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yoshiko
4
:
編集部
:2014/04/12(土) 19:57:41
熊井浩二君のこと
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???? 熊井浩二君のこと
私が熊井君を初めて知ったのは、同じクラスになった高校一年生のときであった。これ
でも同級生かと思ったほど私と正反対の、背が高くがっちりした骨太のいい体をしていた。
そして寡黙で感情を現すことなく無愛想に見えるほど、真っ正面から物事を見つめている
様子は、鶴田浩二や高倉健の演ずる主人公のように、世間の不条理や人情の板挟みにじっ
と黙して耐え忍んでいる「古武士」のように私には見えた。
その当時、私達はめったに会話は交すことはあまりなかったが、人を騙したり蔑んだり
妬んだりしない、素直で誠実な人柄だと私にもやがて判った。その後学生時代はあまり深
い付き合いはなかったが、彼が勤め先の株式会社ナブコの山形工場から横須賀に戻ってき
てからは、小さなグループの飲み会や、蔵王や八甲田や熊野古道旅行などを一緒に楽しん
だものだ。
一見、堅物で正義感や侠気だけの唐変木で、文学などと言った軟弱なものに興味を示
さないように見えるのだが、どうしてどうして彼の「斜光」への作品を読めば、なんと周
りの人に優しく思いやりに満ちた、しかもユーモアやペーソスの情感溢れる作品ばかりで
ある。また「斜光」仲間の語らいの場として出発した掲示板「落書き帳」にも、開設して
間もなく機智に富んだシリーズもの「小話の箱」を三年に渡って楽しませてもくれた。
その外見と内面における印象の柔と剛のギャップは人を驚かすとともに、彼の人間とし
ての高潔さや幅の広い見識をもつ人格をあらためて認めさせるにじゅうぶんである。
また現代の打算と羊頭狗肉と朝三暮四に満ちた世の中で、もう古いと言われそうな鶴田
浩二や高倉健のように筋の通った見識、侠気(男気)は、私が「斜光」の編集委員を辞す
る時、中に立って取り成そうと試みてくれたただ一人の友情に厚い人で、私にとって恩人
なのだ。 それにしても誠実で公正な考えを具えた人物が一人いなくなったのは哀しいこ
とである。
2014年/4月/11日 (斜光19号)
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