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師弟シリーズ 出会い
1
:
木の葉
:2016/03/30(水) 22:48:12 ID:yjZ5ZY3k0
師匠と出会ったころの話である。この頃、僕の学校では、肝試しが流行っており、特に人気があるのは、近くの霊園で幽霊に追いかけられたという話が出てきており、学校内で噂が持ちきりであり、幽霊に追いつかれたら呪われる、帰ってこられない、一人増えてる、地面から手が出てくる、蛍の大きいバージョンの人魂が出てくるなどの噂があったが、だいたいは、でっち上げだろうと僕はたかをくくっていた。
そんなうわさが途絶えることなく夏休みが目前に控えたころ、僕の数少ない友人の江川君と幼馴染の香奈ちゃんが声をかけてきた。
「なあ、なあ、コノハ。噂の霊園で肝試しいないか?」
「行かないよ、面倒くさい。」
「行こうぜ。面白そうだろ。噂が本当か、確かめに行くんだよ。」
「行かない。」
「ノリ悪いぜ。女の子にもてないぞ。」
「大きなお世話だよ。」
「香奈とおまえぐらいしか誘う奴いないんだよ。頼む、一生のお願い。」
「それ、何回目だと思ってるの?先週も使ったじゃん。」
という話をしている横で、加奈ちゃんが、
「怖いんでしょう?」と言ってきたが僕は冷静に、
「その手には乗らない。」と言い返したが、実をいうと僕も興味があった。二人の話を横流しして僕の頭の中は、今の噂でいっぱいであった。
そんなこんなで結局僕は、その二人と一緒に噂の霊園で肝試しをすることになった。夜なので、霊園の不気味さは、際立っている。
「い、いい雰囲気じゃねぇーか。」と強がっているが、(無理しているな。)と僕は思った。江川君は怖いものが好きなくせに怖がりなのだ。だから、怖がりの僕と加奈ちゃんを誘ったのだ。
「行こう。」と加奈ちゃんが先陣切って歩き始めた。「ちょっと待てよ。措いていかないでくれ。」とあせって、江川君と僕はついていった。
夜なので懐中電灯を持って墓を照らしたり、裏を見たりしていた。しばらく歩いていると、池があった。
「れ、霊園に池かよ。」
「不気味ね。」
「なんでここに。」
「あっ、思い出した。これ、引き込み池よ。」
「知ってるぜ。近づき過ぎたら引き込まれる池だろ。」
「僕も知ってる。池の中から手が出てくるんでしょ。」
という話をしていたら水面に白いものが通り過ぎた。
「なんかいた。」と僕が言うと江川君が、
「どこ?」と懐中電灯を池に照らしていた。
「ここ。」と僕は指をさした。そこには、白くゆらゆら揺れているものがあった。
魚ではなくもっと丸みがっかた、それは、顔と分かった瞬間僕たち三人は、「うわっ。」と飛びのいたが僕だけ池に落ちた。なぜ僕がと思ったが、取りあえず顔を出そうとしたが、出せなかった。
というか、何かが足をつかんで出せなかった。江川君たちが必死になって僕を助けようとするが、ゆっくりと下に沈んでいく。もうだs目だと思った瞬間に、僕はひっぱりあげられた。
「大丈夫か。」と少し低い声がした。見ると、黒いコートを着た若い男の人がこっちを見ていた。
僕がせき込みながら、「大丈夫です。」みたいなことを言った。江川君が自分の着てきたTシャツで僕の顔を半泣きでふいていた。加奈ちゃんは、「コノハのばかー。心配させて。」と言って僕に抱きついてきた。僕は覚醒しきってない頭でしばらく考え込んでいるとその大人が、
「お前、引っ張られたんじゃなくて、突き落とされたんだろ。」と言ってきた。考えてみた。確かに後ろに下がったはずなのに、前のめりになって落ちたんだから不思議だった。その人は続ける。
「ここは、空気がよどんでいる分、悪い霊気が集まりやすい。特にこの池周辺では、霊のデパートみたいになってる。むやみに近づくと、引き込まれてあっち側行きだ。」と言った。
僕たちは背筋がぞっーとした。面白半分では来てはいけない場所だったのだ。怖かった。足が震えている。寒くないのにがくがくふるえていた。
とここで、蛍の大きい版の光が見えた時に、「おい、帰れ、餓鬼が来たぞ。死にたくないなら、早く帰れ。」と言ってきた。オカルト好きの僕らは、顔を見合せ、来た道をダッシュで戻った。途中、怖城を見るとさっきの人がこちらに軽く手を振っていた。
今日の日を僕は、ずぅーと忘れない。あの人と出会った子の話を僕は忘れない。小学3年生の夏休み前の出来事であった。
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