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栄光のペルシア展
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:
Studio KODAI
:2011/04/03(日) 09:20:17
世間では「ペルシア」というと、どういうイメージがあるのでしょう。シルクロードの果ての国、ガラス細工と青い陶器の国。…
古代エジプトに親しい身としては、今回の展覧会を見て、「家畜文化」と「金属細工の国」という印象を持ちました。ペルシアは――イランという国は、金属資源の豊富な国だったのですね。
銀細工の器や青銅の剣、戦士に与えられる褒賞の品として下賜されたであろう品々を見ると、ため息が出ます。古代エジプトでは、黄金はヌビア産、銅はシナイ半島産というわけで、紀元前千五百年頃、王国がかなり版図を広げて豊かになるまで、金属製品は多く出ないからです。
そういう意味では「ペルシアはいいなあ」と思います。時代が下って、ペルシアの古布に金糸銀糸が使われているのを見ても、やはり豊かさの違いを感じました。刺繍や模様ではなく、地の布の横糸が金交じり・銀交じりの糸で織られているわけです。現実に展示されているものは色がくすんでいますが、想像するだに、きらびやかなものです。
金属製品の数々もさることながら、ペルシアはやはり陶器とガラス製品の国でもあったと思います。紀元前の時代の素焼きの壺などについては、「エジプトにもあるぞ」って思いますが、紀元前7,8世紀以降に出てくる様々な陶器、動物を象った意匠や豊富に釉をかけて青く青く焼き付けた大きな壺など、古代エジプトとは近くても全然違う文化を感じました。
ガラス製品は、かなり時代が後になるのでしょうが、シルクロードの存在を強く印象付けられます。切子ガラスなど見ると、正倉院の御物を思わずにいられません。
展覧会全体として、「以前似たようなものを見ている」感(既視感)は多少あります。目立った違いといえば、平山郁夫画伯の絵と旅行記録の展示でしょうか。この人の絵はほんとにいい。そして奥方の旅行記録や写真も少しだけですが、きれいですし面白いです。この夫妻のシルクロードにかけた愛を感じました。
まあ、「ペルシア的な」ものは見飽きたよ、とおっしゃる方には敢えて勧めませんが、「ペルシアもの」ならいくら見ても見飽きないという方にはお薦めです。わりといろいろ沢山まとめて見られるので、あんがい新たな発見があるかもしれません。
古代オリエント博物館(池袋サンシャインシティ文化会館7階)にて、2011年5月22日まで。
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