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最近読んで印象的だった本
37
:
千々松 健
:2008/11/29(土) 16:36:02
長らく本棚の奥にしまったままにしていた「華厳経をよむ」木村清孝著を読む
「小が大であり、一つがすべてである」
すべての物事・事象の統一性と相互関連性を「一」と「多」の一致に見ようとしているのが華厳経の中心テーマであり、哲学者の廣松渉氏も「実体主義」から「関係主義」へ、あるいは「物的世界像」から「事的世界像」への転換を主張されているが、それは仏教での「縁起的な存在感・世界観」に通じる。
>>華厳の教えは現代ではフラクタルやホロニックな考え方に至り、清水博先生の「意味を創出する関係科学=場の関係子論」であり、先端的宇宙物理の世界観にも入り込んでいる。もちろん「21世紀マンダラ」もその延長線に在ると思われる。
「うそも方便?」
「手立てが重要なことは、技術の習得でも、教育の場合でも同じでしょう。手立て抜きで何かを身につけ、また人に対して身につけさせるということはありえません。このことを私たちは改めて考えてみたいものです。」P129
>>真実の世界へと導く正しい手立てを「方便」というそうだが、私は「うそも方便」という言い方しか知らなかったので、本来の「方便」を次世代へ旨く伝えていかなければならないとつくづく思わされた。
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