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最近読んで印象的だった本

192藤原肇:2015/11/13(金) 12:13:22
遊牧騎馬民族の匈奴やスキタイは、ジンギスカンのモンゴルも同じで、定住せずに夏と冬の別荘を持つシステムであり、専門用語で双分制と呼ぶようだが、二重都市を作るという性格を持っていた。町の作り方も非対称構造であり、山の手と下町にその刻印が残るが、これも遊牧民の名残らしい。その一例をポランニの弟子の栗本慎一郎は、ブタとペストの例や博多と福岡の町づくりで、見事に実証してみせたのである。
『光の都市闇の都市』は示唆に富む本で、合計で四度か五度読み返したと記憶する。
良い本は何度も繰り返し味わうものだが、一度読んだのは眺めた程度であり、二度以上は少なくとも読んだ本でなければ、読んだとは言えないという発想は、留学時代に指導教官から叩き込まれたものだ。人を介して会いたいと連絡してきて、私の読者だと名乗るような人がいるので、どの本を何度読んだかと尋ねてみると、ほとんどが一度だという返事が圧倒的だった。
そこで少なくとも三度は読んで、何について論じたいか理解してから、その上で連絡して欲しいと言えば、私は唐変木だと言うことになって、煩わせられることはなくなっていた。世の中にはそういう個性がいるし、私の本は三度読むことによって、異なるレベルのメッセージにと、到達するように構成しているつもりだし、十度も読んだとなると別の次元に属す、膜宇宙が織り込まれているのである。
だから、珪水さんのように『間脳幻想』に関し、百度近く読んだ人の前では、「出藍の誉れ」の譬えが教えているように、著者の私の方が学ぶことが多くなったりする。
自然の多層構造は複雑であり、目に見える現象界は部分に過ぎず、複素数空間の三次元投影だから、内が外で外が内になるトーラスが、入り子構造になっているだけだ。そんなことは自然を観察することで、数学的に理解できるのであり、無機の極限である宇宙の構造は、二つの焦点を持つ卵形のトーラスだし、宇宙は複素数空間で成り立っている。
善悪、白黒,陰陽、日月、正負、明暗などは、一見すると二項対立のように見えるので、ヨーロッパ系の思想家たちは、古代メソポタミアやペルシャを支配した、ミトラ教やゾロアスター経の影響により、対立概念として理解しているが、実は複素数空間の表面的な理解に過ぎない。
文明の基底として古層を作るシュメール人と、古代巨石文明を残した人について、きちんとした学問が成立していないので、未知のことが余りにも多いようだが、それは21世紀の学問の課題になっている。


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