（ ･∀;）パパもいない……
（ ;∀;）プレゼントもない……
（ ;∀;）さびしい
（ ;∀;）ママもパパも僕の事なんて嫌いなんだ
お昼ご飯はチンして食べた
夜ご飯はまだ食べていない
さっきまでやっていたゲームは敵が強くて勝てないからやめてしまった
（ ;∀;）さびしいよ……
（ ;∀;）お腹も減ったよ……
ガッジャーン
.
( ´;ﾟ;ё;ﾟ;)大丈夫！君は一人じゃない！
（ ･∀･）なんだ……
( ´;ﾟ;ё;ﾟ;)大丈夫！君は一人じゃない！
同じ言葉を繰り返しているのは棚から落ちた玩具のヒーロー
そんなスピーカーから出る決まった言葉なんかじゃ僕の寂しさは消せない
慰めになんかならない
（ ;∀;）玩具なんかじゃ僕を楽しい気分にさせる事なんてできないんだ！
（ ･∀;）え？
目を開けるとそこには好き勝手に動き回る玩具達の姿があった
∧ ∧
( ´ー｀) ζ(ﾟーﾟ*ζ知ってるよ
＼ < Y^-^花) /Ｉ
＼.＼∫ ヽ__／/
＼ | ／
∪∪￣∪∪
もっと小さい頃、ねだって買って貰ったなんだか緩いドラゴンの玩具も
ママが何故か大事にしている人形も
| ﾞヽ、 / ﾞi
| ﾞ''─‐'''" l
,/ ﾞヽ
,iﾞ ／ ＼ ﾞ
i! ● ● ,l
ﾞi,, * （__人__） ,/
ヾ､,, ,／
/ﾞ " ヽ
/ i!
(⌒i 丶 i ! i!.,
γ"⌒ﾞヽ l l γ'.ヽ
i i,__,,ﾉ i,__,,ﾉ_,,丿
ヽ,＿,,ノ"~´￣ ￣
しょぼくれ顔のぬいぐるみも
＼ }＼
＿＿}＼ 〈:::::::＼
￣}::::::＼ ｨﾉﾉ八ヾ::::〉
─く:::::::::::{_ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘ/
}::::::::厂Ｏ )O
／⌒}/ r( 〈
／ / J ヽ_,)ﾉ
ちょっぴり悪そうなコーラに付いてきたフィギュアも
(#ﾟ;;-ﾟ)
/;; ;;⊃
〜;; ;; ;;/
（/ 'J
ボロボロになっちゃった猫のぬいぐるみも
＼
□□□□（ ФωФ）
◎◎◎◎ ↑ ↑
ライト ライト
昔いっぱい遊んだプラ○ールも
ヾ;ヾ;;.､,= ､ 大丈夫！君は一人じゃない！ .,ィ彳
<三シ ト . _ ／"／
ヾ _ノ ＿＿ ( ´;ﾟ;ё;ﾟ;) ＿ _ , イ .l ﾆ≧
＼ 〈ﾞｰ- -／::ヾ､::::::／::ー...-...一ヾ､::＞「＞＿ ＿ r. ´ ヽ＞'
＼ ! ヽ_ ＞" Y:::::::::::::::::::::::::::::::｡ヽ ＼ / / ／
ﾞｰヾ _ / _ヾ / !::::ヒ::Z:S:>‐:<(非) !＿ヽヽ. -― "
￣ ＼/ ｀ｰ=＝"二ﾞ＝= "丶／ ￣
f , i!" ´ ｀ ﾞi!＼ i}
!／;{ ,i!_ ― _ i!. /!」
|:::ヾ i!ﾄ. _人_ ィ} /::i!
i!::::::l l＼::::::::::j//:::::!
/!＝＝i――i==＝iﾄ.
!/＝＝L＿_.」＝＝!」
i- ､ ヾ // , !
| ヽ ヾ._.// / |
「! ヽ ニ / }i
/､ 1 ,' !l
,"i ヽ .! _ ∧ /!1
i::ヽ ＼ / ヽ ヽ ／ /:i
|:::::ヽ ヽ/ ヾ ／ /:::::!
|:.:,:.'.:＼ ./ ヾ ./､:::::l
ﾚｰ-:::::::/ ’_／:::::ヽ:!
/ｰ ｯ ヾ1 .!:::::」＝=､
/!‐-" ! / ヾ _ﾉ
/.ﾟl_ , ―{ ヾ__/ __)_
i： ．：| / l＿ _/．．!
/!・_／ / !. ヾ：_ﾉi
/＼_二7 ’,二ニ- f
7 / ， ‐‐ "i}
/._ ./ 1 ﾟl ヽ
;=ミ ヾ;/ 〉 ! ／」
／ﾐ; !) i ＝＝＝､_
,.一" ヾj＿_」 L二ﾆ ､ ＿_ヽ
＝＝= " ﾞ ー― "
真っ先に僕に声を掛けてくれたヒーローも
みんなみんな僕と同じくらいの大きさになって動き出した
( ´ー｀)乗せるのは俺だヨ
（ ･∀･）乗りたい！
ζ(ﾟーﾟ*ζじゃあ変わるね
( ´ー｀)仕方ないヨ
（ ･∀･）ありがとう！
ドラゴンの背中は元が玩具だとは思えないくらいに温かかった
（ ･∀･）最高！
( ´ー｀)なら良かったヨ
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘねぇねぇそんな飛べもしない竜になんて乗ってないで私に乗らない？何なら地上で私に乗ってもいいけどぉ？
（ ･∀･）地上で乗っても面白くないじゃん？
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘまだまだお子様ね〜
（ ･∀･）お子様ですよーだ
(#ﾟ;;-ﾟ)ミセリちゃん、そんな事言ってたら乗って貰えないよ
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘ別に〜乗りたくないなら乗ってくれなくてもいいし〜
ちょっぴり悪そうなフィギュアはやっぱりちょっと意地悪だ
意地悪フィギュアになんて絶対な乗ってやらない
隣のボロボロのぬいぐるみはいい人なみたい
後でお話したいな
（ ･∀･）乗ってみる！
（ ФωФ）振り落とされないように捕まっておれよ……それっ！
（ ･∀･）速ーい！
電車の玩具はやっぱり速い
でも僕を振り落とさないように気を付けてるのか運転は丁寧な気がする
きっと優しい電車さんなんだ！
(#ﾟ;;-ﾟ)そんなに人を乗っけたいなら私が乗ってあげようか？
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘだから乗せたいわけじゃないって
(#ﾟ;;-ﾟ)どうだか
（ ･∀･）速い速ーい！
(´･ω･`)速いよね
ζ(ﾟーﾟ*ζねー
（ ･∀･）うわぁ！
(´･ω･`)実は君が乗る前から乗ってたんだよ
ζ(ﾟーﾟ*ζねー
（ ･∀･）そうだったんだー
(´･ω･`)気付いてなかったのか……
ζ(ﾟーﾟ*ζ私達もいるんだからねー
（ ･∀･）速さに夢中で気付かなかった、ゴメン
(´･ω･`)まぁいいけどね……
ζ(ﾟーﾟ*ζならいいやー
しょぼくれ顔のぬいぐるみはその顔の通りなんだか暗そう
ママの大事にしている人形は能天気な感じだ
ママにはあまり似てない気がする
( ´;ﾟ;ё;ﾟ;)大丈夫！君は一人じゃない！
( ´;ﾟ;ё;ﾟ;)(なんか俺蚊帳の外じゃね？)
( ´;ﾟ;ё;ﾟ;)大丈夫！俺は一人じゃない！
( ´;ﾟ;ё;ﾟ;)虚しいな
向こうでヒーローが一人で何か言っている
ヒーローも誘ってあげよう！
（ ･∀･）おーい！ヒーローも遊ぼー
( ´;ﾟ;ё;ﾟ;)でゅふ？え？え？マジでマジで？
思ったより気持ち悪いヒーローだ
よく見たら顔も気持ち悪い
でも最初に声を掛けてくれたのはヒーローだ
やっぱり一緒に遊びたい
クソっこんなのでw
( ´;ﾟ;ё;ﾟ;)ありがとう、モララー氏マジ天使
ζ(ﾟーﾟ*ζ友達が増えるー
(´･ω･`)臭そうだけどね……
ζ(ﾟーﾟ*ζもー、ショボン君！酷いこと言っちゃダメでしょ
（ ･∀･）えー？君達名前合ったの？
ζ(ﾟーﾟ*ζうんあるよー
(´･ω･`)君が付けてくれた名前だったんだけどな……
（ ･∀･）ホント？
(´･ω･`)うん……
（ ･∀･）ゴメン……
ζ(ﾟーﾟ*ζあ、私はデレね
(´･ω･`)僕はショボン
( ´;ﾟ;ё;ﾟ;)俺は肝田則夫、あだ名はキモオだよ、でゅふふふふ。まぁ俺役の俳優の名前なんだけどね、でゅふふふふ
（ ФωФ）ワシはロマンエクスプレス、上手く発音できなかったモララー君にはロマネスクって呼ばれていたよ
（ ･∀･）そうだった！ショボンにロマネスクだ！デレさんはママが付けた名前だよね？
ζ(ﾟーﾟ*ζそうだよー
（ ･∀･）やっぱり！なんでみんな忘れちゃってたんだろー
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘアタシはパセリよ
（ ･∀･）あ、あなたには聞いてないです
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘあっそ
(#ﾟ;;-ﾟ)もう、パセリちゃんは……あ、私はでぃよ
( ´ー｀)俺はシラネーヨだヨ
（ ･∀･）みんな名前付けたのに忘れててゴメン！
(#ﾟ;;-ﾟ)私も
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘ私は許さないけどねー
(#ﾟ;;-ﾟ)パセリはフィギュアに元々付いてた名前でしょ？
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘそうだけどさ……
（ ･∀･）じゃあ僕が今日名前を付けてあげるよ！
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘ別に(#ﾟ;;-ﾟ)あー
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘんもー
（ ･∀･）今日から君はミセリね！
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘ一文字変わっただけじゃん
(#ﾟ;;-ﾟ)似合ってると思うけどなー
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘそう？
(#ﾟ;;-ﾟ)うん
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘじゃあ貰っとくとしますかねー
(#ﾟ;;-ﾟ)素直じゃないなー
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘえ？乗るの？大丈夫？落ちたら痛いよ？
さっきまでと変わりすぎだ
やっぱりミセリも悪い人じゃないんだ！
（ ･∀･）大丈夫大丈夫
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘじゃあ乗りなよ
（ ･∀･）よいしょ
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘちゃんと捕まってなよ
（ ･∀･）分かったー
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘそーらよっと
ミセリが掛け声を上げるとミセリの足が地面から離れた
部屋には天井があるからそんなに高くまでは飛べないけど飛ぶって言うのはこんな感じなんだなーって思った
（ ･∀･）飛ぶのって気持ちいいね
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘでしょー
(#ﾟ;;-ﾟ)私も乗りたいなー
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘでぃは後でねー
(#ﾟ;;-ﾟ)モララー君いいなー
（ ･∀･）いいだろー
ﾐｾ*ﾟーﾟ)ﾘ地面スレスレ飛びー
（ ･∀･）ひゃっほー
スピードを上げての地面スレスレ飛び
体で切る風が気持ちよくって目を瞑った
その瞬間、ガチャってドアの開く音がしてそれから僕は地面に落ちた
.
（ ＾ω＾）本当にすまんお
（ ･∀･）あ、あれ？
さっきまで動き回っていた玩具達は元の大きさになって、僕の周りに転がっていた
動く気配の無い
いつも通りの玩具だ
ξﾟ⊿ﾟ)ξあれ？珍しく玩具で遊んでたのね
（ ･∀･）う、うん
ξﾟ⊿ﾟ)ξ珍しいなーって思っただけで別に攻めてるんじゃないわよ
（ ＾ω＾）それはそうと、実はモララーには内緒でレストランを予約してたんだお！今日はそこで誕生日パーティーだお！
ξﾟ⊿ﾟ)ξパーティー行くから玩具はしまっちゃいなさいね
（ ･∀･）はーい
さっきまでの時間は何だったんだろうと
答えてくれる者はいない
でも確かに玩具達は動いていたし喋っていた
シラネーヨもデレもショボンもロマネスクもでぃもミセリもキモオも
片付ける為にヒーローを手に取ったら相変わらず
( ´;ﾟ;ё;ﾟ;)大丈夫！君は一人じゃない！
って言ってた
本当の事は分からないけど……
全ての玩具を片付け終えた
今度からはもっと玩具達で遊ぼう
名前も忘れないようにしよう
（ ･∀･）はーい
ありがとうと玩具達にお礼を言って僕はママとパパの方へと駆け出した
ママもパパも僕を嫌いになった訳じゃ無かったんだ
大丈夫！僕は一人じゃない！
おわり
おつ あったかかった
じんわりくるなあ