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アルミン「喪失」
-
「ミカサが最近とっかえひっかえ色々な男と寝ている」
最近そんな噂が流れていた。
※細かいツッコミどころ多いと思う。
調査兵団に入って結構たったくらいと思っていただけるといいかも?
"
"
-
男子寮
深夜、目が覚めた。
珍しくのどが渇いたらしい。
普段なら起床の時間まで無理矢理にでも寝なおす。
…どちらかというと外にある井戸まで行くのが面倒なのだ。
しかし、この日は珍しく耐えられそうになかった。
(仕方ない、井戸まで行くか…)
隣のベッドに目をやる。
…そこは何度見ても空だった。
「……はぁ…」
深いため息をついた。
-
井戸に着くと水をくみ上げる。
渇いた喉に冷たい水が染み渡った。
「ふー…」
これでもう一度眠れそうだ。
満足して桶を戻そうとする。
「アルミン?」
「え?」
女の声がした。
-
ここは男子寮近くにある井戸だった。
女がこの時間、この場所にいる事はあまりない。
「ミカサ…?」
立っていたのはよく見慣れた顔だった。
よく見慣れた顔ではあるが月明かりでぼんやりと照らされた顔はいつもより綺麗で白い。
なんとなく生気を感じなかった。
長年一緒にいた幼馴染に対する言葉にしてはひどいが不気味だった。
-
「眠れないの?」
ミカサが少し距離を詰めた。
「…ううん。ちょっと喉が渇いて…ミカサはどうしたの、こんな時間に…」
…こんな場所で。
ミカサはキョトンとしていた。
「噂…知らないの?」
こともなげに言う。
―ミカサが最近とっかえひっかえ色々な男と寝ている―
そんな噂を最近聞くようになった。
以前のミカサだったら僕は即座に否定しただろう。
噂の元を調べ上げ何かしらの制裁を加えたいとすら思ったに違いない。(出来るかどうかは別にして)
でも最近のミカサを見ているとその噂はありえなくはないと思っていた。
"
"
-
ちらりとミカサの首元を見る。
胸元のボタンが二つ外れていた。
彼女のトレードマークだった赤いマフラーは今はその首に巻かれていない。
代わりにいくつもの赤い痣があった。
その痣ができた経緯を想像するとミカサの顔を見る事ができない。
「…マフラー、巻いてないんだね。」
ミカサの問いにどう答えていいのかわからないので話題をそらそうとする。
「汚されると嫌だから」
カァっとなって僕はミカサに背を向け走り出した。
まるで悪い夢を見ているようだ。
-
―食堂
訓練兵時代は足並みを揃える訓練の一環として全員でそろって食事をとっていた。
しかし調査兵団に入ってからはある程度の自由が許されるようになった。
食事時間内ならいつでも自由に出入りができた。
僕はトレーにのせた食事を持って適当に座る。
この時間、人はまばらだった。
以前はミカサと一緒に食事をとる事が多かった。
エレンは調査兵団にその身を管理される事になり一緒に行動することが少なくなっていたから余計にそうなった。
よく寂しそうな顔をミカサはしていた。
-
「アルミン」
声をかけてきたのはジャンだった。
「おはようジャン」
挨拶を交わすと自然とジャンは僕の前に座った。
普段のジャンはわざわざ僕と食事をとろうとしないだろう。
…なんとなく目的はわかる。
食事もそこそこにジャンがあの話題を切り出した。
「アルミンはあの噂を知ってるか?」
-
ジャンはミカサに想いを寄せていた。
僕を含めその事は同期なら誰でも知っているだろう。
…知らないのはミカサくらいだった。
「……ミカサが最近色々な男と寝ているってやつ?」
どう答えるか迷ったがストレートに言った。
「…それだ」
なんと答えたらいいのだろう。
昨日ミカサは誰かと寝て朝帰りしてるのを見たよ。とでも言うのか?
ミカサが好きなジャンに?
-
「おはようアルミン」
どう答えるか考えてるうちにタイミングがいいのか悪いのか、ミカサがやってきた。
当たり前のようにアルミンの隣に座る。
「ジャンも」
にこりと笑いかけた。
なんとなく艶っぽい笑い方だった。
ミカサはいつからこんな笑い方をするようになったのだろう。
「お、おう…おはようミカサ」
さきほどの話題のせいか挨拶されて嬉しいのか頬がうっすらと赤い。
…ますます何も言えなくなる。
ミカサは隣で食事をはじめた。
-
それからしばらく当たり障りのない話をした。主にジャンが話題をふった。
ミカサもジャンの話題に相槌を打つ。
今日はジャンがいてくれてよかった。
僕はミカサに対してどんな顔をしていいのかわからない。
以前無表情に近かったミカサが最近それなりに笑うようになった。
正直その笑いに違和感を感じていたが笑ってるならいいか、と思っていた。
…ずっと悲しそうな顔をしているよりはいい。
-
「アルミン、口元に食べカスが残ってる」
ミカサが僕に手を伸ばした。
「!」
急にの夜のやり取りがフラッシュバックした。
「やめてよ!僕はエレンじゃない!」
はっとなった。
やってしまった。
勢いよく立ちあがったのでイスが倒れている。
食堂にいる人達が僕を見ていた。
「す…すいません」
僕の謝罪の言葉を聞くとみんな食事を再開した。
-
ミカサは無表情だった。
僕を見てるようでどこも見ていないような目だ。
「アルミン!」
ジャンは諫めるような口調だった。
「ごめんねミカサ。…先に帰るね」
「ええ…」
「…ミカサ…エレンは死んだんだよ…」
そういうとトレーを持って食堂を後にした。
「わかってる」
ポツリとそんな声が聞こえたような気がした。
-
とりあえずここまで。需要なさそうなら途中でやめる。
-
需要あるぞ!
とくに俺からの。
期待してる。
-
期待
-
ここからのアルミンとジャンの働きに期待だな、乙
-
これは期待!
-
またキャラsageか
不快だからやめてくれていいよ
-
つまんね
-
期待 逆にどこにsage要素があるんだ?エレンが死んだとして
おかしくなるってのはわりと普通のことだと思うが
-
うん、エレンに何かあったんだろうと思った
エレンと一線越えて愛し合えたのに死なれたらこうなりそう
補償行為というか
-
スレタイでDT喪失の話かと思った
-
―――
エレンは死んだのは最近の壁外調査の時だった。
エレンは調査兵団の先輩に守られような陣形をとっていた。
だがその日は巨人が想定以上の数で攻めてきて陣形があっという間に崩れた。(壁外調査ではよくある事だが)
みんなバラバラになった。
その過程で僕とミカサはエレンと一緒に行動することになった。
巨人に追われ、壁に逃げ帰る途中、ミカサが負傷した。
ミカサを抱き二人乗りの形で馬を走らせた。
だが二人乗りの馬は遅い…
無数の巨人が僕たちに追いつこうとしていた。
「俺がここで時間を稼ぐからはやく壁の中へ行け!」
自傷行為をし、巨人になる。
ミカサは嫌だと最後まで抵抗したがなんとか説得して壁まで帰って来た。
…遠くには無数の巨人の中に沈むエレンの姿が見えた。
それが最後の姿だった。
目に焼き付いて離れない。
――
-
廊下を歩いていた。
報告書を提出しなければならない。
どうも上官のいるこの辺りの建物内は緊張する。
さっさと提出して部屋に戻ろう――
ふと気付くとミカサの声が聞こえた。
どうやら男と話しているらしい。
反射的に柱の陰に隠れてしまう。
よく見えないがあのエンブレムは憲兵団のものだろう。
男は下卑た笑いをしていた。
…本当に色々な男と…
男の手がミカサの腰に伸びる。
-
「!」
余計なお世話だと思ったがなんとなく止めたかった。
僕は、今さもここに来ましたと装い手に持っていた報告書を床にぶちまけた。
バサバサっと音をさせる。
「うわっしまった!今から提出しないといけないのに!」
ん?と芝居がかった動作でミカサと男を見る。
二人ともこちらを見ていた。
男はミカサの腰に伸ばしていた手をひっこめた。
…ミカサは最初から僕がいた事に気付いてそうだ…
はっと今気付きました言わんばかりに男に向けて敬礼をする。
「チッ」
男はばつが悪そうにその場を去った。
ほっと安心すると床に自らぶちまけた報告書を拾い上げる。
-
「はい」
そう言っていつの間にか近くにきたミカサは報告書を僕に渡す。
「……ありがとう」
その後、散らばった報告書を二人でかき集める。
食堂でのやりとりもあり…気まずい。
無言で報告書をかき集めた。
-
トントンっと報告書をまとめる。
「これで全部かな。ごめんね、手伝ってもらっちゃって」
本当は男の邪魔をしたかっただけだ。
ミカサも気づいているだろう。
「アルミン」
ミカサが一歩距離を詰める。
「な、何?」
僕は詰められた分の距離だけ下がる。
「どうして邪魔をしたの?」
ミカサがまた一歩距離を詰める。
「邪魔って何のこと?」
僕もその分また下がる。
-
「!」
気づいたら壁際まで追い詰められていた。
ミカサの横をすり抜けようとしたが腕で遮られてしまう。
…普通男女逆じゃないかな、こういうシチュエーションは…
心の中で苦笑する。
「なんで邪魔したの?」
無表情だ。
「何の事?よくわからないけどタイミングが悪かったみたい。ごめんね」
あくまで僕は急ぎすぎて報告書を床にぶちまけてしまった。
そこにたまたまそこにミカサと男がいて邪魔する形になっただけだ。
それを通す。
-
はぁー…とため息をつくミカサ。
「今日の予定がなくなった。…アルミンのせい」
ミカサが僕を見つめる。
何を考えてるのか読み取れない。
「…責任とって」
ミカサの顔が近付いてくる。
僕は胸に抱いた報告書をギュッと抱きしめてしまう。
報告書がくしゃっと音をたてた。
-
「ちょ…ちょっと待って!」
鼻先が触れ合うか触れ合わないかの距離。
ミカサの頬を掴み押し返す。
「邪魔しちゃって本当にごめんね!今日の夜は無理だけど今度埋め合わせはするよ!今度の休みとかどうかな!?
街でおいしい物でも何か御馳走するよ!服でも見てみる!?それとも何かかわいい小物でも探そうか!?」
ミカサの顔も見ずに捲し立てた。
ちゃんと言葉を喋れてるだろうか?
僕のその勢いに押されミカサが一歩下がる。
「それじゃあ今度の休みに!!」
その隙に僕はミカサの横をすり抜け逃げ出した。
…ミカサから逃げるのはこれで三度めだ。
-
ミカサが見えなくなってから立ち止まる。
―…責任とって―
ミカサの迫ってくる顔を思い出して顔が赤くなる。
あのまま僕にキスするつもりだったのだろうか?
胸に抱いたままの報告書を見るとクシャクシャになっていた。
(また描き直しだ…)
紙だって高価なものなのに…
「はぁー…」
僕は大きくため息をついた。
-
今日はここまで。
正直エレンが死んだ時の描写が思いつかなかった。すまぬぅ…難しい…
どうでもいい話だけど誰かが死んだ後の話書こうと思ってエレンかミカサか結構悩んだ。
アルミンは最後まで生き残りそうだよね。
-
>>33
まぁエレンはほぼ確実に死ぬだろうなぁ。
それはそうと、ミカサはいつまでもズルズル引きずらんと立ち直らなエレンに笑われるで
-
エレンが死んで男漁りに夢中になるとか想像できんわ
男「」女「」でやれば?
-
物理的な強さに反して何かに依存する弱さを持ってるのがミカサだと思ってるから、別に想像できないほどではないが
エレン失って時、次に依存しそうな対象はアルミンだけど、拒否られたら迷走しそうだし
まあ、俺は続きに期待してる
-
ミカサは寒がりだからな
仕方ないよ
-
ミカサが空っぽになっちゃったのかな
-
>>34
何でエレンが死ぬんだよwww
原作の奴隷が死ぬ訳無ぇだろうがタコ
そしてこのSSはつまらん
-
>>39
北欧神話読んどけ
-
胸が痛いのに続きが気になる
-
支援!続き待ってる!
-
エレミカ厨()は自分の理想通りでないとすぐに叩くので>>1は気にしなくていい
面白い
-
―休日
「おはようアルミン」
ドアを出るとミカサがいた。
「今日は休日」
そういえば…今度休みに出かけようって言ったな僕…
忘れていた…
「行こう」
そう言ってミカサは僕の腕を掴んだ。
ずるずると引っ張られていく。
「うわっ!ちょ…ちょっと待って…!」
ふと気付くと窓からジャンが見ていた。
…変な勘違いされてませんように…!
-
「ミカサはどこか行きたいところはあるの?」
「特にない」
自分から訪ねてくるほどだったのに特に行きたいところはないとは…
正直女の子が喜ぶ所なんて知らない。
そもそも何か御馳走するだの服でも見てみようと言ったものの新兵にお金の余裕はあまりない。
「ぶらぶら…歩こうか。」
「うん」
まぁ…そうなるよね。
-
久しぶりの街はたくさんの人で賑わっていた。
…外では巨人がうろうろしてるなんて考えられないくらい。
正直に言うと最近僕は街に来るのがあまり好きではなかった。
壁外調査から帰ってくるたびに浴びせられる冷たい目線、罵倒を思い出してしまうからだ。
今ここにいる僕たちが調査兵団の一員とは誰も思わないだろうな…
-
「アルミン、いい匂いがする。」
クイクイと僕の袖を引っ張る。
「本当だ。焼きたてのパンの匂いかな。」
キョロキョロと匂いの元を探すと一軒のパン屋があった。
パンの値段は収入の少ない新兵にもやさしくそれなりに手頃だ。
これくらいなら買えるかな…
「パン二つください」
「はいよー。おふたりさん、姉弟かい?」
おばさんに話しかけられる。
-
「ち、違います!」
あわてて否定する。
…どうせなら恋人と間違われたかった…かな?
せめて兄。
最近少し背も伸びたのに…
なんとなく男としてくやしい。
「アルミンは幼馴染。友達」
「そうかいそうかい!じゃあお詫びに少しおまけしようかな」
カラカラと笑うおばさん。
ミカサもつられて笑った。
艶っぽい笑いより断然いいな。
こうしてるとエレンがいた頃のミカサみたいだ。
-
あまり人がいない場所を見つけ適当に腰かける。
買ったパンを頬張ると出来たてのパンの匂いと暖かさが口いっぱいに広がった。
「おいしいね」
「バリって言わない…」
いつも出されるパンは固くて歯で噛み千切る時に音がする。
ミカサは感動しているようだ。
「もういつものパンは食べられないね」
「ふふ…」
こんな風に自然に談笑するのは久しぶりだ。
-
「ミカサはさ、このまま今の状態を続けるの?」
雰囲気を壊す事はわかっていたが思い切って切り出してみた。
パンがまだ暖かいうちならちゃんと話ができる…そう思った。
きょとんと僕を見ているミカサ。
「…ああ、色々な男とSEXしてる事?」
しばらく考えた後、事も無げに言う。
ミカサにとってはどうでもいい事とでも言いたげな様子だ。
ストレートに言われるとどうにも赤面してしまう…
赤くなった頬を悟られないようそっと顔をそむける。
-
「…そうだよ。僕は君が心配だ…他にも心配している人がいるよ」
ジャンの姿を思い浮かべた。
寮を出る時ミカサに引っ張られて行くのを見られた。
結果的にミカサとデートっぽくなってしまった事に罪悪感を覚える。
「もっと健全な付き合いがした方がいい。そうだ、同期とかいいんじゃないかな?
例えば…ジャンとかどう?彼は実はすごい真面目だし、以外と誠実だよ!」
…エレンと喧嘩ばっかりしてたから気付かなかったかもしれないけど。
その他愛のない一言が言えない。
今のミカサにとって「エレン」と言う名前が禁句な気がした。
-
ミカサはふるふると頭を振った。
…ジャン…なんかごめん…
「じゃ、じゃあコニーとかどうかな?馬鹿だとか色々言われてるけど一緒に居て
楽しいし、明るい気持ちになれるし…」
とりあえず勝手に名前を出してみた。
ミカサはやはりふるふると頭を振る。
「それなら―…」
「…同期には手を出さない」
ミカサはポツリと言った。
「そっか…」
残っていたパンをパクっと食べた。
-
―…責任とって―
僕にそう迫ってきた時のミカサを思い出した。
ミカサにとって今の僕はどういう存在なのだろう。
―同期には手を出さない―
…僕も一応同期のはずなんだけどな。
…………
………………
物思いにふけってしまった。
隣に座るミカサの存在を思い出す。
ミカサをみると名前も知らない誰かを見つめていた。
そいつは髪形がなんとなくエレンに似ていた。
-
廊下で会った男も眉毛の感じがエレンに似ていたような気がする。
他にミカサと噂になった男は目の色が少し似ていたり、鼻の位置が似ていたり、背格好が似てるような…そんな感じだ。
どこがエレンに似ているんだと言いたくなるような男もいたがミカサ的にはどこかエレンに似ているところがあったのだろう。
ミカサはエレンの面影を求めている。
だからと言って誰彼構わずそういう行為に及ぶのはよくない。
…自傷行為をしているだけなのかもしれない。
「不毛…」
気づいたらそう呟いていた。
隣に居たのにミカサがどんな反応をしたのかわからなかった。
-
―帰り道
「見てミカサ。この髪飾り綺麗だね」
ミカサが僕の肩越しに覗きこむ。
乱雑に並べられた髪飾りの中、ひとつミカサにとても似合いそうな物があった。
…値段は…乱雑に並べられた物というのもあって…買える。
「そうだ。プレゼントするよ!」
ミカサの髪はエレンが死んだ時より少し、伸びていた。
今は肩より少しだけ長い。
ミカサが髪飾りをつけたら似合うだろうな。
その姿を思い浮かべると微笑ましい。
「アルミン、必要ない。髪…切るから」
「そうか…じゃあ意味がないね」
少しだけ残念だった。
-
今日はここまで。
ペース上がらない…
後色々すまんね。
ただのオナニーSSなんで興味なければさっとスルーしてくれると嬉しい><
-
乙
胸が痛いけどすごく面白い
続き楽しみにしてるよ
-
乙おつ
外野は気にせずに存分にオナってくれ
-
乙
批判なんて気にすんな
-
乙
これはどっちも苦しいな…
ゆっくりでもいいんで完結してくれると嬉しい
-
たまにはこういうのもええね
-
さっき見たスレもエレンが死んでたな
流行ってんのかよこの短絡的な流れが
向こうはリヴァミカでこっちはアルミカかw
正直他人のオナニーこそ不愉快なものは無ぇがまあ頑張れや
-
凄く胸は痛むけど「エレンを人質に脅迫されて複数人から―…」みたいな薄い本展開に比べるとかなりマシに思えるし、あり得ないと言い切れないのがまた胸にくる…
-
乙
続き楽しみにしてるよ
なんだかんだでミカサとアルミンてお似合いなんじゃないかと最近思う
-
乙です
続き凄く気になるし、楽しみにしてるよ
-
――――
どれくらい時間が経っただろうか。
――――
-
一週間後に壁外調査が行われる。
壁にもたれかかりながらぼんやりとしていた。
…気がつけば僕は壁外調査から何度も生き残ったベテランとなっていた。
立体機動や馬術など生き残る事に必要な技術が飛びぬけてるわけでもなかったが僕は死ななかった。
きっと仲間のおかげなんだと思う。
だが隣を走る顔触れは何度も変わった。
きっと運も良かったんだろう。
-
「よぉアルミン」
声をかけてきたのはジャンだ。
「やあ」
軽く返事を返す。
隣を走る顔触れは何度も変わったがジャンだけはなんの因果かずっと一緒だった。
初めての壁外調査からずっとだ。
死線を潜り抜けてきた戦友であり、気がつけば親友だった。
…本人は否定するだろうが。
僕も恥ずかしいので言いたくない。
「最近ミカサ…調子がいいな。何かあったのか?」
-
いつの事だったか、ジャンにミカサの『最近色々な男と寝ている』と言う噂が本当だと話した。
ジャンも信じたくなかっただけで、薄々は気づいてたんだと思う。
「そうか」
驚いた様子はなく、ポツリと言ったジャンは寂しそうな顔をしていた。
その話を聞いてジャンのミカサに対する態度は変わってしまうのだろうか…と少し話した事を後悔した。
…いずれ知る事になるだろうとは思っていたから話したのだけれど。
変な話をすると僕はジャンがミカサに好意を持っている事が嬉しかった。
エレンが居た時は余計な火種になりそうだと密かにハラハラしていたものだが…
エレンを失ったミカサを想いつづけてくれる人がいる。
ミカサに僕以外に味方になってくれる人がいる、それが僕にとっても嬉しかった。
-
あっそ
-
「え?何かあったの?」
「質問返しはやめろ。って、知らねえのかよ…最近夜に部屋を抜け出さなくなったらしい。」
ジャンのミカサに対する態度は変わらなかった。
ミカサに好意を抱き続けてるらしい。
あんな話を聞かされたら百年の恋も冷めてしまうだろうと他人事だったら思っていた。
ジャンのミカサに対する想いは本物だ。
今もずっと気にかけている。
「そうか…エレンが死んでから随分経つからね…」
思えばエレンが死んでから随分経った。
時間と言うのは残酷で僕はエレンがどんな顔で笑っていたのか鮮明に思い出す事が出来なくなっていた。
-
「少しでも立ち直ったのなら俺はいいと思うんだ」
「そうだね、今度ミカサを誘って何か楽しい事出来ないかな。…壁外調査もあるし」
いつ死ぬかわからない壁外調査の前には何かする事は定番だ。
…遺書を書いておく事も。
「いや、それはいい。それより…」
ジャンはもごもごと口ごもる。
…顔を赤らめている。
-
「どうしたの?なんか気持ち悪いよ…」
「うるせぇ!…壁外調査から無事帰ってきたらさ…」
やはりモゴモゴと口ごもる。
「鬱陶しいからはやく言ってくれない?」
「…ミカサに告白しようと思うんだ…」
-
「ブハッ!」
僕は盛大に吹き出した。
「ゲホゲホッ!」
さらに咳き込んでしまう。
「お、おいなんだよ…そんなに勝算ねぇのかよ…」
「い、いやそうじゃなくてそれはこう言う場面で言わない方がいい…」
俗に言う死亡フラグというやつである。
…フラグを立てずとも死ぬ可能性の大きい壁外調査前にやめてほしいものだ。
「ほら、物語で戦いの前に『俺、帰ってきたら結婚するんだ』って言うのあるでしょ?
それ言った人絶対死ぬでしょ!?」
詰め寄る僕。
ぐっと詰まるジャン。
-
「まぁそうだけど…このタイミングでどうしても言いたいんだ」
ミカサの傷が癒えたのかはわからないが少しでも前向きになっているのなら、
自分の気持ちをぶつけたいとジャンは言う。
「…そっか。そうだね、うん。僕はいいと思うよ」
「!そ、そうか…!…ここから本題なんだけどよ…それとなくミカサに俺をどう思ってるか聞いてくれねぇか?」
「わかった。それとなくね!」
「ああ、頼む!」
まさかジャンにこんな頼まれごとをされる日が来るとは思わなかったな。
「まかせて!」
「…ジャン。ミカサを好きでいてくれてありがとう」
「なんでおまえがそんな事を言うんだよ。おまえはミカサの親か」
まったくだ。
僕もよくないフラグを立ててしまったんじゃないか?
心の中で苦笑した。
-
クッキー焼きながら投下。
今日はここまで。
ジャンは可愛い奴だと思う。
-
乙乙!
死亡フラグへし折れるよう祈っておこう
ハラハラ
-
エレンが死んだと知っても 巨人に立ち向かったミカサで考えると
このSSに違和感覚えるけど あそこで死んでしまうミカサならこうなっても納得できる
-
死亡フラグ折れろー
-
―――――
今日は風が強い。
気を抜くと飛ばされてしまいそうだ。
色々な人にミカサの場所を聞き散々探しまわった。
ミカサは壁の上、固定砲のそばに座っていた。
「ミカサ」
「!…アルミン」
「こんな所で何してるの?」
「特に何も」
ミカサは壁の外を見つめていた。
太陽が沈み、巨人はいなかった。
そっとミカサの隣に座る。
-
首元にはトレードマークの赤いマフラーが風で揺れていた。
いつからかマフラーを着けなくなったミカサだったが壁外調査の日が近付くと再び巻いていた。
ミカサの隣にそっと腰掛ける
「マフラー…付けてるんだね」
「うん。壁外調査が近いから」
「…髪、切ったんだね」
「壁外調査のために切った」
-
ミカサは壁外調査が楽しみなんだろうか?
まるで遠足を楽しみに準備しているかのように感じる。
「ミカサは壁外調査が楽しみなの?」
「うん」
「危険だし、…死んじゃうかもしれないのに?」
人類の自由のために戦う。
自由のためなら命は惜しくないという集まり。
それが調査兵団だ。
しかしミカサは最初からエレンが行くなら自分も、という他人が聞けば信じられないような理由で調査兵団に入った。
自由のためではなくエレンを守る事に命をかけていた。
しかしエレンはもういない。
…ミカサにはもう戦う理由がない。
今のミカサはどうして戦うのだろうか。
-
「いつか死ぬために私は戦う」
ミカサの見つめる場所はエレンの死んだ場所なのだろう。
僕はもうあまり思い出せない。
「…この壁外調査で死ぬつもりなの?」
ミカサが遠くに行ったように感じる。
「自分から死ぬつもりはない」
ふるふると頭を振りながら答える。
かつてはミカサのトレードマークだったマフラー。
ミカサの動きに合わせて揺れるが違和感を感じてしまい目につく。
-
「戦い抜いて私は死ぬつもり」
ミカサの目に光が灯ったような気がした。
「エレンが巨人を駆逐すると言っていた。だから代わりに一匹でも多く、私が駆逐する」
マフラーをそっと掴んでいる。
「エレンは戦えと言った。戦って戦ってそれでもだめなら死ぬ。…死んでもいい」
むしろ死にたい。そう言った気がした。
僕はエレンのあだ名が死に急ぎ野郎だった事を思い出した。
ああそうか、エレンは君の中に生きてるんだね。
―ジャン、ごめん。きっと君の恋は報われないだろう…
-
面白支援
-
乙
正直こうなっても不思議じゃないな
-
距離を置きつつ健気に寄り添うアルミンがまた切ない
-
アリエナイ
ジャンとくっつかせろ
-
―――
壁外調査
今日は雨が降っていた。
僕たちのいる巨大樹の葉に水滴が落ち跳ねる。
その時視界が霞んだ。
跳ねた水滴が目に入り込んだんだろう。
-
「っ…くそっ…内臓…やられた…ぽいな…」
ジャンは苦しげに言った。
自分の血で溢れる腹にそっと手をやる。
顔が土気色をしている。
…この血の量では…どう贔屓目にみても助からない。
「ジャン、しっかりしてくれ…」
手を握って声をかける。
傍から見ればなんか気持ち悪い光景だな…どこか冷静なもう一人の自分が苦笑した。
「よせよ…気持ち悪い…どうせなら…ミカサに手…握ってもらいたかった…」
こんな時に軽口を叩く。
少し安心する。
それと同時にジャンの口からゴボっと血があふれ出た。
-
「助かるから…!きっと助かるから…気をしっかり持って…」
「いいよ…こんだけ壁外調査に出て…今まで生き残れたのが…奇跡なんだからよ…」
僕は何も言えなくなる。
「…ミカサに…告白…したかった…まぁ…振られたろうけどな…」
「…そんな事…ないよ…」
僕はあの日結局ジャンに何も言わなかった。
ミカサから聞き出せなかった…としか。
「気を使う…なよ…なんとなく…わかってたから…」
ミカサの首元の揺れるマフラーが答えを出していた。
今日ほどミカサを残酷だと思った事はない。
……ジャンはもう息をしていなかった。
-
―――――
……………
………
壁外調査から戻ってくるとベッドに倒れ込んだ。
埃が舞う。
手足に全く力が入らなかった。
今回の壁外調査で、やはりたくさんの仲間を失った。
壁に戻るとお約束となった人々の罵声。
…だがそんなものは耳に入らなかった。
僕は生き残った。
-
――隣を走る顔触れは何度も変わった。
きっと隣を走る顔触れはすぐに変わる。
だから深く関わっても悲しいだけなのだ。
…でもジャンだけはずっと変わらないと思っていた。
涙が出ない。
まだ雨は降っている。
いつも一緒にいた親友がいなくなる。
その喪失感を思い出した。
-
しばらくボーっとしていた。
コンコン
遠慮がちなノックが響いた。
ドアに鍵はかけていない。
…僕は返事を返さなかった。
その人物はそっと薄暗いこの部屋に入ってきた。
この足音は…ミカサだ。
まだ体に力が入らない。
何か用だろうか…
正直誰とも会いたくない。
ミカサは僕の寝ているベッドまで来るとそっと手をかける。
ベッドがギシリと音を立てた。
-
「!」
驚き、ビクッと体が反応した。
ミカサは僕の隣に寝ころび背中から僕を抱きしめていた。
手がへその辺り、体の真ん中で組まれていた。
(ミカサ…?)
ミカサは特に何も言わずに無言で僕を抱きしめる。
僕は振り向かない。
雨音がやけに耳障りだ。
-
「…アルミン」
しばらくするとミカサの声が薄暗い室内に静かに響く。
「私は、エレンが死んだ時、体の真ん中に穴が空いたような気がしたの」
僕の体の真ん中にある手が存在感を増す。
そっとミカサの手に自分の手を重ねた。
「その穴から私の中の大切な何かが漏れ出している気がした」
「そしてその穴のせいで体が重かった。でも同時にこのままどこかに飛んでいけそうな気がした」
「誰かにその穴を塞いでほしかった」
-
ミカサが、抽象的な表現をする。
ジャンいわく残念な言語力のミカサ。
…だが不思議と僕には伝わった。
そう、体の真ん中に穴が空いていて苦しい。
塞ぐ方法がないんだ。
だって別に怪我をしたわけでもなんでもないんだから。
でも穴は確実に僕の真ん中にあった。
-
誰かにその穴を塞いでほしい。
誰かに縋りたい。
縋って泣いて僕がどんなに悲しいのか知ってほしい。
でもつらくて悲しいのは僕だけじゃない。
みんな悲しい。
だから誰にも縋れない。
それに縋った人が死んでしまったら僕はどうしたらいい?
…エレンが死んだ時僕はどうしていたっけ?
思い出せないんだ。
-
「いつか死ぬために私は戦う、と言ったけど…私は強いので…死なない」
まだ、と言う声が微かに聞えた。
やはり残念な言語力なのだろう。
でも伝わる。
どうしてだろうか。
「…アルミンは頭がいいから、色々と考えてしまっている」
「こんな時は誰かに縋っていいと思う。…私は死なない。アルミンが悲しくなくなるまでは」
「だから…」
僕のほしい言葉だから。
-
「!」
僕はミカサの方に向き直った。
お互い視線がぶつかるように向かい合う形だ。
一瞬ミカサは驚いた顔をしたが、すぐに優しい笑顔になった。
今度は僕がギュウッと正面からミカサを抱きしめた。
体の真ん中が溶け合うくらいに。
「アルミン、ちょっと苦しい…」
そう言いながらミカサは僕の髪を優しくなでた。
-
穴(意味深)
今日はここまで。
色々すまん…すまん…
ジャンがしゃべりすぎな気もするがまどろっこしいので。
-
ジャン・・・
-
乙乙!
ジャン…涙。アルミンもミカサも辛い…
-
――
朝の日差しの眩しさに目が覚めた。
雨は止んだようだった。
隣ではミカサが眠っていた。
寝息が聞こえる。
昨日のやりとりを思い出し、手で顔を覆う。
(うわあああああ…)
子どもみたいに泣きじゃくってミカサを抱きしめてしまった事。
ぐしゃぐしゃの顔を見られた事。
ずっと髪をなでられた事。
恥ずかしい…
「…アルミン?」
ミカサが目を覚ます。
-
「お、おはようミカサ…」
恥ずかしくて目を合わせられない…
僕の恥ずかしいところをすべてさらけだしてしまったような気分だ…
「おはよう」
起き上ったミカサの髪に少し寝癖がついていた。
幼い頃開拓地でエレンとミカサ、僕の三人で身を寄せ合って眠った事はあった。
エレンがいたので特に何も感じなかったが女の子と一緒に眠ってしまうとは…
幼い頃なら何も問題なかったのだろうが今の僕たちは一応男と女である。
…ジャンが原因とはいえ申し訳ない気分になった。
「ミカサ、そろそろ部屋に戻らないと…」
「うん…」
そういってベッドから立ち上がった。
-
「ミカサ、寝癖がついてる」
そういって僕はミカサの髪を撫でつけた。
「ん…」
ミカサはなんだか気持ち良さそうだ。
少し猫っぽい。
こういう事は恥ずかしがらずに出来てしまうんだ。
ミカサとの距離感がわからなくなる。
「ありがとう」
そういってミカサはカーディガンを羽織った。
-
「ねぇミカサ」
ドアノブに手をかけるミカサを呼びとめる。
「?」
「ミカサは知ってた?ジャンがミカサを好きだった事を…」
「え?」
ミカサはしばらく考えた後顔を赤らめた。
動揺しているようだ。
それが少しかわいい。
ジャンにも見せてあげたかったな。
―少しだけジャンが報われた気がした。
-
ありがとう>>1
俺もジャンさんもこれで報われたよ
-
面白い
続きが気になる
-
エレンの最後って無数の巨人の中に消えた〜とかだったよな?
生きてるってことは………ないか…
-
乙ジャン
-
――
「アルミン、こっち」
ミカサが軽く手を振る。
今日、ミカサと二人では久々に街にきた。
…気分転換である。
街は相変わらず賑わっており重い気分を嫌でも吹き飛ばす。
今日は何か特別なイベントでもあるのか、いつにも増して人が多い気がした。
-
「ちょっと人が多いね」
道行く人と肩がぶつかる。
すいません、などと言ってたりするとミカサを見失った。
「あれ、ミカサ?」
キョロキョロと辺りを見回す。
「何?」
名前を呼ぶといつの間にかすぐそばにミカサがいた。
-
「よかった、はぐれたかと思ったよ」
ホッと胸をなでおろす。
するとミカサが僕の手を握った。
「こうすればはぐれない」
ミカサは少し笑った。
…照れてしまう。
悔しいけどこう言う事にあまり耐性がないのだ。
ミカサは…その…経験豊富なんだろうな…
余計な事を考えてしまった。
-
「アルミン、いい匂いがする。」
いつか街に来た時と同じセリフだ。
「前にここのパン食べたね」
「うん。とても柔らかくておいしかった」
ミカサの目が珍しく目がキラキラと輝いていた。
そんなに気に入ってたのか。
そういえばおいしそうにパンを頬張っていたな。
-
「パン二つください」
「はいよー」
このパン屋に来たのは久々だ。
相変わらず威勢のいいおばさんの声が響く。
「おや、もしかしておふたりさん、恋人かい?」
「うぇ!?」
思いがけない言葉に変な声が出てしまった。
隣のミカサをちらりとみる。
「そう見える?」
なんだかいたずらっぽく笑っていた。
「あはは!見える見える!お兄さん、彼女に栄養つけさせなくっちゃね!特別におまけするよ!」
…姉弟でも恋人でも、どっちにしろおまけをつけてくれるのか…いい人なんだな。
おばさんはやはりカラカラと笑った。
-
「…恋人に間違われちゃったね。昔は姉弟とか思われてたのに」
「姉弟に間違われた時のアルミンは悔しそうだった」
クスクスと笑うミカサ。
「き、気づいてたのか…」
ちっぽけな男のプライドをミカサに見透かされていたとは…
最近ミカサは僕の事なんでも知ってる気がしてきて怖い。
「恋人に間違われた時はどう思った?」
「え?」
-
ドン
「いってぇなぁこの野郎!」
返答に困っていると柄の悪そうなおじさんが僕の肩にぶつかった。
ぶつかってきたのは明らかに柄の悪そうなおじさんからだった。
どうやら因縁をつけられてるらしい。
…僕のいじめられっ子体質は何年たっても治らないのか。
「…すいません」
「ぶつかった所が痛いなぁ!治療費出してもらわないとなぁ!」
おじさんは使い古された悪役のセリフで僕を責め立てる。
「アルミンは悪くない。ぶつかってきたのはあなた」
おじさんとのやりとりを見ていたミカサが僕の前に躍り出た。
-
「なんだぁおまえは!こいつの代わりに払ってもらおうか体でぇ!!」
使い古されすぎて使い物にならないセリフだ。
聞いてて恥ずかしくなる。
ミカサの目がギラリと光った。
…これは…巨人を狩る時の目だ。
何度も見てきたからわかる。
一言でいえば…やばい。
「ミカサ、ちょっと待って!」
今度は僕がミカサの前に出る。
ミカサが暴れると色々まずい…
多分このおじさんに容赦しないだろう。
-
「ミカサから殴ったら憲兵団が来た時に言い訳できないからだめだよ!」
「それに容赦しないで殴ってこのおじさんが死んじゃったらどうするの!?」
「君にとってはこのおじさんは弱いだろうけど、だからこそちゃんと後の事を考えて行動しないと!」
ミカサはシュンとなった。
「悪かった…私は冷静じゃなかった…」
拳を下ろすミカサにほっと一息つく。
ふとおじさんを見る。
おじさんがプルプルと青筋をたて震えていた。
怒りが増してるようだが…
どうしてだろう?
僕はミカサからおじさんを守ったのに…
-
「なめてんじゃねぇぞこらぁ!」
おじさんは僕に殴りかかってきた。
ミカサの目が再びギラリと光、狩人の目になる。
「!」
僕は重心を低くし、おじさんの腰の下に入り込む。
伸ばされた腕を掴み、腰を回すと力いっぱい投げた。
背負い投げというやつである。
おじさんの体は一回転すると地面に叩きつけられた。
-
気がついたら道行く人々が見ていたらしい。
「せ、正当防衛ですから!」
一応叫んでおく。
これだけ人が見ていたなら何かあった時に誰かが僕が殴られそうになって抵抗した事を証言してくれるだろう。
「ミカサ、行こう!」
驚いた表情をしたままのミカサの手をとり足早にこの場を去る。
ヒューヒューなどと知らない人がはやしたてるのが聞えて、なんだか恥ずかしくなった。
-
アルミンの煽りスキルは世界一ィィィ!
今日はここまで。
もう少しで終わり。
ので付き合ってくれると嬉しい。
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続き楽しみしてますー!!
-
乙
-
エレンはカルラと、ジャンはマルコと仲良く飲みながら上から見守ってるさ
-
イケミン素晴らしい!乙
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巨人を討伐するのに重要ではないと散々言われていたが、対人格闘術を真面目にやっていてよかった。
…もちろんミカサや他の兵士より劣るが一般人相手には通じる。
人生何が役に立つかわからないものだ。
まぁいじめられっ子体質の僕には最初から必要だったのかもしれない。
「アルミン」
名前を呼ばれミカサの手を握っていた事を思い出した。
「あ、ごめんっ!」
パッと手を離す。
-
「? ど、どうしたのミカサ?」
ミカサは僕を見つめていた。
「アルミンは背が伸びた」
いつの間にかミカサの視線を追い越していた。
「それに格闘術もできるようになった」
エレンとミカサに守られる自分が情けなかった。
少しでも君たちに近づきたくてがんばったんだよ。
…せめて自分の身を守れる程度には。
「そして相変わらず機転が利く」
僕自身はわからないけど君たちが評価してくれた。
それだけが僕の武器だった。
-
「アルミン…私は必要ない?」
ミカサが寂しげに言った。
「…どうしてそうなるの?」
「アルミンはいつもいじめられていた。私とエレンがそれを助けた。…でも今日私は必要とされなかった…強くなった…」
ストレートな話にグサッとくるものもあった。
でもミカサが『強くなった』と評価してくれているのが嬉しい。
「そんな事ないよ。ミカサがいてくれるだけで僕は嬉しい」
気づけば同期はミカサだけになっていた。
いや、同期がとかそんなのじゃなくてミカサ自身がそばにいてくれるのが嬉しい。
-
「…僕はエレンが死んだ時悲しかった」
『穴』の話を思い出す。
「泣きたくて悲しかったけど、それ以上にミカサが悲しいと思うと泣けなかった」
ミカサは黙って話を聞いている。
「支えになりたいと思ってたんだ」
僕はミカサが僕に縋ってくれる事に縋っていたのかもしれない。
そうすればずっと泣かないでいられると思っていた。
「でもミカサは僕を頼ってくれなかった…僕じゃない誰かの所に行った」
「それが悔しくて、もっと強くならないといけないと思った」
ミカサが僕を頼ってくれるくらいに。
「だから僕が強くなったと言うなら、きっとミカサのおかげだね」
-
いつの間にか地面を見ていたミカサは顔を上げない。
「私は何も知らなかった…アルミンを傷つけていた…」
ポツリと言う。
「そう思うならこれからは僕を頼って。…君が死ぬ時まで」
「…やはりアルミンは強い」
そう言ってミカサは微かに笑った。
-
―――
控えめにドアを叩く音が聞えた。
ドアの外にいる人物はわかっている。
「鍵、空いてるよ」
そっと部屋に入ってきた。
窓から入ってくる月明かりが照らす。
巨人を相手に一歩も引かないミカサがまるで儚い少女のようだった。
-
ミカサが歩くたびに余り状態の良くない部屋の床が軋む。
「待ってたよ」
ベッドまで来るとミカサは僕を押し倒した。
いや、飛びついてきたと言うべきか。
ギシリとベッドが音を立て、視線がぶつかる。
僕はそっとミカサに口づけた。
-
ミカサは僕の体をギュッと抱きしめる。
…この間とは逆だね。
ミカサは泣いていた。
エレンが死んだ日からミカサはずっと耐えてきたんだろう。
穴が塞がれる事はなかったんだろう。
縋った人が死んだらもう立ち直れない。
ミカサが僕を、同期を選ばなかったのは納得だ。
どうでもいい人に縋って自傷行為をする方が建設的だったのかもしれない。
事実同期はもう誰もいない。僕以外は。
-
「僕は弱いけど死なない」
「いつか、僕がミカサを殺してあげる」
「ミカサより先に死なない」
「ミカサが死んだら僕が巨人を駆逐する。君とは違う形になるだろうけど」
「約束する」
そう言うとミカサは最上の幸福に満ちたような笑みを浮かべた。
-
とりあえずここまで。
次でラスト。
日付が変わるか変わらないかくらいにまた来ます。
-
期待
-
―――
この日僕たちは重要な情報を掴んだ。
この情報を持ち帰ることができたら人類の大きな進撃に繋がるだろう。
「アルミン先輩、だめです!無数の巨人が私たちを追ってます!」
涙声で後輩が叫ぶ。
今一緒に走っているのは僕、ミカサ、後輩の三人。
もう少しで壁だって言うのに…
この世界は本当に残酷だなぁ…
-
どうすればいい?
この状況を抜け出すために。
僕がおとりになるか?
仮に僕がおとりになったとしてもみんなが壁につくまでの時間を稼げるとは思えない…
それでも……
「アルミン」
ミカサが先頭を走る僕に並んだ。
ミカサが僕ををみつめる。
僕もミカサを見つめ返す。
…ミカサが何を言いたいのかわかる。
いくらミカサが強いとはいえ、あの数の巨人相手に生き残れないだろう。
死ににいくようなものだ。
-
僕にはわかってしまう。
ミカサはこの時を待っていたんだろう。
無数の巨人が追ってきて、自分がおとりになって戦う。
―エレンが死んだ時と同じシチュエーションを。
-
ミカサはここで死ぬ。
いつか言ったように戦い抜いて、それでもだめで。
僕は決断しなければならない。
約束を思い出す。
――僕がミカサを殺してあげる――
感情が消えたような気がした。
-
「ミカサ、しんがりを頼む」
「わかった」
短い返事だった。
僕は馬の速度をさらに上げ、ミカサを残して走り出す。
「え?…え?」
後輩は僕とミカサの顔を交互に見た。
なぜ?とでも言いたげだ。
後輩も僕にに続いた。
-
僕が最後に見たミカサは敬礼をしていた。
『公に心臓を捧げる』決意のポーズ。
今の君は誰に心臓を捧げた?
-
……………………
……………
重苦しい壁の扉が閉じた。
僕を含め生き残りは少なかった。
後輩は泣いていた。
成果をあげたが失ったものを想うと足が重い。
-
――ミカサは最後の瞬間、どうしていただろうか。
想像だが、穏やかに笑っていたような気がする。
…巨人に食われるのに穏やかに笑っている人間なんているわけないか…
でも、笑っていた気がする。
そんな気がしてならない。
-
僕は泣かなかった。
泣いちゃいけなかった。
だって僕が選んだから。
ミカサの望みを叶えた。
ミカサ以上に人類の進撃を選んだ。
僕は公に心臓を捧げたのだ。
…今回人類の得たものは大きい。
誰もが調査兵団を歓声で迎えるだろう。
そして
-
僕は一番大切な何かを失った。
おわり
-
くぅ~疲れましたw略
見てくれてありがとうございました!
かまってちゃんなんで批判込みでレス嬉しかったです!
-
乙
距離感が凄く良かった
アルミンは強いな
-
乙!
面白かった
ミカサもアルミンも弱すぎず強すぎず、ありえそうな感じが良かった
-
面白かった乙
-
何かぐっと来る物が有った
乙
-
1です。
今更見てる人いるかわからないけどどうでもいい余談。
ちょっぴり元ネタ(というのも変ですが)があります。
とあるゲームなんですがまぁそのゲームも色々あって一概にこう!と言えないんで説明は難しいんですけど。
まあざっくりと説明すると主人公がヒロインに生き方を変えられて徐々にヒロインに惹かれ、強くなって
ヒロインと
ラブラブになるんですけどヒロインが死んでしまい(殺されて?)
その後覚醒(?)し魔王として君臨。
おだやかな性格のふりをしてたけどヒロインに関わった奴らを処刑するしたり残酷な事をする。
そしてヒロイン似の娘を何人もはべらせてたって記述があるんですよ。本編では語られてないのですが。
主人公の強いのに弱い、弱いのに強いみたいな危うい感じを妄想するのが好きでした。
後進撃と世界観似てます。
元ネタの元ネタ?と言われてるのを見かけましたね。
-
乙
個人的には読めて良かったと思ったよ
元ネタはガンパレか
昔プレイしたわw
ゲームソフトに没シナリオのテキストがぶっ込まれてたよなあ…
-
乙
胸が痛くなったぜ
ガンパレは読んだことないがマブラヴの元ネタらしいな
-
乙です!1の話に惹かれるなーと思ったら、自分もガンパレすごく好きだったんですw没シナリオアニメ化しないかな…w
良い話だった!ありがとうございました
-
乙です!すごく面白かったです!アルミンは可愛いだけじゃなくかっこいいね!
-
>>158
そうか?
普通にグズグズしてたし、原作で見せるいざという時の爆発力は皆無じゃん
つ〜か、ここのアルミンにとってミカサは軽く気に掛ける程度の存在でしかなかったように見える
原作じゃ正しいことは言う意志の強さ持ってたのに
-
乙です!
ガンパレはドラマCDも全部持ってるw
ここで話題が出てなんか嬉しい
-
>>159
自分は良かったと思ったんだけどなぁ…
確かにミカサを軽く見る感じもあったかもしれないけど、そこはかとなく男らしいアルミンだったと思うよ?
あと、アンカーできてなかったらごめんね
-
アルミンを主人公にする為エレンを殺しちゃいかんでしょ
ヒロインを自傷行為でヤリマンにしちゃいかんでしょ
無理やり進撃でやる必要無いでしょ
かまってちゃんなら批判レスにも返事返さないと駄目でしょ
-
エレン死んだからって後追い自殺もないだろうが、ミカサが他の男を求めるってかなり無理あるね
なんていうか
ガチレズのカップルがいたとして、相手が死んだからって男を漁るようになるかな?
ってレベルの違和感が
-
ガンパレ知ってる人がいて嬉しいw
まぁ元ネタって言っても雰囲気だけって感じですねけどね。
没シナリオは夢散幻想が一番好き。
このSSの締めもそれっぽくしてみてる。
どういう感想を持っても自由なのでなんでもいいです。
ありえないと思うならそうなんでしょう。
でも私も同じくらいありえそうと思ったから書いただけです。
人によって考え方はそれぞれ。
ひとつだけどうしても言いたいのは「アルミンを主人公にする為」ではなくエレンが死んだらどうなるか
と考えてたら「アルミンが主人公になった」のです。
そこだけは譲れん。
批判は見るけどレスは特に返しません。
議論に発展したらめんどくさいからね。別に議論したいわけじゃないし。
オナニーしたいだけなんです!
終わったからつらつらとこんな事言ってますが。
それでも構ってくれてうれしいかったよ!って話です。
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乙です!
面白かったし、このSSの雰囲気が好きだからまた何か書いてください。
悲しいだけど、このミカサは死ぬことによって救われたんだな。と余韻が残るラストが好きです。
変に絡んでくる人もいるけど気にしないで。二次創作に何いちゃもんつけてるんだかw
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アニメの最終回見るとエレンを失う原因がアルミンになりそうだな
これはミカサに刺されそうw
"
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