■掲示板に戻る■ ■過去ログ倉庫一覧■

リピーターバトルロワイアル
1 ◆lYiZg.uHFE:2010/02/05(金) 18:19:46 ID:s61E8ORo0
みんな辛抱たまらんみたいなので立てました。
ルールも勝手にきめました。

Q.基本的なルールって何よ?
A.最後の一人まで生き残れ。
  リピーターロワなんだから他ロワ色々ゴッチャ煮のようなルールとかでいいよね。おいおい増やす感じで。

Q.参加者は誰?
A.リピーターロワなんだからやっぱり全パロロワ系列登場キャラ。当然登場したこと無い奴は問題外。
  参加キャラじゃなくて登場キャラだから、エピローグキャラとかもあり。FFDQ番外編みたいなのとかもあり。
  ただしカオスで登場話ズガンしてきて、カオスで出たからいいよねーはやめてくれ。
  だから人数制限なんて萎える事言うなよな。

Q.進めていくうちに新しいロワが始まったら、そいつ出れる?
A.お祭りロワなんだから当然出れる。二日目とかになってても誰にも会わなかったとかにすればいいし。

Q.殺し合いの舞台は何処やねん?
A.リピーターロワなんだから勿論色々。
  日本を基準に旅の扉でアリアハンにつながってたり、地下深くに他ロワ会場が隠されてたり、
  テレポーターで他ロワマップに飛んだり、空の上には浮遊大陸があったり、そんな感じでいいよ。

Q.ゲーム開始時に参加者は何を持っているの?
A.前ロワの所持品は全てボッシュート。デイパックは四次元式で、名簿は無し。地図は勝手に書き換わるのでいいか。
  あとの中身は大体他ロワと一緒。ランダムアイテムに関しては人数が人数なので1個。
  リピーターロワなんだから当然ロワ未登場アイテムは駄目。

Q.こんな大人数で殺し合いを開ける主催っていったい……?
A.リピーターロワなんだから主催した事あるやつら。
  勿論全員でなくてもいいが、出る奴は主催やった事ある奴にしてよね。

Q.禁止事項はあるの?
A.カオスロワでないので基本的に死者蘇生はしない方向で。玉子だろうと例外ではない。
  あとはリピーターロワなんだからそれぞれのロワで禁止されたりしてるやつを放送ごとに追加するのもいいかもね。

Q.参加者の能力制限はどんな感じ?
A.書き手の良識に任せる。だがせめて首輪爆破で死んでくれ。
  リピーターロワなんだから各ロワ準拠でもいい気がするけどね。

Q.全キャラとか絶対収集つきませんよね?
A.お祭りロワなんだから細かい事は気にすんな。キャラ制限したら出したいキャラ出せないじゃん。
  一時盛り上がればいいんだよ。そもそも終わらせる必要もないからいいの。

Q.全キャラとか絶対把握無理だろ?
A.お祭りロワなんだから、元ロワとこれまでの話読んでりゃ原作把握なしでいいよ。
  まあ把握してない奴書くなんてできないってこだわりがあれば把握すればいいんじゃないかね。
  ただしそれを他人に強制して、「こいつはこういう過去があるからどうたら〜」とか言わないでよ。

Q.予約はあるよね?
A.ハハハ、お祭ロワだ。そんな堅苦しいのは無しにしようぜ!

2オープニング ◆lYiZg.uHFE:2010/02/05(金) 18:20:40 ID:s61E8ORo0
先ずは自己紹介をしておくのサ。
ボクの名はマルク。
知っている人もいると思うけど、ニコロワを運営していたのサ。
だけどボクはニコロワのクライマックスっていう所でハルヒに殺された。

そう、確かに絶望の中殺されたはずだったんだ。

ボクは、あれから気付いたら全てが真っ白の何も無い空間にいた。
突然の事にただ混乱していたら、突如仮面をつけた人物が目の前に現れた。
その人物の仮面には『感電』と大きく記されていた。
彼はボクに向かってこう言ったのサ。
『エンターテイナーな君に是非とも殺し合いの主催をしてもらいたい』って。
驚いているボクをよそに、彼はボクに色々な事を説明してくれたのサ。

曰く、ニコロワみたいな殺し合いが、あらゆる並行世界で行われている事。
曰く、その殺し合いがニコ動みたいに一つのコミュニティとなって、パロロワと呼ばれている事。
曰く、色々な殺し合いから参加者を全員呼び集め、リピーターロワをやりたいという事。

彼はボクにパソコンを渡して、実際にパロロワを読んでみろと言ったのサ。
ボクは『パロロワ勝手にまとめ』というサイトを頼りに、あらゆるロワを読ませてももらった。
そしてどんどんパロロワの世界に引き込まれていったのサ。
余談だけど、ここで彼が文房具ロワの主催者である感電の神だという事を知った。
勿論ニコロワの結末も、ニコロワβが開催されているという事も知ったのサ。
ボクはとても嬉しかったのサ。
ピエモンを侮辱したハルヒがニコレンジャーに倒されたという事実が。
ボクらが命を賭けた物語が読み手を楽しませているんだという事実が。
そう思ったら、ボクの心の中に沸々と湧き上がる感情があったのサ。

また素晴らしい物語を作り出して、読み手を大いに楽しませたい。
これだけのパロロワオールスターの中、名悪役を務めきってクロススレで一位をとりたい。
褒め殺しのピンクにネタにしてもらいたいし、ろわらじおつあーでも話題になりたい。

だからボクは感電の神の言葉にのる事にしたのサ。


   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆

3オープニング ◆lYiZg.uHFE:2010/02/05(金) 18:20:56 ID:s61E8ORo0
なんかもうあり得ないほどだだっ広いホールの中、人がゴミのように見えるほどの人数がいる。
それをボクは別部屋から見ていた。
「う〜ん、流石に全ロワからとなると把握できないほど人が多いのサ」
もし一斉に襲い掛かられでもしたらここでロワが終わっちゃうかも。
それはそれでネタにはなるかもしれないけど、ボク達の目的としてはおいしく無い。
と言っても彼等はみな以前に似たような状況を経験している以上、迂闊に動きはしないだろう。
現に皆一様に警戒をしているだけに留まっている。
流石に彼等も馬鹿じゃないのサ。
「まああまり待たせるのもなんだし、そろそろ行くのサ」

ボクは高笑いをしながらテレポートで彼等の前に姿を現す。
「キャハハハハハハ!」
スポットライトの光がボクを照らし、彼等の視線がこちらへ集まる。
動揺、敵意、期待、恐怖、無関心。
それぞれが様々な感情を抱いている事だろう。
ボクはその視線を心地よく感じながら最初の勤めを果たす。

「ボクの名前はマルク。早速だけど、これからみんなには殺し合いをしてもらうのサ!」

ボクの宣言と共にざわめきが広がる。
しかし人数が多いためか酷く五月蠅い。
公害と言ってもおかしくないのサ。
まったく、これじゃあ説明どころじゃないのサ。
「ちょっと静かにしてほしいのサ、じゃないと首輪を起爆させるぜ?」
ボクが睨みながら言うと一斉に静かになる。
「みんな気付いていたと思うけど、キミ達の生殺与奪の権はボクが握っているのサ」
以前ならここでみんな首輪を外そうとしていたけど、今回は顔を青ざめさせるだけだ。
余計な説明をしなくていい分仕事が楽なのサ。
「みんな一回殺し合いを経験しているし、細かいルール説明はしなくてもいいよね?
 それぞれ幾らか違うところがあるかもしれないけど、大体前回と同じなのサ。
 あ、でも名簿は無しだから気をつけてね。流石にこんだけいると用意するのも大変なのサ。
 それとロボットで殺しあう人達の為にスーパーロボット専用特設マップも用意しといたのサ。
 あとは必要になったらおいおい報せるのサ」
『えらく大雑把だな』と誰かのツッコミの声が聞こえる。
よけいなお世話なのサ。
どうせリピーターロワなんだから、これだけで参加者も読者も理解してくれるのサ。
「じゃ早速始める……おっと、その前に大事なイベントがあったのサ」

そのときマルク「キミ、ネタないし見せしめにでもしとくか」ズキューン!!

流石に恒例の見せしめを出さないって言うのもファンサービスが悪いのサ。

「そんなわけでゲームスタートなのサ!」
ボクの声をかわきりにして、次々と参加者が舞台へとワープしていった。

【ザジ・レイニーディ@ネギまバトルロワイヤル第零部 死亡確認】

【マルク@ニコニコ動画バトルロワイアル 主催確認】
【感電の神@文房具バトルロワイアル 黒幕確認】

4 ◆lYiZg.uHFE:2010/02/05(金) 18:21:38 ID:s61E8ORo0
ついでに一話目も投下

5 ◆lYiZg.uHFE:2010/02/05(金) 18:22:23 ID:s61E8ORo0
 とある少年がバトルロワイアルを始めた事もある家の中、妙齢の女性が悩ましげにため息をついていた。
「はぁ……参ったわね」
 月の頭脳と言われてはいても、何事も計画通りにいくとは限らない。
 そんな当然の事は彼女も分かってはいた。
 それでも今回の出来事にはため息をつかざるをえなかったのだろう。
 眉間に手をあて、ため息をついた彼女の様子は心底落胆しているように見えた。
 とはいえそれも無理の無い事だ。
 せっかく主、蓬莱山輝夜への手がかりが見つかったという所で別の殺し合いへの招待。
 何よりも求めていたものが目前で消えてしまえば、八意永琳でなくとも落胆するだろう。
 だが、これは永琳にとって何も悪いばかりの話ではなかった。
 主催が変わっている。その点において、余計な敵を作らなくて済むようになったのは有難い事と言えた。

 また、この時点の永琳が知る由も無い事だが、
輝夜の死を知らなくて済んだという事も幸運であったと言えるかもしれない。

「……まあ、過ぎた事は仕方ないわ。とりあえず、これからの事を考えなくてはね」
 眉間に当てた手をそのまま胸の前に持っていき、腕を組みながらそう言った永琳の口調は
決して未練がなかったとは言えないが、それでも先へ進む為に頭を切り替えて、
マルクと名乗った妖怪の発言を思い出す。
 言葉とは存外、色々な情報が詰まっているものだ。
 一言の中にも、台詞、口調、声調などから推測できる事もある。

『みんな気付いていたと思うけど、キミ達の生殺与奪の権はボクが握っているのサ』
『みんな一回殺し合いを経験しているし、細かいルール説明はしなくてもいいよね?』

 永琳達の殺し合いだけでは説明できないほどの大人数、見覚えの無い者達。
 そしてこれらの言葉から推測するに、この場に呼び出された参加者は皆永琳が巻き込まれていたもののように、
それぞれ別々の殺し合いに巻き込まれていたのだろうというのは容易に想像できた。
 勿論、永琳自信が居る事から、輝夜をはじめとした幻想郷の面々も集められている事は想像に難くない。

『それぞれ幾らか違うところがあるかもしれないけど、大体前回と同じなのサ』

6月に願いを ◆lYiZg.uHFE:2010/02/05(金) 18:22:57 ID:s61E8ORo0
 さらにこの言葉から考えて、全く同じルールではなく殺し合いごとに差異があったというのも予想できる。
 これは些細な事に見えて意外に厄介となるかもしれない。
 同じルールの殺し合いに巻き込まれていたと勘違いしていたら、情報の齟齬が発生していたに違いない。
 例えば禁止エリアに入っても暫く爆発しない殺し合いにいた参加者が、
それをしらない参加者達にその事を教えて、ここでは禁止エリアに入ったらすぐに爆発するルールだったら。
 例えば放送までに一人殺害しなきゃ即首輪爆破というルールの殺し合いから来た参加者がいたら。
 例えばもし主催者が永琳のいた殺し合いのように、参加者の誰かの姿形を騙っていたとして、
 それを知らない参加者と騙られた参加者が遭遇してしまったら……。

 それによりしなくてもいい争いが起きないとも限らない。
 勿論永琳のようにこの事に気付く参加者もいるだろう。だが全ての参加者がそれに気付くだなんて事はありえない。

 となれば、やはりいち早く輝夜を探し出したいと考える。
 しかし、あのホールで見た尋常ではない参加者の数。
 会場もそれに見合うほどの広大さであるというのは言うまでも無いのだ。
 所詮一参加者に過ぎない輝夜を探し出すというのは至難の業だろう。
(魔理沙や守矢の神も探してくれるだろうとはいえ、それでも厳しいのは否めないのよね)
 焦燥と苛立ちからか組んだ腕に力が入り、白く柔らかい二の腕が僅かに形を変える。

 そうなると、やはり協力者が必要だと永琳は考えた。
(輝夜がここで殺し合いに乗っていなければいいのだけれど)
 輝夜は永琳の為に殺し合いに乗っていた。
 永琳が、輝夜を人質にされて誰かに殺し合いの運営を強要されていた、と勘違いしていたのだ。
 ならば別の殺し合いに巻き込まれた今、輝夜の方針が変わってさえいれば、仲間を作っているかもしれない。
 勿論これはただの願望に過ぎない。
 永琳が未だに黒幕の呪縛を受けていると考える可能性もあるし、
そうでなかったとしても永琳を優勝させようと考える可能性も零ではない。

(せめて望む相手の居場所がわかるような道具でもあれば)
 そう考える永琳自信も、そんな都合のいい道具がすぐに見つかるはずが無いとは思っていた。
 現に、既に調べ終えた支給品にはそんな物はなかった。
 それでもそんな考えをしてしまうのは、それだけ輝夜が大事だからだろう。
(兎に角、早く輝夜を見つけないと……)
 永琳はただそれだけを考えて、出発の準備を早々に終えて、玄関の扉をあけて外へ出る。

 その時、永琳に向かって見覚えのある丸い生物が衝突した。


 *  *  *

7月に願いを ◆lYiZg.uHFE:2010/02/05(金) 18:23:17 ID:s61E8ORo0
「ま、不味い事になったのサ……」
 殺し合いが始まると、マルクは苦々しく青ざめた顔つきでそう呟いた。
 元々青みがかったその愛嬌のある顔は、苦渋に満ちた表情のせいもあって酷く弱弱しい。
 それでもそれぞれに配られたデイパックを手際よく検分しているのは、じっとしていられない程に不安があるからか。

 この殺し合いという状況、死地を愉しむ者で無い限り不安を抱くのは当然だ。
 自分の死、他人の死、或いはそれ以外の何か。
 ここはそんな不安を生み出す要素で溢れている。
 如何に道化のような格好をしているとはいえ、命が惜しくないわけが無いのだ。
 こんな時に、気楽に笑ってなどいられるはずがない。
 とはいえ、マルクは殺し合いという状況に不安を感じているわけではない。
 いや、当然それも不安ではあるのだろう。
 然し、それ以上にマルクへ不安を与える原因があった。

『ボクの名前はマルク。早速だけど、これからみんなには殺し合いをしてもらうのサ!』

 名前、外見、仕草、口調、声――
個を認識させる、ありとあらゆる要員が彼と瓜二つである存在。
 そんな者が、大人数からの注目を浴びる中、心底楽しそうに宣言した言葉。
 つまり、この悪趣味なる殺人遊戯の開催。
 この時点で、マルクは大きなハンディをつけられた。
 只でさえ誰が信用できるかもわからない状況。
 そんな中、主催と瓜二つというだけで、全ての参加者に敵意をもたれうるだろう。
 出会い頭に問答無用で襲われてしまってもおかしくは無い。

 それでも昔のマルクであれば、嬉々としてここはパラダイスだと自信満々に殺し合いへと興じていた事だろう。
 だが二度の致命的ともいえる敗北を経て、彼は気付かされた。
 策士を気取ってみてはいたが、その実彼はそんな器ではないという事を。
 自分の力を上回る相手など幾らでもいるという事を。
 確かに一度目の敗北の時は敵を甘く見ていた。
 確かに二度目の敗北の時は制限を正確に計りきれていなかった。
 だけど、そんな事が言い訳になどなるはずがない。
 真に策士であれば、そんな初歩的なミスを犯す事はないのだから。
 まさに道化だ。自身に自信があったからこそ、マルクは余計にそう感じさせられた。
 だが、失敗をしたのならそこから学べばいい。
 幸か不幸か、失ったはずの命がこうして戻ってきたのだから。

8月に願いを ◆lYiZg.uHFE:2010/02/05(金) 18:23:38 ID:s61E8ORo0
 マルクが命を落とす原因となった一員であるブラックシャドー。
 あの黒き影は『勉強ってのはこれからまだ可能性がある者がすることだろ』と敵であるマルクへと言った。
 そしてその言葉の通り、それから直ぐにマルクの可能性が断たれる事となった。
 だが、再び殺し合いに巻き込まれた事により学ぶ機会が訪れたとは、なんという皮肉であろうか。
 命が蘇った事は確かに喜ばしい事なのだが、状況が状況なだけに素直に喜べない。

 とはいえこんなチャンスは恐らく二度とやってこないだろう。
 だからこそ、これまで以上に慎重、冷静にいく必要があると彼は感じていた。
 前の殺し合いを省みても、慎重に事を為しているつもりでも、慎重さの欠片もなかった。
 ゆえにシリカにも嘘がばれて襲われたし、ブラックシャドーにも穴を指摘された。
 それらも冷静に考えれば直ぐに気付く範囲の事でしかなかった。
 慎重に、と言いながらどこかに焦りがあったのだろう。
 今度も同じような無様を晒してしまえば、同じ結末を辿ってしまう。
 それだけは避けたい、とマルクは心の底から思う。

「とはいえ、どうするべきなのサ」
 支給品を調べ終わり、幾分落ち着いてきたのか元の顔色に戻ったマルクは、
悪魔のような羽を腕を組むようにさせて考える。
 子供のように可愛らしく大きな瞳も、難しげに歪めだ顔の為に怖く感じる。
 辛酸を舐めさせられた経験からか、一切の遊びの無い声でうんうんと唸る。
 その様相は、道化というよりも寧ろ地獄の鬼といえただろう。

 考えるは、極力危険を冒さずに生き残る方法。
 積極的に殺しあう――論外だ。
 最後の一人まで隠れる――現実的ではない。
 打倒主催を目指すグループに紛れ込み、扇動をする――誰も信用しないだろう。
 むしろ打倒主催をする――一人でなど無理だ。
 その他、思いつく数あるスタンスを次々に考察していく。
 しかし自分の生存というビジョンが一向に見えない。

「これじゃどうしようもないのサ、ボクは二度と死にたくなんてないのサ……」
 初めて味わわされた命が消えていく未知の感覚を思い出し、身体が震える。
 それはブラックシャドーに感じたのと同じ、確かな恐怖の感情。
 馴れないその感情は、だからこそ深くマルクの心を縛り付ける。
「……誰でもいいから仲間が欲しいのサ。一人じゃ心細いのサ」
 でも、信用されない事には話にならないのサ」
 孤独を感じているマルクは、いつのまにか利用できる者ではなく仲間を求めている事に気付いていない。
 優勝して願いを叶える事よりも生存を優先している事にも気付かない。

9月に願いを ◆lYiZg.uHFE:2010/02/05(金) 18:23:57 ID:s61E8ORo0
「そうだ、確かさっき調べた支給品に……」
 組んだ羽を元に戻したマルクは、器用に羽をデイパックへと突っ込むと入っていた杖を徐に取り出す。
 魔法の杖だろうかと思って読んだ説明書には、こう書いてあった。

『「たずね人ステッキ」
 人や物を探しているとき、このステッキを地面に突き立てて手を放すと、目当ての人や物の方向に倒れる。
 しかし、その的中率は70パーセント。
 三時間につき一回のみ使用することができ、一度使用した相手には使えない。
 ちなみに死体にも有効。』

 最初に読んだ時は探したい人物などいないとがっかりし、不用品と結論づけたが、
冷静に考えればそれでも使い道はある。
「これでボクを信じてくれそうな人を探すって言うのはどうだろう?」
 確実性がないとはいえ、70%という数字は決して無視できない程には大きい数字だ。
 見える道が全て真っ暗闇だというのならば、命を賭けるに足りうる十分な確率。
「さあステッキよ、一番近くにいるボクを信じてくれそうな参加者を教えて欲しいのサ!」

 それから数分後――ステッキの倒れた方向へコソコソと飛んでいたマルクは、
進行方向の家屋から参加者と思わしき女性が出てこようとするのを発見した。
「でもいきなり目の前に現れたら不審がられるのサ。
 できるだけ向こうから発見できるように、それとブラックシャドーの言葉も思い出して……」

『本当に不幸を経験した人はもっと必死に話すんだよ』 

 それが、ブラックシャドーがマルクの嘘を見抜いた最大の原因。
 こんな状況で冷静に、この支給品で信じてくれそうな人を探しました――
などといっても、余計に不信感を煽るだけだろう。
 誰に狙われるかも分からなくて必死で逃げ回っていた。
 そこで女性に遭遇してしまう。それからはマルク自信の話術と演技力次第だ。
 マルクは計画を立てると、誰にも見つからないように道路へと降り立ち、一心不乱に永琳へと走り、衝突する。

「あなたは、マルク……!?」
「ひぃっ……! ボクはあいつとは違うのサ! 本当なのサ!
 お願いだから信じて欲しいのサ!」


 *  *  *

10月に願いを ◆lYiZg.uHFE:2010/02/05(金) 18:24:10 ID:s61E8ORo0

 かつて月と太陽を喧嘩させた張本人であるマルク。
 そんな彼が、『月』の頭脳を味方につける事ができるのだろうか――。
 


【一日目/深夜/東京都・野比家@テラカオスバトルロワイアル】
【マルク@任天堂キャラバトルロワイアル】
[時期]:65話『誓い』でマルスに殺された後
[状態]:普通
[所持]:たずね人ステッキ@アニメキャラ・バトルロワイアル
[方針]基本方針:死にたくない。
1:永琳と交渉。

【八意永琳@東方projectバトルロワイアル】
[時期]:104話『Never give up』で諏訪子と別れた後
[状態]:普通
[所持]:不明@不明
[方針]基本方針:輝夜を助ける。
1:マルクと交渉。


【たずね人ステッキ@アニメキャラ・バトルロワイアル】
マルク@任天堂キャラバトルロワイアルに支給される。
人や物を探しているとき、このステッキを地面に突き立てて手を放すと、目当ての人や物の方向に倒れる。
しかし、その的中率は70パーセント。
三時間につき一回のみ使用することができ、一度使用した相手には使えない。ちなみに死体にも有効。
アニロワ出典なので、アニロワで使用された相手には使えない。

11もう沖田も時代劇なんだよ:2010/02/05(金) 18:24:39 ID:s61E8ORo0
投下終了。
まあ細かい事はいいんだよ精神でやっていこうぜ。

12 ◆lYiZg.uHFE:2010/02/05(金) 18:27:13 ID:s61E8ORo0
どうせだからもう一策投下します

13そふへ ◆lYiZg.uHFE:2010/02/05(金) 18:27:42 ID:s61E8ORo0


―――我にこんな首輪は必要ない。


 ★

14そふへ ◆lYiZg.uHFE:2010/02/05(金) 18:27:58 ID:s61E8ORo0


「貴様、我の姿を見ても驚かぬのだな」
「まぁ……な、もう色々馴れちまったよ」

日本の足で威風堂々と歩き且つ喋るラムタルを前にしても、それ以上に混沌な世界を生きてきた男―――
6/は、驚きの感情を欠片も見せることなく気だるげに言葉を返す。
それも当然だろう。前の殺し合いでは喋る生きた生首の存在やら、死んでも復活する主婦やら、
阿部さんににレイプされたり、殺し合いの主催になったり、主催倒したり、性転換したり、
今更殺し合いがリセットされた所で驚きにも値しない事がたくさんあったのだ。
全参加者から狙われたりなんて事もあった以上、その程度―――ふーん、だから?である。

「ほう……では我が首輪を外せる、となったらどうだ?」
「そういう奴も中にはいるだろ」

驚くべき発言を前にしてもそれは変わらない。
彼のいた世界は首輪が爆発しても死なない奴や、ナチュラルに首輪をはずせる奴は普通にいた。
だからやはりそれも驚かすとなると、やはりまだ弱い。

「む……その反応。貴様、信じてないな?」

しかしそんなカオスな世界の事など、ラムタルが知るはずも無い。
ただの冗談に思われたと捉えたのか、ムキになった様子でそう言った。

「では証拠を見せてやろう」

そう言ってムキムキと人型へと変形するラムタル。
そして人へとなる途中ですぽっと首輪が抜け落ちる。

「この通りだ。どうだ、流石に驚いたのではないか?」

ラムタルは得意そうな馬面で6/へと笑みを向けた。

15そふへ ◆lYiZg.uHFE:2010/02/05(金) 18:28:16 ID:s61E8ORo0
 ★





    ,、‐'''''''''ヽ、
    /ヾ  ~"彡!
   {,,    ,, =,}
   ヾ, ,!! 、ミシ
     7‐-┬'´
    ./‐‐-ヘ
    /_,、-─-、i,
   な /  __ ヽ
 ぁ 訳/ ''"´   `\ ←ラムタル

16そふへ ◆lYiZg.uHFE:2010/02/05(金) 18:28:29 ID:s61E8ORo0
というのは二番煎じになるからやるつもりはない為、
★と★の間の出来事は当然ラムタルの妄想ではなかったが、突如ラムタルの身体に謎の刻印が浮かびあがった。
いっこうに表情を変えない6/だったが、その時はじめて顔色が変わった。
それが6/も聞いた事がある、ラノベロワで使われた刻印だからではない。
首輪と刻印という二重の―――いや、それ以上かもしれない縛りがなされているという驚きでもない。
外れた首輪が、証拠隠滅のためか爆砕した事でもなければ、
勿論ラムタルが身体のいたるところから血を噴出して死んだからなんて事でも断じてない。

「ここでもやっぱり誤解フラグかよ、くそっ!」
急いで周囲を見回した先で目が合った男が、恐怖の表情で逃げていったの見て、6/は諦めたようにそう怒鳴った。
つまりは、いつでもどこでも誤解される誤解王クオリティが発揮されるのではないかという恐れから顔色を変えたのだった。

だが、いつもの事だ仕方ないと諦めたその時―――!

「お……おまえは……ライダーロワのエル!?」
「ジャンプロワのK、だ。阿呆が……」

というやりとりと、コキャッという何かが折れるような音が聞こえ、
その後、先ほど逃げていった男の首の折れた死体を持った旧日本軍制服の男が現れた。

「貴様、6/だな。如何に過去の人間である俺とて、聞いているぞ、お前の噂は。
 しち面倒くさい誤解フラグばかり押し付けられる哀れな書き手だとな」
「Kさんよ。俺の事を知ってるんならなんで殺さないんだ?
 俺は生きてるだけでもあんたの嫌うフラグを量産するぜ」
「貴様のフラグは折りがいがある、ついていかせて貰おう」
「いいのか? 一緒にいるだけであんたも誤解されるかもしれない」

Kの事を知っていた6/は不思議そうに問う。
だが、そんな6/の質問を聞いたKは、さもおかしそうに笑いながら強く宣言した。

「構わん。貴様が誰にでも誤解をされるのなら、先ずはその巫山戯た誤解フラグをへし折ってやる!」

17そふへ ◆lYiZg.uHFE:2010/02/05(金) 18:28:42 ID:s61E8ORo0
【一日目/深夜/埼玉県・陵桜高校@テラカオスバトルロワイアル】
【◆6/WWxs9O1s@需要なし、むしろ-の自己満足ロワ@非リレー型バトルロワイアル】
[時期]:2話『いい男、降臨』で阿部高和に掘り殺された後
[状態]:嬉しい
[所持]:不明@不明、不明@不明
[方針]基本方針:かがみ。
1:Kと情報交換。

【K@書き手ロワイアルinジャンロワ】
[時期]:36話『偽りを超えて』で勉強男を殺して眠った後
[状態]:普通
[所持]:不明@不明、不明@不明
[方針]基本方針:旗・即・折。
1:                       ヘ(^o^)ヘ 構わん
2:                         |∧  
3:                     /  /
4:                 (^o^)/ 貴様が誰にでも
5:                /(  )    誤解をされるのなら
6:       (^o^) 三  / / >
7: \     (\\ 三
8: (/o^)  < \ 三 
9: ( /  先ずはその巫山戯た
10:/ く    誤解フラグをへし折ってやる

【ラムタル@安価カオスバトルロワイアル 死亡確認】
【パルマコスタの首コキャ男性@テイルズ オブ バトルロワイアル 死亡確認】

18もう沖田も時代劇なんだよ:2010/02/05(金) 18:29:16 ID:s61E8ORo0
投下終了。
結局二作しか書き溜められなかったでござる

19もう沖田も時代劇なんだよ:2010/02/05(金) 18:56:01 ID:GDPXS3PY0
とにかく一言超絶乙としか言いようがない
にしても

>基本方針:かがみ。

なにそれw

20もう沖田も時代劇なんだよ:2010/02/05(金) 19:48:19 ID:s61E8ORo0
もうしわけありませんが、ただいま審議中です。
投下は暫くお待ちください。

    ∧,,∧  ∧,,∧
 ∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧
( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
| U (  ´・) (・`  ) と ノ
 u-u (l    ) (   ノu-u
     `u-u'. `u-u'

21もう沖田も時代劇なんだよ:2010/02/05(金) 21:07:03 ID:s61E8ORo0
なんかもうルールから何から全部破棄でいいです。
このスレはそのままリピーターロワを考えるのもいいし、再利用するんでもいいです。

22もう沖田も時代劇なんだよ:2010/02/05(金) 21:46:06 ID:OtHmHaoE0
今日中に続きの話を投下する人がいなければ、ルールを決めなおしてから仕切りなおしってのはどうだろう

23もう沖田も時代劇なんだよ:2010/02/05(金) 22:18:10 ID:fpw1h8Zg0
もうちょっとルールを考えればよくなると思うんだけどねえ。
つーことで考えてみた

・参加者はパロロワの死亡したキャラ+生還者キャラ限定
・参加者総数は45人+α(ジャブローニ、ロワに出た設定だけで突っ来てしまえばOK)
・「思いれのあるキャラクタが出ると辛い」と言う声もあるので
 元ロワで投下順位4位のトリップで「〇〇は出して欲しくない」などの声があればそのキャラは
 断念する。
・地図は(本当はいろんなロワ廻りがいいんだけど許可貰えそうにないから)沖ノ島
・wikiは『みんなのしたらばまとめwiki』に入れてもらう。

軽く考えたらこんな感じか。
モーチョット考える

24もう沖田も時代劇なんだよ:2010/02/06(土) 00:21:47 ID:6wbAUZDI0
+αあるとはいっても45人は少なくないか

25もう沖田も時代劇なんだよ:2010/02/06(土) 02:02:19 ID:7j9k8JiY0
でもお祭企画だしなあ、45〜55辺りしか勢いでイケナイと思うんだ。
何にせよあれコレ言い放っている人もいるけど心の奥底の一部では
やりたいって思う心は誰でも持ってそうだし。
OPはマルクじゃない方の人は適任だし。 難しいねえ

26もう沖田も時代劇なんだよ:2010/02/06(土) 02:49:23 ID:Cs0a/2uo0
正直2話目に出てるキャラがリレーされるとは思えねー
非リレーロワとか把握率低そうだし、ロワ途中から参加とか状況の把握がさらに面倒じゃねーか

リレーしたいなら完結ロワ限定で生存者のみ参加可能とかにすれ
開幕話だけ書くぜ大会をしたいなら、このまま続行で

27もう沖田も時代劇なんだよ:2010/02/06(土) 08:41:47 ID:A3V3x4pkO
生き残り限定は人数少ないしマーダーが居ないような

28もう沖田も時代劇なんだよ:2010/02/06(土) 09:52:34 ID:OEIBIV7k0
「生還者をまたロワに出場させるのはいやだ」ってのはリピーターロワの話題が出るたびに言われてることだしな

29もう沖田も時代劇なんだよ:2010/02/06(土) 13:35:28 ID:Cs0a/2uo0
リピーターロワの難所

・把握が困難。原作に加えロワまで把握しないといけない。
・ジャンルが広すぎる。それ故に全部を把握している住人が皆無。
・リレー困難。上記の理由より。
・完結ロワなどで綺麗に終わったキャラの後を蛇足で濁したくない。

上記をぶっとばす程の勢いが欲しいが…
ぶっちゃけ、自分の知ってる数個のロワのキャラが出たって時ぐらいしか楽しめんからなあ…
知らんキャラが知らんロワ内でどうなったってのを言われても、ねえ、って感じ。
一方で書き手ロワなんて成功例もあるから、模するんならそっちをベースにすべきかもね。


書き手ロワはある程度キャラ立つほどにSS書いた人だったからなー

30もう沖田も時代劇なんだよ:2010/02/06(土) 15:15:40 ID:Q1wZf90UO
勢いが欲しいなら、とりあえずまともにリレーされることや、ましてや完結なんかは
最初からは期待しないことってのが大前提だと思う

というか同じリピーターロワやりたいって言ってる人の中にも、
らきロワやなのはロワみたいなのをしたい人と書き手ロワやオールロワみたいなのをしたい人がいて
話がかみ合ってない気がする

31もう沖田も時代劇なんだよ:2010/02/06(土) 15:26:18 ID:UD3E0.Uo0
キャラは敢えて投票で選んでも面白いかもしれない

32由井者ケーザオス:2010/04/05(月) 16:04:05 ID:C6.4Okp20
何とかこのスレを有効活用できないか、ということで話題振ってみる

らきロワみたいな感じのリピーター参加ロワをできそうな作品って、らきすた以外に何があるだろ?

33由井者ケーザオス:2010/04/05(月) 17:51:30 ID:m9rJeuOQ0
なのは
ハルヒ
禁書

辺り

34由井者ケーザオス:2010/04/05(月) 19:42:31 ID:MbnmoYIU0
ボカロ、東方辺りはまだ参加回数が少ないか

35由井者ケーザオス:2010/04/05(月) 23:09:00 ID:ayXV9A4A0
ボカロは確かニコβ、カオス7、ロボ、安価カオスしか出てないな
支給品として出てる初代ニコを入れても五個
ただ各ロワで関わった面子が異様に濃いんだよなw

36由井者ケーザオス:2010/04/05(月) 23:48:05 ID:OZflVhsQ0
他にはひぐらし、笛とかかな?

37由井者ケーザオス:2010/05/03(月) 14:00:19 ID:6s0irCBA0
らきロワは参加者がよかったのがあると思うんだ
今回挙がった作品で名簿作るとどんな感じになるんだろう

38由井者ケーザオス:2010/05/03(月) 18:12:08 ID:KzI6kusQ0
らきロワはなんかもう奇跡みたいなもんだからww
最初期はベテラン書き手数名+若手書き手数名で構成されていた凄いロワだったし。

39由井者ケーザオス:2010/05/03(月) 21:31:52 ID:eJp/uwOo0
この際なのはロワ勢は出さない方がいいかもな。
原作とロワに加えて、元の連載SSまで読まなきゃいけない分、把握に手間がかかるし。
らきロワで早期退場しまくったのだって、多分把握が難しかったからだろうし、
こっちに出してもまたズガン、ってのは忍びない。

40由井者ケーザオス:2010/05/04(火) 14:03:29 ID:Me4WIsyc0
ぶっちゃけ、なのはロワ勢よりアニ2勢の方が把握されていないような気がする
二回放送あって一人も退場していないのもアレだ。

41由井者ケーザオス:2010/05/31(月) 18:12:03 ID:BRykrtfo0
>>37
参考までにパロロワクロススレに置いてあった。
ボカロリピーターロワ名簿

【ニコロワβ】
初音ミク/KAITO/鏡音リン/鏡音レン/弱音ハク/重音テト
ルイージ/僧侶/アレックス/ドナルド・マクドナルド/七夜志貴/ブロリー/キーボードクラッシャー
【ロボロワ】
初音ミク/ミー/ラミア・ラヴレス/フランシーヌ/ギンガ・ナカジマ/R・田中一郎
【カオスロワ七期】
初音ミク/KAITO/鏡音リン/鏡音レン/巡音ルカ/6/氏/メタナイト/長曽我部元親
DIO/松岡修造/藤原妹紅/柊かがみ/12//織田信長/イナバ製作所社長
【安価カオスロワ】
初音ミク/アブストラクトファクトリ/プレイヤーA/ウラオモテ人

カオスロワ七期は何人か変わりそうな気がする。

42由井者ケーザオス:2010/06/07(月) 00:34:17 ID:7CDkiLhI0
ニコのKAITOがやっぱ涙目な気がするw

■掲示板に戻る■ ■過去ログ倉庫一覧■