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最近読んで印象的だった本

191藤原肇:2015/11/12(木) 11:19:14
こんな体験を積み重ねると同時に、岩登りに熱中していたことが役に立ち、バランス感覚があることの利点を生かし、1967年のプレオリンピックの時には、日本のリュージュ・チームの一員になり、オリンピック選手の体験をしてみた。
大部分の人はオリンピックを会場やテレビで見て、明るい会場で選手たちが競い合う、スポーツの祭典だと思い込んでいる。
だが、私が味わった選手としての体験は、朝の四時ころで零下20度くらいの時に、20Kgの木ゾリを背中に背負い、100mの標高差のある出発点まで行き、汗で全身がずぶ濡れだのに、順番が来るのを一時間以上も待ち、外気は氷点下20度の寒さだから、全身がコチコチになってしまい、これは奴隷と同じだと実感した。
奴隷貿易の秘密を知った以上は、自分が奴隷の境遇を再現してみて、こんな人生は耐えられないと思ったが、傍観者にはその苦痛は理解できない。
しかも、私は日本チームの対外窓口に位置し、各国チームの監督や保護者と会い、親しく付き合って分かったことは、彼らの多くが欧州の貴族であり、オリンピックの陰にいる支配者たちとして、王侯貴族の世界があると知って驚いた。
秘密は守られて秘密の価値があるし、それを漏らせば相手にされず、死ぬまで守るのが秘密だが、喜寿を迎えてそれも不必要になったから、ヒントの一部だけだが示しておく。
私の場合は次元の枠を飛び出し、別の世界に移るチャンスを掴んだのは、リヒテンシュタインのチームと同じホテルに滞在し、各国チームの代表と付き合い、選手として以外の活動をしたお蔭だ。そうしたら、ある日リヒテンシュタインの名誉監督が、選手を激励するためにチームを訪問し、それが皇太子だったことが始まりだった。どういう具合か仲良くなったら、仲間の集まりに来ないかと誘われ、幸運だと言うしかないことだが、とてつもない大発見に繋がった。
この段階で私は札幌市の代表を依頼され、オリンピック準備に関与していたし、ヨーロッパの裏の歴史が分かりかけており、先ずは奴隷の選手役から自分を解放して、自由の尊さを身に染みて味わっていた。そういったことの経過については、「Mountains of Dreams」にヒントを書いておいたが、その後半に当たるエピソードは、1968年のグルノーブル冬季五輪大会である。
オリンピックの主催者は自治体の市であり、国家権力には一切関係がないのは、ヨーロッパ歴史が王権と貴族の争いで、その延長上にクーベルタン男爵が、オリンピック精神を錦の御旗に掲げて、オリンピックを復活させたのだった。1648年のウェストファーリア条約によって、国際法的に国民国家が誕生し、アメリカ独立とフランス革命で、大統領制の国民国家が動き出した。
第一次大戦で主要王制が地下に潜り、貴族との秘密の連合体を構成して、いわゆる国体モナルキー体制に化け、大統領や議会制度を中心にしたものが、政体立憲体制として出現した。これは支配の二重構造であり、歴史家はハプスブルグが二重帝国というが、実は聖と俗の二重構造だけでなく,ポランニの経済人類学が明らかにした、江戸と大坂やワシントンとNYのように、政と経の二重構造は有機の世界では、実に当然な支配の原理でもあった。


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