したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

1とはずがたり:2008/11/20(木) 23:44:28
関連スレ

農業スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1060165378/l40
エネルギー綜合スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1042778728/l40
環境スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1053827266/l40
電力スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1081280165/l40
メモ
http://members.at.infoseek.co.jp/tohazugatali/energy/index.html

1224とはずがたり:2014/06/30(月) 19:40:09
バイナリ発電は温泉発電に限らず幅広い可能性あるな♪

2013年05月24日 09時00分 更新
発電・蓄電機器:
100kW級のバイナリー発電が競う、低価格か高信頼性か
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1305/24/news037.html

バイナリー発電は100℃前後の低温の熱源から発電できる。蒸気タービンでは利用できない熱源を使えることが特徴だ。低温の熱源は総規模が大きい代わりに、数が多く分散している。ユーザーの事業規模も小さくなるため、小型で安価な製品が必要だ。
[畑陽一郎,スマートジャパン]

 低温の熱源から「蒸気」を作りタービンを回して発電するバイナリー発電*1)。火力発電のように専用の燃料を使わず、熱源から熱を受け取って発電できることが特徴だ。高温の熱源が不要なことも使いやすさにつながる。

*1)バイナリー発電では火力発電や地熱発電のように水蒸気を直接使ってタービンを回すことはしない。水蒸気などの熱をいったん沸点の低い作動流体に移し、作動流体の蒸気を使って発電する。水と作動流体という2種類の媒体を使うので、「binary」と呼ぶ。低温の熱源であっても利用できることが、蒸気タービンと比較したときの利点だ。蒸気タービンでは例えば600℃といった高温の蒸気を使うが、バイナリー発電では100℃以下の水でも利用できる。

 大気中に熱を放出している未利用熱源は、低温になればなるほど総量も熱源の数も多くなる。しかしながら低温の熱になるほど利用しにくくなり、例え発電に利用したとしても高温の場合と比べてどうしても効率が落ちてしまう。従って安価で設置コストも低い発電機がなければ、バイナリー発電は大量利用へと進まないだろう。

 東京で開催された「2013NEW環境展(N-EXPO 2013 TOKYO)」(開催期間2013年5月21〜24日)では、このような考え方に沿ったバイナリー発電機が複数展示された。

 コンプレッサーや真空機器のメーカーであるアネスト岩田は実証実験中の製品である小型バイナリー発電装置を見せた(図1)。出力は5.5kW。90℃の温水から発電可能だという。「当社が主に想定している温泉街のユーザーは大電力を得ることよりも、無駄にしていた熱から少ない投資で電力を得ることを重視する。そこで、本体だけで600万円程度の価格帯を狙っている」。熱効率は6%程度と高くないが、導入しやすさを重視した。設置工事と合わせると、約1000万円程度になるという。

 発電機にはスクロール膨張機を使った。これは空調機器に多用されている仕組みだ。バイナリー発電の作動流体にはHFC245fa*2)を用いた。2013年1月に大分県別府市で実証実験を開始、2013年秋には試験販売を開始するという。「現在2014年以降の出荷を目指して出力11kWの製品も開発中だ」(アネスト岩田)。

*2) 常圧下の沸点が15.3℃と低いことが特徴。塩素(Cl)を含まない(CF3CH2CF2H)ため、いわゆるフロンガスとは異なり、オゾン層破壊係数は0。ターボ冷凍機やウレタンの発泡用ガスとしても利用されている。

 5.5kW出力品は毎時11.4トンの温水(90℃)を供給することで、動作する。

ttp://tohazugatali.web.fc2.com/epower/yh20130524binary_iwatabox_590px.jpg
図1 出力5.5kWのバイナリー発電機。寸法は1.3m×1.3m×1.64m

 同社は温泉の源泉と組み合わせたシステム構成も見せた。源泉から得た水蒸気などをタービン発電機(湯けむり発電、図2)に通し、その後、バイナリー発電でさらに電力を得るというものだ。湯けむり発電では20〜50kWの出力が得られるという。

ttp://tohazugatali.web.fc2.com/epower/yh20130524binary_yukemuri_590px.jpg
図2 湯けむり発電の仕組み

量産によるコスト減を狙う

 「当社は小型のバイナリー発電機を量産しやすいよう標準化、モジュール化し、パッケージにまとめた。インストールも容易だ。既に全世界で20MW分を販売している」(米Access Energyの会長・社長兼CEOのVatche Artinian氏)。

 太陽光発電や風力発電はシステムを標準化することで量産に対応している。もちろん設置場所に応じた設計や工事は必要だが、電力を得るユニット自体はカスタム設計より標準設計の方が圧倒的に多い。同一品を大量に生産できれば量産効果が働き、安価になる。同時に生産時の不良品発生率も下がる。

1225とはずがたり:2014/06/30(月) 19:40:27

 だが現在のバイナリー発電は、このような流れに乗ってはいないのだという。特に直接地熱を扱うようなシステムは巨大であり、ユーザーごとに設計を変えているため、低コスト化が難しいというのがVatche Artinian氏の指摘だ。

 同社のシステム「Thermapower 125MT」(図3)は、135℃の熱源の場合、出力125kW(電力)を得られる。ユニットは285×117×200cmと小型であり、このまま現場に搬入して、熱源とパイプなどで接続するだけで利用できる。「当社はAccess Energyから購入したThermapower 125MTを山梨県笛吹市にあるユーザーの焼却炉に実証実験を目的として設置した。重量が2.6トンと軽いため、クレーンで3階相当の位置までつり上げて搬入、パイピングなども含めて約3カ月*3)で運転に至った」(第一実業)。

*3) 2012年7月に第一実業がAccess Energyと交渉を開始、同10月に設置を完了。「工場に在庫があれば、機器の設置時間は確かに早い。ただし、全量買取制度関連の許認可で約3カ月を要する。工事計画書も官庁へ着工1カ月前に提出しなければならない」(第一実業)。

ttp://tohazugatali.web.fc2.com/epower/yh20130524binary_125MT_590px.jpg
図3 バイナリー発電機「Thermapower 125MT」

 図3の左上に見える緑色の部分がタービン発電機。中央下にみえるのはタービンを通過した作動流体の低圧蒸気が、復水器から戻ってきた液化した作動流体に熱を受け渡すエコノマイザーだ。装置の裏面には復水器から戻ってきた作動流体をためるレシーバータンクや、磁気軸受を制御するコントローラ−、交流直流変換器などが配置されていた。

 同システムを稼働させるためには、ユーザー側で複数の周辺機器を用意する必要がある。熱源からの熱を受けて作動流体を気化させる蒸発器の他、作動流体を液化する凝縮器や冷却塔である。いずれも大型の装置であり、既存の設備が使える場合もあるが、そうでない場合も多い。さらにパイプ敷設工事が必要だ(図4)。「このためThermapowerの導入費用には幅があり、6000〜7000万円である」(第一実業プラント・エネルギー事業本部エネルギープロジェクト部で部長を務める五十嵐進氏)*4)。

*4) 出力に対して導入費用が低いことから、Access Energyは設置条件が良い場合、48カ月以内にThermapowerの投資回収が可能だと主張する。(略)

国内は焼却炉に市場がある

 Access Energyのシステムはさまざまな用途を狙えるという。石油ガス産業の副産物である熱水からのコプロダクションの他、エアやガスを圧縮して発熱するコンプレッサー、天然ガスの不純物除去処理(アミン処理)、石油精製時のガス燃焼、船舶用エンジンのシリンダーの周囲に設けられた冷却水(ウォータージャケット)、地熱、太陽熱、エンジンのターボチャージャーなどさまざまな機器と組み合わせて利用できるとした。

 現在の主要顧客は米General Electronicsのエネルギー部門*5)であり、レシプロエンジンやバイオマスボイラー、発電用ガス・蒸気圧タービンなどと組み合わせて使われている。米Capstone Turbineではマイクロタービンと組み合わせた採用形態を採った。

*5) 内燃機関向け装置の排他的権利をGeneral Electronicsにライセンスしており、2010年には内燃機関向け装置を製造していた工場をGeneral Electricsに売却している。

 日本向けでは第一実業が焼却炉向けに販売を開始している。この他、船舶用エンジンのウォータージャケットに向けた日本のOEMベンダーとも契約を締結済みだとした。地熱発電と産業廃熱についても顧客と交渉中だという。

 第一実業は、山梨県の実証実験に続いて、3件の契約を顧客と結んだ*6)。「全て焼却施設向けだ。2013年度内には確定案件を含め、15基の受注を見込む。これは焼却施設と地熱発電併設である」(第一実業の五十嵐氏)。

*6) 資源エネルギー庁次世代熱利用設備緊急導入対策補助金案件であり、2013年3月に2案件、3基を申請した。

 Access Energyの技術が受け入れられやすい市場は3つあるという。第1に焼却炉、第2に温泉、第3が産業廃熱だ。

1226とはずがたり:2014/06/30(月) 19:41:37
>>1224-1226
 環境省の調査によれば、国内の産業廃棄物焼却施設は1414カ所あり、そのうち、69%が廃熱を利用していない。さらに23%は廃熱を利用していても発電はしていない。発電を実施しているのはわずか7%(106件)だけだ。市町村などが設置したゴミ焼却施設の余熱利用も少ない。1269カ所のうち、廃熱を利用していないものが33%、利用していても発電していないものが43%、発電しているのは24%だけだ。

 「当社のシステムはどちらの施設にも全て対応できると考えている。米国では廃棄物は埋め立て処理(land-fill)される。日本はゴミ焼却では世界最大規模だと考えており、焼却炉市場が大切だ」(Access EnergyでManaging Directorを務めるHerman Artinian氏)。

 同社は、日本で開発が可能な地熱発電能力を3700MWと見積もった。そのうち、33MWは熱源が120℃以上であり、Thermapower技術で全てまかなえるという。850MWは熱源の温度が55〜120℃であり、同社の技術で50%はカバーできると見積もった。それ以外の2817MWの市場のうち5%も適用可能だという。

 産業廃熱市場は工業用ボイラーが規模としては大きいという。同社はセメント工場にも期待を見せた。

磁気軸受けが信頼性の鍵

 Thermapowerの利点のうち、量産設計と設置の容易さに関する主張は分かりやすい。Access Energyはもう1つの特徴として高い信頼性を挙げる。高信頼性とは何だろうか。

 「このような発電機の信頼性を下げるのはギアや潤滑材、シール材などだ。Thermapowerではいずれも使用していない。この装置は発電部分のタービン(Carefree Integrated Power Module:IPM)の設計に鍵がある(図5)。IPM内部の回転部分は磁気軸受で保持されており、無抵抗で回転動作する。このため信頼性が高まる。装置を起動して数分以内に2万6000rpmに達する。あたかも家電であるかのように容易に起動する」(第一実業)。

 図5の発電部分(Genertator)に隣接している左右の円盤状の部分が磁気軸受だ。

ttp://tohazugatali.web.fc2.com/epower/yh20130524binary_IPM_590px.jpg
図5 IPMの構造。出典:第一実業

 Access Energyの親会社であるCalnetix Technologiesは磁気軸受の技術を持っており、これを適用したと考えられる。同社の磁気軸受技術は動的制御に基づく。タービン内部の回転部分の位置をセンサーで測定し、それに応じてリアルタイムに磁気の強さを変えることで安定した回転を維持できる。

 冒頭で触れた山梨県の実証実験では、設置後の積算発電量が22万1500kWhに達した(図6)。積算時間は3382時間であり、実稼働率は90%以上、平均発電能力は65kWだ。毎時68m3の温水を使っている。

yh20130524binary_Yamanashi_590px.jpg
図6 山梨の実証実験の結果と現場の様子。出典:第一実業
 なぜ、高信頼性をうたっているのに実稼働率が90%なのだろうか。「設置現場はゴミ焼却プラントであり、空中のダストが多い。ダストを施設のクーリングタワーが吸うため、クーリングタワーの清掃が欠かせない。このとき、Thermapowerを停止し、稼働率が100%にはならない。Thermapower側の原因で稼働率が下がることはないと考えている」(第一実業)。

低温対応が最も望まれる

 Thermapowerの出力は125kWだという。では山梨で65kWと低い理由は何だろう。「バイナリー発電では熱源の温度が高いほど出力が高まる。山梨の場合は焼却施設の排ガスから熱回収した99℃の湯が熱源だ。周辺部を改良したとしても70kW出力が限界だ。Thermapowerの定格出力125kWを得るためには135℃の蒸気が必要だ」(第一実業)。

 低温になればなるほど、ユーザーの数も増える。バイナリー発電では低温対応のニーズが強い。そこでAccess Energyは量産対応のモジュールという方針を維持しながら、最適熱源温度を135℃から95℃へ、さらに80℃へ下げた製品を開発中*7)だ。いずれも出力は125kWのままである。

*7) 同社によれば作動流体を変更せず、作動流体を高速に循環させ、循環量を増やす他、タービン部分の最適化で実現するという。

 95℃対応のThermapower 125XLTは、2013年第3四半期に出荷を開始、80℃対応のThermapower 125ULTは2014年第2四半期だ。「山梨の実証実験でも2013年9月ごろに低温対応品と装置を入れ替えて効果を確かめる予定だ」(第一実業)。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板