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利根「ほう、吾輩に任務とな?」
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提督「そうだ。菱餅のことは知っているな?」
利根「うむ!みな血眼で探しておるな」
提督「その通りだ。我が鎮守府も喉から手が出るほど欲しい。しかし、先のイベントで鎮守府の資源はほとんど底をついているときた」
利根「演習すらまともにできないほど困窮しておるからな」
提督「艦隊を動かすのは不可能だ。そこで、奇襲で深海棲艦から菱餅を奪取する作戦を立てた」
利根「奇襲じゃと?」
提督「簡単に言うと、深海棲艦に変装して近づいて、奴らが油断した隙を狙うんだ。それをお前にやってもらいたい。特別装備はすでに明石が…」
利根「ちょっ、ちょっと待ってくれ提督!その任務吾輩一人でやるのか?」
提督「そのつもりだが不安か?」
利根「いや…流石に一人で敵に拠点に乗り込むのは、危険というか…心もとないというか……」
提督「まぁ気持ちはわかる。しかし、お前ならできると信じてるし、まさか数々の武勲を誇る重巡利根ともあろうものが怖気づくなんてことは……」
利根「ぐぬぬ……」
提督「まぁいっか〜。筑摩に頼んでもいいし……あいつの方が背も高くて雰囲気も大人で美人だし、ガキみたいにダダこねないだろうし…」
利根「やる!」
利根「その任務、吾輩が引き受けた!吾輩の方が筑摩よりお姉さんじゃからな!」
提督「よく引き受けてくれた、健闘を期待する!(チョロイな)」
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明石の工廠
利根「提督に変装用特殊装備を受け取れと言われてきたのじゃが…」
明石「待ってましたよ利根さん!準備はできてますからさっそく取り掛かりましょう。とりあえずツインテールほどいてもらえますか?」
利根「?う、うむ……」髪バサー
明石「よっと」バケツバシャー
利根「ちべたっ!なんじゃこれは高速修復材か?」
明石「ただの海水です。髪や服が濡れて張り付いてなんか深海棲艦っぽくなったでしょ?」
利根「そ、そうかのう?ごほっ!ごほっ!今度はなんじゃ?」
明石「白粉です。これで身体を白くすれば少しは深海棲艦みたいになりますよ。あとこの白粉は特殊な素材で本当に効果があります」パフパフ
利根「特殊な素材?」
明石「深海棲艦由来の素材100%です。いやぁ〜もののけ姫のワンシーンが思い出されますねぇ」
利根「ごほっ!ごほっ!なんというものを人の身体に塗り付けて……」
明石「落ち着いて、ちゃんと意味があるんですから。敵の嗅覚を騙すことも出来る効果が期待できまするんです」
明石「まぁ敵の知覚能力についてはまだ解明できてないことも多いので気休めですけどね。でもやらないで後悔するよりましです。」
利根「最善を尽くして貰うのは嬉しいのじゃが……」
明石「次で最後です。目をパッチリあけて、動かないで……よしっ!」
利根「っ〜、何をしたのじゃ?」
明石「青色のカラーコンタクトを入れました。敵の一部は目が青色に発光してるので、それに似せてあります」
明石「古鷹さんの探照灯のデータを基に開発した探照灯機能があります。意思次第で発行してモールス信号なども送れますよ」
利根「ほ、ほんとじゃ。目がチカチカ光おる」
明石「意図的に不明瞭な発光信号をだして敵に近づいてください。むこうは損傷で混乱していて上手く信号できないと思ってくれるでしょう」
利根「ずいぶん憶測頼みじゃのう……」
明石「あとはカタカナで喋ったり、なんか一音だけ連発したり、語尾になんかつければなんとかなりますよ!」
利根「適当な……ワガハイハトネデアル」
明石「そうそうそんな感じで頑張ってください!」
利根(不安じゃ)
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北方海域
北方棲姫「ヒシモチオイシイ!」(モッチャモッチャ)
重巡リ級「ヒメ、マダタクサンアルカラユックリタベテ」
北方棲姫「リキュウモタベテ!クチクヤヨウサイノミンナモ!ミンナデタベルトモットオイシイヨ!」
重巡リ級「オコトバニアマエテ……!ナニモノカガセッキンシテキマス!」
北方棲姫「ホントダ…デモヒトリダカラミカタダヨ。カンムスナラヒトリデコンナトココナイ」
重巡リ級「タシカニ……ナニヤラシンゴウヲオクッテテイマスガ、ヨメマセン」
北方棲姫「ナンダカフルエテルシ、ケガシテルノカナ?」
重巡リ級「ハグレタトコロヲ、カンムスニヤラレタノカモソレマセンネ」
北方棲姫「タスケテアゲナキャ」
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利根(まさかほんとにここまで来れるとは……もしばれたら到底生きては帰れまい。しかし、これからどうすればいいのじゃ?)プルプル
利根(ええい!これは武者震いじゃ!決して怖くなんかは……向こうから誰かくる!)プルプル
重巡リ級「オイオマエ、ドコノショゾクダ?アマリミナイカオダガカンシュハ?」
利根「ワガ、ワガワガハイハ……」
重巡リ級「ドウシタ、ウマクシャベレナイノカ?ドコカヤラレタノカ?トリアエズコッチニコイ」
利根(ついていくしかあるまい……)
北方棲姫「ドウダッタ、リキュウ?」
重巡リ級「ウマクハナセイシ、ズットフルエテイテイマス……ヨホドオソロシイメニアッタノデショウ」
北方棲姫「ダイジョウブ?」
利根(こやつは北方棲姫……閃いた!)
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なん始!
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なぜこんなに、深海棲艦側を見ていると心が暖かくなるのだろう
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利根「ワガハイ、ゼロモッテル」
北方棲姫「ゼロ!?ドコ?ドコ?」
利根(やはり近づいてきた……今じゃ!南無三!)ガバッ
北方棲姫「ウワァッー!?ハナセー!」
重巡リ級「!?」
利根「動くな!動くとそなたらの頭目を殺すぞ!」
北方棲姫「オマエ、カンムスカー!ダマシタナー!」
重巡リ級「クッ!ナニガノゾミダ…」
利根「ほう聞き分けがよいのぉ……菱餅じゃ、ありったけの菱餅を持ってこい!」
重巡リ級「ワカッタ……」
利根(こんなに上手くいくとはのぉ……しかし、これからどうしたものか…人質を話したら殺されるじゃらうし……)
利根(人質を連れて逃げても仲間に連絡されると厄介じゃ……このまま全員捕虜にするか…大手柄じゃな)
重巡リ級「ヒシモチダ…ココニアルゼンブンノブンダ……」
利根「ではここにおるもの全員でそれを鎮守府に運ぶのを手伝ってもらう。鎮守府についたら捕虜となるが……逆らえば、わかるな?」
北方棲姫「ダメダヨ!ミンナニゲテ、コロサレチャウ!」
重巡リ級「ヒメヲミステラレマセン!ミンナ、イイカ?」
護衛要塞、駆逐ロ級たち「……」コク
北方棲姫「ミ、ミンナ……」
利根「美しい主従愛じゃな……安心しろ、吾輩も鬼じゃない。大人しくしてれば誰も傷つけはせん」
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艦隊が母港に帰港しました
提督「よくやった利根!これで我が鎮守府は救われた。大手柄だ!」
利根「まぁ吾輩にかかれば当然のことよ。朝飯前じゃったぞ!」
提督「うむ、この戦果は勲章ものだ」
利根「勲章……ということは」
提督「ははは、すでに改装設計図を取り寄せるよう指示した。念願の改二になれるぞ!」
利根「改二……やったー!吾輩も、吾輩もついに改二じゃ!そういえば提督、つれてきた捕虜の件じゃが…」
提督「捕虜?そんなの聞いてないぞ、誰が捕虜をとってこいといった!」
利根「いや、その…成り行きでつい……」
提督「艦隊の資源もキツキツなのに捕虜なんて養う余裕はない……ちゃんとお前が責任持って処分しろ」
利根「!?じゃが、しかし……」
提督「不服か?なら改二の件はなしだな。嫌なら自分でけじめをつけてこい。どうせ敵だ、ためらう必要はない」
利根「……」
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利根(どうしたものか…)
北方棲姫「ワタシタチヲドウスルツモリダ」
重巡リ級「……」
利根「煩い!今考えてるところじゃ!」
長門「どうしたんだ大声出して?」
利根「長門か、今捕虜を尋問中じゃ。実はな……」カクガクシカジカ
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あっ…
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長門…あっ…
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長門の嗅覚が働きましたね
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長門「なるほど事情は分かった。安心しろ私に任せてくれ」
長門「ビックセブンにかかれば捕虜を、自室…収容所に入れるくらい朝飯前だ!提督には私から話を通そう」
利根「真か?かたじけない、恩に着るぞ!」
長門「ははははは!気にするな……では私が捕虜を収容所に連行しよう」ヒョイ
北方棲姫「ウワァー!ハナセー!ヤメロー!」
長門「暴れるな……今からお姉さんがいいところに連れて行ってあげるからね〜」ハァハァ
利根「長門、他の捕虜たちは……」
長門「ん何を言っている?私が持ち帰…収容所に入れてやるのはほっぽちゃんだけだぞ?」
利根「な、何を言って……」
長門「なんでそんな奴らのためにそこまで骨を折らねばならん。どうせ生かすだけの資源もないし、あとの連中は提督の命令通り殺すんだな」
利根「そんな……」
長門「じゃあな…………ハァハァほっぽちゃん、今からお部屋でお姉ちゃんといいことしましょうね〜」デュフフ
北方棲姫「ハナセ!イエニカエセ、カエセー!…………サワラナイデ……オネガイ、ヤメテ…………」
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あっ・・・(察し)
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利根「………………おぬし達そこに並べ」
重巡リ級「……」
護衛要塞、駆逐ロ級たち「……」
利根「……すまんっ、じゃが吾輩も改二になりたいし、それに…これは戦争じゃっ…だからっ、許せ!」
ドンッドンッドンッドンッ……ドサッ
利根「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ……」
重巡リ級、護衛要塞、駆逐ロ級「」
利根「うっううっ、うわぁぁぁぁぁぁ」ポロポロ
【終】
-
終わりかよぉ!?
乙
-
は?
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