姉「どうして泣いてるの、弟？」
弟「ひっく…ぐすっ…！」
姉「何か悲しいことでもあったの？」
弟「好きだった子が遠くに行っちゃうんだ…」ｸﾞｽｯ
姉「………そう、可哀想に」
姉「おいで」ｽｯ
弟「っ…お姉ちゃん…！」ｷﾞｭｯ
姉「よしよし」ﾅﾃﾞ
"
弟「ぐすっ…直ぐにはできないよ…」
姉「大丈夫、お姉ちゃんが楽しいことして忘れさせてあげるから」
弟「楽しいことって…？」
姉「ふふ、それはまだ内緒」ｸｽｯ
弟「ぅぅ………」
姉「ねぇ、弟」
弟「うん？」
姉「絶対に悲しませたりしないから」ｷﾞｭｯ
弟「うんっ！」
姉「だから、ね…？」ｸｲｯ
弟「お姉ちゃん…？」
姉「私だけを見ていて」ﾁｭｯ
弟「………………」
弟（これが、僕のファーストキスだった）
───
──
─
"
ｶﾞﾁｬﾝ
弟「ただいま」
姉「おかえり、弟」ﾆｺ
姉「そろそろ帰ってくると思って待ってたの」ｷﾞｭｯ
弟「っ！は、離れてよ…姉さん！」ｸﾞｲｯ
姉「きゃっ？！」
弟「僕、疲れてるから部屋で休むね」ｽﾀ
ｸﾞｲｯ
弟「？！」
姉「……冷たいのね」
弟「僕も高校生だし、お姉ちゃんなんて呼べないよ」
姉「今は家の中なのよ？」
弟「もう、そんな風に呼びたくない」
姉「………………そう」
弟「………………」
姉「ふふ………」ｸｽｯ
弟「姉さん？」
弟「えっ？」ｶﾞｸｶﾞｸ
姉「何に怯えてるのかしら」ｽﾀ
弟「お、怯えてなんか…」
ﾄﾞﾝｯ
弟「わっ？！」ﾄﾞｻｯ
姉「ねぇ、お姉ちゃんって呼んで？」ｷﾞｭｯ
弟「い…いや………！」
弟「っっ？！」ﾋﾞｸ
姉「あら、泣いてるの？」
弟「泣いてないよ！」ﾊﾞｯ
姉「顔隠しちゃダメよ」ｸﾞｲｯ
弟「いたっ…！」
弟「離してよっ！！」
姉「だったら、お姉ちゃんって呼んで？」
弟「どうして…！」
姉「ふふ、言わせたいのよ」
弟「何言ってるの？」
姉「反抗的な態度の弟に言わせたいの」ｽｯ
弟「ち、近い…よ」
弟「ぅぅ………」
姉（っっっ………）ｿﾞｸｿﾞｸ
弟「お、お姉ちゃん………」
姉「………良く言えました」ﾁｭｯ
弟「んんっ？！」
姉「お風呂沸いてるから入っちゃいなさい」ﾆｺ
──
─
弟（また、言うこと聞いてしまった…）ﾌﾞｸﾌﾞｸ
弟（お姉ちゃんって二重人格なのかなぁ）
弟（時折、凄く冷たくて…怖いよ）
弟「っっっ！」ﾊﾞｼｬ
弟（このままじゃダメだよね…！）
ﾄﾝﾄﾝ
姉「はーい」ｶﾞﾁｬ
弟「あの、姉さん…話があるんだけど」
姉「また、その呼び方なの？」
弟「うっ…」ﾋﾞｸ
姉「とにかく中に入って」ﾆｺ
弟「うん」ｽﾀｽﾀ
ｶﾞﾁｬﾝ
姉「エッチする？」
弟「─────え？」
姉「エッチじゃ分かりづらいかな…セックスする？」
弟「ふぇぇ？！！」
姉「あら、可愛いらしい声」ｸｽｯ
弟「セ、セックスって…僕達、姉弟だよ？！」
姉「そうよ？だから、何？」
弟「いや、えっと…だから…」