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バサラ日記（その５）
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この医療系会社幹部を接客中に、更に濃いお客さんが到着。
日本数理物理学会に所属するという街の発明家６０歳だ。
普段は京都大学の原子力関連研究所で非常勤職員をしているらしい。
サイエンスバーの活動を気に入ってくれ、三宮駅から走ってバサラに来る途中で
革靴が壊れたと言って、靴を脱いで周りに見せられている。
この方、誰にでも涙を見せる熱血漢で、自分の発明に対する意気込みを
涙ながらに周囲に語られる。学歴がない自分が、周囲に認められるため
如何に努力したかを話され、グラス片手に、ずっと涙を流しておられる。
バサラを随分と気に入ってくれ、リンカさん２０歳にも
「バサラをよろしく頼む」と土下座せんばかりに何度も頼まれ
涙を流される。
酒場なので、色々な客が来られるが、昨夜は濃いお客さまが
集まられ、居合わせた常連の若者達も唖然とされていた。
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