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鈴谷(……身体が熱い……)
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目の前すべてが真っ赤に染まっている。
爆発、轟音、鋼鉄の軋む音。
悲鳴、怒号、もはやヒトであるかも定かでない者の呻き声。
熱い。身体が、熱い。
誰か助けて。誰か私を、あの将兵たちを。
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目の前すべてが青に染まっている。
私の身体が軋む音。
それ以外はもはや何も聞こえない。
冷たい。身体が、冷たい。
苦しい。冷たくて、苦しくて、何も聞こえない。何も見えない。
誰か助けて。誰か私を助けて。
誰か、誰カ、ダレカワタシヲーーー
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「う……うぁ……っああ!」
潰れてしまう、そんなすんでのところで目を覚ます。
「またこの夢……」
こんな悪夢を見るのは一度や二度ではない。
それでもここ最近は見ることはなかったのだが。
枕元の時計に目をやる。
0時を回ってまだそれほど経っていないが、日付を見て合点がいった。
「はぁ、やんなっちゃうなぁ」
ぐっしょりと汗に濡れたシーツから身を起こす。
こびりついて離れない、あの日の記憶をも落とすように身体を拭き、部屋を出た。
ー10月25日。帝國海軍巡洋艦『鈴谷』の戦没日である。
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おぼつかない足取りで彼の部屋の前に立つ。
ドアの隙間からは少し光が漏れており、微かにコーヒーの香りがした。
まったく、寝るのも兵隊の仕事だといつも言っている人間がこれでは示しがつかない。
「提督、いい?」
おう。と、なにも疑問などないように返される。
彼と私となら、これだけで充分だという事実に少し気持ちが安らぐ。
「まだ仕事してんの?好きだねぇ〜」
言いながら、彼の傍ににじり寄る。
そのまま少し強引に唇を重ねた。
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「……抱いて?」
彼の身体にすがるように抱きつく。
なにも言わずに力強く抱きしめ返してくれる。
愚かな戦いの記憶が消えることはない。
奪い、奪われた命が帰ってくることはない。
それでも、あの日の炎の熱さと海の冷たさを、貴方の熱で上書きしてほしい。
まだ、私がヒトと共に居られるようにー
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エロいスレかと思いきやシリアスかと思ったらエロそうでどうしたらいいか分からない
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ちょっと切ないスッズレもいいですね…
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吸い込むように読ませる文才誇らしくないの?
俺にもちょっと(才能)回してくださいよ〜
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ガッツリ依存してますね……
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体が熱い…力が目覚める!奥義!ドラゴンドレッド!
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>>10
これかと思った
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鈴谷エルク説
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合掌
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