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【破ァッ!!】寺生まれのTさんスレ

1名無しさん:2015/03/02(月) 17:10:29 ID:/sxxuDok
寺生まれのTさんのスレッドです。
ちかとものコメ欄に書き込んでいただくのも嬉しいのですが、1レス800字縛りとかもありますし、可読性がよろしくないので、こちらも使ってみてください!

705人妻:2017/04/03(月) 10:04:54 ID:jBM/VznE
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727通りすがり:2017/12/12(火) 18:51:06 ID:kemKMioI
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728冷蔵庫のTさん:2017/12/17(日) 18:52:19 ID:fW2WzZ82
私が牛乳を飲もうと冷蔵庫を開けると、寺生まれで霊感が強いTさんが入っていました。
私はビックリして、思わず冷蔵庫のドアを閉めてしまいました。
きっと今のは何かの見間違いであろうと思い直し、
再び冷蔵庫を開けると、なんとそこには寺生まれのTさんが白目を向いていたのです。
私は思わずドアを閉めましたが、きっと疲れていて見えもしないものを見てしまったのだと思い直し、
覚悟を決めて、改めて冷蔵庫を開けました。
するとそこには、寺生まれのTさんが白目を向いて、ほのかにほくそ笑んでいるのです。
私はビックリして、冷蔵庫のドアを閉めましたが、きっと幻覚を見たに違いない、
最近あまり寝てないから、見えもしないものが見えてしまったのだと思い直し、
冷蔵庫を開けました。するとそこには、白目を向いたTさんが入っていたのです。
驚いた私は、気がつけば冷蔵庫の扉を閉めていましたが、気のせいだと思い直し、
再びドアを開けると、やっぱり白目を向いたTさんが、ほのかに笑っているのです。
思わず扉を閉めてしまいましたが、きっと幻覚に違いありません。最近寝てなかったから。
と、思い直し冷蔵庫を開けると、やっぱりTさんが入っているのです。
思わず冷蔵庫を閉めた私でしたが、これは何かの間違いに違いない。
疲れているから見えもしない物が見えたのだと思い直し、冷蔵庫を開けると、
そこにはなんと白目を向いたTさんが……、うわっと思い冷蔵庫を閉めましたが、
きっと疲れのせいで幻覚を見たに違いないと自分に言い聞かせ、
再び冷蔵庫を開けると、なんと寺生まれのTさんが白目を向きながら笑っているのです。
思わず冷蔵庫の扉を閉めましたが、きっと気のせいで、
何かと見間違えをしたのだと自分に言い聞かせ、扉を開け直すと、
なんとそこには、寺生まれのTさんが白目を向いて笑っていたのです。
私は冷蔵庫を閉めて警察に通報しました。
「破っ破っ破っ、冷蔵庫の悪霊はちゃんと祓っておいたから安心してくれ」
警察のPさんに連行されるTさん。何時から冷蔵庫に入っていたかは分かりませんが、Tさんが長時間入っていた冷蔵庫は買い替えよう、そう思いました。

729寺生まれの名無しさん:2018/03/07(水) 22:20:54 ID:9pZ7pEE.
4、5才までは母親の胎内にいた頃の記憶が残っている場合があるってテレビで聞いたんだが、正直(ホンマかいな…)って感じだった。
そろそろ4才になろうかという甥っ子がいるので、家に遊びに来た時に聞いてみた。「お母さんのお腹の中にいた頃の事覚えてる?」って。
そしたら「うん」って。
マジかよ!って思ってテンション上がったわ。
「どんなだった?どんな事覚えてる?」って聞いたら

「Tさんが一緒に居たから寂しくなかったよ」って。

ホッとしたわ。

「Tさんて誰?」って聞いたら「ママのお腹から出てから一度しか会った事ない」って。
甥っ子の母も話を聞いてて
「この子、すれ違う寺生まれの顔をジッと見てる事がよくあるんだけど、もしかして、その“Tさん”を捜してるのかな…」
って気味悪がってたわ。
俺もメチャさぶイボが出まくりました。

何で寺生まれとそうじゃない生まれの見分けがつくんだ、甥っ子よ。

730寺生まれの名無しさん:2018/03/07(水) 22:21:42 ID:9pZ7pEE.
>>729のタイトルは「胎内のTさん」です

731寺生まれの名無しさん:2018/05/31(木) 22:58:22 ID:noHseZp2
甥っ子の父親はひょっとして…

732夜釣りのTさん:2018/06/28(木) 21:49:27 ID:XkPmt7Zo
俺は夜釣りに出かけた
ある日、遊びの予定がキャンセルになった俺は
秘密の釣り場で夜釣りを楽しむ事にした
街から少し離れた所にある橋で、静かでよくつれる俺の穴場で
その日も良く釣れた
だがしばらくすると、全身に寒気が走った。
何か恐いな・・・そう思いつつも入れ食い状態のその場を離れる気にもならず
夜釣りを楽しんだ
「あなたも釣りですか?」
後ろから声をかけられた
振り返るとそこにはサラリーマン風の中年男性が
「えぇ、ここよく釣れるんです」「えぇそうらしいですね」
「あなたも釣りですか?」「・・・まぁそうですね」
話していくうちに段々と俺は違和感を感じた
男性はどう見てもスーツ姿、とても釣りを楽しむ格好じゃない
こんな所でなにを・・・

733夜釣りのTさん:2018/06/28(木) 21:58:00 ID:XkPmt7Zo
「あなた、つらないんですか・・・」
男性の声・・・いやおかしい、明らかに上から聞こえてきた
「つりましょうよ、あなたも・・・」
俺は恐怖に震えながらも上を見上げた・・・
そこには、今話をしていた男性の首吊り死体が!!
男が言っていたのは「釣り」ではなく「吊り」だったのだ!!
気が付くと俺の目の前には無数の人影が
「吊ろう・・・一緒に吊ろう・・・」と俺に囁いている
「吊りませんよ・・・私は沈んだのですから・・・」
俺は膨れ上がった体でそう答えた。
「えっ?」
「えっ?」
俺の正体に気付いていなかったのか首吊りを勧めて来た中年男が固まる。
「・・・」
「・・・」
何か話してくれ、気まずいだろ。お互いに押し黙り何とも言えない空気が場を満たす。

734夜釣りのTさん:2018/06/28(木) 22:18:02 ID:XkPmt7Zo
「そこまでだ。」
さっきまで俺の隣で夜釣りをしていた寺生まれで霊感が強いTさんだ。
「仲間を増やそうとして、相手を間違えた間抜けどもめ破ァ」
Tさんの空のバケツから閃光が迸る。
閃光で強制的に成仏させられる俺と突然の展開に付いて来れず固まったままの中年男。
「ちっ、雑魚に当たりはしても魚は当たらない・・・今度は女の子でも釣りに行くかな」
釣り道具を片付け夜の街に繰り出すTさん。
その様子を見ていた巡回中のPは寺生まれだけに坊主か、そう思った。

735ふすまの目:2018/09/10(月) 22:27:22 ID:M4dmXLjo
俺が学食でカレーを食っていると、友達のA君が、突然言った。
「なあ、幽霊が出るって噂の旅館を見つけたんだけど、一緒に行ってみないか?」
怖い話が大好きな俺は、すぐに賛成したのだが、
A君は、
「そこ、ガチでヤバい所らしいから、合コンで会ったお前の先輩も誘ってくれない?ほら、不思議な力が使えるっていう」
「ああ、Tさんね。分かった」

そして、当日、俺とA君、二つ返事でOKしてくれたTさんと、Tさんの後輩だという神社生まれのJさんの4人で、問題の旅館に泊まった。
予算の都合で俺とA君は同じ部屋になった。
とても変わった部屋で、ふすまが5つ壁に取り付けられていた。中には、普通に布団が入っていた。反対側は、窓だったが、そのすぐ外は川だった。
「知ってるか?幽霊は流れる水を越えられないらしいぜ」
「そうか。じゃあ、窓からは幽霊は来ないな」
A君のオカルトうんちくに俺は適当に返事をした。
夜になるまで何も起こらず、俺達は布団を敷いて寝た。

「大丈夫か!?」
深夜、俺達はTさんの声で起こされた。
「なんなんですか?」
俺が聞くと、Jさんがおろおろしながら、
「わからないんです。T様が急に目を覚ますと、いきなりあなた達が危ないっていい出して、」
「そこか!」
いきなりTさんが入り口から2枚目のふすまを指さした。すると、
ふすまに大きな人間の目が、ギョロリと開いた。
途端に部屋が暗くなった。俺とA君は、恐怖のあまり一言も喋れなくなってしまった。
「悪霊め覚悟しろ!」
Tさんが目に向けて手を突き出した。
その時、目がTさんを睨んだ。
「う、ぐ、」
Tさんが腹を押さえてうずくまった。
Tさんの腹部の内側から、何か鋭いモノが出てきた。針か!?いや、あれは、虫の足だ!
「T様!?」
「近寄るな!それよりJ、あの目を潰せ!」
「は、はい!矢ァーーーー!」
「重イ、重イイイ」
Jさんが光線を放ったが、謎の声がすると消えてしまった。
「どうして!?なんで効かないの!?」
「う、うう。効かないのか。ならばどうしようもない。どうやら、もう駄目みたいだ」
「そんな、T様!?」
Tさんの腹からは、虫の顔が半分出かかっていた。
「J、孵化する前にこの体を破壊して欲しい」
「で、できません!」
「早くするんだ!さもなくば、新たな化け物が!うぐ、うがっ」
「破ァーーーーーーーーーーーーーーーー!」
突然窓ガラスを割って坊主頭の男が飛び込んで来た。同時に、大量の青白い光弾が部屋中を乱舞する。
「重イイイ」
声がまたして、光弾はいくつか消えたが、それでも大半が残り、その内の半分ぐらいが目に直撃した。

気付くと、部屋の中の物がほとんど木端微塵になっていた。ふすまも5枚全てが砕け散っていた。目はどこにもなかった。
Tさんの腹も元に戻っていた。
「誰ですあなたは!?」
金縛りが解けたようになったA君が聞くと、
「俺は寺生まれのTってもんだ。Jちゃん、それにそこの女子大生ちゃん、自分の実力以上の化け物と戦うのはおすすめしないぜ」
寺生まれのTさんの言葉を、俺の先輩で女子大生のTさんは、噛みしめるようにうなずいた。Jさんは、
「すみませんT様、まだまだわたしも修業が足りません。ですが、T様も部屋の中の物を全部破壊するのはやり過ぎじゃないですか?」
「ふっ、すまん。ふすまだけに」
寺生まれのTさんは、それだけ言うと、割れた窓から出て行ってしまった。川だけど大丈夫ななのだろうか。
ともかく、ここまで雰囲気を凍りつかせるなんて、やっぱり寺生まれはすごいと思った。

736八尺様:2018/09/29(土) 16:45:54 ID:LaTjpCbc
親父の実家は自宅から車で二時間弱くらいのところにある。
田舎の農家なんだけど、何かそういった雰囲気が好きで、高校になってバイクに乗る
ようになると、夏休みとか冬休みなんかにはよく一人で遊びに行ってた。
じいちゃんとばあちゃんも「よく来てくれた」と喜んで迎えてくれたしね。
でも、最後に行ったのが高校三年にあがる直前だから、もう十年以上も行っていないことになる。
決して「行かなかった」んじゃなくて「行けなかった」んだけど、その訳はこんなことだ。


春休みに入ったばかりのこと、いい天気に誘われてじいちゃんの家にバイクで行った。
まだ寒かったけど、広縁はぽかぽかと気持ちよく、そこでしばらく寛いでいた。そうしたら、

「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ……」

と変な音が聞こえてきた。機械的な音じゃなくて、人が発してるような感じがした。それも濁音とも半濁音とも、どちらにも取れるような感じだった。
何だろうと思っていると、庭の生垣の上に帽子があるのを見つけた。生垣の上に置いてあったわけじゃない。
帽子はそのまま横に移動し、垣根の切れ目まで来ると、一人女性が見えた。
まあ、帽子はその女性が被っていたわけだ。 女性は白っぽいワンピースを着ていた。
でも生垣の高さは二メートルくらいある。その生垣から頭を出せるってどれだけ背の高い女なんだ…。
驚いていると、女はまた移動して視界から消えた。帽子も消えていた。
また、いつのまにか「ぽぽぽ」という音も無くなっていた。

そのときは、もともと背が高い女が超厚底のブーツを履いていたか、踵の高い靴を履いた背の高い男が女装したかくらいにしか思わなかった。

その後、居間でお茶を飲みながら、じいちゃんとばあちゃんにさっきのことを話した。
「さっき、大きな女を見たよ。男が女装してたのかなあ」
と言っても「へぇ〜」くらいしか言わなかったけど、
「垣根より背が高かった。帽子を被っていて『ぽぽぽ』とか変な声出してたし」
と言った途端、二人の動きが止ったんだよね。いや、本当にぴたりと止った。

その後、「いつ見た」「どこで見た」「垣根よりどのくらい高かった」
と、じいちゃんが怒ったような顔で質問を浴びせてきた。
じいちゃんの気迫に押されながらもそれに答えると、急に黙り込んで廊下にあ
る電話まで行き、どこかに電話をかけだした。引き戸が閉じられる瞬間、
寺がどうとか聞こえたけど、何を話しているのかは良く分からなかった。
ばあちゃんは心なしか震えているように見えた。

じいちゃんは電話を終えたのか、戻ってくると、
「今日は泊まっていけ。いや、今日は帰すわけには行かなくなった」と言った。
――何かとんでもなく悪いことをしてしまったんだろうか。
と必死に考えたが、何も思い当たらない。
あの女だって、自分から見に行ったわけじゃなく、あちらから現れたわけだし。

そして、「ばあさん、後頼む。俺はTさんを迎えに行って来る」と言い残し、軽トラックでどこかに出かけて行った。


ばあちゃんに恐る恐る尋ねてみると、
「八尺様に魅入られてしまったようだよ。Tさんが何とかしてくれる。何にも心配しなくていいから」と震えた声で言った。
それからばあちゃんは、じいちゃんが戻って来るまでぽつりぽつりと話してくれた。

737八尺様2:2018/09/29(土) 16:50:24 ID:LaTjpCbc
この辺りには「八尺様」という厄介なものがいる。
八尺様は大きな女の姿をしている。名前の通り八尺ほどの背丈があり、「ぼぼぼぼ」と男のような声で変な笑い方をする。
人によって、喪服を着た若い女だったり、留袖の老婆だったり、野良着姿の年増だったりと見え方が違うが、
女性で異常に背が高いことと頭に何か載せていること、それに気味悪い笑い声は共通している。
昔、旅人に憑いて来たという噂もあるが、定かではない。
この地区(今は○市の一部であるが、昔は×村、今で言う「大字」にあたる区分)に地蔵によって封印されていて、よそへは行くことが無い。
八尺様に魅入られると、数日のうちに取り殺されてしまう。
最後に八尺様の被害が出たのは十五年ほど前。

これは後から聞いたことではあるが、地蔵によって封印されているというのは、
八尺様がよそへ移動できる道というのは理由は分からないが限られていて、その道の村境に地蔵を祀ったそうだ。八尺様の移動を防ぐためだが、それは東西南北の境界に全部で四ヶ所あるらしい。
もっとも、何でそんなものを留めておくことになったかというと、周辺の村と何らかの協定があったらしい。例えば水利権を優先するとか。
八尺様の被害は数年から十数年に一度くらいなので、昔の人はそこそこ有利な
協定を結べれば良しと思ったのだろうか。

そんなことを聞いても、全然リアルに思えなかった。当然だよね。
そのうち、じいちゃんが一人の若い男を連れて戻ってきた。

「厄介なことになったな。ま、とりあえずこいつを持ってろ」
Tさんという青年はそう言って、お札をくれた。
それから、じいちゃんと一緒に二階へ上がり、何やらやっていた。
ばあちゃんはそのまま一緒にいて、トイレに行くときも付いてきて、トイレのドアを完全に閉めさせてくれなかった。
ここにきてはじめて、「なんだかヤバイんじゃ…」と思うようになってきた。

しばらくして二階に上がらされ、一室に入れられた。
そこは窓が全部新聞紙で目張りされ、その上にお札が貼られており、四隅には盛塩が置かれていた。
また、木でできた箱状のものがあり(祭壇などと呼べるものではない)、その上に小さな仏像が乗っていた。
あと、どこから持ってきたのか「おまる」が二つも用意されていた。これで用
を済ませろってことか…

「もうすぐ日が暮れる。いいか、明日の朝までここから出てはいかん。俺もばあさんもな、お前を呼ぶこともなければ、お前に話しかけることもない。そう
だな、明日朝の七時になるまでは絶対ここから出るな。七時になったらお前から出ろ。家には連絡しておく」

と、じいちゃんが真顔で言うものだから、黙って頷く以外なかった。
「今言われたことは良く守るんだ。お札も肌身離さずな。何か起きたら大声で俺を呼べ。ただし絶対に外には出るな」とTさんにも言われた。
そして、扉が閉められた。

テレビは見てもいいと言われていたので点けたが、見ていても上の空で気も紛れない。
部屋に閉じ込められるときにばあちゃんがくれたおにぎりやお菓子も食べる気が全くおこらず、
放置したまま布団に包まってひたすらガクブルしていた。

738八尺様3:2018/09/29(土) 17:09:49 ID:LaTjpCbc
テレビは見てもいいと言われていたので点けたが、見ていても上の空で気も紛れない。
部屋に閉じ込められるときにばあちゃんがくれたおにぎりやお菓子も食べる気が全くおこらず、放置したまま布団に包まってひたすらガクブルしていた。

そんな状態でもいつのまにか眠っていたようで、
目が覚めたときには、何だか忘れたが深夜番組が映っていて、自分の時計を見たら、午前一時すぎだった。
(この頃は携帯を持ってなかった)

なんか嫌な時間に起きたなあなんて思っていると、窓ガラスをコツコツと叩く音が聞こえた。
小石なんかをぶつけているんじゃなくて、手で軽く叩くような音だったと思う。
風のせいでそんな音がでているのか、誰かが本当に叩いているのかは判断がつかなかったが、必死に風のせいだ、と思い込もうとした。
落ち着こうとお茶を一口飲んだが、やっぱり怖くて、テレビの音を大きくして無理やりテレビを見ていた。

そんなとき、じいちゃんの声が聞こえた。
「おーい、大丈夫か。怖けりゃ無理せんでいいぞ」
思わずドアに近づいたが、じいちゃんの言葉をすぐに思い出した。
また声がする。
「どうした、こっちに来てもええぞ」

じいちゃんの声に限りなく似ているけど、あれはじいちゃんの声じゃない。
どうしてか分からんけど、そんな気がして、そしてそう思ったと同時に全身に鳥肌が立った。
ふと、隅の盛り塩を見ると、それは上のほうが黒く変色していた。


一目散に仏像の前に座ると、お札を握り締め必死にTさんを呼びはじめた。

そのとき、

「ぽぽっぽ、ぽ、ぽぽ…」

あの声が聞こえ、窓ガラスがトントン、トントンと鳴り出した。
そこまで背が高くないことは分かっていたが、アレが下から手を伸ばして窓ガラスを叩いている光景が浮かんで仕方が無かった。
もうできることは、Tさんに縋ることだけだった。

「そこまでだ!」

その時だった。部屋の戸が勢いよく蹴り開けられ、Tさんが入ってきた。
Tさんは窓に向けて右手を突き出し、「破ぁ!」と叫ぶ。
するとTさんの右手から青白い光弾が放たれ、窓の方に吸い込まれると同時に部屋全体を閃光が包み、外から断末魔のような音が響く。
部屋を覆う光が収まった時、最早音は聞こえなくなっていた。

「これで安心だな……」そう呟いて去っていくTさん。その後、あの女が現れることも、声が聞こえてくることもなかった。
Tさんが何者なのか気になりじいちゃんとばあちゃんに聞いてみると、彼は近所の寺の跡取りで非常に霊感が強いため、各地を回り無償でお祓いをしているらしい。
寺生まれってすげえ……その時、初めてそう思った。

739峠のJちゃん:2018/10/07(日) 14:48:18 ID:/G3hNw52
「直線ならまけませーーーん」

私は草履を脱いで素足で踏み込む。老婆がぐんぐんと近づいてくる。
振り向いて少し驚いたようだったが、老婆もスピードを上げる。
くっ、老婆とは思えない健脚に面食らう。
私も全身のアドレナリンを集めて、更に足を速める。時空を越えそうだ。
老婆に並んだ。
一般人のババァが巫女に勝てると思ったの!!そんな殺気が私に悪魔的な発想をさせた。幅寄せである。
迫り来る老婆の表情は恐怖に歪んでいた。
すると老婆は負けじと接触した私を押し返す。枯れ枝の様な体とは思えない大木の様な力強さに逆に落とされそうになる。
負けません。私も落されまいと本気になり押し返す。

740峠のJちゃん:2018/10/07(日) 14:53:05 ID:/G3hNw52
「矢ぁーーーー」
老婆と競り合っている内に峠が終わる。
峠の出口に休憩所があったので、ふたりで長机の水を飲んだ。おばちゃんがタオルをくれた。
つぎの休憩所は5kmさきだ。もう山はぬけて、気持ちのいい海沿いを走っている。
ようし、一気に距離をあけてやります!
海から太陽が昇ってくる。すべてが黄金色に染まる。
波頭のひとつひとつがキラキラと照りかえす。なんてきれいなんだろう。
ふと気がついて後ろをふりかえると、老婆はもういなかった。

741投降ミス>>739の前でお願いします:2018/10/07(日) 14:56:01 ID:/G3hNw52
ある晩、Jさんは仕事で遅くなり仲間内では「通ってはいけない」峠を通ることにした。
呪われた峠と言われるそこは、幾人もの地元の走り屋が命を落としている。
事故を起こした連中には変なものを見たという者まで・・・。
丁度峠も中腹に差し掛かった頃。
私は振り向いて白い人影を認めた。老婆である。
白い装束を着た老婆が、髪を振り乱して猛スピードで追いついてくる。
こんな馬鹿な!?80kmは出ている筈なのに!
老婆は悠々と私の脇を追い抜いた。峠はもうすぐ終わる。

742Nさんの一日:2018/10/15(月) 23:08:57 ID:J1lcEzPc
メリーさんからの着信で起床。
【7:46】メリーさんからの着信で起床。「キャンパスライフを楽しんでいる」等とほざいてやがる。おかげで寝起きが悪い。
【8:02】朝食で使った油の容器にゴキブリが入ってた。カリカリに揚げて食す。今まで気がつかなかった事に腹が立つ。
【8:36】通学。ダルい。家を出るときに電話が鳴る。うるせぇシカトだ。
【9:07】予備校まで走っていると、後ろからババアがダッシュで追いかけてくる。アクセル全開で並走する。毎朝の運動だ。
【9:30】デスクに向かっている。下を見ると白い手がオレの足をつかんでいる。ふりほどき蹴りをいれる。大人しくなった。
【10:39】窓際に立ち空を眺めていると、女が落ちてきて目があった。この不細工が。
【12:24】交差点を歩いてて、すれ違う時に男が「よくわかったな」と言ってきた。黙れ池沼。
【14:26】携帯に着信記録16件。かけてみる。「わたしメリーさ…ブチッ…ツーツーツー」
【16:12】自習しているとマスクをした女が声をかけてきた。「わたしきれい?」右ストレートを入れる。うずくまったまま動こうとしない。勉強中に話しかけるな。
【17:30】公衆便所に行くと人形が落ちている。「わたしリカちゃん。お兄さん。浪人中なの?」うるせぇ黙れ。「怨」強めの呪いを掛ける。
【20:32】走行中振り向くと上半身だけの女がついてきている。急ブレーキをかけて踵落しを入れる。もう着いて来ないようだ。
【21:25】帰宅、着信記録が49件。またアイツか。
【21:42】ベッドの下に寺生まれのTがいたので警官のPに通報して追い出した。
【22:10】メリーさんからの電話に出る。「わたしメリーさん、これから合コンなの」やかましい。
【23:34】着信がしつこく鳴り響く。電話線を抜いた。
【0:12】就寝。今日一日でかなり疲れた。
【2:40】急に目が覚める。金縛りのようだ。便所の人形が天井にへばりついて恨めしそうにこっちを見つめている。だが睡魔には勝てない。
【3:20】猿夢だ。小腹が空いていたので小人共から道具を奪い調理して残らず食う。

あの時は浪人中で荒れていた。そう頭を掻きながら恥ずかし気に話すNさん。
寺生まれに何もさせない国家権力と好き嫌いの無いNさんは凄い。そう思った。

743Pさんの一日:2018/10/17(水) 22:07:20 ID:eno7sYus
【7:46】メリーさんからの着信で起床。「〇〇のセクハラが酷い」等とほざいてやがる。なら掛けるな。
【8:02】朝食で使った油の容器にゴキブリが入ってた。買ったスーパーに後で持って行こう。
【8:36】通勤。ダルい。家を出るときに電話が鳴る。今度はアンサーさんだ。
【9:07】交番まで走っていると、後ろからババアがダッシュで追いかけてくる。速度違反でしょっ引く。
【9:30】デスクに向かっている。下を見ると白い手がオレの足をつかんでいる。ふりほどいて引っ張り出し、説教。大人しくなった。
【10:39】窓際に立ち空を眺めていると、女が落ちてきて目があった。道路を見ても誰もいない目の錯覚か。
【12:24】交差点を歩いてて、すれ違う時に男が「よくわかったな」と言ってきた。指名手配犯だったので逮捕。
【14:26】携帯に着信記録16件。かけてみる。「わたしメリーさん」ストーカー容疑として逆探知を掛ける。
【16:12】巡回をしているとマスクをした女が声をかけてきた。「わたしきれい?」「ええ、綺麗ですよ」適当に相手をする「これでもか」と裂けた口を見せたので「虫歯の無い綺麗な歯ですよ」と切り返す。女は不満げに去って行った。
【17:30】公衆便所に行くと人形が落ちている。「わたしリカちゃん。穢されたの」白濁塗れて触れたくなかったが仕事なので、落とし物として処理。「出来れば洗って欲しいの」泣き言が煩かったので洗う。
【20:32】帰宅中振り向くと上半身だけの女がついてきている。制限速度以内だったので気にしない。
【21:25】帰宅、着信記録が49件。T絡みだ。
【21:42】ベッドの下に見知らぬ男が居たので取り押さえ逮捕。
【22:10】メリーさんからの電話に出る。「わたしメリーさん、逃亡中なの」やかましい。
【23:34】着信がしつこく鳴り響く。自宅ぐらいのんびりさせろ。
【0:12】就寝。今日一日でかなり疲れた。
【2:40】急に目が覚める。金縛りのようだ。髪の長い女が天井にへばりついて恨めしそうにこっちを見つめている。引き下ろして逮捕する。帰ってから二人目だ防犯を見直さないと。
【3:20】猿夢だ。乗客を襲っていた猿共を残らず捕獲する。

眠そうにそう話す警官のPさん。Tさんと関わらなくても警察は忙しい。そう思った。

744三つの願い:2018/10/22(月) 22:57:55 ID:wo/T/7R2
アイドルのKとAとMが海で遭難して無人島に漂着した。
3人は一週間ほどで島から容易には脱出出来ないことに気付き、生きていくのに必要な物を探しに各自島を探索しに行った。

3人はそれぞれ食料になりそうな植物や狩りに使えそうな道具を持ち寄った。
その際、年長者のA(17歳)は古ぼけたランプも見つけてきた。

汚いランプを拭いていると、突然ランプから煙が出てきて見る間に寺生まれのTの姿になった。
ランプから出て来た寺生まれで霊感の強いTはこう言った。
「破っ破っ破っ、お前達の願いを一人一つだけ叶えてやろう。ただし同じ願いは許さん。言ったらNGでやり直しだ。」

Kはとっさにこう言った。
「ふふーん、かわいいボクの無人島生活を記録する為のカメラとHDをください」
破ァーーーー!!!
Tさんは彼女にデジタルカメラとHDを渡した。

次にAは少し考えてこう言った。
「ガチ過ぎると視聴者が引いてしまうので発電機と照明、電動工具をください」
破ァーーー!!!
足漕ぎ発電機と電動工具、LEDライトを渡した。

最後に残されたMはこう言った。
「煮魚、焼き魚はもう、嫌ニャー!違う物が食べたいニャー!!」
破ァーーーー!!!
魚の缶詰、干し魚、魚肉ソーセージと各種栄養剤、歯磨きを渡した。
「何でニャー―――」

Mの絶叫を聞きつつ、救難信号を出して実家に帰ったTは誰一人帰りたいと言わない彼女たちの芸人根性は凄い。そう思った。

745八尺様とTさん:2018/12/24(月) 21:10:35 ID:qfDbLwgQ
親父の実家は自宅から車で二時間弱くらいのところにある。
田舎の農家なんだけど、何かそういった雰囲気が好きで、高校になってバイクに乗る
ようになると、夏休みとか冬休みなんかにはよく一人で遊びに行ってた。
じいちゃんとばあちゃんも「よく来てくれた」と喜んで迎えてくれたしね。
でも、最後に行ったのが高校三年にあがる直前だから、もう十年以上も行っていないことになる。
決して「行かなかった」んじゃなくて「行けなかった」んだけど、その訳はこんなことだ。


春休みに入ったばかりのこと、いい天気に誘われてじいちゃんの家にバイクで行った。
まだ寒かったけど、広縁はぽかぽかと気持ちよく、そこに雀卓を出しKとNを呼んで打とう。残り一人は誰を呼ぼうかと考えていたら、

「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ……」

と変な音が聞こえてきた。機械的な音じゃなくて、人が発してるような感じがした。それも濁音とも半濁音とも、どちらにも取れるような感じだった。
何だろうと思っていると、庭の生垣の上に帽子があるのを見つけた。生垣の上に置いてあったわけじゃない。
帽子はそのまま横に移動し、垣根の切れ目まで来ると、一人女性が見えた。
まあ、帽子はその女性が被っていたわけだ。 女性は白っぽいワンピースを着ていた。
でも生垣の高さは二メートルくらいある。その生垣から頭を出せるってどれだけ背の高い女なんだ…。
その時は面子が欲しかったので声を掛けようとしたら、女はまた移動して視界から消えた。帽子も消えていた。
また、いつのまにか「ぽぽぽ」という音も無くなっていた。

そのときは、もともと背が高い女が超厚底のブーツを履いていたか、踵の高い靴を履いた背の高い男が女装したかくらいにしか思わなかった。

その後、居間でお茶を飲みながら、じいちゃんとばあちゃんにさっきのことを話した。
「さっき、大きな女を見たよ。男が女装してたのかなあ」
と言っても「へぇ〜」くらいしか言わなかったけど、
「垣根より背が高かった。帽子を被っていて『ぽぽぽ』とか変な声出してたし」
と言った途端、二人の動きが止ったんだよね。いや、本当にぴたりと止った。

その後、「いつ見た」「どこで見た」「垣根よりどのくらい高かった」
と、じいちゃんが怒ったような顔で質問を浴びせてきた。
じいちゃんの気迫に押されながらもそれに答えると、急に黙り込んで廊下にあ
る電話まで行き、どこかに電話をかけだした。引き戸が閉じられる瞬間、
プロ雀士がどうとか、合コンがどうとか聞こえたけど、何を話しているのかは良く分からなかった。
ばあちゃんは心なしか震えているように見えた。

じいちゃんは電話を終えたのか、戻ってくると、
「今日は泊まっていけ。いや、今日は帰すわけには行かなくなった」と言った。
――何かとんでもなく悪いことをしてしまったんだろうか。
と必死に考えたが、何も思い当たらない。
あの女だって、自分から見に行ったわけじゃなく、あちらから現れたわけだし。

そして、「ばあさん、後頼む。俺はSさんを迎えに行って来る」と言い残し、軽トラックでどこかに出かけて行った。

ばあちゃんに恐る恐る尋ねてみると、
「八尺様に魅入られてしまったようだよ。Sさんが何とかしてくれる。何にも心配しなくていいから」と震えた声で言った。
それからばあちゃんは、じいちゃんが戻って来るまでぽつりぽつりと話してくれた。

746八尺様とTさん:2018/12/24(月) 21:42:15 ID:qfDbLwgQ
この辺りには「八尺様」という厄介なものがいる。
八尺様は大きな女の姿をしている。名前の通り八尺ほどの背丈があり、「ぼぼぼぼ」と男のような声で変な笑い方をする。
人によって、喪服を着た若い女だったり、留袖の老婆だったり、野良着姿の年増だったりと見え方が違うが、
女性で異常に背が高いことと頭に何か載せていること、それに気味悪い笑い声は共通している。
昔、旅人に憑いて来たという噂もあるが、定かではない。
この地区(今は○市の一部であるが、昔は×村、今で言う「大字」にあたる区分)に地蔵によって封印されていて、よそへは行くことが無い。
八尺様に魅入られると、数日のうちに麻雀で身包みを剥がれてしまう。
最後に八尺様の被害が出たのは十五年ほど前、親父と爺さんがやられその年の収穫を取られたらしい。
そんな事なら勝負をするなよと内心思ったが長身美人さんに脱衣麻雀を挑まれ鼻の下を伸ばした結果がこれだと憎々し気に話す婆さんに対し何も言えなくなってしまった。

これは後から聞いたことではあるが、地蔵によって封印されているというのは、
八尺様がよそへ移動できる道というのは理由は分からないが限られていて、その道の村境に地蔵を祀ったそうだ。八尺様の移動を防ぐためだが、それは東西南北の境界に全部で四ヶ所あるらしい。
もっとも、何でそんなものを留めておくことになったかというと、周辺の村と何らかの協定があったらしい。例えば水利権を優先するとか。
八尺様の被害は数年から十数年に一度くらいなので、昔の人はそこそこ有利な 協定を結べれば良しと思ったのだろうか。
家庭不和を蒔かれ、その年の収穫を奪われる事を天秤に掛けると微妙な所だ。

そんなことを聞いても、全然リアルに思えなかった。当然だよね。
そのうち、じいちゃんが一人のスーツ姿の女性を連れて戻ってきた。
雀士としてスカウトできるのではないかと八尺様の噂を聞き村に逗留している年配女性のTさんだ。
爺さんは実力が定かではない女性が来る事に渋ったが、実際に試してみて自分より強かったので連れて来る事にしたらしい。
「厄介なことになったようだね。私が何とかするから安心しな」
Tさんという女性はそう言って、お札をくれた。
それから、じいちゃんと一緒に二階へ上がり、何やらやっていた。
ばあちゃんはそのまま一緒にいて、トイレに行くときも付いてきて、トイレのドアを完全に閉めさせてくれなかった。
ここにきてはじめて、「本当に身包みを剥がれただけなのか…」と思うようになってきた。

しばらくして二階に上がらされ、一室に入れられた。
そこは窓が全部新聞紙で目張りされ、その上にお札が貼られており、四隅には盛塩が置かれていた。
また、木でできた年代物の雀卓があり(自動雀卓と言えるような洒落た物ではない)、雀卓を囲む様に小さな仏像が置いてあった。
あと、どこから持ってきたのか「おまる」が二つも用意されていた。これで用を済ませろってことか…

「もうすぐ日が暮れる。いいか、明日の朝までここから出てはいかん。俺もばあさんもな、お前を呼ぶこともなければ、お前に話しかけることもない。そう
だな、明日朝の七時になるまでは絶対ここから出るな。七時になったらお前から出ろ。家には連絡しておく」

と、じいちゃんが真顔で言うものだから、黙って頷く以外なかった。
「今言われたことは良く守るんだ。お札も肌身離さずな。何か起きたら大声であたしをよびな。ただし絶対に外には出るんじゃないよ」とTさんにも言われた。
そして、扉が閉められた。

テレビは見てもいいと言われていたので点けたが、見ていても上の空で気も紛れない。
部屋に閉じ込められるときにばあちゃんがくれたおにぎりやお菓子も食べる気が全くおこらず、
放置したまま布団に包まって期待と不安がごちゃ混ぜになった何とも言えない気持ちでゴロゴロしていた。

747八尺様とTさん:2018/12/24(月) 22:04:02 ID:qfDbLwgQ
そんな状態でもいつのまにか眠っていたようで、
目が覚めたときには、何だか忘れたが深夜番組が映っていて、自分の時計を見たら、午前一時すぎだった。
(この頃は携帯を持ってなかった)

なんか嫌な時間に起きたなあなんて思っていると、窓ガラスをコツコツと叩く音が聞こえた。
小石なんかをぶつけているんじゃなくて、手で軽く叩くような音だったと思う。
風のせいでそんな音がでているのか、誰かが本当に叩いているのかは判断がつかなかったが、必死に風のせいだ、と思い込もうとした。
落ち着こうとお茶を一口飲んだが、やっぱり落ち着かず、テレビの音を大きくして無理やりテレビを見ていた。

そんなとき、じいちゃんの声が聞こえた。
「おーい、大丈夫か。怖けりゃ無理せんでいいぞ」
思わずドアに近づいたが、じいちゃんの言葉をすぐに思い出した。
また声がする。
「どうした、こっちに来てもええぞ」

じいちゃんの声に限りなく似ているけど、あれはじいちゃんの声じゃない。
どうしてか分からんけど、そんな気がして、そしてそう思ったと同時に動悸が上がった。
ふと、隅の盛り塩を見ると、それは上のほうが黒く変色していた。
次に衣擦れの音が聞こえ…ねえ、見たいと悩ましい声が聞こえて来た。

窓を開け雀卓の前に座り、是非お願いしますと思わず答えてしまった。

そのとき、

「ぽぽっぽ、ぽ、ぽぽ…もう、遅いからすぐに始めるよ」

あの声が聞こえ、スッと長身でかわいい感じの女性が対面に座っていた。

「破ぁい!お願いします」

よく見ると着崩れた感じはない。しまった嵌められたと思っていると

「そこまでだ!」

その時だった。部屋の戸が勢いよく蹴り開けられ、Tさんが入ってきた。
Tさんは女性に対し年頃の男の子を惑わすんじゃないよと叫ぶ。
アンタは打ちに来たんだろ。打ってやるよと卓に着くTさんと、何時の間にか卓に着き前の借りを返すと息を巻いている爺さん。

空が白染む頃、ハコにされ燃え尽きた俺と爺ちゃんを置いて「これで安心だな……」そう呟いて八尺様を連れて去っていくTさん。
その後、あの女が現れることも、声が聞こえてくることもなかった。
Tさんが何者なのか気になりばあちゃんに聞いてみると、彼女は高校で麻雀部の監督で強い雀士を探し、各地を回っていて、そのついでに無償でお祓いをしているらしい。
麻雀ってすげえ……あの晩、何が有ったのか気付いている婆さんの白い視線に気づかない振りをして、そう思う事にした。

748100階ホテルのTさん:2019/01/02(水) 17:41:34 ID:uuOFP6JI
とある若者4名が超高層ホテルに泊まったときの話し。
4人の若者が海外旅行に行き、超高層ホテルに泊った。
しかも、見晴らし最高の100階だ。

その夜、若者たちは繁華街へと出かけた。
フロントにカギを預けるとき、ホテルスタッフからは
「今夜、エレベーターのメンテナンスを行うので、深夜12時までには帰って来てくださいね。朝までエレベーターが使えなくなりますから」
と注意をされていた。

彼らは夢中になって遊んだ。
急いで帰ってきたものの、ホテルについたのは深夜1時を過ぎていた。

忠告どおり、すべてのエレベーターは運転停止中。
やむなく階段で、自分たちの部屋がある100階へと昇ることにした。

100階まで普通に階段を昇るのも退屈なので
「1階ごとに、1つ怖い話しをしようじゃないか」
ということになった。

4人で順番に怖い話をしつつ、階段を昇る。
話しは盛りあがり、気がつけば99階だった。

「次の話しで最後か。……これは本当に怖いからな。心して聞いてくれよ」

100話目を話すこととなった1人が、深刻な面持ちで、語りはじめた。

「…すまん。1階のフロントで部屋のカギもらうの忘れた」

「破ぁ〜、そんな事だろうと思って俺が代わりに受け取っておいたわ」

そう言って部屋の鍵を見せるTさん、NとK、俺は寺生まれが居て本当に助かった。心の底からそう思った。

749地蔵と女とTさん:2019/02/22(金) 00:12:53 ID:0/ce6UpQ
今から五年前かな。友達と三人ぐらいで地方へドライブへ行ったのね。
それで、その帰りの道の事なんだけど。友人が車を運転していたらタヌキが飛び出して来たんだよ。友人は慌てて回避したんだけど、拍子に道路沿いにあった地蔵様を倒して壊しちゃったんだ。

幸い、車は大して被害は無かったし誰も怪我しないで済んだけど車は脱輪しちゃって動けない。
とりあえず、警察とレッカーを頼んだけど田舎と言うこともあって30分は掛かる。

その間、地蔵様に悪いことをした本当にごめんなさいと思いつつ友人達とどうやったら元に戻せるかとか誰にお詫びすれば良いのかなとか話をしてたんだけど

ふと道路の奥を見ると誰か走ってくるんだわ。警察が来るにはまだ早い。
となると事故に気づいて誰か来てくれたのかなと思ったんだけど、よく見たら女性ぽい。

凄い速さで近づいてきてさ、更に目を凝らしてみたら、やたらめったら身長が高い。

そいつが満面の笑みを浮かべちゃって、凄い目をキラキラさせて走ってるの。
ほっぺなんかピンク色に染めて何か愛しの恋人に会いに行くみたいな。
それで擦れ違い様に耳元で「ありがとう」って言われた。

友人にも言っても見えないらしく分かって貰えない。女は女で今度はスキップなんかしちゃってる。背はでかいけど、おっぱいもでかくて顔もかわいくて正直、見惚れてたかもしれん。

だけど農道の十字路で破ァ―――と神輿を担いで爆走するTさんに撥ね飛ばされて田んぼで犬神家状態になってアッ!と思ったら次の瞬間には消えてた。

750浄化:2019/09/07(土) 11:57:04 ID:RvvdcJhQ
「破アーークション!!」
突然大きなクシャミの音が停車中の電車内に響き渡り、俺は何事かとスケジュールを書き込んでいるタブレット端末から顔を上げた。
よく見ると幼なじみのTが鼻をぐずつかせ電車に乗り込んできた所だった。

俺の顔をみると「Zじゃないか、久しぶり。仕事は順調か?」などと話しかけてきた。
久しぶりに会ったこともあり、お互い話しが弾んだ。Tが体調悪そうにしているのはしばらく山ごもりの修行をしていたせいらしい。
やがて電車は次の駅に停車し、Tはそこで降りた。

別れ際、「最近、肩が重くなかったか?」と尋ねてきた。そういえば、確かに重かった気がするがTが電車の中に入ってきてからなんだか軽くなった気がする。
大丈夫だよ、と返事をするとそうか、がんばれよと別れの挨拶を残し、Tは去っていった。

そういえば、さっきから電車内にのっている何人かの顔がすこし晴れやかになっている気がする

751寺生まれの名無しさん:2020/07/20(月) 18:26:58 ID:cFXNt9P6
昔々、ある山寺に和尚さんと小坊主が住んでいました。ある時小坊主はクリ拾いに行きたくなり、和尚さんに頼みました。

「山には山姥というおそろしい化け物が出るんじゃ。もし山姥が出たらこの三枚のお札に助けてもらいなさい」
そう言って、和尚さんは三枚のお札をわたし、小坊主を送り出しました。
お寺で修行しているといっても小さな子供ですから、外に出て遊びたいものです。鳥の声をきいたり、小川で水遊びをしながらむちゅうでクリを集めます。気がつくとあたりがすっかり暗くなっていました。
しかも道を間違えたのか、どんどん山奥に入っていきます。

「困ったなぁ。これじゃ夜までにもどれない。和尚さんに怒られちゃうよ」

見ると、山小屋がぽつんと建っています。小坊主は助けを求めて、扉を叩きます。
中には一人のおばあさんが糸車を回していました。

「そうかい、こんな山奥を夜中に歩くなんてあぶないよ。今夜はゆっくり寝て、明日の朝でかけるといい」

と言って小坊主を囲炉裏端に座らせます。昼間の疲れが出たのか、小坊主はうつらうつらと眠ってしまいます。
夜中、目がさめると、しゅっしゅっと鋭い音がします。おばあさんが、炉辺で刃物を研いでいるようです。
月明かりに照らされたその横顔を見て、小坊主はビックリしました。
口は耳のあたりまで裂け、鋭いキバが突き出しています。目は人間とはかけはなれており、するどい光を放っています。
その姿が月明かりに照らされて、部屋いっぱいに恐ろしい影を落としています。
小坊主はこれが和尚さんの言っていた山姥だと思い当たります。これは大変だ、逃げようと焦るところに、

ガタッ!
足を戸だなにひっかけて音を立ててしまいました。

「なんじゃっ!?」

小坊主はうろたえますが、和尚さんがくれた三枚のお札のことを思い出しました。
小坊主はそのお札を懐から取り出し、呪文を唱え

「破ぁ!」

と叫び、山姥に投げつけます。するとその三枚は眩い閃光を放って弾け飛び、山姥の半身を吹き飛ばしました。
半身でのたうつ山姥を尻目に、小坊主は全速力で逃げ出します。
山寺に帰った小坊主がそのことを和尚さんに話すと、和尚さんは

「半身を吹き飛ばした? やれやれ、威力は父の作ったものの半分か」
と呟きました。

寺生まれって凄い、小坊主は改めてそう思ったそうです。

752寺生まれの名無しさん:2020/07/29(水) 21:58:47 ID:M5wnhnM6
これは私が体験した真の体験です。
学生時代に彼女(元モデル(爆)とふたりで歩いていました。
すると前方から、なんと形容すればいいやら、
例えるなら暗黒の騎士とでも言おう存在が突進してきました。
私は無我夢中で両手を突き出し「破ぁ!!」と
無意識の内に叫んでいたそうです(彼女・談)
すると私の両手から青白い光弾が飛び出し、暗黒の騎士を吹き飛ばしました。

5年経った今でも、はっきりと覚えています。
私は寺の生まれで霊感が強いのですが、あれは寺生まれの力だったのでしょうか?

753小坊主と山姥:2020/09/04(金) 23:00:20 ID:noiGWQ5.
昔々、ある山寺に和尚さんと小坊主が住んでいました。ある時小坊主はクリ拾いに行きたくなり、和尚さんに頼みました。

「山には山姥というおそろしい化け物が出るんじゃ。もし山姥が出たらこの三枚のお札に助けてもらいなさい」
そう言って、和尚さんは三枚のお札をわたし、小坊主を送り出しました。
お寺で修行しているといっても小さな子供ですから、外に出て遊びたいものです。鳥の声をきいたり、小川で水遊びをしながらむちゅうでクリを集めます。気がつくとあたりがすっかり暗くなっていました。
しかも道を間違えたのか、どんどん山奥に入っていきます。

「困ったなぁ。これじゃ夜までにもどれない。和尚さんに怒られちゃうよ」

見ると、山小屋がぽつんと建っています。小坊主は助けを求めて、扉を叩きます。
中には一人のおばあさんが糸車を回していました。

「そうかい、こんな山奥を夜中に歩くなんてあぶないよ。今夜はゆっくり寝て、明日の朝でかけるといい」

と言って小坊主を囲炉裏端に座らせます。昼間の疲れが出たのか、小坊主はうつらうつらと眠ってしまいます。
夜中、目がさめると、しゅっしゅっと鋭い音がします。おばあさんが、炉辺で刃物を研いでいるようです。
月明かりに照らされたその横顔を見て、小坊主はビックリしました。
口は耳のあたりまで裂け、鋭いキバが突き出しています。目は人間とはかけはなれており、するどい光を放っています。
その姿が月明かりに照らされて、部屋いっぱいに恐ろしい影を落としています。
小坊主はこれが和尚さんの言っていた山姥だと思い当たります。小坊主は慌てず騒がず
「破ァ」山姥の背後に光弾を放ちます。
「甘い!」山姥は振り向き様に研いでいた包丁を振り抜き光弾を切り裂きました。
「あんたの「破ァ」じゃ試し切りにもなりはしないよ。坊主から渡されている札が有る筈だ。それを使いな」
そう言うと再び包丁を研ぎだす山姥。
暫くすると「小僧、試すよ」
小坊主は一枚目の札を取り出し呪文を唱えます。
「破ぁ」
今度は小坊主の時とは比べ物にならない輝きと速度を持った光弾が山姥に向かいます。
「噴!」
切り裂かれた光弾は部屋の中で爆ぜ土壁諸共、小坊主と意識を吹き飛ばします。
暫くして「いつまで寝ているんだ。次行くよ」
山姥に蹴り起こされ、同じ事を繰り返させられる小坊主。寝たのだか、寝てないのか分からない状態で夜が明けました。
すり鉢状の穴の中で目が覚める小坊主。
「よく頑張ったね。これは和尚様に頼まれていた包丁だよ」
包丁と栗を受け取り老婆の案内で下山する小坊主。

あの頃は未熟だったとすっかり禿山になった頭を撫でTさんに話すTさんの祖父で寺育ちのGさん。
小僧を使いに出すならちゃんと要件を言えよ。あと山姥と和尚は顔見知りかよ生まれのT少年はそう思った。

754寺生まれの名無しさん:2021/06/18(金) 15:54:39 ID:DFR2b9CQ
感情を含む体験の根本原因は体験者自身の先入観・自分ルール・思い込み・色眼鏡・記憶・判断基準etc。価値観が変わらない限り似たような体験を繰り返す。執着が強いほど感情も強まる
情報をどう解釈し反応し対処するかは解釈者の自由選択。「世相・言葉・服装・風紀の乱れ」はそれを感じる本人の心の乱れの自己投影
不満イヤ不安ウザ不快コワ不信キモ不可解の原因は各人の固定観念にあるので他者のせいにするのは筋違い。他者に不自由を与えた者は自らも不自由を得る
故に、貴方が誰かを怒らせても貴方に相手の怒りの原因はない。逆に、誰かが貴方を怒らせても相手に貴方の怒りの原因はない
他罰的で他力本願で問題解決力が低く対外評価を気にする不寛容者ほど、情緒安定と自己防衛の為にマナー礼儀作法ルール法律を必要とする

感情自己責任論(解釈の自由と責任)〜学校では教えない合理主義哲学〜
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