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新・鉄道綜合スレ

15チバQ:2015/08/14(金) 18:17:14
 もうひとつは、運賃・料金収入の配分問題がある。

 会社間をまたがる列車の収入は、その走行距離に応じて配分が行われる。「北斗星」の場合、営業キロベースで上野-盛岡間531.7キロと青森-中小国間31.4キロの計563.1キロがJR東日本エリア、中小国-札幌間447.7キロがJR北海道エリアとなるため、当然、配分はJR東日本が多くなる。このケースでは両社とも距離的にはほぼイーブンだからまだよいが、昭和60年(1985)年から平成7(1995)年まで、恵比寿(または浜松町)-東小倉間で運行されていた「カートレイン九州」(当初は「カートレイン」)という列車では、極端な不公平が見られた。

 「カートレイン九州」は貨車に自動車を積み込み、ドライバーは一緒に連結された寝台車で移動するというユニークな列車で、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR九州の4社またがりで運行されていた。通過エリアのJR東海とJR西日本は合わせて1000キロほどの距離を走るからよかったが、終端エリアのJR九州はわずか10キロ程度しか走らないため、九州側ではわりに合わない列車と見られていたようで、意外と短命に終わった。会社間列車の難しさを一番物語っていた列車と言えるだろう。

 「北斗星」に話を戻すと、盛岡-青森間は第3セクターが運営する区間となるため、それらへの線路使用料も発生するし、切符を発売した会社に5%のインセンティブを与えることが定められている。そうなると当然、自社内で完結する列車であれば発生しないものを払いたくないという心理が働く。JR各社はグループとはいえ、資本的なつながりは一切ないため、企業として自社のもうけを優先するのは当然のことだろう。

(鉄道ライター 佐藤正樹)
 <佐藤正樹> 1960年札幌市生まれ。地方公務員や雑誌編集者などを経て96年にフリーに。鉄道雑誌や旅行雑誌、新書本に寄稿する傍ら、写真撮影やPC、スマホのサポートなどを行う個人事務所「キハユニ工房」を主宰。近著に「時代を駆けた名列車」(交通新聞社刊)がある。


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