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女「この世界は腐ってる」- 1 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/28(月) 22:06:07 ID:bJLWOwAA
- 男「ふうん。そうなのか」
女「そうだ。この世界は腐ってるんだ」
男「主にどの辺が?」
女「たぶん全体が」
男「ぼくにはそうは思えないけど、キミがそう言う
んなら間違いないんだろうな」
女「もちろんだ」
- 2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/28(月) 22:06:39 ID:bJLWOwAA
- 男「じゃあ腐ってるならどうしたら良いんだい?
まさか世界をゴミ箱に捨てるわけにもいくまいよ」
女「いいや、腐ってるから捨てるんだ」
男「どうやって?」
女「こうやって」
男「んぅ!?」
女「……」
男「…………」
- 3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/28(月) 22:06:55 ID:bJLWOwAA
- 女「…………プハッ」
男「キスですか」
女「接吻とも言う」
男「これで世界が捨てられたの?」
女「いいや、まだまだだ。こんなのほんの序の口さ」
男「じゃあどうするんだよ」
女「まずは裸になりなさい」
男「分かった」
- 4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/28(月) 22:07:10 ID:bJLWOwAA
- 女「……厭に物分かりがいいんだな」
男「出来れば説明を求めたいところだけど、どうせ
聞いたって教えてくれないだろうからね」
女「そんなことはないさ。聞かれたらちゃんと答える」
男「じゃあ聞こう。ぼくが裸になって世界を捨てられる
ものなのか?」
女「捨てれるさ。いとも簡単に」
男「……」
女「わたしの世界が」
男「ああ、納得」
- 5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/28(月) 22:07:24 ID:bJLWOwAA
- 女「納得してくれたか。じゃあ裸に……」
男「ならない」
女「なんで!」
男「キミの世界を捨ててほしくないから」
女「そんな事言わずに……」
男「なんで捨てようとするんだよ」
女「腐ってるからに決まってる」
男「腐ってたら捨てるのか?」
- 6 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/28(月) 22:07:43 ID:bJLWOwAA
- 女「みかんだって腐ったら捨てるだろう」
男「ぼくは食べれそうなトコは食べるけどな」
女「でも食べれないところは捨てるだろ?わたしの世界は
全部腐ってるから全部捨てなきゃ」
男「腐ってるなんて誰が決めたんだよ」
女「わたしが決めた」
- 7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/28(月) 22:08:00 ID:bJLWOwAA
- 男「美人で頭がよくて皆に頼られる優等生を演じる
のに疲れたから?」
女「…………」
男「でも、ぼくの前じゃ猫かぶってないじゃないか。
それじゃダメなの?」
女「我ながら、なんでこんな面倒な役を演じるように人生の
レールを敷いちゃったんだろうな」
男「だから捨てたいのか」
女「捨てたいよ。もっとふつうでいたかった」
- 8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/28(月) 22:08:43 ID:bJLWOwAA
- 男「この世界に普通なんてないさ。皆が言ってる普通ってのは
ただの平均だ」
女「なら、平均になりたかった」
男「……それもそうだね。ぼくもそう思う」
女「じゃあ捨てさせてくれないか?大丈夫、痛くしないから」
男「女のキミが言う台詞じゃあないな」
女「捨てさせてほしいにゃん。御主人様」
男「……条件がある」
女「なに?」
男「これからぼくの事は御主人様と呼べ」
女「畏まりました。御主人様」
おわり
- 9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/28(月) 22:26:22 ID:nofk/9Wk
- えっ
- 10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/01/28(月) 22:26:35 ID:0eb1U7hA
- 見えない、最後の字が見えない
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