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労働運動

1816とはずがたり:2018/09/12(水) 22:29:06
>>1815
さて、そんな週35時間労働政策ですが、法の施行から10年以上が経過し、いくつかの深刻な問題が出始めています。

一番大きいのが、若年層の失業率の増加です。25歳未満の失業率は約23%。

4人にひとりが失業している状況です。といっても欧州全体で同様の傾向が認められているので、週35時間だけが原因ではありません。

ただ、短時間勤務だと、若者を雇用して“教育する”時間を作るのが厳しいのもまた事実。マクロン氏が「35時間制を若者で廃止する」としたのも、こういった実情に基づいています。

2つ目の問題が、「生産性」の低下です。これは雇用主が指摘していることで、マクロン氏が掲げた「柔軟性の拡大」も、企業ファーストによるものです。

つまり、現行法の原則25%増し=残業代をなくせば企業がもっと楽になる。

「実際、フランス人の週平均労働時間は39時間という調査結果もあるし、働く側も『もう少し働いて収入をあげたい』という要望も少なからず出てるからいいでしょ?」という趣旨の発言をマクロン氏はダボス会議で発言しました。

しかしながら、マクロン氏は「週40時間は守る」と断言していますし、これまでのフランスの労働改革の歴史からみても、それ以上増えることはないと思われます。

そして、3つ目が「過労自殺」です。週35時間労働の導入当初から、この点は懸念されていました。

管理職層でサービス残業が増えているのに加え、グローバル化による競争の激化で業務目標が高く設定され、生産性の向上を強いられ、スピードを重視される。

世界といつでも繋がるので、24時間休まるヒマがないーー。

いくつものストレス要因が管理職を追いつめ、過労自殺する人が上昇。週35時間労働、夏休みひと月という国でありながら、人口10万人に占める自殺者の割合は、G8(主要8カ国)の中ではロシア、日本に次ぐ3位となっているのです。

過労死が「長時間労働による肉体の悲鳴」から起こる突然死であるのに対し、過労自殺は「長時間労働と、上司部下関係、仕事のプレッシャー、裁量権のなさ」などの組み合わせから“もうこれ以上はムリ…”と、生きる力が失せた結果です。

日本では残業上限100時間、週労働時間にすると「週65時間労働」に国がお墨付きを与え、過労自殺と過労死を一緒くたにしています。

おい、日本よ、これでいいのか? EUのこと心配するのもいいけど、フランスの「週35時間労働」から学ぶことあるでしょ? と思うわけです。

まだまだ書きたいことはあるのですが、これくらいしておきます。

image by: Shutterstock.com

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