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聖イエス会名古屋教会、主の十字架クリスチャンセンター

17名無しの伝道さん:2018/03/04(日) 20:50:50
 八月五日から十八日まで、有明黙想会が行われました。この時は、信州の人々はもちろんのこと、関東、北陸方面からも多数参加されました。――先生との出会いもこの時からでございます。ルツ記の霊解を中心とした、霊的かおり豊かな黙想会でございました。あのころは食糧難時代でございましたので、食事のやりくりには苦労をいたしましたが、近所の農家に頼み込んで、かぼちゃをたくさん買い込み、大きな鍋にあふれるばかりに煮込み、最高のご馳走だと、喜んでいただきました。この聖会の時八名の受洗者がございましたが、一緒に暮らしていた家主のおばあさんも受洗されました。この方は、若くして夫と死別し非常に苦労されたようでしたが、お体も弱く、近所の人との交際もあまりなく、人間不信に落ち入っておられましたが、本当に頼りになるお方、主イエス様を見いだい喜んでおられました。
 御幸修道学院完成とともに私どもは、再び新しい任地に向かって旅立つことになりました。
 二か年間の信州での生活は、まことにきびしいものでございましたが、それにも増して神様のいつくしみは深く、いかなる困難の中にあっても、信頼して余りあるたしかな存在であられる神の現存の中に生きることの喜びを味わい、どんな境遇の中にあっても足ることを学び、ピリピ人への手紙第四章十一節から十三節のお言葉の真実性を体験いたしました。そしてパウロとともに、「私たちは私たちのいっさいの苦悩の中で、慰めに満たされ、喜びにあふれているのです」と、お証させていただく次第でございます。

《信州を発つ》
 昭和二十一年五月二十二日、宗教法人設立登記を完了し、聖イエス会は法的に一教団として誕生いたしました。
 「キリスト者はキリストのごとく教会は使徒行伝のごとく」との標語のもとに無から発足いたしました。
 十一月二十二日には東京中央教会(ソフィア教会の前身)の献堂式が挙行せられ、主の栄光を拝し、首都に、永遠の生命なる活けるキリストを、御名によって内住せしめる福音の第一声が放たれました。
 十二月十五日、私共はいよいよ信州を発つことになりました。
 前夜から降りだした雪は、いよいよはげしく降り続き、豪雪となり、五歳の――の腰まで埋まる程のだれの足跡もついていない雪原の中を、それぞれリュックサックを背負い、子供達も必死になって言葉もなく、黙々として遠いあずみ追分けの駅に向かって急ぎました。
 主の御跡に続く我々の生涯はつねにきびしいものであることを心に深く銘記しつつ進みました。
 穂高で下車し、その日は駅前の信者さんの家で一泊し、翌朝早く出発いたしました。長女は女学校の期末試験を終えるまで、そのお宅にお世話になることになり、――と――を連れて、四名、山陽に向かいました。


後期――私は戦時中の出来事を長々と書きましたが、戦後幾年かを経て、シベリヤに、五十七万五千人の日本人が捕虜になり、五万五千人が餓死したという事実を知った時、私どもの体験した困難、苦労は、ものの数ではないと、肝に銘じて悟りました。

以上 聖イエス会資料集・プリント集、書物(古い分)よりそのまま引用


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