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【書評】『民俗地名語彙事典』
1
:
桃李庵主人(管理人)
:2022/09/09(金) 20:53:31
松永美吉 日本地名研究所編『民俗地名語彙事典』ちくま学芸文庫
700ページを超える事典なので、読みかけだけどその都度コメント入れて行こうと思う。
イビの項(77-78)
「指はイビ、海老はエビというのは、節がいくつかあって曲っているものの名であるから、…イビツは斜めになった状態で、エビ(海老)と関係があろう」
これは面白い説。
私の考え。エビ(海老)については、北条忠雄説「エ(良い[美味な])・ミ(獲物)」でよいと思う。
ヤマブドウをエビカズラというのは、「エ(良い)・ミ(実)・カヅラ(蔓)」のことであろう。
ユビ(指)は、思うに、ヨム(数を数える)のに使うところだからか、逆にユビを折ってすることだから数えることをヨムといったものか。
もし「節があって曲がっているもの」という解釈が正しいとすると…
ヨハ・シ(弱)、ヤハ(柔)、ヤム(病、疼)などは、ヤ行+ハ・バ・マ(鼻音)行の形をしていて、交替形かもしれない。
「正常」からの、「あるべき状態」からの、逸脱や衰弱・病変が原義か。
ゑふ(酔)はヤ行でなく<ワ行>+ハ行だが、これもあるいは?
2
:
桃李庵主人(管理人)
:2022/09/19(月) 21:03:10
ウルマの項
「琉球のことをウルマの島という。…ウル石はウロ(空、虚)のある石で、無数の細かい孔のある珊瑚石/島の周囲をとり巻いている珊瑚虫の化石化したもので、…/波照間(パティルマ)島はパティウルマ(果てのウル石の島)の義。…」(p.110)
珊瑚が化石化してできた真っ白い多孔質の石や砂(砂と呼ぶには大きく、かりんとうのような形と大きさだが…)の画像を見れば、琉球語ウルの語源が「うろ」であるという説明は非常に納得がいく。たとえばこういうものだ。
ttps://shimasoba.com/blog/1061/
ベニアジサシ、エリグロアジサシ営巣状況調査(2017年7月7日)
※直リンを避けるためアタマのhは取り除いてある。
これは2017年7月7日、チービシ[沖縄県渡嘉敷村慶伊瀬島(とかしきそんけいせじま、通称チービシ)(ナガンヌ、クエフ、神山の三島)(県の鳥獣保護区)]で行われた沖縄県のアジサシ類の営巣調査にブログ主の写真家さんが同行したときのものだそうである。
「慶伊瀬島」とあるが、チービシの名は「慶伊干瀬」のことであるらしい。
ところで「波照間」で有名なのは灰谷健次郎の『太陽の子<てぃだぬふぁ>』。ヒロインの「ふうちゃん」一家は神戸に住んでいる。復帰前の沖縄・波照間から密入国してきたのか、戦前からいるのか…。
『特捜最前線』でも似た設定の話があったな、と思ったアナタ(かなりのお歳でしょう)、そりゃそうでしょ、その回の脚本は多分金城哲夫でしょう。特撮最前線っつうぐらいで、出演者もスタッフもダダかぶりしてたんで。
ウル石に話を戻すと、この多孔質は浄水器の層に使えそうだ。サスケ父子がこれを使えば、さすがの鬼姫の毒だって易々とは効かないぞw
【今週のまとめ】沖縄の別名「ウルマ」は「多孔質の珊瑚石のあるところ」の意味だった。
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