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Airline & Airport(航空会社・航空路線・空港)スレ

7571OS5:2025/04/09(水) 11:02:32
■国際チャーター便が就航

 定期的に運航することが決まった国際チャーター便は週に40便。韓国のソウル(仁川)、中国の上海・南京、台湾の台北・台中の5都市に就航する。航空会社は韓国の大韓航空、中国の吉祥航空、台湾のスターラックス航空、エバー航空の4社だ。

 いずれも関西国際空港の混雑緩和に加え、日本を訪れるのが2度目や3度目で、観光客で混雑している京都を避けつつ姫路城や瀬戸内といった神戸より西側を訪れる観光客の需要を新たに開拓したい考えだ。

 ただ神戸空港の弱点は、空港としての規模が小さいということ。もとより関西国際空港の経営にとても気遣いながら作った空港のため、2500mと短めの滑走路が1本だけ。燃料をたくさん搭載する欧州や米州に向かう長距離便の離陸には使えない。

 従って就航する国際便は今後も、東アジアや東南アジアに就航都市は限られる。長距離便や格安航空会社(LCC)は関西国際空港を利用し、日本からアジアへのビジネス客や、京都を訪れないアジアからのリピーター観光客は神戸空港を使うといった、すみ分けが発生しそうだ。

■混雑するポートライナー

 加えて神戸市街から神戸空港へ向かう新交通システムのポートライナーは朝夕ラッシュ時に、すでに増発の余地がないほど過密なダイヤで運転しているが、通勤通学の乗客で混雑がひどいとの指摘が多い。

 神戸空港の出発便が多い午前7時台や、到着便が多い午後6時台とは時間帯がずれてはいるが、旅行のための大きな荷物を持って移動するとなると、ちょっとした気合いと根性が必要になってくる。

 これに対して神戸市は、JR・私鉄のターミナル駅が集まる三宮や、山陽新幹線・新神戸駅からのバスの増便で対応する。三宮―神戸空港の所要時間は22分程度。ポートライナーの19分に比べると数分の差があるが、乗り換えにかかる時間や、大きな荷物を入れるバゲッジスペースがあることに着目する利用者も多いだろう。

 神戸市は新神戸駅―三宮駅―神戸空港のバス便を「マリンエアシャトル」と名付けて定着をねらう。神姫バスが運行する同路線のバス便に加え、本四海峡バスなどが運行する神戸空港―新神戸駅―徳島の長距離バスのうち、神戸空港―新神戸駅の部分もマリンエアシャトルと位置付け、神戸空港と鉄道駅の連絡バスとして利用を促す。

■「普通鉄道」を求める声も

 経済界が熱望しているのは、2本のレールがある普通鉄道の乗り入れだが、これは現実的でないとの見方が多い。JRや私鉄、神戸市営地下鉄などの線路を神戸空港まで延伸するとなると、どこにどう建設することを考えても費用が莫大になるからだ。そもそも線路を敷設する場所がなく、用地買収だけで巨額になる。

 可能性があるとすれば現在のJR摩耶駅から、貨物駅だった旧神戸港駅に延びていて廃線になった臨港線の跡地だろう。現在は遊歩道になっているが、これを鉄道用地として改めて活用するとなれば既存の鉄道が走る陸上から沿岸部に線路を通す用地は確保できる。

 ただ、このルートでは神戸空港に降り立った観光客が大阪・京都方面に向かうと、「三宮を避けて通る形になり『観光客のお金が神戸に落ちない』と経済界の理解を得られない」(行政関係者)と考えられている。

【写真】現在のJR摩耶駅と、かつて神戸港へ延びていた臨港線。跡地は遊歩道として整備されていて、国道をまたぐ鉄橋には架線柱が残る

 神戸空港に国際定期便の就航を認めるのは2030年ごろ、と関西3空港懇談会では合意した。2030年といえば、神戸の玄関口・三宮にバスタ新宿もしのぐ大規模バスターミナルが完成する時期だ。

 結局、観光客もビジネス客も在来線、新幹線だけでなく淡路島や四国方面、城崎温泉行きなど中長距離のバスへの乗り換えが増えることも考えると、やはり神戸空港と都心・三宮をポートライナーとバスの両建てで結ぶのが合理的のようだ。

【写真の続き】2025年4月に国際チャーター便就航の神戸空港。三宮と結ぶ新交通システム「ポートライナー」は朝夕の混雑が指摘されている。ほかに2024年12月に愛称が決まった新神戸―三宮―神戸空港を走るバス「マリンエアシャトル」も

■まだ実力を発揮できていない

 1858年の日米修好通商条約をきっかけに開港した国際都市の神戸にとって、空港の国際便就航は悲願だった。ただ関西国際空港、伊丹空港、神戸空港の関西3空港を一体運営している関西エアポート(大阪府泉佐野市)の山谷佳之社長はいつも「神戸空港は関西国際空港の補完」と強調する。

 神戸市の久元喜造市長も「神戸空港の国際化は関西全体の経済に貢献する」と主張するのを忘れない。訪日客だけでなく航空需要が世界的に高まっているのは間違いない中で、まだ実力を十分に発揮していない神戸空港をいかに活用するかは、西日本全体の今後を左右するかもしれない。

山本 学 :神戸経済ニュース編集長


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