レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
YOU、恥ずかしがってないで小説投下しちゃいなYO!
-
「……るいちゃん」
「―――っ」
不意に初紀が声を掛けたその瞬間に、るいは身体を弛緩させて、甲高い声を止めた。
―――そして。
「おかえりなさい、るいちゃん」
まるで、どっかの御伽噺かなんかの聖女みたいな清らかな顔で、初紀は……俯いて固まったまま動こうとしない―――るいを抱き止めた。
「なんでそんな優しいのかな。
私、此処に居てもいいのかなぁ?
二人の仲を掻き回すだけ掻き回したのに。
……ひーちゃんにも、初紀ちゃんにも、いっぱい、迷惑掛けちゃったのに……! また、きっと、いっぱい、いっぱい……困らせちゃうよ……?」
平静を装ってたようなるいの声が、言葉を重ねる毎に……震えてきてるのがわかる。
……そう、か。るいは、無理に明るく振る舞ってただけだ。
本当は―――。
「ね……、陸」
初紀の視線が俺に向けられる。
「さっきの告白の返事、少し待ってもらっていいかな?」
初紀は冗談めかすわけでもなく、真面目に問いかけてきた。
「え……っ?」
「ど、どういうことだよ?」
俺は、多分るいと同じ様な顔をしていたと思う。
「これで、私達は同じスタートラインに立てた気がするから。
……同じ場所、同じ時間、同じ好きな人。
何の足枷もない、自由な恋。
……恋に勝ち負けなんて、本当はあっちゃいけないんだろうけど……。
お手柔らかにね、るいちゃん?
どっちが、勝っても負けても。……私はずっと友達だからね?」
初紀はそう言って、これ以上無いほどの綺麗な微笑みをるいに投げかけた。
……強いな。ホント、強ぇ。
女になっても、お前だけには敵う気がしねぇよ。
「……ダメ、かな? 陸?」
……ったく。
さっきの俺の一大決心はなんだったんだよ、ホントに。
でもよ―――。
「るい―――」
―――俺、嬉しいんだよ。
今、コイツが目の前に居てくれて。
「―――おかえり」
暫く、この二人の美少女に振り回されることになるだろう。
いずれ、どちらかを選ぶ時が来るだろう。
周りの環境にも、遠回りな思いにも左右されない、俺自身の意志で。
それが、なんて幸福なことで、なんて不運なことだとしても。
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板