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スーフィズムに関するHP

2194とはずがたり:2017/11/19(日) 17:45:17
>>2192-2194
コンセンサスによる意志決定は、批判派のいう「独裁」に取って代わられた。一部の王子たちはこれに反対しているが、表立って批判を口にするリスクを冒そうとはしない。

過去数十年にわたって、サウジの歴代国王は、1─2人の兄弟か息子、おいを側近として意見を申し入れさせ、共同して統治にあたっていた。だが、ムハンマド皇太子は、兄弟や近親者を要職に任命せず、代わりにアドバイザーたちに頼っている。彼らは主に自国出身者だが、なかには米国や英国で教育を受けた者もいる。

最終的な決定権を握っているのは、依然として82歳のサルマン国王だ。しかし、王国の軍事や治安、経済、外交、社会問題への対応はすでに太子に委ねられている。宮廷関係者は否定するが、ここ数カ月、国王が近くムハンマド皇太子に譲位するのではないかという憶測が流れている。

こうなると、皇太子の年齢も注目に値する。過去3代の国王が即位した年齢はそれぞれ61歳、80歳、79歳だった。ムハンマド皇太子は32歳で、実質的に国王同然の権力を手に入れている。

成功の保証なし
ムハンマド皇太子は「新たな社会契約を提示する」と言う。これまでの硬直した官僚制度とよりもうまく機能する国家、楽しみを味わう機会、そして石油市場で何が起きようと持続的雇用を生み出す経済だ。

ムハンマド皇太子は9月、サウジ女性に自動車を運転する権利を認めると発表。いまや粛清対象者の収容所と化したリッツカールトンホテルだが、ほんの3週間前に同ホテルで行われた投資家向け会議では、男女同席が可能で人間よりもロボットの数の方が多い、5000億ドル規模の未来都市プロジェクト案を同皇太子が披露している。

さらに皇太子は、サウジを石油依存から脱却させ、国の補助金や政府による雇用頼みの状態から国民を解放する構想も描いている。その柱となるのは、国営石油会社サウジ・アラムコの株式公開だ。

ムハンマド皇太子の野望が成功する保証はどこにもない。

皇太子が能力以上に手を広げすぎているのではないかとの声は、彼の崇拝者からも聞こえてくる。反対意見を許容しないトップダウン方式では、治安と法の支配について確証を得たい投資家を震え上がらせる可能性がある。投資家の大きな後押しがなければ、サウジの若者たちが抱いている希望に応えることは難しくなるだろう。

イエメンでの戦争や、カタールとの紛争、そしてイランとの対立激化も投資家の懸念要因だ。

ムハンマド皇太子としては、かつてのイブン・サウードに倣って、米国との特別なきずな絆を育むことの重要性に留意すると有益だろう。

サウジアラビアを5月に訪問したトランプ大統領は、サウジアラビア政府に対し、イランに対抗するグループの先頭に立ち、イラク、シリア、レバノンにまたがるシーア派勢力を分断する取り組みを主導するよう促した。

その後まもなく、サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)はカタールに対する禁輸措置を実施。カタールを統治するサーニ家がイランとイスラム主義によるテロを支援しているという理由からだ。

トランプ大統領はこの措置を支持した。サウジ王族らの拘束についてもトランプ氏はツイッターで支持を表明し、「(逮捕された人々は)多年にわたり国家から甘い汁をすすってきた」と述べた。

王族に近い内部関係者によれば、国家警備隊が、自らのトップだったムトイブ王子の排除に対して強く反発することはないとみられる。ムハンマド・ビン・ナエフ氏が皇太子の地位をはく奪された時も内務省からの抵抗はなかったため、国家警備隊においても同様だろう、とこの関係者は話している。

(Samia Nakhoul記者, Angus McDowall記者、Stephen Kalin記者、翻訳:エァクレーレン)

[ベイルート/リヤド 10日 ロイター]


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