■掲示板に戻る■ ■過去ログ 倉庫一覧■
艦娘たちは休暇中です。1日目 (再)
-
前回からしばらく経ったある日のことです。この間大きな任務が片付いたので、日頃の感謝を込めて全ての艦娘たちに今日から3日間の休暇を取らせました。ほとんどの艦娘は自分の実家に戻ったり仲の良いメンバーで旅行に行ったりしている事でしょう。ただ中には理由があって鎮守府に残っている人がいる訳で…。
「提督、それじゃあ行ってくるわね。朝ご飯は作っておいたから勝手に食べといてちょうだい。昼くらいは自分で何とかしなさいよ。」と言ってさっきジムに出かけた足柄さんがまさにその人です。彼女は休暇の2日目に件(くだん)の男性と会う予定があるため、どうしても遠出する訳にはいかなかったそうです。
その足柄さんですが、「どうせあなた1人だとちゃんとしたもの食べなさそうだし、休み中は私がご飯作ってあげるわ。」と大分前から宣言していました。とても嬉しい反面、少し不安です。
というのも、足柄さんは決してメシマズ女性ではないのですが、不器用なせいで料理がいつも「焦げてる、濃すぎる、食えなくはない」の3K状態になってしまうからです。
しかしこの頃は妙高さんに料理を教わっているらしく、大分料理が上手くなったそうです。多分好きな人に振る舞う為でしょう。こんな純粋で頑張り屋な性格が彼女の良い所の1つです。
朝食は意外な事にサンドイッチでした。普段とのギャップが大きく、しかも普通に美味しかったです。これなら晩御飯も期待できそうです。
-
その後は執務室の掃除や倉庫のチェックをしているうちに夕方になりました。足柄さんは昼過ぎにはジムから帰ってきたらしく、そろそろ夕ご飯を作り始める頃合いだと思います。作業の切れも良かったので、手伝いに行く事にしました。しかし残念な事に、着いた時には8割がた完成していました。
食事中に飲む物を出そうと冷蔵庫を開けたら手作りのケーキまで用意されていました。本人いわく、「初めて作ったから余り自信が無いんだけど」とのことですが、喜んで頂きました。
夕食のメニューは以下の通りでした
ティラミス(上記のケーキ)
特製の鮭のムニエル
スナップエンドウのグリーンサラダ
キノコのスープ
全部が全部美味しく、久々に食事で幸せになりました。ただもし足柄さんが結婚したら、この料理を食べる機会も無くなると思うと、少し寂しく思われました。
それが顔に出ていたらしく、足柄さんに「もしかして妬いてる?」と見抜かれてしまいました。嘘をつく理由もないので、こんな美味しい料理作ってくれて性格良くて可愛い女性に好かれる男に嫉妬しない訳がないと正直に答えると、足柄さんはとても嬉しそうな顔をしたので、彼女が幸せならまぁ良いかと思い直しました。
それにしても足柄さんが好きな人は前世の行いが余程良かったに違いありません。一度会って話がしてみたいです。
-
応援団はさっさとどうにかしろ(直球)
■掲示板に戻る■ ■過去ログ倉庫一覧■