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1-
101-
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lw´‐ _‐ノv畳の上に座っているだけのようです
1
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 00:52:50 ID:rs/N8IXU0
お願いします
2
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 00:53:34 ID:zBqwjoH.0
なにを?
3
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 00:53:50 ID:rs/N8IXU0
一畳目「うどんきちがい」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「ふむふむ」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「わかったぞ」
lw´‐ _‐ノv「これは」
lw´‐ _‐ノv「いい畳だ……」
(; ・∀・)「……」
lw´‐ _‐ノv「合成繊維じゃなくて、本物のイグサだし」
( ・∀・)「あの……」
lw´‐ _‐ノv「もしも合成繊維だったら」
( ・∀・)「すいません」
( ・∀・)「気が付いたら、ここにいたんですけど」
4
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 00:54:30 ID:rs/N8IXU0
lw´‐ _‐ノv「人の話しは……」
( ・∀・)「はい」
lw´‐ _‐ノv「最後まで聞いてほしいな」
(; ・∀・)「えっ」
(; ・∀・)「すいません……」
lw´‐ _‐ノv「で」
( ・∀・)「えっ?」
lw´‐ _‐ノv「それで何だって?」
(; ・∀・)(イグサが何とかは最後まで話さないんだ……)
( ・∀・)「いや、あの、会社で働いていたんですが」
( ・∀・)「……気付いたら、この部屋に」
5
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 00:55:26 ID:rs/N8IXU0
lw´‐ _‐ノv「ふーん」
( ・∀・)「畳張りの床に」
( ・∀・)「四方、窓の無い真っ白な壁……」
lw´‐ _‐ノv「うん」
(; ・∀・)「……何なんですか、ここ?」
lw´‐ _‐ノv「ここは、悩みを抱えた者が呼び寄せられる座敷」
( ・∀・)「えーと……、いわゆる不思議空間ですか」
lw´‐ _‐ノv「うん、一種の夢や幻だと思っていいよ」
( ・∀・)「はぁ……」
( ・∀・)「じゃあ僕の悩みも解決してくれるんですね」
lw´‐ _‐ノv「悩んでいるのは」
( ・∀・)「はい」
lw´‐ _‐ノv「私の方なんだ……」
lw´‐ _‐ノv「……」
6
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 00:56:13 ID:rs/N8IXU0
(; ・∀・)(えぇ……)
lw´‐ _‐ノv「うん……」
( ・∀・)「僕もそれなりに悩んでるですけど」
lw´‐ _‐ノv「頑張って、応援してる超応援してる」
(; ・∀・)「……」
( ・∀・)「不思議な力とか」
( ・∀・)「上手いセリフとかで解決してくれないんですか?」
lw´‐ _‐ノv「いや、私も一介の一抹の露な普通の人間なんで」
( ・∀・)「どんな一般人アピールですか……」
lw´‐ _‐ノv「それより上質の畳だと思わない、これ」
( ・∀・)「……」
( ・∀・)「あの……、うどんって食べたことありますよね」
lw´‐ _‐ノv「ないよ」
7
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 00:57:14 ID:rs/N8IXU0
( ・∀・)「ええ、そうです。誰もが食べて……」
(; ・∀・)「って、僕の耳はおかしくなったか!?」
lw;´‐ _‐ノv「う、うん……」
(; ・∀・)「不審者を見るような目つきはやめてください……」
( ・∀・)「うどん、本当に食べたこと無いんですか!?」
lw´‐ _‐ノv「うん」
(; ・∀・)「じゃあ、年越しのときなんかは何食べてるんですか!?」
lw´‐ _‐ノv「いや……」
lw´‐ _‐ノv「そばだろ」
( ・∀・)「そ、ば……?」
(# ・∀・)「……クッ!」
lw;´‐ _‐ノv「えっ、何……?」
8
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 00:58:18 ID:rs/N8IXU0
(# ・∀・)「忌々しき……忌々しき、そば!」
(# ・∀・)「ああ、この世にそばさえ無かったら!」
lw´‐ _‐ノv「そばに恨み抱えてる人、初めてみたよ」
( ・∀・)「……」
( ・∀・)「取り乱してすいません」
( ・∀・)「実は僕……」
( ・∀・)「主にうどんを製造している会社で働いてるんです」
lw´‐ _‐ノv「なるほど」
( ・∀・)「部署は乾麺なんですけど」
lw´‐ _‐ノv(……こいつ、悩み相談始める気か)
( ・∀・)「そばに比べて、うどんの乾麺って最近は人気も知名度もありませんよね」
( ・∀・)「ちょっと前までは乾麺が主流だったのに……」
9
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 00:59:32 ID:rs/N8IXU0
lw´‐ _‐ノv「そ、そうなんだ……」
( ・∀・)「冷蔵のうどん、それにそばに押しやられてしまって……」
( ・∀・)「どうしたら現状を変えられるか、毎日そればかり考えているんです」
lw´‐ _‐ノv「乾麺のうどん? 買ったことないな」
( ;∀;)「何てことだっ! ああ、嘆かわしい……」
( ;∀;)「そもそも、うどんを食べたことのない民族がいるなんて!」
lw;´‐ _‐ノv「民族単位ならいるだろ、もっと世界のこと知っとけよ……」
( ・∀・)「……」
( ・∀・)「またまたー」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「スイカが主食の民族もいるんだよ……」
( ・∀・)「ははっ、ご冗談がうまいんですね」
lw´‐ _‐ノv「うん……」
10
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 01:00:37 ID:rs/N8IXU0
( ・∀・)「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
( ・∀・)「で、本当に食べたことないんですか、うどん?」
lw´‐ _‐ノv「うん」
( ・∀・)「稲庭、讃岐、水沢の三大うどんをご存知ない!?」
lw´‐ _‐ノv「名前くらいは聞いたことあるよ」
( ・∀・)「あのマイルドな味わい、上品な香りを体験したことがないなんて!」
lw;´‐ _‐ノv「それ、コーヒーの瓶に書いてる文句でしょ? 上品な香りってなんだよ……」
( ・∀・)「……」
( ・∀・)「すいません、僕も本場の水沢うどんは食べたことなくて……」
lw´‐ _‐ノv(この人……)
lw´‐ _‐ノv(うどんキチガイなのかな)
11
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 01:01:33 ID:rs/N8IXU0
( ・∀・)「はあ……」
( ・∀・)「僕の身にもなってくださいよ」
lw´‐ _‐ノv「うん……」
( ・∀・)「もしあなたが、乾麺のうどんを作る部署の営業担当だったらどうします?」
( ・∀・)「どうしたら、もっとうどんを皆が求めるようになると思います?」
lw´‐ _‐ノv「うーん……、試食とか?」
( ・∀・)「そばだって……」
(# ・∀・)「そばだって、同じこと出来るじゃないですか!」
lw;´‐ _‐ノv「オリジナリティいるの、そこ? どんな対抗意識だよ……」
12
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 01:02:32 ID:rs/N8IXU0
( ・∀・)「もっと真剣に相談に乗ってくださいよ……」
lw´‐ _‐ノv「親がそば教だから……」
( ・∀・)「……あの」
( ・∀・)「さっきから、適当なこと言って煙に巻こうとしてません?」
( ・∀・)「この世にそば教なんて無いんですよ?」
lw´‐ _‐ノv「そういうことは知ってるのか……」
(; ・∀・)「……」
(; ・∀・)「どうにもつかめない人だ……」
lw´‐ _‐ノv「私は幽霊かよ、……ほら、ほっぺた引き裂かれんばかりに掴んでるぞ」
(; ・∀・)「いや、そういう意味じゃなくて……」
lw´‐ _‐ノv「どういう意味?」
(; ・∀・)「いや、いいです、日本語って難しいですね……」
13
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 01:03:45 ID:rs/N8IXU0
lw´‐ _‐ノv「日本語と言えば」
( ・∀・)「はい?」
lw´‐ _‐ノv「壁に耳あり障子に目ありって言葉があるでしょ」
( ・∀・)「ことわざ、ですね」
lw´‐ _‐ノv「畳には何があると思う?」
( ・∀・)「また、畳ですか……」
lw´‐ _‐ノv「畳には鼻があるんだよ」
( ・∀・)「鼻……」
lw´‐ _‐ノv「そう。足の裏の匂いをかいでる」
(; ・∀・)「嫌な畳ですね……、畳だけ覗き方おかしいですよ」
14
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 01:04:54 ID:rs/N8IXU0
lw´‐ _‐ノv「ちゃんと正座してたら大丈夫」
(; ・∀・)「ここの畳は、人の姿勢を気にかけてるんですか……」
lw´‐ _‐ノv「高級な畳たるゆえんです」
( ・∀・)「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
( ・∀・)「そうだ! 今一緒にうどん食べましょう!」
lw;´‐ _‐ノv「一体今どんな思考をしたんだよ、一手目で王手かける将棋ソフトのAIかよ……」
( ・∀・)「ありますよね?」
lw´‐ _‐ノv「見ての通り、家具すらないよ」
( ・∀・)「どこに隠しているんですか、うどん」
lw´‐ _‐ノv「うどんは禁制品か何かなのかよ、あっても隠さないだろ……」
( ・∀・)「どうですかね、案外畳の裏なんかに敷き詰めてたり」
lw;´‐ _‐ノv「そんなうどん食べたいのかよ……」
15
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 01:05:35 ID:rs/N8IXU0
( ・∀・)「あれっ……」
( -∀・)「何だか急に眠く……」
lw´‐ _‐ノv「目が覚めたら」
lw´‐ _‐ノv「元の場所に戻ってるよ」
(; -∀-)「えぇっ……まるで何も解決してな……」
( -∀-)「う……」
( -∀-)「ど、ん……」
( -∀:*:。.:*:・'
( :’*:。.::・'゜
:・’
16
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 01:06:31 ID:rs/N8IXU0
lw´‐ _‐ノv「行ったか」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「うどん、か……」
lw´‐ _‐ノv「もしも畳が食品だったら」
lw´‐ _‐ノv「クッキーみたいな食感かもしれないな……」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「……よし」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw;´‐ _‐ノv「う、イグサが口に……」
終わり
17
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 01:10:54 ID:rs/N8IXU0
こんな感じで一話一話短いので、毎週これたらいいなと思ってます。
次回は来週の土曜日に!
二畳目「キューチャン」
>>2
すいません、よろしくお願いします!、って言いたかったです!
18
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 01:13:37 ID:zBqwjoH.0
乙!
何がとはいえないけどなんかいいな…
19
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 10:50:57 ID:9S/mRBeoO
結局何一つ解決してねぇwww
だがそこがいい
20
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 11:45:16 ID:jY1BFGKc0
どういうことなの…
期待乙
21
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 11:48:02 ID:lyrqRdeo0
まさにシュール
22
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 12:29:49 ID:tSgcHq9k0
モララーいい味出してるw
23
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 14:26:46 ID:bt7TDkD.O
良か良か、今後も期待して待っとく
24
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 16:15:07 ID:OnuZ7z3g0
して
25
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/05/28(土) 16:18:01 ID:JmhlLX.UO
みんな冷凍うどんが悪いんや
26
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/04(土) 21:46:54 ID:OYPo0MU20
>>18-25
ありがとうございます!
皆さんも冷凍、冷蔵うどん、そばに対して
同じ気持ちを抱えていたようで、うれしいです!
27
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/04(土) 21:47:59 ID:OYPo0MU20
二畳目「キューチャン」
lw´‐ _‐ノv「かーごめー、かごめー」
lw´‐ _‐ノv「かーごのなーかのとーりーはー」
o川*゚ー゚)o「えっ……」
lw´‐ _‐ノv「いーつーいーつー」
lw´‐ _‐ノv「でーやーるー」
o川;゚ー゚)o「ここ、どこ、怖い……」
lw´‐ _‐ノv「おー、次の悩めし者が来たか……」
lw´‐ _‐ノv「よっ」
o川;゚ー゚)o「……」
o川*゚ー゚)o「きゃ……、きゃああああ!」
28
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/04(土) 21:49:11 ID:OYPo0MU20
lw´‐ _‐ノv「えっ……」
o川*゚ー゚)o「わああああああ!!」
lw;´‐ _‐ノv「ちょっと落ち着いて」
o川*゚ー゚)o「余りにも可愛いからっ……」
o川;゚ー゚)o「キューちゃんが、余りにも可愛いから誘拐されちゃったんだああ!!」
lw;´‐ _‐ノv「……」
o川*;ー;)o「お父さん、お母さん、怖いよおお!」
lw´‐ _‐ノv「……ねえ、テレビじゃないんだから」
lw´‐ _‐ノv「会話のインターネットしようよ……」
o川*;ー;)o「……ウッ、グスン」
lw;´‐ _‐ノv「ね?」
29
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/04(土) 21:50:25 ID:OYPo0MU20
o川;゚―゚)o「……」
o川*゚―゚)o「キューちゃんが……、ログインしました……」
lw´‐ _‐ノv「チャットなのか……」
o川;゚―゚)o「うう……」
lw;´‐ _‐ノv「えーと……、こんばんみ」
o川*゚―゚)o「もしもし……」
lw;´‐ _‐ノv「スカイプとかその類かよ、数秒前に言えよ……」
o川*゚―゚)o「キューちゃんの家」
lw´‐ _‐ノv「うん?」
o川*゚―゚)o「お金ないから身代金とか払えません……」
lw´‐ _‐ノv「……ここは、悩みを抱えた人がいざなわれるところ」
o川*゚ー゚)o「えっ?」
o川*゚ー゚)o「……どういうこと?」
lw´‐ _‐ノv「数十分くらいで、元いた場所に戻れるから安心せい」
30
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/04(土) 21:51:15 ID:OYPo0MU20
o川;゚―゚)o「……」
o川*゚―゚)o「キューちゃんが……、ログインしました……」
lw´‐ _‐ノv「チャットなのか……」
o川;゚―゚)o「うう……」
lw;´‐ _‐ノv「えーと……、こんばんみ」
o川*゚―゚)o「もしもし……」
lw;´‐ _‐ノv「スカイプとかその類かよ、数秒前に言えよ……」
o川*゚―゚)o「キューちゃんの家」
lw´‐ _‐ノv「うん?」
o川*゚―゚)o「お金ないから身代金とか払えません……」
lw´‐ _‐ノv「……ここは、悩みを抱えた人がいざなわれるところ」
o川*゚ー゚)o「えっ?」
o川*゚ー゚)o「……どういうこと?」
lw´‐ _‐ノv「数十分くらいで、元いた場所に戻れるから安心せい」
31
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/04(土) 21:51:59 ID:OYPo0MU20
o川*゚ー゚)o「……じゃあ」
o川*゚ー゚)o「じゃあ、キューちゃんは誘拐されたわけじゃないの!?」
lw´‐ _‐ノv「もちろん」
o川*゚ー゚)o「よ、よかったー! キューちゃん、まだ日本の土を踏める!」
lw;´‐ _‐ノv「それは誘拐というより、もっと禍々しい犯罪に巻き込まれてるよ……」
o川*゚ー゚)o「……でも、ちょっぴり拍子抜けしちゃった!」
lw;´‐ _‐ノv「この不思議現象のほうにも興味を持とうよ……」
o川*゚ー゚)o「なんだか、びっくりして損しちゃった気分ー」
lw´‐ _‐ノv「充分びっくりすること起きてるんだけど……」
o川*゚ー゚)o「よく見たらここ和風だね! 畳なんて久々に座ったよー」
lw;´‐ _‐ノv(会話が噛み合ってない……)
32
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/04(土) 21:52:58 ID:OYPo0MU20
o川*゚ー゚)o「新しい畳のいい匂いがするー」
lw´‐ _‐ノv「おおー、畳の良さが分かるか」
o川*゚ー゚)o「あれっ、どうしてここに歯型がついてるの?」
lw´‐ _‐ノv「えーと」
lw´‐ _‐ノv「クッキーだと思って、かじった人がいるんだ……」
o川*゚ー゚)o「……その人」
o川*゚ー゚)o「心の休養が必要だと思う……」
lw;´‐ _‐ノv「う、うん……、神妙な面持ちで言わないで……」
lw´‐ _‐ノv(心の休養が必要なのか、私……)
33
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/04(土) 21:54:01 ID:OYPo0MU20
o川*゚ー゚)o「それにしても畳いいなー……、前転してもいい?」
lw´‐ _‐ノv「え? いいけど、なんにも楽しくないと思うよ?」
o川*゚ー゚)o「キューちゃん、畳の上で前転したいお年頃なの」
lw´‐ _‐ノv「私には、その年頃は訪れなかったよ……」
o川*゚ー゚)o「人は人だもん、お婆ちゃんになってから訪れるかもしれないでしょ?」
lw´‐ _‐ノv「そしたら私は舞台に出演するの目指そうかな」
o川*゚ー゚)o「えいっ!」
lw´‐ _‐ノv「……」
o川*゚ー゚)o「……」
lw´‐ _‐ノv「……どうだった?」
o川*゚ー゚)o「まあまあ」
lw´‐ _‐ノv「まあまあ、か……」
o川*゚ー゚)o「うん」
lw´‐ _‐ノv「私も後で、まあまあな気持ちを確かめてみよう……」
34
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/04(土) 21:55:03 ID:OYPo0MU20
o川*゚ー゚)o「ところで、ここはどこなの?」
lw;´‐ _‐ノv「さっきも説明したんだけど……」
lw´‐ _‐ノv「キューちゃん、何か悩みがあるでしょ? そういう人がここに呼び寄せられるの」
o川*゚ー゚)o「ふーん……」
o川*゚ー゚)o「じゃあ、お姉さんは占い師さんなんだ!」
lw´‐ _‐ノv「ちがいます」
o川*゚ー゚)o「えー、そんな即答しなくてもいいじゃん」
o川*゚ー゚)o「うーん、……それは違うでしょう、とか!」
lw;´‐ _‐ノv「自分のことなのにどこに戸惑う要素があるんだよ、自明の理だよ……」
o川*゚ー゚)o「ねー、キューちゃんのこと、何か占ってみてー?」
lw´‐ _‐ノv「占いなんて、星座に見立てた占星術の殺人事件くらいしか知らないよ」
o川*゚ー゚)o「えー、占いの才能があるかも知れないでしょ?」
lw´‐ _‐ノv「凄い才能だとは思うけど、私には必要ないかなー」
35
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/04(土) 21:55:54 ID:OYPo0MU20
o川*゚ー゚)o「一度だけでいいからお願い!」
lw´‐ _‐ノv「……一度だけね」
o川*゚ー゚)o「わああ! ありがとー」
lw´‐ _‐ノv「うーん……」
o川*゚ー゚)o「どうでしょー?」
lw´‐ _‐ノv「私たちは前世で会ったことがあるでしょう……」
o川*゚ー゚)o「それで、それで?」
lw;´‐ _‐ノv「えっ、それだけだけど……」
o川*゚ー゚)o「……」
lw;´‐ _‐ノv「……」
o川;゚ー゚)o「ええー、そんな占いじゃ、場末の路上で手相見られないよ!」
lw;´‐ _‐ノv「期待に添えなくてごめんね……」
36
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/04(土) 21:56:38 ID:OYPo0MU20
lw´‐ _‐ノv「そういえば悩みがあるんでしょ、キューちゃん」
o川*゚ー゚)o「あっ、そうそう!」
o川*゚ー゚)o「キューちゃんね、良い人すぎるの」
lw´‐ _‐ノv「……」
o川*゚ー゚)o「……」
lw´‐ _‐ノv「えっ?」
o川*゚ー゚)o「うん?」
lw´‐ _‐ノv「多分聞き間違えたと思うから、もう一度言ってみて……」
o川*゚ー゚)o「いいよー」
o川*゚ー゚)o「キューちゃんね、良い人すぎるの」
lw´‐ _‐ノv(一字一句聞き違えてなかった……)
lw´‐ _‐ノv「そ、そう……」
37
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/04(土) 21:57:24 ID:OYPo0MU20
o川*゚ー゚)o「困ってる人を見かけたら、放っておけないしー」
lw;´‐ _‐ノv「うん……」
o川*゚ー゚)o「図書館の本も借りパクしないし……って、あっ!」
o川*゚ー゚)o「これは別に悩みじゃなかった!」
lw;´‐ _‐ノv「えぇ……」
o川*゚ー゚)o「手首の外側のでっぱりのとこなんだけど……」
lw;´‐ _‐ノv「え? 始めから別の話しだったの?」
o川*゚ー゚)o「あ、ここのとこ」
lw;´‐ _‐ノv「う、うん、手くるぶしのとこね……」
lw´‐ _‐ノv「そこがどうしたの?」
o川*゚ー゚)o「最近気づいたんだけど」
o川*゚ー゚)o「キューちゃんのは人のに比べて、やけにとがってるの……」
38
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/04(土) 21:58:19 ID:OYPo0MU20
lw´‐ _‐ノv「ふむふむ」
o川*゚ー゚)o「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
o川*゚ー゚)o「……」
lw´‐ _‐ノv「……え?」
lw;´‐ _‐ノv「悩みってまさか、……それ?」
o川#゚ー゚)o「それってどういうこと!? キューちゃん、本当に悩んでるんだよ!」
lw;´‐ _‐ノv「そ、そう……」
o川*゚ー゚)o「手首のここのとこを見てると、どうしてなんだろうって考え込んじゃうし」
o川*゚ー゚)o「私は人類とは違うのかもって不安になるし」
lw;´‐ _‐ノv「規模でけえな……」
39
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/04(土) 21:59:15 ID:OYPo0MU20
lw´‐ _‐ノv「言われてみればって程度だから、気にしなくてもいいよ」
o川*゚ー゚)o「ううん」
o川*゚ー゚)o「この気持ちを整理するには、ここ整形しなくちゃなんないのかなって思っちゃう……」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw;´‐ _‐ノv「それより、自分でキューちゃん言うのを変えた方がいいと思うけど……」
o川*゚ー゚)o「手首のでっぱりが丸い人には言われたくない!」
lw;´‐ _‐ノv「キューちゃんに誰も意見できねえよ……」
o川*゚ー゚)o「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「そうだなー……」
40
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/04(土) 22:00:14 ID:OYPo0MU20
lw´‐ _‐ノv「ここに来たときキューちゃんは、はじめどう思った?」
o川*゚ー゚)o「え? ここに来たとき?」
o川*゚ー゚)o「うーん、不気味なところって思った」
lw´‐ _‐ノv「そっか……」
lw´‐ _‐ノv「私には、ここは落ち着く和室に思えるな」
o川*゚ー゚)o「言われてみれば……」
lw´‐ _‐ノv「うん」
lw´‐ _‐ノv「今キューちゃんが悩んでるのは、そういう種類の悩みだと思う」
o川*゚ー`)o(あれっ、なんだか、眠い……)
lw´‐ _‐ノv「時間が経てば、変わる考えもあるから」
o川*´ー`)o
lw´‐ _‐ノv「悩みだって同じことで」
o川*´-:*:。.・'
o川 :。:・'
:・’
41
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/04(土) 22:01:11 ID:OYPo0MU20
lw´‐ _‐ノv「気長に気楽に向き合っていったらいいと思う」
lw´‐ _‐ノv「ね?」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw;´‐ _‐ノv「って、いねえ……」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw;´‐ _‐ノv「なんで、いいこと言ってる途中で消えるんだよ……」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「……もう言わないし、金輪際いいことなんて言わないし」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「というかあの子」
lw;´‐ _‐ノv「最初から最後まで、私の話し聞いてなかったな……」
lw´‐ _‐ノv「まあいいや……」
終わり
42
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/04(土) 22:04:44 ID:OYPo0MU20
来週もこの時間この曜日に!
三畳目「正統派マッチョ」
ありがとうございましたー
43
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/04(土) 22:44:45 ID:9wW6HQmQ0
乙
シューを手こずらせるとはこのキュートやりおる
44
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/05(日) 22:51:41 ID:qqNebX/60
こねえなーと思ってこのスレ探してみたらsage進行でやっておったか
今から読む
45
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/11(土) 01:24:36 ID:nd7GnEGI0
あげ
46
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/11(土) 08:00:40 ID:URwt5b7cO
乾麺うどんは冷やして食うとうまいよね
47
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/11(土) 21:46:08 ID:/0XOvcZA0
>>43-45
ありがとうございます!
また読んで貰えるようにがんばります!
>>46
おいしいよねっ!
もちっとしたコシがなんとも言えない!
48
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/11(土) 21:47:20 ID:/0XOvcZA0
三畳目「正統派マッチョ」
lw´‐ _‐ノv「もう誰か現れても」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「……見えないふりしよ」
lw´‐ _‐ノv「うん、そうしよう」
lw´‐ _‐ノv「間違っても悩みとか聞かないぞ……」
(,,゚Д゚)「よし、あと3セットいくぞ、ゴラァ!」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv(平常心を保て、私……)
49
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/11(土) 21:48:04 ID:/0XOvcZA0
(,,゚Д゚)「おい、そこのお前……」
(,,゚Д゚)「なんで前転してんだ!」
lw;´‐ _‐ノv「えっ……」
(,,゚Д゚)「いくら予選がまだまだ先だって言ってもなあ!」
(,,゚Д゚)「日々の鍛錬が大切なんだ!」
lw;´‐ _‐ノv「……」
(,,゚Д゚)「よし! スクワット続けんぞ!」
lw´‐ _‐ノv(私は蝋人形、私は蝋人形……)
(,,゚Д゚)「使ってる筋肉にちゃんと集中しろゴラァ!」
(,,゚Д゚)「はっい、いーち! にーい! さー……」
lw;´‐ _‐ノv「……」
50
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/11(土) 21:49:02 ID:/0XOvcZA0
(,,゚Д゚)「はーち! きゅーう! じゅー……」
lw´‐ _‐ノv「あの……」
lw;´‐ _‐ノv「あんまりうるさいと隣人に壁ノックされるから……」
(,,゚Д゚)「……」
(,,゚Д゚)「外部からの制裁は無用である」
lw;´‐ _‐ノv「壁という壁、畳の下からもコンコン鳴るんだけど……」
(,,゚Д゚)「北村さん……」
(,,゚Д゚)「……マッスル北村さんの御言葉だ」
lw´‐ _‐ノv「あれ、でもここ一階なのに」
(,,゚Д゚)「さあ、続き続き!」
lw´‐ _‐ノv「なんで、下からもコンコン聞こえるんだろ……」
(,,゚Д゚)「……って」
(,,゚Д゚)「どこだここ……?」
51
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/11(土) 21:49:44 ID:/0XOvcZA0
lw´‐ _‐ノv「生きてるのか、生き畳なのか」
(,,゚Д゚)「すいません」
lw´‐ _‐ノv「足の裏の匂いかいでるのか」
(,,゚Д゚)「……あの、ここはどこですか?」
lw´‐ _‐ノv「えっ」
lw´‐ _‐ノv「えーと、何の変哲のない和室だよ」
(,,゚Д゚)「はあ……」
(,,゚Д゚)「通りで落ち着くと思いました」
lw´‐ _‐ノv「おもてなしとかないけど」
lw´‐ _‐ノv「安らいでいったらいいんじゃないかな」
52
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/11(土) 21:50:33 ID:/0XOvcZA0
(,,゚Д゚)「はあ……」
(,,゚Д゚)「じゃあちょっと休むかな」
lw´‐ _‐ノv「うん」
(,,゚Д゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
(,,゚Д゚)「ふう……」
lw´‐ _‐ノv「……」
(,,゚Д゚)「って、違う違う!」
(,,゚Д゚)「なんで俺はこんなところに!」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「はっ、わたしもなんでこんなところに」
lw´‐ _‐ノv「まさか、なにかげーむにさんかさせられるんじゃ……」
(,;゚Д゚)「……なんですか、その棒読みは」
53
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/11(土) 21:53:04 ID:/0XOvcZA0
(,,゚Д゚)「何か知ってますよね?」
lw´‐ _‐ノv「そもそも私とは一体なんなのだろう……」
(,,゚Д゚)「ちゃんと教えてください! じゃなきゃ俺……」
(,,゚Д゚)「トレーニング始めますよ!?」
lw;´‐ _‐ノv「どんな交換条件だよ、分かったから腕立てしようとするなよ……」
(,,゚Д゚)「はい」
lw´‐ _‐ノv「ここは、もと悩みを持った人がお目見えする部屋」
(,,゚Д゚)「もとって何ですか……、現に俺がここに現れ出ちゃってますよ」
lw´‐ _‐ノv「私、この部屋と方向性の違いで決別したんで」
(,;゚Д゚)「バンドでも組んでたんですか……」
lw´‐ _‐ノv「いいこととか言わないし、畳の上に座ってるだけなんで」
54
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/11(土) 21:54:09 ID:/0XOvcZA0
(,,゚Д゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
(,,゚Д゚)「つまり、この部屋であなたが悩みを解決してくれるってことですか」
lw´‐ _‐ノv「……違います、私はただの置物です」
(,,゚Д゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「……熊、そう私は鮭を咥えた熊の置物」
(,,゚Д゚)「うーん……」
(,,゚Д゚)「相談にのってくれたら、いいトレーニング方法教えますよ」
lw;´‐ _‐ノv「ちょくちょく謎の交換条件を提示するね……」
(,,゚Д゚)「でも、筋肉には興味がおありなんですよね?」
lw´‐ _‐ノv「まるでないよ、お箸持てたらそれで充分とさえ思ってるよ……」
55
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/11(土) 21:54:46 ID:/0XOvcZA0
(,,゚Д゚)「ええっ!?」
(,,゚Д゚)「ここに来た時に前転してたじゃないですか」
lw´‐ _‐ノv「まあまあな気持ちを確かめてたの」
(,,゚Д゚)「いや、意味が分からないんですが」
lw´‐ _‐ノv「……」
(,,゚Д゚)「……」
(,,゚Д゚)「……どうでした?」
lw´‐ _‐ノv「うん」
lw´‐ _‐ノv「まあまあ」
(,,゚Д゚)「まあまあ、ですか……」
lw´‐ _‐ノv「……」
(,,゚Д゚)「……」
(,,゚Д゚)(……帰ったら、やってみるか)
56
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/11(土) 21:55:42 ID:/0XOvcZA0
lw´‐ _‐ノv「そういうことだから」
(,,゚Д゚)「……わかりました」
(,,゚Д゚)「じゃあ独り言言いますけど、気にしないでください」
lw´‐ _‐ノv「うん、私は置物だから、気にしないで」
(,,゚Д゚)「……」
(,,゚Д゚)「俺、小さい企業の実業団で陸上やってるんです」
lw;´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv(熊の置物に正面向かって話しかける人って……)
(,,゚Д゚)「毎年、ニューイヤー駅伝も予選落ちするようなとこなんですけど」
lw´‐ _‐ノv「……陸上?」
57
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/11(土) 21:56:25 ID:/0XOvcZA0
(,,゚Д゚)「ええ、半ば愛好会のようなチームなんですけどね」
lw;´‐ _‐ノv「いや、やたらマッチョだから……」
(,,゚Д゚)「うっ…」
lw´‐ _‐ノv「……」
(,,゚Д゚)「……」
lw´‐ _‐ノv(これは)
(,,゚Д゚)「……」
lw;´‐ _‐ノv(何の沈黙なの……)
(,,゚Д゚)「本当は……」
lw´‐ _‐ノv「ん……?」
(,,゚Д゚)「本当は、ボディビルダーになりたかった!」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw;´‐ _‐ノv「えぇ……」
58
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/11(土) 21:57:12 ID:/0XOvcZA0
(,,゚Д゚)「だけど、それじゃ食っていけないし」
(,,゚Д゚)「俺はとっくに割り切ったつもりだったんだ……」
lw´‐ _‐ノv「う、うん」
(,,゚Д゚)「けれど、気付けば鳥肉のささみや卵白を貪り」
(,,゚Д゚)「長距離走で使わない筋肉を鍛えていて……」
lw´‐ _‐ノv「……」
(,,゚Д゚)「ああ!」
(,,゚Д゚)「俺の大胸筋は何のためにあるんだ!」
lw´‐ _‐ノv「……」
(,,゚Д゚)「……」
(,,゚Д゚)「熊さんは、どう思います?」
lw;´‐ _‐ノv「いや、知らないよ……」
59
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/11(土) 21:58:09 ID:/0XOvcZA0
(,,゚Д゚)「どうしたらいいですかね、俺」
lw;´‐ _‐ノv「どうして熊の置物が相談にのるんだよ、どんな超解釈だよ……」
(,,゚Д゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「……鮭、いる?」
(,,゚Д゚)「ないじゃないですか……」
lw´‐ _‐ノv「……うん」
(,,゚Д゚)「はぁ……」
(,,゚Д゚)「人は何のためにがんばるんですかね……」
lw;´‐ _‐ノv「そんな大きいことは分からないよ……」
(,,゚Д゚)「……そう、ですよね」
lw´‐ _‐ノv「でも、歳をとってから後悔はしたくないなあ」
(,,゚Д゚)「あっ……」
60
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/11(土) 21:59:11 ID:/0XOvcZA0
lw´‐ _‐ノv「どしたの?」
(,,゚Д゚)「マッスル北村さんも」
(,,;Д;)「同じことをおっしゃってました……」
lw;´‐ _‐ノv「そ、そう」
(,,;Д;)「ありがとうございます……」
lw´‐ _‐ノv「えっ、何が?」
(,,;Д;)「なんか、吹っ切れました」
(,,゚Д゚)「俺、来年のミスター東京出てみます!」
lw;´‐ _‐ノv「何? ボディビルの大会?」
(,,゚Д゚)「この自慢の腹筋と両脚、いや……」
(,,^Д^)「このアドミナブル・アンド・サイを武器に!」
(,,^Д:*:。.:*:・'
(,,^ :*。:・'
:・’
61
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/11(土) 21:59:54 ID:/0XOvcZA0
lw;´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「……よく分かんないけど、がんばってね」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「久々にいいかんじで消えていったな」
lw;´‐ _‐ノv「私、なんにもしてないけど……」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「うん」
終わり
62
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/11(土) 22:01:48 ID:/0XOvcZA0
ありがとうございました!
次回はタイトル未定ですー
また来週来ます!
63
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/12(日) 00:07:23 ID:KyzDjewk0
ワロタ
とにかくワロタ
乙
64
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/12(日) 00:18:45 ID:.mX.h95.0
乙
ブレない感じが好きだ
65
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/12(日) 01:43:34 ID:9wAfdLT.0
おつす
66
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/13(月) 13:51:56 ID:QDoTYsZIO
おつ
シュー可愛いよシュー
67
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/18(土) 22:35:57 ID:2PUlFz0o0
すいません
今日はちょっと間に合いませんでした、、、
明日投下します、無念
68
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 22:30:34 ID:1cA9fvfo0
>>63-66
こんなしょうもない話ですが、
いつもありがとうございます……
がんばろうと思えます!
ちょっと遅れてすいません!投下しますー
69
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 22:31:21 ID:1cA9fvfo0
四畳目「火傷の料理人」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「あるいは」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「さっさと悩んでることを聞いて」
lw´‐ _‐ノv「もとの場所に帰すべきなのかもしれない」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「よし、その辺は試行錯誤していこう」
(#゚;;-゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「おお、こんにちは」
70
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 22:31:59 ID:1cA9fvfo0
(;#゚;;-゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「こほん!」
lw´‐ _‐ノv「ええと、今日はどうされました?」
(#゚;;-゚)「……」
(;#゚;;-゚)「いや、知りません」
lw´‐ _‐ノv「……」
(#゚;;-゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「問診票には風邪と」
(#゚;;-゚)「書いてません」
lw´‐ _‐ノv「……」
(#゚;;-゚)「……」
71
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 22:32:50 ID:1cA9fvfo0
lw´‐ _‐ノv「のどを見せてもらっていいですか?」
(#゚;;-゚)「私は健康そのものだって」
lw´‐ _‐ノv「……」
(#゚;;-゚)「何なの、ここ」
lw´‐ _‐ノv「夜はよく眠れてますか?」
(;#゚;;-゚)「はぁ……」
lw´‐ _‐ノv「あっ、ごめん……」
(#゚;;-゚)「……えっ」
lw´‐ _‐ノv「お名前聞いてなかった」
(#゚;;-゚)「……」
(#゚;;-゚)「頭、痛くなってきた……」
lw´‐ _‐ノv「それは、おそらく風邪……」
(#゚;;-゚)「じゃないから、間違いなくこの状況のせいだから!」
lw´‐ _‐ノv「……」
72
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 22:33:45 ID:1cA9fvfo0
(#゚;;-゚)「帰ります」
lw´‐ _‐ノv「あ、うん、お大事に」
(#゚;;-゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
(#゚;;-゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「想定してた流れと違うな……」
(#゚;;-゚)「この部屋……」
lw´‐ _‐ノv「どこで間違った、私」
(;#゚;;-゚)「玄関も窓もないじゃないか……」
lw´‐ _‐ノv「……」
(#゚;;-゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「ここ、和室だからね」
(#゚;;-゚)「住居なめてるのかよ、不便きわまりないだろその和室……」
73
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 22:34:34 ID:1cA9fvfo0
lw´‐ _‐ノv「……」
(#゚;;-゚)「……」
(#゚;;-゚)「まさか」
lw´‐ _‐ノv「どしたの、畳見つめちゃって」
(#゚;;-゚)「畳の下に出口とか……」
lw´‐ _‐ノv「別にないけど、畳とか好き?」
(#゚;;-゚)「……」
(#゚;;-゚)「思わせぶりな沈黙するから……」
lw´‐ _‐ノv「……」
(;#゚;;-゚)「ほら、また」
lw´‐ _‐ノv「……悩み」
(#゚;;-゚)「また意味深なこと言って」
lw´‐ _‐ノv「いや、悩みを持ってる人がここに現れるの」
74
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 22:35:28 ID:1cA9fvfo0
(#゚;;-゚)「……」
(#゚;;-゚)「……胡散臭いからいい」
lw;´‐ _‐ノv「いいとか悪いの問題じゃないんだけど」
(#゚;;-゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「どしたの、その火傷」
(#゚;;-゚)「……」
(#゚;;-゚)「……中華料理屋で働いてる」
lw´‐ _‐ノv「へえー、シシカバブとか作っちゃうんだ」
(#゚;;-゚)「それ、中華料理屋で頼んでみろよ……」
75
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 22:36:17 ID:1cA9fvfo0
lw´‐ _‐ノv「あ、回鍋肉とかも」
(#゚;;-゚)「……」
(#゚;;-゚)「鍋はまだ、……振らせてもらえない」
lw´‐ _‐ノv「え? 火傷は?」
(#゚;;-゚)「家に帰ってから練習してる」
lw´‐ _‐ノv「そうなのか、偉いなあ」
(#゚;;-゚)「……」
(#゚;;-゚)「帰りたい」
lw´‐ _‐ノv「うーん、私もそうさせたいんだけど」
(#゚;;-゚)「……悩みを言ったら、解決してくれる?」
lw´‐ _‐ノv「できません」
(#゚;;-゚)「的確なアドバイスとか」
lw´‐ _‐ノv「言えません」
(#゚;;-゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
76
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 22:37:21 ID:1cA9fvfo0
(#゚;;-゚)「だけど、ここから出られる?」
lw´‐ _‐ノv「かもしれない、よ」
(#゚;;-゚)「……わかった」
lw´‐ _‐ノv「おお、何でも聞くよ」
(#゚;;-゚)「コンタクトがうまく入れられない」
lw´‐ _‐ノv「……えっ、目に?」
(#゚;;-゚)「目に」
lw´‐ _‐ノv「片方の目で見ながら」
lw´‐ _‐ノv「入れるといいよ」
(#゚;;-゚)「そうか」
(#゚;;-゚)「ありがとう」
lw´‐ _‐ノv「いえいえ」
(#゚;;-゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「ナイス助言、私」
77
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 22:38:02 ID:1cA9fvfo0
(#゚;;-゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
(#゚;;-゚)「……いつ出れる?」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「お姉ちゃんとかいる?」
(#゚;;-゚)「いない」
lw´‐ _‐ノv「……ここが不思議の国だったら」
lw´‐ _‐ノv「アリスはお姉ちゃんに起こしてもらって」
lw´‐ _‐ノv「目が覚めたんだけどね」
(#゚;;-゚)「……」
(#゚;;-゚)「もしも夢だったのなら」
lw´‐ _‐ノv「そう、もしも夢だったら」
78
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 22:39:01 ID:1cA9fvfo0
(#゚;;-゚)「……」
(#゚;;-゚)「……そういう歳でもないんだけれど」
lw´‐ _‐ノv「私も電波時計は持ってないよ」
(#゚;;-゚)「白ウサギの時計はそんなハイテクじゃねえよ……」
lw´‐ _‐ノv「……」
(#゚;;-゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「ほんとは、コンタクトのことじゃないんでしょ」
lw´‐ _‐ノv「悩み」
(#゚;;-゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「恋の悩み?」
(#゚;;-゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「仕事のこと?」
(#゚;;-゚)「……違う!」
79
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 22:39:55 ID:1cA9fvfo0
lw´‐ _‐ノv「うん?」
(#゚;;-゚)「ずっと皿洗いや野菜の皮を剥かされてばっかしで!」
(#゚;;-゚)「いつになったら私を使ってくれるんだとか……」
(#゚;;-゚)「そういうことじゃ悩んでない!」
lw´‐ _‐ノv「……」
(#゚;;-゚)「そういうことじゃ……」
lw´‐ _‐ノv「……」
(#゚;;-゚)「……なんだよ」
lw´‐ _‐ノv「私は木彫りの熊だから」
(#゚;;-゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「ここには誰もいないよ」
(#゚;;-゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
80
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 22:40:41 ID:1cA9fvfo0
(#゚;;-゚)「……」
(#゚;;-゚)「……大体、君がいて助かるよなんて言って」
(#゚;;-゚)「そんな仕事、誰でも出来るのに」
lw´‐ _‐ノv「うんうん」
(#゚;;-゚)「みんなすぐに辞めるから、そう言うだけで」
(#゚;;-゚)「一人で何百回も鍋を振ってるのに……」
lw´‐ _‐ノv「おお、そんな仕事辞めちゃえー」
(#゚;;-゚)「……絶対辞めない!」
(#゚;;-゚)「私が偉くなって、調理場を牛耳るまで」
(#゚;;-゚)「何十年でも続けてやる……」
lw´‐ _‐ノv「そうかー」
(#゚;;-゚)「……」
(#゚;;-゚)「熊じゃなかったの?」
lw´‐ _‐ノv「あっ、そうだった」
(#゚;;ー゚)「……ふふ」
81
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 22:41:33 ID:1cA9fvfo0
lw´‐ _‐ノv「私のこと、この部屋のこと」
lw´‐ _‐ノv「誰かから噂とかで聞いたことある?」
(#゚;;-゚)「知らない」
lw´‐ _‐ノv「うん……」
lw´‐ _‐ノv「だけど、私はこうやっていろんな人の悩みを聞いてる」
lw´‐ _‐ノv「いつか来る日をただ待って」
(#゚;;-゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「つまり、そういうこと」
(#゚;;-゚)「……よく、分からない」
lw´‐ _‐ノv「うん」
(#゚;;-゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「似てるね、私たち」
(#゚;;-゚)「……そうかな」
82
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 22:42:18 ID:1cA9fvfo0
(#゚;;-゚)「だけど」
(#゚;;ー゚)「……ありがとう」
lw´‐ _‐ノv「ところでさ」
lw´‐ _‐ノv「悩みを解決してくれる美人がいるって」
(#-;;:。.::・'
(#:*:・'
:・'
lw´‐ _‐ノv「ちょっとくらいは聞いたことない?」
lw;´‐ _‐ノv「あっ、いねえ……」
lw´‐ _‐ノv「……」
83
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 22:43:11 ID:1cA9fvfo0
lw´‐ _‐ノv「まあいいや」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「いつか、食べに行きたいな」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「あの人の作ったパエリア」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「……じゃなかった、麻婆豆腐」
終わり
84
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 22:46:48 ID:1cA9fvfo0
ありがとうございましたー
あ、この話しは八畳目で終わりです
来週はちょっと来れないかもです、すいません
またね!
85
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/19(日) 22:53:06 ID:1cA9fvfo0
一畳目「うどんきちがい」
>>3-16
二畳目「キューチャン」
>>27-41
三畳目「正統派マッチョ」
>>48-61
四畳目「火傷の料理人」
>>69-83
流行りのしおり置いてきます、じゃね!
86
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/20(月) 09:39:08 ID:ndlbTCTc0
乙
餃子が食べたい
87
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/06/20(月) 20:07:30 ID:z/kRK7ZA0
乙
シシカバブ食ったことねえな
88
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/07/03(日) 08:08:35 ID:w4E7k63s0
こねぇ
89
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/07/03(日) 16:43:21 ID:JmpwIIxc0
ごめんね、今日は間に合うかと思ったんだけど……
明日! 天地がひっくり返ろうとも明日必ず投下します〜
90
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/07/04(月) 22:46:40 ID:GlS88ppQ0
>>86-87
ありがとうございます!
畳と悩みの話しなのに、毎回食べ物のレス率高いw
>>88
毎週投下ってけっこう大変でした……
でも、出来るだけがんばります!
コメディで間隔開けずに投下してるあの作品様、驚嘆!
91
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/07/04(月) 22:48:04 ID:GlS88ppQ0
五畳目「お父さん」
lw´‐ _‐ノv「だけど、ずっと外の風景も見れないと」
lw´‐ _‐ノv「今が何時なのかとか、時間すらも分かんないな」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「お腹もすかないし」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「最後に食べたのは、お昼ご飯だったっけ?」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「……焼き魚」
lw´‐ _‐ノv「ししゃも食べたい……」
92
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/07/04(月) 22:49:29 ID:GlS88ppQ0
lw´‐ _‐ノv「……」
(`・ω・´)「はっ、ここは……」
lw´‐ _‐ノv「おっ」
(`・ω・´)「和室……、夢の中だろうか?」
(`・ω・´)「たぶん居眠りでもしているんだろう……、最近疲れていたしな」
lw´‐ _‐ノv「こんばんは」
(`・ω・´)「えっ、ああ、どうも……」
lw´‐ _‐ノv「夕ご飯食べた?」
(`・ω・´)「えっ」
(;`・ω・´)「……今は、昼間じゃなかったかな?」
lw´‐ _‐ノv「お昼なんだ……」
(;`・ω・´)「うん」
93
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/07/04(月) 22:50:15 ID:GlS88ppQ0
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「じゃあ、たらこパスタだな」
(;`・ω・´)「え?」
lw´‐ _‐ノv「あ、なんでもないよ」
(;`・ω・´)「そうか……」
lw´‐ _‐ノv「……」
(`・ω・´)「ところで、君は何をしているんだい?」
lw´‐ _‐ノv「時間を数えてた」
(`・ω・´)「時間?」
lw´‐ _‐ノv「うん」
lw´‐ _‐ノv「目をつむって頭の中で10秒数えて」
lw´‐ _‐ノv「ストップウォッチをぴったりに押す遊びあるでしょ?」
94
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/07/04(月) 22:51:50 ID:GlS88ppQ0
(`・ω・´)「ああ、子供のときにやったなあ」
lw´‐ _‐ノv「あれの24時間版に……」
(;`・ω・´)「挑戦してるの!? 時間恐ろしく有り余ってるな……」
lw´‐ _‐ノv「そうそう」
(`・ω・´)「はは、君の時間を分けてもらいたいぐらいだよ」
lw´‐ _‐ノv「ケーキみたいに切り分けて?」
(;`・ω・´)「いや、うん、例えは何でもいいんだけどね」
lw´‐ _‐ノv「ナイフがあればね」
(`・ω・´)「はは、気持ちだけもらっておくよ」
lw´‐ _‐ノv「……」
(`・ω・´)「……」
lw´‐ _‐ノv「じゃあ、時間数えるの次はおじさんの番ね」
(;`・ω・´)「えぇ、僕もやるのかい?」
95
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/07/04(月) 22:52:34 ID:GlS88ppQ0
lw´‐ _‐ノv「まずは10秒、はい目つむって」
(;`-ω-´)「う、うん……」
lw´‐ _‐ノv「よーい、どん!」
(`-ω-´)「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
(`-ω-´)「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
(`-ω-´)「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
(`゜ω゜´)「10秒!!」
lw´‐ _‐ノv「……」
96
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/07/04(月) 22:53:11 ID:GlS88ppQ0
lw´‐ _‐ノv「残念、13秒でしたー」
(`・ω・´)「そんなに経っていたか……」
lw´‐ _‐ノv「意外に早いよね、時間」
(`・ω・´)「って、ストップウォッチはどこに?」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「心のストップウォッチ使った……」
(;`・ω・´)「正確さ皆無だな、サーキットレースだったら世界新続出だよ……」
lw´‐ _‐ノv「24時間版やる?」
(`・ω・´)「やめとくよ……」
lw´‐ _‐ノv「そっか……」
97
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/07/04(月) 22:54:02 ID:GlS88ppQ0
(`・ω・´)「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
(`・ω・´)「しかし、出来ることなら……」
lw´‐ _‐ノv「うん?」
(`・ω・´)「過去に時間を戻して」
(`・ω・´)「もっと家族のそばにいてやれたらよかったなあ」
lw´‐ _‐ノv「……何かあったの?」
(`・ω・´)「いや、大したことじゃないんだ」
lw´‐ _‐ノv「まあまあ」
lw´‐ _‐ノv「ここで会ったのも何かの縁だし」
(`・ω・´)「そうかい? じゃあちょっと話そうかな」
lw´‐ _‐ノv「うん」
98
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/07/04(月) 22:54:41 ID:GlS88ppQ0
(`・ω・´)「……僕は仕事の都合、単身赴任ばかりでね」
(`・ω・´)「あまり、娘にかまってやれなかったんだ」
lw´‐ _‐ノv「うんうん」
(`・ω・´)「最近ようやく落ち着いて」
(`・ω・´)「家族で一緒に暮らせるようになったんだが……」
lw´‐ _‐ノv「おおー」
(`・ω・´)「けれど、娘と何を話せばいいのか分からなくてね」
(`・ω・´)「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「自然に接すればいいんじゃない?」
(`・ω・´)「いやあ、その自然ってのが分からないんだ」
lw´‐ _‐ノv「ふむふむ」
99
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/07/04(月) 22:55:47 ID:GlS88ppQ0
(`・ω・´)「はは、これじゃ父親失格だね、僕は……」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「娘はいくつぐらいなの?」
(`・ω・´)「確か、今年17歳になるのかな」
lw´‐ _‐ノv「おおー、高校生かー」
(`・ω・´)「うん、昔は目に入れても痛くなかったんだが」
(`・ω・´)「今は娘が何を考えているのかすら分からないよ」
lw´‐ _‐ノv「……」
(`・ω・´)「……」
lw´‐ _‐ノv「年頃の乙女は、大体ししゃものこと考えてるよ」
(;`・ω・´)「魚屋の娘でも考えてないよ、きっと……」
100
:
以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします
:2011/07/04(月) 22:56:25 ID:GlS88ppQ0
lw´‐ _‐ノv「うーん」
lw´‐ _‐ノv「共通の趣味とか作ったらどう?」
(`・ω・´)「共通の趣味か……」
lw´‐ _‐ノv「そうそう、入浴剤集めとか」
(;`・ω・´)「どう盛り上がったらいいんだい、その趣味で……」
lw´‐ _‐ノv「草津と鳴子トレーディングしようぜ娘よ、みたいな」
(;`・ω・´)「交換しても、結局同じ風呂に投入されるよ……」
lw´‐ _‐ノv「集めたら飾っておくんだよ」
(`・ω・´)「そ、そうか……」
lw´‐ _‐ノv「……」
(`・ω・´)「……」
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