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プロ野球スレ

2556名無しさん:2017/05/02(火) 00:50:37

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 前日の練習の最後にも、車座になって、こんなミーティングを30分間。

「エラーをするのを格好悪いと思う人?」「空振りをして恥ずかしいと思う人?」

 質問を投げかけて選手に手を上げさせた。

「別に恥ずかしくないんだよ。空振りも、エラーも野球にはつきものなんだ。積極的なエラーはいいんだよ。でも消極的になったエラーは次につながらない。それは格好悪いよ。だから思い切ってプレーすればいい」

 そう語りかけた。

 佐野監督は、そのやりとりを傍でじっと見ていた。

「23年間で6球団を渡り歩いてきて苦労をされている。その経験値を話してもらった。技術もさることながら、人として、男として、どう生きてきたか、という経験談もふまえたミーティングを期待している」

 オリックス退団後は、育成契約で中日に拾われて、日本シリーズでMVPを獲得した。天国と地獄を見てきたが決してあきらめなかったノリのストーリーは、球児に対しても大きな説得力を持つ。
 
 中村氏は、大阪の公立渋谷高校の4番として甲子園出場経験もある。PL学園が全盛だった激戦区大阪を公立高が勝ち抜くのは、奇跡に近かった。

「ここは雨天練習場も、ナイター証明もある凄い施設。僕なんか校庭の4分の1の片隅で練習して甲子園に出たんだから、これだけの環境があれば甲子園にいけないはずがない、やればできる、という話もさせていただいた。僕自身は、甲子園の記憶は、真っ白で抜け落ちていて、満塁本塁打が頭上を越えていったところを断片的に覚えているだけなんですけどね」。甲子園への成功体験も球児に話した。

 浜松開誠館は、サッカーやバスケットなどが強く、東大への進学例もある文武両道の私立高校だが、野球部は過去に甲子園出場を果たしたことはなく、昨夏のベスト16が最高成績。4年前に磯部修三監督(現名誉監督)を招聘して本腰を入れ始めた。佐野監督は「甲子園、甲子園と言って生徒にプレッシャーをかけたくない」という考え方だが、悲願の甲子園初出場へ中村氏の存在が追い風になるのは間違いないだろう。

「手ごたえはある。プロかなという打球を打つ子もいる。後は監督にお任せしますが(笑)。プロと高校野球は、同じ野球だが、プロは仕事でファンに見てもらう野球。だが、高校野球は、感謝の気持ちを持って欲しい。グラブも簡単に購入できなし大事にして欲しいし、感謝を忘れないで欲しいんです」

 中村氏は、そう語った。

 2014年オフに横浜DeNAを自由契約となってユニホームを脱いだが「生涯現役」を表明、まだ正式に引退はしていない。では、高校野球コーチ就任は、“引退”を意味するのだろうか。
 
 中村氏は笑って否定した。

「チャレンジし続けることが僕にとっての生涯現役。さすがにもう体が動かないので(現役での)活躍はできないでしょう。高校生を教えることは僕にとってもいい経験になると思う」

 夏の県大会にベンチ入りはできないが「監督と相談しながら」サポートしたいという。“ノリイズム”が、高校野球界に革命を起こすのかもしれない。
 
(文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)


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