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トンデモネタに対する突っ込み用情報ソース備忘録

1ミケ:2006/02/03(金) 20:48:10 ID:zcGeqzE6
表の議論を見てて立てたくなりました。
探すのに苦労したソースや頻出するネタに対する突っ込みソース(著書、論文、ウェブページ)
を簡単な解説と引用をつけて列挙するスレ。

表は、メインとミラーの入れ替えで、過去ログを探しにくくなりましたし、
Yahoo!とか再評価掲示板とかで示したことがあるソースをまた探すのはきつい。

これを引用するようにすれば既出ネタで血圧を上げる心配もありません。
また、同じネタに対して異なる複数の論点での反論がある場合も、
ここのNo.○○と××と△△を見よ。
見たいな感じで『フクロ状態』を軽減できるかもしれません。

100ミケ:2015/05/24(日) 10:37:17 ID:P0ev.7kw
久しぶりに数年越しの宿題でも。
>>81で紹介された創造論系の進化論否定に出てきたコリン・パターソン博士の言葉について解説です。

先日、第一掲示板で、某困ったちゃんが何度目かのもう来ない宣言をしましたが
彼が二年ほど前に引用の引用で同じようなものを取り上げていたのを思い出しました。
で、GW頃にようやくまともに読み始めたんですが、
気になることが出てきて調べているうちにいろいろ横道に逸れて今頃になってしまいました。

それについてはまたレスを分けるとして、
問題の記述
ttp://creationontheweb.com/images/lote/japanese/5805stones_and_bones.pdf
のp. 22-23について
大方の予測どおり、これは創造論系進化論否定トンデモさんおなじみの手口「不完全な引用」です。

※参考:エホバの証人の本に見られる「不完全な引用」
ttp://members.jcom.home.ne.jp/natrom/cite.html

先に結論を書いてしまうと、
コリン・パターソン博士が「存在しないよ」と言ったのは、中間型ではありません。
化石記録では、“直接的な祖先かどうか”を証明できないので
“反論の余地も無くAの子孫でCの祖先であるB”なんて言える化石は存在しないよ、と言ったのです。

その詳しい内容については、>>82で紹介したページにあります。
Talk Origins Archive
「Patterson Misquoted - A Tale of Two 'Cites'」
ttp://www.talkorigins.org/faqs/patterson.html

上記HPには、ライオネル・タニッセン(Lionel Theunissen)という人が
創造論者によるコリン・パターソン博士(Colin Patterson)の引用を知って
興味を抱いて本を読んだり各方面に手紙を送った経緯とその結果が記してあります。

ちなみにコリン・パターソン博士(1933-1998)は
大英自然史博物館(現在のロンドン自然史博物館)に勤めていた古生物学者で、
化石魚類とSystematics(うまく和訳された日本語はないが日本語版Wikipediaでは体系学)を専門としていました。

文中では筆者ライオネル・タニッセンがこの問題に興味を持った経緯とか、
彼が受け取った手紙とか、
それらについての創造論者カール・ウィーランド(ヴィーラント?)(Carl Wieland)のコメントや、
それについての彼の感想も出てきますが
そのへん興味のある方はセルフサービスでお願いします。

次のレスで創造論者によく使われる引用部分と、
その“続き”を見てみましょう。

101ミケ:2015/05/24(日) 10:44:29 ID:P0ev.7kw
>>100の続きです。
文が長くなりすぎますので、このレスでは
創造論者による「不完全な」引用だけを記します。

中間型がないというコリン・パターソンの引用

その引用は、
パターソン博士から創造論者 ルーサー・D・サンダーランド(Luther D. Sunderland)へ
1979年4月10日付けで宛てられた個人的な手紙からのものであり、
パターソン博士の著書"Evolution" (1978, Routledge & Kegan Paul Ltd.)に言及したものです。

まずは創造論者に使われる引用部分、原文で
**********(以下引用1)**********
I fully agree with your comments on the lack of direct illustration of evolutionary transitions in my book. If I knew of any, fossil or living, I would certainly have included them. You suggest that an artist should be used to visualize such transformations, but where would he get the information from? I could not, honestly, provide it, and if I were to leave it to artistic license, would that not mislead the reader? I wrote the text of my book four years ago. If I were to write it now, I think the book would be rather different. Gradualism is a concept I believe in, not just because of Darwin's authority, but because my understanding of genetics seems to demand it. Yet Gould and the American Museum people are hard to contradict when they say there are no transitional fossils. As a paleontologist myself, I am much occupied with the philosophical problems of identifying ancestral forms in the fossil record. You say that I should at least "show a photo of the fossil from which each type of organism was derived." I will lay it on the line, There is not one such fossil for which one might make a watertight argument.
**********(以下引用1)**********

**********(以下和訳1)**********
私の本の中には進化的移行[※evolutionary transitions]の直接的なイラストが欠如しているというあなたのコメントに、私は完全に同意する。もし私が、化石であれ現存であれ、それを知っていたら、私は間違いなくそれらを含めていただろう。あなたは、そのような移行型を視覚化するためにアーティストを用いることを私に示唆しているが、しかし、彼はどこからその情報を得ることが出来るのか?正直言って私はそのような情報を提供できないし、もし私が画家の自由にゆだねて描いてもらうなら、読者に誤解を与えることになりはしないか? 私は4年前に本を書いた。もし、今、その本を書くなら、かなり違ったものになるだろう。私は、Gradualism[※生物は徐々に変化してきたこと]を信じているが、それは単にダーウィンをよりどころにしてるという理由だけでなく、私の遺伝に対する理解から、それ[※“徐々に”]が必要だと考えられるからだ。しかし、グールド[※Gould]とアメリカ博物館の人たちは、中間型の化石など無いではないかと言われたとき、なかなか反駁できない。私自身も、古生物学者として、化石記録から祖先の形態を識別するという哲学的問題に常に悩まされている。あなたは私に、少なくとも“それぞれのタイプの生物の由来となった化石の写真を見せる”べきだと言う。率直に言おう、完璧な主張を可能とするような、そんな化石は存在しない。
**********(以下引用1)**********

日本語のPDFには、いくつか誤訳と思われる箇所もあります。
また、ライオネル・タニッセンが紹介する引用では中央部分(You suggest〜organism was derived)が省略されています。
誤訳や省略版については見比べてもらうとして、大筋は大体一緒です。
さて、ここで終わると不完全な引用であり、中間型がないかのようにも受け取れますね。
しかし続きがあることで、それが違う意味を持ってきます。
では次のレスで実際に続きを見てみましょう。


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