愛宕「確かに大分お酒入ってはいたわよ？それで提督にちょっと介抱してもらったのも事実よ？」
長門「…で、その後は？」
愛宕「よ、よく覚えてはいないんだけど…目が覚めた時には下着姿の提督がベッドにいただけなの。」
長門「なるほどな。」
ｺﾞﾁｭｳﾓﾝﾊｵｷﾏﾘﾃﾞｼｮｳｶｰ
長門「あ、すいません、ウーロンサワーお願いします。」
愛宕「私はスクリュードライバーで。つまみはこれとこれで。」
長門「朝起きたときに提督が裸で隣にいたが、記憶は曖昧。でも能動的にやったつもりはない。そういうことだな？」
愛宕「確かにあんまり覚えてないけど本当なのよ！何もしてないの！私を信じて！！」
長門「…どう聞いても酔った勢いで一晩の過ちを犯したようなんだが、本当に何もしてないのか。」
愛宕「本当よ！」
愛宕「あったりまえじゃない！毎日毎日提督にちゅっちゅしたい気持ちを抑えるのに必死よ必死！！」
長門「……」ｼﾞﾄｰｯ
愛宕「き、気持ちだけよ？本当にやろうとしてるんじゃないのよ？その気持ちを我慢してるって話なのよ？」
長門「……別に信じてもいいが。」
愛宕「信じてくれるの！？」
長門「私が信じてところでどうなる、というのが問題だな。」
愛宕「……そうよね。」
ｵﾏﾀｾｼﾏｼﾀｰ
長門「乾杯」
愛宕「かんぱーい」
ｺﾞｸ ｺﾞｸ
長門「まだ提督とは話していないのか？」
長門「その、なんだ…提督だっていつまでもへそを曲げているのも疲れるはずだ。」
長門「どうせすぐに前のようにお前に甘えてくるだろう。」
愛宕「そうかしらね…」
長門「気になるなら謝ってしまえ。こういうのは自分の言動の是非や当否に関わらず謝っておくのが一番丸く収まる。」
愛宕「うぅ…絶対やってないはずなのに…」
長門「お、今日のお通しなかなかイケるな。」
愛宕「……」ﾓｺﾞﾓｺﾞ
…翌日…
ｼﾞﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘ
ｶﾞﾁｬｯ
愛宕(うぅ…頭痛い…また飲みすぎた…)
愛宕(ああ、新しい枕カバー、本当に素敵…ちっちゃくてやわらかくて暖かくてまるで本物のような…)
愛宕「…ん？」
ショタ提督「……」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ
愛宕「本物の…提督…？」
ショタ提督「……」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ
愛宕「……」
愛宕「…」ｷﾞｭｰｯ
ショタ提督「////」
愛宕「…♥」
愛宕「…って浮かれてる場合かあああああああああああああああ！！」
ショタ提督「あ、あの…」
ｺﾝｺﾝ
愛宕「うわっ誰！？こ、こんなところ見られたら…！提督、ちょっとこっち！！」
ショタ提督「わあっ」
高雄「愛宕朝よ！いい加減起き…ってあら？いない」
愛宕(思わず提督と一緒にクローゼットに隠れちゃった…)
愛宕(そしてやっぱり高雄…早く出て行ってくれないかなぁ)
ショタ提督「んうううううっ」
愛宕(あ、やばい。これヤバイ。私の胸でプルプル震えてる提督めっちゃかわいい)ｷｭﾝｷｭﾝ
ショタ提督「……/////」ﾌﾟｼｭｰ
愛宕「いい子いい子。もう少しの辛抱だからね…」ﾋｿﾋｿ ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
高雄「どこいったのかしら？全くもう…」
愛宕(あーごめん高雄、もうちょっとそこら辺うろうろしてて。この状態を楽しみたいから。)
高雄「そうはさせるか！」
愛宕「え？」
ショタ提督「！？」
ｸﾞｲｯ
高雄「やっぱりここにいた！」
愛宕「バレた！？っていうかモノローグを読まれた？！」
愛宕「ま、待ってこれにはわけがあるの！私にもわけわかんないけどわけがあるのよ！」
ショタ提督「……」
……
愛宕「うう…多分きっと私のせいじゃないはずなのに」ﾊﾟﾁｯ
高雄「…随分と曖昧な物言いね」ﾊﾟﾁｯ
愛宕「だって酔ってたしぃ…私酔ってる時の自制心に絶対的な自信持てないもん。」ﾊﾟﾁｯ
高雄「やっぱり自分からヤッたんじゃない？」ﾊﾟﾁｯ
愛宕「違うのよ〜。初めては提督からって決めてるの。今はそのためのお膳立て中なの。」ﾊﾟﾁｯ
高雄「あなた意外と据え膳は食べないタチなのね。」
愛宕「据え膳は私なの！」
高雄「ふーん」
高雄「…」
愛宕「…どうでもいいけど早く置いてくれない？」
高雄「ちょっと待って！ここ殺されたら黒地半分になっちゃうじゃない！」
愛宕「いや、必死に白殺そうとしてるところ悪いけど、そこもう死んでるから。」
高雄「ええっ！？」
愛宕「これをこっちからアテると…ほら、ウッテガエシ」
高雄「あ、あぁ…」
愛宕「高雄ったらいつまでたっても囲碁よわーい♪」
……
ショタ提督「……」ｶｷｶｷ
愛宕(あれから3日経つけど、なーんか気まずい…)
愛宕「はいはい！どうしたの、提督」ﾆｺｯ
愛宕(せめて愛想だけはいつも通りに…)
ショタ提督「……開発お願いしてもいいかな？」ﾓｼﾞﾓｼﾞ
愛宕「りょーかい♪ばりばり働いちゃうからね！」
ショタ提督「あ、ありがとう…」
愛宕「うふふ♪」
ショタ提督「…」
愛宕「……」
愛宕(いつもならこの後もなんだかんだで結構会話が弾むのになぁ…)
愛宕(…腹をくくりましょう！)
愛宕「提督！！」
ショタ提督「！？」
ショタ提督「え？ええ？」
愛宕「なんでこんなことになったのかわからないんだけど…私のせいっぽいから…」
ショタ提督「いや、それは…あの…」
愛宕「本当にごめんなさい！」
ショタ提督「わ、あわわわ…ご、ごめんなさああああああい！！」ﾀﾞｯ
愛宕「ちょ、提督！？」
ｶﾞﾁｬｯ ﾊﾞﾀﾝ
愛宕「な、なんで…？」
愛宕「すぅすぅ」
ｼﾞﾘﾘﾘﾘ ｶﾞﾁｬｯ
愛宕「んっ…うぅー‥」
愛宕(はっ、私は何を！？)
愛宕(確かあの後ショックでやけ酒あおって、歯を磨いて…そのまま寝ちゃったのよね)
愛宕(本当にそれだけのはず…で、でもこの布団の下から伝わる暖かな感触は…！)
ﾍﾟﾗｯ
ショタ提督「……」
愛宕「なんでいるのよおおおおおおおおおおおおおおおお！！」
ﾄﾝﾄﾝﾄﾝ
長門「おい、どうしたんだ愛宕。ゴキブリでも見つけたか？」
高雄「カギ開けるわよ？」
愛宕「ま、待って！！今入ってこないで！！」
長門「何をやって…ってまた提督を襲ったのか。」
高雄「懲りないわねあなたも。」
愛宕「違うのよ！私は何にもしてないの！」ﾑｷﾞｭｰ ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
ショタ提督「……」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ
長門「なんだまだ何もやってないのか」
高雄「あーはいはい、そういうことなのね。」
愛宕「信じてよおおおおおおおおおおおおお！！」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
ショタ提督「//////」ﾌﾟｼｭｰ
長門「なら抱きしめてる提督を離せ」
……
愛宕「飲まない。」
高雄「こんな時くらいいいじゃない。」
愛宕「飲まない。」
長門「気を落とすな、私たちが奢ってやるから」
高雄「そうよ、暗い時はパーッと…」
愛宕「飲みたくない！私もうお酒が怖いの！！」
高雄「ですよねー…」
愛宕「だってお酒を飲んだ次の日、朝横を見ると絶対に提督が一緒にいるのよ！？怖くないわけないじゃない！」
高雄「でもうれしいんでしょう？」
愛宕「もはやうれしくすらないわよ！これじゃ私が提督襲ってるみたいじゃない！」
長門「まだ認めていなかったのか…」
長門「そこは認めるんだな。」
愛宕「それでもよ！私はあくまでも提督の意思を尊重して…」
高雄「今です長門さん！！」
長門「押さえた！」ｶﾞｼｯ
愛宕「ちょっ！？何を、むぐぅっ！？」
高雄「いいから飲みなさい！ほら一缶一気に！」
愛宕「んぐ、んぐっ、んぐぅっ」
長門「よし、暴れるな。そのままゆっくり飲み干せ。」
愛宕「んっ、んっ、んっ…」
高雄「こぼしたら汚れるのは宅飲み会場のあなたの部屋の床よ。一滴残らず飲みなさい。」
愛宕「んっ、んっ、んっ…ぷはぁっ」
高雄「いい飲みっぷりだったわよ。」
長門「細かいことは気にするな。これで一本飲んでしまったんだ。あとはどれだけ飲んでも同じだ。」
高雄「ささ、変な悩みなんて忘れてもう一杯。」ﾄｸﾄｸﾄｸ
愛宕「なんなのよーあんたたちぃー！」
……
愛宕「う〜ん…」
長門「愛宕は寝ているな？」
高雄「はい、ちゃんと酔いつぶれているようです。相変わらず自分のベッドで横にするとすぐに寝てしまいますね。」
ショタ提督「ね、ねぇ…本当にまたやるの？」
長門「ああ、今度こそ腹を決めるんだ。愛宕が好きなんだろう？」
ショタ提督「好きだけど、だからってこんな…」
高雄「もうこれで5回目。これ以上愛宕を誤魔化すのはちょっと厳しいです。」
長門「そして5回目の説明だが、愛宕は提督からのアプローチをガン待ちしている。」
長門「自分からはあれ以上手を出さないつもりらしい。」
長門「無理なのだろう？」
ショタ提督「////」ｺｸｺｸ
高雄「まぁちょっと難しいですよね。提督もお年頃ですし。」
長門「ならここはやはり愛宕に手を出させる方が容易で手っ取り早い。最短距離で提督ルートを突っ走らせるんだ。」
高雄(どう見ても遠回りにしか…)
長門「どうせ酔ってるんだ。提督が愛宕をちょっと起こしてやればきっと襲い掛かってくる…はずなのだが。」
ショタ提督「い、一応長門に言われた通り…愛宕を起こそうとはしたんだよ？」
ショタ提督「でもベッドに近づいたらすぐに布団に取り込まれて…そのまま抱きしめられて…」
高雄「あー、愛宕あるあるですね。その謎の寝相。」
長門「できればゆっくりと起こしてそのまま雰囲気で…というのが望ましいかったが、もう後がない。」
長門「大声で起こしてうまいこと話しをつなげろ。あとは愛宕がするようにするはずだ。」
高雄(それもう絶対普通に告白するよりハードル高いですよね。)
長門「時期尚早という人間は100年たっても時期尚早というという名台詞を知らないのか。」
ショタ提督「ごめん初めて聞いた。」
高雄「提督のお歳だとちょっと世代が違いますね。」
長門「ええい！いいから行って抱かれてこい！！」
ショタ提督「わあっ」
長門「高雄、愛宕の部屋の合鍵はあるな？」
高雄「あー…じゃ、じゃあ頑張ってください、提督。」
ショタ提督「え、ちょっと待ってよ！」
ｶﾞﾁｬｯ
ショタ提督「ど、どうしよう……」
愛宕「……」
ショタ提督「あの、愛宕、ちょっとごめん、起き…」
ｸﾞｲ ｽﾞｲｽﾞｲｽﾞｲ
ショタ提督「わぁっ！！」
愛宕「ん…」
ｷﾞｭｯ
ショタ提督(また捕まった)
ショタ提督(何回やられても慣れない…)ﾄﾞｷﾄﾞｷ
ショタ提督(いい匂いするし、あったかいし)
ショタ提督(結構厚着なのに、すっごいやわらかくて、むちむちしてて、おっきくて)
ショタ提督(寝顔もこんなにきれいで…)
愛宕「…」ｼﾞｰｯ
ショタ提督「…」ﾊﾟﾁｸﾘ ﾊﾟﾁｸﾘ
愛宕「こんばんわ」
ショタ提督「……寝てないの？」
愛宕「長門と高雄の様子が露骨に変だったから狸寝入りしてた。」
ショタ提督「ずぅっと聞いてた…？」
愛宕「ええ」
愛宕「……」
ショタ提督「……////」ﾎﾞｯ
ショタ提督「あわわわわわわ！」
愛宕「とりゃー逃がすかー！」ｷﾞｭｰｯ
ショタ提督「むぎゅうっ」
愛宕「全く提督ったらほんっとうにいけない子ねぇ♪私がどれだけ怖がってたと思ってるのよぉ♪」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
ショタ提督「ごめんなさい////」ﾓｿﾞﾓｿﾞ
愛宕「でもそうなんだぁ♥私のことが好きで仕方なくやってただけなんだぁ♥じゃあ仕方ないわねぇ♥」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
ショタ提督「許してくれるの？」ﾓｿﾞﾓｿﾞ
愛宕「うーん、落とし前つけてくれたらね。」
ショタ提督「お、落とし前…？」
愛宕「そうよ？どっかの誰かさん二人のせいとはいえ提督が私の純情を弄んだのは事実でしょ」
愛宕「責任はとってもらわないと。」
愛宕「私に言わせないでよ。」
ショタ提督「そ、それって、つまり…」
愛宕「……好きなんでしょ、私のこと。」
ショタ提督「……」
……
高雄「いいですか？さりげなくですよ。さりげなく。」
長門「いいだろう。任せておけ。」
愛宕「……」
長門「どうしたー愛宕！元気がないぞ！！」ﾊﾞﾝﾊﾞﾝ
愛宕「ひゃあっ！！」
高雄「うわぁ…すっごいさりげない。」
長門「昨日提督と何かあったのかー！！」
高雄「あのー…長門さん？ちょっと抑えて…」
長門「私とお前の仲だ、遠慮なく相談に…」
愛宕「―――――！！」////
長門「あっ…ど、どうした？少し整備が必要か？」
愛宕「うっさいうっさいうっさいいいいいいいいい！！」ﾀﾞｯ
高雄「…逃げちゃいましたね。」
長門「ふっ、あれは喰ったな。」ﾄﾞﾔｧ
高雄「ははは…あ、提督おはようございま…」
ショタ提督「愛宕とキスした愛宕とキスした愛宕とキスした愛宕とキスした愛宕とキスした愛宕とキスした愛宕とキスした…////」
長門「……え？」
愛宕「あああああああああしちゃったしちゃったしちゃったあああああああああああ」ﾀｯﾀｯﾀｯﾀ
摩耶「！？」
愛宕「あああああああああああああ提督と私のファーストキスうううううううううううう////」ﾀｯﾀｯﾀｯﾀ
摩耶「とうとう提督好きをこじらせたか…」
〜の記号を重ねすぎるのNGらしいですね
それ気づくのにえらいかかってしまった
愛宕のSS流行れ
来週もたのしみにしてます