したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

藍物語(投稿・感想・雑談専用=隔離)スレ

312『禁呪(中)』 ◆iF1EyBLnoU:2014/07/07(月) 20:10:36 ID:YR/48AOI0
 「強く執着したり関心を持った人については、新しい記憶を蓄積することもある。
私たちだって、関心の無い事までいちいち憶えていられないでしょ?
それがもっともっと極端になった状態を想像すれば、分かってもらえるかな。」
そうか、Sさんは幽霊になった女の子の、死後の記憶を念写した事がある。
別の件で、自殺した女子高生の霊が姫を記憶出来たからこそ、姫は彼女と友達になれた。
普段は朧に拡散している意識が何かの条件で凝縮し、その瞬間だけ自我を取り戻す。
そして自我を保っている間だけ、新しい記憶を蓄積する。それは一体、どんな感覚だろう。
「だから、術者が必要な条件を調えれば、その間は幽霊も自我を保つ事が出来る。
自分が幽霊であるという自覚を持ち、私たちと会話し、そして新しい記憶を蓄積する。
幽霊や魂と交信する術はその応用。R君も何度か、使った事があるわよね?」
そうだ、単独での初仕事。俺は交通事故で植物状態になった男の子の魂と交信した。
あの時、確かに男の子は自我を持ち、俺と会話をし、そして両親の様子を気遣っていた。
「だけどLの大学全体に、そんな条件が50年以上も存在し続けるなんて有り得ない。
第一、特殊な条件があるならLやR君がとうに気付いてる。何か、別の理由があるはず。
まあ理由はどうあれ、不思議な幽霊がいてLに好意を抱いてるのは事実。
今の所誰も被害を受けていないし、話し相手をしてる内に何か分かるかも知れない。
取り敢えずは様子見、経過観察ってとこね。」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板