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同人α総務
:2014/03/03(月) 06:44:33
古賀幸雄の回想録について
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古賀和彦君の父上、古賀幸雄の回想録について 1997年
厳冬の玄海灘で自分の乗った船が難破した。呑まず食わずで漂流すること五日。小さな
帆船で大波と嵐と闘いづめだ。助かってみると、この生きるか死ぬかの体験は、以後の生
きる力、苦難を堪え忍ぶ力となった。−−同窓生、古賀和彦君の父上、幸雄氏の回想録が
できた。
恋は純情だった。置き手紙で恋心を知らせた。時に氏は十九、思われ人は十五。ふられ
たとみるや潔く身をひく。それでも思い続けた。娘さんが二十になり、歳も満ち、ようや
く自分の気持を示した。大丈夫か、本心か、思いやり深く氏は確かめ、奥ゆかしくも性急
にことを運ばない。
氏の回想録には、我々の父母の時代ならさもあらむ、このようなエピソードが、随所に
ある。落語に出てくるような頑固な大家がいる。氏は見込まれ、家族に部屋を貸してもら
った。移り住んでみると、これが同じ屋根の下、家族の一員として暮らすという。飯の釜
が一つだ。氏でさえもこれには驚いたが、さらに間貸し賃はとらぬという。確かにそんな
こともあったろうなあ、と今ではまぶしさを覚える。
さらに氏の「家族の幸せ第一主義」の人生設計。くだんの娘さんを貰い受けるに際し、
娘さんとそのお母さんを幸せにすることを約束する。そして生涯本当に身を粉にして働き
づめだった。ウーム、読んで胸を打たれる。自分本位になりがちな私たち子の世代であっ
た…のではないか。
古賀和彦君は、希望者には贈呈すると言っているから、どうぞ、皆さん、詳細を読んで
ほしいと思う。楽しめ、裨益すること大、請け合いの本である。最後に、商売・ビジネス
サイドのエピソードを一つ。氏は事情あって、地元鹿島から佐賀へ出てきた。見知らぬ土
地で、農機具の修理、稲の雨避け片付け、町への使い、開店まで一年半というもの、何で
も無料でやった。この策が見事に功を奏して氏に信用がつき、店を開くや、恩を受けた人
たちが次々に買いに来てくれた。同業者が効率と低価格を標榜したのに、そっちは閑古鳥
が鳴いている。「営業は信頼の獲得から」と、この経済不振の時代に言われることを、氏
はとうの昔に実践していた。
注)父幸夫が残した回想録を本にしたいとの高校の同窓生(古賀和彦)の相談を受けその
校正を引き受けたいきさつがあった。
????※『不器用に、ひたむきに』 −古賀幸夫回顧録− 1997/7/7
???? 発行者:古賀初代 監修:古賀和彦 印刷:日本印刷(株)
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