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磯風「司令、しっかり食べてるか?]
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磯風「生きることも立派な戦いだ、という訳で私が手料理を持って来たぞ!……だから、ドアを開けて、執務室に、入れてくれ!」ドンドンドン
磯風「なに?今は仕事が忙しいから後にするだと?なにをバカなことを、冷めてしまうだろ。もったいないから私が食べてしまうぞ?」ガチャガチャ
磯風「それなら後で間宮さんか鳳翔さんのところ行くからいい?何のために作ってやったと思ってるんだ、いいから開けろ!」バンバン
磯風「……味の心配なら無用だぞ。浦風と浜風と谷風が手伝ってくれたからな。昨日よりは上達しているはずだ……多分」
シーン
磯風「ぐぬぬ……」
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かわいい
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深夜、鎮守府敷地内桟橋
磯風「ふんっ、ちょっと味見くらいしてくれてもいいだろうに……司令の薄情者!」
磯風「たしかに私の料理はあまりうまくはないかもしれないが、これでも毎日努力しているから上達しているはずなのだが……」
磯風「はぁ…これでは手伝ってくれた十七駆のみんなに合わせる顔がないではないか……」
磯風「ふふっ、しかし配属したての頃は、『戦闘以外の事を期待されても』などと言っていた私がこの有様とは、自業自得なのかもな……」
磯風「さてと、独りで海に向かって愚痴を吐いたらスッきりしたし、部屋に戻って明日の朝食の準備でも」
???「アアィッ!!そこの者、何をしてるのです!消灯時間はとっくに過ぎてますよ!」
磯風「ちっ、私は夜風にあたっていただけだ!そっちこそ何者だ!?」
???「姉妹艦に向けて何者だとは、いい度胸です」
磯風「……」
不知火「本来なら退場宣言するところですが……何か悩みがあるなら、この不知火が相談に乗りましょう」
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サンキューヌイヌイ
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磯風「というわけだ」
不知火「なるほど。つまり、愛情いっぱいの手料理を司令は部屋にも入れてくれず食べてくれないので悲しいと」
磯風「べ、別に愛情いっぱいというわけではない///」
不知火「まぁ、貴女のことです。武勲艦と勇んで配属されたものの、所詮駆逐艦…戦艦や空母の方と比べたら中々活躍できないことを悩み」
磯風「くっ…」
不知火「それでいて司令に褒められたいので、不得意な料理でも努力して改善していけば認めてもらえると思って頑張る…こんなところでしょうか?」
磯風「そ、そんなことはない……だが確実に進歩してるだろうし、浦風たちも手伝ってくれているのに食べてくれないのはやはりヒドいだろう?」
不知火「はぁ……その考えが甘ったれているのです」
磯風「な、なんだと!?」
不知火「いいですか磯風、司令は責任ある立場です。もしも、おかしな料理を食べて体調を崩したときに敵の大攻勢でも始まったら……」
磯風「っ……」
不知火「もしも、体調不良の指揮で味方にいらぬ損害を出してしまったら……そのような責任を司令は背負っているの」
磯風「……」
不知火「だから心を鬼にして扉を閉ざし、貴女の料理を拒否してるのでしょう」
磯風「……わかった。司令に料理を食べてもらいたいのは私の身勝手だったな。もうやらない。手伝ってくれた浦風たちには悪いことをした」シュン
不知火「……」
磯風「厳しいことを言わせてすまなかった。浦風たちも姉妹艦だが普段から仲が良すぎて、あまり厳しく注意してくれなかったのかも」
不知火「磯風」
磯風「?」
不知火「……気が変わりました。いい考えがあるのですが、聞く気はありますか?」
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アアィッ!!はやめろって!
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磯風「いい考えだと?」
不知火「要するに司令に部屋のドアを開けて貰えばいいのでしょう?磯風は天岩戸の故事は知っていますか?あれをやればいいのです」
磯風「天岩戸……そ、そんな破廉恥なことできるか///!そ、それにそういうことは浜風や浦風の方が胸部装甲が厚いから司令も喜ぶに」
不知火「???…何を勘違いしてるのですか貴女は?」
磯風「あ、アレだろ?天鈿女命みたいに、服を肌けて踊って司令を誘惑しろということだろ?///」
不知火「例えが悪かったですね。……『北風と太陽』、こちらの例えのがいいわね。つまり司令が部屋のドアを開けたくなる状況を作るの」
磯風「といっても、私が料理を作りに部屋を出ると司令はドアを閉めてしまうぞ」
不知火「それは磯風が料理を持っていくから」
磯風「……そうか!浜風や浦風に料理を運んでもらえばいいのか!」
不知火「いえ、それではダメね。司令は貴女と彼女たちの仲を知っているから、当然用心するはず。開ける前に誰が作ったか質問するでしょう」
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>そのような責任を司令は背負っているの
砕けた口調になるところがイイネ・
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磯風「ではどうすれば……」
不知火「簡単なことよ。司令がドアを開けたくなるような人物のマネをすればいいでしょう」
磯風「というと?」
不知火「例えば間宮さんや鳳翔さんが料理を運んだふりとか、とにかく司令がドアを開いてみたい気持ちにさせるのよ」
磯風「そ、そんな簡単なことに引っかかるのか?」
不知火「大丈夫です。司令は不知火が羽黒さんのマネしてもよく騙せますし、なんなら、イヤらしいセリフで釣っても上手くいきますよ?」
磯風「ち、ちょっと待ってくれ!ドアを開けて貰って入ったとしても、料理を食べてもらえるのとは限らないだろ……むしろ騙したことを怒るかも」
不知火「向こうが開いてしまったらこっちのもの。騙される方が悪いのよ」
磯風「えぇ……」
不知火「相手が油断した隙をついて、乗り込んで、名乗って、退場処分を宣言する。不知火の必勝パターンです。この戦法に落ち度はないです」
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>不知火「相手が油断した隙をついて、乗り込んで、名乗って、退場処分を宣言する。不知火の必勝パターンです。この戦法に落ち度はないです」
何が不知火をそこまで駆り立てるのか
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磯風「大丈夫なのか、この方法?」
不知火「大丈夫です。不知火の場合と違って、司令も貴女には申し訳ないと思ってるでしょうし、中に入ってしまえば、貴女次第で上手くいきます」
磯風「ほ、本当に?」
不知火「怖いんですか?」
磯風「そんなことはない。ただ……」
不知火「認めてほしいんでしょう?自分の努力を、実力を、そして魅力を。それらを勝ち取るのに何が必要か武勲艦の貴女は知っているはず」
磯風「一歩踏み出す勇気、というわけか……そうだな私としたことが少々の失敗で怖気づいていたようだ」
翌朝
磯風「いろいろ世話になったな。礼を言おう」
不知火「いえ、不知火は特に何もしてないわ。あとは磯風、貴女の実力でなんとかするんですよ…………武運を祈ります」
磯風「その、最後の、一言だけ…………ありがとう、お、おおおお、お姉ちゃん……///」ダッ
不知火「!?……」
不知火(まったく、みんな普段から、不知火が陽炎の次に上の姉だということを忘れすぎじゃないかしら///)
??風「あ、あなた……はい、朝食は用意しておいたぞ…わ。和朝食でいいだ、わよね?(噛み噛み)」
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黒潮「ホンマ、不知火はいいお姉さんやでぇ」
不知火「見たいたのですか黒潮。なら貴女も少しは励ましてあげればよかったのに」
黒潮「いやいや、ウチに言えることはなんもないし、あのアドバイスには関わりあいたくないしなあ」
黒潮(ぐへへ、お姉ちゃんって呼ばれて照れる不知火はホンマ眼福やったで〜。こんどベッドの中で言ったろ)
???「相変わらず、アンタは姉妹一のゲスね、このでこっぱち!!」
黒潮「げぇ、磯風の残していった激マズ料理の残骸がみるみる人型に!あ、あんたは陽炎!」
陽炎「やっと会えた!磯風も私に言ってくれたら変身能力で司令の部屋に入るなんて朝飯前なのに…まぁいいわ!!さあケツ出しなさいケツ!」
黒潮「嫌や!こんな他の姉妹の話のついでに犯されるのはイヤや!助けて、不知火!」
不知火「なんということでしょう、磯風を、妹を見守るのに忙しくて黒潮を助けられません」
黒潮「そんな、ウチも妹やん!助けて不知火お姉ちゃぁぁぁぁぁん!」
陽炎「さあ、お望み通りお姉ちゃんが可愛がってあげるわよ!」
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磯風スレ→球審不知火スレ→クッロレの陽炎型ネタスレバリューパックとはたまげたなぁ・・・
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