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40000ヒット達成!

1【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2008/11/15(土) 13:18:36 ID:???0
掲示板での展開だけでHP自体の更新が滞ってしまっていますが、
4万ヒット達成しました。一応バタイユネタをまとめたページなど
はありはしますがまだ公開には踏み切っておらず・・・。

最近の新しいことといえば、「グノーシスの宗教」で知られている
ハンス・ヨナスの新刊がでたということでしょうか。
「生命の哲学」という題ですが、後半にグノーシス主義とニーチェ
の理論を繰り広げていますね。

58極東博士:2009/09/06(日) 10:46:37 ID:G6iz/z3k0
これに関してですが調べる気力もないので、そちらはお任せしますが、
澁澤龍彦がSF全般に関する姿勢を問題にして、筒井康隆を批判したことが
ありました。筒井がSFとして未来を描く場合、社会や科学技術の発展と
共に本来なら人間そのものの変化を描かなければならないが、そうすると
エンターテイメントで無くなる。これに対して澁澤は、そうした考えは
創作者として甘い、これからのSFは、より高度な読者に対する知的
エンターテイメントであるべきだ、というような内容だったと記憶して
います。その際、問題となったのが、外挿法(だったか?)という
技法上の是非論で、クラークこそが、その技法の代表者だと思います。
もっとも澁澤は別なところでクラークの『幼年期の終わり』には感心した
とも言っていますが。

60【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2009/09/07(月) 22:29:48 ID:???0
どうもです。
私の場合は、キューブリックの映画だけに絞って言っていたので、小説は考慮に入れてませんでした。
>今でもクラークの小説を「原作」だと信じている向きが多いのは困ったものです。
某アニメに限らずどこでもそういうのが生じるんでしょうかね。

>澁澤は、そうした考えは創作者として甘い、これからのSFは、より高度な読者に対する知的エンタ
ーテイメントであるべきだ、というような内容だったと記憶しています。
今年『澁澤龍彦映画論集成』ってのが河出書房から編集されて出ていますが、澁澤のSF論が載って
いるようですね。以前全集に載っているのを再収録している『澁澤龍彦書評集成』というのを読みま
したが、澁澤の評論は痛快なものが多いですね。SFじゃなく方面が違いますけど、特にブランショ
の、『ロートレアモンとサド』の邦訳についての批判の凄まじさがとても印象に残ってます。澁澤は
バタイユ同様にブランショも愛読していることを公にしてたり、バタイユとブランショの比較論を展
開してたりしますが、『ロートレアモンとサド』については原書について愛読本の一つだったらしく、
邦訳の酷さに対する怒りが爆発してましたよ(^^;)。
「これからのSF」云々についての澁澤の意見はいいですね´・ω・`。とはいっても、私なんぞは
とても「高度な読者・鑑賞者」に類するような人間ではないですけど…(時折インチキ本に惑わされ
たりするあたりしょーもなくてすみません…。最近はそんなことはないと思いますが)。

61【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2009/09/08(火) 02:51:36 ID:???0
その澁澤と筒井のエンターテイメントについての話からすると、当初博士の方から
どうだろうかとのご提示があったアキハバラなどは、後半になるにつれて知的さと
「人間そのものの変化」の両方が絶妙に絡み合ったエンターテイメント性が濃厚に
なってくると、私なんぞは思うんですけどどうでしょう?(笑)オンエア時に作画
崩壊があったのは実にもったいないことだったと思いましたが、スタッフが変わっ
てちゃんとなおってます。だから錬金術ネタでアニメやコミックと関連して書いて
いる澤井繁男のあの本に、なんで『アキハバラ電脳組』がないんだろ、と残念に思
っていたんですが。気力がないと仰られているくらいで相当お疲れのようだとお見
受けいたしますが、なにか書いてみたいと思うことないですか?私のほうでもディ
ーヴァの素体と霊魂とか、ネタはいろいろと考えてありますが、題目が挙がれば何
か思わぬネタ(ぶっとびも可)になるヒントとか出てくるかもしれませんし(´・ω・`)。

62【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2009/11/01(日) 05:12:55 ID:???0
博士にかつてニーチェの『ツァラトゥストラ』については、読みやすさの点で岩波文
庫を勧められましたね。私も読みやすさはこれがいいかなと思ってましたが、玉石混
交のちくま学芸文庫にある『ツァラトゥストラ』は、訳注部分の徹底さに魂消ました。
聖書の文献学的な考察がこれでもかというほどに徹底しています。専門的な象徴言語
についての注も徹底している…。今やっているアキハバラのネタにニーチェの〈超人〉
と〈最後の人間(末人)〉と、神の死を宣告するツァラトゥストラについてをミック
スしたくなりますが、本当にキリがありません…。イスラムのイブン=バツータらな
ど、エノクをヘルメスと呼ぶとか、ヘルメス・トリスメギストス関連のネタで、この
同一視されるものについてその特徴の類似点を、ユングの諸著作を総動員して徹底的
に挙げて、最後に「白の王子様」ことメタトロン=クレインに当てはめてみようとか
言う無謀な試みを考えていました(^^;)。卒論の最終仕上げにかかっているので
すが、そっちにおいてもニーチェの諸著作は参照に必須の書なので、いちいちマッチ
ングしてくるんです(笑)。丸山は「言葉と言葉がエロティックな恋をする」とかい
いますけど、こっちの場合、その延長線上になると思いますが「論理と論理がエロテ
ィックな恋をする」とでもいえるものなんでしょうかね?Σ(ノ∀`*)ペチッ

63【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2009/11/06(金) 21:49:52 ID:???0
ところで、「白水社ごとき」と言われてはおられますが、とはいえニーチェ全集とか
クセジュについては良本をそろえているのでは?私の場合、ニーチェは『この人を見
よ』については西尾幹ニの新潮文庫版ですが、これもそもそもの底本は白水社のニー
チェ全集版でした。ほかのものは、ほとんどちくま版を使っていますけど。竹田青嗣
は引用する時にちくま版を使っていますが、永井均はデ・グロイター版を底本とした
白水社版が圧倒的にいいみたいな言い方をします(引用の訳は自分で参考にしつつや
り直しているみたいですけど)。でも、デ・グロイター版は今では流通していないと
いうか図書館に行って確認するということになって引用箇所がどこにあるのかを提示
してあっても探しにくい…。というのは『権力への意志』が、デ・グロイター版には
そういうタイトルでまとまっている本がないからなんですが。遺稿群という形で厖大
な量のアフォリズムを並べなおした本が数冊。私なんかちくま版の『権力への意志』
を論文の参考文献にあげて書くわけですが、ちくま版を今使うのは古臭いと思われて
しまうんでしょうか?『ツァラトゥストラ』に関しては、ちくま版は白水社の全集が
刊行されたあと(93年)に「最新のニーチェ研究の成果」と称する訳注が厖大に追加
されてて、下巻なんて索引と解説を合わせて700ページ超の分厚い文庫になってます(^^;)
『アンチ・クリスト』(これはもうけちょんけちょんですだ…)と、『偶像の黄昏』
については白水社の西尾訳が別本で出ているのでそれを使っています。西尾訳のほう
が何かと読みやすいです。

64極東博士:2009/11/08(日) 21:31:20 ID:G6iz/z3k0
白水社は出版社としては良心的ですよ。少なくとも講談社なんかよりははるかに。
清水真木によれば、ニーチェには定番解釈というものが存在せず、そのため
研究書や入門書を読むことは百害あって一利なし、ということのようです。
また、白水社版の訳者は文学者であり、読みやすさを重視するあまり、翻訳として
問題のある部分も少なくないとか。ちくま文庫版のほうは哲学研究者の訳で多少、
読みにくさはあるものの、正確さという点では白水社版より上とか。しかし、
こちらの訳は底本にグロースオフターフ版を使った理想社版全集の、さらなる
改訂版なので、『権力の意思』が含まれるなど、現時点でみる内容に関しては、
やはり問題があるようです。

65【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2009/11/09(月) 00:26:06 ID:???0
最初博士と会ったころは入門書読んでた私(^^;)。『権力への意志』は、バタイ
ユのような読み方もあれば、ハイデッガーのような読み方もある。まあなんともいろ
んな読み方をする人がいるもんだと(笑)。ハイデッガーの『ニーチェ』講義録なん
かは、木田元とかが絶賛してますが。清水真木自身のニーチェの本はどうなんでしょ
う?それこそ講談社のと、あとはうちの出版局からでているんですが(^^;)
私なんかはそうすると結構邪道なのかな?『ツァラトゥストラ』の〈渾沌〉(カオス)
についてとか、ユングの本と比較しつつ〈賢者の石〉に見立ててしまったりするんで
すけど(^^;)。

66【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2009/11/23(月) 01:35:13 ID:???0
清水真木と同じかどうか分かりませんが、永井均などは、「これが俺のニーチェだ!」
といってはばからないですね。ニーチェにおいては定番解釈などは存在しない、だから
俺はこう解釈する、といった態のニーチェ本があるんですが、そういうのは入門書とは
言わないでしょ…。っていうか、本当にニーチェ論には人それぞれで、定番というのが
ない…。まさに混乱する。ハイデッガーとバタイユは面白いですけど。個人的には、ま
だ博士ご自身がもっておられるというニーチェの持論それ自体を詳しくお聞きしていな
いので、参考なまでに概略的にご提示いただけませんか?

67【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2009/11/23(月) 21:20:43 ID:???0
清水真木の講談社本みました。博士が仰っていることがまんま書いてありました(笑)。
ハイデッガーのニーチェ論については脂がこってりのっているようだといいつつ、最後
の項目では有益、みたいに言ってますねw。あとはハーバーマスとかジンメルも。
脂がこってりのっているとはよくいったもので、平凡社ライブラリー版の二冊はやった
ら分厚い上に、ギリシャ哲学にさかのぼっててネタもりだくさんなんですがw。
でも細谷訳平凡社版は2までしかないんですよね。まあ、3は白水社からツァラトゥス
トラを訳している人が出していますが、おいおい、3だけで主要な項目簡単に書いちま
ってるじゃないか、みたいな感じでした(笑)。

68極東博士:2009/11/25(水) 22:49:04 ID:G6iz/z3k0
全くその通りですね(笑
要はニーチェの読み方には幾通りのものがあり、そのどれもが正しく、
誤りでもある、ということではないですかね。
ユングと化金石にニーチェを絡めるのは、方法論としては、まだ穏当な方だと
思いますね。

69【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2009/11/26(木) 11:11:37 ID:???0
あ、ハイデッガーの『ニーチェ』、読まれてましたかw。金色に煌く鱗を持った〈ウロ
ボロス〉のネタ、博士なら付随したネタをつけて飛びついてきてくれないかな、とか勝
手に思っていたんですがw。

「芸術は爆発だ!」(岡本太郎)=「私はダイナマイトだ!」(ニーチェ)
「古っ!」と自分で思いつつ、〈存在〉の輝き=〈ウロボロス〉の閃光ってまあ芸術
家の爆発的な(あるいはヌーメン的な)生命感情みたいな感じでw。

それこそ、「事実などは存在しない、あるのは解釈のみ」であり、それらすべてが誤謬、
ってなところですかw。ハイデッガーの『ニーチェ』を読み始めたとき、「ん?これユ
ングじゃね?」みたいな錯覚がありましたw。ユングどころか丸山とかもw。もちろん
違うところもありますけど。ニーチェ本人が言っていることに合っている以上、言って
いる本人も文句が言えないということですかw。

70【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2009/11/27(金) 02:04:32 ID:???0
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/2200?page=3
ヤルダバオトさんがシュールな記事を見つけておられましたw。
博士、これみてバタイユを思い浮かべませんか?w

71極東博士:2009/12/03(木) 23:30:56 ID:G6iz/z3k0
もっと単純にアンブロース・ビアースの『悪魔の辞典』を想起しましたね。
ビアースのような真の天才にとっては、バタイユなぞ相手にならないでしょうが。

72【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2009/12/04(金) 03:25:45 ID:???0
「天才」の比較基準がよくわかりませんが、「毒舌」の天才という点でということ
ですか?アマゾン調べた程度なのでそういう印象しかもてなかったのですが。って、
眼を通す前に先入見だけで判断してはダメですね。一応目を通してみます。ビアス
の前ではバタイユも相手にならないランクですか・・・。

そのバタイユですが、例の酒井氏が『純然たる幸福』をちくま文庫版で再刊してま
す。でもやはり腑に落ちない点が多かったです。『純然たる幸福』の中身に、既に
生田耕作の『エロティシズムの逆説』(『聖なる神』あるいは角川版『マダム・エ
ドワルダ』所収)が載っているのですが、博士の仰られた言葉をそのままにしてし
まうようで申し訳ないのですけど、「先人に対する礼の欠片もない」。

というか、博士が以前「象牙の塔では通用しても」と非難なさっておられたかと思
いますが、今後のことも考えて、うちの文学部に探りを入れてみたのです。そした
ら「自分の主張以外は認めない」とか、学生にすらそのように受け取られているよ
うで、言葉とは裏腹にずいぶん硬直しているところがあるそうです。

73【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2009/12/05(土) 11:22:46 ID:???0
>博士
ちょwww、『悪魔の辞典』の方がマジでまんまやったw。ミもフタもないっすw

75極東博士:2009/12/12(土) 12:01:58 ID:G6iz/z3k0
天才という単語がふさわしくなければ、真の意味でのカリスマでしょうか。
やすやすと分野の違いを乗り越えて他の専門家が思いつきもしなかった結果を残す。
ビアースの大先達にはE.A.ポーという、孤高の大天才がいるわけで、
ただの悪口と毒舌は別物ですけどね。

76極東博士:2009/12/12(土) 12:10:59 ID:G6iz/z3k0
カリスマ、あるいは天才にはどのような形であれ、ジャーナリステックな視点が欠かせないと思います。
一般大衆との接点をどう取るかという問題は、最近の情報管理や運用問題と同じく
明確な手段、方法はないと思われます。
アカデミズムのと最大の相違点はそのあたりではないでしょうか。

77【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2009/12/15(火) 00:00:11 ID:???0
なるほど、よくわかりました。そこでエドガー・アラン・ポオですか。うーん、ペン
ネーム「江戸川乱歩」の元ネタの人物だということくらいしか知らず、彼の書いた本
については読んだことがないもので、すみません・・・。

しかし、ジャーナリスティックな視点とカリスマ、アカデミズムとの最大の相違点と
いうと、そういう点からすると、博士の仰ったことには、丸山圭三郎がアカデミズム
の批判の際にけちょんけちょんにしているサルトルなどは「例外」、つまり含まれて
いない、ということでよろしいでしょうか。いや、ふざけていっているわけではなく、
ある意味大衆との接点を取るということに関しては、サルトルは「帝王」と呼ばれる
ほどに大人気だったわけで、葬式の際にも数万人が行列に参加するとかいう事態にま
でなったわけで・・・。

78極東博士:2009/12/19(土) 22:05:00 ID:G6iz/z3k0
三島由紀夫は生前、サルトルは過大評価されていると、言っていたそうですね。
ジャーナリズムとアカデミズムより一般大衆に受けるのが、スキャンダリズムで、
サルトルなんかは、むしろそっちかと。
「行動する知識人」なんて標語は、それこそジャーナリズムがでっち上げた概念の
ような気がします。
また、丸山の立場はもっと微妙で、学園紛争の時代に東大を追われた形になっていますが、
これはあまり公になってはいないようです。
これを逆手にとって利用すれば、丸山とその思想ももっと注目されたのではないかと、
今でも密かに考えています。

ポーは推理小説と探偵小説(両者は別物)、SF小説の始祖であり、敏腕雑誌編集者であり、
英語圏の最も優れた詩人でありながら、本国の評価はいまだに低い、恵まれない天才です。
さらには天文物理学者として、星が充分遠方にあり、光の速度が有限であるならば、
ほとんどの星の光は、まだ地球に届いていない、と正確に『オールバースのパラドックス』
を解いています。
わが、私淑する才人、紀田順一郎によれば「その大学の文学部のレベルはポー関連の
蔵書数に比例する」そうです。

79【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2009/12/23(水) 14:02:29 ID:???0
私の読書の仕方は以前にも申し上げたとおり速読できないタイプでして、いっぺんに
多岐にわたって読み込むことができるだけの素養がございません。私には天才につい
て云々することができるだけの素養も資格もないということが先だってのことではっ
きりしておりますが、ただそれでも丸山について述べさせていただきますと、丸山の
理論を借用してのレポートを書くといつも評価が良いか悪いか二分されるのです。単
に私の、丸山を用いてのレポートの書き方が拙いだけだ、と言われればそれまでなの
ですが…。
「学園紛争時代に東大を追われた形となっている丸山とその思想の相関関係」につい
ては興味深いことであるだけに、具体的に述べていただけていないのは生殺し状態で
すね(^^;)。密かにといわず、是非とも述べていただきたいものですが、それは
丸山の思想の中に見られる「不断の生成」=〈反抗〉(反対運動)による生命体を貫
流する〈力〉の昂揚の思想家としてのニーチェ的な側面に現れているといって差し支
えないでしょうか?私は「知の芸術家」の知的好奇心からの技芸への意志と評してい
ますが。

80【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2009/12/23(水) 14:15:50 ID:???0
ポオも面白そうですね。「星が充分遠方にあり、光の速度が有限であるならば、ほと
んどの星の光は、まだ地球に届いていない」。これについては私も以前から興味を抱
いていたコトでしたが、ポオがそういうことを論じていたとは全然知りませんでした。
ちなみに検索してみたのですが、それってどの題名の本に載ってますか?創元推理文
庫から『ポオ小説全集』というのが5巻分出ていますが。

81【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2009/12/27(日) 17:59:14 ID:???0
ところで『悪魔の辞典』ですが、原書の題名見ると“The Devil's Dictionary”と
なっていますね。つまらないかもしれませんが、博士が仰られた「天才」について、
一応こんな戯れをw
“Devil”→「悪魔」
     →“Demon”
     →「悪魔」・「鬼神」・「天才」→ビアス?
     →“Daemon”(ダイモーン)
     →「鬼神的存在」・「神と人の中間者」・「個人の運命を導く神霊的存在」
     →アガトダイモーン
     →ヘルメス・トリスメギストス=ヘルメス・トート=メルクリウス
     →エノク=メタトロン
     →「悦ばしき」知識を与える〈デーモン〉=永劫回帰の教師ニーチェ(天才=狂気?)
そのほか諸々w

82【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2009/12/27(日) 18:20:08 ID:???0
・・・なんか最近パソコンとネットの接続状況があまりよくないです。投稿するとき
もなかなかつながらないので投稿するだけでも一苦労な感じです・・・。

83極東博士:2009/12/27(日) 23:14:29 ID:G6iz/z3k0
読書法に関しては私の場合、真逆ですね。とにかく広く、浅く。間違っていようがいまいが、
とにかく前へ進んで、正誤は後から考えるタイプですから。
従って、昔読んだ書物の記憶を確かめようとすると、まるっきり正反対のことが書いてあったり
することがよくあります(苦笑)
まあ、ネットが使えるようになって、そのあたりはずいぶん楽になりました。

丸山と学園紛争に関しては、かなり前から私も注目しているのですが、知る限り丸山本人の
コメントが明確な形で残されたものはないようです。
丸山の思想哲学からしても、社会動向に惑わされるのは真の学者の本分ではないと
考えていた節もうかがえます。
そうでなければ、NHK教育TVでフランス語入門講座(!)などを担当することもなかったのでは
ないでしょうか。

自宅や社のパソコンもいつまでもディスクアクセスしっぱなしで滅茶苦茶レスポンス悪いです。

84極東博士:2009/12/27(日) 23:16:56 ID:G6iz/z3k0
>創元推理文庫から『ポオ小説全集』
あんなひどい訳文読むと、読んでるこっちの日本語までおかしくなりますよ。
ポーは新聞か雑誌のコラムで発表したようです。

85【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2009/12/28(月) 22:08:49 ID:???0
>読書法
まさしくペンローズの序文式ということですなw。
私のは効率が悪いんですよね・・・。しかも新しい本を読めばまた既に読んだ本の
内容が息を吹き返すというか。丸山の本のおかげで読みやすくなって、少しは早い
読み方ができるようにはなったんですがね。丸山って、思想の本を書いたのは1980
年の『ソシュールの思想』が最初ですよね。うちのフランス語の主任教授、丸山的
な考察を好評している方なんですが、フランス語を教える際にも、丸山の『機能本
位』を使ってましたよ。

86【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2009/12/30(水) 17:20:46 ID:???0
>丸山の思想哲学からしても、社会動向に惑わされるのは真の学者の本分ではないと
 考えていた節もうかがえます。

『言葉と無意識』や『言葉・狂気・エロス』でもそういうのはかなり強く見られま
すね。口にはしないけど、学者としてはニーチェの言うところの〈ディオニュソス
的ギリシア人〉の現存在姿勢を持っていた、とでも言い表せるのではないかと思う
のですが。「第三の狂気」についての説明なんか特にそう思うのですけどいかがで
しょう?

87極東博士:2010/01/16(土) 11:25:39 ID:G6iz/z3k0
アカデミズムの解釈はわかりませんが、個人的には、かなり前から、
まさに現代のオタクこそが第三の狂気だと思っています。

89【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2010/01/16(土) 20:20:31 ID:???0
それはそうですね。これまで博士が述べてくださったことからもよく伺えましたし、
博士には今更言うまでもないことだと思ってました。特に某アニメは、ですが。そ
れに限らずですね。ところで博士は去年見てこられたのですか?(忙しくてあん
なもん見てられるか、ということでしたらすみません)

ご存知の通り、丸山の主張って上に挙げた二冊とも、結論は結局同じですね。本人曰
く自分の論理は自分の中でのソシュールとニーチェの止揚によって形作られたと自負
してやまないところとか、「〈生成〉に『〈存在〉の性格』を刻印すること」、これ
こそが最高タイプの〈力への意志〉だというニーチェの警句をとても強く意識して、
「第三の狂気」に対する反抗的精神がよく見て取れるのですが(もちろんソシュール
とニーチェだけではないですが)。

博士が仰っている現代の〜こそが「第三の狂気」である、ということについて、私な
りに補足しますと、その「第三の狂気」が性質の悪いのは、「第三の狂気」に対する
反抗を唱えているようで(というかそのように口にすればそれっぽくなると思ってい
るのでしょうが)、実はただただその「第三の狂気」の地盤を更に強固にし、その定着・
確立を図っているに過ぎないというところでしょうか。ちゃんちゃらおかしいとしか
言いようがないんですが。

90【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2010/04/13(火) 03:05:21 ID:???0
ちなみにサイトの方向性に関してですが、これについてはどうお応えしたらいいか…。
それって、エヴァ考察に関してですか?正直、私はかなり前から博士の論考の続きの投
稿を楽しみに待っていました。これは間違いないことで、どの時点を持ってサイトの方
向性が変わってしまったと受け取られたかは、こちらには明確には分かりませんが、以
前からそう思っていました(何度か呼びかけていた通りです)。しかしながらいつだっ
たか、ずいぶん前に博士のお身内の方がなくなられてからだと思いますが、意思疎通が
ほとんど取れなくなってしまったのが私としては正直かなり痛手でした。相当にお忙し
いご様子ですので、こちらとしてもあまり強く言えませんでしたが、面白そうな話があ
っても続きがなくて生殺し状態になっていたのが正直なところです(決して責めている
のではありません。自分で本を読んではいても、同じ本を読んでいる博士の見解もちゃ
んと聞きたいなぁということで他意はありません)。

どうも最近の傾向に食傷気味であることと、これまで根本的につながりどころの悪いと
ころとつながっていたことが、私を意固地にさせていたのかもしれない…。博士にそう
仰られてしまったことで、私の意固地が原因で博士の発言の機会を奪ってしまっている
としたら、私としてはそれは不本意なことです。ただ、博士が投稿してくださっている
ようなネタについては、そのネタの続きとかも教えてもらった本とかから自分なりにま
とめたりとかはしてて、続きとかメモとか少しばかり書いてあるんですよ。たとえば、
『元型論』から、アニマ・ムンディの火花ネタとMAGIの三つの人格ネタとか、ペンロー
ズのテューリングテストネタとか。
(タチコマちゃんに「テューリングマシン以下だね!」とか言われたくないですね^^;)
でもこの件に関しては博士にやっていただきたいですし、私があれこれ色々やることで
はないですので…(実はひたすら続きを待っているというのも本当です…)。私の方か
らもっと話題をふっていたほうが書き込みやすかったと言うことでしょうか…。

91極東博士:2010/05/03(月) 21:29:37 ID:pjVqk6wU0
こちらも中途のまま放置しているソシュールに関しては、言語学の基本である、
表意文字と表音文字の区別がない点からソシュールの言語による思想哲学は
「一般言語学理論」でなく、あくまでも表音文字であるアルファベットを核とした、
「特殊言語学理論」であるにすぎない、と考えております。

1891年以降のジュネーブ時代の「謎の沈黙」と呼ばれる期間にソシュールは
漢字を中心とした表意文字の存在を知り、己の理論の大きな空洞、あるいは誤りを
自覚したのではないか、と勝手に想像しています。
これは晩年のソシュールが中国語を研究した事実と合わせて、当たらずしも遠からず、
であろうと思います。

映画『2025』ではありませんが、マヤ文字も日本語と同じように、表意文字と
表音文字の混合ではないか、とする説もあります。
それにしても日本語の特殊性は世界的にみてもユニークな存在だといえるでしょうね。

92【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2010/05/04(火) 15:12:37 ID:???0
「謎の沈黙」については確かに色々言われてますね。
ちなみに、その中国語を研究し始めたのって、もう本当に死の数ヶ月前、直前のこ
とで、闘病中の最晩年の時期ですね。海軍将校だった弟のレオポルドが中国趣味を
もっていたらしく、それに感化されたとか推測されてるようで。
(『ソシュール小事典』より)
丸山も「インド=ヨーロッパ諸語とは本質的に表記法を異にする表意文字文化の研
究が、彼の一般言語学理論にどのような影響を与え、どのような発展を見せたであ
ろうかということは、全ての研究者の興味を惹く問題であるが、彼の死によってそ
れを知る手がかりが一切失われたのはまことに残念なことと言わねばならない」と
残念がってましたね。(『ソシュールの思想』より)

93【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2010/06/28(月) 23:18:04 ID:???0
シュタイナーを読んだりしている今日この頃。博士が以前仰ってたブラヴァツキー〜コ
ージブスキーネタとかシュタイナーネタとかって、どういうものなんだろうか気になっ
て仕方がないんですが、ざっと概要的なものってかけませんかね・・・。ちなみに暴走
初号機ネタで書き残しておられるペルソナについては、私自身ヘラクレスとネッソスの
衣服とかで書けると思ってるんですが・・・。

94【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2010/07/02(金) 16:57:27 ID:???0
シュタイナーの『自由の哲学』を読んでいて、なんとなしに博士が「超意識」といって
いたことのイメージが出てきたような感じなのですが・・・。第一動因とガイスト原理
(たとえばヨハネ福音書のロゴスみたいな)と関っているといえるものでしょうか?的
が外れていたらすみません、112ページあたりの宇宙の中心と周辺の話です。ビッグ
バンを想起させるような、というか一者からの流出(プラトン・新プラトン・グノーシ
ス・カバラ他)を想起させるような記述のところです。

95極東博士:2010/07/14(水) 22:54:46 ID:HCH2B/vY0
どうもいろいろの記述にミスがあったようで。
マヤ暦の終末を描いた映画は『2012』ですね。

ポーの宇宙論『ユリイカ』は講演を基にしたものだと、岩波文庫版の解説にありました。
なお、同書の中でポーは銀河中心には巨大ブラックホールが存在すること。
膨張する宇宙の時間軸を逆に辿れば、最終的にあらゆる科学法則、原理が破綻する
特異点の存在を正確に幻視(vision)しています。

96極東博士:2010/07/14(水) 23:00:24 ID:HCH2B/vY0
シュタイナーに関しては、「集合的無意識」は「アーカーシャ年代記」である、
というのが全ての前提です。
ただし、シュタイナーはあくまでも終生クリスチャンでしたので、原思想のブラヴァツキー
とは微妙なずれが存在しています。

97【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2010/07/20(火) 00:15:19 ID:???0
『ユリイカ』読んじゃいました。解説には難解だとありましたが、確かにところどころ
難解な部分もありましたけれども、宇宙論についてはある種の慣れみたいなのが他の本
でもできてたみたいで、結構サクサク読めました。とても面白かったです。なんか『自
由の哲学』とかシュタイナー関連に触れてたせいでしょうか、「思考が本質的にGeist
(精神/霊)に属している」というようなところとか、ポオとシュタイナーで共通して
いる(というかユングも含みますけど)と考えていいかなぁとか。で、博士の仰ってい
る「超意識」の発想は、この辺りから来てるんでしょうか?ポオは(宇宙の?)意識の
ことも書いていたかと思いましたが。

博士からすれば不釣り合いと思われるかもしれませんが、ポオの「拡散」とかの話を、
個人的にはバタイユの「『生命の横溢における圧力』の欠如」などと併せてみたいとも
思いました。魂の斥力の弱化とか。あとは、博士宛てだから書きますが、ノイマンと併
せて空っぽになった「ガフの部屋」と、「出来損ないの郡体として行き詰った人類」と
言う話とも併せて考えると、自分で言うのもなんですけど面白いかなとも思いました。

98【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2010/07/23(金) 11:25:20 ID:???0
ところで博士、どこに書こうかと思ったのですが、ユングのグノーシス観について、
特に『アイオーン』などを取り上げて、「出鱈目だ」と批判している論考があるので
すが、読まれてますか?

『ユングとグノーシス主義 その共鳴と齟齬』
http://gnosticthinking.nobody.jp/jung.pdf

荒井−柴田の論争じゃないですが、やはりグノーシスの定義を取り扱っていまして。
『グノーシス 異端と近代』にも論考を寄せている方ですが、個人的にはどうもしっ
くりこない書き方をしているというか、批判するにも、では何が正確な定義なのかっ
ていう対案が明瞭じゃないんです。それこそユングの書き方が明確でないと言いつつ
なんですが…。ちなみに磁石の話とかって出鱈目なんでしょうか?ヘルメス文書とか
にも書いてあったと思いますけど。ユングとヘルメス文書についての関連が書かれて
いない一方で、他の論考ではヘルメス文書も参照していることが記されていますが…。

99【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2010/07/28(水) 00:13:31 ID:???0
速読って怖ぇえ…。ポオの『ユリイカ』は速読で読んでいたのですが、あれをもう一度
読み直したら、最初に自分が考えていたことと言われていたことがもしかして違ってい
るんじゃね?と(ぇ…(;^ω^)。

100【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2010/08/13(金) 00:28:27 ID:???0
ところで、なまじっかな理解なので、また変なことを言ってしまうかもしれません
が、以前こう仰っていましたよね。
>現在、われわれが知ることのできるエネルギーは次の四つしかありません。
1:電磁力
2:重力
3:強い力
4:弱い力
>現在、物理学者たちは宇宙創生のビッグバン直後の高エネルギー状態では四つの力は
一つにまとめられていたと考えています。エヴァの世界において、いわゆる人間原理で
上記のエネルギーが統一されるのであれば、人間の意志力が働いていると考えるのも面
白いと思います。

この「人間の意志力」にノイマンの『意識の起源史』に出てくるウロボロス段階からの
「中心志向」をいれて考えてみるというのはどうでしょう?「個体化の原理」とその個
々の個体生命の形状維持・保存とその活動という点を考慮してウロボロス段階からざっ
と外観してみるという考察。食物ウロボロスまで入れられるかわかりませんが…。あと
はネゲントロピー・エントロピーとか。

ポオの宇宙論における神の霊=精神=人間の魂というのも我人間の個体生命の維持とい
う点では兼ねあわせられると考えましたが…。

101【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2010/08/13(金) 00:47:14 ID:???0
訂正
>ポオの宇宙論における神の霊=精神=人間の魂というのも我人間の個体生命の維持とい
う点では兼ねあわせられると考えましたが…。

>ポオの宇宙論における神の霊=精神=人間の魂というのも人間の個体生命の維持とい
う点では兼ねあわせられると考えましたが…。

102極東博士:2010/08/29(日) 01:32:45 ID:HCH2B/vY0
>>98
そのサイトはすでに読めなくなっているので、わかりませんが、ユング/フロイトの
精神分析理論に関しては、すでにその夢理論が主観的な推測だけで、実証的根拠に
欠けることが指摘されています。
実際、21世紀にもなってフロイト全集なんてものが出版されてるのは、日本だけじゃ
ないでしょうか。

103極東博士:2010/08/29(日) 01:38:19 ID:HCH2B/vY0
>>100
最近の科学哲学、物理学ではID(Intelligent Designer)という概念を想定、
あるいは提唱しています。
従来からある「人間原理」の延長線上に位置するもののようです。

104【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2010/08/29(日) 10:01:50 ID:???0
>>102
あれ?ああ、もしかすると、直接リンクを貼ってしまったのがアウトだったみたいで
すね。サイトも論考もまだちゃんと残ってるのでトップページから入らないとダメな
仕様になってるのかも…。まあいいんですが…。http://ht.ly/2wfWq

105【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2010/09/01(水) 03:23:57 ID:???0
インテリジェント・デザイナー少しですが調べました。「え、精神原理ほぼそのまん
ま?」とか思ったんですが、違います?ヘルメス文書Ⅰの「神の意志」とかも…。

106【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2010/09/12(日) 01:43:53 ID:???0
宇宙開闢を論じるのに神は必要なし的なニュース
http://www.asahi.com/science/update/0908/TKY201009080384.html

107極東博士:2010/11/06(土) 23:25:57 ID:HCH2B/vY0
人間の意志が世界を作ったのではなく、意思が人間を作り、
人間が世界を作ったというところですかな。
超越的存在は単数なのか、複数なのかによってもかなり違ってきますが。


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