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金融機関観察スレッド
2900
:
とはずがたり
:2017/05/16(火) 22:25:37
>>2899-2900
3年目を示唆する数々の状況証拠
ある証券会社の幹部は「森長官の路線は間違っていない。しかし、そのとおりでは、われわれの利益が吹き飛んでしまう」と本音をのぞかせる。要するに、「それでは、どうやって儲ければいいのか」という話なのだ。しかし率直に言って、森路線は「対応できないのであれば、退場すればいい」という結論しかない。まさに過去になかった厳しい金融行政である。
金融業界が本音を隠しているのは、森長官の路線が正しく、しかも、同長官が辣腕であるから。実際、菅義偉官房長官の信頼は厚く、麻生太郎財務大臣兼金融担当大臣も森長官の手腕を高く買っている。要するに、安倍晋三政権のバックアップが森長官を支えていると言っていい。
その森長官は現在、2年目の真っ最中にある。通常、中央官庁のトップポストは1年であり、長くても2年というのが相場だ。したがって、金融業界の経営陣にとって、今年に入っての最大の関心事は「今夏の金融庁幹部人事」だった。この点、「森長官は従来、3年続投に否定的な立場を取り続けてきた」(全国紙記者)と言われ、金融業界の経営者たちは内心では「あと半年で森長官の路線は終わる」という読みを心の底で行っていた。
ところが、最近、金融業界にもたらされたのが「森長官の3年続投説」なのだ。それも「官邸から3年目を要請された」という経緯まで備わった情報である。
その情報の正しさを立証するかのように、3月8日の全国紙はほぼ一斉に地銀に対する金融庁の厳しい問題意識が読み取れる記事を掲載した。前日には、九州で地銀担当の審議官が従来にも増して、地銀経営に対する警告的な講演も行っている。これらは3年続投説の浮上と重なる森路線の再確認のような出来事だったのだ。
「今年夏まで我慢すればいい」という金融業界の淡い期待が吹き飛んだことはいうまでもない。仮に3年目に突入すれば、森長官の改革路線が加速することは間違いない。地銀再編はいよいよ本格化し、銀行、証券会社、保険会社による商品販売の是正の高波がよし寄せる。金融業界は一大変革期を迎えることになる。
それでも、いまだに夢を捨てきれない向きも少なくない。「まだ夏の人事までは3カ月ほど残されている。まだ断定はできないのではないか」という声もある。淡い夢を見続けるのか、それとも夢を断ち切って一大変革期を生き残るための決断に向かうのか。金融業界の経営者に、大きな決断の時が訪れている。
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