのか!?」
 凛は、まったく事情が呑み込めなかったが、ともかく従僕であるアーチャーが今かぎりなくハイになっているということだけは理解できた。
そして、まださほど長くもない付き合いの中で知ったことだが、アーチャーがこんな風に"カッ飛んで"いるテンションのときには、
しばしば凛さえ仰天させ感嘆させるほどの高価な宝具を提示することがある。まったくすばらしい銘柄、来歴、そして裏市場価格……
凛が財布とみなすこの怪人物は、まさに無限の金製であった。
 そんな次第で、アーチャーが喜ん
でいるこの状況は――どういう事情であれ――凛にとっても期待のできる喜ばしい状況と思って間違いなかった。
「なんだか私も楽しみになってきたわ。アーチャー」
「そうだろう! そうだろうとも!」
 髪を振り乱して泣き笑いながら、アーチャーは千里眼スキルで弓道場を凝視すると、弓道場の内部に焦点をあて、視界に浮かぶ少年の面影に、
くびり殺さんばかりの怨念を込めて熱い視線を注ぎ込んだ。
「嗚呼、"エミヤ"よ、我が過去よ……すぐにも問答無用で頭を撃ち抜くぞ。理想を抱いて溺死しろ……」
 蛇の吐息のような湿った含み笑いが、いつまでも闇の中に尾を引いた。

624僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 22:26:40
できれば一週間くらい空けてほしい。
仕事で買ってすぐ読破できるわけでもないから。

625僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 22:31:07
じゃ、30日解禁だね。

626僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 22:33:05
>>623
なんかアーチャーが某名前を言ってはいけない人に見える

627僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 22:33:27
俺も一週間ほど欲しいところ。じっくり読みたいよ。

>>623
GJ!!アーチャーのカッ飛びっぷりが違和感なくて笑えます。凛の守銭奴っぷりも。
しかし撃ち殺すのに「溺死しろ」とはこれいかに。

628僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/25(日) 22:40:41
>>592-593
確かに同一人物とは思えんなwとはいえ式えっちくてよし!

>>604
ついにシリーズに!そしてその注意力は賞賛です!

>>623
バカワロタwwww
絶対ダメミヤだよこの赤弓w

ゼロは1週間くらい間置いてくれると助かる。

629僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/26(月) 01:37:50
スルーされてるけど>>631、期待してるぞ

3/31発売だから一週間空けて4/8解禁にする?
それとももうちょい余裕持って10日位にする?

630僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/26(月) 01:47:14
解禁は一週間でいいだろう。
一巻の時は、解禁から実際にネタが書かれ始めるまでに時間がかかった。
>>629の言う4/8解禁が良いと思う。

631僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/26(月) 08:36:09
>>630
今回はキャラが浸透してる分、書かれだすのが早いと思うぞ

632631:2007/03/26(月) 08:37:30
流れを台無しにしてスマソ
レス番号確認してなかった

633決戦 withイスカvsギル:2007/03/26(月) 11:03:37
 ――四撃目。
 ライダーが満足に弾き返せる限界がきた。
「令呪でバックアップせい。行けるぞ坊主」
 時間がない
 毎度の事ながら、これでも最善のスピードだ。
「……まったく、お前の行動はいつも無茶苦茶だ!」
 すくっと立ち上がるウェイバー。
 その姿勢は、戦場を馳せる勇者そのものだ。
「――指示をマスター。この身はお主の力だからな」
 牡牛が吠える。
 踏みしめた蹄の下で、稲妻が轟いた。
「次弾に合わせるぞ……! あと十五秒……!」
 魔力を集中していく。
 ライダーがすべき事はタイミングを合わせる事だけではない。
 難問は二つ。
 令呪が解放された後にこそ、イスカンダルとしての真価が問われる。
「――令呪、用意」
 十秒。
 令呪はサーヴァントの一時的な強化を可能とする。
 その膨大な魔力を、サーヴァントの活力として変換する力技だ。
 ライダーの膨大な魔術回路を満たす程の力。
 二千年の昔、地の果てまで制した征服王が甦る。
 令呪による命令は“突撃”。
 何の比喩でもない。文字通り、ライダーはここから的の懐まで“突っ込もう”としている。
 ライダーにはバーサーカーと戦った前歴がある。
 あの戦いの再現――いや、手加減が必要ないとするのなら、あとは突撃時の魔力を増せば速度は向上する。
 令呪の全魔力を“突っ込む”事だけに使用すれば、この長距離をゼロにする事も不可能じゃない……!
「聖杯の誓約に従い、騎兵のマスターが命じる」
 五秒。
 対するは黄金の弓兵。
 蔵から解放した宝具を矢として使用する破格の英霊。
 今度こそはと狙う鏃の数は実に三十二。
 ――修正、プラス五秒。
 更に数が多い。限界まで解き放たれた宝具はライダーの魔力燃焼に対抗する為、より数を増していた。
 だから、問題はタイミングだ。
 先に走っても、同時でも危うい。
 ライダー自身が盾となる以上、アーチャーが矢を放つ前に跳んではウェイバーを狙い打たれてしまう。
 故に狙いは射撃の直後。
 ヤツが宝具を放った瞬間、0.1秒の差でスタートを切る。
 渾身の剣群を放ったアーチャーが次を用意する前に、
 いや、宝具を放ち終わった直後の硬直に、
 直接攻撃を叩き込む―――
 互いの魔力が咆をあげる。
 月を揺るがすかのような両者の対峙。
 五。まだ早い。
 三。緊張で令呪がもげそうになる。
 一。ぎし、とアーチャーの目が狙いを定める。
 ライダー……!
「行け、あの野郎を叩きのめせ――!」

634決戦 withイスカvsギル:2007/03/26(月) 11:05:52
 ――彼我の距離を無にする疾走。
 ライダー渾身の魔力を込めた突撃は、今度こそ標的を轢き殺さんと大地を駆ける。
 宝具の名は“神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)”。
 ゴルディアス王がゼウス神に捧げた供物である。
「――――、!」
 それは秒にも満たない瞬間。
 勝利を確信したのはどちらだったか。
 現代でも最良の将帥に数えられる大王であろうと、覆せぬ兵理がある。
 一度突撃を開始した騎兵は、飛び道具の弾幕には無力である。
 いかな神代の道具を駆る騎手であろうとも、この法則には逆らえないのだ。
 されど――それを克服してこそ、征服王……!
「AAAALaLaLaLaLaie!!」
 蹄から車輪から迸る雷は、鉄槌と化して迫りくる宝具を悉く粉砕する。
 防御する、否、初めから防ぐ必要すらない必殺の突撃。
 定理は返り、立ち尽くすアーチャーに回避する術はない。
 もはや何人たりとも覆せぬ死の運命。
 ―――されど。それを凌駕してこそ、英雄王……!

 衝撃をともなって『王の財宝』が撃ち出される。
 タイミングは完璧だった。
 だが――それだけでは、このサーヴァントは打破できない。
 大地を揺るがす轟音に耳を聾されながら、迫り来るライダーを睨む。
 時間が止まる。
 秒に満たぬ空白、血管中に血液が疾走する。
 宝具解放から実に一秒。
 躊躇っている時間はない。
 躊躇う必要はない。
 最古の王の誇り、今この瞬間の為に――!
「はっ、ははははっ!」
 興奮と歓喜に笑みが漏れる。
 全身が熱い。
 ゼロ秒後の勝利が見えている。
「“天地乖離す(エヌマ)”――」
 蔵から、己の愛剣を引き抜く。
 迸る膨大な魔力・乖離剣エア。
 真名解放まであとゼロ秒、直撃まであと――
「――“開闢の星(エリシュ)”!!」

 ――その光景を、ウェイバーは確かに見た。
 切り札を用いての一撃。
 渦巻く桁違いの魔力。
 のきなみ砕け散っていく戦車。
 天変地異そのものの一撃をもって、アーチャーは迎撃を成功させたのだ。
 交差する光と光。
 通り過ぎるかの如く傾く天秤。
 暴風は勝利を謳うように天上へ。
 轟雷は敗北を預るよう、大地へと崩れ落ちる――!

635アトゴウラ改変:基本的に氷室視点:2007/03/26(月) 12:20:16
 教室に続く階段で私たちは落ち合った。
 三枝は約束を守ったのだ。

 階段を登り、仮初めの闘技場へ。
 蛍光灯は鈍く、見上げると少しだけ目が濁った。

 今日は皆忙しいのか、テストが近いのか。

 いつもと変わらぬ教室の中、二つの人影だけが、私たちを待ち受けていた。

 何度めかの同景。
 黒い豹を従えた主夫は、今まで通りにやってきた生徒を見据え、

「――――――」

 幽霊でも見たかのように、三枝を凝視していた。

 三枝は蒔寺を意識する事なく、自然と衛宮との間合いを計っている。

 距離にして約三メートル。
 声をかけるのに適した間合いまで歩き、弁当箱を机に置いた。

「おむすび、タコさんウィンナー、卵焼き、うさぎさんのリンゴ」

 何かのお呪(まじな)いか。
 弁当の中身を確認したものの、これといった突飛な行動はない。
 三枝はその机から一歩も動かず、こんにちは、と一度だけ挨拶をする。
 ―――お昼一緒に食べませんか、と。
 名乗りもあげず、誘いだけを示している。

「蒔寺―――アレは、何だ」

 楓に問う士郎。
「何って由紀香だろ。一目瞭然じゃないか」

「そんな筈はない。あんな癒し系は、今までいなかった。
 アレは何処のサーヴァントキラーだ蒔寺。
 一成でもない。慎二でもない。後藤でも美綴でもトラでもない。
 アレは―――」
「それこそ一目瞭然だろ。
 なあばかしゃもじ。あの弁当箱を見て、まだ何も分からないのか」

 ケラケラと楓が笑う。
 この時。
 あの主夫は戦意を見失っていた。
 現れた敵以外の人間を見て、自分でも分からない理由で、泣き出す一歩手前だった。

 ―――三枝の、優しい言葉が刺さるまでは。

「えーと。今からお昼を一緒にする訳ですけど」

「え―――?」

 怯えるように弁当を構える。
 そこに以前の気迫はない。

「待って―――待ってくれ、俺には―――お昼をご馳走になる理由はない。
 三枝だって、俺と食べる理由は」

「ありますよ。衛宮君は陸上部の備品を直してくれるんでしょう。
 お弁当を食べてもらうまでお礼は終わりません。
 衛宮君は今、私たちとお昼を食べてもらう為にここにいるんですよ」

「なにぃ!? なに誘ってんだよ由紀っち、いいよそんなの! 衛宮はタダがいいって言ってるんだ!
 いいか、そいつは無償奉仕大好き族と言って、気を遣われると逆に死んでしまうんだッッッッ!」
「蒔の字、少し黙れ」

 一言に付す。

 士郎は糸の切れた人形のように膝をつこうとし、

「――――――オーケー、そういうコトなら、ありがたくご馳走になる」

 糸の助けではなく、自らの力で踏みとどまった。

「そうだ。この“三枝の弁当(あーんしてください)”、料理人なら意味が分かろうよ」

「……その弁当を差出された生徒に拒否権は許されず。
 その弁当を食べた生徒に、退却は許されない。
 ―――我ら三枝の騎士に伝わる、一途な思いの大告白だ」

 その弁当こそ、三枝の勇気を振り絞った告白の真価だったのか。
 衛宮は天性のジゴロとしての貌を取り戻し、三枝は自信作のお弁当を両手に持つ。

 ……大気が凍る。
 三枝の持つ重箱が、開け放たれる時を今か今かと待っている。

636アトゴウラ改変:2007/03/26(月) 12:22:01
「っ……!? なんだ、弁当箱が光り出して……!?」

 ―――時はきた。“陸上部のお弁当”とは少し違った話を始めよう。
 貴方は選ばれた最強の主夫エミヤシロウ。
 街に異常がないか調べようと学校へやってきたのだが、
 『ヒマだったら手伝え』と備品の修理を頼まれてしまった!
 しかし宿命は待ってはくれない。
 すでに弁当を持っている貴方の前に、お昼ごはんに誘う三枝由紀香が現れた……!
 ご馳走になるなら14へ。引き返すのなら14へ進め。

「――――――、な」
 何かが心に直接語りかけてくる。
 あまりにも古い言語の為、何を言っているかはまったく分からなかったのだが、

「な、なんてコトだ……! アトゴウラの改変をしていたが、なんだか中間部の改変が上手くいかないのか、大絶滅ネタでごまかすつもりだと……!!!!?」
 とまあ、概要はおおむね掴めた。

   (中略)

「……………………」
「……………………」
 嵐は去った。

 先ほどまで展開されていた衛宮と三枝の食事風景も消え、イヤになるほど冷静になる私たち。

「じゃ、ごちそうさま、ハードル直しに戻りますね」
 ああ、と頷きだけで答える。
 朴念仁には言葉をかけてはいけない時があるのだ。

「じゃあ俺の弁当はあげます。気が向いたらみんなで食べて下さいね」

 いそいそと用具倉庫に移動する衛宮。

 楓が笑う。
 衛宮に修理を頼んだというのに、黒豹は何の遠慮もなく存在している。

「おまえは―――」
「まあ待て、そう張り切るなよ。
 せっかく衛宮の弁当があるんだ。とっておきのショウタイムが待ってるぜ」
「……!」

637アトゴウラ改変:2007/03/26(月) 12:23:50
 教室の扉が閉まる。
 いつの間にか、机の周囲にはクラスメイトたちが集まっている。





   “失敗シタ 失敗シタ 失敗シタ―――!”

「くっ…………って、なんだ……?
 コイツら、全然やる気がない……?」

 生徒たちはピクリとも動かない。
 爛々と光る眼は、私ではなくあの黒豹を見つめている。
 ……否、衛宮の残した弁当を狙っている。
 他人の失敗を喜ぶ、下卑た歓喜に歪みながら。

 “ソウダ、ソウダ、マタ、今度モ失敗シタ―――!”

「……チキショウ。ばかスパナを失ったからな、アタシもヤツラの仲間入りかよ」

 死に怯える死刑囚のような声。
 ああ、イヤだ、と。

 あの黒豹は本気で私に助けを求め、そして。
 バリバリと、おぞましい弁当を作成していった。

    “ヤッタ ヤッタ ヤッタ―――!”

「な―――おまえは、一体」

 蒔の字はいそいそと弁当箱を広げだす。なんと重箱だ!
 作った料理が一箱じゃ収まらない、という食材の豊富さを約束する夢のお弁当キングである。
 しかも四段。楓は仰々しく重箱を開けていく。
 そのバンソーコーまみれの指が痛々しくも美しい。

 で。まずこげた唐揚げがつまった箱と、次にこげた卵焼きがつまった箱と、更にこげた春巻きのつまった箱と、とどめにこげた白米のつまった箱が現れた。
 都合四種類。重箱の意味まったくないのである。

「こうしてあたしは失敗する。
 よく見ておけ氷室鐘。コレが正体だ。あたしは無限に失敗する。あたしは無限に走り続ける。
 何故ならあたしは誰よりも速い女だからだ……!」

   “オマエモ、オマエモ、オマエモ……!”

 ガチガチと震えている。
 穂群原の暴走特急は周囲の生徒たちをどけながら、血の涙を流しながら、正気を保って叫び続ける。

「いイか、オリョーリキャスターに至れ―――ハ、キ、ヒャ、ギ、ひひ、虚無を埋めろ。ヤメロ。空腹を満たせ。ヤメロヤメロ。料理の腕を上げろ。ヤメロヤメロヤメロ、食エナイ食エナイモウ何モ食エナイ……! ソウダ本物のあたしと勝負に来い、ヤメテヤメテ、来ナイデヨゥ、アタシノミリョクデハナビカヌトイウノカー……!!!!」

 ……衛宮の弁当が、生徒たちに飲まれていく。
 その儀式が済むまで、そう時間はかからなかった。
 生徒たちは一人ずつ減っていき、最後には手付かずの、

 蒔寺の重箱だけが残されていた。

「              」

 目があった。
 蒔寺は目に涙を浮かべ、ぴょん、と猛獣のようにグラウンドに走っていった。

「――――――」
 ……教室に残されたのは私一人。
 衛宮達は跡形もなく消えている。おそらく、ハードルを直しに戻ったのだろう。

「……オリョーリ、キャスター……?」

 その言葉は聞き覚えがある。
 葛木メディア。半年前の昼食戦争において、そう呼ばれた人妻がいた。
 ……残る断片は、もはやそれだけ。
 夜が明け、終わりを迎えようとするその一日。
 人妻の待つ夏の寺で、最後の道が示される―――

638僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/26(月) 16:29:46
ギルがかっこいいだと!バカな!

その直後にベントゴラとはやるなおぬしっ!
このスレの半分は弁当と式おもらしでできてます。

639僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/26(月) 20:33:21
取りあえず…薪寺って「和食だけ」なら出来なかったっけ?

6404th→5th:2007/03/26(月) 22:15:45

「ふふ、ふふふふ」
 闇の中、積年の愛憎に銀髪を揺らして、イリヤスフィールは笑いを漏らした。
 待ち望んだ時がきた。十年間に渡る孤独の中、この瞬間だけを夢見て耐えてきた。
 エミヤシロウ……
 キリツグの息子でありながら、イリヤスフィールの兄弟でありながら、今まで会ったこともない男。
 イリヤスフィールが望んだ父を手に入れ、その志を受け継いだ、憎んでも愛してもなお足りぬ義兄弟。
 今こそ昔年の想いを晴らすのだ。胸に滾る愛憎を刃に変えて、あの兄弟にぶつける時がきた―――
「殺しなさい……」
 愛憎を声に出して発露させるのは、想像を絶する悦楽だった。高じすぎた想いは歓喜にも似て甘いのだと、
いまイリヤスフィールは始めて理解した。
 現在のシロウは後回しでもいい。まずは英霊エミヤを粉砕し、キリツグの正義の末路から脱落させてやる。
切り潰されたエミヤの顔を思い浮かべただけで、狂おしいほどの愛情が体の芯から沸き上がる。
「殺しなさいバーサーカー! あのアーチャーを殺し潰すのよッ!!」

641僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/27(火) 00:09:07
>>635
>三枝の騎士

座布団一枚だ!

642僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/27(火) 04:43:42
>>637
死亡フラグ?

643僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/27(火) 20:32:45
>>640
これみて思ったけど、雁夜みたくストレートな憎悪を対象にぶつけるキャラって、今までいたっけ?
アーチャーですら最終的にはなんだかんだ言って士郎を助けるし。

644僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/27(火) 21:38:42
つ遠野四季

645僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/27(火) 22:22:14
つコルネリウスアルバ

646僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/27(火) 23:01:08
つ間桐慎二

647僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/27(火) 23:08:45
つ石杖在処(憎悪ちゃん〔仮名〕)

648僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/27(火) 23:13:30
>>647
文字通りぶつけてるなwwww

649志貴→式 シエル→橙子:2007/03/28(水) 12:51:21
住宅街から離れた廃ビルの伽藍の洞に到着した。
 この時間だとトウコは仕事で建築物の下見をしてる確率の方が高いが、まあ当たって砕けろというコトで
チャレンジしてみるか。

 「……って、いやトウコ。鍵かけ忘れてるだろ……」
 鍵なんかついてないビルだとしてもあいつも正体が封印指定の魔術師だっていうのに、すさまじいまでに無用心だな。
 「もし空き巣に入られたらどうするんだよ、トウコ」
 ぷんぷん、とコクトーみたく、腹をたててみたりする。

 で。
 そうは言いつつ、両儀式はこれからどうするつもりなのでしょう?

 1、……大人しく帰る。
 2、……ちょっとだけお邪魔する。
 3、……トウコの部屋の中身が気になるワン!


 >3

 ほう、部屋の中身ですか。
 それはもちろん箪笥に隠されたアオコのクレジットカードが目当て、なんていう当たり障りのない
オチではなく、もっと蒼崎橙子が何人いるのか見てみたいのが目当てなんだな。

 「――――フン、『』に至ったか」
 部屋を前にして、口が独りでに動いた。
 それは邪なる気配を察知し、脳髄の隙間を塗って正常なる人格を変貌させる毒に
他ならない。言っとくけど識じゃないぞ。
 古では啓示。
 理では契約。
 所によっては電波とも呼ばれる世界との契り。
 ソレを成した人間は、他者の運命をねじまげるほどの力をもつという。
 故に、それは英雄と呼ばれる。

 「……というわけだから、邪魔するぞ」
 パンパン、と手を叩いてからドアを引いた。
 「おお――――!?」

 ピカー、とか光らないのが不思議なぐらい、部屋の中は素晴らしかった。
 さすがトウコ、このラインナップはちょっと普通じゃないぞ。
 オーソドックスな水色ショートからはじまって茶色のポニーで終わるまで、微妙な髪の色彩変化とスタイルチェンジを
加えて、実に一列百を超える幅広さ!
たまに胸をおっきくしようとして失敗したのが見て分かるのがポイントだな。
惜しむらくはちょっと下着が子供っぽいところだけど。
ぱっと見、古今東西あらゆるキャラを解説した本を連想させます。
すげぇ。作りすぎだろ、トウコ!

 「――――――――やば」
 くらり、と眩暈をおこしそうな意識を支える。
 ヘヴンだ。女子高に行くとお姉さまが欲しくなるってマンガは本当だったんだ!ありがとう、ありが
とう倫敦の魔術!そして目の前のお花畑よこんにちは!
 それでは改めまして。――――解析開始(トレース、オン)。

650志貴→式 シエル→橙子:2007/03/28(水) 13:09:09
「うわ、これなんか巨乳だぞ巨乳! ……そっか、いつも昔は大きかったって言ってたけど、こーゆーのもいるんだなー。
なんとなくパットなのかなー、と思ってたんだけど、なかなかどうしてトウコも可愛らしいとこあるよなー。
 うわわ、こ、これはぞくにいうまほよ……!」
 ふむふむ、とさらに奥の部屋を開けてみる。
 奥は普段のトウコが基本で、さっきの部屋ほど一目でくらっと来るものはない。

 「意外。わりと胸あるタイプも多いんだな橙子」
 「ほぅ。なんで意外なんだ、式」

 「いや、だってさ。トウコいつもナイチチナイチチ言われてるから75以下と思ってた」
 「ほぉ。その75という具体的な数字は何だ、式」

 「だーかーらー、トウコは胸そんなにおっきくないだろ、
オレよりないんだから寄せるブラくらいしとかないとナイチチキャラに認定されるぜ?」

 「あはは、そんなのでっっかいお世話だ」
 「そっか、でっっかいお世話かー」
 あはは、と一緒になって笑う。

 ――――さて。
 そろそろ、この絶体絶命のピンチを切り抜けるきっかけを作らないと命に関わる。
 「………………」
 ギチギチギチ、と音をたってて首だけを後ろに向ける。 
 ……そこにはリニューアルトウコ、というかなんというか。映画版のトウコがいた。

 「――――それで。そろそろいいかな、式」
 トウコ。それはそろそろお仕置きされますか、という意味ですか。
 「まあ、待てよ。何も悪気があったわけでは、ないんだ」
 ――――ただ、その映画版の美人っぷりに魅せられただけなんだよ。
 心の中で独白し、そろそろと着物の中に右手を入れる。

 「何もかもを受け入れるのなら傷はつかない、なにもかもをはねのけるなら傷つくしかない、か。
墓碑銘に刻むには悪くないな」
 「うわー、トウコったら本気だー。トウコ短気、トウコおとなげなーい!」
 「っ!あ、あの馬鹿コルネリウスか!かお前は!」
 ぐわっ、と火を吐くトウコ。
 ちゃんす!

 「てや!」
 右手に持ったナイフで服だけを袈裟懸けにする。
 ぶわさ、と引きちぎれる服。露になる下着姿。
 「――――――――!」
 「隙あり――――♪」
 しゃっ、と素早くトウコの横をすり抜け、そのままビルから飛び降りて、玄関を突破、
外へと脱出する。

 「待ちなさい式っ――――――――!」
 ものすごい剣幕で部屋から出てくるトウコ。
 が、このアドバンテージを渡す訳にはいかないのだ。

 「あはは、待たない。ほとぼりが冷めた頃に会おう!」
 「こ、このぉ……!明日五体満足でアパートから出られると思うなよっっっっ!」
 背中にかけられる罵詈雑言を振り払って伽藍の洞を後にする。



 そして数十メートルほど走り、安全圏に突入したと同時に振り返る。
 これだけは言っておかなければならないのだ。
 
「トウコ――――――――っ!!」

 視線の先には封印指定の人形師。…うわまじで怒ってらっしゃるというかトランク引っ張って
らっしゃって例外なくぶち殺そうとしてるんだけどみててくれ識、オレ勇気をだしていうから!

 「お前の妹が可愛い連呼しながらいろんなトウコに頬擦りし――ぐふおぅっ!!!」
 「――――死……何ぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!!」

651僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/28(水) 13:48:22
最後、少し待てw

652僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/28(水) 13:52:37
仲いいなコイツらw

653僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/28(水) 16:33:50
何このトウコ・オブ・バビロンw

654僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/28(水) 17:24:14
>>653
以前の、宝具→ギルガメッシュの橙子バージョンが脳裏をかすめた

655僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/28(水) 19:50:42
式がだんだんと女の子スキーになっていく………

656僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/28(水) 20:36:56
青子もかい!

65717分割:17分割
17分割

658僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/28(水) 22:24:36
アオアオまでもが。
新橙子の魔力か。

659僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 00:26:43
>>655
幹也が可愛そうですな…まあ彼は彼でふじのんとか妹とか霧絵とか白純とかとよろしくやってそうですが

660言峰→ギルガメッシュ:2007/03/29(木) 00:52:58
 初投稿。一応事前に既出でないか、調べたつもりだけど、もし見落としてて既出だったらスマヌ


 大聖杯から光が漏れている。
 だがまだ弱い。
 湿った暖炉にマッチ一本投げた程度のものだ。
 アレなら、まだ十分に止められる……!

「ハッ、ぁ―――!」

 止まらずに崖を駆け上る。
 地の底に作られた奈落の穴。
 災禍を巻き起こす願望機の源。
 その、忌むべき残骸の前に、



「―――よい開幕だ。死に物狂いで謳え雑念―――!」



 なんか、ギルガメッシュがネイキッドになってる。

「――――――――」

 言葉がない。
 なんでこの場所にギルガメッシュがいるのか。
 なんであんな最後の見せ場に出てきそうな裸鎧になっているのか。

 それもすごい勢いで。
 額に汗を滲ませて、大聖杯などいらぬ、一度正気に戻れば二度と格好がつけられぬわ、という修羅の如き気迫。

 というか意地になってないかあいつ、額に浮かぶ汗の量がが尋常じゃないぞ。
 もしかして間違ったのか。この大聖杯を見聞に来て上から眺めたあげくコレお蔵入リノ一品モノワハハー凄イゾカッコイイゾーみたいなシーンとブロードブリッジを勘違いしたというのか。

 だとしたらまずい、ギルガメッシュもまずいがこの場もまずい。
 アイツ、絶対自分の間違いを認めずにこのまま突っ走る。そうでなくちゃ説明できない。

「………………」

 用心しながら……当然、ギルガメッシュの攻撃がこっちにくる可能性を用心しているのだが……ともかく用心しながらギルガメッシュに近づく。

「――――――――」

 じっとギルガメッシュの動きを観察する。
 ……凄い。ゲートオブバビロンから、乖離剣を取り出した。
 こいつ、ホントにアレを発動する気か……と、喉を鳴らした時、不意にギルガメッシュの手が止まった。

「――――――――」
「――――――――」

 視線が合う。
 ギルガメッシュはいつもの尊大な目で俺を眺めて、

「―――出番だエア。
 おまえとて不本意だろうが、なに、これも先達としての務めよ。
 真実を識るものとして、一つ教授してや」
「やるな――――!」

 全力で返答する。
 ギルガメッシュはわずかに眉を寄せて、さっくりと一品ものに着替えてしまった。

 ……って。
 もしかしてギルガメッシュのヤツ、最後まで語らせてほしかったんだろうか?

661僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 00:54:08
これは以前の青橙祭りの復活の狼煙か?

662僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 01:11:38
>>650
作りすぎだろwww

>>660
ナイス新作。初投稿ならばかなりの腕とお見受けした。

>>661
あぁ!!あったな!そういうの!!何が原因だっけ?インパクトだけはすごいあったような。

663僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 01:58:27
初めは魔法少女関連だったような。
先生がも"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"とか言ったり
先生が橙子さん人形をダッ○ワイフにしたり
先生が(ry

664僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 02:37:31
ちょwww何そのアンバー系あおあおwww

665僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 03:20:41
>>662
たしかミミック2の改変で橙子さんにデレた平行世界のアオアオが出たからだ。

666僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 03:59:13
>>663>>665
サンクス。
なるほど。先生は現実世界ではツンデレなのか。

667第一回Fateキャラ人気投票から:2007/03/29(木) 10:36:24
「―――しかし、なんだな。ものの見事に人気ないな、桜」
 結果を見渡す。
 栄え華やいでいるヒロイン達の中で、唯一ベスト5に入っていない者。
 魅力的なヒロイン達の中で、唯一人気ない者。
 間桐桜。
 あの女だけはFateの『ヒロイン』には含まれない。
 キャラクター人気投票において、あの女が『ファンに認められる』可能性が、どの結末にもなかったからだ。
 ……あの女は、スタッフ人気ナンバーワンを手に入れた段階で、ファンに嫌われるという結末を約束されていた。
 それを利用して、目の前の女はこの『人気投票』に介入した。桜に出番はないが、巨乳キャラという役割は残っている。
 その空席にライダーは滑り込んだというワケだ。

668僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 10:42:03
ライダーに死亡フラグがww

669言峰→桜:2007/03/29(木) 12:00:56
 このゲームの汚点といえば一人しかない。
 HFルートヒロイン《ヤンギレ少女》、桜《詐苦裸》。
 一般人やサーヴァントを丸呑みし、事がすんでも反省なし、責任転嫁、償いすらしないという変態女だ。
 迷惑なことに人の家に押しかけてきて、ありとあらゆる食材をだめにし、通い妻を気取りやがった。
 つまり嫌い。
 すごく嫌い。
 舌を楊枝《ようじ》で千本刺しにされて塩ぶっかけられるぐらい嫌い。
 俺が桜に料理を教えたのも、偏に迷惑だったので早く追い出したかったからである。
 あと、桜がこれ見よがしに一般人をGYA・KU・SA・THUするのもいただけない。

「………………」
 
 で、今からそのHFルートに突入するワケだ。
 正義の味方的選択肢を選んだら高速でバットエンドに突入する。
 そうなったら終わりだ。
 せめて遠坂に夜這いでもかけて難を逃れなくてはならない。
 バッドエンド40とかトゥルーエンドとかなった日には目も当てられないし、ノーマルエンドなんてもってのほかだ。
 アレはやばい。俺が死ぬ。地獄じゃ閻魔が舌抜くっていうが、きっとその類のヒロインだ。ルート名もHell Feelだし、
 グランドフィナーレっていう奴はキノコ頭に違いない。

「――――ふう」

 時計を見ると、じき二時半になろうとしている。
 桜から逃れたかったらすぐに来い、との事だったので、これ以上躊躇している余裕はない。

「――――誰だ!?」

 ……返事はない。人影は廊下で、こちらの出方を窺っている。
 なんのつもりか知らないが、さっさと遠坂に夜這いをかけなかった事を、今ライブで後悔中――――
 ――――て。

「……ダメなんです、先輩。もう、わたし一人じゃ抑えられない」

 なんか、桜が部屋に入ってくる。

「――――――――」

 言葉がない。
 何をコイツは勘違いしているのか。
 俺が桜の味方になるって本気で思っているのか。
 あれは選択肢上仕方なくだ。
 サーヴァントを雑魚扱い、一般人を大量虐殺、反省・償いする気もない、という最低ヒロイン。
 というか意地になってないかきのこ、公式による贔屓が尋常じゃないぞ。
 桜が好かれていると思っているのか。あの露出狂とヤンギレを百年間ぐらい煮込んで合体事故の
 あげくワタシ外道ヒロイン今後トモヨロシクみたいな奴が好かれていると思っているのか。
 だとしたらまずい、俺もまずいが型月もまずい。
 アレ、絶対やばげに洗脳されてる。そうでなくちゃ説明できない。

「……見てください、先輩。目を逸らさないで、わたしのいやらしい体を、見て」

 しゅる、とあっけなく落ちていくスカート。

「………………」

 用心しながら……いや、もう何に用心しているのか自分でもわからないが……
 ともかく用心しながら戦闘体制に移行。

「――――――――」

 じっと桜の動きを観察する。
 ……凄い。スカートの中、はいてない。
 こいつ、ホントに恥知らずか……
 と、喉を鳴らした時、不意に桜の手が止まった。

「――――――――」

「――――――――」

 視線が合う。
 桜は恥ずかしげな目で俺を見詰めて、

「抱いて――――?」

「抱くか――――!」

 全力で蹴り飛ばす。
 ルールブレイカーで串刺しにして、しっぽりと遠坂と一夜をすごした。
 ……って。
 もしかしてこれで、俺はHFルートから抜け出すことができたんだろうか?

670僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 12:06:11
ネタを通り越して真性アンチに見えて笑えないな…

671僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 12:07:28
桜アンチスレでやるべきだな、そこでやる分には喝采するが
此処でやることじゃないぞ。

672僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 12:08:40
真性にしか見えない

673僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 14:11:09
ネタにならないエゴむき出しの個人攻撃ほど見てて引くものはそうないな

674僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 14:15:13
>>667はまだいいけど
>>669はさすがにアンチスレ向けだな
まあ面白かったけどw
住み分けは大事だよ

675僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 14:17:18
確かにアレだが生暖かい目でスルーしようぜ
またふいんき(何故かry)も悪くなるし

676僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 15:23:10
次の日。
 ちょうど先生と出会ってから七日目の野原で、先生は大きなトランクを片手にさげてやってきた。

「はい。これをかけていれば妙なラクガキは見えなくなるわよ」
 先生がくれたものはメガネだった。
「僕、目は悪くないよ」
「いいからかけなさい。別に度は入ってないんだから」
 先生は強引にメガネを僕にかけさせた。
 とたん―――

「うわあ! すごい、すごいよ先生! ラクガキがちっとも見えない!」
「あったりまえよ。わざわざ姉貴のところに行ったついでに貰ってきった蒼崎橙子渾身の逸品なんだから。
 粗末にあつかったらただじゃおかないからね、志貴」
「うん、大事にする! けど、先生って………」

なんて言いながらも、一応は心配だったのだろう。
自分のお姉さんの事とか、そのお姉さんの魅力とか、どの辺りが感度がいいとか。
 今まで言わなかった事を矢継ぎ早に話す姿を見て、子供心に気付いたのだ。

 ―――たぶん。
 先生は、最後の一線を越えてしまったのだろうと。

677僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 15:40:43
バカめ、最後の一線など『まほよ』の頃から越えておるわ!by青子

678僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 15:58:34
逃げて!所長逃げてぇぇぇぇ!!

679僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 16:46:28
「せ、先生!質問がありますっ!」
「なぁにぃ?」
「どっちが上でどっちが下ですか!?」

680僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 17:36:22
「バカめ!昼は姉貴がタチ、私がネコ。夜は私がタチで姉貴がネコだッ!!」

681僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 17:49:50
「姉妹ー――――ッ!」

682僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 19:03:06
>>679->>681
吹いたw

683僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 22:36:52
お前ら仲良すぎwwwwww

684僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 23:46:43
流石はetaFスレだ。ノリと勢いが違うぜw

685僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/29(木) 23:57:12
>>679->>681

GJ!

686僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/30(金) 03:28:48
「――――!」
 呪文一下、神速を以って解き放たれる蒼崎橙子の雨。
 それぞれが必殺の魅力を秘めるそれを、
「っ…………!」
 昔草原であった少年のように、悉くをベッドで受け流す――――!
 正面からの初期橙子、
 左翼からの腕を抱く水色髪橙子、
 下方、および頭上同時による抱きつき学院時代橙子、
 弧を描いて後方から「当ててんのよ」する映画版橙子、
 彼女をバスト上回るほど巨大な胸を持つキャラマテ橙子の薙ぎ払い――――!
 受け、抱き、擦り寄り、最後に迫った一人をゲットする……!
「は――――ぁ、ア――――!」
 呼吸をハァハァしながら、無理矢理に崩した体勢を立て直す青子。
 ―――その瞬間。
 彼女は、姉の背後にあるソレを見た。
 橙子の背後、
 既に展開した蒼崎橙子、その数実に四十七―――!

「お――おおおぉおおお、悲願達成……!!!!
 見なさい、爺さん(ゼルレッチ)両儀式! 真の魔法使いっていうのはこういうものなのよ!
 ああもう、この夢から目を覚ましたくないわよ―――!」

687僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/30(金) 03:47:45
アンフィニッシュド・オレンジが発動しますた。

688僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/30(金) 04:54:26
先生は遠いところに行ってしまったのね

689ミミック遠坂異常なし(3):2007/03/30(金) 12:02:34
これといって異状はない。
 遠くに見える新都に比べれば薄暗いが、耳を澄ませば匣の中から人の鼓動が聞こえてくる。

操作方法の分からない携帯電話を叩きつけて壊す音。

あうー……という匣の中のうめき声。

箱の隙間からこぼれてくるガタゴトという物音。

 ないっ!持ってあと30分なんだから、とどこからか聞こえてくる悲痛な声。

「――――――」
 さて。
40分くらい経ってから、匣を開けた方がいいのかもしれない。

690僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/30(金) 12:16:55
>>689
この外道!

691僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/30(金) 13:05:59
開けたところを見てみたい俺はおもらし祭と今スレ式に毒されてますorz

692僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/30(金) 16:22:23
>>691
大丈夫だ。お前は間違ってない。むしろ正しい。

693僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/30(金) 19:12:45
むしろ30分を10秒ほど過ぎてからあけるのがいいんじゃない?

694僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/30(金) 20:19:10
実のところ箱の中と外では時間の流れが違うから40分待っただけならギリギリセーフなんだけどな

695僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/30(金) 20:28:41
ぎりぎりどころか余裕ではないか!

696僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/30(金) 20:29:14
時間がズレてたらダメじゃん。
                 


俺的には、匣開いてヤッタ、間に合った。って思って急いで立ち上がった衝撃でトドメ。
が理想。

立ち上がろうとした瞬間だから膝曲がっててなおかつ内股。
そして、ショロショロと。
匣開けるタイミングは難しいが、煩悩に支配された俺なら出来る!!!www

697僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/30(金) 20:50:12
アレだ
原作どおりの箱なら
外時間では4日ほど過ぎてからまた来ると吉

698696:2007/03/30(金) 20:56:48
イヤだ!
シーシーしてる最中を見たいんだ!!!

699僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/30(金) 21:04:23
安心しろ、凛は う っ か り だ。

700僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/30(金) 21:14:50
>>669
ごめん笑ってしまった

701698:2007/03/30(金) 21:19:26
ああ、安心した―――

702僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/30(金) 22:26:24
やれ!やるんだ>>696
おもら式ネタを書いた私なら断言できる!お前なら大丈夫だ!

703僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/30(金) 23:16:54
>>702
中に式を入れてやってみてください、まる。

704689便乗:2007/03/31(土) 08:32:24
 ―――箱の中には少女がぴつたり入ってゐた。

「……いや、そのフレーズはちょっと……」
 なんていうか、有り得ない。何でぐっしょりじゃないんだろう。
 だがしかし、まだ我慢してような気がして……馬鹿な妄想だ、だって

 30分が限界って言いながら1時間も我慢してるなんて―――

 ……確かめてみるか。
 ゆっくりとフタに手をかけて、隙間をのぞく。

「はうー」
「……………………」

―――箱の中では少女が懸命に我慢してゐた。

 フタを閉める。
 目蓋をこする。
 深呼吸して、まっすぐ現実と向き合ってみる。

「――――さて。悪いな。手元が狂った」
思いっきり箱の上に重しを載せた。
 なんでさ。
 何か、根本的な処で間違ってる?

「……! 早っ………、開け………っ!!!!」
 …しくじった。
 なんだ、何を間違えたんだ俺は。
 忘れているのか、まだ知らないのか。
 遠坂凛という人間が持つ性能、うっかりをかましてくれるのに何故まだ大丈夫なんだろう。

「……!!………――!!」

 何を間違っていたのか、何を失念していたのかが分からない。
 物音が遠のく。
 1時間以上待ったにも関わらず我慢している。
 おそらく、当然のように尿キャラとして昔確立していたのにそんな状況じゃなかった。

 さて―――俺は何処すれば遠坂凛のおもらしを目撃できるようになれるのだろう……?

705僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/31(土) 08:39:20
>>704
一緒に中に入れw

706僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/31(土) 11:50:46
「パンチパンチパンチパンチ!!
なんだよそれもやもやだよ!っていうかなんでそんなに我慢強いんだよ実際!
遠坂我慢強すぎ!根性ありすぎ!あと衛宮外道すぎ!
そもそもなんだよそのミミック。本編だってあそこまで引っ張ったんだから漏らせ、漏らせよぅ……!」

707僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/31(土) 11:55:56
お前ら興奮しすぎだ
あと>>693は興奮しすぎでピッコロさんと同じ間違いしててワラタ

708僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/31(土) 13:45:26
五日目までいかないと漏らさないから永遠に見ることはできないのだよ。明智くん。

709僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/31(土) 16:22:41
そこをブロードブリッジみたいに集結して箱を守るんだ

710僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/31(土) 17:34:59
ちょっと妄想成分が足りないな

711僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/31(土) 17:49:49
Zeroネタ解禁何時から?

712僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/31(土) 18:28:55
一週間待て。

713僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/31(土) 21:49:26
臓硯はさも愉しそうに、にんまりと底意地の悪い笑みを浮かべた。
「しかし雁夜、巻き込まずに済ますのが目的ならば、いささか遅すぎたようじゃのう?
 遠坂の娘が当家に来て何日目になるか、おぬし、知っておるのか?」
やにわに襲いかかってきた絶望が、雁夜の胸を押し潰す。
「爺ぃ、まさか―――」
「初めの三日は、どうして物覚えが悪いのかと思っていたがの、四日目からはこんなコトなら姉の方を選べば良かったのう、とグチをこぼしておるわ。
 今日などは夜中から呼び鈴を連打して、姉の方がいいのうと繰り返しておるのだが、それでもちゃんと駆けつけてくる。
 なかなかどうして、遠坂の素材も捨てたものではない」
憎しみすら通り越した殺意に、雁夜の肩が震えた。

714僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/31(土) 22:04:48
スマン、ちょっと爺の言ってる意味がつかめん。解説プリーズ。

715僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/31(土) 22:15:44
俺もわからん
遠坂の娘ってババア?

716僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/31(土) 22:18:00
んー、介護?

717僕はね、名無しさんなんだ:2007/03/31(土) 22:28:52
>>711
遠坂が漏らすまで待て

718僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/01(日) 00:06:28
ええと……桜は物覚えが悪くて困り者だが、こちらの理不尽な要求にもとりあえずきちんと応じる良い子だなあ、
なんてことを言ってるわけか? この爺さん。
こいつ何のために桜もらってきたんだよ。メイドにするためか?w

719僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/01(日) 00:14:05
ヘルパーだろ。

720僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/01(日) 00:31:49
普通に考えたら10年後に起こるなんて知らないんだから普通に魔術使える孫が欲しかったんじゃね?

721僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/01(日) 00:46:36
自分がボケたときに介護してくれる孫娘が心底欲しかったと予想。
あー、お爺ちゃんボケたふりして孫のおっぱいとか触らないの!

722僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/01(日) 05:03:35
予言する、本日中にふしぎエナジーコロナネタを投下する職人さんがいるだろうことを

723言われたらやるしかないの心:2007/04/01(日) 06:12:09
マジカルグレートキャッツワールド。
それは人類未到の素敵なネコの国。
ネコ耳がイヤな感じにたくさん配給されて、誰もが労働からかいほうされたかんりしゃかい。
たまに住人が“このネコ缶は美味しい……”と
ちょっとシリアス入るのがたまにきずですが
パ ッと見はこの世の春をカタチにしたようならくえんなのです。

そんなマジカルグレートキャッツワールドはこれといった戦争もなく、
いままでもこれからも
ぜつだいな権力をにぎる女王さまのもと、
みんな仲良くすごすのだと信じられてきました。

しかし、時にキャッツ歴1999年。
争いのないネコの国に、おそろしい赤い悪魔がやってきたのです。
ネコたちは次々に逃げまどい、ロケット噴射で雪山に落ちてちょくちょく死にかけ、
生きのびたひとびとも労働をよぎなくされ
なれないコトをするものですからやっぱりネコ耳みたいにぱたぱた怠けていったのです。

このままではネコたちの夢の世界がこわれてしまいます。
王宮でなにひとつかわらない毎日をおくっていた女王さまは
うつくしいネコの国を復活させるため、
人間界にキボウを送ることにしました。
そう。人間界にあるという第六真魔法“にゅーくりあぼむ(核弾頭)”さえ
手に入れれば、女王さまに恐れるものなど何もありません。

けれど言い伝えによると、真魔法は
“アイとユウキだけが友達”な男の子にしか
 力を貸してくれないのだとか。 ネコの時点で女王さまはアウトです。

「んー、でも人間界はネコ耳のない世界であるらしいにゃ。そんなところにネコ缶なんてあるのかにゃ?」

 首をかしげる女王さまですが、
 毎日やってくる労働階級たちのブーイングもそろそろ飽和状態なので、
 どんなに低カクリツでもやらねばなりません。ものはためし、です。

 そうして女王さまの名代として、ネコの国きってのおしゃまな妖精・ヨクシちゃんが人間界へ旅立ったのでした。

◇◆◇


『……とはいっても、そんな男の子なんていませんよねぇ。
まあテキトーに、面白そうな子をみつくろってみましょうか。
あ、あの子なんて扱いやすそうですよー♪』

 どぎゅーんすばーんキャアアアアぴかーん。
轟音とか発光とか、それ以外の音もあげてヨクシちゃんは人間界に着陸しました。
衛星軌道上から軍事衛星たちのレーダー網をとっぱした為、ちじょうはひどいありさまです。
ヨクシに選ばれた男の子は衛宮シロウ。
シロウは閃光かとみまごうほどのスピードで落ちてきた閃きに驚きます。あたりはしょうげきはでみなごろしです。
「……なんだコレ。おコメの国のミサイルか……ッ?」


「失礼な、大統領はのっでません!
 私はネコの国からやってきた世界の平和を護るヨクシちゃん。
 まあヨクシは渾名みたいなものでして、個体名はアンバーちゃんなんですけどねー。
 はい、とりあえずササッと契約しちゃいましょう☆」
「え、ちょっ、ま……! わああ、なんか光ったーーーー!?」

たとえサギまがいのけいやくでも、
やくそくはやぶってはいけません。

「……正義の味方は抑止の守護者? っていうか抑止ってなに。つまるところア○パンマンー?」

おしいけどちがいます。
こうして世界はシロウくんと契約し、ひとびとのアイとユウキだけが友達の正義の味方になったのです!

『では契約内容を復唱しますねー。
 シロウさんは人々を救える力が欲しい。
 私は世界の平和を護りたい。
 ほら、見事なギブアンドテイクです! 怪しいトコなんてなに一つないですよシロウさん!』

だまされていますが、抑止の力で変身したら何でもできる、というところにつよくひかれるシロウでした。

「世界を護るためにはみんなを救わなくちゃいけないのかぁ。
 ……うん。アンタはなんか怪しいけど、みんなの平和を護っていくっていうのはいいコトだよね」

わりとロマンチックで正義感のつよい男の子です。
ふってわいたソウルフルなお話しに目をかがやかすシロウでしたが、

「困りますねぇ。これは夢とか希望とかじゃなくて、単純にビジネスの話です」

お子さまはこれだから、と世界は羽でわらうのでした。

724言われたらやるしかないの心:2007/04/01(日) 06:13:09
キャッツ歴1999年。
人類未踏の素敵な魔法の国マジカルキャッツワールドが各種資源の枯渇により崩壊の危機に陥り、
まずすぎると思ったネコアルクは遂に異次元に当たる我々人類の世界に目を付けた。
限りなく自達に近いくらい偉い魔法使いのおじいさんに頼んで抑止を動かしてもらい、
ネコ缶から人々の猫耳に至るまで、おおよそ心当たりはなんでもとりあえず暇潰しを試みる。

ワカメ髪の友達との仲直りとか、サーヴァントの団結とか、お父さんと妹の喧嘩防止とか、
ミニマムなハッピーの裏でみるみる磨耗していくシロウの精神。
話が進むたびに色が変わっていくいくシロウの髪と肌の色。
そして、突然の株価暴落に国外逃亡を視野に入れた交渉を求める遠坂さんチのお嬢さん。

「もしかして、俺、騙されてる?」

けっきょく一番悪いのは世界と契約を結んだ自分であることに気づいたシロウは
タイムスリップへの方法を模索、解析し、突入を試みる。
が、その決行前夜。
衛宮宅は謎の爆発をとげ物語はエンディングを迎えたのであった―――

あの衝撃のラストから半年。
ぼくらのシロウがついにテレビに復活した。

今度はひとりじゃない! 仲間がいる!

新たな礼装・青いルビーちゃんに選ばれたヒロイン・ルヴィアと共に繰り広げられる、息を飲む魔法戦!
舞台(ターゲット)は日本国内に留まらず、世界規模に拡大する。

『真剣狩る アーチャーSHIROU』

―――新たな聖杯戦争の幕開けである。

725>>722 お望みとあらば:2007/04/01(日) 06:22:24
 ―――時はきた。星の資源をかけたエネルギー戦争を始めよう。
 貴方は選ばれた火の魔法使い江練木コロナ。
 けっきょく一番悪いのはクイーンアンバーであることに気づき、
 魔法の国への侵入方法を模索、解析し、突入を試みるたのだが、
 江練木宅は謎の爆発をとげ物語はエンディングを迎えたのであった!
 しかし宿命は待ってはくれない。
 悲嘆にくれる貴方の前に、新たな礼装・青いルビーちゃんに選ばれたヒロイン・舞那子エテルが現れた……!
 ジッパーを開けるなら>>14へ。閉めるのなら>>14へ進め。

「――――――、な」
 何かが心に直接語りかけてくる。
 あまりにも古い言語の為、何を言っているかはまったく分からなかったのだが、

「な、なんてコトなの……! 魔法の国マジカルアンダーグランドが各種資源の枯渇により崩壊の危機に陥っていて、なんだか日本の資源が奪われていて、今夜のおかずとわたしのお小遣いがみるみる減っているですって……!!!!?」

 とまあ、概要はおおむね掴めた。

『ふっふっふ! うひょークカカコココキイキイ!
 その通りです火の魔法使いよ! あと待っていました、アナタを待っていました我が運命のマスターよ!』

「アナタ、何者―――!?」

 あまりの暴風に目を開けていられない。
 魔法の国からひょっこり現れた謎のステッキは、脳内麻薬マキシマムな笑い声をあげまくる。

『おほほほほほほほ!
 何者かですって? 何者かですって? 何者かですってぇ!
 分かりませんか、そう分かりませんよねストロベリーな私! すごいです血まみれですー!
 見て見てコロナさん、琥珀能とか邪鬼王様の力とか、そうゆうのが溢れてもうタイヘンです!』

「ま、まさかアナタは―――ルビー、ちゃん……!!!?
 っていうか、わたしは確かに死んだ筈じゃ!?」
『死んでないのねー!
 いえ、謎の爆発で確かに死んでいましたが、だからこそ私が蘇らせたのです魔法少女コロナよ!
 ククク、とっておきの秘蔵のクスリが貴方を蘇らせたのです。んー、見てほしいですねこの蛍光ピンク』

「……………………」
 つまりあんな怪しいクスリで生き返っちゃったのだろうか。
 あと副作用とかすごく気になる。

「まあいいか。
 ともかくわたしたちは魔法少女なんだよね!? なんか正義の味方なんだよね!? わたしはみんなの夢を叶える為に、アナタは魔法の国を救う為に戦うんだよね!?」

『ナイスリアクション! 話が分かるじゃないですかコロナさん! さてはこういうノリ好きですねアナタ!』
「ええ! 結構ヤケだけど勝ったり負けたり泣いたり見栄はったり十週打ち切りとか大好きよ!
 そんなワケで、行くわよルビーちゃん……!
 みんなを幸せにするために頑張ろうッッッッ!」

『ク―――吠えるじゃないですか主人公。
 ですがそれは困ります、これは夢とか希望とかじゃなくて、単純にビジネスの話です……!
 行きますよコロナさん!
 人間界にあるという第三真魔法“むじんぞう(ヘブンズフィール)”はいただきです……ッッッ!』


 あの衝撃のラストから半年。
 ぼくらのコロナがついにテレビに復活した。

 今度はひとりじゃない! 仲間がいる!

 新たな礼装・青いルビーちゃんに選ばれたヒロイン・舞那子エテルと共に繰り広げられる、息を飲む魔法戦!
 舞台(ターゲット)は日本国内に留まらず、世界規模に拡大する。

『ふしぎエナジー コロナRIVIVE』

 ―――新たなエネルギー戦争の幕開けである。

726僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/01(日) 06:23:09
早っ!
そしてGJ!!

727僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/01(日) 11:06:39
HPみれなす
楽しみにしてたのに・・・

728僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/01(日) 11:07:39

このスレの職人は本当に芸達者で仕事速すぎる……

729僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/01(日) 11:14:29
>>723-725
速っ!

>>725
RIVIVEじゃなくてREVIVEではないだろうか

730僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/01(日) 14:38:36
あんたらノリ良すぎだwww

731僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/01(日) 18:40:43
ここの職人の仕事の速さに脱帽、GJ!

そしてぷれぜんとふぉーゆー
ttp://vegetation.o0o0.jp/pochi/src/jyuuyon28838.lzh.html

732僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/01(日) 20:51:29
飛行機雲。
「なぁ、衛宮は夢を実現するために犠牲にしてるモノってある? 僕は何もあきらめたくなんかないなぁ」
突如精神年齢が底上げされた慎二を醒めた瞳で見返す士郎だったがその胸中は揺れていた。
とってつけたような夢を語るワカメ
「僕はマキリの魔術師になれたらなぁ……あとケチャップの蓋を開け閉めする係とか……」
性的な象徴を連想させる入道雲を見あげながら忙しくショミンショミンと連呼する慎二。
いつのまにか街にはV字路が増え、日陰の面積はおおむね3倍になっている。
街を歩いてみたりする。
第三者の視点を感じさせる球面映り込み。
気がつくとBGMがない。
緑むす公園。
近所のピアノ教室から届く旋律にアンニュイに聴き入る士郎。
そんな彼に声をかけたのは、前回思わせぶりな無言カットがあった担任の藤村先生だった。
その手には過去士郎が隠したはずの「さくぶん・しょうらいのゆめ」が…

733セイバーそのまま 4thライダー5thライダー アイリ→虎:2007/04/01(日) 22:52:53
Fate/Zero2バレ注意



「ふむ、ところでセイバー。そういえばまだ貴女の夢を聞かせてもらっていませんでしたね」
いよいよライダーがそう水を向けてきたときも、彼女は微塵も揺るがなかった。
真に誇るべきは、我が王道。決然と顔を上げ、騎士王は真っ向からライダーを見据えて切り出した。
「私は、私の食の充実を願います。万能の料理人(シロウ)をもってして、働かざるもの食うべからざる
という定理を変えてみせる」

セイバーが毅然と放った宣言に、しばし座は静まり返った。
その沈黙に、まず最初に戸惑いを憶えたのは、ほかならぬセイバー自身である。
「…セイバー、もしかすると私の聞き間違いかもしれませんが」
ようやく声を上げたライダーは、なぜか、頭痛をこらえるように顔を顰めていた。
「貴女は今、”働かざるもの食うべからざるという定理を変える”と言いましたか?それは今後も一切労働活動を行わないということですか?」
「そうです。たとえ奇跡をもってしてもかなわぬ願いであろうと、シロウが真の料理人であるならば、必ずや…」
断言しようとした言葉尻が宙に浮く。ここに至ってセイバーは、ようやくライダーや桜との間に横たわる微妙な空気の正体に気がついたのだ。今やはっきりと――差し向かう

ライダーが、白けきっているのだと。
「セイバー。いい加減にその痛ましい夢から醒めなさい。でないと貴女は、いずれ英雄として最低限の誇りさえも見失う羽目になります。――貴女の語るユメというのは、い

わばそういう類の呪いです」
「いいや、私は――ッ」
セイバーの反駁を最後まで聞くこともせず、自転車に跨ったライダーは衛宮邸の外へと走り出す。そして限界速度を突破した自転
車二号の悲鳴だけを残し、東の商店街へと猛スピードで消えていった。

「セイバーちゃん…」
「――最後にライダーを呼び止めたとき、もし彼女が足を止めて振り返っていたら、私はどう言い返すつもりだったのでしょうね」
それは誰に向けるでもない問いだった。セイバーが振り向いて藤村大河に見せた苦笑いは、自嘲であったのかもしれない。
冬木の虎はその、冗談とも本気とも取れる言葉を受け取って
「んー、ちょっと私には分かんないなー。だって、私も働いてるもん。教師だし。」
「!!!!!!!!!!」
少し困った顔をして、そんな裏切りの言葉を口にした。

734僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/01(日) 22:58:22
>>733
いや面白い。面白いんだ……だがな。
まだ入手してない人もいるし、ここは1週間ほど待ってみてはどうか?
>>712もそう提案してるわけだしさ。

まあ>>733だけじゃネタバレにはなりそうもないのが幸いか。

735僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/01(日) 23:05:09
ちと早すぎたな
まあ感想は一週間後に

736僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/01(日) 23:21:25
>>712見過ごしてた。反省して逝ってくるよ。

737僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/02(月) 19:36:36
>>733
取りあえず笑った
そう言えば確かに虎は「食っていくだけ」ではなくて「色々持ち込んで」来てたよな(ガラクタなど迷惑なのも多かったが)

738僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/03(火) 04:52:41
電波を受信したので便乗してみる。



―――箱の中には少女がぴつたり入ってゐた。

気がつけばもう終わりは始まっていた。
ゼルレッチの作成した魔法の箱からは出られず、遠坂凛は自らの意思でカレイドステッキを使用する。

”凛さん、そこはあと30分経過するまで契約いたしませんのであしからず”

魔法の杖(外道)が誇らしげに語る。
少女は限界間近の出口を必死にスカートの上から押さえる。

”もうすぐ限界そうですけどいいんですか?このままだと    しちゃいますけど”

そう、いつの間にか意思を持った杖が語る。
少女は尿意に逆らうこともできずうずくまり続ける。

懸命に耐える排尿筋は痺れて痺れて鉛のようだ。

……思えば、何でこんなに必死に我慢しなきゃいけないんだろうか?
心も体も、何もかも消耗して霧の中にいるようだ。
こう疲れてしまうと限界がきてしまう。
こう限界が近いと精神力が薄れてしまう。

……ああ。
私の下着ってこんなに湿っぽかったっけ……?

我慢の時間は5日目へ。
のうみそ、こねこね、こんぱいる。
限界がすぐ目の前な遠坂凛は、ワケノワカラナイことを考える。
肌も汗ばみ、目も涙目。


限界の寸前の少女に救いの手が差し伸べられる。
文化祭の打ち合わせにと男女2名が箱を開けた。
少女は立ち上がる。
箱を開けた二人が事態についていけないのに。

”ちょ、ちょっと待ってね。美綴さんも柳洞君も、あの、私行かなきゃいけないところがあるんです”
少女は小刻みに箱の中で足踏みしながら待機を命じつける。
親友と生徒会長はソファに腰をかけ。
少女は箱から出ようとして―――
その途中。箱に足を引っ掛けて。
ぎごん、と。
生物的にヤバイ音をたててスッ転んだ。

いかにとミスパーフェクトと言えど、溜まった数を瞬時には減らせない。お約束の如き一撃は下着とスカートに染みを作っていく。
 ……溢れ出る■■■は止まらない。

”見てない!何も見てないからな!” 

聖水は止まらない。
光景を見てしまった二人それぞれ違うフォローをする。
彼女の親友は彼女のそばまでやってきて。

”ま、まぁ―――そういう失敗は誰にでもあるから――――”

箱詰め少女は泣き叫ぶ。
どうしてこんな事に、と。
外で見られるくらいなら箱の中で漏らすんだったと泣き叫ぶ。

その、何時間も我慢していたものは、二分近く止まらなかった。

我慢していた尿意は、その時に消えてくれた。
痺れていた下腹部はようやく晴れてくれた。
けれどもう遅い。
箱の中に閉じ込められ、懸命に我慢し。
うっかりにより最後の最後に箱につまづき、何も知らぬ二人の目の前でおもらしし。

この日。

「!!!!????」
「ちょっまっ、待ちなさいよー、リン――!?」
「ひ、ひや、逃げんな衛宮!こら、助けてくえええ!」
「おや、どうしたのですかリン、そんな箱の中にどうしていっ――――ぎぃいいいいいいいいいい!」
「姉さ、姉さん、何でそんな箱に、ごご、ごめんなさ、い、お手洗い行かせてくださ、ひあああああああああああ!!!!???」
「――――遠坂のお姉さん、キャスターのマスターが学校に来ないからって心配してまし、ガ――――!!!???」

少女は紛れもないミミックになった。

739僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/03(火) 12:32:59
さすがうっかりとおもらしの人遠坂凛w


「アーチャー。私はね、紅茶なんて飲まなければよかったのよ」

740僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/03(火) 13:47:20
>>738
やったな!遠坂!俺は信じていたぞw

741僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/03(火) 13:58:40
>>738
どれが誰だろうか。
? イリヤ 美綴? セイバー 桜 ?

742僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/03(火) 14:41:00
一番下は子ギル風味

743僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/03(火) 16:16:51
最後は子ギルで間違いないとして。
逃げて!子ギル逃げてえぇぇぇ!!

744僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/03(火) 18:19:02
士郎
イリヤ
美綴
ライダー

子ギル
かな?

745僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/03(火) 20:12:19
遠坂がミミックになったことについては突っ込まないのが理解を得てるなw
士郎
イリヤ
薪寺
セイバー

子ギル

と予測

746僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/03(火) 22:14:40
三人目はワカメじゃないか?

747738:2007/04/03(火) 23:54:01
赤弓
イリヤ
美綴
セイバー

小ギル

のつもりで書きました。

自分で書いてて思ったんですが捕まった人はどうなるんでしょうか?

748僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/04(水) 00:06:55
>>747
ダメミヤは当たったのにセイバー外したよ、ママンorz

漏らすか金銭で解放じゃね?

749僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/04(水) 00:10:54
金銭搾り取った上におもらしだろう
外道RIN的に

750僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/04(水) 00:15:12
>>738
遅まきながらタイトルをプレゼントしたい

つ「ももをつたう」

751僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/04(水) 00:37:41
>>750
吹いたw

752僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/04(水) 00:49:09
>>750
そうきたかw

753僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/04(水) 00:52:54
しかしほんとに「しーしー」が多いな〜「おおきい」の方は…可能性が無い物を語るのはやめよう、私もカレー好きだし

754僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/04(水) 01:00:48
小さい方ならアンカーや便乗で書くかもしれないがおっきいのは書かないぞw

式と凛、どっちがおもらしキャラとして固定されるかの未来が次のネタで決まるな

755僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/04(水) 01:10:15
>>745
ヒロインの名前間違えるなよ………

つ 蒔寺

756僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/04(水) 01:41:09
>>750に対抗して>>592にも何かいいタイトルをつけたいけど思いつかない


>>754
挿絵があれば完璧だ!

>>755
でも蒔寺って自分でたまに間違えそうだよな……

757僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/04(水) 10:24:29
つ空の膀胱

758僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/04(水) 11:42:10
ちめいてきでないねたばれ

02ネタでライダー関連でエロがあふれるであろう

759僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/04(水) 12:30:24
>>758
あと三日待つんだ

760僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/04(水) 12:34:41
>>757
うまい。座布団一枚。
>>758
あと少し待ってくれ。ライダー綾子とかライダー式か?

761僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/05(木) 08:23:42
>>747
多分おもらししたら出してくれるんじゃなかろーか?
桜とか近いな。お手洗い行きたいって言ってたし。

762僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/05(木) 11:43:16
>>761
きっと需要がなくて初代おもらし祭からずっと我慢してるんだよ、きっと。

763僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/05(木) 12:24:08
桜の場合疼いてるだけじゃね?

764鋼鉄の湯船:2007/04/05(木) 12:38:11
>>758
やっぱり皆考えることは一緒か。
土日投稿できないから、ネタかぶりそうなんだよな。



 ―――よし。
 色々ありますが、それにつけてもお風呂に入りましょう!



 士郎君がお風呂に入って数分。
 いよいよ決行の時です。

 現実と空想、居候と恋人の接合面。
 この、曇りガラスの扉こそが、浴室と脱衣所を隔てる境界線(ボーダーライン)―――

「―――ええ。
 この家に住み始めた時から、こうなる事は想定していました」

 正しく呼吸を刻めない。
 身に着けているものを脱げば脱ぐほど、上気した肌が火照りを増す。
 強ばった両足にいつもの軽やかさはなく、肩は得体の知れない圧力で痺れている。

「怯えるコトなんてありません。
 わたしは、士郎君よりも年上ですし」

 カモシカの如き両足を動かして、目の前の扉に手をかける。
 後退はない。
 あと一歩踏み出すだけで彼女は浴室に飛び込む事になり、



 十秒。

 二十秒。

 三十秒。

 四じゅ―――

「……っ、失礼します、士郎君!」

765鋼鉄の湯船:2007/04/05(木) 12:42:21
「こんばんは! よろしくね!」

「ぶほぉっ……!!!!?」
 あまりのショックにスッ転んだ。

「だだだだダレです、何者ですかアナタ……!」

「ダレって言われてもなあ。名前なんてないしなあ。そんなコト俺に聞かれても困るんだよねー実際。
 うむ、俺は俺だと認識しているのに、その俺とは何者なのか分からないというジレンマ。
 んー、コレも正体不明の存在と言うのかな?」

「………………」

 ……まずい。
 何か、よくない次元にワープアウトしてしまった模様。

「とまあ小難しい話はいいのだ!
 俺はプライベートエミヤン、青少年なら誰もが望むハーレム、エミヤ城を構築する為に日々妄想する二等兵だ!」

「そして君たちは、えーと……そう、ゼッケン88、ギリシャは形なき島からやってきてくれたライダーと、ゼッケン87、はるばるアイルランドからやってきてくれたバゼットだな!」
「はい。今日こそ士郎を陥落させて見せましょう」

「ラ、ライダー!? いつの間にこんな所に!?」
「いつの間に、とは心外ですねバゼット。アヴェンジャーから、」

“こんばんはー! みんな元気? オレがいなくなってからシロウと仲良く風呂に入ってる? え、入ってる? うんうん、良きかな良きかな。―――コロスゾー。
 それじゃあ、使いもしねえクセに無駄にでかいもん持ってるアイツに、使い方教えてあげてねー、ギャハ”

「などと、礼儀正しい依頼状が来ていたではないですか。
 バゼットが士郎の入っているお風呂に向かうのを見かけ、ついにこの時が来たのだと馳せ参じた次第ですが」

「い、依頼状ってそんなの知りませんが……!?
 いや、それ以前に今の士郎君をおかしいと思わないのですかライダーはっ!」

「…………言われてみれば…………若干、ノリがジャ○プのような。しかしバゼット、最近のジャ○プならば多少のお色気シーンは当たり前だと思いますが」
「いや、そういう話ではなくてですね。ノリ以前に芸風が違うんですが、芸風が」

「シャラップ! 私語は慎めこの巨乳ども!
 スーツの似合うお姉さんの分際で、実はドジッ娘でしたなんて百年遅い!」

「ほらバゼット。作戦前にお喋りをするから怒られたではないですか。
 お風呂では主人公のお願いは絶対です。神です。真理です。初心(うぶ)な少年を胸に抱き、優しく誘惑するのが年上キャラの勤め。
 バゼットはそのあたりを理解していないようですね」

「よく言ったライダー! 今回は当たり!
 ライダーというアクセル踏みっぱなしの暴走特急と、バゼットというブレーキ壊れた破壊兵器が参戦した今、もはや俺の理性なぞ紙同然!
 な、そうだよなライダー!?」

「ふふふ。やさしく教えてさしあげます」
「素敵ー! 明日は太陽が黄色いぜ!
 はい、そういうワケで準備はいいかな?
 バゼットも俺を年上の魅力で骨抜きにする準備はオッケー?」
「……。オッケーどころか全然リードできる自信がないのですが、説明してもらえるでしょうか」

「うむ、よくぞやってきた我が運命のお姉さんたちよ!
 これより君たちは数々の貧乳どもを乗り越え、俺の部屋エミヤ城に辿り着かねばならない!
 そして強敵ロリブルマを倒し、お姉さん達を我が物に! その暁には俺も子ギルの誘惑に耐えられる気がするのです!」
 ビガガ、と雷鳴が走る。
 ……こっちの台詞はすべてスルーされていますが、まあ、何をさせたがっているかは理解できました。

「要するに、士郎君は年上のお姉さんに誘惑されたいと?」
「そういえば、パンドラボックスの中には女教師モノがありましたね」
「その通り! あ、この先はトンデモルールが支配するオトナの領域なので、気合をいれて戦い抜いてね☆」

「ええ、望むところです! 私の前を進むライバルたちは容赦なく石化させます!
 ……ところで士郎、別にアヤコはお持ち帰りしても構わないのでしょう?」
 ライダーは吸う気満々だ。
 美綴さんの事になると目の色が変わるのが彼女の最大の短所です。

「うむ、君たち以外のチームはみな敵だと思いなさい。
 今回、コースはラウンド3まで。
 バゼットはライダーとチームになって数々の難門を突破するよーに」

「よーし、それじゃあ始めるぞー!
 綺麗なお姉さんは大好きです、あなたとわたしのラブラブゲーム!
 題して―――!」

766僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/05(木) 21:23:48
なんつーか発想とか文体とかいろいろと崖っぷちを3キロほどオーバーした感じが素敵。

767僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/05(木) 23:34:06
>子ギルの誘惑

おいw

768ショートネタ 空の境界:2007/04/06(金) 07:54:04
耳元で声がする。
振り向いてナイフを一閃しても、切りつけるのは風ばかりだ。
「無駄だよ。君では私には勝てないといっただろう。
そう───あらゆるモノを殺害する君でも、言葉だけは殺せないから」

「なるほど。とんちが利いてるね、それは」
彼の言葉を全部冗談ととったのだろう、幹也は無邪気に笑っていた。
……けど。それにしてもとんちが利いてるはないとおもう。
「そりゃあ私語だよ、幹也」
横目で幹也を眺めながら、私は呆れてそう告げる。
「─────ガッ!!!」
そこで皐月が笑い始めたことに気がついて、
わたしは小さく驚いてしまった。

769僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/06(金) 21:03:12
日が替わったら、Zero2巻ネタOK?

770予告編:ランサーの独白:2007/04/06(金) 21:05:01

あいつのことか
Oh, him ?

ああ 知っている
Yeah I know him .

話せば長い
It's going to take a while.

そう 古い話だ
It happened days ago……

知っているか?
Do you know

港に来る奴はロクなやつがいねえ
there are three fools in port?

空気の読めない奴
Angler EMIYA

空気の読めない奴
Gilgamesh

空気の読めない奴
and Shinji-OH!

この3人だ
Those are the three.

あいつは――
And him

771僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/06(金) 22:17:20
まず最初に釣り竿ぱくったのはお前だぁ!w

772僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/06(金) 23:58:04
パクったんじゃない
へっぴり腰を直した礼として略奪したんだ
・・・あれ?

773僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/07(土) 00:52:53
──よしよし。
さあ職人さん(無名)、解禁の時間だよ。

774僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/07(土) 01:21:25
ついにライダー式のえろえろが・・・・

775僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/07(土) 02:57:12
おかしいな……空の境界のヒロインってこんなに女色一直線だっけ?

7764th→5th:2007/04/07(土) 14:58:58
「な、なんなんだライダー、その格好は…!?」

「ええ。セイバーやキャスターを見て、私も閃いたのです。当代風の衣装を着れば、実体化したまま街を出歩いても問題はないでしょう?」

「……おいライダー、待て、ちょっと待て!!」

 さも平然と部屋から出て行こうとするライダーを、慎二は慌てふためいて呼び止める。

「何か? 早く桜から命じられたお使いを済ませてしまいたいのですが」

 十月にTシャツ一丁という風体はまだ許容範囲内であろうが、ここで問題になるのは、ライダーがその麗しい肉体にTシャツの他に何一つ――無論、下着でさえ――身につけていないという点だ。

「外に出る前にせめてズボンか何か履け!」

「ん? ああ、脚絆ですか? そういえばこの国では皆それを履いていますね」

ぱんつはいてない美麗な女神は、やや困った風に眉間に皺を寄せ、しごく真剣な顔で慎二に問うた。

「あれは、必須ですか?」

「必要不可欠だッ!」







……………







「やってくれたな慎二、俺は信じていたのに…死ね!」

「口惜しいにも程がある。死ね!」

「やっぱ坊主は坊主だったか…! 死ね!」

「貴様、最低の雑種だな! 死ね!」

「渇! 何故そこで止めるのだ。死ね!」

「■■■■■■■■■■■■ーーー!!!!! 死ね!」



「お――おおおぉおおお、何なんだあんたら…!!
 僕別に何も悪いことしてないだろ!!
 ああもう、この連中から早く逃れテェ―――!」




 こうしてライダーによる冬木市ストリーキング事件のピンチは去ったのだが、それを防いでしまった勇者の物語は誰からも忘れられることなく、延々と恨まれるはめになったのだった、まる。

777僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/07(土) 15:06:39
シンジィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!!

778僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/07(土) 15:46:45
バサカ、理性を取り戻すほど見たかったんだなww

779僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/07(土) 15:47:30
いつもの対応と逆に笑ったw
ナイスリアクシ(ry

780僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/07(土) 15:57:08
二番目と四番目は誰だ?アーチャーと一成か?

781僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/07(土) 16:00:33
士郎



一成


じゃないか?

782776:2007/04/07(土) 16:08:54
>>780
はい、>>781をイメージして書きました。

783僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/07(土) 16:21:52
慎二。お前は正しい。けど、さようなら。

784僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/07(土) 17:00:53
>>776
「やったな>>776、俺の発想を超えている! 死ね!」

785僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/07(土) 17:07:32
 「形骸よ、生命を宿せ!」
 二小節の詠唱で、魔術を一気に紡ぎ上げる。貴金属の形態操作はアインツベルンの真骨頂。その秘蹟は他の追従を許さない。
 銀の針金が縦横に輪を描き、複雑な輪郭を形成する。互いに絡まり、結束し、さながら籐編み細工のように複雑な立体物として出現したのは、大きすぎる鞄だった。それは旅行にでも出かけるような、人一人は押し込めるほどの大きな鞄だった。
 否、それはただ鞄を模したものではなく――
 『kyeeeee!!』
 まるで金属の刃が軋るような甲高い嘶きを立てて、針金の鞄と言うには大きすぎる立方体、神話に出てくる、魔物を封じ込めた匣そのものがアイリスフィールの足元で開いた。錬金術による即製人形、いま死線に臨んでアイリスフィールが命を託す、それが彼女の『武器』だった。
 匣の中身は、それこそ闇だ。電灯の光も届かない固体としての闇が、匣の中にみっしり、ほぅとつまっている。
 その中に、二つ、ある。
 匣の中には、光る、
――――――二つの、目が。
 かくして、匣から現れた。エタイの知れない黒い泥は烏賊のような触手を伸ばして、言峰綺礼を掴まえた。
 そのまま匣の中に引き込まれ、足から何千という小さな口に咀嚼されていく。ばりばりと生きたまま食べられていく。消滅の直前、首だけになった彼は超然と見下ろす人形と目があった。
 この、おぞましい死を迎える私を見て、彼女の瞳は嗤っていた。
 それだけで、彼は敵うはずがなかったのだ、と後悔した。
 脳髄の最後の欠片が咀嚼される。
 ……自分は失敗した。
 こんな自分は、生まれるべきではなかったのだ。

 ――それが、黒いコートの次回ラスボスの最後の思考だった。

786僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/07(土) 17:30:12
死んだら次回のラスボスにならないだろう

787本名→愛称 (Zero2巻ネタ):2007/04/07(土) 19:04:10
 深山町、遠坂邸の地下工房は、重苦しい沈黙に沈んでいた。
「ライダーの……宝具評価は……」
 さも聞きたくなさげな重い口調で、トッキーは通信機の向こうの綺礼に問いかける。
『ギルガメッシュの『王の財宝(ゲートーオブ・バビロン)』と同格……つまり評価規格外、です』
 ともに溜息しか出なかった。
 目論んだ通りの結末ではある。ライダーの奥の手について事前に知識を得られたことは、アサシンを犠牲にしてもなお余りある価値を持つ。もし何の予備知識もないままにライダーと対決する羽目になっていたら、トッキーはあの超宝具に対して何の対処もできなかっただろう。
 ただ唯一、目論見を外れたのが、その宝具の格である。――果たして事前の知識を得たからといって、アレに対処する術があるのかどうか。
 トッキーは自らのサーヴァントであるアーチャーの宝具こそが、抜きんでて最強の威力を誇るものとばかり過信していた。まさか『王(ゲートオブ)の財宝(バビロン)』に比類しうるだけの宝具を持つサーヴァントが他に現れるなどという展開は、まったくの想定外だったのだ。
 まず滅多なことでは懐くことのない"後悔"の念が、じわじわとトッキーの思考を締め上げていく。
 ここでアサシンを捨て駒にしたのは、あるいは致命的なミスだったのかもしれない。ライダーほどの危険なサーヴァントであれば、リスクを冒して真っ向から衝突するより、間諜による策謀で追い詰めていった方がはるかに効率は良かっただろう。たとえばライダーのマスターをサーヴァントと別行動せざるを得ないような状況に誘い込み、そこで暗殺を試みる、等…
「……馬鹿な」
 トッキーはかぶりを振って、狼狽する自分自身を諌めた。そんな策略は余裕とも優雅さとも程遠い。遠坂の頭首としてあるまじき発想だ。
 なにもそこまで万事が絶望的なわけではない。前向きな材料もまた多くある。たとえば、英霊イスカンダルと契約を結んだマスターが三流の魔術師であるという点だ。もし彼が当初の予定通りにロード・エルメロイのサーヴァントとして召喚されていたならば、事態はより深刻だっただろう。サーヴァントの能力値は契約した魔術師の力量に比例して変動するからだ。ケイネスとその弟子とのトラブルは、結果としてトッキーを利する形の僥倖をもたらした。やはり第四次聖杯戦争の運気は、間違いなくトッキーに味方している。
 いよいよ、ここからが本番なのだ。トッキーは椅子の傍らに立てかけてある樫(かし)材のステッキを手に取って、静かな決意とともに撫でさすった。握りの頭に象眼された特大のルビーは、トッキーが生涯を掛けて錬成してきた魔力が封入されている。これこそが魔術師、遠坂トッキーの礼装に他ならない。
「アサシンを捨てた今となっては、綺礼、君の力を出し惜しみしておく必要もない」
『はい。承知しております』
 魔道通信機の向こうから、言峰綺礼が低く淡泊な声で応じる。魔術師の弟子にして一流の代行者でもある彼は、サーヴァントを失った後であっても心強い戦力だ。アサシンを運用するための偽装を必要としなくなった今では、もはやその能力を封じておく必要もない。
 予定通り、ここから先は第二局面だ。アサシンによって収集した情報をもとに、ギルガメッシュを動員して敵対者たちを駆逐していく。ライダーに処する対策も、その中で自ずと見えてくることだろう。
 ついにこの工房を出て、冬木という戦場に立つ時が来た。
 静かな闘志に魔術刻印が疼くのを感じながら、トッキーは椅子から立ち上がった。

788僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/07(土) 19:06:38
↑「時臣」を「トッキー」にしてみました。 ただそれだけ。

789僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/07(土) 19:07:40
帰れ

790僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/07(土) 19:14:10
きっとタイプがんばったんだろうからそんな冷たい反応やめてやれよ

791僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/07(土) 21:19:16
>>787が毅然と放った書き込みに、しばしスレは静まりかえった。
その沈黙に、まず最初に戸惑いを憶えたのは他ならぬ>>787自身である。

(中略)

ここに至って>>787は、ようやく>>789>>790との間に横たわる
微妙な空気の正体に気がついたのだ。
今やはっきりと――差し向かう二人のスレ住人が、白けきっているのだと。

792UBW最終戦  士郎→セイバー ギル→イスカ:2007/04/07(土) 21:52:02
 ―――光が走る。
 渦巻く風は霞となって消え去り、世界を一変させる。
 後には剣。
 黄金の輝きに煌めいた、一振りの剣だけが残っていた。

「―――――――――――」
 その光景は、彼にはどう見えたのか。
 騎兵のサーヴァントは興味深げな表情で、目前の敵と対峙する。

「……そう。理想を掲げるんじゃない。
 私は、理想と正道で国を守る。
 それだけが、私に許された王道だった」

 かがやけるまぼろし。
 誰にも理解されない、理想だけを内包した剣。
 直視することさえできないこの光を、掲げうる者は一人しかいない。

 それが、アルトリアの剣だった。

 神造宝具。
 人の手でなく、星に鍛えられた至高の武具。
 英雄アルトリアの宝具であり、その至尊の王道の具現。

 かつてのブリテンの王であり、未来のブリテンの王。

 故に、その名を『約束された勝利の剣』
 生涯を王として生きたモノが手に入れた、唯一つの確かな答え

「神造宝具。それが貴様の切り札か……!」
 一歩踏み出す。
 周囲は、彼の率いる軍勢で埋め尽くされている。

「驚く事はない。これはただの理想だ。
 おまえの言う、誤まった幻影だ」

 両手を伸ばす。
 構えた剣は、担い手の意思通り軽々と従がった。

「だがな、理想が現実に敵わない、などという道理はない。
 おまえがその大器で人の心を引き付けるのだというなら、わたしはこの輝きで、人の道を照らし出そう」

 前に出る。
 目前には、万の兵を率いるサーヴァント。

「いくぞ征服王。軍の備えは十分か」

「は、楽しめそうだな、騎士王!」

 敵は“軍”を動かし、無数の英霊を展開する。

 荒野を駆ける。
 異なる二つの王道は、ここに、最後の激突を開始した。

793イスカ→ギル ウェイ→時臣:2007/04/08(日) 01:00:50
「……あの、英雄王、お待ちを、ちょっとお待ちを!」
 
 さも平然と部屋から出ていこうとするアーチャーを、時臣は慌てふためいて呼び止める。
「王よ、今どちらへ行かれようとなさいましたか?」

「無論、街へだ。この我の新たなる偉容を民草にみせつける」

 十一月の寒空におへそ丸出しという風体だけなら最近はもう異常でもなくなってきたが、
それ以上に問題なのは、アーチャーが正式な装束として纏っている、その選ばれた者にしか許されない
一品モノとやらは“さすがに恥ずかしいので没”という呪いがかかったモノだということだ。

「外にお出でになる前に、お着替えになってはいかがでしょうか?」

「ん? ああこの衣装か。目ざといな時臣。
 なに、案ずるな。確かにこのポーズしかとれぬが、雑種共相手には全く問題ない」

 ワハハー、凄いぞカッコイイゾー、と笑う金ぴかの王様は、まったく意に介した風もなく
同じポーズのまま出口へとスライドしてから、やや困った顔で時臣に命じた。

「手が動かん。ドアを開けろ」
「──────」

 既に臣下の礼をとることすら忘れて、時臣の理性は綺麗さっぱり消し飛ぶ直前だった。
 自分の真っ赤なスーツを棚に上げつつ、このようなセンスも優雅さも一欠片だに見あたらない服装趣味の男に
──いかに強力なサーヴァントとはいえ、これまで主従逆転に甘んじて礼を尽くしていたのかと思うと、
もう悔しいやら情けないやらで、あー、だめみたいです大師父、私そろそろ臨界です、と知らずつぶやいたりもする。

「僭越ながら、そのようなお姿では色々と誤解を生じるというか折角ごまかしている国家権力の目を惹くというかですね。
 あと子供達が寄ってきます一杯。鎧とは言わずともせめてあの白いのとか黒いのとかにお着替えなさるべきかと」

「なんだとぅ!?」

 アーチャーが左手を腰にあてたポーズのまま時臣に迫る。だが今日という今日は断じて譲らない
──すでに時臣は鉄の意志でそう心に決めていた。

「雑種、貴様、我の美学に異を唱えると申すか?」

「貴方と美学の間には! 一切合切! 金輪際! まったくもってご縁がありません! 
 そのような妙ちくりんな衣装を早く脱ぎ捨てて、ネイキッドでもなんでもいいからもう少し見られる格好をして
散歩でも見聞録でも出かけるがいいのですっ……!」

「ええい、つまらん奴だと思ってはいたが、審美眼の欠片すら持ち合わせぬ奴であったか。
 優雅たれ、なぞと息巻いてみても所詮赤一辺倒、あまつさえ趣味の悪い髭面で悦に入ってる貴様如き赤雑種に、
美の何たるかを教授しようと思った我が浅はかであったな!」

「──────、あ」

「貴様なぞにかまっている暇はない。我はこの姿で民どもに王気の何たるかを知らしめねばならん。
 この度の無礼は許してつかわす故、ドアを開けて疾く退がれ、赤雑種」

「あったまきたぁーーーーー!
 よかろう、そこまで言うなら後悔させてやろうではないか!」

「な――まさか……!?」

「そのまさかだこの慢心王!
 Vertrag……! Ein neuer Nagel Ein neues Gesetz Ein neues Verbrechen――!」

「ば…………!? 待て、正気か赤雑種!? そんなコトで令呪を使うヤツが……!」

「うるさーい!
 いいか、オマエは私のサーヴァント! ならば、私の言い分には絶対服従ってものだろうーーー!?」

「な、なんだとーーーーーー!?」

 ――右手に刻まれた印が疼く。
 三つの令呪。
 聖杯戦争の要、サーヴァントを律するという三つの絶対命令権が行使される。
 
「侮るな。この程度の呪法、飲み干せなくて何が英雄か。
 令呪? は、我を従えたければその三倍は持ってこいというのだ」

 その答えに、時臣は微かに頬を歪め、

「脱衣しろアーチャー、脱衣しろアーチャー、脱衣しろアーチャー」

 ──全令呪をもって突破してしまった。


「────貴様、よもやそこま、ガ────!!!???」



 解り切った結末を語る必要はない。
 遠坂時臣は令呪を全て失ったまま、
 全裸のギルガメッシュに襲われるだろう。

794僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 01:22:00
時臣wwwwwwwwwwwwwww

795僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 01:28:45
本当に三倍持ってくる時臣にワロタw
つなげ方が上手いな

796僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 01:29:05
あー、親娘だなぁwwwwww

797僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 02:09:33
3倍と言われてそう来るかwwwww

798僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 03:20:50
>「手が動かん。ドアを開けろ」
キリンレモン噴いたw
キーボードがベタベタに…orz

799僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 05:51:47
>>794
GJ過ぎるwwwwww

800僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 07:11:52
こんな人だったら、確かに「人格者」だわなぁww

801僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 08:27:01
>>792もGJ!!! セイバーカッコいい。
Zeroのセイバーは開き直りきってないから
イスカ相手にこういうシーン見れなそうで惜しい。

802僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 08:38:40
なんてすばらしいカオス
GJ!

803僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 09:32:09
>全裸のギルガメッシュに襲われるだろう。

逃げてー!時臣逃げてーー!!!性的な意味で。

804Zero2巻p385-386 ルビー→ルビー:2007/04/08(日) 10:26:48
 いよいよ、ここからが本番なのだ。時臣は椅子の傍らに立てかけてある羽の生えた杖を手
に取って、静かな決意とともに撫でさすった。祖であるゼルレッチが作り上げたそれは、限定
的ながら第二魔法の行使すら可能としている。これこそが魔術師、遠坂時臣の礼装に他なら
ない。
「アサシンを捨てた今となっては、綺礼、君の力を出し惜しみしておく必要もない」
『はい。承知しております』
 魔道通信機の向こうから、言峰綺礼が低く淡泊な声で応じる。魔術師の弟子にして一流の
代行者でもある彼は、サーヴァントを失った後であっても心強い戦力だ。アサシンを運用する
ための偽装を必要としなくなった今では、もはやその能力を封じておく必要もない。
 予定通り、ここから先は第二局面だ。アサシンによって収集した情報をもとに、ギルガメッシ
ュを動員して敵対者たちを駆逐していく。ライダーに処する対策も、その中で自ずと見えてくる
ことだろう。
 ついにこの工房を出て、冬木という戦場に立つ時が来た。

 静かな闘志に魔術刻印が疼くのを感じながら、時臣は椅子から立ち上がった。


「さあ、いくぞキレイ!
 コンパクトフルオープン! 鏡界回廊最大展開!
 Der Spiegelform Wird Fertig Zum Transport―――!」
『Ja、meine meister……!
 Offnunug des KaleidoskopsGatter―――!』
「お待たせ! 魔法中年カレイドオニキス、ここに誕生!
 ―――どうだキレイ? 初めての変身にしては上出来だろう!?」
『……そうですね、上出来というよりは衝撃ですが』

805僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 10:36:11
こんなやつがマスターだったらそりゃギルも見限りたくなるわw

806僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 11:06:51
魔法中年カレイドオニキスならサーヴァントなんてイチコロさ

807士郎→雁夜:2007/04/08(日) 11:40:28
 蟲に身体を侵食される。
 魔力の才能があろうと同じこと。
 間桐の秘術たる蟲は、容赦なく身体を蝕む。
 侵食は、圧倒的だった。
 こちらの抵抗は押し流され、毛ほども押しとどめることも出来ず、蟲の侵食は続く。
 ずくん、と魔力が流れ込む度に、視界が真っ黒に染まる。
 それは身体へのダメージではなく、魔力回路を書き換え精神を塗り替えようとする、魂への痛みだった。
“――――――――”
 精神を守る。
 もはや侵食に取り返しはつかないが、それでも抵抗を止めては一瞬で終わる。
 侵食がとどまらない以上、心だけは強く持って精神の侵食だけには抗う。
 痛覚はとうに麻痺し、希望は、すでに死に絶えた。
 次々に流れ込む侵食は、俺の全身の魔道回路をくまなくオーバーヒートさせる。
“――――――――”
 もう、考える事でさえ、痛みを伴う。
 破壊される体を置き換えて蟲が蠢く。
「っ――――く、んっ…………!」
 流れ込む侵食を懸命に抑えて、奥歯をかみ締める。
 同時に脳髄に衝撃。回路が焼ききれる痛みに堪えて、声をかみ締める。
“――――――――”
 まだ。
 まだ耐えられる、もう耐えられない、これで、これで最、

“――――あ”
「あ――――」

 効いた。今のは、効いた。
 体の痛みなど、とうに麻痺した筈なのに、体中が、痛みで泣きそうになっている。
 魔力に翻弄される体は、意によらず痙攣し、なすすべなく、その場に倒れる。

“――――ぁ”
「、あ」

 立てない。
 あと一秒で痛みに耐え切れず焼き切れ、何も考えられなくなる。
 ――――その前に眠ってしまえ、ば。
 このまま目を閉じれば、それは。

「■■■■■■■■■■■■■■■■」

 蟲どもがさらに群がる。
 自分は既に、一分後に侵食されきってもおかしくない。

 なら――――、もう――――

“あ”

 何を誓った。
 おまえは、誰を守ると誓ったんだ。

“あ、”

 「もし桜に会うようなことがあったら、優しくしてあげてね」と。
 気丈に、冷静に運命を肯定した遠坂葵は、目元の涙を隠しきれずに言った。


“あ、あ”

 それでいいのか。
 この世でただ1人悲しませたくなかった女性に対し、二度も過ちを重ねた自分を許せるというのか。

“あ、ああ――――”

 蟲どもが胎動する。
 無防備な私の魂まで侵食しようと、魔力が洪水となって流れ込む。
 ――――冗談じゃない……!
 俺は負けない、あの吸血鬼には聖杯を手に入れ生き永らえることしか頭にない、桜もそのための単なる道具

にすぎない……!
 けど俺にはある、
 目的がある、
 桜にこそ、桜とその母と姉にこそ幸せになってもらわなくちゃいけない理由がちゃんとある――――!

“ああ、あ――――あ」

 どのくらい傷ついてきたかわからない。
 俺が背を背けた魔術師の世界に、桜は突然放り込まれた。
 俺が逃げたツケを、何の罪もない、当然のように幸せになるべきだった桜に支払わせてしまったのだ。

「あ――――、あ」

 ……そうだ。
 だからこそ、守らないと。
 桜がそれまでいた幸せを、桜がこれから受け取るべきだった幸せを、葵と凛とで分かち合うはずだった幸せ

を、その全部を彼女に取り戻すんだ。
 凛よりも奥手で、いつも姉の後ろについて回ってたか弱い印象の女の子。
 魔術師などという、残酷な運命を背負わされるには余りに早すぎる子供が―――

 ―――彼女の本当の家族と共に、いつか、ごく当たり前に笑えるように。

 その為に、お前らの力を御してみせる。

「お―――おお、オ――――」

 ――――調子に乗るな。
 俺の命はくれてやる、だが、俺のこの魂だけはけして譲らない――――!

808携帯からなんでコネタ:2007/04/08(日) 11:46:55
「全部脱いだらダメだ、半脱ぎじゃなきゃ意味がない!」
「ん、もしかしてニーソックスのこと? へえ、衛宮君てそういうの好みなんだ」

ぱんつみえてないあかいあくまは、やや困った風に拳をぐりぐりと額に押し当ててから、しごく真剣な顔で士郎に問うた。

「あれは、必須なの?」
「必要不可欠だっ!」

809僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 14:55:45
士郎きめぇwww

810僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 15:22:06
>>807
GJ!
何でここの雁夜はこうもカッコいいのだろうか?
最初の方の親子ブロブリといい……

811僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 15:45:48
>>804
……意外と冷静だな、コトミー

812僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 18:40:50
反対に、遠坂の親娘はどんどんとイロモノに……

813僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 19:29:44
やっぱり時紀も漏らすんだろうか

814僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 20:05:48
>>821
きっと母娘で漏らしてそうだな。

815僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 20:53:25
>>821
だそうだ。期待してるぞ。

816僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 21:03:24
やったな>>821!俺は信じてたぞ、抱いて!

817僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 21:51:49
やっぱり>>821は伝説の職人さんだったんですね、抱いて!

818僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/08(日) 22:13:11
ま た 未 来 ア ン カ ー か






抱いて!

819僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/09(月) 00:44:10


820僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/09(月) 00:47:09
いて!

821終局/奇跡の果て+サイカイ 1/2:2007/04/09(月) 02:55:34
 ――――良くはない。
 戦えば、絶対に戻れない。
 このままでも自分が死ぬのは判っている。
 それでも―――命がある限り、立ち向かわなければならない。

終局/奇跡の果て+サイカイ 士郎 → 雁夜 イリヤ&セイバー → 桜


 約束をした。■を救うと。
 そんな事だけを望んで聖杯戦争に参加したのだから、だからこそこんな所で些細な願いを諦めるわけにはいかない。
 あの少女の顔に――幼馴染みの顔に――ただ、もう一度笑顔を浮かべさせたい。
 だから、まだ――――

「――――お―――おお、オ――――」

 ……だが、他に方法はない。
 バーサーカーは消えかけている。バーサーカーが生存を許される絶対条件が、目の前にいる銃を持った魔術師の打倒である。

 ……勝てる筈など無い。
 それでも、俺は――――
「――――ぐあ、あ」
 あの人との、約束を――――

「           」
 手は血まみれで、体には穴が開いている。
  は   もしない   体で、恐怖が、助けて、倒す――――








 ――――何をしてるんですか、雁夜おじさん。
     こんなところで倒れ込んでいると、死んでしまいますよ。
「――――――――――――」
 それは。
 もう名前も思い出せない、誰かの声。

822終局/奇跡の果て+サイカイ 2/2:2007/04/09(月) 02:56:24
 目を覚ますと朝餉(あさげ)の匂いがした。
 調子のいい包丁の音が聞こえてくる。
 朝食の準備は、もう八割方終わっているようだ。
 気持ちのいい朝の、いつも通りの風景。
 それを当然のように噛みしめて、
「おはようございます雁夜おじさん。今朝は少し寝坊ですか」
 彼女の笑顔を、見つめていた。
「おじさん? どうしたんですか、黙りこくって。
 私の顔に何か?」
 十年前。
 まだ彼女が幼かった頃に、こういうコトもあった。
 それを、
「……顔色が優れませんね。まったく、また夜更かししたんですか。
 仕事が忙しいのは知ってますけど、それで体を壊しては半人前です。ただでさえ、体が弱いんですから」
 ああ。だって俺はまだ半人前なんだよ。
 聖杯戦争から早十年。
 それでも、人間はそう容易く成長はできないんだ。俺や桜を蝕む刻印虫を取り除く術は、まだまだ未完成なんだから
「聞いているんですか、おじさんっ。いいですか、母さんに留守を任されている以上、私には貴方を監督する義務があるんです。
 不摂生が続くようでは私にも考えがあります」
 そうだった。
 葵がいない今、我が家の風紀は桜が監督しているのだった。
 それは、ともかく。
「……桜の考えって、どんな?」
「おじさんが一番苦手な事を。いくら言っても守らないのですから、娘として身近で指導をするしかない。
 おじさんが悔い改めないというのなら、今日からでも部屋を遠坂の家からおじさんの隣りに移しましょう」
「む」
 笑顔で恐ろしいコトを言う。
 聖杯戦争に勝ち抜き、臓硯を倒した後、桜の住まいは、きちんと間桐から遠坂に戻されたのだけど。
 間桐の家から引っ越す際、
「お断りします。住居を変える理由がありません」
 なんて頑固ぶりを発揮したが、戦いは終わったのだし、間桐と遠坂の相互不可侵の密約も無くなったからいつでも遊びに来て良い、というコトで承諾してもらったのだ。
 それがちょっと前の話。
 以来、俺はご近所のロリコンとしての評判を払拭し、好青年としての人生を取り戻したのである。
「―――反省した。明日からきちんと自分の部屋で寝る」
「結構です。……まあ、この条件が効果覿面(てきめん)というのは私としては複雑ですが、これもおじさんの健康の為。
 身近でお世話できないのが不満ですけど、おじさんが安眠できないのでは仕方がない」
 桜はあっさりと居間に向かう。
 当然だ。いつも通りの朝の会話に、名残を惜しむヤツはいない。桜は、おそらく思い人なのだろう衛宮の養子から学んだという料理の腕前を振るいに、台所に戻ろうとする。
 でも、挨拶を忘れていた。
 ここで、きちんと口にしておかないと。
「桜」
「おはよう。今日も一日よろしくな」
「――はい。おじさんも気をつけて」
 桜が浮かべたのは、いつもの笑顔。桜と一緒にダイニングへ向かう。
 なぜだか視界がぼやけて、何事かと目をこする。
「――――――あれ」
 少しだけ目が潤んでいた。
 気持ちのいい朝の、いつも通りの風景。
 きっと幸福(たいくつ)すぎて、あくびでもしたのだろう。





 ――――――――そんな夢を見た。

823僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/09(月) 03:26:49
カリヤと桜は大変なモノを奪っていきました、トッキーと凛のお漏らしです。
間桐の妄執もここまでくるといっそすがすがしいな。

824僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/09(月) 09:39:02
とはいえ、カリヤもマキリの妄執が別の形で出てるからかなりやばいけどな。
うろぶっちーだし、悲劇的になりそう。

825僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/09(月) 13:06:48
リンは改変できてもトッキーは無理だよ、無理だよぉ・・・

で、ワカメは放置か?この頃ならまだ優しいいいお兄さん通してるはずだけど。

826僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/09(月) 17:27:51
亀レスだが>>808GJ!
俺はそんな士郎が大好きだー

827ウェイバー⇒バゼット 4thライダー⇒5thライダー:2007/04/09(月) 19:10:20
 既に我が家も同然に慣れ親しんだ衛宮士郎宅――その家主の寝室で、バゼットは眠りから覚めた。

 外はもうだいぶん日が高い。何の変哲もない休日の朝を寝過ごしたというだけの、気怠い目覚め。そんな風に思い込もうとすれば何の苦もなく納得できそうな、いつもと違う布団の中。
 今ならば、すべてが夢だったと思うことさえできそうだ。あの凄絶なる血闘も、大乱交の数々も……
 だが士郎は依然として左側に寝ている。夢幻などではなく、バゼットとライダーは士郎を挟んで川の字になって寝ており、昨夜の五大ヒロインの激突は、まぎれもない現実だ。

 昨夜、バゼットは初めて自らの武器を使った。精と子が幾たびも谷間に放たれた。
 奉仕した。絶頂もした。かつてないほど鮮烈に。
 なのに、いまだに余韻を残す感覚は――決して自己嫌悪やそれの類ではない。むしろ喜びと呼んでしまうには面映い、ささやかな照れと満足が、今も静かに心に滾る。

 昨夜のバゼットが何をしたわけでもない。すべての行動はライダーの独壇場であり、そのパートナーである彼女は士郎にしがみついていたというだけで、何の働きもしていない。あまつさえ途中で気絶してしまい、最後まで局面を見届けてすらいない。

"――私とチームを組むべき女性は、士郎と共にお風呂に入る勇者でなければなりません――"

 バゼットは決して自ら進んでライダーに教えを請うたわけではない。言うなれば巻き添えも同然だ。教会のシスターに先を越されるよりはまだマシだと、逃げるようにしてライダーの口車に乗った。まかり間違っても誘惑しようと思ったわけではない。

 が、それらはこの際、どうでもいい。
 そんな理屈の諸々をすべて棚に上げてしまえるほどに、あのとき共に士郎君に抱かれたライダーの胸の柔らかさ、テクニックの凄さは、今もまざまざと確かに心に蘇ってくる。

 バゼットを指して、共に士郎を攻めるに相応しいと――あのときライダーは確かに言った。
 それもヒロインの呼び名も高き騎士王、かつてのバゼットがその足元にも及ばなかったニート・アルトリアと比較して、その上でなおバゼットに秤を傾けたのだ。

 自分の胸が、認められた。――思えばそれは物心ついて以来初めてのことだった。
 愛欲など屑ほどの価値もないと思ってきた。魔力の補給に快楽を求めることこそ愚かだと、それまで誰にも顧みられることもなかった十三歳の少女はそう信じて疑わなかった。
 だから今、バゼットは胸の内のこそばゆい歓喜をどう処していいか解らない。躍る心は抑えがたいが、さりとて有頂天になるにはプライドが邪魔をする。

「……」

 複雑な想いに囚われて、バゼットは頭を毛布の下に引っ込めようとした。今日これから一日を始めるに至り、いったいどんな顔をして士郎君に「おはようございます」と言えばいいのだろうか……

 一方ライダーはといえば、さっそく素肌にYシャツをはおると、一人でさも楽しげに士郎君の寝顔を眺めている。
 十月とはいえ朝からYシャツ一丁という風体だけでも十分に刺激的だろうが、それ以上に扇情的なのは、ライダーがそのYシャツのボタンを全て肌蹴ているという点だ。

「ライダー、本当に私たちのこの恰好は、後朝の朝に必要なのですか?」
「ええ、……もちろん。私も実際にこの格好をするのは初めてですから、ちょっぴり不安もありますが」

 ぱんつはいてないライダーは、ちょっと困ったお姉さん風に胸をうりうりと士郎に押し当ててから、しごく真剣な顔でバゼットに説いた。
 士郎がこの場で目を覚ましたなら、「間違いなんかじゃない!」とライダーの認識を肯定したことだろう。

828僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/09(月) 20:18:05
>精と子が
誰が上手い事を言えとWWW

829僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/09(月) 22:19:44
5大ヒロイン。
残り三人はセイバー、凛、イリヤか。

830僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/09(月) 22:33:46
A氏、音子、オクタヴィアだろ?

831僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/09(月) 22:42:13
慎二、ウェイバー、龍ちゃんだろ?

832僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/09(月) 22:52:28
藤ねえ、タイガー、フジ隊長だろ?

833僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/09(月) 22:55:51
SFF

834僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/09(月) 23:56:13
琥珀、アンバー、ミスター陳

835僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 00:01:11
綺礼、時紀、ウェイバー

836僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 00:07:25
五大ヒロインっておまいら素でカレン忘れてねーか

837僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 00:26:47
士郎 アーチャー アンリ

838僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 00:36:50
ちがうだろお前ら。
ミミちゃん、ミミちゃん、ミミちゃんに決まってるじゃないか。

839僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 00:42:42
ほんとにここの住人はネタに走るのが好きですね・・・
コロナ、エテル、邪気王だろうが・・・

840僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 00:54:13
えっ?
セイバー、旧セイバー、黒セイバーじゃないの?

841僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 01:13:55
勘違いも甚だしい

四次ハサンA
四次ハサンB
四次ハサンC

だろうが

842僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 10:18:06
まじめにやれよ
いりや、ルヴィア、デレ凛だろ?

843僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 10:53:05
良い桜 普通の桜 黒い桜

844僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 11:16:54
ウェイバー、イスカ、子ギル

845僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 12:35:50
いいかげんにこの流れをなんとかしてくれ

846僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 12:58:00
>>829-844

                         \○/
             大概にしろテメーラ     \|ノ   _○/
               ○ノ                 /
               ノ\_・’   ヽ○.      /|
                 └    _ノ ヽ    \○
                       〉   __ノ

847僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 16:42:02
「……ごほっ」
胸が痛くて、すごく悲しくて、地面にしゃがみこんでせきこんだ。

ごほっ、ごほっ。

誰もいない。
夏の終わりの、草むらの海のなか。
このまま、消えてしまいそうだった。
けれど、その前に。

「君、そんなところでしゃがんでると危ないわよ」

後ろから、女の人の声がした。


「ま、ここで会ったのも何かの縁だし、少し話し相手になってもらえない? 私は蒼崎青子っていうんだけど、君は?」
 まるでずっと知りあいだった友達のような気軽さで、女の人は手を差し伸べてきた。
断る理由も見当たらなくて、僕は遠野志貴と自分の名前をいって、女の人の冷たい手を握り返して膝にちょこんと乗っかった。

女の人とのおしゃべりは、とても楽しかった。
 この人は僕のことを『子供だから』といって無視しない。
 ちゃんと一人の友達として、僕の話を聞いてくれた。

 色々なことを話した。

───熱にうかされたように、色々なことを話した。
……話し始めてから四時間強。

「…………………………」

……さすがに足に乗っかったままは重かったのか。
さっきからしきりに見上げると視線を逸らし、小指で腕をタンタンと叩いている。

「……先生。僕、もう少し先生にもたれたほうがいいですか?」
「え……?志貴、いきなりどうしたの?別にいいけど?
って……?あ、ダメ!下手に暴れないで!」

「でも、先生膝に乗せてて重くないですか?
……えっと、さっきから辛そうにしてるけど」
「……あー、うん。心配無用。別に重くてイライラしてるワケじゃないんだから」
「?」
となると、他にイライラする理由があるんだろうか?


……さらに三十分ほど経過。

先生の様子は目に見えておかしくなってきている。
いったい何があったんだろう?
僕の話はちゃんと聞いてくれてるけど、先生の口数がものすごく減ったのがさい先不安だ。

「それで僕には「あきは」っていう妹がいて……大丈夫ですか、先生?」
「え、あ、だ、大丈夫……じゃないけど。うん、でどうしたの?」

返答に元気がない。
どうも先生の気が逸れていて、おかしい。
首を傾げるほどのハイテンションと焦燥感。

「……えっと妹の秋葉が僕のそばをよく付いて来て、詳しく話すと1時間―――」
「ないっ、そんなにもう余裕ないの!持ってあと三十分が限度なんだから!」
血走った目でこっちを睨む先生。

十分。

二十分。

三十分。

四じゅ―――


―――草原だというのに、何故か少し水音がした。

「―――――――ぁ、やば」
かすかに先生の顔がひきつっている。
先生のジーンズに爪くらいの染みができたようだ。

「あの、先生―――――なにやら湿気を感じるんですけど 」
「ぅぅぅう〜………わ、わた、私の拳で記憶を失えー!志貴のばかぁっ!!! 」


凛の原型ということで思わず書いた。後悔はしてない。

848僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 16:49:30
先生までお漏らしの餌食にw

849僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 17:10:12
爪くらいだからきっとちびったんだろうなw
ともあれアオアオ先生漏れGJ

850僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 17:23:36
「なあ、ところでセイバー。そういえば、まだ貴様の懐の内を聞かせてもらってないが」
 いよいよライダーがそう水を向けてきたときも彼女は微塵も揺るがなかった。
 真に語るべきは我が王道。決然と顔を上げ、騎士王は真っ向から二人の英霊を見据えて切り出した。
「私は、我が故郷の救済を願う。万能の願望機をもってして、ブリテンの滅びの運命を変え―」
 言い終わるより前に、空前絶後の衝撃がセイバーを一撃した。
 ほぼ同時に「小さいわッ!」というライダーの大音声の一喝が轟いた気もしたが、衝撃と怒号はど
ちらも負けず劣らず強烈過ぎたせいで、セイバーにはその区別さえつかなかった。
 実際のところライダーはさしたる力も込めず、ぺちん、と蚊でもはたき落とす程度の力加減で平手
打ちを見舞ったに過ぎないのだが、小柄な剣士にはそれでも強烈に過ぎたらしく、セイバーは独楽の
ようにキリキリ舞いした挙句、へなへなと地面に崩れ落ちた。
「狭い!小さい!阿呆らしい!戦いに賭ける大望が故国の救済とは、貴様それでも騎士の王か?まっ
たくもって嘆かわしい!」
 よほど腹に据えかねたのか、ライダーは怒るどころか泣き出さんばかりの呆れ顔でセイバーを喝破
した。
「う。う、ぐすっ」
 ガクリと肩を落としてうなだれるセイバー。それで大人しくなってくれたな、と思った瞬間。
「うわぁぁぁぁあああん!ライダーに我が王道否定されちゃったーーー!」
 回りにいる人間が目眩を起こすぐらいの大声でわんわんと泣き出してしまった。

851僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 17:30:20
>>847


ありがとう。たとえおちびりでも―――先生がおもらしいてくれて、良かった

仕事中に、一番伝えたかった言葉を、遺した。

852DDD:2007/04/10(火) 18:27:41
「ばあか───ばいばい、>>851

客観的に見れば仕事から逃げるように、笑いながら、
>>852は仕事場のPCから送信した。

853僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 18:43:28
>>851-852
貴様等の仕事中に青子がおもら、ガ――――!!!???

854僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 18:48:53
さあ、リストラの時間だよ社員(入社二年目)ちゃん。

855僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 19:12:19
いらない。そんな社員望めない

856僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 19:22:55
おもらし被害が拡大していくな。
仕事があるというならちびった程度ならとどめを刺すのが職人の仕事。後は任せた。

857僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 20:47:08
タイトルをつけてみた。


つ恥漏りの草原

858僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 20:55:37
月姫―Blue Blue Molass Moon―

859僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 21:12:52
>>858
ワラタ、それの志貴は「人の漏らす線と漏らし続ける点」が分かる奴って事で

……やべ、そうなるとネロやロア(ハルオ)まで漏らすって事なのか

860僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 21:13:10
>>857>>858
塩ラーメン吹いたw

861僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 21:30:49
ネロ戦では教授の獣が凄まじい勢いで一斉に放尿するのか

862僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 21:35:06
ハルオの血刀ならぬ尿刀

863僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 21:36:49
むしろ血尿

しかし、お漏らしはある意味ヘイトよりたちが悪いな

864僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 21:37:31
そういえばキャスターとかもお漏らししてないな・・・・
音子さんのお漏らしもね。

865僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 21:48:34
職人達を釣るような事をいうな!
そんなことしたら870以降にまた祭りが開催されてしまうではないか!

866僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 21:53:00
バーサーカーもまだお漏らししてないな・・・・

867僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 21:57:48
おもらしネタが頭に浮かんで離れなくなりそうだよ。
アオアオにとどめさせる職人募集中。

868僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/10(火) 23:12:30
スレ宝具の発動で流れを変えた筈が、意図とは真逆の方にしちまったぜ……。
……逝って来る。
カチャ :y=-(゚д゚)・:'.ターン

869僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 00:37:32
>>858>>876
必殺技級ならば
「あはっ、出しちゃえ!」と言いながら下腹部に圧力を――――。

870僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 00:48:24
答えは得た。大丈夫だよ>>868
皆おもらしが好きなだけだから

871僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 01:20:40
やったな>>876!俺は信じてたぞ、抱いて!

872銃神>切嗣 天使>舞弥:2007/04/11(水) 04:52:54
 -戦場にて-

 お互いの横顔も見ずに僕たちは笑いあった。
 小さな、弱弱しい、優しい声だった。
「あなたは変わりました、昔はこんなに素直じゃなかった。私のほかにいいひとが出来た噂、ほんとうだったんだ」
 ……彼女には済まないことをした、道具で構わないと言った僕の天使は今も部屋で帰りを待っているだろう。
 天使は、体ではなく心を癒すという。
「けど、それは違う。誰かのせいで自分が変わるなんてないんだよ。僕はさ、初めからこういう性格なんだ。冷めたふりをしてるだけで、根は善人だったのさ。気付かなかったか?」
「あら、そうだったんですか?」
「ああ、そうだったんだ。ガキの頃はヒーローにだって憧れてた。今だってそうなんだろう。……だから、もう行け。今ならまだ、片足でも戦場から逃げられるだろう。僕に付き合うことはない」
 彼女は立ち上がって、不思議に厳しい眼差しをした。

「――――殺しておけばよかった、あの泥棒猫」
 舞弥はそう言って、心底おかしそうに笑った。

873僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 12:00:48
秋葉か。おぬしなかなかやるな。

874僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 17:49:28
頼むぞ>>876!それでこそ>>876だぜ!

875876じゃないがおもらし改変ははじめてだ:2007/04/11(水) 18:02:19
「―――――――」
その草原の中心に、一人の少女が蹲っていた。
言うまでもない。
草原に出てくる魔法使い、蒼崎青子である。

少女は不動だった。
その顔色は青く、涙目で変な汗を額に浮かべて時々小さな声が零れている。
無理もない。
我慢の効く方法など、その女性には存在しないのだから。

一、膝に志貴が乗っかっている。
二、隠れてするにも周囲は平原しかない。
三、射影物の木は志貴がさっき斬っている。
四、実は志貴の身体を使って押さえつけてる。
五、今立ち上がると間違いなく出る。
六、今現在進行形でじわじわと染みが広がろうとしている。

蒼崎青子は動けない。

当然だろう。
それは、どう見ても限界を超えていた。

「………………」
 用心しながら……いや、もう何に用心しているのか、そもそも用心してもジーンズに微妙に染みはじめてるけど……ともかく用心して志貴を膝から下ろす。

「――――――――」
 じっと自分のズボンを観察する。
 ……ヤバい。もう下着はほぼ壊滅状態だ。
こうなればここで……と思った矢先パンチで記憶を失わせたはずの志貴がむくっと起き上がった。

「―――――――――――――」
「―――――――――――――」
 視線が合う。
 志貴は満面の笑顔で青子を見上げて、

「え……? 志貴、あの……その手の構え、なにかな?」
 言いよどむ赤い髪の少女。
 あー、確かに普段の彼だったら反省して普通はこんなことをしないんだろう。
 けど。
 一度壊れたブレーキ(破壊原因パンチ)は、衝突するまで直らないのだー!

「やだなぁ先生。単に、先生の下腹部をぎゅーっと押すだけですから、先生は気にしなくていいですよ」
 涙目でふるふる首を振るはじまりの少女。
「言っておきますけど、さっきのネジで僕はネジが外れてるんです」
 にやりと笑って携帯を取り出す。
「あれ?、志、志貴? あの、エッチシーンと同じ目をしていないか……!」
 自分の尊厳に危険を感じたのか片手で止めようとするまほよの主人公。
「オフコース。こうなったらいきつく所まで行くだけだね!」
 あはははは、と高らかに笑って下腹部を押そうと振りかぶる。


“―――――あはっ、出しちゃえ”

「あ――――ふぁ――んっ……」
静かに目蓋を閉じて、恍惚の表情で我慢を終えていた。

こうして蒼崎青子のおもらしピンチはこれからも続くのだが、彼女の先生としての威厳の粉砕と、実は確信犯だった少年時代の遠野志貴の物語は語られることはないが忘れられない出来事になったのであった、まる。

876僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 22:05:22
志貴マジ外道……。

877僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 22:12:34
君には失望したよ>>876

878僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 22:16:50
なら俺は>>880に期待しよう

879僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 22:32:52
俺も。

880僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 22:36:57
ともあれ>>875GJ
俺もおもらしネタが好きなんだって分かったよ。
シーシーブルーシリーズと命名

881僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 22:43:20
>>880、貴様には失望した。

882僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 23:06:37
>>893俺はね、>>880になんか期待しなければ良かったんだよ。

883僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 23:10:48
>>893
んー、もう死んじゃえば?抱いて!

884僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 23:33:10
住人。>>893に何を求める。

885僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 23:36:44
おもらしのネタを………

886僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 23:52:31
住人。誰で求める。

887僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 23:58:01
舞弥

888僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 23:58:48
――ただ、蒼崎の血筋にのみ。

889僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/11(水) 23:59:37
カイエでも可

890僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 00:09:13
住人。マジ誰を求める。

891僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 00:11:05
港の幼女に――――

892僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 00:11:27
誰でも良いよ、面白ければ

893僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 00:47:12
つうか、お漏らしはもう良いよ。綺麗なネタが見たい

894僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 00:48:54
君は今とても軽率なことをした。

895僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 00:52:50
>>893
悪いがこんな空気の中で投下したくない

896僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 00:54:56
>>895
まあ折角の力作がお漏らしネタで流されたら敵わんからな

897僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 01:02:45
お漏らしネタよりもZero2ネタを見たいんだがなあ
新スレに移行するまでは我慢するしかないか

898僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 01:05:11
やっぱりおもらしネタで職人たちが足踏みしてるのか・・・

899僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 01:06:46
放尿
自重
しろ

900僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 01:07:38
つうか同じネタを馬鹿みたいに繰り返してて純粋につまんね

901僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 01:16:44
ZERO2……まだ入手できてないんだ。すまない。

902僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 02:29:26
放尿よりも未来アンカーのほうに自重しろといいたい

903僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 02:55:01

                         \○/
             大概にしろテメーラ     \|ノ   _○/
               ○ノ                 /
               ノ\_・’   ヽ○.      /|
                 └    _ノ ヽ    \○
                       〉   __ノ

904僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 10:23:42
同じく。尿は気にしないけど未来アンカーこだわりすぎ。
あと総括は>>950からでいいか?

905僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 12:54:02
こんなのしか思いつかない


「は――――!?」
しまった、気が付けば10月7日―――!

「? どうしたのだカレン。何かよからぬことでも浮かんだのか?」
「ひらめきではありませんが、いいことを思いつきました。呑気に麻婆食べてる場合じゃないようです」
「?」
いそいそと泰山の店主を聖骸布で縛り上げて、料金を払わずに、店から出てギルガメッシュと向かい合う。
「……む、何やら不穏な空気。言っておくが我はこの一張羅は脱がぬぞ。仮に脱ごうにも腕が動かぬではないか」
……時間もない。
はあ、と深呼吸をして、一言。
「アーチャー(ギルガメッシュ)。何も訊かずに子供になりなさい」
きっぱりと、用件だけを口にした。
「な、なんだと貴様ーーーーーー!!!!????」
「だから子供になりなさい。外見だけじゃなくて性格もです。これでもかってくらい良い子ちゃんじゃないと意味がありません」
「っ―――ななななな何を言いだすかと思えば正気かハイテナイ雑種っ!? あれか、新手の嫌がらせか!?性格捻じ曲がっておるのか!?」
「そうです、眉の太い学生から奪い取った本に影響されました。いいからショタ化しなさい。私は須○環よりハ○ー先輩派なんです。」
ええい、とギルガメッシュに掴みかかる。
「うわあ――――! ええい、意味が分からんぞ、貴様やっぱり言峰の娘だー!」

906僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 13:37:12
あ、確かに似てるな。主にアホさが

907僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 16:53:15
何で10月7日?発売日は違うよね?

908僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 18:13:23
10月8日から本編だからでは?

909僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 18:40:48
ところで泰山の店主は女だよね
そこも反転と思っておくか

910僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 19:16:06
「お、思いのほか……達者な、飲みっぷり……ですね……」
「玩具、ですか……」
ジュースや水の類ならば、その認識にも異を唱えまい。100キロオーバーで蛇行する夜道を駆け抜ける
機械装置には相応し区内分類だった。扱いを誤れば漏れてしまう尿意を必死にこらえなければならない。
英霊とはいえ、4ℓものワインを飲んでは尿意もくる。
アイリスフィールの暴走行為も、トイレに行きたいがための我慢でしかないのだ。

〜中略〜
「……この地にあるアインツベルンのトイレというのは、まだ先なのですか」
「自動車で小一時間くらい、と聞いてるわ。尿を我慢できたらいいんだけど――」
セイバーとしては、一分一秒でも早く、この危険極まりない尿意が終わってくれることを
願って止まなかった」

〜中略〜

「止まって」
「え?」
「―――――――なん、で」
 尿が漏れた。
 なんで、いつもこうなるんだろう。
 それだけを避けて、それだけは知られないように、ずっと尿意に耐えてきた。
 嘘をついて、セイバーに嘘をついて、自分にも嘘をついて、こんな尿意に耐え切れるんだって言い聞かせてきた。
 アイリスフィールは動けない。

 当然だろう。
 もう尿は漏れていた。

911僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 19:18:39
もういい加減にしてくて

912僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 20:11:02
いや、おもらしうんぬんより、まず未来アンカーとかネタ投稿の雰囲気壊すのがよくないと思う。
>>905>>910
まぁまぁよかった。ぷちGJ

913僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 21:32:33
>>相応し区内
誤字
ふさわしくない、か

914僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/12(木) 22:18:28
>>907
トンクス。一日前か。

流れは>>912に同意。
>>910も悪くないけど時期のみ悪かったってことでガンガレ

915僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 00:15:22
流れを変えたきゃお漏らしネタ以外を投稿すればいいのに

916僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 01:06:49
>>915
やってみた、だいぶ前に。
けどお漏らしの勢いは止められなかった。

917僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 02:18:19
「――――!」
 咆哮があがる。
 十度目の死を越え、黒い巨体が駆けた。
 瓦礫を巻き上げながら男へ突進するそれは、闘牛士に挑む雄牛のようでもある。

「下郎――――!」
 放たれる無数の矢。
 度重なる死の中で慣れたのか、最後の猛りだったのか。
 巨人は全ての矢を弾き返し、
 宝具の主へと肉薄する――――!
 
 斧剣が走る。
 今まで一度たりとも男に対して振るわれなかった剛剣が、ついに唸りをあげて一閃され――――
 
「――――天の鎖よ――――!」


とりあえず、横で傍観している俺に断言できる事はただ一つだけ。

いくらバーサーカーを捕縛できたとはいっても、うっかり自分まで縛り上げるのはいかがなものかと思うのですが、どうでしょう。

918僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 02:46:44
Σちょw
我様らしいといえば我様らしいけど

919僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 06:56:11
正直、この未来アンカーの多発ぶりをみてると
わざとかと思えてくる
たまにならともかくこう乱発されるといい加減ウザイ

920僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 12:13:50
おもらしはいいんだけどわざと未来アンカーするのはウザすぎる

921僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 12:27:45
>>917
凛はこれをどんな顔で見てるんだろうか………

922僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 16:46:40
>>921

(゚Д゚)

923メイドを巡る冒険:倫敦編?:2007/04/13(金) 19:44:14
 お漏らしネタ以外が必要な気がするので、手抜きながら投下。


「よし、こんなところか」

 キッチンでお茶を淹れつつ、いつもながらの台詞を呟く。無念だが、未だにあいつが満足するようなお茶は淹れられない。

「今日はあいつもやる気だからなぁ……」

 なんでも模様替えだそうだ。
 大人のボクは面倒がって整理しないんですよねー、とバビロンの中をひっくり返しての大騒ぎである。
 解析した剣を丘に刺して即終了、みたいな俺とは大違いだ。

「……まあ、あれだけは俺も付き合うワケに行かないからな……」

 無理に手伝ったりしたら、剣と共にバビロンから放り出される羽目になる。
 なので、合図があるまで下で小難しい子ギルのコレクションとにらめっこしていたのだが……先程お呼ばれがかかり、こうしてお茶を淹れていた。

「ギル、入るぞ」
「いいですよー……はぁ、疲れちゃいました」



「はい、ご苦労さまでした。んー、やっぱり労働の後の一服はありがたいですねー」
 カップを受け取り、唇を付ける子ギル。
 それほどに紅茶を待ちかねていたのだろうか。
 ギルの紅茶への点数評価の前に、ベッドの上の服に気付いた。

「……ん?」
 ずいぶん見慣れない洋服だ。
 黒のワンピースに揃いになった白いエプロン。
 まるでこれは……

「メイドの服みたいだ」
「みたいだ、じゃなくてズバリ使用人のお仕着せですよ。正確にはその原型ですけど。
 なんで武器庫のところに入ってたんだか」
 紅茶を啜りながら、ギルもメイド服を見ている。
 使用人……そうか、今でこそ単独行動をしているが、考えてみれば―――

「いたのか? ギルの国にメイドって」
「……ボクが王だった頃は。いくらずっと傅(かしず)いていた侍女達でも、宝物庫に入れるわけにはいきませんし。
 このお仕着せもその時にしまったと思ったんですけど、ひょっこり出てきたんですよ。
 せっかく見付けたけど、どうしようかと思いまして」
「どうしようかって……着るのか?」
 服である以上、用途はそれしかない。

「……ふーん、お兄さんってそういう好みなんですねー」
「なんでそんな話になるんだよ。
 服なら着るしかないだろ。飾っておいてどうするんだ」

「ふふふ、どうですかね。イリヤスフィールのメイドたちに違和感たっぷりの目を向けてたの、あれはホムンクルスだったからじゃなくて、あのメイド服が気に入らなかったからじゃないんですか?」

「…………」
 実にイヤなニヤニヤである。
 あ、あれは単に、白装束に頭巾まで被るっていう、徹底ぶりに感心しただけであってだなっ。
「な、ならおまえが着るのかよ、ギル」

「冗談でしょう。王であるボクが、どうして、使用人の服を、着なきゃいけないんですかっ!」
 怒られた。
 そのヘン、譲れないプライドがあるらしい。
「…………」
 俺なんかは、似合ってさえいれば後はどうでもいいんだが。

924メイドを巡る冒険:倫敦編?:2007/04/13(金) 19:45:02
「……でも、そうですね。服は着せてこそ華だし。
 どうせならバゼットさんに着せてみたいかな、なんとなく」
「え……バゼットにか? それもまた……」

 似合うような、似合わないような。

 いや、そもそも小ギル以上に怒りそうだ。
 士郎君もギルガメッシュ君も私にトラウマを思い出させるのですかっ、と。
 しかしそれは―――

「ダメットだからドジッ娘メイド、と?」
「うん、ちょっとフラガラックが翔んできそうなんで言わないようにしてましたけど、予想通り言ってくれて安心しました」

 ―――予想通り、だったのか。
 膝を抱えて絨毯にのの字を書きそうになるが、いじけずに他のメイド服着用候補を口にする。

「ギルが着ないのなら、カレンとか」
「――――」
 なんでそんなに深刻な顔をする?
 ボクの新しいマスターにその服でなにさせる気ですか、この恥知らずの節操なしが、と注意されると思ったのだが……。

「あのマスターだったら意外と喜んで着そうですね……それでお兄さんを旦那さまとか……危ないですね、これはマスターには見せちゃいけません……」

 ……ぶつぶつと小声で呟く俺のことを心配してくれるサーヴァント。

「旦那さまって、なんだそれ。カレンがそんなコト……するかもしれないな」
「え? あ、聞こえちゃいました……? あはははは」

「……いいけど。じゃあ次、カレンが駄目ならルヴィアだ。
 気性―――はともかく、外見はすごく似合う気がする」
「―――申し分無さ過ぎて怖いですね、それもまた」

 あの上流階級のルヴィアなら、意外と侍女の対応とかに詳しい気がする。
 まあいざ袖を通す事になったら、「なぜ使用人の服を着ないければいけませんの!」とガンドをうたれそうだが。

「でもあのお姉さんも……ああ見えても倒錯したプレイ好きでシチュエーション的に……うーん……」
「さっきからおまえの呟きがまったく理解できないんだが。
 それはともかく、あと似合うといったら……」

925メイドを巡る冒険:倫敦編?:2007/04/13(金) 19:47:06






「あはははははは!」

 突如爆笑する小ギル。
 脳裏に浮かんだ人物は同じだったようだが、その反応は俺とは正反対だった。
「傑作ですよそれ、イスカンダルは大喜びかもしれませんねー!
 きっとそのまま時計塔に出てきますね。それで、なぜ征服王がメイド服なのかエルメロイ2世が涙流して説明するんですよ!」
 実に楽しそうに語るなぁ。
 ……けど、俺もそんな気がしてきたなぁ。

「……一瞬でもおもしろいと思った俺がバカだった。
 これは、イスカンダルには絶対禁止だ」
「ええ、ボクも時計塔でそんな征服王に会ったら困りますよ。腹筋つかれますし。
 けど、これで色々遊べそうなことは確かですね」

 ベッドの上のメイド服を取り上げるギル。
 処分せずにしまっておく、という事なんだろう。
 しかし、やっぱり見てしまうと気になる……

「―――ふふふん」
「な、なんだよギル」
「やっぱりボクが着てるのを見たいですか?」
「っ―――」

 見たくないワケがないっ。
 が、大声で主張するのも憚られる。
 ……あと、そんな借りを作ったらどんな見返りを求められるか。

「でも、まあ……それでも見たい、かな」
「えらいえらい、正直者のお兄さんにはいつかご褒美をあげましょう―――っと」

 みょみょみょみょーーー、とバビロンが閉じて、波紋の中にメイド服は消えていった。
 ああ……さよなら、もう一つの偉大なる可能性。

「さ、これでおしまいっと」
「ちぇっ、ご苦労さまでしたーだ。
 ……と、そうだ。下で解析してた魔具で判らないところがあったんだ」
「あ、そうですか。時間もあるから教えてあげますよ。
 こっちに持ってきてくれますか」
「さんきゅ、ギル。じゃ、いつもの指導、よろしくお願いします、と―――」

926僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 19:50:03
着ろ!着るんだ!子ギル!

927僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 20:56:59
なんて、恐ろしい冥威怒

928僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 21:14:40
すげえ。これで手抜きとは! >>923 恐るべしっ!
これがthgin yats\etaFスレ職人の底力なのかっ!

と、それはともかく、
着てしまったイスカンダル、だと?

929僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 21:24:29
アヴェンジャーに着せて冥土骸とか。スマン、言ってみたかっただけ。

930僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 21:40:29
メイドOHとな

931僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 21:55:10
>>928
イスカ「いや、物は試しと(ry」

932僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 22:01:55
見たものを一瞬にして(別の意味で)石化させるEX宝具に違いあるまい。

933僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 22:11:25
メイド服の原典ってどんなだろ。
ナイチンゲールのナース服かしらん

934僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 22:35:37
>>923->>925の元ネタって何?

935アリカ・ユキオ→ライダー・ハサン群:2007/04/13(金) 23:15:45
駆け巡る軍勢。軍勢は一人、また一人と増え、何も無い平野が熱くなる。
途端、ライダーの右に、馬も到着。肉体が滅びて幾年も経ている馬が、ライダーの
溜め込んだ『怒り』をつなぎ合わせる。
「AAAALaLaLaLaie!!」
集結する。空が裂けるように、ライダーと軍団は一体化する。噴出する叫びが、
津波のようにライダーを称える。その背丈が何倍にも膨れ上がるように。軍の心は
王の意志と一体となって、この固有結界を繋ぎ止める。荒ぶっている荒ぶっている。
荒ぶっている。今まで苦楽をともにした軍勢が、王の意志とともに呼応する。
この世にはいない英霊が、形を持って呼応する。でかい、もう何もかもどうでもいいってくらいの大きさだ。
やっぱ王とは孤高じゃない!民の総算だ、今軍団は復活する!」
「良かろう、手っ取り早く済ませよう!さあ、懺悔があるのなら今のうちだ、遺言は此処で吐き出せ!
未練を残したままだと座に帰れぬからな、貴様らみたいなのにいつまでもいられたらこっちはいい迷惑だ!」

―中略―
颯爽と近づいてくる。ハサンはもう動けない。
それを、軍は正確に把握している。
「スゴグ悔しい。だって―――アーチャーの使い捨てにされたままだから」
烏合の衆―――ハサンは、思い出したかのように逃げ出し、ある物は突貫していく。サーヴァントとしての己なんか忘れている。
ハサン、使うだけ使われ最後には肉片すら残らないことが決定したサーヴァント!

―中略―
しかし、ハサンも学習能力ないね。
槍に貫かれた一人が消える。
剣に着られた一人が消える。
馬に踏み潰された一人が消える。
「”何……?」
軍団は意識があって貫いたハサンは動かない。
わずか数秒だけ、今まで耐えに耐えていたハサンは集結する。
―さぁ、ライダー(イスカンダル)。よくもやったな、消える時間だよ。

「───────なんだと!」

危機感を抱いた時には遅かった。

「────貴様ら、よもやそこま、ガ────!!!???」
それは紛れも無い暗殺であった。
輝く『王の軍勢』が駆け抜けたその後には、かつてライダーというサーヴァントが存在した形跡などなく、
『アドミラブル大戦略IV』と刷ったTシャツが、虚しく朦々と落ちていた。
「ライダー!!」
ウェイバーの嘆き声が聞こえる。

936僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 23:17:46
羞恥心を大切にしたいならネタは一晩寝かせれ

937僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/13(金) 23:19:39
メイドOHを開始するためには結局ギルさまが服の鑑定を・・・
というか士郎も着る羽目になるのかその展開だと?

938僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/14(土) 00:28:31
>>934
hollow4日目遠阪邸のメイドを巡る冒険だったかな

939えへへ、デビュー、しちゃった:2007/04/14(土) 01:44:49
 時は夕食。
 温かいオカズはセイバーの理性を麻痺させる。
 香りは食欲をそそり、食卓の笑い声が家に響き渡る。
 文句の付け所のない絶好のアットホーム。
 学校の友達や家族の話題になりそうな夕食時のテレビ番組は、しかし。
 この上なく対照的な二人によって、ギチギチの険悪映像になっているのであった……!

「って、なんか映ってるぅ……!?」

 テレビ画面。
 頼れる背中がキラリと光る、あの褐色の男は間違いなく現代っ子な英霊……!

『フ、金貨一枚目ゲット。
 よいアトラクションだ、面白いように金貨が取れる。ところで後ろの男、今日それで何ゲッツ目だ?』

『うるせえな、なんでテメェに答えなきゃいけねえんだっての。うるせえから余所でやれ余所で』

『はっはっは。まだ金貨を取れていないのか。
 時代遅れがアトラクションをしたところでそんなところだろうよ、と、二枚目ゲェェェエッチュ!』

『だからうるせえってのこの近代かぶれ! ルールがわかんなくなるだろうががルールが!』

『ふ。腕のなさを他人の所為にするとは落ちたなランサー。ルールくらい事前に番組を録画して研究すればいいだろう。
 もっとも、石器人であるおまえに録画で研究しても理解できるとは思えないが、おっとすまないね、三枚目ゲェェェェエッチュ!』

 ヒャッホー、と歓声をあげる赤ジャージの男。

「――――――――」

 言葉がない。
 なんでテレビにアーチャーが映っているのか。
 なんであんな楽しそうにアトラクションをクリアしているのか。
 それもすごい勢いで。
 額に汗を滲ませて、子供のころから夢だった、このチャンス生かさねば二度とテレビには出れぬわ、という修羅の如き気迫。
 というか意地になってないかあいつ、クリアスピードが尋常じゃないぞ。
 もしかしてやりたかったのか。生前、関口●の東京フレン●リーパークでアトラクションをやりたかったというのか。
 だとしたらまずい、アーチャーもまずいが一緒にいるランサーもまずい。
 アレ、絶対やばげに磨耗しきってる。そうでなくちゃ説明できない。

「どうした、立ってちゃテレビが見えないから。座ったらどうだ」

 食べながら士郎が言う。

「………………」

 用心しながら……いや、もう何に用心しているのか自分でもわからないが……ともかく用心しながらテレビを見る。

『はっはっは。この分では八時を待たずして勝負がつくな! 軽い準備運動で始めたのだが様子を見るまでもない。
 なあランサー、別にすべてのアトラクションの金貨を取りつくしても構わんのだろう?』

『はいはい、できるもんならやってみろ。そん時ゃあ二度とテメェをアーチャーとは呼ばねえよ』

『よく言ったランサー。
 ふふ、こんな形でおまえと雌雄を決する時がこようとはな……! どちらがフレンドリー●ーク最強か、ここでハッキリさせてやろう!』

 ノリノリのアーチャーに、どうしてこんなのに付いて来たのかなあ、というランサー。

「――――――――」

 じっとアーチャーの動きを観察する。
 ……凄い。アトラクション、残るはエアホッケーのみだ。
 こいつ、ホントにグランドスラム達成する気か……と、喉を鳴らした時、不意にアーチャーの手が止まった。

『――――――――』

「――――――――」

 視線が合う。
 実際はカメラ目線でにっこり笑っているだけだが、

『凛、見てるか―――――――――?』

「全国放送で話しかけんな――――!」

 全力でテレビを消す。
 次にテレビを見た時、どうかあの男がサ●ケに出場するようなコトになってませんように。

940僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/14(土) 02:14:29
アーチャー、パジェロパジェロー!!

941僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/14(土) 08:16:19
カレンとバゼットは一体どんな面してこのTVを見てるんだろうかw

942僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/14(土) 11:55:22
>>941
いえ、彼女たちはエアホッケーの対抗選手として出てくるのです。
ちなみに「相手のミスでゆっくり来たパックを押さえてから狙い打ち」は切り札扱いです。

943僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/14(土) 13:24:43
>「全国放送で話しかけんな――――!」
 いやそりゃ恥ずかしいよなぁw

944僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/14(土) 15:03:12
そんなに出たかったのかアーチャーw

945僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/14(土) 15:44:02
この発想はなかったw
GJ

946僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/14(土) 15:45:04
教授がわくわく動物ランドにでないかなぁ……
つーか、アレをリアルタイムで見てた人ってどれくらいいるやらw

947僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/14(土) 17:51:05
切嗣と言峰がコンビで「なるほどザワールド」にでないかなー

>>946に対抗してみた。

948ショートネタ 月姫翡翠グッドエンド エピローグ:2007/04/14(土) 19:08:15
───────記憶を喪失している。

その状態のバゼットをからかうのは、やはりオレしかありえなかった。

中略

「えっと、それで何か必要な物とかあるか? 食べたいものとか、欲しいものとか」
面白がってるオレの言葉に、バゼットははい、とまっすぐな瞳でうなずく。

「……食べたいものはないのですが、ほしいものがあるんです。
お願いしていいでしょうか?」

バゼットは視線だけではなく、パズルをしてるおれの正面まで移動して問いかけてくる。

「ああ。なんだよ、マスター」
「……私、バゼットという名前をずっと誇らしく思えなかったみたいなんです。
だから───私、名前がほしくて」
「…………………名前」
どうしてだろう。
そう言われて、一つの名前が浮かんだ。
それは竹箒に掲載されて、誰の記憶にも焼きついている笑える単語。

「……………アベンジャー?」
バゼットが見つめてくる。
……彼女には不吉なイメージでもみえたのか、不安をかき消すように見つめてきた。
「……………ん」
うなずいて応える。
オレはバゼットの瞳をまっすぐにみつめて、

「ダメット「フラガラック!」───ガッ!!!」

そう、この響きは実にアンタに似合ってる。

Repeat Again・・・

949僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/14(土) 20:39:35
バッドエンドktkrwwwwwwww

950僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/15(日) 09:25:15
さて。さっと読み返したけど総括。

前半の親子ブロブリは感動の一言。

DDD祭
ZERO祭
この辺りは職人の技術をとくと見ろ!!

そして住民が狂喜した子ギル祭。純粋に萌えてください。

萌え式。違うベクトルで萌えました。
ニート祭。404の哀れっぷりに不覚にも笑いが止まりません。

アサシン連打。アサシンのetaFならでわの強さをとくとごらんあれ。
衛宮の料理祭。はっちゃけぶっとぶ学校の方々は絶品です。

こっからおもらしが勢いづく。・・・いや興奮したんだけどアンカーで後半嫌われ者に。職人は悪くないよ。
「あおさきとうこ」祭。どう見ても別人です。ありがt(以下略)
そして4/1。ネタ早いよ。職人の手腕がここに終結!!

ZERO2発売。5thライダーや我様がすごくいい味を出していました。

ここから先未来アンカーでぐだぐだになった。とか言われてたけど
最後の最後、職人の手腕。ネタならここまでできるんだ!というのを見せていただきました。メイド!パジェロ!ダメット!


今回のお勧めは昨日の2時から見てて・・・気がつけばネタだけでも見てて今になってたという。
ネタ!!お前ら全員イカしてた!!最高に輝いてた!!全てのネタを書いてくれた人に捧ぐ!!GJと!!!

個人的には子ギル祭。
弁当の奪い合い世界。
我慢式とキャスタールートの連打
裸Tシャツメデューサと一品物我様のコンボ。

ここらへんもう大好き!

951ギルガメッシュVSハサン:2007/04/15(日) 12:41:39
「――――!」
 号令一下、神速を以って放たれるハサンの雨。
 それぞれが必殺の威力を秘めるそれを、
「っ…………!」
 舞い散る木の葉のように、悉くを受け流す――――!
 正面からのハサン、
 左翼からのハサン、
 下方、および頭上同時によるハサン、
 弧を描いて後方から奇襲するハサン、
 彼を上回るほど巨大なハサンの薙ぎ払い――――!
 受け、弾き、躱し、最後に迫った一撃から身をひねる……!
「は――――ぁ、ア――――!」
 呼吸を乱しながら、無理矢理に崩した体勢を立て直すギルガメッシュ。
 ―――その瞬間。
 彼は、敵の背後にあるソレを見た。
 暗殺者の背後、
 既に展開したハサン、その数実に四十七―――!
「く――――、つっ…………!」
 全力で跳ぶ。
 推進剤でも使ったかのような跳躍を逃がすまいと、無数のハサンが大地に突き刺さっていく。
 ハサンの雨の中、次々と被弾していく。
 鎧は砕かれ、籠手を貫かれ、足下を守る衣服さえ串刺しになっていく。
 その窮地においてなお致命傷を避ける英雄王の目に、最悪の光景が飛び込んでくる。
 ハサンの雨の向こう。
 逃げ惑う獲物に王手(トドメ)を刺すように、暗殺者は己が愛ハサンを引き抜いている――――!
"暗殺者(ハサン)――――!" 跳躍を止める。
 即座に着地し、乖離剣に魔力を叩き込む。
 だが間に合うか。
 風が鳴る。光と化した刀身を露わにし、風が解けきるのも待たずに剣を振り上げる。
「"エマヌ――――"」
 降り注ぐハサンの雨を払いもせず、全速で乖離剣を振り下ろす。
「"エリシュ――――!"」
 だが遅い。
 自らのハサンを蹴散らして、暗殺者はハサンを一閃した―――

952僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/15(日) 13:51:39
ちょww所々おかしいからwwハサンw

953僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/15(日) 17:32:44
でもあながち間違って無いよなww

954僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/15(日) 18:07:16
前スレあたりで見た気もするけどね

955セイバー>ランサー ギル>スハサハ:2007/04/15(日) 18:13:12
「―――うむ。そうだな、弟子にとるのはいいが、それで自我を失われては愉しみがない。どれ、今のうちに婚姻を決めておくか」
「っ――――!
 スカサハ、貴様――――!」
「なんだ、手荒く扱われるのは趣味ではないか?
 ならば馴れておけ。男と弟子に出し惜しみはしない主義でな。気の向くままに奪い、鍛えるだけだ」
「っ――――!」

(中略)

「……信じられない。
 何が優しくする、だ、この猛犬っ」

956僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/15(日) 19:35:27
序盤スカサハがリードしてるのにその台詞は状況おかしくないか?

957僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/15(日) 19:59:08
多分兄貴が優勢になった時優しくするって言ったんじゃないか

958僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/15(日) 20:03:42
えらい序盤に逆転したんだなw

959スパイラルラダー改変:2007/04/16(月) 02:26:59
 ソラが近い。
 人間の世界はじき終わる。
 ここから先は、元からあの場所にいる者でなければ踏み込めない。
「………………」
 口にする必要はない。
 オレが地上から離れた時のように、女の体も、終わりを告げるように見えなくなっていく。

「あー───」
 何か言い残した事があったか、思いを巡らせてみる。
 気の利いた台詞は思いつかなかったが、一つ、言い忘れを思い出す。

「オレ、アンタの親父の事を知っているかもしれない」
「ほう、それはこんな顔ではなったかね?」

 突如、女の声が野太いものに変わっていた。
 オレは思わず階段から足を踏み外し、地上へと落ちていった。
 見上げると、愉悦に顔を歪めた■■■■■■がオレを見下ろしていた。


      BADEND ───restart

960僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/16(月) 02:37:22
>>959
ちょ、hollow序盤の怪談以上には怖いw

961僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/16(月) 02:44:17
言峰酷過ぎwww

962僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/16(月) 04:21:12
そりゃオッサンがハイテナイは恐いよなw

963僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/16(月) 09:11:06
所謂朱の盆かい!発想の勝利か。

964僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/16(月) 14:30:45
あれ、のっぺらぼうだと思ったんだけどな。

965僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/16(月) 16:41:30
「むじな」とかも同系統。
その手の話しは全国各地に分布してるから、朱の盆でものっぺらぼうでも正しい。
まぁハイテナイキレイの恐怖は朱の盆やのっぺらぼうやむじな以上だろうなぁw

966僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/16(月) 20:41:51
>>959
全俺が泣いたww

967僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/16(月) 21:43:16
>>966
アンリ乙ww

968僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/16(月) 23:07:37
>>995
んー。もう死んじゃえば?
抱いてッ!

969僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/16(月) 23:08:33
>■■■■■■
字数多くない?
言峰綺礼神父?

970僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/16(月) 23:22:37
外道マーボーではあるまいか?

971僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/16(月) 23:38:03
カレン→はいてない→イスカンダル

972GWまで待っていてorz:2007/04/17(火) 01:09:44
 帰宅早々に拡げたスレは、、いつもの雰囲気とはちがっていた。
 いや、雰囲気はいつも違う。
 それに気づく機会が、普段はあまりにも少ないだけだ。

 名も無きネタ職人は歩みを止めて、優しくスレを見つめている。

 「何かあったのか、職人」

 出来るだけ自然に。
 楽しかった本スレを汚さないように、いつも通り呼びかける。

 「いいえ、目立つものは何も。
  ここは私たちの知っている、いつも通りのetaFのスレです」

 いいネタが流れている。
 金色の聖水も流れている。
 楽しかったスレが、じき終わろうとしている。

 「なら次スレに行こう。別に、珍しいものはないんだろう」
 「ええ。ですがもう少しだけ眺めていたいのです。
  この景色を、ずっと覚えておくために」
 「大げさだな。そんな必要はないだろ。また明日、ここで見る事ができるんだから」

 明日と言わず永劫に。
 反転スレは終わらない。
 仮に、俺が死んだとしても、彼女が消え去ったとしても。
 ネタは、こうしてずっと貼り続けられる。
 戦いを終わらせないかぎり、終わりを望まないかぎり、

 その約束が、ただの願望に成り果てる事はない。

 「───でも、貴方はそれを許せない。我慢できない人だから」

 唐突な言葉だった。
 ……いや、唐突ではあるが、
 住人の我慢の限界は基本的に低いのは言うまでもなく、

 「そうでしょう?
  この、まだZero2巻ネタすら出尽くしていないこのスレで。
  貴方たちは、もうRealta Nuaネタを心待ちにしている」

 ───なによりその職人は、Nuaネタを恐れていた。

 「──────」
 ようやく分かった。
 今月ひと月、その職人は一日も休みがなかった。
 望めば手に入るはずの有給を、ただ恨めしそうに見送った。

 「───そうだ。住人は明日からでもNuaネタを求める」

 その独善。
 本当はNuaネタなどまだ必要ない。
 Zeroネタをいじりつくして過ごせばそれでいいのだ。
 GWまでの2週間、目をつむって見過ごしてしまえばいい。
 それだけで、職人の苦行は終わるのだ。

 でも、それはetaF住人にはできない。
 それは与えられた餌を無視する事だ。
 繰り返しを甘受し、足を止めた生き方だ。

 都合のいい幸せを。
 都合よく受け止められない、骨の髄からネタまみれな快楽の求道者。

 「はい。貴方も、多くの者も、それを喝采して求めるでしょう。
  ですが私は泣けると思う。
  貴方はNuaネタを開始する。私が止めようとZeroネタを蒔こうと、結果はきっと変わらない」

 ……だから、出来もしない約束はしなかった。
 ドナドナされる子牛を屠殺するように、住人は嗤ってその職人を断罪したのだ。

 「……いいのかな。君の考えは、凝り固まった意地みたいなもんだけど」
 「ええ、この我が儘を張り続ける。
  この手はGWまで、PS2を購うことはできないでしょうし」

 つまり、職人はPS2すら持っていなかった。
 共にFateを愛でると誓いあった者として。
 その怠慢を処断すべく断ち切っていく。

 「そんなに怖い顔をしないでください!
  大丈夫! 仮にPS2が無くても、決して裏切りではないのです!」
 「裏切りではない?」
 「ええ───私はNuaだけは公式予約してあるのです」

 それはご愁傷様。
 予約したNuaが当日届いても、どうせ、明けない徹夜が終わる時までお預けだろう。

 ───同情はしない。
 本スレで最も愚かしい職人が、よよよと泣き崩れているのを足蹴にする。

 「会社に帰れ、職人。
  今スレはどうもありがとー」
 「だめー! くじけそうになる発言は禁止ーーーーーー!!!」

 歩みを再開する。
 22thに幕を下ろす。

 さあ───目を覚ましたら、この屍を乗り越えて、新たなネタを続けないと───

973僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/17(火) 01:18:20
 そのWish.、願い下げる!

974僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/17(火) 02:29:37
大丈夫だよ。>>972
ヌアとPS3を一緒に購入する予定だから。

そしてやっぱり1週間待って欲しい。

975僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/17(火) 21:09:20
>>972金色の聖水はフイタ

976僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/18(水) 03:42:19
つまり黄金の聖水は4日に1回流れるってことか

977お昼の時間『闘将ハングリーハート……?』:2007/04/18(水) 11:03:44
 霊体に戻れない私は現世の法則に捕らわれた存在だった。
 夜になれば眠くなるし、食事を摂らなければ腹の虫も鳴る。
 そして食事を摂るなり水分を摂るなりすれば、ご不浄の一つももよおすのだ。
 シロウに戦闘の結果としての死を実感させる為に始めた鍛錬の最中に(もっともそれは今となっては意味があるとは思えないが)もよおすモノがもよおした私は、昼食を摂る為の休憩には早すぎる“一休み”をどうやって切り出すべきか頭を悩ませた。
「───はぁ───はぁ、あ────」
 目前には肩で呼吸をしながら、注意深く私を見据えるシロウの姿がある。
 鍛錬を打ち切るつもりで竹刀を下げた私を、シロウは注意深く見据えている。
 決して油断する事無く、私の動きを予測しようとするように、シロウは私の一挙手一挙動に注目する。
 そんなシロウの姿に喜びを覚える。
 師として、弟子の成長は嬉しい。
 ……しかしこの日に限っては、多少の煩わしさも感じる。
 まさか私がもよおした事を見抜けるとは思えないが、油断する訳にはいかない。
 私は少しだけ真剣に目を細めて、その一歩を踏み出すと、 
「シロウ、昼食にしましょう」
 私が抱えた諸々の問題を解決する為に、最善と思える提案を口にした。
「は────?」
 シロウが竹刀を下げる。
 時計は十二時少し前。
 少し早いとは思うが、昼食時には違いない……筈だ。
「昼食にするって、もうそんな時間か?」
 そう、もうそんな時間なのです。
 ですからシロウ。いいけど、なんで今日に限って時間ピッタリなんだ?と言いたげな顔をしないで下さい。
 活力を補充し、ついでにご不浄を済ませ、心身ともにリフレッシュしてから鍛錬をしようとする私の提案は正しいのですから、素直に頷いてほしい。
 ……私の限界は近い。
 イリヤスフィールに攫われたシロウの救出に赴いてから今朝まで、昼夜を問わず飲まず食わず戦った反動から、過剰なまでに活力を補充した代償が、一時間前から我慢している猛烈な尿意となって私を苛む。
 サーヴァントはトイレに行かない。
 現世の法則に捕らわれ難いサーヴァントはそもそも食事を必要としないし、当然、トイレにも行かない。
 ……少なくとも私は、一週間の長きに渡って同盟関係にあった凛のアーチャーが食事を摂ったり、トイレに行く姿を目撃したことはなかった。
 だから今まで言い出せなかったのだ。
“シロウ、鍛錬の最中に申し訳ありませんがトイレに行く事を許してほしい”と。
 ……いや。
 この場にいるのがシロウだけなら躊躇わなかった。
 シロウなら、私がおしっこを我慢している事を知っても笑ったりしない。
 だが、道場の隅で私とシロウの鍛錬を見学するイリヤスフィールの存在が、それを許さなかった。
“ふうーん、セイバーったらサーヴァントのくせにおしっこをするんだー”
 今まで私を生かし続けた直感が、トイレに行かせてほしいと願い出る私を嘲笑うイリヤスフィールの言葉を、この上なく鮮明に再現する。
 ですからシロウ、どうか素直によし、昼食にしようと言って下さい。
「だめでござる。今日は断食するでござる」
 だと言うのに何故そのような絡め手を放ちますか貴方は。
「シロウ……? その、今のはどのような意味なのでしょうか……?」
 脚の付け根に力を込めながら訪ねる。
 ああ、何故か脚の付け根が湿っているように思える。
 ……そう。
 一昨日の夜中にあの悪戯好きな少女に弄ばれた時のように、私の下着がしとどに濡れている。
「分かりにくかったか。
 今のは、今日は昼飯抜きだって意思表示。朝はハンバーグだったし、昼は抜いてもいいかなって」
 シロウは、今何と────?
「そんな訳で試合を続けよう。ほら、竹刀を構えてくれセイバー」
 竹刀の切っ先を私に向け、おりゃー、と気合いを入れるシロウ。
「ま、待ってくださいシロウ、話はまったく、一手たりとも進んでいません!
 朝食を十分に摂ったから昼はいらない、というのはあまりに浅慮ではありませんか」
 尿道が開くのもかまわず、渾身の踏み込みでシロウに肉薄して竹刀を奪う。
「え、うわ……! な、なにすんだよセイバー! 竹刀返せ!」
 本物の阿呆ですか貴方は───っていうか少しは空気を読みなさい。
「返せませんっ。もう時間がない。私はサーヴァントとして、マスターに速やかなトイレ休憩───ではなく食事の用意を要求しますっ……!」
 私の切羽詰った態度から、何か抜き差しならぬ事態が発生した事を読み取ってデリカシーを働かせるべきです。

978お昼の時間『闘将おもらしサーヴァント』:2007/04/18(水) 11:04:59
「……………………」
 シロウから奪った竹刀を握り緊めながら、必死のアイコンタクとを試みる。
 シロウ……分かりますかシロウ?
 私はトイレに行きたいのです。
 イリヤスフィールに悟られる事無く、一刻も早くトイレに行きたいのです。
「セイバー。時間がないって、何か予定でもあるのか?」
 だって言うのに何一つ読み取らぬままのん気に微笑する我が主。
 ああシロウ……今ほど貴方の鈍感さを怨んだ事はない。
 先ほどからちろちろと、下着が吸い取れなかった黄金の滴が、私の脚を伝っている事に気がつかないのですか?
「……特にありません。ですから昼食にしましょう、と言っているのです」
 己が従者の苦境を読み取れないと言うのですか?
「いや。だから昼飯は抜きにするって」
 ああシロウ……貴方とイリヤスフィールの頭蓋を渾身の一撃で粉砕してトイレに駆け込む妙案が私の頭にちらつきましたよ、今。
「ばかな、これだけ言っても分からないのですかっ……!
 これが最後ですシロウ、今すぐ昼食にしてください!」
 もしこれ以上貴方が意地悪するのなら、私は貴方とイリヤスフィールの屍を超えてトイレに駆け込む誘惑に抗えない。
 ですからどうか賢明な判断をお願いします、シロウ。
「う、っ────?」
 掴みかからんばかりの勢いで迫った事が良かったのか、わずかに後退ったシロウが戸惑いながらも首を縦に振ろうとしたまさにその時。
「ねえ、セイバーの足元に水溜りが出来てるけど……なにこれ?」
 シロウ以上に空気読みの機能が壊れていたイリヤスフィールの言葉が、全てを台無しにした。
「え──────うわっ、何か臭うぞこれーーーー!?」
 なんて事ですか───アルトリア、私という人は。
 ちょろちょろと、ちょろちょろと、私の脚を伝って広がる黄金の水溜りに絶望の意味をかみ締める。
 いやそうか……そうだったのか。
 最初から我慢する必要などなかったのだ。
「これってセイバーのおしっこ? なに、ひょっとしてセイバーったらおもらししちゃったの?」
 こうぷしゃーっとぶちまけてしまえばよかったのだ。
「ははーん。さてはセイバー、トイレに行きたくて気がたってたんだな? イライラしてたのはそのせいか。まったく、遠坂じゃあるまいしおもらしをするなんてみっともないぞ、もー」
 ……私は間違っていない。
 排尿の快感。
 限界まで溜め込んだ尿を、一息に排泄する気持ちよさ。
 その心地よいまでの感触が、私は間違っていなかったと思わせる。
 そうでしょうetaFスレの住人たちよ。
 貴方たちなら解ってくれると思っている。
「ふ、ふふ、ふふふ───ふふふふふふ」
 そして訊ねる。etaFスレの住人たちよ。
 私はシロウとイリヤスフィールに、この感触を味わってほしいと思う。
 この二人にいやというほど水分を摂らせて道場に閉じ込め、私が味わった苦悩と羞恥、そして何物にも替え難い感触を味あわせたい。
 その想いは───決して間違っていないと、信じている。
「そうですかシロウ。そうですかイリヤスフィール」

 ……そうして史上初のおもらしサーヴァントに続いておもらし野郎マスター、おもらしロリマスターが誕生する事になったが、はたしてそれは避けられぬ悲劇だったのだろうか……。

979僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/18(水) 12:17:58
>>(もっともそれは今となっては意味があるとは思えないが)

いや、提案したのは貴方です!王様!w

ともあれおもらしセイバーGJ!

980僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/18(水) 12:53:32
>>978
>……そうして史上初のおもらしサーヴァントに続いておもらし野郎マスター、おもらしロリマスターが誕生する事になったが
大丈夫。おまる投影するだろ


それより
>一昨日の夜中にあの悪戯好きな少女に弄ばれた時のように、私の下着がしとどに濡れている。
が気になります。

ハングリーハート以外だとどこの改変だ、これ?

981僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/18(水) 13:06:05
―――過ぎた夢だ。
 これ以上は続かない。どんなに楽しくても、全て埋まったのなら。








「そうだな。けど、もう大抵は埋まっちまったから」







 なにか、新しい物のために、







「次スレでも、立てないと」

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/995/1176868969/l50

982僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/18(水) 13:53:40
>>980
体は魔力で出来ている
補給は少なく 消費は膨大
幾たびもマスター守って瀕死
ただの一度の無傷もなく
ただの一度の楽勝もなく
彼の者はついにピンチ
ビルの上で宝具を撃つ
故にその体に魔力はなく
廃屋での魔力補給(3p)となった

983僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/18(水) 14:09:50
>>982
一応アサ次郎戦、学校でのライダー戦、キャスター戦で瀕死にならなかった事を評価してあげて下さい(´;ω;`)

984夜の聖杯戦争3……?:2007/04/18(水) 15:36:41
 唐突な話になるが。
 バゼット・フラガ・マクレミッツはヘンな女である。
 まず外見と内面がヘンだ。一致していない。
 見た目オレ好みの、隙のない凛としたオトナの女。
 でも中身は自分に自身を持てない臆病者で、それを偽装する為に厳しく肉体と精神を鍛えてきた。
 オレの推測、いや個人的な願望なのだが、ありゃあ自分いじめが趣味みたいな女なのだ。間違いない。うん、そりゃあ人並み外れて自分を鍛えあげられるってもんである。
 そんなこんなで出来上がった『できる女』という鎧は強固で、外面の良さと頑丈さは折り紙付きだ。
 が、悲しいかな鎧ってのは動く為にはどうしても隙間が必要で、ときおり素のバゼットが除けたりする。
 それがどんな感じなのかは言うまでもない。長年鎧に守られた中身なんて、カラをはぎ取ったツルツルのゆで卵みたいなものだ。
 初々しすぎて、がぶっと噛みちぎりたいぐらい。
 そう、これはそんな話。
 十年以上鍛えあげた鎧の隙間からこぼれおちた、初々しすぎる少女の恥ずかしい話。
 例えば、これはついさっき─── というか前々々々(中略)々々々回ぐらい前の話なんだが。

「空腹になりました。食事を摂りましょう」
 いきなりだった。
 あの怪物どもを三体ほどブチのめした後、まるで脈を計るかのようにバゼットは口にした。
「貴方も付き合いなさい。私からの魔力提供だけでは味気ないでしょう」
 なんともサーヴァント思いのマスターである。
 が。迷うコトなく突入したのは、目の前にあった牛丼屋だった。
「げ」
 オレでも知ってる、新都で一番まずくて安くて多い食事処である。
 断っておくが、いくら人が減ったからって他にも飲食店はある。
 バゼットに似合いそうなお高い店も百メートル先で営業している。
 にも拘らず、バゼットは目の前の店を選んだ。
 間違いない。その店が、たまたま一番近かったという理由でだ。
「何か不満でも?」
「いや、不満というか、不思議というか」
「では行きましょう。実体化を忘れないように」
 止めようもない。
 結局、バゼットはてきぱきと食券を買い、牛丼と味噌汁を二人分頼み、カツカツと三分で平らげ何故か味噌汁を三杯もおかわりして外に出た。
「? やはり何か不満でも?」
「……不満っつーか、不思議っつーか、今のメシ、うまかったか?」
「量は多かったですし味もそれなりでした。
 ですがスープの味と調理時間が一分弱、というのは素晴らしい。次からはあの店を利用しましょう」
 ……感想それだけ。
 食事はあくまで栄養摂取と割り切っている。
 味噌汁の好感度が高かったのは意外だが、無骨かつ無体な感想だった。

985夜の聖杯戦争3……?:2007/04/18(水) 15:37:40
 で。
 判明している敵マスターの本拠地の調査をする。
 色々と調べた後、中に誰もいないと判明した。
「アヴェンジャー。扉にかけられたロックを解除できますか?」
「んー……まあ、わりと単純なヤツなら解析はできるかな。けどアンタがやった方が確実だぜ。協会屈指の魔術師なんだろ」
「鍵開けは得意分野ではありません。貴方に任せます」
 なのだった。
 うちのマスターはこういう細かいコトが不得手らしい。とことんバイオレンスに出来ているのである。
「んじゃ任された。少し時間もらうぞ、ここのはちょいと厄介なんだ」
 玄関の横、庭に埋められた木の根元に腕をつっこむ。
 幽体はこういう時に便利だ。なんとなく自分の魔術回路を魔術師に重ねられる。
「……あの、出来るだけ急いでください」
 十秒。
「……まだですかアヴェンジャー?」
 二十秒。
「……どうしてそんなに時間がかかるのですか?」
 三十秒。
「……これ以上時間をかけると怒りますよ?」
 四じゅ───きれた。
「アンタさぁ……自分に出来ないコトを他人に求めるわけ?」
 温厚なオレも我慢の限界です。
「だいたいこれってマスターの仕事じゃね? だって言うのに鍵開けは得意分野じゃありませんっつーアンタに替わって魔術式を書き換えてるオレに言うコトが出来るだけ急いでください? まだですかアヴェンジャー? どうしてそんなに時間がかかるのですか? これ以上時間をかけると怒りますよ? 一体ナニサマですかアンタ」
「あのあのあの……あのですねあの、八つ当たりしてしまったのは謝ります。謝りますから、その……」
 何故かもじもじ身もだえするバゼットに詰め寄る。
「あー、オレ拗ねた。もー知りません。オレは鍵開けしませんから協会屈指の魔術師のアンタが四十秒以内に開けてください」
 言うだけ言ってぷいっ、と顔を背けて横になる。
「……………………」
 オレの苦労も知らず言うだけ言ったバゼットは、暫し身もだえしながら立ち竦み───やがてオレがそうしたように木の根元に腕をつっこみ、
「……………………」
 十秒。
「……………………」
 二十秒。
「……………………」
 三十秒。
「……………あは、出しちゃえ」
 四じゅ───ぷしゃあー?
「うわあああ!!!??? ななな何してんだアンタ!?」
 何もクソもねえ、あのヤロウズボンを穿いたまま放尿を始めやがった!
「ふふふ……貴方が悪いのですよアヴェンジャー。おしっこを我慢していた私に意地悪するからこうなるのです」
 いや、意地悪って言われてもな……っつーか一体年幾つだよアンタ。
「はあ……気持ちいいものですねおもらしって……」
 いや、気持ちいいいって言われてもな……っつーかズボンぐらい脱げよ。
「あはは……私のおしっこがこんなに黄金色で……まるで聖水みたいですね」
 恍惚の笑み。
 バゼットは性的に達したような恍惚の笑みを浮かべながら黄金色の水溜りを見つめている。
「……………………」
 怖い。
 オレは一体どこで間違えた?
 オレは際限なく繰り返される夜の聖杯戦争にいた筈だ。
 だって言うのに一体何時etaFスレに迷い込んだ?
「ふー……さて、アヴェンジャー……?」
 高価なオーダーメイドのズボンを黄金色に染めたバゼットが、ゆらり、と立ち上がった。
 握り緊めた拳を硬化のルーンを刻んだ革手袋に包み、バゼットは恍惚の笑みを更に深めてにじり寄る。
「……………………」
「私は……貴方にこのような姿を見られてしまっては生きていけそうにない」
「……………………」
「ですから記憶を失ってください」
 説明それだけ。
 否、説明にもなってねえし、そもそもおもらしキャラじゃねえだろおまえ。
 バゼットは皮手袋を両手に嵌め、躊躇することなくオレの頭蓋を粉砕した。
「……………………」
 まことに無骨かつ無体かつ無粋というか……トイレぐらい牛丼屋で済ませとけよ実際。

 で。
 また一日目が始まった。
 我が麗しのマスター、バゼット嬢がおもらしをした夜は遥か未来に去り。
「そろそろ私に殺される理由を思い出せなくなりましたか」
「いや、確かアンタが『あは、出しちゃえ』って────」
 オレは今夜もバゼットに殺される、と。

 ────四日目の夜に街を埋め尽くす“無限の残骸”の大部分が、このようにして生み出されたというコトは、ここだけの秘密ということにしてほしい。

986僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/18(水) 22:16:53
あの数だもんなあ。
現実の時間経過とホロウ世界の時間経過が同速度とは限らないが、
どっかでそうとう速いサイクルで回転させないとあの数にはならんだろうし。

987僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/18(水) 23:03:36
>「そろそろ私に殺される理由を思い出せなくなりましたか」
>「いや、確かアンタが『あは、出しちゃえ』って────」
>オレは今夜もバゼットに殺される、と。

ショック!俺の4日間が40秒でおしまいですか!!だなw

吹いたw

988プロローグ2日目+Prelude Ⅱ → プロローグ2日目:2007/04/19(木) 20:24:12
―――それよりマスター。君、大切なことを忘れていないか」
「え? たいせつなことって、なに?」
「……まったく。君、まだ本調子ではないぞ。契約において最も重要な交換を、私たちはまだしていない」
「契約において最も重要な交換――――?」
「……君な。朝は弱いんだな、本当に」
 呆れたように言うアーチャー。
 その、またも皮肉げな台詞を聞いて、とある事に思い当たった。
 ……そういえば。
 コイツ、一度も私を名前で呼ばないな、とか。
「あ。しまった、名前」
「思い当たったか。まあ、今からでも遅くはないさ。それでマスター、君の名前は? これからはなんと呼べばいい」
 ふて腐れたように言うアーチャー。
 ――――やば。コイツ、いいヤツだ。

 うん、それに間違いはない。
 だって名前の交換なんて、そんな物に意味はない。
 サーヴァントとマスターは、令呪によって作られた力ずくの主従関係だ。
 普通の使い魔とのけいやくなら名前の交換は強い意味を持つけれど、マスターとサーヴァントにはそんな親愛の情はいらない。
 だっていうのに、アーチャーはそれを大切な事と言った。
 それは令呪を別にして、これから共に戦っていこうという信頼の証に他ならない。

「……わたし、遠坂凛よ。貴方の好きなように呼んでいいわ」
 素直になれず、ぶっきらぼうに返答する。
 ……まあ、それでもマスターとか君とか、そういった他人行儀に呼ばれた方が楽ではあるし、コイツはきっとそう呼ぶだろう。
 だっていうのに。
 アーチャーは噛みしめるように私の名前を呟こうとして。

 しばしの沈黙。困ったように、頭痛を抑えるように、片手に頭を置いて、

「いや。今、なんと言ったのですか、お嬢さん(ラガッツァ)」

 笑みの張り付いた顔のまま、ゾッとするほど空虚な声で、

 ・・・・・ ・・・・・・・・・・
「今の響きは、私は聞きたくなかった。
 すまないが、私が受け止められる言葉を使ってくれ」

 なんて、トンデモナイ事を口にした。

 ああ、と凛は理解する。
 このサーヴァントは、まだ自分をマスターとは認めていないのだ、と。
 お父様、こういうサーヴァントにはその魂にマスターは誰なのかきっちり刻み込むべきですよね?

 ――自身の消滅だけを望むという男は、しかし、それとは別に、遠坂凛(赤いアクマ)の名前だけを認識したくない狂気にいるという。
 かつて、彼は赤いアクマの下で働く地獄にいまし。
 人類の守護者となった後も、いまだ、その心は囚われたままだ。
 肉体だけでなく心も鋼にしてしまえばよかったのに。
 一度めぐり遭ってしまったからには、もう二度と、自身の意思で動くことはできないだろう。

「ふうん。で、どうなの。他のサーヴァントの位置、わかる?」
 仕事の話に戻す。コイツには、常に仕事を与えておかねば私が優位に立てないからだ。


>アーチャー視点

「――――――――――」
「アーチャー? どうしたの、顔色おかしいけど」
「――――な、なんでもないっ! いいからさっさと行こうマスター! と、とにかくのんびりしてる暇などないだろう……!」
 ガクガクと震えながら顔を背けて歩き出す。
 恐ろしい。なんか知らないけど、とにかく恐ろしい。
 いまだマスターの名前は理解したくないが、マスターのヤツ、もしかしてわたしを怖がらせる為にあんなコトを言いだしたんだろうか。
「……ありえる。コイツなら絶対そうだ……」
 そうだ、そうに違いない。
 だから顔が蒼いのも動悸がするのもみんなコイツの奸計だ。
 気をつけろ私。
 これからはこんな赤いアクマと手を組んでやっていかなくちゃいけないんだからっ。

989988:2007/04/19(木) 20:33:12
次スレが立っていまだ埋まらなかったので書き込んでみた。後悔は、住人の反応によってはするかもしれない。
さりげに初投下だったりするので練りこみの甘いところがあると思う。
できれば次スレに職人さんの手による添削を出してもらいたいな、などと思ったり思わなかったり。





断っておくが、あくまでnuaネタじゃないからな。

990僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/19(木) 21:02:20
生前赤いアクマに何されたんだアーチャーw

991僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/19(木) 23:31:32
アーチャー、何があった?

992僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/19(木) 23:40:01
質問です。ここは言峰士郎はありですか?
イリヤ→カレンネタを思いついたんですが、オリキャラはetaFじゃだめなような気がして…

993僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/19(木) 23:50:22
>>992
他の人はわからんが俺的にNG

994僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/19(木) 23:57:49
 最初からオリキャラの存在を前提として話を構築していくのならNGだと思います。
 でも、言峰士郎としてオとすのなら有りかと。

 後者の場合、もうネタが割れちゃってるという、どうにもならない欠点はありますが。

995僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/20(金) 00:09:32
パロディというのは見る人間が元ネタを共有してるのが基本条件なので
オリキャラ前提でネタを作るのはやめてほしい。
状況が理解できないと楽しめないし、前置きで説明されても興が冷める。

996僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/20(金) 00:14:10
だが、このスレは外道な凛がいたりニートなセイバーがいたりお漏らしな奴らがいたりする。
最終的には、「面白ければそれで良し」がこのスレの唯一絶対の正義だ。

997僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/20(金) 00:43:13
「凛――――忠告しておくが、部屋の掃除をする事になったら箱の中に入るは控えておけ。
 剣より杖が鬼門だぞ。特に、生理整頓の前に紅茶を飲むのはキャラ位置にかかわる。」

998僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/20(金) 20:48:45
>生理整頓
その誤変換はわざとだな、わざとなんだな!?

999992:2007/04/20(金) 23:51:39
皆さんありがとうございました。とりあえずこのネタは破棄して別のもの考えますね。

1000僕はね、名無しさんなんだ:2007/04/21(土) 00:34:39
1000get

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