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【破ァッ!!】寺生まれのTさんスレ
753
:
小坊主と山姥
:2020/09/04(金) 23:00:20 ID:noiGWQ5.
昔々、ある山寺に和尚さんと小坊主が住んでいました。ある時小坊主はクリ拾いに行きたくなり、和尚さんに頼みました。
「山には山姥というおそろしい化け物が出るんじゃ。もし山姥が出たらこの三枚のお札に助けてもらいなさい」
そう言って、和尚さんは三枚のお札をわたし、小坊主を送り出しました。
お寺で修行しているといっても小さな子供ですから、外に出て遊びたいものです。鳥の声をきいたり、小川で水遊びをしながらむちゅうでクリを集めます。気がつくとあたりがすっかり暗くなっていました。
しかも道を間違えたのか、どんどん山奥に入っていきます。
「困ったなぁ。これじゃ夜までにもどれない。和尚さんに怒られちゃうよ」
見ると、山小屋がぽつんと建っています。小坊主は助けを求めて、扉を叩きます。
中には一人のおばあさんが糸車を回していました。
「そうかい、こんな山奥を夜中に歩くなんてあぶないよ。今夜はゆっくり寝て、明日の朝でかけるといい」
と言って小坊主を囲炉裏端に座らせます。昼間の疲れが出たのか、小坊主はうつらうつらと眠ってしまいます。
夜中、目がさめると、しゅっしゅっと鋭い音がします。おばあさんが、炉辺で刃物を研いでいるようです。
月明かりに照らされたその横顔を見て、小坊主はビックリしました。
口は耳のあたりまで裂け、鋭いキバが突き出しています。目は人間とはかけはなれており、するどい光を放っています。
その姿が月明かりに照らされて、部屋いっぱいに恐ろしい影を落としています。
小坊主はこれが和尚さんの言っていた山姥だと思い当たります。小坊主は慌てず騒がず
「破ァ」山姥の背後に光弾を放ちます。
「甘い!」山姥は振り向き様に研いでいた包丁を振り抜き光弾を切り裂きました。
「あんたの「破ァ」じゃ試し切りにもなりはしないよ。坊主から渡されている札が有る筈だ。それを使いな」
そう言うと再び包丁を研ぎだす山姥。
暫くすると「小僧、試すよ」
小坊主は一枚目の札を取り出し呪文を唱えます。
「破ぁ」
今度は小坊主の時とは比べ物にならない輝きと速度を持った光弾が山姥に向かいます。
「噴!」
切り裂かれた光弾は部屋の中で爆ぜ土壁諸共、小坊主と意識を吹き飛ばします。
暫くして「いつまで寝ているんだ。次行くよ」
山姥に蹴り起こされ、同じ事を繰り返させられる小坊主。寝たのだか、寝てないのか分からない状態で夜が明けました。
すり鉢状の穴の中で目が覚める小坊主。
「よく頑張ったね。これは和尚様に頼まれていた包丁だよ」
包丁と栗を受け取り老婆の案内で下山する小坊主。
あの頃は未熟だったとすっかり禿山になった頭を撫でTさんに話すTさんの祖父で寺育ちのGさん。
小僧を使いに出すならちゃんと要件を言えよ。あと山姥と和尚は顔見知りかよ生まれのT少年はそう思った。
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