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日蓮聖人の本尊観

202犀角独歩:2008/08/07(木) 12:58:52

以下、mixi のわたしの日記から、諸賢のご批正をいただければと存じます。

■此時地涌千界出現本門釈尊為脇士一閻浮提第一本尊可立此国

過日、OMさんと話し合ったとき、日蓮宗の某機関の中心的な人物が、「日蓮聖人の漢文の用法において「為」を“ため”と読むものはない」といったという。
これは、つまり、「此時地涌千界出現本門釈尊為脇士一閻浮提第一本尊可立此国」の“為”を如何に訓読するのかという問題についての話題だった。
門下一般と大石寺の訓読の相違に係ることだった。
そのとき、わたしは手許に遺文も何ももっていなかったが、どうも釈然としないものが残った。もとより、該当の文は“ため”との読みに当たらないが、どうやら、この人物は門下一般の読みに疑義があるという。わたしは大石寺読みから門下一般の読みに転じた者であるから、この方とはちょうど逆の経緯となることになる。

それぞれの訓読を挙げる。

「この時、地涌千界出現して、本門の釈尊の脇士とな(為)りて、一閻浮提第一の本尊、この国に立つべし」(門下一般)

「此の時地涌千界出現して、本門の釈尊を脇士と為(な)す一閻浮提第一の本尊、此の国に立つべし」(大石寺)

こうしたことで資料手放しで、あれこれ意に任せて諍うことは、まことに時間の無駄である。よって、ここでは『本尊抄』の“為”の用法が瞥見してみればよい。

所以称為不可思議境
以三千而為指南
為正修方便
草木有心如有情可為成仏如何
外典内典共許之為本尊
若人為仏故乃至皆已成仏道等
章安大師云仏将此為大事
此法華経最為難信難解
>設雖為仏説難取信
学大乗者雖有肉眼名為仏眼
四韋陀等為縁入正見者有之
以自見為正義故
然以天台呼小乗為三蔵教其名謬濫等
已今当説最為難信難解
仏将此為大事
此法華経最為難信難解随自意故等
已為臣民之所宗敬諸大王子以為伴侶
諸大菩薩以為眷属乃至常為諸仏之所護念慈愛偏覆
胡法以六為具足義
吉蔵疏云沙者翻為具足
其有能護此経法者則為供養我及多宝
・其本尊為体
正像二千年之間小乗釈尊迦葉阿難為脇士
進者以華厳経等前四味為助縁令覚知大通種子
或聞一句一偈等為下種
或至普賢涅槃等或正像末等以小権等為縁入法華
涌出品半品為序分
寿量品前後二半此為正宗
譬如雖為王女懐妊畜種其子尚劣旃陀羅
迹門十四品正宗八品一往見之以二乗為正以菩薩・凡夫為傍
再往勘之以凡夫正像末為正
正像末三時之中以末法始為正中正。
以本門論之一向以末法之初為正機
以久種為下種…迹門為熟…末法之始為詮
>設雖為教主一仏将勧之
*此等偏為叶仏意也
*寿量法門為滅後請之也。
*一往為扶釈尊行化来入娑婆世界
若我以是神力於無量無辺百千万億阿僧祇劫為嘱累故説此経功徳
*前五神力為在世後五神力為滅後雖爾再往論之一向為滅後也
以地涌菩薩為頭迹化他方乃至梵釈四天等嘱累此経。
薬王品已下乃至涅槃経等地涌菩薩去了為迹化衆他方菩薩等重付属之
我弟子中粗説之皆可為誹謗 黙止
*仏出世非為霊山八年諸人為正像末人也
*又非為正像二千年人。末法始為如予者也
四依大士以小権為縁在世下種令脱之
以迹門為面以本門為裏百界千如一念三千尽其義
此時地涌千界出現本門釈尊為脇士一閻浮提第一本尊可立此国
以阿弥陀他方為本尊
*所詮為地涌千界譲与此故也

上記、文頭に * に付したものは“ため”と読むほかない。つまり、日蓮『本尊抄」で「為」を“ため”とする用法は確認できる。


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